JP6209817B2 - 面発光レーザ、面発光レーザアレイ、光走査装置及び画像形成装置 - Google Patents

面発光レーザ、面発光レーザアレイ、光走査装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、面発光レーザ、面発光レーザアレイ、光走査装置及び画像形成装置に関する。
垂直共振器型の面発光レーザ(VCSEL:Vertical Cavity Surface Emitting Laser)は、基板に垂直な方向に光を出射する半導体レーザであり、基板に平行な方向に出射する端面発光型半導体レーザよりも、低価格、低消費電力であり、また、2次元配列が容易であることから、近年注目されている。
面発光レーザの応用分野としては、電子写真における光書き込み系の光源、光ディスク装置における書き込み用光源、光ファイバを用いる光伝送システムの光源がある。また、近年では、電子機器内のボード間、ボード内のチップ間、および、集積回路内の光伝送用の光源としても期待されている。
これらの応用分野においては、面発光レーザから出射される光は、断面形状が円形で、かつ、偏光方向が一定であることが要求される。出射光の断面形状を円形にするには、高次横モードの発振を抑制する必要があり、特許文献1においては、面発光レーザの上部電極の内側の開口部に円環形状の膜厚が発振波長の(2i+1)/4n倍の誘電体膜を円環形状に形成し、実質的に出射窓を小径にすることで、発振横モードを制御する方法が開示されている。
また、特許文献2においては、出射光の偏光方向を制御するため、面発光レーザの開口部の近くに溝を形成し、歪および応力に異方性を発生させることで、偏光方向を制御する方法が開示されている。
また、特許文献3においては、面発光レーザの上部多層反射膜を構成する低屈折率層の厚さを、発光部に対応する長方形状の領域で発振波長の1/4倍とし、それ以外の領域では1/4n倍より薄くすることにより、偏光方向の制御を行なう方法が開示されている。
また、特許文献4においては、高次横モードの発振制御と偏光方向の制御とを両立させるため、面発光レーザの四辺形状の電流注入領域の一方の対角線に対応する領域光出射口を設け、光出射口を間にして一対のトレンチを設け、横モード調整層は発光中心を除く領域の反射率を低くすることにより、高次横モードの発振抑制と偏光方向の制御を行なう方法が開示されている。
また、特許文献5においては、面発光レーザの出射面内の中心部以外の領域に、直行する方向で異方性があるように反射率を低くする誘電体層を設けることで、高次横モードの発振制御と偏光方向の制御を行なう方法が開示されている。
一方、電子写真の画像記録では、レーザを用いた画像形成装置が広く用いられており、この場合、画像形成装置は光走査装置を備え、感光性を有するドラムの軸方向にポリゴンスキャナ(例えば、ポリゴンミラー)を用いてレーザ光を走査しつつ、ドラムを回転させ潜像を形成する方法が一般的である。近年では、カラー化、高速化が進み、複数の感光体ドラムを備えるタンデム型の画像形成装置が広く普及している。しかしながら、タンデム型画像形成装置は、部品点数が多く、コストが高くなる問題がある。
特許文献6においては、半導体レーザからのレーザ光をハーフミラープリズムで分割し、位相をずらして2段に重ねたポリゴンミラーを用いて走査して、2つの異なる感光体ドラムに書き込むことにより、光源の部品点数を減らした構造のものが開示されている。
また、特許文献7においては、複数の面発光レーザからなるマルチビームレーザ光源を用い、光学系で拡大し、折り返しミラーを用いて分離し、異なる感光体ドラムに書き込むことにより、光源の部品点数を減らした構造のものが開示されている。
また、特許文献8においては、リニアレーザアレイ光源が、波長または偏光状態の異なる面発光レーザが複数並べられており、偏光ビームスプリッタまたは波長ビームセパレータを用いて、レーザ光を分離し2つの異なる感光体ドラムに書き込むことにより、光源の部品点数を減らした構造のものが開示されている。特許文献8に開示されているものでは、波長または偏光状態の異なる面発光レーザを複数並べたレーザアレイ構造は、2つのレーザサブアレイを配列したもの、または、1つのチップに波長または偏光状態の異なる面発光レーザを複数作りこんだものを用いている。尚、特許文献8に開示されている画像形成装置は、光源を感光体ドラムの幅だけ並べた、ポリゴンミラーなどの走査機構がないリニアアレイ光源型の画像形成装置である。
しかしながら、特許文献1に開示されている方法では、高次横モード発振を制御することが可能であるが偏光方向の制御が困難である。また、特許文献2及び3に開示されている方法では、偏光方向を制御することは可能であるが、高次横モード発振を制御することが困難である。
また、特許文献4に開示されている方法では、高次横モードの発振制御と偏光方向の制御は可能であるが、電気抵抗の増加や電流密度の増加による寿命低下という問題があった。また、特許文献5に開示されている方法では、電気抵抗や電流密度の増加をすることなく、高次横モードの発振制御と偏光方向の制御が可能であるが、ビームの断面形状が楕円形状になってしまうという問題があった。
また、特許文献6に開示されている方法では、半導体レーザから画像情報に応じて変調されたレーザ光をハーフミラープリズムで分割しているので、2つの感光体ドラムに同時に書き込むことはできないため、書き込み速度を維持するためには、ハーフミラープリズムで光量が約1/2になる分、半導体レーザからは2倍の光出力を出す必要がある。そのため、半導体レーザをより高出力長寿命にする必要がありコストアップとなってしまう。
また、特許文献7に開示されている方法では、光学系で拡大し折り返しミラーを用いて分離しているので、異なる感光体ドラムを走査する面発光レーザの間隔は広げる必要がある。一方、走査レンズにおいて収差の関係から、実際に光を通して使える領域限界がある。よって、それほど面発光レーザの数を増やすことができない。
また、特許文献8に開示されている方法では、波長または偏光状態の異なる面発光レーザが複数並べられており、偏光ビームスプリッタまたは波長ビームセパレータを用いて、レーザ光を分離しているが、レーザアレイ構造を、2つのレーザサブアレイを配置したものを用いる場合、2つのレーザサブアレイを位置精度良く実装する必要があり、コストアップとなってしまう。一方、1つのチップに波長または偏光状態の異なるレーザを複数作り込んだレーザアレイ構造の場合、波長の異なるレーザを作り込む方法としては、レーザ構造の異なるものを同一基板に作り込む必要があり工程が複雑になりコストアップになってしまう。偏光状態の異なるレーザを作り込む方法については、特許文献8には明記されていない。
また、面発光レーザの偏光方向を制御する方法としては、特許文献9に開示されている傾斜基板を用いる方法や、特許文献10に開示されているメサ構造内部に異方性の歪を形成する方法がある。傾斜基板を用いる方法は、比較的作製が容易で、直交偏波抑制比が高いが、同一基板上ではすべての面発光レーザの偏光方向は同じになり、異なる偏光方向の面発光レーザを作り込むのは困難である。一方、メサ構造内部に異方性の歪を形成する方法は、同一基板上に偏光方向の異なる面発光レーザを作り込むのは比較的容易であるが、直交偏波抑制比が低いという問題がある。
また、特許文献11においては、面発光レーザアレイを実装したパッケージのカバーガラスに1/2波長板を部分的に作りこみ、1/2波長板を透過したレーザ光の偏光面を光軸に対して90°まわす方法が開示されている。この方法では、すべての面発光レーザの偏光面が揃っている面発光レーザを使用できるという利点はあるが、面発光レーザの位置とカバーガラスの1/2波長板が作り込まれた部分の位置を精度良く一致させる必要があるため、高精度実装が要求されコストアップしてしまうという問題がある。
よって、本発明は、上記に鑑みなされたものであり、所定の偏光方向のレーザ光を出射する面発光レーザであって、高次横モード発振を制御することが可能で、ビームの断面形状が略円形となる面発光レーザ、面発光レーザアレイ、光走査装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、基板面に対し垂直方向にレーザ光を出射する面発光レーザにおいて、前記レーザ光が出射される出射面には微細周期構造部が形成されており、前記微細周期構造部は、誘電体により形成された複数の平板部が所定の周期で形成されており、前記平板部における面が、前記基板面に対し略垂直となるように形成されており、前記微細周期構造部は、第1の偏光方向の光に対しては光学的な厚さが前記光の波長の1/4の偶数倍となり、前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向の光に対しては光学的な厚さが前記光の波長の1/4の奇数倍となるものであって、前記第1の偏光方向が前記微細周期構造部の複数の平板部における面に対し垂直となる方向であり、前記第2の偏光方向が前記微細周期構造部の複数の平板部における面に対し平行となる方向であることを特徴とする。
本発明によれば、所定の偏光方向のレーザ光を出射する面発光レーザ、面発光レーザアレイを提供することができ、更には、信頼性が高く、高品質な画像を形成することのできる光走査装置及び画像形成装置を提供することができる。
第1の実施の形態における面発光レーザの構造図 第1の実施の形態における面発光レーザの上面図 第1の実施の形態における面発光レーザの微細周期構造部の説明図 第1の実施の形態における面発光レーザの製造工程図(1) 第1の実施の形態における面発光レーザの製造工程図(2) 第1の実施の形態における面発光レーザアレイの構成図 第2の実施の形態におけるレーザプリンタの構成図 第2の実施の形態における光走査装置の構成図 第3の実施の形態におけるカラープリンタの構成図 第4の実施の形態における面発光レーザアレイの上面図 第4の実施の形態における面発光レーザアレイにおける面発光レーザの上面図 第4の実施の形態における光走査装置の構成図
本発明を実施するための形態について、以下に説明する。尚、同じ部材等については、同一の符号を付して説明を省略する。
〔第1の実施の形態〕
(面発光レーザ)
本実施の形態における面発光レーザについて図1及び図2に基づき説明する。図1は、本実施の形態における面発光レーザの断面図であり、図2は、後述する面発光レーザのメサの上面図である。本実施の形態における面発光レーザは、GaAs基板110の上に、バッファ層111、下部半導体DBR(Distributed Bragg Reflector)112、下部スペーサ層113、活性層114、上部スペーサ層115、電流狭窄層116、上部半導体DBR117、コンタクト層118が積層形成されている。このように形成された下部スペーサ層113の一部、活性層114、上部スペーサ層115、電流狭窄層116、上部半導体DBR117及びコンタクト層118には、ドライエッチング等によりメサ120が形成されており、メサ120の側面等には保護膜131が形成されている。上部電極141は、保護膜131の上に形成されており、メサ120の上面においてコンタクト層118と接触している。
また、レーザ光の出射面となるメサ120の上面には、中央部分に微細周期構造部150が形成されており、微細周期構造部150の周囲には、誘電体膜132が形成されている。また、電流狭窄層116は、メサ120の周辺部分より酸化することにより選択酸化領域116aが形成されており、選択酸化されていない中央部分の領域において電流狭窄領域116bが形成される。また、GaAs基板110の裏面、即ち、GaAs基板110においてメサ120の形成されている面とは反対側の面には、下部電極142が形成されている。
このような構造の面発光レーザにおいては、上部電極141及び下部電極142を介して電流を流すことにより活性層において発光した光が、下部半導体DBR112と上部半導体DBR117との間で共振し、メサ120の上面よりGaAs基板110面に略垂直方向にレーザ光が出射される。
次に、レーザ光の出射面となるメサ120の上面に形成される微細周期構造部150について、図3に基づき説明する。図3に示されるように、微細周期構造部150は、所定の屈折率の平板部151を所定の周期で設置した構造のものであり、平板部151は、レーザ光を透過する誘電体等の材料により形成されている。具体的には、微細周期構造部150は、屈折率nの材料により形成された幅wの平板部151を(w+w)の周期で配置した構造のものである。従って、平板部151間における間隔はwとなり、この平板部151間は、屈折率nの材料により埋められているか、または、何も形成されてはいない。このように、平板部151間に何も形成されていない場合には、平板部151間には、空気等が存在しているため、屈折率nは空気等の屈折率となる。尚、図3においては、平板部151を形成することにより微細周期構造部150を形成した場合について示しているが、屈折率の異なる2種類の材料により形成された平板を所定の周期となるように交互に配置した構造のものであってもよい。この場合には、屈折率の異なる2種類の材料のうち、一方の材料の屈折率がnとなり、他方の材料の屈折率がnとなる。また、微細周期構造部150において、平板部151における面(平板部151の平板を形成している面)は、GaAs基板110における基板面に対し略垂直方向(略垂直方向と平行)となるように形成されている。また、平板部151が配列されている方向は、GaAs基板110における基板面と、略平行な方向となるように形成されている。
このように、本来複屈折特性を有しない材料により形成された平板部151を光の波長より十分小さい(<λ/2)周期で並べた微細周期構造部150においては、複屈折特性が発生することが知られている(Principle of Optics, Max Born and Emil Wolf, PERGAMON PRESS LTD.)。
ここで、偏光方向が平板に平行な光の屈折率n//及び垂直な光の屈折率nは、数1及び数2に示される式となる。
Figure 0006209817
Figure 0006209817
尚、tは数3に示される式で表わされるように、微細周期構造部150における平板部151のデューティ比である。
Figure 0006209817
このように,平板部151の材料(屈折率n)や平板部151間を埋める材料(屈折率n)、微細周期構造部150における平板部151のデューティ比により、平板部151における面と平行となる光における屈折率n//と、平板部151における面と垂直となる光における屈折率nとを制御することができる。従って、偏光方向が平板部151における面と平行となる光と、平板部151における面と垂直となる光との間で、光学長を異なるものとすることができる。
本実施の形態における面発光レーザ素子は、メサ120の上面の中央部分において、略円形の領域に微細周期構造部150が形成されている。この微細周期構造部150は、偏光方向が平板部151における面に対し平行となる光に対しては光学長が発振波長/4の奇数倍となり、偏光方向が平板部151における面に対し垂直となる光に対しては光学長が発振波長/4の偶数倍となるように形成されている。また、メサ120の上面において、微細周期構造部150の周囲に形成される誘電体膜132は、光学長が発振波長/4の奇数倍となる厚さにより形成されている。
従って、偏光方向が平板部151における面と平行となる光に対しては、レーザ光出射部全面において光学長が発振波長/4の奇数倍の層、つまり、反射率の低い層により覆われていることになる。従って、平板部151における面と平行となる偏光方向のレーザ光は、ほとんど発振することはなく、出射されることはない。
これに対し、偏光方向が平板部151における面と垂直となる光に対しては、微細周期構造部150が形成されているメサ120の上面の中央部分においては、光学長が発振波長/4の奇数倍となり、反射率が高くなっている。従って、この領域においては、平板部151における面と垂直となる偏光方向のレーザ光は、発振され出射される。尚、メサ120の上面における微細周期構造部150の周囲には誘電体膜132が形成されており、反射率が低くなっている。よって、メサ120の上面における中央部分においてのみレーザ光を出射させることができる。これにより、本実施の形態における面発光レーザにおいては、単一横モードで、偏光方向が一定で、かつ、断面形状が円形である、高品質のレーザ光を出射させることができる。
次に、図3に基づき、本実施の形態における面発光レーザの微細周期構造部150について、より詳細に説明する。本実施の形態における面発光レーザの微細周期構造部150は、図2に示されるように、メサ120の上面の中央部分に、上面から見た形状が略円形となるように形成されている。この微細周期構造部150は、屈折率nが約2.0となるSiNにより形成された幅wが150nmの平板部151が、300nmの周期で配列されている構造のものである。また、平板部151における高さhは616.6nmである。尚、平板部151と平板部151との間には、何も形成されておらず空間であるものとする。
本実施の形態における面発光レーザの発振波長が780nmである場合、偏光方向が平板部151における面と平行となる光に対しては屈折率が1.58となり、光学長が975nm(=5/4波長)となる。また、偏光方向が平板部151における面と垂直となる光に対しては屈折率が1.26となり、光学長が780nm(=4/4波長)となる。よって、本実施の形態における面発光レーザからは、平板部151における面と垂直となる偏光方向のレーザ光が出射される。
(面発光レーザの製造方法)
次に、本実施の形態における面発光レーザの製造方法について図4及び図5に基づき説明する。
最初に、図4(a)に示されるように、GaAs基板110の上に、バッファ層111、下部半導体DBR112、下部スペーサ層113、活性層114、上部スペーサ層115、電流狭窄層116、上部半導体DBR117、コンタクト層118を形成する。具体的には、これらの半導体層をMOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)またはMBE(Molecular Beam Epitaxy)によりエピタキシャル成長させることにより形成する。
次に、図4(b)に示されるように、メサ120を形成する。具体的には、コンタクト層118の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、コンタクト層118上のメサ120が形成される領域に不図示のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンが形成されていない領域の下部スペーサ層113の一部、活性層114、上部スペーサ層115、電流狭窄層116、上部半導体DBR117、コンタクト層118をドライエッチングにより除去することによりメサ120を形成する。本実施の形態においては、このように形成されるメサ120の上面の形状は、略四角形となるように形成されている。
次に、図4(c)に示されるように、電流狭窄層116をメサ120の周囲より酸化することにより、選択酸化領域116aと電流狭窄領域116bとを形成する。具体的には、メサ120を形成した後、水蒸気中で熱処理を行なうことにより、電流狭窄層116においては、メサ120の周囲より酸化されて選択酸化領域116aが形成される。この際、電流狭窄層116における中央部分では、酸化されていない領域が残り、この領域が電流狭窄領域116bとなる。
次に、図5(a)に示されるように、メサ120の上面に微細周期構造部150を形成する。具体的には、CVD等によりメサ120の上面及び側面を含む全面に、SiN膜130を形成し、この後、微細周期構造部150が形成される領域に不図示のライン&スペースのパターンを形成する。このライン&スペースのパターンは、樹脂材料により形成された150nmのライン&スペースのパターンであり、インプリント等により形成してもよく、また、SiN膜130の上にフォトレジストを塗布した後、EB描画装置による露光、現像を行なうことにより形成してもよい。この後、真空蒸着等によりクロムを成膜した後、有機溶剤等に浸漬させ、ライン&スペースのパターン上に形成されたクロムをライン&スペースのパターンとともにリフトオフにより除去する。これにより、ライン&スペースのパターンが形成されていない領域に成膜されていたクロムが残り、クロムによる新たなライン&スペースのパターンが形成される。この後、ドライエッチングにより、クロムによる新たなライン&スペースのパターンが形成されていない領域のSiN膜130を除去する。これにより、メサ120の上面の中央部分において残ったSiN膜130により所定の周期で配列している平板部151が形成され、この平板部151により微細周期構造部150が形成される。尚、残存しているクロムは、酸等により除去する。
次に、図5(b)に示されるように、SiN膜130を加工することにより、メサ120の側面を含む領域に保護膜131を形成し、メサ120の上面に誘電体膜132を形成する。また、更に、メサ120の上面において、コンタクト層118の一部を露出させる。具体的には、微細周期構造部150及びSiN膜130の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、微細周期構造部150の上に、不図示のレジストパターンを形成する。この後、レジストパターンの形成されていない領域のSiN膜130をドライエッチングにより一部除去し、薄くすることにより、メサ120の側面を含む領域において保護膜131を形成し、メサ120の上面において誘電体膜132を形成する。この後、レジストパターンを除去した後、再びフォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、コンタクト層118を露出させる領域に開口部を有するレジストパターンを形成する。この後、ウェットエッチングによりレジストパターンの形成されていない領域のSiN膜130を除去し、コンタクト層118を露出させる。尚、レジストパターンは、この後、有機溶剤等により除去する。
次に、図5(c)に示されるように、保護膜131及び誘電体膜132が形成されている面の上に、フォトレジストを塗布し、露光装置による露光、現像を行なうことにより、上部電極141が形成される領域に開口部を有する不図示のレジストパターンを形成する。この後、真空蒸着等により金属膜を成膜した後、有機溶剤等に浸漬させることにより、レジストパターン上に成膜された金属膜をレジストパターンとともに除去する。これにより、残った金属膜により上部電極141が形成される。次に、GaAs基板110の裏面を研磨することによりGaAs基板110の厚さを薄くした後、裏面に金属膜を成膜することにより下部電極142を形成する。この後、更に、熱処理を行なう。
以上の工程により、本実施の形態における面発光レーザを作製することができる。尚、上記の工程において、複数の面発光レーザを同時に作製することにより、同様の方法により面発光レーザアレイを作製することも可能である。
(面発光レーザアレイ)
次に、本実施の形態における面発光レーザアレイについて説明する。本実施の形態における面発光レーザアレイは、上述した面発光レーザが2次元的に複数形成されているものである。
図6に基づき、本実施の形態における面発光レーザアレイ200について説明する。本実施の形態における面発光レーザアレイ200は、複数(ここでは21個)の発光部100となる本実施の形態における面発光レーザが同一基板上に配置されている。尚、X軸方向は主走査対応方向であり、Y軸方向は副走査対応方向である。複数の発光部100は、すべての発光部100をY軸方向に伸びる仮想線上に正射影したときに等間隔d2となるように配置されている。このようにして、21個の発光部100は2次元的に配列されている。尚、本明細書では、「発光部間隔」とは2つの発光部100の中心間距離を意味する。また、図6では発光部100の数が21個であるものを示しているが、発光部100の個数は、複数であればよく、例えば、発光部100が40個のものであってもよい。
また、面発光レーザアレイ200では、各発光部を副走査対応方向に延びる仮想線上に正射影したときの発光部間隔が等間隔d2であるので、点灯のタイミングを調整することにより、後述する感光体ドラム上において副走査方向に等間隔で発光部が並んでいる場合と同様な構成と捉えることができる。
そして、例えば、上記間隔d2を2.65μm、後述する光走査装置の光学系の倍率を2倍とすれば、4800dpi(ドット/インチ)の高密度書込みができる。もちろん、主走査対応方向の発光部数を増加したり、副走査対応方向のピッチd1を狭くして間隔d2を更に小さくした構成のアレイ配置としたり、光学系の倍率を下げる等を行えばより高密度化することが可能であり、より高品質の印刷が可能となる。なお、主走査方向の書き込み間隔は、発光部の点灯のタイミングで容易に制御できる。
また、上述した2次元的に面発光レーザが配列された面発光レーザアレイ200に代えて、発光部100となる本実施の形態における面発光レーザを1次元配列した面発光レーザアレイであってもよい。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第1の実施の形態における面発光レーザを用いた画像形成装置としてのレーザプリンタ1000である。
図7に基づき、本実施の形態におけるレーザプリンタ1000について説明する。本実施の形態におけるレーザプリンタ1000は、光走査装置1010、感光体ドラム1030、帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034、クリーニングユニット1035、トナーカートリッジ1036、給紙コロ1037、給紙トレイ1038、レジストローラ対1039、定着ローラ1041、排紙ローラ1042、排紙トレイ1043、通信制御装置1050、及び上記各部を統括的に制御するプリンタ制御装置1060等を備えている。なお、これらは、プリンタ筐体1044の中の所定位置に収容されている。
通信制御装置1050は、ネットワークなどを介した上位装置(例えばパソコン)との双方向の通信を制御する。
感光体ドラム1030は、円柱状の部材であり、その表面には感光層が形成されている。すなわち、感光体ドラム1030の表面が被走査面である。そして、感光体ドラム1030は、矢印Xで示す方向に回転するようになっている。
帯電チャージャ1031、現像ローラ1032、転写チャージャ1033、除電ユニット1034及びクリーニングユニット1035は、それぞれ感光体ドラム1030の表面近傍に配置されている。そして、感光体ドラム1030の回転方向に沿って、帯電チャージャ1031→現像ローラ1032→転写チャージャ1033→除電ユニット1034→クリーニングユニット1035の順に配置されている。
帯電チャージャ1031は、感光体ドラム1030の表面を均一に帯電させる。
光走査装置1010は、帯電チャージャ1031で帯電された感光体ドラム1030の表面を、上位装置からの画像情報に基づいて変調された光束により走査し、感光体ドラム1030の表面に画像情報に対応した潜像を形成する。ここで形成された潜像は、感光体ドラム1030の回転に伴って現像ローラ1032の方向に移動する。なお、この光走査装置1010の構成については後述する。
トナーカートリッジ1036にはトナーが格納されており、このトナーは現像ローラ1032に供給される。
現像ローラ1032は、感光体ドラム1030の表面に形成された潜像にトナーカートリッジ1036から供給されたトナーを付着させて画像情報を顕像化させる。ここでトナーが付着した潜像(以下では、便宜上「トナー像」ともいう)は、感光体ドラム1030の回転に伴って転写チャージャ1033の方向に移動する。
給紙トレイ1038には記録紙1040が格納されている。この給紙トレイ1038の近傍には給紙コロ1037が配置されており、この給紙コロ1037は、記録紙1040を給紙トレイ1038から1枚づつ取り出し、レジストローラ対1039に搬送する。このレジストローラ対1039は、給紙コロ1037によって取り出された記録紙1040を一旦保持するとともに、この記録紙1040を感光体ドラム1030の回転に合わせて感光体ドラム1030と転写チャージャ1033との間隙に向けて送り出す。
転写チャージャ1033には、感光体ドラム1030の表面のトナーを電気的に記録紙1040に引きつけるために、トナーとは逆極性の電圧が印加されている。この電圧により、感光体ドラム1030の表面のトナー像が記録紙1040に転写される。ここで転写された記録紙1040は、定着ローラ1041に送られる。
定着ローラ1041では、熱と圧力とが記録紙1040に加えられ、これによってトナーが記録紙1040上に定着される。ここで定着された記録紙1040は、排紙ローラ1042を介して排紙トレイ1043に送られ、排紙トレイ1043上に順次スタックされる。
除電ユニット1034は、感光体ドラム1030の表面を除電する。
クリーニングユニット1035は、感光体ドラム1030の表面に残ったトナー(残留トナー)を除去する。残留トナーが除去された感光体ドラム1030の表面は、再度帯電チャージャ1031に対向する位置に戻る。
次に、図8に基づき光走査装置1010について説明する。光走査装置1010は、光源ユニット1100、カップリングレンズ1111、開口板1112、シリンドリカルレンズ1113、ポリゴンミラー1114、fθレンズ1115、トロイダルレンズ1116、2つのミラー(1117、1118)、及び上記各部を統括的に制御する不図示の制御装置を備えている。尚、光源ユニット1100は、第1の実施の形態における面発光レーザを含む光源ユニットが用いられている。
カップリングレンズ1111は、光源ユニット1100から射出された光を平行光に整形する。
開口板1112は、開口部を有し、カップリングレンズ1111を介した光のビーム径を規定する。
シリンドリカルレンズ1113は、開口板1112の開口部を通過した光を、ミラー1117を介してポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光する。
ポリゴンミラー1114は、高さの低い正六角柱状部材からなり、側面には6面の偏向反射面が形成されている。そして、不図示の回転機構により、矢印Yに示す方向に一定の角速度で回転されている。
従って、光源ユニット1100から出射され、シリンドリカルレンズ1113によってポリゴンミラー1114の偏向反射面近傍に集光された光は、ポリゴンミラー1114の回転により一定の角速度で偏向される。
fθレンズ1115は、ポリゴンミラー1114からの光の入射角に比例した像高をもち、ポリゴンミラー1114により一定の角速度で偏向される光の像面を、主走査方向に関して等速移動させる。 トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115からの光をミラー1118を介して、感光体ドラム1030の表面に結像する。
トロイダルレンズ1116は、fθレンズ1115を介した光束の光路上に配置されている。そして、このトロイダルレンズ1116を介した光束が、感光体ドラム1030の表面に照射され、光スポットが形成される。この光スポットは、ポリゴンミラー1114の回転に伴って感光体ドラム1030の長手方向に移動する。すなわち、感光体ドラム1030上を走査する。このときの光スポットの移動方向が「主走査方向」である。また、感光体ドラム1030の回転方向が「副走査方向」である。
ポリゴンミラー1114と感光体ドラム1030との間の光路上に配置される光学系は、走査光学系とも呼ばれている。本実施の形態では、走査光学系は、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116とから構成されている。なお、fθレンズ1115とトロイダルレンズ1116の間の光路上、及びトロイダルレンズ1116と感光体ドラム1030の間の光路上の少なくとも一方に、少なくとも1つの折り返しミラーが配置されてもよい。
また、この場合には、各発光部からの光束の偏光方向が安定して揃っているため、レーザプリンタ1000では、高品質の画像を安定して形成することができる。
尚、本実施の形態における説明では、画像形成装置としてレーザプリンタ1000の場合について説明したが、これに限定されるものではない。
例えば、レーザ光によって発色する媒体(例えば、用紙)に直接、レーザ光を照射する画像形成装置であってもよい。
また、像担持体として銀塩フィルムを用いた画像形成装置であってもよい。この場合には、光走査により銀塩フィルム上に潜像が形成され、この潜像は通常の銀塩写真プロセスにおける現像処理と同等の処理で可視化することができる。そして、通常の銀塩写真プロセスにおける焼付け処理と同等の処理で印画紙に転写することができる。このような画像形成装置は光製版装置や、CTスキャン画像等を描画する光描画装置として実施できる。
〔第3の実施の形態〕
次に、第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態は、複数の感光体ドラムを備えるカラープリンタ2000である。
図9に基づき、本実施の形態におけるカラープリンタ2000について説明する。本実施の形態におけるカラープリンタ2000は、4色(ブラック、シアン、マゼンタ、イエロー)を重ね合わせてフルカラーの画像を形成するタンデム方式の多色カラープリンタであり、ブラック用の「感光体ドラムK1、帯電装置K2、現像装置K4、クリーニングユニットK5、及び転写装置K6」と、シアン用の「感光体ドラムC1、帯電装置C2、現像装置C4、クリーニングユニットC5、及び転写装置C6」と、マゼンタ用の「感光体ドラムM1、帯電装置M2、現像装置M4、クリーニングユニットM5、及び転写装置M6」と、イエロー用の「感光体ドラムY1、帯電装置Y2、現像装置Y4、クリーニングユニットY5、及び転写装置Y6」と、光走査装置2010と、転写ベルト2080と、定着ユニット2030などを備えている。
各感光体ドラムは、図9において示される矢印の方向に回転し、各感光体ドラムの周囲には、回転順にそれぞれ帯電装置、現像装置、転写装置、クリーニングユニットが配置されている。各帯電装置は、対応する感光体ドラムの表面を均一に帯電する。帯電装置によって帯電された各感光体ドラム表面に光走査装置2010により光が照射され、各感光体ドラムに潜像が形成されるようになっている。そして、対応する現像装置により各感光体ドラム表面にトナー像が形成される。さらに、対応する転写装置により、転写ベルト2080上の記録紙に各色のトナー像が転写され、最終的に定着ユニット2030により記録紙に画像が定着される。
光走査装置2010は、第1の実施の形態における面発光レーザを含む光源ユニットを、各々の色毎に有しており、第2の実施の形態において説明した光走査装置1010と同様の効果を得ることができる。また、カラープリンタ2000は、この光走査装置2010を備えているため、第2の実施の形態におけるレーザプリンタ1000と同様の効果を得ることができる。即ち、本実施の形態におけるカラープリンタ2000においては、第1の実施の形態における面発光レーザを用いているため、高品質の画像を形成することができる。
〔第4の実施の形態〕
次に、第4の実施の形態について説明する。最初に、本実施の形態における面発光レーザアレイについて、図10及び図11に基づき説明する。本実施の形態における面発光レーザアレイ300は、第1の面発光レーザ311と第2の面発光レーザ321を各々複数有している。尚、図10は、本実施の形態における面発光レーザアレイの上面図であり、図11(a)は、第1の面発光レーザ311の上面図であり、図11(b)は、第2の面発光レーザ321の上面図である。
本実施の形態においては、複数の第1の面発光レーザ311により第1の面発光レーザ群310が形成されており、複数の第2の面発光レーザ321により第2の面発光レーザ群320が形成されている。また、第1の面発光レーザ311及び第2の面発光レーザ321の各々に対応する電極パッド360が設けられており、第1の面発光レーザ311及び第2の面発光レーザ321と、各々に対応する電極パッド360とは、配線361により接続されている。
図11(a)に示されるように、第1の面発光レーザ311においては、微細周期構造部351に形成されている複数の平板部は、平板部における面がY軸方向と平行となるように形成されており、第1の方向であるX軸方向に配列されている。また、図11(b)に示されるように、第2の面発光レーザ321においては、微細周期構造部352に形成されている複数の平板部は、平板部における面がX軸方向と平行となるように形成されており、第2の方向であるY軸方向に配列されている。よって、第1の面発光レーザ311の微細周期構造部351における複数の平板部の配列方向である第1の方向と、第2の面発光レーザ321の微細周期構造部352における複数の平板部の配列方向である第2の方向とは、異なっており直交している。このため、第1の面発光レーザ311より出射されるレーザ光と、第2の面発光レーザ321より出射されるレーザ光とは、偏光方向が90°異なっている。
本実施の形態における面発光レーザアレイは、第1の実施の形態に記載されている製造方法と同様の方法により作製することができる。具体的には、メサ上面に微細周期構造部351、352を形成する工程において、第1の面発光レーザ311と第2の面発光レーザ321とで、SiN膜上に形成されるレジストパターンのライン&スペースの配列方向を90°変えるだけでよい。このようなライン&スペースとなるレジストパターンは、第1の実施の形態と同様に、インプリントやEB描画装置による露光、現像により形成することができる。
この後、第1の実施の形態に記載されている製造方法と同様に、真空蒸着法等によりクロムを成膜し、有機溶剤等への浸漬によるリフトオフにより、クロムのライン&スペースパターンを形成する。更に、この後、クロムのライン&スペースのパターンをマスクとしてドライエッチングを行う。これにより、微細周期構造部351における平板部の配列方向と微細周期構造部352における平板部の配列方向とが、90°異なる第1の面発光レーザ311と第2の面発光レーザ321とを作製することができる。
これにより、偏光方向が直交するレーザ光を出射する第1の面発光レーザ311と第2の面発光レーザ321とを同一基板上に作製することができる。尚、本実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、電気抵抗や電流密度の増加をすることなく高次横モードの発振抑制が可能であり、また、ビームの断面形状を円形にすることができる効果がある。
次に、図12に基づき、本実施の形態における面発光レーザアレイ300を用いた光走査装置1200について説明する。本実施の形態における光走査装置1200は、本実施の形態における面発光レーザアレイ300、偏光ビームスプリッタ1213、ポリゴンミラー1214、第1の走査レンズ1215、第2の走査レンズ1216、第3の走査レンズ1217、ミラー1221、1222、1223、1224等を有している。
本実施の形態における面発光レーザアレイ300は、偏光方向が直交しているレーザ光を出射する第1の面発光レーザと第2の面発光レーザとを備えており、駆動ドライバ1211が搭載された基板1212の上に設置されている。尚、本実施の形態においては、このように基板1212の上に面発光レーザアレイ300と駆動ドライバ1211とが設置されているものを光源ユニットと記載する場合がある。
偏光ビームスプリッタ1213は、偏光分離素子であって、面発光レーザアレイ300における第1の面発光レーザ及び第2の面発光レーザより出射されたレーザ光を偏光方向の相違により(偏光面の角度により)、光路を分離するものである。ポリゴンミラー1214は、2つの四角柱状のミラーが上下2段に取り付けられており、不図示の回転機構により一定の速度で回転している。
本実施の形態における光走査装置1200においては、面発光レーザアレイ300における第1の面発光レーザと第2の面発光レーザから各々レーザ光が出射され、偏光ビームスプリッタ1213に入射する。偏光ビームスプリッタ1213では、入射したレーザ光を偏光方向の違いにより、第1の面発光レーザより出射された第1のレーザ光と第2の面発光レーザより出射された第2のレーザ光とに分離する。具体的には、偏光ビームスプリッタ1213に、第1のレーザ光及び第2のレーザ光が入射すると、第1のレーザ光と第2のレーザ光は分離され、偏光ビームスプリッタ1213の上部から第1のレーザ光が出射され、下部から第2のレーザ光が出射される。
偏光ビームスプリッタ1213の上部より出射された第1のレーザ光は、ポリゴンミラー1214の上部において偏向され、第1の走査レンズ1215の上部、ミラー1221、第2の走査レンズ1216、ミラー1222を介し第1の感光体ドラム1231の表面に照射される。従って、ポリゴンミラー1214が回転することにより、第1のレーザ光によって、第1の感光体ドラム1231の表面が走査される。
偏光ビームスプリッタ1213の下部より出射された第2のレーザ光は、ポリゴンミラー1214の下部において偏向され、第1の走査レンズ1215の下部、ミラー1223、第3の走査レンズ1217、ミラー1224を介し第2の感光体ドラム1232の表面に照射される。従って、ポリゴンミラー1214が回転することにより、第2のレーザ光によって、第2の感光体ドラム1232の表面が走査される。
本実施の形態における光走査装置では、光源ユニットには、本実施の形態における面発光レーザアレイ300が設置されているため、1つの光源ユニットで、2つの異なる被走査面上を走査することができる。
また、本実施の形態においては、面発光レーザアレイ300における複数の第1の面発光レーザからなる第1の面発光レーザ群と、複数の第2の面発光レーザからなる第2の面発光レーザ群とを交互に発光させることができる。
尚、本実施の形態における光走査装置1200は、第2の実施の形態または第3の実施の形態における画像形成装置等に適用することが可能である。これにより、画像形成装置に搭載される光走査装置の数を半分にすることができる。
以上、本発明の実施に係る形態について説明したが、上記内容は、発明の内容を限定するものではない。
100 発光部(面発光レーザ)
110 基板
111 バッファ層
112 下部半導体DBR
113 下部スペーサ層
114 活性層
115 上部スペーサ層
116 電流狭窄層
116a 選択酸化領域
116b 電流狭窄領域
117 上部半導体DBR
118 コンタクト層
120 メサ
131 保護膜
132 誘電体膜
141 上部電極
142 下部電極
150 微細周期構造部
151 平板部
200 面発光レーザアレイ
1000 レーザプリンタ(画像形成装置)
1010 光走査装置
2000 カラープリンタ(画像形成装置)
特許第3566902号公報 特許第3955925号公報 特許第4381017号公報 特開2007−201398号公報 特開2010−153768号公報 特開2006−284822号公報 特開2005−241686号公報 特開平9−187994号公報 特開2001−60739号公報 特開2006−13366号公報 特開2009−3115号公報

Claims (14)

  1. 基板面に対し垂直方向にレーザ光を出射する面発光レーザにおいて、
    前記レーザ光が出射される出射面には微細周期構造部が形成されており、
    前記微細周期構造部は、誘電体により形成された複数の平板部が所定の周期で形成されており、
    前記平板部における面が、前記基板面に対し略垂直となるように形成されており、
    前記微細周期構造部は、第1の偏光方向の光に対しては光学的な厚さが前記光の波長の1/4の偶数倍となり、
    前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向の光に対しては光学的な厚さが前記光の波長の1/4の奇数倍となるものであって、
    前記第1の偏光方向が前記微細周期構造部の複数の平板部における面に対し垂直となる方向であり、前記第2の偏光方向が前記微細周期構造部の複数の平板部における面に対し平行となる方向であることを特徴とする面発光レーザ。
  2. 前記複数の平板部が配列されている方向は、前記基板面に対し略平行であることを特徴とする請求項1に記載の面発光レーザ。
  3. 前記微細周期構造部においては、第1の偏光方向の光よりも、前記第1の偏光方向に直交する第2の偏光方向の光の反射率が低くなるものであることを特徴とする請求項1または2に記載の面発光レーザ。
  4. 前記所定の周期は、前記光の波長の1/2以下であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の面発光レーザ。
  5. 前記平板部の配列方向における前記平板部の幅は、前記光の波長の1/4以下であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の面発光レーザ。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の面発光レーザを複数有していることを特徴とする面発光レーザアレイ。
  7. 前記平板部が第1の方向に配列されている第1の面発光レーザと、
    前記平板部が第2の方向に配列されている第2の面発光レーザと、
    を有し、前記第1の方向と前記第2の方向とは直交していることを特徴とする請求項6に記載の面発光レーザアレイ。
  8. 複数の前記第1の面発光レーザにより第1の面発光レーザ群が形成されており、
    複数の前記第2の面発光レーザにより第2の面発光レーザ群が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の面発光レーザアレイ。
  9. 光によって被走査面を走査する光走査装置であって、
    請求項1から5のいずれかに記載の面発光レーザ、または、請求項6に記載の面発光レーザアレイを有する光源と、
    前記光源からの光を偏向する光偏向部と、
    前記光偏向部により偏向された光を前記被走査面上に集光する走査光学系と、
    を有することを特徴とする光走査装置。
  10. 光によって被走査面を走査する光走査装置であって、
    請求項7または8に記載の面発光レーザアレイを有する光源と、
    前記光源からの光を偏光面の角度によって光路を分離する偏光分離素子と、
    前記偏光分離素子により分離された光を偏向する光偏向部と、
    前記光偏向部により偏光された光を前記被走査面上に集光する走査光学系と、
    を有することを特徴とする光走査装置。
  11. 前記面発光レーザアレイにおいて、前記第1の面発光レーザと前記第2の面発光レーザとを交互に発光させることを特徴とする請求項10に記載の光走査装置。
  12. 像担持体と、
    前記像担持体に対して画像情報に応じて変調された光を走査する請求項9に記載の光走査装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記像担持体は複数であって、前記画像情報は、多色のカラー情報であることを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 少なくとも2つの像担持体と、
    少なくとも2つの像担持体に対して画像情報が含まれる光を走査する請求項10または11に記載の光走査装置を少なくとも1つ有することを特徴とする画像形成装置。
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