JP2009533409A - エチレン性不飽和化合物のカルボニル化に使用するための金属錯体 - Google Patents

エチレン性不飽和化合物のカルボニル化に使用するための金属錯体 Download PDF

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Abstract

本発明は金属錯体及びそれらの調製、特に、式中のMは第8、9、又は10族金属であり、Xはハロゲン化物、HCO 、NO 、CO 2−又はカルボキシラートである、金属錯体MLnXmに関する。nは前記金属の配位数以下の数であり、mは1又は2であり、且つ該金属の酸化状態に等しい。配位子Lは、本明細書に記載する式(I)、(II)、(III)、又は(IV)の二座ホスフィンでよい。製造プロセスは、金属Mのアンミン化合物を錯体形成化合物、好適にはホスフィンと反応させることを含む。

Description

本発明はエチレン性不飽和化合物のカルボニル化に有用な安定金属錯体、及びそれらの調製に関する。
本発明は、そのような錯体を組み入れた新規触媒系にも関する。
アルコール又は水、ならびに第6、8、9、又は10族の金属、例えばパラジウム、及びホスフィン配位子、例えばアルキルホスフィン、シクロアルキルホスフィン、アリールホスフィン、ピリジルホスフィン、又は二座ホスフィンを含む触媒系が存在する状態で一酸化炭素を用いてのエチレン性不飽和化合物のカルボニル化は、多数の欧州特許及び特許出願、例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12、及び特許文献13に記載されている。特に、特許文献11、特許文献12、及び特許文献13は、高い反応率を達成可能にする触媒系を提供する二座ホスフィン配位子を開示する。リン原子間のC3アルキル架橋は、リンの第三ブチル置換基と共に特許文献13に例示されている。
特許文献14は、続いて、置換アリール架橋を有する特定の二座ホスフィン化合物群が、補給を殆ど、又は全く必要としない極めて安定な触媒を提供できることと、そのような二座触媒の使用は、これまでに開示されたものに比べ有意に高い反応速度につながることと、高い変換率で不純物が殆ど、又は全く生じないことを開示した。
特許文献15は、より高級のアルケンに用いた時、及び外部から加えた非プロトン性溶媒が存在する時に、特許文献14と同一のプロセスでの速度を開示する。
特許文献16は、C3架橋ホスフィン1,3ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパンを用いる、ビニルアセタートのカルボニル化の例を示す。引用された速度は1モルのPd当たり毎時200モル生成物であり、結果は1及び2−アセトキシメチルプロパノアートの40:60(直鎖:分枝)の割合での生成である。
特許文献17は特許文献16で用いられた二座ホスフィンへの変更を開示するが、そこでは一つ又は複数の炭素原子がヘテロ原子(「2−PA」基)で置き換えられる、随意選択的に置換できる2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3,7}]デシル基又はその誘導体に、一つ又は両方のリン原子が組み入れられる。例として、エテン、プロペン、及び幾つかの高級の末端又は内部オレフィンといった、数多くのアルコキシカルボニル化が挙げられている。これに加えて、分枝生成物:直鎖生成物の比が10:1の、ビニルアセタートのヒドロホルミル化も開示される。注目すべきことに、ビニルアセタートのアルコキシ又はヒロドキシ−カルボニル化は開示されていない。
特許文献18は特許文献17の教示を、特許文献14に開示されたタイプの1,2置換アリール架橋を有する二座ホスフィンまで拡張する。開示された好適なオレフィン置換基には、様々な置換基を有する複数のタイプが含まれる。注目すべきことに、ビニルエステルは一般的にも、又は特異的にも述べられていない。
特許文献19は、ブタジエンのカルボニル化に有用な上記タイプの両配位子架橋を記載し、特許文献20は第三炭素置換基が個々のリン原子で異なる、特許文献19の選択を記載する。
欧州特許出願公開第0055875号明細書 欧州特許出願公開第04489472号明細書 欧州特許出願公開第0106379号明細書 欧州特許出願公開第0235864号明細書 欧州特許出願公開第0274795号明細書 欧州特許出願公開第0499329号明細書 欧州特許出願公開第0386833号明細書 欧州特許出願公開第0441447号明細書 欧州特許出願公開第0489472号明細書 欧州特許出願公開第0282142号明細書 欧州特許出願公開第0227160号明細書 欧州特許出願公開第0495547号明細書 欧州特許出願公開第0495548号明細書 国際公開第96/19434号パンフレット 国際公開第01/68583号パンフレット 欧州特許第0495548(B1)号明細書 国際公開第98/42717号パンフレット 国際公開03/070370号パンフレット 国際公開第04/103948号パンフレット 国際公開第05/082830号パンフレット
しかしながら上記の系は全て、配位子−金属錯体が空気中で不安定であることから、注意深く制御された条件の下で配位子及び金属又は金属化合物から金属配位子錯体を生成する必要がある。しかしながら、安定金属化合物の使用は、触媒中毒、又は少なくとも金属アニオン及び/もしくは塩の形をした廃棄物の供給源となる可能性がある。やがてこうした作用物質は触媒系の中に、定期的に取り除く必要がある安定な金属沈着源を形成する。本発明はこの問題を、副産物の取り扱いが簡単な安定した触媒金属錯体を提供することによって解決する。
本発明の第一態様によれば、式中のMは第8、9、又は10族の金属であり、Lは配位子であり、Xはハロゲン化物、HCO 、NO ,CO 2−又はカルボキシラートであり、nは金属の配位数に等しいか、又は少ない数であり、mは1又は2であり、且つ金属の酸化状態に等しい金属錯体MLを提供する。
疑義ないよう説明すれば、本明細書で参照する第8、9、又は10族金属とは、現代の周期律表の命名法による第8、9、及び10族を含むものとする。用語「第8、9、又は10族」と言った場合は、Ru、Rh、Os、Ir、Pt、及びPdのような金属を好んで選択する。金属は好適にRu、Pt、及びPdから選択される。より好適には、金属はPdである。
典型的には、数字nは1〜6であり、より典型的には1〜4であり、特に1又は2であり、さらには特に2である。特に好適な金属錯体は、アンモニア基が除去されているものである。驚くべきことであり、且つ好都合なことに、これが、ジ−ハイドロゲンカーボナート錯体を錯体形成中に金属と更に加熱する場合に、可能であることが分かった。加熱後、ジ−ハイドロゲンカーボナート錯体は内部再配置して、炭酸アンモニウム塩及び二座カーボナート種を生成できることが分かった。これは、好都合にも、式中のXは二座カーボナート配位子であり、M、L、及びnは本明細書が規定する金属錯体MLXを生成する。
配位子Lは、好適には錯体を形成する化合物がホスフィンであるようなホスフィンである。ホスフィンは、単座又は二座ホスフィンでもよい。第三ホスフィンが好適であり、一般的な、本明細書に記載する式(I)〜(V)の第三ホスフィンに加えて、トリフェニルホスフィン;;2,2’−ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル;1,4−ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン;1,2−ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]エタン;ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]メタン;1,3−ビス[ビス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィノ]プロパン;2,2’−ビス[ビス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]−1,1’−ビナフチル;1,4−ビス[ビス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]ブタン;1,3−ビス[ビス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]プロパン;1,2−ビス[ビス(3,5−ジトリフルオロメチルフェニル)ホスフィノ]エタン;トリ(t−ブチル)ホスフィン;1,2−ビス(ジ−ターブチルホスフィノメチル)ベンゼン;l,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)ベンゼン;2,2’−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)ビフェニル;1,4−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)ブタン;l,3−ビス(ジ−ターブチルホスフィノメチル)プロパン;1,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィン)プロパン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)エタン;1,1’−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン;ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)メタン;1,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ベンゼン;トリス(p−トリル)ホスフィン;トリス(o−トリル)ホスフィン;トリシクロヘキシルホスフィン;1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ベンゼン;2,2’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ビフェニル;1,4−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)ブタン;1,3−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)プロパン;1,2−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)エタン;1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン;1,1’−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセン;1,2−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)ベンゼン;13−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)プロパン;1,2−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)エタン;1,4−ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン;1,3−ビス(ジメチルホスフィノメチル)ベンゼン;1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)ベンゼン;2,2’−ビス(ジメチルホスフィノ)ビフェニル;1,3−ビス(ジメチルホスフィノ)プロパン;1,2−ビス(ジメチルホスフィノ)エタン;1,1’−ビス(ジメチルホスフィノ)フェロセン;1,4−ビス(ジメチルホスフィノ)ブタン;1,2−ビス(ジ−フェニルホスフィノメチル)ベンゼン;,3−ビス(ジエチルホスフィノメチル)ベンゼン;1,2−ビス(ジエチルホスフィノ)ベンゼン;2,2’−ビス(ジエチルホスフィノ)ビフェニル;1,3−ビス(ジエチルホスフィノ)プロパン;1,2−ビス(ジエチルホスフィノ)エタン;1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン;及び1,1’−ビス(ジエチルホスフィノ)フェロセンから選択されてもよい。
配位子Lが二座ホスフィン配位子の時が特に好適であり、より好適には、本明細書により具体的に記載するように、式(I)、(II)、(III)、(IV)、又は(V)の二座ホスフィン配位子である。加えて、上記したように、この関係で特に好適な二座ホスフィン配位子は、L−Lは二座ホスフィン配位子であり、Mは金属であり、且つXは二座カーボナートであるML−LXである。この関係で特に好適な金属はパラジウムである。
本発明の第二の態様によれば、エチレン性不飽和化合物をカルボニル化するプロセスであって、前記化合物を、ヒドロキシル基供給源のような活性水素を有する共反応物及び触媒系が存在する下で一酸化炭素と反応させるステップを含み、触媒系が本発明の第一の態様による金属錯体に由来するプロセスを提供する。
有利なことに、そのような錯体は、(1)激しい沈積を起こさず、(2)空気感受性を
持たず、(3)触媒調製時間が短い。
1.激しい沈積を起こさない
Pd(dba)触媒系のようなPd(0)生成系では、dbaは無害な配位子である。それはパラジウムゼロ前駆体の安定化においては役割を果たすが、触媒としては機能しない。スルホン酸を使用した触媒の活性化は、プロセス溶液内へのdbaの放出を起こす。反応器内の濃縮物は沈積し、最終的には、沈積がプロセスに有害な影響を及ぼすレベルに達しない様にするために触媒リサクル流の浄化が必要となる。複合パラジウム配位子塩(特に重炭酸塩、カーボナート、アセタート、及びラクタート)は、スルホン酸のような好適酸を使った活性化では重成分を生成しない。最適な選択肢、即ち重炭酸ナトリウム及びカーボナートの塩は、活性化においてCO及び水を生成するが、これらは共に起こりえるレベルにおいてプロセス化学を妨害しない。
2.空気感受性を持たない
どのようなフルスケールのプロセス設計でも、反応器内に送り込む前に配位子をパラジウム塩及び酸と組み合わせる触媒調製システムが必要であろう。上記従来技術のプロセスのホスフィン配位子は、溶液中において極めて空気感受性であり、従ってホスフィンの不要な参酸化を回避するために、高度に脱気した溶媒が必要となる。必要とされる有機溶媒から酸素を必要とされるppm以下レベルまで効率的に除去すること、及びそれに続く分析は、規模が大きい場合難しい。本発明の複合配位子パラジウム塩は空気感受性でなく、それほど徹底に脱気していない溶媒に溶解することができる。
3.触媒調製時間の短縮
Pd(dba)触媒系のようなPd(0)生成系の複合体化及び活性化には約48時間を要する。このプロセスの最初24時間中は、遊離配位子が存在しており、系は酸化に感受性である。発明の複合パラジウム配位子塩を用いた触媒溶液は、錯体をMeP/MeOH中でスラリー状にし、スルホン酸のような好適酸を追加することで、1〜2時間で生成できる。このプロセスで形成された触媒種は、Pd(dba)触媒系から形成される触媒種と同一である。
本発明の金属錯体は、同等の金属dba錯体よりもより空気安定性であり、金属dba錯体が非触媒酸化状態の場合でも触媒的に活性状態にあることも分かった。従来技術の触媒に関する一つの問題は、ホスフィン配位子を脱気した溶媒存在下で反応チャンバに別々に加える必要があることである。ホスフィン配位子は、非常に空気感受性であることから、連続プロセスに用いる溶媒は事前に、完全に脱気して金属の錯体化の前にホスフィンが酸化しないようにしなければならない。もしホスフィン配位子が酸化されると、配位子は不活性となり、金属と錯体を形成せず、活性な触媒とならない。それ故に、本発明の安定な錯体を形成することによって、工業的プロセスでの触媒利用におけるこれら追加ステップを回避できる。
本発明の更なる態様によれば、エチレン性不飽和化合物をカルボニル化できる触媒系であって、本発明の第一の態様による金属錯体を含む触媒系を提供する。
本発明の触媒系に好適な酸は、当業者に既知である。好適な酸としては、硝酸;硫酸;酢酸及びプロピオン酸のような低級アルカン酸(C12まで);メタンスルホン酸、クロロスルホン酸、フルオロスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、例えばp−トルエンスルホン酸、t−ブチルスルホン酸、及び2−ヒドロキシプロパンスルホン酸のようなスルホン酸;スルホン化したイオン交換樹脂(酸レベルの低いスルホン酸樹脂を含む)、過塩素酸のような過塩酸;トリクロロ酢酸及びトリフルオロ酢酸のようなハロゲン化カルボン酸;オルトリン
酸;ベンゼンリン酸のようなリン酸;ならびにルイス酸とブレンステッド酸間の相互作用から誘導される酸が挙げられる。
アルコキシカルボニル化反応では、酸は、水性溶液中、18℃で測定した時、4未満、より好適には3未満のpKaを持ってもよい。好適酸としては、非置換カルボキシラート以外の、上記した酸が挙げられる。
ヒドロキシカルボニル化反応では、酸は、水性溶液中、18℃で測定した時、6未満、より好適には5未満のpKaを持ってもよい。好適酸としては上記した酸が挙げられる。
特に好適な一実施形態では、ヒドロキシカルボニル化反応での酸は、カルボン酸から誘導されてもよい。カルボン酸は、好適には、随意選択的に置換してよい、少なくとも一つカルボン酸基を有する任意のC〜C30有機化合物、より好適には少なくとも一つカルボン酸基を有する任意のC〜C16有機化合物である。酸のpKaは好適には、18℃、水性溶液中で測定した時に約2より大きい。pKaは好適には、18℃、水性溶液中で測定した時に約5未満である。有機化合物は、次のものの一つ又は複数と置換できる。ヒドロキシ基;例えばメトキシのようなC〜Cアルコキシ基;アミン基又は、例えばCl、I、及びBrのようなハロゲニド基である。好適なカルボン酸の例としては、安息香酸、置換安息香酸、酢酸、プロピオン酸、吉草酸、ブタン酸、シクロヘキシルプロピオン酸、2、3、又は4−ペンテン酸、アジピン酸、又はノナン酸が挙げられるが、これらに限定されない。
ヒドロキシカルボニル化反応に用いることができる、好適な立体障害カルボン酸の例としては、例えば2,6−ジメチル安息香酸又は2,4,6−トリメチル安息香酸のようなC〜Cアルキル置換安息香酸を含む立体障害安息香酸が挙げられるが、これらに限定されない。これらには、例えばメタ−及びパラヒドロキシ安息香酸のようなヒドロキシ置換安息香酸、及び例えば2,6−ジフルオロ安息香酸又は2,4,6−トリブロモ安息香酸のような他の置換安息香酸も挙げられる。
アルコキシカルボニル化に特に好適な酸促進剤は、スルホン酸及び上記のスルホン化イオン交換樹脂である。使用可能な低レベルの酸性イオン交換樹脂は、反応において、35mol/molより小さな、より好適には25mol/molより小さな、最適には15mol/molより小さなSOH/Pd比のレベルを提供する。該樹脂が提供するSOH濃度の典型的な範囲は、1〜40mol/molPd、より典型的には2〜30mol/molPd、最も典型的には3〜20mol/molPdである。
ヒドロキシカルボニル化反応では、溶媒は好適にはpKaが5未満、より好適にはpKaが3より大きく、且つ5未満である酸である。好適酸溶媒は、上記の酸や、より好適には酢酸及びプロパン酸のような低級アルカノイル酸(C12まで)から選択でき、最適には酢酸である。
アルコキシカルボニル化反応では、存在する酸の量は触媒系の触媒挙動にとって重要ではない。第8、9、又は10族金属、あるいは化合物に対する酸のモル比は、1:1〜500:1、好適には2:1〜100:1、特に3:1〜30:1であってよい。第8、9、又は10族金属に対する酸の比は、好適には、少なくとも1:1mol(H)/mol(C2+)であり、好適には少なくとも5:1mol(H)/mol(C2+)未満であり、より好適には少なくとも2:1であり、好適には少なくとも3:1未満であり、最適にはおおよそ2:1の比である。Hとは、活性酸部位の量を意味し、従って1モルの一塩基酸は1モルのHを有し、1モルの二塩基酸は2モルのHを有し、三塩基酸等については、それに応じて解釈されるべきである。同様にC2+は、2+のカチオン電荷を持つ金属のモル数を意味し、Mイオンの場合、金属カチオンの比はそれに応じて調製
されなければならない。例えば1モルのMカチオンは、Mのモル当たり0.5モルのC2+を持つ。
ヒドロキシカルボニル化反応では、存在する酸の量は、触媒系の触媒挙動にとって重要ではない。第8、9、又は10族金属/化合物に対する酸のモル比は、1:1〜10000:1、好適には2:1〜1000:1、特に3:1〜100:1である。
アルコキシカルボニル化反応では、好適には酸に対する二座配位子の比は、少なくとも1:2mol/mol(H)であり、好適には、第8、9、又は10族金属に対する二座配位子の比は、少なくとも1:1mol/mol(C2+)である。配位子は好適には金属mol/mol(C2+)より多く、酸について1:2mol/mol(H)の比を超えるものである。過剰な配位子は、配位子そのものが塩基として働き、反応中の酸のレベルを緩衝し、基質の分解を防止するのに有利である。一方酸の存在は、反応混合物を活性化し、反応全体の速度を向上させる。
ヒドロキシカルボニル化反応では、好適には酸に対する二座配位子の比は、少なくとも1:2mol/mol(H)であり、且つ好適には第8、9、又は10族金属に対する二座配位子の比は、少なくとも1:1(C2+)である。配位子は好適には金属mol/mol(C2+)より多い。過剰な配位子は、配位子そのものが塩基として働き、反応中の酸のレベルを緩衝し、基質の分解を防止するのに有利である。一方酸の存在は、反応混合物を活性化し、反応全体の速度を向上させる。
本発明の更なる態様によると、エチレン性不飽和化合物をカルボニル化するためのプロセスであって、該化合物を一酸化炭素及び活性水素を有する補助反応物を、カルボン酸、好適には芳香族カルボン酸を含む溶媒系、触媒系、及び場合によって水素供給源が存在する下で反応させるステップを含み、該触媒系が本発明の第一態様による金属錯体を含むプロセスが提供される。
本発明の補助反応物は、移動水素原子を有し、且つ触媒条件下でジエンと共に求核剤として反応できる任意の化合物でよい。形成される生成物のタイプは補助反応物の化学的性質が決める。特に有利な補助反応物は水であり、ヒドロキシカルボニル化は特に好適である。しかしながら、他の補助反応物も可能であり、カルボン酸、アルコール、アンモニアもしくはアミン、チオール、又はそれらの混合物等も有利である。補助反応物が水の場合は、得られる生成物は不飽和のカルボン酸であろう。カルボン酸の場合、生成物は不飽和の無水物である。アルコールが補助反応物の場合は、カルボニル化の生成物はエステルである。
同様に、アンモニア(NH)又は第一もしくは第二アミンR81NH又はR8283NHはアミドを生成し、チオールR81SHを使用した場合にはチオールエステルを生成する。上記の補助反応物では、R81、R82、及び/又はR83は、非置換、又はハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、アリール、又はHetから選択される、一つ又は複数の置換基で置換されてもよいアルキル、アルケニル、又はアリール基を表し、前記式中のR19〜R30は本明細書に規定された通りであり、且つ/あるいは一つもしくは複数の酸素もしくは硫黄原子が割り込んでいるか、又はシラノもしくはジアルキルシルコン基が割り込んでいる。
アンモニア又はアミンを使用する場合は、少量の補助反応物が反応中に存在する酸と反応して、アミド及び水を形成する。それ故に、アンモニア又はアミン補助反応物の場合、水が存在する。
カルボン酸補助反応物は、好適にはジエン反応物と同じ数に1加えた数の炭素原子を有する。
好適なアミン補助反応物は、分子当たり1〜22個の炭素原子を有し、より好適には1〜8個の炭素原子を有し、ジエン補助反応物は、分子当たり2〜22個の炭素原子、より好適には2〜10個の炭素原子を有する。アミンは、環式、部分環式、非環式の、飽和又は不飽和(芳香族を含む)でも、非置換又はハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、アリール、アルキル、Hetから選択される、一つ又は複数の置換基で置換されることができ、この時式中のR19〜R30は本明細書に規定された通り、且つ/あるいは一つもしくは複数の(好適には合計で4未満)酸素、窒素、硫黄、ケイ素原子、あるいはシラノもしくはジアルキルシリコン基、又はそれらの混合物が割り込んでいる。
チオール補助反応物は、環式、部分環式、非環式の、飽和又は不飽和(芳香族を含む)でも、非置換又はハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、アリール、アルキル、Hetから選択される、一つ又は複数の置換基で置換されることができ、この時式中のR19〜R30は本明細書に規定された通り、且つ/あるいは一つもしくは複数の(好適には合計で4未満)酸素、窒素、硫黄、ケイ素原子によって、あるいはシラノ、ジアルキルシリコン基、又はそれらの混合物が割り込んでいる。好適なチオール補助反応物は、分子当たり1〜22個の炭素原子、より好適には1〜8個の炭素原子を持つ脂肪族チオール、及び分子当たり2〜22個の炭素原子、より好適には2〜8個の炭素原子を持つ脂肪族チオールである。
補助反応物を酸と反応させなければならない場合は、補助反応物に対する酸の量は、好適量の遊離酸が存在するように選択しなければならない。一般的には、反応速度を高めるためには、好適には酸の分量は、補助反応物を大幅に上回る。
本発明のこの態様に用いるカルボン酸は、少なくとも一つのカルボン酸基を追加して有する、随意選択的に置換されてもよい任意のC〜C30化合物、より好適には少なくとも一つのカルボン酸基を有するC〜C16化合物である。酸のpKaは好適には、18℃の希釈水溶液で測定した時に約2より大きい。pKaは好適には、18℃の希釈水溶液で測定した時に約6未満である。好適なカルボン酸の例としては、随意選択的に置換できる、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ノナン酸のようなC〜C12アルカン酸;アクリル酸のようなプロペン酸、メタクリル酸のようなブテン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、及びヘプテン酸のようなC〜C12アルケン酸;乳酸が挙げられ;これらは全て直鎖でも分枝でも、環式、部分環式、又は非環式でも可能であり、それらにヘテロ原子が割り込んでいるかに関わらず、非置換、又は式中のR19〜R28が本明細書に規定されている通りの、アリール、アルキル、ヘテロ(好適には酸素)、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)N(R27)R28、又はCFから選択される一つ、又は複数の更なる置換基によって置換されてもよい。
特に好適なカルボン酸は、カルボニル化反応の酸生成物である。
ヒドロキシカルボニル化反応のようなカルボニル化反応に用いる芳香族カルボン酸は、フェニル、ナフチル、シクロペンタジエニルアニオン、インデニル、ピリジニル、及びプロリル基に基づき、好適には、芳香環と結合した少なくとも一つカルボン酸基を持つ化合物など、随意選択的に置換できるC〜C30芳香族化合物であり、より好適にはカルボ
ン酸基を少なくとも一つ有する任意のC〜C16芳香族化合物である。酸のpKaは好適には、18℃の希釈水溶液で測定した時に約2より高い。pKaは、18℃の希釈水溶液で測定した時に好適には約6未満、より好適には5未満である。
カルボン酸基は−COOH基を意味し、これは芳香族環の環式環元素に直接結合できるが、環のc又はβ炭素にも結合でき、c炭素に結合するか、又は、より好適には環に直接結合し、最適には環に直接結合する。
芳香族化合物は、以下の基の一つ又は複数によって置換されてもよい。アルキル基;アリール基;ヒドロキシ基;例えばメトキシのようなアルコキシ基;アミノ基、又は例えばF,Cl,I,Brなどのハロ基である。
カルボン酸の芳香環は、任意の利用可能な炭素原子で置換してよい。芳香環は、好適には一又は二置換体である。好適な芳香族カルボン酸の例としては、安息香酸、ナフトエ酸、及びシクロペンタデニル酸が挙げられ、特に好適な置換芳香族酸としては、例えば、2,4,6−トリメチル安息香酸、又は2,6−ジメチル安息香酸のようなC〜Cアルキル置換安息香酸、ならびにo−トルイル酸(2−メチル安息香酸)、2−ニトロ安息香酸、6−クロロ−2−メチル安息香酸、4−アミノ安息香酸、2−クロロ−6−ヒドロキシ安息香酸、2−シアノ安息香酸、3−シアノ安息香酸、4−シアノ安息香酸、2,4ジヒドロキシ安息香酸、3−ニトロ安息香酸、2−フェニル安息香酸、2−t−ブチル安息香酸、2−ナフトエ酸、1−ナフトエ酸、2,4−ジメチル安息香酸、3−メチル安息香酸、3,5−ジメチル安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、2−フルオロ安息香酸、3−プロポキシ安息香酸、3−エトキシ安息香酸、2−プロポキシ安息香酸、2,2−ジフェニルプロピオン酸、2−メトキシフェニル酢酸、オルト−アニス酸、メタ−アニス酸、4−t−ブチル安息香酸、及び2−エトキシ安息香酸が挙げられる。
芳香族カルボン酸は好適には、カルボン酸を担持する基に加えて、一つの基だけが置換されている。アルキル基は好適には、カルボン酸の芳香族環を置換する。特に好適な化合物は、o−トルイル酸である。
溶媒系が上記のカルボン酸(好適には芳香族カルボン酸)を含む時は好適には、少なくとも一つの補助溶媒も用いる。好適な補助溶媒としては、本明細書に記載する非プロトン性溶媒が挙げられる。
本発明は、金属錯体、特に貴金属ホスフィン錯体の調製にも関する。
パラジウム(II)アセチルアセトナートのような貴金属β−ジケトナートは、触媒又は触媒系の構成要素として多くの化学プロセスに用いられている。パラジウム(II)アセチルアセトナートは、塩化パラジウム(II)から製造されている。例えば英国特許出願公開第1475834(A)号明細書は、PdCl又は錯体のテトラクロロ−パラジナートを塩酸に溶解すること、得られた溶液を少なくとも理論量のアセチルアセトンと反応させること、混合液を透明な溶液になるまで攪拌すること、次にアルカリ金属水酸化物の水溶液を徐々に加えてpHを7〜8に調整すること、沈殿したPd(II)アセチルアセトナートを分離すること、及びそれを洗浄及び乾燥させることを含むプロセスを記載している。
本発明のプロセスは、出発原料として金属二塩化物を用いない金属錯体を調製するプロセスを提供する。MClは、一般的には金属スポンジに焼成/縮小し、次に塩素及び塩酸と反応させることによってアンミンから作られるため、本発明のプロセスを使用すれば、これらの追加のプロセス・ステップを回避し、環境に対する利益をもたらす。
本発明の目的は、貴金属ホスフィンのような貴金属錯体を調製するための代替プロセスを提供することである。
本発明の更なる態様によれば、式中のMは金属原子であり、Lは配位子であり、Xはハロゲン化物、HCO 、NO ,CO 2−又はカルボキシラートであり、nは金属の配位数に等しいか、又は少ない数であり、mは0、1、又は2であり、且つ金属の酸化状態に等しい金属錯体MLを調製するためのプロセスであって、金属Mのアンミン化合物を錯体形成化合物と反応させることを含むプロセスを提供する。
Mがパラジウムの時、それはPd(II)又はpd(0)でよく、それ故にパラジウム錯体製造では、mは2又は0である。
金属アンミン化合物は、イオン性化合物でよい。この場合、アニオンは好適には、ハロゲン化物(好適にはクロリド)、重炭酸塩、カーボナート、カルボキシラート(例えばアセタート、ラクタート、もしくはシトラート)、又はニトラートから選択される。好適なパラジウムアンミン化合物としては、Pd(NHC1,Pd(NH(HCO,Pd(NH(CHCO,Pd(NH(NO,Pd(NHCl,Pd(NH(HCO,Pd(NH(CHCOが挙げられ、これらは特に好適な金属アンミン化合物である。
特に好適な反応は、以下に記載する二座配位子のような、本明細書が規定する配位子とPd(NH(HCOとの反応である。好適な反応では、二座配位子はメタノールのような好適溶媒中でPd(NH(HCO錯体と反応させられ、数時間、典型的には2時間より長く、且つ12時間より短く、より典型的には4〜8時間熱せられる。この長時間の加熱は、アンモニアを、典型的には炭酸水素アンモニウムとして遊離して二座カーボナートを形成させる。炭酸水素アンモニウムは、溶液中で所望の金属錯体の沈殿と残ったままでもよく、又は炭酸水素アンモニウムは水に可溶性であることから水洗浄か抽出により取り除かれてもよい。有利なことに、そのような金属錯体に関してTON中での改善が見出されており、これは最終の金属錯体中にアンモニアが存在しないことに拠る可能性がある。
本明細書に記載するように、本発明の一群の実施形態では、二座ホスフィン配位子は一般式(I)の配位子である
Figure 2009533409
式中、
Arは、利用できる隣接する炭素原子上にリン原子が結合する、随意選択的に置換できるアリール成分を含む架橋基であり;
A及びBは、それぞれ独立して低級アルキレンを表し;
K、D、E、及びZは、アリール成分(Ar)の置換基であり、それぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20
、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、C(S)R2526、SR27、C(O)SR27、又はJ−Q(CR13(R14)(R15)CR16(R17)(R18)であり、式中のJは低級アルキレンを表しており;あるいはK、Z、D、及びEから選択される二つの隣接基は、それらが結合するアリール環の炭素原子と共に更なるフェニル環を形成し、該フェニル環は、水素、低級アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、C(S)R2526、SR27又はC(O)SR27から選択される一つ又は複数の置換基で随意選択的に置換され;
13〜R18は、それぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、又はHetを表し、好適には、それぞれは独立して低級アルキル、アリール、又はHetを表し;
19〜R27はそれぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、又はHetを表し;R〜R12はそれぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、又はHetを表し、好適には、それぞれは独立して低級アルキル、アリール、又はHetを表し;
,Q,Q(存在する場合)は、それぞれ独立してリン、ヒ素、又はアンチモニーを表し、後者2例の場合、上記のホスフィン又はリンの参照は、それに応じてQ及びQは両方好適にはリンを表し、より好適にはQ,Q,Q(存在する場合)はすべてリンを表すように修正される。
好適には、本発明の二座ホスフィンは、第VIB族又は第VIIIB族金属又はそれらの化合物、より好適には、好適なパラジウムと、二座配位できる。
好適には、K、D、E、又はZが−J−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)を表す時、それぞれのK、D、E、又はZは、A又はBが結合しているアリール炭素に隣接するアリール炭素上に在るか、あるいはそのように隣接していない場合には、それ自体が−J−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)を表す、残りのK、D、E、又はZ基に隣接する。
この実施形態内の二座配位子の、具体的ではあるが非限定な例としては次のものが挙げられる。1,2−ビス−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2−ビス−(ジ−t−ペンチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2−ビス−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ナフタレンである。しかしながら、当業者は他の二座配位子も、本発明の範囲から逸脱することなく想定できることを認識するだろう。
用語「A」又は「アリール」は、本明細書で使用する場合、フェニル、ナフチルのような5〜10員、好適には6〜10員炭素環式芳香族基を含み、それらの基は、K、D、E、又はZに加えて、随意選択的に、アリール、低級アルキル(アルキル基そのものは、以下に規定されるように、随意選択的に置換又は終止されてもよい)、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、式中のR19〜R27はそれぞれ独立して水素、アリール、又は低級アルキル(アルキル基そのものは、随意選択的に以下に規定されるように置換又は終止することができる)を表す、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR27、C(O)SR27、又はC(S)NR2526から選択される一つ又は複数の置換基で置換することができる。更には、アリール成分は、融合多環式基、例えばナフタレン、ビフェニレン、又はインデンでもよい。
式Iの化合物に関しては、用語「第VIB族又は第VIIIB族」金属にCr,Mo,W,Fe,Co,Ni,Ru,Rh,Os,Ir,Pt,Pdを含める。金属は好適にはNi,Pt,Pdから選択される。より好適には、金属はPdである。疑義ないよう説明すると、本明細書中で言及される第VIB族又は第VIIIB族金属とは、現代の周期律表の命名法における第6、8、9、及び10族を含むものと解釈するものとする。
用語「Het」は、本明細書で使用する場合、4〜12員、好適には4〜10員環系を含み、その環は窒素、酸素、硫黄、又はそれらの混合物から選択される一つ又は複数のヘテロ原子を含有し、且つ環は一つ又は複数の二重結合を含有するか、あるいは非芳香族、部分的に芳香族、又は全体的に芳香族の性質を有してもよい。環系は、単環系でも、二環系でも、又は融合環でもよい。本明細書に認められる各「Het」基は、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、低級アルキル(アルキル基そのものは、随意選択的に以下に規定されるように置換又は終止することができる)、式中のR19〜R27はそれぞれ独立して水素、アリール、又は低級アルキル(アルキル基そのものは、随意選択的に以下に規定されるように置換又は終止することができる)を表す、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR27、C(O)SR27、又はC(S)NR2526から選択される一つ又は複数の置換基で随意選択的に置換できる。よって、用語「Het」は、随意選択的に置換できるアゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、インドリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、オキサトリアゾリル、チアトリアゾリル、ピリダジニル、モルホリニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピペリジニル、ピラゾリル、及びピペラジニルのような基を含む。Hetでの置換は、Het環の炭素原子においてでもよく、適切であれば、一つ又は複数のヘテロ原子においてでもよい。
「Het」基は、Nオキシドの形をとることもできる。
用語「低級アルキル」は、本明細書で使用する場合は、C〜C10アルキルを意味し、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びヘプチル基を含む。特に指定しない限り、アルキル基は、十分な数の炭素原子が在る場合は、直鎖でも枝分かれしていてもよく、飽和していても不飽和でもよく、環式でも、非環式でも、又は一部環式/非環式でも、ならびに/あるいはハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR27、C(O)SR27、C(S)R2526、アリール、又はHetから選択される一つ又は複数の置換基で置換されても、又は終止してもよく、前記式中のR19〜R27はそれぞれ独立して水素、アリール、もしくは低級アルキルを表すか、又は一つもしくは複数の酸素もしくは硫黄原子、又はシラノもしくはジアルキルシリコン基が割り込んでもよい。
、R、R、R、R、R、R、R、R、R10、R11、R12、R13、R14、R15、R16、R17、R18、R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、K、D、E、及びZが表し、且つアリール及びHetを置換することができる低級アルキル基又はアルキル基は、十分な数の炭素原子がある時は、直鎖でも、分枝していても、飽和していても、又は不飽和でも、環式でも、非環式でも、又は一部環式/非環式でも、ならびに/あるいは一つもしくは複数の酸素もしくは硫黄原子が割り込んでも、又はシラノもしくはジアルキルシリコ基が割り込んでも、又は/及びハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR27、C(O)SR27、C(S)R2526、アリール、又は式中のR19〜R27はそれぞれ独立して水素、アリール、もしくは低級アルキルを表すHetから選択される一つ又は複数の置換基で置換されてもよい。
同様に、式Iの化合物でA、B、及びJ(存在する場合)が表す用語「低級アルキレン」は、本明細書で使用する場合は、C〜C10基であって、該基上の少なくとも2カ所で他の成分に結合している基を含み、その他の点は「低級アルキル」と同じに規定される。
上記の基を置換できるか、又は終止できるハロ基は、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。
本明細書に記載の式の化合物がアルケニル基を含有する場合、シス(E)及びトランス(Z)イソマー化も起こってもよい。本発明は、本明細書に規定する全ての式の化合物の、個々の立体異性体、及び適切な場合には、それらの混合物も含め、個々のその互変異性体も包含する。ジアステレオ異性体又はシス及びトランス異性体の分離は、式の化合物、又は好適なその塩もしくは誘導体の立体異性体混合物を、通常の技術、例えば分画結晶化、クロマトグラフィー、又はH.P.L.C.にかけることによって達成できる。式の一つの化合物の個々の鏡像異性体も、対応する光学的に純粋な中間体から調製するか、又は、適当であれば、対応するラセミ体の好適キラル支持体を用いたH.P.L.C.のような分離法によって、又は対応するラセミ体を好適な光学活性酸もしくは塩基と反応させることによって形成させるジアステレオ異性体塩の分画結晶化によって調製できる。
全ての立体異性体は、本発明のプロセスの範囲内に含まれる。
式Iの化合物は、本発明の触媒系の形成において、第VIB族又は第VIIIB族の金属又はその化合物を配位する配位子として機能できる。典型的には第VIB族又は第VIIIB族金属又はその化合物は、式Iの化合物の一つ又は複数のリン、ヒ素、及び/又はアンチモニー原子を配位する。
好適には、R〜R18はそれぞれ独立して低級アルキル又はアリールを表す。より好適には、R〜R18はそれぞれ独立してC〜Cアルキル、C〜Cアルキルフェニル(フェニル基は本明細書に規定するように随意選択的に置換できる)、又はフェニル(フェニル基は本明細書に規定するように随意選択的に置換できる)。より更に好適には、R〜R18はそれぞれ独立してC〜Cアルキルを表し、該アルキル基は本明細書に規定するように随意選択的に置換できる。最適には、R〜R18はそれぞれ独立して、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びシクロヘキシルのような非置換C〜Cアルキルを表す。
これに代わるか、又はこれに加えて、グループR〜R、R〜R、R〜R、R10〜R12、R13〜R15、又はR16〜R18が一つになって、それぞれ独立して1−ノルボルニル又は1−ノルボルナジエニルのような環構造を形成してもよい。合成基の更なる例としては、R〜R18間に形成される環構造が挙げられる。あるいは、基の一つ又は複数は、配位子が結合する固相を表してもよい。
特に好適な本発明の実施形態では、R、R、R、R10、R13、及びR16はそれぞれ、本明細書が規定する、同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表し、R、R、R、R11、R14、及びR17はそれぞれ、本明細書が規定する、同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表し、且つR、R、R、R12、R15、及びR18はそれぞれ、本明細書が規定する、同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表す。より好適には、R、R、R、R10、R13、及びR16はそれぞれ、同一のC〜Cアルキル、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びシクロヘキシルのような非置換C〜Cアルキルを表す;R、R、R、R11、R14、及びR17はそれぞれ、上記に規定したのと同一のC〜Cアルキルを表し;且つR、R、R、R12、R15、及びR18はそれぞれ上記に規定したのと同一のC〜Cアルキルを表す。例えば、R、R、R、R10、R13、及びR16はそれぞれメチルを表し;R、R、R、R11、R14、及びR17はそれぞれエチルを表し;且つR、R、R、R12、R15、及びR18はそれぞれn−ブチル又はn−ペンチルを表す。
本発明の特に好適な実施形態では、各R〜R18の基は、本明細書が規定する、同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表す。各R〜R18の基は好適には、同一のC〜Cアルキル基、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びシクロヘキシルなどの非置換C〜Cアルキルを表す。最適には、各R〜R18はメチルを表す。
式Iの化合物では、好適には各Q、Q、及びQ(存在する場合)は同一である。各Q、Q、及びQ(存在する場合)は最適にはリンを表す。
式Iの化合物では、A、B、及びJ(存在する場合)は好適にはそれぞれ、本明細書が規定するよう随意選択的に置換できるC〜Cアルキレン、例えば低級アルキル基を表す。好適には、A、B、及びJ(存在する場合)が表すアルキレン基は非置換である。A、B、及びJが独立に表すことができる特に好適な低級アルキレンは、−CH−又はC−である。最適には、A、B、及びJ(存在する場合)はそれぞれ、本明細書に規定する同一の低級アルキレン、特に−CH−を表す。
K、D、E、又はZが−J−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)を表さない式Iの化合物では、K、D、E、又はZは好適には、水素、低級アルキル、フェニル、又は低級アルキルフェニルを表す。K、D、E、又はZは、より好適には水素、フェニル、C〜Cアルキルフェニル、又はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、及びヘキシルのようなC〜Cアルキルを表す。最適には、K、D、E、又はZは水素を表す。
K、D、E、及びZが、それらが結合するアリール環の炭素原子と一緒になってフェニル環を形成しない式Iの化合物では、K、D、E、及びZは好適には、それぞれ独立して水素、低級アルキル、フェニル、又は低級アルキルフェニルを表す。より好適には、K、D、E、又はZは、水素、フェニル、C〜Cアルキルフェニル、又はメチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、及びヘキシルのようなC〜Cアルキルを表す。より更に好適には、K、D、E、及びZは、同一の置換基を表す。最適には、それらは水素を表す。
K、D、E、又はZがJ−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)を表さず、且つK、D、E、及びZが、それらが結合するアリール環の炭素原子と一緒になってフェニル環を形成しない式Iの化合物では、K、D、E、及びZは好適には、それぞれ、本明細書に規定するように水素、低級アルキル、アリール、又はHetから選択される同一の基を表し;特に水素又はC〜Cアルキル(より詳しくは非置換C〜Cアルキル)、とりわけ水素である。
式Iの化合物では、K、D、E、及びZの二つが、それらが結合するアリール環の炭素原子と一緒になってフェニル環を形成する場合は、フェニル環は好適には、アリール、低級アルキル(アルキル基そのものは下記のように随意選択的に置換又は終止してよい)、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、式中のR19〜R27はそれぞれ独立して水素、もしくは低級アルキル(アルキル基そのものは本明細書が規定するよう随意選択的に置換又は終止してよい)から選択される一つ又は複数の置換基で置換されてもよいOR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR27、C(O)SR27又はC(S)NR2526から選択される一つ又は複数の置換基で随意選択的に置換できる。より好適には、フェニル環は、どの置換基によっても置換されておらず、即ちそれは水素原子のみを担持する。
式Iの好適な化合物としては次の化合物が挙げられる。
A及びBはそれぞれ独立して非置換C〜Cアルキレンを表し;
K、D、Z、及びEはそれぞれ独立して水素、C〜Cアルキル、フェニル、C〜Cアルキルフェニル、もしくは式中のJは非置換のC〜Cアルキレンを表すJ−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)を表すか;又はK、D、E、及びZの二つは、それらが結合するアリール環の炭素原子と一緒になってフェニル環を形成し、該フェニル環は低級アルキル、フェニル、もしくは低級アルキルフェニルから選択される一つもしくは複数の置換基で随意選択的に置換できる。
〜R18はそれぞれ独立してC〜Cアルキル、フェニル、又はC〜Cアルキルフェニルを表す化合物。
更に好適な式Iの化合物としては、次の化合物が挙げられる。
A及びBは共に、−CH−又はCであり;
K、D、Z、及びEはそれぞれ独立して水素、C〜Cアルキルフェニル、もしくはC〜Cアルキル、又は式中のJはAと同じであるJ−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)を表すか;あるいはK、D、E、及びZのうちの二つは、それらが結合するアリール環の炭素原子と一緒になって非置換フェニル環を形成し;
〜R18はそれぞれ独立してC〜Cアルキルを表す化合物。
より更に好適な式Iの化合物としては次の化合物が挙げられる。
〜R18は同一で、且つそれぞれ独立してC〜Cアルキル、特にメチルを表す化合物。
より更に好適な式Iの化合物としては次の化合物が挙げられる。
K、D、Z、及びEはそれぞれ独立して、水素もしくはC〜Cアルキルから成る群から選択され、K、D、Z、及びEそれぞれは同一の基を表し、特にK、D、Z、及びEはそれぞれ水素を表すか;又は
Kは−CH−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)を表し、且つD、Z、及びEはそれぞれ独立して、水素もしくはC〜Cアルキルから成る群から選択され、特にD及びEが共に同一基を表し、とりわけD、Z、及びEは水素を表す化合物。
特に好適な式Iの具体的な化合物としては次のものが挙げられる。
各R〜R12は同一であり、メチルを表し;
A及びBは同一であり、−CH−を表し;
K、D、Z、及びEは同一で、水素を表す化合物。
より更なる実施形態では、Q1及び/又はQ2に結合した少なくとも一つの(CR)基、即ちCR、CR、CR、又はCR101112は、それに代わって基(Ad)で表され、
このときAdはそれぞれが随意選択的に置換できるアダマンチル又はその第三炭素原子の任意の一つを介してリン原子に結合したコングレシルラジカルを表し、前記随意選択的な置換は水素、低級アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、C(S)R2526、SR27、又はC(O)SR27から選択され;あるいはQ及び/又はQ、又はQ(存在する場合)のどちらか一方又は両方に結合する両方の(CR)は、随意選択的に置換できる2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3.7}]デシル基(2−ホスファ−アダマンチル基(2−PA−基)とも呼ばれる)、又は以下により具体的に規定するようなその誘導体を形成するか、あるいは次式の環系を形成する
Figure 2009533409
式中、
49及びR54は、それぞれ独立して水素、低級アルキル、又はアリールを表し;
50〜R53は、存在する場合、それぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、又はHetを表し;及び
Yは酸素、硫黄、又はN−R55を表し;且つR55は、存在する場合は、水素、低級アルキル、又はアリールを表す。
本実施形態では、式Iは以下の様に表すことができる。
(Ad)s(CR−A−(K,D)Ar(E,Z)−B−Q(Ad)(CR
式中のAr、A、B、K、D、E、及びZ、Q、Q、及びQ、ならびにR〜R27は、K、D、E、及びZは、−J−Q(CR13(R14)(R15))CR16(R17)(R18)に代わって−J−Q(Ad)(CR13(R14)(R15を表し、Adは上記の通りであることを除き、前記の通りであり、
S及びUは、S+Uが1以上であることを条件に0、1、又は2であり;
T,及びVは、T+Vが3以下であることを条件に0、1、又は2であり;
W及びXは、1、2、又は2である。
前述のR〜R18、R〜R、A、B、J(存在する場合)、K、D、E、又はZ、R19〜R27に関する好適な実施形態に加えて、その全ては少なくとも一つの(Ad)基が存在する本実施形態にも等しく適用され、以下も適用される。
式Iの更に好適な化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
式中、A及びBは共に−CH−又はC−、特に−CH−を表し;
K、D、Z、及びEは、それぞれ独立して水素、C〜Cアルキルフェニル、もしくはC〜Cアルキル、又は式中のJはAと同一である−J−Q(Ad)(CR13(R14)(R15))であるか;又はK、D、E、及びZの二つは、それらが結合するアリール環の炭素原子と一緒になって非置換フェニル環を形成し;
〜R、R〜R、及びR13〜R15(存在する場合)は、それぞれが独立してC〜Cアルキルを表し、且つQ及びQに結合する(Ad)基の総数が3以上、即ち、S+U≧3であり、ならびにW及びXは0、1、又は2である化合物。
式Iのより更なる好適化合物としては次の化合物が挙げられる。
式中のR〜R、R〜R、及びR13〜R15(存在する場合)は同一、且つそれぞれがC〜Cアルキル、特にメチルを表し、且つQ及びQに結合する(Ad)基の総数が3以上、即ち、S+U≧3である化合物。
式Iのより更なる好適化合物としては次の化合物が挙げられる。
式中のK、D、Z、及びEは、それぞれ独立して、水素又はC〜Cアルキルから成る群から選択され、特にK、D、Z、及びEが同一基を表し、一層特別にはK、D、Z、及びEは水素を表す化合物;あるいは
Kは−CH−Q(Ad)(CR13(R14)(R15を表し、D、Z、及びEはそれぞれ独立して、水素又はC〜Cアルキルから成る群から選択される、詳しくはD及びEの両方が同一基を表す、更に詳しくはD、Z、及びEは水素を表し、W及びXは0、1、又は2である化合物。
式Iの特に好適な具体的な化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
式中のR〜R及びR〜Rは同一であり、且つメチルを表すか、又はQ及びQに結合する(Ad)基の総数が2である、即ちS+U=2であり;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表し;
K、D、Z、及びEは同一であり、且つ水素を表す化合物。
式Iの特に好適な具体的化合物としては、Adがそれぞれの場合、同一位置でQ又はQと結合している化合物が挙げられる。Sは好適には1以上であり、且つUは1以上であり、より好適には、Sは2であり、且つUは1以上であるか、又はその逆であり、最適にはS及びUは2であり、このときSはQに結合する(Ad)基の数であり、UはQに結合する(Ad)基の数である。
この実施態様内の二座配位子の具体的ではあるが、非限定的な例としては次のものが挙げられる。1,2ビス(ジアダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2ビス(ジ−3,5−ジメチルアダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2ビス(ジ−5−t−ブチルアダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2ビス(l−アダマンチルt−ブチル−ホスフィノメチル)ベンゼン、1−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジコングレシルホスフィノメチル)ベンゼン、1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ホスファ−アダマンチル−P−メチル)ベンゼン、1−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−2−(ホスファ−アダマンチル−P−メチル)ベンゼン、l−(t−ブチルアダマンチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、及び1−[(P−(2,2,6,6,−テトラ−メチルホスフィナン−4−オン)ホスフィノメチル)]−2−(ホスファ−アダマンチル−P−メチル)ベンゼンであり、このとき「ホスファ−アダマンチル」は、2−ホスファ−l,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチル、2−ホスファ−l,3,5−トリメチル−6,9,10トリオキサアダマンチル、又は2−ホスファ−l,3,5,7−テトラ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキサアダマンチル、又は2−ホスファ−l,3,5−トリ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキサアダマンチルから選択される。しかしながら当業者は、他の二座配位子も、本発明の範囲から逸脱することなく想定できることを認識するだろう。
本明細書に述べる通り、より更なる一群の実施形態では、二座ホスフィン配位子は一般式(II)の配位子である。
Figure 2009533409
式中、
及びA、ならびにA、A、及びA(存在する場合)は、それぞれ独立して低級アルキレンを表し;
は、水素、低級アルキル、アリール、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、C(S)(R27)R28、−SR29、−C(O)SR30、−CF、もしくは−A−Q(X)Xからなる群より選択され;
は、水素、低級アルキル、アリール、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、−C(S)(R27)R28、−SR29、−C(O)SR30、−CF、もしくは−A−Q(X)Xからなる群より選択され;
は、水素、低級アルキル、アリール、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、C(S)(R27)R28、−SR29、−C(O)SR30、−CF、もしくは−A−Q(X)X10からなる群より選択され;
又は、D及びEの両方は、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一つになり、随意選択的に置換できるフェニル環を形成し、
は、CR(R)(R)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表し、XはCR(R)(R)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表すか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒になり随意選択的に置換できる2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3,7}]デシル基もしくはその誘導体を形成するか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒になり式IIIaの環系を形成し、
Figure 2009533409
は、CR(R)(R)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表し、X
CR10(R11)(R12)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表すか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒になり随意選択的に置換できる2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3,7}]デシル基もしくはその誘導体を形成するか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒になり式IIIbの環系を形成し、
Figure 2009533409
は、CR13(R14)(R15)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表し、XはCR16(R17)(R18)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表すか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒になり随意選択的に置換できる2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3,7}]デシル基もしくは誘導体を形成するか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒になり式IIIcの環系を形成し、
Figure 2009533409
は、CR31(R32)(R33)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表し、XはCR34(R35)(R36)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表すか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒になり随意選択的に置換できる2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3,7}]デシル基もしくはその誘導体を形成するか、又はX及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIdの環系を形成し、
Figure 2009533409
は、CR37(R38)(R39)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表し、X10はCR40(R41)(R42)、コングレシル、もしくはアダマンチルを表すか、又はX及びX10は、それらが結合するQと一緒になり随意選択的に置換できる2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1.{3,7}]デシル基もしくはその誘導体を形成するか、又はX及びX10は、それらが結合するQと一緒に式IIIeの環系を形成し、
Figure 2009533409
且つ、このより更なる実施形態では、
及びQ、ならびにQ、Q、及びQ(存在する場合)は、それぞれ独立してリン、ヒ素、もしくはアンチモニーを表し;
Mは、第VIB族もしくは第VIIIB族金属、もしくはその金属カチオンを表し;
は、随意選択的に置換できるシクロペンタジエニル、インデニル、又はアリール基を表し;
は、水素、低級アルキル、アルキルアリール、ハロ、CO、P(R43)(R44)R45、もしくはN(R46)(R47)R48からそれぞれが独立して選択される、一つもしくは複数の配位子を表し;
〜R18、及びR31〜R42は、存在する場合は、それぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、ハロ、もしくはHetを表し;
19〜R30、及びR43〜R48は、存在する場合は、それぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、もしくはHetを表し;
49、R54、及びR55は、存在する場合は、それぞれ独立して水素、低級アルキル、もしくはアリールを表し;
50〜R53は、存在する場合は、それぞれ独立して水素、低級アルキル、アリール、もしくはHetを表し;
、Y、Y、Y、及びYは、存在する場合は、それぞれ独立して酸素、硫黄、又はN−R55を表し;
nは0もしくは1であり;
ならびに、mは0〜5である;
ただしnが1の時は、mは0であり、nが0の時は、mは0ではない。
式IIの化合物では、好適には両Kが−A−Q(X)Xを表し、且つEが−A−Q(X)X10を表す場合は、Dは−A−Q(X)Xを表す。
この実施形態では、R〜R18及びR31〜R42は好適には、存在する場合には、それぞれ独立して水素、随意選択的に置換できるC〜Cアルキル、C〜Cアルキルフェニル(この場合フェニル基は本明細書に規定するように随意選択的に置換できる)、トリフルオロメチル、又はフェニル(この場合フェニル基は本明細書に規定するように随意選択的に置換できる)を表す。より更に好適には、R〜R18及びR31〜R42は、存在する場合には、それぞれ独立して水素、本明細書に規定するように随意選択的に置換できるC〜Cアルキル、トリフルオロメチル、又は随意選択的に置換できるフェ
ニルを表す。より更に好適には、R〜R18及びR31〜R42は、存在する場合には、それぞれ独立して水素、非置換C〜Cアルキル又はフェニルを表し、該非置換C〜Cアルキル又はフェニルは、非置換C〜Cアルキル又は式中のR19が水素もしくは非置換C〜Cアルキルを表すOR19から選択される一つ又は複数の置換基で随意選択的に置換できる。より好適には、R〜R18及びR31〜R42は、存在する場合には、それぞれ独立して水素、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びシクロヘキシルなどの非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す。R〜R18及びR31〜R42は、存在する場合には、最適にはそれぞれ独立してメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びシクロヘキシルなど非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す。
あるいは、又は加えて、R〜R、R〜R、R〜R、R10〜R12、R13〜R15、R16〜R18、R31〜R33、R34〜R36、R37〜R39、もしくはR40〜R42(存在する場合)の基の一つ、又は複数が、それらが独立に結合する炭素原子と一緒になり、1−ノルボルニル又は1−ノルボルナジエニルのような環式アルキル構造を形成してもよい。
これに代わって、又はこれらの加えて、RとR、RとR5、RとR、R10とR11、R13とR14、R16とR17、R31とR32、R34とR35、R37とR38、もしくはR40とR41(存在する場合)の基の一つ、又は複数が、それらが独立に結合する炭素原子と一緒になり環式アルキル構造、好適にはシクロヘキシル及びシクロペンチルのようなC〜C環式アルキル構造を形成してよく、R、R、R、R12、R15、R18、R33、R36、R39、及びR42(存在する場合)はそれぞれ独立して、上記のような水素、低級アルキル、トリフルオロメチル、又はアリール、特に非置換C〜Cアルキル及び水素、とりわけ非置換C〜Cアルキルを表す。
特に好適な実施形態では、各R〜R18及び各R31〜R42は、存在する場合、水素を表さない。好適には、このような配置では、Q、Q、Q、Q、及びQは、水素原子を担持しないX〜X10の炭素原子にそれぞれ結合していることを意味する。
、R、R、R10、R13、R16、R31、R34、R37、及びR40(存在する場合)は好適には、それぞれ、本明細書に規定する同一の置換基であり;R、R、R、R11、R14、R17、R32、R35、R38、及びR41(存在する場合)はそれぞれ、本明細書に規定する同一の置換基であり;R、R、R、R12、R15、R18、R33、R36、R39、及びR42(存在する場合)はそれぞれ、本明細書に規定する同一の置換基である。より好適には、R、R、R、R10、R13、R16、R31、R34、R37、及びR40(存在する場合)はそれぞれ、同一のC〜Cアルキル、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、又はシクロヘキシルのような非置換C〜Cアルキル、あるいはトリフルオロメチルであり;R、R、R、R11、R14、R17、R32、R35、R38、及びR41(存在する場合)はそれぞれ独立して、上記のC〜Cアルキル、又はトリフルオロメチルであり;R、R、R、R12、R15、R18、R33、R36、R39、及びR42(存在する場合)はそれぞれ、独立して、上記のC〜Cアルキル、又はトリフルオロメチルである。例えば、R、R、R、R10、R13、及びR16(存在する場合)はそれぞれメチルを表し;R、R、R、R11、R14、及びR17はそれぞれエチルを表し(存在する場合);且つR、R、R、R12、R15、及びR18は(存在する場合)それぞれn−ブチル又はn−ペンチルを表す。
特に好適な実施形態では、R〜R18及びR31〜R42の基それぞれは(存在する場合)、本明細書に規定の同一置換基を表す。各R〜R18及び各R31〜R42の基は、好適には同一のC〜Cアルキル基、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、又はシクロヘキシルのような非置換C〜Cアルキル、あるいはトリフルオロメチルを表す。各R〜R18及び各R31〜R42の基は、最適には非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す。
本明細書において、用語「アダマンチル」は、Q、Q、Q、Q、及びQに、特に位置1又は2でそれぞれ結合できるアダマンチル基を意味する。好適には、トリシクロ[3.3.1.1.{3,7}]デシルは、アダマンチル基の系統名であり、Q、Q、Q、Q、及びQはそれぞれ、一つ又は二つのトリシクロ[3.3.1.1.{3,7}]デシル基の1位置又は2位置に結合できる。Q及びQ、ならびにQ、Q、及びQは、存在する場合は、好適には一つ又は複数のアダマンチル基の第三炭素に結合する。アダマンチル基が非置換アダマンチルを表す時は、Q及びQ、ならびにQ、Q、及びQは、存在する場合、一つ又は二つのトリシクロ[3.3.1.1{3,7}]デシル基の1位置又は2位置に適切に結合することが好適であり、即ち、アダマンチル基の炭素原子は水素原子を担持しないのが好適である。
アダマンチル基は、水素原子以外に、低級アルキル、OR19、−OC(O)R20、ハロ、ニトロ、−C(O)R21、−C(O)OR22、シアノ、アリール、−N(R23)R24、−C(0)N(R25)R26、−C(S)(R27)R28、−CF、−P(R56)R57、−PO(R58)(R59)、−PO、−PO(OR60)(OR61)、又はSO62から選択される一つ又は複数の置換基を随意選択的に含むことができ、この時R19、R20、R21、R22、R23、R24、R25、R26、R27、R28、低級アルキル、シアノ、及びアリールは、本明細書に規定されたものであり、R56〜R62はそれぞれ、独立して水素、低級アルキル、アリール、又はHetを表す。
好適には、アダマンチル基が上記規定の置換基の一つ又は複数で置換される場合、極めて好適な置換基としては、非置換C〜Cアルキル、−OR19、−OC(O)R20、フェニル、−C(O)OR22、フルオロ、−SOH、−N(R23)R24、−P(R56)R57、−C(O)N(R25)R26、及びPO(R58)(R59)、−CFが挙げられ、この時R19は水素、非置換C〜Cアルキル又はフェニルを表し、R20、R22、R23、R24、R25、R26はそれぞれ独立して水素又は非置換C〜Cアルキルを表し、R56〜R53、R56はそれぞれ独立して非置換C〜Cアルキル又はフェニルを表す。
好適には、アダマンチル基は、水素原子以外に、上記規定の10個までの上記置換基、好適には上記規定の5個までの置換基を、より好適には上記規定の3個までの置換基を含む。好適には、アダマンチル基が水素原子以外に、本明細書に規定する置換基を一つ又は複数含む場合は好適には、各置換基は同一である。好適な置換基は、非置換C〜Cアルキル及びトリフルオロメチル、特にメチルのような非置換C〜Cアルキルである。極めて好適なアダマンチル基は、水素原子のみを含み、即ちアダマンチル基は置換されない。
式IIIの化合物内に二つ以上アダマンチル基が存在する場合、各アダマンチル基は好適には同一である。
用語「2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1.{3,7}]デシル基」は、X及びXが、それらが結合するQと一緒に組み合わさって形成する2−ホスファ−アダ
マンチル基を、X及びXが、それらが結合するQと一緒に組み合わさって形成する2−ホスファ−アダマンチル基を、X及びXが、それらが結合するQと一緒に組み合わさって形成される2−ホスファ−アダマンチル基を、X及びXが、それらが結合するQと一緒に組み合わさって形成する2−ホスファ−アダマンチル基を、ならびにX及びX10が、それらが結合するQと一緒に組み合わさって形成する2−ホスファ−アダマンチル基を意味し、この場合Q、Q、Q、Q、及びQは、その統合部分を形成するアダマンチル基の2−位置内にあり、各Q、Q、Q、Q、及びQはリンを表す。
2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1.{3,7}]デシル基(本明細書では2−ホスファ−アダマンチル基と呼ぶ)は、水素原子以外に、一つ又は複数の置換基を随意選択的に含んでよい。好適な置換基としては、アダマンチル基に関係して本明細書に規定された置換基が挙げられる。極めて好適な置換基としては、低級アルキル、特に非置換C〜Cアルキル、特にメチル、トリフルオロメチル、式中のR19が本明細書の規定通り、特に非置換C〜Cアルキルもしくはアリールである−OR19、及び4−ドデシルフェニルが挙げられる。2−ホスファ−アダマンチル基が二つ以上の置換基を含む場合、各置換基は好適には同一である。
好適には、2−ホスファ−アダマンチル基は、1、3、5、又は7の位置の一つ又は複数で、本明細書に規定する置換基により置換される。より好適には、2−ホスファ−アダマンチル基は、1、3、及び5の位置それぞれで置換される。好適には、このような配置は、2−ホスファ−アダマンチル基のリン原子が水素原子を持たないアダマンチ骨格内の炭素原子に結合していることを意味する。最適には、2−ホスファ−アダマンチル基は、1、3、5、及び7の位置それぞれで置換される。2−ホスファ−アダマンチル基が二つ以上の置換基を含む場合、各置換基は好適には同一である。特に好適な置換基は非置換C〜Cアルキル及びトリフルオロメチル、特にメチルのような非置換C〜Cアルキルである。
好適には、2−ホスファ−アダマンチル基は、2−ホスファ−アダマンチル骨格内に、2−リン原子以外に追加のヘテロ原子を含む。好適な追加のヘテロ原子としては、酸素及び硫黄原子、特に酸素原子が挙げられる。より好適には、2−ホスファ−アダマンチル基は、6、9、及び10の位置に一つ又は複数の追加のヘテロ原子を含む。より更に好適には、2−ホスファ−アダマンチル基は、6、9、及び10の位置のそれぞれに追加のヘテロ原子を含む。最適には、2−ホスファ−アダマンチル基が2−ホスファ−アダマンチル骨格内に二個以上の追加のヘテロ原子を含む場合、各追加のヘテロ原子は同一である。特に好適な2−ホスファ−アダマンチル基は、本明細書に規定の置換基の一つ又は複数で随意選択的に置換してもよく、2−ホスファ−アダマンチル骨格の6、9、及び10の位置のそれぞれに酸素原子を含む。
本明細書において極めて好適な2−ホスファ−アダマンチル基としては、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチル基、2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチル基、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキサアダマンチル基、ならびに2−ホスファ−1,3,5−トリ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキサアダマンチル基が挙げられる。最適には、2−ホスファ−アダマンチルは、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチル基又は2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチル基から選択される。
好適には、式IIIの化合物に二つ以上の2−ホスファ−アダマンチル基がある場合、
各2−ホスファ−アダマンチル基は同一である。
用語「2−ホスファ−トリシクロ「3.3.1.1.{3,7}」デシル基の上記規定は、該基が式I内に存在する場合には、該基に等しく適用されるが、この時式IIIの中のX、即ちX,X,X…X10はCR、即ち式IにおけるCR,…CR161718で表される。
用語「コングレシル」は、本明細書で使用する場合は、Q、Q、Q、Q、及びQにそれぞれ結合できるコングレシル基(ジアマンチル基としても知られる)を意味する。好適には、Q及びQ、ならびにQ、Q、及びQは、存在する場合には、コングレシル基の第三炭素の一つに結合する。好適には、コングレシル基が非置換の場合、Q及びQ、ならびにQ、Q、及びQは、存在する場合には、一つ又は複数のコングレシル基の1−位置に結合する。
コングレシル基は、水素原子以外に、一つ又は複数の置換基を随意選択的に含んでもよい。好適置換基としては、アダマンチル基に関係して本明細書に規定される置換基が挙げられる。極めて好適な置換基としては、非置換C〜Cアルキル基、特にメチル、及びトリフルオロメチルが挙げられる。最適なコングレシル基は非置換であり、水素原子のみを含む。
好適には、式IIIの化合物内に二つ以上のコングレシル基が存在する場合、各コングレシル基は同一である。
好適には、式IIIの化合物中に、式IIIa、IIIb、IIIc、IIId、又はIIIeの環系が一つ又は複数存在する場合、R50〜R53はそれぞれ独立して、低級アルキル、アリール、又はHetを示し、該基は本明細書が規定するように、随意選択的に置換及び/又は終止する。このような配置は、式IIIa〜IIIeの環系のQ、Q、Q、Q、及びQがそれぞれ、水素原子を担持する炭素原子に結合していないことを意味する。更により好適には、R50〜R53はそれぞれ独立して、随意選択的に置換できるC〜Cアルキル、好適には非置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cアルキルもしくは式中のR19が非置換C〜Cアルキルを表すOR19で随意選択的に置換できるフェニル、又はトリフルオロメチルを表す。更に好適には、R50〜R53は独立して、本明細書が規定する同一の基を表し、特にC〜Cアルキルを、とりわけメチルを表す。
好適には、式IIIの化合物中に、式IIIa〜IIIeの環系が一つ又は複数存在する場合は、R49及びR54は、それぞれ独立して随意選択的に置換できるC〜Cアルキル、好適には非置換C〜Cアルキル、非置換C〜Cアルキルもしくは式中のR19が非置換C〜Cアルキルを表すOR19で随意選択的に置換できるフェニル、トリフルオロメチルを表す。より好適には、R49及びR54は、本明細書が規定する同一の基を表し、とりわけ水素を表す。
好適には、式IIIの化合物中に、式IIIa〜IIIeの環系が一つ又は複数存在する場合は、Y〜Yは同一である。より好適には、Y〜Yはそれぞれ酸素を表す。好適には、式IIIの化合物中に、式IIIa〜IIIeの環系が二つ以上存在する場合、そのような各環系は同一である。
本発明の好適な実施形態としては次の実施形態が挙げられる。
は、CR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR10(R11)(R12)を表す実施形態;
は、CR(R)(R)を表し、Xはアダマンチルを表し、XはCR(R
)(R)を表し、且つXはアダマンチルを表す実施形態;
は、CR(R)(R)を表し、Xはコングレシルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはコングレシルを表す実施形態;
は、CR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系又は2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
は、CR(R)(R)を表し、Xはアダマンチルを表し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系又は2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
は、CR(R)(R)を表し、Xはコングレシルを表し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系又は2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
〜Xはそれぞれ独立にアダマンチルを表す実施形態;
〜Xはそれぞれ独立にコングレシルを表す実施形態;
及びXはそれぞれ独立にアダマンチルを表し、X及びXはそれぞれ独立にコングレシルを表す実施形態;
及びXは独立にアダマンチルを表し、X及びXは独立にコングレシルを表す実施形態;
及びXは独立にアダマンチルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR10(R11)(R12)を表す実施形態;
及びXは独立にコングレシルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR10(R11)(R12)を表す実施形態;
及びXは独立にアダマンチルを表し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系又は2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
及びXは独立にコングレシルを表し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系又は2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIaの環系を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系を形成する実施形態;
及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチル基を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態。
本発明の特に好適な実施形態としては、次の実施形態が挙げられる。
は、CR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR10(R11)(R12)を表す実施形態;
は、CR(R)(R)を表し、Xはアダマンチルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはアダマンチルを表す実施形態;
は、CR(R)(R)を表し、Xはコングレシルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはコングレシルを表す実施形態;
〜Xはそれぞれ独立にアダマンチルを表す実施形態;
〜Xはそれぞれ独立にコングレシルを表す実施形態;
及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIaの環系を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系を形成する実施形態;
及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチル基を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態。
式IIIの化合物では、好適には,XはXと同一であり、XはXと同一である。より好適には、XはX及びXと同一であり、存在する場合にはX及びXと同
一であり、且つXはX及びXと同一であり、存在する場合にはX及びX10と同一である。より更に好適には、X〜Xは同一である。X〜Xは、存在する場合に最適にはX〜X10のそれぞれと同一である。
式IIIの化合物では、X及びXは好適には同一の置換基を表し、X及びXは同一の置換基を表し、X及びXは(存在する場合)同一の置換基を表し、X及びXは(度存在する場合)同一の置換基を表し、X及びX10は(存在する場合)同一の置換基を表す。
式IIIの化合物では、Kは好適にはA−Q(X)X、水素、低級アルキル、−CF、フェニル、又は低級アルキルフェニルを表す。より好適には、Kは、−A−Q(X)X、水素、非置換C〜Cアルキル、非置換フェニル、トリフルオロメチル、又はC〜Cアルキルフェニルを表す。
特定の好適な実施形態は、式IIIの化合物ではKは水素を表す。
は水素を表さない別の実施形態では、Kは−A−Q(X)Xを表す。Xは好適にはX又はXと同一であり、XはX又はXと同一である。より好適には、XはX及びXの両方と同一であり、XはX及びXの両方と同一である。より更に好適には、−A−Q(X)Xは−A−Q(X)X又はA−Q(X)Xのどちらかと同一である。最適には、−A−Q(X)Xは−A−Q(X)X及びA−Q(X)Xの両方と同一である。
は最適には式IIIの化合物では水素を表す。
式IIIの化合物では、Dは好適には−A−Q(X)X、水素、低級アルキル、CF、フェニル、又は低級アルキルフェニルを表し、Eは−A−Q(X)X10、水素、低級アルキル、CF、フェニル、又は低級アルキルフェニルを表すか、あるいはD及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素と一緒に、随意選択的に置換できるフェニル環を形成する。より好適には、Dは−A−Q(X)X、水素、フェニル、C〜Cアルキルフェニル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、及びヘキシルのような非置換C〜Cアルキル、又はCFを表し;Eは−A−Q(X)X10、水素、フェニル、C〜Cアルキルフェニル、メチル、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、及びヘキシルのような非置換C〜Cアルキル、又はCFを表すか;あるいはD及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素と一緒になり、フェニル、C〜Cアルキルフェニル、非置換C〜Cアルキル、又はCFから選択される、一つ又は複数の基で随意選択的に置換できるフェニル環を形成する。
好適には、D及びEが、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に、随意選択的に置換できるフェニル環を形成する場合は、金属M又はそのカチオンは、インデニル環系に結合する。
特定の好適な実施形態では、式IIIの化合物中のDは、水素を表す。
が水素を表さない別の実施形態では、Dは−A−Q(X)Xを表す。Xは好適にはX又はXと同一であり、XはX又はXと同一である。より好適には、XはX及びXの両方と同一であり、XはX及びXと同一である。より更に好適には、−A−Q(X)Xは−A−Q(X)X又はA−Q(X)Xのどちらかと同一である。最適には、−A−Q(X)Xは−A−Q(X)X、及び存在する場合は−A−Q(X)Xの両方と同一である。
特定の好適な実施形態では、式IIIの化合物中のEは水素を表す。
が水素を表さない別の実施形態では、Eは−A−Q(X)X10を表す。X10は好適にはX又はXと同一であり、XはX又はXと同一である。より好適には、X10はX及びXの両方と同一であり、XはX及びXと同一である。より更に好適には、−A−Q(X)X10は−A−Q(X)X又はA−Q(X)Xのどちらかに同じである。最適には、−A−Q(X)X10は−A−Q(X)X及びA−Q(X)Xの両方、ならびに存在する場合は−A−Q(X)X及び−A−Q(X)Xの両方に同一である。
式IIIの化合物では、D及びEが、それらが結合するシクロペンチジエニル環の炭素原子と一緒になり、随意選択的に置換できるフェニル環を形成しない場合は、K、D、及びEは好適にはそれぞれ同一の置換基を表す。
別の好適な実施形態では、D及びEは、それらが結合するシクロペンチジエニル環の炭素原子と一緒になり、非置換フェニル環を形成する。
式IIIの化合物の極めて好適な実施形態としては、次の化合物の実施形態が挙げられる。
、D、及びEは本明細書が規定する同一の置換基である、特にK、D、及びEが水素を表す実施形態;
は水素を表し、且つD及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素と一緒になり非置換フェニル環を形成する実施形態;
は、本明細書が規定する−A−Q(X)Xを表し、D及びEは共にHを表す実施形態;
は、本明細書が規定する−A−Q(X)Xを表し、D及びEはそれらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する実施形態;
は−A−Q(X)Xを表し、Dは−A−Q(X)Xを表し、Eは−A−Q(X)X10を表す実施形態。
式IIIの特に好適な化合物としては、D及びEの両方が水素を表すか、又はD及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒になり非置換フェニル環を形成する化合物、特にD及びEの両方が水素を表す化合物が挙げられる。
式IIIの化合物では、A及びA、ならびにA、A、及びA(存在する場合)は好適には、それぞれ独立して、本明細書に規定する、例えば低級アルキルで随意選択的に置換できるC〜Cアルキレンを表す。好適には、A及びA、ならびにA、A、及びA(存在する場合)は、キラル炭素原子を含んでもよい。A〜Aが示す低級アルキレン基は好適には非置換である。A〜Aが独立して表すことができる、特定の好適な低級アルキレンは、−CH−又はC−である。A及びAのそれぞれ、ならびにA、A、及びA(存在する場合)は、最適には本明細書に規定する同一の低級アルキレン、特に−CH−を表す。
式IIIの化合物では、各Q及びQ、ならびにQ、Q、及びQ(存在する場合)は好適には同一である。最適には、各Q及びQ、ならびにQ、Q、及びQ(存在する場合)はリンを表す。
当業者は、式IIIの化合物は、本発明の触媒系の形成において、第VIB族又は第VIIIB族金属、あるいはそれらの化合物を配位する配位子として機能できることを認識するだろう。典型的には、第VIB族又は第VIIIB族金属あるいはそれらの化合物は、式IIIの化合物の一つ又は複数のリン、ヒ素、及び/又はアンチモニー原子を配位する。式IIIの化合物は、広く「メタロセン」と呼ぶことがあると認識されるだろう。
好適には、n=1であり、且つLは随意選択的に置換できるシクロペンタジエニル又はインデニル基を表す場合は、式IIIの化合物は、二つのシクロペンタジエニル環、二つのインデニル環、又は一つのインデニル環及び一つのシクロペンタジエニル環(それぞれの環系は、本明細書が規定するように随意選択的に置換してよい)のいずれかを含有してよい。このような化合物は、金属M又はその金属カチオンが二つの環系にサンドイッチされていることから、「サンドイッチ化合物」と呼ぶことがある。それぞれのシクロペンタジエニル及び/又はインデニル環系は、互いに対して実質的に同一平面上にあっても、又は互いに対して傾斜していてもよい(一般的にベントメタロセンと呼ばれる)。
あるいは、n=1であり、且つLはアリールを表す時は、本発明の化合物は、一つのシクロペンタジエニル又は一つのインデニル環(それぞれの環系は、本明細書が規定するように随意選択的に置換してよい)、及び本明細書が規定するように随意選択的に置換できるアリール環を一つ含有してよい。好適には、n=1であり、且つLがアリールを表す場合、本明細書が規定する式IIIの化合物の金属Mは、典型的には金属カチオンの形である。
本発明の特に好適な実施形態では、式IIIの化合物では、n=1であり、Lは本明細書が規定する通りであり、且つm=0である。
式IIIの化合物でn=1の時、L1は好適には、水素、低級アルキル、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、−C(S)(R27)R28、−SR29、−C(O)SR30、−CF又はフェロセニル(このことは、Lが表すシクロペンタジエニル、インデニル、又はアリール環は、フェロセニル基のシクロペンタジエニル環と直接結合することを意味する)から選択される一つ又は複数の置換基でそれぞれの環が随意選択的に置換できるシクロペンタジエニル、インデニル、又はアリール環を表し、この時R19〜R30は本明細書が規定する通りである。より好適には、Lが表すシクロペンタジエニル、インデニル、又はアリール環が置換されるのであれば、それは非置換C〜Cアルキル、ハロ、シアノ、式中のR19、R20、R21、R22、R23、及びR24がそれぞれ独立して水素又はC〜Cアルキルを表す、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24から選択される一つ又は複数の置換基で置換される。より更に好適には、Lが表すシクロペンタジエニル、インデニル、又はアリール環が置換されるのであれば、それは非置換C〜Cアルキルから選択される一つ又は複数の置換基で置換される。
好適には、n=1の時、Lは本明細書が規定するように随意選択的に置換できるシクロペンタジエニル、インデニル、フェニル、又はナフチルを表す。好適には、シクロペンタジエニル、インデニル、フェニル、又はナフチル基は非置換である。より好適には、Lはそれぞれの環が非置換である、シクロペンタジエニル、インデニル、又はフェニルを表す。最適には、Lは非置換シクロペンタジエニルを表す。
あるいは、n=0の時、本発明の化合物は、一つだけシクロペンタジエニル又はインデニル環(各環系は本明細書が規定するように随意選択的に置換してもよい)を含有する。このような化合物は、「ハーフサンドイッチ化合物」と呼ぶことがある。好適には、n=0の時、mは1〜5を表し、従って式IIIの化合物の金属Mは電子数18を有する。換言すれば、式IIIの化合物の金属Mが鉄の時は、配位子Lがもたらす電子の数は、典型的には5である。
本発明の特に好適な別の実施形態では、式IIIの化合物では、n=0であり、Lは本明細書に規定の通りであり、m=3又は4であり、特に3である。
式IIIの化合物においてnがゼロに等しく、且つmはゼロに等しくない場合、Lは好適には、低級アルキル、ハロ、−CO、−P(R43)(R44)R45、又はN(R46)(R47)R48からそれぞれ独立して選択される、一つ又は複数の配位子を表す。より好適には、Lは、非置換C〜Cアルキル、ハロ、特にクロロ、−CO、−P(R43)(R44)R45、又はN(R46)(R47)R48からそれぞれ独立して選択される、一つ又は複数の配位子を表し、このときR43〜R48は水素、フェニルのような非置換C〜Cアルキル又はアリールから独立して選択される。
好適には、式IIIの化合物中の金属M又はその金属カチオンは、典型的にはシクロペンタジエニル環、存在する場合にはインデニル環のシクロペンタジエニル成分、存在する場合にはアリール環、及び/又は存在する場合には配位子Lに結合している。典型的には、シクロペンタジエニル環又はインデニル環のシクロペンタジエニル成分は、金属とペンタハプト結合様式を示す。但し、トリハプト配位結合のような、シクロペンタジエニル環又はインデニル環のシクロペンタジエニル成分と金属間の他の結合様式も本発明の範囲に入る。
最適には、式IIIの化合物では、n=1であり、m=0であり、且つLは本明細書に規定の通りであり、特に非置換シクロペンタジエニルである。
Mは好適には第VIB族又は第VIIIB族金属を表す。換言すれば、金属Mの総電子数は18である。
式IIIの化合物では、Mは好適にはCr、Mo、Fe、Co、又はRu、あるいはそれらの金属カチオンを表す。より更に好適には、MはCr、Fe、Co、又はRu、あるいはそれらの金属カチオンを表す。最適には、Mは、第VIIIB金属又はそれらの金属カチオンから選択される。特に好適な第VIIIB金属はFeである。本明細書が規定する金属Mは、カチオン型でよく、それは好適には本明細書が規定するL及び/又はLとの配位による残留電荷を本質的に担持しないものである。
式IIIの特に好適な化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
(1)XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、その場合、R〜R12はそれぞれ独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表し、特にR〜R12はそれぞれ同一であり、特にR〜R12はそれぞれ非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、D、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びQは共にリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(2)XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表す;
は、式中のXがCR13(R14)(R15)を表し、XがCR16(R17)(R18)を表す−CH−Q(X)Xを表し;
各R〜R18はそれぞれ独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表す、特に各R〜R18は同一であり、とりわけR〜R18はそれぞれ非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、D、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素
を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(3)XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表す;
は、式中のXがCR13(R14)(R15)を表し、XがCR16(R17)(R18)を表す−CH−Q(X)Xを表す;
各R〜R18はそれぞれ独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表し、特に各R〜R18は同一であり、とりわけR〜R18はそれぞれ非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(4)XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、式中の各R〜R12は独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表し、特に各R〜R12は同一であり、とりわけ各R〜R12は非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
は、水素又はC〜Cアルキル、特に水素を表す;
、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びQは共にリンを表す;
は、水素又はC〜Cアルキル、特に水素を表す;
、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(5)XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し;
は、式中のXはCR37(R38)(R39)を表し、X10はCR40(R41)(R42)を表す−CH−Q(X)X10を表す;
各R〜R12及び各R37〜R42は、独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表し、特に各R〜R12及び各R37〜R42は同一であり、とりわけ各R〜R12及び各R37〜R42は非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;A及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びKは、同一であり、水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、
且つm=0である化合物。
(6)Xは、CR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表す;
は、式中のXがCR13(R14)(R15)を表し、XがCR16(R17)(R18)を表す−CH−Q(X)Xを表し;
は、式中のXがCR31(R32)(R33)を表し、XがCR34(R35)(R36)を表す−CH−Q(X)Xを表し;
は、式中のXがCR37(R38)(R39)を表し、X10がCR40(R41)(R42)を表す−CH−Q(X)X10を表し;
各R〜R18及びR31〜R42は、独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表し、特に各R〜R18及びR31〜R42は同一であり、とりわけ各R〜R18及びR31〜R42は非置換C〜Cアルキル、特にメチルであり;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、Q、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(7)X、X、X、及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX〜Xは、同一のアダマンチル基を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、D、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びQは共にリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(8)X、X、X、及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX〜Xは、同一のアダマンチル基を表す;
は、式中のX及びXは独立してアダマンチルを表す、とりわけX〜Xが同一のアダマンチル基を表す−CH−Q(X)Xを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(9)X、X、X、及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX〜Xは、同一のアダマンチル基を表す;
は、式中のX及びXは独立してアダマンチルを表す、とりわけX〜Xが同一のアダマンチル基を表す−CH−Q(X)Xを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(10)X、X、X、及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX〜Xは、同一のアダマンチル基を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共にリンを表す;
は、水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に、非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(11)X、X、X、及びXは独立してアダマンチルを表す;
は、式中のX及びXは独立してアダマンチルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
は、式中のX及びXは独立してアダマンチルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
は、式中のX及びX10は独立してアダマンチルを表す−CH−Q(X)X10を表し、とりわけX〜X10は、同一のアダマンチル基を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、Q、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(12)X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、D、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びQは共にリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(13)X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(14)X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(15)X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Qは共にリンを表す;
は、水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(16)X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
は、式中のX及びX10が、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチルを表す−CH−Q(X)X10を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、Q、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニル(pucと呼ぶ)を表し、且つm=0である化合物。
(17)X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIaの環系を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系を形成し、この時Y及びYは共に酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、D、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びQは共にリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(18)X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIaの環系を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系を形成し、この時Y及びYは共に酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に式IIIcの環系を形成する、−CH(X)Xを表し、この時Yは酸素を表し、R50〜R53は水素、非置換C〜Cアルキル、又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは同一であり、且つ水素又はC〜Cアルキル、特に水素を表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(19)X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIaの環系を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系を形成し、この時Y及びYは共に酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に式IIIcの環系を形成し、この時Yは酸素を表し、R50〜R53は、非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEはそれらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(20)X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIaの環系を形成する、−CH(X)Xを表し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系を形成し、この時Y及びYは共に酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共にリンを表す;
は、水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(21)X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIaの環系を形成し、X及びXは、それらが結合するQと一緒に式IIIbの環系を形成し、この時Y及びYは共に酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に式IIIcの環系を形成する−CH−Q(X)(X)を表し、この時Yは酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
は、式中のX及びXが、それらが結合するQと一緒に式IIIcの環系を形成する−CH−Q(X)(X)を表し、この時Yは酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
は、式中のX及びX10が、それらが結合するQと一緒に式IIIeの環系を形成する−CH−Q(X)(X10)を表し、この時Yは酸素を表し、R50〜R53は非置換C〜Cアルキル又はCFから独立して選択され、且つR49及びR54は水素を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、Q、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(22)X、X、X、及びXは、独立してコングレシルを表し、とりわけX〜Xは同一のコングレシル基を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、D、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びQは共にリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(23)X、X、X、及びXは、独立してコングレシルを表し、とりわけX〜Xは同一のコングレシル基を表す;
は、式中のX及びXが独立してコングレシル、とりわけX〜Xは同一のコングレシル基を表す−CH−Q(X)Xを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(24)X、X、X、及びXは、独立してコングレシルを表し、とりわけX〜Xは同一のコングレシル基を表す;
は、式中のX及びXが独立してコングレシル、とりわけX〜Xは同一のコングレシル基を表す−CH−Q(X)Xを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(25)X、X、X、及びXは、独立してコングレシルを表し、とりわけX〜Xは同一のコングレシル基を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共にリンを表す;
は、水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びEは、それらが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(26)X、X、X、及びXは、独立してコングレシルを表す;
は、式中のX及びXが独立してコングレシルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
は、式中のX及びXが独立してコングレシルを表す−CH−Q(X)Xを表す;
は、式中のX及びX10が独立してコングレシルを表す、とりわけX〜X10が同一のコングレシル基を表す−CH−Q(X)X10を表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、Q、Q、及びQはリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(27)X及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX及びXが同一のアダマンチル基を表す;
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、該式中のR、R、R、R10、R11、及びR12のそれぞれは独立してC〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表しており、特にR〜R及びR10〜R12のそれぞれは同一であり、とりわけR〜R及びR10〜R12のそれぞれが非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、D、及びEは同一であり、且つ水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びQは共にリンを表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(28)X及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX及びXが同一のアダマンチル基を表す;
は、式中のXがアダマンチルを表す、とりわけX、X、及びXが同一のアダマンチル基を表す−CH−Q(X)Xを表す;
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR16(R17)(R18)を表し、この時R〜R、R10〜R12、R16〜R18のそれぞれは独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表し、特にR〜R、R10〜R12、R16〜R18はそれぞれ同一であり、とりわけR〜R、R10〜R12、R16〜R18のそれぞれは非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは同一であり、且つ水素を表すか、又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(29)X及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX及びXが同一のアダマンチル基を表す;
は、式中のXがアダマンチルを表す、とりわけX、X、及びXが同一のアダマンチル基を表す−CH−Q(X)Xを表す;
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR16(R17)(R18)を表し、この時R〜R、R10〜R12、R16〜R18のそれぞれは独立して非置換C〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表し、特にR〜R、R10〜R12、R16〜R18はそれぞれ同一であり、とりわけR〜R、R10〜R12、R16〜R18のそれぞれは非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
、Q、及びQはそれぞれリンを表す;
及びEは、それが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
(30)X及びXは独立してアダマンチルを表し、とりわけX及びXが同一のアダマンチル基を表す;
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、前記式中のR、R、R、R10、R11、及びR12のそれぞれは独立してC〜Cアルキル又はトリフルオロメチルを表す、特にR〜Rのそれぞれ、及びR10〜R12のそれぞれが同一である、とりわけR〜R及びR10〜R12のそれぞれが非置換C〜Cアルキル、特にメチルを表す;
及びAは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共にリンを表す;
は水素又は非置換C〜Cアルキル、特に水素を表す;
及びEは、それが結合するシクロペンタジエニル環の炭素原子と一緒に非置換フェニル環を形成する;
MはFeを表す;
n=1であり、Lはシクロペンタジエニル、特に非置換シクロペンタジエニルを表し、且つm=0である化合物。
この実施形態(II)の二座配位子の、具体的であるが、しかし非限定な例としては以下のものが挙げられる。1,2−ビス−(ジメチルアミノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジターブチルホスフィノメチル)フェロセン、l−ヒドロキシメチル−2−ジメチルアミノメチルフェロセン、1,2−ビス−(ジターブチルホスフィノメチル)フェロセン、1−ヒドロキシメチル−2,3−ビス−(ジメチルアミノメチル)フェロセン、1,2,3−トリス−(ジターブチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジシクロヘキシルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジ−イソ−ブチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジシクロペンチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジエチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジ−イソプロピルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジメチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジ−(1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−2−ホスファ−アダマンチルメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジメチルアミノメチル)フェロセン−ビスメチルヨージド、1,2−ビス(ジヒドロキシメチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス(ジホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−c,c−(P−(2,2,6,6−テトラメチルホスフィナン−4−オン)ジメチルフェロセン、及び1,2−ビス−(ジ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−2−ホスファ−アダマンチルメチル))ベンゼン。しかしながら、当業者は、他の二座配位子が、本発明の範囲から逸脱することなく想定できることを認識するだろう。
本明細書に記載するように、本発明のより更なる一群の実施形態では、配位子Lは一般式(III)の二座配位子である
(III)
(X)−Q−A−R−B−Q1−X(X
式中、
A及びBは、以下記載の式(IV)について規定する通りであり、
Rは、利用可能な隣接環炭素原子にQ及びQが結合する随意選択的に置換できるシクロアルキル成分を表す;
基X、X、X、及びXは、以下記載の式(IV)について規定する通りであり;Q及びQは、以下記載の式(IV)について規定された通りである。
上式(III)では、別途記載の無い限り、基X、X、X、及びX;A及びB;ならびにQ又はQは、本明細書の式(IV)について規定する通りである。
シクロアルキル成分は好適には、3〜20個の環原子を、より好適には4〜18個の環
原子を、最適には4〜12個の環原子を、とりわけ5〜8個の環原子を有し、単環式又は多環式でよい。環原子は炭素又はヘテロでよく、本明細書で言うところのヘテロとは、硫黄、酸素、及び/又は窒素を指す。典型的には、シクロアルキル成分は、2〜20個の環炭素原子を、より好適には3〜18個の環炭素原子を、最適には3〜12個の環炭素原子を、とりわけ3〜8個の環炭素原子を有し、単環式もしくは多環式でよく、一つもしくは複数のヘテロ原子が割り込んでも、割り込まなくてもよい。典型的には、シクロアルキル成分が多環式の場合、好適には二環式又は三環式である。本明細書が規定するシクロアルキル成分は、前記隣接環炭素原子が飽和している限り不飽和結合を含んでよく、不飽和シクロアルキル成分という表現は、そのように理解するものとする。環原子とは、環骨格の一部を形成する原子を意味する。
シクロアルキル成分は、ヘテロ原子が割り込んでいるもの以外は、非置換でも、又はアリール、低級アルキル(アルキル基そのものは以下規定するように随意選択的に置換又は終止できる)、ヘテロ(好適には酸素)、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−NR2324、−C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)NR2728、もしくは−CFから選択される一つ、又は複数の更なる置換基で置換してもよく、前記R19〜R28は、下記式(IV)について本明細書に既に規定した通りである。
シクロアルキル成分は、シクロヘキシル、シクロペンチル、シクロブチル、シクロプロピル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、トリシクロデシル、ピペリジニル、モルホリニル、ノルボルニル、イソノルボルニル、ノルボルネニル、イソノルボルネニル、ビシクロ[2,2,2]オクチル、テトラヒドロフリル、ジオキサニル、o−2,3−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−エチル、シクロペンタノニル、シクロヘキサノニル、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘキサジエニル、シクロブテニル、シクロペンテノニル、シクロヘキセノニル、アダマンチル、フラン、ピラン、1,3ジオキサン、1,4ジオキサン、オキソセン、7−オキサビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ペンタメチレンスルフィド、1,3ジチアン、1,4ジチアン、フラノン、ラクトン、ブチロラクトン、ピロン、無水コハク酸、シス及びトランス無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水グルタル酸、ピロリジン、ピペラジン、イミダゾール、1,4,7トリアザシクロノナン、1,5,9−トリアザシクロデカン、チオモルホリン、チアゾリジン、4,5−ジフェニル−シクロヘキシル、4又は5−フェニル−シクロヘキシル、4,5−ジメチル−シクロヘキシル、4又は5−メチルシクロヘキシル、1,2−デカリニル、2,3,3a,4,5,6,7,7a−オクタヒドロ−1H−インデン−5,6−イル、3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1H−インデン−5,6−イル、1、2、又は3メチル−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1H−インデン−5,6−イル、トリメチレンノルボナニル、3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−インデン−5,6−イル、1、2、又は3−ジメチル−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1H−インデン−5,6−イル、1,3−ビス(トリメチルシリル)−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−3H−イソベンゾフランから選択できる。
本一群の実施形態の特に好適な組み合わせとしては、
(1)XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表し;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表し;
及びQは共にリンを表し;
Rはシス−シクロヘキシルを表す組み合わせ。
(2)XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表し;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表し;
及びQは共にリンを表し;
Rはシス−シクロペンチルを表す組み合わせ。
(3)X及びXは、それらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチル基を形成、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒に2−ホスファ−アダマンチル基を形成し;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表し;
及びQは共にリンを表し;
Rはシス−シクロヘキシルを表す組み合わせ。
(4)X、X、X、及びXはアダマンチルを表し;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表し;
及びQは共にリンを表し;
Rはシス−シクロヘキシルを表す組み合わせ。
式(III)の更に別の好適な化合物としては、
〜R12はアルキルであり、且つ同一であり、好適にはC〜Cのそれぞれがアルキル、特にメチルである化合物が挙げられる。
式(III)のとりわけ好適な具体的な化合物としては、
各R〜R12は同一であり、且つメチルである;
A及びBは同一で、且つ−CH−を表す;
Rは4,5ジメチル−シス−1,2−シクロヘキシルである化合物が挙げられる。
式IIIの好適な二座配位子の例は、シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(P,P−アダマンチル,t−ブチル−ホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(P,P−アダマンチル,t−ブチル−ホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(P,P−アダマンチル,t−ブチル−ホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン
;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロブタン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロペンタン;及びシス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロブタンであり、シス鏡像異性体が可能な場合は、前記二座配位子の全てのシス鏡像異性体を含む。
ノルボルニル架橋配位子の例としては、
Figure 2009533409
(2−エキソ,3−エキソ)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)
Figure 2009533409
(2−エンド,3−エンド)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)が挙げられる。
置換配位子の例としては、
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル),4,5ジメチルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル),1,2,4,5テトラメチルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル),3,6ジフェニルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル)−4,5ジフェニルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−5,6−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−1,3−ビス(トリメチルシリル)−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1,3H−イソベンゾフランが挙げられる。
当業者は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、又は(V)の化合物は、第8、9、又は10族の金属化合物と配位し、本発明で使用する金属錯体を形成する配位子として機能できることを認識するだろう。典型的には、第8、9、又は10族金属は、式(I)、(II)、(III)、(IV)、又は(V)の化合物の、一つ又は複数のリン、ヒ素、及び/又はアンチモニー原子を配位する。
本明細書に記載するように、本発明の更に別の一群の実施形態では、配位子Lは一般式(IV)の二座配位子である
(IV)
X1(X2)−Q−A−R−B−Q−X3(X4)
式中、
A及びBは独立して低級アルキレンを表し;
Rは、少なくとも一つの環の利用可能な隣接環原子にQ及びQ原子が結合し、前記少なくとも一つの環の、少なくとも一つの更なる非隣接環原子上にある少なくとも一つの置換基に置換される、非芳香族環を少なくとも一つ有する環式ヒドロカルビル構造を表し;前記利用可能な隣接環原子に隣接する各環原子は置換されず、前記少なくとも一つの環内にある前記利用可能な隣接環原子に隣接する他の環原子を介するか、又は前記他の隣接原子に隣接するが、前記少なくとも一つの環の外にある原子を介して、更なる3〜8個の環構造を形成し;
基X1、X2、X3、及びX4は、独立して、少なくとも一つの第三炭素原子を有する最大30原子までの一価ラジカルを表すか、あるいはX1及びX2、ならびに/又はX3及びX4は一緒になり少なくとも二つの第三炭素原子を有する最大40原子までの二価ラジカルを形成、このとき前記一価又は二価ラジカルはそれぞれ前記の少なくとも一つ又は二つの第三炭素をそれぞれ介して、相応するQ及びQ原子に結合し;且つ
及びQはそれぞれ独立してリン、ヒ素、又はアンチモニーを表す。
用語「一つの更なる非隣接環原子」は、Q及びQ原子が結合する前記利用可能な隣接環原子のどの一つにも隣接しない、環中にある任意の更なる環原子を意味する。
有利なことに、本発明のR基の環構造は、前記利用可能な隣接環原子に直接隣接する環原子、又はそのような隣接原子に隣接する非環原子を含む環構造又は環原子を含む架橋を回避することによって、過度の剛性を防ぐ。驚くべき事に発明者等は、活性部位近くの環構造内に剛性を導入することが不利益であること、及び環内のより近位の剛性よりも、柔軟な立体作用(適当な環置換により供給される)を通して有利な効果が観察されることを発見した。これは、柔軟性のない環剛性に比べ、立体作用がもたらす比較的柔軟な拘束性によるものであろう。このような柔軟な立体拘束性によって、前記利用可能な隣接環原子
に近接した場合には高い剛性によって採ることのできない、最適な相互作用位置を取り込まれた金属原子が採ることができるようになる。従って本発明のこの観点より、1,8シネオリルのような、利用可能な隣接環原子に隣接した環原子又は類似原子のノルボルニル型の架橋は除かれる。これらの構造は、活性部位近くの環内に過度の剛性を持ち込む。
それ故に、前記利用可能な隣接環原子に隣接する環原子は、それらが本明細書に規定する更なる隣接環構造の一部を形成しない限りにおいて、自己置換できる。そうでない場合、好適な置換基は、本明細書が規定する前記少なくとも一つの更なる非隣接環原子について規定された置換基から選択できる。
疑義ないよう説明すると、前記利用可能な隣接環原子に隣接する環原子又は類似の原子とは、前記二つの利用可能な環原子そのものの一つを指すものではない。一例を挙げると、Q原子に環の位置1で結合し、且つQ原子と環の位置2で結合したシクロヘキシル環は、環位置4及び5に規定の上述した二つの更なる非隣接環原子を有し、位置3及び6の前記利用可能な環原子に隣接する二つの隣接環原子を有する。
用語「非芳香族環」は、Q,Q原子がそれぞれB及びAを介して結合する少なくとも一つの環が非芳香族であることを意味し、芳香族はフェニル型の構造だけでなく、フェロセニルのシクロペンタジエニル環に見出されるような芳香属性を持つ他の環も含むように広く解釈するものであるが、どのような場合でも、この非芳香性の少なくとも一つの環上から芳香族成分を排除するものではない。
本明細書で言うところのエチレン性不飽和化合物とは、アルケン、アルキン、抱合及び非抱合ジエン、官能性アルケン等に見られるような、任意の一つ又は複数の不飽和C−C結合を含むと解釈するものとする。
前記少なくとも一つの更なる非隣接環原子の置換基は、安定性を高めるが、環式ヒドロカルビル構造内の立体構造の剛性は高めないように選択される。それ故に、置換基は、非芳香族環の立体構造を変化させないか、又は変化率を下げるために適当なサイズのものが選ばれる。この様な基は、低級アルキル、アリール、het、ヘテロ、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)N(R27)R28、又はCFから、より好適には、低級アルキル、又はヘテロから、最適にはC〜Cアルキルから独立して選択できる。少なくとも一つの環に前記更なる非隣接環原子が二つ以上存在する場合、それらはそれぞれ独立して本明細書に説明されているように置換できる。従って、二つのそのような更なる非隣接環原子が置換される場合は、置換基を一つにまとめて3〜20原子環構造などの更なる環構造を形成してもよい。そのような更なる環構造は、飽和していても不飽和でもよく、非置換でも、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、N(R23)R24、C(O)N(R25)R26、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、非置換もしくは置換アリール、低級アルキル(アルキル基自体は本明細書に規定するように、非置換でも置換されていても、もしくは終止していてもよい)、又は非置換又は置換Hetから選択される一つ又は複数の置換基で置換されてもよく、この時R19〜R30はそれぞれ独立して水素、非置換もしくは置換アリール、又は非置換もしくは置換低級アルキルを指し、且つ/あるいは一つ又は複数(好適には合計して4未満)の酸素、窒素、硫黄、ケイ素原子によって、又はシラノもしくはジアルキルケイ素基、又はそれらの混合物が割り込んでいる。
特に好適な、更なる非隣接環原子置換基は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、フェニル、オキソ、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、及びカルボキシである
。二つ以上の更なる非隣接環原子が置換される場合に特に好適な置換基は、x,y−ジメチル、x,y−ジエチル、x,y−ジプロピル、x,y−ジ−イソプロピル、x,y−ジフェニル、x,y−メチル/エチル、x,y−メチル/フェニル、飽和もしくは不飽和シクロペンチル、飽和もしくは不飽和シクロヘキシル、1,3置換又は非置換1,3H−フリル、非置換シクロヘキシル、x,y−オキソ/エチル、x,y−オキソ/メチルであり、単一環原子の二置換も想定され、典型的にはx,x−低級ジアルキルである。より典型的な置換基は、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソブチル、t−ブチル、又はオキソであり、最も典型的にはメチルもしくはエチル、又はオキソであり、最も典型的にはメチルであり、この時、該x及びyは、少なくとも一つの環の中の原子位置を意味する。
上記環式ヒドロカルビル構造の更なる置換は好適には、上記Q及びQ原子が結合する上記利用可能な隣接炭素原子ではない。環式ヒロドカルビル構造は、上記の少なくとも一つの環の、上記の更なる環原子の一つ又は複数位置で置換できるが、好適には上記の少なくとも一つの環の1、2、3、又は4のそのような環原子で置換され、より好適には1、2、又は3、最適には1又は2のそのような環原子で置換される。置換された環原子は、炭素でもヘテロでもよいが、好適には炭素である。例えば、式中のQ及びQ原子がそれぞれ環原子1,2に結合する環原子の環では、置換は好適には、位置4〜n−1の一つ又は複数の位置にて行われ、即ち6員環では位置4及び/又は5(位置6はn)、7員環の場合は位置4、5、及び/又は6、そして5員環の場合には位置4のみといった具合となる。
上記の少なくとも一つの環に二つ以上の置換基が存在する場合は、それらが合わさり、本明細書で除外されない限り、更なる環を形成できる。しかしながら、上記の利用可能な隣接環原子に隣接する該隣接環原子に結合した置換基は、他の該隣接環上の置換基と合わさり、更なる環構造を全く形成しないことが好適であるが、それはこれらが活性部位に過度の剛性を付与する可能性があるからである。
上記の少なくとも一つの環上にある利用可能な隣接位置で、A及びBにより置換されている環式ヒドロカルビル構造は、好適には関係する環結合ならびにA及びB置換基に関してシス−型の立体構造を有する。
環式ヒドロカルビル構造は好適には、5〜30個の環原子、より好適には4〜18個の環原子、最適には4〜12個の環原子を有し、単環の場合は、とりわけ5〜8環原子を有し、いずれの場合も、単環でも多環でもよい。環原子は炭素でもヘテロでもよく、本明細書においてヘテロと言及する場合、硫黄、酸素、及び/又は窒素を表す。典型的には、環式ヒドロカルビル構造は、2〜30個の環原子、より好適には3〜18個の環原子、最適には3〜12個の環原子を有し、単環の場合はとりわけ3〜8個の環原子を有し、いずれの場合も単環でも多環でもよく、一つもしくは複数のヘテロ原子が割り込んでいても、いなくともよい。典型的には、環式ヒロドカルビル構造が多環である場合は、好適には二環又は三環である。本明細書が規定する環式ヒロドカルビル構造は、Q及びQ原子が結合する上記利用可能な隣接環原子が飽和である限り不飽和結合を含んでよく、従って不飽和環式ヒロドカルビル構造と言う場合は、そのように理解するものとする。環原子とは、環骨格の一つを形成する原子を意味する。
環式ヒロドカルビル構造は、ヘテロ原子が割り込むことができることは別として、本明細書の規定によれば、飽和でも不飽和でもよい。
環式ヒロドカルビル構造は、4及び/又は5低級アルキルシクロヘキサン−1,2−ジイル、4低級アルキルシクロペンタン−1,2−ジイル、4,5及び/又は6低級アルキルシクロオクタン−1,2−ジイル、4,5,6,及び/又は7低級アルキルシクノナン
−1,2−ジイル、4,5,6,7,及び/又は8低級アルキルシクノナン−1,2−ジイル、5及び/又は6低級アルキルピペリジノン−2,3−ジイル、5及び/又は6低級アルキルモルホリノン−2,3−ジイル、O−2,3−イソプロピリデン−2,3−ジヒドロキシ−エタン−2,3−ジイル、シクロペンタノン−3,4−ジイル、シクロヘキサノン−3,4−ジイル、6−低級アルキルシクロヘキサノン−3,4−ジイル、1−低級アルキルシクロペンテン−3,4−ジイル、1及び/又は6低級アルキルシクロヘキセン−3,4−ジイル、2及び/又は3低級アルキルシクロヘキサジエン−5,6−ジイル、5低級アルキルシクロヘキサン−4−オン−1,2−ジイル、アダマンチル−1−2−ジイル、5及び/又は6低級アルキルテトラヒドロピラン−2,3−ジイル、6−低級アルキルジヒドロピラン−2,3ジイル、2−低級アルキル1,3ジオキサン−5,6−ジイル、5及び/又は6低級アルキル−1,4ジオキサン−2,3−ジイル、2−低級アルキルペンタメチレンスルフィド4,5−ジイル、2−低級アルキル−1,3ジチアン−5,6−ジイル、2及び/又は3−低級アルキル1,4ジチアン−5,6−ジイル、テトラヒドロ−フラン−2−オン−4,5−ジイル、デルタ−バレロラクトン4,5−ジイル、ガンマ−ブチロラクトン3,4−ジイル、2H−ジヒドロピロン5,6−ジイル、無水グルタル酸3,4−ジイル、1−低級アルキルピロリジン−3,4−ジイル、2,3−ジ−低級アルキルピペラジン−5,6−ジイル、2−低級アルキルジヒドロイミダゾール−4,5−ジイル、2,3,5及び/又は6低級アルキル−1,4,7トリアザシクロノナン−8,9−ジイル、2,3,4及び/又は10低級アルキル−1,5,9トリアザシクロデカン6,7−ジイル、2,3−ジ−低級アルキルチオモルホリン−5,6−ジイル、2−低級アルキル−チアゾリジン−4,5−ジイル、4,5−ジフェニル−シクロヘキサン−1,2−ジイル、4及び/又は5−フェニル−シクロヘキサン−1,2−ジイル、4,5−ジメチル−シクロヘキサン−1,2−ジイル、4又は5−メチルシクロヘキサン−1,2−ジイル、2,3,4及び/又は5低級アルキル−デカヒドロナフタレン8,9−ジイル、ビシクロ[4.3.0]ノナン−3,4−ジイル、3a、4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1H−インデン−5,6−ジイル、1,2及び/又は3メチル−3a,4,5,6,7,7aヘキサヒドロ−1H−インデン−5,6−ジイル、オクタヒドロ−4,7−メタノ−インデン−1,2−ジイル、3a,4,7,7a−テトラヒドロ−1H−インデン−5,6−ジイル、1,2及び/又は3−ジメチル−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1H−インデン−5,6−イル、1,3−ビス(トリメチルシリル)−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−3H−イソベンゾフラン−5,6−ジイルから選択できる。
いくつかの典型的な構造を以下に示すが、式中のR’、R’’、R’’’、R’’’’等は、上記の少なくとも一つの更なる非隣接環原子の置換基と同じに規定されるが、水素でもよく、又はヘテロ原子に直接結合する場合には置換されないヘテロ原子を表してもよく、同一でも異なっていてもよく、少なくとも一つのR’原子は水素でないか、又はヘテロ原子に直接結合する場合には置換されないヘテロ原子を表す。リンとのジイルメチレン結合(未表示)は、例毎に示す。

Figure 2009533409
Figure 2009533409
Figure 2009533409
Figure 2009533409
Figure 2009533409
Figure 2009533409
本明細書内の構造では、一つより多い立体異性体型が存在でき、全てのこのような立体異性体が熟慮される。しかしながら、前記少なくとも一つの環の少なくとも一つの更なる非隣接環原子上にある少なくとも一つの置換基は、A及び/又はB原子に関してトランス方向に伸びている、即ち好適には環の反対側で外向きに伸びるものである。
環式ヒドロカルビル構造は好適にはシス−1、2−シクロヒドロカルビル構造のようにA及びBが結合し、又はいずれの例でも、A及びBがそれぞれ結合する二つの利用可能な原子環の結合に関してシスである。
典型的には、基XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表し、及びXはCR10(R11)(R12)を表し、このときR〜R12は低級アルキル、アリール、又はhetを表す。
特に好適な基は、有機基の場合は、R〜R、R〜R、R−R、及び/又はR10−R12であるか、あるいはそれらの各第三炭素原子が複合基を形成し、それらが少なくともt−ブチルと同様の立体障害である場合にはR〜R及び/又はR〜R12である。この関連での立体障害は、シー・マスターズ(C. Masters)、「Homogenous Transition Metal Catalysis − A
Gentle Art」、チャップマン・アンド・ホール(Chapman and Hall)、14ページ等(1981年)で論じられている。これらの立体基は、環式でも、部分環式、又は非環式でもよい。環式又は部分環式の場合、基は置換されてもいなくともよく、又は飽和していてもいなくともよい。環式又は部分環式基は、第三炭素原子を含む、C〜C34、より好適にはC〜C24、最適にはC10〜C20の炭素原子を環構造内に含有する。環構造は、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、アリール、又はHetから選択される、一つ又は複数の置換基で置換でき、前記式中のR19〜R30は独立して水素、アリール、もしくは低級アルキルを表し、且つ/あるいは一つもしくは複数の酸素もしくは硫黄
原子が割り込んでいるか、又はシラノもしくはジアルキルシルコン基が割り込んでいる。
特には、環式の場合、X、X、X、及び/又はXはコングレシル、ノルボルニル、1−ノルボルナジエニル、又はアダマンチルを表すか、又はX及びXはそれらが結合するQと一緒に、随意選択的に置換できる2−Q−トリシクロ[3.3.1.1.{3.7}]デシル基又はその誘導体を形成するか、又はX及びXはそれらが結合するQと一緒に、式1aの環系を形成し、
Figure 2009533409
同様にX及びXはそれらが結合するQと一緒に、随意選択的に置換できる2−Q−トリシクロ[3.3.1.1.{3.7}]デシル基又はその誘導体を形成するか、又はX及びXはそれらが結合するQと一緒に、式1bの環系を形成するか、
Figure 2009533409
あるいは、X、X、X、及び/又はXの一つもしくは複数は、配位子が結合する固相を表してもよい。
特に好適なものは、X、X、X、及びXが同一であるか、あるいはX及びXがそれぞれのQ原子と一緒になったものと、X及びXがそれぞれのQ原子と一緒になったものが同一であるか、あるいはX及びXは同一であり、一方XとXは別であるが、相互には同一である時である。
〜R12は、それぞれ独立に低級アルキル、アリール、又はHetを表し;
19〜R30はそれぞれ独立に水素、低級アルキル、アリール、又はHetを表し、一つ又は複数の酸素、硫黄、ケイ素原子が割り込んでも、あるいはシラノもしくはジアルキルシルコン基又はそれらの混合物が割り込んでもよく;
49、R54、及びR55は、存在する場合には、それぞれ独立に水素、低級アルキル、又はアリールを表し;
50〜R53は、存在する場合には、それぞれ独立に低級アルキル、アリール、又はHetを表し;
、Y、Y、Y、及びYは、存在する場合には、それぞれ独立に酸素、硫黄、又はN−R55を表し、このときR55は水素、低級アルキル、又はアリールを表す。
〜R12は好適にはそれぞれ独立に、低級アルキル又はアリールを表す。より好適には、R〜R12はそれぞれ独立にC〜Cアルキル、C〜Cアルキルフェニル(この時フェニル基は、本明細書が規定するように随意選択的に置換できる)、又はフェニル(該フェニル基は、本明細書が規定するように随意選択的にアリールとして置換できる)を表す。より更に好適には、R〜R12はそれぞれ独立にC〜Cアルキルを表し、それは本明細書が規定するように随意選択的にアルキルとして置換できる。最適には、R〜R12はそれぞれ独立に、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びシクロヘキシルのような非置換C〜Cアルキルを表し、とりわけメチルを表す。
特に好適な本発明の実施形態では、R、R、R、及びR10はそれぞれ、本明細書が規定する、同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表し、R、R、R、及びR11はそれぞれ、本明細書が規定する、同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表し、且つR、R、R、及びR12はそれぞれ、本明細書が規定する、同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表す。より好適には、R、R、R、及びR10はそれぞれ、同一のC〜Cアルキル、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、又はシクロヘキシルのような非置換C〜Cアルキルを表し;R、R、R、及びR11はそれぞれ、上記に規定したのと同一のC〜Cアルキルを表し;且つR、R、R、及びR12はそれぞれ上記に規定したのと同一のC〜Cアルキルを表す。例えば、R、R、R、及びR10はそれぞれメチルを表し;R、R、R、及びR11はそれぞれエチルを表し;且つR、R、R、及びR12はそれぞれn−ブチル又はn−ペンチルを表す。
本発明の特に好適な実施形態では、各R〜R12の基は、本明細書が規定する同一の低級アルキル、アリール、又はHet成分を表す。各R〜R12の基がアルキル基の場合、好適には、同一のC〜Cアルキル基、特にメチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、及びシクロヘキシルのような非置換C〜Cアルキルを表す。各R〜R12は、より好適には、メチル又はt−ブチルを表し、最適にはメチルを表す。
A及びBが式Iの化合物中に存在する場合の用語「低級アルキレン」は、本明細書で使用する場合、C〜C10基であって、該基の上の二カ所で結合でき、それにより基Q又はQをR基に結合できる基を含み、それ以外は下記「低級アルキル」と同じに規定される。しかしながら、最適のものはメチレンである。
本明細書内で用いられる場合、用語「低級アルキル」又は「アルキル」はC〜C10アルキルを表し、メチル、エチル、エテニル、プロピル、プロペニルブチル、ブテニル、ペンチル、ペンテニル、ヘキシル、ヘキセニル、及びヘプチル基を含む。特に指定しない限り、低級アルキル基を含むアルキルは、十分な数の炭素原子が存在する場合には、直鎖でも枝分かれしていてもよく(特に好適な枝分かれ基としてはt−ブチル及びイソプロピルが挙げられる)、飽和していても不飽和でもよく、環式でも非環式でも、又は一部環式/非環式でもよく、非置換でも、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、非置換もしくは置換アリール、又は非置換もしくは置換Hetから選択される一つ又は複数の置換基で置換されていても、又は終止されてもよく、この時式中のR19〜R30はそれぞれ独立に水素、ハロ、非置換ア
リール又は置換アリール、非置換低級アルキル又は置換低級アルキルを表し、又はR21についてはハロ、ニトロ、シアノ、及びアミノを表し、ならびに/あるいは一つもしくは複数の(好適には合計で4未満)酸素、窒素、硫黄、ケイ素原子、又はシラノもしくはジアルキルシリコン基、又はそれらの混合物が割り込んでいる。
用語「Ar」又は「アリール」は、本明細書で使用する場合は、5〜10員、好適には5又は6〜10員の炭素環式芳香族又は偽芳香族基、例えばフェニル、シクロペンタジエニル、及びインデニルアニオン、ならびにナフチルを含み、これらの基は非置換でも、あるいは、非置換もしくは置換アリール、低級アルキル(基自体は非置換でも、又は本明細書が規定するように置換されていても終止していてもよい)、Het(基自体は非置換でも、もしくは本明細書が規定するように置換されていても終止していてもよい)、ハロ、シアノ、ニトロ、式中の式中のR19〜R30がそれぞれ独立に水素、非置換もしくは置換アリール、又は低級アルキル(アルキル基自体は非置換でも、もしくは本明細書が規定するように置換されていても終止していてもよい)であるか又はR21については更にハロ、ニトロ、シアノ、及びアミノであるOR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728から選択される一つ又は複数の置換基で置換されてもよい。
本明細書で使用する場合、用語「アルケニル」は、C〜C10アルケニルを表し、エテニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、及びヘキセニル基を含む。特に指定しない限り、アルケニル基は、十分な数の炭素原子が存在する場合は、直鎖でも枝分かれしていてもよく、飽和していても不飽和でもよく、環式でも非環式でも、又は一部環式/非環式でもよく、非置換でも、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、非置換もしくは置換アリール、又は非置換もしくは置換Hetから選択される一つ又は複数の置換基で置換されていても、又は終止されてもよく、この時式中のR19〜R30はそれぞれ上記アルキルについて規定する通りであり、ならびに/あるいは一つもしくは複数の(好適には合計で4未満)酸素、硫黄、ケイ素原子が、又はシラノもしくはジアルキルシリコン基、又はそれらの混合物が割り込んでいる。
本明細書で使用する場合、用語「アルキニル」は、C〜C10アルキニルを表し、エチニル、プロピニル、ブチニル、ペンチニル、及びヘキシニル基を含む。特に指定しない限り、アルキニル基は、十分な数の炭素原子が存在する場合は、直鎖でも分枝していてもよく、飽和していても不飽和でもよく、環式でも非環式でも、又は一部環式/非環式でもよく、非置換でも、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、SR29、C(O)SR30、C(S)NR2728、非置換もしくは置換アリール、又は非置換もしくは置換Hetから選択される一つ又は複数の置換基で置換されていても、又は終止されてもよく、この時式中のR19〜R30はそれぞれ上記アルキルについて規定する通りであり、ならびに/あるいは一つもしくは複数の(好適には合計で4未満)酸素、硫黄、ケイ素原子が、又はシラノもしくはジアルキルシリコン基、又はそれらの混合物が割り込んでいる。
用語「アルキレン」、「アラルキル」、「アルカリル」、「アリーレンアルキル」、又は類似のものは、それに反する情報がない場合には、基のアルキル又はアルク部分を考える限りにおいては、上記の「アルキル」の規定に従うものとする。
上記Ar又はアリール基は、一つ又は複数の共有結合により結合できるが、「アリーレ
ン」又は「アリーレンアルキル」又は類似のものを参照した場合には、結合は二つの共有結合によるものと解釈しなければならないが、そうでない場合には、基のアリーレン部分を考える限りにおいては、上記のAr又はアリールとして規定される。「アルカリル」、「アラルキル」、又は同類に対する言及は、基のAr又はアリール部分を考える限りにおいては、上記のAr又はアリールに対する言及と考える。
上記の基が置換又は終止するハロ基としては、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードが挙げられる。
用語「Het」は、本明細書で使用する場合は、4〜12員、好適には4〜10員環系を含み、環は窒素、酸素、硫黄、及びそれらの混合物から選択されるヘテロ原子を一つ又は複数含有し、且つ環は二重結合を含有しないか、一つ、又は複数含有するか、あるいは非芳香族でも、部分的芳香族でも、又は全体として芳香族の性質を有してもよい。環系は単環でも、二環でも、又は融合環でもよい。本明細書内に認められる各「Het」基は、非置換でも、ハロ、シアノ、ニトロ、オキソ、低級アルキル(アルキル基自体は非置換でも、本明細書が規定するように置換又は終止していてもよい)、式中のR19〜R30はそれぞれ独立に水素、非置換もしくは置換アリール、又は低級アルキル(アルキル基自体は非置換でも、又は本明細書が規定するように置換されても、もしくは終止してもよい)を表すか、あるいはR21については、ハロ、ニトロ、アミノ、又はシアノを表す−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、又はC(S)N(R27)R28、から選択される一つ、又は複数の更なる置換基によって置換されてもよい。かくして用語「Het」は、随意選択的に置換できるアゼチジニル、ピロリジニル、イミダゾリル、インドリル、フラニル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、トリアゾリル、オキサトリアゾリル、チアトリアゾリル、ピリダジニル、モルホリニル、ピリミジニル、ピラジニル、キノリニル、イソキノリニル、ピペリジニル、ピラゾリル、及びピペラジニルのような基を含む。Hetでの置換は、Het環の炭素原子でも、又は適切であれば、一つ又は複数のヘテロ原子でもよい。
「Het」基は、Nオキシドの形でもよい。
本明細書に記載される用語「ヘテロ」は、窒素、酸素、硫黄、又はそれらの混合物を意味する。
アダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボンジエニル基は、水素原子以外に、低級アルキル、−OR19、−OC(O)R20、ハロ、ニトロ、−C(O)R21、−C(O)OR22、シアノ、アリール、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、−C(S)(R27)R28、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)N(R27)R28、−CF、−P(R56)R57、−PO(R58)(R59)、−PO、−PO(OR60)(OR61)、又はSO62から選択される一つ、又は複数の更なる置換基を随意選択的に含むことができ、前記のR19〜R30、低級アルキル、ハロ、シアノ、及びアリールは、本明細書が規定する通りであり、R56〜R62はそれぞれ独立に水素、低級アルキル、アリール、又はHetを表す。
アダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボンジエニル基が上記規定の一つ又は複数の置換基で置換される場合、非常に好適な置換基としては、非置換C〜Cアルキル、−OR19、−OC(O)R20、フェニル、−C(O)R22、フルオロ、−SOH、−N(R23)R24、P(R56)R57、−C(O)N(R25)R26、及びPO(R58)(R59)、−CFを挙げることができ、この時R19は水素、非置換C〜Cアルキル又はフェニルを表し、R20、R22、R23、R24、R25、R26はそれぞれ独立して、水素、非置換C〜Cアルキルを表し、R56
〜R59はそれぞれ独立に非置換C〜Cアルキルを表す。特に好適な実施形態では、置換基はC〜Cアルキルであり、より好適には1,3ジメチルアダマンチルに見出せるようなメチルである。
好適には、アダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボルンジエニル基は、水素原子以外に、上記置換基を10個まで、好適には上記置換基を5個まで、より好適には上記置換基を3個まで含むことができる。好適には、アダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボルンジエニル基が水素原子以外に本明細書が規定する置換基を一つ又は複数含む場合、各置換基は同一である。好適な置換基は、非置換C〜Cアルキル及びトリフルオロメチルであり、特にはメチルのような非置換C〜Cアルキルである。非常に好適なアダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボルンジエニル基は、水素原子だけを含み、即ちアダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボルンジエニル基は置換されない。
式Iの化合物中に一つより多いアダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボルンジエニル基が存在する場合、各基は好適には同一である。
2−Q(又はQ)−トリシクロ[3.3.1.1.{3.7}]デシル基(以下、2−メタ−アダマンチルが、Q又はQがヒ素、アンチモニー、もしくはリン原子であることを表す場合、即ち2−アルサ−アダマンチル及び/又は2−スチバ−アダマンチル及び/又は2−ホスファ−アダマンチル、好適には2−ホスファ−アダマンチルを表す場合は、便宜上2−メタ−アダマンチル基と呼ぶ)は、随意選択的に、水素原子以外に、一つ又は複数の置換基を含むことができる。好適な置換基としては、アダマンチル基に関係して本明細書が規定する置換基が挙げられる。非常に好適な置換基としては、低級アルキル、特には非置換C〜Cアルキル、とりわけメチル、トリフルオロメチル、式中のR19が本明細書の規定する非置換C〜Cアルキルもしくはアリールである−OR19、及び4−ドデシルフェニルが挙げられる。2−メタ−アダマンチル基が一つより多い置換基を含む場合は、各置換基は好適には同一である。
好適には、2−メタ−アダマンチル基は、一カ所又は副数カ所の1、3、5、又は7の位置で、本明細書に規定される置換基で置換される。より好適には、2−メタ−アダマンチル基は、1、3、及び5位置のそれぞれで置換される。好適には、このような配置は、2−メタ−アダマンチル基のQ原子は、水素原子を持たないアダマンチル骨格の中の炭素原子に結合することを意味する。最適には、2−メタ−アダマンチル基は、1、3、5、及び7位置のそれぞれで置換される。2−メタ−アダマンチル基が1つより多い置換基を含む場合、各置換基は好適には同一である。とりわけ好適な置換基は、非置換C〜Cアルキル及びハロアルキル、特にメチルなどの非置換C〜Cアルキル及びトリフルオロメチルなどのフルオロ化C〜Cアルキルである。
好適には、2−メタ−アダマンチルは、非置換2−メタ−アダマンチル又は一つもしくは複数の非置換C〜Cアルキルで置換された2−メタ−アダマンチル、又はそれらの組み合わせを表す。
好適には、2−メタ−アダマンチル基は、2−メタ−アダマンチル骨格内に、2−Q原子以外の追加のヘテロ原子を含む。好適な追加のヘテロ原子としては、酸素及び硫黄原子が挙げられ、とりわけ酸素原子が挙げられる。より好適には、2−メタ−アダマンチル基は、6、9、及び10の位置に一つ又は複数のヘテロ原子を含む。より更に好適には、2−メタ−アダマンチル基は、6、9、及び10の位置それぞれに追加のヘテロ原子を含む。最適には、2−メタ−アダマンチル基は、2−メタ−アダマンチル骨格内に2個以上の追加のヘテロ原子を含み、各追加のヘテロ原子は同一である。とりわけ好適な2−メタ−アダマンチル基は、一つ又は複数の本明細書が規定する置換基で随意選択的に置換するこ
とができ、2−メタ−アダマンチル骨格の6、9、及び10のそれぞれの位置に酸素原子を含む。
2−メタ−アダマンチルは、好適には2−メタ−アダマンチル骨格内に一つ又は複数の酸素原子を含む。
本明細書において非常に好適な2−メタ−アダマンチル基としては、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキシアダマンチル、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキシアダマンチル、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキシアダマンチル基、及び2−ホスファ−1,3,5−トリ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキシアダマンチル基が挙げられる。最適には、2−ホスファ−アダマンチルは、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキシアダマンチル基又は2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキシアダマンチル基から選択される。
式Iの化合物内に二個以上の2−メタ−アダマンチル基が存在する場合、各2−メタ−アダマンチル基は好適には同一である。
2−メタ−アダマンチル基は、当業者に周知な方法によって調製できる。好適には、特定の2−ホスファ−アダマンチル化合物は、カナダのサイテックカナダインコーポレイティッド社(Cytec Canada Inc.)から入手できる。同様に、対応する式I等の2−メタ−アダマンチル化合物は同じ供給会社から入手できるか、又は類似の方法で調製できる。
本発明の好適な実施形態としては、
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表す実施形態;
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって式1aの環系を形成する実施形態;
Figure 2009533409
はCR(R)(R)を表し、Xはアダマンチルを表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
はCR(R)(R)を表し、Xはアダマンチルを表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって式1aの環系を形成する実施形態;
Figure 2009533409
はCR(R)(R)を表し、Xはアダマンチルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表す実施形態;
はCR(R)(R)を表し、Xはコングレシルを表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
はCR(R)(R)を表し、Xはコングレシルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表す実施形態;
及びXは独立にアダマンチルを表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
及びXは独立にアダマンチルを表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって式1aの環系を形成する実施形態;
Figure 2009533409
及びXは独立にアダマンチルを表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表す実施形態;
、X、X、及びXはアダマンチルを表す実施形態;
及びXはそれらが結合するQと一緒になって式1bの環系を形成し、
Figure 2009533409
且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって式1aの環系を形成する実施形態;
Figure 2009533409
及びXは独立にコングレシルを表し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
及びXはそれらが結合するQと一緒になって式1bの環系を形成し、
Figure 2009533409
且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態;
及びXは独立にコングレシルを表し、XはCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表す実施形態;
及びXはそれらが結合するQと一緒になって式1bの環系を形成し、
Figure 2009533409
はCR(R)(R)を表し、XはCR(R)(R)を表す実施形態;X及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する実施形態が挙げられる。
本発明の非常に好適な実施形態としては、
はCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表す実施形態;とりわけR〜R12はメチルである実施形態が挙げられる。
式IVの化合物では、好適にXはXと同一であり、且つ/又はXはXと同一である。
本発明での特に好適な組み合わせとしては、
(1)XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表し;A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは1,2シス−5,6−ジメチルシクロヘキシルを表す組み合わせ。
(2)XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表す;A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは1,2シス−5−メチルシクロヘキシルを表す組み合わせ。
(3)X及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは1,2シス−5,6−ジメチルシクロヘキシルを表す組み合わせ。
(4)X、X、X、及びXはアダマンチルを表す;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは1,2シス−5,6−ジメチルシクロヘキシルを表す組み合わせが挙げられる。
好適には、式I〜Vの化合物では、A及びBはそれぞれ独立に、本明細書が規定するように、例えば低級アルキル基と随意選択的に置換できるC〜Cアルキレンを表す。好適には、A及びBが表す低級アルキレン基は、非置換である。A及びBが独立に表す特に好適な低級アルキレンは、−CH−又はC−である。最適には、A及びBはそれぞれ、本明細書が規定する同一の低級アルキル、特には−CH−を表す。
より更に好適な式I〜Vの化合物としては、
〜R12はアルキルであり、且つ同一であり、好適にはそれぞれがC〜Cアルキル、特にメチルを表す化合物が挙げられる。
とりわけ好適な式(IV)の特定の化合物としては、
各R〜R12は同一であり、且つメチルを表し;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
Rは4,5ジメチル−シス−1,2−シクロヘキシルを表す化合物が挙げられる。
式IVの好適な二座配位子の例は、シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシク
ロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−5−メチルシクロペンタンが挙げられ、これには可能である上述のシスエナンチオマーが全て含まれる。
置換配位子の更なる例としては、
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル),4,5ジメチルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル),1,2,4,5テトラメチルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル),3,6,ジフェニル−4,5ジメチル−シクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)5−メチルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルシクロヘキサン
Figure 2009533409
シス−5,6−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−1,3−ビス(トリメチルシリル)−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1,3H−イソベンゾフランが挙げられる。
より更なる一群の実施形態では、配位子Lは、一般式(V)の二座配位子であり、
Figure 2009533409
・・・(V)
式中、
A及びBは、式(IV)に同一であり;
Rは、少なくとも一つの芳香族環を有するヒドロカルビル芳香族構造を表し、Q及びQそれぞれが、それぞれの結合基を介して該少なくとも一つの芳香族環の利用可能な隣接環原子上で該少なくとも一つの芳香族環に結合しており、且つ該少なくとも一つの芳香族環は、芳香族構造の一つ又は複数の更なる芳香族環原子上で、一つ又は複数の置換基Yで置換されており;
この時、芳香族構造上の置換基Yは、水素原子以外に合計X=1−nΣtYの原子を有しており、X=1−nΣtYは4以上であり、nは置換基Yの総数であり、tYは特定の置換基Y上にある水素以外の原子の総数を表し;
基X、X、X、及びXは、式(IV)の規定通りであり;
及びQは、式(IV)の規定通りである。
上記の新規二座配位子は、カルボニル化反応での安定性を驚異的に改善することが分かった。典型的には、カルボニル化反応の回転数(TON)(金属モル数/生成物モル数)、とりわけヒドロキシ−カルボニル化又はアルコキシ−カルボニル化は、同一条件下で反応させた1,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)プロパンのものに近いか、又はそれより大きく、より好適には、同一条件下で反応させた1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ベンゼンのものより大きい。そのような条件は好適に連続反応のものであるが、バッチ反応であってもよい。
典型的には、以下簡略化してYと呼ぶ置換基Yが二つ以上存在する場合、任意の二つの置換基Yは、芳香族構造の同一又は異なる芳香族環原子上に位置してよい。好適には、Y基は10個以下であり、即ちnは1〜10であり、より好適にはY基は1〜6個であり
、最適には芳香族構造上のY基は1〜4個であり、とりわけ芳香族構造上の置換基Y基は1、2、又は3個である。置換環式芳香族原子は好適には、炭素又はヘテロでもよい。
好適には、X=1−nΣtYは4〜100、より好適には4〜60、最適には4〜20、特に4〜12の間である。
好適には、一つの置換基Yが存在する場合、Yは少なくともフェニルのような立体障害的である基を表し、二つ又は複数の置換基Yが存在する場合は、それらはそれぞれがフェニルのような立体障害基であり、且つ/又は一つになってフェニルよりも立体障害が強い基を形成する。
本明細書では、立体障害とは、以下記載する基R〜R12又は置換基Yに関係するかを問わず、当業者が容易に理解する用語を意味するが、疑義ないよう述べれば、「フェニルよりも強い立体障害」という用語は、PHY(基Yを表す)を下記の条件で8倍過剰量のNi(0)(CO)と反応させる時、置換度(DS)がPHPhよりも低いことを意味するものと解釈できる。同様に、t−ブチルより強い立体障害と言及する場合は、PHt−Bu等と比較したDS値への言及と解釈できる。二つのY基を比較し、PHYが参照物より強く立体障害を受けないとするならば、PHYは参照物と比較しなければならない。同様に、三つのY基が比較され、PHY又はPHYが標準体に比べ強く立体障害を受けるかまだ明らかでないならば、PYを比較しなければならない。もしY基が四つ以上あるならば、それらの基はt−ブチルより強く立体障害を受けると解釈しなければならない。
本明細書の発明に関係する立体障害については、シー・マスターズ(C. Masters)、「Homogenous Transition Metal Catalysis − A Gentle Art」、チャップマン・アンド・ホール(Chapman and Hall)、14ページ等(1981年)に論じられている。
トールマン(Tolman)、ジャーナル オブ アメリカン ケミカル ソサイエティ、第92巻、2956〜2965ページ(1970年)によると、トールマン(Tolman)は、Ni(0)錯体の安定性を第一に決定する配位子の特性は、それらの電気的性質よりはむしろそれらのサイズであると結論している。
基Yの相対立体障害度を決定するために、DSを決定するトールマンの方法を、上記の決定対象となる基のリン類似物に用いてもよい。
Ni(CO)のトルエン溶液を8倍過剰量のリン配位子で処理し;配位子によるCOの置換が、続いて赤外スペクトルでのカルボニル伸縮振動を用いて行われた。溶液は、密封したチューブ内で、64時間、100℃で加熱することによって、平衡化された。更に74時間、100℃で追加加熱してもスペクトルに大きな変化はなかった。次に、平衡化溶液のスペクトルでのカルボニル伸縮バンドの周波数及び強度が決定される。置換度は、相対強度、及びバンドの減衰係数の桁が全て同一であるとの仮定から、半定量的に予想できる。例えば、P(C11の場合、Ni(CO)LのAバンド及びNi(CO)のBバンドは、ほぼ同じ強度であり、従って置換度は1.5と推定される。この実験でそれぞれの配位子が識別できない場合は、場合によっては、次にジフェニル燐PPhH又はジ−t−ブチル燐をPYH均等物と比較しなければならない。更には、もしこれでも配位子が識別できない場合には、場合によっては、PPh又はP(Bu)配位子をPYと比較しなければならない。このような追加実験は、Ni(CO)錯体を完全に置換する小型の配位子について必要となることがある。
基Yはまた、本発明との関係では、芳香環の中点に中心を置く円錐の頂角として定義できる円錐角を参照することによって規定してもよい。中点とは、環平面内にあって、環式
環原子から等距離にある点を意味する。
少なくとも一つの基Yの円錐角又は二つ以上のY基の円錐角の合計は、好適には少なくとも10°、より好適には少なくとも20°、最適には少なくとも30°である。円錐角は、今回、円錐の頂角が芳香環の中点に中心があることを除いて、トールマン(シー・エー・トールマン(C. A. Tolman)、Chem. Rev.第77巻、313〜348ページ(1977年))の方法に従って測定しなければならない。この修正されたトールマン円錐角の使用は、シクロペンタジエニルジルコニウムエテン重合触媒のような他の系でも、立体効果の測定に用いられている(Journal of Molecular Catalysis: Chemical、第188巻、105〜113ページ(2002年))。
置換基Yは、Q原子とQ原子間の活性部位に関して立体障害を提供する適当なサイズになるように選択される。しかしながら、置換基が金属離脱を防止するか、その入路を指示するか、一般的により安定な触媒立体構造を提供するか、又はそれ以外の作用をするかは分からない。
特に好適な配位子は、Yが、SがSi、C、N、S、O、又はアリールを表し、且つR909192が以下に規定する通りの−SR909192を表すときに見出される。各Y及び/又は二つ以上のY基の組み合わせは、好適には少なくともt−ブチルと同程度の立体障害性を有する。
存在する置換基Yが一つだけの場合、各Y及び/又は二つ以上のY基の組み合わせは、より好適には少なくともt−ブチルと同程度の立体障害を有する、置換基Yが二つ以上存在する場合には、それらは少なくともフェニルと同程度の立体障害を有し、且つ単一基を考えた場合にはt−ブチルと少なくとも同程度の立体障害を有する。
Sがアリールの時は、R90、R91、及びR92は、好適には独立して水素、アルキル、−BQ−X(X)(このときB、X、及びXは本明細書が規定する通りであり、Qは上記のQ又はQ2と同様に規定される)、リン、アリール、アリーレン、アルカリル、アリーレンアルキル、アルケニル、アルキニル、het、ヘテロ、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)N(R27)R28、−CF、−SiR717273、又はアルキルリンである。
本明細書で言及されるR19〜R30は、一般的には、独立して水素、非置換もしくは置換アリール、又は非置換もしくは置換アルキルから選択されてよく、更にR21はニトロ、ハロ、アミノ、又はチオでもよい。
好適には、SがSi、C、N、S、又はOの時は、R90、R91、及びR92は、独立して水素、アルキル、リン、アリール、アリーレン、アルカリル、アラルキル、アリーレンアルキル、アルケニル、アルキニル、het、ヘテロ、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)N(R27)R28、−CF、−SiR717273、又はアルキルリンであり、この時R90〜R92の少なくとも一つは水素でなく、R19〜R30は本明細書に規定する通りであり、R71〜R73はR90〜R92と同様に規定されるが、C〜Cアルキル又はフェニルである。
好適には、SはSi、C、又はアリールである。しかしながら、一つもしくは複数のY基が組み合わさるか、又は多数のY基がある場合には、N、S、又はOもまた好適である。疑義ないように述べれば、酸素又は硫黄が二価になり得る場合、R90〜R92は孤立電子対にもなり得る。
好適には、基Yに加えて芳香族構造も非置換でよいか、又は、可能であれば、Y(非芳香族環原子上)、アルキル、アリール、アリーレン、アルカリル、アラルキル、アリーレンアルキル、アルケニル、アルキニル、het、ヘテロ、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)N(R27)R28、−CF、−SiR717273、又はアルキルリンから選択される基で更に置換してもよく、この時R19〜R30は本明細書に規定する通りであり、Y又は第一の態様のYの規定を満たす基の場合には、結合は芳香族構造の非環式芳香族原子に対するものであり、R71〜R73はR90〜R92と同様に規定されるが、C〜Cアルキル又はフェニルである。これに加えて、少なくとも一つの芳香族環は、メタロセン錯体の一部になることができ、例えばRはシクロペンタジエニル又はインデニルアニオンの時には、それはフェロセニル、ルテノシル、モリブデンオセニル、又はインデニル均等物のような金属錯体の一部を形成できる。
このような錯体は、本発明の関係においては芳香族構造と考えられるべきであり、それらが二つ以上の芳香族環を含む場合、置換基Yは、Q及びQ原子が結合するのと同一の芳香族環上にあっても、又は該構造の別の芳香環上にあってもよい。例えば、メタロセンの場合、置換基Yは、メタロセン構造の任意の一つ又は複数の環上にあってよく、これはQ及びQ原子が結合するのと同じ環でも異なる環であってもよい。
本明細書が規定する基Yで置換される好適なメタロセン型配位子は、当業者には既知であり、国際公開第04/024322号パンフレットに詳しく規定されている。このような芳香族アニオンに特に好適なY置換基は、Sの場合にはSiである。
しかしながら一般的には、Sがアリールの時は、アリールは更に非置換でも、又はR90、R91、R92に加えて、上記の芳香族構造について規定された別の置換基のどれかと置換してもよい。
本発明における、より好適なY置換基は−t−ブチルもしくは2−フェニルプロプ−2−イルのようなt−アルキル又はt−アルキルアリール、−SiMe、−フェニル、アルキルフェニル−、フェニルアルキル−、又はホスフィノメチルのようなホスフィノアルキル−から選択してもよい。
好適には、SがSi又はCであり、R90〜R92の一つ又は複数が水素である場合は、R90〜R92の少なくとも一つは必要な立体障害を与えるのに十分な大きさを持っていなければならず、そのような基としてはリン、ホスフィノアルキル−、第三炭素を担持するt−ブチル、−アリール、−アルカリル、−アラルキル、又は第三シリルなどの基である。
好適には、ヒドロカルビル芳香族構造は、メタロセン錯体でない場合には、置換基も含めて、5から70個までの環原子を有し、より好適には5〜40個の環原子を有し、最適には5〜22個の環原子を有し、特に5又は6個の環原子を有する。
好適には、芳香族ヒドロカルビル構造は、単環でも多環であってもよい。環式芳香族原子は、炭素でもヘテロでもよいが、本明細書でヘテロと呼ぶ場合は硫黄、酸素、及び/又
は窒素を指す。しかしながらQ及びQ原子は好適には、少なくとも一つの芳香族環の利用可能な隣接環炭素原子に結合する。典型的には、環式ヒドロカルビル構造が多環である場合は、好適には二環又は三環である。芳香族構造の更なる環それ自体は芳香族であってもなくともよく、芳香族構造はそのように理解するものとする。本明細書が規定する非芳香族環式環は、不飽和結合を含んでよい。環原子とは、環骨格の一部を形成する原子を意味する。
架橋基−R(Yは、更に置換されているか、又は別のやり方かに関わらず、好適には200未満の原子を含み、より好適には150未満の原子、より好適には100未満の原子を含む。
「芳香族構造の一つの更なる芳香族環原子」という用語は、結合基を介してQ及びQ原子が結合している少なくとも一つの芳香族環の利用可能な隣接環原子ではない、芳香族構造内にある任意の更なる芳香族環原子を意味する。
上記したように、該利用可能な隣接環原子の何れかの側にある直近の隣接環原子は好適には、置換されていない。例えば、環の位置1を介してQ原子に、且つ環の位置2を介してQ原子に結合される芳香族フェニル環は好適には、環位置4及び/又は5で置換された一つ又は複数の該更なる芳香族環原子を有し、位置3及び6で置換されていない、該利用可能な隣接環原子に対する直近の隣接環原子を二つ有する。しかしながら、これは好適な置換基の配置の一例にすぎず、例えば環位置3及び6での置換も可能である。
用語「芳香族環」は、それぞれB及びAを介してQ及びQ原子が結合している少なくとも一つの環が芳香族であることを意味し、芳香族は、好適にはフェニル、シクロペンタジエニルアニオン、ピロリル、ピリジニル型の構造だけでなく、前記環の中を自由に移動できる脱局在化Pi電子を持つ任意の環に見出せるような、芳香族性を有する他の環も含むように、広く解釈されるべきものである。
好適な芳香族環は、環内に5又は6個の原子を有するが、[14]アンヌレン、[18]アンヌレン等の4n+2個のpi電子を持つ環も可能である。
芳香族ヒドロカルビル構造は、4及び/又は5−t−アルキルベンゼン−1,2−ジイル、4,5−ジフェニル−ベンゼン−1,2−ジイル、4及び/又は5−フェニル−ベンゼン−1,2−ジイル、4,5−ジ−t−ブチル−ベンゼン−1,2−ジイル、4又は5−t−ブチルベンゼン−1,2−ジイル、2,3,4及び/又は5−t−アルキル−ナフタレン−8,9−ジイル、1H−インデン−5,6−ジイル、1、2、及び/又は3メチル−1H−インデン−5,6−ジイル、4,7メタノ−1H−インデン−1,2−ジイル、1、2、及び/又は3ジメチル−1H−インデン−5,6−ジイル、1,3−ビス(トリメチルシリル)−イソベンゾフラン−5,6−ジイル、4−(トリメチルシリル)ベンゼン−1,2−ジイル、4−ホスフィノメチルベンゼン−1,2−ジイル、4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン−1,2−ジイル、4−ジメチルシリルベンゼン−1,2−ジイル、4−ジ−t−ブチル、メチルシリルベンゼン−1,2−ジイル、4−(t−ブチルジメチルシリル)−ベンゼン−1,2−ジイル、4−t−ブチルシリル−ベンゼン−1,2−ジイル、4−(トリ−t−ブチルシリル)−ベンゼン−1,2−ジイル、4−(2’−t−ブチルプロプ−2’−イル)ベンゼン−1,2−ジイル、4−(2’,2’,3’,4’,4’ペンタメチル−ペント−3’−イル)−ベンゼン−1,2−ジイル、4−(2’,2’,4’,4’−テトラメチル,3’−t−ブチル−ペンタ−3’−イル)−ベンゼン−1,2−ジイル、4−(又は1’)t−アルキルフェロセン−1,2−ジイル、4,5−ジフェニル−フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)フェニル−フェロセン−1,2−ジイル、4,5−ジ−t−ブチル−フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)t−ブチルフェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)(ト
リメチルシリル)フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)ホスフィノメチルフェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)ジメチルシリルフェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)ジ−t−ブチル、メチルシリルフェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)(t−ブチルジメチルシリル)−フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)t−ブチルシリル−フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)(トリ−t−ブチルシリル)−フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)(2’−t−ブチルプロプ−2’−イル)フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)(2’,2’,3’,4’,4’ペンタメチル−ペンタ−3’−イル)−フェロセン−1,2−ジイル、4−(又は1’)(2’,2’,4’,4’−テトラメチル,3’−t−ブチル−ペンタ−3’−イル)−フェロセン−1,2−ジイルから選択できる。
上述したように、幾つかの実施形態では、芳香族構造の更なる芳香族環原子上に二つ以上の上記Y及び/又はY以外の置換基が在ってもよい。上記二つ以上の置換基は、特に近隣の環式芳香族原子上にある時には、一つになって脂環式環構造のような更なる環構造を形成してもよい。
このような脂環式環構造は、飽和しても、しなくともよく、架橋していても、していなくともよく、アルキル、本明細書が規定するY基、アリール、アリーレン、アルカリル、アラルキル、アリーレンアルキル、アルケニル、アルキニル、het、ヘテロ、ハロ、シアノ、ニトロ、−OR19、−OC(O)R20、−C(O)R21、−C(O)OR22、−N(R23)R24、−C(O)N(R25)R26、−SR29、−C(O)SR30、−C(S)N(R27)R28、−CF、−SiR717273、又はホスフィノアルキルで置換されなくとも、されてもよく、この時、存在する場合、R90〜R92の少なくとも一つは水素でなく、R19〜R30は本明細書が規定する通りであり;R71〜R73はR90〜R92と同様に規定されるが、好適にはC〜Cアルキル又はフェニルであり、且つ/あるいは一つもしくは複数の(好適には合計で4より少ない)酸素、窒素、硫黄、ケイ素原子が割り込んでも、又はシラノもしくはジアルキルシリコン、もしくはそれらの混合物が割り込んでもよい。
このような構造の例としては、ピペリジン、ピリジン、モルホリン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロノナン、フラン、ジオキサン、アルキル置換DIOP、2−アルキル置換1,3−ジオキサン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘキサジエン、1,4−ジチアン、ピペリジン、ピロリジン、チオモルホリン、シクロへキセノン、ビシクロ[4.2.0]オクタン、ビシクロ[4.3.0]ノナン、アダマンタン、テトラヒドロピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロチオピラン、テトラヒドロ−フラン−2−オン、デルタバレロラクトン、ガンマ−ブチロラクトン、無水グルタル酸、ジヒドロイミダゾール、トリアザシクロノナン、トリアザシクロデカン、チアゾリジン、ヘキサヒドロ−1H−インデン(5,6ジイル)、オクタヒドロ−4,7−メタノ−イデン(1,2ジイル)、及びテトラヒドロ−1H−インデン(5,6ジイル)が挙げられ、これらは全て本明細書でアリールについて規定されるように非置換でも置換されていてもよい。
しかしながら、合併基を形成するか、それ以外のやり方によるかに関わらず、上記結合基を介してQ及びQが結合している上記利用可能な隣接環原子のいずれかの側にある直近の隣接芳香族環原子は、置換されることは好適ではなく、芳香族構造が二つ以上の芳香族環を含む時は、少なくとも一つの芳香環上の別の場所、又は芳香族構造内の別の場所での置換が好適であり、合併Y置換基にとって好適な場所はそのように理解されるべきであることが望まれる。
及びQ原子と一緒に基X及びX、又はX及びXを表す上記式1a及び1bでは、基Y又はYは、基YY又はYYとそれぞれ置換するものとする。
YY及びYYは、存在する場合は、それぞれ独立して酸素、硫黄、又はN−R55を表し、このときR55は水素、アルキル、又はアリールを表す。
本発明における式Vの特に好適な組み合わせとしては、
(1)XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表し;A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは4−(トリメチルシリル)−ベンゼン−1,2−ジイルを表す組み合わせ。
(2)XはCR(R)(R)を表し、XはCR10(R11)(R12)を表し、XはCR(R)(R)を表し、且つXはCR(R)(R)を表す;A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは4−t−ブチル−ベンゼン−1,2−ジイルを表す組み合わせ。
(3)X及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成し、且つX及びXはそれらが結合するQと一緒になって2−ホスファ−アダマンチル基を形成する;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは4−(トリメチルシリル)−ベンゼン−1,2−ジイルを表す組み合わせ。
(4)X、X、X、及びXはアダマンチルを表す;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
及びQは共に環位置1及び2でR基に結合するリンを表す;
Rは4−(トリメチルシリル)−ベンゼン−1,2−ジイルを表す組み合わせが挙げられる。
式Vの特に好適な特定の化合物としては、
各R〜R12は同一であり、且つメチルを表す;
A及びBは同一であり、且つ−CH−を表す;
Rは4−t−ブチル−ベンゼン−1,2−ジイル又は4(トリメチルシリル)−ベンゼン−1,2−ジイルを表す化合物が挙げられる。
好適な二座配位子の例は、1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメ
チル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10
−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダ
マンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィ

ノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホス
フィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−t−ブチルベンゼンである。
好適な二座フェロセン型配位子の例は、1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7
−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェ
ロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホ
スフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノ

メチル)4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−
フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセンである。
本発明の式Vの配位子の選択される構造としては、
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−3,6−ジフェニル−4,5−ジメ
チルベンゼン
Figure 2009533409
1,2ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−1’−トリメチルシリルフェロセン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−1’−t−ブチルフェロセン
Figure 2009533409
5,6−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−1,3−ビス−トリメチルシリル−1,3−ジヒドロイソベンゾフラン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−3,6−ジフェニルベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−トリメチルシリルフェロセン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4,5−ジ(4’−ターブチルフェニル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−トリメチルシリルベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−(t−ブチルジメチルシリル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4,5−ビス(トリメチルシリル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−t−ブチルベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4,5−ジ−t−ブチルベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−(トリ−t−ブチルメチル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−(トリ−t−ブチルシリル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−フェニルベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−3,6−ジメチル−4,5−ジフェニルベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−3,4,5,6−テトラフェニルベンゼン
Figure 2009533409
4−(1−{3,4−ビス−[(ジ−t−ブチル−ホスファニル)−メチル]−フェニル}−1−メチル−エチル)−ベンゾイルクロリド
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル)−4−(4’−クロロカルボニル−フェニル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−(ホスフィノメチル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−(2’−ナフチルプロプ−2’−イル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−(3’,4’−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))フェニル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−3−(2’,3’−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))フェニル)ベンゼン
Figure 2009533409
1,2−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))−4−ターブチル−5−(2’−ターブチル−4’,5’−ビス(ジ−t−ブチル(ホスフィノメチル))フェニル)ベンゼン、が挙げられる。
上記の例では、一般式(V)の配位子の構造、一つ又は複数のX〜X第三炭素担持基、t−ブチル、Q及び/又はQ基に結合するもの、リンは、好適な代替物に置き換えることができる。好適な代替物は、アダマンチル、1,3ジメチルアダマンチル、コングレシル、ノルボルニル、又は1−ノルボンジエニル、あるいはX及びXは一つになり、及び/又はX及びXは一つになり、リンと共に2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチル又は2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチルのような2−ホスファ−トリシクロ[3.3.1.1{3,7}デシル基を形成する。
大部分の式(I)〜(V)の実施形態では、X〜X基又は合併したX/X及びX/X基、又は同等の式(I)の基は同一であっても、これら選択した配位子及び本発明の一般的な活性部位について非対称であってもよい。
好適には、Qはリンであり、好適には、Qは独立にリンである。
好適には、二座配位子は二座ホスフィン、アルシン、又はスチビン配位子であり、好適にはホスフィン配位子である。
本発明のパラジウム錯体は、エチレン性不飽和化合物のカルボニル化での予備触媒反応に有用である。本発明の非エチレン性の特別な態様に好適なエチレン性不飽和化合物は、分子当たり2〜50個の炭素原子を有するエチレン性不飽和化合物、又はその混合物である。好適なエチレン性不飽和化合物は、分子あたり一つ又は複数の孤立又は共役不飽和結合を有してよい。好適な化合物は、2〜20個の炭素原子を持つ化合物又はそれらの混合物であり、より好適には最大で18個の炭素原子を有する化合物、より更に好適には最大で16個の炭素原子を有する化合物、さらに好適な化合物は最大10個の炭素原子を有する化合物である。エチレン性不飽和化合物は、官能基、又は窒素、硫黄、又は酸化物のようなヘテロ原子を含んでいてもよい。例としては、官能基としてはカルボン酸、エステル、又はニトリルが挙げられる。好適な実施形態では、エチレン性不飽和化合物は、オレフィン又はオレフィン混合物である。このようなオレフィンは、一酸化炭素、適当な場合には高い位置選択性を持つ共反応物との反応によって直鎖カルボニル化生成物に変換できる。好適なエチレン性不飽和化合物としては、アセチレン、メチルアセチレン、プロピルアセチレン、ブタジエン、エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン、ペンテン、ペンテンニトリル、メチル3−ペンテノアートのようなアルキルペンテノエート、ペンテン酸(2−及び3−ペンテン酸のような)、ビニルアセタート、オクテンが挙げられる。
特に好適なエチレン性不飽和化合物は、エチレン、ビニルアセタート、ブタジエン、アルキルペンテノアート、ペンテンニトリル、ペンテン酸(3−ペンテン酸のような)、アセチレン、及びプロピレンである。
とりわけ好適なものは、エチレン、ビニルアセタート、ブタジエン、及びペンテンニトリルである。
金属錯体生成反応は、好適には20℃〜120℃、より好適には20℃〜90℃、特に好適には50℃〜80℃の範囲の温度で実施される。反応温度は、好適には分解温度より低く維持され、従って金属ホスフィンが上記温度範囲内で分解することが分かっている場合は、反応温度は分解温度より少なくとも10℃(好適には少なくとも20℃)低く維持しなければならない。
好適には、金属錯体の生成では、錯化化合物は反応混合液中に化学量論的に過剰に存在する。反応混合液中の錯化化合物の量は、好適には、化学量論的反応に必要な量より少なくとも10%過剰、好適には少なくとも50%過剰、特には少なくとも90%過剰なモル数が提供されるように計算される。配位子Lがホスフィンの場合には、専ら10〜25%過剰なホスフィンを使用する。パラジウムが生成パラジウム錯体の形成において還元される場合は、該還元が錯化化合物の影響を受ける可能性があるので、還元を成し遂げるためには、好適には、反応混合液中で利用できる錯化化合物が若干過剰となる。
金属錯体生成反応は、溶媒存在下で実施できる。溶媒として水を用いる時は、溶液のpHをコントロールできる。溶媒中の金属アンミン化合物の濃度は好適には、1リットルの溶液あたりPd、5〜25gに等価である。反応混合液のpHは好適には、2〜7の範囲内に調節及び維持される。反応混合液には、バッファー溶液を加えてもよい。別の溶媒としては、アルコール(例えばメタノール、エタノール、プロパノール、メタノール変性アルコール)、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、トルエン、エチルアセタートのような脂肪族エステル、及びメチルエチルケトンのようなケトンが挙げられる。錯化化合物がホスフィンの時は、有機溶媒が必要となる。
反応物は、好適な順番で加えることができるが、本発明の好適なプロセスでは、金属アンミン化合物を、溶媒(使用する場合)、アルカリ(使用する場合)、及びバッファー溶液(使用する場合)と一緒に反応容器内に入れ、次に、必要であれば加熱してから錯化化合物を加える。
反応は30分から数時間までの期間継続されるが、一般的には約4時間以内に完了する。完了したら、生成物の物理的形状に応じて、任意の適切な方法によって生成金属錯体を反応混合液から分離する。
本発明の触媒系は、均一でも、又は不均一でも用いることができる。触媒系は好適には均一に用いられる。
本明細書の式の化合物が規定するアルケニル基又はシクロアルキル成分を含有する場合、シス(E)及びトランス(Z)異性が起こることもある。本発明は、本明細書が規定する全ての式の化合物の、個々の立体異性体を包含し、適切であれば、その個々の互変異性型も、それらの混合物も含めて包含する。ジアステレオ異性体又はシス・トランス異性体の分離は、通常の技術、例えば式の一つの化合物、又はその好適な塩もしくは誘導体の立体異性体混合液の分画結晶化クロマトグラフィー又はH.P.L.C.によって達成できるだろう。式の一つの化合物の個々の鏡像異性体もまた、対応する光学的に純粋な中間体から、又は好適なキラル担体を用いた、対応するラセミ化合物のH.P.L.C.によるような分割、又は適切であれば、対応するラセミ化合物と好適な光学的に活性な酸又は塩
基との反応によって形成されたジアステレオ異性体塩の分画結晶化によっても調製できるだろう。
全ての立体異性体は、本発明のプロセスの範囲内に含まれる。
当業者は、式(I)〜(V)の化合物が、第8族、第9族、もしくは第10族の金属、又はそれらの化合物を配位して、本発明で使用する化合物を形成することを認識するだろう。典型的には、第8族、第9族、もしくは第10族の金属、又はそれらの化合物は、式(I)の化合物の一つ又は複数のリン、ヒ素、及び/又はアンチモニー原子を配位する。
上記したように、本発明は、本発明が規定する触媒化合物存在下で、エチレン性不飽和化合物を一酸化炭素及び水もしくはアルカノールのようなヒドロキシル基供給源と接触させることを含む、エチレン性不飽和化合物をカルボニル化するためのプロセスを提供する。
好適な、ヒドロキシル基供給源としては、ヒドロキシル官能基を有する有機分子が挙げられる。ヒドロキシル官能基を有する有機分子は、好適には、分枝していても直鎖でもよく、アルカノール、特にアリールアルカノールを含むC〜C30アルカノールを含み、これらは本明細書が規定するアルキル、アリール、Het、ハロ、シアノ、ニトロ、OR19、OC(O)R20、C(O)R21、C(O)OR22、NR2324、C(O)NR2526、C(S)NR2728、SR29、又はC(O)SR30から選択される一つ又は複数の置換基で随意選択的に置換できる。非常に好適なアルカノールは、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ−プロパノール、イソ−ブタノール、t−ブチルアルコール、n−ブタノール、フェノール、及びクロロカプリルアルコールのようなC〜Cアルカノールである。モノアルカノールが最適であるが、ジ、トリ、テトラのようなジオール〜オクタオール及び糖から好適に選択されたポリアルカノールも利用できる。典型的には、このようなポリアルカノールは、1,2−エタンジオール、1,3−プロパンジオール、グリセロ−ル、1,2,4ブタントリオール、2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、1,2,6トリヒドロキシヘキサン、ペンタエリスリトール、1,1,1トリ(ヒドロキシメチル)エタン、ナンノース、ソルベース、ガラクトース、及び他の糖から選択される。好適な糖としては、ショ糖、フルクトース、及びグルコースが挙げられる。特に好適なアルカノールは、メタノール及びエタノールである。最適なアルカノールはメタノールである。
アルコールの量は重要ではない。一般的に、カルボニル化の対象となる基質の量より多い量が用いられる。従って、アルコールは反応溶媒としても機能するが、望ましい場合には別の溶媒を用いることもできる。
反応最終生成物は、少なくとも一部は、使用したアルカノール供給源によって決まる。例えば、メタノールを使用すると、対応するメチルエステルが生成される。これに対し水を使用すると、対応する酸が生成される。このように本発明は、エチレン性不飽和結合に基−C(O)O、C〜C30アルキルもしくはアリール、又はC(O)OHを付加するのに都合のよい方法を提供する。
本発明の第二の態様によるプロセスでは、一酸化炭素は純粋な形で用いても、又は窒素、二酸化炭素のような不活性ガス、又はアルゴンのような希ガスで希釈されてもよい。少量の水素、典型的には5体積%未満が存在してもよい。
液相反応媒体中のヒドロキシル基供給源に対するエチレン性不飽和化合物の比(体積/体積)は広い範囲内で変えることができ、好適には1:0.1〜1:10、好適には2:1〜1:2の範囲内から、アルカノール又は水が反応溶媒でもある場合には、アルカノー
ル又は水が大過剰でもよく、例えば100:1過剰であってもよい。しかしながら、エチレン性不飽和化合物が反応温度で気体の場合は、液相中には、ヒドロキシル基供給源に対する比として1:20,000〜1:10、より好適には1:10,000〜1:50、最適には1:5000〜1:500のような低レベルで存在するだろう。
カルボニル化プロセス中に用いられる本発明の触媒の量は重要ではない。良好な結果は、液相カルボルニル化反応媒体中の第8、9、又は10属の金属の量が、エチレン性不飽和化合物1モル当たり10−7〜10−1、より好適には10−6〜10−2、最適には10−5〜10−2モルの範囲内である時に得られるだろう。
好適には、本発明にとって必須ではないものの、本明細書が規定するエチレン性不飽和化合物のカルボニル化は、一つ又は複数の非プロトン性溶媒中で実施できる。好適溶媒としては、例えばメチルブチルケトンのようなケトン;アニソール(メチルフェニルエーテル)、2,5,8−トリオキサノナン(ジグリム)、ジエチルエーテル、ジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、ジイソプロピルエーテル、及びジ−エチレン−グリコールのジメチルエーテルのようなエーテル;例えばメチルアセタート、ジメチルアジパートメチルベンゾエート、ジメチルフタラート、及びブチロラクトンのようなエステル;例えばジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、及びジメチルフォルムアミドのようなアミド;例えばジメチルスルフォオキシド、ジ−イソプロピルスルホン、スルホラン(テトラヒドロチオフェン−2,2−ジオキシド)、2−メチルスルホラン、ジエチルスルホン、テトラヒドロチオフェン−1,1−ジオキシド、及び2−メチル−4−エチルスルホランのようなスルホキシド及びスルホン;例えばベンゼン、トルエン、エチルベンゼン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、クロロベンゼン、o−ジクロロベンゼン、m−ジクロロベンゼンのような化合物のハロ変異体を含む芳香族化合物;例えばヘキサン、ヘプタン、2,2,3−トリメチルペンタン、メチレンクロリド、及び四塩化炭素のような化合物のハロ変異体を含むアルカン;ニトリル、例えばベンゾニトリル及びアセトニトリルが挙げられる。
非常に好適な非プロトン性溶媒は、298.15K及び1×10Nm−2において、50より低い、より好適には3〜8の範囲内の誘電係数を有するものである。この関係では、ある溶媒の誘電係数は、その基質を誘電体として使ったコンデンサーの静電容量の、同一コンデンサーを誘電体として真空で使用した時の静電容量に対する比という一般的な意味で用いられる。一般的な有機溶液の誘電係数の値は、一般的な参考書、例えばデビッド・アール・リードら(David R. Lide, et al.)編、Handbook of Chemistry and Physics、第76版、シー・アール・シー・プレス(CRC press)(1995年)に見出すことができ、通常は約20℃又は25℃、即ち約293.15K又は298.15Kの温度、大気圧、即ち約1×10Nm−2の値が引用されるか、又は引用される変換率を使ってその温度及び圧に容易に変換できる。特定の化合物について、文献データが存在しない場合は、誘電係数は確立した物理化学的方法を用いて容易に測定できる。
ある液体の誘電係数測定は、様々な測定装置、例えば、ブルックヘブンインスツルメントコーポレーション社[米国ニューヨーク州ホルツビル(Holtsville)所在](例えばモデルBI−870)及びサイエンティフィカカンパニー社[米国ニュージャージー州プリンストン所在](例えばモデル850、モデル870)から入手できるような測定装置に取り付けたイマージョンプローブ、フロースループローブ、及びカップ型プローブのような各種センサーによって容易に実施できる。測定の安定化のために、特定のフィルター系に関する全ての測定は、好適には例えば水槽を使って実質的に同一のサンプル温度で実行する。一般的には、測定された基質の誘電係数は、低温ほど高く、高温ほど低くなる。本明細書が規定する範囲内に入る誘電係数はどれも、ASTMD924に従って
決定できる。
しかしながら、どの技術を用いて静電係数を決定すればよいか悩む場合には、サイエンティフィカのモデル870静電係数測定装置を、1〜200εの範囲設定で使用するとよい。
例えば、アニソールの誘電係数は4.3(294.2Kで)、ジエチルエーテルは4.3(293.2K)、スルホランは43.4(303.2Kで)、メチルペンタノアートは5.0(293.2Kで)、ジフェニルエーテルは3.7(283.3Kで)、ジメチルアジパートは6.8(293.2Kで)、テトラヒドロフランは7.5(295.2Kで)、メチルノナノアートは3.9(293.2Kで)、メチル−t−ブチルエーテルは4.34(293Kで)、ジオキサンは2.21(298Kで)、トルエンは2.38(298Kで)、及びアセトニトリルは37.5(298Kで)である。誘電係数は、デビッド・アール・リードら(David R. Lide, et al.)編、Handbook of Chemistry and Physics、第76版、シー・アール・シー・プレス(CRC press)(1995年)から得ることができ、測定温度が記されている。好適な非プロトン性溶媒なアニソールである。
アルカノールが存在する場合、エチレン性不飽和化合物、一酸化炭素、及びアルカノールのカルボニル化生成物は非プロトン性溶媒であることから、非プロトン性溶媒は反応によって作られる。
上記プロセスは、非プロトン性溶媒が過剰な状態、即ちアルカノールに対する非プロトン性溶媒の比率(v/v)が少なくとも1:1で実施できる。この比は、好適には1:1〜10:1の範囲内、より好適には1:1〜5:1の範囲内である。最適には、比(v/v)は1.5:1〜3:1の範囲内にある。
前述した通りではあるが、反応は好適には、外部からの非プロトン性溶媒を全く加えずに、即ち反応自体が作り出さない非プロトン性溶媒が存在しない状態で行う。
あるいは、プロトン性補助溶媒を用いてもよい。プロトン性補助溶媒としては、更なるカルボン酸又はアルコールが挙げられる。好適なプロトン性補助溶媒には、当業者に知られている、水、例えばメタノール、エタノール、及びイソプロパノールのような低級アルコール、ならびに第一及び第二アミンといった通常のプロトン性溶媒が含まれる。
ヒドロキシカルボニル化の間、好適にはプロトン性溶媒が存在する。プロトン性溶媒は、カルボン酸又はアルコールを含んでよい。非プロトン性溶媒とプロトン性溶媒の混合物も用いることができる。
プロトン性補助溶媒とは、ヒドロキシル基中の酸素又はアミン基中の窒素に結合している水素イオンのような供与可能な水素イオンを担持する任意の溶媒を意味する。非プロトン性補助溶媒とは、プロトンを供与も受領もしないタイプの溶媒を意味する。
水素は、カルボニル化反応に加えて反応速度を改善することができる。使用時の好適水素レベルは、一酸化炭素の0.1〜20体積/体積%、より好適には一酸化炭素の1〜20体積/体積%、より好適には一酸化炭素の2〜15体積/体積%、最適には一酸化炭素の3〜10体積/体積%内であろう。
本発明の触媒化合物は、「不均一系」触媒としても「均一系」触媒としても働くことができるが、好適には均一系触媒である。
用語「均一系」触媒とは、支持はされていないが、カルボニル化反応の反応物(立てば
エチレン性不飽和化合物、ヒドロキシル含有化合物、及び一酸化炭素)と、好適には本明細書に記載される好適溶媒中でin−situで単純に混合又は形成できる触媒、即ち本発明の化合物を意味する。
用語「不均一系」触媒とは、支持体上に担持された触媒、即ち本発明の化合物を意味する。
かくして更なる態様によれば、本発明は、本明細書が規定するエチレン性不飽和化合物のカルボニル化のプロセスであって、支持体を含む触媒、好適には不溶性支持体を用いて実施されるプロセスを提供する。
支持体は好適には、ポリオレフィン、ポリスチレンなどのポリマー、又はジビニルベンゼンコポリマーなどのポリスチレンコポリマー、あるいは当業者に知られている他の好適なポリマー又はコポリマー;官能化シリカ、シリコーン、もしくはシリコーンゴムのようなケイ素誘導体;又は、例えば無機酸化物及び無機塩化物のような他の多孔性粒状物質を含む。
支持体材料は、好適には表面積が10〜700m/gの範囲内であり、合計孔容積が0.1〜4.0cc/gの範囲内であり、かつ平均粒子サイズが10〜500μmの範囲内である多孔性シリカである。表面積はより好適には、50〜500m/gの範囲内であり、孔容積は0.5〜2.5cc/gの範囲内であり、かつ平均粒子サイズが20〜200μmの範囲内である。表面積は最適には100〜400m/gの範囲内にあり、合計孔容積は0.8〜3.0cc/gの範囲内であり、かつ平均粒子サイズが30〜100μmの範囲内である。典型的な多孔性支持体材料の平均孔サイズは、10〜1000Åの範囲内である。好適には、平均孔直径が50〜500Åの支持体材料、最適には75〜350Åの支持体材料が用いられる。シリカは100℃〜800℃のいずれかの温度で3〜24時間脱水することが特に望まれる。
好適には、支持体は柔軟支持体でも剛性支持体でもよく、不溶性支持体は当業者に周知の技術によって、本発明のプロセスの化合物がコーティング及び/又は含浸される。
あるいは、本発明のプロセスの化合物は、不溶性支持体の表面に、場合によっては共有結合を介して固着されるが、この場合不溶性支持体と化合物を離すために二官能性スペーサー分子を随意選択的に含むことができる。
本発明の化合物は、配位子内に存在する官能基、例えば芳香族構造の置換基と支持体上に存在するか、又は内に前もって挿入された優待的な反応基との反応を促進することによって、不溶性支持体の表面に固着してもよい。支持体の反応基と本発明の化合物の優待置換基との組み合わせは、本発明の化合物及び支持体がエーテル、エステル、アミド、アミン、尿素、ケト基といった結合基を介して結合する不均一触媒を提供する。
本発明のプロセスの化合物を支持体に結合させる反応条件の選択は、エチレン性不飽和化合物及び支持体の基に依存する。例えば、カルボジイミド、1,1’−カルボニルイミダゾールのような試薬と、混合無水物を使用する、還元的アミノ化のプロセスを用いることができる。
更なる態様によれば、本発明は、支持体に触媒を取り付ける本発明の全ての態様のプロセス又は配位子触媒組成物の使用を提供する。
これに加えて、二座ホスフィンは、少なくとも一つの架橋置換基、架橋基R、架橋基A又は架橋基Bを介して好適なポリマー基質に結合でき、例えば1,2ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチル−ベンゼンは、好適にはベンゼン基の3、5、又は6の環炭素を介してポリスチレンに結合させ、固定不均一触媒を得ることができる。
使用する配位子の量は、広い範囲内で変えることができる。二座配位子を過剰に加える場合は、該二座配位子は、好適には存在する第8、9、又は10族の金属のモル数に対して存在する二座配位子のモル数の比が1〜50となるように、例えば1〜15、特には1〜10モル/金属モルの比となるように存在する。第8、9、又は10族金属に対する配位子のモル:モルの範囲はより好適には、1:1〜20:1の範囲内であり、最適には1:1〜10:1、また更には1:1〜1.5:1の範囲内である。このような低いモル比を適用できることは、配位子を過剰に使用せずに済み、その結果これらの通常高価な化合物の消費を減らすことができることから好都合である。好適には、本発明の触媒は、カルボニル化反応におけるin−situ使用の前の分離ステップで調製される。
本発明のプロセスは、本明細書が規定する第8、9、又は10族金属錯体を、上述のアルカノール又は非プロトン性溶媒(特に好適な溶媒は、具体的なカルボニル化反応のエステルもしくは酸生成物、例えばビニルアセタートのカルボニル化については2−アセトキシメチルプロピオナートもしくは3−アセトキシメチルプロピオナートであり、エチレンのカルボニル化についてはメチルプロピオナートである)の一つのような好適な溶媒に溶解することによって実施できる。
一酸化炭素は、反応において不活性である他の気体が存在する状態で用いてもよい。このような気体の例としては、水素、窒素、二酸化炭素、及びアルゴンのような希ガスが挙げられる。
反応生成物は、任意の好適な手段によって他の成分から分離できる。しかしながら、本プロセスの利点は、副生成物が非常に少なく、生成物を最初に分離した後の更なる精製の必要性が低いことである。更なる利点は、触媒系を含む他の成分がリサイクルでき、且つ/又は更なる反応に再利用でき、新たな触媒の補充が少なくて済むことである。
CO及び水として放出されないHCO 及びCO 2−の場合に、金属アニオンが存在しないことが特に有利である。
カルボニル化は−30〜170℃、より好適には−10℃〜160℃、最適には20℃〜150℃の温度で実施される。特に好適な温度は、40℃〜150℃の間から選択される温度である。カルボニル化が適度な温度で実施できることは有利であり、反応が室温(20℃)で実施できれば特に有利である。
低温カルボニル化を進める時は、好適にはカルボニル化は−30〜49℃、より好適には−10℃〜45℃、より更に好適には0℃〜45℃、最適には10℃〜45℃の温度で実施される。特に好適な温度は、10〜35℃の範囲である。
カルボニル化は好適には0.80×10N・m−2〜90×10N・m−2、より好適には1×10N・m−2〜65×10N・m−2、最適には1〜50×10N・m−2のCO分圧で実施される。特に好適なCO分圧は、5〜45×10N・m−2である。
低圧カルボニル化を想定することも好適である。好適には、低圧カルボニル化を実施する場合、カルボニル化は0.1〜5×10N・m−2、より好適には0.2〜2×10N・m−2、最適には0.5〜1.5×10N・m−2で実施される。
商業的に受け入れ可能な時間枠の中でのカルボニル化が明らかに望まれることを除いては、カルボニル化の期間について特に制限はない。バッチ反応でのカルボニル化は、最長48時間、より典型的には最長24時間、最も一般的には最長12時間まで行われる。典
型的には、カルボニル化は、少なくとも5分間、より一般的には少なくとも30分間、最も典型的には少なくとも1時間である。連続反応では、このような時間範囲は明らかに無意味であり、連続反応は、触媒の交換が必要になる前、TONが商業的に受け入れ可能である限り続けることができる。
本発明の触媒系は好適には、反応物の一つ又は複数によって、あるいは好適な溶媒を用いることによって形成できる液相として構成される。
触媒系と共に安定化化合物を使用することは、触媒系から失われる金属の回復を高める上でも有益である。触媒系を液体反応媒体の中で使用する場合、そのような安定化化合物は第8、9、又は10族金属の回復を補助できる。
それ故に、触媒系は好適には、液体反応媒体中に、液体担体に溶解した高分子分散剤を含み、該高分子分散剤は、液体担体内に含まれる触媒系の第8、9、もしくは10金属、又は金属化合物の粒子をコロイド懸濁液として安定化することができる。
液体反応媒体は、反応のための溶媒であっても、又は一つもしくは複数の反応物又は反応生成物そのものでもよい。液状の該反応物及び反応生成物は、溶媒又は液体希釈剤と混合するか、これらに溶解することができる。
高分子分散剤は、液体反応媒体に可溶性であるが、反応の動態又は熱伝導にとって有害なほど反応媒体の粘性を大きく上げてはならない。反応条件温度及び圧の下での液体媒体中への分散剤の溶解度は、金属粒子状への分散剤分子の吸着を大きく妨げるものであってはならない。
高分子分散剤は、液体反応媒体において前記第8、9、もしくは10族金属、又は金属化合物のコロイド懸濁液を安定化させ、そうして触媒が分解されて形成された金属粒子を液体反応媒体中に懸濁状態に保ち、再生、及び場合によっては追加量の触媒製造に再利用するために液体と共に反応装置から排出することができる。金属粒子は、一般的にはコロイド寸法、例えば5〜100nm平均粒子サイズの範囲であるが、いくつかの例ではより大型の粒子が形成されてもよい。高分子分散剤の一部は、金属粒子の表面に吸着されるが、残りの分散剤分子は、少なくとも一部は液体反応媒体によって溶媒和され、そうすることによって分散している第8、9、又は10族金属粒子は、反応装置の壁又は反応装置の空所内への沈着に抗し、且つ粒子の衝突によって、時には凝集によって成長することがある金属粒子の凝集塊形成に抗して安定化する。粒子の凝集塊形成は、好適な分散剤が存在しても起こることがあるが、分散剤のタイプ及び濃度を最適化すれば、このような凝集塊は比較的低レベルになり、且つ凝集塊の形成は緩くなり、攪拌することによって凝集塊を崩壊させ、粒子を分散させることができる。
高分子分散剤は、ホモポリマー又はグラフトコポリマー及びスターコポリマーのようなコポリマーを含んでよい。
高分子分散体は、好適には上記に第8、9、もしくは10族金属、又は金属化合物のコロイド懸濁液を実質的に安定化するのに十分な酸又は塩基としての機能性を有する。
実質的の安定化するとは、第8、9、又は10族金属の液相からの沈殿が実質的に回避されることを意味する。
この目的にとって特に好適な分散剤としては、カルボン酸、スルホン酸、ポリアクリラートもしくは複素環、特に窒素複素環のようなアミン及びアミド、ポリビニルピロリドンのような置換ポリビニルポリマー、又は上記のコポリマーといった酸性又は塩基性ポリマーが挙げられる。
このような高分子分散剤の例は、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリエチレンイミン、ポリグリシン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、ポリ(3−ヒドロキシブチル酸)、ポリ−L−ロイシン、ポリ−L−メチオニン、ポリ−L−プロリン、ポリ−L−セリン、ポリ−L−チロシン、ポリ(ビニルベンゼンスルホン酸)、及びポリ(ビニルスルホン酸)、アシル化ポリエチレンイミンから選択できる。好適なアシル化ポリエチレンイミンは、ビーエースエフ社(BASF)の特許公報である、欧州特許出願公開第1330309号明細書、及び米国特許第6,723,882号明細書に記載されている。
高分子分散剤は好適には、酸性又は塩基性成分をペンダント又はポリマー主鎖内に組み入れている。酸性成分は、好適には6.0未満の解離定数(pK)を有し、より好適には5.0未満であり、最適には4.5未満である。塩基性成分は、好適には6.0未満の解離定数(pK)を有し、より好適には5.0未満であり、最適には4.5未満であり、pK及びpKは希釈水溶液中で、25℃で測定する。
好適な高分子分散剤は、反応条件において反応媒体に可溶性であることに加えて、少なくとも一つの酸性又は塩基性の成分を、ポリマー主鎖又はペンダント基内に含む。我々は、ポリビニルピロリドン(PVP)、及びポリアクリル酸(PAA)のようなポリアクリラートといった、酸性のアミド成分を組み入れた高分子が特に好適であることを見出した。本発明での使用に好適であるポリマーの分子量は、反応媒体の性質及びポリマーの反応媒体溶解度に依存する。我々は、一般的に、平均分子量は100,000未満であることを見出している。平均分子量は好適には1,000〜200,000の範囲内であり、より好適には5,000〜100,000の範囲内であり、最適には10,000〜40,000の範囲内であり、例えばPVPを使用する場合は、Mwは好適には10,000〜80,000の範囲、より好適には20,000〜60,000の範囲内であり、PAAの場合には1,000〜10,000の範囲である。
反応媒体中の分散剤の有効濃度は、用いる反応物/触媒系ごとに決定しなければならない。
分散した第8、9、又は10族金属は、反応装置から取り除かれた液流から、例えば濾過によって回収することができ、次に廃棄又は触媒もしくは別の用途に再使用するため加工することができる。連続的なプロセスでは、液流は外部の熱交換器の中を循環させることができ、このような場合、それは、これら循環装置内にパラジウム粒子のための濾過器を配置するのに便利である。
g/gで表したポリマー:金属の質量比は、好適には1:1〜1000:1、より好適には1:1〜400:1、最適には1:1〜200:1である。g/gで表したポリマー:金属の質量比は、好適には最大1000、より好適には最大400、最適には最大200である。
本発明の第一の態様に記載したどの特徴も、本発明の第二、第三、第四、第五、又はその他の態様の好適な特徴と見なすことができ、その逆も同じである。
本発明は単に新規の錯体だけでなく、そのような錯体を組み入れた新規触媒系にも及ぶ。
本発明に係る金属錯体の作製、及びそれらの触媒活性を、図1を参照しながら、以下の非限定的な実施例に記載する。
(実施例1)
パラジウムテトラアンミンジ(炭化水素塩)及び1モル当量の1,2−ビス(ジ−ターブチルホスフィノメチル)ベンゼンをメタノール中に、還流しながら6時間懸濁した。反
応中に塩基性ガス(アンモニアと考えられる)が発生した。生成物を室温で濾過して取り除き、乾燥させた。この生成物を温メタノールから再結晶化し、結晶は単結晶X線回折により特徴付けした。生成物は、Pd(1,2−ビス(ジ−ターブチルホスフィノメチル)ベンゼン)(CO)・2CHOHであることが確認された(図1参照)。乾燥生成物は、標準的な湿式化学分析によればPdを18.82%含んでいたが、これは化合物をPd(1,2−ビス(ジ−ターブチルホスフィノメチル)ベンゼン)(CO)としたことと一致した。更にこの判定は、赤外線分光法からも裏付けを得た。
(実施例2)
パラジウムテトラアンミンジ(炭化水素塩)及び1モル当量の1,2−ビス(ジ−ターブチルホスフィノメチル)フェロンセンをメタノール中に、還流しながら6時間懸濁した。反応中に塩基性ガス(アンモニアと考えられる)が発生した。生成物を室温で濾過して取り除き、乾燥させた。生成物は、標準的な湿式化学分析によればPdを15.95%含んでいたが、これは化合物をPd(1,2−ビス(ジ−ターブチルホスフィノメチル)フェロセン)(CO)としたことと一致した。更にこの判定は、赤外線分光法からも裏付けを得た。
(実施例3)
パラジウムテトラアンミンジ(炭化水素塩)及び1モル当量の1,2−ビス(ジ−3,5,ジメチルアダマンチルホスフィノメチル)フェロンセンをメタノール中に、還流しながら6時間懸濁した。反応中に塩基性ガス(アンモニアと考えられる)が発生した。生成物を室温で濾過して取り除き、乾燥させた。生成物は、標準的な湿式化学分析によればPdを9.60%含んでいたが、これは化合物をPd(1,2−ビス(ジ−3,5,ジメチルアダマンチル)ホスフィノメチル)フェロセン)(CO)としたことと一致した。更にこの判定は、赤外線分光法からも裏付けを得た。
(実施例4)
パラジウムテトラアンミンジ(炭化水素塩)及び1モル当量のシス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジメチルシクロヘキサンをメタノール中に、還流しながら6時間懸濁した。反応中に塩基性ガス(アンモニアと考えられる)が発生した。生成物を室温で濾過して取り除き、乾燥させた。生成物は、標準的な湿式化学分析によればPdを17.72%含んでいたが、これは化合物をPd(シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジメチルシクロヘキサン(CO)としたことと一致した。更にこの判定は、赤外線分光法からも裏付けを得た。
触媒試験
試験錯体1
触媒試験溶液は、標準的なシュレンクライン技術を用いて、次のようにして調製した。窒素パージグローブボックス内で、(L−L)PdCO10.58mg(1.4510−5モル)錯体(L−L)=1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)フェロセン及び5当量のホスフィン配位子(L−L)(7.2510−5モル)を500mlの丸底フラスコ内に量り取った。次にフラスコをシュレンクラインに移した。次にパラジウム錯体及び過剰量の配位子を脱気したメチルプロピオナート125mlに溶解し、続いて脱気したメチルプロピオナート/メタノール混合液(50重量%のメタノール、50重量%のメチルプロピオナート)175mlに溶解に溶解した。メタンスルホン酸(MSA)420μlを加えて、下記の比較試験1及び2に比べ遙かに短時間で触媒溶液の調製を終了した。これに加えて酸の付加は二酸化炭素ガス及び水を発生させたが、これらは反応系を汚染しない。溶液の最終組成は、メチルプロピオナート約70重量%、メタノール約30重量%であった。
触媒溶液は、事前に排気しておいたオートクレーブに入れて100℃まで加熱した。次にオートクレーブを蒸気圧より8バール高いエテンで加圧し、結果として合計10.2バール、100℃で加圧した。次にオートクレーブを、10リットルのリザーバーからCO:エテン(1:1気体で)を加えて12.2バールまで加圧した。制御弁は、反応中、10リットルのリザーバーから気体が一定に注入されることによってオートクレーブの圧を確実に12.2バールに保った。リザーバーの圧ならびに反応装置の温度を、3時間の反応の間記録した。
反応中の任意の時点の製造モル数は、気体が理想的に振る舞うこと、及びメチルプロピオナートに対し100%選択的であると仮定することによって、リザーバー内の圧の低下から計算され、これから反応TON及び速度を得た。結果を表1に示す。
試験錯体2
触媒試験溶液は、実施例1の配位子の場合と同様に、標準的なシュレンクライン技術を用いて調製した。窒素パージグローブボックス内で、(L−L)PdCO16.73mg(1.4510−5モル)錯体(L−L)=1,2−ビス(ジ−1−(3,5−ジメチルアダマンチル)ホスフィノメチル)フェロセン及び5当量のホスフィン配位子(L−L)(7.2510−5モル)を500mlの丸底フラスコ内に量り取った。次にフラスコをシュレンクラインに移した。次にパラジウム錯体及び過剰量の配位子を脱気したメチルプロピオナート125mlに溶解し、続いて脱気したメチルプロピオナート/メタノール混合液(50重量%のメタノール、50重量%のメチルプロピオナート)175mlに溶解した。メタンスルホン酸(MSA)420μlを加えて、下記の比較試験1,2に比べ遙かに短時間で触媒溶液の調製を終了した。これに加えて酸の付加は二酸化炭素ガス及び水を発生させたが、これらは反応系を汚染しない。溶液の最終組成は、メチルプロピオナート約70重量%、メタノール約30重量%であった。
触媒溶液は、事前に排気しておいたオートクレーブに入れて100℃まで加熱した。次にオートクレーブを蒸気圧より8バール高いエテンで加圧し、結果として合計10.2バール、100℃で加圧した。次にオートクレーブを、10リットルのリザーバーからCO:エテン(1:1気体で)を加えて12.2バールまで加圧した。制御弁は、反応中、10リットルのリザーバーから気体が一定に注入されることによってオートクレーブの圧を確実に12.2バールに保った。リザーバーの圧ならびに反応装置の温度を、3時間の反応の間、記録した。
反応中の任意の時点の製造モル数は、気体が理想的に振る舞うこと、及びメチルプロピオナートに対し100%選択的であると仮定することによって、リザーバー内の圧の低下から計算され、これから反応TON及び速度を得た。結果を表1に示す。
Pd(dba)を用いた比較試験錯体1
触媒試験溶液は、標準的なシュレンクライン技術を用いて調製した。窒素パージグローブボックス内で、Pddba7.8mg(1.4510−5モル)及び6当量のホスフィン配位子1(L−L)=1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)フェロセン(8.710−5モル)を500mlの丸底フラスコ内に量り取った。次にフラスコをシュレンクラインに移した。次に配位子及びパラジウムを、脱気したメチルプロピオナート125mlに溶解した。錯体形成を促進するために、パラジウム及び配位子は最初メチルプロピオナートに溶解し、45分間攪拌してから上記溶液に残りの溶媒を追加した。これにより、中性の、平面三角形構造のPd(0)錯体[Pd(配位子)(dba)]のin situ形成が可能となる。
錯体形成後、メチルプロピオナート/メタノール混合液(50重量%のメタノール、5
0重量%のメチルプロピオナート)175mlを脱気し、上記フラスコに加えた。メタンスルホン酸(MSA)420μlを加え、触媒溶液の調製を終了する。しかしながら、系にはまだdbaが存在している。該溶液の最終組成は、メチルプロピオナート約70重量%、メタノール約30重量%である。
触媒溶液は、事前に排気しておいたオートクレーブに入れて100℃まで加熱した。次にオートクレーブを蒸気圧より8バール高いエテンで加圧し、結果として合計10.2バール、100℃で加圧した。次にオートクレーブを、10リットルのリザーバーからCO:エテン(1:1気体で)を加えて12.2バールまで加圧した。制御弁は、反応中、10リットルのリザーバーから気体が一定に注入されることによってオートクレーブの圧を確実に12.2バールに保った。リザーバーの圧ならびに反応装置の温度を、3時間の反応の間記録した。
反応中の任意の時点の製造モル数は、気体が理想的に振る舞うこと、及びメチルプロピオナートに対し100%選択的であると仮定することによって、リザーバー内の圧の低下から計算され、これから反応TON及び速度を得た。結果を表1に示す。
Pd(dba)を用いた比較試験体2
触媒試験溶液は、標準的なシュレンクライン技術を用いて調製した。窒素パージグローブボックス内で、Pddba7.8mg(1.4510−5モル)及び6当量のホスフィン配位子2(L−L)=1,2−ビス(ジ−1−(3,5−ジメチルアダマンチル)ホスフィノメチル)フェロセン(8.710−5モル)を500mlの丸底フラスコ内に量り取った。次にフラスコをシュレンクラインに移した。次に配位子及びパラジウムを、脱気したメチルプロピオナート125mlに溶解した。錯体形成を促進するために、パラジウム及び配位子は最初メチルプロピオナートに溶解し、45分間攪拌してから上記溶液に残りの溶媒を追加した。これにより、中性の、平面三角形構造のPd(0)錯体[Pd(配位子)(dba)]のin situ形成が可能となる。
錯体形成後、メチルプロピオナート/メタノール混合液(50重量%のメタノール、50重量%のメチルプロピオナート)175mlを脱気し、上記フラスコに加えた。メタンスルホン酸(MSA)420μlを加え、触媒溶液の調製を終了する。しかしながら系にはまだdbaが存在している。該溶液の最終組成は、メチルプロピオナート約70重量%、メタノール約30重量%である。
触媒溶液は、事前に排気しておいたオートクレーブに入れて100℃まで加熱した。次にオートクレーブを蒸気圧より8バール高いエテンで加圧し、結果として合計10.2バール、100℃で加圧した。次にオートクレーブを、10リットルのリザーバーからCO:エテン(1:1気体で)を加えて12.2バールまで加圧した。制御弁は、反応中、10リットルのリザーバーから気体が一定に注入されることによってオートクレーブの圧を確実に12.2バールに保った。リザーバーの圧ならびに反応装置の温度を、3時間の反応の間記録した。
反応中の任意の時点の製造モル数は、気体が理想的に振る舞うこと、及びメチルプロピオナートに対し100%選択的であると仮定することによって、リザーバー内の圧の低下から計算され、これから反応TON及び速度を得た。結果を表1に示す。
Figure 2009533409
上記バッチの例では、配位子は金属に対して6当量の割合で加えられ、次に酸が金属に対し450当量の割合で加えられる。このような大過剰の酸によって、系を平衡化する必要がなくなり、金属は両方の系において容易に酸化される。
しかしながら、連続的なプロセスでは、このような大過剰の酸を維持することはできず、反応装置及びパイプ系を腐食させるだろう。同様に、配位子は高価な商品であり、大過剰のこのような配位子は連続的な工業プロセスの経費を押し上げるだろう。錯体のレベルがはるかに低い場合、dbaをベースとした系では錯体の平衡化にはより長い時間がかかるが、本発明の系は直ぐに平衡状態に達するだろう。同様に、連続システム中に使用する酸が少ないことは、Pd(0)からPd(II)酸化状態への金属酸化にかかる時間が非常に長くなることを意味する。本発明の系では、金属は既に活性酸化状態にあり、従って平衡化を必要としない。それ故に、本発明の金属錯体を用いることによって触媒調製の第二ステップは劇的に加速される。
読者の注意は、本出願と関係する、本明細書と同時、又は前に提出された全ての文書及び書類に向けられ、且つそれらは本明細書と共に公衆の閲覧に付され、そしてこれら文書及び書類全ての内容は、参照によってここに組み入れられる。
本明細書(特許請求の範囲、要約書、及び図面も全て含む)に開示された特徴の全て、
及び/又は同様に開示された方法又はプロセスのステップの全ては、かかる特徴及び/又はステップの少なくともいくつかが互いに矛盾するような組み合わせを除き、いずれの組み合わせによって組み合わせてもよい。
本明細書(特許請求の範囲、要約書、及び図面も全て含む)に開示された各特徴は、別途明記されない限り、同一、均等、又は同様の目的を果たす別の特徴によって置き換えることができる。かくして、別途明記しない限り、開示した各特徴は、均等又は同様の特徴の一般的なシリーズの一例に過ぎない。
本発明は、上記した実施形態の詳細な説明に限定されない。本発明は、本明細書(特許請求の範囲、要約書、及び図面も全て含む)に開示されたあらゆる新規の特徴、又は特徴のあらゆる新規の組み合わせまで、あるいは開示したあらゆる方法又はプロセスのあらゆる新規ステップ、又はステップのあらゆる新規の組み合わせまでをその範囲に含める。
本発明に係る金属錯体の分子を示す模式図。

Claims (13)

  1. 式中のMは第8、9、又は10族金属であり、Lは配位子であり、Xはハロゲン化物、HCO、NO、CO 2−又はカルボキシラートであり、nは前記金属の配位数以下の数であり、mは1又は2であり、且つ該金属の酸化状態に等しい、金属錯体ML
  2. 前記配位子Lはホスフィンである、請求項1に記載の金属錯体。
  3. 前記配位子Lは二座ホスフィンである、請求項1又は2に記載の金属錯体。
  4. 前記配位子Lは、本明細書に記載する式(I)、(II)、(III)、(IV)、又は(V)の二座ホスフィン配位子である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の金属錯体。
  5. Xは、HCO 又はCO 2−である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の金属錯体。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属錯体を含む、エチレン性不飽和化合物をカルボニル化できる触媒系。
  7. 金属Mのアンミン化合物と錯化化合物を反応させること含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載の金属錯体を調製するためのプロセス。
  8. 前記金属Mは、Ru、Rh、Os、Ir、Pt、及びPdから選択される貴金属を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載の金属錯体又はプロセス。
  9. 前記金属Mは、Ru、Pt、又はPdを含む、請求項7に記載の金属錯体又はプロセス。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の金属錯体又はプロセスであって、前記ホスフィンは、「ホスファ−アダマンチル」が2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサアダマンチル、2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10トリオキサアダマンチル、2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキサアダマンチル、もしくは2−ホスファ−1,3,5−トリ(トリフルオロメチル)−6,9,10−トリオキサアダマンチルから選択される、1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、l,2−ビス(ジ−t−ペンチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ナフタレン、1,2−ビス(ジアダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、l,2ビス(ジ−3,5−ジメチルアダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2ビス(ジ−5−t−ブチルアダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、1,2ビス(1−アダマンチル−t−ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、1−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)ベンゼン、1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジコングレシルホスフィノメチル)ベンゼン、1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ホスファ−アダマンチル−P−メチル)ベンゼン、1−(アダマンチルホスフィノメチル)−2−(ホスファ−アダマンチル−P−メチル)ベンゼン、1−(t−ブチルアダマンチルホスフィノメチル)−2−(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)ベンゼン、及び1−[(P−(2,2,6,6,−t−メチルホスフィナン−4−オン]ホスフィノメチル)]−2−(ホスファ−アダマンチル−P−メチル)ベンゼン;1,2−ビス−(ジメチルアミノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジターブチルホスフィノメチル)フェロセン、1−ヒドロキシメチル−2−ジメチルアミノメチルフェロセン、1,2−ビス−(ジターブチルホスフィノメチル)フェロセン、1−ヒドロキシメチル−2,3−ビス−(ジメチルアミノメチル)フェロセン、1,2,3−トリス−(ジター
    ブチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジシクロヘキシルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジ−イソ−ブチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジシクロペンチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジエチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス(ジ−イソプロピルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−(ジメチルホスフィノメチル)フェロンセン、1,2−ビス−(ジ−(1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−2−ホスファ−アダマンチルメチル))フェロンセン、1,2−ビス−(ジメチルアミノメチル)フェロセン−ビスメチルヨージド、1,2−ビス(ジヒドロキシメチルホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス(ジホスフィノメチル)フェロセン、1,2−ビス−c,c−(P−(2,2,6,6,−テトラメチルホスフィナン−4−オン))ジメチルフェロセン、及び1,2−ビス−(ジ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−2−ホスファ−アダマンチルメチル))ベンゼン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ヒスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(P,Pアダマンチル、t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス
    −ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジメチルシクロヘキサン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−5−メチルシクロペンタン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(P,P−アダマンチル、t−ブチル−ホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(P,P−アダマンチル、t−ブチル−ホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(P,P−アダマンチル、t−ブチル−ホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.
    3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロヘキサン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)

    −2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロペンタン;シス−1−(2−ホスファ−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)シクロブタン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロブタン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロヘキサン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロペンタン;シス−1,2−ビス−(2−ホスファ−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)シクロブタン;(2−エクソ、3−エクソ)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル);(2−エンド、3−エンド)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル);1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル、t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(P,Pアダマンチル、t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(P,Pアダマンチル、t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル、t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;;1−(2−ホスフィノメチル
    −1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]デシル}−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−フェニルベンゼン;;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.
    1.1[3.7]}デシル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジフェニルベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−フェニルベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(トリメチルシリル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノ

    メチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−
    テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4、5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチ
    ル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)ベンゼン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−t−ブチルベンゼン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル−4,5ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フ
    ェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサト
    リシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメ・`ル)−4−(又は1’)(トリメチルシ
    リル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ビス−(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.
    1[3.7]}−デシル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジフェニルフェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4−(又は1’)フェニルフェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ビス(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(トリメチルシリル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−ジ−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−ブチル)フェロセン;1,2−ビス(ジ−アダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(P,Pアダマンチル,t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプ
    ロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサ−アダマンチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジ−t−ブチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1−(2−ホスフィノメチル−1,3,5−トリメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ−{3.3.1.1[3.7]}デシル)−2−(ジアダマンチルホスフィノメチル)−4−(又は1’)t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テト
    ラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.
    3.1.1[3.7]}−デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス−ペルフルオロ(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラメチル−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)t−ブチル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−ジ−(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)(2’−フェニルプロプ−2’−イル)フェロセン;1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4,5−(ジ−t−ブチル)フェロセン;及び1,2−ビス−(2−ホスフィノメチル−1,3,5,7−テトラ(トリフルオロ−メチル)−6,9,10−トリオキサトリシクロ{3.3.1.1[3.7]}デシル)−4−(又は1’)t−ブチルフェロセンから成る群より選択される、金属錯体又はプロセス。
  11. 反応混合物中の錯化化合物の量は、化学量論的反応に必要な量より少なくとも10%モル過剰となるように計算される、請求項7に記載のプロセス。
  12. 反応は、溶媒存在下に行われる、請求項7又は11に記載のプロセス。
  13. エチレン性不飽和化合物をカルボニル化するプロセスであって、前記化合物をヒドロキシル基供給源及び触媒系存在下に一酸化炭素と反応させることを含み、前記触媒系が請求項1〜6又は8〜10のいずれか一項に記載の金属錯体を含むプロセス。
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