JP2009296569A - 容量型機械電気変換素子の製造方法、及び容量型機械電気変換素子 - Google Patents

容量型機械電気変換素子の製造方法、及び容量型機械電気変換素子 Download PDF

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Abstract

【課題】容量型機械電気変換素子において、電極間に設けられる犠牲層のエッチング速度を比較的高速且つ安定にできて、素子の生産性を向上する。
【解決手段】容量型機械電気変換素子の製造方法において、基板4に第1の電極8を形成し、第1の電極8上に、第1の電極へ通じる開口部6が設けられた絶縁層9を形成し、絶縁層上に犠牲層を形成する。犠牲層上に、第2の電極1を備える振動膜3を形成し、振動膜に開口をエッチング液の入口として設ける。犠牲層をエッチングしてキャビティ10を形成し、エッチング液の入口としての開口を封止する。開口部6と犠牲層と振動膜の開口を介して、第1の電極8と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なってエッチングを実行する。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波変換素子などとして用いられる容量型機械電気変換素子の製造方法、及び容量型機械電気変換素子に関する。
近年、マイクロマシンニング工程を用いて作製される容量型機械電気変換素子が盛んに研究されている。通常の容量型機械電気変換素子は、下部電極と所定の間隔を保って支持された振動膜と、該振動膜の表面に配設される上部電極を有する。これは、例えば、容量型超音波変換素子(CMUT:Capacitive-Micromachined-Ultrasonic-Transducer)として用いられる。
前記容量型超音波変換素子は、軽量の振動膜を用いて超音波を送信、受信し、液中及び空気中でも優れた広帯域特性を持つものが容易に得られる。このCMUTを利用すると、従来の医療診断より高精度な診断が可能となるため、有望な技術として注目されつつある。
容量型超音波変換素子の動作原理について説明する。超音波を送信する際には、下部電極と上部電極間に、DC電圧に微小なAC電圧を重畳して印加する。これにより、振動膜が振動し超音波が発生する。超音波を受信する際には、振動膜が超音波により変形するので、変形に伴う下部電極と上部電極間の容量変化により信号を検出する。素子の理論的な感度は、その電極間の間隔(ギャップ)の平方に反比例する(非特許文献1参照)。高感度な素子を作製するには、100nm以下のギャップが必須といわれていて、近年、CMUTのギャップは、2μmから100nm程度以下の狭さまでに進展している。
一方、容量型機械電気変換素子のギャップの形成方法としては、目標の電極間隔と同じ厚さの犠牲層を設けて、該犠牲層の上部に振動膜を形成し、犠牲層を除去する方法が、一般に採用されている。こうした技術の一例が、特許文献1に開示されている。
米国特許第6,426,582号明細書
IEEE Ultrasonic Symposium, 1997, p.1609-1618.
上述した様に、前記容量型機械電気変換素子の機械電気変換効率を高めるためには、電極間隔を狭くすることが望ましい。そのための方法についても、前記特許文献1に具体的な提案がある。
しかし、電極間ギャップを狭くできたとしても、ギャップが狭いほど、前記犠牲層(例えば、Si、SiO、金属からなる)の除去は難しくなる。例えば、低温ではエッチング工程が数日から一週間程度かかると言われている。こうした場合、長時間エッチャントに浸漬すると、素子の振動膜が損傷されて、歩留まりが低くなってしまう。これに対して、エッチング速度を高くするために、温度を高める手法があるが、柔らかい振動膜は高温エッチング反応に伴って形成される泡に壊されて、歩留まりが低下する可能性がある。
この様に、大面積且つ狭電極間隔の犠牲層エッチングは、エッチャントの拡散律速により生産性が低いので、高速エッチングの実現が望まれていて、この犠牲層エッチングの時間を短縮できれば、素子生産のスループットが向上する。
他方、犠牲層をエッチングするためには、エッチング液の入口を設けないといけないが、エッチング液の入口が大きく、数が多いほど、即ち犠牲層の露出面が多いほど、エッチング速度が速くなる。しかし、微小機械電気変換素子において、機械構造に大きな穴若しくは多数の穴をエッチング液の入口として設けると、機械構造の本来の性能に悪影響を与え、素子の設計性能、寿命、安定性、信頼性が損なわれる可能性がある。例えば、振動膜に大きな穴若しくは多数の穴を設けることは、振動質量、振動部の応力、振動周波数、振動節点、振動変位などに大きな影響を与える。このため、できるだけ、エッチング液の入口の大きさ及び数量をできるだけ下げることが望ましい。
以上に述べた如く、容量型機械電気変換素子において、比較的大面積且つ薄い犠牲層の除去効率と素子の性能、安定性、スループットなどの向上との間のトレードオフの関係を解決することは重要な課題である。本発明は、比較的狭ギャップ中の犠牲層でも比較的高速にエッチングすることができる容量型機械電気変換素子の製造方法、及びそのための構造を持つ容量型機械電気変換素子を提案するものである。
前記課題に鑑み、本発明の第1の容量型機械電気変換素子の製造方法は、次の特徴を有する。基板に第1の電極を形成し、第1の電極の上に、該第1の電極へ通じる開口部が設けられた絶縁層を形成し、絶縁層の上に犠牲層を形成し、犠牲層の上に、第2の電極を備える振動膜を形成し、外部から犠牲層に通じる開口をエッチング液の入口として設ける。そして、犠牲層をエッチングしてキャビティを形成し、エッチング液の入口としての開口を封止する。開口部と犠牲層と開口を介して、電解エッチング用の第1の電極と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なって前記エッチングを実行する。これについては、図2などを用いて説明する後述の実施例を参照。
また、前記課題に鑑み、本発明の第2の容量型機械電気変換素子の製造方法は、次の特徴を有する。基板に第1の電極を形成し、第1の電極の上に絶縁層を形成し、絶縁層の上に犠牲層を形成し、犠牲層の上に振動膜を形成し、振動膜に、エッチング液の入口としての開口を含む複数の開口を設け、振動膜に第2の電極を設ける。そして、犠牲層をエッチングしてキャビティを形成し、エッチング液の入口としての開口を封止する。更に、振動膜に設けられた第2の電極へ通じる開口と犠牲層とエッチング液の入口としての開口を介して、第2の電極と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なって前記エッチングを実行する。これについては、図4などを用いて説明する後述の実施例を参照。
また、前記課題に鑑み、本発明の他の容量型機械電気変換素子の製造方法は、次の工程を有する。第1の工程では、基板に第1の電極を形成する。第2の工程では、前記第1の電極の上に絶縁層を形成する。第3の工程では、前記絶縁層の上に犠牲層を形成する。第4の工程では、前記犠牲層の上に振動膜を形成する。第5の工程では、前記振動膜の上に、前記犠牲層と少なくとも一部が電気的接触を保持する様に第2の電極を形成する。第6の工程では、外部から前記基板と前記第1の電極と前記絶縁層を貫通して前記犠牲層に通じるエッチング開口部を形成する。第7の工程では、前記エッチング開口部を電解エッチング液に浸しながら 前記第2の電極を電解エッチング用の一方の電極として外部に設けた前記電解エッチング液に接している他方の電極との間で通電し、前記犠牲層を電解エッチングすることで前記犠牲層のあった部分を除去してキャビティを形成する。これについては、図7を用いて説明する後述の実施例を参照。
また、前記課題に鑑み、本発明の第1の容量型機械電気変換素子は、次の特徴を有する。基板と、基板に形成された第1の電極と、基板上に配設された支持部によって第1の電極と間隔を保って支持されて該第1の電極との間にキャビティを形成した振動膜と、振動膜に配設された第2の電極を含む。更に、第1の電極と第2の電極の少なくとも一方は絶縁層により覆われ、振動膜に、キャビティに通じる開口として設けられてその後封止された封止部が設けられ、絶縁層に、第1の電極又は第2の電極へ通じる開口が形成されている。これについては、図1、図4などを用いて説明する後述の実施例を参照。
また、前記課題に鑑み、本発明の第2の容量型機械電気変換素子は、次の特徴を有する。基板と、基板に形成された第1の電極と、基板上に配設された支持部によって第1の電極と間隔を保って支持されて該第1の電極との間にキャビティを形成した振動膜と、振動膜に配設された第2の電極を有する素子部分を複数個含んで構成される。そして、第1の電極と第2の電極の少なくとも一方は絶縁層により覆われ、前記素子部分のうちの第1の素子部分の振動膜に、キャビティに通じる開口として設けられてその後封止された封止部が設けられる。更に、第1の素子部分とは別の第2の素子部分の絶縁層に、第1の電極又は第2の電極へ通じる開口が形成され、第1の素子部分のキャビティと第2の素子部分のキャビティとは、素子部分間に設けた接続口を介して接続される。これについては、図5−3、図6を用いて説明する後述の実施例を参照。
本発明の製造方法によれば、上記の如き開口部ないし開口が形成されるので、電解エッチングにより、拡散律速に依存せず比較的高速に犠牲層をエッチングできて、キャビティを良好に形成できる。より具体的には、前記開口部ないし開口の大きさや数をあまり増大しなくても、第1の電極又は第2の電極のアノード電圧によって、等速ないし等高速且つ安定なエッチング速度を実現できる。よって、大面積の容量型機械電気変換素子(例えば、CMUT)や複数の素子部分を有するアレイ容量型機械電気変換素子でも、その生産性(例えば、製造時間の短縮化、歩留まり)や性能(例えば、素子性能の均一性、素子の高感度化)を向上することができる。
容量型機械電気変換素子の実施形態の構成例を示す断面図。 容量型機械電気変換素子の製造方法の実施形態及び実施例の製造工程図。 図2−1と同様な製造工程図。 図2−1と同様な製造工程図。 (a)は容量型機械電気変換素子の第2実施例の構成を示す断面図、(b)は同第3実施例の構成を示す断面図、(c)は同第4実施例の構成を示す断面図、(d)は同第5実施例の構成を示す断面図。 (a)は容量型機械電気変換素子の第6実施例の構成を示す断面図、(b)は同第7実施例の構成を示す断面図、(c)は同第8実施例の構成を示す断面図。 容量型機械電気変換素子の実施例の構成例を示す平面透視図。 複数の素子部分を含みキャビティがアレイ化された実施例の構成例を示す平面透視図。 複数の素子部分を含みキャビティがアレイ化され且つ相隣キャビティ間に接続口がある第9実施例の構成例を示す平面透視図。 第10実施例の構成例を示す、図5−3と同様な平面透視図。 エッチング液の入口13が基板裏面から貫通して設けられる構成の第11実施例を示す断面図。 容量型機械電気変換素子の第12実施例の工程を説明する断面図。 容量型機械電気変換素子の第12実施例の工程を説明する断面図。
以下、本発明の実施形態を説明する。図1に示す実施形態では、基板4の上に、第1絶縁膜5が設けられ、更に低抵抗の下部電極8が設置される。その上の振動膜支持部2は振動膜3を支持し、開口部6付きの第2絶縁膜9を介して基板4に固定される。基板4と、振動膜3と、振動膜支持部2とに囲まれてキャビティ(空間)10が形成される。下部電極8は、開口部6を介してキャビティ10に露出する。パッド7で、下部電極8への電気的な接続が行なわれている。更に、上部電極1が、振動膜3の上面若しくはその内部に設置される。上部電極1は、下部電極8と対向して設けられ、本実施形態の容量型機械電気変換素子を形成する。上部電極1のパッドは図1には示されていない。
通常、容量型機械電気変換素子の機械電気変換係数を高くするために、動作中は、上部電極1と下部電極8の間にDCバイアス電圧をかける必要がある。このDCバイアス電圧の働きにより、静電引力が上部電極1を引っ張って、振動膜3の中央部には下向きの変位が発生する。ただし、一旦DCバイアス電圧が一定の電圧を超えると、振動膜3が降伏して第2絶縁膜9に接触(コラプス)し、機械電気変換係数がかえって低下する恐れがある。この一定の電圧はコラプス(Collapse)電圧といわれる。こうしたコラプスが発生しない様にバイアス電圧は調整される。
以上に述べた様に、本実施形態の素子は、基板4に形成された第1の電極の下部電極8と、基板上の支持部2で第1の電極と間隔を保って支持されてキャビティ10を形成した振動膜3と、振動膜に配設された第2の電極の上部電極1を含む。更に、第1の電極8と第2の電極1の少なくとも一方は絶縁層(符号3や9で示すもの)により覆われ、振動膜3に、キャビティ10に通じる開口として設けられてその後封止された封止部が設けられる。絶縁層には、第1の電極又は第2の電極へ通じる開口が形成されている。図1の形態では、絶縁層9に、第1の電極8へ通じる開口部6が形成されている。後述する図4などに示す例では、絶縁層である振動膜3に、第2の電極1へ通じる開口24が形成されている。
前記構成の素子は、次の製造方法で製造することができる。基板4に第1の電極8を形成し、第1の電極上に、これへ通じる開口部6が設けられた絶縁層9を形成し、絶縁層上に犠牲層を形成し、犠牲層上に、第2の電極1を持つ振動膜3を形成し、振動膜に、エッチング開口部の開口をエッチング液の入口として設ける。開口部6により、犠牲層は、第1の電極との電気的接触すなわち電気的な導通が保持される。犠牲層をエッチングしてキャビティ10を形成し、エッチング液の入口としての開口を封止する。ここでは、開口部6と犠牲層と前記開口を介して、電解エッチング用の第1の電極8と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なってエッチングを実行する。前記開口部6と前記開口の距離は、できるだけ離れているのが好ましい。
次の製造方法で製造することもできる(図4参照)。基板4に第1の電極8を形成し、第1の電極上に絶縁層9を形成し、絶縁層上に犠牲層を形成し、犠牲層上に振動膜3を形成し、振動膜に、エッチング液の入口としてのエッチング開口部である開口を含む複数の開口24を設け、振動膜に第2の電極1を設ける。犠牲層をエッチングしてキャビティ10を形成し、前記エッチング液の入口としての開口を封止して封止部20とする。ここでは、振動膜に設けられた第2の電極へ通じる開口24と犠牲層と前記エッチング液の入口としての開口を介して、電解エッチング用の第2の電極1と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なってエッチングを実行する。ここでも、第2の電極1へ通じる開口と前記エッチング液の入口としての開口の距離は、できるだけ離れているのが好ましい。
図1に示す様に、容量型機械電気変換素子は、素子部分を複数個含んで構成され得る。各素子部分は、前述した構成と同様な構成を有する。第1の電極と第2の電極の少なくとも一方は絶縁層(符号3や9で示すもの)により覆われる。そして、図5−3に示す様に、第1の素子部分の振動膜に、キャビティ10に通じる開口として設けられその後封止された封止部20が設けられ、別の第2の素子部分の絶縁層に、第1の電極又は第2の電極へ通じる開口(符号6or24)が形成される。第1の素子部分のキャビティと第2の素子部分のキャビティとは、素子部分間に設けた接続口25を介して接続される。
こうした素子部分を複数個含んで構成された素子は、第1の電極又は第2の電極へ通じる開口と、第1及び第2の素子部分のキャビティと接続口25に形成された犠牲層と、エッチング液の入口としての開口を介して、電解エッチングを行なうことで製造される。この電解エッチングは、第1の電極又は第2の電極と外部に設けた対向電極との間で通電して行ない、犠牲層をエッチングして第1の素子部分のキャビティと第2の素子部分のキャビティを一括的に形成する。エッチング液は開口を介して導入され、更には接続口を通って導入される。ここでも、前記第1の電極又は第2の電極へ通じる開口と前記エッチング液の入口としての開口の距離は、できるだけ離れているのが好ましい。
本実施形態の製造方法によれば、電解エッチングにより、拡散律速に依存せず比較的高速に犠牲層をエッチングできて、キャビティを充分薄く良好に形成できる。より具体的には、大面積の容量型機械電気変換素子やアレイ容量型機械電気変換素子でも、製造時間の短縮化、素子性能の均一化、素子の高感度化、歩留まりの向上などを実現できる。
以下、図を用いて本発明の実施例を説明する。
(第1実施例)
図2−1乃至図2−3は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の製造方法の第1実施例の工程を説明する。以下の説明を簡潔にするため、“パターニング工程”は、基板上のフォトレジストの塗布、乾燥、露光、現像などのフォトリソグラフィ工程から、エッチング工程、フォトレジストの除去、基板の洗浄、乾燥工程の順に行なわれる全工程を意味するものとする。また、本実施例の基板4はSiを例として説明するが、他の材料の半導体基板などの基板を使用することもできる。例えば、SiO、サファイアの基板も使用可能である。
本実施例の製造方法において、先ず、図2−1(a)に示す様に、Si基板4を準備し、洗浄する。次に、図2−1(b)に示す様に、基板4を熱酸化炉に入れてSi酸化膜を形成し、第1絶縁膜5とする。機械電気変換素子における寄生容量を抑えるため、第1絶縁膜5(Si酸化膜)の厚さは、100nm以上が望ましく、500nm以上がより望ましく、2000nm以上が最も望ましい。第1絶縁膜5のSi酸化膜の代わりに、他の絶縁方法を採用することも可能である。例えば、窒化膜、若しくは逆バイアス用のPN接合のウェルを設置する方法も採用できる。
更に、図2−1(b)に示す様に、第1絶縁膜5(Si酸化膜)の上に、LPCVD法(Low Pressure Chemical Vapor Deposition)でドープ多結晶Siを成膜する。このドープした多結晶Si膜は、本素子の第1の電極である下部電極8となる。下部電極8は、第1絶縁膜5によって基板4と電気的に絶縁される。後の工程で、犠牲層を電解エッチングする際に、均一、安定、且つ高速なエッチング速度を得るために、下部電極8による電位降下を減らすことが望ましい。よって、下部電極8のシート抵抗は、20.0Ω/□以下が望ましく、5.0Ω/□以下がより望ましく、1.0Ω/□以下が最も望ましい。この様に、本実施例では、第1の電極である下部電極8は、基板表面に形成された導電性の膜である。次に、図2−1(c)に示す様に、CFガス若しくは塩素ガスによるプラズマのドライエッチングで下部電極8(ドープした多結晶Si)をパターニングする。
次に、図2−1(d)に示す様に、LPCVD法、若しくはPECVD法(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition)、若しくはスパッタ法で、Si膜を成膜し、第2絶縁膜9とする。下部電極8の材料は、ドープした多結晶Siに限らず、他の低抵抗材料でもよい。例えば、ドープした単結晶Si基板、若しくはドープしたウェル領域を下部電極とする単結晶Si基板、ドープしたアモルファスSi、酸化物半導体、若しくは後述の犠牲層11とエッチング選択性がある金属(例えば、難エッチング金属)、などでもよい。次に、図2−1(e)に示す様に、CFガスのプラズマによるドライエッチング法で第2絶縁膜9のSi膜をパターニングして、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6を形成する。この開口部6は、本実施例では後述のキャビティの端部に対する所に設けるが、後述する様に他の配置形態も可能である。次に、図2−1(f)に示す様に、犠牲層11を成膜し、パターニングする。この後に犠牲層11を電解エッチングする際に、均一且つ安定なエッチング速度が得られる様、犠牲層11内の電位降下を減らすことが望ましい。現在の微細化加工技術で作製できる素子の寸法を考慮に入れると、犠牲層11の抵抗率は10-1Ω-cm以下が望ましく、10-3Ω-cm以下がより望ましい。10-5Ω-cm以下が最も望ましい。従って、犠牲層11の材料には金属を利用すると良い。
本実施例では、犠牲層11として、スパッタ法で成膜したCu膜を使用する。このCu膜はウェットエッチングでパターニングする。このパターニングのCuエッチング液としては、FeClを含有する液(例えば、Transene社製CE-200液)、若しくは(NHを含有する液(例えば、Transene社製ASP-100液)を使用することができる。また、犠牲層11の付着力を高くするために、Cuを成膜する直前に約2nm〜15nmの厚さのTiを成膜することが望ましい。
犠牲層11の厚さによって、本素子の最終的な電極間距離(下部電極8と後述する上部電極との距離)が決定される。犠牲層11が薄いほど、素子の機械電気変換係数が高くなる。ただし、電極間距離が短か過ぎると、絶縁破壊の恐れが高まる。従って、犠牲層11の厚さは、5nmから4000nmの範囲が望ましく、10nmから1000nmの範囲がより望ましく、20nmから500nmの範囲が最も望ましい。
次に、図2−1(g)に示す様に、PECVD法で振動膜3のSi膜を成膜する。開口部6及び犠牲層11の段差により、振動膜支持部2と振動膜3の凹み部23も同時に形成される。図2−1(g)から、振動膜3の凹み部23は必ず開口部6の真上に形成されることが分かる。振動膜3が誘電体である場合、例えば、Si膜、Si膜、SiN膜、Y、HfO、HfAlOの誘電材料の中から少なくとも一種を選択して使用することも可能である。
次に、図2−2(h)に示す様に、振動膜3の上に上部電極1を成膜し、パターニングする。本実施例では、上部電極1は、金属、低抵抗のアモルファスSi、低抵抗の酸化物半導体の中から選ばれる一種の材料で成膜される。
次に、図2−2(i)に示す様に、PECVD法で第3絶縁膜12のSi膜を成膜する。この第3絶縁膜12は、素子を保護するために形成する。このため、第3絶縁膜12のSi膜の代わりに、SiO膜、SiOxy、高分子樹脂膜(例えば、ポリジメチルシロキサン膜(PDMS:polydimethyl siloxane)、パリレン膜)、なども使用可能である。
次に、図2−2(j)に示す様に、CFガスによるプラズマのドライエッチング法で、振動膜3、第2絶縁膜9及び第3絶縁膜12のSi膜をエッチングする。こうして、振動膜3の開口であるエッチング液の入口13と下部電極8のパッド7を形成する。CFガスによるプラズマによれば精密なドライエッチングが可能なため、下部電極8を損傷せずに下部電極8のパッド7が形成できる。エッチング液の入口13は、犠牲層11をエッチングストップ層として、CFガスプラズマによるエッチングで形成することができる。
次に、図2−2(k)に示す様に、下部電極8のパッド7の上に導電性エポキシ樹脂若しくはボンディングで、電気連結部15を設け、この電気連結部15の外面はシリコーン樹脂で覆って外部と絶縁する。そして、電圧源17により、電気配線16を介して、電解エッチング液中で対向電極18(カソード)と下部電極8との間に電圧をかける。対向電極18の材料は、例えば、Pt、Ni、Cの材料が好適である。ここにおいて、犠牲層11は開口部6を介して下部電極8に電気的に接続される。犠牲層11(Cu)が低抵抗材料なので、犠牲層11内の電位降下量が相対的に少ない。そのため、犠牲層11の電位と下部電極8の電位はほぼ同じ値である。こうして、犠牲層11及び下部電極8がアノードであり、対向電極18がカソードである電気回路が確立される。
なお、電解エッチングの条件を安定化するために通常よく使われる参照電極、電流計、電圧計、電量計、可変抵抗などの部品は、図を簡潔にするために図2−2(k)に示していない。
以上の様な回路構成を設けた後に、次に図2−2(k)及び図2−3(l)に示す様に、電解エッチング液に浸漬した中で、エッチング液の入口13から電解エッチング反応が開始される。電解反応を用いずに薄い犠牲層11をウェットエッチングする場合、すぐに拡散律速によってエッチングが停止する。しかし、本実施例による電解エッチング方法によれば、犠牲層11(Cu)を、下部電極8へ通じる開口部6の所まで、比較的短時間で除去することができる。この電解エッチング液の一例の条件を下記の表1に示す。
Figure 2009296569
なお、上記電解エッチング液は、他の中性電解液、例えば、NaCl液を使用することも可能である。
この電解エッチング過程で発生する泡を低減するには、電圧源17から、犠牲層11と対向電極18との間にかける電圧は、電圧平均値で1Vから10Vの範囲が望ましく、3Vから5Vの範囲がより望ましい。同じ様に、前記電圧の周波数は、DCから10MHzの範囲が望ましく、100Hzから100kHzがより望ましい。また、犠牲層11を再堆積させないために、犠牲層11と対向電極18との間にかける電圧は、ACの最低値が−2V以上であることが望ましく、0V以上であることがより望ましい。
前記電解エッチング完了後、純水で洗浄して乾燥する。この段階で、電圧源17を外して、電気連結部15及び一部の電気配線16を除去してもよいし、その後に200℃以上のプロセスがなければそのまま残すことも可能である。本実施例では、電気連結部15及び一部の電気配線16を除去する場合を説明する。
次に、図2−3(m)に示す様に、PECVD法でSi膜を成膜する。このSi膜は、前記エッチング液の入口13を封止して、封止部20を形成する。この封止工程に使われる膜は、CVD、PVD(Physical Vapor Deposition)による窒化膜、酸化膜、窒化酸化膜、高分子樹脂膜の中の少なくとも一種を選択することも可能である。このプロセスによる膜は前記第3絶縁膜12の一部と考えることができる。
封止部20によりキャビティ10を封止するため、この封止用Si膜の厚さは、犠牲層11の厚さの1/2以上が望ましく、犠牲層11の厚さ以上がより望ましい。この封止工程によって、密封されたキャビティ10を形成することができる。
通常、PECVD工程の圧力は、0.1Torrから数十Torrの範囲であって、PECVDによるSiで封止する場合、大気圧により振動膜3が下に変形して、凹型の状態になる。PECVDの成膜装置の放電電極配置、放電周波数、ガス組成、温度によって、前記PECVDによるSiの応力を調整できる。この応力が圧縮性である場合、振動膜3が凸型になる可能性もある。図2−3(m)には水平の状態を示す。
この封止用のSi膜の代わりに、SiO膜、SiOxy、高分子樹脂膜なども可能である。特に、高分子樹脂膜、例えばポリジメチルシロキサン膜(PDMS膜)、パリレン膜を形成する場合、温度が低くてもよいので、前記電気連結部15及び一部の電気配線16をそのまま残すことが可能である。
最後に、図2−3(n)に示す様に、下部電極8のパッド7を再パターニングして、本実施例の容量型機械電気変換素子の作製工程が完了する。なお、上部電極1のパッドもこの段階でパターニングして形成するが、図を簡潔にするために図2−3(n)には示さない。
本実施例の説明を簡潔にするため、図2−1(g)にある振動膜3、図2−2(i)にある第3絶縁膜12、及び図2−3(m)にある封止部20とする封止用膜は、全て絶縁性のSi膜を用いるとした。振動膜3と第3絶縁膜12が同じ絶縁材料である場合、一体化される振動膜3と第3絶縁膜12は、全体として振動膜と考えることが可能である。
図5−1(a)は、以上の様な製造方法で作製された本実施例の素子の構成例の平面透視図を示す。図5−1(a)は長方形のキャビティ10を示すが、正方形、円形、多角形などの形のキャビティも可能である。いずれにせよ、本実施例では、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6をキャビティの一方の端部に対する所に設置し、エッチング液の入口13ないし封止部20をキャビティの他端部に対する所に設置する。アノード(下部電極8)と犠牲層11との接点は、エッチング液の入口(ないし入口群)から充分に離れた所に設置することによって、犠牲層のエッチングを全体に亘って進めることができる。
図5−1(b)と図5−1(c)は、キャビティ10が円形である場合の本実施例の素子の構成例の平面透視図を示す。図5−1(b)の例では、エッチング液の入口13ないし封止部20をキャビティの中央部に対する所に設置し、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6をキャビティの周辺部に対する所に設置する。図5−1(c)の例では、その逆になっている。これらの例において、キャビティ10の周辺部に設置される第2絶縁膜9の開口部6やエッチング液の入口13の数量と形状は図示のものに限るものではなく、場合に応じて適宜設計すればよい。
図5−2(a)及び(b)は、上述した容量型機械電気変換素子を素子部分として、複数の素子部分をアレイ化した構成例の平面透視図を示す。ここでは、隣接する3つのキャビティ10を示す。図5−2(a)の例では、エッチング液の入口13ないし封止部20を構成の中央部に共用する形態で設置し、そこから最も離れた位置に、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6をキャビティ10毎に設置している。図5−2(b)の例では、こうした配置が逆になっている。
図5−2(a)の例では、製造工程において、複数の素子部分の犠牲層11が共通のエッチング液の入口13を介して電解エッチングされる。図5−2(b)の例では、製造工程において、各素子部分の犠牲層11が各エッチング液の入口13を介して電解エッチングされるが、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6は共通になっている。
本実施例の製造方法によれば、開口部ないし開口が十分離れて形成されているので、開口部ないし開口の大きさや数をあまり増大しなくても、電解エッチングにより、拡散律速に依存せず比較的高速に薄い犠牲層でもエッチングできる。よって、薄いキャビティを良好に形成できる。より具体的には、前記第1の電極のアノード電圧によって、等速ないし等高速且つ安定なエッチング速度を実現できる。
(第2実施例)
図3(a)の断面図で示す第2実施例では、基板4を下部電極8としている。本実施例の素子の製造プロセスは、第1実施例とほぼ同じであるが、第1実施例にある下部電極8(第1の電極)と第1絶縁膜5を設置することがないので、より簡単に作製できる。
基板4本体を下部電極8とする本実施例の場合、素子の検出電流を高くするために、素子回路内の直列の抵抗を低減することが望ましい。このため、下部電極8とする基板4のシート抵抗は、1.0Ω/□以下が望ましく、0.1Ω/□以下がより望ましく、0.02Ω/□以下が最も望ましい。なお、図3(a)には、下部電極8となる特定の領域は示していない。また、この基板4をDRIE(Deep-Reactive-Ion-Etching)でエッチングして、素子を電気分離することは可能である。この様に、本実施例では、前記第1の電極は、少なくともその表面が低抵抗である基板が兼ねる。
図3(a)には、下部電極8のパッド7を素子のキャビティ10の横に設置する例を示すが、下部電極8のパッド7を基板4の裏面に設置することも可能である。その他の点は、第1実施例と同じである。
(第3実施例)
図3(b)の断面図で示す第3実施例では、基板4を貫通する貫通配線導電部22が設けられている。本実施例の素子の製造プロセスも、第1実施例とほぼ同じである。
貫通配線導電部22の絶縁部21は、熱酸化で形成される第1絶縁膜5と同じ様に形成することができる。貫通配線導電部22も、下部電極8と同じ様に、ドープしたLPCVD多結晶Siで形成することができる。従って、図3(b)に示す様に、下部電極8のパッド7は、基板4の裏面に取り出すことができる。
本実施例を示す図3(b)には、貫通配線導電部22が下部電極8と繋がる形態で示されているが、貫通配線導電部22が下部電極8と接触せずに、上部電極1と繋がる配線形態も可能である。その他の点は、第1実施例と同じである。
(第4実施例)
図3(c)の断面図で示す第4実施例では、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6がキャビティ10の中央部にあって、封止部20ないしエッチング液の入口がキャビティ10の周辺部にある。本実施例の素子の製造プロセスも、第1実施例とほぼ同じである。
本実施例を示す図3(c)から、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6の真上に振動膜3(保護膜12を含む)の凹み部23が自然に形成されることが分かる。
図5−1(c)は、本実施例の容量型機械電気変換素子の構成例の平面透視図を示す。この例において、キャビティ10の周辺部に設置される封止部20ないしエッチング液の入口13の数量と形状は図示例のものに限るものではなく、場合に応じて適宜設計すればよい。その他の点は、第1実施例と同じである。
(第5実施例)
図3(d)の断面図で示す第5実施例では、下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6がキャビティ10の周辺部にあって、封止部20ないしエッチング液の入口がキャビティ10の中央部にある。本実施例の素子の製造プロセスも、第1実施例とほぼ同じである。
図5−1(b)は、本実施例の容量型機械電気変換素子の構成例の平面透視図を示す。この例において、キャビティ10の周辺部に設置される下部電極8へ通じる第2絶縁膜9の開口部6の数量と形状は図示例のものに限るものではなく、場合に応じて適宜設計すればよい。その他の点は、第1実施例と同じである。
(第6実施例)
図4(a)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第6実施例の構成を示す断面図である。本実施例では、封止部20ないしエッチング液の入口をキャビティ10の一方の端部に対して設け、上部電極1へ通じる振動膜3の開口部24をキャビティ10の他端部に対して設ける。上部電極1へ通じる開口部24を振動膜3側に形成する際において、この開口部24のパターニング工程は、第1実施例の第2絶縁膜9の窒化膜パターニング工程と同じである。
本実施例の構成でも、上部電極1のパッド14は上部電極1と電気的に連結しているため、上部電極パッド14を通じて電解エッチングを行なうことができる。なお、図を簡潔にするために、図4(a)には、上部電極1とこれのパッド14との電気配線は示していない。
本実施例では、下部電極8は第2絶縁膜9で覆われる。封止部20は、第1実施例と同じ様に、エッチング液の入口13を封止した部分である。その他の点は、第1実施例と同じである。
(第7実施例)
図4(b)の断面図で示す第7実施例では、上部電極1へ通じる振動膜3の開口部24がキャビティ10の中央部にある。本実施例の素子の製造プロセスは、第6実施例とほぼ同じである。なお、図を簡潔にするために、図4(b)でも、上部電極1とパッド14との電気配線は示していない。
図5−1(c)は、本実施例の容量型機械電気変換素子の構成例の平面透視図を示す。この例において、キャビティ10の周辺部に設置される封止部20ないしエッチング液の入口13の数量と形状は図示例のものに限るものではなく、場合に応じて適宜設計すればよい。その他の点は、第1実施例と同じである。
(第8実施例)
図4(c)の断面図で示す第8実施例では、上部電極1へ通じる振動膜3の開口部24がキャビティ10の周辺部にある。本実施例の素子の製造プロセスも、第6実施例とほぼ同じである。なお、図を簡潔にするために、図4にも、上部電極1とパッド14との電気配線は示していない。
図5−1(b)は、本実施例の容量型機械電気変換素子の構成例の平面透視図を示す。この例において、キャビティ10の周辺部に設置される上部電極1へ通じる振動膜3の開口部24の数量と形状は図示例のものに限るものではなく、場合に応じて適宜設計すればよい。その他の点は、第1実施例と同じである。
ところで、上述した図1乃至図4には、隣接する2つの素子部分のキャビティ10の周りの構成を示してきた。大面積の素子アレイを作製する際には、これらの図で夫々示した構成原理の素子部分を基板上に規則的若しくは周期的に配置すればよい。その構成、製造方法は上述したものと本質的に同じであり、その説明から明らかである。
同じ様に、図5−2には、隣接する3つの素子部分のキャビティ10の構成例の平面透視図を示した。ここでも、大面積の素子アレイを作製する際には、上述の図で夫々示した構成原理の複数の素子部分を基板上に規則的若しくは周期的に配置すればよい。
また、前記実施例では、振動部は、振動膜3、上部電極1、第3絶縁膜12、封止用膜などを含む積層膜であった。前記実施例では、説明し易くするために保護膜12などは振動膜3とは別の膜として説明したが、実際には第3絶縁膜12などを振動膜3の一部として、上部電極1の真下の膜を絶縁膜と看做す様なことも可能である。このため、振動膜3と第3絶縁膜12との空間配置を逆に説明することなども可能である。例えば、図3の符号3を第3絶縁膜とし、図3の符号12を振動膜と看做す様なことも可能である。
(第9実施例)
図5−3(a)と(b)の平面透視図に示す容量型機械電気変換素子の第9実施例では、素子部分のキャビティ10がアレイ化され、且つ相隣キャビティ10間に接続口25がある。即ち、第1のキャビティと第2のキャビティとが接続口により接続される構成を含んでいる。図示する様に、封止部20ないしエッチング液の入口13を素子アレイの一方の端部に設け、絶縁層の開口部6又は24を素子アレイの他端部に設けて、且つ素子部分の振動膜支持部2に開口ないし接続口25が形成されている。
本実施例によって、基板上に素子部分を並列的(図5−3(a)の例)若しくは直列的(図5−3(b)の例)に配置しても、エッチング液の入口13から電極(アノード)へ通じる絶縁膜の開口部6又は24までエッチング液の通路が確立される。こうして、安定且つ高速な犠牲層エッチングができる。このため、例えば、振動膜3に形成される開口の数を低減でき、容量型機械電気変換素子の機械特性の安定性をより高くできるなどの効果がある。
大面積の素子アレイを作製する際の複数の素子部分の配置は、図5−3(a)と(b)の配置例に限られず、場合に応じて柔軟に配置することが可能である。その他の点は、第1実施例と同じである。
(第10実施例)
図6は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第10実施例の構成例の平面透視図を示す。図6(a)に示す構成は、第9実施例と同じ様に、素子部分の複数のキャビティ10が1列に並べられ、且つ相隣キャビティ10間に接続口(接続流路ともいう)25がある。即ち、第1のキャビティと第2のキャビティとが接続口により接続される構成を含んでいる。第9実施例との違いは、1列あたりのキャビティ10の隣接個数が第9実施例よりも多いこと、及び図6(b)と(c)に示す様に当該複数のキャビティよりなるキャビティ列26が複数隣接して形成されていることである。
図6(a)に示す様に、封止部20ないしエッチング液の入口13を素子アレイの一方の端部に設け、絶縁層の開口部6又は24を素子アレイの他端部に設けて、且つ素子部分の振動膜支持部2に開口ないし接続口25が形成されている。そして図6(b)に示す様に、接続口で接続されたキャビティ列26が並列に配置されている。
素子を設計する際に、図6(b)に示す様に並列に配置されたキャビティ列26の集合体は、エレメント(Element)27と呼ばれる。そして、1つのエレメントを構成する複数の素子部分において、各素子部分の上部電極同士を電気的に共通にし、下部電極同士も同じ様に共通にする。この様な構成とすることで、1つのエレメントは超音波画像の1つの画素として働く。この様なエレメントを二次元状(平面的)に複数列配置して、当該エレメントの集合体から得る電気信号で超音波画像を形成することができる。なお、図6(b)に示す接続口で接続された複数キャビティ列の集合体では、複数のキャビティ列26は夫々独立に接続口で連結されることが好ましい。しかし、隣接するキャビティ列26の間を接続口によって連結することで、1つのエレメント内を共通接続流路で連結することも可能である。
図6(c)は、図6(b)の1つのエレメントをアレイ化して、複数のエレメント28、29を二次元的に配列する概念を示す。本実施例においては、更にエレメントのアレイによる3D(三次元)の超音波画像の形成が可能である。大面積の素子アレイを作製する際の複数の素子部分の配置は、図6の配置例に限られず、必要に応じて任意の配列が可能である。
(第11実施例)
図7は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第11実施例の構成を示す断面図である。本実施例では、エッチング液の入口13が基板裏面から犠牲層に至る様に貫通して設けられる。
本実施例の素子の製造プロセスにおいて、図7(a)に示す様に、最初の製造工程は前記第6実施例の図4(a)と同様である。しかし、犠牲層11を除去する前に、基板4の裏面から深堀RIEでエッチング液の入口13を設ける。その際、基板4(例えば、Siウエハ)をSFガスのプラズマでエッチングして、第1絶縁膜(例えば、熱酸化膜5)をエッチストップ層として利用しエッチングを終了する。そして、第1絶縁膜、下部電極(例えば、高濃度不純物ドープSi)、第2絶縁膜(例えば、Si膜)をCHF、CFなどのガスによるプラズマエッチングにより、犠牲層11(例えば、Cu)までエッチングする。
その後、前記第1実施例と同じ様に、図7(b)に示す様にエッチング液の入口13を通じて犠牲層11を電解エッチングで除去し、乾燥する。電解エッチング工程を実施する際に、上部電極1は上部電極のパッド14を介して電源(Potentiostat)の陽極に接続する。そして、電解エッチング液に浸漬することで、電解エッチング液が基板4の裏面からエッチング液の入口13に流れ込むことができる。その後、上部電極1と、外部で前記電解エッチング液に接している対向電極との間で通電し、上部電極1に接する犠牲層11を電解エッチングする。なお、下部電極8は電解エッチング液に露出されるが、電位を印加されないため、エッチングされない。
最後に、図7(c)に示す様に、基板4の裏面に、電気絶縁性を有する封止膜30(例えば、SiもしくはSiO)を一層成膜して、キャビティ10を封止する。開口部を完全に封止するためには、封止膜30の膜厚は、犠牲層11の厚さ以上が望ましく、犠牲層11の厚さの1.2倍以上が最も望ましい。
本実施例で、基板裏面にエッチング液の入口を設けることによって、機械電気変換素子の上面側(特に振動膜)に封止部を設ける必要がなくなるため、素子の表面側の平坦性が向上する。更に、振動膜に封止部がないことから、素子の寿命、信頼性も大幅に向上する。
(第12実施例)
図8−1(a)乃至図8−2(k)は、本発明に係る容量型機械電気変換素子の第12実施例の製造工程を説明する断面図である。本実施例の素子の製造プロセスは、第1実施例と略同様である。第1実施例との違いは、半導体基板などの導電性基板を使わず、絶縁性を有する基板(例えば、ガラス基板)を用いる点である。
図8−1(a)に示す様に、基板4(例えば、直径4インチのガラス基板)を準備し、洗浄する。次に、図8−1(b)に示す様に、基板4を貫通する貫通配線導電部22が設けられる。この様な貫通配線を有する基板は、市販品を利用することも可能である、例えば、感光性ガラス(HOYA社製、製品名PEG3)を利用して、基板貫通孔を設けた後、金属CuもしくはNiをメッキで基板貫通孔に充填する。金属貫通配線の形成後、基板表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing)研磨して、貫通配線を有する基板が形成される。本発明の様な容量型素子の性能において、この基板の表面粗さは非常に重要であって、平均粗さRaは10nm以下が好ましく、2nm以下がより好ましい。なお、その後の電気配線のステップカバレッジにおいて、貫通配線22の露出面と基板4の表面との段差は、1mm以下が好ましく、0.2mm以下がより好ましい。
一方、Si基板をDRIE法で貫通エッチングして、熱酸化し、LPCVDで前記貫通配線導電部22を形成することも可能である。この場合、貫通配線導電部22の絶縁は、熱酸化で形成することができて、貫通配線導電部22も、ドープしたLPCVD多結晶Siで形成することができる。本実施例では、前記ガラス基板を例として説明する。
図8−1(c)から(f)の成膜、パターニング、エッチングなどのプロセスは、前記第1実施例の説明で用いた図2−1乃至図2−3の対応する部分と同様である。そして、図8−1(f)と図8−2(g)に示す様に、基板4の裏面に一層の導電性膜37、例えばTi(膜厚100nm)を成膜する。その後、片面エッチング治具(不図示)を用いて、基板裏面の導電性膜37に作用電極16を接触させて、電気接続を形成する。そして、第1実施例と同じ様に、基板を電解液に浸漬し、導電性膜37及び基板貫通配線22を通じて、下部電極8に接する犠牲層11を電解エッチングする。
その後、第1実施例と同じく、図8−2(h)に示す様に、電解エッチングした後、乾燥工程を実行して、大気開放されるキャビティ10を形成する。次いで、第1実施例と同じく、図8−2(i)に示す様に、エッチング液の入口13をPECVDSiN、SiOなどの絶縁膜で封止して、封止部20を形成する。次に、基板貫通配線と上部電極との接続配線部38を作るため、RIEで開口を設ける。そして、図8(j)に示す様に、金属層を成膜しパターニングして、上部電極1及び基板貫通配線22へ接続する配線部38を形成する。
次に、第1実施例と同じく、図8−2(k)に示す様に、上部電極1の上に絶縁性を有する保護膜12を設ける。最後に、基板4の裏面にある導電性膜37をパターニングして、基板裏面に基板貫通配線のパッドを形成する。こうして、図8−2(k)に示す様に、下部電極8と上部電極1は、基板4の裏面に取り出すことができる。特に、高密度の素子アレイの作製において、この手法は重要である。
本実施例を説明する図8−2(k)には、貫通配線導電部22が下部電極8及び上部電極1と繋がる形態が示されているが、下部電極8と上部電極1の一方が貫通配線導電部22に繋がって、他方の電極は基板4の表面に取り出す配線形態も可能である。
1 上部電極(第2の電極)
3 振動膜
4 基板
5、9 絶縁膜(第1絶縁膜、第2絶縁膜)
6、24 開口部(下部電極へ通じる開口部、上部電極へ通じる開口部)
8 下部電極(第1の電極)
10 キャビティ(空間)
11 犠牲層
13 エッチング液の入口
18 対向電極(カソード)
20 封止部
22 貫通配線(導電部)
25 接続口(接続流路、支持部の開口)

Claims (16)

  1. 基板に第1の電極を形成し、該第1の電極の上に、該第1の電極へ通じる開口部が設けられた絶縁層を形成し、該絶縁層の上に犠牲層を形成し、該犠牲層の上に、第2の電極を備える振動膜を形成し、外部から前記犠牲層に通じる開口をエッチング液の入口として設け、前記犠牲層をエッチングしてキャビティを形成し、前記エッチング液の入口としての開口を封止する容量型機械電気変換素子の製造方法であって、
    前記開口部と前記犠牲層と前記開口を介して、前記第1の電極と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なって前記エッチングを実行することを特徴とする容量型機械電気変換素子の製造方法。
  2. 前記開口を前記振動膜に形成することを特徴とする請求項1に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  3. 前記振動膜の開口を前記キャビティの一方の端部に対して設け、前記絶縁層の開口部を前記キャビティの他端部に対して設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  4. 前記振動膜の開口と前記絶縁層の開口部の一方を前記キャビティの中央部に対して設け、前記振動膜の開口と前記絶縁層の開口部の他方を前記キャビティの周辺部に対して設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  5. 前記キャビティは、第1のキャビティと該第1のキャビティと接続口により接続された第2のキャビティとを含み、前記第1のキャビティ又は第2のキャビティの少なくとも一方は、前記接続口からエッチング液を導入してエッチングを行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  6. 基板に第1の電極を形成し、該第1の電極の上に絶縁層を形成し、該絶縁層の上に犠牲層を形成し、該犠牲層の上に振動膜を形成し、該振動膜に、エッチング液の入口としての開口を含む複数の開口を設け、該振動膜に第2の電極を設け、前記犠牲層をエッチングしてキャビティを形成し、前記エッチング液の入口としての開口を封止する容量型機械電気変換素子の製造方法であって、
    前記振動膜に設けられた前記第2の電極へ通じる開口と前記犠牲層と前記エッチング液の入口としての開口を介して、前記第2の電極と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なって前記エッチングを実行することを特徴とする容量型機械電気変換素子の製造方法。
  7. 前記振動膜に設けられたエッチング液の入口としての開口を前記キャビティの一方の端部に対して設け、前記振動膜に設けられた第2の電極へ通じる開口を前記キャビティの他端部に対して設けることを特徴とする請求項6に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  8. 前記振動膜に設けられた前記エッチング液の入口としての開口と前記第2の電極へ通じる開口の一方を前記キャビティの中央部に対して設け、前記振動膜に設けられた前記エッチング液の入口としての開口と前記第2の電極へ通じる開口の他方を前記キャビティの周辺部に対して設けることを特徴とする請求項6に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  9. 前記基板は半導体基板又はガラス基板であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
  10. 基板と、該基板に形成された第1の電極と、該基板上に配設された支持部によって該第1の電極と間隔を保って支持されて該第1の電極との間にキャビティを形成した振動膜と、該振動膜に配設された第2の電極を含む容量型機械電気変換素子であって、
    前記第1の電極と前記第2の電極の少なくとも一方は絶縁層により覆われ、
    前記振動膜に、前記キャビティに通じる開口として設けられてその後封止された封止部が設けられ、
    前記絶縁層に、前記第1の電極又は第2の電極へ通じる開口が形成されていることを特徴とする容量型機械電気変換素子。
  11. 基板と、該基板に形成された第1の電極と、該基板上に配設された支持部によって該第1の電極と間隔を保って支持されて該第1の電極との間にキャビティを形成した振動膜と、該振動膜に配設された第2の電極を有する素子部分を複数個含んで構成された容量型機械電気変換素子であって、
    前記第1の電極と前記第2の電極の少なくとも一方は絶縁層により覆われ、
    前記素子部分のうちの第1の素子部分の前記振動膜に、前記キャビティに通じる開口として設けられてその後封止された封止部が設けられ、
    前記第1の素子部分とは別の第2の素子部分の前記絶縁層に、前記第1の電極又は第2の電極へ通じる開口が形成され、
    前記第1の素子部分のキャビティと前記第2の素子部分のキャビティとは、素子部分間に設けた接続口を介して接続されることを特徴とする容量型機械電気変換素子。
  12. 前記振動膜は前記絶縁層を兼ねることを特徴とする請求項10又は11に記載の容量型機械電気変換素子。
  13. 前記基板は半導体基板又はガラス基板であることを特徴とする請求項10から12のいずれか1項に記載の容量型機械電気変換素子。
  14. 請求項11に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法であって、
    前記絶縁層に設けられた前記第1の電極又は第2の電極へ通じる開口と、前記第1の素子部分のキャビティと前記第2の素子部分のキャビティと前記接続口に形成された犠牲層と、前記キャビティに通じる開口であってエッチング液の入口としての開口を介して、前記第1の電極又は第2の電極と外部に設けた対向電極との間で通電する電解エッチングを行なって、前記犠牲層をエッチングして前記第1の素子部分のキャビティと前記第2の素子部分のキャビティを形成することを特徴とする容量型機械電気変換素子の製造方法。
  15. 基板に第1の電極を形成する工程、前記第1の電極の上に絶縁層を形成する工程、前記絶縁層の上に犠牲層を形成する工程、前記犠牲層の上に振動膜を形成する工程、前記振動膜の上に、前記犠牲層と少なくとも一部が電気的接触を保持する様に第2の電極を形成する工程、外部から前記基板と前記第1の電極と前記絶縁層を貫通して前記犠牲層に通じるエッチング開口部を形成する工程、更に前記エッチング開口部を電解エッチング液に浸しながら 前記第2の電極を電解エッチング用の一方の電極として外部に設けた前記電解エッチング液に接している他方の電極との間で通電し、前記犠牲層を電解エッチングすることで前記犠牲層のあった部分を除去してキャビティを形成する工程を含むことを特徴とする容量型機械電気変換素子の製造方法。
  16. 前記第2の電極と前記犠牲層との間に開口を有する振動膜を形成し、該開口を通じて前記第2の電極と前記犠牲層が電気的に導通することを特徴とする請求項15に記載の容量型機械電気変換素子の製造方法。
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