JP2009237588A - クリーニングブレード - Google Patents

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Abstract

【課題】クリーニング装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置において、クリーニングブレードの材質や形状や支持構成を特定することにより、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得る。
【解決手段】ポリウレタンゴム製などの弾性クリーニングブレード38は、先端を、ドラム状やベルト状の像担持体(被クリーニング部材)10に押し当て、画像転写後なお像担持体上に残留する残留トナーを除去する。そのようなクリーニングブレード38において、先端面38cの一部を斜めにカットしてカット面38aが設けられ、先端稜線部38bが鈍角に形成されている。また、先端面38cにおいて、鈍角に形成されている先端稜線部と、先端面に形成されている別の先端稜線部は、直角に形成されている。
【選択図】図5

Description

この発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリまたはそれらの複合機などの画像形成装置に関する。そのうち特に、像担持体上にトナー画像を形成し、そのトナー画像を直接または間接的に転写して、用紙・OHPフィルム等の記録媒体に画像を記録する電子写真式の画像形成装置に関する。詳しくは、そのような画像形成装置において、画像転写後なお像担持体上に残留するトナーを除去するクリーニング装置に関する。さらに詳しくは、先端稜線部を被クリーニング部材に押し当てて被クリーニング部材をクリーニングするクリーニングブレードに関する。
従来、電子写真式の画像形成装置では、ドラム状やベルト状の像担持体の回転とともに、その周面を帯電装置で一様に帯電し、次いで露光装置で書込みを行って像担持体上に静電潜像を形成し、そののち現像装置でトナーを付着することによりその静電潜像を可視像化して像担持体上にトナー画像を形成する。そして、転写装置を用いてそのトナー画像を記録媒体に転写して後、定着装置で転写画像を定着して記録媒体上に画像を記録していた。トナー画像転写後の像担持体周面は、クリーニング装置でクリーニングして像担持体への再度の画像形成に備えていた。
クリーニング装置には、一般的に、構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、クリーニング部材として、ポリウレタンゴムなどの弾性材料をよりなるクリーニングブレードを用い、その基端を支持部材で支持して先端稜線部を像担持体の周面に押し当て、像担持体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去することによりクリーニングしていた。
一方、この種の電子写真式画像形成装置にあっては、近年、画像品質向上の要請が強まっており、その要請に応えるべくトナーの小粒径化および球形化が進み、重合法を用いた球形トナーが主流として用いられている。
しかしながら、トナーが小粒径化し、また球形化すると、クリーニングブレードを用いた転写残トナーの完全除去が困難となり、クリーニング不良が発生する。なぜなら、像担持体に対するクリーニングブレードの押し当て位置で、トナーに回転モーメントが発生し、クリーニングブレードを押し上げてトナーがクリーニングブレードと像担持体間にもぐり込みやすくなるからである。
このため、小粒径化や球形化が進んだトナーを用いる場合には、像担持体に対するクリーニングブレードの押し当て力を強め、トナーのもぐり込みを阻止する必要がある。これまでは、クリーニングブレードへのトナーのもぐり込みを阻止する力を表す特性値として、一般的に「線圧」が用いられていた。「線圧」とは、クリーニングブレードに付与する総荷重をクリーニングブレードの、像担持体に押し当てる先端稜線部の長さで割った値[gf/cm]である。
具体的には、ブレード先端部がスティック状態になるようにクリーニングブレードの先端を像担持体に押し当て、その押し当て位置に厚さ0.1(mm)のシート状センサを挟み込み、そのセンサの出力値(その押し当て位置に働く荷重[g])をその押し当て位置の像担持体軸方向長さ([cm])で割った値である。
なお、シート状センサは、その内部に互いに直交する2つの方向(行方向、列方向)へそれぞれ配列された多数の電極を有し、その表面がフィルム樹脂で覆われたものである。これらの電極は、感圧抵抗性物質と電荷発生物質とが格子状に設置されたものであり、その格子状の交点に外圧が加わるとその荷重に応じて抵抗値が変化する。この抵抗値の変化は、行方向および列方向へ流れる電流値の変化となって表れるため、その電流値から総荷重が求まる。
しかしながら、この「線圧」を大きくすると、クリーニングが困難な小粒で球形のトナーのクリーニング性能が改善される一方で、像担持体の摩耗が進むとか、像担持体の駆動トルクが増加するとか、クリーニングブレードの摩耗が大きくなるとかなどの弊害を発生する。
また、この「線圧」という特性値では、トナーのもぐり込みを阻止する能力を十分に評価することができなかった。その理由は、実際には、クリーニングブレード押し当て位置では、像担持体との間でニップを形成し、像担持体に線ではなく、面で接触しているが、上述したように、「線圧」は、クリーニングブレードに付与する総荷重を、クリーニングブレード押し当て位置の像担持体軸方向長さで割った値であり、像担持体に対するクリーニングブレードの接触面積をまったく考慮していないからである。
すなわち、この従来から用いられてきた「線圧」という特性値を大きくするだけでは、必ずしも小粒で球形のトナーをクリーニングすることはできず、反対に像担持体の摩耗が進むとか、像担持体の駆動トルクが増加するとかなどの弊害を発生する。
そこで、トナーのもぐり込みを阻止する力を表す新たな特性値として、クリーニングブレードに付与する総荷重を、像担持体に対するクリーニングブレードの接触面積で割った「面圧」を用いることが考えられる。この「面圧」は、クリーニングブレードに同一荷重を付与した場合にも、ゴムブレードの硬度や厚さ、自由長、形状などによって、像担持体に対するクリーニングブレードの接触面積が変化し、クリーニングブレードの材質、形状、支持方法などによって変動する。
例えば図19(A)および(B)に示すように、異なる形状のクリーニングブレード1a、1bを有するクリーニング装置を用いる。そして、図19(A)に示すように、一方のクリーニングブレード1aは、平板状で、その基端を片面に貼り付けて支持部材2で支持し、先端稜線部3aを像担持体4に押し当てる。また、(B)に示すように、他方のクリーニングブレード1bは、突部5を有し、その基端を片面に貼り付けて支持部材2で支持し、先端稜線部3bを像担持体4に押し当てる。このとき、突部5を支持部材2に当接し、クリーニングブレード1bが折れ曲がってブレード先端が逃げることを妨げる。
このような図19(A)に示すクリーニング装置では、クリーニングブレード1aに荷重を付与すると、図示するごとく変形し、支持部材2の先端位置で応力集中による座屈を生じ、図20(A)に示すようにクリーニングブレード1aの先端aでめくれを生ずるとともに、先端近くbで像担持体4の周面に接する腹当りを生ずる。このため、図21(A)に示すように、荷重が分散されて小さな圧力分布となる。
一方、図19(B)に示すクリーニング装置では、クリーニングブレード1bに荷重を付与しても、図示するごとくさほど変形はなく、図20(B)に示すように腹当りすることなく、ブレードめくれ部分で像担持体4に押し当り、図21(B)に示すようにクリーニングブレード1bの先端に応力が集中した大きな圧力分布となる。
このように、クリーニングブレードの形状の相違により、像担持体に対するクリーニングブレードの接触面積が変化し、面圧が変化してクリーニング性能に違いを生ずる。
さて、従来のクリーニング装置の中には、例えば特許文献1や特許文献2に記載されるように、面圧を考慮するものが提案されている。また、例えば特許文献3や特許文献4に記載されるように、ブレードエッジを鈍角にするものが提案されている。さらに、特許文献5に記載されるようにブレードエッジに曲率が5〜15μmの丸みを付けるものや、特許文献6に記載されるようにブレードをテーパ形状にすることが提案されている。
特開2000−75527号公報 特開平11−237819号公報 特開2002−268487号公報 特開平5−19671号公報 特開平6−332350号公報 特許2962843号公報
しかしながら、特許文献1ないし6のいずれにも、小粒で球形のトナーのクリーニングができる、低線圧で高面圧のクリーニング構成についての言及はなかった。
この発明の目的は、クリーニング装置、プロセスカートリッジ、および画像形成装置において、クリーニングブレードの材質や形状や支持構成を特定することにより、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることにある。
かかる目的を達成すべく、請求項1に記載の発明は、クリーニングブレードにおいて、先端面の一部を斜めにカットしてカット面が設けられ、被クリーニング部材に押し当てる先端稜線部が鈍角に形成されていることを特徴とする。クリーニングブレードの成形時に、斜めにカットするように成形して形成してもよいし、成形後に、斜めにカットして形成してもよい。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記先端面において、鈍角に形成されている前記先端稜線部と、先端面に形成されている別の先端稜線部が直角に形成されていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記鈍角が、95度から140度の範囲とされていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に面圧2.0MPa以上で押し当てられていることを特徴とする。ここで、面圧とは、クリーニングブレードに付与する総荷重を、被クリーニング部材に対するクリーニングブレードの接触面積で割った値である。被クリーニング部材には、像担持体や帯電ローラなどがある。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載のクリーニングブレードにおいて、前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に面圧3.0MPa以上で押し当てられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、JISA硬度が、60度から80度のゴムでつくられていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、反発弾性が、23℃で30%以下であることを特徴とする。
請求項8に記載の発明は、請求項1または2に記載のクリーニングブレードにおいて、板状につくられていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記被クリーニング部材に線圧0.2N/cmから1.2N/cmの範囲で押し当てられていることを特徴とする。ここで、線圧とは、クリーニングブレードに付与する総荷重をクリーニングブレードの、像担持体に押し当てる先端稜線部の長さで割った値である。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のクリーニングブレードにおいて、前記被クリーニング部材に線圧0.9N/cm以下で押し当てられていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に接触幅10μm以上で押し当てられていることを特徴とする。ここで、接触幅とは、先端稜線部が接触する、像担持体の移動方向幅、いわゆるニップ幅である。
請求項12に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に接触幅40μm以下で押し当てられていることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項12に記載のクリーニングブレードにおいて、前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に接触幅30μm以下で押し当てられていることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記カット面の大きさが、厚さ方向に200μm、長さ方向に100μmであることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項1に記載のクリーニングブレードにおいて、前記先端稜線部にフッ素系樹脂が含浸されてその先端稜線部が低摩擦係数化されていることを特徴とする。
この発明によれば、先端面の一部を斜めにカットしてカット面が設けられ、被クリーニング部材に押し当てる先端稜線部が鈍角に形成されているので、より簡単に、先端稜線部を形成する角度を鈍角とし、接触幅を小さくして線圧を高めることなく面圧を高くすることができ、小粒で球形のトナーなどであっても確実にクリーニングすることができる。すなわち、クリーニングブレードの形状を特定することにより、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができる。
請求項3に記載の発明によれば、加えて、鈍角が、95度から140度の範囲とされているので、より確実に接触幅を小さくして線圧を高めることなく面圧を高くすることができる。
請求項4に記載の発明によれば、先端稜線部が、被クリーニング部材に面圧2.0MPa以上で押し当てられているので、小粒で球形のトナーなどであっても確実にクリーニングすることができる。
請求項5に記載の発明によれば、先端稜線部が、被クリーニング部材に面圧3.0MPa以上で押し当てられているので、加えて、面圧を、3.0MPa以上とするので、小粒で球形のトナーをさらに良好にクリーニングすることができる。
請求項6に記載の発明によれば、加えて、クリーニングブレードの材質として、JISA硬度が、60度から80度のゴムでつくられているので、クリーニングブレードの腹当りによる面圧の低下を抑制し、クリーニングブレードの材質を特定することにより、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができる。
請求項7に記載の発明によれば、加えて、クリーニングブレードの反発弾性が23℃で30%以下であるので、クリーニングブレードのステックスリップを防止し、クリーニングブレードの摩耗を抑制しながら、クリーニングブレードの材質を特定することにより、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができる。
請求項9に記載の発明によれば、加えて、クリーニングブレードが被クリーニング部材に線圧0.2N/cmから1.2N/cmの範囲で押し当てられているので、小粒で球形のトナーのクリーニング性能を確保するとともに、線圧が高くなり過ぎることによる弊害をなくすことができる。
請求項10に記載の発明によれば、加えて、クリーニングブレードが被クリーニング部材に線圧0.9N/cm以下で押し当てられているので、線圧が高くなり過ぎることによる弊害の発生をより確実に防止することができる。
請求項11に記載の発明によれば、加えて、先端稜線部が、被クリーニング部材に接触幅10μm以上で押し当てられているので、被クリーニング部材に対してクリーニングブレードが接触むらを生じたり、被クリーニング部材表面の傷や突起物などの影響を受けたりして、クリーニング不良を生ずることなく、小粒で球形のトナーに対してもクリーニングを良好に行うことができる。
請求項12に記載の発明によれば、加えて、先端稜線部が、被クリーニング部材に接触幅40μm以下で押し当てられているので、線圧を高くすることなく面圧を高くし、被クリーニング部材の摩耗が進むとか、被クリーニング部材の駆動トルクが増加するとか、クリーニングブレードの摩耗が大きくなるとかなどの弊害を発生することなく、クリーニングが困難な小粒で球形のトナーのクリーニング性能を改善することができる。
請求項13に記載の発明によれば、加えて、先端稜線部が、被クリーニング部材に接触幅30μm以下で押し当てられているので、一層確実に、線圧を高くすることなく面圧を高めることができる。
請求項14に記載の発明によれば、加えて、カット面の大きさが、厚さ方向に200μm、長さ方向に100μmであるので、より確実に先端稜線部を形成する角度を鈍角とし、接触幅を小さくして線圧を高めることなく面圧を高くすることができる。
請求項15に記載の発明によれば、先端稜線部にフッ素系樹脂が含浸されてその先端稜線部が低摩擦係数化されているので、簡単な方法で、被クリーニング部材に対するクリーニングブレードの摩擦抵抗を低減し、被クリーニング部材の駆動トルクを小さく抑えることができる。
この発明によるクリーニングブレードを使用する直接転写方式の単色画像形成装置の概略内部構図である。 その画像形成装置に備える像担持体の部分拡大構成図である。 像担持体と帯電装置の位置関係図である。 (A)は実際のトナーの投影形状、(B)はそれと同じ面積の真円形状を示す。 クリーニング装置の拡大図である。 クリーニング装置の他例の拡大図である。 (A)はクリーニングブレードの先端面の一部をカットした場合、(B)は全部をカットした場合を示すクリーニングブレードの先端拡大図である。 (A)は比較例のクリーニングブレードA、(B)はこの発明のクリーニングブレードB、(C)は比較例である従来のクリーニングブレードCの支持構成図である。(D)はこの発明のクリーニングブレードBの先端拡大図である。 図8に示すクリーニングブレードA、B、Cの線圧とニップ幅との関係図である。 それらクリーニングブレードA、B、Cの線圧と面圧との関係図である。 クリーニングブレードの自由長と厚さを一定の関係にした場合のクリーニングブレード支持構成図である。 (A)はクリーニングブレードの先端稜線部を形成する角度が90度の場合、(B)は鈍角の場合を示すブレード支持構成図である。 (A)はクリーニングブレードに補強部材を裏当てした場合の一例、(B)は他例のブレード支持構成図である。 潤滑剤塗布装置を備える画像形成装置の一例の概略内部構図である。 他例の概略内部構図である。 (A)は低摩擦係数化する前、(B)は低摩擦係数化して後のブレード支持構成図である。 被クリーニング部材である中間転写体を備えた中間転写ユニットとその周囲の概略構成図である。 被クリーニング部材である帯電ローラを備えた帯電装置とその周囲の概略構成図である。 (A)および(B)は、従来の異なる形状のクリーニングブレードの支持構成図である。 (A)および(B)は、像担持体に押し当てた状態におけるそれらブレード先端の拡大図である。 (A)および(B)は、その状態における圧力分布図である。
以下、図面を参照しつつ、この発明の実施の最良形態につき説明する。
図1には、この発明によるクリーニングブレードを使用する直接転写方式の単色画像形成装置を示す。
図中符号10は、ベルト状でもよいが、この例ではドラム状の像担持体であり、図中時計まわりに回転する。像担持体10のまわりには、上側の帯電装置11から、時計まわりに右側に露光装置12、現像装置13、下側に転写装置14、左側に除電装置15、クリーニング装置16などを配置する。像担持体10の下側には、転写装置14との間の転写位置を通過して右側から左側へと、用紙・OHPフィルム等の記録媒体を搬送する記録媒体搬送路17を備える。記録媒体搬送路17には、転写位置の下流に、定着装置18を設ける。
そして、像担持体10の回転とともに、帯電装置11でローラ状の帯電部材を回転しながら像担持体10の周面を所定の極性に一様に帯電する。次いで、露光装置12で書込みを行い、像担持体10の帯電領域上に静電潜像を形成する。その後、現像装置13でトナーを付着してその静電潜像を可視像化し、像担持体10上にトナー画像を形成する。
他方、不図示の給紙カセット等から繰り出した記録媒体を、記録媒体搬送路17を通して搬送し、像担持体10の回転にタイミングを合わせてその像担持体10上のトナー画像に位置合わせし、像担持体10の下側に送り込む。そして、転写位置で転写装置14により、記録媒体を搬送しながら像担持体10上のトナー画像を同記録媒体に転写する。画像転写後の記録媒体は、像担持体10から機械的に分離し、引き続き記録媒体搬送路17を通して搬送し、下流位置で定着装置18により転写画像を定着し、不図示の排紙スタック装置に排出する。
画像転写後の像担持体10の周面は、除電装置15で除電して後、クリーニング装置16により画像転写後なお像担持体10上に残留する残留トナーを除去し、帯電装置11からはじまる再度の画像形成に備える。
(像担持体10の構成について)
この例で用いる像担持体10は、耐摩耗性を向上した負帯電性の有機像担持体であり、直径30[mm]のドラム状導電性支持体上に感光層等を設けたものである。図2には、その部分断面を示す。基層としての導電性支持体20上に、絶縁層である下引き層21が設けられている。そして、その上に感光層としての電荷発生層(CGL)22、電荷輸送層(CTL)23が設けられている。さらに、その上に、像担持体10の表面を構成する保護層(FR)24が積層されている。
<導電性支持体20>
導電性支持体20としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すものを用いることができる。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金などの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したもの、あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体20として用いることができる。
この他、上記のように構成した支持体上に、さらに導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、導電性支持体20として用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITO などの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N −ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、導電性支持体20として良好に用いることができる。
次に、感光層について説明する。感光層は、単層でも積層でもよいが、説明の都合上、まず電荷発生層22と電荷輸送層23とからなる積層構成の場合から説明する。
<電荷発生層22>
電荷発生層22は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層22には、公知の電荷発生物質を用いることが可能である。電荷発生物質の代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ、これらは有用に用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合して用いることも可能である。
電荷発生層22は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体20上、あるいは下引き層21上に塗布し、乾燥することにより形成される。
電荷発生層22には、必要に応じて結着樹脂中に上記電荷発生物質を分散させることができる。用いることができる結着樹脂の例としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N −ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
ここで用いる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層22は、電荷発生物質、溶媒および結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていてもよい。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。電荷発生層22の膜厚は、0.01〜5[μm]程度が適当であり、好ましくは0.1〜2[μm]である。
<電荷輸送層23>
電荷輸送層23は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層22上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により単独あるいは2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は、単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20 〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層23の膜厚は、解像度・応答性の点から、25[μm]以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5[μm]以上が好ましい。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。これらは単独で使用しても、2種以上混合して使用してもよい。
次に、感光層が単層構成の場合について述べる。感光層は、前述の電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂等を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを導電性支持体50上ないし下引き層51上に塗布、乾燥することによって形成できる。電荷輸送物質を含有させずに、電荷発生物質と結着樹脂とから構成してもよい。また、必要により、可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層23で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに50〜150重量部であればより好ましい。
感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25[μm]程度が適当である。
<下引き層21>
図示例の像担持体10においては、導電性支持体20と感光層との間に下引き層21を設けることができる。下引き層21は、一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂がその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。下引き層21には、モアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。また、これらの下引き層21は、前述の感光層のごとく適当な溶媒および塗工法を用いて形成することができる。さらに、図示例の下引き層21として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。この他、下引き層21には、Al23を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。この他にも、公知のものを用いることができる。下引き層21の膜厚は、0〜5[μm]が適当である。
<保護層24の第1例>
像担持体10の最表面層に機械的摩耗を防止するために保護層24を設けることも可能である。例えば、耐摩耗性を向上させるためにアモルファスシリコンで表面コートした像担持体や、電荷輸送層23のさらに表面にアルミナや酸化スズ等を分散させた最表面層を設けた有機像担持体などを用いることもできる。無機微粒子を含有した保護層24を設けるとよい。
以上説明したように、この例に用いることができる像担持体10の構成は、特定の構成に限定されるものではない。導電性支持体20の上に電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層のみを設けた1層構成や、導電性支持体20の上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層とが積層された構成や、導電性支持体20の上に電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層を設け、その上にさらに保護層を設けた構成や、導電性支持体の上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層とを積層し、その電荷輸送層の上に保護層を設けた構成や、導電性支持体の上に電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層と電荷発生物質を主成分とする電荷発生層とを積層し、その電荷発生層の上に保護層を設けた構成など、種々の層構成を有する像担持体に適用可能である。
<保護層24の第2例>
また、保護層24に、架橋構造を有するバインダ樹脂を有する保護層も有効に使用される。架橋構造の形成に関しては、1分子内に複数個の架橋性官能基を有する反応性モノマーを使用し、光や熱エネルギーを用いて架橋反応を起こさせ、3次元の網目構造を形成するものである。この網目構造がバインダ樹脂として機能し、高い耐摩耗性を発現するものである。
電気的な安定性、耐刷性、寿命の観点から、上記反応性モノマとして、全部もしくは一部に電荷輸送能を有するモノマを使用することは非常に有効な手段である。このようなモノマを使用することにより、網目構造中に電荷輸送部位が形成され、保護層24としての機能を十分に発現することが可能となる。
電荷輸送能を有する反応性モノマとしては、同一分子中に電荷輸送性成分と加水分解性の置換基を有する珪素原子とを少なくとも1つずつ以上含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とヒドロキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とカルボキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とエポキシ基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とイソシアネート基とを含有する化合物等が挙げられる。これら反応性基を有する電荷輸送性材料は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
さらに好ましくは、電荷輸送能を有するモノマとして、電気的・化学的安定性が高いこと、キャリアの移動度が速いこと等から、トリアリールアミン構造を有する反応性モノマが有効に使用される。
これ以外に、塗工時の粘度調整、架橋型電荷輸送層の応力緩和、低表面エネルギ化や摩擦係数低減などの機能付与の目的で1官能および2官能の重合性モノマおよび重合性オリゴマを併用することができる。これらの重合性モノマ、オリゴマとしては、公知のものが利用できる。
また、図示例においては、熱または光を用いて正孔輸送性化合物の重合または架橋を行うが、熱により重合反応を行う際には、熱エネルギのみで重合反応が進行する場合と重合開始剤が必要となる場合があるが、より低い温度で効率よく反応を進行させるためには、開始剤を添加することが好ましい。
光により重合させる場合は、光として紫外線を用いることが好ましいが、光エネルギのみで反応が進行することはごく稀であり、一般には光重合開始剤が併用される。この場合の重合開始剤とは、主には波長400nm以下の紫外線を吸収してラジカルやイオン等の活性種を生成し、重合を開始させるものである。なお、この例においては、上述した熱および光重合開始剤を併用することも可能である。
このように形成した網目構造を有する電荷輸送層23は、耐摩耗性が高い反面、架橋反応時に体積収縮が大きく、あまり厚膜化するとクラックなどを生じる場合がある。このような場合には、保護層を積層構造として、下層(感光層側)には低分子分散ポリマの保護層を使用し、上層(表面側)に架橋構造を有する保護層を形成してもよい。
例えば、電子写真像担持体において、保護層塗工液および膜厚・作成条件を下記のように代えた以外は同様にして、電子写真像担持体Aを作成した。
メチルトリメトキシシラン182部、ジヒドロキシメチルトリフェニルアミン40部、2−プロパノール 225部、2%酢酸106部、アルミニウムトリスアセチルアセトナート1部を混合し、保護層用の塗布液を調製した。この塗布液を前記電荷輸送層23の上に塗布・乾燥し、110℃、1時間の加熱硬化を行い、膜厚3μmの保護層24を形成した。
また、電子写真像担持体において、保護層塗工液および膜厚・作成条件を下記のように代えた以外は同様にして、電子写真像担持体Bを作成した。
正孔輸送性化合物(下記化1の構造式)を30部、アクリルモノマ(下記化2の構造式)および光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)0.6部を、モノクロロベンゼン50部/ジクロロメタン50部の混合溶媒中に溶解し、表面保護層用塗料を調製した。この塗料をスプレーコーティング法により先の電荷輸送層23上に塗布し、メタルハライドランプを用いて500mW/cm2の光強度で30秒間硬化させることによって、膜厚5μmの表面保護層24を形成した。
Figure 2009237588
Figure 2009237588
(帯電装置11について)
図示例に用いる帯電装置11の構成について、その一例を示す。
帯電装置として、従来よりコロナ放電を利用したコロナ帯電方式を用いるものがあった。コロナ帯電方式は、チャージワイヤを被帯電体に近接して配設し、チャージワイヤに高電圧を印加することにより、チャージワイヤと被帯電体との間にコロナ放電を起こし、これによって被帯電体を帯電するものである。しかしながら、コロナ帯電方式の場合には、コロナ放電にともないオゾンや窒素酸化物(NOx)などの放電生成物質が発生する。放電生成物質は、像担持体方面に画像形成の際に悪影響を及ぼす硝酸または硝酸塩の膜を形成するおそれがあるため、できればその発生を回避したいところである。
そこで、近年では、コロナ帯電方式に代えて放電生成物質の発生が少なく、低電力で帯電ができる接触帯電方式または近接帯電方式の開発が盛んである。これらの方式は、ローラ、ブラシ、またはブレード等の帯電部材を像担持体等の被帯電体に接触または近接して対向させ、帯電部材に電圧を印加することによって被帯電体の表面を帯電させるものである。この方式によれば、コロナ帯電方式に比して、放電生成物質の発生が少なく低電力化を実現することができるため有用性が高い。また、大掛かりな帯電装置を必要としないため装置の小型化が可能であり、装置の小型化が望まれているニーズに合致する。
ところで、図示例においては、上記のような低電力化、低ハザード化、小型化のニーズを達成する一例として、以下にしめす非接触ローラ帯電方式を用いた。
さらには、球形トナーを用いた場合、上記のように、従来の粉砕トナーに比べてクリーニング不良が発生しやすい。不定形トナーによる堆積層を用いて球形トナーのクリーニングを可能とした画像形成装置においても、万が一クリーニング不良が発生した場合には、非接触ローラ帯電方式であれば、クリーニング不良トナーが帯電装置に付着することが無いため、帯電異常による異常画像の発生が起きないという利点がある。
図示例に係る帯電装置は、非接触となるように近接させて対向配置した帯電部材による交流印加放電により像担持体10を帯電せしめている。なお、接触させて対向配置した帯電部材による交流印加放電により像担持体10を帯電せしめる方法がある。この方法を適用する場合には、像担持体10表面と帯電部材との接触性を向上させ、かつ像担持体10に機械的ストレスを与えない弾性部材を用いることが好ましい。ただし、弾性部材を用いると、帯電ニップ幅が広くなり、これに起因して帯電ローラ側に保護物質が付着しやすくなることがある。よって、被帯電体の高耐久化には、非接触により帯電させる方が有利である。
図3には、帯電位置における像担持体10と帯電装置11との位置関係を示す。帯電装置11には、帯電部材としての帯電ローラ26、スペーサ27、スプリング28、電源30などを備える。帯電ローラ26には、軸部26aと帯電部としてのローラ部26bとを設ける。このうち、ローラ部26bは、像担持体10に対向して像担持体10表面を帯電する機能を担っており、軸部26aの回転によって回動可能なように構成されている。帯電ローラ26のローラ部26bは、像担持体10表面に対して微小な間隙で対向配置されるように帯電ローラ26に間隙保持部材であるスペーサ27を設けている。このスペーサ27により、像担持体10表面のうち画像が形成される画像形成領域aに対向する部分は、像担持体10と非接触となるように配設されている。ローラ部26bの長手方向の寸法は、像担持体10の画像形成領域よりも長く設定されており、像担持体10の非画像形成領域bにスペーサ27を当接せしめることにより、上記微小なギャップcを形成している。このスペーサ27を介して帯電ローラ26は、像担持体10表面に連れまわって回転するようになっている。微小ギャップcは、帯電ローラ部26bと像担持体10との最近接部が1〜100[μm]となるように構成されている。この最近接距離は、30〜65[μm]であることがさらに好ましい。
そして、軸部26aには、帯電ローラ26aを被帯電体へ向けて押圧するためのスプリング28が取り付けられている。これにより、上記微小ギャップcを精度よく維持することが可能となる。
帯電ローラ26には、帯電用の電源30が接続されている。電源30は、像担持体10表面と帯電ローラ26表面との間の微小な空隙において、交流印加放電により像担持体10表面を均一に帯電せしめる。この例では、直流成分であるDC電圧に交流成分であるAC電圧が重畳された交番電圧が帯電ローラ26へ印加されるようになっている。交番電圧を用いることにより、微小なギャップ変動に起因する帯電電位のバラツキなどの影響が抑制され、均一な帯電が可能となる。
上記帯電ローラ26は、円柱状を呈する導電性支持体としての芯金と、この芯金の外周面上に形成された抵抗調整層とから構成される。この例では、帯電ローラ26の直径を10[mm]とした。
帯電ローラ26の表面は、例えばゴム部材などの既知の材料を用いることができるが、樹脂材料で構成することがより好ましい。ゴム部材を用いると、ゴムの吸水や、たわみの発生により、像担持体10との微小な間隙を維持することが困難となるからである。作像条件によっては帯電ローラ26の中央部のみが像担持体10表面に突発的に接触する可能性がある。このような局所的、突発的な帯電ローラ26の像担持体10への接触による像担持体10表面層の乱れに対応することは困難である。したがって、非接触帯電方式により像担持体10を帯電する場合には、帯電ローラと像担持体との微小間隙を均一に維持することができる硬質の材料を用いることがより好ましい。
<帯電ローラ表層>
帯電ローラ26の表面が硬質な材料としては、例えば、以下のようなものを用いることができる。抵抗調整層として、高分子型イオン導電剤が分散する熱可塑性樹脂組成物(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンおよびその共重合体等)により形成し、抵抗調整層の表面を硬化剤により硬化皮膜処理されたものなどである。硬化皮膜処理は、例えば、イソシアネート含有化合物を含む処理溶液に抵抗調整層を浸漬させることにより行うことができる。あるいは、抵抗調整層の表面に改めて硬化処理皮膜層を形成してもよい。
(現像装置13について)
現像装置13には、図1に示すように、現像ケース32内に、例えば、現像剤を撹拌搬送する撹拌搬送部材33、それにより搬送された現像剤を補給する現像剤補給ローラ34、それにより補給された現像剤のトナーを像担持体10に付着する現像ローラ35、像担持体10に付着前の、現像ローラ35上の現像剤を薄層化する薄層化部材(図示省略)などを備える。
近年、トナーを用いて画像形成を行う画像形成装置においては、より高精度で高精細な画像を形成すべく、高解像度の要求が高まっている。高解像度を達成する方法としては、粒径が小さく、かつ、球形に近い球形トナーを用いるのが効果的であることが知られている。そこで、現像装置13では、画質向上のために、円形度が0.95以上の球形トナーを使用している。
ここでいう「円形度」は、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製、商品名)により計測した平均円形度である。具体的には、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150[ml]中に、分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を0.1〜0.5[ml]加え、さらに測定試料(トナー)を0.1〜0.5[g]程度加える。その後、このトナーが分散した懸濁液を、超音波分散器で約1〜3分間分散処理し、分散液濃度が3000〜1[万個/μl]となるようにしたものを上記分析装置にセットして、トナーの形状および分布を測定する。そして、この測定結果に基づき、図4(A)に示す実際のトナー投影形状の外周長をL1、その投影面積をSとし、この投影面積Sと同じ図4(B)に示す真円の外周長をL2としたときのL2/L1を求め、その平均値を円形度とした。
球形トナーとしては、従来から広く用いられている粉砕法により形状が歪な異形のトナー(粉砕トナー)を加熱処理等して球形化したものや、重合法により製造されたトナーなどを用いることができ
(クリーニング装置)
クリーニング装置16は、例えば図5に示すように、いわゆるブレードホルダである板状の支持部材37の片面に弾性クリーニングブレード38の基端を貼り付けて先端稜線部38bを像担持体10の周面に押し当ててなる。クリーニングブレード38は、例えば、JISA硬度が60度から80度のゴムを使用し、反発弾性を23℃で30%以下のものを用いる。そして、像担持体10の軸方向に細長な板状につくる。このような形状に限らず、クリーニングブレード38は、例えば図6に示すように、その基端段差部に支持部材37の先端部をはめ付けて貼り付け、先端稜線部38bを像担持体10に押し当てたとき、支持部材37に当接してクリーニングブレード38が矢示方向に逃げることを妨げる突部40を有する形状としてもよい。
ここで、クリーニングブレード38の先端稜線部38bを形成する角度θは、例えば図7(A)に示すように、先端面38cの一部を斜めにカットすることによりカット面38aを設け、鈍角とする。また、図7(B)に示すように、先端面38cの全部を斜めにカットすることにより先端面38cの全体をカット面38aとし、先端稜線部38bを形成する角度θを鈍角としてもよい。鈍角は、95度から140度の範囲が好ましい。そして、クリーニングブレード38は、先端稜線部38bを像担持体10に面圧2.0MPa以上で押し当てる。望ましくは、3.0MPa以上とするとなおよい。
次に、球形トナーをクリーニングする場合に必要な面圧について、以下に詳述する。面圧は、クリーニングブレード38を像担持体10に押し付ける際に付加する総荷重を、クリーニングブレード38と像担持体10の接触面積で割った値である。クリーニングブレード38と像担持体10の接触面積は、クリーニングブレード38を透明な擬似像担持体に押し当てた時の接触面積を測定することで容易に求めることができる。
以下の実験は、同一荷重(線圧)を付加した場合に、面圧の違いによってクリーニング性能が異なる結果を示す実験であり、具体的には、クリーニングブレード38に一定荷重(線圧)を付加した場合に、接触面積を変化させ、その際の面圧を算出し、クリーニング性能との関係を調べたものである。
(実験:面圧とクリーニング性能)
以下の表1は、ある荷重をクリーニングブレードに付加した場合に、クリーニングブレードと像担持体の接触面積を観察から求め、面圧を算出した結果である。具体的には、クリーニングブレードが像担持体と接触する主走査方向の長さは判っているため、像担持体とクリーニングブレードの接触幅を観察画像から求め、線圧[g/cm]を接触幅によって割った値である。
ここで、表1に記載されているクリーニング性能は、クリーニング後の像担持体表面の残トナー量を見て判定した。表中の記号◎は完全にクリーニングされた場合、○はわずかにトナーが残留した場合、△は部分的に筋状のクリーニング不良が発生した場合または全面に若干のトナーが残留している場合、×は全面に筋状または多量のトナーが残留している場合である。
Figure 2009237588
本実験では、線圧を0.2〜1.2N/cm、接触幅を5〜90μmの間で変動させた。線圧1.2N/cmをブレードに付加した場合には、面圧2.4〜12.0MPaの間で、良好なクリーニング性能(◎or○)が得られた。逆に、面圧2.4MPaではクリーニング不良が発生している。これは、接触幅が5μmと狭いため、像担持体精度などから、主走査方向に当接ムラが発生し、部分的に十分な面圧が付加されていないことが考えられる。また、線圧0.95N/cmをブレードに付加した場合には、面圧3.17〜9.50MPaで良好なクリーニング性能が得られているが、面圧1.9MPaでは、接触幅が5μmと狭いために、やはり当接ムラによってクリーニング不良が発生している。また、面圧1.9MPa以下では、クリーニング不良となっている。
また、線圧0.4N/cmの場合には、面圧2.0〜4.0MPaで良好なクリーニング性能が得られているが、面圧8.0MPa(当接ムラ)、面圧1.33MPa以下において、クリーニング不良が発生している。
以上の結果から、同じ線圧を付加した場合にも、クリーニングブレードと像担持体の接触状態(接触面積)によって単位面積あたりの荷重、つまり面圧[MPa]が異なるため、線圧を高く設定した場合にも、面圧が低い場合には、球形トナーのクリーニングができないことが判る。
また、表1の結果から、面圧を2.0MPa以上に設定することにより、球形トナーをクリーニングすることが可能であるが、接触幅が10μm程度の時、または面圧が2.0MPa程度の場合には、わずかにトナーが残留し(○)、完全なクリーニングとはならない。これは、接触面積を小さくするほど、高い面圧を付加することができるが、ブレードと像担持体の接触幅が狭すぎる場合には、像担持体との接触ムラや、像担持体表面の傷、突起物等が原因となってクリーニング不良となりやすいためである。球形トナーをクリーニングするためには、図5および図6に示す例のように、面圧を2.0MPa以上、好ましくは3.0MPa以上とし、接触幅は10μm以上とすることが望ましい。
上記のように、球形トナーをクリーニングするためには、ブレードと像担持体の接触幅を10μm以上で、面圧を2.0MPa以上、望ましくは3.0MPa以上とする必要がある。ここで、像担持体の膜削れ、像担持体駆動トルクの増加、ブレード摩耗等を抑制するためには、好ましい接触幅は、10μm以上、40μm以下、好ましくは30μm以下とすることが望ましい。なぜならば、ブレードと像担持体の接触幅を非常に大きくした場合(例えば、接触幅100μm)にも、面圧が2.0MPa以上、または3.0MPa以上となれば、球形トナーのもぐり込みを阻止し、クリーニングすることは可能である。しかしながら、例えば接触幅が100μmの場合には、面圧を2.0MPaとするためには、線圧2.0N/cmを付加しなければならず、非常に大きな線圧が必要となってしまう。球形トナーをクリーニングするためには、ブレードと像担持体の接触面積をなるべく小さくし、できる限り少ない線圧によって、高い面圧を付加することが必要である。球形トナーのもぐり込みを阻止するためには、像担持体の精度や、トナー粒径を考慮しても、像担持体とブレードの接触幅は10μm以上とすることが好ましいが、上限値は40μm以下、好ましくは30μm以下とすることによって、面圧2.0MPa以上、または3.0MPa以上とするために付加する線圧を0.2〜1.2N/cmの間とすることができる。好ましくは、線圧は、0.9N/cm以下とするとよい。
次に、クリーニングブレード38の先端を鈍角とすることによって、ブレード先端が90度の場合に比べて、少ない線圧で、球形トナーのもぐり込みを阻止するための面圧を付加できることについて説明する。
上記のように、球形トナーをクリーニングするためには、ブレードを像担持体に対して、面圧2.0MPa以上で当接させる必要があるが、同じ面圧を付加する場合にも、ブレード形状によって、ブレード全体に付加する荷重(線圧)が異なってくる。像担持体駆動トルクの大きさや、像担持体10の寿命、クリーニングブレード38の摩耗には、線圧が大きく影響するために、できる限り線圧を小さくしたい。
球形トナーをクリーニングするためには、従来の粉砕トナーをクリーニングするために必要であった線圧に比べ、大きな線圧を付加すればよいことから、これまではクリーニングブレードの材質を考慮し、また支持部材先端でのクリーニングブレードの座屈をなくすようにし、高線圧を付加することができるブレード形状を検討してきた。
しかしながら、上記したように、トナー除去性能は、線圧ではなく、面圧で決まることが判った。そこで、球形トナーをクリーニングするために必要な面圧2.0MPaを、より低線圧で付加することができるブレード形状について検討を行った。その結果、クリーニングブレード38が像担持体10に圧接される先端稜線部38bを鈍角に加工することによって、先端稜線部38bが90度とした場合に比べ、低線圧で、球形トナーがクリーニング可能な面圧を付加することが可能であることが明らかになった。すなわち、先端稜線部38bを鈍角加工することによって、同一荷重を付加した場合に、先端稜線部38bが90度の場合に比べて、ブレードカット面のメクレが小さくなり、接触面積が小さくなるため、単位面積あたりの抗力、すなわち面圧を高く付加することができる。
次に、図8(A)に示す先端抗力集中形状のクリーニングブレードAと、像担持体に当接する先端稜線部を鈍角にカットした、図6に示すと同じ図8(B)に示す先端抗力集中形状の鈍角クリーニングブレードBと、(C)に示す従来の粉砕トナー用のクリーニングブレードCの3種類について、線圧と接触幅、線圧と面圧の関係を説明する。
まず、線圧と接触幅を比較するブレードA、B、Cのブレード形状について説明する。ブレードCは、支持部材37の片側に貼り付けられ、厚さが2mm、支持部材37の先端からブレード先端までの自由長が7mm、JISA硬度が70度である。
次に、先端抗力集中形状のブレードAと鈍角ブレードBについて説明する。まず、ブレードAとブレードBで共通の形状として、ブレード先端に効率的に高い面圧を付加するために、面圧の低下の原因となる腹当りを防ぐ構成となっている。すなわち、ブレードAとブレードBは、ともに図8(A)および(B)に示すように、支持部材37に密着して接着され、先端稜線部38bを像担持体に押し当てたとき支持部材37に当接してクリーニングブレードが逃げることを妨げる突部40を形成する。つまり、概ね凸形状となるようにほぼ中央部の肉厚部と両端の肉薄部とからなり、肉厚部と肉薄部の段差部が支持部材37と密着して接着されることで支持されている。ブレードの形状をこのようにすることによって、支持部材37の先端部におけるブレードの座屈を防ぐことができるために、像担持体に対するクリーニングブレードの腹当りが抑制され、ブレード先端に荷重を集中することができる。
具体的には、ブレードAおよびブレードBのブレード形状は、t1=1.7mm、t2=3.5mm、t3=7mm、t4=11mm、L=3.8mm、d=1.2mm、支持部材37の厚さT=1.6mmであり、JISA硬度が70度である。
そして、鈍角ブレードBの場合は、上記構成に加えて、図7(A)と同様にブレードが像担持体に圧接される先端稜線部38bを鈍角にカットした形状を有する。具体的には、図8(D)に示すように、長さ方向を100μm、厚さ方向を200μmカットすることによって、先端稜線部38bを形成する角度θを鈍角としている。
図9には線圧と接触幅の関係を、図10には線圧と面圧の関係を、上述した3種類のブレードA、B、Cについて示す。
図9に示すように、一定の線圧を付加した場合に、3種類のブレードA、B、Cの接触幅を比較すると、ブレードCは他の2種類の先端抗力集中形状のブレードA、Bに比べて、腹当りとなることから、接触幅が大きくなる。一方、2種類の先端抗力集中形状のブレードA、Bを像担持体に当接させた場合の接触幅を比較すると、ブレード先端を鈍角にカットしたブレードBは、無加工のブレードAに比べ、接触幅がより小さくなり、同じ線圧を付加した場合にも、面圧が高くなりやすい。
図10は、各ブレードA、B、Cについて、線圧と面圧(図9から、線圧を接触幅で割って求めた)の関係をプロットしたものである。
従来の粉砕トナー用のブレードCでは、ブレードを像担持体に押し付ける変位量dを大きくし、線圧を高くした場合にも、接触面積が大きくなるばかりで、面圧が十分に大きくならず、クリーニング不良となってしまう。一方、先端抗力集中形状のブレードA、Bでは、変位量dを大きくしていった場合にも、腹当りによって接触幅が大きくならないため、球形トナーをクリーニングするために必要な面圧を付与することができる。ここで、球形トナーをクリーニングするために必要な面圧は、前述したように、2.0MPa以上、望ましくは3.0MPa以上である。
また、ブレードA、Bの比較から、ブレード先端が鈍角となるように加工を施したブレードBは、ブレードAに比べて少ない線圧で、高い面圧を付与することができる。
ブレードAでは、像担持体上のトナーをクリーニング(○)するために必要な最低面圧2.0MPaを付与するためには、線圧約0.2N/cm、完全にクリーニング(◎)できる面圧3.0MPaにするためには、線圧約0.3N/cmを付加する必要がある。一方、ブレードBでは面圧2.0MPaを付加するためには線圧約0.4N/cm、面圧3.00MPaを付加するためには線圧約0.6〜0.8N/cmを付加する必要がある。このように、ブレード先端を鈍角に加工することによって、より小さな線圧で大きな面圧を付加することが可能となる。例えば、トナーを完全にクリーニングできる面圧3.0MPaとするために付加する線圧が、約0.3〜0.5N/cm程度小さく設定することができる。
このように、ブレード先端を鈍角に加工することによって、先端が90度の場合に比べて、ブレードと像担持体の接触面積を小さくすることができる。図9、10に示す結果では、ブレードBの先端部分のみを100μm×200μmにカットして(角度は約115度)、鈍角とした。すなわち、図7(A)、(B)に示すように、カット面全体を鈍角にカットすれば、接触幅は90度の場合に比べて狭くすることができる。ここで、鈍角とは、90度より大きいことであり、95度以上、140度以下である。先端角度が90度に余り近い値であると、鈍角による接触面積低減の効果が発揮されない。また、クリーニングブレードは、図5および図6に示す初期当接角度βを15度〜30度の間で設定して装置に組み込まれる。そのため、先端角度を140度、初期当接角度を30度とした場合には、カット面とブレードのなす角度は10度となる。この角度が小さな値となると、楔部分にトナーが堆積し、実質的にブレードと像担持体の接触面積が増えたことによって、面圧が低下してしまい、その結果、クリーニング不良となることがある。
図11には、図5に示すクリーニングブレードの具体例を示す。この例では、クリーニングブレード38を短冊形状に形成し、自由長t3と厚さt1の間には、
1.75≦t3/t1≦3
の関係が成り立つ形状とする。このようにすると、支持部材37の先端部におけるクリーニングブレード38の座屈を防止することができる。
従来、粉砕トナークリーニング用のブレード形状は、例えば自由長t3=8mm、厚さt1=2mm(t3/t1=4)であり、座屈によって腹当りしてしまい、球形トナーをクリーニングするために必要な面圧を付与することができなかったが、上記関係式を満たすようにブレード形状を設定することによって、支持部材37の先端部でのクリーニングブレード38の座屈を抑制することができる。
ここで、図11に示した従来より分厚い短冊形状において、ブレードの先端稜線部38bを形成する角度θを鈍角とした場合にも、同じようにブレードと像担持体の接触面積が小さくなり、ブレードの先端稜線部38bを形成する角度が90度の場合に比べて、より低い線圧で球形トナーがクリーニング可能な面圧を付加することができる。
以下に、ブレード先端部が90度のブレードD(図12(A))と、先端部を鈍角に加工(100μm×200μm)したブレードE(図12(B))の線圧と面圧の関係を示す。ここで、鈍角加工前のブレード形状は、通常より分厚い、t1=3.6mm、t3=7mm(t3/t1≒1.95)の短冊ブレードとした。
図8(C)に示すブレードCは、球形トナーのクリーニングに必要な面圧が付加できないが、ブレードD、Eでは、球形トナーをクリーニングするために必要な面圧2.0MPa、3.0MPaを付加することができる。また、クリーニングブレードEは、ブレードの先端稜線部38bを形成する角度θを鈍角としたことによって、ブレードDに比べて、小さな線圧でも球形トナーのクリーニングに必要な面圧を付加することができる。
図12(B)に示すブレードEは、図7(A)、(B)に示すように、ブレードの先端面全体をカットしても、一部をカットしても、同様の効果が得られる。
さて、この発明は、ブレードのゴム硬度は、前述したとおり、JISA硬度で60〜80度の間とすればよい。硬度を60度以下とした場合には、支持部材の先端部でのブレードの座屈が発生し、十分な面圧を付与できない場合がある。逆に、ゴム硬度が高すぎる場合には、像担持体との密着性が悪くなり、部分的に十分な面圧が付加されない場所が発生し、クリーニング不良となる場合がある。
次に、補強部材を用いたブレード支持構成について説明する。
図13(A)は、厚さ2mmの支持部材37と同じ厚さのクリーニングブレード38を設け、そのブレードに補強部材41を貼り付けてブレードの自由長が3mmとなるようにしている。補強部材41としては、支持部材37と同じ金属材料を設けている。自由長の長さは、適宜選択すればよく、前記の限りではない。また、補強部材41に使用する材料も、前記の限りではなく、望ましくはブレードの硬度以上のものを用いるとよい。
また、図13(B)では、厚さ2mmの支持部材37の厚さよりも薄い補強部材41をブレード38に貼り付けている。図13(B)では、ブレード38の最先端まで補強部材41を貼り付けていないが、この限りではなく、補強部材41の長さは任意に設定すればよい。
次に、クリーニングブレード38の反発弾性について説明する。
この発明では、クリーニングブレード38に用いる弾性材料の反発弾性を23℃で30%以下としている。反発弾性率を30%以下とする理由としては、次の2つがある。1つは、球形トナーをクリーニングするためには、ブレード先端の振動が少ない方がよいということである。もう1つは、ブレードの摩耗に対して、反発弾性は低い方がよいからである。
従来、粉砕トナーをクリーニングする際には、ブレードによって、ブレード先端に接触したトナーを跳ね飛ばすという作用があったため、反発弾性率が低い場合には、跳ね飛ばし効果が十分に働かないという問題があった。しかしながら、球形トナーの場合には、トナーを跳ね返す前に、ブレードをすり抜けてしまうため、跳ね飛ばし効果は作用しない。むしろ、反発弾性が高く、ブレード先端が像担持体に対して微小振動し易い場合には、かえって球形トナーのすり抜けを助長してしまうことが判っている。
一方、反発弾性が低い方が、ブレードの摩耗に対して、有利であることが判っている。すなわち、繰り返しの作像過程において、クリーニングブレードは、像担持体との摺擦によって、徐々に摩耗していく。我々は、ブレードの摩耗の発生メカニズムは、ブレード自身のスティックスリップ運動の結果、ブレードを構成する高分子(例えばポリウレタンゴム)が引き裂かれ、疲労破壊する結果、摩耗が発生すると考えている。このような場合には、ブレード先端部が引き千切れ、そこからクリーニング不良が発生する。
ところが、反発弾性を低くした場合には、ブレード自身のスティックスリップ運動が抑制されるために、繰り返しの作像工程を経た後でも、ブレード先端部分の累積振動回数が高反発弾性ブレードに比べて少なくなり、疲労破壊も抑制される。その結果として、繰り返しの作像工程を経ても、ブレード摩耗が進行せず、長期にわたってクリーニング性能が良好に維持されることになる。
以上の2つの理由によって、反発弾性を23℃で23℃で30%以下とすることが必要である。
ところで、この発明では、球形トナーをクリーニングするために、高い荷重をかけてクリーニングブレード38を像担持体10に圧接している。そのため、ブレード摩耗および、像担持体の膜削れが大きくなる。そこで、像担持体10表面に潤滑材を塗布することによって、ブレード38の摩耗、像担持体10の膜削れを抑制することが可能である。また、上記した放電を用いた帯電装置11によって像担持体10を帯電する場合には、放電によって像担持体10表面が徐々に改質し、表面エネルギが高くなる。この場合、球形トナーのクリーニング不良が発生しやすくなるため、潤滑材を塗布することによって像担持体10表面の改質を抑制することによって、球形トナーのクリーニング性能を経時に渡って維持することができる。そこで、この発明による画像形成装置には、像担持体10に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布装置を備えるとよい。
潤滑剤塗布装置の一例を、図14に示す。図14に示す潤滑剤塗布装置42は、潤滑剤43を固形状に成型して加圧バネ44を用いてファーブラシ45に押し当て、ファーブラシ45を回転して像担持体10表面に塗布するものである。この他、粉末状の潤滑剤の剤溜りを像担持体表面に対向配置して像担持体に供給する方法などもある。図14では、潤滑材の塗布位置が、像担持体10の移動方向に対して、クリーニングブレード38の上流側である。この場合、ブレード38によって除去されるトナーとともに潤滑材が除去されてしまう場合があり、像担持体10表面に均一に潤滑材の膜を形成することができない場合がある。
そこで、図15に示すように、クリーニングブレード38の下流、帯電装置11の上流に潤滑剤塗布装置42を配置し、その潤滑剤塗布装置42で潤滑剤を塗布するようにすると、トナー除去後の像担持体10表面に潤滑材を塗布することから、均一に塗布することが可能となる。また、好ましくは、図示するように、像担持体10表面に塗布された潤滑材を引き伸ばすための引き伸ばし部材46を潤滑材塗布装置42の下流に配置することが望ましい。引き伸ばし部材46としては、ウレタンゴムブレードなどの弾性体や、弾性ローラなどを像担持体10に対して適切な圧力で当接させればよい。
また、潤滑材43としては、ステアリン酸亜鉛のようなラメラ結晶紛体を使用すると好適である。ラメラ結晶は、両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。この作用が、低摩擦係数化に効果があると考えられる。潤滑材43には、その他にも、各種の脂肪酸塩、ワックス、シリコンオイル等の他の物質を用いることも可能である。
脂肪酸としては、ウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンダデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、アラキドン酸、カプリル酸、カプリン酸、カプロン酸などが挙げられ、その金属塩としては、亜鉛、鉄、銅、マグネシウム、アルミニウム、カルシウムなどの金属との塩が挙げられる。
次に、鈍角形状を有するクリーニングブレード38の先端稜線部38bを低摩擦係数化する場合について説明する。
具体的には、図16(A)に示すように、弾性ゴム製のクリーニングブレード38を支持部材37で支持する。クリーニングブレード38は、座屈が発生しないように、厚さが3.6mmで、ブレード下面の自由長を7mm、ブレード上面の自由長を8.8mmとして、ブレード下面と先端面とのなす先端稜線部38bの角度θを鈍角形状としている。このようなブレード形状とすることで、上記したようにクリーニングブレード38と像担持体10との接触幅を適切に設定し、球形トナーをクリーニングするために必要な面圧2.0〜3.0MPaを確保している。
ところで、クリーニングブレード38は、被クリーニング部材である像担持体10に押し当てる先端稜線部38bを低摩擦係数化し、像担持体10との間の摩擦係数を低減してなる。具体的には、図16(B)に示すようにクリーニングブレード38の表面に低摩擦係数化のためのコーティングpを施してもよいが、そのようにするよりも、図示省略するが、クリーニングブレード38にフッ素を含浸して低摩擦係数化した方が、ブレード内にフッ素が染込んで経時に渡って低摩擦係数化の効果を維持することができる。
クリーニングブレード38先端の低摩擦係数化処理の効果は、概ね次のように説明できる。
一般に、クリーニングブレード38を像担持体10に押し当てる線圧をf[N/cm]、クリーニングブレード38の長手方向の幅をL[cm]とすると、クリーニングブレード38を像担持体10に押し当てる総荷重N=f×L[g]となる。このとき、クリーニングブレード38と像担持体10の間に働く摩擦係数をμとすると、クリーニングブレード38と像担持体10の間に働く摩擦力Fは、F=μNとなる。
ここで、像担持体10とクリーニングブレード38の摺擦によって発生するトルクTは、像担持体10の半径rを用いて、
T = r×F= r×μN
で表される。ブレード形状、材質が同じで、当接する像担持体径が同じ場合には、球形トナーをクリーニングするために必要な面圧を付加するは、ある一定の総荷重Nを付加しなければならない。
したがって、球形トナーをクリーニングするために必要な荷重を維持しながら、トルクTを低くするためには、クリーニングブレード38と像担持体10の間の摩擦係数μを下げなければならない。従来、像担持体10表面の摩擦係数μを下げる方法として、潤滑剤を塗布するなどの方法が知られているが、潤滑剤を塗布した場合にも、必ずしもトルクが低下しないことが我々の検討の結果分かっている。以下には、その一例を示す実験結果である。
(実験例2)
AC重畳したローラ帯電方式を用いた画像形成プロセスの場合に、像担持体10表面にステアリン酸亜鉛を塗布した場合と、しない場合でクリーニングブレード38と像担持体10の間に働くトルクを比較した。
<実験条件>
クリーニングブレード38:従来の粉砕トナー用のクリーニングブレード(厚さ2mm、自由長7mm)
(クリーニングブレードの長手方向の長さ:325mm)
Jupiter機を用いて、クリーニング動作時のトルクを測定し、平均値を比較した。
像担持体10の径:φ30
である。
<結果>
Figure 2009237588
この表に示すように、潤滑剤としてステアリン酸亜鉛を塗布した場合にも、むしろトルク値は増加している。これは、像担持体10表面の低μ化の目的で潤滑剤を塗布した場合にも、ステアリン酸亜鉛は帯電装置の放電によって劣化し、潤滑性を失って、むしろ像担持体10表面の表面エネルギ等が増加する結果、クリーニングブレード38と像担持体10の摺擦によるトルクは大きくなってしまっているからであると考えている。
このように、像担持体10表面に潤滑剤を塗布したとしても、像担持体10表面の低μ状態を維持するためには、ステアリン酸亜鉛の塗布量を最適化し、ステアリン酸亜鉛による潤滑効果が、ステアリン酸亜鉛の劣化による表面エネルギ増加を上回るような塗布バランスを必要とするため、潤滑剤塗布による像担持体10表面の低μ化して、クリーニングブレード38と像担持体10間のトルクを低減することは困難である。
したがって、繰り返しの画像形成過程の結果、変化する像担持体10表面とクリーニングブレード38の間の摩擦係数μを下げるためには、クリーニングブレード38そのものを低摩擦係数化することが、より安定にクリーニングブレード38と像担持体10間のトルクを低減する方法である。
次に、クリーニングブレード38の先端稜線部38bを低摩擦係数化した場合に、像担持体10との摺擦時に発生する像担持体10の駆動トルクが低下する効果について、比較実験を行った結果を示す。
(実験例3)
本実験では、以下の条件1〜3において、クリーニング動作時に発生するトルク値を測定し、その大小関係を比較した。
<実験条件>
クリーニングブレードA:従来の粉砕トナー用のクリーニングブレード(厚さ2mm、自由長7mm:形状は図8(C))
クリーニングブレードB:先端鈍角ブレード(形状は図13(A))
クリーニングブレードC:先端鈍角ブレードで、先端を低摩擦係数化(形状は図13(B))
(注:A、B、Cのクリーニングブレードの長手方向の長さ:325mm)
像担持体:φ30
<結果>
Figure 2009237588
比較のために、従来のクリーニングブレードで粉砕トナーをクリーニングした場合(条件1)のトルクは約1.8[kgf・cm]となった。一方、球形トナークリーニングに必要な面圧2.0〜3.0[MPa]を付加可能な先端を鈍角加工としたブレードBでは、線圧0.95[N/cm]を付加した際に、トルクが約3.8[Kgf・cm]になり、条件1に比べて2倍以上のトルクとなった。
条件3では、ブレードBの先端を低μ処理を施したブレードCを用いた結果、線圧0.95[N/cm]を付加した際に、トルクが約2.7[Kgf・cm]となり、トルクを低減することができた。
このように、クリーニングブレード38の先端稜線部38bを低摩擦係数化することによって、球形トナーをクリーニング可能な荷重を付加した場合にも、像担持体10とクリーニングブレード38の摺擦によるトルクを低減することができる。ここでは、クリーニングブレード38の先端稜線部38bの低摩擦係数化の方法として、フッ素をブレードに含浸させる方法を用いた。この場合には、ブレード表面から内部にフッ素樹脂が含浸しているために、経時に渡って低摩擦係数化が可能となる。
一方、ブレード表面に、低摩擦係数物質をコーティングすることも可能である。この他、クリーニングブレード38として従来使用されるポリウレタンに比べて、摩擦係数が小さくなれば、これに限らない。
さて、この発明による画像形成装置では、少なくとも上述したクリーニング装置16と、像担持体10とを一体的に備え、画像形成装置本体に対して着脱自在とするプロセスカートリッジを構成してもよい。これにより、小粒で球形のトナーを確実にクリーニングすることができる、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができるプロセスカートリッジを提供することができる。また、プロセスカートリッジを構成することにより、交換、修理、補給等のメンテナンスを容易とし、かつ画像形成装置本体の小型化を図ることができる。
ところで、上述した例では、像担持体である感光体上に形成したトナー画像を中間転写体を介さずに直接記録媒体に転写して画像を記録する直接転写方式の画像形成装置およびそのプロセスカートリッジやクリーニング装置に適用した場合について説明したが、当然に感光体上に形成したトナー画像を中間転写体を介して記録媒体に転写して画像を記録する間接転写方式の画像形成装置およびそのプロセスカートリッジやクリーニング装置に適用することもできる。このとき、像担持体である感光体上の一次転写残トナーを除去する一次クリーニング装置はもちろんのこと、像担持体である中間転写体上の二次残留トナーを除去する二次クリーニング装置にも適用することができる。
また、単色の画像形成装置およびそのプロセスカートリッジやクリーニング装置に適用した場合について説明したが、リボルバ方式やタンデム方式のカラー画像形成装置およびそのプロセスカートリッジやクリーニング装置にも、同様に適用することができる。プロセスカートリッジやクリーニング装置を複数個備える場合にも、同様に適用することができる。
そして、小粒で球形のトナーを確実にクリーニングすることができる、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができる画像形成装置およびそのプロセスカートリッジやクリーニング装置を提供することができる。
図17には、被クリーニング部材である中間転写体を備えた中間転写ユニット300とその周囲の概略構成を示す。この図17に基づき、この発明を、中間転写体である中間転写ベルト210上の二次残留トナーを除去する二次クリーニング装置に適用した場合について説明する。
中間転写ユニット300は、中間転写ベルト210を、張架ローラ214、駆動ローラ215、2次転写バックアップローラ216、イエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの中間転写バイアスローラ62Y・62C・62M・62K、3つの接地ローラ74などのまわりに掛けまわし、まわりに二次クリーニング装置としてベルトクリーニング装置217を設けてなる。
中間転写ベルト210は、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ215の回転により図中時計まわりに無端移動せしめられる。4つの中間転写バイアスローラ62Y・62C・62M・62Kは、それぞれ中間転写ベルト210のベース層側(内周面側)に接触するように配設され、図示しない電源から中間転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト210をそのベース層側から感光体101Y・101C・101M・101Kに向けて押圧してそれぞれ中間転写ニップを形成する。各中間転写ニップには、上記中間転写バイアスの影響により、感光体と中間転写バイアスローラとの間に中間転写電界が形成される。Y用の感光体101Y上に形成された上述のYトナー像は、この中間転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト210上に中間転写される。このYトナー像の上には、C,M,K用の感光体101C・101M・101K上に形成されたC、M、Kトナー像が順次重ね合わせて中間転写される。この重ね合わせの中間転写により、中間転写ベルト210上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト210において、各中間転写ニップの間に位置する部分には、それぞれ内側から接地ローラ74が当接している。これら接地ローラ74は、導電性の材料で構成されている。そして、各中間転写ニップで中間転写バイアスローラ62Y・62C・62M・62Kからベルトに伝わった中間転写バイアスによる電流を、他の中間転写ニップやプロセスカートリッジにリークさせるのを阻止している。
中間転写ベルト210上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の2次転写ニップで図示しない転写紙に2次転写される。2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト210の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ215との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置217の弾性ゴム製のクリーニングブレード38によってクリーニングされる。
クリーニングブレード38は、不図示の支持部材によって支持し、先端を、表面移動する中間転写ベルト210にカウンタ方向に押し当てる。クリーニングブレード38の先端稜線部は、上述した例と同様に、その先端稜線部を形成する角度を鈍角とするとともに、被クリーニング部材である中間転写ベルト210に面圧2.0MPa以上で押し当ててなる。
特に、中間転写ベルト210のように複数色のトナーを担持する中間転写ユニット300においては、転写残トナーが良好に除去されることにより、異なる色の転写残トナーが感光体1に付着することによる混色の発生を防止することができる。
なお、中間転写ユニット300は、少なくともベルトクリーニング装置217と中間転写ベルト210とを一体としてプロセスカートリッジを構成することで、不図示の画像形成装置本体に対して着脱可能とすることができる。
図17において、符号220は、作像装置であり、イエロ、シアン、マゼンタ、ブラックの4つの単色作像手段218Y・218C・218M・218Kよりなる。102はレジストローラ、222は、二次転写搬送装置であり、2つのローラ223に転写搬送ベルト224を掛けまわしてなる。50は、定着装置である。
さて、上述した例では、被クリーニング部材が感光体や中間転写体などの像担持体10、210であり、画像転写後なおその像担持体10、210上に残留する残留トナーをクリーニングブレード38で除去する場合について説明した。しかし、被クリーニング部材は、像担持体に限るものではなく、例えば帯電装置の帯電ローラであってもよい。
図18には、被クリーニング部材である帯電ローラを備えた帯電装置とその周囲の概略構成を示す。図に示すように、帯電装置110には、帯電ローラ111に付着したトナーを除去する帯電ローラクリーニング装置117を備えている。帯電ローラクリーニング装置117は、帯電除去ケーシング113、支持部材37、弾性体クリーニングブレードとしてのクリーニングブレード38、帯電除去回収スクリュ114などを有している。
感光体101上に付着した残留トナーのうち、感光体クリーニング装置で除去仕切れなかったトナーは帯電領域である帯電ローラ111との対向部に到達する。帯電ローラ111は感光体101に対して近接または接触して帯電を行っているため、帯電領域に到達したトナーの中には帯電ローラ111に付着するものもある。帯電領域において帯電ローラ111に付着したトナーは、帯電ローラクリーニング装置117のクリーニングブレード38によって、帯電ローラ111表面から除去される。
クリーニングブレード38は、支持部材37によって支持し、先端を、表面移動する帯電ローラ111にカウンタ方向に押し当てる。クリーニングブレード38の先端稜線部は、上述した例と同様に、その先端稜線部を形成する角度を鈍角とするとともに、被クリーニング部材である帯電ローラ111に面圧2.0MPa以上で押し当ててなる。
帯電ローラ111に付着した残留トナーを良好に除去できることにより、トナー付着防止のために非接触型とする必要がなく、接触型の帯電ローラ111を採用することができる。なお、帯電装置110は、少なくとも帯電ローラクリーニング装置117と帯電ローラ111とを一体としてプロセスカートリッジを構成することで、不図示の画像形成装置本体に対して着脱可能とすることができる。
10 像担持体(被クリーニング部材)
16 クリーニング装置
37 支持部材
38 クリーニングブレード
38a カット面
38b 先端稜線部
38c 先端面
111 転写ローラ(被クリーニング部材)
210 中間転写ベルト(被クリーニング部材)
θ 先端稜線部を形成する角度

Claims (15)

  1. 先端面の一部を斜めにカットしてカット面が設けられ、被クリーニング部材に押し当てる先端稜線部が鈍角に形成されていることを特徴とするクリーニングブレード。
  2. 前記先端面において、鈍角に形成されている前記先端稜線部と別の先端稜線部が直角に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  3. 前記鈍角が、95度から140度の範囲とされていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  4. 前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に面圧2.0MPa以上で押し当てられていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  5. 前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に面圧3.0MPa以上で押し当てられていることを特徴とする、請求項4に記載のクリーニングブレード。
  6. JISA硬度が、60度から80度のゴムでつくられていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  7. 反発弾性が、23℃で30%以下であることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  8. 板状につくられていることを特徴とする、請求項1または2に記載のクリーニングブレード。
  9. 前記被クリーニング部材に線圧0.2N/cmから1.2N/cmの範囲で押し当てられていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  10. 前記被クリーニング部材に線圧0.9N/cm以下で押し当てられていることを特徴とする、請求項9に記載のクリーニングブレード。
  11. 前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に接触幅10μm以上で押し当てられていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  12. 前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に接触幅40μm以下で押し当てられていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  13. 前記先端稜線部が、前記被クリーニング部材に接触幅30μm以下で押し当てられていることを特徴とする、請求項12に記載のクリーニングブレード。
  14. 前記カット面の大きさが、厚さ方向に200μm、長さ方向に100μmであることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
  15. 前記先端稜線部にフッ素系樹脂が含浸されてその先端稜線部が低摩擦係数化されていることを特徴とする、請求項1に記載のクリーニングブレード。
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