JPH11130793A - アンチセンスオリゴヌクレオチド - Google Patents
アンチセンスオリゴヌクレオチドInfo
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- JPH11130793A JPH11130793A JP30971197A JP30971197A JPH11130793A JP H11130793 A JPH11130793 A JP H11130793A JP 30971197 A JP30971197 A JP 30971197A JP 30971197 A JP30971197 A JP 30971197A JP H11130793 A JPH11130793 A JP H11130793A
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Abstract
を示し、標的とするメッセンジャーRNAに対して特異
的でかつ熱力学的に安定な相補的結合を有する二本鎖を
形成するアンチセンスオリゴヌクレオチドを提供する。 【解決手段】 デオキシリボヌクレオシドの糖部の4’
位のα位にアミノ側鎖を導入した、下記の構造式(式
中、Bは塩基:チミン、ウラシル、シトシン、アデ ニンまたはグアニン)で表されるヌクレオシド誘導体を
構成成分として含む。
Description
チセンスオリゴヌクレオチドに関し、より詳しくは、デ
オキシリボヌクレオシドの糖部を修飾した修飾デオキシ
ヌクレオシドを含むアンチセンスオリゴヌクレオチドに
関する。
のであって、遺伝子産物(蛋白質)が感染症や癌などの
原因となっている場合に、それらの原因物質の産生を抑
制するために、原因物質の遺伝子情報を伝達するメッセ
ンジャーRNA(mRNA)の働きを抑える方法の概念
が近年生まれた。すなわち、mRNAをセンスRNAと
し、それに対して相補的なDNAまたはRNAをアンチ
センスDNAまたはアンチセンスRNAと呼び、アンチ
センスDNAまたはアンチセンスRNAがmRNAと二
本鎖を形成することによりmRNAの働きを抑制し、疾
病を治療する、といった考え方である。この概念に基づ
いて、エイズ(AIDS)等のウイルス感染症や癌など
の疾病治療を目的としたアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドについての提案が種々なされており(例えば特開平3
−99093号公報、特開平4−154794号公報、
特開平6−41185号公報、特開平6−179694
号公報等参照)、また、そのアンチセンスオリゴヌクレ
オチドの合成法や生物活性などについて盛んに研究され
学会等で報告されている。
管内や細胞レベルでの研究では有効であるとされている
が、ヌクレアーゼによるアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドの分解反応に対する安定性や細胞膜の透過性に問題が
あるとされている。それらの問題を解決するために、D
NAやRNAの天然型リン酸ジエステルをホスホン酸エ
ステルやチオリン酸エステル或いはアミノ酸結合に変換
したりするなどの工夫が従来なされている。
ら検討されているようにアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドのリン酸エステルをホスホン酸エステルやチオリン酸
エステルに変換したものは、非天然型の異性体を生じる
ことから、それらの生理的効果が低いと推定されてい
る。また、リン酸エステルをチオリン酸エステル型やア
ミノ酸結合型に変換したアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドは、非特異的アンチセンス効果を示し、そのことが問
題となっている。
によりアンチセンスオリゴヌクレオチドの効果を高めよ
うとする研究は、天然型のヌクレオチドを用いた例が僅
かに報告されているが、極めて希である。
たものであり、天然型のリン酸ジエステル結合を有し、
生物学的安定性を示し、すなわちヌクレアーゼによる加
水分解に対して抵抗性を示し、標的とするmRNAに対
して特異的でかつ熱力学的に安定な相補的結合を有する
二本鎖を形成する有用なアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドを提供することを目的とする。
に係る各発明はそれぞれ、デオキシリボヌクレオシドの
糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入したヌクレオシ
ド誘導体を構成成分として含むアンチセンスオリゴヌク
レオチドを形成した。すなわち、請求項1に係る発明
は、チミジンの糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入
した、化1に構造式を示すチミジン誘導体、すなわち
4’−C−(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエ
チルチミジンを構成成分として含んでアンチセンスオリ
ゴヌクレオチドを形成したことを特徴とする。
の糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入した、化2に
構造式を示すデオキシウリジン誘導体、すなわち4’−
C−(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエチル−
2’−デオキシウリジンを構成成分として含んでアンチ
センスオリゴヌクレオチドを形成したことを特徴とす
る。
の糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入した、化3に
構造式を示すデオキシシチジン誘導体、すなわち4’−
C−(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエチル−
2’−デオキシシチジンを構成成分として含んでアンチ
センスオリゴヌクレオチドを形成したことを特徴とす
る。
ンの糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入した、化4
に構造式を示すデオキシアデノシン誘導体、すなわち
4’−C−(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエ
チル−2’−デオキシアデノシンを構成成分として含ん
でアンチセンスオリゴヌクレオチドを形成したことを特
徴とする。
ンの糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入した、化5
に構造式を示すデオキシグアノシン誘導体、すなわち
4’−C−(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエ
チル−2’−デオキシグアノシンを構成成分として含ん
でアンチセンスオリゴヌクレオチドを形成したことを特
徴とする。
ンチセンスオリゴヌクレオチドはそれぞれ、ヌクレアー
ゼによる加水分解に対して抵抗性を示し、また、相補鎖
と二本鎖を形成させたときに熱安定性を示す。
について説明する。
化学的に合成する場合の第1段階として、図1に示すよ
うに、それぞれ官能基を保護したデオキシリボヌクレオ
シド誘導体(化合物1)からオリゴヌクレオチド合成ユ
ニット(化合物2)を合成する。化合物1および化合物
2のそれぞれの構造式中、Bは塩基、すなわちチミン、
ウラシル、シトシン、アデニンまたはグアニンである。
例えば、塩基Bがチミンであるときは、化合物1は5’
−O−ジメトキシトリチル−4’−C−[N−(N−ト
リフルオロアセチルアミノエチル)カルバモイル]オキ
シエチルチミジン、化合物2は3’−O−[2−シアノ
エトキシ(ジイソプロピルアミノホスフィノ)]−5’
−O−ジメトキシトリチル−4’−C−[N−(N−ト
リフルオロアセチルアミノエチル)カルバモイル]オキ
シエチルチミジンであり、塩基Bがウラシルであるとき
は、化合物1は5’−O−ジメトキシトリチル−4’−
C−[N−(N−トリフルオロアセチルアミノエチル)
カルバモイル]オキシエチル−2’−デオキシウリジ
ン、化合物2は3’−O−[2−シアノエトキシ(ジイ
ソプロピルアミノホスフィノ)]−5’−O−ジメトキ
シトリチル−4’−C−[N−(N−トリフルオロアセ
チルアミノエチル)カルバモイル]オキシエチル−2’
−デオキシウリジンである。
ヌクレオチド合成ユニットからアンチセンスオリゴヌク
レオチドを合成する。オリゴヌクレオチドは、公知の固
相合成法により、DNA合成機を使用して合成する。
オチドは、デオキシリボヌクレオシドの糖部の4’位の
α位にアミノ側鎖を導入したヌクレオシド誘導体を構成
成分として含む。すなわち、化合物2の構造式中の塩基
Bがチミンであるオリゴヌクレオチド合成ユニットから
は、チミジンの糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入
した、化1に構造式を示すチミジン誘導体、すなわち
4’−C−(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエ
チルチミジンを、塩基Bがウラシルであるオリゴヌクレ
オチド合成ユニットからは、デオキシウリジンの糖部の
4’位のα位にアミノ側鎖を導入した、化2に構造式を
示すデオキシウリジン誘導体、すなわち4’−C−(N
−アミノエチルカルバモイル)オキシエチル−2’−デ
オキシウリジンを、塩基Bがシトシンであるオリゴヌク
レオチド合成ユニットからは、デオキシシチジンの糖部
の4’位のα位にアミノ側鎖を導入した、化3に構造式
を示すデオキシシチジン誘導体、すなわち4’−C−
(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエチル−2’
−デオキシシチジンを、塩基Bがアデニンであるオリゴ
ヌクレオチド合成ユニットからは、デオキシアデノシン
の糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入した、化4に
構造式を示すデオキシアデノシン誘導体、すなわち4’
−C−(N−アミノエチルカルバモイル)オキシエチル
−2’−デオキシアデノシンを、塩基Bがグアニンであ
るオリゴヌクレオチド合成ユニットからは、デオキシグ
アノシンの糖部の4’位のα位にアミノ側鎖を導入し
た、化5に構造式を示すデオキシグアノシン誘導体、す
なわち4’−C−(N−アミノエチルカルバモイル)オ
キシエチル−2’−デオキシグアノシンを、それぞれ構
成成分として含むアンチセンスオリゴヌクレオチドが合
成される。
体を構成成分として含むDNAオリゴヌクレオチド(X
T-1〜XT-8)の基本構造の例を、化6〜化13にそ
れぞれ示す。
デオキシシチジン、Aはデオキシアデノシン、Gはデオ
キシグアノシンであり、Xが、化1に構造式を示すチミ
ジン誘導体である。
リゴヌクレオチドのXをT(チミジン)に置き換えたオ
リゴヌクレオチドのC、T、AまたはGを、化3に構造
式を示すデオキシシチジン誘導体、化2に構造式を示す
デオキシウリジン誘導体、化4に構造式を示すデオキシ
アデノシン誘導体、または化5に構造式を示すデオキシ
グアノシン誘導体でそれぞれ置き換えた各種のアンチセ
ンスオリゴヌクレオチドを合成することが可能である。
オチドに含まれるヌクレオシド誘導体は、それぞれの相
補的ヌクレオシドと水素結合対を形成して、熱安定性お
よびヌクレアーゼに対する抵抗性を示すものと想定され
る。
ヌクレオチドの具体的な製法例、ならびに、得られたア
ンチセンスオリゴヌクレオチドの熱安定性およびヌクレ
アーゼに対する抵抗性について検討した結果を示す。
−O−[2−シアノエトキシ(ジイソプロピルアミノホ
スフィノ)]−5’−O−ジメトキシトリチル−4’−
C−[N−(N−トリフルオロアセチルアミノエチル)
カルバモイル]オキシエチルチミジンの合成例〕アルゴ
ンガス雰囲気下において、5’−O−ジメトキシトリチ
ル−4’−C−[N−(N−トリフルオロアセチルアミ
ノエチル)カルバモイル]オキシエチルチミジン(化合
物1)423mg(0.55mmol)を塩化メチレン
10mlに溶解させ、この溶液にジイソプロピルエチル
アミン192μl(1.1mmol,2eq)と2−シ
アノエチル−N,N−ジイソプロピルクロロホスホロア
ミダイト184μl(0.83mmol,1.5eq)
を添加し、その混合液を室温で30分間撹拌した。その
後さらに、混合液にジイソプロピルエチルアミン48μ
l(0.5eq)と2−シアノエチル−N,N−ジイソ
プロピルクロロホスホロアミダイト61μl(0.5e
q)を添加し、その混合液を室温で1時間半、撹拌し
た。次に、反応液にクロロホルム50mlを添加し、飽
和重曹水40mlで2回分液し、飽和食塩水40mlで
1回分液した。そして、抽出された有機層を無水硫酸ナ
トリウムによって乾燥させた後、溶媒を留去させ、残渣
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(中性シリカゲ
ル:φ3.0×13cm、カラムクロマトグラフィー溶
媒:ヘキサン−酢酸エチル(ヘキサン:酢酸エチル=
1:1〜1:3)または酢酸エチルのみ)により精製
し、3’−O−[2−シアノエトキシ(ジイソプロピル
アミノホスフィノ)]−5’−O−ジメトキシトリチル
−4’−C−[N−(N−トリフルオロアセチルアミノ
エチル)カルバモイル]オキシエチルチミジン(化合物
2)を385mg(0.4mmol、収率72%)、白
色泡状物質として得た。機器分析値は、FAB−MS
(m/z):971(M++1)、31P−NMR(50
0MHz,CDCl3)δ:150.28,149.8
8であった。
よび精製例〕合成は、DNA自動合成機(Applie
d Biosystems 391DNA synth
esizer)を使用し、ホスホロアミダイト法に従っ
て、1μmolスケールで行なった。デオキシアデノシ
ン、デオキシグアノシン、デオキシシチジンおよびチミ
ジンの各ホスホロアミダイト体については、それぞれの
濃度を0.1Mとしたアセトニトリル溶液として、3’
−O−[2−シアノエトキシ(ジイソプロピルアミノホ
スフィノ)]−5’−O−ジメトキシトリチル−4’−
C−[N−(N−トリフルオロアセチルアミノエチル)
カルバモイル]オキシエチルチミジンについては、その
濃度を0.12Mとしたアセトニトリル溶液としてそれ
ぞれ用いた。
ニア水3mlを添加し、その溶液を55℃の温度で16
時間静置させ、樹脂からの切り出しおよびアミノ基の脱
保護を行った。樹脂を濾去させた後、濾液の溶媒を留去
させ、残渣をC-18逆相シリカゲルカラムクロマトグ
ラフィー(φ1.0×12cm、溶媒:0〜40%アセ
トニトリルを含むトリエチルアンモニウムアセテート緩
衝液により精製した。逆相高速液体クロマトグラフィー
(逆相HPLC)により、目的物を高純度に含むフラク
ションを確認し、それらを集め、濃縮した。続いて、水
で数回共沸させた後、残渣を80%酢酸4mlに溶解さ
せ、エーテルで洗浄した。その後に、水層を濃縮し、逆
相HPLCによりオリゴヌクレオチドの純度を確認し、
必要な場合には、さらに分取精製して、高純度のオリゴ
ヌクレオチド(XT−1〜XT−8)を得た。
にして合成、精製された、化6〜化13に基本構造を示
したオリゴヌクレオチドXT-1〜XT-8のそれぞれ
と、それらと相補的なオリゴヌクレオチド(標的DNA
および標的RNA)のそれぞれとで二本鎖を形成させ
て、それぞれの場合における二本鎖の熱安定性を測定し
た。これには、まず、オリゴヌクレオチドXT-1〜X
T-5のそれぞれと相補的なオリゴデオキシリボヌクレ
オチド(標的DNA):5’−ATGAGACGAGC
TGAGCCAG−3’、および、オリゴヌクレオチド
XT-6〜XT-8のそれぞれと相補的なオリゴリボヌク
レオチド(標的RNA):5’−GAGCGGAAUG
GUACGAG−3’をそれぞ、公知の方法により合成
する。なお、Uはウリジンを示す。また、コントロール
オリゴヌクレオチドとして、化6に示したオリゴヌクレ
オチドXT-1のX(チミジン誘導体)をT(チミジ
ン)に置き換えたControl−1:3’−TACT
CTGCTCGTCTGGTC−5’、および、化11
に示したオリゴヌクレオチドXT-6のX(チミジン誘
導体)をT(チミジン)に置き換えたControl−
2:3’−CTCGCCTTACCATGCTC−5’
をそれぞ、公知の方法により合成する。続いて、オリゴ
ヌクレオチドXT-1〜XT-5のそれぞれと相補的なオ
リゴデオキシリボヌクレオチド(標的DNA)とコント
ロールオリゴヌクレオチドControl−1および新
規なオリゴヌクレオチドXT-1〜XT-5との二本鎖を
それぞれ形成させて、それぞれの場合における二本鎖の
熱安定性を測定した。また、オリゴヌクレオチドXT-
6〜XT-8のそれぞれと相補的なオリゴリボヌクレオ
チド(標的RNA)とコントロールオリゴヌクレオチド
Control−2および新規なオリゴヌクレオチドX
T-6〜XT-8との二本鎖をそれぞれ形成させて、それ
ぞれの場合における二本鎖の熱安定性を測定した。
て、オリゴヌクレオチドXT-1〜XT-5およびコント
ロールオリゴヌクレオチドControl−1のそれぞ
れと標的DNAとでそれぞれ形成された二本鎖について
は0.05Mの塩化ナトリウムと0.01Mの燐酸ナト
リウムとの混合水溶液(pH7.0)を用い、オリゴヌ
クレオチドXT-6〜XT-8およびコントロールオリゴ
ヌクレオチドControl−2と標的RNAとでそれ
ぞれ形成された二本鎖については0.5Mの塩化ナトリ
ウムと0.01Mの燐酸ナトリウムとの混合水溶液(p
H7.0)を用い、それぞれオリゴマーの3μMの溶液
を調製して、それぞれの溶液の融点Tmを測定すること
により行った。その結果を表1に示す。
ゴヌクレオチドに含まれるチミジンを、チミジンの糖部
の4’位のα位にアミノ側鎖を導入したチミジン誘導体
に置き換えても、二本鎖の熱安定性が低下することはな
く、二本鎖が安定に存在することが分かる。
ゴヌクレオチドの抵抗性試験〕一方、アンチセンスオリ
ゴヌクレオチドの生体内での安定性を調べるために、ヌ
クレアーゼによるアンチセンスオリゴヌクレオチドの加
水分解に対する抵抗性を検討した。
なわち、エキソヌクレアーゼによる加水分解では、オリ
ゴヌクレオチドXT−5:3'-TACXCTGCXCG
ACXCGGXC-5'を用いて表2に示すような組成の
溶液を調製し、また、エンドヌクレアーゼによる加水分
解では、オリゴヌクレオチドXT−1:3'-TACXC
TGCTCGACTCGGTC-5'を用いて表3に示す
ような組成の溶液を調製した。
し、10、20、30、60、120分後にそれぞれ溶
液4μlずつを5mMのエチレンジアミン四酢酸水溶液
10μlと混合させ、100℃の温度で5分間加熱した
後に濃縮乾固させた。この操作によって得られた試料を
20%ポリアクリルアミドの電気泳動によって解析し
た。また、コントロールオリゴヌクレオチドContr
ol−1:3'-TACTCTGCTCGACTCGGT
C-5'を用いて表2および表3に示すような組成の溶液
をそれぞれ調製して、上記と同様の解析を行った。それ
らの結果を図2および図3にそれぞれ示す。
エキソヌクレアーゼによる分解がほとんど観察されなか
った。これは、ヌクレオシドの糖部の4’位に導入され
たアミノ側鎖の存在がヌクレアーゼに対する抵抗性を増
強することを示唆している。
クレオチドは新規のアンチセンスオリゴヌクレオチドと
して応用することが可能であることが分かった。
アンチセンスオリゴヌクレオチドは、生物学的安定性を
示すとともに、標的とするmRNAに対して特異的でか
つ熱力学的に安定な相補的結合を有する二本鎖を形成す
るので、エイズウイルス、サイトメガロウイルスなどに
対する抗ウイルス剤や慢性骨髄性白血病等に対する抗癌
剤として開発が進められているアンチセンスオリゴヌク
レオチドで問題となっている特異性、熱安定性及び生体
内安定性の要求を克服することができ、より効果的な薬
剤としての利用が期待される。
ドを化学的に合成する場合の第1段階として、それぞれ
官能基を保護したデオキシリボヌクレオシド誘導体(化
合物1)からオリゴヌクレオチド合成ユニット(化合物
2)を合成する場合の反応式を示す。
ドの、エキソヌクレアーゼに対する抵抗性試験の結果を
示す図である。
ドの、エンドヌクレアーゼに対する抵抗性試験の結果を
示す図である。
Claims (5)
- 【請求項1】 チミジンの糖部の4’位のα位にアミノ
側鎖を導入した、化1に構造式を示すチミジン誘導体を
構成成分として含むアンチセンスオリゴヌクレオチド。 【化1】 - 【請求項2】 デオキシウリジンの糖部の4’位のα位
にアミノ側鎖を導入した、化2に構造式を示すデオキシ
ウリジン誘導体を構成成分として含むアンチセンスオリ
ゴヌクレオチド。 【化2】 - 【請求項3】 デオキシシチジンの糖部の4’位のα位
にアミノ側鎖を導入した、化3に構造式を示すデオキシ
シチジン誘導体を構成成分として含むアンチセンスオリ
ゴヌクレオチド。 【化3】 - 【請求項4】 デオキシアデノシンの糖部の4’位のα
位にアミノ側鎖を導入した、化4に構造式を示すデオキ
シアデノシン誘導体を構成成分として含むアンチセンス
オリゴヌクレオチド。 【化4】 - 【請求項5】 デオキシグアノシンの糖部の4’位のα
位にアミノ側鎖を導入した、化5に構造式を示すデオキ
シグアノシン誘導体を構成成分として含むアンチセンス
オリゴヌクレオチド。 【化5】
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---|---|---|---|
JP30971197A JP4180681B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | アンチセンスオリゴヌクレオチド |
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11130793A true JPH11130793A (ja) | 1999-05-18 |
JP4180681B2 JP4180681B2 (ja) | 2008-11-12 |
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JP30971197A Expired - Fee Related JP4180681B2 (ja) | 1997-10-23 | 1997-10-23 | アンチセンスオリゴヌクレオチド |
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JP (1) | JP4180681B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2018110678A1 (ja) * | 2016-12-16 | 2018-06-21 | 国立大学法人岐阜大学 | ヌクレオシド誘導体及びその利用 |
US11780874B2 (en) | 2017-10-31 | 2023-10-10 | Yamasa Corporation | Nucleoside derivative and use thereof |
-
1997
- 1997-10-23 JP JP30971197A patent/JP4180681B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2018110678A1 (ja) * | 2016-12-16 | 2018-06-21 | 国立大学法人岐阜大学 | ヌクレオシド誘導体及びその利用 |
JPWO2018110678A1 (ja) * | 2016-12-16 | 2019-10-24 | 国立大学法人岐阜大学 | ヌクレオシド誘導体及びその利用 |
US11643432B2 (en) | 2016-12-16 | 2023-05-09 | National University Corporation Tokai National Higher Education And Research System | Nucleoside derivative and use thereof |
US11780874B2 (en) | 2017-10-31 | 2023-10-10 | Yamasa Corporation | Nucleoside derivative and use thereof |
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JP4180681B2 (ja) | 2008-11-12 |
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