JP2015118232A - 像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱層を有する筒状の回転体にクラック等が生じた場合においても、回転体の過昇温を抑制できるようにした像加熱装置の提供。【解決手段】記録材Pが担持する画像Tを加熱する像加熱装置であって、発熱層1aを有する筒状の回転体1と、前記回転体の回転軸方向に磁場を形成する磁場発生手段3と、を有し、前記磁場発生手段に交流電流を流すことで前記回転体の周回方向に誘導電流を生じさせて、前記誘導電流により前記回転体が発熱する像加熱装置において、前記発熱層は、前記回転軸方向で電気的に分割した複数の分割発熱層1a1によって形成されていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真複写機、電子写真プリンタ等の画像形成装置に搭載する定着装置(定着器)として用いれば好適な像加熱装置に関し、特に電磁誘導加熱方式の像加熱装置に関する。
電子写真式の複写機やプリンタに搭載する定着装置(定着器)として、電磁誘導加熱方式の定着装置が知られている。このタイプの定着装置は、未定着トナー画像を担持する記録材を電磁誘導発熱するスリーブや、筒状のフィルムで直接加熱することができるため、昇温速度が速くクイックスタート性に優れ、プリント待ち時間が短いというメリットがある。
特許文献1乃至3には、電磁誘導加熱方式として、磁界発生手段により発生した交番磁界を電磁誘導発熱回転体内部に供給し、その発熱回転体内部に発生する渦電流損によるジュール熱で記録材上のトナー画像を加熱する方法が提案されている。
特開平9−102385号公報 特開2004−341164号公報 特開2006−301562号公報
電磁誘導加熱方式の定着装置では、発熱回転体にクラック等の破損が発生すると、破損端部で発熱が集中して局所的に温度が上昇(過昇温)する場合があった(特許文献3の段落0021参照)。この局所的な温度上昇(過昇温)は、画像ムラ、ホットオフセット等の画像弊害を引き起こす可能性がある。また、発熱回転体の周回方向に誘導電流が流れる構成のものは、周回方向と直交する方向にクラック等の破損が生じると、破損端に回り込む誘導電流の影響よって破損部端部の局所的な温度上昇はより顕著となる。そのため、発熱回転体の過昇温を抑制することが求められている。
本発明の目的は、発熱層を有する筒状の回転体にクラック等が生じた場合においても、回転体の過昇温を抑制できるようにした像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る像加熱装置の構成は、
記録材が担持する画像を加熱する像加熱装置であって、
発熱層を有する筒状の回転体と、
前記回転体の回転軸方向に磁場を形成する磁場発生手段と、
を有し、前記磁場発生手段に交流電流を流すことで前記回転体の周回方向に誘導電流を生じさせて、前記誘導電流により前記回転体が発熱する像加熱装置において、
前記発熱層は、前記回転軸方向で電気的に分割した複数の分割発熱層によって形成されていることを特徴とする。
上記目的を達成するための本発明に係る像加熱装置の他の構成は、
記録材が担持する画像を加熱する像加熱装置であって、
発熱層を有する筒状の回転体と、
前記回転体の回転軸方向に磁場を形成する磁場発生手段と、
を有し、前記磁場発生手段に交流電流を流すことで前記回転体の周回方向に誘導電流を生じさせて、前記誘導電流により前記回転体が発熱する像加熱装置において、
前記発熱層は、前記回転軸方向で電気的に分割するとともに、前記回転体の厚み方向で電気的に分割した複数の分割発熱層によって形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、発熱層を有する筒状の回転体にクラック等が生じた場合においても、回転体の過昇温を抑制できるようにした像加熱装置の提供を実現できる。
実施例1に係る定着装置のスリーブの断面図 実施例1に係る定着装置の断面図 スリーブと、磁性コアと、励磁コイルの位置関係を表わす斜視図 スリーブの発熱原理の説明図 スリーブの発熱層の破損の有無による電流の流れ方の説明図 実施例2に係る定着装置のフィルムの断面図 実施例3に係る定着装置のフィルムの断面図 実施例4に係る定着装置のフィルムの断面図 画像形成装置の断面図
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。本発明の好適な実施形態は、本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明は以下の実施例により限定されるものではなく、本発明の思想の範囲内において他の公知の構成に置き換えることは可能である。
(1)画像形成装置
図9を参照して、本発明に係る像加熱装置を定着装置として搭載する画像形成装置を説明する。図1は電子写真記録技術を用いた画像形成装置(本実施例ではモノクロプリンタ)100の一例の概略構成を表わす断面図である。
画像形成装置100において、記録材Pにトナー画像を形成する画像形成部Aは、像担持体としての感光体ドラム101と、帯電部材102と、レーザスキャナ103と、現像器104と、を有している。更に画像形成部Aは、感光体ドラムをクリーニングするクリーナ110と、転写部材108と、を有している。以上の画像形成部Aの動作は周知であるので詳細な説明は割愛する。
画像形成装置本体100A内のカセット105に収納された記録材Pはローラ106の回転によって1枚ずつ繰り出される。その記録材Pはローラ107の回転によって感光体ドラム101と転写部材108とで形成された転写ニップ部108Tに搬送される。転写ニップ部108Tでトナー画像が転写された記録材Pは搬送ガイド109を介して定着装置(定着部)Bに送られ、トナー画像は定着装置で記録材に加熱定着される。定着装置Bを出た記録材Pはローラ111の回転によってトレイ112に排出される。
[実施例1]
(2)定着装置B
(2−1)概略構成
図2は本実施例に係る定着装置Bの短手方向の断面図である。ここで、短手方向の断面図とは、記録材Pの搬送方向と平行な方向で切断した断面図をいう。この短手方向の断面図については以下の説明においても同様とする。
本実施例に示す定着装置Bは、筒状の回転体としてのスリーブ1と、ニップ部形成部材9と、対向部材としての加圧ローラ7と、を有する。更に定着装置Bは、スリーブ1の内部に、磁性体としての磁性コア2と、磁場発生手段としての励磁コイル3と、を有する。
スリーブ1と、磁性コア2と、加圧ローラ7と、ニップ部形成部材9は、何れも、記録材Pの搬送方向aと直交する方向(以下、長手方向と記す)に長い部材である。これらの各部材の長手方向の幅寸法(以下、長手幅と記す)は定着装置Bのニップ部Nに導入される最大幅の記録材よりも長い。
耐熱性樹脂等で作製されたニップ部形成部材9は、スリーブ1の内部に挿通され、スリーブ内面と接触する加圧ローラ7側の平面9a(図2参照)で加圧ローラ7と共にニップ部Nを形成するようになっている。
図1にスリーブ1の断面図を示す。図1の(a)はスリーブ1の短手方向の断面図、(b)はスリーブ1の長手方向の断面図、(c)は(b)の点線部分の拡大図である。
スリーブ1は、直径10mm〜50mmの円筒形状である。スリーブ1の層構成は、基層となる導電性部材でできた発熱層1aと、その発熱層の外面に形成した弾性層1bと、その弾性層の外面に形成した離型層(表層)1cからなる複合構造である。発熱層1aの材料は、体積抵抗率の低い金属などが好適である。本実施例では、発熱層1aの材料として、厚さ20μm〜100μmのSUSを用いた。本実施例の定着装置Bは、後述するように、スリーブ1を周回するように磁路を形成する構成であり、従来例のように磁束を発熱層内部に誘導するタイプのものではない。そのため、発熱層1aとして、磁路とならない薄い磁性金属や、非磁性金属を用いることができる。
発熱層1aは、図1の(b)、(c)に示すように、スリーブ1の回転軸方向Xaに電気的に分割した複数の分割発熱層によって形成されている。すなわち、長手幅10mmの分割発熱層としての円筒状部材1a1を、レーザー樹脂溶着加工などを用いて電気的に分割した状態で回転軸方向Xaに30個連結して、長手幅300mmの円筒形状の発熱層1aを形成した。
具体的には、長手幅10mmの円筒状部材1a1であるリング状のSUSに対し、このリング状のSUSの端部同士を耐熱樹脂/エラストマなどの絶縁性のインサート材(バインダ)を用いたレーザーによる突合せ溶接を施して分割部1a2を形成する。そして、分割部1a2を介してリング状のSUSを、順次連結、接合していく。これにより、長手幅300mmの円筒形状の発熱層1aを得た。ここで、スリーブ1の回転軸方向Xaで電気的に分割した構成とは、その回転軸方向にはほとんど電流が流れないようにした構成ということを意味する。
発熱層1aの外面には、弾性層1bとして、硬度が20度(JIS−A、1kg加重)のシリコーンゴムを0.1mm〜0.3mmの厚さで成形した。そしてこの弾性層1bの外面に、離型層1cとして、10μm〜50μmの厚さのフッ素樹脂チューブを被覆した。
図3はスリーブ1と、磁性コア2と、励磁コイル3の位置関係を表わす斜視図である。
磁性コア2は、円柱形状をしており、不図示の固定手段でスリーブ1の短手方向(記録材Pの搬送方向と平行な方向)の断面形状のほぼ中央に配置されている。この磁性コア2は、励磁コイル3にて生成した交流磁界による磁力線(磁束)をスリーブ1内部(内面側)に誘導し、磁力線の通路(磁路)を形成する部材として機能する。
磁性コア2の材料は、ヒステリシス損が小さく、比透磁率の高い材料で形成することが望ましい。磁性コア2の材料として、例えば焼成フェライト、フェライト樹脂、アモルファス合金やパーマロイ等の高透磁率の酸化物や、合金材料で構成する強磁性体が好ましい。また、磁性コア2の直径は、スリーブ1の内部に収納可能な範囲で、極力断面積を大きくとることが望ましく、直径5mm〜40mmとした。磁性コア2の形状は円柱形状に限定されず、角柱形状なども選択できる。
本実施例では、磁性コア2はスリーブ1内部のみに配置して開磁路を形成する構成としたが、本実施例の変形例として、スリーブの外部にもスリーブを周回するように磁性コアを配設して閉磁路を形成する構成としてもよい。
励磁コイル3は、スリーブ1内部の磁性コア2に耐熱性のポリアミドイミドで被覆した直径1mm〜2mmの銅線材の単一導線を巻数約10巻〜30巻で螺旋状に巻き回して螺旋軸3Xがスリーブの回転軸方向Xaとほぼ平行である螺旋形状部3Lを形成する。ここで、螺旋軸3Xとは螺旋形状部3Lの導線巻き回し中心をいう。本実施例では巻き数18回で螺旋形状部3Lを構成している。すなわち、スリーブ1内部にて、スリーブの回転軸方向Xaと交差する方向に単一導線を磁性コア2に対し巻き回して螺旋形状部3Lを形成している。このため、その励磁コイル3に給電接点部3a,3bを介して高周波電流(交流電流)を流すと、スリーブ1の回転軸方向Xaと平行な方向に磁界(磁場)は発生する。
つまり、励磁コイル3は、スリーブ1の内部に配置され、螺旋軸3Xがスリーブの回転軸方向Xaとほぼ平行な螺旋形状部3Lを有し、この螺旋形状部の中に、スリーブの回転軸方向に磁場を誘導するための磁性コア2が配置される。
加圧ローラ7は、芯金7aと、芯金の長手方向両側の軸部間の外面に形成した弾性層7bと、弾性層の外面に形成した離型層7cと、を有する外径30mmの部材である。
本実施例の定着装置Bは、ニップ部形成部材9の長手方向の両端部を定着装置Bのフレーム(不図示)に支持させると共に、そのフレームに加圧ローラ7の芯金7aの軸部を軸受部材(不図示)を介して回転可能に支持させている。そして加圧ローラ7の長手方向両側の軸受部材を加圧バネなどの付勢部材(不図示)で加圧ローラの母線方向と直交する方向へ押圧することにより、加圧ローラをスリーブ1を介してニップ部形成部材9に加圧する。
本実施例では、加圧ローラ7の長手方向両側の軸受部材を総圧約98N〜196N(約10kgf〜約20kgf)の押圧力をもって加圧ローラの母線方向と直交する垂直方向へ加圧している。これにより、加圧ローラ7はスリーブ1を介してニップ部形成部材9の平面9aに加圧され、加圧ローラの弾性層7bが潰れて弾性変形し、スリーブ1表面と加圧ローラ表面とで所定幅のニップ部Nを形成している。
(2−2)加熱定着処理動作
定着装置Bは、画像形成装置100の画像形成動作が開始されると、所定のタイミングに合わせて、スリーブ1を電磁誘導加熱すると共に、加圧ローラ7をモータ(不図示)の回転駆動により矢印方向に回転する(図2参照)。スリーブ1は、スリーブ内面がニップ部形成部材9の平面9aと接触しながら加圧ローラ7の回転に追従して矢印方向に回転する。高周波コンバータ5は、励磁コイル3に、給電接点部3a,3bを介して高周波電流を供給する。制御回路6(図3参照)は、スリーブ1の表面温度を検知する温度検知素子4によって検出された温度を基に高周波コンバータ5を制御する。これにより、スリーブ1を電磁誘導加熱してスリーブの表面温度を所定の目標温度(約150℃〜200℃)に維持、調整する。
未定着トナー画像Tを担持する記録材Pはニップ部Nで挟持搬送されながら未定着トナー画像にスリーブ1の熱とニップ部の圧力が印加され、これによりトナー画像は記録材上に加熱定着される。
(3)スリーブ1の発熱原理
図4を参照して、スリーブ1の発熱原理を説明する。図4の(a)は発熱層1aの短手方向の断面においてスリーブ1に流れる電流とスリーブに生成される磁場を表わした模式図である。図4の(b)は発熱層1aの長手方向においてスリーブ1に流れる電流を表わした模式図である。
図4では、スリーブ1の中心から、磁性コア2、励磁コイル3、発熱層1aを同心円状に配置した例を示す(図4(a)参照)。図中奥行き方向に向かう矢印磁力線をBin(○の中に×印)で、そして図中手前方向に向かう矢印磁力線をBout(○の中に●印)で模擬している。
励磁コイル3の中に矢印Iの向きに電流が増加している瞬間は、磁路の中に図中奥行き方向に向かう矢印(○の中に×印)のように磁力線を形成する。すなわち、発熱層1aの内側である磁性コア2の中を奥行き方向に向かう磁力線Binは8本であり、発熱層1aの外側を手前方向に帰ってくる磁力線Boutも8本である。実際に交番磁界を形成した時には、このように形成する磁力線を打ち消すように、発熱層1aの周方向全域に誘導起電力がかかり、矢印Jのようにスリーブ1を周回する電流が流れる(以後、この電流を周回電流と呼ぶ)。
誘導起電力は、スリーブ1の発熱層1aの周回方向にかかっているので、周回電流Jは発熱層1a内部を一様に流れる。そして磁性コア2より生じる磁力線は、高周波電流により生成消滅と方向反転を繰り返すため、周回電流Jは高周波電流と同期して生成消滅と方向反転を繰り返し流れる。発熱層1aに電流が流れると、発熱層の材料(金属)がもつ電気抵抗により発熱層にジュール熱が生じる。
ジュール発熱は、一般的に「鉄損」と呼ばれ、発熱量Peは以下の式で表される。
Pe: 発熱量
t: スリーブ厚み
f: 周波数
Bm: 最大磁束密度
ρ: 抵抗率
ke: 比例定数
磁性コア2より生じる磁力線は、スリーブ1の回転軸方向Xa(図3参照)と平行に生じるため、周回電流Jは、スリーブの回転軸方向Xaと直交する周回方向に流れる。したがって、スリーブ1の回転軸方向Xaに電気的に分割した各分割発熱層1a1にそれぞれ周回電流Jが流れる。
上記のようにして発生する周回電流Jは、磁性コア2の内包する磁束と、発熱層1aの抵抗値に依存し、発熱層自身の磁束密度とは関係しない。そのため、磁路とならない薄い磁性金属製の発熱層1a或いは非磁性金属製の発熱層1aでも高い効率で発熱することが可能である。また、発熱層1aの抵抗値が極端に変わらない範囲においては、発熱層の材料の厚みにも依存しない。更に、発熱層1aとして金属材料以外の導電性樹脂等を用いた場合でも、発熱層を発熱させることは可能である。よって、本実施例のような周回電流Jを用いた方式は、従来の電磁誘導加熱方式より、発熱層1aの材料、厚み、周波数に対する設計自由度を広げることが出来る。
つまり、本実施例のスリーブ1は、励磁コイル3に高周波電流を流すことで各分割発熱層1a1の周回方向に誘導電流を生じさせて、この誘導電流により発熱層1aが発熱する。
(4)発熱層1aの破損による過昇温(比較実験の結果)
図5はスリーブ1の発熱層1aの破損の有無による電流の流れ方の説明図である。図5の(a)は本実施例の発熱層1aの場合の電流の流れ方の例を示している。図5の(b)は比較のために発熱層1aが長手方向で分割されていない場合の電流の流れ方の例を示している。
図5の(a)、(b)において、破損の無い領域「Z1」では、磁性コア2を貫く、スリーブ1の回転軸方向Xaと平行な方向の磁束によって発熱層1aに誘導起電力が生じ、矢印で示したようにスリーブの周回方向に電流(周回電流J)が流れる。実際には交流電圧を印加するので、矢印の逆方向にも流れる。
破損領域「Z2」では、周回方向に流れる電流が迂回し、破損部端部Cに電流が回り込むように流れる。図5の(b)に示すように、比較例の発熱層1aにおいては、破損部端部Cに電流が多く流れ、他の領域に比べ過昇温となる。
これに対し、図5の(a)に示すように、本実施例の発熱層1aは、スリーブ1の回転軸方向Xaに電気的に分割した複数の分割発熱層1a1で構成されているため、破損部端部Cに回り込んで流れる電流は少なくなり、過昇温を抑制できる。
表1は、本実施例の発熱層1aを有するスリーブ1を備えた定着装置Bの効果を確認するため、実際に加熱定着処理動作を行った際の、発熱層の破損部端部Cの温度を温度検知センサ(サーミスタ)で測定した結果を表している。具体的には、投入最大電力1000W、回転速度210mm/secという条件下で、スリーブ1を室温(23℃)から目標温度160℃まで加熱、昇温させる実験を行い、破損幅(長手方向の幅)を振った場合の破損部端部Cの温度を計測した結果である。表1において、実施例1は本実施例のスリーブ1を用いた場合である。実施例1のスリーブ1に対して、比較例1として、回転軸方向に連続した発熱層(分割されていない発熱層)を有するスリーブを用いた場合の例も示す。
表1に示したように、破損幅が大きくなるほど、破損部端部Cの温度が高くなり、比較例1では、破損幅が14mmとなると275℃に達する。すなわち、スリーブの破損幅が大きくなると、破損端に向かって回り込む電流が多くなり、破損部端部Cの発熱量が多くなって温度は275℃まで上昇する。
一方、実施例1では、破損幅8mmのときの温度240℃が最も高い温度であり、比較例1に比べ回り込む電流が少なく、過昇温は抑制できるのが分かる。
上記実験においては、比較例1のように、過昇温が260℃以上となった場合、画像不良が顕著となるとともに、熱劣化によりスリーブの耐久性が著しく低下した。実施例1のように、過昇温が240℃以下である場合は、画像不良も軽微であり、また、熱劣化によるスリーブの耐久性も問題ないレベルであった。
発熱層1aの各分割発熱層1a1の長手幅は、印加する電力や、制御温度、スリーブの径や、厚み、抵抗値などに応じて決まる。分割発熱層1a1の長手幅は、小さくすればするほど、破損時に回り込む電流を小さくできるため、過昇温の抑制効果を大きくできる。
また、1つの分割発熱層1a1の長手方向の中央部に破損部を想定する場合は、回り込み電流は破損部の両側に流れ込むため、破損幅の半分に相当する量がそれぞれの両端に流れ込むことになる。実施例1では、分割発熱層1a1の分割幅(長手幅)を一律に10mmとしたが、たとえば過昇温を240℃以下に抑制するためには、破損幅8mm以下の回り込み電流を想定すればよい。この場合、発熱層1aの長手方向の両端部の分割発熱層1a1を長手幅8mmに分割し、この両端部の分割発熱層間の中央部の分割発熱層を長手幅16mm以下の間隔に分割しておけば所望の効果が得られる。
[実施例2]
本実施例では、実施例1のスリーブ1の代わりに、筒状のフィルム(筒状の回転体)11を用いた定着装置Bを説明する。実施例1の定着装置Bと同じ構成の、磁性コア2、励磁コイル3、及び加圧ローラ7などの部材の説明は省略する。
図6に本実施例のフィルム11の断面図を示す。図6の(a)はフィルム11の短手方向の断面図、(b)はフィルム11の長手方向の断面図、(c)は(b)の点線部分の拡大図である。
フィルム11は、直径10〜100mmの円筒形状である。フィルム11の層構成は、フィルムの内面側から基層11a、発熱層11b、離型層11cで構成される。本実施例では、フィルム11の外径を30mmとした。
基層11aの材料は、非磁性の性質を持ち、体積電気抵抗率が高く、耐熱性に優れた物質が適している。例えば、PI(ポリイミド)、PAI(ポリアミドイミド)等に代表される耐熱性樹脂、CFRP(炭素繊維強化樹脂)やGFRP(ガラス繊維強化樹脂)等に代表される繊維強化樹脂等がある。基層11aの厚みは、耐熱性の樹脂を用いる場合は、フィルム11の強度、フィルムのニップ部Nによる摺動性、及びフィルムの回転安定性の得られやすい厚さである20〜200μmが適している。本実施例では、基層11aはPI(ポリイミド)で形成し、厚さは60μmとした。
基層11aの外面に形成された発熱層11bの材料は、例えば、金、銀、銅、鉄、白金、スズ、SUS、チタン、アルミニウム、ニッケル等の体積電気抵抗率の低い金属が適している。本実施例では、発熱層11bの材料は銀を用い、厚みは5μmとした。また、発熱層11bは、フィルム11の回転軸方向Xbに電気的に分割した複数の分割発熱層11b1によって形成されている。
以下に発熱層11bの形成方法の一例を説明する。上記金属の微粒子とポリイミド前駆体溶液を含む塗料を作製し、その塗料をブレードやスクリーン印刷等の手段により基層11aの外面に塗布して塗膜を形成する。塗布の際には、基層11aの長手方向にはあらかじめ一般的なマスキング処理などによる手法にて、発熱層11bを長手幅が10mm間隔となるように電気的に分割する分割部11b2を形成する。その後、上記塗膜を300℃〜500℃程度まで徐々に加熱して乾燥しイミド化を進行させ、基層11aと強固に接着するとともに、フィルム11の回転軸方向Xbに電気的に分割した複数の分割発熱層11b1からなる発熱層11bを形成する。
発熱層11bの外面にはフィルム11表面へのトナーの付着、及び画像不良の発生を防止する事を目的として離型層11cを形成する。離型層11cは非粘着性に優れた材料が適しており、例えばPTFE、PFA、FEP、ETFE、ECTFE等が適している。ここで、PTFEとはポリテトラフルオロエチレン樹脂である。PFAとはテトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル樹脂である。FEPとはテトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン樹脂である。ETFEとはテトラフルオロエチレン・エチレン樹脂である。ECTFEとはクロロトリフルオエチレン・エチレン樹脂である。本実施例では、離型層11cとして、厚さ15μmのPFAを用いた。
フィルム11の発熱原理は実施例1と同様である。フィルム11の回転軸方向Xbと平行な方向に発生する磁束に対し、発熱層11bの各分割発熱層11b1に周回電流Jが流れることにより発熱層はジュール発熱する。
本実施例では、フィルム11が基層11aを有する構成であるため、金属層である発熱層11bをより薄くすることができる。したがって、フィルム11の熱容量を小さくすることができ、より昇温速度が速くクイックスタート性に優れ、プリント待ち時間短縮に有利な構成をとることが可能となる。
発熱層11bの厚みは、発熱層の周回方向の抵抗(周回抵抗R)や、印加する電力などによって適切な範囲がある。
周回抵抗Rは、
R=(ρ×フィルムの発熱層の直径)/(フィルムの発熱層の厚み×フィルムの発熱層の長手幅)
という計算式で算出できる。
周回抵抗Rが高すぎると発熱層11bに周回電流Jが流れず発熱層は発熱しない。一方、周回抵抗Rが低すぎると抵抗が小さいため発熱層は発熱量が小さくなり必要な熱量を発生できない。
表2に、発熱層11bに用いる各物質の体積電気抵抗率ρ、及び比重を示す。本実施例の場合、発熱層11bの周回抵抗Rは0.1[mΩ]〜50[mΩ]とするのが好ましい。したがって、発熱層11bの材料として、金や銀、銅、アルミニウムを用いる場合は、発熱層の厚みは0.1μm〜50μm、黄銅を用いる場合は0.5μm〜150μmが適している。鉄や白金、スズを用いる場合は1μm〜100μm、SUSやニッケル、チタンを用いる場合は5μm〜200μmが適している。
本実施例においても、本実施例のフィルム11を備えた定着装置Bの効果を確認するため、実施例1と同様に、フィルムの発熱層11bの破損による過昇温を確認した。
表3は、実施例1と同様の実験を行い、破損幅(長手方向の幅)を振った場合の破損部端部Cの温度を計測した時の結果である。表3において、実施例2は本実施例のフィルム11を用いた場合である。比較例2として、実施例2と同等の発熱層を回転軸方向に連続して形成したフィルムを作成して比較した。
表3に示したように、比較例2は、破損幅が大きくなるほど破損部端部Cの温度が高くなり、破損幅が14mmとなると270℃に達する。
一方、実施例2では、破損幅が14mmとなると200℃であり、過昇温を抑制できるのが分かる。
上記実験において、過昇温が260℃以上となった場合、画像不良が顕著となるとともに、熱劣化によりフィルムの耐久性が著しく低下した。実施例2のように、過昇温が240℃以下である場合は、画像不良も軽微であり、また、熱劣化によるフィルムの耐久性も問題ないレベルであった。
(その他の効果)
本実施例の定着装置Bの、その他の効果としては、以下に示すように、「非通紙部の温度上昇を軽減する効果」や、「漏れ磁束による発熱を抑制する効果」がある。
1)「非通紙部の温度上昇を軽減する効果」について
一般に、たとえば小サイズの記録材Pをニップ部Nに連続して導入した場合、ニップ部において記録材が通過しない非通過領域は記録材に熱が奪われないため熱がこもり温度が高くなる(非通過部昇温)。フィルムの長手方向の熱伝導が低い場合は、非通過領域と記録材が通過する通過領域との温度差が解消されにくい。そのため、小サイズの記録材をニップ部に連続して導入した直後に、大サイズの記録材Pをニップ部Nに導入すると、温度差が原因となって画像不良となってしまう場合がある。しかしながら、本実施例の定着装置Bにおいては、上記したような非通過領域の温度上昇を軽減できるという効果がある。
以下に原理を説明する。本実施例のフィルム11の発熱層11bに用いた金属材料は、温度上昇により抵抗値が大きくなるPCT特性を示すため、温度上昇とともに、電流が流れにくくなる。また、本実施例の定着装置Bは、フィルム11の回転軸方向Xbと平行な方向に磁路を形成し発熱層11bの周回電流によってフィルムが発熱する構成である。そのため、フィルム11の長手方向で温度差が生じる場合においては、フィルムの比較的温度の低い部分に周回電流が多く流れ、温度の高くなった部分には周回電流が流れにくくなり、温度の高くなった部分の発熱量は減少する。
すなわち、温度差に応じて発熱量が調整され、自動的に温度ムラを抑制できる(自己温度差抑制効果)。小サイズの記録材Pをニップ部Nに連続して導入する場合は、非通過領域の温度上昇に応じて発熱量が減少するため、非通過領域の温度上昇を軽減することができる。
2)「漏れ磁束による発熱を抑制する効果」について
一般に、磁性コア2で閉磁路を形成する構成の場合は、フィルム11の長手方向の端部の磁束を回転軸方向Xbに平行に維持しやすい。これに対し、磁性コア2で開磁路を形成する構成の場合は、特にフィルム11の長手端部においては磁束を回転軸方向Xbに平行に維持することが難しく、発熱層11bの厚さ方向に貫く磁束(漏れ磁束)が発生する場合がある。この漏れ磁束は、発熱層11bの厚み方向に発生するため、その部分で磁束を打ち消すように磁束に対して同心円状に渦電流が流れ、発熱する。このような発熱は、周回電流Jと異なり、先に示したような自己温度差抑制効果は見られないため、小サイズの記録材Pをニップ部Nに連続して導入する場合、非通過部昇温が問題となってしまう。
しかしながら、本実施例のフィルム11のように、発熱層11bを長手幅の小さい複数の分割発熱層11b1によって構成すると、同心円状に流れる渦電流は半径を小さいものに抑制できるので、渦電流の発生自体を軽減することができる。その結果、漏れ磁束による発熱を軽減できるという効果が得られる。
[実施例3]
本実施例では、実施例2のフィルム11の発熱層11bの代わりに、周囲を絶縁処理した金属薄層を積層して形成した発熱層12bを用いた筒状のフィルム(筒状の回転体)12を備える定着装置Bを説明する。実施例1の定着装置Bと同じ構成の、磁性コア2、励磁コイル3、及び加圧ローラ7などの部材の説明は省略する。
図7に本実施例のフィルム12の断面図を示す。図7の(a)はフィルム12の短手方向の断面図、(b)はフィルム12の長手方向の断面図、(c)は(b)の点線部分の拡大図である。
本実施例のフィルム12は、基層12aと、この基層の外面に形成された発熱層12bと、この発熱層の外面に形成された離型層12cと、を有する。基層12a、離型層12cは、それぞれ、実施例2と同様のものである。
発熱層12bは、フィルム12の回転軸方向Xcに電気的に分割した分割発熱層としての複数の金属薄層12b1によって形成されている。すなわち、発熱層12bは、図7の(c)に示すように、周囲を絶縁コートしたリング状の金属薄層12b1を、基層12aの外面上に隣り合う金属薄層12b1の一部と重ね合わせるように順次重ねて形成することで得られる。リング状の金属薄層12b1は、長手幅10mm、厚さ5μmのテーパ状の金属箔で形成されている。重ね合わせの際には、二層の金属薄層12b1で構成される発熱層12bのトータル厚みがフィルム12の長手方向で等しくなるようにする。
図7の(c)では、便宜上、二層の重ね合わせた金属薄層12b1の段差を大きく示してあるが、実際には薄い金属薄層で構成するため、フィルム12の発熱層12bの上記段差の凹凸は小さい。
本実施例の定着装置Bは、フィルム12の発熱層12bが回転軸方向Xcで電気的に分割した複数の発熱薄層12b1を有する構成であるため、発熱層にクラック等の破損部が生じた場合においても、過昇温を抑制できる。また、発熱層12bは発熱層の厚みがフィルム12の長手方向で等しくなるように構成されている。そのため、フィルム12の長手方向の発熱ムラを抑制できる。
フィルム12の回転軸方向Xcで電気的に分割した各発熱薄層12b1の分割部12b2(図7の(c)参照)は、導電部でないため電流は流れず、発熱もしない。このため、局所的にみるとこの部分で発熱ムラが生じる。弾性層を有するフィルムのように基層内面からフィルム表面までの厚みが厚い場合は、熱拡散の効果により、フィルム表面側での温度ムラは小さくなるため問題とならない。しかしながら、弾性層を有しない場合や熱拡散の効果が小さいフィルムの場合、また、分割部の幅が広く発熱ムラ自体が大きいフィルムの場合などには、フィルム表面において温度ムラが問題となってしまう。
本実施例のフィルム12は、フィルムの回転軸方向Xcで発熱層12bの各発熱薄層12b1の分割部12b2をオフセットさせて形成することができ、発熱層の厚さを同等となるように構成できる。そのため、上記のような発熱ムラの影響を小さくでき、温度ムラの小さい均一な発熱を得ることが可能となる。
[実施例4]
本実施例では、実施例2のフィルム11の発熱層11bの代わりに、薄い三層の金属箔を積層して形成した発熱層13bを用いた筒状のフィルム(筒状の回転体)12を備える定着装置Bを説明する。実施例1の定着装置Bと同じ構成の、磁性コア2、励磁コイル3、及び加圧ローラ7などの部材の説明は省略する。
図8に本実施例のフィルム13の断面図を示す。図8の(a)はフィルム13の短手方向の断面図、(b)はフィルム13の長手方向の断面図、(c)は(b)の点線部分の拡大図である。
本実施例のフィルム13は、基層13aと、この基層の外面に形成された発熱層13bと、この発熱層の外面に形成された離型層13cと、を有する。基層13a、離型層13cは、それぞれ、実施例2と同様のものである。
発熱層13bは、フィルム13の回転軸方向Xdに電気的に分割した複数の分割発熱層13b1によって形成されている。この発熱層13bは、図8の(c)に示すように、基層13aの外面上にペースト状の金属層を、マスキング処理、絶縁処理を駆使しながら順次塗布することで三層の膜を形成する。すなわち、まず、基層13aの長手方向に長手幅10mm間隔に厚さ2μmの金属層を形成し、その後、その金属層の絶縁処理をして分割部13b2を形成する。次いで、長手幅10mm間隔に厚さ2μmの金属層(二層目)を分割部13b2が一層目とずれた部分に来るようにして形成する。さらに同様にして、長手幅10mm間隔に厚さ2μmの金属層(三層目)を分割部13b2が二層目とずれた部分に来るようにして形成する。
本実施例の定着装置Bにおいても、フィルム13の発熱層13bが回転軸方向Xdで電気的に分割した複数の分割発熱層13b1を有する構成であるため、発熱層にクラック等の破損部が生じた場合においても、過昇温を抑制できる。また、発熱層13bを薄い三層の金属箔を積層して形成するので、フィルム12の長手方向でトータルとしての発熱層の厚みの差を小さくできるため、発熱ムラを抑制できる。
[他の実施例]
本発明に係る画像加熱装置は実施例のような定着装置としての使用に限られない。記録材に一旦定着された画像(定着済み画像)或いは仮定着された画像(半定着画像)の光沢度などを改質する画像改質装置としても有効に使用できる。
対向部材は加圧ローラ7に限られずエンドレスベルトであってもよい。
1:スリーブ、1a:発熱層、1a1:分割発熱層、2:磁性コア、3:励磁コイル、3L:螺旋形状部、3X:螺旋軸、7:加圧ローラ、9:ニップ部形成部材、11,12,13:フィルム、11b,12b,13b:発熱層、11b1,12b1,13b1:分割発熱層、B:定着装置、P:記録材、T:未定着トナー画像

Claims (6)

  1. 記録材が担持する画像を加熱する像加熱装置であって、
    発熱層を有する筒状の回転体と、
    前記回転体の回転軸方向に磁場を形成する磁場発生手段と、
    を有し、前記磁場発生手段に交流電流を流すことで前記回転体の周回方向に誘導電流を生じさせて、前記誘導電流により前記回転体が発熱する像加熱装置において、
    前記発熱層は、前記回転軸方向で電気的に分割した複数の分割発熱層によって形成されていることを特徴とする像加熱装置。
  2. 記録材が担持する画像を加熱する像加熱装置であって、
    発熱層を有する筒状の回転体と、
    前記回転体の回転軸方向に磁場を形成する磁場発生手段と、
    を有し、前記磁場発生手段に交流電流を流すことで前記回転体の周回方向に誘導電流を生じさせて、前記誘導電流により前記回転体が発熱する像加熱装置において、
    前記発熱層は、前記回転軸方向で電気的に分割するとともに、前記回転体の厚み方向で電気的に分割した複数の分割発熱層によって形成されていることを特徴とする像加熱装置。
  3. 前記磁場発生手段は、前記回転体の内部に配置され、螺旋軸が前記回転軸方向とほぼ平行である螺旋形状部を有し、前記螺旋形状部の中に、前記回転軸方向に磁場を誘導するための磁性体が配置されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 前記磁場発生手段がコイルであり、前記磁性体がコアであることを特徴とする請求項3に記載の像加熱装置。
  5. 前記回転体と前記記録材を搬送するためのニップ部を形成する対向部材を有することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか一項に記載の像加熱装置。
  6. 前記回転体の内面に接触し前記回転体を介して前記対向部材と共に前記ニップ部を形成するニップ部形成部材を有することを特徴とする請求項5に記載の像加熱装置。
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