JP2009516521A - リン酸塩模倣物を含むポリヌクレオチド - Google Patents

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Abstract

本発明は、構造P=N-Acc(式中、Accは、電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)を少なくとも1回含む修飾オリゴヌクレオチドおよびその作製方法に関する。

Description

本発明は、ヌクレオチド化学の分野における新規な物質およびその作製方法に関する。これらの物質は、ヒドロキシル基が対応する模倣物で置換されたいわゆるリン酸塩模倣物である。
特に、本発明は、新規なクラスの修飾オリゴヌクレオチドおよびその作製方法に関する。
技術水準
修飾されたリン酸塩残基を有するヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドを作製するための種々の方法が既に以前に記載されている。
合成(デオキシ)オリゴヌクレオチドは、通常、ホスホルアミダイト化学の補助により固相において調製される。通常、規定された大きさの細孔を有するガラスビーズが固相として使用される(以下において、CPG=制御細孔ガラスの略号で示す)。第1の単量体は、遊離オリゴヌクレオチドが固相合成終了後に切断されて除去され得るように、切断可能な基によって支持体に連結される。また、第1の単量体は保護されたヒドロキシル基を含有し、この場合、通常、ジメトキシトリチル(DMT)が保護基として使用される。保護基は、酸処理によって除去され得る。次いで、5’末端で、DMT保護基がまた提供された (デオキシ)リボヌクレオシドの3’ホスホルアミダイト誘導体が、サイクル法におけるDMT保護基の各場合において放出される反応性基に連続的にカップリングされる。あるいは、3’ジメトキシトリチル保護された5’ホスホルアミダイトが逆オリゴヌクレオチド合成において使用される。また、特に、例えば、放射性標識ホスホロチオエートを調製するためにリン酸塩主鎖の修飾を導入するために、H-ホスホネートストラテジーが使用される。また、修飾または標識オリゴヌクレオチドを調製するための種々のストラテジーが既に公知である。3’末端が標識されたオリゴヌクレオチドを調製するために(to prepared)、従来技術に従って三官能性支持物質が使用される(US 5,290,925、US 5,401,837)。5’末端が標識されたオリゴヌクレオチドを調製するために、通常、C3〜12リンカーを介して標識基がホスホルアミダイトに結合された標識ホスホルアミダイトが使用される(US 4,997,928、US 5,231,191)。さらにまた、修飾は、個々の塩基のオリゴヌクレオチドに (US 5,241,060、US 5,260,433、US 5,668,266)、または内部非ヌクレオシドリンカーを導入することにより(US 5,656,744、US 6,130,323)導入され得る。
あるいは、ホスホロチオエートの合成後標識により(Hodges, R.R., et al. Biochemistry 28 (1989)261-7)または官能化されたホスホルアミダイトの後標識により(Agrawal, S., Methods in Mol. Biology 26 (1993), Protocols for Oligonucleotide Conjugates, Humana Press, Totowa, NJ, 第3章)により、ヌクレオシド間リン酸塩が標識され得る。しかしながら、これらの方法は、ホスホルアミダイトおよびリン酸チオエステルの不安定性のため、賛同が得られていない。
また、従来技術から、オリゴヌクレオチドのヌクレオシド間リン酸塩残基に修飾が導入され得ることが既に公知である。最も顕著な場合では、これらは、ホスホチオエート(Burgers, P.M.およびEckstein, F., Biochemistry 18, (1979)592-6)、メチルホスホネート(Miller, P.S., et al., Biochemistry 18 (1979)5134-43)またはボラノリン酸塩(WO 91/08213)である。メチルホスホネートオリゴヌクレオチドを調製するため、特別な単量体が合成される必要がある。対照的に、ホスホロチオエートおよびボラノリン酸塩を合成するには、従来のホスホルアミダイトまたはH-ホスホネートが使用され得、この場合、3価のH-ホスホネートまたはホスホン酸トリエステルと反応する特別な試薬を使用することにより、オリゴヌクレオチド合成中または合成後でもボラノまたはチオ修飾が直接導入され得る。これらの方法はすべて、修飾オリゴヌクレオチドをもたらすが、これに使用される合成化学の要件は、このようにして検出され得る標識または官能基がオリゴヌクレオチド合成中にオリゴヌクレオチド鎖のリン酸塩主鎖に直接導入されることを可能にしない。
Baschang, G.およびKvita, V., Angewandte Chemie 85(1)(1973)43-44は、メチルスルホニルアジドなどのアジドとのヌクレオチドリン酸トリエステルの反応により、トリアルキル(アリール)イミドリン酸塩を調製することを記載しているが、これは、不安定で分解する。
Nielsen, J.およびCaruthers, M.H., J. Am. Chem. Soc. 110 (1988)6275-6276は、アルキルアジドの存在下での、2-シアノ-1,1-ジメチルエチル保護基が提供されたデオキシヌクレオシドホスファイトの反応を記載する。さらに、著者らは、開示された方法の補助により調製されるどの型の修飾が特定の利点を有し得るかを解明することなく、この原理がリン酸塩残基が修飾されたヌクレオチドの調製に適することを示唆している。特に、著者らは、アルキル残基の導入を示唆している。
WO 89/091221は、N-アルキルホスホルアミダイトまたはむしろ適当なアルキルアミンの存在下で(保護基が提供された)ヌクレオシドホスファイトを、ヨウ素で酸化することにより調製される、少なくとも1つのリン酸塩残基においてN-アルキルで置換されたオリゴヌクレオチドを開示する。
WO 03/02587は、H-リン酸塩がアミノ化によってホスホルアミデートに変換された修飾オリゴヌクレオチドの調製を開示する。
したがって、これらの刊行物はすべて、リン酸塩残基の代わりにホスホルアミデートを含有する分子の調製を記載する。しかしながら、ホスホルアミデートを含有する分子は、酸性環境においてアミン基がプロトン化され、次いで、水によって置換されるため、加水分解されやすい。
また、WO 01/14401は、リン酸塩残基がN-ClO3、N-NO2またはN-SO2Rで置換されたヌクレオチド構成ブロックまたはオリゴヌクレオチドを提案する。WO 01/14401の教示によれば、かかる物質は、ピリジンの存在下でデオキシヌクレオシドの遊離ヒドロキシル基を塩化アミドホスホニルと反応させることにより調製され得る。しかしながら、この型の調製は複雑で、時間がかかり、ヌクレオチドまたはオリゴヌクレオチドの常套的な合成に不適当である。
したがって、本発明の基礎を形成する技術課題は、改善された標識されたオリゴヌクレオチドを調製すること、およびその簡単な調製方法を提供することであった。
発明の簡単な説明
したがって、本発明は、好ましくは以下の構造

(式中、Aは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の5’末端を表すか、または固相に結合されたリンカーを表す、および
Bは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の3’末端を表すか、またはリンカーを表す
Dは、OHまたはCH3のいずれかである、および
Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)
を少なくとも1回含むオリゴヌクレオチドである化合物に関する。
電子受容体Accは、好ましくは、
- -CN、
- -SO2-R’、ここで、R’は、少なくとも1つのアミノ置換アルキル、任意に置換されたアリールまたは任意に置換された複素環を含有する、
-および電子不足六員環N+-複素環、ここで、少なくとも1つの窒素原子がアルキル化され、オルトまたはパラ位に位置し、これらの複素環はRで任意に置換され得る、
を含む群から選択される。
RまたはR’は単独または電子受容体との組合せで、検出可能な単位または官能基を含有するオリゴヌクレオチドが特に好ましい。
これらのオリゴヌクレオチドは、
化学構造

(式中、Eは、メチル基または保護されたヒドロキシル基のいずれかを表す、
式中、Aは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の5’末端を表すか、または固相に結合されたリンカーを表す、および
式中、Bは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の3’末端を表すか、またはリンカーを表す)
の3価のリンの誘導体を、以下の構造
N=N=N-Acc
(式中、Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)
のアジドと反応させることを特徴とする方法により本発明に従って調製される。
電子受容体Accは、好ましくは
- -CN、-SO2-R
- および、電子不足六員環N+-複素環、ここで、少なくとも1つの窒素原子がアルキル化され、オルトまたはパラ位に位置し、これらの複素環はRで任意に置換され得る、
を含む群から選択される。
本発明によるオリゴヌクレオチドを作製するための特別な態様において、
a)3’ホスホルアミダイトをまず、生成される(nascent)オリゴヌクレオチド鎖の5’OH末端と反応させ、
続いて、
b)以下の構造
N=N=N-Acc
(式中、Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)
のアジドの反応を行なう。
Rが検出可能な単位または官能基を含有する方法が特に好ましい。
このようにして作製される本発明によるオリゴヌクレオチドは、任意の形態のハイブリダイゼーションパートナー、特に、誘導体化または標識されたハイブリダイゼーションパートナーが必要とされるすべての適用に使用され得る。
特に、これらのオリゴヌクレオチドは、特定の標的配列を検出するためのハイブリダイゼーションプローブとして使用され得る。
別の潜在的使用は、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはsiRNAの形態で遺伝子発現を不活性化させるための本発明に従って修飾されたオリゴヌクレオチドの使用に関する。
発明の詳細な説明
本発明の基本的概念
本発明の目的は、修飾されたリン酸塩残基を含み、したがって、好ましくは検出可能な標識もまた含み得るヌクレオチドおよびオリゴヌクレオチドを、簡単な様式で作製することである。
本発明の中心的な概念は、これに関連して、3価のリン原子を用いて開始し、これを試薬と、安定なリン酸塩模倣物が形成されるような様式で反応させることであった。本発明によれば、保護基が提供された少なくとも1つのヒドロキシル残基を含有するリン原子を、この目的のために、構造N=N=N-Acc(式中、Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)を有するアジドと反応させる。これは、N原子を介して強力な電子吸引性電子受容体基が共有結合される5価のリン原子の形成をもたらす。この基は、従来技術で公知のホスホルアミデート化合物とは対照的に、このようにして作製される化合物が、共鳴安定化され、加水分解を受けにくいことを確実にする。
本発明の下地となるこの概念は、3価のリンが中間体として形成されるすべての方法に適用され得る。
ホスホルアミダイトを用いた従来のオリゴヌクレオチド合成中、3価のリン原子を有するホスホン酸トリエステルが中間生成物として形成される。第1および第2のエステル結合は、ヌクレオシド間結合を表す。リン原子は、第3のエステル結合により例えば、β-シアノエチルオキシ基などの保護されたヒドロキシル基に連結される。ヨウ素での酸化の代わりに、次いで、生成されるオリゴヌクレオチドが、本発明に従って、N-Accがリン原子に共有結合されると同時に窒素が切断されることによりその3価のリン原子が5価の原子に酸化される方法において、適切なアジドと反応され得る。
次いで、従来技術から公知のように、オリゴヌクレオチド合成はその後、継続される。安定なオリゴヌクレオチドが、ほぼ任意の様式で1つ以上のヌクレオチド間リン酸塩残基が修飾された最終生成物として得られる。
定義
本発明の範囲において、使用されるいくつかの用語は、以下のとおりに規定される。
反応性基は、適当な条件下で、別の分子と反応すると同時に共有結合を形成し得る分子の基をいう。反応性基の例は、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール、ヒドラジノ、ヒドロキシルアミノ、ジエン、アルキンおよびカルボン酸基である。
保護基は、多工程合成反応の一部として、特定の1つだけの非保護反応性基が所望の反応パートナーと反応し得るように分子の1つ以上の反応性基と反応する分子を表す。ヒドロキシル基を保護するために頻繁に使用される保護基の例は、β-シアノ-エチル、トリアルキルシリルおよびアリルである。アミノ基を保護するための保護基は、トリフルオロアセチルおよびFmocである。他の可能な保護基は、標準的な教科書(Greene, T.W., Protective groups in organic synthesis. Wiley Interscience Publications John Wiley&Sons (1981)New York, Chichester, Brisbane, Toronto;Souveaux, E., Methods in Mol. Biology, 第26巻, Protocols for Oligonucleotide Conjugates, Humana Press, Totowa, NJ, 1994, 第1章, S. Agrawal編)にまとめられている。
リンカーは、1〜30C原子の長さを有する炭素鎖を表す。かかるリンカー鎖はまた、1つ以上の内部窒素、酸素、イオウおよび/またはリン原子をさらに有し得る。リンカーはまた、分枝鎖であり得、例えばまた樹状であり得る。リンカーは、ヌクレオチドまたはヌクレオチドの鎖を保護基によって任意に保護された検出可能な単位または反応性基のいずれかと相互連結する。
検出可能な単位は、分析方法の補助により検出され得る物質を表すと理解されたい。該単位は、例えば、質量分析、免疫学的またはNMRの補助によって検出され得る単位であり得る。検出可能な単位はまた、特に、フルオレセイン、ローダミンおよび金粒子などの蛍光およびUV/VIS分光法などの光学的方法によって検出され得る物質である。該単位はまた、融解動作に対しても影響を及ぼし得、その蛍光がハイブリダイゼーションによって変化するインターカレーターおよび副溝結合剤を含む。
ホスホルアミダイトは、ヌクレオシドまたはヌクレオシド誘導体の5’末端にカップリングされ得る3価のリン原子を含有する分子を表す。したがって、ホスホルアミダイトは、オリゴヌクレオチド合成に使用され得る。鎖伸長に使用される(デオキシ)リボヌクレオチドホスホルアミダイトに加え、オリゴヌクレオチドを標識するためにオリゴヌクレオチド合成中または合成の最後に同様の方法で使用され得る標識で誘導体化されたホスホルアミダイトもまたある(Beaucage, S.L., Methods in Molecular Biology 20 (1993)33-61, S. Agrawal編;Wojczewski, C., et al., Synlett 10 (1999)1667-1678)。
本発明に関連して、用語「オリゴヌクレオチド」は、 (デオキシ)オリゴリボヌクレオチドだけでなく、リン酸塩主鎖に修飾を有する(例えば、メチルホスホネート、ホスホチオエートなど)が、糖に修飾を有する(2’-O-アルキル誘導体、3’および/または5’アミノリボース、LNA、HNA、TCA)かまたは7-デアザプリンなどの修飾された塩基の1つ以上のヌクレオチドアナログを含むオリゴヌクレオチドもまた包含する。これに関連して、本発明はまた、PNAまたは他の生体高分子、例えばペプチドなどの非ヌクレオシドアナログを含有するコンジュゲートおよびキメラを包含する。さらに、本発明によるオリゴヌクレオチドはまた、スペーサーなどの1つ以上の非ヌクレオシド単位を、各位置、例えば、ヘキサエチレングリコールまたはCn(n=3.6)スペーサーに含有し得る。
用語「電子受容体」は、自由電子対に結合する傾向を有する原子構造を包含する。この測定の1つはハメット定数である。本発明は、特にハメット定数σPが特定の値0.30、好ましくは0.45、特に好ましくは0.60を超える態様に関する。
電子受容体は、さらに、オリゴヌクレオチド合成におけるすべての化学反応に適合性でなければならない、すなわち、
- ヨウ素によって酸化されるべきではない
- ジクロロ酢酸およびトリクロロ酢酸に対して不活性でなければならない、ならびに
- 塩基に対して、特にアンモニアに対して不活性でなければならない、ならびに
- 3価のホスホルアミデートと反応すべきではない。
これらの条件を満たす電子受容体は、
-NO2、SO2-R、-CN、-CO-R、ピリニジニル、ピリジニル、ピリダジニル、ヘキサフルオロフェニル、ベンゾトリアゾリルである(Hansch, C., et al., Chem. Reviews 91 (1991)165-195)。また、これらの受容体は、ビニル系またはフェニル系の様式で窒素原子にも結合され得る。
用語「置換された」は、置換されたと称する構造が、任意の位置に別の残基を含有することを意味するが、この位置は、より詳細には規定されないものとする。用語「任意に置換された」は、このように称される構造が、さらなる残基を有する態様および有さない態様を含むことを表す。
用語「アミノ置換アルキル」は、少なくとも1つのアミノ基を含有するC1〜C30直鎖または分枝鎖 アルキルを包含し、ここで、このアミノ基は保護されているか、またはリンカーを介して検出可能な単位に結合されている。
用語「六員環N+-複素環」は、複素環の全体としての電荷が正になるようにsp2 窒素がアルキル化されたN-複素環を包含する。この例は、ピリジニウム、ピリミジニウムおよびキノリニウムである。かかる複素環は、電子不足であることが当該技術分野で公知である。
用語「ヌクレオチド鎖」は、リン酸塩部分によって5’-3’相互連結された少なくとも2つのヌクレオシド残基を含有する分子または分子の一部と理解されたい。
本発明による化合物
本発明は、
以下の構造

(式中、
Aは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の5’末端を表すか、または固相に結合されたリンカーを表す、および
Bは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の3’末端を表すか、またはリンカーを表し、Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である、この残基は、さらに、オリゴヌクレオチド合成で生じるすべての化学反応に適合性でなければならない、すなわち、
- ヨウ素によって酸化されるべきではない
- ジクロロ酢酸およびトリクロロ酢酸に対して不活性でなければならない、ならびに
- 塩基に対して、特にアンモニアに対して不活性でなければならない、ならびに
- 3価のホスホルアミデートと反応すべきではない)
を少なくとも1回を含む任意の化合物を包含する。
しかしながら、最初はそれ自体非適合性である残基は、当業者に公知の保護基を用いることにより、オリゴヌクレオチド合成の化学条件下で不活性に振舞う誘導体に変換され得る。
また、オリゴヌクレオチドの-OH基は、通常、脱プロトン化された状態で存在することは、当業者によって理解される。
さらに、本発明はまた、以下の構造

(定義は上記のとおりである)
のメチルホスホネートを包含する。
第1の好ましい態様において、本発明の化合物はオリゴヌクレオチドである。かかるオリゴヌクレオチドにおいて、Aはヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の5’末端を表す、および/またはBは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の3’末端を表す。したがって、AおよびBは一緒に、少なくとも2つのヌクレオチド残基を含む。
オリゴヌクレオチドの意図される使用に応じて、上記の構造は、オリゴヌクレオチドに存在するリン酸塩残基に1回、2回、多数回またはすべてに見られ得る。オリゴヌクレオチド内のリン酸塩残基は、
Aは、第1のヌクレオシドの5’末端を表す、および
Bは、ヌクレオチド鎖の第2のヌクレオシドの3’末端を表す
ような、いわゆるヌクレオシド間リン酸塩である。
さらにまた、本発明による構造は、オリゴヌクレオチドの3’末端または5’末端に位置し得る。これが、オリゴヌクレオチドの5’末端に存在する場合、
Aは、ヌクレオチド鎖の5’末端を表す、および
Bは、任意に保護されたヒドロキシル基または検出可能な基もしくは別の反応性基を任意に含有し得るリンカーのいずれかであり、オリゴヌクレオチドに検出可能な基を導入するために使用され得る。
電子受容体が、検出可能な単位も表す置換基を含有する場合、オリゴヌクレオチドが本発明に従って存在し、5’末端に二重標識を保有し得る。
本発明による構造がヌクレオチド鎖の3’末端である場合、
Bは、前記オリゴヌクレオチドの3’末端を表す、および
Aは、ヒドロキシルまたは固相に結合されたリンカーのいずれかであり、ここで、固相は、好ましくは、常套的なオリゴヌクレオチド合成のための出発材料として使用されるものなどの制御細孔ガラス粒子である。
本発明によるオリゴヌクレオチド内の個々のヌクレオシドは、任意の型のヌクレオシドまたは修飾されたヌクレオシドもしくはヌクレオシド誘導体を含有し得る。糖単位は、通常、DNAオリゴヌクレオチドではデオキシリボース、またはRNAオリゴヌクレオチドではリボースである。本発明によるオリゴヌクレオチドに含有されるヌクレオ塩基は、アデニン、グアニン、チミジン、シチジン、ウリジン、その誘導体またはニトロインドールなどのいわゆる普遍塩基などの天然の塩基であり得る。本発明によるオリゴヌクレオチドは、アミド結合を介してそれぞれのリン酸塩に連結される任意の電子受容体基を含有し得る。特に、以下の電子受容体基:
a) -CN、
b) -SO2-R’、式中、R’は、少なくとも1つのアミノ置換アルキル、任意に置換されたアリールまたは任意に置換された複素環を含有する、
c) 電子不足六員環N+-複素環、ここで、少なくとも1つの窒素原子がアルキル化され、オルトまたはパラ位に位置し、これらの複素環はRで任意に置換され得る、
が使用され得る。
本発明はまた、明白に、R’それ自体がアミノ置換アルキル、任意に置換されたアリールまたは任意に置換された複素環であるSO2-R’の態様を包含する。
本発明によるオリゴヌクレオチド内のすべての前記電子受容体の存在は、広範な種々の適用に使用され得る修飾オリゴヌクレオチドをもたらす。しかしながら、任意の有機残基Rを含有し得るすべての電子受容体は、任意の有機残基を含有する修飾オリゴヌクレオチドが、この出願に記載された合成方法の範囲内である簡単な様式で調製されることを可能にするため、特に重要である。
したがって、本発明はまた、特に、残基Rで置換された電子受容体が検出可能な単位をRとして含有する、あるいは、検出可能な単位が後標識によりオリゴヌクレオチド合成後にカップリングされ得る官能基をRとして含有するオリゴヌクレオチドに関する。あるいは、本発明はまた、電子受容体が検出可能な単位の成分である態様を包含する。あるいは、残基Rはそれ自体が検出可能な単位または官能基であり得る。
かかる標識されたオリゴヌクレオチドは、リアルタイムPCRなどの分子生物学における数多くの異なる適用のために有利に使用され得る。検出可能な標識は、好ましくは蛍光色素または蛍光クエンチャー分子である。オリゴヌクレオチドのための検出可能な単位としての機能を果たし得る対応する色素および分子は当業者に周知である。本発明の保護範囲を制限しないこれらの例は、フルオレセイン、ローダミン、シアニン、メロシアニン、カルボシアニンならびにアゾおよびポリアゾ化合物である。
本発明はまた、アミド/電子受容体基によって少なくとも1つの蛍光標識がオリゴヌクレオチド鎖のリン酸塩原子に結合された上記の構造を有するリアルタイムPCRプローブに関する。かかるプローブの例は、FRETハイブリダイゼーションプローブ(WO 97/46707)またはいわゆる単一標識プローブ(WO 02/14555)である。これに関連して、ヌクレオシド間リン酸塩残基に本発明による内部修飾があるオリゴヌクレオチドプローブが特に好ましい。
これに関連して、本発明はまた、特に、2つの検出可能な単位を有する二重標識されたオリゴヌクレオチドに関する。かかるプローブの例は、TaqManプローブ(US 5,804,375)分子ビーコン(US 5,118,801)である。これに関連して、本発明は、アミド/電子受容体基によって第1の蛍光標識がオリゴヌクレオチド鎖のヌクレオシド間リン酸塩原子に結合され、第2の検出可能な単位がオリゴヌクレオチドの5’末端または3’末端に存在する二重標識されたオリゴヌクレオチドに関する。かかる標識を有する分子およびその調製方法は専門家の間で周知である。
さらなる局面において、本発明は、構造

(式中、Aは、固相に結合されたリンカーを表す、
Bは、好ましくは保護された反応性基を保有するリンカーまたは検出可能な単位を表す
Eは、メチルまたは保護されたヒドロキシルのいずれかである、
Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)
を有する化合物に関する。
Bに関して、好ましい保護された反応性基は、ジメトキシトリチル(DMT)保護ヒドロキシル基である。Eに関して、好ましい保護基はβ-シアノエチル基である。
かかる化合物は、オリゴヌクレオチド合成の出発材料として使用され得、ここで、次のホスホルアミデートは、前記化合物の残りのヒドロキシル基と反応している。さらに、Aが余分な手(arm)を有する三官能性リンカーを表す場合、1つの標識がAcc置換基を介して導入され、第2の標識がリンカーに連結されたさらなる部分を介して導入されることを特徴とする、その3’末端に二重標識を有するオリゴヌクレオチドを作製することが可能である。
本発明によるオリゴヌクレオチドの作製
本発明はまた、修飾オリゴヌクレオチドの作製方法、特に、上記のオリゴヌクレオチドの作製方法に関する。
一般に、本発明は、化学構造

(式中、Eはメチル基または保護されたヒドロキシルのいずれかであり、好ましくはβ-シアノエチル基によって保護されている
Aは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の5’末端を表すか、または固相に結合されたリンカーを表す、および
Bは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の3’末端を表すか、またはリンカーを表す)
の3価のリンの誘導体を、以下の構造
N=N=N-Acc
(式中、Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)
のアジドと反応させることを特徴とする、修飾オリゴヌクレオチドの作製方法に関する。
β-シアノエチル、メチル、アリルまたはシリルは、保護基として特に好ましい。あるいは、式中EがCH3であるメチル-ホスホネートは、本発明に従って作製され得る。
本発明によれば、アジドは、任意の電子受容体基を含有し得る。これらの基は、次いで、それぞれのリン原子と連結される。特に、以下の電子受容体基:
a) -CN、
b) -SO2-R、
c) 電子不足六員環N+-複素環、ここで、少なくとも1つの窒素原子がアルキル化され、オルトまたはパラ位に位置し、これらの複素環はRで任意に置換され得る、
が使用され得る。
本発明による方法はまた、特に、従来のオリゴヌクレオチド合成において常套的に使用され得る。したがって、本発明はまた、以下の工程
a) 生成されるオリゴヌクレオチド鎖の5’OH末端との3’ホスホルアミダイトの反応
b) 以下の構造
N=N=N-Acc
(式中、Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基である)
のアジドとの反応
を含む方法に関する。
この場合、生成されるオリゴヌクレオチド鎖の5’OH末端は、5’末端ヌクレオチドの5’末端またはCPGに結合されたリンカーの遊離OH基のいずれかであり得る。
従来のオリゴヌクレオチド化学は、反応性固相支持体材料において開始する。固相支持体材料は、それにさらなる分子が固定化され得る反応性基を含有する固相を形成する高分子物質をいう。オリゴヌクレオチド合成の場合、支持体材料は、通常、規定された孔径を有する多孔質ガラスビーズ、いわゆる制御細孔ガラス粒子 (CPG)である。あるいは、ポリスチレン残基および他の有機ポリマーおよびコポリマーを使用することも可能である(Ghosh, P. K., et al., J. Indian. Chem. Soc. 75 (1998)206-218)。オリゴヌクレオチドが基材上での合成後に固定化されたままであるべき場合には、ガラス、また半導体チップが固相支持体材料として使用され得る。かかる固相支持物質は市販されている。
支持体は、DMT(ジメトキシトリチル)などの保護基によって保護された末端反応性ヒドロキシル残基との切断可能な結合を含有するいわゆるリンカー基によって結合され得る。切断可能な結合を有するリンカー基は、三官能性スペーサーおよび固相支持体材料間の簡単な化学反応によって切断され得る基を表す。これは、スクシニルもしくはオキサリルまたは切断可能なエステル結合を含有する他のリンカー基であり得る。他のリンカー基は当業者に公知である(Ghosh, P. K., et al., J. Indian. Chem. Soc. 75 (1998)206-218)。
かかるリンカー基は、合成終了後に水溶液中に存在することが意図されるオリゴヌクレオチドを合成するための支持体材料の使用に必須である。対照的に、核酸アレイの作製の場合(US 5,624,711, Shchepinov, M.S., et al., Nucl. Acids. Res. 25 (1997)1155-1161)のように、オリゴヌクレオチドが合成後に支持体材料の表面上にあるままであるべき場合は、切断可能なリンカー基は不必要であり、むしろ非切断可能なリンカー基が好ましい。
本発明による構造に取り込むためのオリゴヌクレオチド合成の詳細は以下のとおりである。
酸処理によるDMT保護基の除去後、鎖伸長が3’-5’方向に起こり得る反応性ヒドロキシル基が形成される。次いで、同様にDMT保護基および当該技術分野で周知のさらなる塩基保護基が提供された (デオキシ)リボヌクレオシドの3’ホスホルアミダイト誘導体が、テトラゾールの存在下で、DMT保護基が離れた各反応性基の5’末端に連続的にカップリングされる。この方法において、反応によって互いに連結される各ヌクレオシドとのエステル結合および使用したホスホルアミダイトに既に存在する保護されたヒドロキシル基との第3のエステル結合を形成する中間生成物として、3価のリン原子を含有する中間体が形成される。例えば、β-シアノエチル、メチル、アリルまたはシリルによって形成され得るこの保護基は、続いて、その塩基保護基およびCPGへのリンカーもまた切断される方法において、オリゴヌクレオチド合成の終了後、アンモニアで切断される。
ヨウ素の補助による酸化の代わりに、生成されるオリゴヌクレオチドを、本発明に従って以下の構造
N=N=N-Acc
(式中、Accは電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機残基である)
のアジドと、リン酸塩模倣物がヌクレオチド鎖に導入される位置で反応させる。記載の合成化学は、基本的に任意の残基Rの取込み、特に、任意の型の蛍光色素の取込みを可能にする。
アシルアジドおよびスルホニルアジドなどのAccアジドの調製は簡単であり、以前から公知である(Review:Braese, S., et al., Angewandte Chemie 117 (2205)5320-5374, 3.4および3.5.2)。これらは、好ましくはアジ化ナトリウムを用いて塩化アシルまたは塩化スルホニルから、または亜硝酸を用いてヒドラジドから調製される。
例えば、色素スルホニルアジドもまた、染色方法において使用される(例えば、DE 19650252)。アジ化シアンは、アジ化ナトリウムと臭化シアンをアセトニトリル中で反応させることにより簡単に作製され得る(McMurry, J.E., et al., J. Organic Chemistry 38(16)(1973)2821-7)。ヘテロアリールアジドは、アジドとのハロゲンの求核性置換により、またはヘテロアリールヒドラジンから調製され得る。前提条件は、電子吸引性窒素がアジド基に対してパラまたはオルト位にあることであり、その場合のみ共鳴安定化されたリン酸塩模倣物が形成される。オルトおよびパラN-アルキルピリジニウムアジドは、これに関連して特に適している。また、いくつかのアシル、スルホニルおよびピリジルアジドは市販されている。
本発明は、さらに、残基Rが検出可能な単位である上記の方法に関する。Rは、好ましくは蛍光色素 または蛍光クエンチャー分子である。
本発明のある態様は、1つの標識が、好ましくは本発明の方法に従ってオリゴヌクレオチドの内部に導入され、別の標識が、好ましくは従来技術から公知の方法に従ってオリゴヌクレオチドの5’または3’末端に導入された二重標識されたオリゴヌクレオチドプローブの調製に関する。
5’-末端ヌクレオチドのリボースの5’位における5’標識場合、取込みは、オリゴヌクレオチド合成の最後に、色素標識されたホスホルアミダイトを用いて従来の方法によって行なわれる(Beaucage, S.L., Methods in Molecular Biology 20 (1993)33-61, S. Agrawal Publishers)。
3’末端における標識は、反応性固相支持体として、トリチル化ヒドロキシル基に加えて検出可能な標識を予め含有する市販のCPGを用いることにより行なわれる。DMT保護基の切断後、遊離になったヒドロキシル基において標準的なオリゴヌクレオチド合成が開始され得る。
あるいは、さらなる5’または3’標識のために、後標識のための従来技術から公知の方法が使用され得る(US 5,002,885、US 5,401,837)。
本発明はまた、標準的なオリゴヌクレオチド合成の前に調製され得る本発明による合成の中間体に関する。この場合、なお固相に結合されており、まだ脱保護ておらず、塩基性スペーサー基を含有し得る中間体が好ましい。リン酸塩CPGとして当業者によく知られたCPGは、オリゴ合成後に3’リン酸化オリゴヌクレオチドが形成されるため、調製に好ましく使用される。脱トリチル化後、かかるリン酸塩CPGは、活性化剤の存在下でスペーサーホスホルアミダイトと反応される。形成された3価のリン中間体は、次いで、検出可能な単位を含有するAccアジドと反応される。これらの合成中間体は、保存され得、普遍的3’標識のために三官能性CPGのように使用され得る。
本発明はまた、N-Acc-ホスホロチオエートまたはビス-N-Acc-リン酸塩模倣物が合成されることを可能にするため、例えば、β-シアノエチル-保護された酸素の代わりに保護されたN-Acc基を含有するホスホルアミダイトの合成に関する。かかる合成ストラテジーは、例えば、P=N-CNを含有するオリゴヌクレオチドを調製するための個々の場合で適当である。
3価のリン中間体はまた、アジドと反応され得るメチルホスホネートの合成中に形成される。メチルホスホルアミダイトもまた市販されている。
標準的なオリゴヌクレオチドならびに特に、アナログに、例えばN3’→P5’オリゴヌクレオチドの合成に使用される逆合成ストラテジー(EP 1 155 027)においても、本発明に従ってアジドと反応され得る3価のリンを含有する中間体が形成される。対応するホスホルアミダイトは市販されている。
適用範囲
本発明による合成ストラテジーは、リン酸塩主鎖が修飾された広範な種々のオリゴヌクレオチドの調製を可能にする。修飾の程度、多様性および修飾の電荷は、意図される使用によって決定される。
例えば、本発明によるオリゴヌクレオチドは、例えば、捕捉または検出のために天然のDNAおよびRNAとハイブリダイズするために使用され得る。P-N=Accリン酸塩模倣物を含有するオリゴヌクレオチドは単独または通常のリン酸塩とのキメラとしても、増幅反応におけるプライマーとして満足に使用され得る。
かかるオリゴヌクレオチドプローブは、種々の応用、例えばリアルタイムPCR、FISH、Blot技術、配列解析の基礎である(Jung, P.M., et al., Nucleic Acid Amplification Technologies BioTechniques Books, Div. Eaton Publishing (1997) Editors H.H. Lee, S.A. Morse, O. Olsvik; Bustin, Stephen A. and Nolan, Tania. Chemistries. IUL Biotechnology Series (2004), 5(A-Z of Quantitative PCR), 215-278)。
本発明に従って標識されたオリゴヌクレオチドは、種々のリアルタイムPCR形式における蛍光標識プローブとして特に適切である。
二重標識プローブは、通常、好ましくは標識が内部に導入され、第二の標識がプローブの5'または3'末端に配置される、分子ビーコン形式(US 5,118,801)およびTaqManプローブ形式(US 5,210,015、US 5,538,848およひUS 5,487,972、US 5,804,375)に使用される。ホスホルアミダイト化学に基づくオリゴヌクレオチド合成の一部として、本発明の方法を用いてプローブを内部標識することは特に有利なことである。プローブの5'または3'末端における第二の検出可能な単位は、本発明の方法に記載されるものの1つによるか、または従来技術分野より公知の方法を利用するかのいずれによっても相当するプローブ内に導入され得る。
5'末端で標識されたプローブおよび3'末端で標識されたプローブは、通常FRETハイブリダイゼーションプローブ方式(Matthews, J.A.,およびKricka, L.J., Analytical Biochemistry 169 (1988) 1-25)に使用される(Bernard, P.S., et al., Analytical Biochemistry 255 (1998) 101-107)。この場合、ホスホルアミダイト化学に基づくオリゴヌクレオチド合成の一部として、本発明の方法を用いてプローブの5'末端を標識することが特に有利である。
本発明は、官能基付加されたオリゴヌクレオチドが、電子受容体Accがオリゴ合成に対して適切に保護される官能基を含む残基Rで修飾される単純な方法で調製されることを可能にする。この残基がアミノ基またはヒドロキシルアミノ基である場合、それらは、例えばエポキシ修飾表面をスポット(spotting)してオリゴヌクレオチドアレイを調製するために使用され得る(Seliger, H., et al., Current Pharmaceutical Biotechnology 4 (2003) 379-395)。対照的に、チオール基は金表面または金粒子上への固定化のために使用され得る。この場合、本発明に従って、捕捉プローブの金表面への安定な結合を得るために、数個のチオール基を単純な様式で導入することが特に好ましい。官能基として保護されたOH基が組み込まれる場合、分岐状または樹状のオリゴヌクレオチドも調製され得る。
かかる官能基、特にアミノ基はまた、オリゴ合成後に色素の活性エステルと反応させることによって標識されたオリゴヌクレオチドを調製するために使用され得る。しかし、本発明の方法により、検出可能な単位を、オリゴヌクレオチド合成中に直接導入することはさらに有利である。
本発明によるオリゴヌクレオチドは、ヌクレアーゼ耐性であるので、遺伝子発現を不活性化するための熟練者に公知である種々の細胞培養における使用にも適切であり、即ち本発明のオリゴヌクレオチドは、アンチセンスオリゴヌクレオチドまたはsiRNA活性成分の一部として使用される。この場合、修飾は、細胞取り込みが容易になるようにおよび/または標的核酸への結合が促進されるように選択され得る。それぞれの標的遺伝子の発現の不活性化は、ノザンブロット解析、ワンステップもしくはツーステップリアルタイムRT-PCRにより、または適切なマイクロアレイへのハイブリダイゼーションにより、連続的にモニターされ得る。
さらに、本発明のオリゴヌクレオチドは、検出可能な単位とタンパク質間の親水性リンカーとして、または規定質量の標識として使用され得る。また、アプタマー物質ライブラリーは、種々の残基Rを、種々のスルホニルアジドおよびアシルアジドまたはヘテロアリールアジドを用いた合成の際にリン酸に導入することが可能となるように設定される。その後、かかるライブラリーはタンパク質または他の生体分子への結合に関して試験され得る。従来技術において公知のアプタマーと比べた、より勝る利点は、本発明の方法により多くの異なる付加的修飾が、単純な方法で生成され試験されることが可能になることである。
本発明は以下の実施例、刊行物およびシーケンスプロトコルによりさらに詳細に説明され、その保護範囲は特許請求の範囲に由来する。記載される方法は、改変がなされた後であっても本発明の目的を依然として記載する例として理解されよう。
以下の実施例および配列表は、本発明の理解を補助するために提供され、その真の範囲は添付の特許請求の範囲に記される。本発明の精神を逸脱することなく、以下の手順において変更がなされ得ることは理解されよう。
実施例1
修飾dT(P(=NSO2PhNHAc)dTの合成
ダイマー合成は、ABI 394合成機において10μmolスケールで行なった。固相として、市販のdT CPG支持体を用いた。標準的な合成用の全ての化学物質はGlen Researchから得た。
ヨウ素を含有する従来の酸化剤溶液を、無水アセトニトリル中のp-NAcフェニルスルホニルアジド(Sigma Aldrich)の0.1M溶液に置き換えた。酸化時間を16分に延ばした。
室温、2時間で、33%アンモニアを用いて産物を支持体から切断し、Poros Oligo R3 4.6 x 50mmカラムの逆相クロマトグラフィーにより分離した。クロマトグラフィー:バッファA:水中0.1M酢酸トリエチルアンモニウムpH 6.8、バッファB:水中0.1M酢酸トリエチルアンモニウム/アセトニトリル1:1、勾配2分0%B〜100%B 45分。260nmで溶出物のUV吸光度を測定した。所望の産物を含んだ主画分が存在した。真空遠心分離で溶媒を除去した。残渣を再蒸留水に溶解し、真空下で再度蒸発させた。この手順を3回繰り返した。その後残渣を再蒸留水に溶解して凍結乾燥させた。
1H NMR: (Bruker DPX 300) D2O中: 7.82 d[2H, アリール], 7.56 d[2Hアリール], 7.47 s[1H, C6-H], 7.40[1H, C6-H], 6.21 m [1H, H1'], 6.21 m [1H, H1'], 6.07 m[1H, H1'], 4.38 m [1H, H3'],
4.10 [m, 4H, H4', H5'] 2.38-2.24 m [4H, H2'], 2.22 [3H, CH3], 2.16 [3H, CH3], 2.14 [3H, CH3]
31P NMR: (Bruker DPX 300) D2O中: 2.14
質量分析(ESI-MS)計算値742.66 測定値[M-H]:741.73
実施例2
T(P(=NSO2PhNHAc)T9オリゴヌクレオチドの合成
オリゴヌクレオチド合成は、ABI 394合成機において1μmolスケールで行なった。固相として市販のdT CPG支持体を使用した。標準的な合成用の全ての化学物質はGlen Researchから得た。
第一の合成サイクルにおいて、ヨウ素を含む酸化剤を無水アセトニトリル中p-NAcフェニルスルホニルアジド(Sigma Aldrich)の0.1M溶液に取り替えた。酸化時間を16分に延ばした。残りのdTホスホルアミダイトの結合は標準的なプロトコルに従って行なった。
2時間、室温で33%アンモニアを用いて、産物を支持体から切断し、Poros Oligo R3 4.6 x 50mmカラムで逆相クロマトグラフィーにより分離した。クロマトグラフィー:バッファA:水中0.1M酢酸トリエチルアンモニウムpH 6.8、バッファB:水中0.1M酢酸トリエチルアンモニウム/アセトニトリル1:1、勾配2分、0%B〜100%Bで45分。溶出物のUV吸光度を260nmで測定した。所望の産物を含有した主画分が存在した。溶媒を真空遠心分離で除去した。残渣を再蒸留水に溶解して、真空下で再度蒸発させた。この手順を3回繰り返した。残渣を再蒸留水に溶解して凍結乾燥させた。
質量分析(ESI-MS)計算値:3176.25 測定値[M-H]:3176.0
実施例3
蛍光標識オリゴヌクレオチドの合成
それぞれP=OがP=N-pPh-NAcに置き換えられた5'AAT ACC TGT ATT CCT CGC CTG TCフルオレセイン-3'(配列番号:4)
オリゴヌクレオチド合成はABI 394合成機において1μmolスケールで行なった。支持体材料として、市販のLightCyclerフルオレセインCPG(Roche Applied Science)を使用した。標準的な合成に使用した全ての化学物質はGlen Reseasrchから得た。Proligoのtert.ブチルフェノキシ-アセチル保護基(「tac」または「Expetide」モノマーとして公知)を有するホスホルアミダイトを使用した。
該合成には、ヨウ素を含有する酸化剤を無水アセトニトリル中p-NAcフェニルスルホニルアジド(Sigma Aldrich)の0.1M溶液に置き換えて、酸化時間を16分に延ばした標準的なプロトコルを使用した。
2時間、室温で33%アンモニアを用いて産物を支持体から切断し、Poros Oligo R3 4.6 x 50mmカラムを用いて逆相クロマトグラフィーにより分離した。クロマトグラフィー:バッファA:水中0.1M酢酸トリアンモニウムpH 6.8、バッファB:水中0.1M酢酸トリアンモニウム/アセトニトリル1:1、勾配2分、0%B〜100%Bで45分。溶出物のUV吸光度は260nmで測定した。所望の産物を含む主画分が存在した。溶媒を真空遠心分離で除去した。残渣を再蒸留水に溶解し、真空下で再度蒸発させた。この手順を3回繰り返した。その後残渣を再蒸留水に溶解して凍結乾燥させた。
質量分析(ESI-MS)計算値:11839 測定値[M-H]:11839.9
実施例4
特定の位置でP=OをP=N Accに置き換えたキメラオリゴヌクレオチドの合成
合成はABI 394合成機において1μmolスケールで行なった。合成中の酸化剤を変更する必要がないようにするため、N3-Acc溶液が余分な塩基位置に接触し得るように合成プログラムを変更した。プログラミングの制限のために、アジドをアクチベータと共に反応させた。これは修飾には影響を及ぼさなかった。三価のリン酸中間体を介したN3 Accの反応時間を5分とした。
標準的な合成に使用した全ての化学物質はGlen Reseasrchから得た。Proligoのtert.ブチルフェノキシ-アセチル保護基を有するホスホルアミダイト(「tac」または「Expetide」モノマーとして公知)を使用した。上述のように精製を行なった。
支持体:フルオレセインCPG:N3-Acc:p-NAcフェニルスルホニルアジド(Sigma Aldrich)
それぞれ同一の配列番号:4を有する以下のプローブ:

を合成し、質量分析によりその後分析した。
実施例5
本発明による3'末端標識
a)ダブシル(dabsyl)アジドの調製
0.71g(2.19mmol)ダブシルクロライド(dabsyl chloride)を10mlのアセトンに溶解した。2ml水中142mg(2.19 mmol)のアジ化ナトリウムの溶液を、氷上で冷却、攪拌しながら徐々に滴下した。0℃で2時間攪拌し、次いで室温で2時間攪拌した。その後、500μl水中32mgのアジ化ナトリウムの溶液(0.5mmol)を、室温、1時間で添加した。(TLCシリカゲルCH2Cl2)。200mlの塩化メチレンを、次いで懸濁液に添加して濾過した。濾過物を2回、水を加えて振り、1回5%炭酸水素ナトリウムを加えて振り、次いで、水を加えて2回振った。硫酸ナトリウムで分離した有機相を乾燥させた。浴温<20℃で回転式エバポレーターでの蒸留により溶媒を除去した。残渣を2mlのアセトニトリルに懸濁して濾過した。この残渣をエーテルで洗浄した。
粗収量280mg。DNA合成機にアジドを直接使用するか、またはさらに精製することなく支持体の調製のために使用する。
b)オリゴヌクレオチド合成用のダブシル支持体の調製
CPG-1caa-NHC(=O)-CH2-CH2-C(=O)-O-CH2-CH2-SO2-CH2-CH2-O-P(O-CH2-CH2-CN) (=N-SO2-Ph-p-N=N-Ph-p-NMe2)-O CH2-CH2-CH2-ODMTr
1.2gホスホ結合(phospholink)CPGロード49μmol/gをSchlenkフリットに充填して、アルゴン下で無水アセトニトリルで洗浄した。次いで、濾液が無色になるまで塩化メチレン中0.1Mジクロロ酢酸で洗浄した。その後、無水アセトニトリルで完全に洗浄した。その後、アセトニトリル中0.25Mジシアノイミダゾール(アクチベータ)2mlおよび2mlアクチベータで洗浄し、直後に2mlのスペーサーC3ホスホルアミダイトの0.1M溶液を添加した。次いで懸濁物を3分間静置した。アルゴン圧力下で濾過した。次いで、2mlアクチベータで洗浄し、再度2mlアクチベータで洗浄し、直後に2mlの0.1MスペーサーC3ホスホルアミダイト溶液を添加した。次いで、調製物を12分間静置した。溶媒をアルゴン圧力下で濾過し、2mlの塩化メチレン中0.1Mダブシルアジド溶液を添加して混合物を15分間静置した。修飾したCPGを最終的に100ml塩化メチレンで洗浄し、次いで100mlの無水アセトニトリルで洗浄し真空下で乾燥させた。
c)ダブシル支持体を使用したオリゴヌクレオチド合成:
5’フルオレセイン-GCA CCA GAT CCA CGC CCT TGA TGA GC-O-CH2-CH2-CH2-O (O2)P(=N-SO2-Ph-p-N=N-Ph-p-NMe2)
オリゴヌクレオチド合成は、ABI 394合成機において1μmolスケールで行なった。実施例5aのダブシル-CPGを支持体材料として使用した。6-カルボキシフルオレセインホスホルアミダイト(Glen Research, Report No. 10 (GR10-1) (1997) 1-12)を5'標識に使用した。
標準的な合成に使用した全ての化学物質はGlen Researchから得た。以下の4)に記載のように、Proligoのtert.ブチルフェノキシアセチル保護基を有するホスホルアミダイト(「tac」または「Expedite」モノマーとして公知)を使用した。標準的なプロトコルに従って合成を行なった。切断および精製も4に記載のように行なった。
質量分析(ESI-MS)計算値:8973 測定値[M-H]:8973.1
実施例6
リアルタイムPCRおよび融解曲線解析
ハイブリダイゼーションの際のリン酸模倣物の効果を解析するために、第V因子DNA定量的リアルタイムPCRと共にその後の融解曲線解析を、LightCycler 1.2(登録商標)装置(Roche Diagnostics GmbH)を用いて行なった。フルオレセイン/LightCycler Red 640 FRETハイブリダイゼーションプローブのペアと組み合わせてプライマーを使用した。プライマーおよび5'LightCycler Red 640プローブを一定に維持した。実施例4由来のリン酸を修飾した種々の3'フルオレセインプローブおよび参照として未修飾のフルオレセインプローブをFRETドナープローブとして使用した。増幅効率の測定値である交点(crossing point)上の効果および融点上の効果を評価した。
20μlのPCR反応混合物は、第V因子DNAフラグメントの増幅について以下のように調製した。
第V因子野生型遺伝子および変異体を含む106コピーのプラスミド(Gene Bank受託番号:M_014335)
13mM MgCl2
各500nMの配列番号:1および2を有するプライマー
各200nMのFRET配列番号:3および4を有するハイブリダイゼーションプローブ
LightCycler DNA Master Hyb Probes Kit(Roche Applied Science、カタログ番号2158825)を、製造業者の指示書に従って他の全てのPCR成分に使用した。
プライマーおよびプローブとして以下の配列を使用した:
配列番号:1
フォワードプライマー:
5' GAG AGA CAT CGC CTC TGG GCT A
配列番号:2
リバースプライマー
5' TGT TAT CAC ACT GGT GCT AA
配列番号:3
FRET受容体プローブ
5' LC-Red 640 AGG GAT CTG CTC TTA CAG ATT AGA AGT AGT CCT ATT
配列番号:4
FRETドナープローブ
5' AAT ACC TGT ATT CCT CGC CTG TC-フルオレセイン
LightCycler 1.2(Roche Applied Science)での増幅には以下の温度プログラムを使用した。
LigthCycler Red 640発光(640nmで)に特異的な検出チャネルにおいてフルオレセインシグナルが測定される二次導関数閾値法(derivative threshold method)を用い、45サイクルごとにリアルタイムモニタリングを行ない、最初のシグナルの標準化には計算バックグラウンド較正を使用した。
増幅後、LightCyclerマニュアル(Roche Applied Sciences)の使用説明書に従って、融解曲線解析を行なった。以下の温度プログラムを使用した。
上記の640nmチャネルの場合のようにして、絶対蛍光シグナルを測定し、続いてこれから一時導関数を計算した。
異なる修飾ドナープローブを使用した場合の増幅効率の測定値として、交点を以下の表に示す。また、表は第V因子野生型配列および第V因子変異体配列についての種々のドナープローブ測定された融解温度も示す。
表に示すように、本発明による修飾を導入することにより、交点は大きく影響を受けておらず、即ちPCR効率は変化しない。
さらに、1倍または2倍の修飾プローブの場合においても測定された融解温度に影響は見られない。さらに、多重修飾プローブは、4℃以下の融解温度において中程度の変化を示すのみであり、ミスマッチ減少の能力は保持される。
実施例7
リアルタイムPCR + 融解曲線解析
a)リサミンアジド(=ローダミンB)の調製
5ml水中195mg(3.0mmol)アジ化ナトリウムの溶液を0℃で、20mlアセトン中577mg(1mmol)スルホローダミンB酸クロライドの溶液に滴下した。混合物を2時間、0℃で攪拌し、次いで6時間室温で攪拌した。混合物を分離漏斗に移し300mlの水および300mlの塩化メチレンを添加した。有機相を分離して100mlの水で2回洗浄した。硫酸ナトリウムで有機相を乾燥させた。回転式エバポレーターで蒸留により溶媒を除去した。それ以上精製することなく、残渣(140mg)をオリゴヌクレオチド合成に使用した。
b)配列番号:3のFRET受容体プローブAp*GG GAT CTG CTC TTA CAG ATT AGA AGT AGT CCT ATT-p(p*=P=NS(O)2-ローダミンB)の合成
オリゴヌクレオチド合成は、ABI 394合成機において1μlスケールで行なった。支持体材料として、市販のホスホ結合CPG(Glen Research)を使用した。標準的な合成に使用した全ての化学物質はGlen Researchから得た。Proligoのtert.ブチルフェノキシアセチル保護基を有するホスホルアミダイト(「tac」または「Expedite」モノマーとして公知)を使用した。
合成には、最後のサイクルの酸化剤を無水アセトニトリル中リサミンアジドの0.1M溶液に置き換えた標準的プロトコル(トリチル無し)を使用し、酸化時間を16分に延ばした。
2時間、室温で、33%アンモニアを用いて産物を支持体から切断しPoros Oligo R3 4.6 x 50mmカラムを用いて逆相クロマトグラフィーにより分離した。クロマトグラフィー:バッファA:水中0.1M酢酸トリエチルアンモニウムpH 6.8、バッファB:水中0.1M酢酸トリエチルアンモニウム/アセトニトリル1:1、勾配2分、0%B〜100%Bで45分。溶出物のUV吸光度を260nmで測定した。所望の産物を含有する主画分が存在した。溶媒を真空遠心分離で除去した。残渣を再蒸留水に溶解し、真空下で再度蒸発させた。この手順を3回繰り返した。次いで、残渣を再蒸留水に溶解し凍結乾燥させた。質量分析(ESI-MS)計算値:11710 測定値[M-H]:11710.5。
c)リアルタイムPCR
リアルタイムPCRの適当性を明らかにするために、第V因子DNAのリアルタイムPCRをLightCycler 2.0で実行した。リサミン(ローダミンB)がFRET受容体として作用する場合、フルオレセイン/リサミンFRETハイブリダイゼーションプローブのペアと組み合わせてプライマーを使用した。定量曲線を記録して、標的核酸の濃度の関数としてcp値を測定した。
リアルタイムPCRおよび融解曲線解析は、104および106コピーの第V因子DNAフラグメントの増幅のために実施例6に従って行なった。それ以上は修飾されていない、実施例6のフルオレセインドナープローブ(配列番号:4)および実施例7bのFRET受容体プローブ(配列番号:3)をこれに使用した。
蛍光シグナルを、610nm検出チャネルで測定した。610/530バックグラウンド補正モードを用いて生のシグナルを標準化した。22のcp値が106コピーで測定され、26のcpが104コピーで測定された。
64.69℃で野生型について融解温度を測定し、56.24℃を変異体(106コピー)の融解温度として測定した。
実施例8
修飾プライマーを用いたリアルタイムPCR
プライマー伸長に対するリン酸模倣物の効果を解析するために、ヒト第V因子DNAの定量的リアルタイムPCRを、LightCycler 1.2(登録商標)装置(Roche Diagnostics GmbH)を用いて行なった。プライマーペアの異なる位置に導入したP=N-pPh-NAc模倣物をヒト第V因子DNAの増幅に使用した。修飾プライマーは実施例4に従って合成した。実施例3のトリチル有り形式の逆相クロマトグラフィーにより精製を行なった。80%酢酸で20分間処理することで脱トリチル化を実施した。
このプライマーは、実施例6のフルオレセイン/LightCycler Red 640 FRETハイブリダイゼーションプローブと組み合わせて使用した。フルオレセインプローブおよび5'LightCycler Red 640プローブ(配列番号:3および4)を一定に維持した。修飾プライマーおよび未修飾プライマーの種々の組合せを試験した。参照として未修飾プライマーを使用した。増幅効率の測定値である交差点を評価した。
蛍光シグナルがLightCycler Red 640発光(640nmで)に特異的な検出チャネルにおいて測定される二次導関数閾値法を用いて、45分ごとにリアルタイムモニタリングを行ない、計算的バックグラウンド補正モードを用いて最初のシグナルを標準化した。
上述のように640nmチャネルにおいて絶対蛍光シグナルを測定し、続いてこれから一次導関数を計算した。異なる修飾プライマーを使用した場合の増幅効率の測定値として、交差点を以下の表に示す。
表に示すように、プライマーに本発明による修飾を導入することによって、交点は大きく影響を受けることはなく、PCR効率はほとんど変わらないことを示す。
実施例9
ピリジニウムホスフェート模倣物(pyridinium phosphatmimetikum)を含むフルオレセイン標識オリゴヌクレオチドの合成:
配列番号:4のオリゴヌクレオチドの合成は、ABI 394合成機において1μmolスケールで行なった。市販のLightCycler fluorescein CPG(Roche Applied Science)を支持体材料として使用した。標準的な合成に使用した全ての化学物質はGlen Researchから得た。Proligoのtert.ブチルフェノキシ-アセチル保護基を有するホスホルアミダイト(「tac」または「Expedite」モノマーとして公知)を使用した。
合成には実施例4)のプロトコルを使用したが、第二サイクルの際には酸化剤として無水アセトニトリル中1,2,6トリメチルピリジニウム4-アジド(RareChem AQ N6 1054)の0.1M溶液を使用して、酸化時間を16分に延ばした。これにより構造:

を含む中間体(intermeduiate)が生じた。
2時間、室温で、33%アンモニアを用いて、産物を支持体から切断し、Poros Oligo R3 4.6 x 50mmカラムを用いて逆相クロマトグラフィーにより分離した。クロマトグラフィー:バッファA:水中0.1M酢酸トリエチルアンモニウムpH 6.8、バッファB:水中0.1 M酢酸トリエチルアンモニウム/アセトニトリル1:1、勾配2分0%B〜100%Bで45分。溶出物のUV吸光度を260nmで測定した。所望の産物を含有する主画分が存在した。真空遠心分離で溶媒を除去した。残渣を再蒸留水に溶解し、真空下で再度蒸発させた。この手順を3回繰り返した。次いで、残渣を再蒸留水に溶解して凍結乾燥させた。
質量分析(Maldi-MS Applied Biosystems Voyager System 6327)計算値:7641.32 測定値[M-H]:7639.59
実施例10
異なる温度およびpHで未修飾dAdTと比較したdA(P(=NSO2PhNHAc)dTジヌクレオチドの安定性
dA(P(=NSO2PhNHAc)dTは、実施例1に従って合成および精製した。dAdTはまた、実施例1に従って合成したが、標準的な酸化剤を使用した(0,02Mヨウ素入りTHF)。
ダイマーは、異なる時間、異なる温度をかけて、pH値7.0、8.0および9.0で10mM Trisバッファ中にさらした。試料を室温(およそ24℃)で24時間、または95℃で60分間のそれぞれで16時間静置した。実験の前後に150μLアリコートを取り出し100μLをHPLCに注入した。
分析X-Bridgeカラム(2.5μm、4.6x50mm i.d.)とWaters 2690分離モジュールを一緒に用いて、逆相HPLCにより、分解をモニターした。Waters 2996 PAD Detector(260nm)により検出を行なった。95%勾配のアセトニトリルで、1.0ml/分の流速で吸引した0.1M酢酸トリエチルアンモニア(pH 6.8)の移動相を使用した。ダイマーシグナルの保持時間をモニターすることでダイマーの分解速度を判断し(Software Millenium, Waters)、ヌクレオチドダイマーのものとは異なる保持時間を有するさらなるピークが生じるかどうかを決定した。結果を以下の表に示す。
未修飾ダイマーはpH 7.0、8.0および9.0で、室温で24時間、95℃で1時間において安定であり、pH7.0およびpH 8.0において16時間後に分解し始めた。修飾したダイマーはpH 7.0、8.0および9.0で、室温で24時間、95℃で1時間において安定であり、pH 7.0において95℃で16時間後に分解し始めた。

Claims (9)

  1. 以下の構造

    (式中、Aは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の5'末端を表すか、または固相に結合されたリンカーを表し、
    Bは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の3'末端を表すか、またはリンカーを表し、
    Dは、OHまたはCH3のいずれかであり、
    Accは、電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基であり、Accは、
    (i) -CN、
    (ii) -SO2-R'(式中、R'は少なくとも1つのアミノ置換アルキル、任意に置換されたアリールまたは任意に置換された複素環を含む)
    (iii) オルトもしくはパラ位に少なくとも1つのアルキル化N原子を有し、ピリジニウム、ピリミジニウムおよびキノリニウムからなる群より選択される6員環N+複素環
    からなる群より選択される)
    を少なくとも1回含む化合物。
  2. RもしくはR'単独、または電子受容体との組合せが検出可能な単位または官能基を含むことを特徴とする、請求項1記載の化合物。
  3. AおよびBが共に少なくとも2つのヌクレオチド残基を含むことを特徴とする、請求項1または2記載のオリゴヌクレオチド。
  4. 化学構造

    (式中、Eは、メチル基または保護ヒドロキシル基のいずれかを表し、
    式中、Aは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の5'末端を表すか、または固相に結合されたリンカーを表し、
    式中、Bは、ヌクレオチドもしくはヌクレオチド鎖の3'末端を表すか、またはリンカーを表す)
    の3価のリンの誘導体を以下の構造
    N=N=N-Acc
    (式中、Accは、電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基であり、Accは、
    (i) -CN、
    (ii) -SO2-R'(式中、R'は少なくとも1つのアミノ置換アルキル、任意に置換されたアリールまたは任意に置換された複素環を含む)
    (iii) オルトもしくはパラ位に少なくとも1つのアルキル化N原子を有し、ピリジニウム、ピリミジニウムおよびキノリニウムからなる群より選択される6員環N+複素環
    からなる群より選択される)
    のアジドと反応させることを特徴とする、修飾オリゴヌクレオチドの生成方法。
  5. 以下の工程
    a) 3'ホスホルアミダイトと生成されるオリゴヌクレオチド鎖の5'OH末端を反応させる工程
    b) 以下の構造
    N=N=N-Acc
    (式中、Accは、電子受容体または残基Rで置換された電子受容体であり、Rは任意の有機置換基であり、Accは、
    (i) -CN、
    (ii) -SO2-R'(式中、R'は少なくとも1つのアミノ置換アルキル、任意に置換されたアリールまたは任意に置換された複素環を含む)
    (iii) オルトもしくはパラ位に少なくとも1つのアルキル化N原子を有し、ピリジニウム、ピリミジニウムおよびキノリニウムからなる群より選択される6員環N+複素環
    からなる群より選択される)
    と反応させる工程
    を含む、請求項4記載の方法。
  6. RまたはR'が検出可能な単位である、請求項4または5記載の方法。
  7. ハイブリダイゼーションパートナーとしての、請求項1〜3記載のオリゴヌクレオチドの使用。
  8. ハイブリダイゼーションプローブとしての、請求項7記載の使用。
  9. 細胞培養実験における、遺伝子発現を不活性化させるための請求項7記載の使用。
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