JP2011133614A - 定着装置及びこれを搭載した画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】記録媒体に画像を定着するための定着装置(14)であって、加熱部材(45,48)の外面に沿って配置され、加熱部材を誘導加熱するための磁界を発生させるコイル(52)と、コイルを挟んで加熱部材の反対側に配置され、コイルの周囲にて磁路を形成するコア部(54)と、加熱部材の外面に沿って配置され、コイルを保持するコイル保持部(53)と、コイルを冷却するべくコイル保持部と協働してダクトをなしており、加熱部材の外面を覆うとともに、コイル保持部に対して脱着可能に構成されたカバー部材(71)とを具備する。
【選択図】図2
Description
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、加熱ローラ等の損傷を確実に回避ができる定着装置及びこれを搭載した画像形成装置を提供することである。
ここで、本発明によれば、加熱部材がカバー部材に覆われているため、トナー溶融ユニットをIHコイルユニットから脱着可能に構成しても、加熱部材の損傷を確実に回避できるし、トナー溶融ユニットの脱着も容易になり、作業性が向上する。
第3の発明によれば、第2の発明の作用に加えてさらに、コイルをリブに巻きつければ、このコイルのみを直接に冷却でき、コイルの冷却効率がより向上する。さらに、コイル間のピッチが同じになるため、均一な磁界が得られ、この点も発熱性能の向上に寄与する。
第4の発明によれば、第1から第3の発明の作用に加えてさらに、加熱部材の安全性が高められ、且つ、発熱性能を確保して良好なトナー画像が形成される結果、画像形成装置の信頼性が向上する。
図1は、一実施形態の画像形成装置1の構成を示した概略図である。画像形成装置1は、例えば外部から入力された画像情報に基づいて記録媒体の一例としての用紙の表面にトナー画像を転写して印刷を行うプリンタ、複写機、ファクシミリ装置、それらの機能を併せ持つ複合機等としての形態をとることができる。また、以下の実施形態では、記録媒体は用紙に限らず、用紙以外の記録媒体(OHPシートなど)であっても実施可能である。
装置本体2内において、その下部には、用紙を収納する給紙カセット5が配設されている。また、装置本体2内の中央部には、給紙カセット5に収容していない用紙を装置本体2へ供給するスタックトレイ6が配設されている。そして、装置本体2の上部には画像形成部7が設けられており、この画像形成部7は、画像形成装置1と接続されたPC等の上位装置から送信される文字や絵柄などの画像データに基づいて用紙に画像を形成する。
第1の搬送路9と第2の搬送路10とはレジストローラ対22の手前で合流しており、レジストローラ対22に到達した用紙はここで一旦待機し、スキュー調整とタイミング調整を行った後、二次転写部23に向けて送出される。送出された用紙には、二次転写部23で中間転写ベルト40上のフルカラーのトナー画像が用紙に二次転写される。この後、定着ユニット14でトナー画像が定着された用紙は、必要に応じて第4の搬送路12で反転され、最初とは反対側の面にも二次転写部23でフルカラーのトナー画像が二次転写される。そして、反対面のトナー画像が定着ユニット14で定着された後、第3の搬送路11を通って排出ローラ対24により排出トレイ3に排出される。
各画像形成ユニット26〜29は、感光体ドラム32と、感光体ドラム32の周面に対向して配設された帯電部33と、帯電部33の感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面上の特定位置にレーザビームを照射するレーザ走査ユニット34と、レーザ走査ユニット34からのレーザビーム照射位置の感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面に対向して配設された現像部35と、現像部35の感光体ドラム32の回転方向下流側であって感光体ドラム32の周面に対向して配設されたクリーニング部36とを備えている。
中間転写部30は、画像形成ユニット26の近傍位置に配設された後ローラ38と、画像形成ユニット29の近傍位置に配設された前ローラ39と、後ローラ38と前ローラ39とに跨って配設された中間転写ベルト40と、各画像形成ユニット26〜29の感光体ドラム32における現像部35の感光体ドラム32の回転方向下流側の位置に中間転写ベルト40を介して圧接可能に配設された4つの一次転写ローラ41とを備えている。
第1の搬送路9や第2の搬送路10は、給紙カセット5やスタックトレイ6から繰り出されてきた用紙を二次転写部23側に搬送するものであり、装置本体2内で所定の位置に配設された複数の搬送ローラ対43と、二次転写部23の手前に配設され、画像形成部7における画像形成動作と給紙動作とのタイミングを取るためのレジストローラ対22とを備えている。
〔定着ユニットの詳細〕
次に、本実施形態の画像形成装置1に適用された定着ユニット14の詳細について説明する。
〔IHコイルユニット〕
この他に定着ユニット14は、定着ローラ45及び加熱ベルト48の外側にIHコイルユニット50を備えている(図1には示されていない)。IHコイルユニット50は、誘導加熱コイル(コイル)52をはじめ、この誘導加熱コイル52の周囲にて磁路を形成するべく、フェライト等の強磁性体(比透磁率:1000〜3000程度)で構成されたセンタコアやサイドコア等を有したコア部54から構成されている。
誘導加熱コイル52は、定着ローラ45及び加熱ベルト48を誘導加熱するための磁界を発生させる。そのため、誘導加熱コイル52は定着ローラ45及び加熱ベルト48の外面に沿う仮想的な円弧面上に配置される。実際には、コイルボビン(コイル保持部)53が配置されており、このコイルボビン53上に誘導加熱コイル52が巻線状に配置される構成である。
コイルボビン53は、定着ローラ45及び加熱ベルト48の外面に沿う形状に成形されている。図2の姿勢で云えば、水平方向に延びた頂面部分、並びに、定着ローラ45及び加熱ベルト48の外面を覆うように(外面に沿うように)、この頂面部分の両端から広がって下降する斜面部分を有し、これら頂面部分や斜面部分に誘導加熱コイル52をそれぞれ保持し、この斜面部分でコア部54の下端を支持している。なお、コイルボビン53の材質は、耐熱性樹脂(例えばPPS、PET、LCP)であることが好ましく、また、コイル52のコイルボビン53への固定は例えばシリコン系接着剤を用いて行う。
ところで、本実施例の定着ユニット14は、このIHコイルユニット50とトナー溶融ユニット70とを分離することができ、装置本体2からトナー溶融ユニット70を加圧ローラ44や定着ローラ45の長手方向、つまり、図1,2でみて紙面に直交する方向に向けてスライドできる。これにより、トナー溶融ユニット70が装置本体2から引き抜かれ、IHコイルユニット50は装置本体2に残される。
〔カバー部材〕
詳しくは、本実施例のハウジング71は、図2の他、図3にも示される如く、加圧ローラ44や定着ローラ45の長手方向に沿って延びた上カバー72及び下カバー76を備える。
より具体的には、上カバー72はハウジング側ダクト面73を備え、このハウジング側ダクト面73もまた頂面部分や斜面部分を有しており、コイル側ダクト面53aに沿うように直に対峙する。
なお、IHコイルユニット50とトナー溶融ユニット70とを分離する場合には、作業者が取手86を利用してハウジング71を図2でみて手前側に向けて引き出すと、遮蔽腕74が端面53cに案内され、トナー溶融ユニット70のみが正面84を先頭にして装置本体2から引き抜かれる。一方、背面88を先頭にしてハウジング71を押し込むと、遮蔽腕74が端面53cに案内され、トナー溶融ユニット70を装置本体2に戻すことができる。
ところで、上述のダクトにはフィンの機能が備えられていても良い。
詳しくは、図4に示されたダクトもまた、上記実施例と同様に、IHコイルユニット50のコイル側ダクト面53aとトナー溶融ユニット70のハウジング側ダクト面73とは所定の間隔で離間しているが、当該実施例では、コイル側ダクト面53aに複数のリブ90が加圧ローラ44や定着ローラ45の長手方向に沿って突設されている。これらリブ90は略等間隔で設けられ、コイル側ダクト面53aからハウジング側ダクト面73に向けて突き出ている。なお、この例に替え、リブ90はハウジング側ダクト面73に突設されていても良い。
一方、上述のコイル52はダクト内に配置されていても良い。すなわち、図5に示されたダクトは、図4の例と同様に、複数のリブ90がコイル側ダクト面53aに突設されている。しかし、当該実施例では、コイル52が当該リブ90に巻きつけられており、ダクト内の外気がそのままコイル52に当てられている。
ここで、定着ローラ45及び加熱ベルト48がハウジング71に覆われているため、トナー溶融ユニット70をIHコイルユニット50から脱着可能に構成しても、定着ローラ45及び加熱ベルト48の損傷を確実に回避できるし、トナー溶融ユニット70の脱着も容易になり、作業性が向上する。
さらに、誘導加熱コイル52の冷却に気体を用いれば、液冷の場合よりもコストの低廉化を図ることができる。
さらに、定着ローラ45及び加熱ベルト48の安全性が高められ、且つ、発熱性能を確保して良好なトナー画像が形成される結果、画像形成装置1の信頼性が向上する。
また、本実施例では画像形成装置としてプリンタに具現化した例を示しているものの、本発明の画像形成装置は、複合機、複写機やファクシミリ等にも当然に適用可能である。
7 画像形成部
14 定着ユニット(定着装置)
45 定着ローラ(加熱部材)
48 加熱ベルト(加熱部材)
50 IHコイルユニット
52 誘導加熱コイル(コイル)
53 コイルボビン(コイル保持部)
53a コイル側ダクト面
54 コア部
70 トナー溶融ユニット
71 ハウジング(カバー部材)
73 ハウジング側ダクト面
90 リブ
Claims (4)
- 記録媒体に画像を定着するための定着装置であって、
加熱部材の外面に沿って配置され、前記加熱部材を誘導加熱するための磁界を発生させるコイルと、
前記コイルを挟んで前記加熱部材の反対側に配置され、前記コイルの周囲にて磁路を形成するコア部と、
前記加熱部材の外面に沿って配置され、前記コイルを保持するコイル保持部と、
前記コイルを冷却するべく前記コイル保持部と協働してダクトをなしており、前記加熱部材の外面を覆うとともに、前記コイル保持部に対して脱着可能に構成されたカバー部材と
を具備する定着装置。 - 請求項1に記載の定着装置であって、
前記コイル保持部は、前記加熱部材の外面に沿って配置されたコイル側ダクト面を有し、前記カバー部材は、前記コイル側ダクト面に沿って配置されたハウジング側ダクト面を有しており、
前記コイル側ダクト面若しくは前記ハウジング側ダクト面の少なくともいずれか一方には、前記ダクト内に突出した複数のリブが形成されていることを特徴とする定着装置。 - 請求項2に記載の定着装置であって、
前記複数のリブは、前記コイル側ダクト面に略等間隔で形成され、前記コイルは、このリブに巻きつけられていることを特徴とする定着装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の定着装置を画像形成装置に搭載し、これを用いて画像形成部で形成されたトナー画像を用紙に定着させることを特徴とする画像形成装置。
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