JP4744153B2 - クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、プリンタおよびファクシミリ等の画像形成装置において、像担持体
表面に残留したトナー等の残留物を、二つの異なる材質からなる二層構造のクリーニング
ブレードによって除去するクリーニング装置を設けたことにより、クリーニング性の向上
と、ブレード部材や像担持体の耐久性を向上させたクリーニング装置、プロセスカートリ
ッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来の画像形成装置は、小型化、低価格化、省エネルギー化などの要求に応えるべく、
転写工程後の像担持体表面に残留した残留トナー等の残留物を、クリーニングブレードに
よって除去する方法が広く用いられている。クリーニングブレードとしては、一般に、金
属製のもの、ゴムなどの弾性材のものがある。金属製のものは、像担持体表面との接触部
分が変形しにくいため、像担持体表面に接触するブレード先端部の加工精度が低い場合や
像担持体表面の微小な凹凸がある場合には、ブレード先端部が像担持体表面に密着できな
くなる。このため、微小な隙間が形成され、その隙間からクリーニング時にトナーがすり
抜け、クリーニング不良が生じやすくなる。これに対し、弾性材のものは、像担持体表面
との接触部分が像担持体表面に沿って変形するため、ブレード先端部の加工精度が多少低
くても、また像担持体表面に微小な凹凸があっても、ブレード先端部が像担持体表面に密
着できるようになる。このため、トナーがすり抜けにくく、金属製のものよりもクリーニ
ング性能が優れる弾性材のクリーニングブレードのほうが広く実用化されている。
また、近年の画像形成装置では、高画質化の要求に応えるべく、重合法等により作られ
た球形に近いトナー(以下、「球形トナー」という。)が用いられるようになっている。
球形トナーは、従来の粉砕トナーに比べて転写効率が高いなどの特徴があるが、像担持体
表面に球形トナーが残留したときに、従来の粉砕トナーをクリーニングするためのクリー
ニングブレードで除去しようとすると、球形トナーがすり抜けることから、残留した球形
トナーを十分に除去できず、クリーニング不良が発生するという問題があった。
そこで、従来技術の問題点を明らかにするため、本発明者らは、球形トナーのすり抜け
によるクリーニング不良の発生メカニズムを実験し、次のような結論を得た。以下に、図
1から図5に基づいて説明する。
図1は、クリーニングブレード2を像担持体1に接触させたときの軸方向から見た図で
ある。クリーニングブレード2は、ブレード先端部が像担持体1の回転方向Aに対してカ
ウンタ方向に接触するように配置され、このときの初期接触角はθであり、かつ、像担持
体1に対する食い込み量はdである。ここで、「初期接触角」とは、像担持体1が無いと
したときに、像担持体1の回転方向Aの下流側に位置することになる、ブレード側面2a
(以下、「下流側側面2a」という。)の仮想線Fと、像担持1との交点Cにおける接線
Gとのなす角をいう。また、「食い込み量」とは、前記接線Gと、像担持体1が無いとし
たときに、像担持体1の回転方向Aの下流側に位置する、ブレード先端面の縁部2b(以
下、「下流側縁部2b」という。)が食い込むことになる仮想点における、前記接線Gに
平行な仮想線Hとの距離とする。
前記クリーニングブレード2は、ブレード支持部材3に接着されている。このようなク
リーニングブレード2は、厚みt1が0.5〜2.0mmで、ブレード支持部材3に接着
されていない自由端部分の長さt2が3.0〜10.0mmであるのが一般的である。ま
た、ブレード部材には、JIS−A硬度65〜80Hs、温度23℃における反発弾性率
が20〜60%ある弾性材のポリウレタンが広く用いられている。
図2は、図1において、静止した像担持体1にクリーニングブレード2を食い込み量d
で接触させたときのブレード先端部の変形状態を示した断面図である。このときのブレー
ド先端部は、図示のように、下流側側面2aが像担持体1表面と接触した状態になる。こ
の状態を「スリップ状態」という。
図3は、図2において、像担持体1を矢印Aの方向へ回転させたときのブレード先端部
の変形状態を示した断面図である。像担持体1が矢印Aの方向へ回転すると、像担持体1
表面に接触していた下流側側面2aと、ブレード先端面の下流側縁部2bが、像担持体1
表面との摩擦力によって矢印Aの方向へ引っ張られる。最終的には、図3に示すように、
下流側縁部2bを含むブレード先端面の一部が像担持体1表面と接触した状態になる。こ
の状態を「スティック状態」という。スティック状態では、ブレード先端面と像担持体1
表面との接触する面積が小さくなる。さらに、像担持体1表面から受ける摩擦力により、
ブレード先端面の下流側縁部2b周囲が圧縮変形し、その圧縮変形に対する復元力が生じ
ることから、ブレード先端面と像担持体1表面との接触圧力を高めることができる。した
がって、クリーニング時に安定したスティック状態を維持することができれば、トナーの
すり抜けを抑制することができる。
図4は、図3において、スティック状態になったクリーニングブレード2のブレード先
端面と像担持体1表面との接触部分から、球形トナーがすり抜ける様子を模式的に示した
図である。像担持体1の回転に伴って搬送されてきた球形トナーは、クリーニングブレー
ド2との接触部分で、いったんはせき止められる。その後、この球形トナーは、ブレード
先端面と像担持体1表面との接触部分に働く摩擦力を駆動源として、回転し始める。そし
て、その回転力によって球形トナーと接触するブレード先端面にのめり込み、その球形ト
ナーは、ブレード先端面と像担持体1表面との接触部分を、めり込み変形しながら回転し
して進んでいく。その結果、球形トナーは回転しながらすり抜けてしまう。
実験の結果、球形トナーのすり抜けが発生している部分では、スティックスリップ運動
が発生していることが確認された。「スティックスリップ運動」とは、スティック状態時
のブレード先端面の下流側縁部2bが位置する点を原点としたとき、その原点に対して像
担持体1表面の回転方向の上流側で、その下流側縁部2bが、その原点を往復移動する運
動をいう。スティックスリップ運動が開始されるのは、スティック状態のクリーニングブ
レード2の先端面と像担持体1表面との接触部分から、1個又は数個の球形トナーがすり
抜けた直後であることが確認された。
図5は、図4において、ブレード先端面が変形前の状態に戻ろうとした結果、スリップ
状態になったブレード部分Iとスティック状態が維持されたブレード長手方向の両側部分
を示した図である。ブレード全体のたわみに対する復元力が生ずると、ブレード部分Iに
働くべき復元力は、その両側のブレード部分に分散される。その結果、ブレード先端面と
像担持体1表面との接触圧力を高めることができず、安定したスティック状態を維持する
ことができなくなり、球形トナーのすり抜けが発生する。その後、このようにスリップ状
態になったブレード部分Iは、像担持体1表面やすり抜ける球形トナーとの摩擦力により
ブレード先端面の下流側縁部2bが像担持体1の回転方向の下流側へ移動し、再びスティ
ック状態に戻ろうとする。しかしながら、下流側縁部2bは、スティック状態に戻る途中
で、すり抜けていく球形トナーが妨げとなって、前記めり込み変形に対する復元力により
再び像担持体1の回転方向の上流側へ移動し始めてしまう。したがって、すり抜けていく
球形トナーがなくなるまでは、スティックスリップ運動が繰り返されることになる。この
ように、スティックスリップ運動が発生したクリーニングブレード2では、一度に多くの
球形トナーがすり抜けることにより、クリーニング不良が発生する。
また、本発明者らは、上記実験を含む種々の実験を行った結果、クリーニングブレード
2の材質によっては、上記スティックスリップ運動が発生していない状態であっても、ク
リーニング不良が発生することがあることを確認した。
このようなクリーニング不良の問題を解決するため、クリーニングブレードの材質の改
良など、クリーニング性能の改良が進められている。改良のための従来技術としては、ク
リーニングブレードの弾性材を、像担持体に接触する側のエッジ層および支持部材と接合
する側のベース層からなる二層構造とし、前記エッジ層はJIS−A硬度70〜85Hs
で、反発弾性率が40〜70%である材料からなり、前記ベース層はJIS−A硬度が6
5〜70Hsで、反発弾性率が15〜40%、かつ、永久伸びが2%以下の材料からなる
ものとした例がある(例えば、特許文献1参照。)また、前記クリーニングブレードの弾
性材を異なる材料で複数の層状に積層して、前記エッジ層のJIS−A硬度を90Hs以
上とした例や(例えば、特許文献2参照。)、前記クリーニングブレードの弾性材を板状
バネ部材にして、少なくとも前記エッジ層を高硬度とし、その硬度をJIS−A硬度90
Hs以上とした例もある(例えば、特許文献3参照。)。
特開2002−214990号公報 特開2004−184462号公報 特開2004−361844号公報
上記従来技術は、前記クリーニングブレードのエッジ層を高硬度で、反発弾性率を低く
した材質にすることにより、球形トナーのすり抜けを抑制することができるとしている。
しかしながら、クリーニング性は向上しても、像担持体表面との摩擦によるブレードの振
動が大きくなるため、ブレード鳴きが生じ、ブレードが像担持体表面を傷つけ、ブレード
先端面と像担持体表面との接触圧力が不安定になるなどの問題が生じる。このため、長期
的にクリーニング性の安定化を確保することは難しくなる。
また、クリーニングブレード全体を高硬度で反発弾性率を低くした材質にすると、像担
持体と接触する圧力が大きくなることから、像担持体の回転ぶれが生じ、また、ブレード
の食い込み量が小さくなることから、像担持体表面に微小な凹凸などがあると、ブレード
先端面が像担持体表面に密着できなくなり、クリーニング時に球形トナーがすり抜け、ク
リーニング不良が生じやすくなるなどの問題が発生する。
そこで、本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、球形トナーを用いた場合でも、良
好にクリーニングができるようにし、また、クリーニングブレードと像担持体の耐久性を
向上させて、長期的にクリーニング性の安定化を確保することができる画像形成装置を提
供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明は、クリーニング性を向上させたクリーニング装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供する。
クリーニング装置に関しては、本発明は、以下の特徴を有している。
本発明は、像担持体表面に残留したトナー等の残留物をブレード部材が弾性材で形成されたクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、前記クリーニングブレードは、ブレード先端部が、像担持体が略垂直方向に移動する位置に、且つ、像担持体の回転方向に対してカウンタ方向に、上方から接触するように配置され、ブレード部材は、二つの異なる材質からなる二層構造とし、像担持体を回転させたときに像担持体の下流側で接触する第一層ブレード部材と、像担持体の回転方向の上流側で接触する第二層ブレード部材から成り、第一層ブレード部材の硬度を第二層ブレード部材の硬度よりも低くしたことを特徴とする。
これに対し、従来のクリーニング装置は、本発明の第一層に相当するエッジ層のブレー
ド部材の硬度を、本発明の第二層に相当するベース層のブレード部材の硬度よりも高くし
ている。本発明は、第一層ブレード部材の硬度を低くすることにより、ブレードの振動を
小さくし、ブレード部材を変形しやすくしたことで、像担持体表面に密着できるようにし
ている。ブレード先端面と像担持体表面との接触状態を安定化させることにより、球形ト
ナーのすり抜けを防止し、クリーニング性の向上を図っている。
さらに、クリーニング装置に関し、本発明は、以下の特徴を有している。
本発明は、前記第一層ブレード部材について、ブレード先端部が像担持体の回転方向に
引っ張られることで、第一層ブレード部材の先端面が像担持体と接触し、その接触幅が第
一層ブレード部材の先端面の厚み以上であることを特徴とする。第一層を像担持体と接触
させ、第二層で残留物を除去する構成にして、ブレード部材が、像担持体に及ぼす作用と
残留物に及ぼす作用とを分離することにより、ブレード部材と像担持体の耐久性を向上さ
せることができる。
本発明は、前記第二層ブレード部材が、像担持体表面の残留物と接触し、残留物を除去
することを特徴とする。硬度を高くした第二層ブレード部材が残留物を除去する構成にし
たことにより、残留物が衝突したときの第二層ブレード部材の変形が小さくなり、ブレー
ド部材の像担持体への抗力の分布むらが少なくなることから、像担持体との接触状態が安
定化する。
本発明は、前記第一層ブレード部材の反発弾性率を、第二層ブレード部材の反発弾性率
よりも高くしたことを特徴とする。反発弾性率を高くすると復元力が強くなることから、
像担持体と接触したとき、第一層ブレード部材が変形しても復元しやすくなり、像担持体
との接触状態が安定化する。
本発明は、前記第一層ブレード部材の厚みが50〜100μmで、材質がJIS−A硬
度70度以下、温度23℃における反発弾性率が50%以上であることを特徴とする。第
一層ブレード部材は、像担持体と接触するだけの厚みにし、第二層ブレード部材より硬度
を低く、反発弾性率を高くすることにより、ブレード部材の像担持体への抗力が均一化で
き、像担持体との接触状態が安定化する。
本発明は、前記第二層ブレード部材の厚みが1000〜2000μmで、材質がJIS
−A硬度70〜80度、温度23℃における反発弾性率が10〜40%であることを特徴
とする。第二層ブレード部材は、像担持体表面の残留物を除去するため、像担持体および
残留物に十分な抗力がかかるように、厚みのある部材を用いることで、クリーニング性が
向上する。また、第一層ブレード部材より硬度を高く、反発弾性率を低くすることにより
残留物が衝突したときの第二層ブレード部材の変形が小さくなり、ブレード部材の像担持
体への抗力の分布むらが少なくなることから、像担持体との接触状態が安定化する。
本発明は、前記ブレード部材と像担持体との接触部分の線圧が、80〜120g/cm
であることを特徴とする。ブレード部材は、像担持体および残留物に十分な抗力を与える
ことができる線圧に設定することで、より安定して、球形トナーをクリーニングすること
ができる。
プロセスカートリッジに関しては、本発明は、上述したクリーニング装置を有すること
を特徴とする。画像形成装置本体から着脱自在なプロセスカートリッジにクリーニング装
置を備えることによって、ユーザーによる交換が可能になり、また、画像形成装置のメン
テナンス性や利便性を向上させることができる。
画像形成装置に関しては、本発明は、以下の特徴を有している。
本発明は、上述したプロセスカートリッジを有することを特徴とする、画像形成装置で
ある。
本発明は、前記画像形成装置が、像担持体と少なくともクリーニング装置とを含んで一
体に支持され、画像形成装置本体から着脱自在なプロセスカートリッジを有することを特
徴とする。像担持体、帯電手段、現像手段、クリーニング装置等をプロセスカートリッジ
として一体に結合して構成することによって、ユーザーによる交換が可能になり、また、
画像形成装置のメンテナンス性や利便性を向上させることができる。
本発明は、前記像担持体が、転写材の搬送体、あるいは複数のトナーを重ね合わせる中
間転写体であることを特徴とする。転写材の搬送体、中間転写体上の残留トナーのクリー
ニングにも本発明の画像形成装置のクリーニング装置を使用することにより、転写材の裏
汚れや転写不良による画像の発生を防ぐことができる。
本発明は、前記像担持体が、表層に架橋構造を有するバインダー樹脂を用いた保護層を
設け、さらに、保護層に電荷輸送能力がある反応性モノマーを有することを特徴とする。
像担持体表層に高硬度の保護層を設け、クリーニングブレード部材が像担持体を削らない
ようにする。また、バインダー樹脂の構造中に電荷輸送材を分散させることにより、像担
持体の感光層としての機能が損なわれないようにすることができ、像担持体の耐久性を向
上させることができる。
上記課題を解決するための手段により、本発明は、球形トナーを使用した場合でも、ク
リーニングブレード先端面と像担持体表面との接触状態を安定化させることで、トナーの
すり抜けを防止し、良好にクリーニングができるようにした。また、クリーニングブレー
ドと像担持体の耐久性を向上させたことにより、長期的なクリーニング性の安定化を図る
ことができ、画質や利便性を向上させた画像形成装置を提供することができた。
以下に、本発明を実施するための最良の形態を図6から図17に基づいて説明する。た
だし、これらは一実施形態にすぎず、本発明の特許請求の範囲を限定するものではない。
図6は、本実施形態に係る画像形成装置の側面図の概略である。画像形成装置には、矢
印A方向に回転する像担持体1に、帯電装置21、露光装置22、現像装置23、転写装
置24、クリーニングブレード2によって除去するクリーニング装置25と除電装置26
が備えられている。また、記録材Pが矢印B方向に搬送される下流側には、記録材Pに転
写されたトナー像を定着させるための、図示しない定着装置が配置されている。
像担持体1は、アルミニウム基体の外周面に有機感光体からなる感光層を形成したもの
を用い、その表層がポリカーボネート製のもので、オイラーベルト法の測定による摩擦係
数μが0.3≦μ≦0.6の範囲内のものである。帯電装置21は、像担持体1表面を一
様に帯電するものである。露光装置22は、帯電された像担持体1表面に静電潜像を形成
するものである。現像装置23は、静電潜像にトナーを付着させて現像するものである。
転写装置24は、像担持体1表面に付着したトナーを、記録材Pに転写するものである。
クリーニング装置25は、像担持体1表面に残留した転写残トナーを、クリーニングブレ
ード2によって除去するものである。除電装置26は、像担持体1表面に残留した電荷を
光を当てて除去するものである。
図7の(a)は、実際の球形トナー粒子投影形状の周囲長をR1、その粒子投影面積をSとしたときの図で、(b)は、(a)の粒子投影面積Sと同じ面積Sの円の周囲長をR2としたときの図で、R2/R1の平均値を円形度としている。「円形度」とは、フロー式粒子像分析装置FPIA−2000(東亜医用電子株式会社製)を用いてR1とR2を測定し、R2/R1を求め、その平均値を円形度としたものである。
本実施形態では、円形度が0.98以上の球形トナーを使用している。球形トナーは、従来から広く用いられている粉砕法により形状がひずんだ粉砕トナーを加熱処理等して球形化したものや、重合法により製造されたトナーなどを用いることができ、その製造方法に限定されない。
図8は、本実施形態に係る二層の異なる材質からなるクリーニングブレード2の断面図
である。像担持体1と接触する側を第一層、ブレード支持部材3と接合する側を第二層と
したとき、第一層の厚みをL1、第二層の厚みをL2としている。
図9は、図8のクリーニングブレード2を像担持体1に接触させ、像担持体1を矢印A
の方向へ回転させしたときのブレード先端部の変形状態を示した断面図である。
図10は、図9を全体から見た概略図である。
図11は、実際にクリーニングブレード2が球形トナーをクリーニングしている様子を
示した図である。像担持体1が矢印Aの方向へ回転すると、ブレード先端面の一部が像担
持体1表面と接触した状態になる。その接触幅L3としたとき、第一層ブレード部材の先
端面の厚みL1以上となるように初期接触角度θを決めている。第一層を像担持体と接触
させ、第二層で残留物を除去する構成にして、ブレード部材が、像担持体に及ぼす作用と
残留物に及ぼす作用とを分離させている。
図12は、本実施形態に係るクリーニングブレード2を像担持体1に接触させたときの
軸方向から見た図である。クリーニングブレード2は、ブレード先端部が像担持体1の回
転方向Aに対してカウンタ方向に接触するように配置され、ブレード支持部材3に接着さ
れている。このときの初期接触角はθであり、かつ、像担持体1に対する食い込み量はd
である。
以上の図6から図12の実施形態に基づき、本発明者らは、種々の実験を行った結果、
球形トナーを良好にクリーニングすることができる、最適なクリーニングブレード2の材
質及びブレード部材と像担持体との接触条件を得た。以下に実験例を示して本発明をさら
に詳しく説明するが、本発明はこれらの実験例のみに限定されるものではない。
本実験例の主たる実験条件は、摩擦係数μが0.4≦μ≦0.5範囲内の像担持体1を
使用し、クリーニングブレード2の自由端部分の長さt2は7.0mm、像担持体1に対
する初期接触角θは20度、食い込み量dは1.0mm、像担持体1の回転速度は100
mm/secに設定した。
本実験例の実験結果を、表1から表5に示す。なお、クリーニング性の評価は、画像面
積率が5%の横帯ベタ画像でA4版横の用紙に対応したトナー像を、像担持体1表面に作
成し、転写工程を経ないで、像担持体1表面に付着したトナーを、そのままクリーニング
ブレード2により除去したとき、残留したトナーの量を目視で確認したものである。球形
トナーをほぼ完全に除去できた場合を「○」、像担持体1表面にわずかでも球形トナーが
残留した場合を「×」として、クリーニング性を評価した。
表1および表2は、第二層ブレード部材の厚みL2を2000μm、JIS−A硬度を
80Hs、温度23℃における反発弾性率を20%と固定して、最適な第一層ブレード部
材の材質を実験により求めた結果である。
Figure 0004744153
表1の結果から、第一層ブレード部材の材質は、JIS−A硬度70Hs以下、温度2
3℃における反発弾性率が50%以上で、クリーニング性に優れることがわかった。
ただし、厚みL1は80μmに固定したままで、実験を行った。
Figure 0004744153
表2の結果から、第一層ブレード部材の厚みL1は50〜100μmで、クリーニング
性に優れることがわかった。このとき、図11に示すクリーニングブレード2のブレード
先端面と像担持体1との接触幅L3は、120μmだったので、第一層ブレード部材の厚
みL1以上となり、第一層ブレード部材は像担持体1表面の残留した球形トナーとは接触
していない。
表3および表4は、第一層ブレード部材の厚みL1を80μm、JIS−A硬度を60
Hs、温度23℃における反発弾性率を60%と固定して、最適な第二層ブレード部材の
材質を実験により求めた結果である。
Figure 0004744153
表3の結果から、第二層ブレード部材の材質は、JIS−A硬度70〜80Hs、温度
23℃における反発弾性率が10〜40%で、クリーニング性に優れることがわかった。
ただし、厚みL2は2000μmに固定したままで、実験を行った。
Figure 0004744153
表4の結果から、第二層ブレード部材の厚みL2は、1000〜2000μmで、クリ
ーニング性に優れることがわかった。
表5は、第一層ブレード部材の厚みL1を80μm、JIS−A硬度を60Hs、温度
23℃における反発弾性率を60%に、第二層ブレード部材の厚みL2を2000μm、
JIS−A硬度を80Hs、温度23℃における反発弾性率を20%に固定して、最適な
ブレード部材の線圧を実験により求めた結果である。
ここで、「線圧」とは、像担持体1とクリーニングブレード2が接触する部分に、厚さ
0.1mmのシート状センサを挟み込み、そのセンサ出力値から得られる接触部分に働く
荷重[g]を、その接触部分の像担持体1の軸方向長さ[cm]で除した値である。この
測定時には、ブレード先端面がスティック状態になるように、クリーニングブレード2を
像担持体1に接触させる。なお、シート状センサは、その内部に互いに直交する2つの方
向(行方向、列方向)へそれぞれ配列された多数の電極を有し、その表面がフィルム樹脂
で覆われたものである。これらの電極は、感圧抵抗性物質と電荷発生物質とが格子状に設
置されたものであり、その格子状の交点に外圧が加わると、その荷重に応じて抵抗値が変
化する。この抵抗値の変化は、行方向及び列方向へ流れる電流値の変化となって表示され
るため、その電流値から総荷重が求まる。
Figure 0004744153
表5の結果から、ブレード部材の線圧は、80〜120g/cmで、クリーニング性に
優れることがわかった。
次に、像担持体と少なくともクリーニング装置とを含んで一体に支持され、画像形成装
置本体から着脱自在なプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置及び
前記像担持体は、表層に架橋構造を有するバインダー樹脂を用いた保護層を設け、さらに
バインダー樹脂の構造中に電荷輸送材を有することを特徴とする画像形成装置の実施形態
を、図13から図17に基づいて説明する。
図13は、本実施形態に係るプロセスカートリッジの側面図の概略である。一般に、プ
ロセスカートリッジは、クリーニング装置25で回収した廃トナーを蓄えるスペースが必
要である。本実施形態では、球形トナーを用いることができるので、転写残トナーを少な
できることから、従来の粉砕トナーに比べて廃トナーの量を少なく抑えることができる。
したがって、プロセスカートリッジ内における廃トナーを蓄えるスペースを小さくでき、
よりコンパクトなプロセスカートリッジを実現できる。また、一般に、このような電子写
真方式の画像形成装置は、その構成が複雑で、これを構成する各装置の交換やメンテナン
スが困難である場合が多い。そこで、交換が必要となる像担持体、帯電手段、現像手段、
クリーニング装置等をプロセスカートリッジとして一体に結合して構成することにより、
ユーザーによる交換が可能になり、また、画像形成装置のメンテナンス性や利便性を向上
させることができる。
図14は、本実施形態に係るカラー画像形成装置全体の側面図の概略である。本実施形
態はプロセスカートリッジを用いたカラープリンタである。カラープリンタは、水平面上
に設置したときに、水平方向に長尺な状態となるように、支持ローラ30a、30bに張
架された中間転写ベルト27を備えている。中間転写ベルト27は、矢印Dの向きに表面
移動する。中間転写ベルト27における水平方向に延在する平面部分には、図13のプロ
セスカートリッジが4つ並んで配置されている。各プロセスカートリッジは、それぞれ異
なる色のトナーを用い、図中左側から順に、イエロー用プロセスカートリッジ28Y、マ
ゼンタ用プロセスカートリッジ28M、シアン用プロセスカートリッジ28C、ブラック
用プロセスカートリッジ28Kである。各プロセスカートリッジにおいて像担持体1の表
面に形成された各色トナー像は、各像担持体1に中間転写ベルト27を挟んで対向して配
置された一次転写装置29Y、29M、29C、29Kによって、形成される転写電界に
り、中間転写ベルト27上に一次転写される。このとき、ブラック用プロセスカートリッ
ジ28Kから図中左側から向かって、順次、中間転写ベルト27上に各色トナー像が互い
に重なり合うように一次転写される。これにより、中間転写ベルト27上には、各色のト
ナー像が互いに重なり合ったトナー像が形成される。この重ね合わせトナー像は、中間転
写ベルト27の表面移動に伴って、二次転写装置32と対向する二次転写領域へ搬送され
る。また、この二次転写領域には、重ね合わせトナー像の先端がこの領域へ進入するタイ
ミングに合わせて、図中矢印Eの向きに搬送される記録材33も進入してくる。そして、
二次転写装置32によって形成される転写電界によって、中間転写ベルト27上の重ね合
わせトナー像は、記録材33上に一括して二次転写される。このようにして、重ね合わせ
トナー像が転写された記録材33は、図示しない定着装置へ搬送され、ここで重ね合わせ
トナー像が定着された後、カラー像となって機外へ排出される。
図15は、図14において、中間転写ベルト27に代えて、記録材33を担持した状態
で移動する記録材搬送ベルト34を用いた別の実施形態図である。表面に記録材33を担
持した状態で移動する記録材搬送ベルト34を用いて、各プロセスカートリッジ28Y、
28M、28C、28Kの像担持体1上の各色トナーを、直接、記録材33上に重なり合
うように転写するものである。
図16は、図14において、ベルトクリーニング装置35を備えた、別の実施形態図で
ある。このカラープリンタは、中間転写ベルト27を用いて記録材33上に重ね合わせト
ナー像を転写したときに、二次転写後の像担持体としての中間転写ベルト27の表面部分
に残留した転写残トナーをクリーニングするベルトクリーニング装置35を備えている。
ベルトクリーニング装置35は、本発明のクリーニング装置25と同様の構成である。こ
のベルトクリーニング装置35は、支持ローラ30cによって巻き回されている中間転写
ベルト27の表面部分にクリーニングブレードが接触するように配置されている。本発明
のクリーニング装置25と同様の構成を有するベルトクリーニング装置35によれば、中
間転写ベルト27のようなベルト状の像担持体表面に付着した球形トナーも、高いクリー
ニング性をもってクリーニングすることが可能である。
図17は、本実施形態に係る像担持体1の層構成の断面図である。本実施形態の像担持
体としての感光体は、負帯電性の有機感光体であり、基層としての導電性支持体50の上
に、絶縁層である下引き層51、感光層としての電荷発生層52と電荷輸送層53、表面
保護層54の順に積層されている。なお、感光層は、電荷発生層52と電荷輸送層53と
からなる積層に限らず、単層でもよい。
導電性支持体50は、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すものを用いることが
できる。
電荷発生層52は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層には公知の電荷
発生物質を用いることができる。その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリス
アゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化
合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、ア
ズレニウム塩系染料等が広く用いられている。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上
混合して用いることも可能である。
電荷発生層52は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボー
ルミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体5
0上、あるいは下引き層51上に塗布し、乾燥することにより形成される。塗布液の塗工
法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコー
ト、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層52の膜厚は、0.01〜5μmが適当であるが、0.1〜2μmとするの
が好ましい。
電荷輸送層53は、電荷輸送物質及び結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これ
を電荷発生層52上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要に応じて、単独
あるいは2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質の量は、結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部が適当である
が、40〜150重量部とするのが好ましい。また、電荷輸送層53の膜厚は、解像度・
応答性の点から、25μm以下とするのが好ましい。下限値に関しては、使用するシステ
ム、特に、帯電電位等により異なるが、5μm以上とするのが好ましい。
感光層が単層の場合は、上述したように、電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂等を
適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを導電性支持体50上ないし、下引き層51上に塗
布、乾燥することによって形成できる。電荷輸送物質を含有させずに、電荷発生物質と結
着樹脂とから構成してもよい。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を
添加することもできる。
結着樹脂としては、前記電荷輸送層53で挙げた結着樹脂のほか、前記電荷発生層52
で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質を
使用することもできる。結着樹脂100重量部に対し、電荷発生物質の量は5〜40重量
部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましいが、さらに50〜150
重量部であればより好ましい。
感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともに、テトラヒドロフラン、ジ
オキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液
を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成でき
る。感光層の膜厚は、5〜25μmが適当である。
下引き層51は、一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して、耐溶剤性の高い樹脂であることが好ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。下引き層51には、モアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。また、これらの下引き層51は、上述の感光層のように、適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。
さらに、下引き層51には、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。このほか、Alを陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物や、SiO、SnO、TiO、ITO、CeO等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。また、このほかにも、公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は、0〜5μmが適当である。
表面保護層54は、架橋構造を有するバインダー樹脂を用いた保護層で、クリーニング
時の機械的磨耗を防止するために、像担持体1の最表層に設けられている。架橋構造の形
成に関しては、1分子内に複数個の架橋性官能基を有する反応性モノマーを使用し、光や
熱エネルギーを用いて架橋反応を起こさせ、3次元の網目構造を形成するものである。こ
の網目構造がバインダー樹脂として機能し、高い耐摩耗性を発揮するものである。
さらに、表面保護層54に、前記反応性モノマーとして、全部もしくは一部に電荷輸送
能力を有するモノマーを使用することは、電気的な安定性、耐刷性、寿命の観点から有効
な手段である。このようなモノマーを使用することにより、網目構造中に電荷輸送部位が
形成され、表面保護層54としての機能を十分に発揮することが可能となる。
電荷輸送能力を有する反応性モノマーとしては、同一分子中に電荷輸送性成分と加水分
解性の置換基を有する珪素原子とを少なくとも1つずつ以上含有する化合物、同一分子中
に電荷輸送性成分とヒドロキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分と
カルボキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とエポキシ基とを含有
する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とイソシアネート基とを含有する化合物等が挙
げられる。これら反応性基を有する電荷輸送性材料は、単独で用いても、2種類以上を併
用してもよいが、電荷輸送能力を有するモノマーには、トリアリールアミン構造を有する
反応性モノマーを使用するのが好ましい。これは、電気的・化学的安定性が高いこと、キ
ャリアの移動度が速いこと等の理由による。
これ以外に、塗工時の粘度調整、架橋型電荷輸送層の応力緩和、低表面エネルギー化や
摩擦係数低減などの機能付与の目的で、1官能及び2官能の重合性モノマー及び重合性オ
リゴマーを併用することができる。これらの重合性モノマー、オリゴマーは、公知のもの
が利用できる。
また、本発明においては、熱又は光を用いて正孔輸送性化合物の重合または架橋を行う
が、熱により重合反応を行う際には、熱エネルギーのみで重合反応が進行する場合と重合
開始剤が必要となる場合があるが、より低い温度で効率よく反応を進行させるためには、
開始剤を添加することが好ましい。光により重合させる場合は、光として紫外線を用いる
ことが好ましいが、光エネルギーのみで反応が進行することは極めてまれであり、一般に
は光重合開始剤が併用される。この場合の重合開始剤は、主に、波長400nm以下の紫
外線を吸収して、ラジカルやイオン等の活性種を生成し、重合を開始させるものである。
なお、本発明においては、上述した熱及び光重合開始剤を併用することも可能である。
一方、網目構造を有する電荷輸送層53は、耐摩耗性が高い反面、架橋反応時に体積収
縮が大きく、あまり厚膜化するとクラックなどを生じる場合がある。この場合には、表面
保護層54を積層構造とし、下層の感光層側には低分子分散ポリマーの保護層を使用し、
上層の表層側には架橋構造を有する保護層を形成しても良い。
このように、表層に非常に硬い保護層を設けた像担持体としての感光体を用いることに
より、感光層としての機能が損なわれないようにしたまま、クリーニング部材により感光
体膜が削られることを防止することができ、像担持体の長寿命化を図ることができる。
クリーニングブレード2を像担持体1に接触させたときの軸方向から見た図である。 図1において、静止した像担持体1にクリーニングブレード2を食い込み量dで接触させたときのブレード先端部の変形状態を示した断面図である。 図2において、像担持体1を矢印Aの方向へ回転させたときのブレード先端部の変形状態を示した断面図である。 図3において、スティック状態になったクリーニングブレード2のブレード先端面と像担持体1表面との接触部分から、球形トナーがすり抜ける様子を模式的に示した図である。 図4において、ブレード先端部が変形前の状態に戻ろうとした結果、スリップ状態になったブレード部分Iとスティック状態が維持されたブレード長手方向の両側部分を示した図である。 本実施形態に係る画像形成装置の側面図の概略である。 (a)は実際の球形トナー粒子投影形状の周囲長をR1、その粒子投影面積をSとしたときの図で、(b)は(a)の粒子投影面積Sと同じ面積Sの円の周囲長をR2としたときの図で、R2/R1の平均値を円形度としている。 本実施形態に係る二層の異なる材質からなるクリーニングブレード2の断面図である。 図8のクリーニングブレード2を像担持体1に接触させ、像担持体1を矢印Aの方向へ回転させしたときのブレード先端部の変形状態を示した断面図である。 図9を全体から見た概略図である。 実際にクリーニングブレード2が球形トナーをクリーニングしている様子を示した図である。 本実施形態に係るクリーニングブレード2を像担持体1に接触させたときの軸方向から見た図である。 本実施形態に係るプロセスカートリッジの側面図の概略である。 本実施形態に係るカラー画像形成装置全体の側面図の概略である。 図14において、中間転写ベルト27に代えて、記録材33を担持した状態で移動する記録材搬送ベルト34を用いた別の実施形態図である。 図14において、ベルトクリーニング装置35を備えた別の実施形態図である。 本実施形態に係る像担持体1の層構成の断面図である。
符号の説明
1 像担持体
2 クリーニングブレード
2a 下流側側面
2b 下流側縁部
3 ブレード支持部材
21 帯電装置
22 露光装置
23 現像装置
24 転写装置
25 クリーニング装置
26 除電装置
27 中間転写ベルト
28C、28M、28Y、28K プロセスカートリッジ
29C、29M、29Y、29K 一次転写装置
30a、30b、30c 支持ローラ
32 二次転写装置
33 記録材
34 記録材搬送ベルト
35 ベルトクリーニング装置
50 導電性支持体
51 下引き層
52 電荷発生層
53 電荷輸送層
54 表面保護層

Claims (12)

  1. 像担持体表面に残留したトナー等の残留物を、ブレード部材が弾性材で形成されたクリーニングブレードによって除去するクリーニング装置において、
    前記クリーニングブレードは、ブレード先端部が、像担持体が略垂直方向に移動する位置に、且つ、像担持体の回転方向に対してカウンタ方向に、上方から接触するように配置され、ブレード部材は、二つの異なる材質からなる二層構造とし、
    像担持体を回転させたときに像担持体の下流側で接触する第一層ブレード部材と、像担持体の回転方向の上流側で接触する第二層ブレード部材から成り、第一層ブレード部材の硬度を第二層ブレード部材の硬度よりも低くした
    ことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 前記第一層ブレード部材は、ブレード先端部が像担持体の回転方向に引っ張られることで、第一層ブレード部材の先端面が像担持体と接触し、その接触幅が第一層ブレード部材の先端面の厚み以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載のクリーニング装置。
  3. 前記第二層ブレード部材は、像担持体表面の残留物と接触し、残留物を除去する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のクリーニング装置。
  4. 前記第一層ブレード部材の反発弾性率は、前記第二層ブレード材質の反発弾性率よりも高くした
    ことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のクリーニング装置。
  5. 前記第一層ブレード部材は、厚みが50〜100μm、材質がJIS−A硬度70Hs以下、温度23℃における反発弾性率が50%以上である
    ことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のクリーニング装置。
  6. 前記第二層ブレード部材は、厚みが1000〜2000μmで、材質がJIS−A硬度70〜80Hs、温度23℃における反発弾性率が10〜40%である
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のクリーニング装置。
  7. 前記ブレード部材と前記像担持体との接触部分の線圧は、80〜120g/cmである
    ことを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載のクリーニング装置。
  8. 少なくとも像担持体を一体に支持し、画像形成装置に着脱可能なプロセスカートリッジにおいて、
    さらに、請求項1ないし7のいずれかに記載のクリーニング装置を有する
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. 電子写真方式の画像形成装置において、
    請求項8のプロセスカートリッジを有する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  10. 前記画像形成装置は、像担持体と少なくともクリーニング装置とを含んで一体に支持され、画像形成装置本体から着脱自在なプロセスカートリッジを有する
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記像担持体は、転写材の搬送体、あるいは複数のトナーを重ね合わせる中間転写体である
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記像担持体は、表層に架橋構造を有するバインダー樹脂を用いた保護層を設け、さらに、保護層に電荷輸送能力がある反応性モノマーを有する
    ことを特徴とする請求項10又は11に記載の画像形成装置。
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