JP2010031302A - ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法 - Google Patents

ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し粗硫酸水溶液を得る工程(1)、脱亜鉛終液を得る工程(2)、製錬廃液を得る工程(3)、及び排ガス中の硫化水素ガスを除害処理する工程(4)を含む湿式製錬方法で、高ニッケル回収率を維持しながら、硫化水素ガスの利用効率を向上させる湿式製錬方法を提供する。
【解決手段】下記の(a)〜(d)の少なくとも1種の操作を採用することを特徴とする。(a)工程(3)の硫化反応槽の全容量(m)を、導入するニッケルの投入質量(kg/h)に対し、0.2〜0.9の比率に調整する。(b)工程(3)のスラリーを負圧下に曝気し回収した硫化水素ガスを工程(3)に添加する。(c)工程(3)の硫化反応槽から排ガスを抜き出し、工程(2)に添加する。(d)工程(3)の製錬廃液と工程(4)の排ガスを、向流接触させた後、排ガスを再び除害塔へ導入し、除害塔廃液を工程(3)の硫化反応槽に装入する。
【選択図】なし

Description

本発明は、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法に関し、さらに詳しくは、ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、粗硫酸ニッケル水溶液を得る工程(1)、前記粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る工程(2)、前記脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、ニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る工程(3)、及び前記工程(2)、(3)で発生する排ガス中の硫化水素ガスを除害処理する工程(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、ニッケル・コバルト混合硫化物へのニッケル回収率を95%以上、好ましくは98%以上の高収率に維持しながら、硫化水素ガスの利用効率を向上させることにより、硫化工程での硫化水素ガスの使用量と排ガス処理に用いるアルカリの使用量を削減し、操業コストを低減することができるニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法に関する。
近年、ニッケル酸化鉱石の湿式製錬法として、硫酸を用いた高温加圧酸浸出法(High Pressure Acid Leach)が注目されている。この方法は、乾燥及び焙焼工程等の乾式処理工程を含まず、一貫した湿式工程からなるので、エネルギー的及びコスト的に有利であるとともに、ニッケル品位を50重量%程度まで向上させたニッケル・コバルト混合硫化物を得ることができるという利点を有している。
上記ニッケル・コバルト混合硫化物を得るための高温加圧酸浸出法としては、例えば、ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液を得る工程(1)、前記粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該粗硫酸ニッケル水溶液中に含有される亜鉛を硫化し、その後固液分離して形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る工程(2)、前記脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該脱亜鉛終液中に含有されるニッケル及びコバルトを硫化し、続いて形成されたスラリーを曝気設備に導入して硫化水素ガスを曝気し、その後固液分離してニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る工程(3)、及び、前記工程(2)、(3)で発生する排ガス中の硫化水素ガスを除害処理する工程(4)を含む方法が用いられている。
図1に、高温加圧酸浸出法によるニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法の工程図の一例を表す。
図1において、ニッケル酸化鉱石5は、最初に、工程(1)1で、硫酸を用いた高温加圧浸出に付され、浸出スラリーが形成される。次いで、浸出スラリーは、固液分離に付され、多段洗浄された後、ニッケルとコバルトを含む浸出液と浸出残渣7に分離される。前記浸出液は、中和に付され、3価の鉄水酸化物を含む中和澱物スラリーと粗硫酸ニッケル水溶液6が形成される。その後、粗硫酸ニッケル水溶液6は、工程(2)2及び工程(3)3からなる硫化工程に付され、それぞれ亜鉛硫化物9と脱亜鉛終液8、及びNi・Co混合硫化物10と製錬廃液11に分離される。この硫化工程で使用される硫化反応槽としては、通常、反応始液の供給口、反応後のスラリーの排出口、硫化水素ガスの装入孔、及び排ガス孔を備えた密閉型の容器からなる。
なお、工程(2)2と工程(3)3から発生する硫化水素ガスを含む排ガス12は、工程(4)4の除害塔へ導入され、アルカリ水溶液と接触させて硫化水素ガスを吸収させる。ここで得られた除害塔廃液は、別途処理される。さらに、製錬廃液11は、工程(1)1の固液分離に際し、洗浄液として用いるため循環される。
ここで、上記工程(1)では、ニッケル酸化鉱石のスラリーに硫酸を添加し、オートクレーブを用いた200℃以上の高温高圧下で浸出し、浸出スラリーを得る浸出工程、浸出スラリー中の浸出残渣とニッケル及びコバルトを含む浸出液を分離する固液分離工程、ニッケル及びコバルトとともに、不純物元素を含む浸出液のpHを調整し、鉄等の不純物元素を含む中和澱物スラリーと硫化反応用の始液を形成する中和工程から構成される。
また、上記工程(2)、(3)では、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液に、硫化水素ガスを添加し金属硫化物を形成する硫化反応が行われる。したがって、硫化反応の効率化が重要である。
この硫化反応の効率化に関しては、次の硫化方法が開示されている。例えば、硫化剤として硫化水素ガスを用いて、気相中の硫化水素濃度を調整し、液中のORPやpHを正確に制御することにより金属の硫化反応を制御する方法(例えば、特許文献1参照。)、硫化反応の促進と同時に反応容器内面への生成硫化物の付着を抑制するため、硫化物種晶を添加する方法(例えば、特許文献2参照。)、及びコバルトおよび亜鉛を含有する硫酸ニッケル水溶液のpH及びORPを調整して、亜鉛を優先的に分離する方法(例えば、特許文献3参照。)等が挙げられる。これらの従来技術は、上記高温加圧酸浸出法においても、それぞれの課題を解決するために有効な技術である。
ところで、上記工程(3)の操業方法としては、例えば、硫化反応容器内の気相部に、硫化水素濃度95容量%以上の硫化水素ガスを吹き込んで、その内圧力を所定値に制御しながら、硫化反応容器中に導入する反応始液のニッケル濃度、導入流量、温度、pH等の操業条件を所定値に管理するとともに、必要により、硫化物種晶を添加して運転する。これにより、95%以上のニッケル回収率が確保されていた。しかしながら、これ以上に安定的にニッケル回収率を向上させるためには、硫化反応容器内の温度及び圧力を高めた状態で行うことが考えられる。この場合、硫化水素ガス使用量ならびに反応系からの排ガスの処理コスト、或いは反応装置コストが問題となるため、これらの課題の解決には、硫化工程に添加する硫化水素ガスの利用効率の向上が求められる。しかしながら、上記従来技術には、硫化水素ガスの利用効率の向上については何ら言及されていない。
さらに、上記高温加圧酸浸出法の実操業プラントなど湿式製錬プラントに工業上用いられる硫化水素ガス製造設備においては、硫化水素濃度が100容量%未満のガスを製造し使用することが、その製造効率上有利である。そのため、硫化反応容器内に添加される硫化水素ガス中には、硫化水素ガス製造工程の原料である水素や、硫化水素ガス製造工程で混入する窒素などの不活性成分が2〜3容量%程度含まれている。すなわち、硫化反応には関わらない不活性成分として、水素や窒素などが含まれている。
したがって、上記工程(2)、(3)のような硫化工程の操業を継続して行なう際には、前記不活性成分が硫化反応槽内に蓄積され、硫化反応の効率を低下させる原因になる。そのため、硫化反応槽内のガスを定期的に系外へ排出する操作が行なわれている。このとき、排ガスとして、不活性成分だけでなく、残留している硫化水素ガスも同時に排出されるので、硫化水素ガスのロスが発生する。しかも、この硫化反応槽内からの排ガスは、例えば、アルカリ水溶液に接触させ硫化水素ガスを吸収させるような除害処理が必須であるので、硫化水素ガスの使用量の増加は、アルカリの使用量を増加させる。この対策として、硫化反応槽内の気相圧力又は硫化水素濃度を低下させることが考えられるが、この対策では、前述したとおり、全体的な操業の効率として最低限必要とされる95%以上、好ましくは98%以上のニッケル回収率を確保することが困難となるという問題がある。
このような状況から、従来の高温加圧酸浸出法の実操業プラントでは、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.3〜1.4倍程度に過剰に添加することにより、95%以上のニッケル・コバルト混合硫化物へのニッケル回収率を確保していた。したがって、ニッケル回収率を95%以上に維持しながら、硫化工程での硫化水素ガスの使用量と排ガス処理に用いるアルカリの使用量を削減し、操業コストを低減することができる方法が求められている。
特開2003−313617号公報(第1頁、第2頁) 特開2005−350766号公報(第1頁、第2頁) 特開2002−121624号公報(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、粗硫酸ニッケル水溶液を得る工程(1)、前記粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る工程(2)、前記脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、ニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る工程(3)、及び前記工程(2)、(3)で発生する排ガス中の硫化水素ガスを除害処理する工程(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、ニッケル・コバルト混合硫化物へのニッケル回収率を95%以上、好ましくは98%以上の高収率に維持しながら、硫化水素ガスの利用効率を向上させることにより、硫化工程での硫化水素ガスの使用量と排ガス処理に用いるアルカリの使用量を削減し、操業コストを低減することができるニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液に、硫化水素ガスを添加して、亜鉛とニッケル及びコバルトとをそれぞれ硫化物として回収するニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、硫化水素ガスの利用効率の向上について、鋭意研究を重ねた結果、下記の(a)〜(d)の少なくとも1種の操作を採用したところ、ニッケル・コバルト混合硫化物へのニッケル回収率を95%以上、好ましくは98%以上の高収率に維持しながら、硫化水素ガスの利用効率を向上させることにより、硫化工程での硫化水素ガスの使用量と排ガス処理に用いるアルカリの使用量を削減し、操業コストを低減することができることを見出し、本発明を完成した。
(a)前記工程(3)において、使用する硫化反応槽(B)の全容量(m)を、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対し、0.2〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整する。
(b)前記工程(3)で生成するスラリーから液中に溶存している硫化水素ガスを曝気する際、負圧下に曝気し、回収した硫化水素ガスを前記工程(3)の硫化反応槽(B)内に添加する。
(c)前記工程(3)において、硫化反応槽(B)内の圧力制御により、該硫化反応槽(B)から、その気相部に蓄積された不活性成分を含んだ硫化水素ガスを抜き出し、前記工程(2)の硫化反応槽(A)内に添加する。
(d)前記工程(3)の製錬廃液と前記工程(4)の除害された排ガスを、向流接触させた後、得られた排ガスを再び除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、得られた除害塔廃液を前記工程(3)の硫化反応槽(B)に装入する。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液を得る工程(1)、前記粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該粗硫酸ニッケル水溶液中に含有される亜鉛を硫化し、その後固液分離して形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る工程(2)、前記脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該脱亜鉛終液中に含有されるニッケル及びコバルトを硫化し、続いて形成されたスラリーを曝気設備に導入して硫化水素ガスを曝気し、その後固液分離してニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る工程(3)、及び前記硫化反応槽(A)、硫化反応槽(B)又は曝気設備からの排ガスを、除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、除害された排ガスと除害塔廃液を得る工程(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、
下記の(a)〜(d)の少なくとも1種の操作を採用することを特徴とするニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法が提供される。
(a)前記工程(3)において、使用する硫化反応槽(B)の全容量(m)を、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対し、0.2〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整する。
(b)前記工程(3)で生成するスラリーから液中に溶存している硫化水素ガスを曝気する際、負圧下に曝気し、回収した硫化水素ガスを前記工程(3)の硫化反応槽(B)内に添加する。
(c)前記工程(3)において、硫化反応槽(B)内の圧力制御により、該硫化反応槽(B)から、その気相部に蓄積された不活性成分を含んだ硫化水素ガスを抜き出し、前記工程(2)の硫化反応槽(A)内に添加する。
(d)前記工程(3)の製錬廃液と前記工程(4)の除害された排ガスを、向流接触させた後、得られた排ガスを再び除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、得られた除害塔廃液を前記工程(3)の硫化反応槽(B)に装入する。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記(a)の操作において、前記比率は、0.6〜0.9(m/kg/h)であることを特徴とするニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記(a)の操作において、硫化反応槽(B)は、直列に連結された3又は4基の反応槽からなることを特徴とするニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、前記(b)の操作において、前記負圧は、−70kPaG以上であることを特徴とするニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第1の発明において、前記(d)の操作において、前記アルカリ水溶液は、苛性ソーダ水溶液であり、かつ苛性ソーダの使用量は、前記工程(3)へ導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの投入質量1トン当たり180〜200kgに調整することを特徴とするニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法が提供される。
本発明のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法は、上記高温加圧酸浸出法を用いたニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、ニッケル・コバルト混合硫化物へのニッケル回収率を95%以上、好ましくは98%以上の高収率に維持しながら、硫化水素ガスの利用効率を向上させることにより、硫化工程での硫化水素ガスの使用量と排ガス処理に用いるアルカリの使用量を削減し、操業コストを低減することができるので、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法を詳細に説明する。
本発明のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法は、ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液を得る工程(1)、前記粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該粗硫酸ニッケル水溶液中に含有される亜鉛を硫化し、その後固液分離して形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る工程(2)、前記脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該脱亜鉛終液中に含有されるニッケル及びコバルトを硫化し、続いて形成されたスラリーを曝気設備に導入して硫化水素ガスを曝気し、その後固液分離してニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る工程(3)、及び前記硫化反応槽(A)、硫化反応槽(B)又は曝気設備からの排ガスを、除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、除害された排ガスと除害塔廃液を得る工程(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、
下記の(a)〜(d)の少なくとも1種の操作を採用することを特徴とする。
(a)前記工程(3)において、使用する硫化反応槽(B)の全容量(m)を、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対し、0.2〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整する。
(b)前記工程(3)で生成するスラリーから液中に溶存している硫化水素ガスを曝気する際、負圧下に曝気し、回収した硫化水素ガスを前記工程(3)の硫化反応槽(B)内に添加する。
(c)前記工程(3)において、硫化反応槽(B)内の圧力制御により、該硫化反応槽(B)から、その気相部に蓄積された不活性成分を含んだ硫化水素ガスを抜き出し、前記工程(2)の硫化反応槽(A)内に添加する。
(d)前記工程(3)の製錬廃液と前記工程(4)の除害された排ガスを、向流接触させた後、得られた排ガスを再び除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、得られた除害塔廃液を前記工程(3)の硫化反応槽(B)に装入する。
本発明の方法でベースとなるニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法は、下記の工程(1)〜(4)を含む。
工程(1):ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液を得る。
工程(2):前記粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該粗硫酸ニッケル水溶液中に含有される亜鉛を硫化し、その後固液分離して形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る。
工程(3):前記脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該脱亜鉛終液中に含有されるニッケル及びコバルトを硫化し、続いて形成されたスラリーを曝気設備に導入して硫化水素ガスを曝気し、その後固液分離してニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る。
工程(4):前記硫化反応槽(A)、硫化反応槽(B)又は曝気設備からの排ガスを、除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、除害された排ガスと除害塔廃液を得る。
上記工程(1)は、ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液を得る工程である。
上記工程(1)は、詳しくは、ニッケル酸化鉱石のスラリーに硫酸を添加し、オートクレーブを用いた200℃以上の高温高圧下で浸出し、浸出スラリーを得る浸出工程、浸出スラリー中の浸出残渣とニッケル及びコバルトを含む浸出液を分離する固液分離工程、ニッケル及びコバルトとともに、不純物元素を含む浸出液のpHを調整し、鉄等の不純物元素を含む中和澱物スラリーと、不純物元素の大部分を除去した硫化反応用の始液を形成する中和工程から構成される。ここで、高温加圧酸浸出の方法としては、特に限定されるものではなく、例えば、ニッケル酸化鉱石をスラリー化し、鉱石スラリーを調製する操作と、移送された鉱石スラリーに、硫酸を添加し、さらに酸化剤として高圧空気及び加熱源として高圧水蒸気を吹き込み、所定の圧力及び温度下に制御しながら撹拌して、浸出残渣と浸出液からなる浸出スラリーを形成し、ニッケル及びコバルトを含む浸出液を得る浸出操作を含むものである。ここで、浸出は、所定温度により形成される加圧下、例えば3〜6MPaGで行なわれるので、これらの条件に対応することができる高温加圧容器(オートクレーブ)が用いられる。これにより、ニッケルとコバルトの浸出率が、いずれも90%以上であり好ましくは95%以上が得られる。
上記ニッケル酸化鉱石としては、主としてリモナイト鉱及びサプロライト鉱等のいわゆるラテライト鉱である。前記ラテライト鉱のニッケル含有量は、通常、0.5〜3.0質量%であり、水酸化物又はケイ苦土(ケイ酸マグネシウム)鉱物として含有される。また、鉄の含有量は、10〜50質量%であり、主として3価の水酸化物(ゲーサイト、FeOOH)の形態であるが、一部2価の鉄がケイ苦土鉱物に含有される。
上記スラリー濃度としては、処理されるニッケル酸化鉱の性質に大きく左右されるため、特に限定されるものではないが、浸出スラリーのスラリー濃度は高い方が好ましく、通常、概ね25〜45質量%に調製される。すなわち、浸出スラリーのスラリー濃度が25質量%未満では、浸出の際、同じ滞留時間を得るために大きな設備が必要となり、酸の添加量も残留酸濃度を調整のため増加する。また、得られる浸出液のニッケル濃度が低くなる。一方、スラリー濃度が45質量%を超えると、設備の規模は小さくできるものの、スラリー自体の粘性(降伏応力)が高くなり、搬送が困難(管内閉塞の頻発、エネルギーを要するなど)という問題が生じることとなる。
上記浸出操作においては、下記の式(1)〜(5)で表される浸出反応と高温加水分解反応によって、ニッケル、コバルト等の硫酸塩としての浸出と、浸出された硫酸鉄のヘマタイトとしての固定化が行われる。しかしながら、鉄イオンの固定化は、完全には進行しないので得られる浸出スラリーの液部分には、ニッケル、コバルト等のほか、2価と3価の鉄イオンが含まれるのが通常である。
「浸出反応」
MO+HSO ⇒ MSO+HO・・・(1)
(式中Mは、Ni、Co、Fe、Zn、Cu、Mg、Cr、Mn等を表す。)
2FeOOH+3HSO ⇒ Fe(SO+4HO・・・(2)
FeO+HSO ⇒ FeSO+HO・・・(3)
「高温加水分解反応」
2FeSO+HSO+1/2O ⇒ Fe(SO+HO・・・(4)
Fe(SO+3HO⇒ Fe+3HSO・・・(5)
上記浸出操作で用いる温度は、特に限定されるものではないが、220〜280℃が好ましく、240〜270℃がより好ましい。すなわち、この温度範囲で反応を行うことにより、鉄はヘマタイトとして大部分が固定される。温度が220℃未満では、高温熱加水分解反応の速度が遅いため反応溶液中に鉄が溶存して残るので、鉄を除去するための後続の中和工程の負荷が増加し、ニッケルとの分離が非常に困難となる。一方、280℃を超えると、高温熱加水分解反応自体は促進されるものの、高温加圧浸出に用いる容器の材質の選定が難しいだけでなく、温度上昇にかかる蒸気コストが上昇するため不適当である。
上記浸出操作で用いる硫酸量は、特に限定されるものではなく、鉱石中の鉄が浸出されるような過剰量が用いられるが、例えば、鉱石1トン当り200〜500kgであり、鉱石1トン当りの硫酸添加量が500kgを超えると、硫酸コストが大きくなり好ましくない。なお、得られる浸出液のpHは、固液分離工程での生成されたヘマタイトを含む浸出残渣のろ過性から、0.1〜1.0に調整されることが好ましい。
上記工程(2)は、上記工程(1)で得られた、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該粗硫酸ニッケル水溶液中に含有される亜鉛を硫化し、その後固液分離して形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る工程である。
なお、この工程は、これに続く工程(3)により回収するニッケル・コバルト混合硫化物への亜鉛の混入を防止するためのものである。ここで、硫化反応の条件としては、特に限定されるものではなく、硫化反応により、ニッケル及びコバルトと対し亜鉛が優先的に硫化される条件が用いられる。
なお、前期粗硫酸ニッケル水溶液中に含有される亜鉛量が、後工程で生成されるニッケル・コバルト混合硫化物への混入によりその品質に問題とならない程度に少ない場合には、工程(2)をパスすることができる。
上記工程(3)は、上記工程(2)で得られた脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該脱亜鉛終液中に含有されるニッケル及びコバルトを硫化し、続いて形成されたスラリーを曝気設備に導入して硫化水素ガスを曝気し、その後固液分離してニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る工程である。なお、スラリーからの硫化水素ガスの曝気は、製錬廃液の除害処理のため行なわれるものである。
上記工程(2)、(3)において、硫化反応槽(A)、(B)内への硫化水素ガスの添加方法としては、特に限定されるものではないが、硫化反応槽に導入された液を機械的に撹拌しながら、硫化反応槽の上部空間部分(気相部)又は液中に吹き込むことにより行われる。なお、使用される硫化反応槽としては、反応始液の供給口、反応後のスラリーの排出口、硫化水素ガスの装入孔、及び排ガス孔を備えた密閉型の容器が好ましい。
上記工程(2)、(3)で用いられる硫化反応は、下記の式(6)〜(8)で表される。
「硫化反応」
S(g)+HO ⇒ HS in aq ・・・(6)
S⇒H+HS⇒2H+S2− ・・・(7)
2++2H+S2−⇒2H+MS↓ ・・・(8)
(式中Mは、Ni、Co、Zn等を表す。)
ここで、まず、硫化反応槽内に添加された硫化水素ガスは、上記式(6)の硫化水素ガスの水への溶存反応と上記式(7)の硫化水素の水への溶解が必要となる。ここで、溶存硫化水素濃度は、一般的に、ヘンリー則により気相部硫化水素圧に比例する。そのため、気液反応速度を増加するためには、気相部の硫化水素分圧を高めることが重要となる。しかしながら、前述したとおり、添加される硫化水素ガス中には不活性成分が含有されるので、硫化反応槽内に不活性成分が蓄積されると、反応速度が低下する。したがって、硫化反応槽内の圧力制御により、不活性成分が蓄積された気体が定期的に排出されていた。すなわち、硫化水素ガスの硫化反応槽内への供給は、硫化反応槽内の圧力を硫化水素の供給圧の50〜70%に制御する方式をとり、不活性成分が蓄積することにより、硫化反応槽内の圧力が上昇し制御圧力を超えた時点で、硫化反応槽の気相を形成する気体を、硫化反応槽の圧力制御弁から排出する方式がとられていた。ここで、前記気相を形成する気体には不活性成分が蓄積されており、硫化反応槽から排出されることによって、前蓄積は解消されるが、硫化水素も随伴して排出されていた。
次いで、上記式(8)の反応により、液中の金属イオンが硫化物を形成し沈殿されるが、亜鉛は、適切な条件の設定によりニッケル又はコバルトに比べて大きな反応速度が得られるので、まず工程(2)において、亜鉛の優先的な分離を行う。
上記工程(3)で用いる硫化反応において、必要に応じて、製造されたニッケル及びコバルトを含む硫化物からなる種晶を、硫化反応槽(B)へ投入することができる。ここで、種晶の割合としては、特に限定されるものではないが、硫化反応槽(B)に投入するニッケル及びコバルト量に対し150〜200質量%に相当する量が好ましい。これによって、より低温度で硫化反応を促進させ、同時に反応容器内面への生成硫化物の付着を抑制することができる。すなわち、硫化物の核生成を種晶表面で起こさせ析出が起こりやすい状態とすることと、それにより硫化物の微細核が容器内部で発生するのを抑制することができることに起因している。また、種晶の粒径を調整することにより得られる粒子径を制御することができる。
上記硫化反応に用いる温度としては、特に限定されるものではないが、65〜90℃であることが好ましい。すなわち、硫化反応自体は一般的に高温ほど促進されるが、90℃を超えると、温度を上昇するためにコストがかかること、反応速度が速いため反応容器への硫化物の付着起こること等の問題点も多い。
上記工程(4)は、上記工程(2)の硫化反応槽(A)、上記工程(3)の硫化反応槽(B)又は上記工程(3)の曝気設備からの排ガスを、除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、除害された排ガスと除害塔廃液を得る工程である。
上記工程(4)で用いる除害塔としては、特に限定されるものではなく、例えば、スクラバー等、アルカリ水溶液と排ガスの接触が効果的に行なわれる形式のものが用いられる。
本発明の製錬方法において、上記工程(1)〜(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法で、上記(a)〜(d)の少なくとも1種の操作を採用して、硫化水素ガスの利用効率を向上させることに重要な技術的意義を有する。これによって、硫化水素ガスの使用量は、従来、硫化反応(式(6)〜(8))上理論的に必要とされる硫化水素量の1.3〜1.4倍程度であったが、1.3倍未満にまで、好ましくは1.05〜1.15倍にまで低下することができる。また、(a)〜(c)の操作では、硫化水素ガスの使用量の削減にともない、排ガス処理に用いるアルカリの使用量も削減される。
以下に、これらの操作について、その作用効果とともに、説明する。
(1)(a)の操作
上記(a)の操作は、上記工程(1)〜(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、工程(3)で使用する硫化反応槽(B)の全容量(m)を、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対し、0.2〜0.9(m/kg/h)、好ましくは0.6〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整する操作である。これによって、硫化反応の反応時間を十分に確保することにより、硫化水素ガスの利用率を上昇させるとともに、ニッケル及びコバルトの硫化を進めて回収率を向上させる。なお、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.1〜1.2倍に低下することができる。
すなわち、ニッケル及びコバルトの硫化反応の速度は、亜鉛よりも小さいので、回収率向上のためには、反応温度又は制御圧力の上昇による対応が考えられるが、昇温のためのコスト上昇や排ガス中の硫化水素濃度上昇による硫化水素ガスの利用率の悪化を招くので好ましくない。加えて、高圧反応を行うためには、設備の耐圧仕様を向上させなければならず、設備コスト上昇の要因にもなる。したがって、硫化工程の設備の運転上重要となるのは、十分な反応時間を確保することであり、例えば、工程(3)で使用する硫化反応槽(B)の全容量(m)を、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対し、0.2〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整することにより、硫化反応槽(B)の内圧力を300kPaG以下に制御することができる。また、前記硫化反応槽(B)の全容量(m)を、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対し、0.6〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整することにより、硫化反応槽(B)の内圧力を200kPaG以下に制御し、しかも、98%以上のニッケル回収率を達成することができる。
上記(a)の操作としては、例えば、硫化反応槽(B)をスケールアップすることにより達成することができるが、硫化反応槽自体の極端なスケールアップは、硫化水素ガスの液中への均一拡散、撹拌動力コスト、及び設備投資の観点から問題があり、特に限定されるものではないが、工業的には3又は4基の反応槽を直列に連結して用いることが好ましい。なお、ここで、直列に連結された各反応槽への硫化水素ガスの供給は、各反応槽の内圧力を所定値に制御するように個別になされることが好ましい。また、直列に連結された各反応槽内のスラリーは、脱亜鉛終液を装入する1段目から反応終了後のスラリーを抜き出す最終段へ連続的に流送する。
(2)(b)の操作
上記(b)の操作は、上記工程(1)〜(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、工程(3)で生成するスラリーから液中に溶存している硫化水素ガスを曝気する際、負圧下に曝気し、回収した硫化水素ガスを上記工程(3)の硫化反応槽(B)内に添加する操作である。すなわち、硫化反応が終了後のスラリーから、溶存する硫化水素ガスを曝気により回収して、硫化反応槽(B)に繰り返し、再利用するものである。これによって、硫化反応を進行させる際に必要となる、液中に溶存する硫化水素濃度を維持するために、有効に利用することができる。したがって、新規の硫化水素ガスの装入量が低減されるだけでなく、前記製錬廃液から硫化水素ガスを除去する除害設備の負荷を大幅に低減することができる。これによって、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.1〜1.2倍にまで低下することができる
上記(b)の操作としては、例えば、硫化反応が終了後のスラリーを硫化反応槽から、減圧ファンなどで硫化反応槽よりも低圧状態、好ましくは負圧状態に維持された容器に導入し、溶存する硫化水素ガスを曝気し、次いで曝気ガスから冷却設備などで水蒸気を除去後、ガス圧縮設備などで硫化反応槽へ移送することにより達成される。
上記(b)の操作において、前記圧力としては、0kPaG以下の負圧であれば、特に限定されるものではないが、負圧は、−70kPaG以上であることが好ましい。すなわち、−70kPaG未満の負圧では、硫化反応槽に用いる反応容器の耐圧性に問題が生じる。
(3)(c)の操作
上記(c)の操作は、上記工程(1)〜(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、工程(3)で用いる硫化反応槽(B)内の圧力制御により、該硫化反応槽(B)から、その気相部に蓄積された水素及び窒素等の不活性成分を含んだ硫化水素ガスを抜き出し、前記工程(2)の硫化反応槽(A)内に添加する操作である。これによって、従来は定期的に系外へ排出することが行なわれていた、不活性成分を含んだ硫化水素ガスを、低濃度硫化水素ガスとして、硫化反応槽(A)での亜鉛の硫化反応に有効に利用することができるので、硫化水素ガスの利用率が向上し、しかも、除害処理でアルカリの使用量を節減することができる。これによって、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.1〜1.2倍に低下することができる。
上記(c)の操作において、硫化反応槽(B)内の気相部に蓄積された不活性成分を含んだ硫化水素ガスの抜き出しは、特に限定されるものではないが、気相部中の水素又は窒素濃度が所定値を超えることを目安に行なうことができる。
(4)(d)の操作
上記(d)の操作は、前記工程(3)の製錬廃液と前記工程(4)の除害された排ガスを、向流接触させた後、得られた排ガスを再び除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、得られた除害塔廃液を前記工程(3)の硫化反応槽(B)に装入する操作である。これによって、曝気処理後の製錬廃液中に僅かに含有される硫化水素は、排ガス中に移行され、除害塔廃液中に回収することができるので、硫化剤として有効に利用することができる。ここで、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.1〜1.2倍にまで低下することができる。
上記(d)の操作で用いるアルカリ水溶液としては、特に限定されるものではなく、苛性ソーダ水溶液が好ましく用いられる。以下に、このときの除害塔での苛性ソーダ使用量と工程(3)でのニッケル回収率について説明する。
図2は、工程(3)へ導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの投入質量(t)に対する除害塔での苛性ソーダ使用量(kg)の比率と、ニッケル回収率との関係を示す。
図2より、(d)の操作において、苛性ソーダの使用量としては、特に限定されるものではないが、工程(3)へ導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの投入質量1トン当たり180〜200kgに調整することが好ましいことが分かる。これによって、98%以上のニッケル回収率が得られる。
以下に、本発明の実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例で用いた金属の分析は、ICP発光分析法で行った。
(実施例1)
本発明の湿式製錬方法の(a)の操作を用いた場合について説明する。まず、図1に示す工程図にしたがって、ニッケル酸化鉱石の高温加圧酸浸出法の工程(1)から産出された粗硫酸ニッケル水溶液から、工程(2)で亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得た。なお、以下の説明は、工程(3)で、前記脱亜鉛終液を用いて、ニッケル・コバルト混合硫化物と製錬排液を得る際の密閉型硫化反応槽の容量に関する。
粗硫酸ニッケル水溶液としては、ニッケル、コバルト、鉄、亜鉛をそれぞれ3〜4g/L、0.2〜0.4g/L、1〜2g/L、0.05〜0.2g/Lの濃度で含有し、かつpHは3.5であった。また、工程(3)の密閉型硫化反応槽としては、1基当たり0.15mの容量を持つ密閉系硫化反応槽を3基直列に連結したものを使用した。
前記密閉型硫化反応槽内に、硫化水素ガス製造設備において製造された98容量%の硫化水素ガスを連続的に導入することにより、硫化反応操業を実施し、このときの導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対する硫化反応槽(B)の全容量(m)の比率と、硫化反応槽の反応圧力、又はニッケル回収率との関係を求めた。結果をそれぞれ図3、4に示す。なお、ニッケル回収率とは、硫化反応操業により、硫化反応槽に導入された粗硫酸ニッケル水溶液中のニッケル重量に対する、硫化物として回収されたニッケル重量の割合から求めた。
図3では、Ni回収率として95〜99%が得られた時の、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対する硫化反応槽(B)の全容量(m)の比率(図中の「Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)」)と硫化反応槽の反応圧力の関係を示す。なお、ここで、0.25m反応容器を上記3基連結容器の第1基目の前に連結し、合計4基直列の場合の結果も同時に示している。
図3より、Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)を、0.2〜0.9の比率になるように調整することにより、硫化反応槽(B)の内圧力を300kPaG以下に制御することができること、及びNi負荷に対する反応器容量(m/kg/h)を、0.6〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整することにより、硫化反応槽(B)の内圧力を200kPaG以下に制御することができることが分かる。
図4では、硫化反応槽の内圧力を一定値に固定した条件下で、溶液流量を様々に変化させた場合のNi回収率と、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対する硫化反応槽(B)の全容量(m)の比率(図中の「Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)」)との関係を示す。
図4より、Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)を0.6以上とすることにより、98%以上のNi回収率が得られることが分かる。
以上のように、硫化反応槽(B)の内圧力を300kPaG、好ましくは200kPaG以下に低下させた条件下で十分なNi回収率が得られるので、硫化水素ガスの利用率が上昇する。このとき、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.2倍にまで低下することができた。
(実施例2)
本発明の湿式製錬方法の(a)と(d)の操作を用いた場合について説明する。まず、図1に示す工程図にしたがって、ニッケル酸化鉱石の高温加圧酸浸出法の工程(1)から産出された粗硫酸ニッケル水溶液から工程(2)で亜鉛を硫化物として分離した後の脱亜鉛終液を用いて、工程(3)でニッケル・コバルト混合硫化物と製錬排液を得た。なお、以下の説明は、工程(3)で得られた製錬排液と工程(4)で得られた除害塔廃液に関する。
粗硫酸ニッケル水溶液及び工程(3)の密閉型硫化反応槽としては、実施例1と同様であった。また、Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)を0.6に調整した。
ここで、前記工程(3)の製錬廃液と前記工程(4)の除害された排ガスを、スクラバーを用いて、向流接触させた後、得られた排ガスを再び除害塔へ導入し、苛性ソーダ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、得られた除害塔廃液を前記工程(3)の硫化反応槽(B)に装入した。なお、ここで、除害塔では、濃度25質量%の苛性ソーダ水溶液を使用し、苛性ソーダの使用量としては、工程(3)へ導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの投入質量1トン当たり190kgに調整した。
このとき、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.06倍にまで低下することができた。また、ニッケル回収率は、98%であった。
(実施例3)
本発明の湿式製錬方法の(a)と(b)の操作を用いた場合について説明する。まず、図1に示す工程図にしたがって、ニッケル酸化鉱石の高温加圧酸浸出法の工程(1)から産出された粗硫酸ニッケル水溶液から工程(2)で亜鉛を硫化物として分離した後の脱亜鉛終液を用いて、工程(3)でニッケル・コバルト混合硫化物と製錬排液を得た。なお、以下の説明は、工程(3)で得られた製錬排液に関する。
粗硫酸ニッケル水溶液及び工程(3)の密閉型硫化反応槽としては、実施例1と同様であった。また、Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)を0.6に調整した。
ここで、最終段の硫化反応槽から排出されたスラリーを、減圧ファンで−68kPaGの負圧状態に維持した容器に導入し、液中に溶存している硫化水素ガスを曝気し、次いで曝気ガスから冷却して水蒸気を除去後、コンプレッサーで硫化反応槽(B)へ装入した。
このとき、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.08倍にまで低下することができた。また、ニッケル回収率は、98%であった。
(実施例4)
本発明の湿式製錬方法の(a)と(c)の操作を用いた場合について説明する。まず、図1に示す工程図にしたがって、ニッケル酸化鉱石の高温加圧酸浸出法の工程(1)から産出された粗硫酸ニッケル水溶液から工程(2)で亜鉛を硫化物として分離した後の脱亜鉛終液を用いて、工程(3)でニッケル・コバルト混合硫化物と製錬排液を得た。なお、以下の説明は、工程(3)で得られた排ガスに関する。
粗硫酸ニッケル水溶液及び工程(3)の密閉型硫化反応槽としては、実施例1と同様であった。また、Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)を0.6に調整した。
ここで、硫化反応槽から抜き出した排ガスを、工程(2)の硫化反応槽内に装入した。
このとき、硫化水素ガスの使用量を、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.07倍にまで低下することができた。また、ニッケル回収率は、98%であった。
以上より、実施例1〜4では、上記工程(1)〜(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法で、上記(a)〜(d)の少なくとも1種の操作を採用することにより、硫化水素ガスの使用量は、従来、硫化反応上理論的に必要とされる硫化水素量の1.3〜1.4倍程度であったものを、1.05〜1.2倍にまで低下することができることが分かる。
以上より明らかなように、本発明のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法は、上記高温加圧酸浸出法を用いたニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、ニッケル・コバルト混合硫化物へのニッケル回収率を高収率に維持しながら、硫化水素ガスの利用効率を向上させることができるので、操業コストを低減することができるニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法として好適である。
従来の高温加圧酸浸出法によるニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法の工程図の一例を表す図である。 工程(3)へ導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの投入質量(t)に対する除害塔での苛性ソーダ使用量の比率と、ニッケル回収率との関係を示す図である。 Ni負荷に対する反応器容量(m/kg/h)と硫化反応槽の反応圧力の関係を示す図である。 Ni回収率とNi負荷に対する反応器容量(m/kg/h)との関係を示す図である。
符号の説明
1 工程(1)
2 工程(2)
3 工程(3)
4 工程(4)
5 ニッケル酸化鉱石
6 粗硫酸ニッケル水溶液
7 浸出残渣
8 脱亜鉛終液
9 亜鉛硫化物
10 Ni・Co混合硫化物
11 製錬廃液
12 排ガス

Claims (5)

  1. ニッケル酸化鉱石を高温加圧酸浸出し、ニッケル及びコバルトのほか、不純物元素として亜鉛を含有する粗硫酸ニッケル水溶液を得る工程(1)、前記粗硫酸ニッケル水溶液を硫化反応槽(A)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該粗硫酸ニッケル水溶液中に含有される亜鉛を硫化し、その後固液分離して形成された亜鉛硫化物と脱亜鉛終液を得る工程(2)、前記脱亜鉛終液を硫化反応槽(B)内に導入し、次いで硫化水素ガスを添加して、該脱亜鉛終液中に含有されるニッケル及びコバルトを硫化し、続いて形成されたスラリーを曝気設備に導入して硫化水素ガスを曝気し、その後固液分離してニッケル・コバルト混合硫化物と製錬廃液を得る工程(3)、及び前記硫化反応槽(A)、硫化反応槽(B)又は曝気設備からの排ガスを、除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、除害された排ガスと除害塔廃液を得る工程(4)を含むニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法において、
    下記の(a)〜(d)の少なくとも1種の操作を採用することを特徴とするニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法。
    (a)前記工程(3)において、使用する硫化反応槽(B)の全容量(m)を、導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの単位時間当たりの投入質量(kg/h)に対し、0.2〜0.9(m/kg/h)の比率になるように調整する。
    (b)前記工程(3)で生成するスラリーから液中に溶存している硫化水素ガスを曝気する際、負圧下に曝気し、回収した硫化水素ガスを前記工程(3)の硫化反応槽(B)内に添加する。
    (c)前記工程(3)において、硫化反応槽(B)内の圧力制御により、該硫化反応槽(B)から、その気相部に蓄積された不活性成分を含んだ硫化水素ガスを抜き出し、前記工程(2)の硫化反応槽(A)内に添加する。
    (d)前記工程(3)の製錬廃液と前記工程(4)の除害された排ガスを、向流接触させた後、得られた排ガスを再び除害塔へ導入し、アルカリ水溶液と接触して硫化水素ガスを吸収させ、得られた除害塔廃液を前記工程(3)の硫化反応槽(B)に装入する。
  2. 前記(a)の操作において、前記比率は、0.6〜0.9(m/kg/h)であることを特徴とする請求項1に記載のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法。
  3. 前記(a)の操作において、硫化反応槽(B)は、直列に連結された3又は4基の反応槽からなることを特徴とする請求項1に記載のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法。
  4. 前記(b)の操作において、前記負圧は、−70kPaG以上であることを特徴とする請求項1に記載のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法。
  5. 前記(d)の操作において、前記アルカリ水溶液は、苛性ソーダ水溶液であり、かつ苛性ソーダの使用量は、前記工程(3)へ導入する脱亜鉛終液中に含有されるニッケルの投入質量1トン当たり180〜200kgに調整することを特徴とする請求項1に記載のニッケル酸化鉱石の湿式製錬方法。
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