JP4738872B2 - 像加熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式等の複写機、プリンタおよびファクシミリなどの画像形成装置において定着装置として用いて好適な誘導加熱方式の像加熱装置に関する。
従来の誘導加熱方式の定着装置は、磁気(電磁)誘導発熱する加熱部材としての金属スリーブと、これに交番磁場を作用させる励磁コイルとの間に、励磁コイルから金属スリーブへ届く磁束の一部を遮蔽する磁束遮蔽手段を配置し、該磁束遮蔽手段の位置を金属スリーブにおける通紙範囲に応じて変位手段により変化させることにより、長手方向で任意の幅で磁束遮蔽を行なうことで通紙する転写材のサイズに依らず昇温される金属スリーブの熱分布をコントロール可能にしている(特許文献1)。
また、互いに平行の、第一コア、2つの第二コア、とに分割してあり、このように分割されたコアとを用いて磁束の通路(磁気回路)を形成し、それぞれのコアの間を磁束遮蔽部材の移動が可能なように配置し、磁気誘導発熱する加熱部材としての定着ローラの熱分布をコントロール可能としている(特許文献2)。
また、誘導加熱発熱体とスラスト熱伝導向上のための芯体とからなる二層構造の定着ローラを用いることで、記録材のサイズが小さい場合の非通紙部の昇温を芯体部のスラスト熱伝導よって均すことにより、定着ローラの熱分布を均一にしている(特許文献3)。
また、導電性を有する材料からなる筒状の導電層を備える加熱ローラであって、導電層の軸線方向両端部付近の層厚t1が、導電層のそれ以外に部分の層厚t2よりも薄くなるよう形成された加熱ローラと、導電層に交番磁界を印加して発熱させる磁界発生手段を有しており、大サイズの被加熱材を加熱するとき、交番磁界の周波数を高く設定し、層厚t1の表皮深さとなる条件で発熱させることによって、導電層の軸方向における昇温速度及び温度分布を均一化させており、小サイズの被加熱材を加熱するとき、交番磁界の周波数を低く設定し、層厚t2に形成される部分を主に発熱させ、層厚t1に形成される部分の発熱を抑制している(特許文献4)。
ローラの長手方向に抵抗率の異なる部材を配置し、発熱を長手方向で異ならせることで端部の温度低下を防止するものもある(特許文献5)。
特開平10−74009号公報 特開平2003−123957号公報 特開2001−230064号公報 特開2002−260836号公報 特開2003−347030号公報
上記従来技術は、当時としては望まれる性能を満たすものであったが、近年は、更なる装置性能の向上が求められるようになった。
特許文献4では厚みを変更することで定着ローラの長手方向に関する発熱特性を変更しているが、厚みのみで発熱特性を変更するためにはローラの厚みの差を長手方向で大きくしなければならない。しかしながら、ローラの厚みはローラの強度、屈曲性からそれほど大きな差をつけることはできないといった問題がある。
また、特許文献5では長手方向で抵抗率を変更することで長手方向の発熱量を変えているが、長手方向において発熱量の分布を変更することができないため、逆に非通紙部昇温に対しては不利になってしまう。
本発明は上記従来技術を更に発展させたものである。
本発明の目的は、発熱部材の形状を大きく変更せずに発熱部材の発熱分布特性を変更可能にすることで、発熱部材の温度を均一化することができる誘導加熱方式の像加熱装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る像加熱装置の代表的な構成は、励磁コイルを有する磁場発生手段と、前記磁場発生手段の発生磁場により発熱する発熱部材と、を有し、前記発熱部材の熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、前記励磁コイルに印加する電流の周波数を変更する変更手段を有し、前記発熱部材の端部領域には前記発熱部材の中央部領域の第一の金属材料の電気抵抗率よりも低い電気抵抗率の第二の金属材料が配置され、前記中央部領域に対する前記端部領域の単位体積当りの発熱量比が周波数を変更することで異なる発熱特性を有することを特徴とする。
上記構成において、変更手段により、励磁コイルに流す電流の周波数を変えることにより、相対的に非通紙部領域の発熱密度を減らすことができる。
したがって、磁場発生手段と磁気誘導発熱する加熱部材の間に形成される磁束の通路(磁気回路)を、磁束遮蔽手段を入れる空間を必要とせず、更に省エネルギー性を損なうことなく、記録材の大サイズ・小サイズの通紙モードによらず、発熱効率のよい最適な電力供給ができ、加熱部材の非通紙部領域における温度上昇を抑制することができる。
以下に、実施の形態を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、これら実施の形態は、本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施の形態により限定されるものではない。
[実施例1]
(1)画像形成装置例
図1は本発明に従う誘導加熱方式の像加熱装置を画像加熱定着装置110として備えた画像形成装置の一例の概略構成模型図である。本例の画像形成装置100は転写式電子写真プロセス利用、レーザ走査露光方式のプリンタである。
101は像担持体としての回転ドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと記す)であり、矢印の反時計方向に所定の周速度にて回転駆動される。感光ドラム101は、その回転過程で、帯電装置102により所定の極性・電位の一様な帯電処理を受け、その一様帯電面に対して画像書き込み装置103による像露光Lを受けることで一様帯電面の露光明部の電位が減衰して感光ドラム101面に露光パターンに対応した静電潜像が形成される。画像書き込み装置103は本例の場合はレーザスキャナーであり、画像データに従って変調されたレーザ光を出力し、回転する感光ドラム101の一様帯電面を走査露光して原稿画像情報に対応した静電潜像を形成する。
次いで、その静電潜像が現像装置104によりトナー画像として現像される。そのトナー画像が転写帯電装置105の位置において、給紙機構部側から感光ドラム101と転写帯電装置105との対向部である転写部Tに所定の制御タイミングにて給送された記録媒体としての記録材(転写材)Pに感光ドラム101面側から静電転写される。
給紙機構部は、本例の画像形成装置の場合は、大型サイズ記録材P1を積載収容した第1のカセット給紙部106と、小型サイズ記録材P2を積載収容した第2のカセット給紙部107と、第1または第2のカセット給紙部106または107から選択的に1枚分離給紙された記録材P1またはP2を転写部Tに所定のタイミングにて搬送する記録材搬送路108を有している。
転写部Tで感光ドラム101面からトナー画像の転写を受けた記録材P1またはP2は、感光ドラム101面から分離され、定着装置110へ搬送されて未定着トナー画像の定着処理を受け、画像形成装置外部の排紙トレー111上に排紙される。
一方、記録材分離後の感光ドラム101面はクリーニング装置109により転写残りトナー等の付着汚染物の除去を受けて清掃されて繰り返して作像に供される。
(2)定着装置110
図2は定着装置110の要部の正面模型図、図3は要部の縦断正面模型図、図4は図2の(4)−(4)線に沿う横断面模型図である。この定着装置110は、ヒートローラタイプで、誘導加熱方式の像加熱装置である。
1は磁気誘導発熱する即ち磁場発生手段の発生磁場により発熱する発熱部材としての定着ローラ(加熱用回転体)、2は加圧部材としての加圧ローラである。
この定着ローラ1は、金属層の円筒状ローラであり、その両端部側をそれぞれ装置シャーシの手前側と奥側の側板間21・22間に軸受部材23を介して回転可能に支持させて配設してある。
定着ローラの表面には、弾性層、離型層としてのゴム(離型性のゴム)、フッ素樹脂等を設けても良い。
加圧ローラ2は、芯金2aと、この芯金回りに同心一体にローラ状に成形被覆させた、シリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂などの耐熱性・弾性材層2b等で構成されている。この加圧ローラ2は、上記の定着ローラ1の下側に、芯金2aの両端部側をそれぞれ装置シャーシの手前側と奥側の側板間21・22間に軸受部材24を介して回転可能に支持させて配設してある。また、不図示の付勢手段により定着ローラ1の下面に対して所定の押圧力Fで圧接させて配設されており、加圧ローラ2の耐熱性・弾性材層2bが定着ローラ1との圧接部で弾性に抗して変形することによって定着ローラ1との間に記録材加熱部としての所定幅の定着ニップ部Nが形成される。定着ローラ1の剛性が小さく、押圧力がたりない場合は、定着ローラ1の内面から加圧ステーを用いて、定着ローラ1の下面に対して所定の押圧力を得ることができる。
3は磁場発生手段としての励磁コイルアセンブリであり、中空の定着ローラ1内に挿入して配設してある。この励磁コイルアセンブリ3は、励磁コイル(誘導コイル)4、横断面T字型の磁性コア(励磁鉄心)5、絶縁性ホルダ6等からなる横長の組み立て部材である。この励磁コイルアセンブリ3を定着ローラ1内に挿入して所定の角度姿勢にして、且つ定着ローラ1の内面と励磁コイル4との間に所定の隙間αを存して定着ローラ内面に非接触に保持させた状態にして、定着ローラ1の両端部からそれぞれ外方に突出させたホルダ延長部6a・6aをそれぞれ装置手前側と奥側の固定部材25・26間に非回転に固定支持させて配設してある。
励磁コイル4は、芯線としてφ0.1〜0.3程度の細線を80〜160本程度束ねたリッツ線(銅線)を用いている。細線には絶縁被覆電線を用いている。このリッツ線を磁性コア5を一方向に周回するように定着ローラ1の内面形状にあわせて横長舟形に複数回巻回して励磁コイル4としてある。磁性コア5は磁性材からなり、例えば、フェライトコアまたは積層コアからなる。磁性コア5は励磁コイル4のリッツ線と直交するように配置され磁路を形成する。
Gは定着ローラ1の奥側の端部側に固定させた定着ローラドライブギアである。このドライブギアGに駆動源Mから動力伝達系(不図示)を介して回転力が伝達されることで、定着ローラ1が図4において矢印aの反時計方向に所定の速度にて回転駆動される。加圧ローラ2はこの定着ローラ1の回転駆動に従動して矢印bの時計方向に回転する。加圧ローラ2も駆動ローラにすることができる。
4a・4bは上記の励磁コイル4の2本のリード線であり、励磁コイル4に高周波電流を流す励磁回路(コイル駆動電源)51に接続してある。
TH1とTH2は定着ローラ1の温度を検知するサーミスタ等の第1(メイン)と第2(サブ)の温度検知素子であり、それぞれ、定着ローラ1に接触または非接触に配置してある。第1の温度検知素子TH1は後述する小型サイズ記録材P2の通紙領域Bに対応する定着ローラ部分に位置させて配設してある。第2の温度検知素子TH2は後述する小型サイズ記録材P2の非通紙領域Cに対応する定着ローラ部分に位置させて配設してある。
50は本体制御回路部(CPU)であり、画像形成装置の全体的な画像形成動作シーケンスを司る。上記温度検知素子TH1及びTH2の定着ローラ検知温度情報はこの本体制御回路部50に入力する。また、この本体制御回路部50は、前記駆動源Mのオン/オフ制御、前記励磁回路51のオン/オフ制御、該励磁回路51が励磁コイル4に流す高周波電流の周波数を切り替える周波数制御部(周波数制御手段)54を制御する。
55は装置に通紙使用する記録材Pのサイズ選択指定手段であり、該手段55から本体制御回路部50に対して装置に通紙使用する記録材サイズ情報が入力する。
本体制御回路部50は、装置のメイン電源スイッチのオン、あるいはプリント開始信号の入力に基づいて、所定の画像形成シーケンス制御を開始する。定着装置11は駆動源Mのオンにより定着ローラ1の回転が開始される。また励磁回路51から励磁コイル4に所定周波数の高周波電流がながされる。これにより励磁コイル4の周囲に交番磁場(高周波交番磁束)が発生し、定着ローラ1の誘導発熱部材に高周波誘導電流(渦電流)が誘起されて定着ローラ1が磁気誘導発熱で加熱される。この定着ローラ1の温度が第1と第2の温度検知素子TH1・TH2で検知されて、その温度情報がA/Dコンバータを介して本体制御回路部50に入力する。本体制御回路部50は第1の温度検知素子TH1から入力する定着ローラ温度が所定の最適温度(定着温度)に維持されるように、励磁回路51から励磁コイル4への供給電力を制御して、定着ローラ1を温調制御する。
供給電力の制御の一例として、TH1の温度が最適温度に対して低いときは励磁回路のON/OFFデューティを上げて励磁回路51から励磁コイル4への供給電力を上げ、TH1の温度が最適温度に対して高いときは励磁回路のON/OFFデューティを下げて励磁回路51から励磁コイル4への供給電力を下げることにより、定着ローラ1を最適温度に温調制御する。
そして、定着ローラ1の温度が立ち上って所定温度に温調された状態において、定着ニップ部Nに対して作像部側から未定着トナー画像tを担持した記録材Pが導入されて定着ニップ部Nを挟持搬送されていくことで、定着ローラ1の熱と定着ニップ部Nの加圧力で、未定着トナー画像t(記録材上の画像)が記録材面に加熱定着される。
図5は励磁コイル4の両端、すなわち励磁コイル4からみた誘導加熱定着装置の等価回路を示す。この等価回路において、Rcは励磁コイル4自身の抵抗、Rhは励磁コイル4と定着ローラ1との電磁結合することによる抵抗、Lhは励磁コイル4と定着ローラ1との電磁結合することによるインダクタンスである。
この等価回路において、Rh+Rc、Lhは、LCRメータやインピーダンスアナライザーにより、インピーダンス特性(LR直列等価回路)の抵抗成分、インダクタンス成分として得られる。
すなわち、Rh+Rcは誘導加熱定着装置の励磁コイル4からみたインピーダンス特性(LR直列等価回路)の抵抗成分として得られる。
また、Rcは誘導加熱定着装置から定着ローラ1を外した状態での励磁コイル4からみたインピーダンス特性(LR直列等価回路)の抵抗成分として得られる。
Rhは、Rh+Rcの測定結果とRcの測定結果の差分として得られる。
この回路に電流が流れると、電流の2乗と抵抗値との積が実効電力として消費され、熱が発生する。Rcで消費される電力によって励磁コイル4が発熱し、Rhで消費される電力によって定着ローラ1が発熱する。
(3)非通紙部昇温対策
本実施例の装置では記録材Pの通紙(装置内搬送)は記録材幅中心の中央基準で行なわれる。図2・図3において、Sはその中央基準線である。ここで、記録材に関して、サイズ幅とは、記録材の平面において記録材搬送方向と直交する方向の記録材幅寸法である。図2・図3において、Aは装置に通紙使用可能な最大サイズ幅の記録材P1の通紙領域である。この通紙領域Aに対応するサイズ幅の記録材を以下「大型サイズ記録材」と記す。Bは大型サイズ記録材P1よりもサイズ幅の小さい記録材P2の通紙領域である。この通紙領域Bに対応するサイズ幅の記録材を以下「小型サイズ記録材」と記す。Cは小型サイズ記録材P2を通紙した場合の、大型サイズ記録材P1の通紙領域Aと小型サイズ記録材P2の通紙領域Bとの差領領域である非通紙部領域である。本実施例では記録材P1・P2の通紙が中央基準であるから小型サイズ記録材P2の通紙域Bの両脇部にそれぞれ非通紙部領域Cが生じる。
前記したように、第1の温度検知素子TH1は小型サイズ記録材P2の通紙領域Bに対応する定着ローラ部分の温度を検知するように配置されていて、定着ローラ1の温調がなされる。そのために、小型サイズ記録材P2の連続通紙がなされると、該小型サイズ記録材P2の通紙領域Bに対応する定着ローラ部分の温度は所定の定着温度に温調維持されるけれども、非通紙部領域Cに対応する定着ローラ部分の温度はこの定着ローラ部分の熱が記録材やトナー画像の加熱に消費されないので蓄熱して所定の定着温度を超えて昇温(非通紙部昇温)していく。
本実施例は、このような非通紙部昇温現象を抑制すると共に、熱分布を効率よく制御でき、発熱効率のよい電力供給を可能にするために、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を切り替える周波数制御手段としての周波数制御部54を具備させる。この周波数制御部54が励磁コイル4に印加する電流の周波数を変更する変更手段である。そして、この周波数制御部54を本体制御回路部50により、該本体制御回路部に記録材サイズ選択指定手段55から入力する、装置に通紙使用される記録材サイズ情報に応じて制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数切り替えを行なわせる。また、磁気誘導発熱する加熱部材としての定着ローラ1(金属層の円筒状ローラ)を、記録材搬送方向に直交する長手方向において、上記周波数制御部54による周波数の切り替えにより発熱密度に異なりを生じる即ち周波数に対する発熱特性が異なる複数の発熱部材部分を配置して構成する。この具体例を下記する。
1)具体例1
図6において、定着ローラ1の長手方向(記録材搬送方向と直交する方向)に関して、1bは小型サイズ記録材P2の通紙領域Bに対応する定着ローラ部分(中央部領域(第二の領域:最大サイズの記録材より小サイズの所定サイズの記録材の搬送領域にする領域)、1cは小型サイズ記録材P2を通紙した場合の、大型サイズ記録材P1の通紙領域Aと小型サイズ記録材P2の通紙領域Bとの差領領域である非通紙部領域Cに対応する定着ローラ部分(端部領域(第一の領域:記録材の搬送領域うち最大サイズの記録材と該最大サイズより小サイズの所定サイズの記録材との差領域)、1dは定着ローラ部分1cよりも外側の定着ローラ延長部分である。
定着ローラ1の内部に配設した磁場発生手段としての励磁コイルアセンブリ3で生じる交番磁場は定着ローラ部分1b+1cの範囲に対して作用し、定着ローラ1のこの部分範囲が磁気誘導発熱で実質的に加熱される範囲である。定着ローラ延長部分1dは、励磁コイルアセンブリ3の交番磁場が実質的に作用せず、非加熱範囲部分である。
2)具体例2
本例においては、図7の(a)の模型図のように、定着ローラ1の定着ローラ部分1bはニッケル50μmの金属層(第一の金属材料)で構成し、定着ローラ部分1cと1dはアルミ50μmの金属層(第二の金属材料)で構成した。すなわち、定着ローラ部分1b・1c・1dは金属層の厚みは同じであるが、定着ローラ部分1bと定着ローラ部分1c・1dとでは導電率の異なる金属材料(金属材料部分)にしてある。
図7の(b)は、上記のように同じ厚みで、特に、導電率の異なる金属材料での磁気誘導発熱部材(ニッケルとアルミ)に係る抵抗Rhの測定結果を示している。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が大型サイズ記録材P1である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約20KHzにする。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1bと1cに係る抵抗Rhがほぼ同じで、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1bの発熱密度と定着ローラ部分1cの発熱密度はほぼ同じになり、大型サイズ記録材P1へ熱供給を長手方向同じにできる。すなわち、大型サイズ記録材P1の通紙領域Aに対応する定着ローラ部分1b+1cの全域の熱分布を同じにできる。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が小型サイズ記録材P2である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約20KHzより高くしていく。即ち、最大サイズ搬送領域と小型サイズ記録材P2の搬送領域との差領域に対応する領域に配置された定着ローラ部分1cに係る抵抗Rhは、定着ローラ部分1bに係る抵抗Rhより低くなり、(1bに対する1cの抵抗Rhの比が小さくなり)磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1cの長手方向単位長さあたりの発熱量は定着ローラ部分1bの長手方向単位長さあたりの発熱量より小さくなり、非通紙部での温度上昇を抑制できる。即ち、本体制御回路部50は、小型サイズ記録材P2が搬送された場合、前記中央部領域に対する前記端部領域の発熱量の比を低減するように前記周波数を切り替える。
また、定着ローラは端部での放熱量が中央部に比べて大きい為、端部が中央部より温度低下してしまう問題がある。この場合、端部の発熱量が大きくなるような周波数を設定する(1bに対する1cの抵抗Rhの比が大きくなる周波数に設定する)ことでローラの温度を均一化、および温度復帰を早くすることもできる。
3)具体例3
本例においては、図8の(a)の模型図のように、定着ローラ1の定着ローラ部分1bはSUS304−300μmの金属層で構成し、定着ローラ部分1cと1dはSUS430−300μmアルミ50μmの金属層で構成した。すなわち、定着ローラ部分1b・1c・1dは金属層の厚みは同じであるが、定着ローラ部分1bと定着ローラ部分1c・1dとでは透磁率の異なる金属材料金属材料にしてある。
図8の(b)は、同じ厚みで、特に、透磁率の異なる金属材料での磁気誘導発熱部材(SUS304とSUS430)に係る抵抗Rhの測定結果を示している。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が大型サイズ記録材P1である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約8KHzにする。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1bと1cに係る抵抗Rhがほぼ同じで、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1bの発熱密度と定着ローラ部分1cの発熱密度はほぼ同じになり、大型サイズ記録材P1へ熱供給を長手方向同じにできる。すなわち、大型サイズ記録材P1の通紙領域Aに対応する定着ローラ部分1b+1cの全域の熱分布を同じにできる。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が小型サイズ記録材P2である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約8KHzより高くしていく。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1cに係る抵抗Rhは、定着ローラ部分1bに係る抵抗Rhより低くなり、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1cの発熱密度は定着ローラ部分1bの発熱密度より小さくなり、非通紙部領域に対応している定着ローラ部分1cでの発熱密度を小さくでき、非通紙部での温度上昇を抑制できる。
すなわち、磁気誘導発熱する加熱部材としての定着ローラ1の長手方向において、厚みまたは、導電率または、透磁率の異なる複数の定着ローラ部分が配置し、周波数制御手段により、励磁コイルに流す電流の周波数を変えることにより、相対的に、定着ローラ1の非通紙部領域の発熱密度を減らすことができ、磁場発生手段である励磁コイルアセンブリ3と磁気誘導発熱する加熱部材としての定着ローラ1の間に形成される磁束の通路(磁気回路)を、磁束遮蔽手段を入れる空間を必要とせず、更に省エネルギー性を損なうことなく、大型サイズ記録材、小型サイズ記録材の通紙モードによらず、発熱効率のよい最適な電力供給ができ、定着ローラ1の非通紙部領域における温度上昇を抑制することができる。
上記の具体例2(図7)や具体例3(図8)、また実施例2(図9)のような定着ローラ1において、異なる金属のローラ部分1bと1cとは溶接で接合されている。
ここで、長手方向単位長さあたりの発熱量の測定方法(本発明の検証方法)について説明を行なうが、その前に、コイルからみた、みかけの抵抗Rhの周波数特性について簡単に説明をする。
Rhの周波数特性は、ローラの厚みが表皮深さより薄く、Rhの周波数特性(発熱部材の発熱特性)が表皮効果の影響を受けない場合、図7の例のように低周波領域で周波数fの2乗に関係し、周波数を高くしていくと一定値に近づく。一方、表皮深さがローラの厚みよりも小さく、Rhの周波数特性が表皮効果の影響を受ける場合、Rhの周波数特性は、図8のSUS430の例のように周波数を高くしていくと周波数fの平方根に関係していく。すなわち、Rhの周波数特性はfの2乗から一定値又は√fに、一定値から√fに変化する3種類の変化点をもちえる。
また、異なる材料を長手方向に配置したものにまたがってコイルを対向させてRhを測定すると、それぞれ異なる材料を単独で測定した場合のRhの周波数特性グラフを足し合わせたものとして測定される。
以上を踏まえて長手方向単位長さあたりの発熱量の測定方法(本発明の検証方法)について説明する。まず、発熱量は抵抗Rhに比例するので、Rhを測定することで間接的に発熱量を測定する。そこで、周波数を切り替えることでそれぞれ異なる材料の抵抗Rhの比が変化していればよい。
但し、Rhは測定する材料が同じであっても、測定条件(例えば、測定する材料と測定するコイルの位置やコイルの形状、巻き数等)が変わってしまうと変化してしまう。
そこで、装置に組み込まれた状態で抵抗Rhを測定する測定条件と、ローラの長手方向で異なる材料を取り出して単独で抵抗Rhを測定する場合での測定条件が実質的に一致するように適正化させ、その状態で周波数を切り替えることでそれぞれ異なる材料の抵抗Rhの比が変化しているかどうか確認すれば本発明を実施しているか確認できる。
ここで測定条件を実質的に一致させるとは、単独で測定された抵抗Rhの周波数特性の足し合わせが装置に組み込まれた状態で測定された抵抗Rhの周波数特性と特性が一致することをいう。
測定条件の適正化は以下のように行なう。実際に装置としての組み込まれたときの装置のコイルからみた発熱部材の抵抗Rhの周波数特性を測定し、変化点を測定する。次に異なる材料各々の抵抗Rhの周波数特性を任意の測定用コイルで測定し、各周波数特性の変化点が実際に装置としての組み込まれたときの装置のコイルからみた発熱部材の抵抗Rhの周波数特性の変化点と一致するように測定用コイルと発熱部材の位置、測定用コイルの形状等を調整を行なえばよい。
[実施例2]
本実施例においては、加熱部材としての定着ローラについて、記録材搬送方向に直交する長手方向において、周波数制御手段による周波数の切り替えにより、発熱密度を反転させる複数の発熱部材部分が配置されて構成されている。
具体的には、図9の(a)の模型図のように、定着ローラ1の定着ローラ部分1bはニッケル30μmの金属層で構成し、定着ローラ部分1cと1dは銅35μmの金属層で構成した。すなわち、定着ローラ部分1bと定着ローラ部分1c・1dとでは導電率と厚みの異なる金属材料にしてある。
図9の(a)、上記のように導電率と厚みの異なる金属材料での磁気誘導発熱部材(ニッケルと銅)に係る抵抗Rhの測定結果を示している。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が大型サイズ記録材P1である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約20KHzにする。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1bと1cに係る抵抗Rhがほぼ同じで、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1bの発熱密度と定着ローラ部分1cの発熱密度はほぼ同じになり、大型サイズ記録材P1へ熱供給を長手方向同じにできる。すなわち、大型サイズ記録材P1の通紙領域Aに対応する定着ローラ部分1b+1cの全域の熱分布を同じにできる。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が小型サイズ記録材P2である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約20KHzより高くしていく。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1cに係る抵抗Rhは、定着ローラ部分1bに係る抵抗Rhより低くなり、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1cの発熱密度は定着ローラ部分1bの発熱密度より小さくなり、非通紙部領域に対応している定着ローラ部分1cでの発熱密度を小さくでき、非通紙部での温度上昇を抑制できる。
また、定着ローラ端部(定着ローラ1の有効発熱全長領域(大型サイズ記録材P1の通紙領域Aに対応)の端部)で温度が低下したときは、励磁回路51から励磁コイル4に流す電流の周波数を約20KHzより低くしていくことにより、定着ローラ部分1cに係る抵抗Rhは定着ローラ部分1bに係る抵抗Rhより高くなり、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1cの発熱密度は定着ローラ部分1bの発熱密度より大きくなり、端部領域に配置された定着ローラ部分1cでの発熱密度を大きくでき、定着ローラ端部での温度の低下を抑制できる。
すなわち、定着ローラ1の有効発熱全長領域の中央部と端部とで長手方向単位長さあたりの発熱量を反転ならしめる定着ローラ部分を配置し、周波数制御手段により、励磁コイル4に流す電流の周波数を変えることにより、相対的に定着ローラ端部の長手方向単位長さあたりの発熱量を増減させることができ、定着ローラ端部の温度を制御することができ、端部の温度だれによる画像劣化を防ぐことができ、より発熱効率のよい最適な電力供給ができ、定着ローラの非通紙部領域における温度上昇を抑制することができる。
長手方向単位長さあたりの発熱量の反転とは、電流の周波数を切り替えることにより、中央部の長手方向単位長さあたりの発熱量に対して、端部の長手方向単位長さあたりの発熱量を相対的に増減を切り替える(反転)ことである。これより、中央部の温度制御値に対して、端部の温度下げたり、上げたりすることができる。
[参考例1]
図10において、定着ローラ1の長手方向に関して、1bは小型サイズ記録材P3の通紙領域に対応する定着ローラ部分、1eは中型サイズ記録材P2を通紙した場合の、中型サイズ記録材P2の通紙領域と小型サイズ記録材P3の通紙領域との差領領域に対応する定着ローラ部分、1fは大型サイズ記録材P1を通紙した場合の、大型サイズ記録材P1の通紙領域と中型サイズ記録材P2の通紙領域との差領領域に対応する定着ローラ部分(=中型サイズ記録材P2の通紙の場合の非通紙部領域)、1dは定着ローラ部分1fよりも外側の定着ローラ延長部分である。1e+1fの定着ローラ部分が小型サイズ記録材P3を通紙した場合の、大型サイズ記録材P1の通紙領域と小型サイズ記録材P3の通紙領域との差領領域に対応する定着ローラ部分(=小型サイズ記録材P3の通紙の場合の非通紙部領域)である。
定着ローラ1の内部に配設した磁場発生手段としての励磁コイルアセンブリ3で生じる交番磁場は定着ローラ部分1b・1e・1fの部分範囲に対して作用して定着ローラ1のこの部分範囲が磁気誘導発熱で実質的に加熱される範囲である。定着ローラ延長部分1dは、励磁コイルアセンブリ3の交番磁場が実質的に作用せず、非加熱範囲部分である。
TH1〜TH3は定着ローラ1の温度を検知するサーミスタ等の第1〜第3の温度検知素子である。第1の温度検知素子TH1は定着ローラ部分1bに、第2の温度検知素子TH2は定着ローラ部分1eに、第3の温度検知素子TH3は定着ローラ部分1fに、それぞれ対応位置させて定着ローラ1に接触または非接触に配置してある。これらの温度検知素子TH1〜TH3の定着ローラ温度情報が本体制御回路部50に入力する。本体制御回路部50は第1の温度検知素子TH1から入力する定着ローラ温度が所定の最適温度(定着温度)に維持されるように、励磁回路51から励磁コイル4への供給電力を制御して、定着ローラ1を温調制御する。
本例においては、定着ローラ1をSUS304層の円筒状ローラにし、そのSUS304層の厚さについて、定着ローラ部分1bと、定着ローラ部分1eと、定着ローラ部分1f+1dとで厚みを異ならせた。すなわち、図11の模型図のように、定着ローラ部分1bの厚みは100μmにし、定着ローラ部分1eの厚みは200μmにし、定着ローラ部分1f+1dは300μmにした。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が大型サイズ記録材P1である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約20KHzにする。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1bと1eと1fに係る抵抗Rhがほぼ同じで、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1bの発熱密度と定着ローラ部分1eの発熱密度と定着ローラ部分1fの発熱密度とはほぼ同じになり、大型サイズ記録材P1へ熱供給を長手方向同じにできる。すなわち、大型サイズ記録材P1の通紙領域に対応する定着ローラ部分1b+1e+1fの全域の熱分布を同じにできる。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が中型サイズ記録材P2である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約30KHzにする。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1bと定着ローラ部分1eとに係る抵抗Rhがほぼ同じで、定着ローラ部分1fに係る抵抗Rhは定着ローラ部分1bに係る抵抗より低く、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1fの発熱密度は定着ローラ部分1bの発熱密度より小さくなり、非通紙部領域に対応している定着ローラ部分1fでの発熱密度を小さくでき、中型サイズ記録材P2を通紙した時の非通紙部での温度上昇を抑制できる。
本体制御回路部50は、記録材サイズ選択指定手段55から入力された通紙使用記録材サイズ情報が小型サイズ記録材P3である時は、周波数制御部54を制御して、励磁回路51から励磁コイル4に流す交番電流の周波数を約30KHzより高くしていく。これにより、定着ローラ1の定着ローラ部分1eに係る抵抗Rhは定着ローラ部分1bに係る抵抗Rhより低くなり、定着ローラ部分1fに係る抵抗Rhは定着ローラ部分1bに係る抵抗Rhよりさらに低くなり、磁気誘導で発熱する定着ローラ部分1fの発熱密度と定着ローラ部分1eの発熱密度とは定着ローラ部分1bの発熱密度より小さくなり、小型サイズ記録材P3を通紙した時の非通紙部領域に対応している定着ローラ部分1e+1fでの発熱密度を小さくでき、非通紙部での温度上昇を抑制できる。
すなわち、通紙する記録材サイズ幅情報に応じて、複数の前記定着ローラ部分を配置し、周波数制御手段により、励磁コイルに流す電流の周波数を変えることにより、相対的に通紙される記録材サイズに応じた定着ローラ部分領域の発熱密度を制御することができ、複数の通紙モードに応じて、端部温度を最適にし、より発熱効率のよい最適な電力供給ができ、定着ローラの非通紙部領域における温度上昇を抑制できる誘導加熱定着装置を提供することができる。
実施例1、2、参考例1では、記録材サイズ幅情報に応じて励磁コイル4に流す電流の周波数を変更させて定着ローラの長手方向発熱分布を変更させていたが、第1と第2の温度検知素子TH1・TH2、あるいは第1〜第3の温度検知素子TH1〜TH3により、定着ローラ中央部温度と定着ローラ端部温度との温度差所定温度より大きくなった場合に交番磁場の周波数を変更することで、定着ローラ長手方向の均一加熱をさせても勿論良い。
[実施例3]
図13は本実施例における定着装置110の要部の横断面模型図である。図14は要部の斜視模型図である。
本実施例の定着装置110も、前述した実施例の定着装置と同様に、ヒートローラタイプで、誘導加熱方式の像加熱装置である。ただし、本実施例における定着装置の場合は、磁場発生手段としての励磁コイルアセンブリ3を、磁気誘導発熱する加熱部材としての定着ローラ1の外側に配設してある。前述した実施例の定着装置と共通の構成部材部分には同一の符号を付して再度の説明を省略する。また、画像形成装置の構成や制御系の構成も前述の実施例と同様である。
本実施例は、加熱部材である定着ローラは厚み方向に対して複数層構成であり、且つ、磁場発生手段の非対向面側の層は記録材搬送方向に直交する長手方向において、発熱効率の異なる発熱部材で構成されており、周波数制御手段による周波数を切り替えることにより加熱部材長手方向に関する温度分布を調整する構成である。
具体的に、本実施例における定着ローラ1は、磁気誘導発熱する加熱部材としての芯金(金属層、金属部)11と、芯金回りに同心一体にローラ状に成形被覆された表層(離型層・弾性層)10が設けられている。弾性層としては、熱容量を小さくしてウォーミングアップタイムを短縮し、かつカラー画像を定着するときに好適な定着画像を得ることを考慮して、本実施例ではシリコーンゴム層を300μmの厚みで設けている。表面離型層としては、フッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられる。なお、定着ローラ1の芯金構成については後で詳細に述べる。
加圧ローラ2は、芯金2aと、この芯金回りに同心一体にローラ状に成形被覆されたシリコーンゴム、フッ素ゴム、フッ素樹脂などの耐熱性・弾性材層2bとで構成されている。シリコーンゴム層は、ニップ部距離を所定長さにするために本実施例では2mmの厚みで設けられている。表面離型層としては、フッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられる。
また不図示の付勢手段により、定着ローラ1の下面に対して所定の押圧力で圧接させて配設されており、加圧ローラ2の弾性層2bが定着ローラ1と圧接部で弾性変形することによって、定着ローラ1との間に記録材加熱部としての所定幅の定着ニップ部Nが形成される。定着ローラ1は不図示の駆動系により矢印aの反時計方向に所定の周速度にて回転駆動され、加圧ローラ5は定着ローラ1の回転駆動に従動して矢印bの時計方向に回転している。
磁場発生手段としての励磁コイルアセンブリ3において、励磁コイル4は、励磁コイル4によって発生した磁界が定着ローラ1の芯金11以外に漏れないように磁性体コア5で覆われており、更に不図示の電気絶縁性の樹脂によって、励磁コイル4と磁性体コア5は一体でモールドされており、定着ローラ1と励磁コイル4との間隔は1.5mmで一定にしている。励磁コイル4は、記録材Pの通紙幅方向(記録材Pの搬送方向に直交する方向)に沿っての長さが、画像形成に供される最大通紙幅の記録材Pのその通紙幅と同じか、もしくは若干長めになるように形成している。上述の励磁コイル4に励磁回路51(図2・図3)から高周波電流が印加されることで発生する交番磁場により、定着ローラ1の芯金11に高周波誘導電流(渦電流)が誘起されて前記芯金11がジュール発熱して定着ローラ1が加熱され、所定温度に立ち上がる。第1の温度検知素子TH1の検知温度に応じて電力スイッチング素子を用いた通電制御手段をON/OFFすることにより、励磁回路から励磁コイル2への通電もしくは遮断されて温度制御されている。
なお、励磁コイル4が、高温になる定着ローラ1の外部に配置されることで、励磁コイル4の温度が高温になりにくいので、安価な耐熱グレードのコイル材を使用できるといったメリットがある。また、励磁コイル4が高温にならないので、電気抵抗も上昇せず高周波電流を流してもジュール発熱による損失を軽減するメリットもある。もちろん励磁コイル4を外部に配置したことで定着ローラ1の小径化(低熱容量化)に寄与している。
さて本実施例では、図15に示すとおり、定着ローラ1の芯金11は厚み方向において2層構成になっている。10は上述したとおり定着ローラ芯金11に同心円状に設けた表層部である。11Aは定着ローラ芯金11のSUS403形成部分、11Bはアルミ形成部分である。励磁コイル4側の芯金表層部から厚み方向で200μmまでを発熱層A、200μmから400μmまでを発熱層Bと呼ぶことにする。発熱層Aについては、長手方向一様に電気抵抗率55μΩ・cm、比透磁率100のステンレス鋼SUS403により形成されている。発熱層Bについては、両端部70mmは電気抵抗率3.6μΩ・cm、比透磁率1のアルミで形成されており、中央部(幅210mm)はSUS403により形成している。なお、両端部のアルミ層11Bは、メッキ、蒸着、スパッタリングあるいはコーティングなどの公知の膜付け法によりSUS403上に形成している。
次に、本発明の特徴とするところの、周波数制御手段54(図2・図3)により励磁回路51から励磁コイル4に流す電流の周波数すなわち交番磁場の周波数を変更して、定着ローラ1のスラスト発熱分布を変更する実施形態について説明する。
まず高周波誘導加熱での表皮深さについて簡単に説明する。高周波誘導加熱では、渦電流は表皮効果のために磁気誘導発熱部材の励磁コイル2側のごく表面側(表皮深さ)で流れるため、渦電流によるジュール発熱は発熱部材の表皮深さまでしかほぼ寄与しない。表皮深さは以下の式(1)によって与えられる。この式(1)では、表皮深さδは交番磁場の周波数fが大きくなれば短くなり、交番磁場の周波数fが小さくなれば長くなることを示している。
δ=√(2ρ/ωμ)・・・(1)
δ:表皮深さ ρ:電気抵抗 ω:角周波数(2πf)μ:透磁率
本実施例では、上述の交番磁場の周波数を変更して表皮深さ、すなわち定着ローラ芯金部11の励磁コイル4側の表面からの発熱に寄与する距離を変更して、長手方向の発熱分布を変更させている。以下に具体的に説明する。
1)周波数f=35kHzの場合
上記で説明した通り、本実施例では定着ローラ1の芯金11として、発熱層A(励磁コイル4に対抗面から厚み200μmまで)は長手方向全てSUS403で形成しており、謂うまでもなく長手方向で電気抵抗率及び透磁率は同じになっている。
図16は、SUS403の交番磁場の周波数fと表皮深さδの関係を示している。図16から交番磁場の周波数fを35kHzにしたとき表皮深さは、δ=200μmになる。この場合、発熱に寄与する表皮深さと発熱層Aの厚みが同じ200μmであって、発熱層Aは全てSUS403で形成されているため、図17に示すように交番磁場により誘起される高周波誘導電流によって長手方向で均一に加熱する。なお、本実施例で用いた周波数f=35kHzは、発熱層Aの厚みとSUS403の表皮深さが同じ値になるように決定しているが、異なる金属を用いる場合は上記数値に限定されるものではない。発熱層Aの厚みと表皮深さが同じになればよい。
2)周波数f=10kHzの場合
次に、励磁コイル4に流される電流の周波数、すなわち磁界発生手段3によって発生させる交番磁場の周波数=10kHzにしたときについて説明する。発熱層Bは長手方向中央部と両端部でそれぞれSUS403とアルミにて形成されているために、長手方向で電気抵抗率と比透磁率が異なっている。すなわち、中央部分はSUS403で形成されているため、表皮深さは図16からδ=400μm(励磁コイル側表層からの距離)となる。つまり中央部のSUS403部分の厚みと表皮深さが同じであるために交番磁場によって効率的に加熱される。一方両端部のアルミ部については、SUS403に比較して電気抵抗率及び比透磁率が小さいために、両端部のジュール発熱量は中央部に対して相対的に下がることになる。なおジュール熱は表皮抵抗(Rs=ρ/表皮深さδ)に比例するため、ジュール熱∝√(ρμf)の関係になっている。この結果、図18に示すように定着ローラ1は中央高傾向の発熱分布で加熱される。
上記周波数依存を用いて、大型サイズ記録材を通紙するときは周波数制御手段からコイルに流す電流を周波数35kHzにすることにより、大型サイズ記録材へ長手方向の熱供給を均一にできる。
小型サイズ記録材を通紙するときは、励磁コイル4に流す電流を周波数10kHzにすることにより小型サイズ記録材通紙部の熱供給を均一にするとともに長手方向両端部の発熱効率が上述のとおり下がるために、小型サイズ記録材の非通紙部の温度上昇を抑制できる。
以上説明したとおり、磁気誘導発熱する加熱部材は厚み方向に対して二層構成になっており、且つ、加熱部材の磁場発生手段の対向面側は単一の発熱材料から形成され、磁場発生手段の非対向面側は長手方向両端部が中央部に比べて電気抵抗率、透磁率が低い発熱部材で構成されており、周波数制御手段により励磁コイルに流す電流の周波数を変えることにより、相対的に非通紙部領域の発熱を減らすことができ、大サイズ、小サイズの通紙モードによらずに発熱効率のよい最適な電力供給ができ、磁気誘導発熱する加熱部材である定着ローラの非通紙部領域における温度上昇を抑制することができる。更には、本実施例を用いると磁場発生手段と磁気誘導発熱する加熱部材である定着ローラの間に形成される磁気回路に磁束遮蔽手段を入れる空間を必要としない。また更には、本実施例を用いると、スラスト熱伝導を促す熱容量の大きい部材を必要としないために、省エネ性も損なわれることもない。
[参考例2]
上記の実施例3では、磁気誘導発熱する加熱部材である定着ローラ1について、励磁コイル非対向面側の両端部の発熱部材を中央部と比較して電気抵抗率、透磁率が低い材料で形成することで、端部の発熱効率を下げて小サイズ紙記録材紙時の非通紙部昇温を防止した。
本参考例は、加熱部材である定着ローラは磁場発生手段の非対向面側の層は記録材搬送方向に直交する長手方向において異なる平均表面粗さの発熱部材で構成されており、周波数制御手段による周波数を切り替えることにより加熱部材長手方向に関する温度分布を調整する構成である。
具体的に、本参考例では、定着ローラ1の芯金11は単一の金属材料例えばSUS403で形成しており、図19に示すとおり、励磁コイル非対向面側の中央部の平均表面粗さを両端部と比較して大きい形状に成形している。中央部の平均表面粗さを200μm、両端部の平均表面粗さを好ましくは0μmであるが、芯金製造時の公差を考慮して5μmとした。
上記定着ローラ構成を用いて、本参考例では交番磁場の周波数を変更して表皮深さ、すなわち定着ローラ芯金部の励磁コイル4側表面からの発熱に寄与する距離を変更して、長手方向の発熱分布を変更させている。以下に具体的に説明する。
1)周波数f=35kHzの場合
実施例3と同様に、本参考例では定着ローラ1の芯金11として、励磁コイル対抗面から厚み200μmまでは長手方向全てSUS403で形成しており、謂うまでもなく長手方向で電気抵抗率及び透磁率は同じになっている。図16から交番磁場の周波数fを35kHzにしたとき表皮深さは、δ=200μmになる。この場合、発熱に寄与する表皮深さと発熱層Aの厚みが同じ200μmであり、発熱層Aは全てSUS403層で形成されているため、交番磁場により誘起される高周波誘導電流によってのジュール発熱量は長手方向で均一である。この結果、図20に示すように定着ローラは長手方向で均一な発熱分布で加熱される。
2)周波数f=10kHzの場合
次に、励磁コイル4に流される電流の周波数、すなわち磁界発生手段によって発生させる交番磁場の周波数=10kHzにしたときについて説明する。定着ローラ1の芯金11はSUS403にて形成されているために、表皮深さは図16からδ=400μmとなる。この場合、図19で示すとおり中央部と両端部の平均表面粗さの違いによって実効抵抗が異なるため、ジュール発熱量が長手方向中央部と両端部で異なる。
詳細な検討結果、平均表面粗さ/表皮深さ(芯金厚み)=1/2の場合の発熱量が、平均表面粗さをゼロとした場合の発熱量の110%相当になることがわかった。すなわち本参考例においては、中央部の平均表面粗さ200μm/表皮深さ400μm=1/2であって両端部の平均表面粗さはゼロ相当であるので、この結果、図21に示すように定着ローラは中央高約110%の発熱分布で加熱される。
また平均表面粗さの差による実効抵抗差によって長手の発熱分布を変更しているため、中央部の平均表面粗さは端部の平均表面粗さの少なくとも10倍以上の差を設けることが好ましい。
上記周波数依存を用いて、大型サイズ記録材を通紙するときは励磁コイル4に流す電流を周波数35kHzにすることにより、大型サイズ記録材へ長手方向の熱供給を均一にできる。
小型サイズ記録材を通紙するときは、励磁コイル4に流す電流を周波数10kHzにすることにより、長手方向両端部の発熱効率が中央部に対して相対的に下がるために、小型サイズ記録材通紙部を均一に加熱しつつ非通紙部の温度上昇を抑制できる。
以上説明したとおり、磁気誘導発熱する加熱部材は、磁場発生手段の非対向面側は長手方向中央部の平均表面粗さが両端部の平均表面粗さに比べて大きいために、周波数制御手段により励磁コイル4に流す電流の周波数を変えることにより、中央部に対して相対的に非通紙部領域の発熱を減らすことができ、大サイズ、小サイズの通紙モードによらずに発熱効率のよい最適な電力供給ができ、磁気誘導発熱する加熱部材である定着ローラの非通紙部領域における温度上昇を抑制することができる。更には、本参考例を用いると磁場発生手段3と磁気誘導発熱する加熱部材である定着ローラの間に形成される磁気回路に磁束遮蔽手段を入れる空間を必要としない。また更には、本参考例を用いると、スラスト熱伝導を促す熱容量の大きい芯材が必要ないために、省エネ性も損なわれることもない。
[実施例4]
実施例3、参考例2では、記録材サイズ幅情報に応じて励磁コイル4に流す電流の周波数を変更させて表皮深さを変更させることにより長手方向発熱分布を変更させていたが、前述の実施例1、2、参考例1のように、第1と第2の温度検知素子TH1・TH2、あるいは第1〜第3の温度検知素子TH1〜TH3により、定着ローラ中央部温度と定着ローラ端部温度との温度差所定温度より大きくなった場合に交番磁場の周波数を変更することで、定着ローラ長手方向の均一加熱をさせても勿論良い。
なお、以上の各実施例では、磁気誘導発熱する加熱部材として定着ローラ1を用いて説明したが、勿論加熱部材の形態はローラ体に限られず、たとえば図22のように、定着ベルト1A等の可撓性の回動ベルト体の形態にすることもできる。
また、以上の各実施例、参考例では、記録材の通紙基準が中央基準の装置を用いて説明したが、勿論記録材の通紙基準が片側基準の装置に対しても本発明を有効に適用することができる。
本発明の像加熱装置は、実施例の画像加熱定着装置としての使用に限られず、未定着画像を記録材に仮定着させる仮定着装置、定着画像を担持した記録材を再加熱してつや等の画像表面性を改質する表面改質装置等としても使用できる。
実施例1における画像形成装置の概略構成図 定着装置の要部の正面模型図 定着装置の要部の縦断正面模型図 図2の(4)−(4)線に沿う横断面模型図 励磁コイルからみた誘導加熱定着装置の等価回路図 定着ローラの通紙部と非通紙部対応部分の説明図 定着ローラの構成例(その1)の説明図 定着ローラの構成例(その2)の説明図 実施例2における定着ローラの構成説明図 参考例1における定着ローラの構成説明図 参考例1における定着ローラの構成説明図 参考例1における定着ローラに係る抵抗Rhの周波数特性図 実施例3における誘導加熱定着装置の横断面模型図 実施例3における定着ローラの構成説明図 実施例3における定着ローラの構成説明図 実施例3における定着ローラを構成しているSUS403の表皮深さの周波数依存性をしめすグラフ 実施例3における定着装置のf=35kHz時の定着ローラの発熱分布図 実施例3における定着装置の定着装置のf=10kHz時の定着ローラの発熱分布図 参考例2における定着ローラの芯金部の断面図 参考例2における定着装置のf=35kHz時の定着ローラの発熱分布図 参考例2における定着装置のf=10kHz時の定着ローラの発熱分布図 加熱部材を回動ベルト形態(定着ベルト)にした像加熱装置(定着装置)例の概略構成図
1…定着ローラ(加熱部材)、2…加圧ローラ、2a…加圧ローラの芯金、2b…加圧ローラの弾性材層、3…励磁コイルアセンブリ(磁場発生手段)、4…励磁コイル、5…磁性コア、TH…温度検知素子、50…本体制御回路部、51…励磁回路、54…周波数制御手段

Claims (10)

  1. 励磁コイルを有する磁場発生手段と、前記磁場発生手段の発生磁場により発熱する発熱部材と、を有し、前記発熱部材の熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
    前記励磁コイルに印加する電流の周波数を変更する変更手段を有し、
    前記発熱部材の端部領域には前記発熱部材の中央部領域の第一の金属材料の電気抵抗率よりも低い電気抵抗率の第二の金属材料が配置され、前記中央部領域に対する前記端部領域の単位体積当りの発熱量比が周波数を変更することで異なる発熱特性を有することを特徴とする像加熱装置。
  2. 励磁コイルを有する磁場発生手段と、前記磁場発生手段の発生磁場により発熱する発熱部材と、を有し、前記発熱部材の熱により記録材上の画像を加熱する像加熱装置において、
    前記励磁コイルに印加する電流の周波数を変更する変更手段を有し、
    前記発熱部材の端部領域には前記発熱部材の中央部領域の第一の金属材料の透磁率よりも低い透磁率の第二の金属材料が配置され、前記中央部領域に対する前記端部領域の単位体積当りの発熱量比が周波数を変更することで異なる発熱特性を有することを特徴とする像加熱装置。
  3. 前記端部領域は、記録材の搬送領域うち最大サイズの記録材と前記最大サイズより小サイズの所定サイズの記録材との差領域に相当し、前記中央部領域は前記所定サイズの搬送領域に相当することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の像加熱装置。
  4. 搬送する記録材のサイズ幅情報に応じて、前記周波数を切り替えることで前記発熱部材の長手方向の発熱分布を変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の像加熱装置。
  5. 前記所定サイズが搬送された場合、前記中央部領域に対する前記端部領域の発熱量の比を低減するように前記周波数を切り替えることを特徴とする請求項4に記載の像加熱装置。
  6. 前記中央部領域及び前記端部領域の温度をそれぞれ検知する温度検知手段によって得られた温度情報に応じて、前記周波数を切り替えることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の像加熱装置。
  7. 前記端部領域の温度が前記中央部領域の温度よりも高いとき、前記中央部領域の発熱量に対する前記端部領域の発熱量の比を小さくするように周波数を変更することを特徴とする請求項6に記載の像加熱装置。
  8. 前記端部領域の温度が前記中央部領域の温度よりも低いとき、前記中央部領域の発熱量に対する前記端部領域の発熱量の比を大きくするように周波数を変更することを特徴とする請求項6に記載の像加熱装置。
  9. 前記発熱部材の表層は離型性のゴムが設けられていることを特徴とする請求項1乃至8いずれかに記載の像加熱装置。
  10. 前記発熱部材の端部領域は、前記励磁コイルに対応する側に前記中央部領域と同じ第一の金属材料が配置され、その上に前記第二の金属材料が配置されていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の像加熱装置。
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