JP2009295443A - 誘導コイル及び電磁誘導加熱装置 - Google Patents

誘導コイル及び電磁誘導加熱装置 Download PDF

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Abstract

【課題】コイルの占有面積を変えることなく、コイルの断面積を上げ加熱に適したインピーダンスの誘導コイル及び電磁誘導加熱装置を提供する。
【解決手段】断面略長方形状を有する線材を渦巻状に形成した誘導コイル4,15を多段に積層して接続することで、コイル支持面5に対する誘導コイル4A,4Bにおけるコイル占有面積を増加することなく、このコイル占有面積における単位面積あたりの電力密度を上げ、加熱に適した高出力な誘導コイル4A,4Bを容易に形成することが可能となる。あるいはコイル占有面積を変えることなく誘導コイル全体の巻数を増加することができ、加熱に適した高インピーダンスの誘導コイル4A,4Bを容易に形成することが可能となる。
【選択図】図5

Description

本発明は、電磁誘導加熱に用いる誘導コイル及び電磁誘導加熱装置に関する。
従来、複写機などにおいて、トナーを転写し加熱定着させ画像を形成させる際の加熱手段として電磁誘導方式の定着装置がある。
こうした定着装置は、一般的に図13に示すように定着ベルト101や加熱ローラ102や電磁誘導加熱装置103からなり、この電磁誘導加熱装置103は、誘導コイル104のほか、誘導コイル104のコイル支持体105や磁路を形成するためのフェライトコア106等から構成される。図中、107は加圧ベルトで、108は加圧ローラで、109は紙である。
また図14及び図15に示すように誘導コイル104には、銅線を細く加工して絶縁層110を被覆した細いエナメル線111を多数本撚りあわせたリッツ線112を渦巻状に数ターン〜数十ターンに巻付けたものが使用されている。
調理器についても図16及び図17に示すように加熱体たる鍋201等を加熱させる手段として電磁誘導加熱装置202があり、この電磁誘導加熱装置202は誘導コイル203のほか、誘導コイル203のコイル支持体204や磁路を形成するためのフェライトコア205等から構成されており、誘導コイル203は図15に示す誘導コイルと同様の構成からなるリッツ線をコイル支持体204に渦巻状に巻付けたものである。また図中、206は天板である。
このように一般に加熱用の誘導コイル104,203には、エナメル線111を数十本〜数百本撚りあわせて構成したリッツ線112を数ターン〜数十ターン巻いて作られるが、これには次の問題があった。
第1の問題点として、銅線を細く加工して絶縁層110を被覆してエナメル線111を成形し、さらに撚りあわせるため、リッツ線112の材料コストが高い、という問題点があった。
また第2の問題点として、コイル製造に関して巻付時間がかかり、加工費が高いという問題点があった。
さらに第3の問題点として、誘導コイルのターン数が多いため、コイル外形形状の寸法精度が低く、負荷を加熱させた時に、温度特性のバラツキが多い、という問題点があった。
また第4の問題点として、コイルを支持部材に取付ける際、リッツ線方式のコイルでは取付面の平坦度や輪郭度がでず、支持部材に密着して固定できない。結果、密着の低い部分と密着された部分とで負荷の表面温度にバラツキが生じ、全体的に均一な温度特性が得られない、という問題があった。
ここで図18は複写機用の誘導コイル104と定着ベルト表面の温度分布特性を示し、印刷領域全体でフラットな温度特性となることが理想的である。
しかし、リッツ線方式の場合、図19に示すように誘導コイル104の中央部が膨らみ、定着ベルト中央部より周辺の温度が低くなったり、図20に示すように誘導コイル104の両端部が広くなり、定着ベルトの両端部の温度が高くなったりして、複写機の印刷画像品質低下を引き起こす原因となっていた。
図21は調理器用の電磁誘導加熱装置と鍋の温度分布特性を示すもので、誘導コイル203をコイル支持体204に取付ける際、誘導コイル203の取付面が平坦とならず、不均一な温度分布特性となってしまう、という問題点があった。
さらにリッツ線方式の場合、各電磁誘導加熱装置の加熱コントロールを行う制御装置とのマッチングがうまくとれないと、誘導コイル104,203の素線より数を変更したり、素線径の変更を行うことがあるが、リッツ線の仕様変更で再製造する場合、数ヶ月の納期が必要であり、すぐに対応することが困難であった。また、誘導コイル104,203の巻数を変更する場合でもコイル支持体の取付スペースの制約で、容易に変更に対応することが困難であった。
上記のリッツ線方式の誘導コイルの問題点を解消するものとして、金属板をプレス加工によって渦巻状に打ち抜き成形することにより略長方形状の断面形状を有するコイルがあった(特許文献1)。このようなコイルを用いることで、誘導コイルをコイル支持体に取付ける際の、誘導コイル側の取付面が平坦となり、コイル支持体に取付ける際の取付面の平坦度や寸法精度が出せるので、支持部材に密着して固定することが可能となり、全体的に均一な温度分布特性を得ることが可能となり、負荷の表面を均一に加熱することができた。また、金属板をプレス加工して成形するので、材料コストを抑え、加工費を抑えることが可能となり、製造コストを下げることができた。
特開2004−246353号公報
しかし、特許文献1の誘導コイルでは、コイル支持体の取付面に対するコイル占有面積に対する誘導コイルの断面積が小さく、加熱に適したインピーダンスを得ることができないという問題点があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、コイルの占有面積を変えることなく、コイルの断面積を上げ加熱に適したインピーダンスの誘導コイル及び電磁誘導加熱装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明の誘導コイルでは、断面略長方形状を有する線材を渦巻状に形成した誘導コイルを多段に積層して接続したことを特徴とする。
請求項2の発明の誘導コイルでは、前記誘導コイルを、並列に接続したことを特徴とする。
請求項3の発明の誘導コイルでは、前記誘導コイルを、直列に接続したことを特徴とする。
請求項4の発明の誘導コイルでは、前記誘導コイルを、並列接続と直接接続を組み合せて接続したことを特徴とする。
請求項5の発明の誘導コイルでは、前記誘導コイルを、絶縁体を介して積層したことを特徴とする。
請求項6の発明の電磁誘導加熱装置では、前記誘導コイルの前記線材の間にスペーサ部材を設けたことを特徴とする。
請求項1の発明によれば、誘導コイルを多段に積層したことで、誘導コイルが取付けられる所定部に対するコイル占有面積を変えることなく、このコイル占有面積における単位面積あたりの電力密度を上げ、加熱に適した高出力な誘導コイルを容易に形成することが可能となる。あるいはコイル占有面積を変えることなく誘導コイル全体の巻数を増加することができ、加熱に適した高インピーダンスの誘導コイルを容易に形成することが可能となる。
請求項2の発明によれば、積層したコイルを並列に接続することにより、コイル全体の電流経路の増大が可能となり、誘導コイル全体として大電流を流すことができ、高出力に対応した誘導コイルを容易に形成することが可能となる。
請求項3の発明によれば、積層したコイルを直列に接続することにより、コイル全体の巻数を増加することができ、加熱に適した高インピーダンスの誘導コイルを容易に形成することができる。
請求項4の発明によれば、積層したコイルを並列接続と直列接続を組み合せて接続したことにより、高出力及び高インピーダンスな誘導コイルを容易に形成するとともに、コイル全体の巻数や電流経路の調整を行うことにより、誘導コイルにおけるインピーダンス値を調整することが可能となり、誘導コイルを備えた電磁誘導加熱装置を加熱制御する制御装置とのインピーダンスマッチング(インピーダンス整合)を容易に調整することが可能となる。
請求項5の発明によれば、誘導コイルを所定部に取付けの際に、渦巻状に形成された誘導コイルの隣接する線材間であるターン間の隙間をスペーサ部材によって保持することにより、誘導コイルの形状寸法のバラツキを低減して寸法精度の高い取付けが可能となり、したがって負荷の温度分布特性のバラツキを低減し、均一な加熱を行うことが可能となる。さらにプレス加工により成形した誘導コイルの場合、プレス加工時の抜き面である誘導コイルの線材同士の対向する面の間にスペーサ部材が配設されるため、抜き面の絶縁性を確保することが可能となる。
請求項6の発明によれば、絶縁体を介して誘導コイルを積層することにより、誘導コイル同士のショートを防ぎ、電磁誘導加熱装置の信頼性を向上させることが可能となる。
以下、本発明に係る誘導コイル及び電磁誘導加熱装置の好ましい各実施例を、添付図面に基づいて説明する。
本発明の誘導コイルを用いた電磁誘導加熱装置の一例として、複写機等に用いられる電磁誘導加熱装置を図1に示す。電磁誘導加熱装置は、像加熱体たる加熱ローラ1と、この加熱ローラ1を加熱する加熱手段としての電磁誘導加熱装置たる電磁誘導加熱用コイルユニット2を備えている。
加熱ローラ1は、トナーを被発熱体である紙に定着させるための回動可能な筒状金属発熱体であり、中空な円筒状で鉄やステンレスなどの磁性金属で構成される。
電磁誘導加熱用コイルユニット2は、電磁誘導により加熱ローラ1を外周面3に沿って加熱する励磁コイルユニットであり、誘導コイル4と、誘導コイル4と発熱面たる加熱ローラ1の外周面3とをほぼ一定距離に保持する支持部たるコイル支持面5を有する支持体たるコイル支持体6と、コイル支持体6に支持されるフェライトコア7を備えている。ここで、マイカ、ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁材料から形成されたコイル支持体6は、加熱ローラ1の外周面3に近接配設され、加熱ローラ1に合わせて加熱ローラ1の外周とほぼ等しい曲率となるように加熱ローラ1と略同心円弧状に湾曲させて形成された支持体側円弧面としてのコイル支持面5を備えている。このコイル支持面5の円弧方向の両端には、加熱ローラ1の径方向外向きに突設して形成された一対の立壁部8,9を備えている。さらに、コイル支持面5には誘導コイル4を保持するためのリブ10を備えており、図1に示すように誘導コイル4は、立壁部8,9とリブ10との間に配設された巻回束である。
図2及び図3に示すように、誘導コイル4は、シート状の金属板をプレス加工等により渦巻状に打ち抜き、加熱ローラ7の内径に一定の距離を保つように曲率を合わせて折り曲げ整形されたものである。誘導コイル4の断面は、略長方形状を有しており、その厚みDは0.1〜1.0mm、好ましくは0.15〜0.8mmに形成されている。
また本発明の誘導コイルを用いた電磁誘導加熱装置の別な一例として、調理器に用いられる電磁誘導加熱装置を図4に示す。同図において11は、電磁特性がよく、かつ耐腐食性を向上させた例えばフェライト系ステンレスなどの磁性金属材料で形成された被調理物を入れるための容器としての鍋である。
12は、鍋11を載置するための天板であり、ガラス材料、PP樹脂やPET樹脂等の耐熱樹脂から形成されており、天板12の下面にはマイカ、ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁材料から形成されたコイルベース13が取付けられている。コイルベース13のコイル支持面14には、磁束を発生する誘導加熱手段に相当する誘導コイル15を備えており、天板12を上から見たときに渦巻き状に配置される。さらに、16は誘導コイル15の下側に配置されたフェライトコアであり、これは誘導コイル15から発生する磁束を整え、磁束を鍋11に有効に伝えるものである。また電磁誘導加熱装置は図示しない制御装置として電磁誘導コントローラを備え、誘導コイル15による加熱コントロールを可能としている。
同図において、誘導コイル15は、シート状の金属板をプレス加工等により渦巻状に打ち抜き、コイル支持面14に沿って形成されたものである。誘導コイル15の断面は、略長方形状を有しており、その厚みDは0.1〜1.0mm、好ましくは0.15〜0.8mmに形成されている。
続いて、図5乃至図7に基づいて誘導コイルをコイル支持面に多段に積層した実施形態について説明するが、前述の図1乃至図4に示す電磁誘導加熱装置と重複する構成の説明は省略する。まずは図5に示す複写機等の電磁誘導加熱装置では、誘導コイル4A,4Bをコイル支持面5に2段に積層した例を示す。同図では、2つの誘導コイル4A,4Bは絶縁性を確保する為に、例えばマイカ、ガラス、樹脂或いはセラミック等の絶縁材料からなるシート状の絶縁体17を介在させてコイル保持面5に積層されていると共に、隣接する誘導コイル4A,4B同士は直列又は並列に接続される。
次に図6に示す調理器の電磁誘導加熱装置では、3つの誘導コイル15A,15B,15Cをコイル支持面14に3段に積層した例を示す。同図において下段の誘導コイル15Aと中段の誘導コイル15Bは、第1の枠体18を介在させてコイル保持面14に積層されるとともに、さらに上段の誘導コイル15Cは第2の枠体19を介在させて中段の誘導コイル15Cに積層されている。ここで、第1の枠体18と第2の枠体19は、例えばマイカ、ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁材料から形成されているとともに、各誘導コイル15A,15B,15Cの隣接する線材同士の隙間を保持可能に突設されたリブ20を備えている。
続いて図7に示す調理器の電磁誘導加熱装置では、6つの第1〜第6の誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fをコイル支持面14に6段に重ねて積層した例を示す。同図では、第1〜第6の誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを、隣接する誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fの線材同士が積層方向で接触しないように隙間を空けて配設して、この隙間を充填するように、例えばマイカ、ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁材料からなる絶縁体21を介在させて一体的に成形したものである。
ここで図7に示した第1〜第6の誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fの接続方法としては、図8に示すように第1〜第6の誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを並列接続したものや、図9に示すように第1〜第6の誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを直列接続したものや、図10に示すように任意の誘導コイルを3つ並列接続したものを2セット作成し(ここで図10では、第1〜第3の誘導コイル15A,15B,15Cを並列接続したセットと第4〜第6の誘導コイル15D,15E,15Fを並列接続したセットとする)、これら並列接続の各セットを直列に接続して並列接続と直列接続を組み合せたものが挙げられる。
以上のように構成された電磁誘導加熱装置の誘導コイルの作用効果について説明する。図1及び図5に示す複写機の電磁誘導加熱装置では、加熱ローラ1全体を加熱する場合において、誘導コイル4に高周波電流を通電すると、この誘導コイル4から磁界が発生する。その際、加熱ローラ1の外周面3を覆っている誘導コイル4から磁束が発生し、コイルと対向するローラの外周面3を加熱する。さらに図示しないモータにより加熱ローラ1を回転させることにより、加熱ローラ1の外周面3を満遍なく誘導コイル4に対向させて加熱ローラ1の外周面3を均一に加熱することができる。すなわち、回転する加熱ローラ1は外周面亘って渦電流により発熱し、加熱ローラ1と接触する紙全体にトナーが高温で定着するので、良好な画像品質が得られる。
また図4、図6及び図7に示す調理器としての電磁誘導加熱装置では、被調理物を入れた鍋11を天板12の上面に載せ、図示しない電源スイッチを押動操作すると、図示しない電磁誘導コントローラにより誘導コイル15に供給される高周波電流の制御を行い誘導コイル15の駆動を制御し、誘導コイル15に高周波電流が流れ、誘導コイル15から発生する磁束により、鍋11に渦電流が誘導される。そして、この渦電流と鍋11の持つ電気抵抗によってジュール熱が発生して、鍋11自体が発熱するとともに、鍋11内の被加熱物も加熱され、加熱又は保温等の調理行程を実行するものである。
ここで、誘導コイル4,15の線材の断面積が略長方形に形成されているため、各コイル支持面5,14と対向する各誘導コイル4,15側の取付面全体が凹凸を少なく形成され、各誘導コイル4,15を各コイル支持面5,14に密接させて取り付けることができる。したがって、加熱ローラ1又は鍋11との距離を均一にした状態で、各誘導コイル4,15を各コイル支持面5,14に保持したことにより、加熱ローラ1全体の温度分布特性も均一となり、複写機の印刷画像品質を向上させる事ができるとともに、鍋11の温度分布特性を均一なものとし、調理器の加熱又は保温等の各種調理行程を安定して行うことができる。
また、各誘導コイル4,15をシート状の金属板をプレス加工等によって渦巻状に打ち抜いた後、各コイル支持面5,14に合わせて折り曲げ成形する等して成形したことで、略長方形の断面形状を有する誘導コイル4,15を容易に、しかも低コストで製造することが可能となり、複数本の線を撚りあわせたリッツ線のような高価な巻き線を用いることが必要なく、複写機や調理器の電磁誘導加熱方式の機器を安価に提供することができる。
図5乃至図7に示すように各誘導コイル4,15を各コイル支持面5,14に多段に積層して備えることにより、各コイル支持面5,14に対する誘導コイル4,15のコイル占有面積を増加することなく、このコイル占有面積における単位面積あたりの電力密度を上げ、加熱に適した高出力な誘導コイル4,15を容易に形成することが可能となる。あるいはコイル占有面積を変えることなく誘導コイル全体の巻数を増加することができ、加熱に適した高インピーダンスの誘導コイル4,15を容易に形成することが可能となる。
さらに、図8に示すように積層した各誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを並列接続することで、誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを流れる電流経路の増大が可能となり、誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15F全体として大電流を流すことができ、高出力に対応した誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを容易に形成することが可能となる。
また、図9に示すように積層した誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを直列接続することで、誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15F全体の巻数を増加することができ、加熱に適した高インピーダンスの誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを容易に形成することができる。
さらに、図10に示すように積層した誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを並列接続と直列接続を組み合せて接続することで、並列接続により電流経路を増大させることによる高出力を実現するとともに、直列接続により誘導コイル全体の巻数を増加させることによる高インピーダンスな誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを容易に形成するとともに、誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15F全体の巻数や電流経路の調整を行うことにより、誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fのインピーダンス値を調整することが可能となり、誘導コイル15A,15B,15C,15D,15E,15Fを備えた電磁誘導加熱装置を加熱制御する制御装置とのインピーダンスマッチング(インピーダンス整合)を容易に調整することが可能となる。
また、絶縁体17,21を介して誘導コイル4,15を積層することにより、各誘導コイル4,15間のショートを防ぎ、電磁誘導加熱装置の信頼性を向上させることが可能となる。
さらに、各誘導コイル4,15の断面形状を略長方形に形成したことにより、コイル支持面に対する誘導コイル同士を重ね合わせる積層を容易なものとし、積層された誘導コイル4,15全体の外形寸法の精度を向上させ、加熱ローラ1や鍋11等の負荷を均一に加熱することが可能となる。
また、各枠体18,19にリブ20を備え、各誘導コイル15A,15B,15Cの隣接する線材同士の隙間を保持することにより、誘導コイル15全体の形状寸法のバラツキを低減して寸法精度の高い状態でのコイル支持面14への取付けが可能となる。したがって、加熱ローラ1や鍋11等の負荷の温度分布特性のバラツキを低減し、均一な加熱を行うことが可能となる。
以上のように本実施例は請求項1に対応して、断面略長方形状を有する線材を渦巻状に形成した誘導コイル4,15を備えた電磁誘導加熱装置であって、複数の前記誘導コイル4,15を多段に積層して接続している。
この場合、各コイル支持面5,14に対する誘導コイル4,15のコイル占有面積を増加することなく、このコイル占有面積における単位面積あたりの電力密度を上げ、加熱に適した高出力な誘導コイル4,15を容易に形成することが可能となる。あるいはコイル占有面積を変えることなく誘導コイル全体の巻数を増加することができ、加熱に適した高インピーダンスの誘導コイル4,15を容易に形成することが可能となる。
また、本実施例は請求項2に対応して、前記各誘導コイル4,15を、並列に接続したことにより、誘導コイル4,15を流れる電流経路の増大が可能となり、誘導コイル4,15全体として大電流を流すことができ、高出力に対応した誘導4,15を容易に形成することが可能となる。
さらに、本実施例は請求項3に対応して、前記各誘導コイル4,15を、直列に接続したことにより、誘導コイル4,15全体の巻数を増加することができ、加熱に適した高インピーダンスの誘導コイル4,15を容易に形成することができる。
また、本実施例は請求項4に対応して、前記各誘導コイル4,15を、並列接続と直接接続を組み合せて接続したことにより、並列接続により電流経路を増大させることによる高出力を実現するとともに、直列接続により誘導コイル4,15全体の巻数を増加させることによる高インピーダンスな誘導コイル4,15を容易に形成するとともに、誘導コイル4,15全体の巻数や電流経路の調整を行うことにより、誘導コイル4,15のインピーダンス値を調整することが可能となり、誘導コイル4,15を備えた電磁誘導加熱装置を加熱制御する制御装置とのインピーダンスマッチング(インピーダンス整合)を容易に調整することが可能となる。
さらに、本実施例は請求項5に対応して、各誘導コイル4,15を、絶縁体17,21を介して積層したことにより、各誘導コイル4,15間のショートを防ぎ、電磁誘導加熱装置の信頼性を向上させることが可能となる。
図11及び図12は、本発明の実施例2を示したものであるが、コイル保持体以外の構成については第1実施例と同様である。
図11に示すように、コイル支持面5の立壁部8,9とリブ10との間には、それぞれ各誘導コイル4A,4B,4Cの隣接する線材同士の隙間たるターン間を保持可能に突設されたリブ22を一体的に備えている。また、3つの誘導コイル4A,4B,4Cが絶縁性を確保する為に、例えばマイカ、ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁材料からなるシート状の絶縁体23を介在させてコイル保持面5に積層されていると共に、3つの誘導コイル4A,4B,4Cは直列又は並列に接続される。
また、図12に示すように、コイル支持面14には、それぞれ各誘導コイル4A,4B,4Cの隣接する線材同士の隙間たるターン間を保持可能に突設されたリブ22を一体的に備えている。また、3つの誘導コイル15A,15B,15Cが絶縁性を確保する為に、例えばマイカ、ガラス、樹脂、セラミック等の絶縁材料からなるシート状の絶縁体23を介在させてコイル保持面5に積層されていると共に、3つの誘導コイル15A,15B,15Cは直列又は並列に接続されている。
以上のように本実施例では請求項6に対応しており、誘導コイル4,15をコイル支持面5,14に取付けの際に、渦巻状に形成された誘導コイル4,15の線材の隣接する線材との間隔であるターン間の隙間をスペーサ部材たるリブ22によって保持することにより、誘導コイル4,15の形状寸法のバラツキを低減して寸法精度の高い取付けが可能となり、したがって負荷としての加熱ローラ1又は鍋11の温度分布特性のバラツキを低減し、均一な加熱を行うことが可能となる。さらに金属板をプレス加工等により渦巻状に打ち抜いて形成した誘導コイル4,15の場合、プレス加工時の抜き面である誘導コイル4,15の線材同士の対向する面の間にリブ22が配設されるため、抜き面の絶縁性を確保することが可能となる。
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、誘導コイルを積層する数や線材の厚み、積層した誘導コイルの並列接続又は直列接続の組み合わせについては適宜変更が可能である。また、本発明の電磁誘導加熱装置の用途は、複写機及び調理器に限られるものではない。
本発明の第1実施例における電磁誘導加熱装置の一例を示す断面図である。 同上、誘導コイルの平面図である。 同上、誘導コイルの断面図である。 同上、電磁誘導加熱装置の別な一例を示す断面図である。 同上、前述の電磁誘導加熱装置の一例において、誘導コイルを2段に積層した状態を示す断面図である。 同上、前述の電磁誘導加熱装置の別な一例において、誘導コイルを3段に積層した状態を示す断面図である。 同上、前述の電磁誘導加熱装置の別な一例において、誘導コイルを6段に積層した状態を示す断面図である。 同上、図7に示す誘導コイルを並列に接続した状態を示す説明図である。 同上、図7に示す誘導コイルを直列に接続した状態を示す説明図である。 同上、図7に示す誘導コイルを並列接続と直列接続を組み合せて接続した状態を示す説明図である。 本発明の第2実施例における電磁誘導加熱装置の一例を示す断面図である。 同上、電磁誘導加熱装置の別な一例を示す断面図である。 従来例の電磁誘導加熱装置の一例を示す断面図である。 同上、誘導コイルの平面図である。 同上、誘導コイルの断面図である。 従来例の電磁誘導加熱装置の別な一例を示す断面図である。 同上、平面図である。 誘導コイルと定着ベルトの温度分布を示した図であり、図18(A)に誘導コイルの平面図を示し、図18(B)に定着ベルトの温度分布のグラフを示す。 誘導コイルと定着ベルトの温度分布を示した別の図であり、図19(A)に誘導コイルの平面図を示し、図19(B)に定着ベルトの温度分布のグラフを示す。 誘導コイルと定着ベルトの温度分布を示した別の図であり、図20(A)に誘導コイルの平面図を示し、図20(B)に定着ベルトの温度分布のグラフを示す。 調理器の電磁誘導加熱装置と鍋の温度特性を示した図であり、図21(A)に電磁誘導加熱装置の断面図を示し、図21(B)に鍋の温度分布のグラフを示す。
符号の説明
4,15 誘導コイル
17,21 絶縁体
22 リブ(スペーサ部材)

Claims (6)

  1. 断面略長方形状を有する線材を渦巻状に形成した誘導コイルを多段に積層して接続したことを特徴とする電磁誘導加熱装置の誘導コイル。
  2. 前記誘導コイルを、並列に接続したことを特徴とする請求項1記載の電磁誘導加熱装置の誘導コイル。
  3. 前記誘導コイルを、直列に接続したことを特徴とする請求項1記載の電磁誘導加熱装置の誘導コイル。
  4. 前記誘導コイルを、並列接続と直接接続を組み合せて接続したことを特徴とする請求項1記載の電磁誘導加熱装置の誘導コイル。
  5. 前記誘導コイルを、絶縁体を介して積層したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱装置の誘導コイル。
  6. 前記誘導コイルの前記線材の間にスペーサ部材を設けたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の電磁誘導加熱装置。
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