JP2014127511A - 面発光レーザ素子及びその製造方法、面発光レーザアレイ、光走査装置、及び画像形成装置 - Google Patents

面発光レーザ素子及びその製造方法、面発光レーザアレイ、光走査装置、及び画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】誘電体膜を介してコンタクト層と接続される電極の寄生容量のばらつきを低減する面発光レーザ素子を提供する。
【解決手段】基板101上に下部反射鏡103、活性層105、上部反射鏡107、及びコンタクト層109を含むメサ110を有し、コンタクト層109上に透明誘電体膜111が積層され、メサ110の誘電体膜側に光出射領域Aを有する面発光レーザ素子であって、誘電体膜111は、光出射領域Aにおいてコンタクト層109を覆う第1領域と、第1領域の外側でコンタクト層109の一部を露出する開口部111xと、開口部111x外側のコンタクト層109を覆い、メサ外形を規定する第2領域Cとを備え、第1領域は高反射率領域Eと低反射率領域Dとを含み、高反射率領域Eと低反射率領域Dのうち、誘電体膜が厚い領域の誘電体膜111の厚さと、第2領域の誘電体膜111の厚さは同一であり、第2領域の誘電体膜111は一様な厚さである。
【選択図】図1

Description

本発明は、面発光レーザ素子、面発光レーザアレイ、光走査装置及び画像形成装置に関する。
面発光レーザ素子(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting LASER)において、レーザ素子から発振するレーザ光の発振横モードを制御することは応用上重要な課題である。例えば、特許文献1及び2では、電流狭窄構造に加えて出射面表面に光学的に透明な膜を形成し、発光領域中心部と周辺部に反射率の差をつけることで横モードを制御する手法が開示されている。
この手法では、出射表面の膜によって高次横モードの反射率を低下させることによって、電流通過領域の幅が大きくても単一基本横モードでの発振を可能とし、モード制御と動作電圧の低減を実現している。つまり、出射面表面に光学的に透明な膜を形成し、発光領域中心部と周辺部に反射率の差をつけることで横モードを制御する構造である。
しかしながら、発明者らが高次横モードの制御に着眼し鋭意検討を行った結果、特許文献1及び2に示される構造では、従来のフォトリソグラフィーの位置合わせ精度では画像形成装置において高精度な画像を形成する書き込み光源を実現できないことが解った。
すなわち、画像形成装置において高精度な画像を得るためには被走査面上の所望の位置に円形で微小な光スポットを形成することが重要である。そして、これを実現するためには、面発光レーザ素子の光出射角の大きさの絶対値を全ての方向において0.2deg以下にする必要がある。そのためには、発光中心と透明膜のパターンの位置合わせ精度を0.1μm以下にする必要があるが、このような面発光レーザ素子を従来技術で安価に生産することは困難である。
この問題を解決するために、例えば、特許文献3では、メサの外形を規定するレジスト膜と光出射領域の反射率を調整するレジスト膜を同時に形成するセルフアライメントの製造方法が開示されている。この手法では、従来のフォトリソグラフィー技術で面発光レーザ素子を安価に生産することを可能としている。
しかしながら、特許文献3で開示されている技術では、メサの外形を規定するパターンと、光出射領域の高反射率領域となる部分及び低反射率領域となる部分の何れか一方を規定するパターンとが分離している。そのため、誘電体膜を形成しコンタクトを開口した後のメサ上部において、メサの外形を規定する周辺部分の誘電体膜の厚さを、出射領域における誘電体が2層で構成されている部分の厚さと同じにすることはできない。又、メサの外形を規定する周辺部分の全てにおいて、誘電体膜を一様な厚さとすることはできない。その結果、誘電体膜を介してコンタクト層と接続される上部電極の寄生容量のばらつきが大きくなるという問題が生じる。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、誘電体膜を介してコンタクト層と接続される電極の寄生容量のばらつきを低減可能な面発光レーザ素子等を提供することを課題とする。
本面発光レーザ素子は、基板上に積層された下部反射鏡、活性層を含む共振器領域、上部反射鏡、及びコンタクト層を含むメサを有し、前記コンタクト層上には透明な誘電体膜が積層され、前記メサの前記誘電体膜側に光出射領域を有する面発光レーザ素子であって、平面視において、前記誘電体膜は、前記光出射領域において前記コンタクト層を被覆する第1領域と、前記第1領域の外側に設けられた、前記コンタクト層の一部を露出する開口部と、前記開口部を介して前記第1領域とは分離され、前記開口部の外側の前記コンタクト層を被覆し、前記メサの外形を規定する第2領域と、を備え、前記第1領域は、相対的に反射率が高い高反射率領域と、相対的に反射率が低い低反射率領域と、を含み、前記高反射率領域と前記低反射率領域のうち、前記誘電体膜が厚く形成されている領域における前記誘電体膜の厚さと、前記第2領域における前記誘電体膜の厚さは同一であり、前記第2領域における前記誘電体膜は一様な厚さであることを要件とする。
開示の技術によれば、誘電体膜を介してコンタクト層と接続される電極の寄生容量のばらつきを低減可能な面発光レーザ素子等を提供できる。
第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子を例示する断面図である。 第1の実施の形態に係る第1レジストパターンをメサ上面から見た平面図である。 比較例1に係るレジストパターンをメサ上面から見た平面図である。 第1の実施の形態に係るメサ上部の断面図である。 比較例1に係るメサ上部の断面図である。 メサ断面の一例をTEMにより2000倍で観察した写真である。 メサ外形規定領域の一例をTEMにより10000倍で観察した写真である。 第1の実施の形態の変形例1に係る第1レジストパターンをメサ上面から見た平面図である。 比較例2に係るレジストパターンをメサ上面から見た平面図である。 第1の実施の形態の変形例2に係る第1レジストパターンをメサ上面から見た平面図である。 比較例3に係るレジストパターンをメサ上面から見た平面図である。 第2の実施の形態に係るレーザプリンタを例示する図である。 第2の実施の形態に係る光走査装置を例示する図である。 面発光レーザアレイを説明するための図である。
以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
〈第1の実施の形態〉
[面発光レーザ素子の構造]
まず、面発光レーザ素子の構造について説明する。図1は、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子を例示する断面図である。第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子100は、例えば、GaInAsP/GaInP多重量子井戸構造を活性層とする発振波長が780nm帯のレーザ素子である。
図1を参照するに、面発光レーザ素子100において、半導体基板101上に、バッファ層102、下部半導体DBR(Distributed Bragg Reflector)103、下部スペーサ層104、活性層105、上部スペーサ層106、上部半導体DBR(Distributed Bragg Reflector)107が順次積層形成されている。なお、下部半導体DBR及び上部半導体DBRを、下部DBR及び上部DBR、又は、下部反射鏡及び上部反射鏡と称する場合がある。
又、上部半導体DBR107の上にはコンタクト層109が形成されており、コンタクト層109、上部半導体DBR107、上部スペーサ層106、及び活性層105の一部を除去することにより、メサ110(メサ構造体)が形成されている。
なお、電流狭窄層108は、上部半導体DBR107の内部に形成されており、メサ110の側面より、電流狭窄層108を酸化することにより、選択酸化領域108aが形成され、酸化されていない領域により電流通過領域108bが形成されている。選択酸化領域108aは、例えば、上部半導体DBR107の内部において活性層から3番目となる定在波の節の位置に設けることができる。選択酸化領域108aは、例えば、膜厚30nm程度のp−AlAsから形成することができる。
更に、メサ110の上面の一部(コンタクト層109上の一部の領域)、メサ110の側面、及びメサ110周辺の底面110aを覆うように、第1誘電体膜111aと第2誘電体膜111bとが積層された透明な誘電体膜111が形成されている。第1誘電体膜111aの光学的厚さは、例えば、λ/4であり、第2誘電体膜111bの光学的厚さは、例えば、2λ/4である。第1誘電体膜111a及び第2誘電体膜111bとしては、例えば、シリコン窒化膜(P−SiNx)等を用いることができる。
上部電極113は、誘電体膜111の上に形成されており、メサ110最上層であるコンタクト層109と接触している。下部電極114は、半導体基板101の裏面に形成されている。
図1において、Aは光が出射される光出射領域を、Bはコンタクト層109と上部電極113とが接触するコンタクト領域を、Cはメサ110の外形を規定するメサ外形規定領域を示している。又、Dは反射率の相対的に低い低反射率領域を、Eは反射率の相対的に高い高反射率領域を示している。
メサ110の誘電体膜111側の光出射領域Aにおいて、第1誘電体膜111a(例えば光学的厚さλ/4)と第2誘電体膜111b(例えば光学的厚さ2λ/4)が積層された領域(例えば光学的厚さ3λ/4)が、反射率の相対的に低い低反射率領域Dである。又、低反射率領域Dの内側の第2誘電体膜111b(例えば光学的厚さ2λ/4)のみからなる領域が、反射率の相対的に高い高反射率領域Eである。
平面視において、誘電体膜111は、光出射領域Aにおいてコンタクト層109を被覆する領域(第1領域と称する)と、第1領域の外側に設けられた、コンタクト層109の一部を露出する開口部111xとを備えている。つまり、誘電体膜111において、開口部111xの内側の部分が第1領域である。なお、平面視とは、半導体基板101の表面に対して垂直な方向から視ることをいう。
又、平面視において、誘電体膜111は、開口部111xを介して第1領域とは分離され、開口部111xの外側のコンタクト層109を被覆し、メサ110の外形を規定する第2領域(メサ外形規定領域C)を備えている。
又、第1領域は、誘電体膜111の厚さが相対的に薄い高反射率領域Eと、誘電体膜111の厚さが相対的に厚い低反射率領域Dとを含んでいる。なお、高反射率領域Eにおいて、コンタクト層109は第2誘電体膜111bのみに被覆されている。又、低反射率領域Dにおいて、コンタクト層109は第1誘電体膜111aと第2誘電体膜111bの積層膜に被覆されている。
そして、低反射率領域Dの誘電体膜111の厚さと、第2領域(メサ外形規定領域C)の誘電体膜111の厚さは同一であり、第2領域(メサ外形規定領域C)の誘電体膜111は一様な厚さである。なお、本願において、一様な厚さとは、膜厚のばらつきが1nm以下であることを指す。
半導体基板101は、面方位が(100)面から[111]A方向に15°傾斜したn−GaAs基板が用いられており、バッファ層102は、n−GaAsにより形成されている。又、下部半導体DBR103は、n−Al0.9Ga0.1As/Al0.3Ga0.7Asの対を1周期としたものを37.5周期形成したものである。
下部スペーサ層104は、(Al0.6Ga0.4As)により形成されている。活性層105は、Al0.12Ga0.88As/Al0.3Ga0.7As3重量子井戸活性層により形成されている。上部スペーサ層106は、(Al0.6Ga0.4As)により形成されている。なお、面発光レーザ素子100では、下部スペーサ層104、活性層105、上部スペーサ層106により共振器領域が形成されている。
上部半導体DBR107は、p−Al0.9Ga0.1As/Al0.3Ga0.7Asの対を1周期としたものを24周期形成したものである。なお、上述したように上部半導体DBR107には、電流狭窄層108となるAlAs層が形成されている。
コンタクト層109は、高濃度ドープのp−GaAsにより形成されている。コンタクト層109は、p側電極である上部電極113とオーミック接触を形成するために必要な層である。上部電極113としては、例えば、Au/AuZn/Crの積層膜を用いることができる。この場合、Au/AuZn/Cr/p−GaAsという層構成となるように成膜後、約400℃で加熱してAuZnとp−GaAsを合金化させてオーミック接触とすることができる。
このとき、コンタクト抵抗を半導体レーザの抵抗と比して充分小さくする必要がある。従来は、コンタクト抵抗を数Ωとするためには、コンタクト層109の厚さを15nm〜25nm程度とする必要があると考えられていた。コンタクト層109の厚さが15nmよりも薄いと、コンタクト開口時に誘電体膜111を除去する際に酸可溶であるコンタクト層109の一部も除去されてコンタクト層109が膜減りし、安定してオーミック接触を形成できないと考えられていたためである。
一方、コンタクト層109は必ずしも厚いことが好ましいとはいえない。例えば、コンタクト層109が15nm程度の場合でも安定してオーミック接触を形成するためには、上部半導体DBR107の最上層を高濃度ドープ層とすればよいが、コンタクト層109が光を吸収するため、面発光レーザ素子100の光出力の低下を招く。
又、コンタクト層109を更に薄くして上部半導体DBR107の最上層を高濃度ドープ層とする場合においても、高濃度ドープ層が光を吸収するため、やはり、面発光レーザ素子100の光出力の低下を招く。つまり、従来は、コンタクト層109の厚さを15nm〜25nm程度としていたが、面発光レーザ素子100の光出力の低下を抑制する観点からすると、コンタクト層109はオーミック接触を形成するために必要な最小限の膜厚とすることが望ましい。
本実施の形態では、コンタクト層109の厚さを従来好適とされていた15nm〜25nm程度の範囲内ではなく、10nm以下としている。これは、面発光レーザ素子100の光出力の低下を抑制する観点からすると、コンタクト層109の厚さは10nm以下であることが望ましく、約7nmであることが更に望ましいからである。
本実施の形態では、開口部111xに対応する部分のコンタクト層109の厚さは、開口部111xを除く部分のコンタクト層109の厚さに等しい。つまり、開口部111x内に露出するコンタクト層109は膜減りしていない。
なお、本実施の形態において、コンタクト層109の厚さを10nm以下にできる理由については、以下の面発光レーザ素子の製造方法の説明の中で述べる。
[面発光レーザ素子の製造方法]
次に、図1、図2、及び図4を参照しながら、面発光レーザ素子100の製造方法について説明する。又、図3及び図5を用いて、比較例1について説明する。
まず、n−GaAsからなる半導体基板101上に、バッファ層102、下部半導体DBR103、下部スペーサ層104、活性層105、上部スペーサ層106、上部半導体DBR107、コンタクト層109を積層形成する。このように半導体基板101上に複数の層が積層されたものを、以下では、便宜上「積層体」と称する場合がある。なお、積層体の形成は、例えば、有機金属気相成長(MOCVD:Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法で行うことができる。又、分子線エピタキシャル成長(MBE:Molecular Beam Epitaxy)法等を用いて行ってもよい。
なお、電流狭窄層108は、上部半導体DBR107内に形成される。各層の厚さや層数等については前述のとおりである。特に、コンタクト層109の厚さは、10nm以下としている。
次に、コンタクト層109上に、例えば、プラズマCVD法により、透明な誘電体膜である第1誘電体膜111a(例えば、p−SiNx膜)を成膜する。第1誘電体膜111aは、例えば、光学的厚さがλ/4となるように成膜することができる。例えば、発振波長λが780nmである場合には、屈折率n=1.89の第1誘電体膜111aを実際の膜厚(λ/4n)が103nmとなるように形成すればよい。
この後、メサ110の上面(コンタクト層109の上面)に開口部を有する第1レジストパターンを形成する。そして、メサ110の上面において、第1レジストパターンが形成されていない領域の第1誘電体膜111aをRIE等のドライエッチングにより除去し、コンタクト層109を露出させる。この後、コンタクト層109が露出した部分を埋めるように、第1レジストパターン上に第2レジストパターン(図示せず)を形成する。
図2を参照しながら、第1誘電体膜111aの一部を除去してコンタクト層109を露出させる工程等について、より具体的に説明する。図2は、メサの上面図であり、第1の実施の形態に係る第1レジストパターンを例示している。まず、図2に示すように、第1誘電体膜111a上にフォトレジストを塗布し、露光装置による露光及び現像を行うことにより、開口部210xを備えた第1レジストパターン210を形成する。第1レジストパターン210の外縁部は、メサ110の外形としたい部分の外縁部と一致させる。なお、図2において、Mは、上部電極113の開口部を示している。
第1レジストパターン210は、光出射領域Aの高反射率領域Eとなる部分を露出し、高反射率領域Eとなる部分を除くメサ110の上面に対応する部分を被覆してメサ110の外形を規定するように、第1誘電体膜111a上に形成される。以下により詳しく説明する。
第1レジストパターン210は、光出射領域Aの低反射率領域Dとなる部分、開口部111xが形成される部分(コンタクト領域Bに対応する部分)、及びメサ110の外形を規定する部分(メサ外形規定領域C)を分離せずに連続的にマスクするように形成される。又、発光領域中心Oの周囲の所定領域(高反射率領域Eとなる部分)は、開口部210x内に露出している。
ここで、図3を参照しながら、比較例1として、第1レジストパターンに対応する従来のレジストパターンについて説明する。図3は、メサの上面図であり、比較例1に係るレジストパターンを例示している。図3に示すように、比較例1に係るレジストパターン410は、開口部410x及び410yを有する。なお、図3において、Mは、上部電極113の開口部を示している。
レジストパターン410は、メサ外形規定領域Cと低反射率領域Dをマスクしているが、メサ外形規定領域Cをマスクする領域と低反射率領域Dをマスクする領域とは開口部410yにより分離されている。なお、開口部410yは、コンタクト領域Bに対応する領域を露出している。又、発光領域中心Oの周囲の所定領域(高反射率領域Eとなる部分)は、開口部410x内に露出している。
図2及び図3からわかるように、第1の実施の形態に係る第1レジストパターン210は、光出射領域Aの低反射率領域Dとなる部分、開口部111xが形成される部分、及びメサ110の外形を規定する部分を分離せずに連続的にマスクしている点が特徴である。なお、比較例1に係るレジストパターン410においてメサ外形規定領域Cをマスクする領域と低反射率領域Dをマスクする領域とが分離していることによる影響(弊害)については後述する。
図2に示す工程の後、第1レジストパターン210が形成された積層体を、例えば、150℃に温度設定されたホットプレート上で5分間加熱を行い、第1レジストパターン210を硬化させる。その後、第1レジストパターン210をエッチングマスクとして、第1誘電体膜111aをエッチングし、開口部210x内の(高反射率領域Eとなる部分の)第1誘電体膜111aを除去する。例えば、濃度1%のバッファードフッ酸(BHF)を用いて、開口部210x内に露出する第1誘電体膜111aを除去し、開口部210x内にコンタクト層109を露出させる。
次に、開口部210x内にコンタクト層109が露出した積層体上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光及び現像を行うことにより、第2レジストパターン(図示せず)を形成する。
第2レジストパターンは、第1誘電体膜111aを除去した部分を被覆するように形成する。換言すれば、第2レジストパターンは、開口部210x内に露出するコンタクト層109を少なくとも覆うように(開口部210xを少なくとも塞ぐように)形成する。第2レジストパターンは、例えば、第1レジストパターンを形成したフォトレジストと同じ種類のフォトレジストを用いて、第1レジストパターンと同じ条件で形成することができる。
但し、第2レジストパターンは、メサ110の外形を規定する第1レジストパターン210の平面形状よりも、少なくとも写真製版工程の位置合わせ精度よりも小さい平面形状となるように形成する。例えば、第2レジストパターンの平面形状を第1レジストパターン210の平面形状よりも、発光部側に2μm程度縮小した形状とすることができる。
例えば、第1レジストパターン210の平面形状を一辺が約20μmの矩形状とし、第2レジストパターンの平面形状を一辺が約18μmの矩形状とする。そして、平面視において、第2レジストパターンの外側に、第1レジストパターン210の外縁部が幅1μm程度周状に露出するようにすることができる。なお、この2μmの差がアライメントずれに対するマージンとなる。
これにより、平面視(上面視)において、第2レジストパターンは、必ず第1レジストパターン210の内側に配置され、第2レジストパターンが第1レジストパターン210の外側にはみ出すことがなくなる。そのため、必ず第1レジストパターン210により、メサ110の外形(外縁部の位置)が決定されることになる。
なお、第1レジストパターン210は既に硬化処理されているので、第1レジストパターン210(硬化後の)は第2レジストパターンの現像時に寸法及び形状が変化することはない。
次に、例えば、Clガスを用いてECR(Electron Cyclotron Resonance)プラズマエッチング法により、第1レジストパターン210及び第2レジストパターンをエッチングマスクとして積層体をエッチングし、メサ110を形成する。なお、第1の実施の形態では、エッチングの底面が下部スペーサ層104の上面に位置するようにした。
これにより、第1レジストパターン210及び第2レジストパターンが形成されていない領域における第1誘電体膜111a、コンタクト層109、上部半導体DBR107、上部スペーサ層106、活性層105、下部スペーサ層104の一部が除去される。その結果、少なくとも下部スペーサ層104の上面及び電流狭窄層108の側面が露出しているメサ110が形成される。
この場合、エッチングにより露出した下部スペーサ層104の上面がメサ110周辺の底面110aとなる。なお、メサ110を形成する際は、上述したECRプラズマエッチング法以外の方法を用いてもよい。例えば、ドライエッチング法やRIE等の方法を用いることが可能である。
ここで、メサ110の外形を決めるのは第1レジストパターン210であるため、メサ110の外形と低反射率領域D(図2参照)との位置関係にずれは生じない。次に、例えば、アセトン液に浸漬し、超音波洗浄によって、第1レジストパターン210及び第2レジストパターンを除去する。
次に、加熱水蒸気雰囲気中において、メサ110のエッチング側壁から電流狭窄層108の酸化を行う。これにより、電流狭窄層108中のAl(アルミニウム)がメサ110の外周部から選択的に酸化されてAlの酸化物からなる選択酸化領域108aが形成される。そして、メサ110の中央部には、平面視において選択酸化領域108aに囲まれた、酸化されていない領域である電流通過領域108bが残留し、電流狭窄構造が形成される。
この電流狭窄構造により、選択酸化領域108aに囲まれた電流通過領域108bに駆動電流を集中させることができる。つまり、駆動電流の経路をメサ110の中央部だけに制限することができる。なお、電流通過領域108bは、例えば、一辺の長さが4μm〜6μm程度の略正方形状とすることができる。
なお、本実施の形態では、電流狭窄層108の一部を酸化して選択酸化領域108aを形成する工程において、コンタクト領域Bのコンタクト層109は第1誘電体膜111aで被覆されている。そのため、コンタクト領域Bのコンタクト層109が酸化されて酸可溶となることはない。
次に、コンタクト層109の上面、メサ110の側面、及びメサ110周辺の底面110aに、例えば、プラズマCVD法により、透明な誘電体膜である第2誘電体膜111b(例えば、p−SiNx膜)を成膜する。これにより、第1誘電体膜111a(例えば、p−SiNx膜)と第2誘電体膜111b(例えば、p−SiNx膜)が積層された透明な誘電体膜111が形成される。
第2誘電体膜111bは、例えば、光学的厚さが2λ/4となるように成膜することができる。例えば、発振波長λが780nmである場合には、屈折率n=1.89の第2誘電体膜111bを実際の膜厚(2λ/4n)が206nmとなるように形成すればよい。
この工程により、メサ110の上面(コンタクト層109上)の光出射領域Aの高反射率領域Eが第2誘電体膜111bで被覆される。又、メサ110の上面(コンタクト層109上)の高反射率領域Eを除く部分が第1誘電体膜111a及び第2誘電体膜111bの積層膜で被覆される。そして、メサ110の上面(コンタクト層109上)の高反射率領域Eを除く部分において、一様な厚さの誘電体膜111が形成される。
次に、図4の上側に示すように、誘電体膜111上の光出射領域Aの外側に、コンタクト領域Bに対応する開口部510xを有するレジストパターン510を形成する。そして、図4の下側に示すように、例えば、濃度1%のバッファードフッ酸(BHF)を用いて開口部510x内に露出する誘電体膜111(第1誘電体膜111a及び第2誘電体膜111b)を除去して、開口部510x内にコンタクト層109を露出させる。その後、アセトン液に浸漬し、超音波洗浄によってレジストパターン510を除去する。
前述のように、コンタクト領域Bのコンタクト層109は酸可溶とはなっていないので、バッファードフッ酸(BHF)で誘電体膜111を除去する際に、コンタクト領域Bのコンタクト層109が膜減りを生じることはない。
なお、図4は、第1の実施の形態に係るメサ上部の断面図であり、図2のH−H断面に対応する断面を示している。図4の上側は、誘電体膜111上にレジストパターン510を形成後の状態を示している。又、図4の下側は、レジストパターン510をマスクとして誘電体膜111にコンタクト層109の一部(コンタクト領域B)を露出する開口部111xを形成後、レジストパターン510を除去した状態を示している。
第1の実施の形態においては、図4の上側に示すように、コンタクト領域Bにおいてもメサ外形規定領域Cにおいても誘電体膜111は一様な厚さである。そして、コンタクト領域B及びメサ外形規定領域Cにおける誘電体膜111の厚さは、光出射領域Aにおいて第1誘電体膜111a(例えば光学的厚さλ/4)と第2誘電体膜111b(例えば光学的厚さ2λ/4)とが積層している部分の厚さに等しい。
すなわち、例えば、第1誘電体膜111aの光学的厚さがλ/4、第2誘電体膜111bの光学的厚さが2λ/4である場合には、誘電体膜111の光学的厚さは3λ/4となり、一様な厚さとなる。
誘電体膜111が一様な厚さであるため、開口部510x内に露出する誘電体膜111を除去してコンタクト層109を露出させても(コンタクトを開口しても)、メサ外形規定領域Cにおける誘電体膜111の厚さは一様(例えば光学的厚さ3λ/4)となる。
ここで、図5を参照しながら、比較例1として、レジストパターン510に対応する従来のレジストパターン610について説明する。図5は、比較例1に係るメサ上部の断面図であり、図3のI−I断面に対応する断面を示している。なお、図5の上側は、誘電体膜611上にレジストパターン610を形成後の状態を示している。又、図5の下側は、レジストパターン610をマスクとして誘電体膜611にコンタクト層109の一部(コンタクト領域B)を露出する開口部611xを形成後、レジストパターン610を除去した状態を示している。
比較例1においては、前述のように、レジストパターン410においてメサ外形規定領域Cをマスクする領域と低反射率領域Dをマスクする領域とが開口部410yにより分離されている(図3参照)。そのため、第1誘電体膜611a(例えば光学的厚さλ/4)が図5に示すような形状となり、その上に第2誘電体膜611b(例えば光学的厚さ2λ/4)が成膜される。
その結果、図5の上側に示すように、開口部610x内に露出するコンタクト領域Bに対応する部分の誘電体膜611(第2誘電体膜611b)の光学的厚さは2λ/4となる。又、メサ外形規定領域Cにおける誘電体膜611(第1誘電体膜611a及び第2誘電体膜611b)の光学的厚さは3λ/4となる。
比較例1において、コンタクト抵抗を最小とするためには、レジストパターン610はマスクアライメントずれを見込んだ量だけ大きくする必要がある。図5において、aはアライメントずれを見込んだ量、bは実際に生じたアライメントずれを示している。
コンタクト層109を露出する開口部611xを形成するためには、第2誘電体膜611b(例えば光学的厚さ2λ/4)を除去すればよい。しかし、アライメントずれのため、第2誘電体膜611b(例えば光学的厚さ2λ/4)を除去すると、図5の下側に示すように、メサ外形規定領域Cにおいて、誘電体膜611の光学的厚さは3λ/4〜λ/4の範囲で不均一となり、一様な厚さにはならない。
更に、比較例1においては、電流狭窄層108の一部を酸化して選択酸化領域108aを形成する工程において、コンタクト領域Bのコンタクト層109は第1誘電体膜611aで被覆されていない。そのため、コンタクト領域Bのコンタクト層109が酸化されて酸可溶となる。
その結果、開口部611xを形成する工程において暴露したコンタクト層109がバッファードフッ酸(BHF)によりエッチングされ、8nm程度の膜減りが生じる。そのため、コンタクト層109を例えば15nm〜25nm程度の厚さで形成しておく必要が生じる。
なお、コンタクト領域Bにおいてコンタクト層109に膜減りが生じても、光出射領域Aにおいてはコンタクト層109の膜厚は15nm〜25nm程度のままである。その結果、コンタクト層109が光を吸収するため、面発光レーザ素子100の光出力の低下を招くことになる。
つまり、比較例1においては、開口部611xに対応する部分のコンタクト層109の厚さは、開口部611xを除く部分のコンタクト層109の厚さよりも薄くなり、本実施の形態のように均一な厚さのコンタクト層109は得られない。なお、図5の下側において、開口部611xに対応する部分のコンタクト層109の膜減りについては、図示されていない。
このように、比較例1では、メサ外形規定領域Cをマスクする領域と低反射率領域Dをマスクする領域とが開口部410yにより分離されているレジストパターン410を用いているため、メサ外形規定領域Cにおいて誘電体膜611が一様な厚さにはならない。又、開口部611xに対応する部分のコンタクト層109が膜減りする。
一方、第1の実施の形態に係る第1レジストパターン210は、光出射領域Aの低反射率領域Dとなる部分、開口部111xが形成される部分、及びメサ110の外形を規定する部分を分離せずに連続的にマスクしている。そのため、比較例1で説明した問題は生じない。
第1の実施の形態の説明に戻る。次に、上部電極113となるp側電極を形成する。具体的には、図4の下側に示す開口部111x内に露出するコンタクト層109上及び誘電体膜111上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光及び現像を行うことにより、上部電極113が形成される領域を露出するレジストパターンを形成する。レジストパターンは、例えば、1辺の長さが10μm程度の略正方形状とすることができる。
この後、抵抗加熱及び電子ビーム蒸着等により、コンタクト層109に接する側からCr/AuZn/Auが順次積層された金属多層膜を成膜する。そして、有機溶剤等に浸漬させることにより、レジストパターンの形成されている領域上の金属多層膜をレジストパターンとともにリフトオフにより除去し、残存した金属多層膜により上部電極113を形成する。
これにより、上部電極113は、メサ110の上面において開口部111x内に露出しているコンタクト層109と接するように形成される。なお、上部電極113は、例えば、メサ110の上面において、1辺の長さが10μm程度の略正方形状の開口を有する構造となる。
次に、下部電極114となるn側電極を形成する。具体的には、半導体基板101が所定の厚さ(例えば、100μm〜300μm程度)になるまで、半導体基板101の裏面を研磨した後、半導体基板101の裏面に下部電極114を成膜する。
下部電極114は、抵抗加熱及び電子ビーム蒸着等により、半導体基板101の裏面に接する側からAuGe/Ni/Auが順次積層された金属多層膜を成膜することにより形成される。なお、下部電極114として、AuGe/Ni/Auからなる金属多層膜に代えて、Ti/Pt/Auからなる金属多層膜等を用いてもよい。
この後、アニールを行うことにより、上部電極113及び下部電極114においてオーミックコンタクトをとることができる。アニールとしては、例えば、電気炉を使用して窒素ガス雰囲気中で約400℃、約10分間の加熱を行うことができる。
以上の工程により、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子100(図1参照)が作製される。なお、上記説明では、メサ110の平面形状が四角形状に形成された面発光レーザ素子100について説明したが、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子100において、メサ110の平面形状は円形や楕円形等であってもよい。
図6は、上記方法で製造したメサの一例の断面TEM写真である。図7は、図6の破線部(メサ外形規定領域)の拡大観察写真である。なお、図6において、700はTEM観察用の保護膜を、710は共振器領域を示している。図6及び図7に示す写真のコントラストの差から、メサ外形規定領域Cの誘電体膜111と上部電極113と上部半導体DBR107が区別でき、メサ外形規定領域Cにおいて誘電体膜111の厚さが一様であることが確認された。
このように、第1の実施の形態では、第1誘電体膜111aの一部を除去するために、第1誘電体膜111a上に、メサ外形規定領域Cと低反射率領域Dとを分離せずに連続してマスクする第1レジストパターン210を形成する。つまり、メサ外形規定領域Cと低反射率領域Dとの間にあるコンタクト領域Bを、第1レジストパターン210でマスクしておく。
これにより、光出射領域Aの高反射率領域Eの第1誘電体膜111aを除去しても、光出射領域Aの高反射率領域Eを除いて、第1誘電体膜111aの厚さは一様となる。そのため、第1誘電体膜111a上に第2誘電体膜111bを成膜して誘電体膜111を形成しても、光出射領域Aの高反射率領域Eを除いて、一様な厚さの誘電体膜111が形成される。
誘電体膜111が一様な厚さであるため、コンタクト領域Bにおいて誘電体膜111を除去してコンタクト層109を露出させても(コンタクトを開口しても)、メサ外形規定領域Cにおける誘電体膜111の厚さは一様(例えば光学的厚さ3λ/4)となる。
その結果、上部電極113による寄生容量ばらつきを生じる原因の1つを解消する構造が実現できる。つまり、上部電極113による寄生容量のばらつきを最小限にすることができる。
又、第1の実施の形態では、電流狭窄層108の一部を酸化して選択酸化領域108aを形成する工程において、コンタクト領域Bのコンタクト層109は第1誘電体膜111aで被覆されている。そのため、コンタクト領域Bのコンタクト層109が酸化されて酸可溶となることはない。
これにより、バッファードフッ酸(BHF)で誘電体膜111を除去する際に、コンタクト領域Bのコンタクト層109が膜減りを生じることはない。その結果、コンタクト層109の厚さが10nm以下であっても安定して上部電極113とのオーミック接触を形成できる。
なお、光出射領域Aにおけるコンタクト層109の膜厚も10nm以下であるため、コンタクト層109が光を吸収することによる、面発光レーザ素子100の光出力の低下を抑制できる。つまり、高次横モードの発振を抑制しつつ、シングルモードパワーの低下を最小限とした面発光レーザ素子100を実現できる。
なお、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子100をアレイ状に複数形成して面発光レーザアレイとすることができる。例えば、メサ110を数10個程度有する面発光レーザアレイを実現できる。
〈第1の実施の形態の変形例1〉
第1の実施の形態の変形例1では、第1の実施の形態とは平面形状の異なる第1レジストパターンを形成する例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例1において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する。
図8は、メサの上面図であり、第1の実施の形態の変形例1に係る第1レジストパターンを例示している。図8に示すように、第1レジストパターン810において、光出射領域A内の低反射率領域Dをマスクする領域の平面形状は、円形が分離した形状としてもよい。
つまり、第1レジストパターン810において、低反射率領域Dをマスクする領域の平面形状は、2つの半円形が所定の間隙を介して対向する形状でもよい。換言すれば、図8に示すように、開口部810xを、円形の外周の対向位置に2つの突起が形成された平面形状としてもよい。
図9は、メサの上面図であり、比較例2に係るレジストパターンを例示している。図9に示すように、比較例2に係るレジストパターン910は、開口部910x及び910yを有する。
レジストパターン910は、メサ外形規定領域Cと低反射率領域Dをマスクしているが、図3の場合と同様に、メサ外形規定領域Cをマスクする領域と低反射率領域Dをマスクする領域とは開口部910yにより分離されている。なお、開口部910yは、コンタクト領域Bに対応する領域を露出している。又、発光領域中心Oの周囲の所定領域は、開口部910x内に露出している。
このように、比較例2では、メサ外形規定領域Cをマスクする領域と低反射率領域Dをマスクする領域とが開口部910yにより分離されているレジストパターン910を用いている。そのため、比較例1と同様に、メサ外形規定領域Cにおいて誘電体膜が一様な厚さにならず、コンタクト領域のコンタクト層109が膜減りする。
一方、第1の実施の形態の変形例1に係る第1レジストパターン810は、光出射領域Aの低反射率領域Dとなる部分、開口部111xが形成される部分、及びメサ110の外形を規定する部分を分離せずに連続的にマスクしている。そのため、比較例2で説明した問題は生じない。
そして、第1の実施の形態の変形例1に係る面発光レーザ素子は、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子100の奏する効果に加えて、更に以下の効果を奏する。すなわち、図8に示すように、第1レジストパターン810の低反射率領域Dをマスクする領域を2つの半円形が所定の間隙を介して対向する形状とすることにより、共振器構造に光学的異方性が導入されシングルモード制御に加えて偏光方向の制御も可能となる。なお、第1の実施の形態の変形例1の場合には0°方向に偏光が揃う。
〈第1の実施の形態の変形例2〉
第1の実施の形態の変形例2では、第1の実施の形態とは平面形状の異なる第1レジストパターンを形成する他の例を示す。なお、第1の実施の形態の変形例2において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する。
図10は、メサの上面図であり、第1の実施の形態の変形例2に係る第1レジストパターンを例示している。第1の実施の形態では、第1レジストパターン210が光出射領域Aの低反射率領域Dとなる部分、コンタクト領域Bに対応する部分、及びメサ外形規定領域Cに対応する部分を分離せずに連続的にマスクするように形成されていた(図2参照)。又、発光領域中心Oの周囲の所定領域(高反射率領域Eとなる部分)は、開口部210x内に露出していた(図2参照)。
図10に示すように、第1の実施の形態の変形例2では、第1レジストパターン820が光出射領域Aの高反射率領域Eとなる部分、コンタクト領域Bに対応する部分、及びメサ外形規定領域Cに対応する部分を分離せずに連続的にマスクするように形成されている。又、発光領域中心Oの周囲の所定領域(低反射率領域Dとなる部分)は、開口部820x内に露出している。
ここで、図11を参照しながら、比較例3として、第1レジストパターンに対応する従来のレジストパターンについて説明する。図11は、メサの上面図であり、比較例3に係るレジストパターンを例示している。図11に示すように、比較例3に係るレジストパターン920は、開口部920xを有する。
レジストパターン920は、メサ外形規定領域Cと高反射率領域Eをマスクしているが、メサ外形規定領域Cをマスクする領域と高反射率領域Eをマスクする領域とは開口部920xにより分離されている。なお、開口部920xは、コンタクト領域Bに対応する領域を露出している。又、発光領域中心Oの周囲の所定領域(低反射率領域Dとなる部分)も、開口部920x内に露出している。
このように、比較例3では、メサ外形規定領域Cをマスクする領域と高反射率領域Eをマスクする領域とが開口部920xにより分離されているレジストパターン920を用いている。そのため、比較例1と同様に、メサ外形規定領域Cにおいて誘電体膜が一様な厚さにならず、コンタクト領域のコンタクト層109が膜減りする。
一方、第1の実施の形態の変形例2に係る第1レジストパターン820は、光出射領域Aの高反射率領域Eとなる部分、開口部111xが形成される部分、及びメサ110の外形を規定する部分を分離せずに連続的にマスクしている。そのため、比較例3で説明した問題は生じない。
このように、第1レジストパターンは、光出射領域の高反射率領域となる部分、コンタクト領域に対応する部分、及びメサ外形規定領域に対応する部分を分離せずに連続的にマスクするように形成してもよい。この場合にも、第1の実施の形態と同様の効果を奏する。
なお、この場合には、面発光レーザ素子において、光出射領域の高反射率領域を光学的厚さが例えばλ/4である第1誘電体膜と光学的厚さが例えばλ/4である第2誘電体膜との積層体により形成する。又、光出射領域の低反射率領域を光学的厚さが例えばλ/4である第2誘電体膜のみから形成する。又、メサ外形規定領域Cの誘電体膜は、光学的厚さが例えばλ/4である第1誘電体膜と光学的厚さが例えばλ/4である第2誘電体膜との積層体により形成される。
つまり、高反射率領域Eと低反射率領域Dのうち、誘電体膜が厚く形成されている領域である高反射率領域Eにおける誘電体膜の厚さと、メサ外形規定領域Cにおける誘電体膜の厚さは同一(この場合は、光学的厚さが共に2λ/4となる)である。又、メサ外形規定領域Cにおける誘電体膜は一様な厚さ(この場合は、光学的厚さが2λ/4となる)となる。
〈第2の実施の形態〉
第2の実施の形態では、第1の実施の形態における面発光レーザ素子を画像形成装置であるレーザプリンタ1000に搭載する例を示す。なお、第2の実施の形態において、既に説明した実施の形態と同一構成部についての説明は省略する。
図12は、第2の実施の形態に係るレーザプリンタを例示する図である。図12を参照するに、第2の実施の形態に係るレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、図示しない通信制御装置、及び図示しないプリンタ制御装置等を備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
図示しない通信制御装置は、ネットワーク等を介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。図示しないプリンタ制御装置は、上記各部を統括的に制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面に感光層が形成されている像担持体である。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、矢印Xで示す方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面を、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束により走査し、感光体ドラム1030の表面に画像情報に対応した潜像を形成する。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、このトナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、この給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚づつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。このレジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、この記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度、帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、図13を参照しながら、光走査装置1010について説明する。図13は、第2の実施の形態に係る光走査装置を例示する図である。光走査装置1010は、光源ユニット1100、カップリングレンズ1111、アパーチャ1112、及びシリンドリカルレンズ1113、ポリゴンミラー1114、fθレンズ1115、トロイダルレンズ1116、2つのミラー(1117、1118)、及び上記各部を統括的に制御する図示しない制御装置を備えている。なお、光源ユニット1100は、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子100、又は、面発光レーザ素子100を複数形成した面発光レーザアレイLAを含むものにより形成されている。なお、後述の図14では、面発光レーザ素子(VCSEL)を40個形成した面発光レーザアレイLAを例示している。
カップリングレンズ1111は、光源ユニット1100から出射された光を略平行光に整形する。アパーチャ1112は、カップリングレンズ1111を介した光のビーム径を規定する。シリンドリカルレンズ1113は、アパーチャ1112を通過した光ビームをミラー1117を介して光偏向部であるポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光する。
ポリゴンミラー1114は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向反射面が形成されている。 そして、図示しない回転機構により、矢印Yに示す方向に一定の角速度で回転されている。
従って、光源ユニット1100から出射され、シリンドリカルレンズ1113によってポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光された光は、ポリゴンミラー1114の回転により一定の角速度で偏向される。
fθレンズ1115は、ポリゴンミラー1114からの光の入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー1114により一定の角速度で偏向される光の像面を、主走査方向に関して等速移動させる。 トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115からの光をミラー1118を介して、感光体ドラム1030の表面に結像する。
トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115を介した光束の光路上に配置されている。そして、このトロイダルレンズ1116を介した光束が、感光体ドラム1030の表面に照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー1114の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。又、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
ポリゴンミラー1114と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施の形態では、走査光学系は、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116とから構成されている。なお、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116の間の光路上、及びトロイダルレンズ1116と感光体ドラム1030の間の光路上の少なくとも一方に、少なくとも1つの折り返しミラーが配置されてもよい。
この場合に、面発光レーザアレイLAが、図14に示されるように配置されているとする。そうすると、面発光レーザアレイLAでは、各面発光レーザ素子(VCSEL)の中心から副走査方向に対応する方向に垂線を下ろしたときの副走査方向に対応する方向における各面発光レーザ素子の位置関係が等間隔(間隔d2とする)となる。そのため、点灯のタイミングを調整することで、感光体ドラム1030上では副走査方向に等間隔で光源が並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。例えば、副走査方向に対応した方向に関する面発光レーザ素子のピッチd1が26.5μmであれば、前記間隔d2は2.65μmとなる。
そして、光学系の倍率を2倍とすれば、感光体ドラム1030上では副走査方向に5.3μm間隔で書き込みドットを形成することができる。これは、4800dpi(ドット/インチ)に対応している。すなわち、4800dpi(ドット/インチ)の高密度書き込みができる。もちろん、主走査方向に対応する方向の面発光レーザ数を増加したり、前記ピッチd1を狭くして間隔d2を更に小さくするアレイ配置としたり、光学系の倍率を下げる等を行えばより高密度化でき、より高品質の印刷が可能となる。なお、主走査方向の書き込み間隔は、光源の点灯のタイミングで容易に制御できる。
又、第1の実施の形態に係る面発光レーザ素子100は低コストでありながら、出力を増大させた場合でも高次横モードが発振しにくい構造であるため、単一基本横モードで高い光出力を得ることができる。従って、微小な円形ビームスポットを精度良く形成することができ、更に出力が高いために感光体ドラム1030での線速の高速化が可能となり、レーザプリンタ1000において高精細な画像を高速で形成できる。
又、この場合には、各発光部からの光束の偏光方向が安定して揃っているため、レーザプリンタ1000では、高品質の画像を安定して形成することができる。
このように、第2の実施形態に係る光走査装置1010によれば、光源ユニット1100が面発光レーザアレイLAを含んでいるため、感光体ドラム1030の表面上に高精彩な潜像を高速で走査形成することが可能な光走査装置を低価格で実現できる。
又、第2の実施形態に係るレーザプリンタ1000によれば、面発光レーザアレイLAを含む光走査装置1010を備えているため、低価格で、高精細な画像を高速で形成するレーザプリンタを実現できる。
又、第2の実施形態では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000を例に説明したが、これに限定されるものではない。要するに、面発光レーザ素子100或いは面発光レーザ素子100を用いた面発光レーザアレイを有する画像形成装置であれば、高精細な画像を高速で形成する画像形成装置を低価格で実現できる。
又、画像形成装置において、画像情報は、多色のカラー情報であってもよい。カラー画像を形成する画像形成装置であっても、カラー画像に対応した光走査装置を用いることにより、高精細な画像を高速で形成することが可能となる。
又、画像形成装置として、カラー画像に対応し、例えばブラック(K)用の感光体ドラム、シアン(C)用の感光体ドラム、マゼンダ(M)用の感光体ドラム、イエロー(Y)用の感光体ドラムのように複数の感光体ドラムを備えるタンデムカラー機であっても良い。
以上、好ましい実施の形態及びその変形例について詳説したが、上述した実施の形態及びその変形例に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態及びその変形例に種々の変形及び置換を加えることができる。
100 面発光レーザ素子
101 半導体基板
102 バッファ層
103 下部半導体DBR
104 下部スペーサ層
105 活性層
106 上部スペーサ層
107 上部半導体DBR
108 電流狭窄層
108a 選択酸化領域
108b 電流通過領域
109 コンタクト層
110 メサ
110a メサ周囲の底面
111 誘電体膜
111a 第1誘電体膜
111b 第2誘電体膜
111x、210x、810x、820x 開口部
113 上部電極
114 下部電極
210、810、820 第1レジストパターン
1000 レーザプリンタ(画像形成装置)
1010 光走査装置
A 光出射領域
B コンタクト領域
C メサ外形規定領域
D 低反射率領域
E 高反射率領域
M 上部電極の開口部
O 発光領域中心
特開2008−78612号公報 特開平6−152046号公報 特開2005−209717号公報

Claims (10)

  1. 基板上に積層された下部反射鏡、活性層を含む共振器領域、上部反射鏡、及びコンタクト層を含むメサを有し、
    前記コンタクト層上には透明な誘電体膜が積層され、
    前記メサの前記誘電体膜側に光出射領域を有する面発光レーザ素子であって、
    平面視において、前記誘電体膜は、
    前記光出射領域において前記コンタクト層を被覆する第1領域と、
    前記第1領域の外側に設けられた、前記コンタクト層の一部を露出する開口部と、
    前記開口部を介して前記第1領域とは分離され、前記開口部の外側の前記コンタクト層を被覆し、前記メサの外形を規定する第2領域と、を備え、
    前記第1領域は、
    相対的に反射率が高い高反射率領域と、
    相対的に反射率が低い低反射率領域と、を含み、
    前記高反射率領域と前記低反射率領域のうち、前記誘電体膜が厚く形成されている領域における前記誘電体膜の厚さと、前記第2領域における前記誘電体膜の厚さは同一であり、
    前記第2領域における前記誘電体膜は一様な厚さであることを特徴とする面発光レーザ素子。
  2. 前記開口部に対応する部分の前記コンタクト層の厚さは、前記開口部を除く部分の前記コンタクト層の厚さに等しいことを特徴とする請求項1記載の面発光レーザ素子。
  3. 請求項1又は2記載の面発光レーザ素子がアレイ状に複数形成されていることを特徴とする面発光レーザアレイ。
  4. 光によって被走査面を走査する光走査装置であって、
    請求項1又は2記載の面発光レーザ素子を有する光源と、
    前記光源からの光を偏向する光偏向部と、
    前記光偏向部により偏向された光を前記被走査面上に集光する走査光学系と、を有することを特徴とする光走査装置。
  5. 光によって被走査面を走査する光走査装置であって、
    請求項3記載の面発光レーザアレイを有する光源と、
    前記光源からの光を偏向する光偏向部と、
    前記光偏向部により偏向された光を前記被走査面上に集光する走査光学系と、を有することを特徴とする光走査装置。
  6. 像担持体と、
    前記像担持体に対して画像情報に応じて変調された光を走査する請求項4又は5記載の光走査装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
  7. 前記像担持体は複数であって、前記画像情報は、多色のカラー情報であることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
  8. 基板上に積層された下部反射鏡、活性層を含む共振器領域、上部反射鏡、及びコンタクト層を含むメサを有し、
    前記コンタクト層上には透明な誘電体膜が積層され、
    前記メサの前記誘電体膜側に光出射領域を有する面発光レーザ素子の製造方法であって、
    前記基板上に、前記コンタクト層を最上層とする前記メサを形成するための積層体を形成する工程と、
    前記コンタクト層上に前記誘電体膜を構成する第1誘電体膜を形成する工程と、
    前記第1誘電体膜上に前記光出射領域の高反射率領域となる部分及び低反射率領域となる部分の何れか一方の部分と、前記メサの外形を規定する部分と、を被覆する第1レジストパターンを形成する工程と、
    前記第1レジストパターンをエッチングマスクとして前記第1誘電体膜をエッチングする工程と、
    前記第1誘電体膜がエッチングにより除去された部分を被覆する第2レジストパターンを形成する工程と、
    前記第1レジストパターン及び前記第2レジストパターンをエッチングマスクとして前記積層体をエッチングし、前記メサを形成する工程と、を有し、
    前記第1レジストパターンを形成する工程では、前記何れか一方の部分と、前記メサの外形を規定する部分とを分離せずに連続的に被覆することを特徴とする面発光レーザ素子の製造方法。
  9. 前記第1レジストパターン及び前記第2レジストパターンを除去する工程と、
    前記第1誘電体膜を被覆するように前記コンタクト層上に第2誘電体膜を積層して前記誘電体膜を形成する工程と、
    前記誘電体膜の前記光出射領域の外側に開口部を形成し、前記コンタクト層の一部を露出する工程と、を有し、
    前記誘電体膜を形成する工程では、前記高反射率領域と前記低反射率領域のうち、前記誘電体膜が厚く形成されている領域における前記誘電体膜の厚さと、前記メサの外形を規定する部分における前記誘電体膜の厚さは同一となり、前記メサの外形を規定する部分における前記誘電体膜は一様な厚さとなることを特徴とする請求項8記載の面発光レーザ素子の製造方法。
  10. 前記第1レジストパターン及び前記第2レジストパターンを除去する工程と、前記誘電体膜を形成する工程と、の間に、
    前記メサの側壁から前記上部反射鏡に含まれる電流狭窄層を酸化し、電流通過領域の周囲に酸化物が形成された電流狭窄構造を形成する工程を有し、
    前記コンタクト層の一部を露出する工程において、前記開口部内に露出する前記コンタクト層が膜減りしないことを特徴とする請求項9記載の面発光レーザ素子の製造方法。
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