JP4632853B2 - 静電容量型超音波振動子とその製造方法 - Google Patents

静電容量型超音波振動子とその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、静電容量型超音波振動子に関する。
体腔内壁に向けて超音波を照射し、そのエコー信号から体内の状態を画像化して診断する超音波診断法が普及している。この超音波診断法に用いられる機材の1つに超音波内視鏡スコープがある。
超音波内視鏡スコープは、体腔内へ挿入する挿入部の先端に超音波プローブが取り付けてあり、この超音波プローブは電気信号を超音波に変換し体腔内へ照射したり、また体腔内で反射した超音波を受信して電気信号に変換したりするものである。
従来、超音波プローブでは、電気信号を超音波に変換させる圧電素子としてセラミック圧電材PZT(ジルコン酸チタン酸鉛)が使用されてきたが、シリコンマイクロマシーニング技術を用いてシリコン半導体基板を加工した静電容量型超音波トランスデューサ(Capacitive Micromachined Ultrasonic Transducer(以下、c−MUTと称する))が注目を集めている。これは、マイクロマシン(MEMS:Micro Electro−Mechanical System 、超小型電気・機械システム)と総称される素子の1つである。
さて、一方、超音波診断分野において、最近ハーモニックイメージングという診断モダリティが、従来に無い高精度超音波診断が可能ということから脚光を浴びる様になってきた、そのため、体腔内挿入型超音波診断装置において、この診断モダリティの標準装備が不可欠となってきている。したがって、このために、従来の圧電振動子の周波数帯域では不十分で、超音波振動子の更なる広帯域化が望まれていた。
上述の通り、近年マイクロマシンプロセスを用いた静電容量型超音波振動子(cMUT)が注目されつつある。このcMUTは、単に鉛等の重金属を含まず、環境に優しいというだけでなく、広帯域特性が容易に得ることができ、そのため、上述したハーモニックイメージングに適していることは言うまでもない。
図23は、従来におけるcMUTの一例を示す。同図は、特許文献1に開示されたcMUTである。超音波振動子は、複数の容量性マイクロマシン超音波振動子(cMUT)によって形成される。cMUTを構成する各セルは、荷電振動板301を有している。この荷電振動板301は、逆に荷電された基板302に容量性をもって対向する。
この振動板301は、バイアス荷電によって基板302方向へ屈曲する。また、この基板302には、振動板301の振動の中心においてセルの荷電が最大密度となるように、振動板301の中心へ対して隆起した中心部303を有している。高調波による動作のために、セルに給与される駆動パルス波形は、予め歪められている。これは、高調波帯域における送信超音波信号の歪みを低減するために、装置の非線形動作に鑑みてなされたものである。
cMUTセルは、従来通りの半導体プロセスによって加工されるため、バイアス荷電レギュレータ201などの補助振動子回路と一体化され得る。cMUTセルは、更に、マイクロステレオリソグラフィによっても加工することができる。そのため、セルは多様なポリマー及び他の物質を用いて形成される。
この前記超音波観測装置は、高調波により動作させるために前記超音波プローブ内に高耐圧スイッチを設けている。前記超音波観測装置内には、パルス発生手段と、制御手段とを設けている。パルス発生手段は、任意の波形で任意の電圧値を持つパルスを出力できる。制御手段は、前記高耐圧スイッチと前記パルス発生手段の出力を前記超音波振動子の走査タイミングに基づいて制御する。
また、近年、医療用に構成したカプセル部を体腔内に送り込んで、体腔内の画像を得るカプセル型の内視鏡が実用化されつつある(例えば、特許文献1、特許文献2。)。この超音波診断医用カプセルでは、超音波プローブで診断が困難な部位の超音波診断が可能になる。
特表2004−503313号公報 特開2004−350705号公報 特開2004−350704号公報 村上存 他,「グレースケールマスク露光による曲面の光造形に関する研究」,日本機械学会第11回設計工学 システム部門講演会論文集,高松,2001年11月5日,pp.39−pp.42 佐藤康弘 他,「高精度マイクロレンズ作製技術とそのビーム整形素子への応用」,Richoh Technical Report No.29,2003年12月,pp.13−pp.20
しかしながら、図23に示すように、メンブレンは電極間の静電力により湾曲形状となり、下部電極に対向する上部電極上の電荷に偏りが生じる。つまり、湾曲したメンブレンの中央部分はより撓んで下部電極に近くなり、電荷も多く集まって電束密度は高い。また、メンブレン全体が湾曲するために、下部電極に対向する上部電極側では電束が不均一となり電束の方向も上部電極の湾曲に伴って屈曲する。
このようなことから、駆動電圧と屈曲変位との間に非線形性を生じ、振動音源に最初から高周波成分を含むことになってしまう。したがって、振動子特性として、送信音圧が大きく、かつ高調波成分を含まない送信超音波を発生させることが難しかった。
一方、高調波成分という語を、非線形の高調波という意味ではなく、高次の定在波と言う意味で用いる場合がある。これらの高調波は音源から送信されるので、これらの高調波を抑圧しないと、非線形の高調波を使ったイメージングに悪影響(生体から発生した高調波成分かもともと音源に含まれていた高次の定在波かの区別ができなくなってしまい、ハーモニック(高調波)イメージングの場合の大きなS/N低下要因となる。)を及ぼす。
高次の定在波成分は、基本波の整数倍の周波数で発生するが、振動源(音源)が均一な長さや厚さ、均質な材料からなること、更には振動部と非振動部、例えば、メンブレン支持部との境界部が音響的に明瞭であることが前提である。そうでない場合(弾性変形しやすい領域とそうでない領域からなる場合等)は高次の定在波が分散し抑圧されたり、整数倍でないところに発生したりするようになり、ハーモニック(高調波)イメージングに対して悪影響を及ぼさなくなる。
上記の課題に鑑み、本発明では、メンブレンの中心部近傍に弾性変形しにくい領域を構成し、メンブレン周囲に弾性変形しやすい領域を構成し、中心近傍は電極間の電束が電極に垂直になる静電容量型超音波振動子及びその製造方法を提供する。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項1に記載の発明によれば、シリコン基板と、前記シリコン基板の上面に配設された第1の電極と、前記第1の電極と対向し所定の空隙を隔てて配設された第2の電極と、前記第2の電極を支持するメンブレンと、前記メンブレンを支持するメンブレン支持部とからなる振動子セルから構成された振動子エレメントを集積してなる静電容量型超音波振動子であって、前記メンブレンの端部が該メンブレンの中央部よりも相対的に変形しやすくなるように、前記中央部に弾性構造体を配置してなることを特徴とする静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項2に記載の発明によれば、前記メンブレンの中央部よりも相対的に変形する該メンブレンの端部の変位が屈曲変位であることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項3に記載の発明によれば、前記メンブレンの端部に設けられた少なくとも一列の溝を含むことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項4に記載の発明によれば、前記メンブレンは略円形状をしており、前記溝がメンブレン周縁部近傍に略同心円状に設けられている溝列であることを特徴とする請求項3に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項5に記載の発明によれば、前記溝が、略円弧状に複数形成されていることを特徴とする請求項4に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項6に記載の発明によれば、前記溝は、前記メンブレンの上面及び下面のうち少なくとも一方の面に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項に記載の発明によれば、前記メンブレンと前記メンブレン支持部と前記シリコン基板とよって囲まれている空隙部と、該メンブレン支持部の上部との間に犠牲層を除去するための犠牲層除去孔を貫通させたことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項に記載の発明によれば、前記弾性構造体は前記メンブレンの上面に形成され、該弾性構造体は前記メンブレンの表面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項に記載の発明によれば、前記弾性構造体は前記メンブレンの上面に形成され、該弾性構造体は曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項10に記載の発明によれば、前記超音波振動子は、前記振動子エレメントをアレイ状に複数配設したことを特徴とする請求項1〜のうちいずれかに記載の静電容量型超音波振動子を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項11に記載の発明によれば、請求項1〜10のうちいずれかに記載の超音波振動子を搭載した体腔内挿入型超音波内視鏡装置を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項12に記載の発明によれば、請求項1〜10のうちいずれかに記載の超音波振動子を搭載した超音波カプセル内視鏡を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項13に記載の発明によれば、シリコン基板と、前記シリコン基板の上面に配設された第1の電極と、前記第1の電極と対向し所定の空隙を隔てて配設された第2の電極と、前記第2の電極を支持するメンブレンと、前記メンブレンを支持するメンブレン支持部とからなる振動子セルから構成された振動子エレメントを集積してなる静電容量型超音波振動子の製造方法において、化学的エッチングまたはリアクティブイオンエッチングのいずれかにより前記メンブレンの端部に溝を設ける工程と、前記メンブレンの上面で且つ中央部に弾性構造体を形成するグレイスケールマスク工程と、を含むことを特徴とする静電容量型超音波振動子の製造方法を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項14に記載の発明によれば、前記溝は、所定の位置に形成された犠牲層をエッチング処理で除去することにより、前記メンブレンの上面及び下面のうち少なくとも一方の面に形成されることを特徴とする請求項13に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項15に記載の発明によれば、前記溝は、前記第1の電極と前記第2の電極との間の空隙部を設けるために形成された第1の犠牲層の上面に該第1の犠牲層と同一の材質からなる第2の犠牲層を形成し、該第2の犠牲層の上面に前記メンブレンを形成した後、エッチング処理により前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去することにより、前記メンブレンの下面に形成されることを特徴とする請求項13に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項16に記載の発明によれば、前記グレイスケールマスク工程は、前記メンブレンの上面に、該メンブレンの超音波放射面に対して傾斜している弾性構造体を形成する工程であることを特徴とする請求項14、または15に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法を提供することによって達成できる。
上記課題は、特許請求の範囲の請求項17に記載の発明によれば、前記グレイスケールマスク工程、前記メンブレンの上面に、曲面を有する弾性構造体を形成する工程であることを特徴とする請求項14、または15に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法を提供することによって達成できる。
メンブレンの中央部近傍に弾性変形しにくい領域を、メンブレン周縁近傍に弾性変形しやすい領域を構成することにより、中央近傍は電極間の電束が電極面に対して垂直になり、印加電圧と変位との間に非線形性を生じることがなくなり、さらに、メンブレン全体として大きな変位をすることができる。
<第1の実施形態>
本実施形態では、メンブレンの中心部近傍に弾性変形しにくい領域を構成し、メンブレン周囲に弾性変形しやすい領域を構成し、中心近傍は電極間の電束が電極に垂直になるようにして、メンブレン全体として大きな変位をする構造を有し、かつ、駆動電圧と変位との関係に非線形性を生じない、即ち、高調波成分を含まない、ハーモニックイメージングに適したcMUTについて説明する。
図1は、本実施形態におけるcMUTセルの概念図を示す。cMUTセル200のメンブレン201は、メンブレン支持部204近傍で湾曲(湾曲部202)し、メンブレン中央部203で平面形状となっている。湾曲部202は、メンブレンの円周近傍に同心円状の溝列を形成することにより、メンブレンが弾性変形しやすいようにして形成されている。
このように、メンブレンの中央部近傍に弾性変形しにくい領域を、メンブレン端部側近傍に弾性変形しやすい領域を構成することにより、中央近傍は電極間の電束が電極面に対して垂直になり、さらに、メンブレン全体として大きな屈曲振動変位をすることができる。
それでは、以下に本発明の実施の形態について説明する。
図2は、超音波内視鏡装置を説明する図である。図2に示すように本実施形態の超音波内視鏡装置1は、超音波内視鏡(以下、内視鏡と略記する)2と、内視鏡観察装置3と、超音波観測装置4と、モニタ5とから構成される。
超音波内視鏡(以下、内視鏡と略記する)2は、後述する静電型超音波振動子を備える。内視鏡観察装置3は、照明光を供給する光源部(不図示)及び図示しない撮像素子の駆動及びこの撮像素子から伝送される電気信号の各種信号処理を行って内視鏡観察画像用の映像信号を生成する信号処理部を備える。
超音波観測装置4は、前記静電型超音波トランスデューサの駆動及びこの静電型超音波トランスデューサから伝送される電気信号の各種信号処理を行って超音波断層画像用の映像信号を生成する信号処理部を備える。モニタ5は、この超音波観測装置4及び前記内視鏡観察装置3で生成された映像信号を基に観察用画像を表示する。
前記内視鏡2は、挿入部11と、操作部12と、ユニバーサルコード13から構成される。挿入部11は、体腔内に挿入される細長の部分である。操作部12は、この挿入部11の基端側に位置する。ユニバーサルコードは、この操作部12の側部から延出している。
前記ユニバーサルコード13の基端部には、前記内視鏡観察装置3に接続される内視鏡コネクタ14が設けられている。この内視鏡コネクタ14の先端部には前記内視鏡観察装置3の光源部に接続される照明用コネクタ14aが設けられている。この内視鏡コネクタ14の側部には前記信号処理部に電気接続される図示しない電気コードが着脱自在に接続される電気コネクタ14aが設けられている。
また、この内視鏡コネクタ14の基端部からは前記超音波観測装置4に電気的に接続される超音波コネクタ15aを有する超音波ケーブル15が延出している。
前記挿入部11は、先端側から順に、先端部6と、湾曲部7と、可撓管部8とから構成されている。先端部6は、硬質部材で形成したものである。湾曲部7は、この先端部6の基端側に連設する湾曲自在な部分である。可撓管部8は、この湾曲部7の基端側に連設して前記操作部12の先端側に至る細径かつ長尺で、可撓性を有する部分である。
前記先端部6には、内視鏡観察部20と、超音波観察ユニット21が設けられている。内視鏡観察部20は、直視による内視鏡観察を行う観察光学部及び照明光学部が配置されている。超音波観察ユニット31は、超音波を送受する複数の超音波トランスデューサ素子を配列して超音波走査面が形成されている。
前記操作部12には、アングルノブ16、送気・送水ボタン17a、吸引ボタン17b、処置具挿入口18、各種操作スイッチ19等が設けられている。アングルノブ16は、前記湾曲部7を湾曲制御するものである。送気・送水ボタン17aは、送気及び送水操作を行うためのボタンである。
吸引ボタン17bは、吸引操作を行うためのボタンである。処置具挿入口18は、体腔内に導入する処置具の入り口となる部分である。各種操作スイッチ19は、前記モニタ5に表示させる表示画像を切り換えたり、フリーズ、レリーズ等の指示を行ったりするための各種操作のスイッチである。なお、符号9は患者の口腔に配置されるマウスピースである。
先端部6の先端側には超音波観察を行うための超音波観察ユニット21が配置されている。また、前記先端部6の内視鏡観察部20には斜面部が形成されている。この斜面部には観察部位に照明光を照射する照明光学部を構成する照明レンズカバー、観察部位の光学像をとらえる観察光学部を構成する観察用レンズカバー、前記処置具挿入口18から導入された処置具が突出する開口である鉗子出口が設けてある。
超音波観察ユニット21は、超音波の送受信を行う静電容量型超音波振動子(cMUT)と、この超音波振動子が収納され前記先端部6に取付け固定されるハウジング部とで主に構成されている。
静電容量型超音波振動子cMUTは、シリコンマイクロマシーニング技術を用いてシリコン半導体基板を加工したものである。静電容量型超音波振動子は、シリコンプロセスによって完全にクリーンな環境で操作シーケンスにしたがって忠実に自動で製造される。
静電容量型超音波振動子は、駆動制御信号を入出力する最小単位である超音波振動子エレメント(または、単に「エレメント」という)が複数配列されたものから構成される。このエレメントは、振動子セル(または、単に「セル」という)と呼ばれる単位の振動子より構成される。セルは、後述するように、1つのキャビティ(空隙部)を構成する要素群をいう。
以下では、メンブレンの上面と下面の一方または両方に溝列を形成した静電容量型超音波振動子について説明する。
図3は、本実施形態における溝列をメンブレン上面に配置したcMUT振動子エレメントの断面を示す。同図において、静電容量型超音波振動子エレメント31は、シリコン基板32、下部電極33、誘電体膜34、メンブレン支持部35、メンブレン36、キャビティ(空隙部)40、上部電極39、接地側電極パッド37、拡散層38、信号入出力端子電極パッド41、基板スルーホール42、基板スルーホール配線42a、導通孔(ヴィアホール)43、ヴィアホール配線44、溝列45から構成される。
メンブレン36は、端部がメンブレン支持部35により固定された振動膜である。メンブレン36の構成要素の1つに、上部電極39が含まれている。シリコン基板32の上面に下部電極33が形成され、その上に誘電体膜39(例えば、SiO2)が形成されている。メンブレン36の上面側には、溝列45が設けられている。
シリコン基板32の底面に設けられている信号入出力端子電極パッド43は、基板スルーホール42の表面に設けられた基板スルーホール配線42aにより、下部電極33と電気的に導通されている。シリコン基板42の底面表面はシリコン酸化膜42aで被膜されている。
上部電極39は、ヴィアホール43のヴィアホール配線44と導通している。接地側電極パッド37は、上部電極39をGNDに接続するために、ヴィアホール43に形成したヴィアホール配線44をシリコン基板32の底面に電気的に導通させるためのパッドである。
誘電体膜34は、キャビティ40を挟んだ上部電極39と下部電極33間の静電容量を増加させるためのものである。拡散層38は、電子あるいは正孔がほとんど存在しない状態になっている層である。
なお、キャビティ(空隙部)40は、メンブレン36とメンブレン支持部35と下部電極33及び誘電体膜34とで囲まれた空間のことをいう。また、上述したように、図中の破線で囲まれた部分60をセルという。なお、メンブレン36は、図7で後述するように、製造工程上複数のメンブレン膜から構成されている。
また、シリコン基板32は、拡散層38の形成により、電極とシリコン基板との間にオーミックコンタクトを実現し、上部電極39が接地電極パッド37に導通する構造となっている。
以下に、静電容量型超音波振動子31の動作について説明する。上部電極39と下部電極33の一対の電極に電圧をかけることで電極間が引っ張りあい、電圧を0にすると元に戻る。この振動動作によってメンブレン36が振動した結果、超音波が発生し、メンブレンの上方向に超音波が照射される。
図4は、本実施形態における溝列をメンブレン下面に配置したcMUT振動子エレメントの断面を示す。同図では、メンブレン36の下面側に溝列46を設けている。それ以外の構造は、図3と同様である。
図5は、本実施形態における溝列をメンブレン上下面に配置したcMUT振動子エレメントの断面を示す。同図では、メンブレン36の上面側及び下面側にそれぞれ、溝列45,46を設けている。それ以外の構造は、図3と同様である。
なお、図3−図5において、溝列はメンブレンの両端にそれぞれ2こずつ形成されているが、これに限定されず、何本でもよい。また、図5において、溝列45,46の位置が上下揃っているが、これに限定されず、相対的にずれていてもよい。以下で説明するcMUTについても同様である。
図6は、本実施形態における溝列がメンブレン上面に配置され、犠牲層除去孔がメンブレンの一部に設けられているcMUT振動子エレメントの断面を示す。犠牲層除去孔47は、製造過程においてキャビティ40を形成するときに設けられる孔である。
図7は、本実施形態における溝列がメンブレン上面に配置され犠牲層除去孔の一方の開口部がキャビティ側壁に設けられ、他方の開口部がメンブレン支持部表面に設けられているcMUT振動子エレメントの断面を示す。同図では、メンブレン支持部35の上部49からキャビティ40の側面50に向かって傾斜した犠牲層除去孔48が設けられている。
このような構造では、犠牲層除去孔48がメンブレン領域に設けられていないので、メンブレンの振動に影響を与え難い。また、犠牲層除去孔を塞ぐために、上面から犠牲層除去孔閉塞部材(SiN)等で成膜するが、このとき、犠牲層除去孔からキャビティ40の内部に犠牲層除去孔閉塞部材が入ってキャビティ40内で堆積するおそれがある。しなしながら、図7のように犠牲層除去孔が傾斜していると、キャビティ40の内部に直接犠牲層除去孔閉塞部材が体積するのを防止することができる。
図8は、本実施形態における溝列がメンブレン下面に配置され犠牲層除去孔がメンブレン支持部表面に設けられているcMUT振動子エレメントの断面を示す。メンブレン下面に溝列46、及び犠牲層除去孔47が設けられている。
図9は、本実施形態における溝列がメンブレン上面に配置され犠牲層除去孔の一方の開口部がキャビティ側壁に設けられ、他方の開口部がメンブレン支持部表面に設けられ、さらにメンブレンの下面に溝列が形成されたcMUT振動子エレメントの断面を示す。図9は、3で説明したように、メンブレン36の下面に溝列46が形成されている。また、図7で説明したように、メンブレン支持部35の上部49からキャビティ40の側面50に向かって傾斜した犠牲層除去孔48が設けられている。
なお、図6−図9において、犠牲層除去孔47,48の個数は本実施形態に限定されず、何個でもよい。
図10は、図6のcMUTセルの上面図を示す。図10は、図6の破線で囲まれた部分のセル70の上面を示している。上部電極膜39は、上部電極39aと上部電極接続配線39bとを構成している。同図に示すように、溝列45は、メンブレンの周縁部に同心円の弧状に形成されている。従って、溝列の集積している部分は変形しやすいので、湾曲しやすい。また、犠牲層除去孔47はメンブレン上に形成されている。
セル70のメンブレンの中央の領域71は、メンブレンのうち溝列を形成していない領域で、相対的に弾性変形しにくい領域を示している。下部電極に対応する上部電極として実際に機能する上部電極の径は、この領域71の径にほぼ等しい。
図11は、図7のcMUTセルの上面図を示す。図11は、図7の破線で囲まれた部分のセル70の上面を示している。48aは、犠牲層除去孔48の犠牲層除去孔開口部を示している。
セル80のメンブレンの中央の領域81は、メンブレンのうち溝列を形成していない領域で、相対的に弾性変形しにくい領域を示している。下部電極に対応する上部電極として実際に機能する上部電極の径は、この領域81の径にほぼ等しい。
同図に示すように、溝列45は、メンブレンの端部側に同心円の弧状に形成されている。従って、溝列の集積している部分は変形しやすいので、湾曲しやすい。また、犠牲層除去孔48の一端の開口部48aはメンブレン支持部35上に形成されている。
図10及び図11より、メンブレンの形状が円板で、変形し易い領域(溝列部分)がこの円板の周縁部に配置し、相対的に変形しにくい領域が該円板の中央部に配置されている。また、周縁部に配置する容易に変形する領域(溝列部分)は、径方向には変形しやすく、円周方向には変形しにくいようになっている。
径方向には変形しやすく、円周方向には変形しにくい溝列部分は、同心円状に形成した少なくとも一本の溝列である。そして、メンブレンの上方から見た場合、その同心円状に配置した溝列は、破線状の円のような形状をしている。すなわち、弧が同心円状に複数形成されている。
なお、本実施形態では、径が同じ長さの弧が複数あって、破線上の円をなし、その破線上の円であって径が異なるものが同心円状に複数形成されるように、溝列を形成したが、これに限定されず、メンブレンの端部近傍に溝列が形成されればどのような形状でもよい。例えば、メンブレンを上方から見たとき、円形の溝列であって、径が異なるものが複数同心円状に設けられていてもよい。また、溝列の断面の形状は凹形状に限定されず、例えば、V字形状、U字形状でもよい。すなわち、メンブレンの中央部分に対して、相対的に変形しやすくなればよい。
図12−図14は、図7のcMUT振動子の製造工程を示す。まず、低抵抗のN型シリコン基板90(厚さ約100〜500μm)の上表面に酸化膜(SiO2)で、マスクする。マスク形成は、Wet酸化法により、厚さ約3000〜4000Åの酸化膜を形成する。そして、フォトリソグラフィー工程で下部電極スルーホール電極部91を形成するためのパターンニングを行い、エッチング工程でパターンニングした酸化膜を除去する。
次に、ICP−RIE(Inductively Coupled Plasma Reactive Ion Etching:誘導結合型プラズマ反応性イオンエッチング)を行うことにより、マスクされていない部分に貫通孔91が開く。
次に、拡散層92をシリコン基板90の両面に形成する(S1)。マスク形成工程、フォトリソグラフィー工程、エッチング工程により、拡散層92を形成する部分以外をSiO2でマスクする。それからマスクされていない部分に対して、N型のイオンを注入して、熱処理を行うことにより、N型の拡散層を形成する。これをシリコン基板90の両面の所定位置について行う。
次に、シリコン基板90の全表面(貫通孔91内の壁面も含む)に絶縁膜93を形成する(S2)。次に、拡散層92を覆っている絶縁膜93の一部を除去して、基板背面側コンタクトヴィアホール94を形成する。その後、その基板背面側コンタクトヴィアホール94の孔壁面及びその周辺部分に金属膜を設けて、コンタクト電極パッド95を形成する。
次に、絶縁膜93(上面側)と貫通孔91の内壁及び貫通孔の下方の開口周辺に、電極膜(Pt/Ti)96を形成する(S3)。電極の材質はPt/Tiに限定されず、Au/Cr、Mo,W、リン青銅、Alなどでもよい。
次に、誘電体膜97(SrTiO3)を電極膜96の上にスパッタ、CVD等の手段で形成する(S3)。誘電体膜97は、SrTiO3に限定されず、SiN、チタン酸バリウムBaTiO3、チタン酸バリウム・ストロンチウム、五酸化タンタル、酸化ニオブ安定化五酸化タンタル、酸化アルミニウム、または酸化チタンTiO2等の高誘電率を有する材料を用いてもよい。いずれもスパッタやCVDでの成膜が可能である。
次に、メンブレン支持層98を形成する(S4)。メンブレン支持部を形成する部分以外をマスクした後、CVDによりSiN層を形成して、マスクを除去する。そうすると、メンブレン支持部98が形成されている。
次に、メンブレン支持部98及び絶縁膜97の上面に犠牲層99としてポリシリコンを充填する(S4)。なお、本実施形態では、犠牲層にポリシリコンを用いたが、例えばSiO2等エッチングできる部材であれば特に限定されない。
次に、犠牲層99をメンブレン支持部98の高さに揃えるために、表面平坦化処理を行う(S5)。表面平坦化処理は、例えば、研磨またはイオンエッチングにより、余分な犠牲層を除去する。
次に、平坦化された面に対して、犠牲層封止膜100としてSiN膜を形成する(S6)。犠牲層封止膜100は、後にメンブレンの最下層となる膜である。
次に、犠牲層除去孔101を形成する(S7)。ここでは、メンブレン支持部98の上部に対応する犠牲層封止膜100の部分から、犠牲層99が充填されている部分(後にキャビティとなる部分)に向かって犠牲層除去孔101を形成する。例えば、S6の処理後のシリコン基板90を傾けた状態にし、メンブレン支持部98の上面から犠牲層99が充填されている部分(後にキャビティとなる部分)に向かってイオンエッチングを行う。
次に、エッチングにより犠牲層99を除去する(S8)。本実施形態ではポリSiを犠牲層に用いているので、エッチャーとしてXeF2を用いてエッチングして、犠牲層99を犠牲層除去孔101から除去する。そうすると、キャビティ102が形成されている。
次に、犠牲層除去孔遮断膜(SiN膜)103を形成して、犠牲層除去孔101を塞ぐ(S9)。さらにエッチングにより、溝104を形成して、拡散層92を露出させる。
次に、エレメント上面と、溝104の内壁及び底部に電極膜(上部電極)105を形成する(S10)。次に、メンブレン上に溝形成用レジスト106を形成する。溝形成用レジスト106は、メンブレンの両端(メンブレン支持部側)に設ける(S11)。
次に、溝形成用レジスト106間を電極保護膜107で充填する。そして、平坦化処理をして、電極保護膜107の高さを溝形成用レジストと同じ高さにする(S12)。そして、溝形成用レジスト106を除去する(S13)。そうすると、溝列108が形成されている。
なお、本実施形態において、電極膜(及びコンタクト層)の形成、すなわち溝内にある電極を形成する処理(導体化処理)では、イオン注入もしくはCVD(Chemical Vapor Deposition:化学気相成長方法)と拡散処理、またはPVD(Physical Vapor Deposition:物理気相成長法)により行われる。
図15は、図8のcMUT振動子の製造工程を示す。まず、上記で説明したS1〜S5までの工程を行う。次に、溝列形成用犠牲層パターン110を犠牲層99の上面の所定位置に形成する(S5−2)。溝列形成用犠牲層パターン110は、犠牲層99と同一の材質である。次に、溝列形成用犠牲層パターン110間をメンブレン溝形成層111(SiN膜)で充填する。そして、平坦化処理をして、メンブレン溝形成層111の高さを溝列形成用犠牲層パターン110と同じ高さにする(S5−3)。
次に、SiN層112を形成する(S6−1)。そして、S7と同様に、犠牲層エッチング用孔114を形成して、エッチングにより犠牲層99及び溝列形成用犠牲層パターン110を除去する(S8−1)。そうすると、キャビティ113が形成されている。その後は、上記のS9以降の工程を行う。
本実施形態では、一例として図7及び図8のcMUTの製造方法について説明したが、その他の図面のcMUTもこれらと同様にして製造することができる。なお、メンブレンの上下面にそれぞれ溝列を設ける場合も、図12〜図15を組み合わせればよい。
以上より、メンブレンの中央部近傍に弾性変形しにくい領域を、メンブレン端部側近傍に弾性変形しやすい領域を構成することにより、中央近傍は電極間の電束が電極面に対して垂直になり、さらに、メンブレン全体として大きな変位をすることができる。そのため、超音波送信において、送信圧力が大きくなり、かつ高調波成分を含まない。
また、一端はキャビティ、他端はメンブレン支持部で開口した犠牲層除去孔を設けることにより、犠牲層除去孔がメンブレンの振動に影響を与えることがなく、犠牲層除去孔を塞ぐ材料がキャビティ内に堆積するのを防止することができる。
なお、本実施形態では、図2に示す超音波内視鏡装置を用いて説明したが、これに限定されず、カプセル型超音波内視鏡にも本実施形態にかかるcMUTを用いることもできる。また、本実施形態では、メンブレンは、上面から見た場合、略円形の形状のものを用いたが、これに限定されず、例えば、多角形、楕円等の形状であってもよい。
<第2の実施形態>
本実施形態では、メンブレンに対して傾斜している面を少なくとも1箇所備える弾性体がメンブレンの上面に形成されたcMUTについて説明する。なお、本実施形態におけるcMUTは、第1の実施形態と同様に、超音波内視鏡装置に限定されず、カプセル型超音波内視鏡に搭載してもよい。
図16は、本実施形態におけるcMUT(その1)を示す。図16は、メンブレンに対して傾斜している面を少なくとも1箇所備えるドーム状の弾性体120がメンブレンの上面に形成されたcMUTを示す。
このcMUTは、図6のcMUTのメンブレン36の円形(溝列45よりも内側)の中央部分にドーム状の形状の堆積物(弾性体120)を形成したものである。この弾性体120は、例えば、SiO、SiN、またはポリシリコンにより形成されるが、これらに限定されない。なお、犠牲層除去孔は省略している。
弾性体120は、第1の実施形態を考慮して、溝列よりも内側(メンブレン中央部)に形成する。なぜならば、溝列や溝列よりも外側(メンブレン端部側)に弾性体を形成すると、溝列部分が弾性変形するのを妨げるからである。さらに、溝列よりも内側(メンブレン中央部)に弾性体を形成することにより、第1の実施形態におけるメンブレン中央部近傍の領域について、より弾性変形しにくいようにすることができる。
図16のcMUTを用いることにより、超音波ビームが放射されるメンブレン表面を面音源ではなくて点音源にすることができる。点音源からの超音波の合成波面は、合成波面での位相が揃っているので、きれいな平面波になり得る。しかしながら、面音源からの超音波の合成波は、合成波面での位相が揃わない場合があるので、歪みのある合成波面となる。合成波面の歪みは音響レンズなどでビーム収束した場合、得られる超音波画像にも歪みが発生し、S/Nの悪い像となってしまう。
図17は、本実施形態におけるcMUT(その2)を示す。図17は、メンブレンに対して傾斜している面を弾性体131,132がメンブレン36の上面に形成されている。この弾性体131,132は、例えば、SiO、SiN、またはポリシリコンにより形成されるが、これらに限定されない。
同図において、弾性体131,132の上面はそれぞれ垂直方向に対してθ1,θ2だけ傾いた斜面を有する。この場合、上部電極−下部電極間に電圧が印加されると、メンブレン36が振動してメンブレン表面(この場合、弾性体131,132の斜面の表面)から超音波ビームが放射される。このとき、超音波ビームは弾性体131,132の傾斜面に対して垂直方向に超音波は放射される。各弾性体131,132から放射された超音波ビームは1点に集束するように、弾性体の傾斜角度θ1,θ2は調整されている。
これにより、超音波ビームを集束させると、音響焦点でのビーム幅が細くなり、感度も高くなる。
図16のcMUTは超音波画像の空間分解能の向上に、図17のcMUTは画像の輝度向上につながる。
図18及び図19は、図16のcMUTの製造工程を示す。本実施形態では、グレイスケールマスクを利用した方法(例えば、非特許文献1、非特許文献2)により、メンブレンの上面に半球体が形成されたcMUTを製造する。この方法では、マスクに与えた透過率分布によってレジストの形状をコントロールすることができる。
この方法は、グレイスケールマスクを利用したフォトリソグラフィによるレジストパターン形成と、異方性ドライエッチングによるレジストパターンの基板への転写の2つの大きなプロセスから構成される。
まず、ドーム状構造の設計データをフォトレジストパターンの形状に変換する。この工程では、作製するドーム状構造の形状に対してエッチング時の形状変化を考慮した補正を行い、エッチング後に目的の形状が得られるようにレジストの形状を設定している。
エッチング時の形状変化はエッチング装置の種類、エッチングガス、基板の材料などに依存しており、ここでは、エッチング時の形状変化を推定するエッチングモデルを設定して利用している。
次に、レジストパターンの設計データに応じて、グレイスケールマスクの透過率分布を決定し、マスクを作製する。このグレイスケールマスクは、微小な開口パターンが多数配置され、開口部分と遮光部分の面積比によって透過率を調整する面積階調タイプのマスクである。一方、透過率をマスク内で段階的に変化させる様に、遮光粒子の濃度をマスク内で変化させて形成するグレースケールマスクも勿論可能である。
フォトリソグラフィ工程においては、露光装置に依存してマスク上の透過率分布とレジストに照射される光の強度分布にズレが生じるため、露光装置による影響を見積もるためのフォトリソグラフィを設定し、マスクの透過分布決定のために利用している。なお、本明細書では、フォトリソグラフィモデルについての詳細な説明は省略するが、マスクパターンに照射された光が露光装置の光学系を通ってレジスト上に露光される際の応答関数に基づいたモデルを用いている。作製したフォトマスクを利用してレジストパターンを露光し、異方性ドライエッチングによってレジスト形状を基板に転写すればドーム状構造が完成する。
本実施形態では、第1の実施形態で説明したような工程を経て、溝列がフォトレジスト145で充填され、その上からドーム状構造弾性体前駆層(例えば、SiO、SiN、またはポリシリコン等)144が形成されたcMUTを作製する。そのドーム状構造弾性体前駆層144の上に、フォトレジスト層143を形成する。
そのフォトレジスト層143に、上述したグレイスケールマスク142を介して平行紫外光141を照射する(S21)。グレイスケールマスク142には、上述の通り、透過率分布142a,142bが設定されている。グレイスケールマスク142は、銀を添加することでこの透過率分布を設定している。銀の密度に応じて、平行紫外光141の透過率が変わってくる。
そうすると、グレイスケールマスク142に基づいて、フォトレジスト143にレジストパターンが露光される(S22)。このとき、フォトレジスト143には、ドーム状部分143aと、平面部分143bとが形成されている。
その後、異方性ドライエッチングによって、レジストパターン143の形状をドーム状構造弾性体前駆層144に転写する(S23)。そうすると、レジストパターン143を介してドーム状構造弾性体前駆層144が徐々にエッチングされる。144aは、エッチングされた部分を示す。144bは、エッチングにより形成された部分を示す。
このとき、実際には、レジストパターン143自体も同時に徐々にエッチングされているが、その様子は図18及び図19では省略している。そして、対象となるドーム状構造弾性体の形状が形成されれば、ドーム状構造弾性体前駆層144のエッチングを終了する(S24)。
最後に、フォトレジスト143と溝に埋まったレジスト145とを除去すれば、図16のcMUTが完成する(S25)。なお、図17のcMUTについても、図18及び図19の方法で同様に形成することもできる。
以上より、メンブレンの中央部で屈曲変形しにくく、周辺部に屈曲し易い部分を有するcMUTにおいて、メンブレンに上接する様に弾性構造体を配置し、その弾性構造体の表面が、メンブレンに対して傾斜した面を少なくとも1つ持った弾性構造体をセル単位で備えることができる。また、その弾性構造体の表面を半曲面にしてもよい。これらメンブレンに上接させて配置させる構造体の形状は、上記の構造に限定されるものではなく、必要に応じて適宜形状を決めることができる。
また、本実施形態にかかるcMUTは、グレイスケールマスクを使うことによって製造することができる。
<第3の実施形態>
本実施形態は、第2の実施形態によるcMUTを実装したものである。本実施形態では、超音波ビームを集束させるための音響レンズをメンブレンの上方に設けたcMUTについて説明する。本実施形態は、図17のcMUTと同様の効果に、音響レンズなどで超音波ビームを集束させるができる。なお、本実施形態におけるcMUTは、第1の実施形態と同様に、超音波内視鏡装置に限定されず、カプセル型超音波内視鏡に搭載してもよい。
図20は、本実施形態におけるパッケージングされたcMUTの外観構造を示す。このパッケージの中には全cMUTセルが並列接続されたcMUTチップが実装されていて、そのcMUTセル構造の一例が、例えば第1又は第2の実施形態で示したcMUTである。
図20において、パッケージングされたcMUTの外観構造は、音響レンズ150,エポキシシール151,メタルパッケージ152、端子水密シールカバー筒153,同軸ケーブル154から構成される。
音響レンズ150は、超音波ビームを集束させるためのものである。メタルパッケージ152は、cMUTを格納するためのハウジング部材である。以下、メタルパッケージ152をハウジング部材という。エポキシシール151及び端子水密シールカバー筒153は、端子部分を支持したり、端子部分を被覆したり、防水したり等のためのものである。同軸ケーブル154は、超音波観測装置4からcMUTに超音波信号を送信したり、cMUTから超音波観測装置4へ超音波信号を送信したりするためのものである。
以下では、音響レンズ150を凸面形状または凹面形状にしたcMUTについて説明する。
図21は、本実施形態におけるメンブレンの上方に凸形状の音響レンズを設けたcMUTを示す。cMUT155は、複数のエレメントまたはアレイから構成されている。cMUT155はハウジング部材152に格納されており、そのハウジング部材の天井部分のうちメンブレンの超音波放射面の上方にかかる部分に凸形状の音響レンズ150a(例えば、シリコーン樹脂等で構成されている)が設けてある。
cMUT155に電圧が印加されると、個々のセルのメンブレンが振動し、超音波ビームがメンブレン面に対して垂直方向に放射される。すなわち、超音波放射面である各セルのメンブレンから図の上方向に平行に超音波ビームが放射される。これらの超音波ビームは、音響レンズ150aを通過すると、同図に示すように、1点に集束する。
図22は、本実施形態におけるメンブレンの上方に凹形状の音響レンズを設けたcMUTを示す。cMUT155は、複数のエレメントまたはアレイから構成されている。cMUT155は、ハウジング部材152に格納されており、そのハウジング部材152の天井部分のうちメンブレンの超音波放射面の上方にかかる部分に凹形状の音響レンズ150b(例えば、エポキシ樹脂等で構成されている)が設けてある。
cMUT155に電圧が印加されると、個々のセルのメンブレンが振動し、超音波ビームがメンブレン面に対して垂直方向に放射される。すなわち、超音波放射面である各セルのメンブレンから図の上方向に平行に超音波ビームが放射される。これらの超音波ビームは、音響レンズ150bを通過すると、同図に示すように、1点に集束する。
なお、音響レンズの材質を通過する音速が水を通過する音速よりも小さい場合には、凸形状の音響レンズを用いる。音響レンズの材質を通過する音速が水を通過する音速よりも大きい場合には、凹面形状の音響レンズを用いる。
なお、第1〜第3の実施形態において、静電容量型超音波振動子エレメントを複数配列してアレイ状にしたものを備えた超音波プローブを超音波内視鏡装置またはカプセル型超音波内視鏡に搭載してもよい。
以上より、超音波ビームを集束させることにより、空間分解能を向上させることができる。また、材質の違いにより、音響レンズの形状を凹面形状か凸面形状にすることができる。なお、ハウジング部材152の内部は音響伝播媒体を充たす必要があり、そのためにハウジングキャップ部には音響伝播媒体の流入流出を促すための孔を設ける必要がある。
第1の実施形態におけるcMUTセルの概念図を示す。 第1の実施形態における超音波内視鏡装置を説明する図である。 第1の実施形態における溝列をメンブレン上面に配置したcMUT振動子エレメントの断面を示す。 第1の実施形態における溝列をメンブレン下面に配置したcMUT振動子エレメントの断面を示す。 第1の実施形態における溝列をメンブレン上下面に配置したcMUT振動子エレメントの断面を示す。 第1の実施形態における溝列がメンブレン上面に配置され、犠牲層除去孔がメンブレンの一部に設けられているcMUT振動子エレメントの断面を示す。 第1の実施形態における溝列がメンブレン上面に配置され犠牲層除去孔の一方の開口部がキャビティ側壁に設けられ、他方の開口部がメンブレン支持部表面に設けられているcMUT振動子エレメントの断面を示す。 第1の実施形態における溝列がメンブレン下面に配置され犠牲層除去孔がメンブレン支持部表面に設けられているcMUT振動子エレメントの断面を示す。 第1の実施形態における溝列がメンブレン上面に配置され犠牲層除去孔の一方の開口部がキャビティ側壁に設けられ、他方の開口部がメンブレン支持部表面に設けられ、さらにメンブレンの下面に溝列が形成されたcMUT振動子エレメントの断面を示す。 図6のcMUTセルの上面図を示す。 図7のcMUTセルの上面図を示す。 図7のcMUT振動子の製造工程(その1)を示す。 図7のcMUT振動子の製造工程(その2)を示す。 図7のcMUT振動子の製造工程(その3)を示す。 図8のcMUT振動子の製造工程を示す。 第2の実施形態におけるcMUT(その1)を示す。 第2の実施形態におけるcMUT(その2)を示す。 図16のcMUTの製造工程(その1)を示す。 図16のcMUTの製造工程(その2)を示す。 第3の実施形態におけるパッケージングされたcMUTの外観構造を示す。 第3の実施形態におけるメンブレンの上方に凸形状の音響レンズを設けたcMUTを示す。 第3の実施形態におけるメンブレンの上方に凹形状の音響レンズを設けたcMUTを示す。 従来におけるcMUTの一例を示す。
符号の説明
200 cMUTセル
201 メンブレン
202 湾曲部
203 メンブレン中央部
204 メンブレン支持部
1 超音波内視鏡装置
2 超音波内視鏡
3 内視鏡観察装置
4 超音波観測装置
5 モニタ
31 静電容量型超音波振動子エレメント
32 シリコン基板
33 下部電極
34 誘電体膜
35 メンブレン支持部
36 メンブレン
37 接地側電極パッド
38 拡散層
39 上部電極
40 キャビティ
41 信号入出力端子電極パッド
42 基板スルーホール
42a 基板スルーホール配線
43 導通孔(ヴィアホール)
44 ヴィアホール配線
45,46 溝列
47,48 犠牲層除去孔
120,131,132 弾性体
150(150a,150b) 音響レンズ
152 メタルパッケージ(ハウジング部材)
155 cMUT

Claims (17)

  1. シリコン基板と、前記シリコン基板の上面に配設された第1の電極と、前記第1の電極と対向し所定の空隙を隔てて配設された第2の電極と、前記第2の電極を支持するメンブレンと、前記メンブレンを支持するメンブレン支持部とからなる振動子セルから構成された振動子エレメントを集積してなる静電容量型超音波振動子であって、
    前記メンブレンの端部が該メンブレンの中央部よりも相対的に変形しやすくなるように、前記中央部に弾性構造体を配置してなることを特徴とする静電容量型超音波振動子。
  2. 前記メンブレンの中央部よりも相対的に変形する該メンブレンの端部の変位が屈曲変位であることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子。
  3. 記メンブレンの端部に設けられた少なくとも一列の溝を含むことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子。
  4. 前記メンブレンは略円形状をしており、前記溝がメンブレン周縁部近傍に略同心円状に設けられている溝列であることを特徴とする請求項3に記載の静電容量型超音波振動子。
  5. 前記溝が、略円弧状に複数形成されていることを特徴とする請求項4に記載の静電容量型超音波振動子。
  6. 前記溝は、前記メンブレンの上面及び下面のうち少なくとも一方の面に形成されていることを特徴とする請求項3に記載の静電容量型超音波振動子。
  7. 前記メンブレンと前記メンブレン支持部と前記シリコン基板とよって囲まれている空隙部と、該メンブレン支持部の上部との間に犠牲層を除去するための犠牲層除去孔を貫通させたことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子。
  8. 前記弾性構造体は前記メンブレンの上面に形成され、
    該弾性構造体は前記メンブレンの表面に対して傾斜していることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子。
  9. 前記弾性構造体は前記メンブレンの上面に形成され、
    該弾性構造体は曲面を有することを特徴とする請求項1に記載の静電容量型超音波振動子。
  10. 前記超音波振動子は、前記振動子エレメントをアレイ状に複数配設したことを特徴とする請求項1〜のうちいずれかに記載の静電容量型超音波振動子。
  11. 請求項1〜10のうちいずれかに記載の超音波振動子を搭載した体腔内挿入型超音波内視鏡装置。
  12. 請求項1〜10のうちいずれかに記載の超音波振動子を搭載した超音波カプセル内視鏡。
  13. シリコン基板と、前記シリコン基板の上面に配設された第1の電極と、前記第1の電極と対向し所定の空隙を隔てて配設された第2の電極と、前記第2の電極を支持するメンブレンと、前記メンブレンを支持するメンブレン支持部とからなる振動子セルから構成された振動子エレメントを集積してなる静電容量型超音波振動子の製造方法において、
    学的エッチングまたはリアクティブイオンエッチングのいずれかにより前記メンブレンの端部に溝を設ける工程と、
    前記メンブレンの上面で且つ中央部に弾性構造体を形成するグレイスケールマスク工程と、を含むことを特徴とする静電容量型超音波振動子の製造方法。
  14. 前記溝は、所定の位置に形成された犠牲層をエッチング処理で除去することにより、前記メンブレンの上面及び下面のうち少なくとも一方の面に形成されることを特徴とする請求項13に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法。
  15. 前記溝は、前記第1の電極と前記第2の電極との間の空隙部を設けるために形成された第1の犠牲層の上面に該第1の犠牲層と同一の材質からなる第2の犠牲層を形成し、該第2の犠牲層の上面に前記メンブレンを形成した後、エッチング処理により前記第1の犠牲層及び第2の犠牲層を除去することにより、前記メンブレンの下面に形成されることを特徴とする請求項13に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法。
  16. 前記グレイスケールマスク工程は、前記メンブレンの上面に、該メンブレンの超音波放射面に対して傾斜している弾性構造体を形成する工程であることを特徴とする請求項14、または15に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法。
  17. 前記グレイスケールマスク工程、前記メンブレンの上面に、曲面を有する弾性構造体を形成する工程であることを特徴とする請求項14、または15に記載の静電容量型超音波振動子の製造方法。
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