JP6891510B2 - 面発光レーザ素子の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、面発光レーザ素子の製造方法に関する。
面発光レーザ素子(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting LASER)は、基板面に対し垂直方向に光を出射する半導体レーザであり、端面発光型の半導体レーザと比較して、低価格、低消費電力、小型で高性能、2次元的に集積化しやすい等の特徴を有している。
面発光レーザ素子では、例えば、基板側と表面側(発光面側)に対向して一対の高反射率の反射鏡が設けられ、これら一対の反射鏡の間に活性層を含む共振器が設けられている。共振器は、例えば、活性層の上下にスペーサ層が設けられた構成とされている。
面発光レーザ素子は、有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法や分子線エピタキシャル成長(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法等を用いて複数の層を積層して製造される。そして、複数の層の積層体の一部をエッチングにより除去して、発光部となる柱状構造(メサ構造)が形成される。一般的には、活性層を突き抜けて積層体をエッチングし、柱状構造を形成する(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、柱状構造を形成する際に活性層をエッチングした場合、柱状構造の側壁に活性層のエッチングされた側面が露出する。エッチングされた結晶の端面は品質が悪く、活性層の側面には欠陥が多く存在するため、面発光レーザ素子となった後に、通電により非発光再結合中心となる結晶欠陥が存在することになる。又、活性層の側面の欠陥密度を制御することは困難であり、結果として、面発光レーザ素子の動作電流のばらつきを生じるという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、面発光レーザ素子の動作電流のばらつきを抑制することを目的とする。
本面発光レーザ素子の製造方法は、基板上に下部ブラッグ反射鏡、活性層を含む共振器、及び上部ブラッグ反射鏡を積層する工程と、前記活性層より上層のみをエッチングし、前記活性層より上層のみにより柱状構造を形成する工程と、前記柱状構造を形成する工程の後、前記活性層がエッチングされていないことを非破壊で確認する工程と、を有し、前記非破壊で確認する工程では、前記柱状構造、及び前記柱状構造の周辺のPL強度プロファイルを測定して前記活性層がエッチングされていないことを確認することを要件とする。
開示の技術によれば、面発光レーザ素子の動作電流のばらつきを抑制することができる。
第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子の一例を示す断面図である。 第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子の他の例を示す平面図である。 第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子の製造工程を例示する図(その1)である。 第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子の製造工程を例示する図(その2)である。 正常なサンプルにおけるPL強度マップ及びラインプロファイルの測定例である。 ばらつきの大きなサンプルにおけるPL強度マップ及びラインプロファイルの測定例である。 動作電流ばらつきの概念図である。 第2の実施の形態に係るレーザプリンタを例示する図である。 第2の実施の形態に係る光走査装置を例示する図である。 面発光レーザアレイについて説明する図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
(面発光レーザ素子の概要)
図1は、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子の一例を示す断面図である。図1に示すように、面発光レーザ素子10は柱状構造110(メサ構造)を有している。面発光レーザ素子10の上部から視た柱状構造110の形状は、円形であってもよく、楕円形、正方形、長方形等であってもよい。面発光レーザ素子10では、基板101と反対側(図1の矢印L方向)にレーザ光が出射される。面発光レーザ素子10の発振波長λは任意に設定することが可能であるが、例えば、約780nmや約895nmとすることができる。
面発光レーザ素子10において、基板101は、例えば、約600μm角のn−GaAs単結晶基板である。
基板101上には、下部ブラッグ反射鏡102(以下、下部DBR102とする)が形成されている。なお、DBRとは、Distributed Bragg Reflectorの略である。下部DBR102は、屈折率の異なる半導体材料を交互に積層形成したものである。具体的には、下部DBR102は、例えば、n−Al0.3Ga0.7As高屈折率層とn−AlAs低屈折率層とを各々の層の光学厚さがλ/4となるように数十ペア積層することにより形成することができる。
下部DBR102において、低屈折率層と高屈折率層との間に、一方の組成から他方の組成へ向かって組成を徐々に変化させた組成傾斜層が設けられてもよい。組成傾斜層を設けることにより、電気抵抗を低減することができる。低屈折率層及び高屈折率層は、隣接する組成傾斜層の膜厚の1/2を含み、発振波長λに対して光学厚さがλ/4となるように設計することができる。なお、光学厚さがλ/4の場合、その層の実際の膜厚Dは、D=λ/4n(但し、nはその層の媒質の屈折率)である。
下部DBR102上には、例えば、アンドープのAl0.6Ga0.4Asからなる下部スペーサ層103を介し、Al0.1Ga0.9As量子井戸層/Al0.3Ga0.7As障壁層からなる活性層104(多重量子井戸活性層)が形成されている。活性層104上には、例えば、アンドープのAl0.6Ga0.4Asからなる上部スペーサ層105が形成されている。
下部スペーサ層103、活性層104、及び上部スペーサ層105が順次積層された部分は、共振器120(共振器構造体)を構成している。共振器120の厚さは、1波長の光学厚さとなるように設定することができる。なお、活性層104は、高い誘導放出確率が得られるように、電界の定在波分布における腹に対応する位置である共振器120の略中央に設けることが好ましい。
上部スペーサ層105上には、上部ブラッグ反射鏡106が形成されている。上部DBR106は、屈折率の異なる半導体材料を交互に積層形成したものである。具体的には、上部DBR106は、例えば、p−Al0.3Ga0.7As高屈折率層とp−Al0.9Ga0.1As低屈折率層とを各々の層の光学厚さがλ/4となるように数十ペア積層することにより形成することができる。
上部半導体DBR106において、低屈折率層と高屈折率層との間に、一方の組成から他方の組成へ向かって組成を徐々に変化させた組成傾斜層が設けられてもよい。組成傾斜層を設けることにより、電気抵抗を低減することができる。低屈折率層及び高屈折率層は、隣接する組成傾斜層の膜厚の1/2を含んで、発振波長λに対して光学厚さがλ/4となるように設計することができる。
上部DBR106の低屈折率層の一つは、p−AlAsからなる電流狭窄層108により形成されており、電流狭窄層108の周辺部分は選択酸化されて選択酸化領域108aが形成されており、中心部分は酸化されていない電流狭窄領域108bが形成されている。
上部DBR106上には、コンタクト層109が形成されている。コンタクト層109は、例えば、高濃度ドープのp−GaAsにより形成することができる。コンタクト層109は、上部電極112とオーミック接触を形成するために必要な層である。
コンタクト層109、上部半導体DBR106、及び上部スペーサ層105の各々の一部をエッチングにより除去することで、柱状構造110が形成されている。この場合、エッチングにより露出した活性層104の上面が柱状構造110周辺の底面110aとなる。柱状構造110の側面は、例えば、活性層104側に末広がりとなるテーパ形状としてもよい。
すなわち、柱状構造110は活性層104より上層のみにより形成されている。そのため、柱状構造110の側壁には活性層104の側面は存在しない(柱状構造110の側壁には活性層104の側面は露出していない)。柱状構造110の側壁の最下部は、活性層104の直上に形成された上部スペーサ層105の側面により形成されている。
なお、柱状構造110は、活性層104の近傍に電流と光を閉じ込めると共に、寄生容量を低減するための構造である。
柱状構造110の側壁、及び柱状構造110周辺の底面110aをなす活性層104の上面を被覆するように、保護膜111が形成されている。保護膜111としては、例えば、絶縁膜であるシリコン窒化膜(SiN膜)を用いることができる。保護膜111として、シリコン酸化膜(SiO膜)やシリコン酸窒化膜(SiON膜)等の絶縁膜を用いてもよい。
コンタクト層109上には、p側電極となる上部電極112が形成されている。上部電極112は、コンタクト層109の端部から保護膜111上に延伸している。上部電極112は、例えば、Ti/Pt/Auや、Cr/AuZn/Au等の金属が積層された膜により形成することができる。
基板101の裏面にはn側電極となる下部電極113が形成されている。下部電極113は、例えば、Ti/Pt/Auや、AuGe/Ni/Au等の金属が積層された膜により形成することができる。
なお、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子は、図1に例示する面発光レーザ素子10のように1つの柱状構造110を有する構造としてもよいが、図2に例示するように、柱状構造110が所定間隔で複数個配列されたアレイ構造としてもよい。
図2は、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子の他の例を示す平面図であり、面発光レーザ素子をレーザ光の出射側から視た様子を模式的に示している(但し、図2では、保護膜111及び上部電極112の図示は省略されている)。例えば、図2(a)に示す面発光レーザ素子10Aのように、柱状構造110を1次元に配列したアレイ構造としてもよいし、図2(b)に示す面発光レーザ素子10Bのように、柱状構造110を2次元に配列したアレイ構造としてもよい。
(面発光レーザ素子の製造方法)
図3及び図4は、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子の製造工程を例示する図である。なお、図3及び図4では、1つの柱状構造110を図示するが、柱状構造110が所定間隔で複数個配列されたアレイ構造(面発光レーザアレイ素子)である場合も同様の製造工程により製造できる。
まず、図3(a)に示すように、例えば、n−GaAs単結晶からなる基板101(ウェハ)上に、半導体材料からなる下部DBR102、下部スペーサ層103、活性層104、上部スペーサ層105、上部DBR106、及びコンタクト層109を順次積層形成する。このように基板101上に複数の層が積層されたものを、以下では、便宜上「積層体」と称する場合がある。積層体の形成は、例えば、有機金属気相成長(MOCVD)法で行うことができる。又、分子線エピタキシャル成長(MBE)法等を用いて行ってもよい。
次に、図3(b)に示すように、柱状構造110を形成する。具体的には、まず、柱状構造110を形成するためのマスクパターン300を形成する。マスクパターン300は、例えば、コンタクト層109の上面全体にCVD法等によりSiO膜、SiN膜等を成膜し、フォトレジスト等でパターニング後、不要部をエッチングにより除去することで形成できる。
次に、マスクパターン300をエッチングマスクとし、例えば、Cl,BCl,SiCl等のガスをエッチングガスとして使用する反応性イオンビームエッチング法、誘導結合プラズマエッチング法等のドライエッチング法により柱状構造110を形成する。但し、柱状構造110はウェットエッチング法により形成してもよいし、ドライエッチング法とウェットエッチング法の組み合わせにより形成してもよい。
このとき、柱状構造110のエッチングを活性層104の上側で止め、柱状構造110の側壁に活性層104の側面が露出しないようにする。すなわち、活性層104はエッチングせず、活性層104より上層のみをエッチングし、活性層104より上層のみにより柱状構造110を形成する。活性層104より上層のエッチングにより露出した活性層104の上面が、柱状構造110周辺の底面110aとなる。
このように、柱状構造110の側壁に活性層104の側面が露出しない構造とすることにより、通電により非発光再結合中心となる結晶欠陥が低減されるため、動作電流のばらつきが少ない面発光レーザ素子10を得ることができる。
上記のように、活性層104の上側でエッチングを止めた構造を得るためには、結晶成長の膜厚分布、エッチング速度の面内分布を厳密に合わせこみ、制御する必要がある。エッチング速度はパターン依存性等もあり、ウェハ面内で、均一な底面を得ることは非常に困難である。
そのため、柱状構造110を形成するためのエッチング後に良否の判定を行うことが好ましい。ウェハの断面を走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope:SEM)や透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope:TEM)等で検査すれば、エッチング底面をみることは可能であるが、破壊検査となってしまうため、生産品の検査には適さない。
そこで、本実施の形態では、柱状構造110を形成する工程の後、ウェハ面内において活性層104の発光波長におけるPL(Photo Luminescence)強度を測定して活性層104がエッチングされていないことを確認する工程を設ける。PL強度の測定では、例えば、柱状構造110及び柱状構造110の周辺のPL強度マップ及びラインプロファイルを測定する。
図5は、正常なサンプルにおけるPL強度マップ及びラインプロファイルの測定例である。図6は、ばらつきの大きなサンプル(正常でないサンプル)におけるPL強度マップ及びラインプロファイルの測定例である。図5及び図6は、複数の柱状構造110を有する600μm角の面発光レーザ素子10Bにおける、スポット径5μmの顕微PLによる強度マップ及びラインプロファイルの測定例を示している。
図5では、各々の柱状構造110、及び隣接する柱状構造110の間の強度プロファイルを測定しているが、各々の柱状構造110上では励起光の吸収のため発光は得られない。各々の柱状構造110の近傍においては活性層104上に十分な上部スペーサ層105があるため発光強度が強く、柱状構造110の近傍から隣接する柱状構造110の間の中央付近に向けて上部スペーサ層105が薄くなり発光強度が弱くなる。
一方、図6では、図5の正常なサンプルの測定結果に比べて、隣接する柱状構造110の間の中央付近の発光強度が極端に弱い。これは活性層104自体がエッチングにより部分的に除去されているからである(すなわち、柱状構造110の側壁に活性層104の側面が露出する構造となる)。このように、PL強度分布を見ることにより、柱状構造110をエッチングした後に非破壊で、活性層104の側面が露出しない構造の良否を判定することができる。
図5のように詳細に強度マップ及びラインプロファイルを測定することが理想である。しかし、ウェハ面内の強度マップの基準値(良品のデータ)が得られれば、スポット径を大きくして、強度マップのみで活性層104の側面が露出しない構造の良否を判別することも可能である。この場合、スポット径と反比例して、測定時間を短くすることができる。
製造工程の説明に戻り、次に、図3(c)に示すように電流狭窄構造を形成する。具体的には、マスクパターン300を除去後、エッチング工程により側面が露出したAlAsからなる電流狭窄層108を、水蒸気中で熱処理し周辺を酸化させて選択酸化領域108aを形成することによりAlxOyからなる絶縁物に変える。これにより、駆動電流の経路を中心部分の酸化されていないAlAsからなる電流狭窄領域108bだけに制限することのできる電流狭窄構造を形成することができる。
次に、図4(a)に示すように、柱状構造110の外側にシリコン窒化膜(SiN膜)、シリコン酸化膜(SiO膜)、シリコン酸窒化膜(SiON膜)等の絶縁膜からなる保護膜111を形成する。柱状構造110を形成する際のエッチングにより露出した腐食されやすいAlを含む層の側面を誘電体である保護膜111で保護することにより、面発光レーザ素子10の信頼性を向上させることができる。
次に、図4(b)に示すように、電極取り出し部を除いた領域をフォトレジスト等でパターニングし、保護膜111の一部をバッファードフッ酸等のエッチャントでエッチング除去する。そして、コンタクト層109上のコンタクトを取る部分にp側電極となる上部電極112を形成する。又、基板101の裏面にn側電極となる下部電極113を形成する。以上の工程により、図1に示す面発光レーザ素子10が完成する。
このように、活性層104の側面が柱状構造110の側壁に露出していない構造とすることにより、通電によって非発光再結合中心となる結晶欠陥が低減される。そのため、基板101面内、基板101間の両方において、面発光レーザ素子の動作電流ばらつきを抑制できる。
すなわち、柱状構造110が1つ形成された面発光レーザ素子10を複数個作成した場合、各々の面発光レーザ素子10間の動作電流ばらつきを抑制できる。又、柱状構造110が複数個配列されたアレイ構造の場合には、アレイ構造を構成する各々の柱状構造110間の動作電流ばらつきを抑制できる。
特に面発光レーザ素子10Aや10Bのようなアレイ構造の場合には、面発光レーザ素子内の特性が揃っている必要がある。アレイ構造の場合、チャンネル1つだけ(1つの柱状構造110だけ)がNG(不良)でも面発光レーザ素子全体がNGとなるため、各々の柱状構造110間の動作電流ばらつきを抑制する効果が特に大きい。
例えば、図7(a)のように動作電流がばらついた状態ではなく、図7(b)のように動作電流がばらつかない状態とすることができる。なお、図7は動作電流ばらつきの概念図であり、動作電流Iに対する発光強度Lの特性(I−L特性)を示している。図7(a)及び図7(b)は、複数の柱状構造の動作電流を重ね合わせて表示したものである。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子を画像形成装置であるレーザプリンタ1000に搭載する例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する場合がある。
図8は、第2の実施の形態に係るレーザプリンタを例示する図である。図8を参照するに、第2の実施の形態に係るレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置、及びプリンタ制御装置等を備えている。なお、これら各部は、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。通信制御装置は、ネットワーク等を介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。プリンタ制御装置は、上記各部を統括的に制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面に感光層が形成されている像担持体である。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、矢印Xで示す方向に回転する。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面を、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束により走査し、感光体ドラム1030の表面に画像情報に対応した潜像を形成する。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、このトナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、この給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚ずつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。このレジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持すると共に、この記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度、帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、図9を参照しながら、光走査装置1010について説明する。図9は、第2の実施の形態に係る光走査装置を例示する図である。光走査装置1010は、光源ユニット1100、カップリングレンズ1111、アパーチャ1112、及びシリンドリカルレンズ1113、ポリゴンミラー1114、fθレンズ1115、トロイダルレンズ1116、2つのミラー(1117、1118)、及び上記各部を統括的に制御する制御装置を備えている。なお、光源ユニット1100は、面発光レーザ素子10を複数形成した面発光レーザアレイLAを含むものにより形成されている。なお、後述の図10では、面発光レーザ素子(VCSEL)を40個形成した面発光レーザアレイLAを例示している。
カップリングレンズ1111は、光源ユニット1100から出射された光を略平行光に整形する。アパーチャ1112は、カップリングレンズ1111を介した光のビーム径を規定する。シリンドリカルレンズ1113は、アパーチャ1112を通過した光ビームをミラー1117を介して偏向手段であるポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光する。
ポリゴンミラー1114は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向反射面が形成されている。そして、回転機構により、矢印Yに示す方向に一定の角速度で回転されている。
従って、光源ユニット1100から出射され、シリンドリカルレンズ1113によってポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光された光は、ポリゴンミラー1114の回転により一定の角速度で偏向される。
fθレンズ1115は、ポリゴンミラー1114からの光の入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー1114により一定の角速度で偏向される光の像面を、主走査方向に関して等速移動させる。トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115からの光をミラー1118を介して、感光体ドラム1030の表面に結像する。
トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115を介した光束の光路上に配置されている。そして、このトロイダルレンズ1116を介した光束が、感光体ドラム1030の表面に照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー1114の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。又、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
ポリゴンミラー1114と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施の形態では、走査光学系は、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116とから構成されている。なお、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116の間の光路上、及びトロイダルレンズ1116と感光体ドラム1030の間の光路上の少なくとも一方に、少なくとも1つの折り返しミラーが配置されてもよい。
この場合に、面発光レーザアレイLAが、図10に示されるように配置されているとする。そうすると、面発光レーザアレイLAでは、各面発光レーザ素子(VCSEL)の中心から副走査方向に対応する方向に垂線を下ろしたときの副走査方向に対応する方向における各面発光レーザ素子の位置関係が等間隔(間隔d2とする)となる。そのため、点灯のタイミングを調整することで、感光体ドラム1030上では副走査方向に等間隔で光源が並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。例えば、副走査方向に対応した方向に関する面発光レーザ素子のピッチd1が26.5μmであれば、前記間隔d2は2.65μmとなる。
そして、光学系の倍率を2倍とすれば、感光体ドラム1030上では副走査方向に5.3μm間隔で書き込みドットを形成することができる。これは、4800dpi(ドット/インチ)に対応している。すなわち、4800dpi(ドット/インチ)の高密度書き込みができる。もちろん、主走査方向に対応する方向の面発光レーザ数を増加したり、前記ピッチd1を狭くして間隔d2を更に小さくするアレイ配置としたり、光学系の倍率を下げる等を行えばより高密度化でき、より高品質の印刷が可能となる。なお、主走査方向の書き込み間隔は、光源の点灯のタイミングで容易に制御できる。
又、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子10は低コストでありながら、出力を増大させた場合でも高次横モードが発振しにくい構造であるため、単一基本横モードで高い光出力を得ることができる。従って、微小な円形ビームスポットを精度良く形成することができ、更に出力が高いために感光体ドラム1030での線速の高速化が可能となり、レーザプリンタ1000において高精細な画像を高速で形成できる。
又、この場合には、各発光部からの光束の偏光方向が安定して揃っているため、レーザプリンタ1000では、高品質の画像を安定して形成することができる。
又、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子10は、高い放熱性と広いプロセスウィンドウとを兼ね備えているため、高い放熱性を維持しながら低コストで素子数を増加させ、面発光レーザアレイを実現できる。これによりレーザプリンタ1000では、高精細な画像を高速で形成することが、低コストで実現できる。
このように、第2の実施形態に係る光走査装置1010によれば、光源ユニット1100が面発光レーザアレイLAを含んでいるため、面発光レーザ素子の動作電流ばらつきを抑制可能となり、感光体ドラム1030の表面上に高精彩な潜像を高速で走査形成することが可能な光走査装置を低コストで実現できる。
又、第2の実施形態に係るレーザプリンタ1000によれば、面発光レーザアレイLAを含む光走査装置1010を備えているため、低コストで、高精細な画像を高速で形成するレーザプリンタを実現できる。
又、第2の実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000を例に説明したが、これに限定されるものではない。要するに、面発光レーザ素子10を用いた面発光レーザアレイを有する画像形成装置であれば、高精細な画像を高速で形成することができる。
又、画像形成装置において、画像情報は、多色のカラー情報であってもよい。カラー画像を形成する画像形成装置であっても、カラー画像に対応した光走査装置を用いることにより、高精細な画像を高速で形成することができる。
又、画像形成装置は、カラー画像に対応し、例えばブラック(K)用の感光体ドラム、シアン(C)用の感光体ドラム、マゼンダ(M)用の感光体ドラム、イエロー(Y)用の感光体ドラムのように複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であってもよい。
以上、好ましい実施の形態について詳説したが、上述した実施の形態に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態に種々の変形及び置換を加えることができる。
10、10A、10B 面発光レーザ素子
101 基板
102 下部ブラッグ反射鏡(下部DBR)
103 下部スペーサ層
104 活性層
105 上部スペーサ層
106 上部ブラッグ反射鏡(上部DBR)
108 電流狭窄層
108a 選択酸化領域
108b 電流狭窄領域
109 コンタクト層
110 柱状構造(メサ構造)
110a 底面
111 保護膜
112 上部電極
113 下部電極
120 共振器
1000 レーザプリンタ(画像形成装置)
1010 光走査装置
特開2010−212515号公報

Claims (3)

  1. 基板上に下部ブラッグ反射鏡、活性層を含む共振器、及び上部ブラッグ反射鏡を積層する工程と、
    前記活性層より上層のみをエッチングし、前記活性層より上層のみにより柱状構造を形成する工程と、
    前記柱状構造を形成する工程の後、前記活性層がエッチングされていないことを非破壊で確認する工程と、を有し、
    前記非破壊で確認する工程では、前記柱状構造、及び前記柱状構造の周辺のPL強度プロファイルを測定して前記活性層がエッチングされていないことを確認する
    面発光レーザ素子の製造方法。
  2. 基板上に下部ブラッグ反射鏡、活性層を含む共振器、及び上部ブラッグ反射鏡を積層する工程と、
    前記活性層より上層のみをエッチングし、前記活性層より上層のみにより柱状構造を形成する工程と、
    前記柱状構造を形成する工程の後、前記活性層がエッチングされていないことを非破壊で確認する工程と、を有し、
    前記柱状構造を形成する工程では、所定間隔で複数個配列された柱状構造を形成し、前記非破壊で確認する工程では、各々の前記柱状構造、及び隣接する前記柱状構造の間のPL強度プロファイルを測定して前記活性層がエッチングされていないことを確認する
    面発光レーザ素子の製造方法。
  3. 前記柱状構造は、ドライエッチングを含むエッチング工程により形成される請求項1または2に記載の面発光レーザ素子の製造方法。
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