JP2010021418A - 面発光レーザの製造方法および面発光レーザと面発光レーザアレイならびに光走査装置と画像形成装置 - Google Patents

面発光レーザの製造方法および面発光レーザと面発光レーザアレイならびに光走査装置と画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高コスト化を招くことなく、酸化狭窄工程での酸化狭窄量のバラツキを抑える。
【解決手段】電流狭窄領域を形成する被選択酸化層を含むメサ構造体を基板上に設けた垂直共振器型の面発光レーザであって、メサ構造体の底部周囲に基板に対して凹みを設け、凹みから当該メサ構造体の底部の外径を計測し、計測した外径値(A)と、メサ構造体に形成された上部半導体DBR層2ペア分の膜厚(B)およびメサ構造体のテーパ角度(C)を用いて、式「Tan(C)=B÷{(A−M)÷2}」により、被選択酸化層の外径(M)を算出し、算出した被選択酸化層の外径(M)と、所望の電流狭窄領域の半径(OA)および酸化速度(V)を用いて、式「T=(M−OA)÷V」により、電流狭窄領域を形成する工程の処理時間(T)を算出し、算出した時間(T)で、被選択酸化層に対する酸化処理を行い電流狭窄領域を形成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、面発光レーザおよびこれを用いた面発光レーザアレイ、ならびに、この面発光レーザアレイを用いた光走査装置、さらに、この光走査装置を用いたレーザプリンタや複写機などの画像形成装置に係り、特に、基板に垂直な方向に光を発光する垂直共振器型の面発光レーザに関するものである。
電流流入効率を高めるために電流狭窄構造を備えている半導体レーザがある。一例として面発光レーザ(VCSEL;Vertical Cavity Surface Emitting LASER,垂直共振器面発光レーザ)が挙げられる。
この面発光レーザは、基板に垂直方向に光を出射するもので、いわゆる端面発光型の半導体レーザに比べて低価格・低消費電力・小型・2次元デバイスに好適でかつ高性能であるという特徴を有する。
面発光レーザの電流狭窄構造としては、例えば、特許文献1に記載のように、AlAs選択酸化狭窄構造が良く用いられる。この面発光レーザの電流狭窄構造は、円形状または矩形(四角形)台状のメサ構造を含む半導体基板または半導体試料を高温水蒸気雰囲気中に配置し、当該メサ構造に含まれるp−AlAsまたはAlGaAs被選択酸化層を、当該メサ構造の側面に露出した外周部から中心部に向かって、中央部を残した状態で酸化することによりAl電流狭窄部(酸化領域)を形成したものである。
このようにしてAl電流狭窄部が形成された面発光レーザでは、Al電流狭窄部の屈折率が1.6程度であり、それは他の半導体層の屈折率に比べて低いことから、共振構造内に横方向屈折率差が生じ、光をメサの中央に閉じこめる。そのため、半導体素子の電流狭窄効率が良く且つ閾値電流が低いという優れた特性が得られる。
また、面発光レーザ単一基本横モード発振を得るためには、狭窄部の大きさを小さくして高次モードに対する回折損失を大きくする必要がある。具体的には、狭窄部の一辺の大きさまたは直径を発振波長の3〜4倍程度まで狭くする必要がある。例えば、発振波長が0.85μmの場合、狭窄部の一辺の大きさ、または、直径を約3.5μm以下にする必要がある。
このような要求に応える半導体酸化装置が非特許文献1に開示されており、この半導体酸化装置により、比較的再現性良く均一に酸化できる。
酸化狭窄距離は、一定の酸化条件下において酸化時間によって決定され、その酸化量(酸化狭窄距離)は酸化時間に比例する。
電流狭窄部の大きさが最適の値からズレると、光出力など発振特性のズレを招き、歩留まりが低下するという問題が生じる。特に、シングルモード素子はマルチモード素子に比べて電流狭窄部の面積の絶対値が小さいので、酸化量のバラツキが素子特性のバラツキの与える影響が極めて大きく、また電流狭窄部の面積が大きくなった場合は本来シングルモードとなるべき素子がマルチモード素子の挙動を示すという問題がある。
製造工程において、狭窄酸化実行前のAlAs被酸化層の外径寸法と所望の狭窄面積を得るための狭窄半径との差(酸化距離)を、酸化条件下での酸化速度で除して酸化時間を決定することにより所望の酸化狭窄面積を得ている。
工程内でAlAs被酸化層の外径寸法を直接測長することは不可能であるため、メサトップ寸法測長値とメサトップからAlAs被酸化層までの膜厚測定値(深さ)と平均的な工程におけるメサテーパ角度の値を用いて、計算によりAlAs被酸化層外径を導出する。
この場合、メサトップ寸法測長値の計測精度やAlAs被酸化層までの膜厚の面内バラツキ、メサテーパ角度の処理バッチ間および面内のバラツキが起因して所望の酸化距離から外れた場合には不良となり、歩留まりを悪化させている。
酸化領域が所望のサイズからズレルことを避けるため、例えば特許文献2に記載のように、酸化モニタパターンにより酸化の進行具合を間接的に監視する技術や、例えば特許文献3に記載のように、酸化狭窄の進行具合をリアルタイムモニタする技術、また、酸化を中断して酸化量をモニタした後所望の酸化量まで追加酸化する技術等が考案されている。
特許文献2においては、通常の共振器の形状とは別に酸化速度モニタするためのストライプ状にパターンを配し、酸化炉中でそのパターン領域の反射率を測定して酸化の進行度合いを決定する技術が記載されている。
しかし、この技術では、精度良く酸化速度を監視するために酸化速度モニタパターン近傍のパターンはブランクにする必要があり、通常の共振器を配置することができない。面発光レーザ素子を配置する面積が限定されてしまうという問題があり、結果的に高コストとなる。
また、特許文献3においては、酸化処理中の半導体試料を、観察窓を介して顕微鏡で観察し、顕微鏡で観察された酸化領域と非酸化領域のコントラストから酸化距離または非酸化領域の面積等(酸化進行度)を見積もって、その後の酸化量を制御する技術が記載されている。
この技術では、10〜50μmのメサ系を顕微鏡でモニターするために顕微鏡の拡大率を数百〜千倍に設定する必要があり、また、顕微鏡の焦点をメサにあわせるため半導体試料と観察窓の距離を狭くしなければならない。
しかし、観察窓と半導体試料の間隔を狭くすると、半導体試料上の水蒸気濃度分布と半導体試料の温度分布に場所的なバラツキが発生し酸化量の面内分布が発生して歩留まりの低下を招来する。他方、顕微鏡と観察窓の間隔を狭くすると、ヒータから放熱される熱によって観察窓の屈折率が変化し、顕微鏡に組み込まれている光学部品(例えばレンズ)が熱変形して焦点のズレを生じ、測定精度が不正確になるという問題が生じる。また、顕微鏡を備える分の装置コストが加算される。
米国特許第5,493,577号公報 特開2004―95934号公報 特許第4061062号公報 "光アライアンス",日本工業出版,2004.4,pp42−46.
解決しようとする問題点は、従来の技術では、面発光レーザにおける電流狭窄部の面積を高精度かつ低コストに得ることができない点である。
本発明の目的は、これら従来技術の課題を解決し、面発光レーザの生産工程における歩留まり率の向上を図ることである。
上記目的を達成するため、本発明では、電流狭窄領域を形成する被選択酸化層を含むメサ構造体を基板上に設けた垂直共振器型の面発光レーザにおいて、メサ構造体底部の周囲に基板に対して凹みを設け、この凹みからメサ構造体の底部の外径を求め、この外径値(A)と、メサ構造体に形成された上部半導体DBR層2ペア分の膜厚(B)およびメサ構造体のテーパ角度(C)を用いて、式「Tan(C)=B÷{(A−M)÷2}」により、被選択酸化層の外径(M)を算出し、算出した被選択酸化層の外径(M)と、所望の電流狭窄領域の半径(OA)および酸化速度(V)を用いて、式「T=(M−OA)÷V」により、電流狭窄領域を形成する工程の処理時間(T)を算出し、算出した時間(T)で、被選択酸化層に対する酸化処理を行い電流狭窄領域を形成することを特徴とする。
本発明によれば、メサ構造体周囲が基板に対して凹んでいることから、メサ構造体底部外径を、金属顕微鏡等による観察により、工程内検査で測長することが可能となる。被選択酸化層はメサトップからの距離よりもメサ底部からの距離の方が小さいため、従来技術のメサトップ外径寸法を基準として求める方法よりも被選択酸化層外形寸法の精度が向上する。また、メサテーパ角度のバッチ間および面内バラツキの影響が小さい。このことにより、高コスト化を招くことなく、単一基本モードを得るための微小な酸化狭窄径を精度良く形成することが可能であり、ウェハプロセスでの歩留まり率が向上する。これにより面発光レーザを超低コストで製造することが可能となる。
以下、図を用いて本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明に係る垂直共振器型の面発光レーザの構成例を示す断面図であり、図2は、図1における面発光レーザの製造に用いるICPプラズマエッチング装置の構成例を示すブロック図、図3は、図1における面発光レーザの断面例および斜視実体例を示す顕微鏡写真からの複写説明図、図4は、従来の製造方法で製造された面発光レーザの断面例を示す顕微鏡写真からの複写説明図、図5は、図1における面発光レーザの製造に用いる酸化装置の構成例を示すブロック図、図6は、本発明に係る面発光レーザを用いた光走査装置を具備したレーザプリンタの構成例を示すブロック図、図7は、本発明に係る面発光レーザを用いた光走査装置の構成例を示すブロック図、図8は、図1における面発光レーザを用いたレーザアレイの解像度例を示す説明図、図9は、本発明に係る面発光レーザの製造方法の手順例を示すフローチャートである。
図1における面発光レーザ100は、780nm帯の面発光レーザであり、基板101上に、下部半導体DBR(Distributed Brag Reflector)103、下部スペーサー層104、活性層105、上部スペーサー層106、上部半導体DBR107、被選択酸化層108などの半導体層が、エピタキシャル成長によって順次積層され、さらに、p側電極109とn側電極110が設けられている。
以下、これら複数の半導体層が積層されているものを、便宜上「積層体」ともいう。また、下部スペーサー層104、活性層105、上部スペーサー層106を合わせた部分を共振器と言う。
基板101は、鏡面研磨面の法線が、[100]方向から[111]A方向に15°傾斜したn−GaAs単結晶基板である。
下部半導体DBR103は、n−Al0.93Ga0.07Asからなる低屈折率層とn−Al0.3Ga0.7Asからなる高屈折率層のペアを42.5ペア有している。
下部スペーサー層104は、Al0.33Ga0.67Asからなる層である。
活性層105は、GaInAsP/Al0.33Ga0.67Asからなる3重量子井戸構造の活性層である。
上部スペーサー層106は、Al0.33Ga0.67Asからなる層である。
上部半導体DBR107は、p−Al0.93Ga0.07Asからなる低屈折率層とp−Al0.33Ga0.67Asからなる高屈折率層のペアを32ペア有している。
そして、この上部半導体DBR107における上部スペーサー層106から2ペア目の低屈折率層中にp−AlAsからなる被選択酸化層108が厚さ30nmで挿入されている。
以下、このような面発光レーザ100の製造方法について説明する。
まず、基板101上に、上述の下部半導体DBR103、下部スペーサー層104、活性層105、上部スペーサー層106、上部半導体DBR107、被選択酸化層108などの半導体層からなる積層体を、分子線エピタキシャル成長法(MBE法)による結晶成長によって作製する。
この製造工程例では、下部半導体DBR103の最上層をエッチング停止層とし、また、下部スペーサー層104、活性層105、上部スペーサー層106からなる共振器部を酸素導入層とする。
次に、上述の積層体の表面に一辺20μmの正方形レジストパターンを形成する。ここでパターン形成のフォトリソグラフィーでのバッチ間変動により±1μm程度正方形からズレル場合がある。
そして、図2に示すICPプラズマエッチング装置200を用いて、以下のようにして、レジストパターンをマスクとして台形状のメサを形成する。
まず、積層体表面にレジストパターンが形成された半導体試料212を真空室201に入れ、ドライポンプ211で10分間真空引きを行った後、ゲートバルブ202を開いて反応室203に搬送する。
この反応室203にはリング状シリコン204が設けられており、その反応生成物がGaAs系材料のエッチングに関与する。
反応室203で半導体試料を10分間保持した後、Clガスを2sccm、SiClガスを1sccm、Arガスを3sccm導入する。尚、各ガスの流量はマスフローコントローラ205で調整される。
真空計206で反応室203圧力をモニタし、反応室203における圧力を0.3Paに保つ様に開度調整機能付きバルブ207の開度を制御する。
ガス供給から30秒間圧力調整を行った後、誘導コイル208に400Wの電力を供給する。
エッチングの底面が下部スペーサー層104に位置するようになった段階で誘導コイル208に供給する電力を遮断する。このときエッチングの底面がどの位置にあるかは、反応室203の上部に設けたサファイア窓を透して反射率測定器209で取得したデータを反射率モニタ210で見て判断することができる。
エッチング終了後のメサ断面SEM写真を図3に示す。比較として従来技術によるメサ断面のSEM写真を図4に示す。
ここで、本例のメサ形成エッチングと従来技術のメサ形成エッチングでは、SiClガスの供給量が異なる。
典型的な従来の例として示した図4のエッチングは、SiClガスを供給しない場合である。
図3に示す本例では、SiClガスを0.5sccm〜3.0sccmの流量で供給することで、メサ構造体底部(メサ底部)の周囲に凹みが形成される。この凹みは、メサ底部の周囲に形成されたSiClガスとGaAs系材料の反応生成物が帯電してプラズマ中のイオンの衝突を受けることにより生じるものである。
実際には、SiClガスの好ましい流量は0.9〜1.2sccmである。例えば、SiClガスが0.5sccm未満では反応生成物の気化が速いため凹みが形成されず、また3.0sccm以上では反応生成物の堆積が多過ぎるためにメサが階段状になり凹みが形成されない。
レジスト除去後、メサ底部を例えば金属顕微鏡を用いて100倍で観察した画像を撮影し、画像処理ソフトを使用して図3に示す凹み部分301を基準としてメサ底部の外径(図1における符号111)を計測する。
図4に示した従来技術によるメサ底部は凹みが無いため充分な画像コントラストを得ることができないので100倍の金属顕微鏡による工程内観察での測長は不可能である。
このようにして計測した図1におけるメサ底部の外径111の測定値(A)と、上部半導体DBR層106の2ペア分の膜厚(B)およびメサのテーパ角度(C)から次の(式1)により、被選択酸化層108の外径値(M)を算出する。
Tan(C)=B÷{A−被選択酸化層外径値(M)}÷2 ・・・・(式1)
上述の(式1)を解いて求めた被選択酸化層108の外径値(M)と、所望の酸化狭窄領域(電流狭窄領域)の半径(OA)および酸化速度(V)から、酸化狭窄(電流狭窄領域作成)工程の処理時間(T)を次の(式2)を用いて算出する。
酸化狭窄工程の処理時間(T)=(M−OA)÷V ・・・(式2)
一例として、図5に示す構成の酸化装置500にセットし、被選択酸化層108の選択酸化を行う手順を説明する。
この酸化装置500は、水蒸気供給部510、ステンレス製反応容器520、導入管530、排気管540、水捕集器550および温度コントローラ(図示省略)などを有している。
水蒸気供給部510は、マスフローコントローラ511、気化器512、液体マスフローコントローラ513、および水供給器514を備えている。
また、ステンレス製反応容器520内には、酸化対象物560を載置するトレイ521、このトレイ521を介して酸化対象物560を加熱するためのセラミックヒータ524を内蔵する円板状の加熱テーブル522、酸化対象物560の温度を計測する熱電対525、加熱テーブル522を保持し回転可能な基台523が収容されている。
図示していない温度コントローラは、熱電対525の出力信号をモニターしながらセラミックヒータ524に供給する電流(または電圧)を制御し、酸化対象物560を指定された温度(保持温度)で指定された時間(保持時間)保持する。
水蒸気供給部510の動作について以下に説明する。
水供給器514に窒素(N)ガスが導入されると、水(HO)が液体マスフローコントローラ513で流量制御されて気化器512に供給され、水蒸気となる。また、Nキャリアガスが導入されると、マスフローコントローラ511で流量制御されて気化器512に供給される。そして、気化器512からは、水蒸気を含むNキャリアガスが導入管530を介してステンレス製反応容器520内に供給される。
ステンレス製反応容器520内に供給された水蒸気を含むNキャリアガスは、酸化対象物560の周囲に供給される。これによって、酸化対象物560は水蒸気雰囲気にさらされることとなり、酸化対象物560は酸化される。その後、水蒸気を含むNキャリアガスは、排気管540および水捕集器550を介して排気される。
そこで、鏡面研磨面の法線が、[100]方向から[111]A方向に15°傾斜したGaAsからなる基板(101)上に、厚さ20nmのAlAs層を含む複数の半導体層がエピタキシャル成長によって積層され、エッチングにより正方形台形状のメサが形成された試料を、水の流量が80g/hr、Nキャリアガスの流量が20SLM、保持温度が410℃条件であらかじめ計測した酸化速度(V)の値を用いて、酸化狭窄半径3.5μmを得るための時間(T)を(式2)から算出した時間11.3分に時間設定して酸化を行う。
この選択酸化後、被選択酸化層108を赤外線顕微鏡で観察すると、狙い寸法どおりに辺が3.5μmの正方形の電流狭窄領域が形成されていることが判った。
次に、公知のプラズマCVD法により、シリコン窒化膜(SiN膜)を150nm形成する。
さらに、台形状メサの上部に一辺18μmの正方形の開口レジストパターンを形成し、バッファードフッ酸によりSiN膜をエッチングし、メサ上部に18μmの開口部を形成する。
そして、配線のレジストパターンを形成後、蒸着法によりCr/AuZn/Auの順に配線材料を成膜し、リフトオフにより図1におけるp側電極109を形成する。
また、半導体基板の裏面を研磨し、研磨面に蒸着法でAuGe/Ni/Auの順に図1におけるn電極110材料を成膜する。その後、シンター炉により、400℃、4分の熱処理を行う。
このように、本例の面発光レーザの製造方法においては、半導体基板の有効領域を犠牲にするモニターパターンを用いることなく、また、酸化装置にリアルタイムモニタ装置を追加することなく、従来の金属顕微鏡による工程内寸法測定で、精度良く所望の酸化狭窄径を得ることができた。
また、工程内寸法測定の精度が良いことから面発光レーザをアレイ化した場合でも高歩留まりを実現できる。
以下、このようにして作成した面発光レーザを用いた機器に関して説明する。
ここでは、図6に例示するレーザプリンタ600を画像形成装置の一例として説明する。このレーザプリンタ600は、光走査装置900、感光体ドラム901、帯電チャージャ902、現像ローラ903、トナーカートリッジ904、クリーニングブレード905、給紙トレイ906、給紙コロ907、レジストローラ対908、転写チャージャ911、除電ユニット914、定着ローラ909、排紙ローラ912、および排紙トレイ910などを備えている。
帯電チャージャ902、現像ローラ903、転写チャージャ911、除電ユニット914およびクリーニングブレード905は、それぞれ感光体ドラム901の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム901の回転方向に関して、帯電チャージャ902→現像ローラ903→転写チャージャ911→除電ユニット914→クリーニングブレード905の順に配置されている。
感光体ドラム901の表面には、感光層が形成されている。ここでは、感光体ドラム901は、図6における面内で時計回り(矢印方向)に回転するようになっている。
帯電チャージャ902は、感光体ドラム901の表面を均一に帯電させる。
光走査装置900は、帯電チャージャ902で帯電された感光体ドラム901の表面に、上位装置900a(例えばパソコン)からの画像情報に基づいて変調された光を照射する。これにより、感光体ドラム901の表面では、画像情報に対応した潜像が形成される。
ここで形成された潜像は、感光体ドラム901の回転に伴って現像ローラ903の方向に移動する。尚、この光走査装置900の構成については後述する。
トナーカートリッジ904にはトナーが格納されており、このトナーは現像ローラ903に供給される。現像ローラ903は、感光体ドラム901の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ904から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着された潜像は、感光体ドラム901の回転に伴って転写チャージャ911の方向に移動する。
給紙トレイ906には記録紙913が格納されている。この給紙トレイ906の近傍には給紙コロ907が配置されており、この給紙コロ907は、記録紙913を給紙トレイ906から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対908に搬送する。
このレジストローラ対908は、転写ローラ911の近傍に配置され、給紙コロ907によって取り出された記録紙913を一旦保持するとともに、該記録紙913を感光体ドラム901の回転に合わせて感光体ドラム901と転写チャージャ911との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ911には、感光体ドラム901の表面上のトナーを電気的に記録紙913に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム901の表面の潜像が記録紙913に転写される。ここで転写された記録紙913は、定着ローラ909に送られる。
この定着ローラ909では、熱と圧力とが記録紙913に加えられ、これによってトナーが記録紙913上に定着される。ここで定着された記録紙913は、排紙ローラ912を介して排紙トレイ910に送られ、排紙トレイ910上に順次スタックされる。
除電ユニット914は、感光体ドラム901の表面を除電する。クリーニングブレード905は、感光体ドラム901の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。尚、除去された残留トナーは、再度利用されるようになっている。残留トナーが除去された感光体ドラム901の表面は、再度帯電チャージャ902の位置に戻る。
次に、このレーザプリンタに用いた光走査装置900の構成および作用について図7を参照して説明する。
図7に示す光走査装置900は、後述の図8に示す面発光レーザアレイLAを含む光源ユニット10と、カップリングレンズ11、アパーチャ12、シリンドリカルレンズ13、ポリゴンミラー14、fθレンズ15、トロイダルレンズ16、2つのミラー17,18、および、こららの各部の動作を統括的に制御する図示していない主制御装置を備えている。
カップリングレンズ11は、光源ユニット10から出射された光ビームを略平行光に整形する。アパーチャ12は、カップリングレンズ11を介した光ビームのビーム径を規定する。シリンドリカルレンズ13は、アパーチャ12を通過した光ビームをミラー17を介してポリゴンミラー14の反射面に集光する。
ポリゴンミラー14は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向面が形成されている。そして、不図示の回転機構により、図7に示される矢印の方向に一定の角速度で回転されている。従って、光源ユニット10から出射され、シリンドリカルレンズ13によってポリゴンミラー14の偏向面に集光された光ビームは、ポリゴンミラー14の回転により一定の角速度で偏向される。
fθレンズ15は、ポリゴンミラー14からの光ビームの入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー14により一定の角速度で偏向される光ビームの像面を、主走査方向に対して等速移動させる。トロイダルレンズ16は、fθレンズ15からの光ビームをミラー18を介して、感光体ドラム901の表面上に結像する。
この場合、図8に示すように、面発光レーザアレイLAにおいて、面発光レーザ素子がピッチd1で配置されていると、この面発光レーザアレイLAでは、各面発光レーザ素子(VCSEL)の中心から副走査方向に対応する方向に垂線を下ろした時の副走査方向に対応する方向における各面発光レーザ素子の位置関係が等間隔(間隔d2)となるので、点灯のタイミングを調整することで、感光体ドラム901上では副走査方向に等間隔で光源が並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。
例えば、副走査方向に対応した方向に関する各面発光レーザ素子のピッチd1が26.5μmであれば、間隔d2は2.65μmとなる。
そして、光学系の倍率を2倍とすれば、感光体ドラム901上では副走査方向に5.3μm間隔で書き込みドットを形成することができる。これは、4800dpi(ドット/インチ)に対応している。すなわち、4800dpi(ドット/インチ)の高密度書込みができる。
もちろん、主走査方向に対応する方向の面発光レーザ数を増加したり、ピッチd1を狭くして間隔d2を更に小さくするアレイ配置としたり、光学系の倍率を下げる等を行えばより高密度化でき、より高品質の印刷が可能となる。尚、主走査方向の書き込み間隔は、光源の点灯のタイミングで容易に制御できる。
また、この場合には、レーザプリンタ600では、書きこみドット密度が上昇しても印刷速度を落とすことなく印刷することができる。また、同じ書きこみドット密度の場合には印刷速度を更に速くすることができる。
本例の面発光レーザアレイLAでは、メサ底部周囲に凹みを有し、これにより被選択酸化層外径の測長精度が良くなり、結果的に、電流狭窄面積の設計値からのズレを微小とすることができ、アレイ素子数を増加させることができる。これにより、本例の面発光レーザアレイLAを光走査装置に用いてレーザプリンタ600では、高精細な画像を高速で形成することが低コストで可能となる。
このように、本例の光走査装置900によると、光源ユニット10は、本発明に係る面発光レーザアレイLAを含んでいるため、感光体ドラム901の表面上を高精細、高速で走査することが低コストで可能となる。
また、本例のレーザプリンタ600によると、本発明に係る面発光レーザアレイLAを含む光走査装置900を備えているため、高精細な画像を高速で形成することが低コストで可能となる。
以下、図9を用いて、本発明に係る面発光レーザの製造方法、すなわち、電流狭窄領域を形成する被選択酸化層を含むメサ構造体を基板上に設けた垂直共振器型の面発光レーザの製造方法について説明する。
まず、メサ構造体の底部周囲に、基板に対して凹みを設ける(ステップS1001)。次に、このようにして設けた凹みから当該メサ構造体の底部の外径を計測する(ステップS1002)。
また、このようにして計測した外径値(A)と、メサ構造体に形成された上部半導体DBR層2ペア分の膜厚(B)およびメサ構造体のテーパ角度(C)を用いて、式「Tan(C)=B÷{(A−M)÷2}」により、被選択酸化層の外径(M)を算出する(ステップS1003)。
さらに、このようにして算出した被選択酸化層の外径(M)と、所望の電流狭窄領域の半径(OA)および酸化速度(V)を用いて、式「T=(M−OA)÷V」により、電流狭窄領域を形成する工程の処理時間(T)を算出する(ステップS1004)。
そして、このようにして算出した時間(T)で、被選択酸化層に対する酸化処理を行い電流狭窄領域を形成する(ステップS1005)。
尚、ステップ1001においては、メサ構造体を形成するエッチング時に、SiClガスを0.5sccm〜3.0sccmの範囲の供給量、あるいは、0.9sccm〜1.2sccmの範囲の供給量で供給して、メサ構造体の底部周囲の基板に対する凹みを形成する。
また、上述の手順では、面発光レーザにおける当該メサ構造体の底部は、垂直共振器領域の途中に設けるようにする。
また、メサ構造体の底部を、垂直共振器領域中の活性層を形成する多重量子井戸の少なくとも一つより下に設けるようにする。
また、当該メサ構造体のテーパ角度を78度〜73度で形成する。
以上、図1〜図9を用いて説明したように、本例の面発光レーザは、基板上に形成され、酸化可能層の選択酸化によって形成された電流狭窄領域を有するメサ構造体を含む垂直共振器型の面発光レーザであって、メサ構造体周囲が基板に対して凹んでいることを特徴とする。このように、メサ構造体周囲が基板に対して凹んでいることから、メサ構造体底部外径を金属顕微鏡等を用いた観察による工程内検査で測長することが可能である。この被選択酸化層はメサトップからの距離よりもメサ底部からの距離の方が小さいため、従来技術のメサトップ外径寸法を基準として求める技術よりも、被選択酸化層外形寸法の精度が向上する。また、メサテーパ角度のバッチ間および面内バラツキの影響も小さい。
また、本例の面発光レーザは、メサ構造体底部が、垂直共振器領域の途中であることを特徴としており、このように、メサ底部が垂直共振器中であることから、垂直共振器の外形を精度良く測長することにより、垂直共振器上もしくは垂直共振器から1〜2ペアのDBR上に有る被選択酸化層の外形を正確に測定することができる。この場合、メサテーパ角度のバッチ間および面内バラツキの影響を受けることが無い。
また、本例の面発光レーザは、垂直共振器領域中に複数の活性層を有し、メサ構造体の底部が少なくとも一つの活性層より下であることを特徴としており、これにより、層方向(横方向)の光漏れが小さくなり、光出力が大きくなる。
また、本例の面発光レーザは、「メサ構造体のテーパ角度が78度〜73度であることを特徴としており、これにより、容易に配線材料のステップカバレッジを10%以上とすることができるため、長時間の通電による断線不良が起こりにくくなる。
また、本例の面発光レーザを複数有する面発光レーザアレイとすることにより、選別の自由度がある単素子の場合に比べて製造歩留まり改善効果が特に大きくなる。
また、本例の面発光レーザを光走査装置の光源ユニットに用いることで、高精細な光走査装置を低コストで提供することができる。
また、本例の面発光レーザを複数有する面発光レーザアレイを、光走査装置の光源ユニットに用いることで、高精細かつ高速操作可能な光走査装置を低コストで提供することができる。
また、面発光レーザを光走査装置の光源ユニットとして、レーザプリンタ等の画像形成装置に用いることにより、高精細な画像形成装置を低コストで提供することができる。
また、面発光レーザアレイを光走査装置の光源ユニットとして、レーザプリンタ等の画像形成装置に用いることにより、高精細かつ高速描画可能な画像形成装置を低コストで提供することができる。
このように、本例の面発光レーザによれば、高コスト化を招くことなく、単一基本モードを得るための微小な酸化狭窄径を精度良く形成することが可能であり、ウェハプロセスでの歩留まりが増大する。これにより面発光レーザを超低コストで製造することができる。
尚、本発明は、図1〜図9を用いて説明した例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、レーザプリンタで説明した本例の画像形成装置にかんして、カラー画像を形成する画像形成装置であっても良く、カラー画像に対応した本例の光走査装置を用いることにより、高精細な画像を高速で形成することが低コストで可能となる。また、画像形成装置として、カラー画像に対応し、例えばブラック(K)用の感光体ドラム、シアン(C)用の感光体ドラム、マゼンダ(M)用の感光体ドラム、イエロー(Y)用の感光体ドラムのように複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。
本発明に係る垂直共振器型の面発光レーザの構成例を示す断面図である。 図1における面発光レーザの製造に用いるICPプラズマエッチング装置の構成例を示すブロック図である。 図1における面発光レーザの断面例および斜視実体例を示す顕微鏡写真からの複写説明図である。 従来の製造方法で製造された面発光レーザの断面例を示す顕微鏡写真からの複写説明図である。 図1における面発光レーザの製造に用いる酸化装置の構成例を示すブロック図である。 本発明に係る面発光レーザを用いた光走査装置を具備したレーザプリンタの構成例を示すブロック図である。 本発明に係る面発光レーザを用いた光走査装置の構成例を示すブロック図である。 図1における面発光レーザを用いたレーザアレイの解像度例を示す説明図である。 本発明に係る面発光レーザの製造方法の手順例を示すフローチャートである。
符号の説明
10:光源ユニット、11:カップリングレンズ、12:アパーチャ、13:シリンドリカルレンズ、14:ポリゴンミラー(偏向手段)、15:fθレンズ(走査光学系の一部)、16:トロイダルレンズ(走査光学系の一部)、17,18:ミラー、100:面発光レーザ、101:n−GaAs傾斜基板、102:共振器、103:n−下部DBR、104:下部スペーサ層、105:活性層、106:上部スペーサ層、107:p−上部DBR、108:p−Al(Ga)As被選択酸化層、109:p側電極、110:n側電極、111:メサ底部外径、200:ICPプラズマエッチング装置、201:真空室、202:ゲートバルブ、203:反応室、204:リング状シリコン、205:マスフローコントローラ、206:真空計、207:開度調整機能付きバルブ、208:誘導コイル、209:反射率計測器、210:反射率モニタ、211:ドライポンプ、500:酸化装置、510:水蒸気供給部、511:マスフローコントローラ、512:気化器、513:液体マスフローコントローラ、514:水供給器、520:ステンレス製反応容器、521:トレイ、522:加熱テーブル、523:基台、524:セラミックヒータ、525:熱伝対、530:導入管、550:水補集器、560:酸化対象物、600:レーザプリンタ、900:光走査装置、900a:上位装置、901:感光体ドラム(像担持体)、902:帯電チャージャ、903:現像ローラ(転写手段の一部)、904:トナーカートリッジ、905:クリーニングブレード、906:給紙トレイ、907:給紙コロ、908:レジストローラ対、909:定着ローラ、910:排紙トレイ、911:転写チャージャ、912:排紙ローラ、913:記録紙、914:除電ユニット。

Claims (13)

  1. 電流狭窄領域を形成する被選択酸化層を含むメサ構造体を基板上に設けた垂直共振器型の面発光レーザであって、
    上記メサ構造体の底部周囲に上記基板に対して凹みを具備したことを特徴とする面発光レーザ。
  2. 請求項1に記載の面発光レーザであって、
    上記メサ構造体の底部を、垂直共振器領域の途中に設けたことを特徴とする面発光レーザ。
  3. 請求項1もしくは請求項2のいずれかに記載の面発光レーザであって、
    上記メサ構造体の底部を、垂直共振器領域中の活性層を形成する多重量子井戸の少なくとも一つより下に設けたことを特徴とする面発光レーザ。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかに記載の面発光レーザであって、
    上記メサ構造体のテーパ角度を78度〜73度で形成したことを特徴とする面発光レーザ。
  5. 請求項1から請求項4のいずれかに記載の面発光レーザを複数有することを特徴とする面発光レーザアレイ。
  6. 光ビームによって被走査面上を走査する光走査装置であって、
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の面発光レーザを有する光源ユニットと、
    該光源ユニットの上記面発光レーザからの光ビームを偏向する偏向手段と、
    該偏向手段により偏向された光ビームを被走査面上に集光する走査光学系と
    を有することを特徴とする光走査装置。
  7. 複数の光ビームによって被走査面上を走査する光走査装置であって、
    請求項5に記載の面発光レーザアレイを有する光源ユニットと、
    該光源ユニットの上記面発光レーザアレイからの複数の光ビームを偏向する偏向手段と、
    該偏向手段により偏向された複数の光ビームを被走査面上に集光する走査光学系と
    を有することを特徴とする光走査装置。
  8. 少なくとも1つの像担持体と、
    該像担持体に対して画像情報が含まれる光ビームを走査する少なくとも1つの請求項6に記載の光走査装置と、
    該光走査装置により上記像担持体に形成された像を転写対象物に転写する少なくとも1つの転写手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  9. 少なくとも1つの像担持体と、
    該像担持体に対して画像情報が含まれる複数の光ビームを走査する少なくとも1つの請求項7に記載の光走査装置と、
    該光走査装置により上記像担持体に形成された像を転写対象物に転写する少なくとも1つの転写手段と
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 電流狭窄領域を形成する被選択酸化層を含むメサ構造体を基板上に設けた垂直共振器型の面発光レーザの製造方法であって、
    上記メサ構造体の底部周囲に上記基板に対して凹みを設ける手順と、
    該手順で設けた凹みから当該メサ構造体の底部の外径を計測する手順と、
    該手順で計測した外径値(A)と、上記メサ構造体に形成された上部半導体DBR層2ペア分の膜厚(B)および上記メサ構造体のテーパ角度(C)を用いて、式「Tan(C)=B÷{(A−M)÷2}」により、上記被選択酸化層の外径(M)を算出する手順と、
    該手順で算出した上記被選択酸化層の外径(M)と、所望の電流狭窄領域の半径(OA)および酸化速度(V)を用いて、式「T=(M−OA)÷V」により、電流狭窄領域を形成する工程の処理時間(T)を算出する手順と、
    該手順で算出した時間(T)で、上記被選択酸化層に対する酸化処理を行い上記電流狭窄領域を形成する手順と
    を含むことを特徴とする面発光レーザの製造方法。
  11. 請求項10に記載の面発光レーザの製造方法であって、
    上記メサ構造体を形成するエッチング時に、SiClガスを0.5sccm〜3.0sccmの範囲の供給量で供給して、上記メサ構造体の底部周囲の上記基板に対する凹みを形成することを特徴とする面発光レーザの製造方法。
  12. 請求項10に記載の面発光レーザの製造方法であって、
    上記メサ構造体を形成するエッチング時に、SiClガスを0.9sccm〜1.2sccmの範囲の供給量で供給して、上記メサ構造体の底部周囲の上記基板に対する凹みを形成することを特徴とする面発光レーザの製造方法。
  13. 電流狭窄領域を形成する被選択酸化層を含むメサ構造体を基板上に設けた垂直共振器型の面発光レーザであって、
    請求項10から請求項12のいずれかに記載の面発光レーザの製造方法により製造されたことを特徴とする面発光レーザ。
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