JP2009536874A - 改質膜 - Google Patents

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Abstract

未改質の識別層を有する膜と比較して、耐汚損性表面、改善された塩阻止率、抗菌性および/または改善された溶質および/または小さな有機物阻止率を有することができる改質された識別層を含む、多層改質膜およびそれを作る方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、一般に、液体の成分を分離する際に使用する膜およびその膜を作る方法に関する。本発明の膜は、水を精製するのに特に有用である。
供給原料流れから溶解したまたは分散した物質を分離するために逆浸透膜およびナノ濾過膜が使用される。分離プロセスは、典型的には、水相は膜を透過をするが溶解したまたは分散した物質は透過するのを妨げるように、加圧下で供給原料水溶液を膜の一表面と接触させることを含む。
逆浸透膜およびナノ濾過膜は、両方とも、典型的には、多孔質支持体に固定された薄膜の識別層(discriminating layer)を含み、それらは「複合膜」と総称される。限外濾過膜および精密濾過膜もまた複合配列を有することができる。支持体は物理的強度を与えるが、その多孔性のために流れに対してほとんど抵抗を示さない。他方、識別層は、それほど多孔質でなく、溶解したまたは分散した物質の分離の主要な手段を提供する。したがって、一般に、所与の膜の「阻止率」すなわち阻止された特定の溶解した物質(すなわち溶質)の百分率、および「流束」すなわち溶媒が膜を通過する単位面積当たりの流量を決定するのは、識別層である。
膜の製造者は、溶媒流束および溶質阻止率の望ましい組合わせのために識別層を最適化するとともに、強度および圧縮抵抗を最大にしかつ透過流れ抵抗を最小するために多孔質支持体層を最適化する。理論上は、多種多様の化学組成物が薄い障壁層に形成され得るが、ほんの少数の重合体だけが、商業上魅力的な逆浸透膜またはナノ濾過膜を生成するために、流束および溶質阻止の正しい組合わせを提供する。逆浸透膜およびナノ濾過膜は、種々のイオンおよび化合物の透過度に関してお互いに異なる。
逆浸透膜は、事実上すべてのイオン(ナトリウムおよび塩素イオンを含む。)を比較的透過しない。したがって、逆浸透膜のナトリウムおよび塩素イオンの阻止率が通常約95〜約100%であるので、逆浸透膜は、工業用、商業用、家庭用に比較的塩分を含まない水を提供するために、汽水または海水の脱塩に広く使用されている。
ナノ濾過膜は、通常、ラジウム、マグネシウム、カルシウム、硫酸塩および炭酸塩などのイオンの阻止に、より特異的である。さらに、ナノ濾過膜は、約200ドルトン超の分子量を有する有機化合物を透過し得ない。さらに、ナノ濾過膜は、同等の圧力において、逆浸透膜よりも高い流束を有することができる。これらの特性は、ナノ濾過膜を、水の「軟化」および水からの農薬の除去のような種々の用途において有用にする。一例として、ナノ濾過膜は、約0〜約95%の塩化ナトリウム阻止率を有することができるが、硫酸マグネシウムのような塩について、そして場合によってはアトラジンのような有機化合物について比較的高い阻止率を有する。
いくつかの膜はポリアミド識別層を含めることによって逆浸透およびナノ濾過用途に有用になり得る。逆浸透膜のためのポリアミド識別層は、多くの場合、たとえば米国特許第4,277,344号明細書に記載されるように、多官能アミン単量体と多官能酸ハロゲン化物単量体との界面重縮合反応によって得られる。ナノ濾過膜のためのポリアミド識別層は、米国特許第4,769,148号明細書および米国特許第4,859,384号明細書に記載されているように、ピペラジン、少なくとも2個の反応性アミンもしくはアミノアルキル基を有するシクロヘキサンまたは少なくとも1個の反応性アミンまたはアミノアルキル基を有するピペリジンと、多官能酸ハロゲン化物との界面重合によって得ることができる。ナノ濾過に適したポリアミド識別層を得る別の方法は、たとえば米国特許第4,765,897号明細書、米国特許第4,812,270号明細書、および米国特許第4,824,574号明細書に記載された方法による。これらの特許は、米国特許第4,277,344号明細書に記載されたもののような逆浸透膜をナノ濾過膜に変えることを記載している。
複合ポリアミド膜は、たとえば水溶液から、多官能アミン単量体を多孔質支持体に塗布することによって調製することができる。水は好ましい溶媒であるが、亜硝酸アセチルおよびジメチルホルムアミド(DMF)のような非水溶媒も利用することができる。次に、多官能酸ハロゲン化物単量体を、たとえば有機溶液から、支持体の上に塗布することができる。特定の添加の順序が必ずしも必要とされないが、アミン溶液が最初に多孔質支持体の上に塗布され、次に酸ハロゲン化物溶液が塗布されることができる。多官能アミンおよび酸ハロゲン化物の一方または両方が溶液から多孔質支持体に塗布されてもよいが、それに代えて、それらは蒸着または純物質(neat)のような他の手段によって塗布されてもよい。
膜の汚損は、懸濁粒子の付着、不溶性塩類による湯垢沈積および細菌性汚損から起こり得る。膜の重合体を変えることによって様々なイオンの透過率、膜表面エネルギーまたは膜表面電荷のような特性を変えることができるけれども、それは、また、膜の製作において大きな変化を必要とするであろう。
膜の製造は、半連続法で操作される系列を備えた専用設備で行うことができる。新しい出発原料および膜塗布方法で膜を導入することは、多くの時間を要しかつ費用のかかることであり得る。種々の異なった複合膜を作るために既存のプロセス系列および物質を利用した方が費用がかからない場合がある。
アミンおよび/または酸ハロゲン化物溶液への成分の添加による膜の性能を改善するための手段は、文献に記載されている。たとえば、チャウ(Chau)の米国特許第4,950,404号明細書には、アミンをポリカルボン酸ハロゲン化物と界面重合させる前に、アミン水溶液に極性の非プロトン性溶媒および随意の酸受容体を添加することによって、複合膜の流束を増加させる方法が記載されている。同様に、廣瀬らの米国特許第6,024,873号明細書、米国特許第5,989,426号明細書、米国特許第5,843,351号明細書、米国特許第5,733,602号明細書、米国特許第5,614,099号明細書、および米国特許第5,576,057号明細書には、界面重合の前に、アミン水溶液および/または有機酸ハロゲン化物溶液への、8〜14(cal/cm1/2の溶解度パラメーターを有する、選択されたアルコール、エーテル、ケトン、エステル、ハロゲン化炭化水素、窒素含有化合物および硫黄含有化合物の添加が記載されている。
後処理によって膜性能を改善する方法も知られている。たとえば、ジョンズ(Jons)らの米国特許第5,876,602号明細書には、流束を向上させ、塩透過率を下げおよび/または塩基に対する膜安定性を増加させるために、塩素化剤水溶液でポリアミド複合膜を処理することが記載されている。ミコルス(Mickols)の米国特許第5,755,964号明細書には、アンモニアまたは選択されたアミン(たとえばブチルアミン、シクロヘキシルアミン、1,6−ヘキサンジアミン)でポリアミド識別層を処理するプロセスが記載されている。カドッテ(Cadotte)の米国特許第4,765,897号明細書には、強い鉱酸で膜を後処理し、引き続いて阻止率向上剤で処理することが記載されている。
米国特許第4277344号明細書 米国特許第4769148号明細書 米国特許第4859384号明細書 米国特許第4765897号明細書 米国特許第4812270号明細書 米国特許第4824574号明細書 米国特許第4950404号明細書 米国特許第6024873号明細書 米国特許第5989426号明細書 米国特許第5843351号明細書 米国特許第5733602号明細書 米国特許第5614099号明細書 米国特許第5576057号明細書 米国特許第5876602号明細書 米国特許第5755964号明細書 米国特許第4765897号明細書
本発明の実施態様は、未改質の識別層を有する膜と比較して、改善された阻止率を有することができる改質された識別層を含む多層膜を提供する。実施態様は、また、工業規模での膜の製造に適応できる方法を含む、そのような膜を作る方法を含む。さらに、本発明の実施態様は、ナノ濾過膜および逆浸透膜の両方を作るのに適したものであり得る。
表1は、改質された識別層を有する膜の流束に示す。
表2は、改質された識別層を有する膜の塩化ナトリウム阻止率および流束を示す。
表3および4は、改質化合物濃度の増加に対する膜の流束を示す。
表5および6は、改質された識別層を有する膜のX線光電子分光法(ESCA)を示す。
表7は、改質された識別層を有する膜の流束ならびに塩化ナトリウム、イソプロピルアルコールおよび硝酸塩の透過率を示す。
表8は、改質された識別層を有する膜の流束ならびに塩化ナトリウム、イソプロピルアルコールおよび硝酸塩の透過率を示す。
表9は、改質された識別層を有する膜の流束ならびに塩化ナトリウム、イソプロピルアルコールおよび硝酸塩の透過率を示す。
表10は、改質された識別層を有する膜の流束ならびに塩化ナトリウム、ホウ酸塩、イソプロピルアルコールおよび硝酸塩の透過率を示す。
表11は、改質された識別層を有する膜のイソプロピルアルコール、ホウ酸塩および硝酸塩の透過率を示す。
表12は、改質された識別層を有する膜の流束および塩化ナトリウムの透過率を示す。
表13は、膜の名称、型および改質化合物を示す。
表14は、回転円板式反応器システム中の膜の分布を示す。
表15は、各膜の膜分析の種類の名称を示す。
表16は、各膜のバイオフィルムの平均生育速度を示す。
本発明の実施態様は、改質された識別層を有する多層膜およびそれを作る方法を含む。実施態様は、また、改善された阻止率を有する改質された識別層を有する膜を含む。さらに、実施態様は、改善された抗菌性を有する改質された識別層を有する膜を含む。本発明の実施態様は、未改質の識別層を有する膜に比べて改善を示す。
本発明の膜は改質された識別層を含むことができ、その識別層は識別層に改質組成物を塗布することによって改質されたものである。改質組成物は、識別層の少なくとも表面部分に配置され、水素結合、イオン結合、共有結合、物理的なからみ合いおよび化学結合の少なくとも1つによって識別層に固定された改質組成物層を形成する。ここで使用するときは、「物理的なからみ合い」とは、識別層に化学的に結合する代わりに、分子、たとえばフェニルアミンのような重合体またはたとえばポリアミド識別層の中に含まれるポリアミド、の長鎖をお互いに絡み合わせるプロセスをいう。いくつかの実施態様において、化学結合は、アミド、スルファミド、ウレタン、尿素、チオエステル、およびアミン(たとえば、第二級アミン、第三級アミン、第四級アミンおよびβ−ヒドロキシルアミン)の少なくとも1つであることができる。
いくつかの実施態様において、本発明の膜は、複合ポリアミド逆浸透膜(たとえばフィルムテック社(FilmTec Corporation)から入手可能な「FT−30TM」)のような既に形成された識別層を後処理することによって調製することができる。いくつかの実施態様において、後処理は、水溶液に様々な化合物を添加し、既に形成された識別層の上にその水溶液を塗布することによって行なうことができる。その後、ここに説明するように、さらなるプロセス工程を実行することもできる。様々な実施態様において、改質は、膜の製作中に(たとえば、ここに説明されるように、ポリアミンと多官能酸ハロゲン化物の反応の界面重合の開始直後に)遂行することができる。改質組成物が水溶液に溶けない実施態様においては、改質は、水溶液に様々な化合物を添加することによって膜の製作中に遂行することができる。その水溶液が膜を通り抜けるときに、様々な化合物は、識別層の表面により高い濃度で存在することができ、水素結合、イオン結合、共有結合、物理的なからみ合いによっておよび/または化学結合の形成によって識別層に固定され得る。いくつかの実施態様において、固定化のタイプおよび/または固定化の程度は、識別層に塗布される様々な化合物の分子量および化学組成ならびに/または様々な化合物を混合することによって形成された反応生成物の分子量および化学組成に依存し得る。識別層の表面を改質するために使用される様々な化合物の存在は、ここに説明するように、未改質の識別層を有する膜と比較して、耐汚損性表面、改善された脱塩率、改善された溶質阻止率、改善された小さな有機物阻止率および/または改善された抗菌性特性などの1つ以上の改善を膜に与えることができる。ここで使用するときは、「阻止率」とは、膜によって系供給水から除去された溶質濃度のパーセントをいう。
本発明の膜は、多孔質支持体の少なくとも表面部分に水性塗布組成物を塗布して第一の塗布された支持体を形成することによって調製することができる。水性塗布組成物は、多官能アミン、多官能アルコール、多官能チオールおよび多官能酸無水物から選択された少なくとも1種の多官能化合物を含むことができる。
いくつかの実施態様において、水性塗布組成物中の多官能化合物の濃度は、全水性塗布組成物質量を基準として、約0.1〜10質量%の範囲、好ましくは約0.5〜7.0質量%の範囲であることができる。さらに、塗布は、他の塗布技術の中でも、噴霧によって、薄塗(film coating)によって、ロール塗(rolling)によって、または浸漬タンクの使用によって遂行することができる。過剰の溶液は、とりわけ、エアおよび/または水ナイフ、ドライヤーまたはオーブンによって、支持体から除去することができる。
次に、多孔質支持体の少なくとも表面部分に識別層を形成するために、第一の塗布された支持体に、有機溶媒組成物を塗布することができる。有機溶媒組成物は、有機溶媒、ならびに多官能酸ハロゲン化物、多官能酸無水物および多官能二無水物の少なくとも1種を含むことができる。多官能酸ハロゲン化物は、全非極性有機溶媒質量を基準として約0.01〜5質量%、好ましくは0.02〜2質量%の範囲で非極性有機溶媒に溶解することができ、そして連続塗布操作の一部として配達されることができる。
水性塗布組成物と有機溶媒組成物の界面重合によって形成された識別層は、ここでさらに説明するように、多官能化合物と多官能酸ハロゲン化物、多官能酸無水物および多官能二無水物の少なくとも1種との反応生成物ならびに残存反応性基を含むことができる。
いくつかの実施態様において、識別層はポリアミド識別層であることができる。ポリアミド識別層は、多官能化合物(たとえば多官能アミン単量体)を多官能酸ハロゲン化物と界面重合することによって調製することができる。ここで、各用語は、多孔質支持体の少なくとも1つの表面に、単一の化学種を使用する場合、または複数のアミン種を組み合わせて使用する場合、または複数の酸ハロゲン化物を組み合わせて使用する場合の両方をいうものとする。ここで使用するときは、「ポリアミド」は、分子鎖にアミド結合(−C(O)NH−)を有する重合体である。
ここに説明するように、多官能アミン単量体と多官能酸ハロゲン化物は、溶液から塗布工程によって多孔質支持体に配達することができる。ここで、多官能アミン単量体は水溶液で塗布することができ、多官能酸ハロゲン化物は有機溶媒で塗布することができる。塗布工程は「非順次的」である(すなわち特に順序は問わない。)が、好ましくは多官能アミン単量体が最初に多孔質支持体に塗布され、次に多官能酸ハロゲン化物が塗布される。
本発明においてポリアミド識別層を形成するために使用される多官能アミン単量体は、第一級または第二級アミノ基を有することができ、芳香族(たとえば、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼン、1,3,4−トリアミノベンゼン、3,5−ジアミノ安息香酸、2,4−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノアニソール、およびキシリレンジアミン)または脂肪族(たとえば、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、およびトリス(2−ジアミノエチル)アミン)であることができる。好ましい多官能アミン単量体の例としては、2個または3個のアミノ基を有する第一級アミン、たとえばm−フェニレンジアミン(MPD)、および2個のアミノ基を有する第二級脂肪族アミン、たとえばピペラジンが挙げられる。ここに説明するように、多官能アミン単量体は水性塗布組成物として多孔質支持体に塗布することができる。いったん多孔質支持体に塗布されたら、過剰の水性塗布組成物は所望により除去されてもよい。
ここに説明するように、多官能酸ハロゲン化物は、好ましくは有機溶媒で塗布されるが、多官能酸ハロゲン化物は蒸気相で配達されてもよい(たとえば十分な蒸気圧を有する多官能酸ハロゲン化物については)。多官能酸ハロゲン化物は、特に限定されるものではなく、芳香族または脂環式多官能酸ハロゲン化物を使用することができる。芳香族多官能酸ハロゲン化物の例としては、限定するものではないが、トリメシン酸塩化物、テレフタル酸塩化物、イソフタル酸塩化物、ビフェニルジカルボン酸塩化物、およびナフタレンジカルボン酸二塩化物が挙げられる。脂環式多官能酸ハロゲン化物の例としては、限定するものではないが、シクロプロパントリカルボン酸塩化物、シクロブタンテトラカルボン酸塩化物、シクロペンタントリカルボン酸塩化物、シクロペンタンテトラカルボン酸塩化物、シクロヘキサントリカルボン酸塩化物、テトラヒドロフランテトラカルボン酸塩化物、シクロペンタンジカルボン酸塩化物、シクロブタンジカルボン酸塩化物、シクロヘキサンジカルボン酸塩化物、およびテトラヒドロフランジカルボン酸塩化物が挙げられる。1つの好ましい多官能酸ハロゲン化物は塩化トリメソイル(TMC)である。
適切な有機溶媒は、多官能酸ハロゲン化物を溶解することができ、かつ水と混ざらないものである。好ましい溶媒としては、オゾン層を脅かさないが、極端な使用上の注意をする必要なしにルーチンの処理をするのに、それらの引火点および引火性の点から、十分に安全であるものが挙げられる。より高い沸点の炭化水素、すなわち8〜14個の炭素原子を有する炭化水素のような、約90℃よりも高い沸点を有するものおよびそれらの混合物は、5〜7個の炭素原子を含む炭化水素よりも好ましい引火点を有するが、それらは揮発性がより低い。そのため、有用な有機溶媒は、n−ヘキサン、シクロヘキサン、高純度イソパラフィン物質(たとえばIsoparTM(エクソン社))のような炭化水素、またはハロゲン化炭化水素、たとえばFreonTM(イー・アイ・デュポン社)(トリフルオロトリクロロエタンを含む。)が挙げられる。
いったんお互いに接触すると、多官能酸ハロゲン化物と多官能アミン単量体は、それらの界面で反応し、ポリアミド識別層を形成する。
多官能酸ハロゲン化物と多官能アミン単量体の反応時間は1秒未満であることができるが、接触時間は1〜60秒の範囲で変動し、その後、過剰の液体は、所望により、エアナイフ、水浴、ドライヤーなどによって、取り除いてもよい。過剰の水および/または有機溶媒の除去は、たとえば約40℃〜約120℃の高温で乾燥することによって達成することができる。とはいえ、周囲温度での空気乾燥を使用してもよい。
本発明の実施態様は、ここで説明したように調製された識別層を、識別層の少なくとも表面部分に改質組成物を塗布して改質された識別層を形成することによって、改質する方法を含む。改質組成物は、ここでさらに説明するように、有機溶媒と、官能基を含む反応性改質化合物を含むことができる。
識別層は、ここで説明するように、多官能化合物と、多官能酸ハロゲン化物、多官能酸無水物および多官能二無水物の少なくとも1つとの反応生成物ならびに残存反応性基を含むことができる。残存反応性基は、多官能化合物上の未反応の官能基、多官能酸ハロゲン化物上の未反応の官能基、多官能酸無水物上の未反応の官能基、および多官能二無水物上の未反応の官能基の少なくとも1つであることができる。残存反応性基は、また、多官能化合物の加水分解生成物、多官能酸ハロゲン化物の加水分解生成物、多官能酸無水物の加水分解生成物、および/または多官能二無水物の加水分解生成物である場合もある。
好ましくは、改質組成物は、識別層を形成する界面重合の後であるが、水洗工程または乾燥工程のような、識別層上の残存反応性基を抑えまたは除去することができる工程の前に、塗布することができる。さらに、その方法のそのような時点で改質組成物を塗布することによって、既存の膜製造プロセスを変える必要性をより少なくすることができる。しかし、実施態様は、ここに説明するように、多官能酸ハロゲン化物を含む有機溶媒組成物が塗布された後、そのプロセスのいかなる時点においても、改質組成物が識別層に塗布されるプロセスを含む。本発明の方法は、単に、十分な数の残存反応性基が識別層上で利用できることを必要とする。いくつかの実施態様においては、残存反応性基の適切な数は、望まれる変化に依存するであろう。
識別層を改質するために、本発明の実施態様は、ここに説明するように、界面重合反応工程の後に残存する、識別層上の残存反応性基を利用する。いくつかの実施態様において、識別層上の利用できる残存反応性基は、界面重合のための出発原料に依存することができる。たとえば、多官能アミン単量体がメタフェニレンジアミン(MPD)であり、多官能酸ハロゲン化物がトリメシン酸塩化物(TMC)である実施態様においては、識別層上の反応性部分は、多官能アミンおよび多官能酸塩化物の誘導体を含むことができる。したがって、識別層は、式(I)において示される追加基のための、2つの部位(たとえばYとZ)を含むことができる。
Figure 2009536874
別々に、多官能アミンは式(II)によって表わすことができる。
Figure 2009536874
そして、多官能酸塩化物の加水分解から生じる識別層上の反応性基として存在するカルボン酸は式(III)によって表わすことができる。
Figure 2009536874
ここに説明するように、膜を作る方法は、識別層の少なくとも表面部分に改質組成物を塗布し、改質された識別層を形成することを含む。いくつかの実施態様において、改質組成物は、有機溶媒、および官能基を含む反応性改質化合物を含むことができる。いくつかの実施態様において、改質組成物の有機溶媒は、ここに説明するように、多官能酸ハロゲン化物に使用される溶媒と同じであってもよい。
既存の膜の阻止率を改善する従来の手法においては、膜の改質は、通常、水洗または加水分解の工程中にまたはその後に、水相に改質剤を添加することを含む。したがって、改質剤は、水溶性の重合体および化学物質に限られており、膜に使用することができる官能基の選択を限定していた。しかし、本発明の実施態様は、有機溶媒に溶けるかまたは少なくとも分散性である反応性改質化合物を含む。有機溶媒の使用は、反応性改質化合物の広い選択の使用を可能にすることができ、芳香族化合物および5個以上の炭素原子を有する脂肪族化合物のような、より高分子量の反応性改質化合物を溶解することができる。さらに、有機溶媒は水にそれほど溶けないので、有機溶媒に溶ける反応性改質化合物は、得られた多層膜を水精製プロセスにおいて使用中に、除去されたり洗い流されたりする可能性が少なくなり得る。
さらに、本発明の1つの実施態様は、膜を透過する流束を商業上の要求未満に著しく減少させずに、識別層の選択率特性を変える反応性改質化合物を選択することである。反応性改質化合物は、置換されたまたは未置換の芳香族化合物、脂環式化合物、ピリジン、または5個以上の炭素原子を有する線状脂肪族化合物から選択することができる。
反応性改質化合物が化学結合を介して識別層に改質組成物を固定するために識別層と反応する官能基を含む実施態様においては、反応性改質化合物は、識別層上の残存反応性基と、アミン、アミド、スルファミド、ウレタン、尿素、チオエステル、アミノエステル、エステルアミド、イミド、第二級アミン、第三級アミン、第四級アミン、またはβ−ヒドロキシルアミン結合を形成する官能基を含むことができる。好ましい反応性改質化合物は、アニリン誘導体および5個以上の炭素原子を有する線状または環状アミンから選択することができる。
いくつかの実施態様において、アミド、イソシアナート、ウレタン、尿素、スルファミド、チオエステル、アミノエステル、エステルアミド、イミド、第二級アミン、第三級アミンまたは第四級アミン、またはβ−ヒドロキシルアミンと、官能基との間に堅い結合を与えることができる反応性改質化合物を選択することが好ましい。これは、より改善された阻止率および選択率を可能にすることができる。
ここに説明するように、反応性改質化合物は官能基を含むことができる。官能基は、アミン、アミノアルコール、アミノエステル、エステル、チオエステル、エーテル、アルコール、酸無水物、エポキシド、酸ハロゲン化物、イソシアナート、2−オキサゾリン、チオール、チオフェノール、ジスルフィド、およびアジドからなる群から選択することができる。さらに、また、ここに説明するように、いくつかの実施態様において、官能基は、識別層上の残存反応性基と反応し、化学結合を形成することができる。
官能基が識別層上の残存反応性基と反応して化学結合を形成する実施態様においては、改質化合物は、官能基が最も反応しそうな残存反応性基に基づいて選択された官能基を含むことができる。たとえば、ここに説明するように、残存反応性基はポリアミド識別層中のアミンであってもよい。そのようなアミンと効率的に反応することができる可能性のある官能基としては、酸ハロゲン化物、エポキシド、イソシアナート、ジイソシアナート、およびアジドを挙げることができる。たとえば、脂肪族エポキシ改質化合物は、残存アミン基と反応してβ−ヒドロキシルアミンを形成することができる。同様に、脂肪族イソシアナート改質化合物は、残存アミン基と反応して置換された尿素を形成することができ、ジイソシアナート改質化合物は、残存アミン基と反応してウレタンを形成することができる。
いくつかの実施態様において、残存反応性基は、ポリアミド識別層中の酸ハロゲン化物および/またはカルボン酸であってもよい。そのような実施態様において、改質化合物上の官能基用に選択することができる、利用可能な塩基性および/または求核性の、有機溶媒に溶ける化合物の中には、アミン、2−オキサゾリン、およびアルコールがある。様々な実施態様において、芳香族構造は、それらが極端な健康および安全の懸念なしに取り扱うのに十分安定であるので、好まれる。さらに、より大きな改質化合物は、より小さな改質化合物と比較して、改質された識別層そしてしたがって膜の選択率特性のより著しい変化を作り出すことができる。
残存酸ハロゲン化物基および/または残存カルボン酸基と反応する改質化合物の例は、アニリンである。アニリン上のアミンは、識別層上の未反応の酸塩化物および/またはカルボン酸と反応することができる。酸ハロゲン化物および/またはカルボン酸と反応するのに適した他の反応性改質化合物としては、限定するものではないが、脂肪族第二級アミン、芳香族アミン、第三級アミン、およびアミドが挙げられる。
他の実施態様は、エステル、チオエステル、エーテル、アルコール、酸無水物、2−オキサゾリン、チオール、チオフェノール、およびジスルフィドを含む群から選択された官能基を有する改質化合物を含む。したがって、反応性改質化合物は、とりわけ、脂肪族アミン、芳香族アミン、アジド、イソシアナート、エステル、酸無水物、エポキシド、2−オキサゾリン、アミド、トレシラート(tresylates)、トシラート(tosylates)、およびメシラートから選択することができるということになる。
いくつかの実施態様においては、反応性改質化合物は、ここに説明するように、官能基およびペンダント官能基を含むことができる。いくつかの実施態様においては、ペンダント官能基は、識別層の1つ以上の特性を変えるために選択することができる。たとえば、ペンダント官能基は、識別層に抗菌性を付与する有機金属化合物であってもよい。いくつかの実施態様においては、反応性改質化合物は、識別層上の残存反応性基と反応して化学結合を作り出すための官能基および識別層の特性を変えるためのペンダント官能基を含むことができる。
いくつかの実施態様においては、反応性改質化合物は、1個のペンダント官能基を含むことができる。しかし、実施態様は、また、複数のペンダント官能基を有する反応性改質化合物を含む。さらに、反応性改質化合物は、同一の化合物の複数のペンダント官能基および/または異なった化合物である複数のペンダント官能基を含むことができる。
いくつかの実施態様においては、反応性改質化合物は、アルキル基、アルケン基、アルキン基、脂肪族アミン(第一級、第二級、または第三級アミンを含む。)、芳香族アミン、エステル、ケトン、アルデヒド、チオエステル、アミド、スルファミド、アルコール、エーテル、イソシアナート、チオール、スルフィド、ジスルフィド、硫酸塩、亜硫酸塩、チオフェノール、チオフェン、ハロゲン、シリル、シリコーン含有有機金属化合物、リン含有有機金属化合物、他の有機金属化合物、および金属錯体から選択されるペンダント官能基を含むことができる。ペンダント官能基は、また、脂肪族アミン、芳香族アミン、アミド、スルファミド、尿素、エステル、エーテル、酸、アルコール、およびウレタンの有機金属誘導体から選択することもできる。反応性改質化合物が脂肪族または芳香族チオールである実施態様においては、ペンダント官能基は金属イオンであってもよい。さらに、反応性改質化合物が5個以上の炭素を有する脂肪族化合物である実施態様においては、ペンダント官能基は第四級アミンであってもよく、それは殺菌性の基であり、得られる膜に殺菌性を付与することができる。
官能基がアミンである実施態様においては、反応性改質化合物はフェニルアミンであってもよく、ペンダント官能基はハロゲン化物、エーテル、エステル、ケトン、アルデヒド、アルコール、チオール、メチオール(methiols)、アミン、リン、金属錯体、および有機金属化合物から選ぶことができる。反応性改質化合物がフェニルであり、そして官能基がアミンである場合、式(IV)はペンダント官能基の可能性のある候補位置を表わす。
Figure 2009536874
式(IV)において、A、B、C、DおよびEは、芳香環上のペンダント官能基が占めることができる様々な位置を表わす。ここに説明するように、2個以上のペンダント官能基が環に付くことができ、各ペンダント官能基は同一であってもよいし異なっていてもよい。いくつかの実施態様においては、環に付いた1個のペンダント官能基を使用する場合に比べ、識別層の特性をより効果的に変えるために、同一のペンダント官能基の2個および/または3個が環に付くことができる。ここに説明するように、ペンダント官能基は、また、脂肪族反応性改質化合物に付くこともできる。
反応性改質化合物がフェニルアミンである実施態様においては、結果として生ずるペンダント官能基を同定する非IUPAC名称が使用されるであろう。たとえば、m−フェネチジンは3−エトキシアニリンまたはm−エトキシアニリンと命名されるであろう。そしてそれはエトキシペンダント官能基を残す。同様に、3−アミノチオフェノールは3−チオアニリンと命名されるであろう。そして、結果として生ずるペンダント官能基はチオールである。最後に、MPDが使用されるならば、それは3−アミノアニリンと命名され、ペンダント官能基はアミンになるであろう。
いくつかの実施態様においては、反応性改質化合物はフェニルアミンであってもよく、ペンダント官能基はハロゲン化物およびチオールから選択することができる。そのような具体例としては、限定するものではないが、とりわけ、2−クロロアニリン、3−クロロアニリン、4−クロロアニリン、2,3−ジクロロアニリン、2,4−ジクロロアニリン、2,5−ジクロロアニリン、3,4−ジクロロアニリン、3,5−ジクロロアニリン、2,6−ジクロロアニリン、2,3,4−トリクロロアニリン、3,4,5−トリクロロアニリン、2,4,5−トリクロロアニリン、2,4,6−トリクロロアニリン、3,4,5,6−テトラクロロアニリン、2,4,5,6−テトラクロロアニリン、2,3,5,6−テトラクロロアニリン、2,3,4,5,6−ペンタクロロアニリン、2−ブロモアニリン、3−ブロモアニリン、4−ブロモアニリン、2,3−ジブロモアニリン、2,4−ジブロモアニリン、2,5−ジブロモアニリン、2,6−ジブロモアニリン、3,4−ジブロモアニリン、3,5−ジブロモアニリン、2,3,4−トリブロモアニリン、
3,4,5−トリブロモアニリン、2,4,5−トリブロモアニリン、2,4,6−トリブロモアニリン、3,4,5,6−テトラブロモアニリン、2,4,5,6−テトラブロモアニリン、2,3,5,6−テトラブロモアニリン、2,3,4,5,6−ペンタブロモアニリン、2−フルオロアニリン、3−フルオロアニリン、4−フルオロアニリン、2,3−ジフルオロアニリン、2,4−ジフルオロアニリン、2,5−ジフルオロアニリン、2,6−ジフルオロアニリン、3,4−ジフルオロアニリン、3,5−ジフルオロアニリン、2,3,4−トリフルオロアニリン、3,4,5−トリフルオロアニリン、2,4,5−トリフルオロアニリン、2,4,6−トリフルオロアニリン、3,4,5,6−テトラフルオロアニリン、2,4,5,6−テトラフルオロアニリン、2,3,5,6−テトラフルオロアニリン、2,3,4,5,6−ペンタフルオロアニリン、2−ヨードアニリン、3−ヨードアニリン、4−ヨードアニリン、2,3−ジヨードアニリン、2,4−ジヨードアニリン、2,5−ジヨードアニリン、2,6−ジヨードアニリン、3,4−ジヨードアニリン、3,5−ジヨードアニリン、2,3,4−トリヨードアニリン、3,4,5−トリヨードアニリン、2,4,5−トリヨードアニリン、2,4,6−トリヨードアニリン、3,4,5,6−テトラヨードアニリン、2,4,5,6−テトラヨードアニリン、2,3,5,6−テトラヨードアニリン、2,3,4,5,6−ペンタヨードアニリン、2−メトキシアニリン、3−メトキシアニリン、4−メトキシアニリン、2,3−ジメトキシアニリン、2,4−ジメトキシアニリン、2,5−ジメトキシアニリン、2,6−ジメトキシアニリン、3,4−ジメトキシアニリン、3,5−ジメトキシアニリン、2,3,4−トリメトキシアニリン、3,4,5−トリメトキシアニリン、2,4,5−トリメトキシアニリン、2,4,6−トリメトキシアニリン、2,3,4,5−テトラメトキシアニリン、2,3,4,5,6−ペンタメトキシアニリン、2−エトキシアニリン、3−エトキシアニリン、4−エトキシアニリン、2,3−ジエトキシアニリン、2,4−ジエトキシアニリン、2,5−ジエトキシアニリン、2,6−ジエトキシアニリン、3,4−ジエトキシアニリン、3,5−ジエトキシアニリン、2,3,4−トリエトキシアニリン、3,4,5−トリエトキシアニリン、2,4,5−トリエトキシアニリン、2,4,6−トリエトキシアニリン、2−プロポキシアニリン、3−プロポキシアニリン、4−プロポキシアニリン、2,3−ジプロポキシアニリン、2,4−ジプロポキシアニリン、2,5−ジプロポキシアニリン、2,6−ジプロポキシアニリン、3,4−ジプロポキシアニリン、3,5−ジプロポキシアニリン、2,3,4−トリプロポキシアニリン、3,4,5−トリプロポキシアニリン、2,4,5−トリプロポキシアニリン、2,4,6−トリプロポキシアニリン、2−ブトキシアニリン、3−ブトキシアニリン、4−ブトキシアニリン、2,3−ジブトキシアニリン、3,4−ジブトキシアニリン、3,5−ジブトキシアニリン、2,3,4−トリブトキシアニリン、3,4,5−トリブトキシアニリン、2−ヒドロチオアニリン、3−ヒドロチオアニリン、4−ヒドロチオアニリン、2,3−ジヒドロチオアニリン、2,4−ジヒドロチオアニリン、2,5−ジヒドロチオアニリン、2,6−ジヒドロチオアニリン、3,4−ジヒドロチオアニリン、3,5−ジヒドロチオアニリン、2−メチルチオアニリン、3−メチルチオアニリン、4−メチルチオアニリン、2−アセチルアニリン、3−アセチルアニリン、4−アセチルアニリン、2,3−ジアセチルアニリン、3,4−ジアセチルアニリン、3,5−ジアセチルアニリン、2−カルボメトキシアニリン、3−カルボメトキシアニリン、4−カルボメトキシアニリン、2−カルベトキシアニリン、3−カルベトキシアニリン、4−カルベトキシアニリン、3−ヒドロキシアニリン、4−ヒドロキシアニリン、2−カルボメトキシ−4−ブロモアニリン、2−カルボメトキシ−5−ブロモアニリン、2−カルボメトキシ−6−ブロモアニリン、2−カルボメトキシ−3−ブロモアニリン、2−カルボメトキシ−4−クロロアニリン、2−カルボメトキシ−5−クロロアニリン、2−カルボメトキシ−6−クロロアニリン、2−カルボメトキシ−3−クロロアニリン、2−カルベトキシ−4−ブロモアニリン、2−カルベトキシ−5−ブロモアニリン、2−カルベトキシ−6−ブロモアニリン、2−カルベトキシ−3−ブロモアニリン、2−カルベトキシ−4−クロロアニリン、2−カルベトキシ−5−クロロアニリン、2−カルベトキシ−6−クロロアニリン、2−カルベトキシ−3−クロロアニリン、2−アセチル−4−ブロモアニリン、2−アセチル−5−ブロモアニリン、2−アセチル−6−ブロモアニリン、2−アセチル−3−ブロモアニリン、2−アセチル−4−クロロアニリン、2−アセチル−5−クロロアニリン、2−アセチル−6−クロロアニリン、2−アセチル−3−クロロアニリン、2−メトキシ−4−ブロモアニリン、2−メトキシ−5−ブロモアニリン、2−メトキシ−6−ブロモアニリン、2−メトキシ−3−ブロモアニリン、2−メトキシ−4−クロロアニリン、2−メトキシ−5−クロロアニリン、2−メトキシ−6−クロロアニリン、2−メトキシ−3−クロロアニリン、混合ハロゲン化アニリン、たとえば、2−ハロアニリン、3−ハロアニリン、4−ハロアニリン、2,3−ジハロアニリン、2,4−ジハロアニリン、2,5−ジハロアニリン、2,6−ジハロアニリン、3,4−ジハロアニリン、3,5−ジハロアニリン、2,3,4−トリハロアニリン、3,4,5−トリハロアニリン、2,4,5−トリハロアニリン、2,4,6−トリハロアニリン、3,4,5,6−テトラハロアニリン、2,4,5,6−テトラハロアニリン、2,3,5,6−テトラハロアニリン、および2,3,4,5,6−ペンタハロアニリン、N,N−エチルエチルアミン、N,N−エタノールエチルアミン、ジエタノールアミン、N,N−プロピルプロピルアミン、N,N−プロピルプロパノールアミン、ジプロパノールアミン、N,N−ブチルブチルアミン、N,N−ブチルブタノールアミン、ジプロパノールアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、およびジブチルアミンから選択される反応性改質化合物が挙げられる。
官能基がアミンであるいくつかの実施態様においては、ここに説明するように、反応性改質化合物は、ペンダント官能基を含むことができ、そしてそのような反応性化合物の例としては、限定するものではないが、次のものを含む。
Figure 2009536874
いくつかの実施態様においては、有機溶媒および反応性改質化合物を含有する改質組成物は、脱水組成物であってもよく、その場合は、改質組成物は、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような縮合剤を使用して、識別層から水を追い出す。様々な実施態様において、識別層から水を追い出すことによって、多官能化合物上の未反応の官能基は、多官能酸ハロゲン化物の加水分解生成物(すなわちカルボン酸)と反応し、アミド結合、エステル結合、またはエーテル結合を形成することができる。
当業者は、本発明の方法の実施態様が他の工程を含むように修正されることができることを認識するであろう。多孔質支持体層に塗布するための界面活性剤または他の湿潤剤の使用、膜の後処理、膜の水洗などのような塗布手順も、また、本発明の実施態様において使用することができる。
さらに、ここに説明するように、膜は多孔質支持体を含むことができる。多孔質支持体は微孔質の支持体であってもよい。様々な実施態様において、微孔質の支持体は、透過液(permeate)の通過を可能にするのに十分な寸法であるが、その上に形成される薄いポリアミド膜の架橋を妨げるほどには大きくない細孔寸法を含む重合体物質であってもよい。たとえば、支持体の細孔寸法は、1ナノメートル(nm)〜500nmの範囲で変わり得る。500nmよりも大きな細孔直径は、場合によっては、ポリアミド膜が細孔の中に垂れ下がるのを可能にし、それにより、いくつかの実施態様において望まれる平面シート形態を乱す。多孔質支持体の例としては、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルイミド、ポリアクリロニトリル、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリエチレン、ポリプロピレン、およびポリフッ化ビニリデンのような様々なハロゲン化重合体で作られていたものが挙げられる。多孔質支持体は、また、他の物質で作ることもできる。いくつかの実施態様においては、多孔質支持体は、25マイクロメートル(μm)〜125μmの範囲の厚さを有することができる。ここで使用するときは、「透過液」とは、膜系によって生産される、精製された生産水をいう。
本発明の実施態様は、また、多層膜をも含む。いくつかの場合においては、多層膜はここに記載された方法に従って製造することができる。多層膜は、第二の面と平行な第一の面を有する多孔質支持体および内側の面と外側の面を含む改質された識別層を含むことができ、ここで、内側の面は、多孔質支持体の少なくとも1つの側面と有効接触(operative contact)している。外側の面、および内側の面と外側の面との間に配置された改質された識別層の部分は、多くのペンダント官能基を含む。ペンダント官能基は、水素結合、イオン結合、共有結合、物理的なからみ合い、および化学結合の少なくとも1つを介して改質された識別層に結合されることができ、化学結合は、アミド、スルファミド、ウレタン、尿素、チオエステル、およびアミン(第二級アミン、第三級アミン、第四級アミンおよびβ−ヒドロキシルアミンを含む。)の少なくとも1つである。
ここに説明するように、ペンダント官能基が化学結合を介して改質された識別層に結合されている実施態様においては、反応性改質化合物は、官能基を識別層上の残存反応性基と反応させることによって、識別層に結合することができる。したがって、改質された識別層上のペンダント官能基は、ここに説明するように、反応性改質化合物に付いたペンダント官能基に相当する。
いくつかの実施態様においては、ペンダント官能基は、未改質の識別層と比較して、識別層の特性を変える基であると特徴づけることができる。たとえば、ペンダント官能基は、溶質分子に対する識別層の選択率特性を変更することができる。
いくつかの実施態様においては、ペンダント官能基は、識別層に共有結合で結合することによって改質された識別層に結合することができ、ペンダント官能基を多層膜から洗い落とされにくくする。さらに、ペンダント官能基は、改質された識別層の一番上に薄い層を形成することができる。改質された識別層の一番上(すなわち外側の面)にペンダント官能基の薄い層を形成することによって、ペンダント官能基が識別層全体に分散している方法と比較して、ペンダント官能基は少量で存在することができる。したがって、表面上のペンダント官能基の薄い層は、選択されたペンダント官能基が流束損失を引き起こすことが知られている実施態様においては流束損失を減少させることができる。
いくつかの実施態様においては、単独で膜を作るのには有用でないが、他の方法では膜に利用可能でなかった特性を付与するために使用することができる、ある種のペンダント官能基を選択することができる。たとえば、殺菌性の基および金属結合部位を加えることができる。ペンダント官能基は、改質された識別層表面に他の重合体をくっつけるために使用することができる、追加の実施態様においては、連結基であるペンダント官能基を選択することができる。
二次イオン質量分析(SIMS)、X線光電子分光法(ESCA)、X線顕微鏡法、エネルギー分散型X線分析(EDX)および電子エネルギー損失透過型走査電子顕微鏡法(TEM/EEL)のような表面分析技術は、識別層中のペンダント官能基のパーセントを示すことができる。
さらに、SIMS分析は、ペンダント官能基が識別層の表面の近くで多少濃縮されていること、しかしまた化学結合を介して識別層に結合されることを実証するために使用することができる。反応性改質化合物の大きさおよび化学的性質にもよるが、ペンダント官能基は、識別層全体にわたって見いだすことができ、識別層の深さの上半分においてわずかに高い濃度であり、多層膜を作り出す。これは、塩素基が識別層のすべての部分にわたって識別層にくっつく、ポリアミド識別層の直接塩素化のような、識別層を改質する他の方法とは対照的である。
ここに説明するように、表面分析技術は、識別層中のペンダント官能基のパーセントを示すために使用することができる。いくつかの実施態様において、ESCAは原子の表面のパーセントを定量するために使用することができる。たとえば、改質されたMPD−TMC膜について、識別層の表面上のMPD由来基に対するペンダント官能基のパーセントを見積もることができる。いくつかの実施態様において、ハロゲンとチオールを有するアニリンは、反応性改質化合物として使用することができ、ESCAによって容易に定量することができる。
そのような膜において、改質組成物を塗布前の、窒素の原子パーセント、したがって識別層の表面上のアミンの総数は、MPDにのみによる。しかし、改質組成物を塗布した後は、窒素の原子パーセントは、MPDおよび反応性改質化合物中のアニリンの両方からのものである。窒素の全表面%を計算するために、2つの考察が重要である。第1に、MPD由来基は2つの窒素を含有している。そして、第2に、ESCAの浸透深さは、平均して、多分、MPD上の両方の窒素を組み入れるのに十分大きい。これらの考察を使用すると、MPDおよびアニリンに関する全窒素は、式1に示されるように書くことができる。
式1:
全表面窒素パーセント(%TSN)=MPDからのN+アニリンからのN
=2×表面MPD+アニリン
それに、チオールまたはハロゲンが、アニリン上のペンダント官能基に由来するならば、硫黄またはハロゲンの原子パーセントは、アニリンの表面被覆率の直接の尺度である。ここで使用するときは、モノチオールアニリンまたはモノハロゲン化アニリンの原子パーセントは、原子パーセントX%として表わされるであろう。アニリンが複数のペンダント官能基を含む実施態様においては、原子パーセント(X%)は、反応性改質化合物当たりのペンダント官能基の平均数によって割ることができる。モノペンダント官能基アニリンについては、表面被覆率は式2を用いて見積もることができる。
式2:
アニリン/MPD=%X/((%TSN−アニリン)×0.5)
=%X/((%TSN−%X)×0.5)
上に記載された手法は、MPD−TMC識別層を有する膜上の3−チオアニリンおよび3−クロロアニリンの表面被覆率を見積もるために、実施例の欄において下記実施例で用いられる。たとえば、いくつかの実施態様においては、ペンダント官能基は、ここに説明するように、識別層の化学基に対する加えたペンダント官能基のパーセントとして計算して、改質された識別層の約10〜45%を含む。さらに、いくつかの実施態様においては、改質された識別層は、識別層の内側の面の近くの領域と比較して、改質された識別層の外側の面の近くの領域におけるペンダント官能基に由来する基の比が約1.5:1に等しいことができる。
いくつかの実施態様において、多層膜は、未改質の識別層を有する膜と比較して、改質された表面電荷を有することができる。表面電荷を減少させることは、膜の有機物汚損を減少させるとともに、他の効果ももたらすことができる。たとえば、MPDとTMCの界面重合によって製造されたポリアミド膜は、残存アミンおよび酸のために、2つの表面に結合した変えられた化学種を有することができる。しかし、ポリアミド識別層を製造するいくつかの操作条件は、残存酸基による負の表面電荷を有するMPD−TMC識別層を製造することができる。しかし、本発明の実施態様において、ここに説明するように、残存酸が反応性改質化合物上の官能基と反応するので、またはここに説明するように、カルボン酸基が、N,N′−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)のような追加の縮合剤を介してMPDと反応するので、多層膜はほとんど中性の電荷を有することができる。
膜の別の重要な特性は膜の表面エネルギーである。表面エネルギーは膜を通過する流束を制御する主効果である。したがって、膜の表面エネルギーは、ペンダント官能基が、そのような官能基を有しない類似した膜と比較して、流束の変化を引き起こすことができるかどうかを決めるために測定することができる。
ペンダント官能基を変えたときに表面エネルギーがどのように変化するかを測定することによって、反応性改質化合物上のペンダント官能基の有用性を測定することができる。いくつかの実施態様において、アニリン反応性改質化合物上のペンダント官能基による流束の改善の順序は測定することができる。いくつかの実施態様において、ケトンは複数メチルエーテルおよびチオールとほぼ等しいものであることができ、ケトンは単一メチルエーテルよりも有用であることができ、単一メチルエーテルはエステルよりも有用であることができ、エステルはメチオールよりも有用であることができ、メチオールは第一級アミンよりも有用であることができ、第一級アミンは第二級アミンよりも有用であることができ、そして、第二級アミンは第三級アミンよりも有用であることができる。すなわち、ケトン≒複数メチルエーテル≒チオール>単一メチルエーテル>エステル>メチオール>第一級アミン>第二級アミン>第三級アミン。さらに、いくつかの実施態様においては、単一の反応性改質化合物上の複数のペンダント官能基は、流束改善について効果を増加させることができる。
いくつかの実施態様において、改質された識別層上のペンダント官能基がエーテル、ケトンおよびチオールから選択されるときは、改質された識別層を含む多層膜は、改質された識別層を有しない膜と比較して、硝酸塩、シリカ、ホウ酸、ヒ素およびセレンならびに金属塩の少なくとも1つを含む溶質の阻止率を改善することができる。さらに、多層膜は、アルコール、消毒副生成物、ハロゲン化された溶媒、医薬品、および内分泌撹乱物質の少なくとも1つを含む小さな有機物の阻止率を改善することができる。ここに使用するときは、「消毒副生成物」とは、水処理設備で用いられる消毒剤が、臭化物および/または源水の中に存在する天然の有機物(すなわち朽ちる植物)と反応したときに形成される副生成物をいう。異なった消毒剤は異なった種類または量の消毒副生成物を生成する。消毒副生成物としては、限定するものではないが、トリハロメタン、ハロ酢酸、臭素酸塩、および亜塩素酸塩を挙げることができる。さらに、ハロゲン化された溶媒としては、限定するものではないが、塩化メチレン(ジクロロメタン)、メチルクロロホルム(1,1,1−トリクロロエタン)、ペルクロロエチレン(四塩化エチレン)、およびトリクロロエチレンを挙げることができ、そして、医薬品としては、とりわけ、抗生物質、抗うつ薬、避妊薬、発作薬、化学療法剤、抗生物質、ホルモン、鎮痛薬、イブプロフェン、アスピリン、精神安定剤、コレステロール低下化合物、およびカフェインを挙げることができる。また、ここで使用するときは、「内分泌撹乱物質」は、身体の中に吸収されたときに、ホルモンを模倣または妨害して、身体の正常な機能を混乱させる合成化学物質である。この混乱は、正常なホルモン水準を変更し、ホルモンの生成を停止もしくは刺激し、またはホルモンが身体を通って移動する経路を変え、それによりこれらのホルモンが制御している機能に影響することによって起こり得る。内分泌撹乱物質としては、とりわけ、ジエチルスチルベステロール、ダイオキシン、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ジクロロジフェニルトリクロロエタン(DDT)、および他のいくつかの農薬を挙げることができる。
ここに説明するように、いくつかの実施態様においては、改質された識別層中の化学結合は、ある種の反応性改質化合物の使用によって、より堅くすることができる。たとえば、識別層と芳香族反応性改質化合物上のアミド官能基との間の化学結合は、識別層と脂肪族反応性改質化合物上のアミド官能基との間の化学結合よりも堅くなることができる。いくつかの実施態様においては、より堅い化学結合は、それほど堅くない化学結合を有する多層膜と比較して、より高い流束を有する多層膜を生成することができる。
いくつかの実施態様においては、本発明の多層膜は、汚損を減少させるように設計することができる。水システムにおける膜の汚損は、膜を通る流束を制限し、そして究極的には膜の耐用年数を制限する場合がある。汚損問題としては、水中の天然有機物、石鹸および油のような人造の物質、ならびに細菌増殖を挙げることができる。汚損は、また、膜濾過装置の濃縮水側における化学物質に対する膜表面の化学的または物理的引力によっても引き起こされ得る。さらに、追加の有機物が微生物の食物となるときは、微生物の生育による汚損は増加し得る。
汚損の問題はすでに広く調べられており、理論に束縛されることを望まないが、汚損を下げるためのいくつかの「ルール」が提案されている。そのようなルールは、芳香族化合物表面(たとえばMPD−TMC)が脂肪族化合物表面(たとえばピペラジン識別層)よりも汚損しやすいことを含むことができる。正に荷電された表面は、負に荷電された表面よりも汚損しやすい。平滑な表面は、粗い表面よりも汚損しにくい。特定の連結基長さで殺生剤がくっついた表面は、殺菌性のままである。表面上の特定の金属イオンは、海水における表面の汚損を止めることが証明されている。
しかし、これらの一般法則は、ほとんど特定の汚損物質に対するものである。地表水の中に見いだされるもののような天然有機物は、海洋における汚損、バイオ汚損、および油や界面活性剤のような合成汚染物質による汚損とは異なった汚損解決法を有することができる。
本発明の実施態様は、汚損を減少させるように設計することができる。いくつかの実施態様においては、汚損は、汚損に対して物理的にまたは化学的に耐性のある改質された識別層表面を作ることによって、および/または微生物を殺す殺菌性膜表面を作ることによって減少させることができる。いくつかの実施態様においては、識別層にピペラジン由来ペンダント官能基を付加することは、表面電荷を正から負に変えさせることができ、表面を平滑化することができ、そして表面を芳香族化合物からほとんど脂肪族化合物に変えることができる。いくつかの実施態様においては、殺菌性ペンダント官能基を付加することは、また、表面電荷を変えることもできる。
ここに説明するように、本発明の多層膜は、異なった化合物およびイオンに対する選択率のより大きな範囲を可能にすることができる。選択率は、どのペンダント官能基が改質された識別層に連結されるかに依存することができる。たとえば、MPD−TMC識別層については、3−アミノアセトフェノンおよび3−メトキシアニリンのようなペンダント官能基は、塩化ナトリウム、イソプロピルアルコール、および硝酸ナトリウムの阻止率に著しい改善を与えることができる。
種々様々の膜形状が、商業上入手可能であり、本発明に有用である。これらには、螺旋状に巻かれた膜、中空繊維膜、管状膜または平板型膜がある。膜の組成に関し、多くの場合、膜は、識別層の表面に被覆された、識別層以外の吸湿性重合体を有する。これらの重合体の中には、重合体界面活性剤、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、およびポリアクリル酸またはソルビトールおよびグリセリンのような多価アルコールがある。いくつかの実施態様においては、識別層の形成は、多官能化合物と多官能酸ハロゲン化物、多官能酸無水物および多官能二無水物の少なくとも1つとの実質的な反応の前に、錯化剤を有機溶媒と接触させることを含むことができる。錯化剤は、たとえば米国特許第6,562,266号明細書に記載されたような方法を含むことができる。これらの重合体および錯化剤の存在は、一般に、様々な反応性改質化合物と識別層が接触する限り、本発明の実施態様に影響しないであろう。最終的な膜の形になった後に識別層が接触させられることになるならば、膜の形状と組成は、膜が記載された改質組成物および反応性改質化合物と接触することができるような状態であるべきである。
ここで使用するときは、次の用語は与えられた定義を有する。「阻止率」とは、溶媒と一緒に膜を通り抜けない、特定の溶解または分散した物質(すなわち溶質)のパーセントである。阻止率は、100から、膜を通り抜けた溶解または分散した物質のパーセントすなわち溶質透過率(溶解した物質が塩であるならば「塩透過率」)を引いた数に等しい。「流束」とは、溶媒(典型的には水)が膜を通り抜ける流量である。「逆浸透膜」とは、約95〜100%のNaCl阻止率を有する膜である。「ナノ濾過膜」とは、NaCl阻止率が約0〜約95%であり、かつ少なくとも1種の二価のイオンまたは有機化合物の阻止率が約20〜約100%である膜である。
次の実施例は例証の目的のためにのみ提供されるものであり、本発明の範囲を限定するものではない。さらに、ここに提供されるいくつかの実施例は、得られる膜の流束を改善するために、ここに説明したように、錯化剤の付加を含む。
実施例1
パイロットプラント膜製作システムにおいて、商用ポリスルホン支持体(すなわち多孔質支持体)を、2モル濃度(M)の水酸化ナトリウムの添加によってpHを約10に調節した、単位体積当たり5.2質量%(wt/vol%)のメタフェニレンジアミン(MPD)の水溶液に浸漬する。支持体ロールを一定の速度で反応テーブルを通して引く。MPD浸漬に続いて、高純度イソパラフィン溶媒(ISOPAR L、エクソン社)に0.14wt/vol%の塩化トリメソイル(TMC)を溶かした溶液の薄い均一な層を膜に塗布する。過剰のTMC溶液を、エアナイフおよび吸着盤(suction cup)によって除去する。次に、TMC/溶媒の層を塗布した後、同一の溶媒に反応性改質化合物を10ミリモル濃度(mM)で溶かした溶液を、ポリアミド識別層の上に、薄い均一の層で塗布する。パイロットプラント機械のライン速度は一定に保つ。過剰の液体を、エアナイフおよび吸引ポンプによって除去する。次に、膜を水洗槽および乾燥炉の中に通し、引き続いて吸湿性重合体を塗布する。
その後、試料クーポンをロールから切り出し試験する。
表1は、7〜8の供給液pHで、800ポンド毎平方インチ(psi)(5,515,805.83パスカル)の膜内外の圧力で、約32,000ppmの塩化ナトリウム(NaCl)を含有する水溶液からなる試験液を用いて、反応性改質化合物によって改質されたMPD−TMC識別層を評価したデータを示す。試験の前、約30分間、試料を通して液を流す。
Figure 2009536874
表1から分かるように、反応性改質化合物が4−イソプロピルアニリンであるときは、MPD−TMC識別層はかなりの量の流束を失う。しかし、反応性改質化合物がピペラジンであるときは、膜の流束は向上する。
実施例2
ポリスルホン支持体の試料を、少なくとも3時間、水の中に貯蔵する。ポリスルホン支持体は、ポリエチレンテレフタレート(PET)で作られた不織布に、ポリスルホンのジメチルホルムアミド(DMF)溶液を塗布し、水で処理することによって形成されたもである。ポリスルホン支持体の試料を、金属枠にクリップで留め、2.5wt/vol%のMPD溶液の中に少なくとも5分間浸す。支持体を紙のシートの上に置き、ラテックスゴムローラーを使用して過剰のアミン溶液を搾り取る。
膜1、2、3および4は、TMCとISOPAR Lの50ミリリットル(mL)溶液を使用して調製される。溶液は、5.2wt/vol%原料TMC溶液0.86mLにISOPAR L約49.3mLを加えることによって調製される。ゴムバリヤーをMPD被覆支持体の上に置き、ウェルを形成する。その後、TMC溶液を、ウェルの中に注ぎ、約1分間MPD被覆支持体の上に放置し、その後、流し捨てる。MPD−TMC被覆支持体は、約30秒間ヘキサンですすぎ、約1分間風乾し、その後、水の中に置く。試料は試験されるまで水の中に貯蔵する。
膜5は、TMC、ピリジンおよびISOPAR Lの溶液を用いて、上記の膜1、2、3および4について上に記載したのと同様に調製する。その溶液は、ISOPAR L中に50mMのピリジンを溶かした溶液5mLから作られた溶液49.3mLに、5.2wt/vol%のTMC溶液0.86mLを加えることによって調製される。
膜6は、TMCおよびISOPAR Lの溶液約50mLを用いて、上記の膜1、2、3および4について上に記載したのと同様に調製する。しかし、約1分間の接触の後にTMC溶液を流し捨てた後に、5mMのピリジン溶液を膜に塗布し、約30秒間反応させた。その後、ピリジン溶液を流し捨て、膜をヘキサンで約30秒間すすぎ、続いて、水の中に膜を置く。
膜7は、膜5について上に記載したのと同様に調製するが、TMC、ピリジンおよびISOPAR L溶液は、約24.5mLのISOPAR Lに0.43mLのTMCを溶かした溶液に5mMピリジン25mLを加えることによって作る。
膜8および9は、膜5について上に記載したのと同様に調製する。膜8は、ISOPAR Lに5.2mMジブチルアミン12.4mLを加えて作られた溶液49.3mLに、0.85mLのTMCを加えることによって調製する。膜9は、ISOPAR Lに5.2mMジブチルアミン6.25mLを加えて作られた溶液49.3mLに、0.85mLのTMCを加えることによって調製する。
表2は、150psi(1,034,213.59パスカル)の膜内外圧力で、約1,500ppmのNaClを含有する水溶液からなる試験液を用いて、上で調製された膜を評価したデータを示す。
Figure 2009536874
表2から分かるように、TMC溶液へのピリジンの添加は、膜5によって示されるように、TMC−MPD膜の流束を高めることができる。しかし、TMC−MPDプロセス後に膜にピリジンを添加すると、膜6によって示されるように、流束に対して同一の効果を及ぼさない。さらに、TMC溶液におけるピリジンのより高い濃度は、膜7によって示されるように、TMC−MPD膜の流束を高める。しかし、それは、膜5によって示されるように、ピリジンのより低い濃度でより顕著である。
また、膜8および9によって示されるように、TMC溶液へのジブチルアミンの添加は塩化ナトリウム(NaCl)阻止率を高める。しかし、膜9は、膜8よりも流束の減少が少ないながらもNaCl阻止率の改善を示す。
実施例3
ポリスルホン多孔質支持体上の高流束の海水膜用の配合を用いて、毎分13フィート(fpm)(毎秒0.066メートル)の連続法で標準パイロット塗布機で膜を調製する。まず、MPDの3.5質量%(wt%)水溶液を、前もって作られたポリスルホン多孔質支持体に塗布する。MPD塗布は、156秒の滞留時間を有し、過剰のMPD溶液はニップローラーを用いて除去する。ISOPAR Lに溶解したTMCは、132秒の滞留時間で1平方フィート当たり118mLで塗布する。油と水の界面で、ポリアミドが形成される。
その後、油はエアナイフおよびポンプを用いて除去される。次に、改質化合物を塗布する。一連の操作は、3−クロロアニリンおよび3−チオールアニリンの異なった濃度で行なう。その濃度は1〜15mMの範囲で変える。改質化合物の塗布量はTMC溶液について用いた塗布量と同じであり、180秒の滞留時間を有する。過剰の改質化合物はエアナイフおよびポンプを用いて除去する。その後、膜を、室温の水浴の中を通して過剰の油を除去し、その後、3.5%のグリセリンを含有する98℃の浴の中を通す。浸漬浴における滞留時間は37分である。その後、膜は95℃の温度で10.6分間、空気浮揚乾燥器を通して乾燥させる。
表3および4は、125psi(861,844.662パスカル)の膜内外圧力で、約2,000ppmのNaCl、5ppmのホウ酸、100ppmのイソプロピルアルコールおよび100ppmの硝酸ナトリウムを含有する水溶液からなる試験液を用いて、上で調製された膜を評価したデータを示す。
Figure 2009536874
Figure 2009536874
表3および表4の両方から分かるように、10mMに達した後は、平坦域が見られる。
表5および6は、調製された膜のESCA分析を示す。
Figure 2009536874
表5から分かるように、いくらかの変動は見られるが、炭素と酸素の%は比較的一定である。窒素と炭素の比は、ポリアミド識別層の構造を決定するために用いることができる。その比は、識別層の表面の中に吸収された様々な量の水による原子パーセントに及ぼす影響を排除する。硫黄パーセントは、表面上のアニリン(3−チオールアニリン)のパーセントの直接の尺度である。そして、NDは、検出できる量の硫黄が対照膜において見いだせないことを示す。
同様に、窒素は、識別層の表面で露出したMPDの尺度である。この分析については、もしMPD部分の1つの窒素が露出しているならば、平均して、他の半分もまたESCAによって測定することができる、すなわち、他の半分は露出しているか、またはESCAの浸透深さ内にあると考えられる。同様に、もし硫黄が露出しているならば、アミド結合の窒素もまた露出している。アクセス可能でないいくらかの割合によるいかなる誤差も両方の化学種について類似しているはずである。表3の流量低下を表5のデータとともに理解するならば、3−チオアニリンの最も高い濃度(たとえば15mM)については、58%の流量低下は3−チオールアニリンの39%含有によるものである。さらに、42%の流量低下のほぼ飽和水準(10mM)においては、38%のアニリン含有がある。
Figure 2009536874
表6と表4から分かるように、表6は、アニリン含有と流束低下の両方の飽和水準を示す。表6は、MPDに対するアニリンの比が11%(3−クロロアニリン)であり、流量低下が30%であることを示す。流量低下は、たとえば、3−クロロアニリンが塗布されないときの膜の流束(gfd)から、1mMの3−クロロアニリンが塗布されたときの膜の流束(gfd)を引いて流束の低下量を得ることによって計算される。したがって、流量低下は、3−クロロアニリンが塗布されないときの膜の流束と比較した、流束の低下量の割合に等しい。この計算は下に示される。
流束(0mMの3−クロロアニリン)−流束(1mMの3−クロロアニリン)=流束の低下量
流量低下=100(流束の低下量/流束(0mMの3−クロロアニリン))
約22%含有の飽和水準においては、58%の限界流束低下があり、それは5mM、10mMおよび15mMの3−クロロアニリンを塗布した膜の流量低下の平均である。
表6に示されたESCAは、また、直接、原子パーセントを調べることも可能にする。含有する塩素の飽和パーセントが約1.3%で、硫黄含有量が2%であるので、反応進行度は、3−クロロアニリンよりも3−チオアニリンの方が高い。表面汚染および吸水率が炭素および酸素の原子パーセントに影響するので、窒素(N)に対する塩素(Cl)または硫黄(S)の比較は重要である。Nに対するClおよびSの比を取ることによって、表面汚染および水から過剰の炭素および酸素は比に影響しないであろう。
実施例4
BW30膜はミネソタ州エダイナのフィルムテック社(FilmTec Corporation)から入手する。BW30膜は、商業上BW30LEおよびBW30XLEと呼ばれる商用MPDポリアミド膜である。MPDポリアミド膜BW30XLEの配合物(formulation)を、反応性改質化合物で塗布することによって本発明の方法によって改質する。この実施例において、BW30膜を対照と称する。
図1および表7〜12は、225psi(1,551,320.39パスカル)の膜内外圧力で、約2,000ppmのNaCl、5ppmのホウ酸、100ppmのイソプロピルアルコールおよび100ppmの硝酸ナトリウムを含有する水溶液からなる試験液を用いて、上で調製された膜を評価したデータを示す。
図1から分かるように、いくつかの非芳香族アミンのIPA透過率は10〜15%に近い。しかし、これらは、塗布されていない対照、BW30対照膜およびBW30LE対照膜である。改質された膜は、比較的一致した硝酸ナトリウム透過率(2.5%程度の低い透過率)を有する。さらに、3−アミノアセトフェノンで改質された膜のIPA透過率は7%である。
Figure 2009536874
表7から分かるように、芳香族ジスルフィドは標準的なハロゲン化アニリンと同様に挙動する。4−メトキシアニリンおよびN−メチル型もまたハロゲン化アニリンと似ている。大量の脂肪族性および高い易動度を有する3つの他の変形は、ジメトキシアニリンとは対照的に、性能にほとんど変化をもたらさず、それは、大きな流束の変化および溶質透過率の大きな改善を示す。
Figure 2009536874
表8から分かるように、3種のアニリン(3−アミノアセトフェノン、m−フェネチジン、3−アミノ安息香酸エチル)は、溶質透過率の実質的な改善を示す。これらは、芳香族アミド、ケトン、エーテルおよびエステルを有するアニリンである。モルホリンおよびビス(2−メトキシエチル)アミンの両方は性能に実質的な変化を示さない。とはいえ、ジエーテルを有する場合に溶質透過率のわずかな改善がある。
Figure 2009536874
表9からわかるように、実験は、異なったハロゲン化アニリンおよびアニリンの酸素含有脂肪族誘導体の影響を比較する。示されるように、3−アミノアセトフェノン、3−メトキシアニリンおよび3,5−ジメトキシアニリンは、NaCl、IPAおよび硝酸ナトリウムの透過率を減少させることを実証する。
Figure 2009536874
表10から分かるように、アニリンおよび3種の脂肪族ペンダント改質膜について、NaCl、硝酸ナトリウム、ホウ酸塩(pH8)およびIPAの透過率の比較が与えられている。3−(メチルチオール)アニリンは、最も低い流束(10gfd)ならびにずっと良好なホウ酸塩透過率を29%対43%および硝酸塩透過率1.7%対3.7%を有する。表10は、また、環状エーテルまたはチオールを有する脂肪族アミドの比較をも示す。これはモルホリンとチオモルホリンの比較である。モルホリンで改質された膜はより悪い溶質透過率を示すが、チオモルホリンは改善された溶質透過率を示す。表10は、また、1,9−ジアミノノナンを用いたときに、増加した溶質透過率を示す。
Figure 2009536874
表11から分かるように、3−クロロアニリンの付加は、濃度の増加につれて、ホウ酸塩透過率を、ある程度、21.1質量%から16.5質量%に、減らす。また、3−クロロアニリンの付加は、その濃度の増加につれて、IPA透過率を7.18質量%から5.96質量%に減らす。しかし、加えるアセチルピペラジンおよび3−アミノチオフェノールの濃度の増加は、ホウ酸塩、硝酸塩またはIPAの透過率を著しく改善するようには見えなかった。他方、アセチルピペラジンの実施例においては、アセチルピペラジンの濃度を低く(すなわち1mM)保つことは、表10の対照と比較して、アセチルピペラジンのより高い濃度よりも劇的に硝酸塩透過率を減少させた。
Figure 2009536874
表12から分かるように、フェニル基との間の連結基としてピペラジンを使用すると、溶質透過率が改善されることが示されている。表12は、3,4−メチレンジオキシアニリン、3,5−ジメトキシアニリンおよび3−アミノアセトフェノンに対する、4−ピペラジンアセトフェノンおよびピペロニルピペラジンの比較を有する。両方の場合における第三級アミンの存在は、より悪い溶質透過率(ピペロニルピペラジン)またはほんのわずかに良い溶質透過率(4−ピペラジンアセトフェノン)のいずれかを引き起こす。4−ピペラジンアセトフェノンを用いたときは流束がほんのわずかに減少する(40gfd対41gfd)が、3−アミノアセトフェノンを用いたときはずっと低い(19gfd)。改質化合物としてのピペロニルピペラジンは、流束を41gfdから25gfdに減らし、そして3,4−メチレンジオキシアニリンを用いると流束は29gfdである。
実施例5
膜は、ポリスルホン多孔質支持体の上の高流束海水膜用配合物を用いて、毎分13フィート(fpm)(毎秒0.066メートル)の連続法で標準的なパイロット塗布機で調製する。まず、MPDの3.5質量%(wt%)水溶液をあらかじめ作られたポリスルホン多孔質支持体に塗布する。MPD塗布は156秒の滞留時間を有し、過剰のMPD溶液はニップローラーを用いて除去する。ISOPAR Lに溶解したTMCを、滞留時間132秒で、1平方フィート当たり118mLで塗布する。油と水の界面において、ポリアミドが形成される。
その後、油はエアナイフおよびポンプを用いて除去する。いくつかの場合において、改質化合物を塗布する。一連の操作は、5mMの濃度で、3−アミノチオフェノール、3−クロロアニリン、アセチルピペラジン、アミノクロテン酸メチルエステル、3,5−ジメトキシアニリンおよび3−アミノアセトフェノンで行なう。改質化合物の塗布量はTMC溶液について用いた塗布量と同じであり、180秒の滞留時間を有する。過剰の改質化合物はエアナイフおよびポンプを用いて除去する。その後、膜は、室温の水浴の中を通して過剰の油を除去し、その後、摂氏98度(℃)の3.5%のグリセリンを含む浴の中を通す。浸漬浴における滞留時間は37分である。その後、膜は、95℃の温度で10.6分間、空気浮揚乾燥器を通して乾燥させる。
表13は膜の名称を示す。
Figure 2009536874
逆浸透(RO)およびナノ濾過(NF)膜の表面上に生じる可能性のあるバイオフィルム形成を観察するために、バイオフィルム形成調査は回転円板式反応器(RDR)システムで実行する。3つのRDRが用い、そして9つの(ROおよびNF)膜見本をRDRシステムにおいてシリコンゴムシーラントによってポリカーボネートクーポンの上に付着させる。表14は、異なった反応器中のROおよびNFの膜の分布を示す。
Figure 2009536874
各反応器は31日間運転する。反応器への供給水は生物活性炭(BAC)処理水である。バイオフィルムの生育を高めるために、栄養素(炭素:窒素:カリウム)を反応器に加える。グルタミン酸、グルコース、ガラクトースおよびアラビノースを炭素源として用い、硝酸カリウム(KNO)を窒素源として用い、そしてリン酸カリウム(KHPO)をカリウム源として用いる。炭素源、窒素源およびカリウム源は、100:10:1のモル比(20リットル(L)容器のナノ純水(nanopure water)中、5.54mLの炭素源、16.88mLの窒素源および4.00mLのカリウム源に相当する。)で反応器に加える。栄養素(C:N:P)およびBAC処理水の流量は、それぞれ0.50mL/分および0.70mL/分である。BAC処理水中の1ミリリットル当たりの平均培養物形成単位(CFU/mL)は、実験中、1.35〜約1.9×10CFU/mLである。バイオフィルム生育の温度の影響を無効にするために、反応器内部の温度は実験中ずっと25℃に維持し、周囲の温度もまた25℃近くである。RDR中の回転板の回転速度はすべての反応器において毎分50回転(rpm)である。
3つのRDR反応器中のROおよびNFの膜は、低温切片(cryo-sectioning)(cryo)および生/死汚染(live/dead staining)(L/D)を用いて、操作の31日間の運転の後に検査する。表15は、各膜について何の分析が実行されるかを示す。
Figure 2009536874
膜は、バイオフィルムを含む膜の表面を乱さずに、殺菌されたカミソリ刃および止血鉗子を用いて、クーポンから取り出す。膜低温切片分析に、低温槽シリーズ#Leica CM 1850を用い、各膜切片の厚さは5.0マイクロメートル(μm)である。
膜の表面上の細胞の生/死汚染には、LIVE/DEAD BacLightTMを用いる。このキットはSYTO 9(3.34mM)およびプロピジウムヨウ化物(20mM)染料を含む。膜の上の細胞を染色するために、同一量1.5μL/mLのSYTO 9およびプロピジウムヨウ化物染料を、ナノ純水の1mLで希釈し、適切な希釈の後、染料を膜の上面に加え、1時間温置する。温置の後、過剰の染料を洗い流し、染色された膜を、落射蛍光顕微鏡(顕微鏡シリーズ#株式会社ニコン、Eclipse E800、日本)で100倍の対物レンズによって観察する。
低温切片分析のために、15枚の厚さ5μmの低温切片を各膜の切片から取り、そして生きた細胞および死んだ細胞の1本線走査画像を取る。その後、その値を、Metamorph表面トポグラフィー画像分析ソフトウェアを用いて、データセットに変える。各画像は、膜の上のバイオフィルムの厚さに沿って、生きた細胞および死んだ細胞の異なった分布を与える。生きた細胞および死んだ細胞が各画像の中に存在する厚さを計算するために、中央高さにおける幅を取る。図2は、すべての膜の低温切片分析結果の概要を示す。各膜の各棒は、生きているまたは死んでいる細胞のいずれかの平均の厚さ(15切片の膜)を表わす。
図2から分かるように、RO−1およびRO−7の表面においては、生きた細胞の相対的な数は死んだ細胞よりも多い。さらに、商用膜RO−1およびRO−2の結果を、改質化合物を有する膜と比較すると、改質化合物として3−アミノアセトフェノンを有する膜RO−9は、最も少ない数の生きた細胞を有し、そして最も少ない数の死んだ細胞を有する膜の1つである。より良い細胞数を示す唯一の他の膜はNF膜である。
低温切片画像の厚さに基づいて、バイオフィルムのおよその堆積速度は、式3に示されるように計算される。
式3:
バイオフィルムの平均生育速度=バイオフィルムの平均の厚さ(μm)/運転期間(日)
膜バイオフィルムは複雑で不均質で多層混合構造であるので、この分析は単純化したものである。しかし、表16は、生育速度が低下する順序で、各膜のバイオフィルムの平均生育速度を示す。
Figure 2009536874
低温切片分析および観察日数に基づいて、バイオフィルムの最大の平均生育速度は、膜RO−6、RO−2、NFおよびRO−8の表面では1μm/日未満であるように見える。さらに、それは、表16から、改質化合物として3−アミノのアセトフェノンおよび3−クロロアニリンを用いると、膜の表面でのバイオ生育速度を減少させるように見える。
改質された識別層を有する膜の塩化ナトリウム、イソプロピルアルコールおよび硝酸塩の透過パーセントを示す。 各膜の低温切片分析結果を示す。

Claims (22)

  1. 多官能アミン、多官能アルコール、多官能チオール、および多官能酸無水物から選択される少なくとも1種の多官能化合物を含む水性塗布組成物を多孔質支持体の少なくとも表面部分に塗布し、第一の塗布された支持体を形成する工程、
    有機溶媒ならびに多官能酸ハロゲン化物、多官能酸無水物および多官能二無水物の少なくとも1種を含む有機溶媒組成物を第一の塗布された支持体に塗布し、多孔質支持体の少なくとも表面部分に識別層を形成する工程(ただし、識別層は、多官能化合物と多官能酸ハロゲン化物、多官能酸無水物および多官能二無水物の少なくとも1種との反応生成物ならびに残存反応性基を含み、残存反応性基は、多官能化合物、多官能酸ハロゲン化物、多官能酸無水物、多官能二無水物、多官能化合物の加水分解生成物、多官能酸ハロゲン化物の加水分解生成物、多官能酸無水物の加水分解生成物および多官能二無水物の加水分解生成物上の未反応官能基の少なくとも1種である。)、
    有機溶媒および官能基含有反応性改質化合物を含む改質組成物を識別層の少なくとも表面部分に塗布し、改質された識別層を形成する工程(ただし、改質組成物は識別層の少なくとも表面部分に配置され、水素結合、イオン結合、共有結合、物理的なからみ合いおよび化学結合の少なくとも1つによって識別層に固定された改質組成物層を形成する。)
    からなる膜を作る方法。
  2. 反応性改質化合物中に含まれる官能基が識別層と反応し、アミン、アミド、スルファミド、ウレタン、尿素、チオエステル、エステル、アミノエステル、イミドおよびアミン(第二級、第三級、第四級およびβ−ヒドロキシルアミンを含む。)から選択される化学結合を介して識別層に改質組成物層を固定することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 官能基が、エステル、チオエステル、エーテル、アルコール、酸無水物、エポキシド、酸ハロゲン化物、イソシアナートおよび2−オキサゾリンからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 官能基が、チオール、チオフェノール、スルフィドおよびジスルフィドからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 官能基が、アジド、アミン、アミノアルコールおよびアミノエステルからなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  6. 官能基がアミンであり、反応性改質化合物がアニリンの誘導体から選択されることを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. 反応性改質化合物が、ハロゲン化物およびチオールからなる群から選択されるペンダント官能基を含むことを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 反応性改質化合物がペンダント官能基を含み、官能基がアミンであり、そして改質化合物が次の構造
    Figure 2009536874
    によって表わされる化合物から選択されることを特徴とする請求項7に記載の方法。
  9. 反応性改質化合物が、脂肪族アミンおよび芳香族アミンからなる群から選択されるペンダント官能基を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. 反応性改質化合物が、エステル、ケトン、チオエステル、アミド、スルファミド、アルコールおよびエーテルからなる群から選択されるペンダント官能基を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 反応性改質化合物が、チオール、スルフィド、ジスルフィド、アルデヒドおよびチオフェノールからなる群から選択されるペンダント官能基を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 反応性改質化合物が、ハロゲンからなる群から選択されるペンダント官能基を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  13. 反応性改質化合物が、有機金属化合物および金属錯体からなる群から選択されるペンダント官能基を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. 第二の面に平行な第一の面を有する多孔質支持体、および内側の面および外側の面を含む改質された識別層を含む多層膜であって、内側の面は多孔質支持体の少なくとも1つの面と有効接触しており、外側の面および内側の面と外側の面との間に配置された改質された識別層の部分は、水素結合、イオン結合、共有結合、物理的なからみ合いおよび化学結合の少なくとも1つを介して改質された識別層に結合した複数のペンダント官能基を含み、化学結合はアミド、スルファミド、ウレタン、尿素、チオエステル、およびアミン(第二級アミン、第三級アミン、第四級アミンおよびβ−ヒドロキシルアミンを含む。)の少なくとも1つであることを特徴とする膜。
  15. ペンダント官能基は、脂肪族アミンおよび芳香族アミンからなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の膜。
  16. ペンダント官能基が、エステル、ケトン、チオエステル、アミド、スルファミド、アルコールおよびエーテルからなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の膜。
  17. ペンダント官能基が、チオール、スルフィド、ジスルフィドおよびチオフェノールからなる群から選択されることを特徴とする請求項14に記載の膜。
  18. 識別層は、識別層の内側の面の近くの領域に対する、識別層の外側の面の近くの領域におけるペンダント官能基に由来する基の比が約1.5:1に等しいことを特徴とする請求項14に記載の膜。
  19. 改質された識別層が、より高い阻止率を膜に付与することを特徴とする請求項14に記載の膜。
  20. 改質された識別層が、硝酸塩、シリカ、ホウ酸、ヒ素およびセレンならびに金属塩の少なくとも1種を含む溶質のより高い阻止率を膜に付与することを特徴とする請求項19に記載の膜。
  21. 改質された識別層が、アルコール、消毒副生成物、ハロゲン化された溶媒、医薬品および内分泌撹乱物質の少なくとも1種を含む小さな有機物のより高い阻止率を膜に付与することを特徴とする請求項19に記載の膜。
  22. 改質された識別層が改善されたバイオ生育阻害を膜に付与することを特徴とする請求項14に記載の膜。
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