JP2542453B2 - 検出可能な1本鎖オリゴヌクレオチドの化学的合成に有用な化合物 - Google Patents

検出可能な1本鎖オリゴヌクレオチドの化学的合成に有用な化合物

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JP2542453B2 JP2197582A JP19758290A JP2542453B2 JP 2542453 B2 JP2542453 B2 JP 2542453B2 JP 2197582 A JP2197582 A JP 2197582A JP 19758290 A JP19758290 A JP 19758290A JP 2542453 B2 JP2542453 B2 JP 2542453B2
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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、実質上純粋な1本鎖オリゴヌクレオチドの
化学的合成に有用な中間体化合物に関する。
即ち、本発明は、細胞系または細胞不含系に於いて、
問題としている相補的な核酸配列の同定、位置づけ、お
よび検出に有用な一本鎖オリゴヌクレオチドであって、
その塩基に、1またはそれ以上の検出可能なリポーター
グループとして機能し得る置換基が結合しているか、ま
たは1またはそれ以上の検出可能なリポーターグループ
が結合している、1またはそれ以上のヌクレオチド単位
を含んでいる、長さが200塩基単位以下の定まった配列
の1本鎖オリゴヌクレオチド、を合成する上で有用であ
る新規なヌクレオチドモノマーに関する。
発明の背景 ニックトランスレーション法(P.Rigbyら、J.Mol.Bio
l.113:237−251、1977年)またはギャップ充填反応(G.
Bourguignonら、J.Virol.20:290−306、1976年)による
2本鎖DNAへの放射性同位元素の挿入を含む先行技術を
用いて、標識した2本鎖デオキシポリヌクレオチドを酵
素を用いて製造する方法は確立されている。具体的に
は、DNaseにより切れ目をつくり、DNAポリメラーゼを用
いてDNA鎖に沿って翻訳させる。このニックトランスレ
ーション過程では、大腸菌からのDNAポリメラーゼ(Pol
I)は、添加したデオキシヌクレオチド三燐酸の存在下
で、2本鎖DNAの1本鎖の切れ目領域の3′水酸基末端
方向へヌクレオチドを縮合していく。同時に、この酵素
は切れ目の5′未満からヌクレオチドを除去していく。
もし添加するこの三燐酸体の1またはそれ以上を、例え
32P燐酸で標識しておくと、Pol Iによる新しい鎖にこ
の標識が導入される。ギャップ充填法によれば、制限酵
素で切断した後のくぼんだ末端を、Pol Iからのクレノ
ー断片またはT4DNAポリメラーゼを用いて充填すること
ができる。
ニックトランスレーションおよびギャップ充填法のい
ずれによっても、標識された2本鎖DNAが得られる。こ
の生成物の長さはDNaseIをどれくらい反応に加えるかに
よる。通常、標識の30%が導入され、鎖の長さが400〜8
00ヌクレオチド単位になる様に行なう。生成物の長さ
は、400〜800単位の範囲内では予測できない程度に不均
質である。標識したヌクレオチドと同様に酵素を保存す
るために、通常各反応容器中、1マイクログラムのDNA
だけを標識する。
C−5位を炭素鎖で修飾したピリミジン塩基を持った
2本鎖ポリヌクレオチドが同様の方法で酵素的に製造さ
れている。これは、J.Sagiら(Biochem.Biosphys.Acta.
606:196−201、1980年)によって報告されているホモポ
リマーのプライマー鋳型の酵素的伸長法、またはP.Lang
erら(Proc.Nat.Acad.Sci.USA78:6633−6637、1981年)
によって報告されているビオチンに共有結合した2′−
デオキシウリジン5′−三燐酸を使って、DNAポリメラ
ーゼによりニックトランスレーション/ギャップ充填す
ることによって行なわれた。このビオチンは、アビジン
のための認識部位として機能し得る。
Rigbyら、BourguignonらおよびLangerらによって記載
されている酵素法によって、同様の物理的特性を持った
生成物が得られる。この酵素法によって製造されたポリ
ヌクレオチドは、長さが400〜800単位であり、出発物質
として2本鎖ポリヌクレオチドを必要とし、全ゆる場合
に2本鎖ポリヌクレオチドを生産し、そして、予め選択
された部位を標識化することができない。
更に、全ての酵素法は、ポリヌクレオチドの両方の鎖
を修飾し、生成した鎖を互いに分離することができな
い。この方法によれば、酵素は全ての単位を、修飾した
単位で置き換えるか、あるいは、修飾されたヌクレオチ
ド三燐酸および天然のヌクレオチド三燐酸の混合物を添
加した場合は、修飾された単位をランダムに挿入してい
く。更に、Langerらの酵素法では、蛍光性、発光性また
は抗原性のレポーターグルーープを挿入したポリヌクレ
オチドを製造することはできない。この技術のいずれを
用いても、レポーターグループを持った、あるいは持た
ない、定まった長さの、定まった配列または一本鎖特性
のオリゴヌクレオチドを製造することはできない。更に
また、この先行技術の方法では、レポーターグループが
付着した修飾された塩基を、ポリヌクレオチドの予め定
められた位置に挿入することもできない。
C−8位を修飾されたアデニン塩基を取り入れた2本
鎖ポリヌクレオチドも酵素法で製造されている。これ
は、C.Vincentら(Nucl.Acids Res.10:6787−6796、198
2年)によって報告されている様に、DNAフラグメントに
8−アミノヘキシルアミノ−ATP(リボヌクレオチド)
を挿入することにより行なわれた。しかしこの方法は範
囲が限定されており、アデニンリボヌクレオチドの三燐
酸により3′−末端だけを標識することができる。修飾
したピリミジンヌクレオシドは挿入することができな
い。更に、他の酵素法と同様、2本鎖ポリヌクレオチド
の両鎖が標識され、定まった配列の短い(<100単位)
オリゴヌクレオチドを製造することができない。
上記の先行技術としての酵素法は、置換されたヌクレ
オシド5′−三燐酸の化学合成が必要であり、次いで酵
素的な認識およびこの非天然の基質の、切れ目をつけた
2本鎖DNAへの挿入が必要である。この様な方法は、予
め選択した長さまたは配列のポリヌクレオチドを製造す
ることができず、かつ、ここで使用するポリメラーゼや
DNaseは高価なものである。更に、これらの方法は時間
がかかり、非能率なものであり、高い酵素活性を必要と
し、2本鎖DNAに限定されている。ほんの少量の、即ち
数マイクログラムのはっきりしないポリヌクレオチド、
通常制限フラグメント、が生産されるだけであるので、
これらを天然起源のものから煩雑な方法で分離しなくて
はならない。更に、DNAポリメラーゼは、蛍光またはジ
ニトロフェニルの様な潜在的に有用なリポーターグルー
プを認識したり挿入したりできないので、このポリヌク
レオチド生成物においては、達成し得る修飾の範囲が著
しく制限される。
限られた生物学的応用のために、長さポリリボヌクレ
オチド分子(RNA)の3′末端に1つの蛍光分子を取り
つける方法がJ.G.J.Baumanらによって開示されている
(J.Histochem.Cytochem.29:238、1981年)。この方法
も、酵素法を使って天然の起源から煩雑な方法で分離し
た極く少量(マイクログラム量)のRNAを使用してお
り、この方法には2′および3′の水酸基が必要である
のでDNAに応用することはできない。また、DNAに比較し
てRNAが化学的に遥かに不安定であることが、この方法
によって製造されたポリリボヌクレオチドの応用範囲を
狭くしている。
天然の核酸塩基を持った、定まった配列のオリゴヌク
レオチドの非酵素的合成法は、S.A.Narangら(Meth.Enz
ymol 65:610、1980年)、R.Letsinger(J.Org.Chem. 4
5:2715、1980年)、M.matteucciら(J.Amer.Chem.Soc.
103:3185、1982年)およびG.Alvarado−Urbinaら(Scie
nce 214:270、1981年)により報告され、またはまとめ
られている。この様な合成法は、通常、活性化したヌク
レオチドモノマーを、生長するヌクレオチド鎖の遊離水
酸基−含有末端単位とカップリングさせることにより鎖
伸長を行なうものである。このカップリングは、Narang
らによってまとめられているホスフェート・トリエステ
ル法、あるいはホスファイト・トリエステル法の1つと
同様、燐含有基を介して行なわれる。後者の内、Letsin
gerらおよびAlvarado−Urbinaらの方法はホスホクロリ
ダイトの化学を使用し、Matteucciらの方法はホスホア
ミダイトの化学を使用している。
上記のオリゴヌクレオチドの化学合成では、修飾され
ていない、即ち天然の核酸塩基だけを挿入するのである
から、その目的生成物は短いフラグメントにあり、修飾
されていない、即ち天然のRNAまたはDNAに似ている。こ
の様な合成の目的生成物は、標識もリポーターグループ
も挿入していないという点に注意すべきである。
ホモポリマーポリヌクレオチドの直接的な修飾は、ポ
リウリジル酸系で報告されている(Biggeら、J.Carb.,N
ucleosides,Nucleotides8:259、1981年)。しかし報告
された方法は範囲が限定されており、有用な生成物を製
造し得ない。その処置法は、著しいポリヌクレオチドの
開裂と破壊を引き起し、除去できない金属イオン類が混
在した生成物が得られ、しかもこの方法は、DNAポリヌ
クレオチドのシトシン残基だけを修飾できるに過ぎな
い。更にこの方法は、特定の長さの定まった配列のオリ
ゴヌクレオチドを製造することができず、チミンまたは
プリン塩基を修飾することができず、そして予め選択し
た部位を修飾することができない。
以上の記載から明らかな様に、従来、定まった配列の
ポリヌクレオチドは、既述した様な欠点、特に時間、費
用、生成物の長さ、配列および収率に関する欠点を持っ
た酵素法によってのみ生産されて来た。更に、この様な
方法は2本鎖生成物を生産し得るに過ぎない。2本鎖ポ
リヌクレオチドは、溶液中でアルカリまたは熱により変
性し、短時間、鎖を自然に分離することができる。しか
し、個々の1本鎖を物理的に、互いに分離することはで
きず、そしてまた、変性条件を取り除くと、急速に自然
の2本鎖の形に戻る。ハイブリダイゼーションを行なう
ための条件は、自然復帰のための条件でもあるので、変
性したポリヌクレオチドをハイブリダイゼーションの条
件下に置くと、このポリヌクレオチドはその元の2本鎖
の配置に戻る。従って、どちらか一方の鎖と標的ポリヌ
クレオチドとのハイブリダイゼーションは、もう一方の
鎖との競合によって制限を受ける。
ヌクレオシドの修飾は、例えば抗ウイルス性C−5置
換ピリミジンヌクレオシドの合成(Bergstromら、J.Ame
r.Chem.Soc. 98:1587−1589、1976年;Ruthら、J.Org.Ch
em. 43:2870−2876、1978年;およびBergstromら、米国
特許第4,247,544並びに4,267,171号参照)またはC−8
置換アデニン誘導体の合成(Zappelliら、米国特許第4,
336,188並びに4,199,498号参照)において行なわれてい
る。これらのヌクレオシドおよびLangerら、およびD.Wa
rdによって報告されているもの(ヨーロッパ特許出願第
0063879号)は、本発明が適用できる方法に於いては有
用でない。この様な報告されているヌクレオシドは、望
ましくない部位での反応性が高く、これを化学的方法に
よるオリゴヌクレオチドの合成に使用すると、望ましく
ない副産物が得られたり、コントロールできない合成が
行なわれたり、所望の生成物が得られなかったりする。
更に、上記のヌクレオシドは、置換基中に適当な部位を
持っておらず、リポーターグループを結合させて修飾す
ることができず、また、マスク(遮蔽)した反応性官能
基も持っていない。この様なヌクレオシドは、いずれも
本発明が適用できる方法に於いては有用でない。
リポーターグループを持った、あるいは持っていな
い、何らかの修飾された塩基が導入されている定められ
た配列のオリゴヌクレオチドの化学合成について記載さ
れた先行技術は全くない。
危険な、そして不安定な放射性同位元素を含んでいな
い、高品質の標識された一定配列の1本鎖オリゴヌクレ
オチドの速やかな出現が待たれており、この要求を満た
すことが本発明の主たる目的である。この目的が、予測
可能な、優れた製品を高収率で与える化学的方法、即ち
非酵素的方法により達成された。更に詳しくは、本発明
は、定められた配列のオリゴヌクレオチド中への、多種
多様の選択された検出可能なリポーターグループで修飾
されたヌクレオチド(またはヌクレオシド)の化学的導
入を可能ならしめるものであり、この様にして得られた
オリゴヌクレオチドは、例えば、問題としている相補配
列の同定、位置づけ、分離そして/または定量に有用で
ある。
このように、本発明は、標識した、定められた配列の
1本鎖オリゴヌクレオチドの化学的合成に有用である新
規化合物を提供するものである。
本発明化合物は、標識した、定められた配列のオリゴ
ヌクレオチドの新規な化学合成法に有用であり、この方
法は種々の面で先行技術の酵素法に優るものである。更
に詳しくは、従来の酵素法による2本鎖性の、不均質な
予測不能な400〜10,000塩基単位のものの生産とは異な
り、本発明に基づく方法は、好ましくは200塩基単位以
下の、均質な、予測可能な様に定められた長さの、標識
された、定められた配列の1本鎖オリゴヌクレオチドの
合成を可能にするものである。
本発明に基づく方法によって製造された生成物の収量
は、先行技術の酵素法によって得られる2〜3マイクロ
グラムの収量と違って、数百〜数万マイクログラムのオ
ーダーである。更に、この方法で得られるオリゴヌクレ
オチドは、酵素法で得られる2本鎖と違って、1本鎖で
ある。オリゴヌクレオチド生成物が1本鎖形態であるこ
とは、2本鎖ポリヌクレオチドの再ハイブリダイゼーシ
ョンにつきものの相補鎖からの競合を回避できるもので
ある。
本発明の説明 本発明は、約200塩基単位の長さより短い、定められ
た配列の1本鎖オリゴヌクレオチドであって、1種また
はそれ以上の検出可能なリポーターグループとして機能
し得るか、あるいはまた、1種またはそれ以上の検出可
能なリポーターグループと結合し得る置換基が、その塩
基の立体的に耐容性のある部位(例えばピリミジンのC
−5、プリンのC−8)に結合している様なヌクレオチ
ド単位を少なくとも1個含んでいる1本鎖オリゴヌクレ
オチド、を化学的に合成するために有用である新規化合
物を提供するものである。より具体的には、本発明は、
式: [式中、Bはピリミジン塩基またはプリン塩基であり、 Rは、着色、蛍光、発光もしくは放射活性グループま
たはリガンド認識グループとして機能する少なくとも1
個のリポーターグループまたは固形担体と既に結合して
いるかまたはそれらと結合し得るリンカーアームであ
り、 R8はHまたはマクスされたヒドロキシ基であり、 R4およびR5は、いずれか一方がマスキング基であり、
R4がマスキング基である場合、R5は、亜リン酸含有基で
あり、あるいは、 R5がマスキング基である場合、R4は、亜リン酸含有基
である] で示される構造を有する、実質上純粋な一本鎖オリゴヌ
クレオチドの化学合成における中間体として有用な反応
性モノマーに関するものである。この本発明のモノマー
は、定められた配列の1本鎖オリゴヌクレオチドの化学
的合成法に有用であり、この方法は即ち、非酵素的合成
法であって、活性化されたヌクレオチドモノマーと、伸
長しつつあるヌクレオチド鎖の遊離の水酸基を持った端
末単位とをカップリングさせることからなり、該モノマ
ーおよび端末単位の少なくとも一方が、その塩基の立体
的に耐容性のある部位に、1種またはそれ以上の検出可
能なリポーターグループとして機能し得る、あるいは1
種またはそれ以上の検出可能なリポーターグループと結
合し得る置換基が結合することによって修飾されている
ことを特徴とする方法(以下、本発明に係る方法とい
う)である。
本発明に係る方法によって製造されるオリゴヌクレオ
チドは、1種またはそれ以上のピリミジンを塩基とす
る、またはプリンを塩基とする単位を含んでいて、その
単位はリボヌクレオチドであってもデオキシリボヌクレ
オチドであってもよく、その合成前に、リポーターグル
ープが結合する特定のヌクレオチド単位と同様、そのリ
ポーターグループも、予め選択される。本発明の化合物
によって合成される1本鎖オリゴヌクレオチドは、具体
的には、以下の構造を有するものと定義される: 式: [式中、R′は水素またはヒドロキシ、 Bはピリミジン塩基またはプリン塩基、 Rは、着色、蛍光、発光もしくは放射活性グループま
たはリガンド認識グループとして機能する少なくとも1
個のリポーターグループまたは固形担体と既に結合して
いるかまたはそれらと結合し得るリンカーアームであ
る] で示されるヌクレオチド残基を少なくとも1つ予め選択
された位置に有する、基本的に200ヌクレオチドを越え
ない予め選択された配列からなる実質上純粋な一本鎖オ
リゴヌクレオチド。
本発明を実施する上の最も好ましい態様 上記の本発明の定められた配列の1本鎖オリゴヌクレ
オチドを合成するための好ましい化学的方法は、活性化
されたヌクレオチドモノマーと、伸長しつつあるヌクレ
オチド鎖の、遊離の水酸基を持った端末単位の少なくと
も一方が、その塩基の立体的に耐容性のある部位に、1
種またはそれ以上の検出可能なリポーターグループとし
て機能し得る、あるいは1種またはそれ以上の検出可能
なリポーターグループと結合し得る置換基が結合するこ
とによって修飾されているという特徴を有する該ヌクレ
オチドモノマーと該端末単位をカップリングさせること
からなる。
リポーターグループと結合し得る本発明に於ける置換
基は、一般的に求核性の性質を示すものであると言うこ
とができる。この様な置換基の例としては、第1級アミ
ン、芳香族アミン、カルボン酸、水酸基などを含んでい
るものが挙げられる。
ヌクレオチドモノマーおよび端末単位の塩基は、目的
生成物であるオリゴヌクレオチド中に希望する予め定め
られたヌクレオチド単位の配列が得られる様に選択され
る。この様な塩基はプリン類であるアデニン(A)、グ
アニン(G)、またはヒポキサンチン(H)の形をとる
か、あるいはピリミジン類であるウラシル(U)、シト
シン(C)、またはチミン(T)の形をとることができ
る。この様な塩基はまた、天然から単離し得るその他の
塩基の形をとっていてもよい。
ヌクレオチド単位上の立体的に耐容性のある部位と
は、その単位の核酸塩基上の位置であって、その位置
に、置換基が結合することによって該単位が修飾される
ものであり、その際、生成物であるオリゴヌクレオチド
と相補的核酸成分とのハイブリダイゼーションが重大な
妨害を受けず、そして該置換基が1若しくはそれ以上の
リポーターグループとして機能したり、あるいは1若し
くはそれ以上のリポーターグループに結合するのが立体
的に妨げられない様な位置であると定義することができ
る。立体的に耐容性のある部位はプリン類のC−8位、
ピリミジン類のC−5位である。本発明から合成される
オリゴヌクレオチドは、ハイブリダイゼーション用のプ
ローブとして特に有用であるので、置換基および/また
はリポーターグループを取り付ける修飾は、特定のハイ
ブリダイゼーションに必要なピリミジンまたはプリン塩
基上の部位で行なわれてはいけない。修飾されてはいけ
ない部位には、アデニン塩基のN1およびN6、グアニン塩
基のN1、N2およびO6、シトシン塩基のN3およびN4などが
含まれる。一般的に、ヘテロ原子(NまたはO)への置
換は避けるべきである。
リポーターグループとは、芳香族および/または多環
式グループであってよく、適当な物理的または化学的検
出系あるいは検出法によって容易に測定または検出し得
る物理的あるいは化学的特性を持った化学的グループで
あると定義することができる。本発明に於けるオリゴヌ
クレオチドに有用なリポーターグループは容易に検出で
きる。容易な検出能は、色の変化、発光、蛍光または放
射活性の様な特性によって与えられる。あるいはまた、
リポーターグループがリガンド認識部位として機能し得
ることによっても、検出能は得られる。この様なグルー
プは、機能的には着色、発光、蛍光、放射活性またはリ
ガンド認識グループと呼ばれる。この様なグループの中
には、通常の検出技術、例えば比色検出、分光光度検
出、蛍光検出または放射活性検出などによって検出する
のに適したもの、あるいは、この様な通常の検出法によ
って検出できるグループを含んでいる特定のリガンド−
リガンド複合体の形成に関与し得るものなどがある。
本明細書においては、リポーターグループは、適当な
測定法または検出法を使って容易に測定または検出でき
る物理的、化学的またはその他の特性を持った置換基で
あると定義される。ここで定義されたリポーターグルー
プには、適当な測定法または検出法を使って容易に測定
または検出できる物理的、化学的またはその他の特性を
持った反応生成物または複合体を最終的に与える1若し
くはそれ以上の相互作用、を開始させることができる置
換基も含まれる。
この様なグループ、反応生成物もしくは複合体が持っ
ている、または引き起す、測定可能である、あるいは検
出可能である特性の例は、色の変化、発光、蛍光または
放射活性である。この様な特性は通常の比色計、分光光
度計、蛍光分析計または放射活性感応計を使って測定ま
たは検出することができる。
ここで定義したリポーターグループによって開始され
得る相互作用には、例えば比色法、分光光度法、蛍光法
または放射活性検出法などによって容易に検出し得るグ
ループまたは複合体を生成する適当に特異的で選択的な
リガンド−リガンド相互作用が含まれる。この様な相互
作用は、タンパク質−リガンド、酵素−基質、抗原−抗
体、炭水化物−レクチン、タンパク質−補助因子、タン
パク質−作動因子、核酸−核酸または核酸−リガンド相
互作用などの形をとることがある。このリガンド−リガ
ンド相互作用の例として、ジニトロフエニル−ジニトロ
フエニル抗体、ビオチン−アビジン、オリゴヌクレオチ
ド−相補性オリゴヌクレオチド、DNA−DNA、RNA−DNAお
よびNADH−デヒドロゲナーゼなどが挙げられる。当業者
であれば、その他の有用な相互作用についても思い浮ぶ
ことであろう。
本発明に係る方法に於いては、選択されたリポーター
グループ(群)は、ヌクレオチド鎖の端末単位にカップ
リングさせる前のヌクレオチドモノマーに取り付けても
よいが、オリゴヌクレオチド生成物ができ上った後に取
り付けることもできる。オリゴヌクレオチド生成物にお
けるヌクレオチド単位の配列は、その最終的な用途のた
めの正確な特異性を持ったオリゴヌクレオチドが得られ
る様に、予め選定しておく。得られるオリゴヌクレオチ
ドは、組換えDNAおよび核酸の再ハイブリダイゼーショ
ン技術が関与するその他の計画を行なうのに有用であ
る。その様な用途として、細胞系または細胞不含系にお
いて注目している相補配列の同定、位置づけ、分離およ
び/または定量などが挙げられる。更に詳しくは、その
様な用途には、核酸成分のハイブリダイゼーションが関
与する全ゆる基礎的な生物学的操作または診断的応用、
あるいは、立体的に耐容性のある部位の修飾によってオ
リゴヌクレオチド生成物を固形担体に結合させた場合
の、アフィニティークロマトグラフィーによる相補配列
の精製(その後検出するか否かは不問)が含まれる。
オリゴヌクレオチド生成物中のヌクレオチド単位はプ
リンまたはピリミジンを塩基とするものであり、修飾さ
れた塩基を持った単位とまざり合った天然の塩基を持っ
た単位を含んでいてもよい。この様な単位はリボヌクレ
オチド、またはデオキシリボヌクレオチドである。カッ
プリング工程は、3′位が活性化されたモノマー単位
と、伸長しつつあるヌクレオチド鎖の端末単位の遊離の
5′ヒドロキシをカップリングさせるのが好ましい。あ
るいは、5′位を活性化したモノマー単位を、ヌクレオ
チド鎖の端末単位の遊離の3′ヒドロキシとカップリン
グさせることもできる。この端末単位は、ヌクレオチド
モノマーがカップリングする時の、伸長するヌクレオチ
ド鎖の最初の単位、即ち唯一の単位であるか、あるいは
複数個のヌクレオチド単位群の端末の1つである。
本発明に係る方法により、以下の一般式で示される定
まった配列のオリゴヌクレオチドが生産される。
式中、nは1〜約199、好ましくは約5〜約60、最も
好ましくは約10〜約40、R′は水素またはヒドロキシ、
Bは天然に存在するプリンまたはピリミジン塩基である
アデニン、グアニン、シトシン、ウラシル、チミンまた
はその他の天然に存在する塩基であり、天然に存在する
塩基を持ったヌクレオチド単位は、それぞれ修飾された
塩基(Bm)を持った1またはそれ以上のヌクレオチド単
位と混じり合っている。修飾されたピリミジン塩基(Py
m)は、C−5位が置換されたものであり、その典型的
な例は以下の一般式で示されるウラシルおよびシトシン
塩基である: 修飾されたウラシル塩基 修飾された塩基塩基 修飾されたプリン塩基(Pum)はC−8位が置換され
ており、その代表例は、以下の一般式で示される修飾さ
れたアデニンおよびグアニン塩基である: 修飾されたアデニン塩基 修飾されたグアニン塩基 置換基Rは、1またはそれ以上のリポーターグループ
として機能し得る、あるいは1またはそれ以上のリポー
ターグループに結合し得るという特徴を持っている。修
飾されたピリミジン塩基では、置換基Rは2またはそれ
以上の炭素原子を含んでおり、一方、修飾されたプリン
塩基では、Rは1またはそれ以上の炭素原子を含んでい
る。これに関し、Rは以下の官能化された炭素鎖の1つ
の形をとるのが好ましい: R=−CH=CR1R2、-CH2CHR1R2、−CHR1R2 上記式中、R1は水素またはアルキル、R2はアルキル、
アルケニル、アリールまたは官能化されたアルキル、ア
ルケニル、アリール(ここで官能基には1またはそれ以
上のアミン、アミド、ニトリル、カルボン酸、カルボン
酸エステル、ヒドロキシ、ジニトロフエニル、アミノベ
ンゼンスルホネートなどが含まれる)、Zは窒素、酸素
または硫黄の如き多価ヘテロ原子である。更に、R2は固
形担体あるいは、例えば着色、蛍光、発光、放射活性ま
たはリガンド認識基として機能する1またはそれ以上の
リポーターグループに結合していてよい。機能的な蛍光
基には、フルオレセイン、ローダミンなど、およびそれ
らの付加物が挙げられる。機能的な発光基には、ルミノ
ール、アクリジン、ルシフェリン、ジオキセタン、ジオ
キサミドなど、およびそれらの付加物が挙げられる。リ
ガンド認識基には、蛋白質とのリガンド様相互作用によ
って認識し得る、あるいはその様なリガンド様相互作用
を誘導し得るビタミン(例えばビオチン、イミノビオチ
ンまたはデスチオビオチン)、抗原、例えばジニトロフ
ェノール、炭水化物およびその他の官能基またはその様
な基の付加物が含まれる。核酸と相互作用し得るもう1
つのオリゴヌクレオチドは、リガンド様相互作用を誘導
し得る基の例である。リガンド認識基はまた、認識によ
って着色が生じる場合は、機能的な着色リポーターグル
ープとしても役立つ。例えば、ジニトロフエニルをリポ
ーターグループとして使用した場合、検出系として、色
の変化を生じるパーオキシダーゼと結合した抗ジニトロ
フエニル抗体を用いた既知の検出系を使用することがで
きる。機能的な放射活性基は、選ばれたリポーターグル
ープ中に放射活性要素を含んでいる。
本明細書に於いて、プリンまたはピリミジン塩基とい
う表現を使用する場合は、その様な塩基の類似体をも含
んでいるものとする。この様な類似体には、デアザアデ
ノシン(ツベルシジン、ホルミシンなど)の様なプリン
塩基類似体、デアザウラシル、デアザシトシン、アザウ
ラシル、アザシトシンなどの様なピリミジン塩基の類似
体が挙げられる。
式Iのオリゴヌクレオチドは、以下の式で示されるモ
ノマーヌクレオチド類似体単位から、化学合成により製
造するのが最もよい: [ここでR6=メチル、クロロフエニル;X=クロロ、ジ
アルキルアミノ、モルホリノ] 上記式中、R3はトリチル(トリフエニルメチル)、ジ
メトキシトリチル、または5′−ヒドロキシの為のその
他の適当なマスキング基であり、BおよびR′は、適切
ならばマスクされており、はオリゴヌクレオチド生成
物の合成に於ける鎖伸長に際し、ヌクレオチド間結合形
成に適した燐含有基である。ヌクレオチド間結合形成に
適した燐含有基の好ましいものはアルキルホスホモノ
クロリダイトまたはアルキルホスホモノアミダイトであ
る。あるいは、ホスフェートトリエステルをこの目的に
使用してもよい。このモノマー単位はまた、3′−ヒド
ロキシに結合したR3および5′−ヒドロキシに結合した
を持っていてもよい。
一般に「マスキング基」または「ブロッキング基」と
いう用語は、完全な官能基の化学反応性を変化させ、望
ましくない反応を起こさない様に、その官能基に第2の
部分を結合させて、その官能基を化学的に修飾すること
または「ブロック」することの機能的な表現である。こ
の様な修飾は可逆的であり、適当な処理によってもとの
官能基に変換することができる。多くの場合、この様な
マスキングは、形の上では構造的な機能性の相互変換で
ある。例えば第1級アミンはアセチル化によってマスク
されて置換アミドとなり、これはその後適当な加水分解
によって第1級アミンにもどすことができる。
式Iの化合物には、その許容し得る共役酸塩も含まれ
る。この様な塩の製造に使用し得る共役酸は非反応性の
カチオンを含むものであり、例えば窒素含有塩基、例え
ばアンモニウム塩、モノー、ジー、トリーまたはテトラ
ー置換アミン塩など、あるいは適当な金属塩、例えばナ
トリウム、カリウムなどの塩である。
以下に本発明に係る製造工程を概説し、図式的の例示
する。その後、本発明をより具体的に例示し、詳細な説
明を挙げる。本発明はピリミジンを塩基とするヌクレオ
チド単位およびプリンを塩基とするヌクレオチド単位の
両者を含んでいるオリゴヌクレオチドに関するものであ
るので、合成過程でピリミジンおよびプリンを塩基とす
る両化合物を使用するものを例示する。例示した個々の
ピリミジンおよびプリンを塩基とする化合物は、それぞ
れピリミジンおよびプリン群の一例に過ぎず、それら
は、適当であるかまたは所望の場合、その製造工程およ
びオリゴヌクレオチド生成物において、それぞれの群の
他のもので置き換え得るものと理解されるべきである。
大部分に於いて、デオキシリボヌクレオチドを示した
が、本発明はリボヌクレオチドをも意図するものである
と理解されるべきであり、オリゴヌクレオチド生成物中
に於いてリボヌクレオチド化合物が必要である場合は、
デオキシリボヌクレオチド化合物をリボヌクレオチド化
合物で置き換えることができる。
本発明のより重要な点は、新規なオリゴヌクレオチド
の合成法に於ける中間体として必須である新しいヌクレ
オチド群を提供することである。この様なヌクレオチド
は全て、官能化された炭素鎖1またはそれ以上のアミド
からなる置換基によって修飾された塩基を持っており、
このアミドの窒素は、この塩基の立体的に耐容し得る部
位に、炭素鎖を介して結合している。ピリミジンを基礎
とするヌクレオチドの場合は、炭素鎖はC−5位に結合
しており、プリンを基礎とするヌクレオシドの場合は、
炭素鎖は多価ヘテロ原子、例えば窒素、酸素または硫黄
を介してC−8位で結合している。更に、この様なヌク
レオシドは、オリゴヌクレオチドの化学合成に適した、
例えばジメトキシトリチルの様な基で、5′位(または
3′位)が化学的にブロックされている。
この新規なヌクレオシド群に於いて、置換基は −CH2CHR1CnH2nY、−CH=CR1CnH2nY、 または から選ばれる。ここに於いてR1は水素またはC1−C6低級
アルキル、Yは1またはそれ以上のアミド、置換アミ
ド、置換アミノまたは置換アミノアルキルフエニル基で
ある。より詳しくは、Yは1またはそれ以上の (Xは水素、弗素または塩素)を含んでいてよい。これ
らのヌクレオシドおよびそのマスクされたものの合成
は、実施例I、II、IV、VI、VII、VIII、X、XIIおよび
XIIIに記載してある。好ましいヌクレオシドは、ピリミ
ジンヌクレオシドのC−5に置換基 (n=3〜12、Yは を持っている。最も好ましいのは、ピリミジン塩基がウ
ラシルであるヌクレオシドである。
本発明に係る方法は、選択したヌクレオシドの製造か
ら開始することができる。一般に、最も好ましいヌクレ
オシドは以下の如くして製造するのが最もよい。Bergst
romおよびRuthの方法[J.Amer.Chem.Soc.96:1587(197
6)]により、2′−デオキシウリジンから5−(メチ
ル3−アクリリル)−2′−デオキシウリジンを製造す
る。次いでこのヌクレオシドをピリジン中、1.05当量の
ジメトキシトリチルクロリドで処理して5′ヒドロキシ
をジメトキシトリチル(DMT)で保護する。2%のトリ
エチルアミンを含有するクロロホルム中の0〜10%メタ
ノールのグラジエントで溶出するシリカクロマトグラフ
ィーにより、得られた生成物を精製する。精製した5′
−DMT−5−(メチル3−アクリリル)−2′−デオキ
シウリジンを、周囲温度にて、1N KOHで24時間処理し、
メチルエステルを加水分解する。得られた5′−DMT−
5−(3−アクリリル)−2′−デオキシウリジンをピ
リジン中の過剰のジシクロヘキシルカルボジイミドおよ
びヒドロキシベンズトリアゾールで処理する。4時間
後、2〜5倍過剰量の1.7−ジアミノヘプタンを加え、
反応物を一夜撹拌する。12〜20時間後、10〜120倍過剰
量の無水トリフルオロ酢酸を加え、反応物を室温で4時
間撹拌する。2%のトリエチルアミンを含有するクロロ
ホルム中の0〜10%メタノールのグラジエンで溶出する
シリカクロマトグラフィー、次いで1%のトリエチルア
ミンを含むメタノールで溶出するセファデックスLH−20
を用いた排斥クロマトグラフィーにより、生成物を精製
する。適切なフラクションを集めると、5′DMT−5−
[N−(7−トリフルオロアセチルアミノヘプチル)−
1−アクリルアミド]−2′−デオキシウリジンが得ら
れる。この生成物は、実施例XVおよびXVIIIに記載した
ホスホクロリダイト法によるオリゴヌクレオチド合成に
適切である。別法として、この化合物は実施例IIおよび
IIIに記載した方法を組み合せて製造することもでき
る。この方法に於けるジアミノヘプタンを他のジアミノ
アルカン(例えばジアミノプロパン、ジアミノヘキサ
ン、ジアミノドデカン)で置き換えると、nが3、6ま
たは12であり、Rが である長さの置換基を持った他の化合物が得られる。こ
の様な2つのヌクレオシド、1つはピリミジン(ウラシ
ル)を塩基とし、他方はプリン(アデニン)を塩基とす
るものを、この方法を例示する後記の図式の最初に示し
た。次いで、反応1に示す様に、例えばアデニンを基礎
とするヌクレオシドの6位のアミンにベンゾイル基(B
z)を結合させることによって、ヌクレオシドの塩基上
の反応部位をマスクする。この様なマスキングについて
は、「Synthetic Procedures in Nucleic Acid Chemist
ry」、第1巻、W.ZorbachおよびR.Tipson編、Wiley−In
terscience,N.Y.,1968に一般的に記載されている。反応
1に示す様に、例えば、トリフルオロアセチル基(Ac)
を結合させることによって置換基上の非保護アミンをマ
スクする。
次いで、ヌクレオシドの選択した3′または5′ヒド
ロキシを、ジメトキシトリチル(DMT)基を結合させる
ことによってマスクする。後に示す反応2に於いては、
5′−ヒドロキシをマスクし、3′ヒドロキシを遊離、
即ち反応し得る様にしておく。あるいはまた、3′ヒド
ロキシをマスクし、5′ヒドロキシを遊離にしておいて
もよい。
次いでこのヌクレオシドを、好ましくはその3′ヒド
ロキシに、活性化部分を含んでいる燐含有基を結合させ
ることによって、活性化されたヌクレオチドモノマーに
変換する。この修飾されたヌクレオシドを適当にブロッ
クする場合は、Letsingerら、Matteucciらによって記載
された方法、またはNarangによってまとめられた方法の
改良法をオリゴヌクレオチド合成に使用することができ
る。Letsingerらによって記載されている様なホスホク
ロリダイト化学を用いる方法は実施例XVI−XVIIIに詳し
く述べてある。ホスホアミダイト化学を使用するには、
Dorperらの改良法[Nucleic Acids Res.11:2575(198
3)]と同様、Matteucciらの方法の修正法を使用し、保
護された、修飾されたヌクレオシドをメチルクロロ(N,
N−ジイソプロピル)ホスホアミデートまたはメチルク
ロロ−ホスホモルホリデートでホスフイチル化する。あ
るいは、保護され、修飾されたヌクレオシドを室温でト
リメチルホスフェート中、1.2当量のクロロフエニルジ
クロロホスフェートでホスホリル化し、次いで水に入れ
て、修飾されたヌクレオシドの3′−クロロフエニルホ
スフエート付加物を得ることができる。この様な付加物
は、Narangらによって例示的にまとめられている様に、
ホスホトリエステル・アプローチの修飾に有用である。
反応3の図式は、塩素が活性化部分として機能するホス
ホモノクロリダイト基をヌクレオシドの3′ヒドロキシ
に結合させることによる、式IIIの活性化モノマーヌク
レオチド単位の合成を示している。
選択された活性化ヌクレオチドモノマー、即ちウラシ
ルを塩基とするモノマーまたはアデニンを塩基とするモ
ノマーの、伸長しつつあるヌクレオチド鎖の端末単位へ
のカップリング即ち縮合は、図式の反応4に示してあ
る。ヌクレオチド鎖は、その右側末端に、天然に存在す
る塩基およびその3′ヒドロキシに結合したマスキング
基R4または固形の担体を持ったヌクレオシド単位を含む
様に描いてある。例示した鎖はまた、天然に存在する塩
基を持った1またはそれ以上(n′)のヌクレオチド単
位を含んでおり、この単位はヌクレオシド単位の5′ヒ
ドロキシに結合しており、ヌクレオチド単位の末端のも
のは5′位に遊離のヒドロキシを持っている。このカッ
プリング反応に於いて、モノマーの塩素が端末単位の遊
離ヒドロキシの水素と反応して除去され、かくして、図
示した様に端末単位の酸素がモノマーの燐にカップリン
グし、このモノマーがヌクレオチド鎖の新しい端末単位
となる。
次いでDMT5′ブロッキング基を除去し、さらに活性化
ヌクレオチドモノマー単位を次々とカップリングさせて
ヌクレオチド鎖を伸長させ得る様にする。鎖に付加する
ヌクレオチド単位は予め選択することができ、天然に存
在する塩基または修飾された塩基のいずれかである。天
然に存在する塩基を持った1またはそれ以上(n″)の
ヌクレオチド単位を付加することによる更なる鎖の伸長
を図式の反応4aに示す。
選択された長さおよび配列のオリゴヌクレオチドを合
成したら、その端末単位からDMT基を除去し、マスクし
た反応性基を脱マスクする。反応性基が脱マスクされた
修飾ウラシルおよびアデニン塩基の例を反応5に図式的
に示す。鎖の最初のヌクレオチド単位が固形担体R4に結
合している場合、その固形単体から鎖を切り離す。脱マ
スクの適切な順序は予め選択することができる。
修飾された塩基の置換基が、オリゴヌクレオチド生成
物の意図する用途に於いてリポーターグループとして機
能し得ない場合は、反応6に例示した様に、適当なリポ
ーターグループR5をその様な置換基に結合させることが
できる。反応6は、塩基のそれぞれの置換基に結合した
リポーターグループを持ったそれぞれの塩基を示してい
る。
上記式中、例えば、オリゴヌクレオチド生成物中のBm
は以下の通りである: オリゴヌクレオチド生成物に、各種の有用なリポータ
ーグループ(R5)を結合することができる。例えば下記
に示すようなレポーターグループを有するオリゴヌクレ
オチドを挙げることができる。
で示されるリポーターグループ(R5=ビオチンまたはフ
ルオレセイン)を持ったオリゴヌクレオチド生成物。
本発明に係る工程を一般的に説明し、図式化して示し
たが、その説明した各反応について、以下により詳細に
説明する。
反応1について、シトシンのN4、アデニンのN6、グア
ニンのN2、および修飾された塩基のアルキルまたはアリ
ールアミンの様な化学的に反応性のあるアミンの、適当
なマスキング基によるマスキングは、アルコール類、ピ
リジン類、ルチジン類、クロロホルムの様な適当な溶媒
中、ヌクレオシドを過剰量の適当な酸無水物と、0℃〜
110℃の範囲の温度、通常20℃〜80℃で、約1〜24時間
反応させることにより好適に実施することができる。適
当な酸無水物には無水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無
水安息香酸、無水アニス酸などがある。好ましいのは無
水酢酸、無水トリフルオロ酢酸、無水安息香酸および無
水イン酪酸である。
反応2に於ける5′−ヒドロキシのマスキングは、ヌ
クレオシドをやや過剰量の適当な酸に不安定なマスキン
グ剤、例えばトリチルクロライド、モノメトキシトリチ
ルクロライド、ジメトキシトリチルクロライド(DMTTC
l)、トリメトキシトリチルクロライドなどと反応させ
ることにより好都合に行なうことができる。好ましいの
はジメトキシトリチルクロライドである。典型的な反応
は、例えばピリジン類、ルチジン類、トリアルキルアミ
ン類などの適当な溶媒中、−20℃〜120℃の範囲の温
度、通常20℃〜100℃の温度で約1〜48時間反応させる
ことである。好ましい反応では、ピリジン中のDMTCl1.1
当量を使用し、室温で約2時間反応させる。
上記の各反応のそれぞれの生成物は、それを次の反応
の出発物質として使用する前に、分離および/または単
離するのが一般的に好ましい。分離および単離は、例え
ば蒸発、濾過、結晶化、カラムクロマトグラフィー、薄
層クロマトグラフィーなどの適当な精製法によって行な
うことができる。典型的な分離および単離法の具体的な
例については、後記の適当な実施例を参照することがで
きる。しかし、勿論その他の同等の分離法を採用するこ
ともできる。また、典型的な反応条件(例えば温度、モ
ル比、反応時間)が与えられてはいるが、その様な範囲
以上または以下の条件も、通常好適性には劣るものの、
使用し得るということも理解されねばならない。
反応3に示したホストファイト体への活性化は、ヌク
レオシド化合物を、適当な溶媒中、−90℃〜60℃の温度
で、1分〜2時間、適当なホスフイチル化剤で処理する
ことにより、最も好適に行なうことができる。好適なホ
スフイチル化剤には、メチルホスホジクロリダイト、o
−クロロフエニルホスホジクロリダイト、p−クロフエ
ニルホスホジクロリダイト、メチルホスホ(ジアルキル
アミノ)モノクロリダイトなどが含まれる。適切な溶媒
としては、0〜20%の適当な塩基(通常1〜5容量
%)、例えばルチジン類、コリジン類、トリアルキルア
ミンなどを含有しているピリジン、ルチジン類、アセト
ニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロロホ
ルムなどが挙げられる。好ましいホスフイチル化剤はメ
チルホスホジクロリダイト、o−クロロフエニルホスホ
ジクロリダイト、およびメチルホスホ(ジ−イソプロピ
ルアミノ)−モノクロリダイトである。好ましいホスフ
イチル化条件は、5%の2,6−ルチジンを含有している
アセトニトリルまたはピリジン中の0.9当量のメチルホ
スホジクロリダイトを用いて5〜10分間、室温またはそ
れ以下で行なうことである。
伸長しつつあるヌクレオチド鎖に、修飾されたヌクレ
オチドモノマー体を化学的に挿入して、一定のヌクレオ
チド配列を作成する例は反応4および4aに示してある。
典型的な条件は、適当な溶媒中、−20℃〜50℃、好まし
くは周囲温度で、約1〜60分間行なうことである。好適
な溶媒混合物は、0〜20℃の適当な塩基(通常1〜5容
量%)、例えばルチジン類、コリジン類、トリアルキル
アミン類などを含有しているピリジン、ルチジン類、ア
セトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、クロ
ロホルムなどである。伸長しつつある鎖は溶解性である
か、非溶解性であるか、または当技術分野で知られてい
る適当な化学的方法によって適当な固形担体に結合され
ているかである。固形担体に結合しているのが好まし
い。更に、伸長しつつある鎖は、既に1またはそれ以上
の修飾されたヌクレオシド体を含有している場合もあれ
ば、そうでない場合もある。
反応4に伸長しつつある鎖に活性化モノマーを縮合さ
せた後、その最初の生成物を適当な試薬で処理して中間
体ホスファイトトリエステルの酸化を行ない、要すれば
オリゴヌクレオチドの未反応の5′−ヒドロキシをブロ
ックするためにキャッピングを行ない、5′−DMT基を
除去する。ホスファイトトリエステルの酸化は、適当な
溶媒、例えばテトラヒドロフラン/水/ルチジン混合物
中で、0.1〜5重量/容量%のヨウ素で処理することに
より行なうことができる。未反応の5′−ヒドロキシの
化学的キャッピングは、例えばテトラヒドロフラン/ル
チジン混合物中、無水酢酸および4−ジメチルアミノピ
リジンを使ってアセチル化またはアシル化することで達
成し得る。5′−ブロッキング基、通常DMT、の除去
は、非プロトン性溶媒中緩和な有機酸で、例えばクロロ
ホルムまたはジクロロメタン中の1〜5容量%のジクロ
ロ酢酸またはトリクロロ酢酸で処理することにより、最
も都合よく行なうことができる。DMTを除去された伸長
しつつあるヌクレオチド鎖は、活性化されたモノマーに
よる次の反応で更に伸長するための受容体となり、その
結果、反応4aに示す様に、所望の長さおよび配列のオリ
ゴヌクレオチドが得られる。
所望の配列のオリゴヌクレオチドが製造されたら、反
応5を行なってオリゴヌクレオチド生成物を得る。この
目的で、チオフェノール処理をしてホスフェートトリエ
ステルからメチルマスキング基を除去し、適当な水性ア
ルカリまたはアンモニア処理をして保護されたアミンか
らベンゾイル、アセチル、イソブチル、トリフルオロア
セチルまたはその他の基を除去し、そして/また固形担
体から生成物を脱離させる。オリゴヌクレオチド生成物
からのDMTの除去は、周囲温度〜40℃に於いて、水性酢
酸の様な緩和な酸で10〜60分間適当に処理することによ
り行なう。この様な反応は、最後の精製段階で、あるい
はその前に行なうことができる。最後の精製は適当な方
法、例えばポリアクリルアミドゲル電気泳動、高圧液体
クロマトグラフィー(HPLC)、DEAE−セルロース上の逆
相またはアニオン交換、またはこれらの方法の組合せに
よって行なう。
ここに述べたオリゴヌクレオチドの合成法は、修飾さ
れたデオキシリボヌクレオシド(R′はH)または修飾
されたリボヌクレオシド(R′はヒドロキシ)にも利用
できる。リボヌクレオシドを使用する場合は、適当なマ
スキング基、例えばシリルエーテルで与えられるもの、
によって2′−ヒドロキシをマスクする。アラビノース
および3′−デオキシリボースを含むその他のリボース
体も、所望のオリゴヌクレオチドを製造する方法に使用
することができる。
ヌクレオチド塩基を修飾する置換基は、それ自体が1
またはそれ以上のリポーターグループとして機能しても
よい。その例は、ジニトロフエニル基を含んでいる置換
基である。置換基がリポーターグループとして機能して
もよい。その例は、ジニトロフエニル基を含んでいる置
換基である。置換基がリポーターグループとして機能し
得ない場合は、鎖伸長のカップリング反応の前または後
で、1またはそれ以上のリポーターグループと結合する
ことができなければならない。選択されたオリゴヌクレ
オチド生成物は、適当な試剤と反応してその様なリポー
ターグループと結合する。例えば、修飾された塩基をオ
リゴヌクレオチドに挿入し、その置換基のR2が1または
それ以上の1級アミンを含んでいる場合は、適当な緩和
な条件を用いてアミン−反応性基、例えばイソシアネー
ト、イソチオシアネート、活性カルボン酸共役体、エク
スポキシドまたは活性芳香族化合物をカップリングさせ
てアミド、ウレア、チオウレア、アミンまたは芳香族ア
ミン結合を生成させる。例えば、反応5の図式に示した
様に、1級アミンを持った置換基で修飾されたウラシル
またはアデニン塩基を含んでいるオリゴヌクレオチド
は、フルオレセイン・イソチオシアネートの様な適当な
試剤と反応させて、反応6に示した様に、置換基に結合
したリポーターグループR5(フルオレセイン)を得るこ
とができる。同様にして結合することができるその他の
リポーターグループには、多種多様の有機部分、例えば
フルオレセイン類、ローダミン類、アクリジニウム塩
類、ジニトロフエニル類、ベンゼンスルホニル類、ルミ
ノール類、ルシフエリン類、ビオチン類、ビタミン類、
炭水化物などが含まれる。好適な活性リポーターグルー
プは市販のものを使用できるが、例えば「Bioluminesce
nce and Chemiluminescence」に一般的に記載されてい
るタイプの方法[M.DeLucaおよびW.McElroy編、Acad.Pr
ess、ニューヨーク(1981)]、D.RoswellらまたはH.Sc
hrorderらの方法[MethEnzymol. LX11、1978]および
そこに引用されている文献の方法によって合成すること
ができる。
典型的には、リポーターグループの付加は、望ましく
は水性溶媒中、R2がCnH2nNH2である修飾された塩基の置
換基を、過剰の選択されたリポーターグループと、約−
20℃〜50℃(好ましくは20℃〜40℃)の範囲の温度で1
〜24時間反応させることによって達成するのが好都合で
ある。好適な溶媒は水性緩衝液および0〜50%の有機溶
媒、例えば低級アルコール、テトラヒドロフラン、ジメ
チルホルムアミド、ピリジンなどである。好ましいリポ
ーターグループ反応体には、フルオレセイン・イソチオ
シアネート類、ジニトロフエニルイソチオシアネート
類、フルオロジニトロベンゼン、N−ヒドロキシスクシ
ンイミジルビオチン、N−ヒドロキシスクシンイミジル
ジニトロベンゾエート、イソチオシアネート類、例えば
アミノブチルエチルイソルミノールイソチオシアネート
など、カルボキシフルオレセインの活性エステル、ロー
ダミン、ビオチン付加物、ジオキセタン類、ジオキサミ
ド類、カルボキシアクリジン類、炭水化物などが含まれ
る。
更に、オリゴヌクレオチド生成物が、Rが1またはそ
れ以上のカルボン酸を含んでいる修飾された塩基を含有
している場合は、例えば1級アルキルアミン類と緩和に
縮合させてアミド結合を生成させ得る。典型的には、こ
れは、望ましくは水性溶媒中、オリゴヌクレオチドを、
1級アミンを含有している過剰のリポーターグループ
と、水溶性カルボジイミドの様な適当な縮合剤の存在下
で、約−20℃〜50℃(好ましくは20℃〜40℃)の範囲の
温度で、6〜72時間反応させて行なうのが好都合であ
る。この種の好ましいリポーターグループには、(アミ
ノアルキル)−アミノ−ナフタレン−1,2−ジカルボン
酸ヒドラジド類、アミノ−フルオレセイン類、アミノロ
ーダミン類、アミノアルキルルミノール類、アミノアル
キルアミノベンゼンスルホニル付加物、アミノ糖類など
が含まれる。更に、最初のオリゴヌクレオチド生成物の
化学合成を、置換基がその様なリポーターグループを含
んでいる修飾されたヌクレオチドモノマーを用いて行な
ってもよい。その様なグループをマスクする必要がある
場合には、カップリング反応の間に適当にマスクされ
る。一方、ある種のリポーターグループはマスキングを
必要としない。例えば、マスキングされていないニトロ
フエニル付加物は、カップリング反応中、悪影響を受け
ることなく修飾されたヌクレオチドモノマー上に存在し
得る。
本発明に使用されるリポーターグループは、通常芳香
族系、多芳香族系、環系、および多環系の有機部分を含
んでおり、これは更に、窒素、酸素、硫黄の様なヘテロ
原子を含むことによって官能化されているものである。
オリゴヌクレオチド生成物は1つのタイプ以上の修
飾、または1つ以上の修飾された塩基を含むことができ
る。このタイプのオリゴヌクレオチドの例は、以下の構
造式で示されるものである: 上記式中、Cmは5−(3−アミノプロピル)シトシ
ン、 Umは5−[N−(4−アミノブチル)−1−アクリル
アミド]ウラシル、そして Amは8−[6−2,4−ジニトロフエニル)−アミノヘ
キシル]アミノアデニンである。この生成物を更にフル
オレセイン・イソチオシアネートと反応させて修飾し、
CmおよびUm上にフルオレセインリポーターグループを付
与する。
この様なオリゴヌクレオチド生成物は、本発明に係る
方法によって可能となったオリゴヌクレオチド生成物中
の修飾された、および修飾されていないヌクレオチド単
位の選択の多様性を示している。より詳細に述べると、
この様なオリゴヌクレオチドは、同じか、または異なっ
たタイプのリポーターグループ機能を提供する置換基に
よってその塩基が修飾されている1種以上のヌクレオチ
ド単位を用いる例を示している。また、その塩基が、リ
ポーターグループが結合している置換基によって修飾さ
れている単位、即ちCmおよびUmが例示されており、一方
Amは、その塩基が、それ自体にジニトロフエニル基を含
んでいるがためにリポーターグループとして機能し得る
置換基によって修飾されている単位の例である。更にこ
の様なオリゴヌクレオチドは、それが同じタイプの1以
上のヌクレオチド単位を含有し得ること、および修飾さ
れた塩基を持った単位と混合した、非修飾塩基を持った
単位を含有し得ることを示している。
反応6に示した様に、置換基の1級アミンにリポータ
ーグループを結合させる代りに、2者択一的にこの様な
アミンまたはその他の基を、適当に活性化された固形担
体に結合させることができる。こうすることによって、
修飾された塩基を介してその様な担体に共有結合してい
る一定のオリゴヌクレオチド配列が得られる。この様な
固形担体は、相補的な核酸成分の検出および単離に有用
である。あるいはまた、修飾されたヌクレオシドモノマ
ーを、鎖伸長カップリング反応4の前に固形担体とカッ
プリングさせ、それによってカップリング反応中にその
様なモノマーのための固形担体を提供してもよい。
当業者が本発明を実施し得る様に、以下に具体的な実
施例を挙げる。この実施例は本発明の範囲を制限するも
のと解釈してはならず、単に本発明の例示であり、代表
例であると解釈すべきである。構造を明らかにする為
に、前記の工程の図式を参照するとよい。
実施例I この実施例では修飾されたヌクレオシド前駆体、5−
(3−トリフルオロアセチルアミノプロペニル)−2′
−デオキシウリジンの合成について説明する。
5−クロロマーキュリー−2′−デオキシウリジン
(3.6g、7.8mmol)をメタノール200mlに懸濁する。N−
アリルトリフルオロアセトアミド(6.8ml、55mmol)を
加え、次いでメタノール中の0.2Nリチウムテトラクリロ
ロパラジウム酸塩40mlを加える。室温で18時間攪拌した
後、この反応物を重力濾過して黒色固型のパラジウムを
除去し、黄色のメタノール性濾液を200mgづつのホウ水
素化ナトリウムで5回処理し、次いで減圧濃縮して固型
の残留物を得る。残留物をシリカゲル上フラッシュ・カ
ラムクロマトグラフィーにかけ、クロロホルム中のメタ
ノール15容量%混液で溶離して精製する。生成物が適当
に精製されている画分を合わせて減圧濃縮し、5−(3
−トリフルオロアセチルアミノプロペニル)−2′−デ
オキシウリジンの結晶2.4gを得る。UVλmax291nm(ε78
00)、λmin266nm(ε4400);TLC(シリカ、クロロホル
ム中メタノール15容量%溶液で溶離)Rf=0.4。
実施例II この実施例で修飾されたヌクレオシド前駆体5−[N
−(トリフルオロアセチルアミノヘプチル)−1−アク
リルアミド]−2′−デオキシウリジンの合成について
説明する。
5−クロロマーキュリー−2′−デオキシウリジン
(3.6g、7.8mmol)をメタノール200mlに懸濁する。N−
(7−トリフルオロアセチルアミノヘプチル)−アクリ
ルアミド(55mmol)を加え、次いでメタノール中の0.2N
リチウムテトラクロロパラジウム酸塩41mlを加える。室
温で18時間攪拌した後、この反応物を重力濾過して黒色
固型のパラジウムを除く。黄色のメタノール性濾液を20
0mgづつのホウ水素化ナトリウムで5回処理し、次いで
減圧濃縮して固型の残留物を得る。残留物をシリカゲル
上フラッシュ・カラムクロマトグラフィーにかけ、クロ
ロホルム中のメタノール10容量%混液で溶離して精製す
る。生成物が適当に精製されている画分を合わせて減圧
濃縮し、5−[N−(7−トリフルオロアセチルアミノ
ヘプチル)−1−アクリルアミド]−2′−デオキシウ
リジンの結晶2.8gを得る。UVλmax302nm(ε18000)、
λmin230nm、280nm;TLC(シリカ、クロロホルム中メタ
ノール15容量%混液で溶離する)Rf=0.3。
実施例III この実施例では、反応で示した如く、5′−ジメトキ
シトリチル−5−(3−トリフルオロアセチルアミノプ
ロペニル)−2′−デオキシウリジンの製造のための、
5′−ヒドロキシのマスキングについて説明する。
5−(3−トリフルオロアセチルアミノプロペニル)
−2′−デオキシウリジン(2.4g)を2回、ピリジンか
ら完全に蒸発させ、次いでピリジン40ml中で攪拌する。
ジメトキシトリチル(DMT)クロライド(2.3g、6.6mmo
l)を加え、この混合物を室温で4時間攪拌する。薄膜
クロマトグラフィー(シリカ上、クロロホルム中のメタ
ノール10容量%混液で溶離する)によって反応の完了を
確認した後、この反応物を濃縮して残留固型物を得る。
この残留物をシリカ上カラムクロマトグラフィーにか
け、流速の速い不純物をクロロホルムで全て溶離してし
まってから、生成物をクロロホルム中のメタノール5容
量%混液で溶離する。次いでこの残留物を濃縮し、5′
−ジメトキシトリチル−5−(3−トリフルオロアセチ
ルアミノプロペン−1−イル)−2′−デオキシウリジ
ンを、白色のふわふわした(毛羽立った)固型物(4g)
として得る。この生成物は熱時分解する;UVλmax291n
m、λmin266nm;TLC(シリカ、クロロホルム中メタノー
ル10容量%混液で溶離する):Rf値0.6である。
実施例IV この実施例では5′−ジメトキシトリチル−5−(3
−トリフルオロアセチルアミノプロピル)−2′−デオ
キシウリジンを得るための、環外二重結合に対する水素
添加、並びに5′−ヒドロキシのマスキングについて説
明する。
実施例1およびIIIのヌクレオシド前駆体の合成、並
びに5′−ヒドロキシマスキングを繰返す[ただし、DM
Tクロライドの添加前に、精製5−(3−トリフルオロ
アセチルアミノプロペニル)−2′−デオキシウリジン
をメタノール中、10%パラジウム−炭素触媒上、室温で
攪拌しながら2大気圧の水素で処理する]ことにより、
5′−ジメトキシトリチル−5−(3−トルフルオロア
セチルアミノプロピル)−2′−デオキシウリジンを製
造する。
実施例VからVIIIにおいては、その他の修飾されたウ
ラシルヌクレオシドの合成、次いで、反応2で示したヒ
ドロキシのマスキングについて説明する。
実施例V N−アリルトリフルオロアセトアミドを下記の化合物
群(番号18)に置き換え、実施例IおよびIIIの操作
を繰返してヌクレオシド前駆体の合成、ならびに5′ヒ
ドロキシのマスキングを行ない、それぞれに対応する下
記の化合物群(番号、1′〜8′)を得る:すなわち、以
下の化合物に置き換える:1 N−(3−ブテニル)トリクロロアセトアミド2 N−(5−ヘキセニル)トリフルオロアセトアミド3 N−(2−メチル−2−プロペニル)トリフルオロア
セトアミド4 N−(4−エテニルフエニルメチル)トリフルオロア
セトアミド5 N−(1−メチル−3−ブテニル)トリフルオロアセ
トアミド6 N−(12−トリクロロアミノドデシル)アクリルアミ
7 N−(ペルトリフルオロアセチルポリリシル)アクリ
ルアミド8 N−(3−トリフルオロアセチルアミドプロピル)ア
クリルアミド、そして以下の化合物を得る:1 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−トリクロ
ロアセチルアミノブテン−1−イル)−2′−デオキシ
ウリジン2 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(6−トリフル
オロアセチルアミノヘキセン−1−イル)−2′−デオ
キシウリジン3 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−トリフル
オロアセチルアミノ−2−メチルプロペン−1−イル)
−2′−デオキシウリジン4 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−[2−(4−ト
リフルオロアセチルアミノメチルフエニル)エテン−1
−イル)−2′−デオキシウリジン5 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−トリフル
オロアセチルアミノ−4−メチルブテン−1−イル)−
2′−デオキシウリジン6 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−[N−(12−ト
リクロロアセチルアミノドデシル)−1−アクリルアミ
ド]−2′−デオキシウリジン7 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−[N−(ペルト
リフルオロアセチルポリリシル)−1−アクリルアミ
ド]−2′−デオキシウリジン8 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−[N−(3−ト
リクロロアセチルアミノプロピル)−アクリルアミド]
−2′−デオキシウリジン 実施例VI 5−(3−トリフルオロアセチルアミノプロペニル)
−2′−デオキシウリジンを下記の5−置換−2′−デ
オキシウリジン類(番号、918)に置換え、実施例III
の5′ヒドロキシのマスキング操作を繰返すことによ
り、下記の生成物群(9′〜18′)を製造する。即ち、
以下の化合物に置き換える:9 5−(プロペン−1−イル)−2′−デオキシウリジ
10 5−(カルブメトキシエチル)−2′−デオキシウリ
ジン11 5−(3−カルブメトキシルプロパン)−1−イル)
−2′−デオキシウリジン12 5−(4−カルブメトキシ−2−メチルブテン−1−
イル)−2′−デオキシウリジン13 5−(3−シアノプロペン−1−イル)−2′−デオ
キシウリジン14 5−(4−シアノ−2−メチルブテン−1−イル)−
2′−デオキシウリジン15 5−[2−(4−カルブメトキシフエニル)エテン−
1−イル]−2′−デオキシウリジン16 5−(4−アセトキシブテン−1−イル)−2′−デ
オキシウリジン17 5−(4−アセトキシブタン−1−イル)−2′−デ
オキシウリジン、そして以下の5′−ジメトキシトリチ
ル−5−アルキル−2′−デオキシウリジン類を得る:9 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(プロペン−1
−イル)−2′−デオキシウリジン10 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(2−カルブメ
トキシエチル)−2′−デオキシウリジン11 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−カルブメ
トキシプロパン−1−イル)−2′−デオキシウリジン12 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−カルブメ
トキシ−2−メチルブテン−1−イル)−2′−デオキ
シウリジン13 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−シアノプ
ロペン−1−イル)−2′−デオキシウリジン14 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−シアノ−
2−メチルブテン−1−イル)−2′−デオキシウリジ
15 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−[2−(4−カ
ルブメトキシフエニル)エテン−1−イル)−2′−デ
オキシウリジン16 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−アセトキ
シブテン−1−イル)−2′−デオキシウリジン17 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−アセトキ
シブタン−1−イル)−2′−デオキシウリジン18 ′ 5′−ジメトキシトリチル−5−[4−(2,4−
ジニトロフエニル)ブチル]−2′−デオキシウリジン 実施例VII 5−クロロマーキュリー−2′−デオキシウリジンを
5−クロロマーキュリーウリジンで置き換えて実施例I
−VIのヌクレオシド前駆体の合成および5′−ヒドロキ
シのマスキング法を繰返して行なうことにより、対応す
る5′−ジメトキシトリチル−5−置換ウリジン類を製
造する。
実施例VIII−XIは修飾されたシトシンヌクレオシドの
合成を例示するものである。シトシンヌクレオシド類
は、アデノシンヌクレオシド類と同様に、ウラシルヌク
レオシド類と異なり、塩基部分の上に反応性基を持って
いるので、その様な反応性基を、望ましくない反応から
防御するためにマスクする。これらの実施例では、反応
2における5′−ヒドロキシのマスキングと同様、反応
1で示したシトシンの塩基部分にある反応性基のマスキ
ングについて説明する。
実施例VIII 5−(3−トリフルオロアセチルアミノプ
ロペニル)−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジン 5−クロロマーキュリー−2′−デオキシウリジンを
5−クロロマーキュリー−2′−デオキシシチジンで置
換え、実施例Iのヌクレオシド前駆体の合成方法を繰返
して行ない5−(3−トリフルオロアセチルアミノプロ
ペニル)−2′−デオキシシチジン(UVλmax287nm)を
製造する。精製5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロペニル)−2′−デオキシシチジン(1.3g、4.6mmo
l)を無水エタノール80ml中で攪拌し、無水ベンゾイル
(1.5g、7mmol)を加え、この反応物を還流させる。更
に、1.5gづつの無水ベンゾイルを1時間毎に5回加え
る。薄膜クロマトグラフィー[シリカプレート、n−ブ
タノール/メタノール/濃NH4OH/水(60:20:1:20)で
溶離する]により反応の終了を判定した後(6−10時間
の間)、この反応混合物を冷却し、減圧濃縮して半固型
物を得る。この固型物をエーテルと共に3回こね、デカ
ントし、乾燥する。この粗生成物を水から再結晶し、ク
ロマトグラフ的に純粋なN4−ベンゾイル−5−(3−ト
リフルオロアセチルアミノプロペニル)−2′−デオキ
シシチジンを白色固型物として得る。この生成物は120
℃以上で分解する;UVmax=311nm。
実施例IX 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−トリ
フルオロアセチルアミノプロペニル)−N4−ベンゾイル
−2′−デオキシシチジン 5−(3−トリフルオロアセチルアミノプロペニル)
−2′−デオキシウリジンを5−(3−トリフルオロア
セチルアミノプロペニル))−N+−ベンゾイル−2′−
デオキシシチジンで置換え、実施例IIIの5′−ヒドロ
キシのマスキング操作を繰返すことにより、5′−ジメ
トキシトリチル−5−(3−トリフルオロアセチルアミ
ノプロペニル)−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチ
ジンを製造する。
実施例X N−アリルトリフルオロアセトアミドを実施例VのN
−アルキルトリフルオロアセトアミド類に置き換え、実
施例VIIIおよびIXのヌクレオシド前駆体の合成および
5′ヒドロキシのマスキング操作を繰返すことにより、
対応する5′ジメトキシトリチル−5−(トリフルオロ
アセチル)アミノアルキル)−N4−ベンゾイル−2′−
デオキシシチジン類を製造する。すなわち、以下の化合
物群である。
5′−ジメトキシトリチル−5−(4−トリフルオロ
アセチルアミノブテン−1−イル)−N4−ベンゾイル−
2′−デオキシシチジン 5′−ジメトキシトリチル−5−(6−トリフルオロ
アセチルアミノヘキセン−1−イル)−N4−ベンゾイル
−2′−デオキシシチジン 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−トリフルオロ
アセチルアミノ−2−メチルプロペン−1−イル)−N4
−ベンゾイル−2′−デオキシシチジン 5′−ジメトキシトリチル−5−[2−(4−トリフ
ルオロアセチルアミノメチルフエニル)エテン−1−イ
ル]−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジン 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−トリフルオロ
アセチルアミノ−4−メチルブテン−1−イル)−N4
ベンゾイル−2′−デオキシシチジン 5′−ジメトキシトリチル−5−[N−(12−トリフ
ルオロアセチルアミノドデシル)−1−アクリルアミ
ド]−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジン 5′−ジメトキシトリチル−5−[N−(ペルトリフ
ルオロアセチルポリリシル)−1−アクリルアミド]−
N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジン 実施例XI 5′−ジメトキシトリチル−N4−ベンゾイル
−5−(2−カルブメトキシエテニル)−2′−デオキ
シシチジンの合成 5−(2−カルブメトキシエテニル)−2′−デオキ
シシチジン(0.82g、2.6mmol)を無水エタノール50ml中
で攪拌する。無水安息香酸(500mg、2.2mmol)を加え、
この反応物を加熱還流させる。更に、500mgづつの無水
安息香酸を1時間毎に5回加える。薄膜クロマトグラフ
ィーで反応の完了を判定した後(通常、6−8時間)、
この反応物を冷却し、減圧蒸留して黄色の半固型物質を
得る。シリカゲルを用いたクロマトグラフィーにかけ、
メタノール/クロロホルムの1:19から1:3に至る直線的
な割合の混合物で溶離し、適当な画分を合わせて蒸発さ
せることによりN4−ベンゾイル−5−(2−カルブメト
キシエテニル)−2′−デオキシシチジンの無晶形の白
色固形物質として得る。UVλmax296nm、λmin270nm。こ
の固型物を完全に乾燥させ、ピリジン20mlに溶かす。ジ
メトキシトリチルクロライド(1.1当量)を加え、この
反応物を周囲温度で6時間攪拌する。濃縮して固型物を
得、次いでこれをシリカゲル上カラムクロマトグラフィ
ーにかけ、クロロホルム中のメタノール10%混液で溶離
して5′−ジメトキシトリチル−N4−ベンゾイル−5−
(2−カルブメトキシエテニル)−2′−デオキシシチ
ジンを、灰色がかった白色のふわふわした固型物として
得る。
実施例XII 5−(2−カルブメトキシエテニル)−2′−デオキ
シシチジンを下記の化合物群(番号19から27まで)で置
き換え、実施例XIのヌクレオシド前駆体の合成法を繰返
して行なうことにより、それぞれ対応する下記の化合物
群(番号19′から27′まで)を得る。即ち、次の化合物
群で置き換える:19 5−(2−カルブメトキシエエチル)−2′−デオキ
シシチジン20 5−(3−カルブメトキシプロパン−1−イル)−
2′−デオキシシチジン21 5−(4−カルブメトキシ−2−メチルブテン−1−
イル)−2′−デオキシシチジン22 5−(3−シアノプロペン−1−イル)−2′−デオ
キシシチジン23 5−(4−シアノ−2−メチルブテン−1−イル)−
2′−デオキシシチジン24 5−[2−(4−カルブメトキシフエニル)エテン−
1−イル)−2′−デオキシシチジン25 5−(4−アセトキシブテン−1−イル)−2′−デ
オキシシチジン26 5−(4−アセトキシブタン−1−イル)−2′−デ
オキシシチジン27 5−[4−2,4−ジニトロフエニル)ブチル]−2′
−デオキシシチジン そして次の5′−ジメトキシトリチル−N4−ベンゾイル
−5−アルキル−2′−デオキシシチジン類を得る:19 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(2−カルブ
メトキシエテン−1−イル)−2′−デオキシシチジン20 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−カルブ
メトキシプロパン−1−イル)−2′−デオキシシチジ
21 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−カルブ
メトキシ−2−メチルブテン−1−イル)−2′−デオ
キシシチジン22 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−シアノ
プロペン−1−イル)−2′−デオキシシチジン23 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−シアノ
−2−メチルブテン−1−イル)−2′−デオキシシチ
ジン24 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−[2−(4−
カルブメトキシフエニル)エテン−1−イル)−2′−
デオキシシチジン25 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−アセト
キシブテン−1−イル)−2′−デオキシシチジン26 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−アセト
キシブタン−1−イル)−2′−デオキシシチジン27 ′ 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−[4−(2,4−
ジニトロフエニル)ブチル]−2′−デオキシシチジン 同様に、その他の酸無水物、例えば無水酢酸、アニソ
イル無水物またはトリル無水物を用いることにより、実
施例XおよびXIにおいて、ベンゾイルがアセチルまたは
アシルで置き換えられてた形のN4−アシルまたはN4−ア
セチル−5−アルキル−2′−デオキシシチジンが、そ
れぞれ、製造される。
実施例XIII 5−クロロマーキュリー−2′−デオキシシチジンを
5−クロロマーキュリーシチジンに置換え、実施例XIII
からXのヌクレオシド前駆体の合成法および5′−ヒド
ロキシのマスキング法を繰返すことにより、対応する
5′−ジメトキシトリチル−N4−ベンゾイル−5−置換
シチジン類を製造する。
実施例XIV この実施例は、アデニンヌクレオシドの反応性塩基部
分のマスキングおよび5′ヒドロキシのマスキングを例
示するものである。
N6−ベンゾイル−8−(6−アミノヘキシル)アミノ
−2′−デオキシアデノシン(4mmol)を無水エタノー
ル60ml中で攪拌する。トリフルオロ酢酸無水物(6mmo
l)を加え、この反応物を室温で攪拌する。更に1時間
毎にトリフルオロ酢酸無水物を、2部加える。4時間
後、反応物を濃縮して固型残留物を得、これを一夜凍結
乾燥する。このN6−ベンゾイル−8−(6−トリフルオ
ロアセチルアミノヘキシル)アミノ−2′−デオキシア
デノシン粗生成物を完全に乾燥し、2回、ピリジン中か
ら固形残留物になるまで濃縮する。この固形物質を攪拌
下、ピリジン40mlに入れ、ジメトキシトリチルクロライ
ド(6.5mmol)を加える。4時間後、反応物を濃縮して
固型残留物を得る。これをシリカゲル上、カラムクロマ
トグラフィーにかけ、クロロホルム中のメタノール含量
が0から15%の間である多段グラディエント溶離を行な
い、5′−ジメトキシトリチル−N6−ベンゾイル−8−
(6−トリフルオロアセチルアミノヘキシル)アミノ−
2′−デオキシアデノシンを灰白色の固型物として得
る。
実施例XVからXVIIは、図表の反応3の如く、5′位が
マスクされた5−置換−ヌクレオシドおよび天然起源の
ヌクレオシドを活性化して、各々対応するホスホモノク
ロリダイト類(phosphomonochloridites)とすることに
関する。
実施例XV 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセ
チルアミノプロパン−1−イル)−2′−デオキシウリ
ジンの3′−ホスホモノクロリダイトの製造 乾燥5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルア
ミノプロパン−1−イル)−2′−デオキシウリジン
(1.54g、2.2mmol)を、残留する水および溶媒を除去す
るために、いずれも12時間以上を要して3回、ベンゼン
20ml中から凍結乾燥する。得られた非常にふわふわした
白色粉末を、減圧下のままで窒素雰囲気中に移し、2,6
−ルチジンを5容量%含有する無水アセトニトリル中
に、最終濃度が30mMとなる様に溶かす。窒素雰囲気下、
激しく攪拌しながらメチルホスホジクロリダイト(1.0
当量)の巨大丸薬を迅速にシリジン(注射器)で加え
る。この反応物を窒素雰囲気下、約1分間渦巻き状に操
作する。次いで、得られた粗5′−DMT−5−(3−ト
リフルオロアセチルアミノプロパン−1−イル)−2′
−デオキシウリジン3′−メチルホスホモノクロリダイ
トの反応溶液を、更に精製することなく、デオキシオリ
ゴヌクレオシドの合成(実施例XVIII)にそのまま用い
る。この物の31P−NMR(CH3CN/CDCl3)は、通常、40−
70mol%が所望の生産物であることを示している(167.5
ppm)。残りは、ビス−3′,3′−[5′DMT−5−(3
−トリフルオロアセチルアミノプロパン−1−イル)−
2′−デオキシウリジリル]メチルホスフアイト(140p
pm)と、5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチル
アミノプロパン−1−イル)−2′−デオキシウリジン
3′−メチルホスホネート(9.5ppm)で構成され、この
後者の化合物は、反応系中の水の存在を反映した量だけ
生成される。
実施例XVI 天然起源の2′−デオキシヌクレオシド
の3′−ホスホモノクロリダイト類の製造 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロパン−1−イル)−2′−デオキシウリジンを、 5′−DMT−2′−デオキシチミジン 5′−DMT−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジ
ン 5′−DMT−N6−ベンゾイル−2′−デオキシアデノ
シン 5′−DMT−N2−イソブチリル−2′−デオキシグア
ノシン で置換え、実施例XVの操作を繰返すことにより、下記の
対応するホスホモノクロリダイト類を製造する。即ち、 5′−DMT−2′−デオキシチミジン3′−メチルホ
スホモノクロリダイト 5′−DMT−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジ
ン3′−メチルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−N6−ベンゾイル−2′−デオキシアデノ
シン3′−メチルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−N2−イソブチリル−2′−デオキシグア
ノシン3′−メチルホスホモノクロリダイト 実施例XVII メチルホスホジクロリダイトを、o−クロロフエニル
ホスホジクロリダイトで置き換え、実施例XVおよびXVI
のホスホモノクロリダイトの合成法を繰返すことによ
り、対応する5′−DMT−ヌクレオシド3′−ホスホモ
ノクロリダイト類、即ち、 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジン3′−o−クロロ
フエニルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−2′−デオキシチミジン3′−o−クロロフ
エニルホスホモノクロリダイト、 5′−DMT−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジ
ン3′−、o−クロロフエニルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−N6−ベンゾイル−2′−デオキシアデノ
シン−3′−o−クロロフエニルホスホモノクロリダイ
ト 5′−DMT−N2−イソブチリル−2′−デオキシグア
ノシン3′−o−クロロフエニルホスホモノクロリダイ
トを得る。
同様に、p−クロロフエニルホスホジクロリダイトを
用いることにより、類似物質の3′−p−クロロフエニ
ルホスホモノクロリダイト付加物が製造される。o−ク
ロロフエニルホスホモノクロリダイト生成物の[32P]N
MR(CH3CN CDCl3)は、160.7、160.5ppm(ジアステレオ
マー)である。
参考例1−9は、図表の反応4および5に示した如
く、修飾された塩基が組み込まれたオリゴヌクレオシド
類の化学合成を例示するものである。
参考例1 5−(3−アミノプロピル)−ウラシルお
よび天然起源のヌクレオシド単位を含有するデオキシオ
リゴヌクレオシド類の合成 デオキシオリゴヌクレオシド合成の直前に、実施例XV
およびXVIのホスホモノクロリダイトの合成操作を行な
い、その生成物をそのまま無水アセトニトリル/5容量%
2,6−ルチジン中に30mMの粗3′−メチルホスホモノク
ロリダイトを含んだものとして使用する。
固体の担体(5−DMT−N6−ベンゾイル−2′−デオ
キシアデノシン3′−サクシンアミドプロピル・シリカ
250mg、20μ当量)を適当な反応フロー容器(ガラスま
たはテフロンR製のカラムまたは漏斗)に入れる。この
固体担体は、予め、アセトニトリル/5容量%ルチジン、
テトラヒドロフラン/水/ルチジン中に沃素2w/v%を含
むもので2分間、アセトニトリル/5%ルチジン、クロロ
ホルム、クロロホルム中にジクロル酢酸を4容量%含む
もので2.5分間、そしてアセトニトリル/5%ルチジンで
順次処理して予めコンディションを調整しておく。この
場合、各処理は所望に応じて総容量5−15mlを2または
3回に分けて用いるかあるいは定常的に流すか、そのい
ずれでもよい。
デオキシオリゴヌクレオシドは反応4に従い、所望の
活性化された5′−DMT−ヌクレオシド3′メチルホス
ホモノクロリダイトモノマーを連続的に添加し、伸長し
つつあるヌクレオシド鎖の端末単位(これは、最初、こ
の鎖の唯一の単位である。つまり、固体担体を含んでい
るデオキシアデノシンを塩基とする単位である。)の遊
離の5′−水酸基にこれを結合させることで合成され
る。付加は、実施例XVおよびXVIの中から選択した30mM
の粗モノクロリダイト0mlを、鎖上の脱保護されたばか
りの、5′ヒドロキシと2〜3部づつに分けるか、また
は定常的に流し、2〜6分間反応させることにより行な
う。1つの完全な試薬サイクルが後に続く所の最初のホ
スホモノクロリダイト付加は次の連続処理で構成され
る: −5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミ
ノプロピル)−2′−デオキシウリジン3′−メチルホ
スホモノクロリダイト、 −アセトニトリル/ルチジン洗浄、 −無水酢酸/ルチジン/テトラヒドロフラン(1:3:
2)中0.3M4−ジメチルアミノピリジンにより5分間キャ
ッピングする、 −アセトニトリル/5%ルチジン洗浄、 −テトラヒドロフラン/水/ルチジン(6:2:1)中2
%沃素で2分間、酸化する、 −アセトニトリル/5%ルチジン洗浄、 −クロロホルム洗浄、 −クロロホルム中4容量%ジクロル酢酸で2.5分間処
理してDMTを除去する。
−クロロホルム洗浄、 −アセトニトリル/ルチジン洗浄。
上記のサイクルを、各回毎に、5′−DMT−5−(3
−トリフルオロアセチルアミノプロピル)−2′−デオ
キシウリジン3′−メチルホスホモノクロリダイトを下
記の3′−メチルホスホモノクロリダイト類の中の異な
ったもので置換え、13回繰返して行なう。ただし最終試
薬サイクルではジクロル酢酸処理は除外する: 5′−DMT−2′−デオキシチミジン3′−メチルホ
スホモノクロリダイト 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジン3′−メチルホス
ホモノクロリダイト 5′−DMT−N6−ベンゾイル−2′−デオキシアデノ
シン3′−メチルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジ
ン3′−メチルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−N2−イソブチリル−2′−デオキシグア
ノシン3′−メチルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジン3′−メチルホス
ホモノクロリダイト 5′−DMT−2′−デオキシチミジン3′−メチルホ
スホモノクロリダイト 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジン3′−メチルホス
ホモノクロリダイト、 5′−DMT−デオキシチミジン3′−メチルホスホモ
ノクロリダイト 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジン3′−メチルホス
ホモノクロリダイト 5′−DMT−N2−イソブチリル−2′−デオキシグア
ノシン3′−メチルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−N6−ベンゾイル−2′−デオキシアデノ
シン3′−メチルホスホモノクロリダイト 5′−DMT−N4−ベンゾイル−2′−デオキシシチジ
ン3′−メチルホスホモノクロリダイト 担体を移し、濃水酸化アンモニウム2mlで、周囲温度
において4時間処理し、この担体から生成物を放出させ
る。上清を取除き固型物を濃水酸化アンモニウム0.5ml
で3回洗浄し、これらの上清を合わせて密封し、一夜50
℃で加熱する。透明な黄色の上清を完全に凍結乾燥す
る。一次精製は、RP−8(C−8)カラム上、pH6.8の2
5mM酢酸アンモニウム中のアセトニトリルの割合が0−3
0容量%である様なグラディエント溶離(60分間)によ
る、逆相高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で行な
う。約40分後に鋭いピークを示して溶離する5′−DMT
−末端化生成物を集める;もっと短い鎖を持つものは、
キャップされたものもされていないものも、共に25分よ
り以前に溶離してしまう。集めた生成物を蒸留して固形
残留物を得、これを80%酢酸で周囲温度において20分間
処理(DMTを除くため)した後、凍結乾燥して固型物残
渣を得、これを少量の水性緩衝液に溶かす。生産物は一
般に、HPLC後において90%以上の均質性がある。更に、
これを通常の20%ポリアクリルアミドゲル(厚さ1〜6m
m)上、電気泳動にかけ、適当な生成物バンド(生成物
は、通常、同様の長さの修飾されていないデオキシオリ
ゴヌクレオチド類よりもゆっくり泳動する)を切り取
り、抽出することにより、なお一層精製される。こうし
て製造された精製(純化)5−アミノプロピル−ウラシ
ル−含有ペンタデカデオキシオリゴヌクレオチド生成物
を以下に図式的に示す[図中Um=5−(3アミノプロピ
ル)ウラシル]。
従来のアンモニアによるオリゴヌクレオチドの脱保護
によれば、置換基上のマスキング基であるトリフルオロ
アセチル基も除去されてしまったことに注目されたい。
次いで、このオリゴヌクレオチドの長さおよび配列の決
定を、適当なプロトコール(例えば、そのヌクレオチド
単位に含まれる塩基が修飾されていない様な、従来技術
に属するオリゴヌクレオチド類の長さおよび配列を決定
するために既に用いられたプロトコール等)を利用し
て、32P−キナーゼ法および配列決定により行なうこと
ができる。
同様に、本発明で採用したメチルホスホモノクロリダ
イト付加物の順序および数を計画的に変化させることに
より、選択された長さおよび塩基配列において異なる、
他の5−(修飾された)ウラシル−含有デオキシオリゴ
ヌクレオチド類が製造される。また、実施例XVおよびXV
Iのヌクレオシド3′−メチルホスホモノクロリダイト
付加物を相当する実施例XVIIの3′−o−またはp−クロ
ロフエニルホスホモノクロリダイト付加物に置換えと共
に、クロロフエニル保護基を除くためにピリジニウムオ
キシメート処理を行なう(デオキシオリゴヌクレオチド
合成の終りであって、濃水酸化アンモニウム処理の前)
ことによっても、同じデオキシオリゴヌクレオチド生成
物が得られる。
参考例2 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジンを下記の5′−ア
ルキル−2′−デオキシウリジン類(番号2836)で置
換え、実施例XV−XVIIIおよび参考例1ホスホスホモノ
クロリダイトおよびデオキシオリゴヌクレオチドの合成
法を繰返すことにより、それぞれ対応する、ウラシル塩
基Umを持つ下記のオリゴヌクレオチド類(番号28′−3
6′)が製造される。即ち、下記の化合物に置き換える
と:28 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−トリフルオ
ロアセチルアミノプロペン−1−イル)−デオキシウリ
ジン29 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−トリフルオ
ロアセチルアミノブタン−1−イル)−2′−デオキシ
ウリジン30 5′−ジメトキシトリチル−5−(4−トリフルオ
ロアセチルアミノブテン−1−イル)−2′−デオキシ
ウリジン31 5′−ジメトキシトリチル−5−(6−トリフルオ
ロアセチルアミノヘキサン−1−イル)−2′−デオキ
シウリジン32 5′−ジメトキシトリチル−5−(6−トリフルオ
ロアセチルアミノヘキセン−1−イル)−2′−デオキ
シウリジン33 5′−ジメトキシトリチル−5−(2−トリフルオ
ロアセチルアミノプロパン−2−イル)−2′−デオキ
シウリジン34 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−トリフルオ
ロアセチルアミノ−2−メチル−プロペン−1−イル)
−2′−デオキシウリジン35 5′−ジメトキシトリチル−5−(3−トリフルオ
ロアセチルアミノ−2−メチル−プロパン−1−イル)
−2′−デオキシウリジン36 5′−ジメトキシトリチル−5−[2−(4−トリ
クルオロアセチルアミノメチルフエニル)エテン−1−
イル)−2′−デオキシウリジン37 5′−ジメトキシトリチル−5−[N−(ペルトリ
フルオロアセチルポリリシル)−1−アクリルアミド]
−2′−デオキシウリジン38 5′−DMT−5−[N−(7−トリフルオロアセチ
ルアミノヘプチル)−1−アクリルアミド]−2′−デ
オキシウリジン、 Umが下記のものである参考例1の生成物に相当するデ
オキシヌクレオチド類が製造される。28 ′ 5−(3−アミノプロペン−1−イル)ウラシル29 ′ 5−(4−アミノブタン−1−イル)ウラシル30 ′ 5−(4−アミノブテン−1−イル)ウラシル31 ′ 5−(6−アミノヘキサン−1−イル)ウラシル32 ′ 5−(6−アミノヘキセン−1−イル)ウラシル33 ′ 5−(3−アミノプロパン−2−イル)ウラシル34 ′ 5−(3−アミノ−2−メチルプロペン−1−イ
ル)ウラシル35 ′ 5−(3−アミノ−2−メチルプロパン−1−イ
ル)ウラシル36 ′ 5−[2−(4−アミノエチルフエニル)エテン
−1−イル]ウラシル37 ′ 5−[N−(ポリリシル)−1−アクリルアミ
ド]ウラシル38 ′ 5−[N−(7−アミノヘプチル)−1−アクリ
ルアミド]ウラシル。
同様に、他の5′−DMT−5−(アシルアミノアルキ
ル)−2′−デオキシウリジン類を用いれば、類似のデ
オキシオリゴヌクレオチド類が製造される。
参考例3 5′−DMT−5−(3−アセチルアミノプロピル)−
2′−デオキシウリジンを下記の5−置換−2′−デオ
キシウリジン類(番号3746に置換えて実施例XV〜XVII
および参考例1のホスホモノクロリダイトおよびデオキ
シオリゴヌクレオチドの合成法を繰返すことにより、そ
れぞれ、下記の対応する、Umウラシル塩基を持ったオリ
ゴヌクレオチド類(番号37′−46′)を製造する。即
ち、次の化合物に置換える。37 5′−DMT−5−(プロペン−1−イル)−2′−
デオキシウリジン38 5′−DMT−5−(2−カルブメトキシエチル)−
2′−デオキシウリジン39 5′−DMT−5−(3−カルブメトキシプロパン−
1−イル)−2′−デオキシウリジン40 5′−DMT−5−(4−カルブメトキシ−2−メチ
ルブテン−1−イル)−2′−デオキシウリジン41 5′−DMT−5−(3−シアノプロペン−1−イ
ル)−2′−デオキシウリジン42 5′−DMT−5−(4−シアノ−2−メチルブテン
−1−イル)−2′−デオキシウリジン43 5′−DMT−5−[2−(4−カルブメトキシフエ
ニル)エテン−1−イル)−2′−デオキシウリジン44 5′−DMT−5−(4−アセトキシブテン−1−イ
ル)−2′−デオキシウリジン45 5′−DMT−5−(4−アセトキシブタン−1−イ
ル)−2′−デオキシリジン46 5′−DMT−5−[4−(2,4−ジニトロフエニル)
ブチル]−2′−デオキシウリジン。
そしてUmが以下のものである生成物を得る。37 ′ 5−(プロペン−1−イル)ウラシル38 ′ 5−(2−カルボキシエチル)ウラシル39 ′ 5−(3−カルボキシプロパン−1−イル)ウラ
シル40 ′ 5−(4−カルボキシ−2−メチルブテン−1−
イル)ウラシル41 ′ 5−(3−シアノプロペン−1−イル)ウラシル42 ′ 5−(4−シアノ−2−メチルブテン−1−イ
ル)ウラシル43 ′ 5−[2−(4−カルボキシフエニル)エテン−
1−イル)ウラシル44 ′ 5−(4−ヒドロキシブテン−1−イル)ウラシ
45 ′ 5−(4−ヒドロキシブタン−1−イル)ウラシ
46 ′ 5−[4−(2,4−ジニトロフエニル)ブチル]
ウラシル 注:46′は、直接リポーターグループとして機能する、
即ち、抗ジニトロフエニル抗体のリガンドとして用い得
る。同様に、他の適当な5′−DMT−5−アルキル−
2′−デオキシウリジン類を用いれば類似のデオキシオ
リゴヌクレオチド類が製造される。
参考例4 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジンを5′−DMT−N4
−ベンゾイル−5−(3−トリクロロアセチルアミノプ
ロピル)−2′−デオキシシチジンで置換え、実施例XV
−XVIIおよび参考例1の操作を繰返すことにより、参考
例3と同様(だだしUm[5−(3−アミノプロピル)ウ
ラシル]が5−(3−アミノプロピル)シトシン類で置
換えられた)、デオキシオリゴヌクレオチドが製造され
る。例えば、式: (式中、Cmは5−(3−アミノプロピル)シトシンを表
わす) で示される化合物である。
参考例5 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−トリクロロ
アセチルアミノプロピル)−2′−デオキシシチジンを
下記の化合物群(番号4757)で置き換えて参考例4の
デオキシリボヌクレオチド合成法を繰返すことにより、
それぞれ、下記のCmシトシン塩基類(番号47′−57′)
を持った、対応するオリゴヌクレオチド類が製造され
る。即ち、以下の化合物に置換える。47 5−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−トリフリオ
ロアセチルアミノプロペン−1−イル)−2′−デオキ
シシチジン48 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−トリフリ
オロアセチルアミノブタン−1−イル)−2′−デオキ
シシチジン49 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−トリフリ
オロアセチルアミノブテン−1−イル)−2′−デオキ
シシチジン50 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(6−トリフリ
オロアセチルアミノヘキサン−1−イル)−2′−デオ
キシシチジン51 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(6−トリフリ
オロアセチルアミノヘキセン−1−イル)−2′−デオ
キシシチジン52 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−トリフリ
オロアセチルアミノプロパン−2−イル)−2′−デオ
キシシチジン53 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−トリフリ
オロアセチルアミノ−2−メチルプロペン−1−イル)
−2′−デオキシシチジン54 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−トリフリ
オロアセチルアミノ−2−メチルプロパン−1−イル)
−2′−デオキシシチジン55 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−[2−(4−ト
リフリオロアセチルアミノメチルフエニル)エテン−1
−イル]−2′−デオキシシチジン56 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−[N−(ペルト
リフルオロアセチルポリリシル)−1−アクリルアミ
ド]−2′−デオキシシチジン57 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−[N−(トリフ
ルオロアセチルアミノヘプチル)−アクリルアミド]−
2′−デオキシシチジン。
そしてCmが次のものである生成物を得る。47 ′ 5−(3−アミノプロペン−1−イル)シトシン48 ′ 5−(4−アミノブタン−1−イル)シトシン49 ′ 5−(4−アミノブテン−1−イル)シトシン50 ′ 5−(6−アミノヘキサン−1−イル)シトシン51 ′ 5−(6−アミノヘキセン−1−イル)シトシン52 ′ 5−(3−アミノプロパン−2−イル)シトシン53 ′ 5−(3−アミノ−2−メチルプロペン−1−イ
ル)シトシン54 ′ 5−(3−アミノ−2−メチルプロパン−1−イ
ル)シトシン55 ′ 5−[2−(4−アミノメチルフエニル)エテン
−1−イル)シトシン56 ′ 5−[N−(ポリリシル)−1−アクリルアミ
ド]シトシン57 ′ 5−[N−(7−アミノヘプチル)−1−アクリ
ルアミド]シトシン 同様に、他のN4−アシル−5−(アシルアミノアルキ
ル)−2′−デオキシシチジン類を用いることにより、
類似のデオキシオリゴヌクレオチド類が製造される。
参考例6 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−トリフルオ
ロアセチルアミノプロピル)−2′−デオキシシチジン
を下記の化合物群(番号5868)に置換えて参考例4の
デオキシオリゴヌクレオチド合成法を繰返すことによ
り、それぞれ下記のCmシトシン塩基類(番号58′−6
8′)を持った、対応するオリゴヌクレオチド類が製造
される。即ち、次の化合物に置換える。58 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(プロペン−1
−イル)−2′−デオキシシチジン59 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(2−カルブメ
トキシエチル)−2′−デオキシシチジン60 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(2−カルブメ
トキシエテン−1−イル)−2′−デオキシシチジン61 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−カルブメ
トキシプロパン−1−イル)−2′−デオキシシチジン62 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−カルブメ
トキシ−2−メチルブテン−1−イル)−2′−デオキ
シシチジン63 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(3−シアノプ
ロペン−1−イル)−2′−デオキシシチジン64 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−シアノ−
2−メチルブテン−1−イル)−2′−デオキシシチジ
65 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−[2−(4−カ
ルブメトキシフエニル)エテン−1−イル]−2′−デ
オキシシチジン66 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−アセトキ
シブテン−1−イル)−2′−デオキシシチジン67 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−(4−アセトキ
シブタン−1−イル)−2′−デオキシシチジン68 5′−DMT−N4−ベンゾイル−5−[4−(2,4−ジ
ニトロフエニル)ブチル]−2−デオキシシチジン。
そして、Cmが次のものである生成物を得る。58 ′ 5−(プロペン−1−イル)シトシン59 ′ 5−(2−カルボキシエチル)シトシン60 ′ 5−(2−カルボキシエテン)−1−イル)シト
シン61 ′ 5−(3−カルボキシプロパン−1−イル)シト
シン62 ′ 5−(4−カルボキシ−2−メチルブテン−1−
イル)シトシン63 ′ 5−(3−シアノプロペン−1−イル)シトシン64 ′ 5−(4−シアノ−2−メチルブテン−1−イ
ル)シトシン65 ′ 5−[2−(4−カルボキシフエニル)エテン−
1−イル)シトシン66 ′ 5−(4−ヒドロキシブテン−1−イル)シトシ
67 ′ 5−(4−ヒドロキシブタン−1−イル)シトシ
68 ′ 5−[4−(2,4−ジニトロフエニル)ブチル]
シトシン 同様に、他の適当な5′−DMT−N4−アシル−5−アル
キル−2′−デオキシシチジン類を用いることにより、
類似のデオキシオリゴヌクレオチド類が製造される。
参考例7 5′−DMT−5−(3−トリフルオロアセチルアミノ
プロピル)−2′−デオキシウリジンを5′−DMT−N6
−ベンゾイル−8−(6−トリフルオロアセチルアミノ
ヘキシル)アミノ−2′−デオキシアデノシンで置き換
えて実施例XV−XVIIおよび参考例1−6のホスホモノク
ロリダイトおよびデオキシオリゴヌクレオチド合成法を
繰返すことにより、参考例1と同様にデオキシオリゴヌ
クレオチド類[ただし、UmはAmで置換えられており、こ
のAmは8−(6−アミノヘキシル)アミノ−2′−デオ
キシアデノシンを表わす]を製造する。
参考例8−11は、反応6で示される様に適当に修飾さ
れた塩基類を有するオリゴヌクレオチド類へのリポータ
ー基の結合を例示するものである。
参考例8 フルオレセイン化デオキシオリゴヌクレオ
チド 式: [式中、Umは5−[N−(7−アミノヘプチル)−1
−アクリルアミド]ウラシルを表わす] で示される純化ペンタデカ−ヌクレオチド(参考例1か
ら得たもの)を、30mMの塩化ナトリウムを含有するpH9.
5の300mMホウ酸ナトリウム水溶液または炭酸ナトリウム
緩衝液に、25A260単位/mlの割合で溶かす。固型のフル
オレツセインイソチオシアネート(0.5mg/ml)を加え、
この混合物を密封し、4℃〜25℃で一夜、ゆるやかに振
盪する。この反応物を直接G−50 S ephadexRカラムに
かけて非結合−フルオレツセイン添加物を分離する(こ
のものは保持される);フルオレツセイン化デオキシオ
リゴヌクレオチド付加物は空容量付近で溶出する。顕著
にA260単位を含む初期の画分を合わせて凍結乾燥し、出
発物質のペンタデカデオキシオリゴヌクレオチドに類似
した構造の固型の生成物を得る。ただし、この場合、Um
は式: であるか、または未反応の5−[N−(7−アミノヘプ
チル)−1−アクリルアミド]ウラシルのいずれかであ
る。λmax(H2O)262nm、498nm。
参考例2、4、5および7で述べた化合物群を用いて
この操作を行なえば、同様にして、対応するフルオレセ
イン化されたまたはポリフルオレセイン化されたデオキ
シオリゴヌクレオチド類が製造される。
参考例9 フルオレツセイン以外のレポーター基の結合はフルオ
レセイン・イソチオシアネートを例えば下記の化合物に
置き換え、参考例8の操作を繰返し行なうことによって
達成し得る。それらの化合物群は、例えば 2,4−ジニトロフエニル・イソチオシアネート 1−フルオロ−2,4−ジニトロベンゼン アミノエチル・イソルミノール・イソチオシアネート アミノエチルアミノナフタレン−1,2−カルボキシリ
ック・ヒドラジッド・イソチオシアネート N,N′−ビス(アルキルスルホニル)−N−アリール
−N′−イソチオシアネートアリール−ジオキサミド m−スルホニル・アニリン・イソチオシアネート 9−(N−ヒドロキシサクシンイミジル)ビオチン 9−(N−ヒドロキシサクシンイミジル・カルボキ
シ)−N−メチルアクリジン、または 臭化シアン活性化S epharoseR であり、これらによって、フルオレツセン以外の基が結
合した、対応する付加物を製造することができる。
参考例10 イソルミノールおよび遊離の第1級アミン
−含有リポーターグループの結合 参考例1から得た式: [式中、Umは5−(2−カルボキシエテニル)ウラシル
を表わす] で示される純化ペンタデカヌクレオチドを、水に30A260
単位/mlの割合で溶かし、1容量のピリジンで希釈す
る。アミノブチルエチルイソミノールを終濃度が1mg/ml
になる様に加え、次いで5倍モル過剰量の1−エチル−
3−(3−ジメチルアミノプロピル)カーボジイミドを
加える。この反応物を密封し、暗所で12〜48時間、ゆる
やかに振盪する。この反応混合物を減圧濃縮して固型残
留物を得、これをそのままG−50 S ephadexRカラムで
クロマトグラフする。イソミノール−デオキシオリゴヌ
クレオチド連結物は、空容量付近で溶出する。顕著にA2
60単位を含有している初期の画分を合わせて凍結乾燥
し、出発物質のデオキシオリゴヌクレオチドに類似した
構造を有する固型生成物を得る。ただし、この場合、Um
は式: あるいは未反応の5−(2−カルボキシエテニル)ウラ
シルのいずれかである。
R2がカルボキシを含んでいる様な実施例XVおよび参考
例6の化合物群を用いてこの操作を行なえば、同様に、
対応するデオキシオリゴヌクレオチド−イソルミノール
が製造される。
また、アミノブチルイソルミノールをその他の遊離第
一級アミンを含むレポーター基で置換え、この操作を繰
返すことにより、同様にして相当するデオキシオリゴヌ
クレオチド−レポーター付加物が製造される。
参考例11 ジニトロフエニルリポーターグループの結
合 式: [式中、Amは8−(6アミノヘキシル)アミノアデニン
を表わす] で示される純化ノナヌクレオチドをpH9の250mM炭酸ナト
リウム緩衝液に20A260単位/mlの割合で溶かし、1−フ
ルオロ−2,4−ジニトロベンゼンを加える。この反応溶
液を周囲温度で一夜振盪した後、直接S ephadexRG−50
カラムにかけてクロマトグラフする。顕著にA260単位を
含む初期の画分を合わせて濃縮し、出発物質のデカヌク
レオチドと類似の構造を有するオリゴヌクレオチド生成
物を得る。ただし、この場合、Amは式: で示されるか、あるいは未反応の8−(6−アミノヘキ
シル)アミノアデニンである。
8−(6−アミノヘキシル)アミノアデニンをその他
の、遊離第一級アミンを含有する修飾された塩基で置換
えてこの操作を繰返し行なうことにより、同様に対応す
るジニトロフエニル化されたオリゴヌクレオチド付加物
が製造される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭57−209297(JP,A) 特開 昭53−101396(JP,A) 特開 昭56−138199(JP,A) J.Am.Chem.Soc.,97, 3278〜3279(1975)

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式: [式中、Bはピリミジン塩基またはプリン塩基であり、 Rは、着色、蛍光、発光もしくは放射活性グループまた
    はリガンド認識グループとして機能する少なくとも1個
    のリポーターグループまたは固形担体と既に結合してい
    るかまたはそれらと結合し得るリンカーアームであり、 R8はHまたはマクスされたヒドロキシ基であり、 R4およびR5は、いずれか一方がマスキング基であり、R4
    がマスキング基である場合、R5は、亜リン酸含有基であ
    り、 R5がマスキング基である場合、R4は、亜リン酸含有基で
    ある] で示される構造を有する、実質上純粋な一本鎖オリゴヌ
    クレオチドの化学合成における中間体として有用な反応
    性モノマー。
  2. 【請求項2】式中、Rが、式: −CH2CHR1CnH2nY; −CH=CR1CnH2nY; −CHR1CnH2nY; または [式中、R1はHまたはアルキルであり、 nは0〜20であり、 Yは少なくとも1個のブロックされたアミノ基、ブロッ
    クされたカルボキシ基、ブロックされたヒドロキシ基も
    しくはブロックされたチオ基を含有するか、または少な
    くとも1個のリポーターグループまたは固形担体を含有
    するものである]で示される第1項に記載の活性モノマ
    ー。
  3. 【請求項3】Rが立体的に耐容性のある部位に結合して
    いる第1項に記載の活性モノマー。
  4. 【請求項4】Bがピリミジンである場合には、RはC5位
    に結合しており、Bがプリンである場合には、RはC8位
    に結合している、第1項に記載の活性モノマー。
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