JP5859049B2 - 静電容量型電気機械変換装置の製造方法 - Google Patents

静電容量型電気機械変換装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波変換装置などの電気機械変換装置の製造方法に関する。
超音波変換装置とは、超音波を送信或いは受信するために、電気信号を超音波信号に変換、或いは超音波信号を電気信号に変換する物理量変換装置であり、例えば、生体の内部を非侵襲で検査する超音波検査などの用途に用いられる。近年、半導体微細加工技術を応用した静電容量方式の超音波変換装置が研究、開発されている。静電容量方式による超音波変換装置は、軽量な振動膜を用いているので、従来の圧電方式の超音波変換装置と比較して水中及び空気中でも優れた広帯域特性を有する。
従来の静電容量方式による超音波変換装置の基本構造と動作原理を図10(a)の断面図を用いて説明する。対象物507から発信された超音波信号(超音波帯域の振動)p(t)が、支持部506によって振動可能に支持された振動部503に到達すると、振動部503は超音波信号p(t)の波形に応じて振動する。これにより、振動部503上の上部電極501と、基板505の主面に配置された下部電極504との間の距離が振動部の変位だけ変化するので、両電極間の静電容量である有効容量Caが超音波信号p(t)の波形に応じて変化する。尚、本明細書において、主面とは、変換装置を構成する構造物の面のうち、変換装置が超音波などの弾性波を送信或いは受信する対象物に対向する面のことを指す。ここで、直流電圧源508を用いて上部電極501と下部電極504との間に適切な直流電圧Vbを印加しておくことで、電流検出器509を用いて有効容量Caの変化で発生する電流信号i(t)を検出できる。しかし、電流信号i(t)は、上部電極501と電気的に接続された配線502と下部電極504との間の静電容量である寄生容量Cpを介して漏洩するため、電流信号i(t)の大きさは寄生容量Cpの大きさに応じて低減する。電流信号i(t)が低減すると、電流信号i(t)の雑音に対する強度比(S/N比)が低下し、受信した超音波信号p(t)を検出する精度が悪化する。電流信号i(t)の低減を抑制するためには、有効容量Caの寄生容量Cpに対する比率Ca/Cpを高める工夫が必要である。
上記工夫の一例として、特許文献1に記載の音波変換装置が挙げられる。上面図の図10(b)、上面図の破線G1-G2における断面図の図10(c)の様に、この音波変換装置は、下部電極の機能を兼ねる基板604と、振動板603、支持部605を有する。支持部605は基板604の主面に配置され、振動部603は支持部605によって基板604との間に空隙を形成して振動可能に支持されている。振動部603は導体材料からなり、上部電極及び配線の機能を兼ねている。この音波変換装置の特徴は、振動部の中央部601が振動部の周縁部602に対して基板604に向かう方向に押し出された形状となっていることである。これにより、配線となる振動部の周縁部602と下部電極となる基板604との距離d4が、上部電極となる振動部の中央部601と下部電極となる基板604との距離d3よりも長くなる。静電容量の大きさは電極間の距離に反比例するので、中央部601と基板604との間の有効容量Caの、周縁部602と基板604との間の寄生容量Cpに対する比率Ca/Cpは、振動部603が平坦な形状である場合と比較して大きくなっている。
米国特許第6870937号
しかし、特許文献1に記載の音波変換装置では振動部603全体が導体材料に限定される為、振動膜の密度、剛性、電気抵抗等の観点から選択できる材料として選択の幅が小さい(設計の自由度が小さい)。また、別途絶縁構造を考慮する必要がある。その結果、有効容量Caと寄生容量Cpとの比Ca/Cpを高める構造を、振動部をより軽量かつ高剛性とし、かつ下部電極と上部電極との間の絶縁性を高め、上部電極の抵抗率を低減することが困難になる。
上記課題に鑑み、本発明の電気機械変換装置の製造方法は以下の様な特徴を有している。
すなわち、第1の電極と、前記第1の電極に対して空隙を介して支持された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層に形成された第2の電極と、を有する電気機械変換装置の製造方法であって、基板の主面側に、前記空隙に対応する形状を有する犠牲層を形成する工程と、前記犠牲層上に前記第1の絶縁層を形成する工程と、前記第1の絶縁層上に前記第2の電極を形成する工程と、前記第1の絶縁層上及び前記第2の電極上に第2の絶縁層を形成する工程と、前記第2の電極上の前記空隙の中央部分の前記第2の絶縁層を除去することにより凹部を形成する工程と、前記第2の絶縁層上に、前記第2の電極の配線を形成する工程と、前記第2の電極と前記配線とを電気的に接続する接続線を形成する工程と、前記接続線を形成する工程の後に、前記第2の電極、前記接続線、及び前記配線に接するように弾性層である第3の絶縁層を設ける工程と、前記犠牲層をエッチングして前記空隙を形成する工程と、を有し、前記凹部を形成する工程の後、前記配線と前記接続線とを形成する。
本発明によれば、空隙に対応する形状を有する犠牲層を形成し、犠牲層上に絶縁層と第2の電極を形成し、第2の電極と該第2の電極の配線とを電気的に接続する接続線を形成して電気機械変換装置が作製される。犠牲層は最終的にはエッチングされて空隙が形成される。
本発明の電気機械変換装置の一実施形態の構造を示す図。 本発明の電気機械変換装置の他の実施形態の構造を示す断面図。 本発明の電気機械変換装置の実施例1の構造を示す図。 実施例1の作製工程の一例を示す断面図。 本発明の電気機械変換装置の実施例2の構造を示す図。 実施例2の作製工程の一例を示す断面図。 実施例2の変形例の作製工程を示す断面図。 本発明の電気機械変換装置の実施例3の構造を示す図。 実施例3の作製工程の一例を示す断面図。 背景技術の超音波変換装置を説明する図。
本発明の製造方法で作製される電気機械変換装置では、例えば、第1の電極に対して空隙を介して支持部により支持された振動部に形成された第2の電極が、同じく振動部に形成された配線よりも、振動部の第1の電極に対向する面に接近して配置される。つまり、振動部の振動可能な部分において、第2の電極が、配線よりも、振動部の第1の電極に対向する面に近い位置にある様に配置される。この振動可能な部分とは、例えば、振動部の主面に垂直な方向から見たときに、振動部のうちの前記支持部に囲われた内側の部分を指す。この考え方に基づいて、以下に説明する具体的な実施形態及び実施例を構成することができる。
本発明の電気機械変換装置の一実施形態の構造を、図1を用いて以下に説明する。上面図の図1(a)及び上面図の破線A1-A2における断面図の図1(b)に示す様に、本実施形態は、第2の電極である上部電極101、配線102、振動部103、第1の電極である下部電極104、基板105、支持部106、接続線107を有する。下部電極104は基板105の主面に配置され、支持部106は下部電極104或いは基板105(ここでは基板105)の主面に配置されている。振動部103は、下部電極104及び基板105との間で空隙110を形成して支持部106によって振動可能に支持されている。ここでは、空隙110は円筒の形状を有しているが、これに限らない。上部電極101及び配線102は振動部103に配置され、接続線107は上部電極101と配線102とを電気的に接続する様に振動部103に配置されている。上部電極101及び配線102は、振動部103よりも抵抗率が低い材料からなる。
本発明における特徴的な構造として、図1(b)に示す様に、上部電極101は、配線102よりも、振動部103の下部電極104に対向する面に近くなる様に配置されている。この様に上部電極101及び配線102を配置することで、上部電極101と下部電極104との間の距離を、配線102と下部電極104との間の距離よりも短くできる。
上部電極101を配置する形態としては、以下の3つから選択することができる。1つ目は、図2(a)の様に上部電極101を振動部103の下部電極104に対向する面に配置する形態である。これにより、上部電極101と下部電極104との間の有効容量Caを増大させる効果を高められる。2つ目は、図1(b)の様に上部電極101の下に振動部103の一部が存在する様に配置する形態である。これにより、もし振動部103が下部電極104に接触した場合にも上部電極101と下部電極104とが短絡するのを防ぐことができる。3つ目は、図2(b)の様に上部電極101を振動部103の下部電極104に対向する面上に出して配置する形態である。こうすることにより、上部電極101と下部電極104との間の有効容量Caを増大させる効果をより高めることができる。
また、配線102を配置する位置については、図1(b)の様に、配線102の下部電極104に対向する面が、振動部101の下部電極104に対向する面よりも、下部電極104から遠くなる様に配置すればよい。配線102を、図1(b)の様に、振動部103の下部電極104に対向する面と反対側の面上に配置するのが最も容易に作製できる形態である。或いは、図2(b)の様に、配線102を振動部103の内部に配置すれば、配線102を外部から電気的に絶縁する効果を同時に得ることができる。
こうした構成によれば、比較的周波数の高い超音波などを扱うのに適した高剛性かつ低密度な振動部を有する構成にでき、上部電極と下部電極との間の距離と比較して、配線と下部電極との間の距離を長くすることができる。これにより、上記有効容量Caを増大、或いは上記寄生容量Cpを低減することができるので、有効容量Caと寄生容量Cpとの比率Ca/Cpを高め、電気機械変換装置の変換効率を向上させることができる。動作は、図10(a)を用いて背景技術のところで説明したものと基本的に同じである。
以下、より具体的な実施例を説明する。
《実施例1》
本発明の実施例1における電気機械変換装置の構造を、図3を用いて説明する。上面図の図3(a)及び上面図の破線B1-B2における断面図の図3(b)に示す様に、本実施例は、上部電極201、配線202、振動部203、下部電極204、基板205、支持部206、接続線207、絶縁層208を有する。下部電極204は基板205の主面に配置され、絶縁層208は下部電極204の上に配置されている。絶縁層208は、もし振動部203と上部電極201が下部電極204側に接触した場合に、上部電極201と下部電極204とが短絡するのを防止する役割を持つ。支持部206は絶縁層208(構造によっては基板205或いは下部電極204でもよい)の主面に配置され、振動部203は、支持部206によって、下部電極204及び基板205との間に空隙を形成して振動可能に支持されている。上部電極201及び配線202は振動部203に配置され、上部電極201と配線202とは、振動部203に配置された接続線207により電気的に接続されている。上部電極201の下部電極204に対向する面は、振動部203の下部電極204に対向する面と同一面内に存在して空隙に露出している。
下部電極204の形状としては以下の様な形状を選択することが可能である。図3(c)を用いて説明する。絶縁層208と同様に、下部電極204を基板205の主面の全面にわたって形成すると、平坦性が保たれ、その上に形成される構造物の作製が容易となる。また、図3(c)の黒く塗った部分である配線202のみに対向する部分に存在する下部電極204を除去すると、配線202と下部電極204との間の寄生容量Cpを低減させることができる。また、図3(c)において符号204で示す様に、上部電極201の直下にあたる領域内部にのみ下部電極204を形成すると、配線202と下部電極204との間の寄生容量Cpを更に低減させることができる。
本実施例の電気機械変換装置の作製方法の一例を、図4を用いて以下に説明する。図4(a)に示す様に、下部電極204、絶縁層208、空隙に対応する形状を有する犠牲層209が形成された基板205において、犠牲層209の主面の一部に上部電極201を形成する。次に、図4(b)に示す様に、絶縁層208、犠牲層209、上部電極201の主面に、振動部及び支持部となる弾性層210を形成し、犠牲層209を除去する。次に、図4(c)に示す様に、弾性層210の一部に接続線207を形成し、弾性層210の主面の一部に配線202を形成する。
基板205には、抵抗率の高い半導体材料或いは絶縁体材料、例えば、単結晶シリコンかシリコン酸化物からなる基板を用いるのが好適である。一方、基板205に導体材料からなる基板を用いる場合は、基板205と下部電極204との間に別の絶縁層を形成するか、基板205を下部電極204として兼用することも可能である。下部電極204には、抵抗率の低い導体材料、例えば、金、アルミニウム、チタンなどを用いるのが好適である。絶縁層208には、絶縁体材料、例えば、シリコン窒化物を用いるのが好適である。犠牲層209は、振動部203との間で空隙を設けたい位置に形成する。犠牲層209に用いる材料は、後に犠牲層209を選択的に除去するために、上部電極201及び弾性層210の材料とは異なる材料を用いる必要がある。例えば、上部電極201にアルミニウム、弾性層210にシリコン窒化物を用いる場合、犠牲層209には多結晶シリコンを用いるのが好適である。弾性層210には、ヤング率が高く、密度が低く、かつ抵抗率が高い半導体材料或いは絶縁性材料、例えば、シリコン窒化物を用いるのが好適である。
犠牲層209を除去するには、図4(b)に示す様に、弾性層210にエッチング孔211を形成し、エッチング材料をエッチング孔211から供給する。エッチング材料としては、犠牲層209の材料と反応し易く、かつ上部電極201、絶縁層208、弾性層210の材料と反応し難い材料を用いる必要がある。例えば、犠牲層209に多結晶シリコン、上部電極201にアルミニウム、絶縁層208と弾性層210にシリコン窒化物を用いた場合、エッチング材料としては四フッ化炭素や二フッ化キセノンなどを用いるのが好適である。犠牲層209を除去した後、必要に応じて、エッチング孔211を塞ぐために封止層212を形成してもよい。封止層212には、例えば、弾性層210と同じ材料を用いてもよい。上記の例ではシリコン窒化物を用いてもよい。
接続線207及び配線202には抵抗率の低い導体材料、例えば、金やアルミニウムなどを用いるのが好適である。接続線207の形成方法としては、図4(c)に示す様に、例えば、弾性層210の主面側から貫通孔213を形成し、貫通孔213の側面に接続線の材料からなる層を蒸着する手法を用いることができる。本実施例の上記製造方法では、基板の主面に、空隙に対応する形状を有する犠牲層を形成し、犠牲層上に上部電極及び振動部を形成し、振動部に、配線及び上部電極と配線とを電気的に接続する接続線を形成して電気機械変換装置が作製される。犠牲層は最終的にはエッチングされて空隙が形成される。
《実施例2》
本発明の実施例2における電気機械変換装置の構造を、上面図の図5(a)及び上面図の破線C1-C2における断面図の図5(b)を用いて説明する。本実施例の構造は、実施例1の電気機械変換装置と多くの部分が共通する。実施例1との構造の違いは、下部電極204の主面に配置されていた絶縁層208が存在しないことと、上部電極201の主面と反対側の面に弾性層215が存在することである。弾性層215は、振動部203の一部として振動部の剛性を高める役割と、もし振動部203と下部電極204とが接触したときには上部電極201と下部電極204が短絡するのを防止する絶縁層としての役割とを兼ねている。
本実施例の作製方法の一例を、図6を用いて以下に説明する。図6(a)に示す様に、下部電極204及び犠牲層209が形成された基板205において、犠牲層209の表面に弾性層215を介在させて上部電極201を形成する。次に、図6(b)に示す様に、弾性層215及び上部電極201の主面に弾性層210を形成し、犠牲層209を除去する。次に、図6(c)に示す様に、弾性層210に接続線207を形成し、弾性層210の主面の一部に配線202を形成する。
基板205、下部電極204、犠牲層209、上部電極201、弾性層210、封止層212、接続線207、配線202に用いる好適な材料は実施例1と同様である。犠牲層209は、下部電極204の主面のうちの振動部203との間で空隙を設けたい位置に形成する。弾性層215にはヤング率が高く、密度が低く、かつ抵抗率が高い半導体材料或いは絶縁性材料を用いることができ、特に、後に形成する弾性層210と同じ材料を用いるのが好適である。例えば、弾性層210にシリコン窒化物を用いるならば、弾性層215にもシリコン窒化物を用いるのが好適である。
犠牲層209を除去する方法としては、実施例1と同様の方法を用いることができる。本実施例では、弾性層210を貫通する貫通配線を用いて接続線207を形成しているが、図6(b)の工程の後に以下の工程を実行することにより貫通配線を用いずに接続線207を形成することもできる。すなわち、図7(a)に示す様に、弾性層210のうちの上部電極201の直上に位置する部分を除去することにより凹部214を形成する。次に、図7(b)に示す様に、凹部214の側面に接続線207を形成し、弾性層210の主面の一部に配線202を形成する。接続線207は、上部電極201と配線202との両者を電気的に接続する様に形成する。また、凹部214を形成することにより低下した剛性を補うために、図7(b)の工程の後に図7(c)に示す工程を追加して凹部214に弾性層216を形成してもよい。つまり、上部電極201、配線202、接続線207、弾性層210の主面に弾性層216を形成する。弾性層216の材料としては、例えば弾性層210の材料と同じ材料を用いることができる。
《実施例3》
本発明の実施例3の電気機械変換装置の構造を、上面図の図8(a)及び上面図の破線E1-E2における断面図の図8(b)を用いて説明する。本実施例における電気機械変換装置は、上部電極301、配線302、振動部303、絶縁部304、基板305、支持部306、接続線307を有する。基板305は抵抗率の低い材料からなり、上記実施例における下部電極の役割を兼ねている。絶縁部304及び支持部306は基板305の主面に配置され、振動部303は支持部306によって、絶縁部304(構造によっては基板305)との間で空隙を形成して振動可能に支持されている。上部電極301及び配線302は振動部303に配置され、上部電極301と配線302とは、振動部303に配置された接続線307により電気的に接続されている。上部電極301は、振動部303の基板305に対向する面上に配置されており、配線302は振動部303の主面に配置されている。
本実施例の作製方法の一例を、図9を用いて以下に説明する。図9(a)に示す様に、基板305の主面に絶縁部304及び支持部306を形成する。次に、図9(b)に示す様に、多層基板310の機能層311に上部電極301を形成する。次に、図9(c)に示す様に、支持部306と、多層基板310の機能層311とを接合する。次に、図9(d)に示す様に、担持層313及び多層基板の絶縁層312を除去し、機能層311に貫通電極307及び配線302を形成する。
基板305には抵抗率が低い材料からなる基板を用いる。例えば、不純物を導入して抵抗率を下げた単結晶シリコン基板を用いるのが好適である。絶縁部304及び支持部306の形成方法の例としては、基板305の主面に形成した絶縁層308に凹部309を形成する方法がある。絶縁層308には絶縁体材料、例えば、シリコン酸化物などを用いるのが好適である。基板305が単結晶シリコンからなる基板である場合、絶縁層308を形成する方法として、基板305の主面を熱酸化する方法を用いることができる。空隙となる凹部309の深さは絶縁層308の厚さよりも浅くなる様に形成する。多層基板310は、機能層311、多層基板の絶縁層312、担持層313の3層からなる基板である。機能層311は、抵抗率の高い半導体材料、例えば、不純物の密度が低い単結晶シリコンからなる。多層基板の絶縁層312は抵抗率の高い絶縁体材料、例えば、シリコン酸化物からなる。担持層313は、例えば、単結晶シリコンからなる。この様な多層基板310には、例えば、市販されているSOI基板を用いることができる。上部電極301には、抵抗率の低い導体材料、例えば、金やアルミニウムなどを用いるのが好適である。
支持部306と機能層311とを接合する方法としては、例えば、絶縁層308にシリコン酸化物、機能層311に単結晶シリコンを用いた場合、陽極接合や直接接合を用いることができる。担持層313を除去する方法としては、例えば、担持層313が単結晶シリコンからなる場合は、水酸化カリウム或いは四フッ化炭素などのエッチング材料を用いてエッチングする方法がある。また、多層基板の絶縁層312を除去する方法としては、例えば、多層基板の絶縁層312がシリコン酸化物からなる場合は、フッ化水素酸或いは六フッ化シリコンなどのエッチング材料を用いてエッチングする方法がある。接続線307及び配線302には抵抗率の低い導体材料、例えば、金やアルミニウムなどを用いるのが好適である。接続線307の形成方法としては、例えば、機能層311に貫通孔314を形成し、貫通孔314の側面に接続線307の材料からなる層を蒸着する手法を用いることができる。本実施例の上記製造方法では、第1の基板に形成された振動部に上部電極を形成し、第2の基板の主面に形成された支持部と振動部とを接合し、振動部に、配線及び上部電極と配線とを電気的に接続する接続線を形成して電気機械変換装置が作製される。
101…上部電極(第2の電極)、102…配線、103…振動部、104…下部電極(第1の電極)、105…基板、106…支持部、107…接続線、110…空隙

Claims (6)

  1. 第1の電極と、前記第1の電極に対して空隙を介して支持された第1の絶縁層と、前記第1の絶縁層に形成された第2の電極と、を有する電気機械変換装置の製造方法であって、
    基板の主面側に、前記空隙に対応する形状を有する犠牲層を形成する工程と、
    前記犠牲層上に前記第1の絶縁層を形成する工程と、
    前記第1の絶縁層上に前記第2の電極を形成する工程と、
    前記第1の絶縁層上及び前記第2の電極上に第2の絶縁層を形成する工程と、
    前記第2の電極上の前記空隙の中央部分の前記第2の絶縁層を除去することにより凹部を形成する工程と、
    前記第2の絶縁層上に、前記第2の電極の配線を形成する工程と、
    前記第2の電極と前記配線とを電気的に接続する接続線を形成する工程と、
    前記接続線を形成する工程の後に、前記第2の電極、前記接続線、及び前記配線に接するように弾性層である第3の絶縁層を設ける工程と、
    前記犠牲層をエッチングして前記空隙を形成する工程と、
    を有し、
    前記凹部を形成する工程の後、前記配線と前記接続線とを形成することを特徴とする電気機械変換装置の製造方法。
  2. 前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層とは、同じ材料で形成されることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記第1の絶縁層と前記第2の絶縁層とは、シリコン窒化物により形成されることを特徴とする請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記第2の絶縁層が形成された後に前記犠牲層がエッチングされることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の製造方法。
  5. 前記第2の電極上の前記第2の絶縁は全て除去することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 前記弾性層はシリコン窒化物を含むことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の製造方法。
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