JP2008210532A - 電磁誘導加熱用コイル、定着装置、及び電磁誘導加熱用コイルの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】電磁誘導加熱用コイルの線材として撚り線を用い、曲げ回し部でも線材を集約して巻き回すことを可能として広い範囲でほぼ均一な加熱を行うともに、所定範囲外の加熱を抑制して効率のよい加熱を行う。
【解決手段】複数の素線を撚り合わして子撚り線を形成し、さらに複数の子撚り線を撚り合わせて形成した親撚り線を所定の形状に複数回巻き回して電磁誘導加熱用コイル21を形成する。該コイル形状は、2つの平行な直線部Aと、これらと連続する曲げ回し部Bとを有し、前記曲げ回し部Bでは、前記親撚り線の撚りピッチ又は前記親撚り線と子撚り線との双方の撚りピッチが、前記直線部Aの撚りピッチより大きくなるようにする。
【選択図】図3
【解決手段】複数の素線を撚り合わして子撚り線を形成し、さらに複数の子撚り線を撚り合わせて形成した親撚り線を所定の形状に複数回巻き回して電磁誘導加熱用コイル21を形成する。該コイル形状は、2つの平行な直線部Aと、これらと連続する曲げ回し部Bとを有し、前記曲げ回し部Bでは、前記親撚り線の撚りピッチ又は前記親撚り線と子撚り線との双方の撚りピッチが、前記直線部Aの撚りピッチより大きくなるようにする。
【選択図】図3
Description
本発明は、導電性の薄膜又は板材と対向して設けられ、電磁誘導によって上記薄膜又は板材を発熱させる電磁誘導加熱用コイル、トナー像を電磁誘導によって加熱し、記録媒体上に定着する定着装置、及び上記電磁誘導加熱用コイルを製造する方法に関するものである。
一般に、粉状のトナーを用いる画像形成装置において、形成されたトナー像の定着には、トナー像を記録媒体上に静電的に転写した後、加熱及び加圧してトナー像を記録媒体に定着させる装置が広く採用されている。このような定着装置は、無端状の周面が加熱された定着部材(加熱部材)と加圧部材とを備えるものであり、これらの間にシート状の記録媒体を挟みこみ、上記無端状周面の周回移動にともなって記録媒体を搬送するとともに、記録媒体上のトナー像を加熱及び加圧して記録媒体に定着させる。
上記定着部材の周面を加熱する手段として、定着部材には周面に沿って導電性層を設けておき、高周波磁界を発生する電磁誘導加熱用コイルを該導電性層の近傍に配置するものがある。この電磁誘導加熱用コイルに供給される高周波電流によって変動磁界が発生し、定着部材の導電性層に生じる渦電流によって発熱させるものである。このような電磁誘導加熱用コイル51は、図11に示すように定着部材52の無端状周面に対向し、この周面の幅方向に長く巻き回されたものが多く用いられる。つまり無端状周面の幅方向に直線部51aを有し、側縁付近で曲げ回して平行な二つの直線部51aを連続させるように曲げ回し部51bが設けられたものである。
上記電磁誘導加熱用コイルで使用される線材には、複数の素線を撚り合わせた撚り線(リッツ線)が用いられることが多い。
高周波が導体内を流れる場合には、表皮効果により電流が線材の表面のみを流れるため、導体の抵抗が増大する。この抵抗を抑えるために、細い線材を撚り合わせて一本の線材とした撚り線(リッツ線)が使用されるものである。
高周波が導体内を流れる場合には、表皮効果により電流が線材の表面のみを流れるため、導体の抵抗が増大する。この抵抗を抑えるために、細い線材を撚り合わせて一本の線材とした撚り線(リッツ線)が使用されるものである。
このような電磁誘導加熱用コイルによって定着部材の周面の幅方向に分布する磁界を生成し、幅方向にできるだけ均一に加熱しようとするものである。しかし、側縁付近では、電磁誘導加熱用コイルの巻き線が曲げ回されているため、磁束の分布が均一ではない。このため、定着部材の表面の温度が側縁付近で不均一となりやすい。
このような磁束の不均一を是正しようとする技術が特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載されている。
特許文献1及び特許文献2に記載の装置は、電磁誘導加熱用コイルの曲げ回し部付近に比透磁率の大きな部材を配置し、曲げ回し部での磁束密度を増加させるものである。これにより、定着部材の周面の側縁近くで充分な磁束を生成し、温度分布を幅方向に均一にしようとしている。
特許文献3に記載の励磁コイルでは、被加熱体の長手方向に巻き回されたコイルのコイル線材間に絶縁性で非磁性の部材が介挿され、被加熱体に対向する部分の面積が長手方向で異なるものとなっている。これにより、長手方向の温度の分布を制御しようとするものである。
特開2002−222687
特開2005−235637
特開2000−215973
特許文献1及び特許文献2に記載の装置は、電磁誘導加熱用コイルの曲げ回し部付近に比透磁率の大きな部材を配置し、曲げ回し部での磁束密度を増加させるものである。これにより、定着部材の周面の側縁近くで充分な磁束を生成し、温度分布を幅方向に均一にしようとしている。
特許文献3に記載の励磁コイルでは、被加熱体の長手方向に巻き回されたコイルのコイル線材間に絶縁性で非磁性の部材が介挿され、被加熱体に対向する部分の面積が長手方向で異なるものとなっている。これにより、長手方向の温度の分布を制御しようとするものである。
上記のようなコイルを用いて定着部材の周面の加熱を行ったときに、周面の側縁付近で生じる温度の不均一は、側縁に近づくにしたがって徐々に温度が低くなる場合が多い。このため、トナー像が転写された記録媒体と接触する範囲を効率よく、温度分布が均一に近い状態で加熱するためには、無端状周面の側縁付近で、幅方向の温度分布が急激に低下するように制御するのが望ましい。このためには、コイルの線材を曲げ回し部で集約して配置し、生成される磁束の分布を側縁付近で急変させるのがよい。
しかしながら、撚り線は図12に示すように軸心から周面までの長さdが大きい稜線部61と周面までの長さが小さい谷部62とがあり、これらが螺旋状に分布している。このため、曲げ回し部で隣り合う撚り線60の稜線部61が軸線方向に間隔をおいて突き当たり、撚り線間に空隙63を生じる。このため、撚り線60を集約して巻き回すのが阻害されることになる。これによって、曲げ回し部の軸線方向の幅が大きくなることで、幅方向の温度分布は側縁に近づくにしたがって緩やかに低下することになり、記録媒体の通過範囲で定着部材の表面温度をほぼ均一とするためには、コイルの直線部を長くする必要がある。また、記録媒体の通過範囲外をもかなり高い温度に加熱することになり、加熱の効率も悪くなる。
本願発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、撚り線をコイルの線材として用い、曲げ回し部でも線材を集約して巻き回すことを可能として広い範囲でほぼ均一な加熱を行うともに、所定範囲外の加熱を抑制して効率のよい加熱を行うことを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1にかかる発明は、 複数の素線が撚り合わされた子撚り線を形成し、さらに複数の子撚り線を撚り合わせる工程を1回又は2回以上経て形成された親撚り線を、所定の形状に複数回巻き回して形成され、 前記親撚り線の巻き回し形状は、2つの平行な直線部と、これらの端部と連続して曲げ回され、2つの直線部を接続する曲げ回し部とを有し、 前記曲げ回し部では、前記親撚り線の撚りピッチ又は前記親撚り線と子撚り線との双方の撚りピッチが、前記直線部の撚りピッチより大きくなっている電磁誘導加熱用コイルを提供する。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の電磁誘導加熱用コイルにおいて、前記曲げ回し部は、親撚り線を巻き回した後に、複数の親撚り線の束を集約する方向に圧縮力が加えられたものとする。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の電磁誘導加熱用コイルにおいて、前記曲げ回し部は、2つの直線部のそれぞれに隣接し、該直線部から曲げ回された2つの大曲率部と、これら2つの大曲率部の間で、曲率が前記大曲率部より小さいか又は前記親撚り線が直線状となった小曲率部とを有するものとする。
請求項4に係る発明は、周回移動する無端状の周面を有し、該周面に沿って導電性層を備える加熱部材と、 前記加熱部材に圧接されて、未定着トナー像が保持された記録媒体を前記加熱部材との間に挟み込む加圧部材と、 前記加熱部材の無端状周面に対向するように配置され、高周波電流の通電によって前記導電性層に誘導電流を発生させる電磁誘導加熱用コイルとを有し、 前記電磁誘導加熱用コイルは、 複数の素線が撚り合わされた子撚り線を形成し、さらに複数の子撚り線を撚り合わせる工程を1回又は2回以上経て形成された親撚り線を、所定の形状に複数回巻き回して形成され、 前記親撚り線の巻き回し形状は、前記加熱部材の無端状周面の幅方向に設けられた2つの平行な直線部と、前記無端状周面の側縁部と対向する位置で曲げ回され、2つの直線部を接続する曲げ回し部とを有し、 前記曲げ回し部では、前記親撚り線の撚りピッチ又は前記親撚り線と子撚り線との双方の撚りピッチが、前記直線部の撚りピッチより大きくなっている定着装置を提供する。
請求項5に係る発明は、複数の素線を撚り合わせて子撚り線を形成する工程と、 形成された複数の子撚り線を撚り合わせる工程を1回又は2回以上経て親撚り線を形成する工程と、 前記親撚り線を、2つの平行な直線部と、これらの端部と連続して曲げ回され、2つの直線部を接続する曲げ回し部とを有する形状に、複数回巻き回す工程とを含み、 前記親撚り線を形成する工程と、該親撚り線を巻き回す工程とを同時に行い、 親撚り線を前記曲げ回し部に巻き回すときに子撚り線を撚り合わせる撚りピッチは、前記直線部に巻き回すときの前記子撚り線の撚りピッチより大きくする電磁誘導加熱用コイルの製造方法を提供する。
なお、請求項1、請求項4又は請求項5に係る発明において、曲げ回し部では、親撚り線の撚りピッチ又は親撚り線と子撚り線との双方の撚りピッチが、直線部の撚りピッチより大きくなっている状態は、曲げ回し部で素線又は子撚り線に撚りが導入されず、素線又は子撚り線が同じ方向に並列配置される場合も含むものである。
請求項1に係る発明の構成によれば、電磁誘導加熱用コイルの曲げ回し部で線材の撚りピッチが大きく、つまり撚りが少なくなっているので、隣り合う撚り線の稜線部が突き当たる間隔が大きくなる。このため、隣り合う撚り線を中心間隔が小さくなるように集約して配置することが可能となる。これにより、これらの撚り線に通電して磁界を生成するときに磁束を所定の範囲に集約させることができ、効率の良い加熱が可能となる。
請求項2に係る発明の構成によれば、電磁誘導加熱用コイルの曲げ回し部で撚り線を変形させ、撚り線間に生じている隙間を埋めるように移動させて撚り線が集約した状態とすることができる。
請求項3に係る発明では、曲げ回し部で撚り線の曲率が小さくなるとともに、隣り合う撚り線の稜線部が突き当たる位置の数が減少することにより、撚り線をより集約して配置することができる。これにより直線部の方向における所定の範囲に集約して磁束を発生させることができる。
請求項4に係る発明の構成によれば、電磁誘導加熱用コイルの曲げ回し部で隣り合う撚り線は中心間隔が小さくなるように集約して配置され、これらの撚り線に通電して磁界を生成するときに磁束を所定の範囲に集約させることができる。これにより、誘導電流によって加熱部材の周面が加熱されたときに、その無端状周面の幅方向における温度分布が、直線部に沿った領域ではほぼ均一な温度に加熱され、曲げ回し部に対応する位置で温度分布が急変し、側縁に近い部分の温度が低くなるように加熱される。したがって、効率の良い加熱が可能となる。
請求項5に係る発明の構成によれば、撚り線を巻き回した電磁誘導加熱用コイルを製造するときに、巻き回されたコイル形状の位置に対応して撚り線の撚り量を変更し、曲げ回し部においても撚り線を集約して曲げ回すことが可能となる。
以下、本願に係る発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願発明の一実施形態である定着装置の概略断面図である。また、図2は同じ定着装置の概略正面図である。
この定着装置1は、無端状の周面を有する定着ベルト2(加熱部材)と、この定着ベルト2の外周面に圧接される加圧ロール3と、定着ベルト2の内周面に接して配置され、定着ベルト2を加圧ロール3に押圧する押圧パッド4と、該押圧パッドを支持するパッド支持部材5と、定着ベルト2を加熱する電磁誘導加熱装置6とを有している。また、加圧ロール3と押圧パッド5との圧接部の上流側に定着ベルト2の温度を検出する温度センサ7が設けられ、この温度センサの検出値に基づいて電磁誘導加熱装置の作動を制御する制御装置8が備えられている。
図1は、本願発明の一実施形態である定着装置の概略断面図である。また、図2は同じ定着装置の概略正面図である。
この定着装置1は、無端状の周面を有する定着ベルト2(加熱部材)と、この定着ベルト2の外周面に圧接される加圧ロール3と、定着ベルト2の内周面に接して配置され、定着ベルト2を加圧ロール3に押圧する押圧パッド4と、該押圧パッドを支持するパッド支持部材5と、定着ベルト2を加熱する電磁誘導加熱装置6とを有している。また、加圧ロール3と押圧パッド5との圧接部の上流側に定着ベルト2の温度を検出する温度センサ7が設けられ、この温度センサの検出値に基づいて電磁誘導加熱装置の作動を制御する制御装置8が備えられている。
上記定着ベルト2は、その内側から、耐熱性の高いシート状部材からなる基材層と、その上に積層された導電性層と、さらにその上に積層された弾性層と、最も上層となる表面離型層とから構成されている。
基材層としては、例えば厚さ10〜100μmの耐熱性の高い樹脂が用いられ、本実施の形態では、厚さ50μmのポリイミド樹脂が使用されている。
上記導電性層は、電磁誘導加熱装置6によって生じる磁界の電磁誘導作用により誘導発熱する層であり、鉄・コバルト・ニッケル・銅・アルミニウム・クロム等の金属層を1〜50μm程度の厚みで形成したものが用いられ、電磁誘導で十分な発熱が得られるような固有抵抗値の材質が選択される。
上記弾性層は、厚さは10〜500μmの耐熱性、熱伝導性がよいシリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等が用いられる。
上記表面離型層は、記録媒体Pの上に転写された未定着トナー像Tと直接に接触する層であるため、離型性の良い材料を使用する必要がある。この表面離型層を構成する材料としては、例えば、パーフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、ポリテトラオロエチレン(PTFE)、シリコーン樹脂、シリコーンゴム、フッ素ゴム等が挙げられる。
上記加圧ロール3は、金属製の円筒状芯金3aを芯材とし、該芯金3aの表面にシリコーンゴム・フッ素ゴムなどの耐熱性を有する弾性層3bと、最表面に表面離型層とを備えており、該加圧ロール3と押圧パッド4とで定着ベルト2を挟持した状態に保持して定着ニップを形成している。
この加圧ロール3は、196N[ニュートン](20kg重)程度の荷重で定着ベルト2を介して押圧パッド5に圧接されており、駆動モータMによって周回駆動され、これにともなって定着ベルト2が従動回転する。そして、定着ベルト2と加圧ロール3との間に未定着トナー像が転写された記録媒体を通過させることにより加熱及び加圧し、未定着トナー像を記録媒体上に圧着して定着画像を形成するようになっている。
上記押圧パッド4は、シリコーンゴム等の弾性部材4aの表面に摩擦を低減するための摺動シート4bを被覆したものであり、定着ベルト2を加圧ロール3に押し付けて定着ニップ部を形成するものとなっている。なお、押圧パッド4と定着ベルト2との間の摺動摩擦を低減するために、これらの間に耐熱性のグリス等の潤滑剤を塗布してもよい。
上記電磁誘導加熱装置6は、定着ベルト2の外周面に沿って、この外周面とのギャップが2mm程度となるように巻き回された電磁誘導加熱用コイル21と、定着ベルト2の周面に沿った曲面を有し、この曲面に沿って上記電磁誘導加熱用コイルが巻き回された台座22と、電磁誘導加熱用コイル21に高周波電流を供給する励磁回路23とで主要部が構成されている。そして、上記励磁回路23から電磁誘導加熱用コイル21に高周波電流が供給されることによって、電磁誘導加熱用コイル21の周囲に高周波磁界を生成するものである。高周波電流の周波数は、例えば、10〜50kHzに設定されるが、本実施の形態では30kHzに設定されている。この磁界は、定着ベルト2の周面と交わる方向の磁束を含むものであり、この磁束が定着ベルト2の導電性層を横切るとき、その磁界Hの変化を妨げる磁界を生じるように導電性層中に渦電流Iが発生し、導電性層の抵抗Rに比例した電力(W=I2R)のジュール熱が発生する。これにより、定着ベルト2を加熱するものである。
なお、電磁誘導加熱用コイルの構成の詳細は後述する。
なお、電磁誘導加熱用コイルの構成の詳細は後述する。
上記温度センサ7は、定着ベルト2から放射される赤外線を検出して温度を測定する非接触式の赤外線センサを用いている。この他、ゼーベック効果を利用した熱電対や抵抗の温度係数が大きいサーミスタ等の接触式のものを用いることもできる。
上記制御装置8は、温度センサ7の検知信号が入力されるものであり、定着ベルト2の温度が所定の範囲となるように電磁誘導加熱装置6の駆動を制御することができるものである。つまり、電磁誘導加熱装置6のON/OFFの制御、電磁誘導加熱用コイルに供給する電流値又は電流の周波数の制御等によって、温度が所定に範囲より上昇したときに発熱を抑え、温度が所定の範囲より低下したとき発熱を促進するものとなっている。
次に、上記電磁誘導加熱用コイル21について詳細に説明する。なお、この電磁誘導加熱用コイル21は、請求項1から請求項3までのそれぞれに記載の発明の一実施形態である。
図3は、この電磁誘導加熱用コイル21の構成の一例を示す概略平面図である。この電磁誘導加熱用コイル21は、銅の素線を複数本より合わせて形成された撚り線を巻き回したものであり、撚り線が直線的に配置される二つの直線部Aと、これらの直線部Aの端部と連続して曲げ回され、2つの直線部Aを電気的に接続する曲げ回し部Bとを有する。そして、図1に示すように台座22の凹面に沿って支持され、定着ベルト2の周面と所定の間隔で対向するように支持されている。
図3は、この電磁誘導加熱用コイル21の構成の一例を示す概略平面図である。この電磁誘導加熱用コイル21は、銅の素線を複数本より合わせて形成された撚り線を巻き回したものであり、撚り線が直線的に配置される二つの直線部Aと、これらの直線部Aの端部と連続して曲げ回され、2つの直線部Aを電気的に接続する曲げ回し部Bとを有する。そして、図1に示すように台座22の凹面に沿って支持され、定着ベルト2の周面と所定の間隔で対向するように支持されている。
上記直線部Aは、定着ベルト2の周面の周回移動方向とほぼ直角に軸線を有するものであり、曲げ回し部Bは、定着ベルト2の無端状周面の側縁付近と対向する位置に設けられている。
なお、撚り線を巻き回した電磁誘導加熱用コイルは、図4に示すように、台座25の凸面に沿って配置したものであっても良い。
なお、撚り線を巻き回した電磁誘導加熱用コイルは、図4に示すように、台座25の凸面に沿って配置したものであっても良い。
上記撚り線は、図5に示すように径が0.1〜0.2mm程度の複数の素線(31−1〜31−n)を撚り合わせて子撚り線32を形成し、さらに複数の子撚り線32−1〜32−nを撚り合わせて親撚り線33とする。これらの複数の子撚り線32を撚り合わせて親撚り線とするときの撚りピッチ又は子撚り線32を形成するときの素線31の撚りピッチと子撚り線32を撚り合わせるときの撚りピッチとの双方が、図3に示す直線部Aと曲げ回し部Bとで異なるものとなっており、曲げ回し部Bで撚りピッチが直線部Aより大きくなっている。ここで、「撚りピッチ」とは、撚りによって一の素線又は子撚り線が軸線回りに1周するまでの長さであり、撚りピッチが小さいとは、撚りの程度が大きいことを示す。
例えば、直線部Aで子撚り線32を形成するときの撚りピッチが10mm程度、親撚り線33を形成するときの子撚り線32の撚りピッチを10mmとし、曲げ回し部Bでは子撚り線32を形成するときの撚りピッチが100mm、親撚り線33を形成するときの撚りピッチが100mmとされる。また、曲げ回し部Bでは、親撚り線33を形成するときの撚りピッチ、又は親撚り線33を形成するときの撚りピッチと子撚り線32を形成するときの撚りピッチとの双方を無限大つまり撚りが施されていない状態とすることもできる。
例えば、直線部Aで子撚り線32を形成するときの撚りピッチが10mm程度、親撚り線33を形成するときの子撚り線32の撚りピッチを10mmとし、曲げ回し部Bでは子撚り線32を形成するときの撚りピッチが100mm、親撚り線33を形成するときの撚りピッチが100mmとされる。また、曲げ回し部Bでは、親撚り線33を形成するときの撚りピッチ、又は親撚り線33を形成するときの撚りピッチと子撚り線32を形成するときの撚りピッチとの双方を無限大つまり撚りが施されていない状態とすることもできる。
上記撚り線を構成する素線31の表面には、ポリイミドやポリアミドイミド等で絶縁処理したものが使用され、コイル状に形成したときに隣接する線材間が短絡しないようになっている。
また、上記撚り線では素線31を撚り合わせた子撚り線32を複数撚り合わせて親撚り線33としたが、素線を撚り合わせたものを一次子撚り線とし、複数の一次子撚り線を撚り合わせて二次子撚り線を形成するように撚り合わせる工程を2回以上行い、その後、n次子撚り線を撚り合わせて親撚り線とすることもできる。つまり、得たい撚り線の断面積に応じて撚り合わせる工程を多段的に行うことができる。
また、上記撚り線では素線31を撚り合わせた子撚り線32を複数撚り合わせて親撚り線33としたが、素線を撚り合わせたものを一次子撚り線とし、複数の一次子撚り線を撚り合わせて二次子撚り線を形成するように撚り合わせる工程を2回以上行い、その後、n次子撚り線を撚り合わせて親撚り線とすることもできる。つまり、得たい撚り線の断面積に応じて撚り合わせる工程を多段的に行うことができる。
図6は、上記電磁誘導加熱用コイルの曲げ回し部Bにおける撚り線の一部を示す拡大断面図である。
それぞれの親撚り線33は、図12に示す状態より隣り合う親撚り線との間に生じる空隙が小さく、密集して配置されている。これは、曲げ回し部Bで親撚り線33を形成する撚りピッチが大きく又は撚りが施されていない状態となっているので、この親撚り線33−1の外周面で螺旋状となった稜線部33aが隣り合う親撚り線33−2の稜線部と交差するように突き当たる数が少なく、稜線部33aが隣り合う他の親撚り線の谷部33bに入り込んで双方の軸心位置が接近するものである。つまり、親撚り線33を形成するときの撚りピッチが小さいと稜線部33aが大きなピッチで螺旋状に形成されており、隣り合う親撚り線33aの軸心間の距離は、図12に示すように軸心から稜線部33aの表面までの長さdの2倍になる。しかし、撚りピッチが小さくなっていることによって稜線部33aが谷部33bに入り込むことが可能となり、親撚り線33を密集して配置することが可能となるものである。
それぞれの親撚り線33は、図12に示す状態より隣り合う親撚り線との間に生じる空隙が小さく、密集して配置されている。これは、曲げ回し部Bで親撚り線33を形成する撚りピッチが大きく又は撚りが施されていない状態となっているので、この親撚り線33−1の外周面で螺旋状となった稜線部33aが隣り合う親撚り線33−2の稜線部と交差するように突き当たる数が少なく、稜線部33aが隣り合う他の親撚り線の谷部33bに入り込んで双方の軸心位置が接近するものである。つまり、親撚り線33を形成するときの撚りピッチが小さいと稜線部33aが大きなピッチで螺旋状に形成されており、隣り合う親撚り線33aの軸心間の距離は、図12に示すように軸心から稜線部33aの表面までの長さdの2倍になる。しかし、撚りピッチが小さくなっていることによって稜線部33aが谷部33bに入り込むことが可能となり、親撚り線33を密集して配置することが可能となるものである。
また、子撚り線32を形成するときに、曲げ回し部Bで素線31の撚りピッチを大きく又は撚りが施されていない状態としておくことにより、同様の原理で親撚り線33の外径を実質的に小さくすることができ、親撚り線33をより密集して巻き回すことができる。
このように親撚り線33が密集して配置されることにより、形成される磁束が曲げ回し部Bの近くで分散するのが抑制され、曲げ回し部Bで撚り線を横切る方向つまり定着ベルト2の周面の幅方向における磁束の分布が、定着ベルト2の側縁近くで急速に減少するものとなる。これにより、定着ベルト2が有する導電性層の発熱量の分布もこれに対応したものとなり、加熱時の温度分布が図7中に示すa線のようになる。この温度分布は、曲げ回し部Bで親撚り線に小さなピッチで撚りが施され、図12に示すように撚り線が巻き回されている場合に、温度分布が図7中に示すb線のようになるのと比較して、定着ベルト2の側縁部の温度が低くなっている。この部分は記録媒体の非通過領域であり、高い温度まで加熱する必要がない非通過領域への供給熱量を低減し、効率の良い加熱が可能となる。また、記録媒体の通過領域では定着ベルトの周面がほぼ均等に加熱され、トナー像の定着を良好に行うことができる。
なお、直線部Aでは上記曲げ回し部Bより小さなピッチで素線又は子撚り線が撚られており、素線31又は子撚り線32がまとまった状態となって巻き線の取り扱いが容易となり、親撚り線33を台座22上の所定の位置に所定の形状で適切に保持することが容易となる。
なお、直線部Aでは上記曲げ回し部Bより小さなピッチで素線又は子撚り線が撚られており、素線31又は子撚り線32がまとまった状態となって巻き線の取り扱いが容易となり、親撚り線33を台座22上の所定の位置に所定の形状で適切に保持することが容易となる。
図8は、本願に係る発明の他の実施形態である電磁誘導加熱用コイル24を示す概略平面図である。また、この電磁誘導加熱用コイル26は、図1に示す定着装置において用いられている電磁誘導加熱用コイル21に代えて用いることができるものである。
この電磁誘導加熱用コイル26は、図3に示す電磁誘導加熱用コイル21と同じ撚り線を巻き回したものであり、巻き回し形状も直線部Dと曲げ回し部Eとを有するものである。ただし、この電磁誘導加熱用コイル26では、曲げ回し部Eが二つの直線部Dと連続する部分にそれぞれ大きな曲率で曲げ回された大曲率部E1を有し、これらの間に上記大曲率部E−1より小さい曲率で曲げ回された小曲率部E2を有している。なお、小曲率部E2は曲げることなくほぼ直線で配置されるものであっても良い。そして、曲げ回し部Eで、親撚り線33を形成するときの撚りピッチ又は親撚り線33を形成するときの撚りピッチと子撚り線32を形成するときの撚りピッチとの双方が、直線部Dの撚りピッチより大きくなっている。
このような電磁誘導加熱用コイルでは、小曲率部E2すなわち曲げ回し部Eの中央部分で曲げ回される曲率が小さくなっているので、撚り線をより集約して配置することが可能となる。
この電磁誘導加熱用コイル26は、図3に示す電磁誘導加熱用コイル21と同じ撚り線を巻き回したものであり、巻き回し形状も直線部Dと曲げ回し部Eとを有するものである。ただし、この電磁誘導加熱用コイル26では、曲げ回し部Eが二つの直線部Dと連続する部分にそれぞれ大きな曲率で曲げ回された大曲率部E1を有し、これらの間に上記大曲率部E−1より小さい曲率で曲げ回された小曲率部E2を有している。なお、小曲率部E2は曲げることなくほぼ直線で配置されるものであっても良い。そして、曲げ回し部Eで、親撚り線33を形成するときの撚りピッチ又は親撚り線33を形成するときの撚りピッチと子撚り線32を形成するときの撚りピッチとの双方が、直線部Dの撚りピッチより大きくなっている。
このような電磁誘導加熱用コイルでは、小曲率部E2すなわち曲げ回し部Eの中央部分で曲げ回される曲率が小さくなっているので、撚り線をより集約して配置することが可能となる。
図9は、本実施の形態の電磁誘導加熱用コイルを製造する方法の一例を示す概略図である。
素線31は、複数の巻き芯41に巻きまわされた状態でこれらの巻き芯からそれぞれ引き出すことができるように支持されている。そして、子撚り線32を形成する本数毎に一次撚り装置42に支持されており、これらの一次撚り装置42が回転することによってそれぞれの巻き芯41の支持位置が周回移動し、素線31に撚りを施すものとなっている。また、複数の一次撚り装置42はひとつの二次撚り装置43に支持され、この二次撚り装置43が回転して一次撚り装置42のそれぞれを周回移動させることによって、一次撚り装置42で形成された複数の子撚り線32をさらに撚り合わせて親撚り線33を形成するものとなっている。このようにして撚りが施された親撚り線33は、巻き取り装置44に支持された台座22が回転することによって台座22の所定の位置に巻き回される。
素線31は、複数の巻き芯41に巻きまわされた状態でこれらの巻き芯からそれぞれ引き出すことができるように支持されている。そして、子撚り線32を形成する本数毎に一次撚り装置42に支持されており、これらの一次撚り装置42が回転することによってそれぞれの巻き芯41の支持位置が周回移動し、素線31に撚りを施すものとなっている。また、複数の一次撚り装置42はひとつの二次撚り装置43に支持され、この二次撚り装置43が回転して一次撚り装置42のそれぞれを周回移動させることによって、一次撚り装置42で形成された複数の子撚り線32をさらに撚り合わせて親撚り線33を形成するものとなっている。このようにして撚りが施された親撚り線33は、巻き取り装置44に支持された台座22が回転することによって台座22の所定の位置に巻き回される。
上記一次撚り装置42と二次撚り装置43との回転駆動は、巻き取り装置44の回転量と対応するように制御され、巻き取り装置44に支持された台座22の角度すなわち撚り線の巻き取り位置に対応して回転量が制御される。これにより電磁誘導加熱用コイル21の直線部Aに巻き回す範囲に撚りを施すときには、一次撚り装置42及び二次撚り装置43が回転して所定の撚りを施す。また、曲げ回し部Bに巻き回す範囲に撚りを施すときには、一次撚り装置42及び二次撚り装置43の回転量を低減又は停止して撚りを少なくする。
また、一次撚り装置42及び二次撚り装置43の回転は独立して制御することにより、曲げ回し部Bで二次撚り装置43のみについて回転量の低減又は回転の停止をすることも可能である。
また、一次撚り装置42及び二次撚り装置43の回転は独立して制御することにより、曲げ回し部Bで二次撚り装置43のみについて回転量の低減又は回転の停止をすることも可能である。
上記のように親撚り線33が巻き回された電磁誘導加熱用コイル21には、図10に示すように曲げ回し部Bの両側から押圧部材45,46を押し付け、直線部Aの軸線方向に圧縮力を作用させることもできる。このように親撚り線33の束を加圧することによって図6に示すように親撚り線33がより集約される。このとき親撚り線33又は親撚り線33と子撚り線32の撚り量が少なくなっているので隣り合う親撚り線の稜線部33aが突き当たることが少なく、親撚り線33が集約されるとともに稜線部33aが強く押し付けられることによる絶縁性能の破壊や損傷が生じるのを抑制することができる。
また、上記のように撚り線を圧縮することによって撚り線を変形させ、巻き回された撚り線の曲げ回し部における形状を、図8に示すように大曲率部E1と小曲率部E2とを含む形状にすることもできる。なお、図8に示す電磁誘導加熱用コイル24の形状は、撚り線を巻き回すときに形成するものであっても良い。
また、上記のように撚り線を圧縮することによって撚り線を変形させ、巻き回された撚り線の曲げ回し部における形状を、図8に示すように大曲率部E1と小曲率部E2とを含む形状にすることもできる。なお、図8に示す電磁誘導加熱用コイル24の形状は、撚り線を巻き回すときに形成するものであっても良い。
上記のような方法により、曲げ回し部Bにおいて巻き線の撚りが少なくなった電磁誘導加熱用コイル21を容易に製作することができる。
なお、上記の製造方法では親撚り線を台座22に巻き取るものとなっているが、台座22に限定されるわけではなく適当な巻き取り枠を用いてコイルを形成した後、台座22に装着するものであってもよい。
また、撚り合わせる工程は、撚り装置を多段的に用いることで親撚り線とするまでに3回以上の撚りを施すこともできる。
なお、上記の製造方法では親撚り線を台座22に巻き取るものとなっているが、台座22に限定されるわけではなく適当な巻き取り枠を用いてコイルを形成した後、台座22に装着するものであってもよい。
また、撚り合わせる工程は、撚り装置を多段的に用いることで親撚り線とするまでに3回以上の撚りを施すこともできる。
一方、上記電磁誘導加熱用コイル21の製作は、巻き線の撚り合わせと台座22への巻き回しとを上記装置を用いて同時に行うものであるが、本願発明に係る電磁誘導加熱用コイルの製作は上記の方法に限定されるものではなく、あらかじめ長さ方向に撚り量が変化する親撚り線を製作しておき、これを台座等に巻き回すものであってもよい。
以上、説明した電磁誘導加熱用コイルは、画像形成装置における定着装置への適用を例にしたものであるが、その用途がこれに限定されるものではなく、加熱装置一般に広く用いることができる。
また、本願に係る発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、各請求項に記載の範囲内で適宜変更して実施することができるものである。
また、本願に係る発明は以上に説明した実施の形態に限定されるものではなく、各請求項に記載の範囲内で適宜変更して実施することができるものである。
1:定着装置、 2:定着ベルト、 3:加圧ロール、 4:押圧パッド、 5:パッド支持部材、 6:電磁誘導加熱装置、 7:温度センサ、 8:制御装置、
21:電磁誘導加熱用コイル、 22:台座、 23:励磁回路、 24:電磁誘導加熱用コイル、 25:台座、 26:電磁誘導加熱用コイル、
31:素線、 32:子撚り線、 33:親撚り線、 33a:稜線部、 33b:谷部、 41:巻き芯、 42:一次撚り装置、 43:二次撚り装置、 44:巻き取り装置、 45,46:押圧部材、
51:電磁誘導加熱用コイル、 52:定着部材、 60:撚り線、 63:撚り線間の空隙
21:電磁誘導加熱用コイル、 22:台座、 23:励磁回路、 24:電磁誘導加熱用コイル、 25:台座、 26:電磁誘導加熱用コイル、
31:素線、 32:子撚り線、 33:親撚り線、 33a:稜線部、 33b:谷部、 41:巻き芯、 42:一次撚り装置、 43:二次撚り装置、 44:巻き取り装置、 45,46:押圧部材、
51:電磁誘導加熱用コイル、 52:定着部材、 60:撚り線、 63:撚り線間の空隙
Claims (5)
- 複数の素線が撚り合わされた子撚り線を形成し、さらに複数の子撚り線を撚り合わせる工程を1回又は2回以上経て形成された親撚り線を、所定の形状に複数回巻き回して形成され、
前記親撚り線の巻き回し形状は、2つの平行な直線部と、これらの端部と連続して曲げ回され、2つの直線部を接続する曲げ回し部とを有し、
前記曲げ回し部では、前記親撚り線の撚りピッチ又は前記親撚り線と子撚り線との双方の撚りピッチが、前記直線部の撚りピッチより大きくなっていることを特徴とする電磁誘導加熱用コイル。 - 前記曲げ回し部は、親撚り線を巻き回した後に、複数の親撚り線の束を集約する方向に圧縮力が加えられたものであることを特徴とする請求項1に記載の電磁誘導加熱用コイル。
- 前記曲げ回し部は、2つの直線部のそれぞれに隣接し、該直線部から曲げ回された2つの大曲率部と、これら2つの大曲率部の間で、曲率が前記大曲率部より小さいか又は前記親撚り線が直線状となった小曲率部とを有することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁誘導加熱用コイル。
- 周回移動する無端状の周面を有し、該周面に沿って導電性層を備える加熱部材と、
前記加熱部材に圧接されて、未定着トナー像が保持された記録媒体を前記加熱部材との間に挟み込む加圧部材と、
前記加熱部材の無端状周面に対向するように配置され、高周波電流の通電によって前記導電性層に誘導電流を発生させる電磁誘導加熱用コイルとを有し、
前記電磁誘導加熱用コイルは、
複数の素線が撚り合わされた子撚り線を形成し、さらに複数の子撚り線を撚り合わせる工程を1回又は2回以上経て形成された親撚り線を、所定の形状に複数回巻き回して形成され、
前記親撚り線の巻き回し形状は、前記加熱部材の無端状周面の幅方向に設けられた2つの平行な直線部と、前記無端状周面の側縁部と対向する位置で曲げ回され、2つの直線部を接続する曲げ回し部とを有し、
前記曲げ回し部では、前記親撚り線の撚りピッチ又は前記親撚り線と子撚り線との双方の撚りピッチが、前記直線部の撚りピッチより大きくなっていることを特徴とする定着装置。 - 複数の素線を撚り合わせて子撚り線を形成する工程と、
形成された複数の子撚り線を撚り合わせる工程を1回又は2回以上経て親撚り線を形成する工程と、
前記親撚り線を、2つの平行な直線部と、これらの端部と連続して曲げ回され、2つの直線部を接続する曲げ回し部とを有する形状に、複数回巻き回す工程とを含み、
前記親撚り線を形成する工程と、該親撚り線を巻き回す工程とを同時に行い、
親撚り線を前記曲げ回し部に巻き回すときに子撚り線を撚り合わせる撚りピッチは、前記直線部に巻き回すときの前記子撚り線の撚りピッチより大きくすることを特徴とする電磁誘導加熱用コイルの製造方法。
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JP2014048513A (ja) * | 2012-08-31 | 2014-03-17 | Canon Inc | 定着装置及び画像形成装置 |
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-
2007
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