JP4842214B2 - 電解液およびそれを用いた電解コンデンサ - Google Patents

電解液およびそれを用いた電解コンデンサ Download PDF

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Description

本発明は、電解液、特にアルミ電解コンデンサ用電解液およびそれを用いたアルミ電解コンデンサに関するものである。
従来、アルミ電解コンデンサ用の電解液としては、フタル酸、マレイン酸及びシトラコン酸に代表されるカルボン酸のアンモニウム塩などの電解質を、γ−ブチロラクトンやエチレングリコールに溶解した電解液(例えば特許文献1)、アルキル置換アミジン基を有する化合物の4級化物のカルボン酸塩をγ−ブチロラクトンやエチレングリコールに溶解した電解液(例えば特許文献2)などが知られている。
近年、環境負荷物質の使用量削減のため、はんだの鉛フリー化が進んでいる。この鉛フリーはんだに対応するためにはリフロー工程時の温度を260℃まで高くする必要がある。しかしながら、上記に記載した電解液を用いたアルミ電解コンデンサでは、はんだリフロー炉温度下(260℃)により電解液中に含まれる微量水分の影響でコンデンサの膨れ及び開弁が発生するという問題があった。
米国特許第4715976号明細書(第1頁) 国際公開第95/15572号パンフレット(第1頁)
すなわち、本発明の課題は、上記のような従来技術に伴う問題点を解決しようとするものであって、はんだリフロー炉温度下(260℃)で電解液中の水分の影響による膨れ及び開弁を防止するアルミ電解コンデンサ用電解液、およびそれを用いたアルミ電解コンデンサを提供することにある。
本発明者等は上記問題を解決するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。すなわち、本発明は、オニウム性カチオン(a)と下記一般式(1)または(2)で表される芳香族多価カルボン酸(b)のアニオン(b1)からなる塩(A)を電解質として含有する電解液である。
Figure 0004842214
[式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。R〜Rは炭素数1から5の炭化水素基、炭素数1から5のフルオロアルキル基、水酸基、ニトロ基、フッ素原子、又は水素原子を表し、R〜Rが同一であっても異なっていても良い。また、複数のR〜Rが同一であっても異なっていても良い。]
Figure 0004842214
[式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。R〜Rは炭素数1から5の炭化水素基、炭素数1から5のフルオロアルキル基、水酸基、ニトロ基、フッ素原子、又は水素原子を表し、R〜Rが同一であっても異なっていても良い。また、複数のR〜Rが同一であっても異なっていても良い。]
本発明は、また、上記電解液を用いることを特徴とする電解コンデンサである。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明においてオニウム性カチオン(a)はテトラアルキルアンモニウム、アミジニウム、グアニジウム等が挙げられるが、分解温度の観点からアミジニウムおよびグアニジウムが好ましく、さらに好ましくはアミジニウムである。特に好ましくは、環状アミジニウムであり、5員環および6員環であるものがさらに好ましい。
アミジニウムの例としては、下記のものが挙げられる。
[1]イミダゾリニウム類
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1,3,4−トリメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2,4−ジエチルイミダゾリニウム、1,2−ジメチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、1−メチル−2,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムなど。
[2]イミダゾリウム類
1,3−ジメチルイミダゾリウム、1,3−ジエチルイミダゾリウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−エチルイミダゾリウム、1,2−ジメチル−3−エチル−イミダゾリウム、1,2,3−トリエチルイミダゾリウム、1,2,3,4−テトラエチルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−フェニルイミダゾリウム、1,3−ジメチル−2−ベンジルイミダゾリウム、1−ベンジル−2,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−イミダゾリウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチルイミダゾリウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチルイミダゾリウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム
[3]テトラヒドロピリミジニウム類
1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノネニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど。
[4]ジヒドロピリミジニウム類
1,3−ジメチル−1,4−もしくは−1,6−ジヒドロピリミジニウム、[これらを1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウムと表記し、以下同様の表現を用いる。]1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,4−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,2,3,5−テトラメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、8−メチル−1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7,9(10)−ウンデカジエニウム、5−メチル−1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5,7(8)−ノナジエニウム、4−シアノ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−シアノメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−シアノメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−アセチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−アセチルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メチルカルボオキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メチルカルボオキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−メトキシ−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−メトキシメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ホルミル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ホルミルメチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、3−ヒドロキシエチル−1,2−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、4−ヒドロキシメチル−1,2,3−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ヒドロキシエチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウムなど。
グアニジウムの例としては、下記のものが挙げられる。
[1]イミダゾリニウム骨格を有するグアニジニウム類
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウムなど。
[2]イミダゾリウム骨格を有するグアニジニウム類
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチルイミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5,6,7−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、1,5−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]イミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチルイミダゾリニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチルイミダゾリウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチルイミダゾリウムなど。
[3]テトラヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウム類
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、1,3,4,6−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−1,4,5,6−テトラヒドロピリミジニウムなど。
[4]ジヒドロピリミジニウム骨格を有するグアニジニウム類
2−ジメチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−4−エチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1−メチル−3,4−ジエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3,4−トリエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−1−エチル−3−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジエチルアミノ−1,3−ジエチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−イミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6,7,8−テトラヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、1,6−ジヒドロ−1,2−ジメチル−2H−ピリミド[1,2a]ピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−シアノ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−シアノメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−アセチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−アセチルメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メチルカルボオキシメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メチルカルボオキシメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−メトキシ−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−メトキシメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ホルミル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ホルミルメチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−3−ヒドロキシエチル−1−メチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウム、2−ジメチルアミノ−4−ヒドロキシメチル−1,3−ジメチル−1,4(6)−ジヒドロピリミジニウムなど。
テトラアルキルアンモニウムの例としては下記のものが挙げられる。
テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、トリエチルメチルアンモニウムなど。
なお、上記テトラアルキルアンモニウム、アミジニウム、グアニジウムは一種または二種以上を併用してもよい。
上記テトラアルキルアンモニウム、アミジニウムおよび/またはグアニジウムのうち、最も好ましくは、1−エチル−3−メチル−イミダゾリウム、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウムである。
本発明における芳香族多価カルボン酸(b)のアニオン(b1)は、はんだリフロー時の温度で電解液中に含まれる微量水分と反応し、ホウ酸及び芳香族カルボン酸、若しくは水酸化アルミニウム及び芳香族カルボン酸が生成し、コンデンサに悪影響を及ぼすことなく、電解液中の水分を低下させることができるので、水分の蒸気圧によるコンデンサの開弁を抑制することができる。一方、通常の脱水剤、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム等は、電解液の不純物として作用し、コンデンサ性能に悪影響を及ぼす。
本発明における芳香族多価カルボン酸(b)は下記(1)又は、(2)の構造で表される。
Figure 0004842214
式中、XはB(ホウ素)、またはAl(アルミニウム)を表す。R〜Rは炭素数1から5の炭化水素基、炭素数1から5のフルオロアルキル基、水酸基、ニトロ基、フッ素原子、又は水素原子を表し、好ましいものは、水素又は炭素数1〜3の炭化水素基である。R〜Rが同一であっても異なっていても良い。また、複数のR〜Rが同一であっても異なっていても良い。
Figure 0004842214
式中、XはB(ホウ素)、またはAl(アルミニウム)を表す。R〜Rは炭素数1から5の炭化水素基、炭素数1から5のフルオロアルキル基、水酸基、ニトロ基、フッ素原子、又は水素原子を表し、好ましいものは、水素又は炭素数1〜3の炭化水素基である。R〜Rが同一であっても異なっていても良い。また、複数のR〜Rが同一であっても異なっていても良い。
式(1)(2)におけるR〜Rの上記炭素数1から5の炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、イソプロピル基、t−ブチル基等の脂肪族炭化水素基等を挙げることができる。好ましいものは、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基である。
上記炭素数1から5のフルオロアルキル基としては、フルオロメチル基、フルオロエチル基、フルオロプロピル基、フルオロブチル基等を挙げることができる。好ましいものは、フルオロメチル基、フルオロエチル基である。
上記芳香族多価カルボン酸(b)の中で、最も好ましいのは下記(3)、(4)である。
Figure 0004842214
[式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。]
Figure 0004842214
[式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。]
本発明におけるアニオン(b1)は、一種単独使用、または二種以上併用のいずれでもよい。
本発明における電解質を構成する塩(A)は、前記のオニウム性カチオン(a)とアニオン(b1)とから構成される。
アニオン(b1)は、モノカルボン酸アニオン、ジカルボン酸アニオン、トリカルボン酸アニオンのいずれであってもよいが、電気伝導度と耐電圧特性の観点から、トリアニオンが好ましい。
本発明における該塩(A)において、該(a)と該(b1)との当量比は特に限定されないが、電気伝導度と耐電圧特性の観点から、(a):(b1)=1:1〜3:1が好ましく、特に好ましくは(a):(b1)=3:1のトリカルボン酸アニオンの塩を構成した場合である。
芳香族多価カルボン酸(b)の製造方法としては、例えば、適当な溶媒、例えばメタノール中で三ハロゲン化ホウ素または三ハロゲン化アルミニウムとo−フタル酸またはサリチル酸のアミン塩を反応させ、生成するハロゲン化アミンを濾別、溶媒を留去することで得ることができる。
該塩(A)の製造方法としては、例えば、国際公開第95/15572号パンフレットに記載の方法に準拠し、第3級アミンを炭酸ジアルキルで4級化し、アニオン交換する方法で製造することが出来る。
本発明の電解液における該塩(A)の含有量は、コンデンサの開弁を抑制するという観点と該塩(A)の電気伝導度との観点から電解液の重量に基づいて、好ましくは2〜100重量%、さらに好ましくは5〜40重量%であり、特に好ましくは10〜30重量%である。
本発明の電解液において、塩(A)とともに必要により、塩(A)と異なる塩を併用してもよい。塩(A)と異なる塩としては、アニオンがアニオン(b1)と異なるアミジン塩(例えば、1,2,3,4−テトラアルキルイミダゾリニウム芳香族カルボン酸塩、1,2,3−トリアルキルイミダゾリニウム芳香族カルボン酸塩など)、4級アンモニウム塩(例えばテトラアルキルアンモニウム芳香族カルボン酸塩など)などが挙げられる。
併用する場合、他の塩の含有量は、電解液溶剤への該塩(A)の溶解度の観点から、電解液の重量に基づいて、好ましくは50重量%以下であり、さらに好ましくは20重量%以下である。
本発明の電解液は必要により溶剤を使用することができる。溶剤量としては電解液の重量に基づいて好ましくは0〜98重量%、さらに好ましくは60〜95重量%、特に好ましくは70〜90重量%である。
溶剤としては特に限定はなく公知の有機溶剤を用いることができる。この有機溶剤の具体例は以下の通りであり、単独で用いても良く、2種以上併用することもできる。
・アルコール類;
1価アルコール;炭素数1〜6の1価アルコール(メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ジアセトンアルコール、フルフリルアルコールなど)、炭素数7以上の1価アルコール(ベンジルアルコール、オクタノールなど)、
2価アルコール;炭素数1〜6の2価アルコール(エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコールなど)、炭素数7以上の2価アルコール(オクチレングリコールなど)、
3価アルコール;炭素数1〜6の3価アルコール(グリセリンなど)、
4価から6価またはそれ以上のアルコール;炭素数1〜6の4価から6価またはそれ以上のアルコール(ヘキシトールなど)など。
・エーテル類;
モノエーテル(エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、3−メチルテトラヒドロフランなど)、ジエーテル(エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテルなど)など。
・アミド類;
ホルムアミド類(N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N−エチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミドなど)、アセトアミド類(N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−エチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミドなど)、プロピオンアミド類(N,N−ジメチルプロピオンアミドなど)、ヘキサメチルホスホリルアミドなど。
・オキサゾリジノン類;
N−メチル−2−オキサゾリジノン、3,5−ジメチル−2−オキサゾリジノンなど。
・ラクトン類;
γ−ブチロラクトン、α−アセチル−γ−ブチロラクトン、β−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトンなど。
・ニトリル類;
アセトニトリル、アクリロニトリルなど。
・カーボネート類;
エチレンカーボネート、プロピレンカーボネートなど。
・その他の有機溶剤;
ジメチルスルホキシド、スルホラン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチルピロリドン、芳香族系溶剤(トルエン、キシレンなど)、パラフィン系溶剤(ノルマルパラフィン、イソパラフィン)など。
これら溶剤のうち、アルミニウム電解コンデンサに使用する電解液として好ましいものはアルコール類、ラクトン類および/またはスルホランを主体とする溶剤であり、特に好ましいものは、γ−ブチロラクトン、エチレングリコールおよび/またはスルホランを主体とする溶剤である。
本発明の電解液のpHは通常3〜12、好ましくは6〜11であり、該塩(A)を製造する際は電解液のpHがこの範囲となるような条件が選択される。なお該電解液のpHは電解液の25℃の分析値である。
本発明の電解液には必要により、電解液に通常用いられる種々の添加剤を添加することができる。該添加剤としては、リン酸誘導体(例えば、リン酸、リン酸エステルなど)、ホウ酸誘導体(例えば、ホウ酸、ホウ酸と多糖類〔マンニット、ソルビットなど〕との錯化合物、ホウ酸と多価アルコール〔エチレングリコール、グリセリンなど〕との錯化合物など)、ニトロ化合物(例えば、o−ニトロ安息香酸、p−ニトロ安息香酸、m−ニトロ安息香酸、o−ニトロフェノール、p−ニトロフェノールなど)などを挙げることができ、その添加量は、該塩(A)の電気伝導度と電解液溶剤への溶解度の観点から電解液の重量に基づいて10重量%以下である。
本発明における電解液は、電解コンデンサに用いられる。上記電解コンデンサとしては特に限定されず、例えば、巻き取り形のアルミ電解コンデンサにおける、表面に酸化アルミニウム箔と陰極アルミニウム箔をその間にセパレータを介在させて捲回することにより構成されたコンデンサ素子等であってよく、この素子に、本発明の電解液を駆動用電解液として含浸し、前記コンデンサ素子を、例えば、有底筒状のアルミニウムケースに収納した後、アルミニウムケースの開口部を封口剤で密閉してアルミニウム電解コンデンサを構成することができる。
本発明の電解液は、はんだリフロー時に電解質が電解液中に含まれる微量水分と反応し、電解液中の水分を低下させることでコンデンサの開弁を抑制することができる。
次に本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
製造例1
[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチル炭酸塩(c−1)の製造]
1LのSUS製攪拌式オートクレーブに炭酸ジメチル270.0g、1,2,4−トリメチルイミダゾリン112.0gを充填し、反応温度130℃で24時間反応した。反応後オートクレーブを冷却し、反応液を液体クロマトグラフで分析したところ、1,2,4−トリメチルイミダゾリンの転化率は95.0%であった。未反応物および反応で副生するメタノールを留去して1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチル炭酸塩(c−1)を140g得た。
製造例2
[1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・メチル炭酸塩(c−2)の製造]
1LのSUS製攪拌式オートクレーブに炭酸ジメチル270.0g、1−エチルイミダゾ−ル96.0gを充填し、反応温度130℃で24時間反応した。反応後オートクレーブを冷却し、反応液を液体クロマトグラフで分析したところ、1−エチルイミダゾ−ルの転化率は95.0%であった。未反応物および反応で副生するメタノールを留去して1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・メチル炭酸塩(c−2)を130g得た。
製造例3
[ホウ酸トリo−フタル酸エステル(b−1)の製造]
1Lのガラス製コルベンにo−フタル酸124gとメタノール200gを仕込み、攪拌下、トリエチルアミン75.6gを滴下し、その後メタノール、未反応物を留去してo−フタル酸トリエチルアミン塩120gを得た。次いで、これに1,2−ジメトキシエタン400gを加えて溶解させた後、臭化ホウ素37.8gを滴下し、80℃で3時間反応させた後、副生する塩を濾別し溶媒の1,2−ジメトキシエタン、未反応物を留去してホウ酸トリo−フタル酸エステル(b−1)68.7gを得た。
製造例4
[水酸化アルミニウムトリo−フタル酸エステル(b−2)の製造]
臭化ホウ素37.8gの代わりに塩化アルミニウム20.1gを使用した以外は製造例3と同様にして水酸化アルミニウムトリo−フタル酸エステル(b−2)70.9gを得た。
製造例5
[ホウ酸トリサリチル酸エステル(b−3)の製造]
o−フタル酸124gの代わりにサリチル酸103gを使用した以外は製造例3と同様にしてホウ酸トリサリチル酸エステル(b−3)57.3gを得た。
製造例6
[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ホウ酸トリo−フタル酸エステル塩(A−1)の製造]
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチル炭酸塩(c−1)30.0gをメタノール200.0gに溶解し、ホウ酸トリo−フタル酸エステル(b−1)25.0gを除々に添加したところ、炭酸ガスが激しく発生した。80℃/20mmHgで脱気、メタノールを除去して1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ホウ酸トリo−フタル酸エステル塩(カチオン:アニオンモル比=3:1)(A−1)39.4gを得た。
製造例7
[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・水酸化アルミニウムのトリo−フタル酸エステル塩(A−2)の製造]
ホウ酸トリo−フタル酸エステル(b−1)25.0gの代わりに水酸化アルミニウムのトリo−フタル酸エステル(b−2)25.8gを使用した以外は製造例6と同様にして、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・水酸化アルミニウムのトリo−フタル酸エステル塩(カチオン:アニオンモル比=3:1)(A−2)36.4gを得た。
製造例8
[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ホウ酸のトリサリチル酸エステル塩(A−3)の製造]
ホウ酸トリo−フタル酸エステル(b−1)25.0gの代わりにホウ酸トリサリチル酸エステル(b−3)20.9gを使用した以外は製造例6と同様にして、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・ホウ酸トリサリチル酸エステル塩(カチオン:アニオンモル比=3:1)(A−3)35.5gを得た。
製造例9
[1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・ホウ酸のトリo−フタル酸エステル塩(A−4)の製造]
1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・メチル炭酸塩(c−1)30.0gの代わりに1−エチル−3メチルイミダゾリウム・メチル炭酸塩27.6gを使用した以外は製造例6と同様にして、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム・ホウ酸トリo−フタル酸エステル塩(カチオン:アニオンモル比=3:1)(A−4)37.2gを得た。
比較製造例1
[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(A’−1)の製造]
ホウ酸トリo−フタル酸エステル(b−1)25.0gの代わりにフタル酸24.7gを使用した以外は、製造例6と同様にして、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・フタル酸塩(A’−1)39.0gを得た。
比較製造例2
[1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・安息香酸塩(A’−2)の製造]
ホウ酸トリo−フタル酸エステル(b−1)25.0gの代わりに安息香酸18.2gを使用した以外は、製造例6と同様にして、1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム・安息香酸塩(A’−2)33.0gを得た。
[実施例1〜4、比較例1、2]
電解質濃度25wt%となるように、上記(A−1)、(A−2)、(A−3)、(A−4)、(A’−1)、(A’−2)及び市販のγ−ブチロラクトン(三菱化学社製)を配合し、実施例1〜4、比較例1、2の電解液を調製した。
調整した電解液の電導度、耐電圧、水分を測定した結果を表1に示す。
電解液水分の測定方法:カールフィッシャー水分測定装置により測定した。水分測定装置:平沼産業株式会社製、AQ−7。電解液を注射器に採取し、水分測定装置に注入し、注入量と電量滴定量から水分測定値を算出した。
電導度の測定法:東亜電波工業株式会社製電導度計CM−40Sを用い、30℃での比電導度を測定した。
耐電圧の測定法:陽極に10cmの化成エッチングアルミ箔、陰極に未化成のエッチングアルミ箔を用いて電解液に定電流(2mA)を負荷したときの放電電圧を測定した。
Figure 0004842214
次に、本発明の実施例1〜4および比較例1〜2の電解液を使用して巻き取り形のチップ形アルミ電解コンデンサ(定格電圧6.3V、静電容量220μF、サイズ;φ6.3mm×L5.8mm)を作成した。封口ゴムには樹脂加硫のブチルゴムを使用した。
上記コンデンサに加熱炉で260℃×45secの熱履歴を与え、コンデンサの膨れを評価した。この結果を表2に示す。
Figure 0004842214
コンデンサの膨れの測定方法:コンデンサのL5.8mm方向の長さを熱履歴前後に膜厚計により測定し、熱履歴前後の差を算出した。膜厚計:小野測器株式会社製、DG−525H。
本発明における芳香族多価カルボン酸(b)のアニオン(b1)は、はんだリフロー時の温度で電解液中に含まれる微量水分と反応し、ホウ酸若しくは水酸化アルミニウム及び芳香族カルボン酸が生成し、コンデンサに悪影響を及ぼすことなく、電解液中の水分を低下させることができるので、水分の蒸気圧によるコンデンサの膨れを抑制することができる。
表1、2から明らかなように、実施例1〜4の電解液は比較例1、2の電解液に比べコンデンサの膨れが小さい。また、実施例1〜4の電解液の電導度及び耐電圧は、比較例1、2と比べて同程度の値を有している。
更に、作成したアルミ電解コンデンサを105℃の下で放置し、2000時間経過後の静電容量の変化率(ΔC)、損失角の正接(tanδ)及び漏れ電流(LC)を測定した。また製品重量の変化(ΔW)を電解液のドライアップ性とした。さらに漏液性試験として、耐湿中(85℃、相対湿度(RH)85%)の下で定格電圧を印加し、2000時間経過後の封止部の状態を観察した。この結果を表3、表4に示す。
Figure 0004842214
Figure 0004842214
表3から明らかなように、本発明の実施例1〜4の電解液は、2000時間経過した時点でも、全ての特性が良好であり、従来例1と比較しても同等以上の特性変化を保持している。また、表4に記載した通り実施例1〜4のように従来例と比べて漏液性が劣ることはなかった。
以上の結果から、本発明の電解液を用いることによりリフロー時のコンデンサの膨れを抑制し、なおかつ信頼性の高いアルミ電解コンデンサを構成できるものである。
本発明の電解液は電解コンデンサに使用することができ、特に環境負荷物質の使用量削減のためのはんだの鉛フリー化に対応できるアルミニウム電解コンデンサを実現できるものであり、市場価値は大きい。

Claims (6)

  1. オニウム性カチオン(a)と下記一般式(1)または(2)で表される芳香族多価カルボン酸(b)のアニオン(b1)からなる塩(A)を電解質として含有することを特徴とする電解コンデンサ用電解液。
    Figure 0004842214
    [式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。R〜Rは炭素数1から5の炭化水素基、炭素数1から5のフルオロアルキル基、水酸基、ニトロ基、フッ素原子、又は水素原子を表し、R〜Rが同一であっても異なっていても良い。また、複数のR〜Rが同一であっても異なっていても良い。]
    Figure 0004842214
    [式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。R〜Rは炭素数1から5の炭化水素基、炭素数1から5のフルオロアルキル基、水酸基、ニトロ基、フッ素原子、又は水素原子を表し、R〜Rが同一であっても異なっていても良い。また、複数のR〜Rが同一であっても異なっていても良い。]
  2. 芳香族多価カルボン酸(b)のアニオン(b1)がトリカルボン酸アニオンである請求項1に記載の電解コンデンサ用電解液。
  3. 芳香族多価カルボン酸(b)が下記一般式(3)または(4)である請求項1又は2に記載の電解コンデンサ用電解液。
    Figure 0004842214
    [式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。]
    Figure 0004842214
    [式中、XはB(ホウ素)またはAl(アルミニウム)を表す。]
  4. オニウム性カチオン(a)がアミジニウムカチオン(a1)である請求項1〜3の何れか1項に記載の電解コンデンサ用電解液。
  5. アミジニウムカチオン(a1)が1,2,3,4−テトラメチルイミダゾリニウム、1−エチル−2,3−ジメチルイミダゾリニウム、1−エチル−3−メチルイミダゾリウム、である請求項4に記載の電解コンデンサ用電解液。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載の電解液を用いることを特徴とする電解コンデンサ。
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