JPH10125999A - 面発光半導体レーザおよびその製造方法 - Google Patents

面発光半導体レーザおよびその製造方法

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JPH10125999A
JPH10125999A JP22595997A JP22595997A JPH10125999A JP H10125999 A JPH10125999 A JP H10125999A JP 22595997 A JP22595997 A JP 22595997A JP 22595997 A JP22595997 A JP 22595997A JP H10125999 A JPH10125999 A JP H10125999A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 抵抗の低いミラーを用いながら低いしきい値
電流での動作を可能とし、しかも高い光出力を達成する
面発光半導体レーザとその製造方法を提供する。 【解決手段】 面発光半導体レーザ100の上部ミラー
140は、24.5対のn型AlAs層(第1層)とn
型GaAs層(第2層)を、n型中間層を間に挟みなが
ら積層した構造を有しており、分布反射器(DBR)と
して機能する。上部ミラー140はメサ150に加工さ
れている。メサ150は2段のメサ部分おらなり、上部
メサ部分に含まれるp型AlAs層の周辺部は酸化され
ていないが、下部メサ部分に含まれるp型AlAs層の
周辺部は選択的に酸化されている。そのため、下部メサ
部分に含まれる各p型AlAs層は、周辺の選択酸化領
域141と、選択酸化領域141に囲まれたコア状の半
導体領域に分かれている。駆動電流は、絶縁性の選択酸
化領域141によって狭窄される結果、コア半導体領域
内を縦方向に流れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、面発光半導体レー
ザおよびその製造方法に関し、特に選択酸化プロセスを
用いて製造される垂直共振器型の面発光半導体レーザ(V
ertical-Cavity Surface-Emitting laser:VCSEL)
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】垂直共振器型の面発光半導体レーザ(以
下、簡単に「VCSEL」と称することがある)によれ
ば、断面が円形をした光ビームを得ることができるだけ
でなく、複数の発光部分を二次元的に単一基板上に高密
度に集積化することもできる。また面発光レーザは低い
消費電力で動作し、低コストで製造することができる。
このような特徴のため、VCSELは次世代の光通信お
よび光情報処理のための光源として注目され、これまで
に様々な研究・開発が行われている。
【0003】最近、GaAs系VCSELのミラーを構
成している半導体層(たとえばAlGaAs層)を選択
的に酸化することによって、VCSELの性能を向上さ
せる研究が盛んに行われている。この選択酸化プロセス
を用いたVCSELの一例が、エレクトロニクス・レタ
ーズ、第31巻(1995)、第560頁から第562頁(Electronics
Letters, 31(1995), P.560-562)に記載されている。
【0004】図9は、上記文献に開示されているVCS
ELの構造を模式的に示す断面図である。図9のVCS
EL900は、n型GaAs基板910上に配置された
垂直共振器を備えており、この共振器は、n−DBR9
20、InGaAs/GaAs歪量子井戸930および
p−DBR(Distributed Bragg Reflector)940を
基板側からこの順序で備えている。p型DBRおよびn
型DBRのいずれも、GaAs層941およびAlAs
/Alxy層942が交互に堆積された多層構造を有し
ており、この多層構造は基板910に至るまでメサ状に
エッチングされている。AlAs/Alxy層942
は、メサ中央部に位置するAlAs領域と、それを取り
囲むAlxy領域とから形成されている。Alxy領域
は、メサエッチング工程の後にメサ側壁から横方向にA
lAs層を部分的に酸化することによって得られる。メ
サ全体はポリイミド950で保護されている。出力光9
60は基板910の裏面より取り出される。
【0005】次に、VCSEL900の動作を説明す
る。
【0006】Alxy領域(図9中で斜線でハッチング
されている部分)は絶縁体であるため、電流はメサ中央
部(白い部分)の狭いAlAs領域を流れる。このた
め、電流閉じ込め効果が高められる。AlAs/Alx
y層942において、AlAs領域の屈折率はAlxy
領域の屈折率とは異なるため、屈折率導波構造が形成さ
れ、光の横方向閉じ込めを実現する。これらの電流およ
び光の閉じ込め効果によって、しきい値電流の大幅な低
減が期待される。
【0007】メサ側壁にはメサエッチングによる薄いダ
メージ層が形成されており、このダメージ層には非発光
再結合中心が存在する。このためメサ側壁近傍を流れる
電流は発光に寄与しない無効電流となる。メサ中央部に
しか電流が流れないこの構造は無効電流をほとんどゼロ
にすることができるので、しきい値電流のさらなる低減
を期待できる。VCSEL900は、しきい値電流70
μA(マイクロアンペア)という世界最小の値を実現し
ている。
【0008】他の従来例がアプライド・フィジックス・
レター、第66巻(1995)、第3413頁から第3415頁(Applied
Physics Letter, 66(1995), P.3413-3415)に記載され
ている。図10は、上記文献に開示されているVCSE
L1000の構造を模式的に示す断面図である。
【0009】VCSEL1000は、n−DBR101
0の上に、活性層1020およびp−DBR1030が
積層された構造を備えている。この積層構造をn−DB
R1010までエッチングすることによりメサが形成さ
れている。また、p−DBR1030の上にはリング状
のp側電極1040が形成されている。p−DBRはA
lGaAsとGaAsとを交互に積層した多層構造を有
している。多層構造の最下層に位置する1層のAlGa
As層のみがAl組成=0.98のAl0.98Ga0.02
s層1032から形成され、その他の層はAl組成=
0.9のAl0.9Ga0.1As層とGaAs層から形成さ
れている。その結果、Al0.9Ga0.1As/GaAs構
造のDBR1033が上部ミラーとして機能する。
【0010】この従来例では、Al0.98Ga0.02Asお
よびAl0.9Ga0.1Asの酸化レート差(約15:1)
を利用して、Al0.98Ga0.02As層1032のみを選
択的に酸化し、Alxy領域1031を形成している。
【0011】VCSEL1000の動作原理は基本的に
図9のVCSEL900の場合と同じであり、低しきい
値電流のVCSELが実現される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】第1の従来技術によれ
ば、数μWオーダーの光出力しか得られていない。ま
た、第2の従来技術では、1層だけを酸化するために、
Al組成の異なる2種類のAlGaAs層を用いたハイ
ブリッドなミラー構成を採用している。より詳細には、
選択酸化される一つの層には、酸化されやすいAlGa
As層(Al組成が大きい)を用い、他の酸化しないA
lGaAs層のAl組成は小さくしている。このような
構成によれば、ミラーの大部分にGaAs層の屈折率に
近い屈折率を示すAlGaAs層(Al組成が小さい)
を用いなければならない。ミラーを構成するGaAs層
とAlGaAs層との間の屈折率差が小さい場合、十分
な反射率を達成するためには、大きなAl組成のAlG
aAs層を用いる場合よりもミラーの層数を多くしなけ
ればならなくなる。これは製造コストを上昇させるだけ
ではなく、ミラー抵抗を増加させるという問題を引き起
こす。
【0013】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その主な目的は、抵抗の低いミラーを用いなが
ら低いしきい値電流での動作を可能とし、しかも高い光
出力を達成する面発光半導体レーザとその製造方法を提
供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明では、ミラーを構成する複数の第1層にア
ルミニウムを含む層を用い、また、そのミラーを構成す
る複数の第2層に第1層とは屈折率と酸化レートの異な
る層を用い、複数の第1層のうち選択された一部の層の
みを酸化することによって、電流狭窄のための選択酸化
領域を部分的に配置している。
【0015】具体的には、本発明の第1の面発光半導体
レーザは、発光層を含む活性領域と、前記活性領域を挟
む二つのミラーとを具備する面発光半導体レーザであっ
て、前記二つのミラーの少なくとも一方は、アルミニウ
ムを含む複数の第1層および複数の第2層を含む分布ブ
ラッグリフレクタ(DBR)構造を有しており、前記D
BR構造に含まれる前記複数の第1層のうち一部の選択
された層のみが、アルミニウムを含む選択酸化領域と、
前記選択酸化領域に囲まれたコア半導体領域とを有して
いる。
【0016】これにより、DBR構造に含まれる一部の
層のみが、電流を阻止する選択酸化領域を含むことにな
るため、DBR構造全体の電気抵抗増加を抑制しなが
ら、電流をコア半導体領域で規定される狭い空間に効率
的に狭窄することができる。その結果、活性領域注の発
光層のうち狭い領域に電流が注入され、低いしきい値電
流でレーザ発振が達成される。DBR構造は、複数の第
1層、および、複数の第2層を含み、それらの層の屈折
率の違いから反射器として機能する。
【0017】ある実施形態では、前記コア半導体領域は
アルミニウムを含む半導体から形成されており、前記第
2層は前記アルミニウムを含む半導体に格子整合する半
導体から形成される構成とすることができる。これによ
り、DBR構造の電流が通過する範囲内では歪みなく半
導体が積層していることとなる。
【0018】前記複数の第1層のうち前記選択酸化領域
を有する層は、この層を含むDBR構造内において、前
記複数の第1層のうち前記選択酸化領域を有していない
層よりも前記活性領域に近い位置に配置されていること
が好ましい。これにより、活性領域に近い位置に電流狭
窄のための構造が配置されることとなるため、効率的な
電流狭窄が達成される。また、コア半導体領域と選択酸
化領域との間にある横方向屈折率差に起因して、発光層
で生じた光がコア半導体領域に規定される範囲内に閉じ
こめられる。
【0019】前記DBR構造は、少なくとも一部にメサ
を含んでいる構成とすることができる。これにより、メ
サにより電流密度が高められ、より低いしきい値でのレ
ーザ発振が実現する。また、メサの外周部から選択酸化
領域を形成することができ、狭いコア半導体領域を簡単
に設けることができる。
【0020】前記DBR構造の前記メサは、外径寸法の
異なる二つのメサ部分を含んでおり、前記選択酸化領域
は、前記二つのメサ部分のうち前記活性層に近い側のメ
サ部分に形成されている構成とすることができる。これ
により、メサの電気抵抗増加を抑制しながら、電流狭窄
の実効をあげることができる。
【0021】前記DBR構造の前記メサは、少なくとも
その一部にテーパ部分を含んでおり、前記テーパ部分は
傾斜した側壁を有している構成とすることができる。こ
れにより、DBR構造のテーパ部分を保護膜で覆うこと
が容易になる。そのため、製造に際して、DBR構造の
テーパ部分中の第1層は酸化することなく、それ以外の
部分に含まれる第1層を選択的に酸化することが容易と
なる。その結果、製造コストが低減される。
【0022】前記メサの前記傾斜した側壁の少なくとも
一部は、電極で覆われている構成とすることができる。
これにより、電極とメサとの接触抵抗が減少し、より一
層ミラー部分の垂直抵抗が低減される。
【0023】前記複数の第1層のうち、端面が前記電極
に覆われているものは前記選択酸化領域を実質的に有し
ていない構成とすることができる。これにより、電極
は、製造工程中において選択酸化工程の際の保護膜とし
て機能し得ることとなる。
【0024】前記DBR構造の前記第1層と前記第2層
との間には中間層が介在している構成とすることができ
る。これにより、DBR構造を構成する層の間に歪みな
とが生じないようにすることが可能となり、その結晶性
が向上する。
【0025】前記二つのミラーのそれぞれが前記DBR
構造を有し、いずれの前記DBR構造も前記選択酸化領
域と前記コア半導体領域とを有している構成とすること
ができる。これにより、二つのミラーの双方に電流狭窄
のための選択酸化領域が配置されることとなる。そのた
め、発光層の狭い範囲に電流を効率的に注入することが
できる。
【0026】前記二つのミラーの一方は、誘電体多層膜
から形成されている構成とすることができる。
【0027】前記コア半導体領域はAlAsから形成さ
れており、前記第2層はGaAsから形成されている構
成とすることができる。これにより、選択酸化領域を容
易に形成できる。AlAsはGaAsに比較して著しく
酸化されやすいからである。また、AlAsとGaAs
との間の屈折率差が大きく、少ない層数でミラーの高い
反射率を得ることができる。
【0028】本発明による他の面発光半導体レーザは、
発光層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む二つのミ
ラーとを具備する面発光半導体レーザであって、前記二
つのミラーの少なくとも一方は、アルミニウムを含む複
数の第1層および複数の第2層を含む分布ブラッグリフ
レクタ(DBR)構造を有しており、前記DBR構造に
含まれる前記複数の第1層のうち一部の選択された層の
みが、表面パッシベート領域と、前記表面パッシベート
領域に囲まれたコア半導体領域とを有している。これに
より、ミラー抵抗を全く増加させることなく、無効電流
を低減できる。DBR構造の側面は、製造時に受ける損
傷によって無効電流を発生させる非発光再結合中心等の
結晶欠陥を多数含んでいるが、それらが表面パッシベー
ト領域に置き代わることで、無効電流の原因が減少する
からである。
【0029】前記表面パッシベート領域は選択酸化工程
によって形成されている構成とすることができる。これ
により、容易にパッシベート領域を形成できることとな
る。選択酸化工程によれば、欠陥を含む第1および第2
層の表面を簡単にパッシベートできるからである。
【0030】本発明の更に他の面発光半導体レーザは、
一つの基板に複数の垂直共振器が配列された面発光半導
体レーザであって、前記複数の垂直共振器に共有される
単一の第1ミラーと、前記複数の垂直共振器のそれぞれ
に対応した複数の第2ミラーと、前記複数の第2ミラー
と前記第1ミラーにに挟まれた複数の活性領域とを備え
ており、前記第1ミラーおよび第2ミラーのうちの少な
くとも一方は、アルミニウムを含む複数の第1層および
複数の第2層を含む分布ブラッグリフレクタ(DBR)
構造を有しており、前記DBR構造に含まれる前記複数
の第1層のうち一部の選択された層のみが、アルミニウ
ムを含む選択酸化領域と、前記選択酸化領域に囲まれた
コア半導体領域とを有している。これにより、面発光レ
ーザのアレイが得られる。アレイを構成する各DBR構
造について電流狭窄のための構成が設けられているた
め、しきい値電流が低減され、その結果、全体の消費電
力が低くなる。
【0031】本発明の面発光半導体レーザの製造方法
は、発光層を含む活性領域と、前記活性領域を挟む二つ
のミラーとを備えた面発光半導体レーザの製造方法であ
って、アルミニウムを含む複数の第1層、および複数の
第2層を含む多層膜を形成する工程と、第1回メサエッ
チングによって前記多層膜を部分的にエッチングし、そ
れによって前記多層膜から上部メサ部分を形成し、前記
上部メサ部分の側壁を露出させる工程と、前記上部メサ
部分の前記側壁を保護膜で覆う工程と、第2回メサエッ
チングによって前記多層膜をさらに深くエッチングし、
それによって下部メサ部分を形成し、前記下部メサ部分
の側壁を露出させる工程と、前記下部メサ部分の前記側
壁から、前記下部メサ部分に含まれる前記第1層を選択
的に酸化する工程と、を包含している。これにより、複
数の第1層および複数の第2層を含む多層膜のうち一部
だけを保護膜で覆うこととなるため、保護膜で覆われて
いない部分(下部メサ部分)中に位置する第1層のみを
的確に酸化し、選択酸化領域を容易に形成することが可
能となる。
【0032】前記第1回メサエッチングは、前記上部メ
サ部分の前記側壁を傾斜させるように行われる構成とす
ることができる。これにより、傾斜した上部メサ部分の
側壁上に保護膜の堆積を行うことが簡単になる。
【0033】前記保護膜は導電性材料から形成され、前
記保護膜は電極の一部を構成するようにしてもよい。こ
れにより、保護膜を除去する必要が無くなり、製造工程
が簡略化される。
【0034】前記酸化工程は、H22を用いて行われる
ようにしてもよい。これにより、選択酸化領域の形成が
簡単化され、製造コストも低減される。
【0035】前記酸化工程は、塩化鉄を加えたH22
用いて行われるようにしてもよい。これにより、塩化鉄
の作用を利用して酸化速度を向上させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下に、添付図面を参照しながら
本発明の実施形態を説明する。
【0037】(第1の実施形態)図1は、本発明の第1
の実施形態による面発光半導体レーザ(VCSEL)1
00を模式的に示す断面図である。図1のVCSEL1
00は、p型GaAs基板110上に形成されている。
VCSEL100は、p型下部ミラー120、活性領域
130およびn型上部ミラー140を含むレーザ発振の
ための積層構造を有している。下部ミラー120は基板
110の上に形成されており、活性領域130は下部ミ
ラー120と上部ミラー140との間に挟まれている。
以下に、上記積層構造の構成を詳しく説明する。
【0038】下部ミラー120は、24.5対のp型A
lAs層(第1層に対応)とp型GaAs層(第2層に
対応)を、p型中間層を間に挟みながら積層した構造を
有しており、下側の分布反射器(Distributed Bragg Re
flector:DBR)として機能する。同様に、上部ミラー
140は、24.5対のn型AlAs層(第1層に対
応)とn型GaAs層(第2層に対応)を、n型中間層
を間に挟みながら積層した構造を有しており、上側の分
布反射器(DBR)として機能する。
【0039】いずれのミラーも、図10の従来技術が採
用しているハイブリッド構成ではなく、単一構成を有し
ている。なお、本願明細書では、「単一構成」という文
言を、図10の従来技術に用いられているような「ハイ
ブリッド構成」とは異なる構造の意味で使用する。
【0040】活性領域130は、ウェル層として機能す
るIn0.2Ga0.8As層とバリア層として機能するGa
As層とを含む歪量子井戸を持つ活性層(発光層)13
1と、この活性層131を挟み込むAl0.5Ga0.5As
クラッド層とを有している。活性領域130は、波長が
約980nmの光を発振するように設計されている。
【0041】VCSEL100はメサ150を有してい
る。このメサ150は、2段のメサ部分を含んでおり、
上部のメサ部分よりも下部のメサ部分のほうが大きな外
径寸法を有している。より詳細には、本実施形態におけ
る上部メサ部分の外径は、約10μmであり、下部メサ
部分の外径は約11μmである。このような二段構造を
持つメサ150は、後述するように、2ステップのメサ
エッチング工程により形成される。上部メサ部分は、上
部ミラー140の大部分を含んでいる。一方、下部メサ
部分は、上部ミラー140の一部(底部)と、上部クラ
ッド層と、活性層131と、下部クラッド層の一部とを
含んでいる。第2回メサエッチングは、下部ミラー12
0の上面を完全に露出させる前に停止されているため、
図1からわかるように、下部ミラー120の上面は下部
クラッド層によって覆われている。
【0042】上部メサ部分に含まれるp型AlAs層の
周辺部は酸化されていないが、下部メサ部分に含まれる
p型AlAs層の周辺部は選択的に酸化されている。そ
の結果、下部メサ部分に含まれる各p型AlAs層は、
周辺の選択酸化領域141と、選択酸化領域141に囲
まれたコア状の半導体領域に分かれている。選択酸化領
域141は電流アパーチャとして機能する。レーザ発振
のための駆動電流は、絶縁性の選択酸化領域141によ
って狭窄される結果、コア半導体領域内を縦方向に流れ
る。コア半導体領域のサイズ(直径)は、横方向酸化の
進行に応じて縮小する。この点に関して、詳細は後述す
る。
【0043】本実施形態によれば、メサ150を形成す
るためのエッチングは、活性層131と下部ミラー12
0の間に位置する下方クラッド層を部分的にエッチング
する時点で停止されている。その結果、上部クラッド層
と活性層131は、下部メサ部分に含まれているが、下
部ミラー120はメサエッチングを全く受けず、メサ形
状を有していない。このため、選択酸化工程によって下
部ミラー120内のAlAs層は酸化されず、電流と光
を狭窄するための選択酸化領域141は、活性層131
の上側にのみ形成されている。
【0044】VCSEL110はさらに、上部ミラー1
40の上面に形成されたn側電極160と、p型基板1
10の裏面に形成されたp側電極170を有しており、
これらの電極160および170によって活性領域13
0に電流が供給される。垂直共振器内で生じたレーザ光
は、基板110の裏面から取り出される。
【0045】次に、図2(a)〜(d)を参照しなが
ら、VCSEL100の製造プロセスを説明する。な
お、図2(a)〜(d)の中では、図1で示したものと
同じ構成要素に同じ参照符号を付しており、その説明を
省略する。
【0046】まず、図2(a)に示すように、半導体基
板110上に、下部ミラー120、活性領域130およ
び上部ミラー140のための複数の半導体層を、MBE
法(分子線エピタキシー法)やMOCVD法(有機金属
気相成長法)などによってエピタキシャル成長する。こ
うして得られたVCSELウェハに、n側電極160お
よびp側電極170を形成する。n側電極160は、上
部メサ部分の位置および形状を規定するためのフォトマ
スクを用いてパターニングされる。n側電極160は、
たとえばAu/AuGe/Ni(Auの厚さ100n
m:AuGeの厚さ150nm:Niの厚さ5nm)か
ら形成され、p側電極170は、たとえばCr/Au
(Crの厚さ50nm:Auの厚さ150nm)から形
成される。
【0047】次に、Cl2を用いたRIE法を用いて第
1回メサエッチングを行う。エッチング条件は次の通り
である。Cl2:Ar:CF4=1:10:3、パワー:5
00W、エッチング時間:50分。
【0048】n側電極160は、このエッチングに対す
るマスクとして機能する。このエッチングは、図2
(a)に示すように、上部ミラー140の途中のレベル
でストップするように制御される。その結果、第1回メ
サエッチングは、上部ミラー140のうち、もっとも活
性層131の近くに位置する2層のn型AlAs層をエ
ッチングしないで残す。
【0049】次に、第1回メサエッチングで形成された
上部メサ部分の上面および側壁を図2(b)に示すよう
にSiO2保護膜で覆う。このSiO2保護膜は、たとえ
ばプラズマCVD法を用いて厚さ500nmのSiO2
膜を基板の全面を覆うように堆積した後、SiO2膜の
うち第1回メサエッチングにより露出した上部ミラー内
のの面(基板表面に平行な面)に接触する部分を選択的
に除去することによって得られる。このような選択的な
除去を行うには、SiO2保護膜の位置と形状を規定す
るためのフォトマスクが必要になる。このフォトマスク
は、n側電極160のパターニングに用いたフォトマス
クとはパターンサイズにおいて異なる。なお、スパッタ
リング法などの物理的蒸着法によってSiO2保護膜を
堆積する場合は、上部メサ部分にテーパを設け、上部メ
サ部分の側壁を傾斜させることが必要になる。SiO2
保護膜の代わりにSiN保護膜を用いてもよい。
【0050】次に、Cl2を用いたRIBE法を用いて
第2回メサエッチングを行う。エッチング条件は次の通
りである。Cl2:H2=1:1、パワー:200W、加
速電圧:500ボルト、エッチング時間:50分。Si
2保護膜はこのエッチングに対するマスクとして機能
する。このエッチングは、活性領域130の直下まで進
行するように制御される。
【0051】続いて、図2(c)に示すように、第2回
メサエッチングによって露出した下部メサ部分の側壁か
ら、下部メサ部分の内部へ酸化種を横方向に供給する。
こうして、下部メサ部分に含まれるAlAs層の周辺部
のみを選択的に酸化し、選択酸化領域141を形成す
る。アルミニウムを含むAlAsは、アルミニウムを含
まないGaAsに比較して酸化速度が著しく大きく、そ
の結果、選択酸化はAlAsに対して生じる。酸化種
は、SiO2保護膜を速やかに拡散できないため、側面
がSiO2保護膜によって覆われている上部メサ部分は
酸化されない。このように、SiO2保護膜は酸化防止
膜または酸化マスクとしても機能する。
【0052】最後に、図2(d)に示すように、CF4
を用いたRIE法でSiO2保護膜を除去し、図1に示
す構造を得る。
【0053】上述のように、図2(c)のSiO2保護
膜は、上記選択酸化工程において上部メサ部分に含まれ
るAlAs層の選択酸化を阻止するように機能する。こ
のSiO2保護膜が十分に厚いと、SiO2保護膜は強力
な酸化防止膜として機能するため、上部メサ部分に選択
酸化領域は形成されない。しかし、SiO2保護膜の厚
さが比較的に薄いと、上部メサ部分にも選択酸化領域が
わずかに形成されるかもしれない。たとえ上部メサ部分
に比較的に小さな選択酸化領域が形成されたとしても、
それによって生じる電流狭窄の影響が小さければ、ミラ
ー抵抗の増加は相当に緩和される。従って、SiO2
護膜が上部メサ部分の選択酸化を完全に阻止しない場合
でも、光出力の向上をある程度は期待することができ
る。本実施形態の場合、SiO2保護膜の好ましい厚さ
の範囲は、約300nmから約500nmである。
【0054】図3は、上記選択酸化のために用いた酸化
装置の概略構成図である。図3に示すように、約80℃
のH20でN2をバブリングし、それによってH20を含
んだN2を約380℃に加熱した炉の中に導入する。N2
の代わりに、Arなどの他の不活性ガスを用いてもよ
い。この炉の中にVCSELを入れ、VCSELの表面
の一部を酸化させる。選択酸化領域のサイズ(メサ側壁
表面からメサ中心方向へ計測した横方向のサイズ)は、
酸化時間を制御することによって調整される。
【0055】図4は、酸化時間とVCSELの光出力−
電流特性との関係を示すグラフである。測定に用いたメ
サは円柱形状を持ち、その直径は10ミクロンである。図
4の曲線は、酸化時間が0秒(酸化せず)、2分30秒
そして4分30秒の場合の特性を示している。酸化時間
が0秒の場合、しきい値電流は約4mAである。それに
対して、酸化時間が2分30秒の場合、しきい値電流は
約3.2mA、4分30秒の場合、約1.7mAであ
る。図4のグラフからわかるように、酸化時間が増える
ほど、しきい値電流は減少する。これは、酸化時間が増
えるにつれ、選択酸化領域が横方向に大きくなり、その
結果、電流狭窄の程度が強くなるからである。酸化時間
が4分30秒の場合、横方向のサイズ(幅)が約1〜2
μmの選択酸化領域が形成され、コア半導体領域の直径
は約11μmから約7〜9μmに減少している。このよ
うにメサ周辺における選択酸化領域141の存在は、電
流および光の閉じ込めを達成し、かつ、無効電流を低減
し、その結果、しきい値電流を低減する。本実施形態で
は、上部ミラー部分のうち、2層のAlAs層しか酸化
していないので、ミラーの抵抗はほとんど増加しない。
したがってデバイス動作時の発熱による問題もほとんど
生じることなく、図4にみられるように、最大光出力が
発熱により制限されることはない。
【0056】一方、酸化時間が2分30秒の場合、選択
酸化領域はほとんど形成されていない。この場合に形成
される選択酸化領域の横方向サイズは、0.1μm以下
と考えられる。したがって、選択酸化領域の存在による
電流および光の閉じ込め効果はほとんど期待できない。
にもかかわらず、しきい値電流が十分に減少しているの
は、メサ表層のダメージ層が選択酸化工程によりパッシ
ベートされ、それによって無効電流が低減したためであ
ると思われる。
【0057】以上のように、本実施形態のVCSEL1
00では、レーザメサ150を2段階のエッチングで形
成している。そして上部メサ部分をSiO2保護膜によ
って保護することで、下部メサ部分に含まれる上部ミラ
ー140のAlAs層のみを選択的に酸化し、それによ
って2層の選択酸化領域141を形成している。この結
果、選択酸化プロセスを用いても、上部ミラー140の
抵抗を増大させることなく、しきい値電流を低減するこ
とができる。
【0058】ミラー抵抗を小さく保つという観点から
は、選択酸化領域141の層数は1であることがもっと
も好ましいし。電流の横方向の閉じこめ効果は、選択酸
化領域141が1層でも十分である。ただし、光の横方
向の閉じこめ効果を高くするという観点から、選択酸化
領域141は、光が活性層131から上下方向に広がり
出る範囲内にできるだけ多く配置されることが好まし
い。これらのことを勘案すると、選択酸化領域141の
層数は好ましくは1から5までの範囲にあり、より好ま
しくは1〜3までの範囲にあると考えられる。
【0059】なお、図1の実施形態とは別に、メサ15
0の側壁の最表層(たとえば表面から深さ0.1μm以
下の領域)のみを薄く酸化し、選択酸化領域が電流の横
方向狭窄に実質的に寄与しない実施形態を採用してもよ
い。前述のように、メサ表面を酸化雰囲気にさらすだけ
で、メサ150の側壁表面に形成されたダメージ層をパ
ッシベートすることができる(パッシベート領域の形
成)からである。これによって、非発光再結合中心によ
る無効電流を低減できるので、ミラー抵抗を全く増加さ
せることなく、しきい値電流を低減することができる。
【0060】(第2の実施形態)図5は、本発明の第2
の実施形態によるVCSEL500の構成を模式的に示
す断面図である。なお、第1の実施形態のVCSEL1
00と同じ構成要素には同じ参照番号を付しており、こ
こではその説明を省略する。
【0061】レーザメサ520の上部(上部ミラー14
0の頂上から活性領域130の途中まで)はテーパ形状
を有している。このテーパ部分の上面と傾斜した側面と
を覆うようにn側電極160が形成されている。また、
レーザメサ520は、下部ミラー120を1対だけエッ
チングする深さまでエッチングすることによって形成さ
れている。メサ520の側壁のうち、n側電極160で
覆われていない部分からメサの内部に向かって横方向に
1層の選択酸化領域510が延びている。
【0062】本実施形態では、図5に示すように、p型
下部ミラー120の最上のAlAs層のみを選択的に酸
化し、それによって横方向の電流狭窄を実現している。
一方、第1の実施形態では、図1に示すように、n型上
部ミラーのAlAs層を酸化して電流狭窄を行ってい
る。これらの電流狭窄の違いによるVCSELの特性の
違いを図6(a)および図6(b)を用いて説明する。
図6(a)はn型ミラー側で電流狭窄を行った場合の模
式的断面図であり、第1の実施形態の場合に相当する。
電流狭窄を行う選択酸化領域141と発光層である活性
層131との間は、正確には図6(a)に示すようにあ
る程度の距離(活性領域130の厚みの約半分)がある
ので、電流経路はその間に、ある程度広がることにな
る。したがって、実際の発光領域は、選択酸化領域14
1で狭窄された領域より大きくなる。この発光領域拡大
の現象は、図6(b)のp型ミラー側で電流狭窄を行っ
た(本実施形態の)場合も同様の原理で起こる。しかし
ながら、電流経路の拡大が起こる活性領域130がn型
であるか、p型であるかにより、発光領域の拡大の程度
は異なってくる。つまり、移動度が小さいホールによる
電流が支配的なp型領域の方が電流広がりが小さいの
で、図6(a)および図6(b)に示すように、本実施
形態の方が第1の実施形態の場合より、発光領域が小さ
くなる。このように本実施形態のVCSEL500で
は、第1の実施形態のVCSEL100よりも、より大
きな電流および光の閉じ込め効果を得ることができ、さ
らにしきい値電流を低減することができる。
【0063】次に、図7(a)〜(d)を参照しながら
VCSEL500の製造プロセスを説明する。なお、図
5で示したものと同じ構成要素には同じ参照符号を付し
ており、ここではその説明を省略する。
【0064】まず、図7(a)に示すように、半導体基
板110上に、下部ミラー120、活性領域130およ
び上部ミラー140のための複数の半導体層を、MBE
法(分子線エピタキシー法)やMOCVD法(有機金属
気相成長法)などによってエピタキシャル成長する。こ
うして得られたVCSELウェハに、n側電極160の
下部層およびp側電極170を形成する。n側電極16
0の下部層は、上部メサ部分の位置および形状を規定す
るようにパターニングされる。n側電極160の下部層
は、リフトオフ法等を用い電極端がテーパ状になるよう
に形成されている。n側電極160の下部層は、たとえ
ばAu/AuGe/Ni(Auの厚さ100nm:Au
Geの厚さ150nm:Niの厚さ5nm)から形成さ
れ、p側電極170は、たとえばCr/Au(Crの厚
さ50nm:Auの厚さ150nm)から形成される。
【0065】次に、図7(b)に示すように、Cl2
用いたRIE法を用いて第1回メサエッチングを行う。
n側電極160は、このエッチングに対するマスクとし
て機能する。本実施形態では、このエッチングが上部ミ
ラー140の最下端を越えて活性層領域130の内部に
達するようにする。
【0066】次に、図7(c)に示すように、上部メサ
の側壁を覆うようにn側電極160の上部層(追加層)
を形成した後、Cl2を用いたRIE法を用いて第2回
メサエッチングを行う。n側電極160の上部層は、た
とえばNi(厚さ400nm)から形成される。n側電極
160は第2回エッチングに対するマスクとして機能す
る。このエッチングは、下部ミラー120の上面に最も
近いAlAs層までをエッチングするように制御され
る。
【0067】最後に、図7(d)に示すように、露出し
たメサ側壁表面から下部ミラー120の最上のAlAs
層のみを酸化し、選択酸化領域510を形成する。
【0068】次に、本実施形態で用いる酸化方法を説明
する。
【0069】この酸化は、VCSEL500をH22
でボイリングすることによって行う。これにより、第1
の実施形態のVCSEL100を製造するプロセスで用
いた、図3に示すような大がかりな装置を用いることな
く、容易に、簡便な方法で選択酸化を実現できる。
【0070】さらに、本実施形態のVCSEL500の
製造プロセスでは、n側電極160の下部層を上部メサ
部分のエッチングマスクとして用いている(図7(a)
参照)。n側電極160の下部層は端部にテーパ形状を
持つため、エッチング中にマスクエッジが少しづつエッ
チングされ、横方向に後退する。言い換えると、エッチ
ングマスク(n側電極160の下部層)の横方向サイズ
が縮小しながら、メサエッチングが進行する。その結
果、図7(b)に示すように、上部メサ部分の形状も側
壁が斜めになったテーパ状になる。テーパ角度はたとえ
ば約80度程度になる。n側電極160の上部層が上部
メサ部分の上面と側面だけを覆うようにn側電極160
の上部層をパターニングするためには、フォトマスクが
必要である。このフォトマスクは、n側電極160の下
部層を形成するのに用いたホトマスクと同一のものを用
いればよいので、フォトマスクを余分に作成する必要は
ない。
【0071】以上のように、本実施形態のVCSEL5
00では、p型下部ミラー120に対して選択酸化を行
い、p型下部ミラー120内で電流狭窄を行っている。
この結果、n型上部ミラー140に対して選択酸化を行
った場合よりも、より強い電流および光の閉じ込めを実
現することができ、さらにしきい値電流を低減すること
ができる。
【0072】また、上部メサ部分がテーパ形状を持つよ
うにエッチングされているので、最初の実施形態の場合
に比較して、フォトマスクの枚数を1枚減らすことがで
きる。その結果、VCSELをより低コストで製造する
ことができる。
【0073】また、H22中でボイリングすることで選
択酸化を行う結果、簡便な方法で、容易に選択酸化を持
ったVCSELを実現することができる。
【0074】(第3の実施形態)図8は、本発明の第3
の実施形態によるVCSEL800の構成を模式的に示
す断面図である。なお、第1の実施形態のVCSEL1
00と同じ構成要素には同じ参照番号を付しており、こ
こではその説明を省略する。
【0075】レーザメサ820は、上部メサ部分(直径
約10μm)と下部メサ部分(直径約11μm)を含ん
でいる。上部メサ部分は上部ミラー140の最下の1対
を残す深さまで第1回メサエッチングを行うことにより
形成され、下部メサ部分は下部ミラー120を1対だけ
エッチングする第2回メサエッチングより形成されてい
る。
【0076】レーザメサ820の下部メサ部分は上部メ
サ部分よりも直径が1μm程度大きい。下部メサ部分に
含まれている2層のAlAs層は、メサ側壁からメサ中
央部に向かって部分的に酸化されており、2層の選択酸
化領域810が形成されている。
【0077】本実施形態では、図8に示すように、n型
上部ミラー140とp型下部ミラー120の両方のAl
As層を選択的に酸化している。その結果、活性領域1
30の上下で電流狭窄が行われ、電流経路の広がりが生
じない。したがって、完全な電流および光の閉じ込めを
実現することができ、第2の実施形態のVCSEL50
0よりも低しきい値電流が達成される。
【0078】次に、VCSEL800の製造作製プロセ
スを説明する。
【0079】プロセスの基本的な部分は、第1の実施形
態のVCSEL100の製造プロセスのものと同じであ
る。相違点は、2回のメサエッチングのエッチング深さ
の違いと、酸化方法の違いにある。エッチング深さは、
第1回メサエッチングに際しては、上部ミラー140の
最下の1対を残すように制御され、2回目のメサエッチ
ングに際しては、下部ミラー120の最上の1対だけを
エッチングするように制御される。これらのエッチング
深さの制御は、いずれもエッチング時間を調整すること
により実行される。なお、本実施形態では、活性層の両
側にそれぞれ1層の選択酸化領域810を形成したが、
選択酸化領域810の数はこれに限定されない。たとえ
ば、活性領域130の上側に1層の選択酸化領域810
を設け、活性領域130の下側に2層の選択酸化領域8
10を設けてもよい。
【0080】活性領域810を形成するための選択酸化
は、H22とFeCl2(塩化鉄(II))の混合液を用
いて行う。混合液は、100ccのH22と0.025
gのFeCl2とを混合することによって作成し、約6
0℃に加熱する。この加熱した混合液中にVCSELを
浸すことによって、選択酸化を行う。酸化のメサ中心方
向への深さは酸化時間を調節することによって制御す
る。この方法は、酸化を促進するFeCl2を使用する
ため、第2の実施形態のVCSEL500に用いた酸化
方法よりも短時間で効果的な酸化を行うことが出来る。
なお、FeCl2の代わりにFeCl3(塩化鉄(II
I))を用いて酸化を行ってもよい。この酸化方法を図
1および図5のVCSELの選択酸化に適用してもよい
し、逆に、第1または第2の実施形態における酸化方法
を図8のVCSELの選択酸化に適用してもよい。VC
SELの構造は、それを製造するための酸化方法を特に
限定しない。
【0081】以上説明したように、本実施形態のVCS
EL800では、n型上部ミラー140とp型下部ミラ
ー120の両方のAlAs層を選択的に酸化し、活性領
域130の上下で電流狭窄を行っている結果、完全な電
流および光の閉じ込めを行うことができ、低しきい値電
流のVCSELを実現することができる。また、H22
による酸化作用を促進する働きのあるFeCl2または
FeCl3をH22に加えて酸化を行っているので、よ
り短時間で効果的な選択酸化プロセスを行うことができ
る。
【0082】(第4の実施形態)図11は、本発明の第
4の実施形態によるVCSEL1100を模式的に示す
断面図である。図11のVCSEL1100は、p型G
aAs基板110上に形成されている。VCSEL11
00は、下部誘電体ミラー1120、活性領域130お
よびn型上部ミラー140を含むレーザ発振のための積
層構造を有している。下部誘電体ミラー1120は、基
板110の裏面から選択エッチングにより設けられた開
口部内に形成されている。活性領域130は、基板11
0上に形成されており、下部誘電体ミラー1120と上
部ミラー140との間に挟まれている。上記積層構造の
構成は、下部誘電体ミラー1120を除いて、第1の実
施形態と同様の構成を有している。下部誘電体ミラー1
120は、5対のSiO2層/TiO2層が積層された構
造を有している。
【0083】メサ150は、2段のメサ部分を含んでお
り、上部のメサ部分よりも下部のメサ部分のほうが大き
な外径寸法を有している。より詳細には、本実施形態に
おける上部メサ部分の外径は、約8μmであり、下部メ
サの外径は約9μmである。このような二段構造を持つ
メサ150は、第1の実施形態について述べた製造方法
により形成される。
【0084】上部メサ部分に含まれるp型AlAs層の
周辺部は酸化されていないが、下部メサ部分に含まれる
p型AlAs層の周辺部は選択的に酸化されている。そ
の結果、下部メサ部分に含まれる各p型AlAs層は、
周辺の選択酸化領域と、選択酸化領域に囲まれたコア状
の半導体領域に分かれている。選択酸化領域は電流アパ
ーチャとして機能する。レーザ発振のための駆動電流
は、絶縁性の選択酸化領域によって狭窄される結果、コ
ア半導体領域内を縦方向に流れる。
【0085】本実施形態では、一対のミラーのうちの一
方だけが、アルミニウムを含む第1層と、第1層とは屈
折率の異なる第2層とが積層されたDBR構造を備え、
活性領域130に近い2層の第1層(アルミニウムを含
む酸化されやすい層)だけが選択的に酸化されている。
このように、本発明では、上下ミラーの一方が他方とは
異なる材料層から構成されていてもよい。
【0086】(第5の実施形態)図12は、本発明の第
5の実施形態によるVCSELアレイ1200を模式的
に示す断面図である。図12のVCSELアレイ120
0は、一つの基板上に複数の発光部(垂直共振器)が集
積された構造を備えている。第1の実施形態のVCSE
L100と同じ構成要素には同じ参照番号を付してお
り、ここではその説明を省略する。
【0087】本実施形態では、下部ミラー120が複数
の垂直共振器に共有されており、下部ミラー120と各
上部ミラー140との間を駆動電流が流れる。その結
果、各共振器内でレーザ発振が生じる。各共振器内に
は、第1実施形態の電流および光閉じこめ構造と同様の
構造が設けられているので、低いしきい値電流が達成さ
れ、しかも高い光出力が得られる。
【0088】なお、上記すべての実施形態において、p
型とn型を入れ替えても、本願発明の効果は損なわれな
い。また、GaAs系以外のInP系やGaN系などの
材料系を用いてもよいことは言うまでもない。
【0089】以上のように、本発明によれば、上述の構
成を有することによって、単一構成のミラーでありなが
ら、選択酸化プロセスを用いてもミラーの抵抗が増加せ
ず、低抵抗かつ低しきい値電流の面発光半導体レーザが
提供される。
【0090】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、DBR構造に含まれる一部の層のみが、電
流を阻止する選択酸化領域を含むことになるため、DB
R構造全体の電気抵抗増加を抑制しながら、電流をコア
半導体領域で規定される狭い空間に効率的に狭窄するこ
とができる。その結果、活性領域注の発光層のうち狭い
領域に電流が注入され、低いしきい値電流でレーザ発振
が達成される。
【0091】請求項2記載の発明によれば、DBR構造
の電流が通過する範囲内では歪みなく半導体が積層して
いることとなる。
【0092】請求項3記載の発明によれば、活性領域に
近い位置に電流狭窄のための構造が配置されることとな
るため、効率的な電流狭窄が達成される。また、コア半
導体領域と選択酸化領域との間にある横方向屈折率差に
起因して、発光層で生じた光がコア半導体領域に規定さ
れる範囲内に閉じこめられる。
【0093】請求項4記載の発明によれば、メサにより
電流密度が高められ、より低いしきい値でのレーザ発振
が実現する。また、メサの外周部から選択酸化領域を形
成することができ、狭いコア半導体領域を簡単に設ける
ことができる。
【0094】請求項5記載の発明によれば、メサの電気
抵抗増加を抑制しながら、電流狭窄の実効をあげること
ができる。
【0095】請求項6記載の発明によれば、DBR構造
のテーパ部分を保護膜で覆うことが容易になる。そのた
め、製造に際して、DBR構造のテーパ部分中の第1層
は酸化することなく、それ以外の部分に含まれる第1層
を選択的に酸化することが容易となる。その結果、製造
コストが低減される。また、メサ形成用エッチングマス
クのパターンを規定するために使用されるフォトマスク
を用いて、保護膜のパターンも規定できる。
【0096】請求項7記載の発明によれば、電極がテー
パ部分の側壁を覆うことによって、より一層ミラー抵抗
が低減される。
【0097】請求項8記載の発明によれば、電極が製造
工程中において選択酸化工程の際の保護膜として機能し
得ることとなる。
【0098】請求項9記載の発明によれば、DBR構造
を構成する層の間に歪みなとが生じないようにすること
が可能となり、その結晶性が向上する。
【0099】請求項10記載の発明によれば、二つのミ
ラーの双方に電流狭窄のための選択酸化領域が配置され
ることとなる。そのため、発光層の狭い範囲に電流を効
率的に注入することができる。
【0100】請求項11記載の発明によれば、製造コス
トを低減できる。
【0101】請求項12記載の発明によれば、選択酸化
領域を容易に形成できる。AlAsはGaAsに比較し
て著しく酸化されやすいからである。また、AlAsと
GaAsとの間の屈折率差が大きく、少ない層数でミラ
ーの高い反射率を得ることができる。
【0102】請求項13記載の発明によれば、ミラー抵
抗を全く増加させることなく、無効電流を低減できる。
DBR構造の側面は、製造時に受ける損傷によって無効
電流を発生させる非発光再結合中心等の結晶欠陥を多数
含んでいるが、それらが表面パッシベート領域に置き代
わることで、無効電流の原因が減少するからである。
【0103】請求項14記載の発明によれば、容易にパ
ッシベート領域を形成できることとなる。選択酸化工程
によれば、欠陥を含む第1層および第2層の表面を簡単
にパッシベートできるからである。
【0104】請求項15記載の発明によれば、面発光レ
ーザのアレイが得られる。アレイを構成する各DBR構
造について電流狭窄のための構成が設けられているた
め、しきい値電流が低減され、その結果、全体の消費電
力が低くなる。
【0105】請求項16記載の発明によれば、複数の第
1層および複数の第2層を含む多層膜のうち一部だけを
保護膜で覆うこととなるため、保護膜で覆われていない
部分(下部メサ部分)中に位置する第1層のみを的確に
酸化し、選択酸化領域を容易に形成することが可能とな
る。
【0106】請求項17記載の発明によれば、傾斜した
上部メサ部分の側壁上に保護膜の堆積を行うことが簡単
になる。
【0107】請求項18記載の発明によれば、保護膜を
除去する必要が無くなり、製造工程が簡略化される。
【0108】請求項19記載の発明によれば、選択酸化
領域の形成が簡単化され、製造コストも低減される。
【0109】請求項20記載の発明によれば、塩化鉄の
作用を利用して酸化速度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態によるVCSELの
構成を模式的に示す断面図
【図2】(a)〜(d)は、図1に示すVCSELの製
造工程を説明するための断面図である。
【図3】VCSELを酸化させるのに用いる装置を模式
的に示す断面図である。
【図4】図1に示すVCSELの酸化時間と光出力−電
流特性の関係を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施の形態によるVCSELの
構成を模式的に示す断面図である。
【図6】(a)は、図1に示すVCSELにおける電流
狭窄および発光領域を模式的に示す図であり、(b)
は、図5に示すVCSELにおける電流狭窄および発光
領域を模式的に示す図である。
【図7】(a)〜(d)は、図5に示すVCSELの製
造工程を説明するための断面図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態によるVCSELの
構成を模式的に示す断面図である。
【図9】VCSELの第1の従来例の構成を模式的に示
す断面図である。
【図10】VCSELの第2の従来例の構成を模式的に
示す断面図である。
【図11】本発明の第4の実施の形態によるVCSEL
の構成を模式的に示す断面図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態によるVCSEL
レーザアレイを模式的に示す断面図である。
【符号の説明】
100 面発光半導体レーザ(VCSEL) 110 p型GaAs基板 120 p型下部ミラー 130 活性領域 131 活性層(発光層) 140 n型上部ミラー 141 選択酸化領域 150 メサ 160 n側電極 170 p側電極 500 面発光半導体レーザ 510 酸化領域 520 レーザメサ 800 面発光半導体レーザ 810 酸化領域 820 レーザメサ

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発光層を含む活性領域と、前記活性領域
    を挟む二つのミラーとを具備する面発光半導体レーザで
    あって、 前記二つのミラーの少なくとも一方は、アルミニウムを
    含む複数の第1層、および複数の第2層を含む分布ブラ
    ッグリフレクタ(DBR)構造を有しており、 前記DBR構造に含まれる前記複数の第1層のうち一部
    の選択された層のみが、アルミニウムを含む選択酸化領
    域と、前記選択酸化領域に囲まれたコア半導体領域とを
    有している面発光半導体レーザ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の面発光半導体レーザであ
    って、 前記コア半導体領域はアルミニウムを含む半導体から形
    成されており、前記第2層は前記アルミニウムを含む半
    導体に格子整合する半導体から形成されていることを特
    徴とする面発光半導体レーザ。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の面発光半導体レーザであ
    って、 前記複数の第1層のうち前記選択酸化領域を有する層
    は、この層を含むDBR構造内において、前記複数の第
    1層のうち前記選択酸化領域を有していない層よりも前
    記活性領域に近い位置に配置されていることを特徴とす
    る面発光半導体レーザ。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の面発光半導体レーザであ
    って、 前記DBR構造は、少なくとも一部にメサを含んでいる
    ことを特徴とする面発光半導体レーザ。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の面発光半導体レーザてあ
    って、 前記DBR構造の前記メサは、外径寸法の異なる二つの
    メサ部分を含んでおり、 前記選択酸化領域は、前記二つのメサ部分のうち前記活
    性層に近い側のメサ部分に形成されていることを特徴と
    する面発光半導体レーザ。
  6. 【請求項6】 請求項4記載の面発光半導体レーザであ
    って、 前記DBR構造の前記メサは、少なくともその一部にテ
    ーパ部分を含んでおり、前記テーパ部分は傾斜した側壁
    を有していることを特徴とする面発光半導体レーザ。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の面発光半導体レーザであ
    って、 前記メサの前記傾斜した側壁の少なくとも一部は、電極
    で覆われていることを特徴とする面発光半導体レーザ。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の面発光半導体レーザであ
    って、 前記複数の第1層のうち、端面が前記電極に覆われてい
    るものは前記選択酸化領域を実質的に有していないこと
    を特徴とする面発光半導体レーザ。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の面発光半導体レーザであ
    って、 前記DBR構造の前記第1層と前記第2層との間には中
    間層が介在していることを特徴とする面発光半導体レー
    ザ。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の面発光半導体レーザで
    あって、 前記二つのミラーのそれぞれが、前記DBR構造を有し
    ており、 いずれの前記DBR構造も前記選択酸化領域と前記コア
    半導体領域とを有していることを特徴とする面発光半導
    体レーザ。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の面発光半導体レーザで
    あって、 前記二つのミラーの一方は、誘電体多層膜から形成され
    ていることを特徴とする面発光半導体レーザ。
  12. 【請求項12】 請求項2記載の面発光半導体レーザで
    あって、 前記コア半導体領域はAlAsから形成されており、前
    記第2層はGaAsから形成されていることを特徴とす
    る面発光半導体レーザ。
  13. 【請求項13】 発光層を含む活性領域と、前記活性領
    域を挟む二つのミラーとを具備する面発光半導体レーザ
    であって、 前記二つのミラーの少なくとも一方は、アルミニウムを
    含む複数の第1層、および複数の第2層を含む分布ブラ
    ッグリフレクタ(DBR)構造を有しており、 前記DBR構造に含まれる前記複数の第1層のうち一部
    の選択された層のみが、表面パッシベート領域と、前記
    表面パッシベート領域に囲まれたコア半導体領域とを有
    している面発光半導体レーザ。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の面発光半導体レーザ
    であって、 前記表面パッシベート領域は選択酸化工程によって形成
    されていることを特徴とする面発光半導体レーザ。
  15. 【請求項15】 一つの基板に複数の垂直共振器が配列
    された面発光半導体レーザであって、 前記複数の垂直共振器に共有される単一の第1ミラー
    と、前記複数の垂直共振器のそれぞれに対応した複数の
    第2ミラーと、前記複数の第2ミラーと前記第1ミラー
    にに挟まれた複数の活性領域とを備えており、 前記第1ミラーおよび第2ミラーのうちの少なくとも一
    方は、アルミニウムを含む複数の第1層、および複数の
    第2層を含む分布ブラッグリフレクタ(DBR)構造を
    有しており、 前記DBR構造に含まれる前記複数の第1層のうち一部
    の選択された層のみが、アルミニウムを含む選択酸化領
    域と、前記選択酸化領域に囲まれたコア半導体領域とを
    有している面発光半導体レーザ。
  16. 【請求項16】 発光層を含む活性領域と、前記活性領
    域を挟む二つのミラーとを備えた面発光半導体レーザの
    製造方法であって、 アルミニウムを含む複数の第1層、および複数の第2層
    を含む多層膜を形成する工程と、 第1回メサエッチングによって前記多層膜を部分的にエ
    ッチングし、それによって前記多層膜から上部メサ部分
    を形成し、前記上部メサ部分の側壁を露出させる工程
    と、 前記上部メサ部分の前記側壁を保護膜で覆う工程と、 第2回メサエッチングによって前記多層膜をさらに深く
    エッチングし、それによって下部メサ部分を形成し、前
    記下部メサ部分の側壁を露出させる工程と、 前記下部メサ部分の前記側壁から、前記下部メサ部分に
    含まれる前記第1層を選択的に酸化する工程と、を包含
    する面発光半導体レーザの製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項16記載の製造方法であって、 前記第1回メサエッチングは、前記上部メサ部分の前記
    側壁を傾斜させるように行うことを特徴とする面発光半
    導体レーザの製造方法。
  18. 【請求項18】 請求項17記載の製造方法であって、 前記保護膜は導電性材料から形成され、電極の一部を構
    成することを特徴とする面発光半導体レーザの製造方
    法。
  19. 【請求項19】 請求項16記載の製造方法であって、 前記酸化工程がH22を用いて行うことを特徴とする面
    発光半導体レーザの製造方法。
  20. 【請求項20】 請求項16記載の製造方法であって、 前記酸化工程は、塩化鉄を加えたH22を用いて行うこ
    とを特徴とする面発光半導体レーザの製造方法。
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