JP2020052308A - 画像加熱装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発熱層が長手方向で電気的に分割された加熱回転体が、通電遮断素子が設けられる加熱回転体の長手方向の位置で破損した場合にも、通電を遮断することが可能な画像加熱装置を提供する。【解決手段】長手方向に分割された発熱層を備える筒状の回転体と、回転体に対向する対向体と、対向体と共にニップ部を形成するニップ部形成部材と、励磁コイルを備え、回転体の周方向に誘導電流を生じさせる磁場発生手段と、分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合、異常昇温を感知して励磁コイルへの通電を遮断する第1の素子と、分割された発熱領域に破損があり電気的に導通していない場合に、電磁誘導による電圧変化もしくは電流変化を生じるように設けられ、励磁コイルへの通電を遮断する第2の素子と、を有し、第1及び第2の素子は、回転体の長手方向に直交する同一断面内に設けられる。【選択図】図11

Description

本発明は、電子写真方式等の画像形成装置に搭載される画像加熱装置として、電磁誘導加熱方式の画像加熱装置に関する。
従来の電磁誘導加熱方式の画像加熱装置として、筒状の加熱回転体の内部に励磁コイルと磁性コアを配置し、加熱回転体の回転軸方向に交番磁界を発生させ、加熱回転体の周回方向に発生する電流によって加熱回転体を発熱させるものがある(特許文献1)。
ここで、加熱回転体の発熱層(導電層)に何らかの破損が生じる場合があり(図23(A)に従来の長手全域に導電層を有する加熱回転体を用いた画像加熱装置の模式図を示す)、このとき、導電層に流れる電流は、クラックCの端部C2で迂回して流れる。これにより、局所的に大きな発熱を発生させるところ、特許文献2では、発熱層が回転軸方向で電気的に分割され、クラック端部で電流が迂回して流れることを防止し、局所的に大きな発熱を発生させないように構成している(図23(B))。
特開2014−026267号公報 特開2015−118232号公報
しかしながら、図23(B)で、発熱層の破損が生じた領域「Z4」の位置と、加熱回転体の異常昇温時に通電を遮断する通電遮断手段として機能する温度検知素子の位置が長手方向で同じ場合、温度検知素子は通電遮断手段として機能しなくなってしまう。すなわち、加熱回転体の長手方向で発熱層の破損が生じた領域と同じ位置の温度検知素子は、高温を検知できなくなる。
本発明の目的は、発熱層が長手方向で電気的に分割された加熱回転体が、通電遮断素子が設けられる加熱回転体の長手方向の位置で破損した場合にも、通電を遮断することが可能な画像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明に係る画像加熱装置は、長手方向において電気的に分割された発熱領域として、それぞれが周方向の少なくとも一部領域に形成された発熱層を備える筒状の回転体と、前記回転体に対向する対向体と、前記対向体と共に、前記回転体を介してトナー画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成するニップ部形成部材と、前記回転体に挿通され、前記回転体の回転軸方向に交番磁界を発生させる励磁コイルを備え、前記励磁コイルに交流電流を流すことで前記回転体の周方向に誘導電流を生じさせる磁場発生手段と、前記分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合に、前記回転体の異常昇温を感知して前記励磁コイルへの通電を遮断するために用いられる第1の素子と、前記分割された発熱領域に破損があり電気的に導通していない場合に、前記分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合に対し、電磁誘導による電圧変化もしくは電流変化を生じるように設けられ、前記励磁コイルへの通電を遮断するために用いられる第2の素子と、を有し、前記第1の素子と前記第2の素子は、前記回転体の長手方向に直交する同一断面内に設けられることを特徴とする。
本発明によれば、発熱層が長手方向で電気的に分割された加熱回転体が、通電遮断素子が設けられる加熱回転体の長手方向の位置で破損した場合にも、通電を遮断することが可能な画像加熱装置を提供することができる。
本発明の実施形態に係る画像加熱装置を搭載した画像形成装置の全体構成を示す横断面図 実施形態に係る画像加熱装置の要部の横断側面図 実施形態に係る画像加熱装置の矢印E方向から見た要部の正面図 発熱パターンの説明図 コア周辺の磁界とスリーブ発熱パターンに誘導される誘導電流の概念図 サーミスタによる温度制御を説明する概念図 回転体にクラック等の破損Cが発生した場合を説明する概念図 温度検出素子が配置されている位置以外の場所に破損Cが発生した場合を説明する概念図 カレントトランス方式の電流センサの測定原理の説明図 第1の実施形態における電流監視センサの構成を示した断面図 周回電流によって磁束が発生することを表現した斜視図 定着スリーブの周方向に対して磁性コアを平行に配置した場合の斜視図 回転体の長手方向から見た電流監視センサの位置を示した断面図 第1の実施形態における電圧の波形を示した図 第2の実施形態における電流監視センサの構成を示した図 第2の実施形態における電圧の波形を示した図 第2の実施形態における電流監視センサの構成を示した図 第3の実施形態における電流監視センサの構成を示した図 第3の実施形態における電圧の波形を示した図 第4の実施形態における電流監視センサの構成を示した図 第4の実施形態における電圧の波形を示した図 第4の実施形態における電流監視センサの別の構成を示した図 発熱層が長手方向に分割されていない場合、発熱層が長手方向に分割されている場合のそれぞれについて、発熱パターンにクラックが生じたときの電流を示した模式図
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて説明する。
《第1の実施形態》
(画像形成装置)
まず、本発明の実施の形態に係る画像加熱装置を搭載した画像形成装置であるフルカラーレーザービームプリンタ(以下、プリンタ)100について、図1に基づいて説明する。プリンタ100の下部には、カセット3が引き出し可能に収納されている。カセット3は、記録材としてのシートPを積載収容する。シートPは分離ローラ3aで1枚毎に分離され、レジストローラ4に給送される。
プリンタ100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色毎に対応する画像形成ステーション(以下、画像形成部)5Y、5M、5C、5Kを横一列に備えている。画像形成部5Yは、像担持体である感光ドラム6Y、その感光ドラム6Yの表面を均一に帯電する帯電手段7Yを備えている。さらに、画像形成部5Yの下部には画像情報に基づいてレーザービームを照射して感光体ドラム6Y上に静電潜像を形成するスキャナユニット8が配設されている。スキャナユニット8は感光ドラム6Y上に静電潜像を形成し、静電潜像は現像手段9Yによってトナーを付着されトナー像となる。
トナー画像は、一次転写部11Yにおいて中間転写ベルト10に転写される。中間転写ベルト10は矢印方向に回転駆動され、画像形成部5M、画像形成部5C、画像形成部5Kで同様の工程を経て、トナー像が重ね合わされる。重ねあわされたトナー像は、二次転写部12でシートP上に転写され、画像加熱装置Aを通過して固着画像となる。シートPは、排出搬送部13を通り、積載部14に排出・積載される。
(画像加熱装置)
本発明の実施形態に係る画像加熱装置Aは、電磁誘導加熱方式の定着装置である。図2は本実施形態の画像加熱装置Aの要部の横断側面図、図3は矢印Eの方向から見た要部の正面図である。なお、図3において、定着スリーブ20は長手方向の一部において、層構成を説明するために内部構造を展開して表現している。ここで、画像加熱装置Aを構成する部材に関し、長手方向とは、記録材の搬送方向および記録材の厚さ方向に直交する方向である。
本実施形態において、定着スリーブ20に形成された発熱パターン20bは、図4(a)に示すように定着スリーブ20の長手方向で電気的に分割された発熱パターンがリング状に形成されている。これにより、発熱パターン20bは、電流の流れる方向を周方向(周回方向)に限定し、発熱パターンにクラックが生じたときに電流が迂回して流れることを防止することが出来る。その結果、電流が集中して局所的に大きな発熱量となってしまうという問題を回避出来る。
なお、発熱パターン20bは、図4(a)のように電気的に分割する必要は必ずしも無く、図4(b)に示すように20b−2によって一部繋がっていたとしても良い。このように、発熱パターン20bは、長手方向において電気的に分割された発熱領域として、それぞれが周方向の少なくとも一部領域に形成された発熱層を備えるものであれば良い。
本実施形態においては、定着スリーブ20の長手方向から見て、定着スリーブ20を介して定着スリーブ20の対向体としての加圧ローラ20とニップ部形成部材としてのフィルムガイド24の間でニップ部Nが形成される(図2)。そして、ニップ部Nでは、磁場発生手段による電磁誘導効果で定着スリーブ20の周方向に誘導電流が生じることで発熱層が周方向に発熱し、ニップ部Nが加熱される。、これにより、画像形成部で形成された記録材上のトナー画像は固着画像として定着される。
磁場発生手段として、磁性コア21は、定着スリーブ20の軸方向(図中点線矢印Xの方向)に挿通されており、また励磁コイル22は、磁性コア23の外周に螺旋形状に巻き回して形成されている(螺旋軸はX軸に対して略平行)。励磁コイル22に交流電流を流すことにより、励磁コイル22は交番磁界を発生し、磁性コア21はその磁力線(磁束)を定着スリーブ20の内部に誘導し、磁力線の通路(磁路)を形成する役割がある。
このような本実施形態の画像加熱装置Aでは、更に定着スリーブ20の発熱層の導通監視手段としての電流監視センサ1と、定着スリーブ20の異常昇温を感知して後述する励磁コイルへの通電を遮断するためのサーミスタ2を備える。サーミスタ2は、分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合に、定着スリーブ20の異常昇温を感知して励磁コイルへの通電を遮断するために用いられる第1の素子として機能する。
また、後に詳述するが、電流監視センサ1は、分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通しているか、分割された発熱領域に破損があり電気的に導通していないかを監視し、後述するように磁性コア1aを備える。磁性コア1aは、分割された発熱領域に破損があり電気的に導通していない場合に、電磁誘導による電圧変化もしくは電流変化を生じるように設けられ、励磁コイルへの通電を遮断するために用いられる第2の素子として機能する。
以下、より具体的に本実施形態に係る各部材について説明する。
(定着スリーブ)
本実施形態による定着スリーブ20は、定着フィルムとして内径が30mmで長手方向の長さが235mmの可撓性を有する円筒形部材(筒状の回転体)である。そして、厚み約60μmのポリイミド基層20aの上に、発熱層として厚み約5μmの発熱パターン20bを設ける。更に、厚み約200μmのシリコーンゴムやフッ素ゴム等からなる弾性層20cと、最表層に厚み約15μmのPFA樹脂チューブの離型層20dを設ける。
発熱パターン20bに関し、各リングの長手方向の幅は約3mm、間隔は約0.1mmで、定着スリーブ20の長手方向の全域に形成されている。発熱パターン20bの形成手段は、印刷、メッキ、スパッタリング、蒸着等の手段があり、本実施形態では銀インクをスクリーン印刷することで発熱パターン20bが形成されている。また、発熱パターン20bは、定着スリーブ20の長手方向では電気的に分割されているものの、周方向では360°回転方向に電気的に接続されたリング形状に形成されている。
(加圧ローラ)
定着スリーブ20に対向する対向体としての加圧ローラ25は、芯金25aと、芯金周りに同心一体にローラ状に成形被覆させた弾性材層25bとを備え、表層に離型層25cを設けてある。弾性層25bは、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フルオロシリコーンゴム等で耐熱性がよい材質が好ましい。
芯金205aの長手方向の両端部の軸25dは、軸受けを介して回転自由に保持させて配設してある。加圧用ステイ23は加圧ローラ25の方向に押す力を作用され、加圧用ステイ23と接触するフィルムガイド24は、加圧ローラ25と共に定着スリーブ20を挟んで圧接して定着ニップ部Nを形成している。図2において、加圧ローラ25が不図示の駆動手段により図中時計方向に回転駆動されると、定着スリーブ20の外面との摩擦力で定着スリーブ20は矢印方向(反時計方向)に回転し、シートPをニップ部Nで加熱しながら挟持搬送することが出来る。
なお、上述した加圧用ステイ23の長手方向の両端部において、装置シャーシ側のバネ受け部材30a、30bとの間にそれぞれ加圧バネ31a、31bを縮設することで、総圧約100N〜250N(約10kgf〜約25kgf)の押圧力を与えている。
(磁場発生手段)
定着スリーブ20の中空部には、交番磁界の磁力線を誘導するための第1の磁性コアとして、直径15mm、長手方向の長さ250mmの円柱形状の磁性コア21が挿通されている。磁性コア21は、ヒステリシス損が小さく比透磁率の高い材料、例えば、焼成フェライト、フェライト樹脂等の高透磁率の軟磁性体で構成されている。
その磁性コア21の外周には、耐熱性のポリアミドイミドで被覆した直径1〜2mmの銅線材(単一導線)による励磁コイル22が巻き回してある。 図2において、23は非磁性ステンレス製の加圧用ステイ、24は耐熱性樹脂PPS等で構成されたフィルムガイド部材であり、フィルムガイド部材は上述したようにニップ部形成部材としても機能する。
(サーミスタ)
図2で、温度検知部材としてのサーミスタ2は、フィルムガイド24に固定して設置され、定着スリーブ20の内面に向かって延びているバネ弾性を有する支持部材としてのバネ板2aと、このバネ板2aの先端部に設置したサーミスタ素子2bを有している。サーミスタ素子2bが、定着スリーブ20の内面にバネ板2aのバネ弾性により押圧されて接触状態に保持され、定着スリーブ20の内面温度を測定する。
サーミスタ2は、定着スリーブ20の内部に設置されており(図3では点線で示す)、定着スリーブ20の内面温度をX軸方向の中央部において監視している。そして、分割された発熱パターン20bの導通を監視する導通監視手段としての電流監視センサ1と、定着スリーブ20の温度を検知するサーミスタ2は、長手方向(X軸方向)において同一位置に配置されている。
(定着スリーブの加熱原理)
図5は、磁性コア21周辺の磁界と発熱パターン20bに誘導される誘導電流の概念図である。磁性コア21は、定着スリーブ20のX軸方向に磁力線の通路(磁路)を形成する。磁性コア21には、螺旋状に形成した励磁コイル22が、巻き数15〜25回程度で巻かれている。励磁コイル22に矢印I1の向きに電流が増加している瞬間、磁性コア21は、図中点線Bで示す磁力線を誘導する。この磁界の変化は、定着スリーブ20の発熱パターン20bに対し、誘導電流を流してジュール発熱させる。
発熱パターン20b−1は、多数配列している発熱パターン20bのうちの1本を示している。発熱原理はファラデーの法則に従う。発熱パターン20b−1の回路の中に電流を流そうとする誘導起電力Vは、回路を垂直に貫く磁束の時間変化に比例する。誘導起電力Vを式に表現すると(1)のようになる。微小時間Δtでの発熱パターン20b−1を垂直に貫く磁束の変化ΔΦ/Δtと巻き数Nの積に比例する。
V:誘導起電力
N:コイル巻き数
ΔΦ/Δt:微小時間Δtでの回路を垂直に貫く磁束の変化
この誘導起電力Vにより、発熱パターン20b−1が周方向(周回方向)に接続している場合には、電流が流れてジュール発熱する。一方、発熱パターン20b−1が周方向(周回方向)に接続していない場合には、電流が流れずジュール発熱は起こらない。
(加熱制御)
図6は、サーミスタ2による温度制御を説明する概念図である。リング状の発熱パターン20bは、長手方向の全域に渡って配列されており、定着スリーブ20の長手方向の全体が加熱される。サーミスタ2は、定着スリーブ20の長手方向の中央部の温度を監視している。なお、本実施形態において、サーミスタ2は定着スリーブ20の内部に設置しており、図6においては視認性を良くするためにサーミスタ2を定着スリーブ20の外に図示している。サーミスタ2は温度検知部40に接続され、検出された温度を基にエンジン制御部41に温度情報を供給する。
エンジン制御部41は、定着スリーブ20に投入すべき電力を算出し、電力制御部42を介して励磁回路43から励磁コイル22に高周波電流を供給する。これにより定着スリーブ20の表面温度は、所定の目標温度(約150℃〜200℃)に維持・調整される。
また、サーミスタ2は、分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合に、定着スリーブ20の異常昇温を感知して励磁コイル22への通電を遮断するために用いられる第1の素子としての通電遮断素子としても機能する。本実施形態では定着スリーブ20の温度が所定の値(例えば220℃)以上を検知した場合、エンジン制御部41において高温異常と判断し、定着スリーブ20への電力投入を禁止し、画像形成動作を緊急停止する。
(定着スリーブ破損時の対応)
ここで、図7に示すように、定着スリーブ20にクラック等の破損Cが発生した場合、発熱パターン20b−1はジュール発熱することが出来なくなる。その場合、サーミスタ2は、定着スリーブ20の表面温度を所定の目標温度に維持・調整出来なくなるとともに、上述した通電遮断素子としても機能出来なくなる。
その際には、後述する導通監視手段としての電流監視センサ1が、電圧信号を検知結果比較部44に送り、検知結果比較部44は所定電圧以下を検出した場合に破損と判断して、エンジン制御部41に破損検知信号を送信する。破損検知信号を受信したエンジン制御部41は、定着電力投入を禁止し、画像形成動作を緊急停止する。
なお、図8に示すように、サーミスタ2と別の位置に破損Cが発生した場合、破損部は
他の部分に比べて低温になり画像不良が起きてしまう可能性がある。しかし、サーミスタ2によって定着スリーブ20の表面温度は所定の目標温度に維持・調整することが出来るため、定着スリーブ20への電力投入を禁止する必要はない。
(導通監視手段の詳細)
本実施形態における導通監視手段としての電流監視センサ1の原理について、詳細説明する。前述したように、発熱パターン20bには誘導起電力による周回電流が流れる。誘導起電力は、上述した式のように励磁コイル22によって発生される磁束Φの時間変化に比例する。そのため、誘導起電力Vは、励磁コイル22に一般的な電流測定回路を直列に接続して測定すれば求めることができる。
一方、発熱パターン20bに流れる周回電流は、電流測定回路を直列に接続して測定することが不可能である。そこで、非接触電流センサの一種であるカレントトランスによる電流検出の原理を応用する。図9は、カレントトランスによる電流検出の原理の説明図である。測定導体50に流れる交番電流I3は、磁性コア51内に磁束Φ1を発生させる。発生した磁束Φ1は、コイル52に巻数比に応じた二次電流I4を誘導し、結果的に磁束Φ1を打ち消す方向の磁束Φ2を発生させる。
二次電流I4は、シャント抵抗53の両端54a、54bに電圧を発生させる。この端子54a、54b間の電圧は、測定導体に流れている交番電流I3に比例するので、端子54a,54b間の電圧の測定に基づき、その電流(測定導体に流れている交番電流I3)が取得できる。
このように、本実施形態において、第2の素子としての磁性コア1aは、発熱パターンの破損(断線)に伴う電磁誘導による電圧変化もしくは電流変化を生じるように設けられ、励磁コイル22への通電を遮断するために用いられる。
次に、本実施形態における導通監視手段としての電流監視センサ1の具体的構成について詳細説明する。図10は、本実施形態における導通監視手段としての電流監視センサの構成を示した断面図である。定着スリーブ20の外側に、誘導加熱用の磁性コア21(第1の磁性コア)とは異なるコの字型形状の導通監視用の磁性コア1a(第2の磁性コア)を配置する。
そして、磁性コア1aに検知コイル1cを巻き回し、検知コイル1cの両端にシャント抵抗1dが接続されている。この構成は、図9のカレントトランス方式電流センサと比較すると磁性コアによる磁路が一部欠損しているだけで、原理的には同じである。
すなわち、導通監視手段としての電流監視センサ1は、誘導電流が形成される周方向の第1の断面に対し交差し、誘導電流の位置を取り囲む第2の断面において磁路を形成するように定着スリーブ20の外側に磁性コア1aを有する。そして、第2の断面に対し交差し、磁路の一部を取り囲む第3の断面において磁性コア1aに巻きつけられる検知コイル1cを備える。そして、磁性コア1aにおける長手方向の中心位置と、サーミスタ2の位置は、定着スリーブ20の長手方向に直交する同一断面内に設けられる。
図11は、定着スリーブ20に流れる周回電流I2によって、磁性コア1aで形成される磁路に磁束Φが発生することを表現した斜視図である。前述したカレントトランス方式電流センサの原理により、検知コイル1cには発生した磁束を打ち消すように検知コイル1cの巻数比に応じた交番電流が流れ、シャント抵抗1dの両端には電圧が発生する。この電圧は、定着スリーブ20に流れる周回電流に比例するのでその電流量が判断できる。
磁性コア1aにおける最も重要な構成要件は、定着スリーブ20に流れる周回電流と磁性コア1aの磁束の入口1ain、出口1aoutの位置関係である。磁束の入口1ain、出口1aoutには、検知コイル1cが巻かれておらず、磁気的に露出していることが必要である。また、磁束の入口1ain、出口1aoutは、監視対象の電流I2を挟んで対向する位置関係にすることが望ましい。
図10で、発熱パターン20b−1の長手方向の幅W1と、磁性コア1aの長手方向の幅W2は同程度であることが好ましい。本実施形態では、発熱パターン20b−1の幅W1を3mmに設定しているのに対し、コアの幅W2を3mmに設定し、コアの厚みは2mmとし、高さhは5mmとしている。
また、検知コイル1cは巻き数50回、シャント抵抗1dの大きさは1kΩとした。なお、図12に示すように、定着スリーブ20の周方向に対して磁性コア1aを平行に配置すると、検知コイルにはほとんど電流が流れなくなってしまい、電流監視の機能を果たさない。
本実施形態における導通監視手段としての電流監視センサ1の役割は、サーミスタ2によって定着スリーブ20の表面温度を検知している位置において、発熱パターンが正常か、破損しているかを判断することである。すなわち、発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合か、発熱領域に破損があり電気的に導通していない場合かを判断することである。
従って、図11に示すように、長手方向(軸X方向)のサーミスタ2の中心位置をX1とすると、磁束の入口1ain、出口1aoutは、サーミスタ2の中心位置X1を挟んで対向する位置関係にする必要がある。なお、X軸に垂直な方向すなわち定着スリーブ20の周回方向には特に必要な条件はなく、電流監視センサ1は図13の点線に示すように任意の周回方向に設置することが出来る。
(確認結果)
図14(a)は、励磁コイル22に対し、励磁回路43から90kHzの駆動電流を通電した際の駆動電圧の波形を表したもので、周期約11μsecの矩形波電圧となっている。この電圧に伴って発生する交番磁界は、定着スリーブ20の発熱パターンに誘導起電力を発生させる。図14(b)は、電流監視センサ1のシャント抵抗1d(図11)の両端にかかる電圧波形である。実線は定着スリーブ20の発熱パターンに破損がない場合の電圧波形、点線は電流監視センサ1付近に定着スリーブ20の発熱パターンに破損が生じている場合の電圧波形である。
シャント抵抗1dの両端にかかる電圧は、定着スリーブ20の発熱パターンが周回方向に接続している場合(破損による断線がない場合)に比べて、破損による断線がある場合は35%減少している。上記アナログ電圧信号は、検知結果比較部44に送られる。検知結果比較部44は、送られてきたアナログ信号を分析し、例えば不図示のメモリに記憶してある正常時の電圧値より25%以上減少しているとき、破損による断線があると認識するようプログラムする。
以上説明したように、電流監視センサ1は、シャント抵抗1dの両端にかかる電圧を検知し、検知結果比較部44によって、破損による断線がない場合の電圧値との差分を検出することにより、定着スリーブ20の発熱パターンにおける破損の有無を判断する。検知結果比較部44は、エンジン制御部に対して破損検知信号を送信することが出来る。その結果を受け、エンジン制御部41は確実に定着スリーブ20への電力の供給を停止することが出来る。
なお、本実施形態では、異常昇温を感知したときに電力供給を遮断する通電遮断素子(第1の素子)としてサーミスタ2を示したが、所定の温度でバイメタルが反転することにより電流を遮断することができる機構をもつサーモスイッチを用いることができる。あるいは、ペレットが溶融してスプリング機構が動作することで電流を遮断することができる温度ヒューズ等も用いることも出来る。
《第2の実施形態》
本発明の第2の実施形態が、第1の実施形態と異なる点は、定着スリーブ20の内側に磁性コアを追加した点であり、より検知精度が向上する構成となる。以下、導通監視手段としての電流監視センサ1に関して詳述する。
図15は、本実施形態における電流監視センサ1の構成を示した図である。定着スリーブ20の内側に磁性コア1fが配置してある。その他の磁性コア1a、検知コイル1c、シャント抵抗1d等の構成は、第1の実施形態と同一である。カレントトランス方式電流センサと比較すると、第1の実施形態と同じように、本実施形態の構成は磁路が一部欠損している構成となっている。しかし、第1の実施形態に比べて磁性コアによる磁路の欠損が小さく、よりカレントトランス方式電流センサの磁路に近づいた構成となっている。
これにより、電流監視センサ1は、周回電流I2に起因する磁束Φの変化をより確実に捉えることが可能となる。
(確認結果)
図16は、本実施形態の電流監視センサ1のシャント抵抗1dの両端にかかる電圧波形を表したものである。実線は、定着スリーブ20の発熱パターンに破損がない場合の電圧波形、点線は破損が生じている場合を表している。破損が生じている場合には、電流が流れず電流監視センサ1の信号は小さくなり、電圧値が45%減少している。
以上、定着スリーブ20の内側に磁性コアを追加して、磁性コアによる磁路の欠損が小さい構成にすることによって検知精度を向上させ、信頼性を高めることが出来る。
以上、本実施形態では、第1の実施形態と同様に電流監視センサ1として、磁性コアを有するカレントトランス方式電流センサの原理を応用した例を説明した。なお、原理的には、図17に示すように、磁性コア1aおよび検知コイル1dと、磁性コア1fとを、図15の構成に対し、定着スリーブ20の外側と内側とで入れ替えても良い。
《第3の実施形態》
本実施形態が、第1の実施形態、第2の実施形態と異なる点は、磁性コア1aを囲い込む磁気シールド部材としての磁気シールド1gを追加した点である。本構成は、より検知精度が向上する構成である。以下、本実施形態の電流監視センサ1に関して詳述する。
図18は、第2の実施形態を基にした本実施形態における電流監視装置の構成を示した図である。図18(a)は断面図、図18(b)は斜視図となっている。磁気シールド1gは、磁性コア1a、検知コイル1cを囲い込むように配置してあり、磁束の入口1ain、1aout側を開口部とし、磁束Φの入射を妨げないようにしている。また、磁気シールド1gは図中上面側の開口部1hを持ち、検知コイル1cから配線を導き出している。その他の磁性コア1a、1f、検知コイル1c、シャント抵抗1d等は、第2の実施形態と同一である。
磁気シールド1gの材質は、導電性部材としてのアルミ・銅など低抵抗の金属で構成することが望ましく、厚みは1mm以上が好ましい。磁気シールド1gは、電流監視センサ1の磁束の入口1ain、出口1aout以外から入射するノイズを抑制することが出来る。従って、本構成は周回電流I2に起因する磁束Φの変化をより確実に捉えることが可能となり、定着スリーブ20の発熱パターンに破損がない場合と、破損が生じている場合の電圧波形との差は大きくなる。
(確認結果)
図19は、本実施形態の電流監視センサ1のシャント抵抗1dの両端にかかる電圧波形を表したものである。実線は定着スリーブ20の発熱パターンに破損がない場合の電圧波形、点線は電流監視センサ1付近に定着スリーブ20の発熱パターンに破損が生じている場合の電圧波形である。破損が生じている場合には、電流が流れず電流監視装置1の信号は小さくなり、電圧値が55%減少している。
以上、磁性コアを囲い込む磁気シールドは、電流監視センサの開口部以外のところから磁束が磁性コア1aに入らなくする構成にすることによって、より検知精度を向上させ、信頼性を高めることが出来る。本実施形態は、磁気シールドとして、導電体を用いて電磁波を反射・吸収・多重反射することにより電磁波エネルギーを減衰させるものである。なお、強磁性体を用いて磁束を吸収することによって磁界を遮蔽する場合にも同様の効果を発揮する。その場合は、磁気シールド1gの材質は、フェライト、パーマロイ、ケイ素鋼等の軟磁性金属の材料が望ましい。
《第4の実施形態》
本実施形態は、第1乃至第3の実施形態と発熱パターンの破損判断手段が異なる。その他、定着スリーブ、サーミスタ、定着器の主要部品の構成は上述した実施形態と同様である。
以下、本実施形態における破損判断手段に関し、図20を用いて詳述する。励磁コア21の周囲には、誘導電流検出コイル(以下、検知コイル)60a、60bがそれぞれ1巻きだけ(各1ターン)巻きつけられている。各検知コイル60a、60bの巻き位置は、サーミスタ2と一致する位置に検知コイル60bが巻かれており、磁性コア21の長手方向の中央位置に対して左右対称の位置に検知コイル60aが配置されている。
検知コイル60bの一端はグランドに接続されており、もう片方の一端は検知コイル60aと直列になるように接続されている(以降、この直列に接続されたコイルを検知コイル60a−bと表記する)。さらに特徴として、検知コイル60a−bは、検知コイル60aと検知コイル60bに関し、発生した電圧が打ち消し合う向きに直列に接続されている。検知コイルの60aのもう一端はI−V変換回路45に接続されており、検知結果比較部44に入力される。
検知結果比較部44は、送られてきた信号を分析し、例えば不図示のメモリに記憶してある正常時の電圧波形と異なると判断した場合、定着スリーブ20の破損と判断する。その場合、検知結果比較部44は破損検知信号をエンジン制御部に送信し、エンジン制御部41は定着スリーブ20への電力の供給を停止する。
図21(A)は、定着スリーブ20の発熱パターンに破損がない場合の励磁コイル22に駆動電流を通電した時の電流波形I1と、検知コイル60aに流れる誘導電流波形Ia、検知コイル60bに流れる誘導電流波形Ibを示す。更に、検知コイル60a−bに流れる誘導電流波形(Ia+Ib合成波形)を示す。図21(B)は、定着スリーブ20の長手方向でサーミスタ2と同一位置である検知コイル60bの巻き位置近辺に定着スリーブ20の発熱パターンに破損が生じている場合の各電流波形を表している。
図21(A)で、励磁コイル22に駆動電流I1が流れると、検知コイル60aには誘導電流Iaが発生する。同様に、60aと対象位置に反対方向に巻かれた検知コイル60bには、Iaと振幅が同じで電流の向きが反転した誘導電流Ibが発生する。検知コイル60aと60bは直列に接続されている為、検知コイル60a及び60bに流れる電流は、うち消されIa+Ib合成電流はほぼ0となる。
一方、図21(B)において、C部に定着スリーブ20の発熱パターンに破損が生じている場合、検知コイル60bに発生する誘導電流Ibは振幅が大きくなる。これは、定着スリーブ20の周回方向の抵抗値が実質的に上がった為、磁束により誘導される定着スリーブ20の周回電流量が減った分、検知コイル60b側に誘導される電流量の割合が増える為である。結果として、誘導電流Ia及び誘導電流Ibに流れる電流は打ち消し合うことはできず、Ia+Ib合成電流は破損量に応じた振幅量を持った電流が流れる。
その電流は、I−V変換回路45によって電圧に変換され、検知結果比較部44によって所定閾値以上であるか否かを判断する。以上、本実施形態では、励磁コア21の周囲に巻き回した検知コイル60b側で、定着スリーブ20の周回電流量が減った分、検知コイル60b側に誘導される電流量の割合が増えることを利用して破損を検知することが出来る。
本実施形態において、検知コイル60bと60aを左右対称の位置に配置した目的は、誘導電流Iaを基準として差し引くことで、誘導電流Ibの電流の増加分を検出し易くすることである。よって、(A)定着スリーブ20の発熱パターンに破損が無い場合において、誘導電流Iaと誘導電流Ibの電流波形が良く似ていることが好ましい。(B)定着スリーブ20の発熱パターンに破損が生じている場合において、誘導電流Ibの電流変化が大きく取れる場合には、必ずしも検知コイル60bと60aを左右対称の位置に配置する必要は無い。
その場合には、検知コイル60bは変えずに、検知コイル60aを変えて、図22の検知コイル60cのように、励磁コア21の全体に巻き回すような構成にすることも出来る。
1・・電流監視センサ、1a・・磁性コア、2・・サーミスタ、20・・定着スリーブ、22・・励磁コイル、24・・フィルムガイド部材、25・・加圧ローラ、N・・ニップ部

Claims (10)

  1. 長手方向において電気的に分割された発熱領域として、それぞれが周方向の少なくとも一部領域に形成された発熱層を備える筒状の回転体と、
    前記回転体に対向する対向体と、
    前記対向体と共に、前記回転体を介してトナー画像を担持した記録材を挟持搬送するニップ部を形成するニップ部形成部材と、
    前記回転体に挿通され、前記回転体の回転軸方向に交番磁界を発生させる励磁コイルを備え、前記励磁コイルに交流電流を流すことで前記回転体の周方向に誘導電流を生じさせる磁場発生手段と、
    前記分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合に、前記回転体の異常昇温を感知して前記励磁コイルへの通電を遮断するために用いられる第1の素子と、
    前記分割された発熱領域に破損があり電気的に導通していない場合に、前記分割された発熱領域に破損が無く電気的に導通している場合に対し、電磁誘導による電圧変化もしくは電流変化を生じるように設けられ、前記励磁コイルへの通電を遮断するために用いられる第2の素子と、
    を有し、
    前記第1の素子と前記第2の素子は、前記回転体の長手方向に直交する同一断面内に設けられることを特徴とする画像加熱装置。
  2. 前記第2の素子は、前記誘導電流が形成される前記周方向の第1の断面に対し交差し、前記誘導電流の位置を取り囲む第2の断面において磁路を形成するように前記回転体の外側に設けられ、前記長手方向において中心位置が前記第1の素子の位置に一致する磁性コアであり、
    前記第2の断面に対し交差し、前記磁路の一部を取り囲む第3の断面において前記磁性コアに巻きつけられる検知コイルを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  3. 前記磁性コアの少なくとも一部を取り囲む磁気シールド部材を備えることを特徴とする請求項2に記載の画像加熱装置。
  4. 前記第2の素子は、前記誘導電流が形成される前記周方向の第1の断面に対し交差し、前記誘導電流の位置を取り囲む第2の断面において磁路を形成するように前記回転体の外側に設けられ、前記長手方向において中心位置が前記第1の素子の位置に一致する第1の磁性コアであり、
    前記磁路を形成するように前記回転体の内側に設けられる第2の磁性コアと、
    前記第2の断面に対し交差し、前記磁路の一部を取り囲む第3の断面において前記磁性コアに巻きつけられる検知コイルを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  5. 前記第1の磁性コアの少なくとも一部を取り囲む磁気シールド部材を備えることを特徴とする請求項4に記載の画像加熱装置。
  6. 前記磁気シールド部材は導電性部材または軟磁性金属であることを特徴とする請求項3または5に記載の画像加熱装置。
  7. 前記第2の素子は、前記励磁コイルの外側に所定の巻き数だけ巻き回された第1の検知コイルであり、
    前記回転体の長手方向の中心位置に関し、前記第1の検知コイルと対称な位置に前記の励磁コイルの外側に所定の巻き数だけ巻き回された第2の検知コイルを備えることを特徴とする請求項1に記載の画像加熱装置。
  8. 前記第1の検知コイルおよび前記第2の検知コイルは、それぞれ1巻きだけ巻き回されていることを特徴とする請求項7に記載の画像加熱装置。
  9. 前記第1の素子はサーミスタであることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
  10. 前記励磁コイルが巻きつけられる磁性コアを有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像加熱装置。
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