JP6127737B2 - 清掃部材製造方法 - Google Patents

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本発明は、清掃部材製造方法に関する。
従来、電子写真方式の画像形成装置として、いわゆるクリーニングブレードを用いて像保持体の表面から転写残トナーなどを除去する画像形成装置が知られている。
例えば特許文献1には、クリーニングブレードの表面に潤滑粒子を被覆させることで摩擦を低減させる技術が開示されている。
また、特許文献2には、クリーニングブレードの表面に炭素をプラズマ重合して低摩擦層を形成する技術が開示されている。
また、特許文献3には、潤滑剤を含有する層と含有しない層との2層構造となったクリーニングブレードが開示されている。
特開平04−212190号公報 特開平09−160457号公報 特開平10−214009号公報
本発明は、清掃時の姿勢が安定な清掃部材を製造する清掃部材製造方法を提供することを目的とする。
請求項に係る清掃部材製造方法は、
清掃対象の表面に存在する不要物をその清掃対象から掻き落とす清掃部材の主材料とな
る流動体を回転している中空の回転体の中に連続的に流し込む流し込み工程と、
前記流し込み工程で流し込まれている前記流動体に、前記清掃部材の摩擦係数を低下さ
せる添加材料を添加する添加工程であって、該流し込み工程の開始期における該添加材料
の添加量の逓増、および、該流し込み工程の終了期における該添加材料の添加量の逓減の
うち少なくとも一方を行う当該添加工程と、
前記回転体内の流動体を固化することで円筒体を形成する円筒体形成工程と、
前記円筒体形成工程で形成された円筒体を、該円筒体の内側と外側とのうち、前記逓増
あるいは前記逓減が行われた側が上記清掃対象との対向側となるように前記清掃部材に加
工する加工工程と、
を経ることを特徴とする。
請求項に係る清掃部材製造方法によれば、本工程を経ない場合に較べ、上記清掃部材
を容易に製造することが出来る。
本発明の画像形成装置の一実施形態に相当するプリンタの概略構成図である。 クリーニングブレードの先端部分を示した拡大図である。 クリーニングブレードの初期姿勢を示した図である。 安定時のクリーニングブレードの姿勢を示した図である。 クリーニングブレードの製造に用いられる遠心成形装置を示した図である。 クリーニングブレードの製造工程を示した図である。 添加量の変化の具体例を示した図である。
本発明の実施形態について、以下図面を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の一実施形態に相当するプリンタの概略構成図である。
図1に示すプリンタ1は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(K)の各色のトナーを用いる各画像形成エンジン10Y,10M,10C,10Kを並列的に配置してなるタンデム型のカラープリンタである。このカラープリンタによれば、単色の画像をプリントすることができるほか、4色のトナー像からなるフルカラーの画像をプリントすることができる。トナーカートリッジ18Y,18M,18C,18Kには、YMCK各色のトナーが収容されている。
4つの画像形成エンジン10Y,10M,10C,10Kは、ほぼ同様の構成を有しているため、これらを代表してイエローに対応する画像形成エンジン10Yを取り上げて説明する。画像形成エンジン10Yは、感光体ドラム11Y、帯電装置12Y、露光装置13Y、現像装置14Y、一次転写装置15Y、および感光体クリーナ16Yを備えている。画像形成エンジン10Yのうち、感光体ドラム11Y、帯電装置12Y、現像装置14Y、および感光体クリーナ16Yは、プロセスカートリッジCRに備えられている。プロセスカートリッジCRは、プリンタ1の本体に対し着脱自在に装着される。
感光体ドラム11Yは円筒状の基体表面に感光層が設けられたものであり、表面に形成される像を保持して円筒の軸周りである矢印A方向に回転する。帯電装置12Y、露光装置13Y、現像装置14Y、一次転写装置15Y、および感光体クリーナ16Yは、感光体ドラム11Yの周囲に矢印Aの向きの順に配置されている。
帯電装置12Yは、矢印A方向に回転駆動される感光体ドラム11Yの表面を帯電させる装置である。露光装置13Yは、感光体ドラム11Yの表面を露光光で露光して、感光体ドラム11Yの表面に静電潜像を形成する装置である。イエローの画像形成エンジン10Yでは露光装置13Yが、プリンタ1外部から供給される画像信号のうちのイエローに対応する画像信号に応じて変調されたレーザ光を発光し、そのレーザ光で感光体ドラム11Yを走査する。
現像装置14Yは、現像剤を用いて感光体ドラム11Yの表面に形成された静電潜像を現像し、感光体ドラム11Yの表面にトナー像を形成する。より詳細には、現像装置14Yにはトナーカートリッジ18Yからトナーが供給され、現像装置14Yは、磁性キャリアとトナーが混合された現像剤を撹拌することでトナーおよび磁性キャリアを帯電し、帯電したトナーで感光体ドラム11Y表面を現像する。イエローの画像形成エンジン10Yではトナーカートリッジ18Yからイエローのトナーが供給され、現像によってイエローのトナー画像が形成される。
一次転写装置15Yは、中間転写ベルト30を挟んで感光体ドラム11Yに対向した位置に配置されたロールである。一次転写装置15Yは、感光体ドラム11Yに対する電圧が印加されることで、感光体ドラム11Y上のトナー像を中間転写ベルト30に転写する。
感光体クリーナ16Yは、感光体ドラム11Yの表面に突き当てられた硬質ゴム製のクリーニングブレード161Yを備えており、このクリーニングブレード161Yにより、感光体ドラム11Yの表面の、一次転写装置15Yで転写が行われた部分に残ったトナー等の不要物を掻き落とすことによって、感光体ドラム11Yの表面を清掃する。
プリンタ1には、中間転写ベルト30、定着装置60、用紙搬送装置80、および制御装置100も備えられている。中間転写ベルト30は、ベルト支持ロール31〜35に架け渡された無端のベルトである。中間転写ベルト30は、画像形成エンジン10Y,10M,10C,10K、および二次転写装置50を経由する矢印Bの方向に循環移動する。中間転写ベルト30には、画像形成エンジン10Y,10M,10C,10Kから各色のトナー像が、互いに重なり合うタイミングで転写される。中間転写ベルト30は、このように各色が重なり合ってカラー画像となったトナー像を保持しながら移動する。
二次転写装置50は、ベルト支持ロール31〜35の一つであるバックアップロール34との間に中間転写ベルト30および用紙Pを挟んで回転するロールである。二次転写装置50は、トナーの帯電極性とは逆極性の電圧が印加されることで、中間転写ベルト30上のトナー像を用紙Pに転写する。
用紙搬送装置80は、用紙収容器Tに収容された用紙Pを取り出す取出ロール81、取り出された用紙Pを搬送する搬送ロール82、用紙Pを二次転写装置50に搬送するレジストレーションロール84、および、用紙Pを外部に排出する排出ロール86を備えている。用紙搬送装置80は、用紙Pを、二次転写装置50および定着装置60を経由する用紙搬送路Rに沿って搬送する。レジストレーションロール84は、用紙Pを、中間転写ベルト30から用紙P上にトナー像が転写されるタイミングに合うように、二次転写装置50に送り込む。トナー像が転写された用紙Pは二次転写装置50から定着装置60に搬送される。
定着装置60は、トナー像を用紙P上に定着させる装置である。定着装置60は、加熱ロール61および加圧ロール62を備えており、加熱ロール61内には加熱器が配置されている。加熱ロール61および加圧ロール62は、定着前の未定着トナー像を保持して搬送されてきた用紙Pをさらに搬送する方向にそれぞれが回転しその用紙Pを互いに間に挟んで加熱および加圧する。定着装置60でこのようにして未定着トナー像が用紙P上に定着されると、その用紙Pがさらに搬送方向下流側に送り出され、排出ロール86によってプリンタ1の外部に排出される。
二次転写装置50による転写後、中間転写ベルト30に残留したトナーは、ベルトクリーナ90によって除去される。このベルトクリーナ90も、硬質ゴム製のクリーニングブレード91を中間転写ベルト30の表面に突き当てて残留トナーや紙粉等といった不要物を中間転写ベルト30から掻き落とす。
制御装置100は、このプリンタ1の全体の制御を担っている。
上述したように、このプリンタ1に備えられている感光体クリーナ16Y,16M,16C,16Kおよびベルトクリーナ90は、ゴムのクリーニングブレード161Y,161M,161C,161K,91を用いて清掃対象の感光体ドラム11Y,11M,11C,11Kや中間転写ベルト30から不要物を掻き落とすものである。
感光体クリーナのクリーニングブレード161Y,161M,161C,161Kおよびベルトクリーナのクリーニングブレード91のそれぞれは、本発明の清掃部材の一実施形態に相当する。感光体クリーナのクリーニングブレード161Y,161M,161C,161Kとベルトクリーナのクリーニングブレード91とではクリーニングの対象が互いに異なっているので、対象などに会わせた互いに別種類のクリーニングブレードであっても良いが、本実施形態では、部品共通化によるコスト抑制のため、共通のクリーニングブレード161Y,161M,161C,161K,91が採用されている。
感光体クリーナのクリーニングブレード161Yに対し、感光体ドラム11Yは本発明にいう像保持体および清掃対象の一例に相当し、帯電装置12Yと露光装置13Yと現像装置14Yとを合わせたものが本発明にいう像形成機の一例に相当し、一次転写装置15Yは本発明にいう転写機の一例に相当する。
一方、ベルトクリーナ90のクリーニングブレード91に対して中間転写ベルト30は本発明にいう像保持体および清掃対象の一例に相当し、各画像形成エンジン10Y,10M,10C,10Kは本発明にいう像形成機の各一例に相当し、二次転写装置50は本発明にいう転写機の一例に相当する。
以下では、各クリーニングブレードを代表して感光体クリーナのクリーニングブレード161Yを取り上げて説明する。
図1には、クリーニングブレード161Yの端面が示されているが、クリーニングブレード161Yは感光体ドラム11Yの長さ方向(即ち図の奥行き方向)に長尺な板状の部材である。図1に示されているクリーニングブレード161Yの端面は長方形となっていて、その長方形の長辺に沿う方向が、長尺な板の幅方向という事になり、長方形の短辺に沿う方向が、長尺な板の厚さ方向という事になる。そして、図1に示されているように、クリーニングブレード161Yは、板の幅方向の一方側で感光体クリーナの筐体に固定されていて、幅方向の他方側が感光体ドラム11Yに向けて突き出している。感光体ドラム11Yに向けて突き出している側を以下では先端側と称する。
また、クリーニングブレード161Yは、先端側に位置し感光体ドラム11Yの長さ方向に延びた一辺(エッジ)で感光体ドラム11Yの表面に接触し、その一辺(エッジ)で不要物を掻き落とす。このように一辺で感光体ドラム11Yに接触しているので、クリーニングブレード161Yの表裏面のうちの一方が感光体ドラム11Yに対向し、他方は感光体ドラム11Yに背を向けた状態となる。クリーニングブレード161Yの表裏面のうち感光体ドラム11Yに対向している方の面を以下では対向面と称する。
図2は、クリーニングブレードの先端部分を示した拡大図である。
本実施形態で採用されているクリーニングブレード161Yは、図2のパート(A)に示すような2層構造を有している。クリーニングブレード161Yの表裏面のうち、図の右側に位置するのが対向面201aであり、図の左側に位置するのは背面202aである。クリーニングブレード161Yが有する2層のうち、対向面201aを含む層は対向層201であり、背面202aを含む層は背面層202である。本実施形態では、対向層201の厚さが0.5mmで、背面層202の厚さが1.9mmとなっている。
対向層201は、主材料のウレタンゴム203に添加材料として無機の粒子204が添加されたものとなっている。そして、対向層201の図の右下に位置する角が感光体ドラムの表面に接触して不要物を掻き落とす。ウレタンゴム203に添加されている無機の粒子204は、クリーニングブレード161Yと感光体ドラムとの摩擦係数(即ち対向層201と感光体ドラムとの摩擦係数)を低減する役目を有していて、対向層201中での粒子204の添加濃度は、対向面201a側ほど低濃度で、背面202a側ほど高濃度となっている。言い換えると、対向面201aから背面202a側へ向かうにつれて粒子204の添加量が逓増している。本実施形態の場合、対向面201aから300μmの辺りで添加量が最大に達している。
粒子204の添加量が逓増していることにより、対向層201と感光体ドラムとの摩擦係数は、対向面201aから背面202a側へ向かうにつれて逓減している。この対向層201が、本発明にいう対向部分の一例に相当し、無機の粒子は本発明にいう添加材料の一例に相当する。この無機の粒子は、後述する遠心成形法などによってクリーニングブレードを成形する場合に主材料中で滑らかな濃度勾配で分散させることが容易であるため、本発明にいう添加材料として好適である。無機の粒子以外に本発明にいう添加材料として採用され得る材料としては、例えば、ポリフッ化ビニリデンPVDF(熱可塑性フッ素重合体)や、フェノール樹脂などに代表される熱硬化性樹脂や、トスバールなどに代表されるシリコーン微粒子や、硬質多孔性炭素材料RBCなどが考えられる。
対向層201に対して背面層202は、クリーニングブレード161Yのヘタリなどに対してウレタンゴムよりも強い種類のゴムで形成されている。なお、対向層201がヘタリなどに対して充分に耐久性を有した材料で形成される場合には、図2のパート(B)に示すように、クリーニングブレード161Yが対向層201のみを有した単層構造もあり得る。また、後述するように、添加材料を用いなくても対向層201の材料自体を、対向面201aから背面202a側へ向かうにつれて変化させることで感光体ドラムとの摩擦係数が逓減している状態に成形しても良い。その場合には対向層201は添加材料を含まない物となる。
図2のパート(A)に示した本実施形態のクリーニングブレード161Yにおける清掃時の姿勢について次に説明する。
図3は、クリーニングブレードの初期姿勢を示した図であり、図4は、安定時の姿勢を示した図である。
図3に示すように、クリーニングブレード161Yは対向層201の角で感光体ドラム11Yの表面に接触している。感光体ドラム11Yが図の矢印D方向に回転すると、クリーニングブレード161Yは感光体ドラム11Y表面との摩擦によって引き込まれて湾曲する。その結果、対向層201および背面層202の弾性力によって、クリーニングブレード161Yを戻そうとする力が強くなる。
図4に示すようにクリーニングブレード161Yが引き込まれていくと、対向層201が約200μm引き込まれた辺りで、クリーニングブレード161Yと感光体ドラム11Y表面との摩擦力と、対向層201および背面層202の弾性力とがバランスしてクリーニングブレード161Yの姿勢が安定する。クリーニングブレード161Yと感光体ドラム11Y表面との摩擦力は、画像パターンや感光体ドラム11Yの空回転や放電ストレスや温湿度環境などといった様々な要因によって変動が生じるので、クリーニングブレード161Yの姿勢を乱す恐れがある。しかし、ここに示したクリーニングブレード161Yは、上述したように対向層201と感光体ドラムとの摩擦係数が、対向面201aから背面202a側へ向かうにつれて逓減しているため、クリーニングブレード161Yの引き込みが増すと摩擦力が下がり弾性力によって姿勢が戻る事になる。つまり、摩擦係数が、対向面201aから背面202a側へ向かうにつれて逓減しているクリーニングブレード161Yは清掃時の姿勢が自ずと安定するという事になる。この結果、清掃性も安定し、姿勢の乱れに伴うクリーニングブレード161Yの欠けも防止される。また、クリーニングブレード161Yや感光体ドラム11Yの摩耗も抑制されるため長寿命化にも寄与することとなる。
なお、ここに示したクリーニングブレード161Yは、表面処理による摩擦の調整ではなく、対向層201としての摩擦係数が、対向面201aから背面202a側へ向かうにつれて逓減しているため、使用によってクリーニングブレード161Yが摩耗しても、上述した安定な姿勢が保たれる。また、姿勢の安定化のためには、摩擦係数の分布が滑らかであることが望ましいが、上述したように本実施形態のクリーニングブレード161Yでは添加材料として無機の粒子が採用されていることにより対向層201中で滑らかな濃度勾配で粒子が分散されており、その結果として摩擦係数の滑らかな分布が実現されている。
以下、クリーニングブレードの製造方法について説明する。
図5は、クリーニングブレードの製造に用いられる遠心成形装置を示した図である。
遠心成形装置300には、保温層301が最外周に設けられている。そして、遠心成形装置300は、保温層301の内側を通る加熱用流体の通路302を有している。この通路302を加熱用流体が流れることにより、加熱ジャケット304内が加熱される。
加熱ジャケット304の開口が蓋303で適宜に閉じられることにより、加熱ジャケット304内の温度が保たれる。
加熱ジャケット304の内部には円筒型305が収納されていて、加熱ジャケット304の底部を貫通した回転軸306の一端が円筒型305の底部に固定されている。回転軸306はモータ307の駆動力で回転し、その回転軸306の回転に伴って円筒型305も加熱ジャケット304内で回転する。
円筒型305が回転している状態で、流動状態にあるポリウレタンゴムの材料を円筒型305の内部に流し込むことにより、材料は円筒型305の内壁に沿って円筒形状に広がる。
図6は、クリーニングブレードの製造工程を示した図である。
ここで一例として説明する製造工程では、遠心成形装置300の円筒型の内面に接触する側が、上述した対向面側となることを前提として説明する。
製造工程の最初は、遠心成形装置300の円筒型が回転している状態で、エステル系ポリオールとジイソシアネートとの混合物(即ちポリウレタンゴムの材料)を主材料410として遠心成形装置300の円筒型内に流し込んでいく(ステップS10)。このように主材料410を流し込みながら、その主材料410中に添加材料420としてここでは無機の粒子を添加していく(ステップS20)。しかも、主材料410の流し込みの最中に添加材料420の添加量を次第に変化させる。添加量の変化の具体例は後で詳述するが、これらのステップS10,S20により、図2に示すクリーニングブレード161Yの対向層201に相当する部分が円筒型内で形成される。その後、円筒型内に背面層202の材料が流し込まれて背面層202に相当する部分が円筒型内で形成されるが、この工程については図示が省略されている。
添加材料420の添加量が変化させられながら主材料410が流し込まれた後は、遠心成形装置300の円筒型を回転させたままで、例えば150度で1時間といった保温状態を経ることにより、円筒型内でポリウレタンゴムが円筒状に固化する(ステップS30)。このような円筒状のポリウレタンゴム430を円筒型から取り出して平らに切り開く(ステップS40)とシート状のポリウレタンゴム440が得られる。このシート状のポリウレタンゴム440を定盤上で例えば110度で10時間といった保温状態に置くことにより、ポリウレタンゴム440の硬化が完了する。その後、シート状のポリウレタンゴム440をブレード状に分割し(ステップS50)、必要に応じて背面側に保持部材を貼り付けるなどの加工を施すことにより、図2に示すクリーニングブレード161Yが製造される。
上述したステップS10が、本発明にいう流し込み工程の一例に相当し、上述したステップS20が、本発明にいう添加工程の一例に相当する。また、上述したステップS30が、本発明にいう円筒体形成工程の一例に相当し、上述したステップS40,S50などを合わせた工程が、本発明にいう加工工程の一例に相当する。
次に、上述したステップS20における添加量の変化の具体例について説明する。
図7は、添加量の変化の具体例を示した図である。
図7の横軸は、遠心成形装置の円筒型の内面からの距離、即ち上述した対向面に相当する、図6に示す円筒状のポリウレタンゴム430の外周面からの距離を表しており、この距離は、円筒型にポリウレタンゴムの材料を流し始めた時点(即ち図6のステップS10の開始時点)からの経過時間に対応している。
図7の縦軸は、図6に示す円筒状のポリウレタンゴム430における添加材料の含有量を表しており、この含有量は、上述したステップS20における添加量に対応している。
図7のパート(A)に示された例では、円筒型に対しポリウレタンゴムの材料の流し込みを開始してから添加材料の添加量が線形的に逓増し、対向面からの距離が200μmを超えて約300μmに到達する辺りまで線形的な逓増が続き、その辺りで添加量が一定となる。このような線形的な添加量の逓増により、対向面から背面側に向かうにつれて摩擦係数が線形的に逓減する対向層が得られる。
このパート(A)に示されたように添加量が逓増している期間が、本発明にいう流し込み工程の開始期の一例に相当する。
図7のパート(B)に示された例では、円筒型に対しポリウレタンゴムの材料の流し込みを開始してから添加材料の添加量が非線形的に逓増しており、特に、対向面からの距離が200μmを超えると添加量の増加が急激となる。そして、このパート(B)の例でも、対向面からの距離が約300μmに到達する辺りで添加量が一定となる。このような非線形的な添加量の逓増により、対向面から背面側に向かうにつれて摩擦係数が非線形的に逓減する対向層が得られる。
このパート(B)に示されたように添加量が逓増している期間も、本発明にいう流し込み工程の開始期の一例に相当する。
図7のパート(C)に示された例では、円筒型に対しポリウレタンゴムの材料の流し込みを開始してから添加材料の添加量が逓増し、対向面からの距離が200μmに達すると今度は添加量が逓減する。但し、対向面からの距離が約300μmに到達する辺りまでは高い添加量が保たれている。このパート(C)の例では、本発明にいう対向部分の一例に相当するのは対向層の全体ではなくて、対向面からの距離が200μm以下の層状部分が対向部分の一例に相当する。
このパート(C)に示された例の場合には、添加量が逓増してピークに達するまでの期間が、本発明にいう流し込み工程の開始期の一例に相当する。
以上説明したような逓増パターンが採用されることにより、対向面から背面側に向かうにつれて摩擦係数が逓減するクリーニングブレードが容易に得られる。
なお、添加材料を用いないで対向層201の材料自体を変化させることで、対向面から背面側に向かうにつれて摩擦係数が逓減するクリーニングブレードを得る場合には、次のような製造方法となる。即ち、図6に示すステップS20が存在せず、ステップS10では、最初に分子量が低い(即ち柔らかい)ポリウレタン材料を成形ドラムに流し込み、徐々に分子量が高い(即ち堅い)ポリウレタン材料に変更しながら流し込んでいく。その後の各ステップS30,S40,S50は上記同様のステップとなる。
また、図6に示す円筒状のポリウレタンゴム430の内周面を上述した対向面にする場合には、図7に例示したような逓増パターンとは逆パターンの逓減パターンで、図6に示すステップ10の終了期に添加材料が逓減されることにより、対向面から背面側に向かうにつれて摩擦係数が逓減するクリーニングブレードが得られることとなる。
なお、上述した実施形態の説明では、本発明の画像形成装置の一例としてタンデム型のカラープリンタを示したが、本発明の画像形成装置は、リボルバ型のカラープリンタに応用されても良く、モノクロプリンタに応用されても良く、ファクシミリやコピーや複合機などに応用されても良い。
また、上述した実施形態の説明では、本発明にいう転写機の一例として、帯電ロールが用いられたいわば接触型の転写機が示されているが、本発明にいう転写機は、スコロトロンやコロトロンが用いられたいわば非接触型の転写機であっても良い。
1 プリンタ
10Y,10M,10C,10K 画像形成エンジン
11Y 感光体ドラム
12Y 帯電装置
13Y 露光装置
14Y 現像装置
15Y 一次転写装置
16Y 感光体クリーナ
161Y クリーニングブレード
30 中間転写ベルト
31〜35 ベルト支持ロール
50 二次転写装置
60 定着装置
80 用紙搬送装置
90 ベルトクリーナ
91 クリーニングブレード
201 対向層
202 背面層
204 無機の粒子
300 遠心成形装置
410 主材料
420 添加材料

Claims (1)

  1. 清掃対象の表面に存在する不要物を該清掃対象から掻き落とす清掃部材の主材料となる
    流動体を回転している中空の回転体の中に連続的に流し込む流し込み工程と、
    前記流し込み工程で流し込まれている前記流動体に、前記清掃部材の摩擦係数を低下さ
    せる添加材料を添加する添加工程であって、該流し込み工程の開始期における該添加材料
    の添加量の逓増、および、該流し込み工程の終了期における該添加材料の添加量の逓減の
    うち少なくとも一方を行う当該添加工程と、
    前記回転体内の流動体を固化することで円筒体を形成する円筒体形成工程と、
    前記円筒体形成工程で形成された円筒体を、該円筒体の内側と外側とのうち、前記逓増
    あるいは前記逓減が行われた側が前記清掃対象との対向側となるように前記清掃部材に加
    工する加工工程と、
    を経ることを特徴とする清掃部材製造方法。
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