JP2009500342A - 大環状ポリイミン(macrocyclicpolyimines)中間体の形成を介した、アルデヒドおよびケトンの還元性アミノ化方法 - Google Patents

大環状ポリイミン(macrocyclicpolyimines)中間体の形成を介した、アルデヒドおよびケトンの還元性アミノ化方法 Download PDF

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Abstract

1より多いカルボニル基を有するアルデヒドまたはケトン化合物が、還元的にアミノ化されて、1より多い第一アミノ基を有する生成物アミン化合物を形成する。アルデヒドまたはケトン化合物が、生成物アミン化合物と反応させられて、1またはそれ以上の中間体を含有する反応混合物を形成する。中間体は次いで、還元的にアミノ化されて、所望の生成物を形成する。このプロセスは、低レベルの第二アミン不純物をともなって、非常に高い収率で所望の生成物を生成する。

Description

本出願は、2005年6月30日出願の米国仮特許出願第60/695,489号の恩恵を主張する。
本発明は、還元性アミノ化方法を介したジアミンの調製方法に関する。
ビス(アミノメチル)シクロヘキサンは、脂肪族ジイソシアネート(ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン)の先駆物質としての用途を有するジアミンである。これは、あるいくつかのポリウレタン系における連鎖拡張剤として有用であり、エポキシ硬化剤として用いることができる。ビス(アミノメチル)シクロヘキサンは、いくつかの異性体として存在し、そのうち1,3−および1,4−異性体が、主な利点を有する。1,3−および1,4−異性体はまた、いくつかのジアステレオマー形態で存在するが、それは、アミノメチル基が各々、シクロヘキサン環の平面の上下に存在しうるからである。
1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン混合物は、いくつかの合成経路を介して調製することができる。該経路は、ブタジエンおよびアクロレインから始まり、これは、ディールス−アルダー反応において1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒドを形成する。この中間体はその後、ヒドロホルミル化されて、第二アルデヒド基を追加し、還元的にアミノ化されて所望のジアミンを形成する。このジアミンの異性体形態の混合物が得られる。例えば米国特許第6,252,121号を参照されたい。
米国特許第6,252,121号においてのように、シリカゲル/アルミナ上のラネー金属触媒またはニッケルを用いた、ヒドロホルミル化1,2,3,6−テトラヒドロベンズアルデヒドの還元性アミノ化は、低収率で所望のジアミン生成物を生成する傾向がある。出発原料の有意部分が、望まれない副生成物およびポリマー種(species)を形成する。結果として、原料費は高く、粗生成物の精製は、難しくて高価である。ポリマー副生成物は、反応器を汚すことが多い。
アルキルアミンを用いてアルデヒド基を「保護する」(または「ブロックする」)ことによって、還元性アミノ化反応において副生成物形成を抑制することが、時には可能である。例えば米国特許第5,041,675号および第5,055,618号を参照されたい。ブロックされた基は、重合および他の望まれない副反応に対して、より抵抗性がある。しかしながらこの研究方法は、追加原料の使用を必要とし、追加の化学種を反応中に導入し、これはその後、粗生成物から除去され、再循環されなければならない。プロセス収率は依然として、非常に経済的なプロセスを有するのに必要とされる収率に、はるかに及ばない。
脂環式ビス(アミノメチル)化合物を、経済的にかつ高収率で調製することができる方法を提供することが望ましい。
本発明は、ある点に関して、1分子あたり少なくとも2つのアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物(a starting aldehyde or ketone compound)を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物(a product amine compound)を形成するための方法であって、(a)出発アルデヒドまたはケトン化合物とある量の(a quantity of)生成物アミン化合物とを混合して、液体混合物を形成する工程、および(b)この液体混合物を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、追加の生成物アミン化合物を生成する工程を含み、工程(a)および(b)の間、この混合物中の生成物アミン化合物対出発アルデヒドまたはケトン化合物のモル比が、1:1またはそれ以上である方法である。
本発明はまた、1分子あたり少なくとも2つのアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物を形成するための方法であって、
(a)生成物アミン化合物と出発アルデヒドまたはケトン化合物とを、少なくとも約1:1のモル比で混合して、反応混合物を形成し、生成物アミン化合物および出発アルデヒドまたはケトン化合物から形成された反応中間体を含有する中間体混合物を形成するのに十分な非還元性アミノ化条件下に前記液体混合物を維持する工程であって、これらの反応中間体が、1またはそれ以上の大環状ポリイミン化合物から主としてなる工程;および
(b)その後、これらの反応中間体を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、この大環状ポリイミン化合物を生成物アミン化合物へ転化する工程を含む方法でもある。
本発明はまた、2またはそれ以上のアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物を形成するための方法であって、
(a)生成物アミン化合物と出発アルデヒドまたはケトン化合物とを、少なくとも約1:1のモル比で混合して、液体混合物を形成し、前記液体混合物を、約0〜約50℃の温度に少なくとも5分間維持して中間体混合物を形成する工程;および
(b)その後、この中間体混合物を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、生成物アミン化合物を形成する工程を含む方法でもある。
本発明はまた、アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素が脂肪族環構造へ直接付いている、脂環式ジアルデヒドまたは脂環式ジケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物脂環式ジアミン化合物を形成する方法であって、
a)生成物脂環式ジアミン化合物と出発脂環式アルデヒドまたは脂環式ケトン化合物とを、少なくとも約1:1のモル比で混合して、液体混合物を形成し、前記溶液を、約0〜約50℃の温度に少なくとも5分間維持して中間体混合物を形成する工程;および
(b)その後、この中間体混合物を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、生成物脂環式ジアミン化合物を形成する工程を含む方法でもある。
本発明はまた、1分子あたり少なくとも2つのアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物を形成するための連続(continuous)または半連続(semicontinuous)方法であって、出発アルデヒドまたはケトン化合物を、還元性アミノ化条件に維持され、かつ生成物アミン化合物、アンモニアおよび水素を収容している反応帯域へ連続的または断続的(intermittently)に供給する工程であって、出発アルデヒドまたはケトン化合物は、この反応帯域中の生成物アミン化合物対出発アルデヒド化合物のモル比が1:1またはそれ以上に維持されるような率で反応帯域中に供給される工程を含む方法でもある。
この方法により、生成物ポリアミン化合物は、出発アルデヒドまたはケトン化合物を基準にして、非常に高い収率で、典型的には少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、またはそれ以上でさえ生成されうる。驚くべきことに、生成物アミンと出発アルデヒドまたはケトン化合物との混合物は、高分子量ポリマーを形成するためには重合しない。その代わり、反応混合物中に可溶なままであり、かつ容易に転化されて、反応性アミノ化条件下に生成物ポリアミンをより多く形成する低分子量中間体種が形成されると考えられる。2段階プロセスとして下に記載された本発明の実施形態において、大部分約450またはそれ以下〜約1,500の分子量を有する大環状種が、同様な分子量のいくつかの線状反応生成物と共に形成する傾向があると考えられる。この方法のさらなる利点は、幾分高濃度の反応体を用いることができるということである。これは、溶媒に対する必要条件を減少させるか、または排除し、そのようにして、処理されなければならない材料の容積を減少させる。より小さいプロセス容積がサイズを減少させ、したがってこの方法を操作するために必要とされる設備のコストを減少させる。幾分高濃度の出発原料を用いることができるということは、まったく驚くべきことであると考えられるが、それは、大環状化合物が通常、高い希釈条件下にのみ形成され(例えば、H. An, J. S. Bradshaw, R. M. Izatt, Chem. Rev. 1992, 92, 543-572参照)、一方で、高い出発原料濃度は通常、還元的にアミノ化することが難しいか、または不可能である高分子量不溶性ポリマーの生産を有利にするからである。
この方法は、所望の第一アミン生成物への高い選択性を有する。特に、望まれない第二大環状アミン化合物は、有意量で形成されない。
本発明の方法は、対応する出発アルデヒドまたはケトン化合物からの多様なアミン化合物の製造へ適用可能である。アルデヒドまたはケトン出発原料は、1分子あたり2またはそれ以上のアルデヒドまたはケトン基を有する。これは好ましくは、2または3個、最も好ましくは2個のこのような基/分子を含有する。下に記載されているような2段階プロセスにおける使用のための出発アルデヒドまたはケトン化合物は好ましくは、主として大環状ポリイミン化合物を形成するために、生成物アミン化合物と反応しうる化合物である。大環状ポリイミン形成は、(a)アルデヒドまたはケトン基が当量である時、および(b)アルデヒドまたはケトン化合物が、アルデヒドまたはケトン基間の空間的関係を制約する、幾分剛性および/またはバルク構造を含有する時に、有利である。
アルデヒドまたはケトン基は、それぞれのカルボニル炭素が付いている炭素原子、加えて隣接炭素原子が、各例において同一に置換されている(または場合によっては非置換である)ならば、本発明の目的のために同等であると考えられる。ジアルデヒドおよびジケトンの場合、この分子が、カルボニル炭素間に少なくとも1つの対称線の周りで対称であることが好ましい。
剛性および/またはバルク構造の例は、脂環式部分を含み、これは、単環式、二環式、または多環式であってもよい。脂環式部分は好ましくは、環中に4〜8個の原子を含有する少なくとも1つの脂肪族環構造を含有する(ただし、これはまた、他の環構造も同様に含有しうる)。アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素は好ましくは、この環構造の炭素原子へ直接付いている。この環構造は、環構造がこのプロセスの条件に対して不活性であるならば、1またはそれ以上のヘテロ原子を含有してもよい。好ましい環構造は、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロヘプタン、およびシクロオクタンを含む。このような部分は好ましくは、1,3−または1,4−位(またはシクロオクタンの場合、1,5−位)においてアルデヒドまたはケトン基で置換されている。
本発明において有用な特定のアルデヒドおよびケトン化合物は、1,3−シクロペンタンジカルボキサルデヒド(cyclopentanedicarboxaldehyde)、1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、1,3−および1,4−シクロヘプタンジカルボキサルデヒド、1,3−、1,4−、および1,5−シクロオクタンジカルボキサルデヒド、テトラヒドロ−2H−ピラン−3,5−ジカルバルデヒド、テトラヒドロ−2H−ピラン−2,5−ジカルバルデヒド、1−メチルピペリジン−3,5−ジカルバルデヒド、1−メチルピペリジン−2,5−ジカルバルデヒド、テトラヒドロ−2H−チオピラン−3,5−ジカルバルデヒド、テトラヒドロ−2H−チオピラン−2,5−ジカルバルデヒド、1,3−ジアセチルシクロペンタン、1,3−および1,4−ジアセチルシクロヘキサン、1,3−および1,4−ジアセチルシクロヘプタン、1,3−、1,4−、および1,5−ジアセチルシクロオクタンを含む。対応する生成物アミン化合物は、1,3−ビス(アミノメチル)シクロペンタン、1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロへプタン、1,3−、1,4−、および1,5−ビス(アミノメチル)シクロオクタン、3,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロ−2H−ピラン、3,5−ビス(アミノメチル)−1−メチルピペリジン、2,5−ビス(アミノメチル)−1−メチルピペリジン、3,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロ−2H−チオピラン、2,5−ビス(アミノメチル)テトラヒドロ−2H−チオピラン、1,3−ビス(1−アミノエチル)シクロペンタン、1,3−および1,4−ビス(1−アミノエチル)シクロへキサン、1,3−および1,4−ビス(1−アミノエチル)シクロへプタン、1,3−、1,4−、および1,5−ビス(1−アミノエチル)シクロオクタンを含む。
この生成物アミン化合物は、出発原料のアルデヒドまたはケトン基の部位において第一アミノ基を含有する。
本発明のプロセスは、還元性アミノ化反応が、生成物アミンおよび出発アルデヒドまたはケトン化合物を、少なくとも1:1のモル比で含有する反応混合物に対して実施されるように行なわれる。これらの条件下、出発アルデヒドまたはケトン化合物は、低分子量中間体を迅速に形成し、これは次いで還元的にアミノ化されて、生成物アミンをより多く形成する。
本発明のいくつかの実施形態において、生成物アミンと出発アルデヒドまたはケトン化合物との混合物は、反応性アミノ化条件下に形成される。還元性アミノ化条件は典型的には、(1)アンモニアおよび水素の存在、(2)過圧、(3)高温、および(4)活性水素化触媒の存在を含む。生成物アミンおよび出発アルデヒドまたはケトン化合物が、還元性アミノ化条件下に1つにされる実施形態は、本明細書において、短縮(shorthand)用語「単一段階」プロセスとして言及されることがある。
他の実施形態において、生成物アミンおよび出発アルデヒドまたはケトン化合物は、非還元性アミノ化条件下に共に混合される。非還元性アミノ化条件は、出発アルデヒドまたはケトン化合物(または中間体)の有意な還元性アミノ化が発生しない条件である。非還元性アミノ化条件は、還元性アミノ化が発生するのに必要な少なくとも1つの条件を欠く、あらゆる組の条件を含む。欠けている条件は、例えば水素またはアンモニアの不存在、水素化触媒の欠如、または十分な温度および/または圧力条件の欠如でありうる。これらの条件の2またはそれ以上が欠けていることがある。生成物アミンおよび出発アルデヒドまたはケトン化合物が、非還元性アミノ化条件下に1つにされるプロセスは、本明細書において、短縮「2段階」プロセスとして言及されることがある。2段階プロセスにおいて、水素化触媒の不存在下に、還元性アミノ化反応が有意に発生するのに必要とされる温度よりも低い温度で、第一反応段階、または両方を実施することが一般に好ましい。
単一段階プロセスは、生成物アミン、アンモニア、および水素の混合物を形成し、この混合物を、還元性アミノ化反応が進行するのに十分な温度へ加熱することによって実施されるのが都合がよい。この混合物は次いで、好ましくは下に記載されている反応触媒の存在下に、出発アルデヒドまたはケトン化合物と接触させられる。出発アルデヒドまたはケトン化合物は、反応混合物中の生成物アミン対出発アルデヒドまたはケトン化合物のモル比が、1:1以下のままにとどまるような率で、反応混合物へ添加される。還元性アミノ化が進行するのに一般に必要とされる高温下、生成物アミンおよび出発アルデヒドまたはケトン化合物は一般に、急速に反応して中間体を形成し、これは次いで反応して、生成物アミンをより多く形成する。この理由から、反応混合物中の出発アルデヒドまたはケトン化合物の瞬間濃度は、小さいままにとどまる傾向がある。同様に、生成物アミン対出発アルデヒドまたはケトン化合物のモル比は、単一段階プロセスにおいて1:1をはるかに超える傾向がある。単一段階プロセスの反応混合物中の出発アルデヒドまたはケトン化合物の濃度は、反応混合物(すなわち、生成物アミン、出発アルデヒドまたはケトン化合物、中間体、アンモニア、および存在しうるあらゆる溶媒)の液体成分の35重量%以下であることが好ましい。典型的には、出発アルデヒドまたはケトン化合物の濃度は、出発原料のこれらの急速転化によって、10重量%よりも低く、より典型的には5重量%以下である。
単一段階プロセスは場合により、出発アルデヒドまたはケトン化合物、および溶媒中に溶解された生成物アミン化合物を用いて実施される。しかしながら溶媒(このプロセスにおいて溶媒として作用しうるアンモニア以外)は、単一段階プロセスにおいて必要なわけではなく、好ましくは省かれる。適切な溶媒は、出発原料が、反応混合物中に存在する割合で可溶である溶媒である。この溶媒は、このプロセスの条件下、これらの材料と、またはアンモニアまたは水素と反応性があるべきでない。この溶媒は、還元性アミノ化反応に用いられるあらゆる触媒の活性の望ましくない妨害をすべきでない。この溶媒は、還元性アミノ化プロセスの条件下で液体にとどまるべきである。用いることができる溶媒の例は、メタノール、エタノール、および他の脂肪族アルコール;トルエン、キシレン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ダイグライム、ジメトキシエタン、ジエチルエーテルなどを含む。前記のものの2またはそれ以上の混合物、ならびに前記のものの1またはそれ以上と水との混合物も有用である。メタノールが好ましい溶媒であるが、それは、メタノールが溶媒として用いられる時に、より高い収率および選択率が時々見られるからである。アンモニアもまた、このプロセスにおいて溶媒として作用しうる。
過圧は主として、反応へ十分な水素を供給するため、および反応の間にアンモニアおよび溶媒を液体形態に維持するために用いられる。水素は典型的には、少なくとも100psig(689kPa)、好ましくは少なくとも200psig(1,379kPa)、より好ましくは少なくとも300psig(2,068kPa)、2,000psig(13,790kPa)まで、好ましくは約1,200psig(8,274kPa)までの分圧まで供給される(すべての圧力は、反応条件下に測定される)。水素圧への上限は、主として装置設計の問題である。しかしながら、水素分圧を、記載された範囲以上に増加することによって、追加の利点はほとんど見られない。
適切な反応温度は、約40〜200℃の範囲にあり、好ましい温度範囲は、80〜160℃であり、より好ましい温度範囲は、120〜150℃である。
無水アンモニアが、アンモニア源として好ましくは用いられる。ただし、他のアンモニア源も同様に用いることができる。アンモニアは典型的には、過剰の化学量論量で用いられ、出発アルデヒドまたはケトン化合物によって供給されたアルデヒド基の1当量あたり少なくとも2モルのアンモニアを用いることが好ましい。アンモニアの量は、出発アルデヒドまたはケトン化合物によって供給されたアルデヒドまたはケトン基の1当量あたり100モルまたはそれ以上の大きさであってもよい。好ましい範囲は、出発アルデヒドまたはケトン化合物によって供給されたアルデヒドまたはケトン基の1当量あたり5〜60モルのアンモニアである。
水素化触媒は、商業的に合理的な反応率で供給するために存在する。非常に多様なこのような触媒が公知であり、米国特許第5,055,618号および米国特許第5,041,675号に記載されているものを含む。適切な触媒は、遷移金属触媒であり、これらのうち、ニッケル、銅、およびコバルト触媒が、特に有利である。ニッケル触媒は、良好な活性および選択率および最小の金属浸出に基づいて、最も好ましい。触媒は、非担持触媒、例えばラネーニッケルまたはラネー銅触媒(Raney nickel or Raney copper catalyst)であってもよい。担持触媒もまた用いることができる。適切な触媒の具体例は、ラネー2724(グレース・ダビソン(Grace Davison)から入手しうるニッケル−およびクロム促進銅触媒)、および特にどちらもエンゲルハード(Engelhard)から入手しうる触媒Ni−5256およびNi 0750を含む。
反応前に触媒を活性化することも必要である。これは、触媒の非ラネー型に特に当てはまる。非ラネー触媒は、水素の存在下に0.5〜5時間、100〜250℃の温度へ加熱することによって活性化することができる。この触媒は、この活性化工程の間、溶媒または希釈剤中にスラリー化されてもよい。
反応時間は当然ながら、ファクター、例えば温度、水素分圧、および触媒の型および量に応じる。しかしながら一般に、約1.5〜約20時間の反応時間で十分である。
単一段階プロセスにおいて、生成物アミン化合物と出発アルデヒドまたはケトン化合物とがまず反応して、比較的低分子量の中間体を形成すると考えられる。生成物アミン化合物は過剰(通常大過剰)に存在するので、形成される支配的な中間体は、2分子の生成物アミンと1分子の出発アルデヒドまたはケトン化合物との反応生成物であると考えられる。中間体の混合物が形成される可能性が最も高い。これらは、様々な比の生成物アミン化合物と出発アルデヒドまたはケトン化合物との反応生成物を表わす。
単一段階プロセスは、連続または半連続操作に容易に役立つ。連続または半連続操作の間、出発アルデヒドまたはケトン化合物は、生成物アミンが存在し、還元性アミノ化条件が確立されている反応帯域へ連続的または断続的に添加される。他の出発原料は、バッチ毎に、断続的に、または連続的に反応帯域へ導入することができる。水素は、水素、または要求に応じてガスと供給水素との水素含有混合物で、反応帯域を加圧することによって供給されるのが都合がよい。生成物は、所望であれば、連続的または断続的に引き出されてもよく、または反応混合物中に蓄積するようにされてもよい。
2段階プロセスの第一段階において、出発アルデヒドまたはケトン化合物は、非還元性アミノ化条件下に生成物アミン化合物と組み合わされて、第一反応生成物として1またはそれ以上の大環状ポリイミンを含有する中間体混合物を形成する。第二段階において、中間体混合物、またはこの中間体混合物からの少なくとも大環状ポリイミンが還元的にアミノ化され、生成物アミン化合物を形成する。
2段階プロセスにおいて、出発アルデヒドまたはケトン化合物は、第一反応工程のスタートの時に存在する出発アルデヒドまたはケトン化合物、生成物ポリアミン、および溶媒(もしあるとすれば)の組み合わせ重量を基準にして、約10〜約35重量%の量で、反応混合物へ添加されるのが適切である。好ましいレベルのアルデヒドまたはケトン化合物は、約10〜30重量%であり、より好ましいレベルは、約10〜25重量%である。本発明の有意な利点は、記載されているような反応体の幾分高い濃度が、望まれない高分子量ポリマーまたは他の望まれない反応副生成物の有意な形成をともなわずに、出発溶液中に存在しうるということである。しかしながら、より大きい収率損失が、より高い濃度の出発原料が用いられる時に、2段階プロセスにおいて見られることがある。
2段階プロセスにおいて、生成物アミンは適切には、出発アルデヒドまたはケトン化合物の量を基準にして、少なくとも等モル量で、第一段階反応混合物へ添加される。生成物ポリアミンの小さいモル過剰、例えば5〜50%過剰、または特に10〜30%モル過剰が好ましいが、それはこれが、第一工程反応を、所望の大環状ポリイミン中間体材料の発生の方へ駆動する傾向があるからである。一般に、約50モル%超の過剰は、2段階プロセスにおいて収率損失を結果として生じる傾向がある。
2段階プロセスの第一段階へ添加される生成物アミン化合物は、精製された材料であってもよいが、好ましくは還元性アミノ化工程の粗生成物であり、これは、このプロセスのスタートへ部分的に再循環して戻される。このような粗アミンは、反応副生成物、溶媒、アンモニア、または少量の水素でさえ含んでいてもよい。
溶媒の存在下に2段階プロセスを実施することが非常に好ましい。適切な溶媒は、前に記載されているとおりであるが、ただし、アンモニアは典型的には、2段階プロセスの第一段階用溶媒として用いられない。溶媒は適切には、反応混合物(すなわち、生成物アミン、中間体、出発アルデヒドまたはケトン化合物、およびアンモニア(液体形態にあるならば))の液体成分の5〜90重量%、好ましくは10〜50重量%を構成する。
大部分の場合、出発アルデヒドまたはケトン化合物と生成物ポリアミンとの第一段階反応は、穏やかな条件下に進行する。例えば大気圧および室温(約22℃(英語原文表記「〜22℃」))において、反応体は典型的には、短時間内、例えば1時間またはそれ以下、典型的には約30分またはそれ以下で反応中間体を形成する。反応時間は好ましくは少なくとも5分である。反応を加速させるために、より高い温度を用いることができるが、このことは一般に必要ではない。第一反応工程の間により高い温度が用いられるならば、これは適切には、約22〜50℃の範囲、より好ましくは約22〜40℃の範囲にある。出発アルデヒドまたはケトン化合物と生成物アミンとの反応が発熱性であるので、これらの成分をゆっくりと1つにすること、および/または望まれない温度スパイクを避けるために冷却を加えることが必要であることがある。2段階プロセスにおいて、あらゆるこのような温度スパイク(temperature spike)を50℃以下、特に40℃以下に維持することが好ましい。室温よりも幾分低い温度、例えば0〜22℃を、所望であれば用いることができる。ただし、反応速度はより遅くてもよい。
第一反応段階は、大気圧で実施することができる。ただし、所望であればより高い圧力を用いることができる。これらの材料がフラッシングする(flashing)のを防ぐために、反応混合物が揮発性成分(例えばアンモニアまたは溶媒、例えばメタノール)を含有する時、大気圧よりも高い圧力が有用でありうる。
水素化反応は、第一反応段階の間に温度の制御および/または触媒の不存在を通して防ぐことができるので、アンモニアおよび/または水素が、この段階の間に存在しうることが可能である。このことは、第一反応段階の間、(精製されたストリーム(a purified stream)よりもむしろ)粗生成物アミン化合物を用いることを可能にする。
2段階プロセスの第一反応段階における中間体の形成は、分析方法、例えばエレクトロスプレーイオン化質量分析および/またはゲル透過クロマトグラフィーを用いて検出し、追跡することができる。あるいはまた、中間体への所望の転化を得るのに十分な条件を、経験的に確立することができる。
反応の第一段階の間に形成された中間体は、主として(すなわち、少なくとも50重量%、特に70〜99重量%)大環状ポリイミン種からなると考えられる。「大環状」ポリイミン種は、少なくとも2モルの出発アルデヒドまたはケトン化合物と等モル数の生成物アミンとの環状反応生成物である。大環状ポリイミンは典型的には、主として約450〜約1,500の分子量を有する環状化合物の混合物を含む。
例えば、シクロヘキサンジカルボキサルデヒドアミノ化の場合、2モルの出発シクロヘキサンジカルボキサルデヒドと2モルの生成物ジアミンとの環状反応生成物に対応する、約494(英語原文表記「〜494」)分子量種が生成される(A2B2種(ここで、Aは出発ジカルボキサルデヒドであり、Bは出発ジアミンを表わす))。この大環状中間体は、次の構造Iによって表わすことができる:
約494(英語原文表記「〜494」)分子量生成物は、最も広く行き渡っている種になる傾向がある。これに加えて、環状A3B3、A4B4、およびA5B5種に対応する種が典型的には存在する。約1480(英語原文表記「〜1480」)分子量生成物も生成され、これは、6モルの出発シクロヘキサンジカルボキサルデヒドと6モルの生成物ジアミンとの環状反応生成物に対応する(A6B6種)。同様に、主として約1,500まで、大部分は約1,000までの分子量を有する一連の線状種も生成されている。わずかに過剰の生成物ジアミンの使用は、少量のこれらの線状種の生成を有利にする傾向がある。このような線状種は好ましくは、2段階プロセスにおける反応生成物の約20重量%以下を構成する。線状種はより好ましくは、反応中間体の重量の約10%以下、最も好ましくは5%以下を構成する。
このような大環状種はまた、前に記載された1段階プロセスにおいて、いくらかの量で形成しうるが、これらは1段階プロセスにおいては急速に還元的にアミノ化され、生成物アミンを形成し、したがって大環状種は、1段階プロセスにおいて有意な濃度まで蓄積されえないと考えられる。
中間体混合物を溶媒から回収すること、あるいはまた、2段階プロセスにおいてアミノ化/水素化反応を実施する前にこれを精製することは必要でない。触媒の存在下に第一反応段階を実施し、次いでアンモニアおよび水素で反応容器を加圧し、および/またはアミノ化/還元反応が発生するまで温度を上げることによって、両方の反応段階を単一容器において実施することが可能である。これらの反応は、管状反応器または他の適切な装置において連続的に実施することができる。
2段階プロセスは、バッチ毎に、半バッチ操作において、または連続的に実施することができる。
連続2段階プロセスに適した配列は、直列に配列された少なくとも2つの反応器であって、第一反応器が、中間体形成反応のためであり、第二反応器が、還元性アミノ化反応のためである反応器を含む。出発アルデヒドまたはケトン化合物、再循環された生成物アミン化合物、および必要に応じて新鮮なまたは再循環された溶媒が、第一反応器の入口に導入される。第一反応器は、前に記載された非還元性アミノ化条件に維持される。反応混合物は、第一反応器を(必要とされる滞留時間後)出て、アンモニアおよび水素供給原料と共に第二反応器に導入される。第二反応器は触媒を収容しており、前に記載された還元性アミノ化条件で操作される。第二反応を出た生成物は、未反応水素の大部分または全部から分離される。これは好ましくは第二反応器へ再循環される。残留生成物ストリームは、アンモニア再循環ストリーム(これは第二反応器へ再循環される)、副生成物ストリーム(これは処分または他の場所へ送られる)、および生成物ストリームに分離される。生成物ストリームは、第一反応器へ戻される再循環ストリームと、精製されるため、または下流操作(例えば、アミン生成物がポリイソシアネート生成のための原料として用いられることになる時のホスゲン化)へ送られる最終生成物に分けられる。あるいはまた、生成物ストリーム全体は、精製されてもよく、この精製された生成物の一部分は、このプロセスのスタートへ再循環して戻される。
(1段階または2段階実施形態からの)アミノ化および水素化生成物は、少量の反応副生成物と共に生成物アミン化合物を含有する。所望アミン生成物の収率は、出発アルデヒドまたはケトン化合物を基準にして、典型的には70%以上、好ましくは80%以上である。収率は多くの場合、1段階プロセスよりも2段階プロセスについて幾分高い。2段階プロセスにおける収率は、多くの場合90%以上である。93〜98%の収率は多くの場合、2段階プロセスにおいて得られる。ジアルデヒド還元性アミノ化反応において、不純物は多くの場合、1またはそれ以上の二環式イミン化合物(例えば3−アザビシクロ[3.3.1]−2−ノネン)、および/または二環式ジアミン化合物(例えば2−アミノ−3−アザビシクロ[3.3.1]ノナン)を含む。これらの両方が、不完全反応を示す。二環式イミン化合物は、追加アンモニアと反応して、二環式ジアミンを発生しうる。これは今度は水素化され、所望の生成物アミン化合物を形成しうる。二環式アミン化合物、例えば3−アザビシクロ[3.3.1]ノナンもまた形成されうる。二環式アミン化合物は、容易には所望の生成物へ転化させることができない。少量の他の副生成物も生成される。
生成物アミン化合物は、大部分の場合、異性体の混合物として存在するであろうし、出発原料に応じて、ジアステレオ異性体の混合物としても存在しうる。生成物がビス(アミノメチル)シクロへキサンである好ましい場合、この生成物は、1,3−および1,4−異性体の混合物であり、これらの各々は、シス−およびトランス−の両方の立体配置において存在しうる。1,3−および1,4−異性体の量はほぼ等しい。典型的に望ましいビス(アミノメチル)シクロへキサン生成物混合物は、45〜60%の1,3−異性体および40〜55%の1,4−異性体を含む。
還元性アミノ化反応の粗生成物は、生成物アミン化合物、少量の副生成物、未反応アンモニアおよび水素、および溶媒を含む。この生成物は、便利な方法を用いて容易に回収される。アンモニア、水素、および溶媒は、換気し、真空を加え、および/または高温を加えることによって、生成物からストリッピングすることができる。
生成物アミン化合物は、様々な下流生成物の合成における中間体として有用である。これは、ポリウレタンのための連鎖拡張剤または架橋剤として、またはエポキシ硬化剤として用いることができる。特に有利な用途は、ジイソシアネート化合物の製造であり、これらは、アミン基とホスゲンとの反応において都合よく形成される。このようなホスゲン化反応を実施するための条件は周知であり、例えば米国特許第4,092,343号、第4,879,408号、および第5,516,935号に記載されている。これらのジイソシアネート化合物は、多様なポリウレタンおよびポリウレアポリマーの製造において有用である。
次の実施例は、本発明を例証するために提供されるが、本発明の範囲を制限するよう意図されているわけではない。すべての部およびパーセンテージは、他の指摘がなければ重量による。
(実施例)
<実施例1>
1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒドの混合物(3.08g、22ミリモル)および1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの混合物(4.26g、30ミリモル)が、11gのメタノール中に溶解される。ジグライム(diglyme)(2.38g)が、ガスクロマトグラフィー分析のための内部標準として添加される。混合物は、室温で30分間攪拌される。この間、反応体は、大部分約490〜1,480分子量の大環状ポリイミン種を含有する中間体生成物混合物を形成する。
粉末ニッケル触媒(エンゲルハードからのNi−5256W)(0.75g)が、30gのメタノールと共に160mLパー反応器(Parr reactor)に入れられる。反応器は、100psi(689kPa)窒素で3回パージされ、1,000psi(6,895kPa)水素が装入され、2時間200℃へ加熱されて、触媒が活性化される。反応器は次いで冷却され、水素が換気除去される。上記からの中間体生成物混合物が、次いで反応器に移される。無水アンモニア(37.7g、2.22モル)が、低下された温度下に、攪拌しつつ添加される。反応器が密閉され、水素で300psi(2,068kPa)へ加圧される。反応器は次いで、攪拌しつつ130℃へ加熱され、水素圧が1,000psi(6,895kPa)へ調節される。これらの条件が5時間維持され、反応内容物が回収される。1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの収率は、ガスクロマトグラフィーによって97%である。異性体比は、54.5%の1,3−異性体、および45.5%の1,4−異性体である。
<実施例2>
ジグライムの添加をともなわずに、実施例1が繰り返される。還元性アミノ化が完了した後、触媒が反応混合物から濾過され、メタノール(50g)で2回洗浄される。洗浄液が、反応混合物と組み合わされる。次いでメタノールが蒸発除去され、次いで70〜75℃/l mmHgで真空中でフラッシュ蒸留が行なわれ、6.61gの1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを生じる(91%単離収率)。
<実施例3>
実施例1が繰り返されるが、ただし、水素化工程の間の温度はわずか120℃であり、反応時間は3時間であり、アンモニア対1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒドの出発混合物によって供給されたアルデヒドの比は25である。1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの収率は88%である。約9%の3−アザビシクロ[3.3.1]ノナンが形成される。後者の種の存在は、アミノ化/還元反応が、所与の時間後、120℃の温度、および用いられたアンモニアの量で完了されなかったことを示す。
<実施例4>
実施例1が再び繰り返されるが、今度は溶媒の量を減らし、したがって出発1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒドの濃度が、ほぼ2倍にされる。アンモニアの量が減少され、したがってアンモニア対出発アルデヒドによって供給されたアルデヒド基の当量のモル比は、50.4(実施例1)から約25へ低下される。1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの収率は94%である。5%の3−アザビシクロ[3.3.1]ノナンが形成される。異性体比は、54.6%の1,3−異性体および45.4%の1,4−異性体である。
<実施例5>
実施例1が再び繰り返されるが、メタノールの量を減らし、したがって出発ジカルボキサルデヒドの濃度は、実施例1において用いられた濃度の約3倍である。アンモニア/アルデヒド基の比は、約12.5に低下される。1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの収率は93%である。異性体比は、55.1%の1,3−異性体および44.9%の1,4−異性体である。
<実施例6>
実施例1が再び繰り返されるが、今度はメタノールの量を減らし、したがって出発ジカルボキサルデヒドの濃度は、実施例1において用いられた濃度の約5倍である。アンモニア/アルデヒド基の比は、約6.4に低下される。1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの収率は93%である。異性体比は、52.9%の1,3−異性体および47.1%の1,4−異性体である。
<実施例7〜9>
粉末ラネーニッケル触媒(エンゲルハードからのNi5256、25g)が磨砕され、1−ガロンオートクレーブへ添加される。反応器は、100psi(689kPa)窒素で3回パージされ、100gメタノールが添加される。次いで反応器に水素が装入され、190℃へ加熱され、圧力が、より多くの水素で1,000psi(6,895kPa)へ増加される。反応器の内容物は、触媒を活性化するために2時間これらの条件に保持される。反応器は次いで冷却され、水素が換気除去される。
477gの精製されたビス(アミノメチル)シクロヘキサン、次いで200gのメタノールが反応器へ装入される。1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒドの粗(85%純度)混合物(425g)が次いで、反応内容物の温度を40℃以下に維持するために、冷却しつつゆっくりと添加される。100gの追加メタノールが、供給ラインをすすぎ洗いするために添加される。次いで溶液が、30分間攪拌される。900gの無水アンモニアが添加され、反応器が、水素で300psi(2,068kPa)へ加圧される。次いで反応器が130℃へ加熱され、水素で1,000psi(6,895kPa)へ加圧される。これらの条件は、17時間維持され、この後、反応器が換気され、冷却される。生成物(実施例7)が収集され、ガスクロマトグラフィーによって分析される。結果が下の表2に示されている。
実施例8は、同様な方法で実施されるが、ただし、約60重量%のジアミンおよび20重量%のメタノールを含有する粗ジアミンが、実施例7において用いられた精製された材料の代わりに用いられる。ジアミンは、実施例7と同様な還元性アミノ化の粗生成物であり、これから、アンモニアおよび水素が除去されてしまっている。アミノ化/水素化条件は、19.5時間維持される。結果が下の表2に示されている。
実施例9は、実施例7と同様な方法で実施されるが、ただし、実施例7と同様な還元性アミノ化からの粗ジアミンが用いられる。水素が粗ジアミンから除去されるであって、アンモニアではない。アミノ化/水素化時間は15時間である。結果が下の表2に示されている。
表1は、実施例7〜9の各々において用いられた出発原料の量を要約する。
表2は、実施例7〜9の生成物の収率、選択率、および異性体分布を要約する。比較のために、出発ジアルデヒド、精製ジアミン反応体、および粗ジアミン反応体の異性体分布が示される。
ジアミン供給原料における変動では、結果の変化はほとんど得られず、このことは、粗ジアミン反応生成物が、このプロセスのスタートに再循環された時に良好に作用することを示す。
比較試験A
1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド(1.017g;7.42ミリモル)、ジグライム(0.4033g、内部標準として)、シリカ/アルミナ上に担持されたNi触媒(0.2g)、およびメタノール(25ml)の混合物が、80mlパー反応器において密閉される。アンモニア(6.5g;382ミリモル)が、周囲温度においてオートクレーブへ移される。反応器は、10〜15分間にわたって100℃へ加熱され、30分間その温度に保持される。ガスクロマトグラフィー分析は、アルデヒドの完全な消費を示す。次いで800psi(5,516kPa)の水素が装入され、反応が100℃で一定水素圧力で続行された。5時間後、ジアミン(1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン)および3−アザビシクロ[3.3.1]ノナンの収率は、それぞれ52%および27%である。
<実施例10>
1,3−および1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン異性体の混合物が、半バッチ1工程プロセスで調製される。10.0gのシクロヘキサンジメチルジアミンおよび2gのエンゲルハードNi−5256P触媒が、撹拌機を備えた300mlオートクレーブへ添加される。反応器が閉鎖され、61.8gの無水アンモニアが、撹拌しつつ反応器へ添加される。反応器は次いで120℃へ加熱され、1,272psi(8,770kPa)の反応器圧力を生じる。反応器圧力は、水素を添加することによって、追加の50psi(345kPa)だけ増加される。供給原料ビュレットに、1,3−および1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、86%純度の粗混合物が装入される。53.75gのシクロヘキサンジカルボキサルデヒド混合物が、0.8ml/分の率で反応器中にポンプで送り込まれる。供給原料をポンプで送り込むための総時間は73分である。供給原料ビュレットは次いで、確かにシクロヘキサンジカルボキサルデヒドのすべてが、有意量のメタノールを反応器中に導入することなく反応器中に供給されてしまうように、メタノールでフラッシュされる。水素は、一定の内部反応器圧力を維持するために、シクロヘキサンジカルボキサルデヒドの添加の間に要求に応じて供給される。反応は、全部で約5時間のシクロヘキサンジカルボキサルデヒドの添加後に続行される。水素消費は、約120分の反応時間後に停止する。反応器は次いで冷却され、換気され、生成物が収集される。反応器はメタノールですすぎ洗いされ、すすぎ液が収集される。
87%のジアルデヒド対ジアミンのモル収率に対して、46.2gのジアミンが生成される。
比較試験B
300mlのオートクレーブに、2gのエンゲルハードNi−5256P触媒、および実施例10に記載された57.6gの粗シクロヘキサンジカルボキサルデヒドが装入される。反応器は窒素で加圧され、換気される。57gの無水アンモニアが、撹拌しつつ反応器へ添加される。内容物は100℃へ加熱され、760psi(5,240kPa)の反応器圧力を生じる。水素が添加されて、圧力を1,058psi(7,295kPa)へ増加し、その後水素が、反応器圧力を維持するために要求に応じて供給される。反応は、水素の取り込みが停止するまで7時間続行される。
生成されたジアミンの総質量は35gであり、これは、わずか69%のジアルデヒド対ジアミンのモル収率を表わす。
本発明の精神から逸脱することなく、本明細書に記載されているように、本発明へ多くの修正を行なうことができ、本発明の範囲は、添付クレームによって規定されていることが理解されるであろう。

Claims (37)

  1. 1分子あたり少なくとも2つのアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物(a starting aldehyde or ketone compound)を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物(a product amine compound)を形成するための方法であって、(a)出発アルデヒドまたはケトン化合物とある量の(a quantity of)生成物アミン化合物とを混合して、液体混合物を形成する工程、および(b)前記液体混合物を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、追加の生成物アミン化合物を生成する工程を含み、工程(a)および(b)の間、前記混合物中の生成物アミン化合物対出発アルデヒドまたはケトン化合物のモル比が1:1またはそれ以上である、方法。
  2. 工程(a)および(b)が同時に実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)および(b)が、連続的(continuously)または半連続的(semicontinuously)に実施される、請求項2に記載の方法。
  4. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素原子が脂肪族環構造へ付いている、脂環式アルデヒドまたはケトン化合物である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、ジアルデヒド化合物である、請求項4に記載の方法。
  6. 前記ジアルデヒド化合物は、1,3−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、またはこれらの混合物であり、前記生成物アミンは、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、またはこれらの混合物である、請求項5に記載の方法。
  7. 工程(a)は、非還元性アミノ化条件下に実施される、請求項1に記載の方法。
  8. 前記液体混合物中の出発アルデヒドまたはケトンの濃度は、工程(a)において用いられた、出発アルデヒドまたはケトン、生成物アミン化合物、および存在しうるあらゆる溶媒の組み合わせ重量を基準にして、10〜30重量%である、請求項7に記載の方法。
  9. 工程(a)において、形成された反応中間体の少なくとも50重量%が、約450〜約1,500の分子量を有する大環状ポリイミン(macrocyclic polyimines)である、請求項8に記載の方法。
  10. 工程(a)において、アルデヒドまたはケトン化合物の量を基準にして、10〜30%モル過剰の生成物ジアミンが出発アルデヒドまたはケトン化合物と混合されて、液体混合物を形成する、請求項9に記載の方法。
  11. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素原子が脂肪族環構造へ付いている、脂環式アルデヒドまたはケトン化合物である、請求項7に記載の方法。
  12. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、ジアルデヒド化合物である、請求項11に記載の方法。
  13. 前記ジアルデヒド化合物は、1,3−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、またはこれらの混合物であり、前記生成物アミンは、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、またはこれらの混合物である、請求項13に記載の方法。
  14. 1分子あたり少なくとも2つのアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物を形成するための方法であって、
    (a)生成物アミン化合物と出発アルデヒドまたはケトン化合物とを、少なくとも約1:1のモル比で混合して、液体混合物を形成し、生成物アミン化合物および出発アルデヒドまたはケトン化合物から形成された反応中間体を含有する中間体混合物を形成するのに十分な非還元性アミノ化条件下に前記液体混合物を維持する工程であって、これらの反応中間体が、1またはそれ以上の大環状ポリイミン化合物から主としてなる工程;および
    (b)その後、前記大環状ポリイミン化合物の少なくとも1つを、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、前記大環状ポリイミン化合物を生成物アミン化合物へ転化する工程を含む、方法。
  15. 前記液体混合物中の出発アルデヒドまたはケトンの濃度は、工程(a)において用いられた、出発アルデヒドまたはケトン、生成物アミン化合物、および存在しうるあらゆる溶媒の組み合わせ重量を基準にして、10〜30重量%である、請求項14に記載の方法。
  16. 工程(a)において、形成された反応中間体の少なくとも50重量%が、約450〜約1,500の分子量を有する大環状ポリイミンである、請求項15に記載の方法。
  17. 工程(a)において、アルデヒドまたはケトン化合物の量を基準にして、10〜30%モル過剰の生成物ジアミンが、出発アルデヒドまたはケトン化合物と混合されて、液体混合物を形成する、請求項16に記載の方法。
  18. 工程a)は、0〜50℃の温度で5分〜1時間実施される、請求項17に記載の方法。
  19. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素原子が脂肪族環構造へ付いている、脂環式アルデヒドまたはケトン化合物である、請求項18に記載の方法。
  20. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、ジアルデヒド化合物である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記ジアルデヒド化合物は、1,3−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、またはこれらの混合物であり、前記生成物アミンは、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、またはこれらの混合物である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記液体混合物はさらに、ジアルデヒドまたはケトン化合物のための少なくとも1つの溶媒も含有する、請求項18に記載の方法。
  23. 1分子あたり少なくとも2つのアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物を形成するための方法であって、
    (a)生成物アミン化合物と出発アルデヒドまたはケトン化合物とを、少なくとも約1:1のモル比で混合して、液体混合物を形成し、前記液体混合物を、約0〜約50℃の温度に少なくとも5分間維持して、中間体混合物を形成する工程;
    (b)その後、前記中間体混合物を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、生成物アミン化合物を形成する工程を含む、方法。
  24. 前記液体混合物中の出発アルデヒドまたはケトンの濃度は、出発アルデヒドまたはケトン、前記液体混合物中の生成物アミン化合物、および存在しうるあらゆる溶媒の組み合わせ重量を基準にして、10〜30重量%である、請求項23に記載の方法。
  25. 工程(a)において、10〜30%モル過剰の生成物ジアミンが用いられる、請求項24に記載の方法。
  26. 出発アルデヒドまたはケトン化合物は、アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素原子が脂肪族環構造へ付いている、脂環式アルデヒドまたはケトン化合物である、請求項25に記載の方法。
  27. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、ジアルデヒド化合物である、請求項26に記載の方法。
  28. 前記ジアルデヒド化合物は、1,3−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、またはこれらの混合物であり、前記生成物アミンは、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、またはこれらの混合物である、請求項27に記載の方法。
  29. 前記液体混合物はさらに、ジアルデヒドまたはケトン化合物のための少なくとも1つの溶媒も含有する、請求項25に記載の方法。
  30. 主に(predominantly)450〜1,500分子量の種(species)を含有する大環状ポリイミン化合物であって、1またはそれ以上の大環状ポリイミン化合物を含有する液体混合物を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、環状ポリイミン化合物を、生成物アミン化合物へ転化する工程を含む、方法。
  31. アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素が脂肪族環構造へ直接付いている、脂環式ジアルデヒドまたは脂環式ジケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物脂環式ジアミン化合物(a product alicyclic diamine compound)を形成する方法であって、
    a)生成物脂環式ジアミン化合物と出発脂環式アルデヒドまたは脂環式ケトン化合物とを、少なくとも約1:1のモル比で混合して、液体混合物を形成し、前記液体混合物を、約0〜約50℃の温度に少なくとも5分間維持して、中間体混合物を形成する工程;および
    (b)その後、前記中間体混合物の少なくとも1成分を、アンモニアおよび水素の存在下に還元性アミノ化条件に付して、生成物脂環式ジアミン化合物を形成する工程を含む、方法。
  32. 前記液体混合物中の出発ジアルデヒドまたはジケトンの濃度は、工程(a)において用いられた、出発アルデヒドまたはケトン、生成物アミン化合物、および存在しうるあらゆる溶媒の組み合わせ重量を基準にして、10〜30重量%である、請求項31に記載の方法。
  33. 工程(a)において、10〜30%モル過剰の生成物ジアミンが用いられる、請求項32に記載の方法。
  34. 1分子あたり少なくとも2つのアルデヒドまたはケトン基を有する出発アルデヒドまたはケトン化合物を還元的にアミノ化して、生成物アミン化合物を形成するための連続または半連続方法であって、還元性アミノ化条件に維持され、かつ生成物アミン化合物、アンモニアおよび水素を収容している反応帯域へ、出発アルデヒドまたはケトン化合物を連続的または断続的(intermittently)に供給する工程であって、前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、前記反応帯域中の生成物アミン化合物対出発アルデヒド化合物のモル比が1:1またはそれ以上に維持されるような率で反応帯域中に供給される工程を含む、方法。
  35. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、アルデヒドまたはケトン基のカルボニル炭素原子が脂肪族環構造へ付いている、脂環式アルデヒドまたはケトン化合物である、請求項34に記載の方法。
  36. 前記出発アルデヒドまたはケトン化合物は、ジアルデヒド化合物である、請求項35に記載の方法。
  37. 前記ジアルデヒド化合物は、1,3−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、1,4−シクロヘキサンジカルボキサルデヒド、またはこれらの混合物であり、前記生成物アミンは、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、またはこれらの混合物である、請求項36に記載の方法。
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