JP5919462B2 - 誘導加熱コイルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、誘導加熱コイルの製造方法および誘導加熱コイルを備えた誘導加熱調理器に関するものである。
従来の誘導加熱コイルを、誘導加熱調理器を例に取り上げ、図6、7、8を用いて説明する。図6は従来の誘導加熱調理器の断面図で、被加熱物1は加熱コイル(誘導加熱コイル)2から発生する高周波磁界によって誘導加熱され、加熱コイル2は被加熱物1を誘導加熱する。インバータ回路3は加熱コイル2に高周波電流を供給するもので、図には特に記載していないが、加熱コイル2と接続されている。プレート4は被加熱物1がその上面に載置されるもので、その材質はセラミックである。コイルベース6は加熱コイル2を載置し、磁性体7はコイルベース6に埋設され、材質はフェライトである。磁性体7は加熱コイル2から発生する高周波磁界を効率よく被加熱物1に供給させる目的で用いられている。冷却装置8は、加熱コイル2の冷却のために加熱コイル2側面から軸流ファン遠心ファンなどを用いて強制空冷にて冷却している。
コイルベース6を上から見た図を図7に、また下から見た図を図8に示す。図8に示すように磁性体7は、複数の棒体からなり、コイルベース6の下面に放射状に配置されている。
加熱コイル2のコイル線は、加熱コイルを使用する誘導加熱調理器によって異なるが、直径0.2mm〜0.5mm程度の素線を30〜100本程度撚り合わせたもので構成されている。素線の材質は銅で、その表面は絶縁物によって覆われており、それぞれの素線が電気的に接続されないようになっている。それぞれの素線は加熱コイル2の始端及び終端にて電気的に接続している。加熱コイル2のコイル線をこのような細い素線を用いている理由は、加熱コイル2に流れる周波数20〜30kHz程度の高周波電流が、表皮効果によりコイル線表面に電流が集中するため、コイル線の表面積を大とする必要があるからである。また撚り合わせている理由は、加熱コイル2が発生する高周波磁界により加熱コイル2のコイル線間に作用する近接効果によって、コイル線に流れる電流分布が不均一と
なることを防ぐこと、及び加熱コイル2と被加熱物1との間に働く近接効果により、加熱コイル2の表面(被加熱物1側)に電流が集中することを防ぐためである。
このような素線を撚り合わせた構成を用いない場合、加熱コイル2の損失が大きくなり、温度上昇及び加熱効率面で問題である。コイル線温度が略180℃を越えると上記素線間及びコイル線間の絶縁が困難となり、この場合コイルとしての機能を果たすことが不可能となる。また図7に示すコイルのターン数は簡易的に示したものであり、実際のターン数は約15ターン以上である。
しかしながら、この様な従来の誘導加熱装置に使用される誘導加熱コイルの製造方法では、以下に示す課題があった。すなわち、上記したように加熱コイル及びコイルベースあるいは、磁性体といった誘導加熱を行うための加熱構成が複雑で、その作製工数や部品コストが大きく、結果商品のコスト上昇をまねくという課題である。特に加熱コイルは複数の素線を撚り合わせる構成であり、その作製工数は極めて大きいものである。
こういった背景から加熱コイルの製造工程及び製造コストを低減し、安価な装置を提供するために、特許文献1のようにコイルベースに渦巻状の突起を配し、この突起間に導電線を嵌め込んで渦巻状のコイルを形成するものが提案されている。これは図9に示すように、コイルベースに、コイルベースに対し相対的に回転自在のローラーにより導電線を突起103間に押し込んでいくという加熱コイルの工法である(例えば、特許文献1参照)。
図7に示すような加熱コイルの製造方法においては、コイル線を渦巻状に巻く際に、固定する手段がないため、コイル線の表面を覆う絶縁物の表面に、さらに樹脂などで形成された融着層を設け、これを溶融し、固着させることにより、コイル線を渦巻状に巻いた状態で固定している。そのため特許文献1のようにコイルベースに渦巻状の突起を配すことにより、コイル線の表面に融着層を形成する工程および融着層を溶融してコイル線を渦巻状に固定する工程が不要となり、さらに融着層の材料分のコストを軽減することができる。
特開昭61−193394号公報
しかしながら、上記のような従来の構成の誘導加熱調理器の誘導加熱コイルにおいて、限られた外径の加熱コイルを作製する際に、十分な性能を出すためのコイルの巻き数、つまりターン数を巻くことができないという課題があった。
コイル線の太さは、細すぎるとコイル線の抵抗が大きくなり損失が大きくなるため、温度上昇および加熱効率面で問題となるため、ある程度の太さが必要である。例えば、絶縁被覆を施された、直径0.3mmの銅線を60本撚り合わせると、直径は3.0mm程度になる。コイルの外径は、誘導加熱調理器の大きさが決まっているので、それによって大きさが決まる。さらに加熱コイルに、温度検知センサーなどを取り付ける場合などにおいては、コイル銅線を巻くことができる領域は制限されてしまう。
他方、加熱コイルにおいて、鍋を加熱したり、高い熱効率を実現するためにはある程度のターン数が必要であり、上記に示したように約15ターン以上は必要であり、一般的に20ターン前後のターン数がないと十分な加熱性能を得ることができず、被加熱物である
鍋への入力電力を十分に確保できない。したがって、多機能を実現する高性能の加熱コイルを作製するためには、限られた領域の中で、十分なターン数を確保することが重要である。そうした中で、上記の従来のような構成の加熱コイルでは、コイル線が太いと、限られた領域に十分なターン数のコイル線を巻くことができないという課題があった。ひとつの方法として渦巻状の突起の間隔を狭くして十分なターン数を巻くという方法も挙げられるが、間隔の狭いところにコイル線を押し込んでいくということは工法の面からも難易度が高くなる。また、間隔を狭くすると、加熱コイルの厚みが厚くなってしまい、誘導加熱調理器の決められた高さに組み込まなければならないため、加熱コイルの厚みが増すことは不利となり、さらに冷却する際にも冷却風を流す流路がより限られてしまうためデメリットとなる。加えて、コイル線の上面から被加熱物である鍋の下面までの距離が同じである場合、加熱コイルのコイル線の厚みが増すと、コイル線の下面から被加熱物である鍋の下面までの距離が長くなるので、コイル線から発生する磁界が鍋に届き難くなるため、加熱コイルのコイル線が厚くなることは、加熱コイルの加熱性能の低下につながる。
上記のような従来の構成では、コイルベースのコイル線を巻きつける巻き付け方は、コイルベースの渦巻状の突起間に嵌め込んでいく1通りであり、巻き方を変えて加熱コイルの特性を変えることができなかった。また、巻き方を変えて加熱コイルの特性を変化させる際、どこの巻き方を変えるか分かりやすくすることも課題であった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、コイルベースを共用して異なるコイル特性の誘導加熱コイルを作製することができ、コイル特性を変える際に、コイル導線をどの部分に配設するか容易に把握することができる誘導加熱コイルの製造方法を提供することを目的とする。
従来の課題を解決するために、径方向に複数回巻回され、径方向に第1の間隔が設けられた壁状の突起部間に配設されたコイル導線と、突起部が上面に形成され、前記コイル導線を保持するコイルベースと、を備えた誘導加熱コイルの製造方法であって、前記突起部には、前記誘導加熱コイルの中心を中心とし、径が異なる複数の同心円上に形成され、各径の少なくとも一ヶ所で切り欠き部が備えられ、前記第1の間隔より広い第2の間隔で径方向に隔てられた突起部の組を少なくとも1つ有し、さらに前記第2の間隔の内側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合と、前記第2の間隔の外側に前記コイル導線が設けられない第1の間隔で隔てられた突起部を有する場合とに、前記コイル導線が巻き方を変えて巻かれているとともに、前記第2の間隔の内側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合より前記第2の間隔の外側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合の方がコイル径を大きくし、どちらの場合も同じ巻き数で巻かれている構成の製造方法とした。
これにより、第2の間隔の内側または外側にコイル導線が設けられない第1の間隔で隔てられた突起部を有するため、その部分にコイル導線を配設することにより、コイルベースを共用して異なるコイル特性の誘導加熱コイルを作製することができる。
本発明の誘導加熱コイルの製造方法は、第2の間隔の内側または外側にコイル導線が設けられない第1の間隔で隔てられた突起部を有するため、その部分にコイル導線を配設することにより、コイルベースを共用して異なるコイル特性の誘導加熱コイルを作製することができる。
さらに、第1の間隔より広い第2の間隔で径方向に隔てられた突起部の組を有すること
により、コイル特性を変える際に、コイル導線をどの部分に配設するか容易に把握することができる。
また、突起部が同心円上に形成されているため、コイル導線を突起部の間の第1の間隔に配設するので、コイル導線を同心円上に巻くことができ、加熱コイルの鉛直方向に一段巻いた上にもう一段巻くことも可能となる。このため、限られたスペースに、加熱性能を確保するために十分なターン数を巻くことが可能となる。
本発明の第1の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の斜視図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の組み立てた状態の斜視図 本発明の第1の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の巻き方を変えて組み立てた状態の斜視図 本発明の第2の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の断面図 本発明の第4の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の斜視図 従来の誘導加熱調理器の断面図 従来の誘導加熱コイルを上から見た図 従来の誘導加熱コイルを下から見た図 特許文献1に記載された従来の誘導加熱コイルの図
第1の発明は、径方向に複数回巻回され、径方向に第1の間隔が設けられた壁状の突起部間に配設されたコイル導線と、突起部が上面に形成され、コイル導線を保持するコイルベースと、を備えた誘導加熱コイルの製造方法であって、前記突起部には、前記誘導加熱コイルの中心を中心とし、径が異なる複数の同心円上に形成され、各径の少なくとも一ヶ所で切り欠き部が備えられ、第1の間隔より広い第2の間隔で径方向に隔てられた突起部の組を少なくとも1つ有し、さらに前記第2の間隔の内側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合と、前記第2の間隔の外側に前記コイル導線が設けられない第1の間隔で隔てられた突起部を有する場合とに、前記コイル導線が巻き方を変えて巻かれているとともに、前記第2の間隔の内側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合より前記第2の間隔の外側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合の方がコイル径を大きくし、どちらの場合も同じ巻き数で巻かれている構成の製造方法としたものである。
これにより、第2の間隔の内側または外側にコイル導線が設けられない第1の間隔で隔てられた突起部を有するため、その部分にコイル導線を配設することにより、コイルベースを共用して異なるコイル特性の誘導加熱コイルを作製することができる。
さらに、第1の間隔より広い第2の間隔で径方向に隔てられた突起部の組を有することにより、コイル特性を変える際に、コイル導線をどの部分に配設するか容易に把握することができる。
また、突起部が同心円上に形成されているため、コイル導線を突起部の間の第1の間隔に配設するので、コイル導線を同心円上に巻くことができ、加熱コイルの鉛直方向に一段巻いた上にもう一段巻くことも可能となる。このため、限られたスペースに、加熱性能を確保するために十分なターン数を巻くことが可能となる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、少なくとも1つ以上の前記第1の間隔に鉛
直方向に重ねて複数段前記コイル導線が巻回された構成の製造方法としたものである。
これにより、コイル導線を、加熱コイルの鉛直方向に複数層巻くことが可能となるため、限られたスペースに、加熱性能を確保するために十分なターン数を巻くことが可能となるため、誘導加熱調理器における加熱コイルの加熱性能の向上を図ることができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、前記コイル導線下方に位置するフェライトを備え、前記コイルベースは前記フェライトを保持するフェライト保持部を有し、複数の前記突起部が前記フェライト保持部の上面に設けられている構成の製造方法としたものである。
これにより、突起部を設ける領域を抑制することで、コイル導線の下方にコイルベースが設けられていない領域を大きくし、冷却性能を向上させ、加熱コイルを効率よく冷却することができる。さらに、コイルベースに使用する樹脂量を抑制することができるため、コストダウンを図ることができる。
第4の発明は、特に第1〜3のいずれか1つの発明において、前記第2の間隔の間に、温度検知素子が設けられている構成の製造方法としたものである。
これにより、加熱コイルの温度が高温の場合、加熱コイルを保護することが可能となり、加熱コイルの品質を向上させることができる。また、第2の間隔の間に設けることで、温度検知素子がコイル導線の妨げにならず、取り付けやすい。さらに、第2の間隔に設けられているため、温度検知素子の有無が分かりやすい。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の斜視図、図2は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の組み立てた状態の斜視図、図3は本発明の第1の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の巻き方を変えて組み立てた状態の斜視図を示す。
図1において、加熱コイル(誘導加熱コイル)11は、樹脂製のコイルベース12の上面に、加熱コイル11の中心を中心とし、径が異なる複数の同心円上に形成され、径方向に第1の間隔15が設けられた壁状の突起部13間にコイル導線14を嵌めこみ巻いていく構成とした。なお図1では、コイル導線14は巻いた状態で固定しているように見えるが、これは理解しやすいよう示したもので、図2のように突起部13の間に嵌めこんで巻いていく構成の製造方法である。
コイルベース12の下方には、コイル導線14から発生する磁力線を、効率よく、加熱コイル11上方の被加熱物である鍋(図示せず)に伝えるためのフェライト17が設けられている。コイル導線14を巻く向きや、加熱コイル11の中心から巻くか、外側から巻くかは特に限定しない。図1、2においては一例として、加熱コイル11の中心から外側に向かって巻くものを図示し、巻き方向は反時計回りとしている。
突起部13の間に嵌めこまれたコイル導線14は、一般には銅線であり、加熱コイル11を使用する誘導加熱調理器によって異なるが、直径0.2mm〜0.5mm程度の素線を30〜100本程度撚り合わせたもので構成されている。銅線の表面は絶縁物によって覆われており、それぞれの素線が電気的に接続されないようになっている。それぞれの素
線は加熱コイル11の始端及び終端にて電気的に接続している。加熱コイル11のコイル線をこのような細い素線を用いている理由は、加熱コイル11に流れる周波数20〜30kHz程度の高周波電流が、表皮効果によりコイル線表面に電流が集中するため、コイル線の表面積を大とする必要があるからである。また撚り合わせている理由は、加熱コイル11が発生する高周波磁界により加熱コイル11のコイル線間に作用する近接効果によって、コイル線に流れる電流分布が不均一となることを防ぐこと、及び加熱コイル11と被加熱物との間に働く近接効果により、加熱コイル11の表面(被加熱物側)に電流が集中することを防ぐためである。また、コイル導線14の材質は銅に限定せず、アルミなどを用いてもよい。
図1、2のように、突起部13が加熱コイル11の中心を中心とし、径が異なる複数の同心円上に複数形成されているため、コイル導線14を突起部13の間に嵌めこむので、コイル導線14を同心円上に巻くことができ、加熱コイル11の鉛直方向に一層巻いた上にもう一段巻くことも可能となる。
図2のように、同心円状にコイル導線14を巻くため、加熱コイル11の水平方向において、コイル導線14を巻いてから、中心から外側に巻く際、コイル導線14を径方向の外側の突起部13の間に嵌めこむために、遷移しなければならないので、遷移するために突起部13に少なくとも一ヶ所の切り欠き部を備える構成としている。切り欠き部がなく、突起部13が円周状につながっていると、コイル導線14は外側に遷移することができない。切り欠き部を設け、同心円上に突起部13を複数形成することにより、コイル導線14を、加熱コイル11の鉛直方向に複数層巻くことが可能となるため、限られたスペースに、加熱性能を確保するために十分なターン数を巻くことが可能となるため、誘導加熱調理器における加熱コイル11の加熱性能の向上を図ることができる。
図3は、本実施の形態において、図2とは巻き方を変えて、同一のコイルベース12にコイル導線14を配設した状態を示している。
図2のように、本実施の形態において、第1の間隔15より広い第2の間隔16で径方向に隔てられた突起部13の組を少なくとも1つ有し、さらに第2の間隔16の内側または外側にコイル導線14が設けられない第1の間隔15で隔てられた突起部13を有する構成とした。これにより、同一のコイルベース12を使用して、図2のように巻く場合と、図2においてコイル導線14を設けていない第1の間隔15にコイル導線14を配設することによって、図3のように巻き方を変えて巻くことができるため、同一のコイルベース12を使用して異なるコイル特性の加熱コイル11を作製することができる。さらに、第1の間隔15より、第2の間隔16を広くしていることにより、どの部分がコイル導線14を設けない部分なのか分かりやすくなる。さらに、第2の間隔16を広くすることにより、誤ってコイル導線14を配設しても嵌めこめないため、配設できない構成の製造方法となっており、品質の向上にもつながる。
このような構成の製造方法により、第2の間隔16の内側または外側にコイル導線14が設けられない第1の間隔15で隔てられた突起部13を有するため、その部分にコイル導線14を配設することにより、コイルベース12を共用して異なるコイル特性の誘導加熱コイル11を作製することができる。
さらに、第1の間隔15より広い第2の間隔16で径方向に隔てられた突起部13の組を有することにより、コイル特性を変える際に、コイル導線14をどの部分に配設するか容易に把握することができる。
(実施の形態2)
図4は本発明の第2の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の断面図を示す。なお、本実施の形態の基本構成の製造方法は実施の形態1と同じなので、異なる点を中心に説明する。また、実施の形態1と同じ要素には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図4において、本形態の加熱コイル11は突起部13が同心円上に形成されているため、コイル導線14を、加熱コイル11の鉛直方向に複数層巻くことが可能であるので、突起部13の間の第1の間隔15に1層のみ巻くことや複数層巻くことが可能である。これにより、例えばすべて2層に巻いてコイルのターン数を多くすることも可能であり、一部のみ複数層にして他の部分は1層にすることで、必要なターン数を定められた領域に巻くことが可能となる。
このような構成の製造方法により、コイル導線14を、加熱コイル11の鉛直方向に複数層巻くことが可能となるため、限られたスペースに、加熱性能を確保するために十分なターン数を巻くことが可能となるため、誘導加熱調理器における加熱コイル11の加熱性能の向上を図ることができる。
(実施の形態3)
本実施の形態の基本構成の製造方法は実施の形態1と同じなので、異なる点を中心に説明する。また、実施の形態1と同じ要素には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図1〜3のように、本実施の形態において、コイルベース12はフェライト17を挿入、保持するフェライト保持部18を備え、複数の突起部13をフェライト保持部18の上面に設けた構成としたものである。フェライト17の保持は接着剤により保持、またはコイルベース12に爪を設け保持する構造としてもよい。図のような構成にすることにより、コイル導線14の下方にコイルベース12がない領域が大きくなるため、コイル導線14の冷却を効率よく行うことができるため、加熱コイル11の冷却性能を向上させることができる。また、突起部13の間にコイル導線14を嵌めこむ構造であるため、切り欠き部における下方にコイルベース12のない領域のコイル導線14は、隣のターンのコイル導線14との間に突起部13の厚みの分だけの隙間があり、コイル導線14は、下面および隣のターンとの間にも隙間があるため、冷却風があたる表面積が大きく、効率のよい冷却構成が実現できる。
このような構成により、突起部13を設ける領域を抑制することで、コイル導線14の下方にコイルベース12が設けられていない領域を大きくし、冷却性能を向上させ、加熱コイル11を効率よく冷却することができる。さらに、コイルベース12に使用する樹脂量を抑制することができるため、コストダウンを図ることができる。
(実施の形態4)
図5は本発明の第4の実施の形態における誘導加熱コイルの製造方法の斜視図を示す。なお、本実施の形態の基本構成の製造方法は実施の形態1と同じなので、異なる点を中心に説明する。また、実施の形態1と同じ要素には同じ符号を付し、その説明は省略する。
図5のように、本実施の形態において、第2の間隔16の間に、温度検知素子19を設けた構成としたものである。図のように、第2の間隔16を加熱コイル11の径の中央付近に設けている。これは、加熱コイル11で鍋を加熱した際に、加熱コイル11の径の中央付近に磁束が集中しやすく温度が高くなりやすいため、この部分に温度検知素子19を設けることで、温度検知の精度を高めることができ、そのためこの部分に第2の間隔16を設ける構成としている。温度検知素子19を設けることにより、鍋を異常加熱した際などで鍋の温度が異常に高くなった場合に加熱を停止させることができるため、誘導加熱調理器の使用者の安全を確保できるとともに、加熱コイル11の温度が以上に高くなり、加
熱コイル11が破損してしまうことも防ぐことができ、加熱コイル11を保護できるので、誘導加熱調理器の品質を向上することができる。
第2の間隔16にはコイル導線14を設けないため、温度検知素子19を設けることがコイル導線14の妨げになることはない。また、第2の間隔16は第1の間隔15より広くなっており、温度検知素子19の有無の確認が容易である。
さらに、第2の間隔16の内側または外側にコイル導線14を設けない第1の間隔15を設けており、これらを利用して、コイルベース12を共用して、異なるコイル特性の加熱コイル11を作製した際、異なる2つの加熱コイル11において、温度が高くなる部分も異なるため、温度検知素子19の取り付け位置に自由度を持たせることにより、さらに精度を向上させることができる。
このような構成の製造方法により、加熱コイル11の温度が高温の場合、加熱コイル11を保護することが可能となり、加熱コイル11の品質を向上させることができる。また、第2の間隔16の間に設けることで、温度検知素子19がコイル導線14の妨げにならず、取り付けやすい。さらに、第2の間隔16に設けられているため、温度検知素子19の有無が分かりやすい。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱コイルの製造方法は、限られたスペースに、加熱性能を確保するために十分なターン数を巻くことが可能となるので、家庭用あるいは業務用の誘導加熱機器の用途に適用できる。
11 加熱コイル(誘導加熱コイル)
12 コイルベース
13 突起部
14 コイル導線
15 第1の間隔
16 第2の間隔
17 フェライト
18 フェライト保持部
19 温度検知素子

Claims (4)

  1. 径方向に複数回巻回され、径方向に第1の間隔が設けられた壁状の突起部間に配設されたコイル導線と、前記突起部が上面に形成され、前記コイル導線を保持するコイルベースと、を備えた誘導加熱コイルの製造方法であって、
    前記突起部には、前記加熱コイルの中心を中心とし、径が異なる複数の同心円上に形成され、各径の少なくとも一ヶ所で切り欠き部が備えられ、前記第1の間隔より広い第2の間隔で径方向に隔てられた前記突起部の組を少なくとも1つ有し、さらに前記第2の間隔の内側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合と、前記第2の間隔の外側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられ
    た前記突起部を有する場合とに、前記コイル導線が巻き方を変えて巻かれているとともに、
    前記第2の間隔の内側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合より前記第2の間隔の外側に前記コイル導線が設けられない前記第1の間隔で隔てられた前記突起部を有する場合の方がコイル径を大きくし、どちらの場合も同じ巻き数で巻かれている誘導加熱コイルの製造方法
  2. 少なくとも1つ以上の前記第1の間隔に鉛直方向に重ねて複数段前記コイル導線が巻回された請求項1に記載の誘導加熱コイルの製造方法
  3. 前記コイル導線下方に位置するフェライトを備え、前記コイルベースは前記フェライトを保持するフェライト保持部を有し、複数の前記突起部が前記フェライト保持部の上面に設けられている請求項1または2に記載の誘導加熱コイルの製造方法
  4. 前記第2の間隔の間に、温度検知素子が設けられている請求項1から3のいずれか1項に記載の誘導加熱コイルの製造方法
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