JP5187621B2 - クリーニング装置、並びにこれを用いたプロセスユニット及び画像形成装置 - Google Patents

クリーニング装置、並びにこれを用いたプロセスユニット及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、複写機、ファックス、プリンタ等に用いられるクリーニング装置に係り、詳しくは、トナーが付着した被清掃体表面上のトナーを弾性クリーニングブレードによって除去するクリーニング装置に関するものである。さらに、このクリーニング装置を備えたプロセスユニット及び画像形成装置に関するものである。
従来、電子写真式の画像形成装置では、潜像担持体や中間転写体などのトナー像担持体について、記録体や他の像担持体へトナー像を転写した後の表面に付着した不必要な転写残トナーはクリーニング装置によって除去している。
このクリーニング装置のクリーニング部材として、一般的に構成を簡単にでき、クリーニング性能も優れていることから、クリーニングブレードを用いたものがよく知られている。このクリーニングブレードとしては、ポリウレタンゴムなどの弾性材料からなり、その基端を支持部材で支持して先端稜線部を像担持体の周面に押し当て、像担持体上に残留するトナーをせき止めて掻き落とし除去するものである。
クリーニングブレードの像担持体と対向する面をブレード下面、反対側の面をブレード上面、そしてブレードの先端の面をブレード先端面と呼ぶとする。このとき、像担持体と接触する先端稜線部は、ブレード下面とブレード先端面とによって形成される。ブレード先端面はブレード下面及びブレード上面に対して直角である方がブレードを作成する上で加工しやすい。よって、先端稜線部を形成する角としては加工の容易さから直角であるものが一般的である。
図24に先端稜線部が直角であるクリーニングブレードの概略図を示す。図24(a)はクリーニングブレード2の全体図で、図24(b)はクリーニングブレード2が像担持体である感光体1に当接する先端稜線部21の近傍である図24(a)中の領域Cの拡大図である。
先端稜線部21が直角で図中矢印D方向に表面移動する感光体1に当接すると、感光体1との摩擦力により矢印D方向に引っ張られ、図24(b)に示すように先端稜線部21でのめくれが大きくなってしまう。
めくれが大きくなるとクリーニングブレード2と感光体1表面との矢印D方向の当接長さが長くなり、クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積が広くなる。クリーニングブレード2から感光体1に対して所定の荷重がかかるように設定しても、クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積が広いと、荷重が分散して単位面積当たりの圧力(以下、面圧と呼ぶ)が低下する。面圧が低いと当接部でのトナーのすり抜けを十分に防止することができず、クリーニング不良の原因となる。
ここで面圧を高めるためにクリーニングブレード2の感光体1に対する荷重を増加させると、感光体1が表面移動するトルクが大きくなり、駆動系への負担が大きくなるという問題が生じる。
上述のめくれが大きくなることに起因する問題に対して、クリーニングブレードの先端稜線部の角度を鈍角にすることにより改善することができる。
図25に先端稜線部が鈍角であるクリーニングブレードの概略図を示す。図25(a)はクリーニングブレード2の全体図で、図25(b)は図25(a)中の領域Cの拡大図である。
先端稜線部21が鈍角であると感光体1との摩擦力により矢印D方向に引っ張られても、直角である場合に比べて変形しにくく、図25(b)に示すように先端稜線部21でのめくれは小さくなる。
めくれが小さくなるとクリーニングブレード2と感光体1表面との矢印D方向の当接長さが短くなり、クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積も狭くなる。クリーニングブレード2と感光体1表面とが当接する面積が狭いと、クリーニングブレード2から感光体1に対して先端稜線部21が直角の場合と同じ荷重がかかっていても、先端稜線部21が直角である場合に比べて面圧が高くなる。ブレード先端の形状により面圧を高くすることにより、感光体1に加える荷重に対して、効率よく当接部でのトナーのすり抜けを防止することができ、クリーニング不良の発生を防止することができる。
先端稜線部が鈍角であるクリーニングブレードとしては、特許文献1や特許文献2などに記載のものがある。
特開平5−19671号公報 特開平2004−272019号公報
しかしながら、図25に示す従来のクリーニングブレード2では、めくれ防止の効果が十分でなかった。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、先端稜線部でのめくれを小さくすることのできるクリーニング装置、並びにこれを用いたプロセスユニット及び画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動する被清掃体と、前記被清掃体の表面にクリーニングブレードを当接させて前記被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング装置において、前記クリーニングブレードのブレード下面と前記クリーニングブレードのブレード先端面との間の角である、前記被清掃体と当接する先端稜線部の角が鈍角であって、前記クリーニングブレードが、前記被清掃体の表面に非当接状態のときにおける、前記ブレード先端面の前記先端稜線部近傍の形状を、外側に湾曲する湾曲形状とし、前記クリーニングブレードのブレード下面と前記クリーニングブレードのブレード先端面との間の角をなす直線状の先端稜線部を前記被清掃体に当接させたことを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、表面移動する被清掃体と、前記被清掃体の表面にクリーニングブレードを当接させて前記被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング装置において、前記クリーニングブレードのブレード下面と前記クリーニングブレードのブレード先端面との間の角である、前記被清掃体と当接する先端稜線部の角が鈍角であって、前記クリーニングブレードが、前記被清掃体の表面に非当接状態のときにおける、前記ブレード先端面の前記先端稜線部近傍の形状を、外側に湾曲する湾曲形状とし、前記クリーニングブレードが、前記被清掃体の表面に当接状態のとき、前記湾曲形状は、前記被清掃体と非接触であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1または2のクリーニング装置において、前記先端稜線部の角度をθとしたとき、前記先端稜線部から前記ブレード先端面に沿って(10/sin(π−θ))[μm]離れた範囲以上、前記ブレード先端面を湾曲させたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至3いずれかのクリーニング装置において、前記先端稜線部の角度を、95°以上140°以下としたことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかのクリーニング装置において、前記被清掃体が像担持体であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかのクリーニング装置において、前記被清掃体が像担持体に近接または接触して前記像担持体表面を帯電する帯電部材であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至いずれかのクリーニング装置において、前記被清掃体が中間転写体であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、表面移動部材である像担持体上に形成した画像を最終的に記録材に転移させる画像形成装置の本体に着脱自在に構成され、少なくとも、前記像担持体と前記像担持体上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段とを一体に支持したプロセスユニットにおいて、前記クリーニング手段として、請求項1乃至いずれかのクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、像担持体と、前記像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、前記像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、前記静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写手段通過後の前記像担持体に不要な付着物を除去するクリー二ング手段とを備えた画像形成装置において、前記クリー二ング手段として、請求項のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、請求項の画像形成装置において、前記転写手段よりも前記像担持体表面移動方向下流側、かつ、前記クリーニング手段よりも前記像担持体表面移動方向上流側に、前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を設けたことを特徴とするものである。
本発明によれば、クリーニングブレードの先端面の稜線部近傍の形状を外側に湾曲させたので、クリーニングブレードの先端面の先端稜線部近傍の形状を、断面で見たとき直線状としたものに比べて、被清掃体表面移動方向に肉厚にすることができる。これにより、被清掃体との摩擦力により被清掃体表面移動方向にクリーニングブレードが引っ張れても、従来の先端面が直線状のものに比べて、変形しにくくすることができる。その結果、従来の先端面が直線状のものに比べて、先端稜線部でのめくれを小さくすることができ、クリーニングブレードと被清掃体表面とが当接する面積を従来の先端面が直線状のものに比べて、狭くすることができる。従って、クリーニングブレードから被清掃体に対して先端面が直線状の場合と同じ荷重がかかっていても、先端面が直線状である場合に比べて面圧が高くなる。よって、先端面が直線状の場合に比べて、被清掃体に加える荷重に対して、効率よく当接部でのトナーのすり抜けを防止することができ、クリーニング不良の発生を防止することができる。
以下、本発明を、画像形成装置であるプリンタに適用した一実施形態について説明する。まず、本実施形態に係るプリンタの構成及び動作について説明する。図1は、本実施形態に係るプリンタ200の全体の概略構成図である。プリンタ200は、プロセスユニット100、光書込ユニット101、給紙カセット10、複数の搬送ローラ対20、記録体搬送路30、レジストローラ対31、転写搬送ユニット40、定着装置50、排紙ローラ対60などを備えている。
光書込ユニット101は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラーなどを有し、周知の技術により、画像データに基づいて後述の感光体の表面にレーザー光を照射する。
図2は、本実施形態に係るプリンタ200に採用されるプロセスユニット100の概構成を示す概略構成図である。同図において、トナー像を生成するプロセスユニット100は、ドラム状の感光体1、帯電装置110、現像装置120、感光体クリーニング装置130、除電器140などを有している。
帯電手段である帯電装置110は、像担持体である感光体1に対して、帯電バイアスが印加されながら回転駆動せしめられる回転帯電部材としての帯電ローラ111を所定の微小ギャップを介して対向させている。そして、この微小ギャプにて、帯電ローラ111から感光体1に向けて放電を発生させて、感光体1を一様帯電せしめる。帯電ローラ111を回転させるのは、放電直後のローラ表面を微小ギャップから退避させるとともに、放電していないローラ表面を微小ギャップに進入させることで、安定した放電を生じさせるためである。
帯電手段としては、従来より、コロナ放電を利用したコロナ帯電方式のものを採用するのが一般的であった。コロナ帯電方式は、チャージワイヤを被帯電体に近接して配設し、チャージワイヤに高電圧を印加することにより、チャージワイヤと被帯電体との間にコロナ放電を起こし、これによって被帯電体を帯電するものである。しかしながら、コロナ帯電方式の場合には、コロナ放電に伴いオゾンや窒素酸化物(NOx)などの放電生成物質が発生する。放電生成物質は、感光体方面に画像形成の際に悪影響を及ぼす硝酸又は硝酸塩の膜を形成する恐れがあるため、できればその発生を回避したいところである。そこで、近年では、コロナ帯電方式に代えて放電生成物質の発生が少なく、低電力で帯電ができる接触帯電方式又は近接帯電方式の開発が盛んに行われている。これらの方式は、ローラ、ブラシ、又はブレード等の帯電部材を感光体等の被帯電体に接触又は近接して対向させ、帯電部材に電圧を印加することによって被帯電体の表面を帯電させるものである。この方式によれば、コロナ帯電方式に比して、放電生成物質の発生が少なく低電力化を実現することができるため有用性が高い。また、大掛かりな帯電装置を必要としないため装置の小型化が可能であり、装置の小型化が望まれているニーズに合致する。
そこで、プリンタ200においては、非接触ローラ帯電方式を採用している。なお、帯電方式には、被帯電体に接触させたローラ等の帯電部材による交流印加放電によって被帯電体を帯電せしめる方法がある。この方法を適用する場合には、被帯電体表面と帯電部材との接触性を向上させ、かつ被帯電体に機械的ストレスを与えない弾性部材を用いることが好ましい。ただし、弾性部材を用いると、帯電ニップ幅が広くなり、これに起因して帯電ローラ側に保護物質が付着し易くなることがある。よって、被帯電体の高耐久化には非接触により帯電させる方が有利である。そこで、プリンタ200では、非接触型の帯電方式によって感光体1を一様帯電させるようになっている。
図3は、帯電装置110を感光体1とともに示す拡大構成図である。帯電装置110は、帯電部材としての帯電ローラ111、スペーサ112、スプリング115、電源116とを有している。帯電ローラ111には、軸部111aと帯電部としてのローラ部111bとがある。このうちローラ部111bは、感光体1に対向して感光体表面を帯電する機能を担っており、軸部111aの回転によって回動可能なように構成されている。ローラ部111bが感光体表面に対して微小な間隙で対向配置するよう帯電ローラに間隙保持部材であるスペーサ112が設けられている。このスペーサ112により、感光体1表面のうち、画像が形成される画像形成領域101aに対向する部分は、感光体1と非接触となるよう配設されている。ローラ部111bの長手方向の寸法は、感光体1の画像形成領域よりも長く設定されており、感光体1の非画像形成領域101bにスペーサ112を当接せしめることにより、微小なギャップGを形成している。このスペーサ112を介して帯電ローラ111は、感光体1表面に連れまわって回転するようになっている。微小ギャップGは、ローラ部111bと感光体1との最近接部が1〜100[μm]となるように構成されている。この最近接距離は、30〜65[μm]であることがさらに好ましい。プリンタ200では、50[μm]となるように配設した。
軸部111aには、帯電ローラ111を被帯電体へ向けて押圧するためのスプリング115が取り付けられている。これにより微小ギャップGを精度良く維持することが可能となる。軸部111aには、電源116が接続されており、感光体1表面とローラ部111b表面との間の微小な空隙において、交流印加放電によって感光体1表面を均一に帯電せしめる。プリンタ200では、直流成分であるDC電圧に交流成分であるAC電圧が重畳された交番電圧が軸部111aに印加されるようになっている。交番電圧を用いることにより、微小なギャップ変動に起因する帯電電位のバラツキなどの影響が抑制され、均一な帯電が可能となる。
ローラ部111bは、円柱状を呈する導電性支持体としての芯金と、この芯金の外周面上に形成された抵抗調整層とから構成され、直径が10[mm]になっている。
ローラ部111bの表面は、例えばゴム部材などの既知の材料を用いることができるが、樹脂材料で構成することがより好ましい。ゴム部材を用いると、ゴムの吸水やたわみの発生により、感光体1との微小な間隙を維持することが困難となるからである。作像条件によってはローラ部111bの中央部のみが感光体表面に突発的に接触する可能性がある。このような局所的、突発的なローラ部111bの感光体1への接触による感光体表面層の乱れに対応することは困難である。従って、非接触帯電方式により感光体1を帯電する場合には、ローラ部111bと感光体1との微小間隙を均一に維持することができる硬質の材料を用いることがより好ましい。
ローラ部111b表面に用いる硬質な材料としては、例えば、次のようなものを用いることができる。即ち、抵抗調整層として、高分子型イオン導電剤が分散する熱可塑性樹脂組成物(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレン及びその共重合体等)により形成し、抵抗調整層の表面を硬化剤により硬化皮膜処理されたものなどである。硬化皮膜処理は、例えば、イソシアネート含有化合物を含む処理溶液に抵抗調整層を浸漬させることにより行うことができる。あるいは、抵抗調整層の表面に改めて硬化処理皮膜層を形成してもよい。
先に示した図1において、帯電処理が施された感光体1の表面には、光書込ユニット101によって変調及び偏向されたレーザー光Lが照射される。すると、照射部(露光部)の電位が減衰する。この減衰により、感光体1表面に静電潜像が形成される。形成された静電潜像は現像手段としての現像装置120によって現像されてトナー像となる。
像担持体としての感光体1は、例えばアルミニウム等からなる素管に、感光性を発揮する有機感光材からなる感光層が被覆され、更にこの上に電荷輸送層が被覆されたドラム状のものである。ドラム状のものに代えて、ベルト状のものを採用してもよい。
現像装置120は、現像ケーシング121内に現像部122と現像剤供給部119と現像剤攪拌部123とを有している。現像部122には、現像ケーシング121の開口から周面の一部を露出させる現像剤担持体としての現像スリーブ124や、ドクターブレード125などが設けられている。
筒状の現像スリーブ124は、非磁性材料からなり、その表面がサンドブラスト処理等によって粗面化せしめられたものである。この粗面化により、現像剤搬送能力が高められている。粗面化の代わりに、表面に微小の溝を設けてもよい。現像スリーブ124は、図示しない駆動手段によって回転せしめられるようになっている。このように回転駆動せしめられる現像スリーブ124の内部には、マグネットローラ126がスリーブに連れ回らないように固定されている。このマグネットローラ126は、その周方向に分かれる複数の磁極を有している。これら磁極の影響により、現像スリーブ124の周囲上には磁界が形成される。
現像装置120の現像剤供給部119と現像剤攪拌部123とには、磁性キャリアと、マイナス帯電性のトナーとを含む図示しない現像剤が収容されている。現像剤供給部119には、供給搬送スクリュ118やトナー濃度センサであるTセンサ128などが設けられている。また、現像剤攪拌部123には、攪拌搬送スクリュ127や不図示のトナー補給部などが設けられている。現像剤は、供給搬送スクリュ118によって図中奥行き方向に撹拌搬送されて摩擦帯電せしめられる。この攪拌搬送の際、現像スリーブ124の表面に接触する。すると、現像スリーブ124表面から現像剤供給部119内に向けて伸びている磁界の影響によって現像スリーブ124の表面に担持され、現像スリーブ124表面の回転に伴って現像剤供給部119内から汲み上げられる。そして、スリーブ表面の回転に伴ってドクターブレード125との対向位置まで搬送される。この対向位置において、現像剤は、現像スリーブ124とドクターブレード125との間隙であるドクターギャップをすり抜ける際に層厚が規制されるとともに、トナーの摩擦帯電が助長される。
ドクターギャップを通過した現像剤は、現像スリーブ124表面の回転に伴って、感光体1に対向する現像領域に至る。この現像領域では、感光体1と現像スリーブ124とが所定の現像ギャップを介して対向している。また、現像領域におけるスリーブ表面上では、マグネットローラ126の図示しない現像磁極からの磁力によって現像剤中の磁性キャリアが穂立ちして磁気ブラシを形成する。形成された磁気ブラシは、その先端を感光体1に摺擦させながら移動して、感光体1上の静電潜像にトナーを付着させる。この付着により、感光体1上にトナー像が形成される。
現像によってトナーを消費した現像剤は、現像スリーブ124の回転に伴って現像装置120内に戻る。そして、器内に形成されている反発磁界や重力の影響を受けてスリーブ表面から離脱して、現像部122より低い位置に配設された現像剤供給部119内に戻される。
供給搬送スクリュ118を備えた現像剤供給部119と攪拌搬送スクリュ127を備えた現像剤攪拌部123との間には仕切壁129が設けられている。この仕切壁129によって現像剤供給部119と現像剤攪拌部123とに仕切られている。現像剤供給部119内では、供給搬送スクリュ118が図示しない駆動手段によって回転駆動せしめられ、現像剤を図中手前側から奥側へと搬送しながら現像スリーブ124に供給する。図中奥端まで搬送された現像剤は、仕切壁129に設けられた図示しない開口部を通って攪拌搬送スクリュ127を備えた現像剤攪拌部123に受け渡される。そして、攪拌搬送スクリュ127の回転駆動により、今度は図中奥側から手前側へと搬送された後、仕切壁129に設けられた図示しないもう一方の開口部を通って供給搬送スクリュ118を備えた現像剤供給部119側に戻る。このようにして、現像剤は現像装置120内を循環搬送せしめられる。
Tセンサ128は透磁率センサからなり、供給搬送スクリュ118に設けられ、その上を搬送される現像剤の透磁率に応じた値の電圧を出力する。現像剤の透磁率は、トナー濃度とある程度の相関を示すため、Tセンサ128はトナー濃度に応じた値の電圧を出力することになる。この出力電圧の値は、図示しない制御部に送られる。制御部は、RAM等を備えており、この中にTセンサ128からの出力電圧の目標値であるVtrefを格納している。このVtrefは、図示しないトナー供給装置の駆動制御に用いられる。具体的には、上述の制御部は、Tセンサ128からの出力電圧の値をVtrefに近づけるように、図示しないトナー供給装置を駆動制御して不図示のトナー補給部から現像装置120の現像剤攪拌部123内にトナーを補給させる。この補給により、現像装置120内の現像剤のトナー濃度が所定の範囲内に維持される。
感光体1上に形成されたトナー像は、後述の搬送ベルト41の表面に保持されながら搬送される転写紙P上に転写される。転写工程を経た感光体1の表面は、感光体クリーニング装置130によって転写残トナーがクリーニングされる。感光体クリーニング装置130は、感光体除去ケーシング131、支持部材としてのホルダー132、弾性体クリーニングブレードとしてのクリーニングブレード2、回収スクリュ134などを有している。ホルダー132は、金属や硬質プラスチックなどの剛性材料からなり、その一端部が感光体除去ケーシング131に片持ち支持されている一方で、自由端側でクリーニングブレード2を支持している。
ホルダー132の自由端側に固定されたクリーニングブレード2は、軟性材料としてのポリウレタンゴムからなり、そのエッジを感光体1の表面に当接させながら、感光体1上の転写残トナーを掻き落とす。掻き落とされたトナーは、回収スクリュ134上に落下する。図示しない駆動手段によって回転駆動される回収スクリュ134は、図示しない電源から正極性のクリーニングバイアスの印加を受ける。回収スクリュ134上に落下した転写残トナーは、回収スクリュ134に静電吸着しながら、回収スクリュ134の回転に伴って図示しない廃トナー容器に向けて搬送される。感光体クリーニング装置130によってクリーニングされた感光体1は、除電器140によって除電される。そして、帯電装置110によって一様帯電せしめられて、初期状態に戻る。
先に示した図1において、プリンタ200本体の下部では、転写紙Pを複数枚重ねた紙束の状態で収容する給紙カセット10が、プリンタ200本体に対して着脱可能に支持されている。給紙カセット10は、内部に収容している紙束の一番上の転写紙Pに当接させている給紙ローラ11を回転させることで、その転写紙Pを記録体搬送路30に向けて送り出す。この記録体搬送路30は、搬送路中に所定の間隔で配設された複数の搬送ローラ対20と、搬送路の末端付近に配設されたレジストローラ対31とを有している。そして、給紙カセット10から受け取った転写紙Pを、複数の搬送ローラ対20によってレジストローラ対31に向けて搬送する。レジストローラ対31は、ローラ間に挟み込んだ転写紙Pを後述する転写ニップにてトナー像に密着させ得るタイミングで、転写ニップに向けて送り出す。これにより、転写ニップでは転写紙Pが搬送ベルト41の表面に保持されながら感光体1上のトナー像に密着する。
転写搬送ユニット40は、搬送ベルト41、搬送ベルト駆動ローラ42、記録体転写バイアスローラ43、搬送ベルトクリーニング装置44などを有している。搬送ベルト41は、ベルトループ内側から図示しないベース層、弾性層、表面層を有している。ベース層は、例えば伸びの少ないフッ素系樹脂や、伸びの大きなゴム材料に帆布など伸びにくい材料を含有せしめた層である。かかるベース層としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート等の樹脂材料をシームレス状に成型したものを使用することができる。これらの材料についてはそのまま用いたり、カーボンブラック等の導電材によって導電性を調整したりすることが可能である。表面層は、フッ素系樹脂など、表面エネルギーが低くてトナーと良好な離型性を発揮する材料からなる層で、ベース層に対してスプレーやディッピング等の方法によって積層されたものである。弾性層は、例えばフッ素系ゴムやアクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴムなどの弾性材料からなる層で、ベルト全体にある程度の弾性を発揮させるために設けられている。
搬送ベルト41は、搬送ベルト駆動ローラ42と記録体転写バイアスローラ43とに掛け回されてテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される搬送ベルト駆動ローラ42の回転によって図中反時計回りに無端移動せしめられる。記録体転写バイアスローラ43は、搬送ベルト41のベース層側(内周面側)に接触するように配設され、図示しない電源から転写バイアスの印加を受ける。また、搬送ベルト41をそのベース層側から感光体1に向けて押圧して、反時計回りに無端移動する搬送ベルト41と、図中時計回りに回転する感光体1とが当接する転写ニップを形成する。転写ニップでは、転写バイアスの影響によって感光体1と記録体転写バイアスローラ43との間に転写電界が形成される。
搬送ベルト41は、レジストローラ対31から転写紙Pが送り込まれてくる転写紙Pを、その上部張架面に保持する。そして、転写紙Pをその無端移動に伴って転写ニップ内に進入させる。転写ニップで感光体1に密着せしめられた転写紙Pには、上述の転写電界やニップ圧の影響によって感光体1上のトナー像が転写される。
このようにしてトナー像が転写された転写紙Pは、搬送ベルト41の無端移動に伴って転写ニップを出た後、定着装置50に受け渡される。転写紙Pを受け渡した後の搬送ベルト41の表面には、僅かながらトナーが付着している。このトナーは、搬送ベルト駆動ローラ42との間には搬送ベルト41を挟み込む搬送ベルトクリーニング装置44によってクリーニングされる。なお、同図では、搬送ベルトクリーニング装置44として、回転するファーブラシ44aによってトナーをベルトから掻き落とす方式のものを示したが、クリーニングブレードによって掻き落とす方式のものでもよい。
定着装置50は、ハロゲンランプ等の発熱源を内包する定着ローラ51と、これに押圧せしめられる押圧ローラ52とを互いに順方向に回転させて定着ニップを形成している。そして、搬送ベルト41から受け取った転写紙Pをこの定着ニップに挟み込んで、加熱しながら加圧する。この加熱や加圧の影響により、トナーが軟化して転写紙Pにトナー像が定着せしめられる。定着装置50を通過した転写紙Pは、排紙ローラ対60を経て機外へと排出か、あるいは、定着装置50の下方に配設された不図示の紙反転ユニットに送られる。
次に、クリーニングブレード2について説明する。
図4は、プリンタ200で用いるクリーニングブレード2の説明図である。
クリーニングブレード2は図4に示すように感光体1に当接させる先端部分の先端角を鈍角形状としている。そして、クリーニングブレードの鈍角を形成している2つの面が成す先端稜線部を感光体1にカウンタ方向に当接させる。先端角度を鈍角形状とすることにより、感光体1が回転することで発生するブレード先端の往復運動(スティックスリップ運動)が抑制される為、ブレード磨耗も抑制される。
本実施形態のクリーニングブレード2は、ブレード厚みt1を2[mm]、自由長t2を7[mm]としたが、ブレードの形状としてはこれに限るものではない。
図5は、クリーニングブレード2の先端稜線部21近傍の断面図である。
図に示すように、クリーニングブレード2の先端面22は、クリーニングブレード2のブレード下面23に対して90°の角度をなし、先端稜線部21から延びる基準線Qよりも外側に湾曲する湾曲形状としている。このように構成することで、感光体1に当接させる先端部分の先端角を実質鈍角とすることができる。これにより、先端角が直角で、先端面22が断面で見たとき直線状のものに比べて、先端稜線部21近傍を肉厚にでき、先端稜線部21の変形(めくれ)を抑制することができる。感光体1が回転することで発生するブレード先端の往復運動(スティックスリップ運動)が抑制される為、ブレード磨耗も抑制される。
また、図6や図7に示すように、クリーニングブレード2の先端面22を、ブレード下面23に対して90°以上傾いた基準線Rよりも、外側に湾曲する湾曲形状としてもよい。これにより、図8に示すように、断面で見たとき先端面が基準線Rに沿うような直線状にしたものに比べて、先端稜線部21近傍を肉厚にでき、先端稜線部21の変形(めくれ)を抑制することができる。
また、先端面を湾曲させる範囲Lは、先端稜線部21から先端面に沿って(10/Sin(π−θ))[μm]以上にすることが好ましい。これは、先端面がめくれて磨耗する範囲が、先端稜線部21から概ね10[μm]〜20[μm]の領域だからである。よって、少なくととも先端稜線部21から先端面に沿って(10/Sin(π−θ))[μm]の範囲を基準線R(Q)よりも外側に湾曲させて肉厚にし、その範囲において先端面が変形しにくくすることが必要である。これは、最低限であり、さらに広い範囲で基準線R(Q)よりも外側に湾曲させ、肉厚にすることで、より変形を抑制することができ好ましい。
クリーニングブレードは、弾性シート材をカットすることで、狙いの先端角を出してしているが、上記基準線Q、Rは、切断部材たるカッターの切断線である。
また、図7に示す先端面が、基準線Rに対して漸近線状の湾曲するよりも図5、図6に示すような放物線状に湾曲する方が、以下に示すような製造方法で容易に作成することができ、好ましい。
以下に、クリーニングブレードの製造方法について説明する。なお、以下の説明では、先端面が図5に示す形状のクリーニングブレードを製造する方法について説明するが、先端面が図6に示す形状のクリーニングブレードも同様な方法で製造することができる。
図9は、クリーニングブレード切断装置Aの構成の概略を示す側面図、図10はクリーニングブレード切断装置Aの構成の概略を示す図9の矢印II方向から視た正面図である。
まず、第1テーブル321を水平に配置させるとともに、第2テーブル322も、その支持面322aが第1テーブル321の支持面321aと同一平面上に配置させる。
次に、両テーブル321,322の支持面321a,322aの上に、弾性シート311を載せ、弾性シート311の幅方向の両端縁が、第1テーブル回動軸324および第2テーブル回動軸325と平行となる向きに配置し、かつ、第1テーブル321の上に配置されている部分のシート縦方向寸法があらかじめ設定された寸法となる位置に配置する。弾性シート311の第1テーブル321の上に配置されている部分がクリーニングブレード2として使用されるもので、この部分が、第1テーブル321のシート幅方向の全面を覆い、かつ、クリーニングブレード2として使用されないない第2テーブル322の上に配置されている部分は、第2テーブル322の図中左側を覆うように配置する。
次に、吸引装置340を作動させて、弾性シート311を、第1テーブル321ならびに第2テーブル322の支持面321a,322aに固定させる。
さらに、図9において第2テーブル322の右側端部と挟持板343との間に台金348を介在させた状態で、締結用ボルト346と締結用ナット347との締結位置を調節することで、第2テーブル322の支持面322aと挟持板343のシート当接層345との間に弾性シート311を所定の押圧力で挟持する。
次に、第2テーブル322を、第2テーブル回動軸325を中心に回動させ、あらかじめ設定された角度(10°程度)で、下方へ傾斜させる。これにより、弾性シート311の図9において右側部分が下方へ引っ張られ、図11に示すように第2テーブル回動軸325の上方に配置されている部分Bが、第2テーブル回動軸325を中心とした略円弧状に傾斜して伸ばされる。
次に、カッタ移動装置330では、カッタ331を、弾性シート311よりも上方に配置させた状態で、カッタ331を、切断開始位置に移動させる。この場合、まず、切断開始位置のシート縦方向の位置調節を行い、次に、シート幅方向の位置調節を行う。
すなわち、カッタ331を、図10の矢印C方向である左側から右側へ移動させて弾性シート311を切断するため、シート縦方向の調節では、ベース333を移動用ギア332cに沿って移動させて、カッタ331を、図10において弾性シート311の左端へ移動させる。
また、シート幅方向の調節では、操作ハンドル333bを操作することで、カッタヘッド334を送りギア333aに沿って移動させて、カッタ331を、図11に示すように、第1テーブル321の先端面321bの上方位置、すなわち、弾性シート311の略円弧状に傾斜している部分Bと、第1テーブル321の支持面321aの上で平面状を保っている部分との交点上に配置する。
次に、ベース333の図示を省略したシリンダを駆動させて、カッタヘッド334を下降させ、図12に示すように、カッタ331の切刃331aの下端が、弾性シート311の下面に達するまで移動させる。
次に、ベース333を移動用ギア332cに沿って、図10において左から右へ移動させ、カッタ331により弾性シート311を切断する。弾性シート311において、カッタ331による切断位置を挟み、第1テーブル321に固定されている部分が、クリーニングブレード2となり、第2テーブル322に固定されている部分が、不使用部分311bとなる。
この切断時に、弾性シート311において、カッタ331による切断線cut(基準線Q)を挟んで、クリーニングブレード2となる部分の引張応力よりも第2テーブル322の不使用部分311bの引張応力の方が大きく作用している。また、弾性シート311において、略円弧状に傾斜している部分Bにおいて、円弧の内周側よりも外周側の変形量の方が大きく、引張力も大きい。
このため、弾性シート311を、カッタ331により切断線cut(基準線Q)の位置で切断すると、不使用部分311bは、切断面を開くようにしてカッタ331から離れる。一方、クリーニングブレード2となる部分は、作用する引張応力が小さいことから、カッタ331の側面に触れるか僅かに離れる位置に留まる。
このようにして切断したクリーニングブレード2の切断面(先端面)22は、図5に示すように、カッタ331の切断線cut(基準線Q)が鉛直方向であるのに対し、僅かに外側に膨らむ曲面形状となる。すなわち、弾性シート311は、カッタ331による切断位置において、第2テーブル回動軸325に近い円弧内周側よりも第2テーブル回動軸325から遠い円弧外周側の変形量が大きい。このため、弾性シート311が、切断されて復元した場合に、図11において上方の円弧外周部位ほど復元量が大きく、下方の円弧内周側ほど膨らんだ凸形状となる
なお、上述では、カッタ331の切断線cut(基準線Q)が鉛直方向とすることで、先端面を図5に示すような形状にでき、切断線を基準線Rとすることで、先端面を図6に示すような形状にできる。
また、先端角度θは95°以上140°以下であるのが好ましい。角度が95°未満であると、スティックスリップ運動の抑制効果が低くなる。逆に、角度が140°よりも大きいと、必要な当接圧を得ることが難しくなる。
[実験]
次に、実験としてクリーニングブレードの先端面の先端稜線部21近傍の形状によるクリーニングブレードの磨耗性の比較を行った。
本実験では、ブレード材料特性は同じで、クリーニングブレードの先端面の先端稜線部21近傍の形状が異なる次の5種類のブレード1〜5について、同一の当接条件でブレードを感光体に当接させた場合の磨耗性を比較した。
ブレード1〜5それぞれの先端面の先端稜線部21近傍の形状は以下のとおりである。
図13は、ブレード1の先端形状を示す拡大図である。図13に示すようにブレード1のブレード下面と先端面22とのなす角度は、90°であり、先端面の先端稜線部21近傍の断面形状は、直線状となっている。
図14は、ブレード2の先端形状を示す拡大図である。図14に示すようにブレード2の先端面の先端稜線部21近傍の断面形状は、基準線Qに対して、内側に湾曲した(凹んだ)形状となっている。
図15は、ブレード3の先端形状を示す拡大図である。図15に示すようにブレード3の先端面の先端稜線部21近傍の断面形状は、基準線Rに対して、内側に放物線状に湾曲した(凹んだ)形状となっている。
図16は、ブレード4の先端形状を示す拡大図である。図16に示すようにブレード4の先端面の先端稜線部21近傍の断面形状は、基準線Rに対して、外側に放物線状に湾曲した形状となっている。
図17は、ブレード5の先端形状を示す拡大図である。図17に示すようにブレード5の先端面の先端稜線部21近傍の断面形状は、基準線Rに対して、外側に漸近線状に湾曲した形状となっている。
また、ブレード1は、弾性シート311を曲げずに、基準線Qで切断し、切断面(先端面22)が直線状のものを選んだ。すなわち、ブレード1の全体形状は、先の図24に示したブレード先端面がブレード下面及びブレード上面に対して直角である直角ブレードである。
また、ブレード2乃至5は、基準線Rで切断し、切断面(先端面22)の先端形状が図に示すようなものを選んだ。すなわち、ブレード2乃至5の全体形状は、先の図4に示したブレード先端面がブレード下面に対しては鈍角であり、ブレード上面に対しては鋭角であるブレードとなっている。
図18は、実験結果である。図18からわかるように、ブレード2、3は、ブレード1とほぼ同じ磨耗量となった。すなわち、ブレード2は、全体形状的には、ブレード先端面とブレード下面とがなす角度は、鈍角となっているが、先端稜線部近傍におけるブレード先端面とブレード下面とがなす角度が、ブレード1と同様、ほぼ直角であるため、ほぼ同じ磨耗量となったと考えられる。
また、ブレード3は、ブレード2に比べれば、先端稜線部近傍が、肉厚であるが、先端稜線部のめくれを抑制できるほど肉厚でなかったため、先端稜線部がブレード1と同様な挙動を示し、ブレード1と同様な磨耗量となったと考えられる。
一方、ブレード4は、基準線Rに対して、外側に湾曲しているため、先端稜線部近傍にめくれを抑制できるほどの十分な肉厚が形成されている。よって、ブレードの磨耗量が、ブレード1、2、3に比べて、約半分に低減することができたと考えられる。
また、ブレード5も同様に、基準線Rに対して、外側に湾曲しているため、先端稜線部近傍に、めくれを抑制できるほどの十分な肉厚が形成されている。よって、ブレードの磨耗量が、ブレード1、2、3に比べて、約半分に低減することができたと考えられる。
このように、先端面22の先端稜線部近傍を基準線よりも外側に湾曲させて、先端稜線部近傍を肉厚にすることにより、先端稜線部のめくれが抑制され、磨耗量の少ないクリーニングブレードを提供することができる。また、高い面圧でクリーニングブレードを感光体表面に当接させることができ、良好なクリーニング性を得ることが可能となる。
また、本実施形態のプリンタ200では、球形トナーをクリーニングするために必要な当接圧力を得ると、感光体1の表面を摩耗させ易くなる。そこで、本プリンタにおいては、負帯電性の有機感光体である感光体1として、特殊な表面保護層を設けたものを用いている。図19は、プリンタ200の感光体1を示す模式図である。図19において、感光体1は、直径30[mm]のドラム状導電性支持体上に感光層等を設けたものである。
基層としての導電性支持体1e上には、絶縁層である下引き層1dが設けられている。そして、その上に感光層としての電荷発生層(CGL)1c、電荷輸送層(CTL)1bが設けられている。さらにその上に表面保護層(FR)1aが積層されている。
導電性支持体としては、体積抵抗1010Ω・cm以下の導電性を示すものを用いることができる。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金等の金属、酸化スズ、酸化インジウム等の金属酸化物を、蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしくは円筒状のプラスチック、紙に被覆したものがある。あるいは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ステンレスなどの板およびそれらを、押し出し、引き抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研摩などの表面処理した管などを使用することができる。また、特開昭52−36016号公報に開示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステンレスベルトも導電性支持体として用いることができる。
この他、支持体上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工したものについても、導電性支持体1eとして用いることができる。この導電性粉体としては、カーボンブラック、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるいは導電性酸化スズ、ITOなどの金属酸化物粉体などがあげられる。また、同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂などの熱可塑性、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。このような導電性層は、これらの導電性粉体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、メチルエチルケトン、トルエンなどに分散して塗布することにより設けることができる。
さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、本発明の導電性支持体として良好に用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層には公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ、これらは有用に用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合して用いることも可能である。
電荷発生層は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上、あるいは下引き層上に塗布し、乾燥することにより形成される。
電荷発生層には、必要に応じて結着樹脂中に上記電荷発生物質を分散させることができる。用いることができる結着樹脂の例としては、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポリエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリフェニレンオキシド、ポリアミド、ポリビニルピリジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対し0〜500重量部、好ましくは10〜300重量部が適当である。結着樹脂の添加は、分散前あるいは分散後どちらでも構わない。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられる。特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等のいかなる添加剤が含まれていても良い。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層の膜厚は、0.01〜5[μm]程度が適当であり、好ましくは0.1〜2[μm]である。
電荷輸送層は、電荷輸送物質および結着樹脂を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを電荷発生層上に塗布、乾燥することにより形成できる。また、必要により単独あるいは2種以上の可塑剤、レベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられる。これらの電荷輸送物質は単独、または2種以上混合して用いられる。
結着樹脂としては、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂等の熱可塑性または熱硬化性樹脂が挙げられる。
電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は解像度・応答性の点から、25[μm]以下とすることが好ましい。下限値に関しては、使用するシステム(特に帯電電位等)に異なるが、5[μm]以上が好ましい。
溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。これらは単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。
感光層は、前述の電荷発生物質、電荷輸送物質、結着樹脂等を適当な溶剤に溶解ないし分散し、これを導電性支持体1e上ないし下引き層1d上に塗布、乾燥することによって形成できる。電荷輸送物質を含有させずに、電荷発生物質と結着樹脂とから構成してもよい。また、必要により可塑剤やレベリング剤、酸化防止剤等を添加することもできる。
結着樹脂としては先に電荷輸送層で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。もちろん、先に挙げた高分子電荷輸送物質も良好に使用できる。結着樹脂100重量部に対する電荷発生物質の量は5〜40重量部が好ましく、電荷輸送物質の量は0〜190重量部が好ましく、さらに50〜150重量部であればより好ましい。
感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25[μm]程度が適当である。
下引き層1dは一般には樹脂を主成分とするが、これらの樹脂はその上に感光層を溶剤で塗布することを考えると、一般の有機溶剤に対して耐溶剤性の高い樹脂であることが望ましい。このような樹脂としては、ポリビニルアルコール、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム等の水溶性樹脂、共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロン等のアルコール可溶性樹脂、ポリウレタン、メラミン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド−メラミン樹脂、エポキシ樹脂等、三次元網目構造を形成する硬化型樹脂等が挙げられる。下引き層にはモアレ防止、残留電位の低減等のために酸化チタン、シリカ、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化スズ、酸化インジウム等で例示できる金属酸化物の微粉末顔料を加えてもよい。また、これらの下引き層は、前述の感光層の如く適当な溶媒及び塗工法を用いて形成することができる。更に本発明の下引き層として、シランカップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップリング剤等を使用することもできる。
この他、下引き層1dには、Al2O3を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン(パリレン)等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、CeO2等の無機物を真空薄膜作成法にて設けたものも良好に使用できる。このほかにも公知のものを用いることができる。下引き層1dの膜厚は0〜5[μm]が適当である。
表面保護層1aは、例えば耐磨耗性を向上させるためにアモルファスシリコンで表面コートしたものや、電荷輸送層のさらに表面にアルミナや酸化スズ等を分散させたものを採用することができる。
感光体1の構成はこれまで説明した構成に限定されるものではない。導電性支持体1eの上に電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層のみを設けた1層構成でもよい。また、導電性支持体の上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層とが積層された構成でもよい。また、導電性支持体の上に電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層を設ける。そして、その上に更に保護層を設けた構成や、導電性支持体の上に電荷発生物質を主成分とする電荷発生層と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層とを積層し、その電荷輸送層の上に保護層を設けた構成でもよい。また、導電性支持体の上に電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層と電荷発生物質を主成分とする電荷発生層とを積層し、その電荷発生層の上に保護層を設けた構成でもよい。
表面保護層1aのバインダー構成として、架橋構造のものを使用している。架橋構造の形成に関しては、1分子内に複数個の架橋性官能基を有する反応性モノマーを使用し、光や熱エネルギーを用いて架橋反応を起こさせ、3次元の網目構造を形成する。この網目構造がバインダー樹脂として機能し、高い耐摩耗性を発揮する。
電気的な安定性、耐刷性、寿命の観点から、上述の反応性モノマーとして、全部もしくは一部に電荷輸送能を有するモノマーを使用すること非常に有効である。このようなモノマーを使用することにより、網目構造中に電荷輸送部位が形成され、保護層としての機能を十分に発現することが可能となる。
電荷輸送能を有する反応性モノマーとしては、同一分子中に電荷輸送性成分と加水分解性の置換基を有する珪素原子とを少なくとも1つずつ以上含有する化合物がある。また、同一分子中に電荷輸送性成分とヒドロキシル基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とカルボキシル基とを含有する化合物もある。さらに、同一分子中に電荷輸送性成分とエポキシ基とを含有する化合物、同一分子中に電荷輸送性成分とイソシアネート基とを含有する化合物等が挙げられる。これら反応性基を有する電荷輸送性材料は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。さらに好ましくは、電荷輸送能を有するモノマーとして、電気的・化学的安定性が高いこと、キャリアの移動度が速いこと等から、トリアリールアミン構造を有する反応性モノマーが有効に使用される。
これ以外に塗工時の粘度調整、架橋型電荷輸送層の応力緩和、低表面エネルギー化や摩擦係数低減などの機能付与の目的で1官能及び2官能の重合性モノマー及び重合性オリゴマーを併用することができる。これらの重合性モノマー、オリゴマーとしては、公知のものが利用できる。
熱または光を用いて正孔輸送性化合物の重合または架橋を行うが、熱により重合反応を行う際には、熱エネルギーのみで重合反応が進行する場合と重合開始剤が必要となる場合がある。より低い温度で効率よく反応を進行させるためには、開始剤を添加することが好ましい。
光により重合させる場合は、光として紫外線を用いることが好ましいが、光エネルギーのみで反応が進行することはごく稀であり、一般には光重合開始剤が併用される。この場合の重合開始剤とは、主には波長400nm以下の紫外線を吸収してラジカルやイオン等の活性種を生成し、重合を開始させるものである。なお、本発明においては、上述した熱及び光重合開始剤を併用することも可能である。
このように形成した網目構造を有する電荷輸送層は、耐摩耗性が高い反面、架橋反応時に体積収縮が大きく、あまり厚膜化するとクラックなどを生じる場合がある。このような場合には、保護層を積層構造として、下層(感光層側)には低分子分散ポリマーの保護層を使用し、上層(表面側)に架橋構造を有する保護層を形成しても良い。
以上のような表面保護層を設けた感光体については、例えば、保護層塗工液、膜厚、作成条件を次に説明するように工夫する点の他は、周知の方法と同様にして製造することができる。即ち、まず、メチルトリメトキシシラン182重量部、ジヒドロキシメチルトリフェニルアミン40重量部、2−プロパノール225重量部、2%酢酸106重量部、及び、アルミニウムトリスアセチルアセトナート1重量部を混合して表面保護層用の塗布液を得る。この塗布液を、電荷輸送層の上に塗布して乾燥させた後、110[℃]の環境下で1時間の加熱硬化処理して、膜厚3[μm]の表面保護層を形成する。
また、例えば、保護層塗工液、膜厚、作成条件を次に説明するように工夫する点の他は、周知の方法と同様にしてもよい。即ち、化1で化学構造式を示した正孔輸送性化合物30重量部、及び化2で化学構造式を示したアクリルモノマーと光重合開始剤(1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン)との混合物0.6重量部を、モノクロロベンゼン50重量部/ジクロロメタン50重量部の混合溶媒中に溶解して、表面保護層用塗料得る。この塗料をスプレーコーティング法により電荷輸送層上に塗布し、メタルハライドランプを用いて500[mW/cm2]の光強度で30秒間硬化させることによって膜厚5μmの表面保護層を形成する。
Figure 0005187621
Figure 0005187621
[変形例1]
次に、プロセスユニットの変形例について説明する。
図21は、変形1に係るプリンタのプロセスユニット100とその周囲とを示す概略構成図である。
この変形例1のプロセスユニットは、潤滑剤塗布手段を備えたものである。
感光体クリーニング装置130は、転写手段としての転写搬送ユニットを経由した後、クリーニングブレード2との当接位置に進入する前の感光体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段としてのブラシユニット136を備えている。このブラシユニット136は、潤滑剤固形物136bと、感光体1に当接しながら回転駆動されるファーブラシ136aと、これらを感光体1に向けた押圧するバネ136cとを有している。
ファーブラシ136aは、芯材にアクリルカーボン製の起毛が無数に植毛されたローラ状ブラシである。図示しない無数の起毛の先端を感光体1に順次摺擦させるように、感光体1との対向部でカウンター方向の表面移動となる図中時計回りに回転駆動される。この回転駆動により、潤滑剤固形物136bから掻き取った潤滑剤粉末を、感光体1の表面に塗布する。
ファーブラシ136aを設けずに、潤滑剤固形物136bを感光体1に直接摺擦させると、潤滑剤固形物136bの偏摩耗を引き起こしたり、感光体1の表面に潤滑剤粉末の塗布量不均一化を引き起こしたりする。そこで、ファーブラシ136aにより、潤滑剤固形物136bから潤滑剤粉末を掻き取り、それを感光体1に塗布するようにしている。かかる構成では、上述した偏摩耗や塗布量不均一化を抑えることができる。
また、ファーブラシ136aを用いる場合、その回転数を調整することで、感光体1への潤滑剤粉末塗布量を容易に調整することが可能になる。更には、ファーブラシ136aの回転方向を感光体1の回転方向に対してカウンター方向にすることで、クリーニングブレード2に接触させる前の転写残トナーに潤滑剤を塗布してクリーニング性を向上させることもできる。
潤滑剤固形物136bとしては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸アルミニウムなどの金属石鹸を固形化したものを用いることができる。また、ステアリン酸亜鉛のようなラメラ結晶紛体を使用すると好適である。ラメラ結晶は両親媒性分子が自己組織化した層状構造を有しており、せん断力が加わると層間にそって結晶が割れて滑りやすい。この作用が低摩擦係数化に効果があると考えられる。その他にも、各種の脂肪酸塩、ワックス、シリコーンオイル等他の物質を潤滑材剤として用いることも可能である。
脂肪酸としてはウンデシル酸、ラウリン酸、トリデシル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ペンダデシル酸、ステアリン酸、ヘプタデシル酸、アラキン酸、モンタン酸、オレイン酸、アラキドン酸、カプリル酸、カプリン酸、カプロン酸などが挙げられ、その金属塩としては亜鉛、鉄、銅、マグネシウム、アルミニウム、カルシウムなどの金属との塩が挙げられる。
また、図21に示すように、クリーニングブレード2によってクリーニングされた後の感光体1表面に対して、ファーブラシ136aによって潤滑剤粉末を塗布するようにしてもよい。図21においては、ブラシユニット136と帯電装置110との間に均しブレード137を設け、これの先端を感光体1の表面に当接させている。この均しブレード137は、ファーブラシ136aによって感光体1表面に塗布された潤滑剤粉末の表面上における塗布状態を均一化する役割を担っている。
図20に示した構成では、潤滑剤を塗布する位置が、感光体1の表面移動方向に対してクリーニングブレード2の当接位置よりも上流側であり、クリーニングブレード2によってクリーニングされる前の感光体1表面に潤滑剤を塗布するようになっている。この場合、ブレードによって除去されるトナーと共に潤滑剤が除去されてしまう場合があり、感光体表面に均一に潤滑材の膜を形成することが出来ない場合がある。さらに、潤滑剤が比較的大きな塊の状態で感光体に塗布される場合がある。大きな塊がクリーニングブレード2の当接位置に達すると、トナー表面の外添剤がブレードニップを擦り抜けたり、トナーがブレードニップを擦り抜けたりして、画像に悪影響を及ぼすことになる。均し部材としては、均しブレード137のようなウレタンゴムなどからなる弾性ブレードや弾性ローラ等を感光体1に対して適切な圧力で当接させればよい。
これに対し、図21に示した構成では、クリーニングブレード2によってトナーを除去した後に潤滑剤を塗布しているため、潤滑剤を均一に塗布することが可能である。また、感光体1表面に塗布した潤滑剤を均しブレード137によって均すため、潤滑剤の塊による外添剤やトナーの擦り抜けを回避することができる。
なお、本発明をプロセスユニット100に適用した例について説明したが、クリーニング手段をプロセスユニットとして構成していない画像形成装置にも、本発明の適用が可能である。
また、上述では、本発明の特徴部を、潜像担持体として機能するとともにトナー像担持体として機能する感光体1の転写残トナーをクリーニングする感光体クリーニング装置130に適用したプリンタ200について説明した。しかし、本発明の特徴を備えたクリーニング装置としては感光体クリーニング装置に限るものではない。
例えば、図22に示すように、本発明の特徴を備えたクリーニング装置を、被清掃体として帯電無端移動体である帯電ローラ111の表面をクリーニングする帯電ローラクリーニング装置に適用することもできる。
図22に示すように帯電装置110は帯電ローラ111に付着したトナーを除去する帯電ローラクリーニング装置117を備えている。帯電ローラクリーニング装置117は、帯電除去ケーシング113、支持部材としてのホルダー132、弾性体クリーニングブレードとしてのクリーニングブレード2、帯電除去回収スクリュ114などを有している。
感光体1上に付着した転写残トナーのうち、感光体クリーニング装置130で除去仕切れなかったトナーは帯電領域である帯電ローラ111との対向部に到達する。帯電ローラ111は感光体1に対して近接または接触して帯電を行っているため、帯電領域に到達したトナーの中には帯電ローラ111に付着するものもある。
帯電領域において帯電ローラ111に付着したトナーは帯電ローラクリーニング装置117のクリーニングブレード2によって、帯電ローラ表面から除去される。
帯電ローラクリーニング装置117のクリーニングブレード2として、感光体クリーニング装置130に適用したクリーニングブレード2と同様のものを用いる。これにより、帯電ローラ111に付着した転写残トナーを良好に除去することができるとともに、クリーニングブレード2の磨耗が抑制され、寿命を延ばすことができる。
帯電ローラ111付着した転写残トナーを良好に除去できることにより、トナー付着防止のために帯電ローラ111を非接触型とする必要がなく、接触型の帯電ローラ111を採用することができる。
なお、プロセスユニットとしての帯電装置110は、少なくとも帯電ローラクリーニング装置117と帯電ローラ111とを一体として、プリンタ200本体から着脱可能な構成となっている。
また、図23に示すように、本発明の特徴を備えたクリーニング装置を、トナー像担持体として機能する中間転写体の表面をクリーニングする中間転写体クリーニング装置に適用することもできる。
図23は、中間転写体としての中間転写ベルト210を備えた中間転写ユニット300とその周囲構成とを示す概略構成図である。なお、この中間転写ユニット300は、上述のプリンタ200とは異なる公知の画像形成装置に適用されるものである。
中間転写ユニット300は、中間転写ベルト210やベルトクリーニング装置90などを有している。また、張架ローラ214、駆動ローラ215、2次転写バックアップローラ216、4つの中間転写バイアスローラ62Y,C,M,K、3つの接地ローラ74なども有している。
中間転写ベルト210は、張架ローラ214を含む10本のローラによってテンション張架されている。そして、図示しないベルト駆動モータによって駆動される駆動ローラ215の回転により図中時計回りに無端移動せしめられる。4つの中間転写バイアスローラ62Y、C、M、Kは、それぞれ中間転写ベルト210のベース層側(内周面側)に接触するように配設され、図示しない電源から中間転写バイアスの印加を受ける。また、中間転写ベルト210をそのベース層側から感光体1Y、C、M、Kに向けて押圧してそれぞれ中間転写ニップを形成する。各中間転写ニップには、上記中間転写バイアスの影響により、感光体と中間転写バイアスローラとの間に中間転写電界が形成される。Y用の感光体1Y上に形成された上述のYトナー像は、この中間転写電界やニップ圧の影響によって中間転写ベルト210上に中間転写される。このYトナー像の上には、C,M,K用の感光体1C、M、K上に形成されたC、M、Kトナー像が順次重ね合わせて中間転写される。この重ね合わせの中間転写により、中間転写ベルト210上には多重トナー像たる4色重ね合わせトナー像(以下、4色トナー像という)が形成される。
中間転写ベルト210において、各中間転写ニップの間に位置する部分には、それぞれ内側から接地ローラ74が当接している。これら接地ローラ74は、導電性の材料で構成されている。そして、各中間転写ニップで中間転写バイアスローラ62Y、C、M、Kからベルトに伝わった中間転写バイアスによる電流を、他の中間転写ニップやプロセスカートリッジにリークさせるのを阻止している。
中間転写ベルト210上に重ね合わせ転写された4色トナー像は、後述の2次転写ニップで図示しない転写紙に2次転写される。2次転写ニップ通過後の中間転写ベルト210の表面に残留する転写残トナーは、図中左側の駆動ローラ215との間にベルトを挟み込むベルトクリーニング装置90のクリーニングブレード2によってクリーニングされる。
ベルトクリーニング装置90のクリーニングブレード2として、プリンタ200に適用したクリーニングブレード2と同様のものを用いることにより、中間転写ベルト210に残留した転写残トナーを良好に除去することができる。
特に、中間転写ベルト210のように複数色のトナーを担持する中間転写体においては、転写残トナーが良好に除去されることにより、異なる色の転写残トナーが感光体1に付着することによる混色の発生を防止することができる。
なお、プロセスユニットとしての中間転写ユニット300は、少なくともベルトクリーニング装置90と中間転写ベルト210とを一体として、不図示に画像形成装置本体から着脱可能な構成となっている。
以上、本実施形態のクリーニング装置によれば、表面移動する被清掃体たる感光体1と、感光体1の表面にクリーニングブレード2を当接させて感光体の表面をクリーニングする。また、先端角が鈍角であって、クリーニングブレードが、感光体の表面に非当接状態のときにおける、ブレード先端面の先端稜線部近傍の形状を、外側に湾曲する湾曲形状とした。このように構成することで、ブレード先端面22の先端稜線部近傍を肉厚にすることができ、感光体1との摩擦力により感光体表面移動方向にクリーニングブレード2が引っ張れても、めくれにくくすることができる。その結果、クリーニングブレードと感光体表面とが当接する面積を狭くすることができ、クリーニングブレード2から感光体に対して面圧が高くすることができる。よって、感光体に加える荷重に対して、効率よく当接部でのトナーのすり抜けを防止することができ、クリーニング不良の発生を防止することができる。
また、先端角度をθとしたとき、先端稜線部21から先端面22に沿って(10/sin(π−θ))[μm]離れた範囲以上、先端面22を湾曲させた。少なくともこの範囲内を外側に湾曲させて肉厚にすることで、クリーニングブレードのめくれを良好に抑制することができる。
また、先端角度を95[°]以上、140[°]以下の範囲とすることによって、より確実にめくれを抑制し、線圧を高めることなく、面圧を高くすることができる。
また、感光体表面をクリーニングブレード2でクリーニングするので、感光体表面の転写残トナーを良好に除去することができる。
また、感光体に近接または接触して感光体表面を帯電する帯電部材たる帯電ローラの表面をクリーニングブレード2でクリーニングするので、帯電ローラ111に付着した転写残トナーを良好に除去することができる。
また、中間転写体たる中間転写ベルト表面をクリーニングブレード2でクリーニングするので、中間転写ベルト210に残留した転写残トナーを良好に除去することができる。
特に、中間転写ベルト210のように複数色のトナーを担持する中間転写体においては、転写残トナーが良好に除去されることにより、異なる色の転写残トナーが感光体1に付着することによる混色の発生を防止することができる。
また、クリーニングブレード2を備えた感光体クリーニング装置130と被クリーニング部材である感光体1とを有するプロセスユニット100が画像形成装置であるプリンタ200本体に対しいて着脱可能となっている。これにより、小粒で球形のトナーを確実にクリーニングすることができ、低線圧で高面圧なクリーニング構成を有するプロセスユニット100を提供することができる。さらに、プロセスユニット100を構成することにより、交換、修理、補給等のメンテナンスを容易とし、かつプリンタ200本体の小型化を図ることができる。
また、画像形成装置本体であるプリンタ200が、クリーニングブレード2を備えた感光体クリーニング装置130を有することにより、低線圧で高面圧なクリーニング構成を得ることができる画像形成装置を提供することができる。
転写手段としての転写搬送ユニットを経由した後、クリーニングブレード2との当接位置に進入する前の感光体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段としてのブラシユニット136を設けた。これにより、感光体1の膜削れを少なくして、耐久性を向上させることができる。
また、クリーニングブレードよりも感光体表面移動方向下流側、かつ、帯電ローラよりも感光体表面移動方向上流側に、感光体表面に潤滑剤を塗布するブラシユニット136を設けてもよい。このように構成しても、感光体1の膜削れを少なくして、耐久性を向上させることができる。さらに、クリーニングブレード2によってトナーを除去した後に潤滑剤を塗布しているため、潤滑剤を均一に塗布することが可能である。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 同プリンタにおけるプロセスユニットを示す概略構成図。 同プロセスユニットにおける帯電装置を感光体とともに示す概略構成図。 ブレード先端面がブレード下面に対しては鈍角であり、ブレード上面に対しては鋭角であるクリーニングブレードの全体形状を示す図。 クリーニングブレードの先端稜線部近傍のブレード先端面が断面で見たとき基準線Qよりも外側に湾曲した構成を示す図。 クリーニングブレードの先端稜線部近傍のブレード先端面が断面で見たとき基準線Rよりも外側に湾曲した構成の一例を示す図。 クリーニングブレードの先端稜線部近傍のブレード先端面が断面で見たとき基準線Rよりも外側に湾曲した構成の他の例を示す図。 クリーニングブレードの先端稜線部近傍のブレード先端面が断面で見たとき直線状とした構成を示す図。 クリーニングブレード切断装置の構成の概略を示す側面図である。 クリーニングブレード切断装置の構成の概略を示す図9の矢印II方向から視た正面図である。 クリーニングブレード切断装置による切断手順の説明図である。 クリーニングブレード切断装置のカッタの切刃の形状を示す説明図である。 実験で用いたブレード1の先端部の拡大図。 実験で用いたブレード2の先端部の拡大図。 実験で用いたブレード3の先端部の拡大図。 実験で用いたブレード4の先端部の拡大図。 実験で用いたブレード5の先端部の拡大図。 画像形成枚数と各ブレードの磨耗量との関係を示す図。 感光体の断面を示す模式図。 変形例1に係るプリンタのプロセスユニットとその周囲とを示す概略構成図。 変形例1に係るプリンタの他の構成例を示す概略構成図。 帯電装置の概略構成図。 中間転写ユニットとその周囲とを示す概略構成図。 先端稜線部が直角であるクリーニングブレードの説明図。(a)はブレード全体図、(b)は先端部近傍の拡大図。 先端稜線部が鈍角であるクリーニングブレードの説明図。(a)はブレード全体図、(b)は先端部近傍の拡大図。
符号の説明
1 感光体
2 クリーニングブレード
10 給紙カセット
20 搬送ローラ対
21 先端稜線部
22 ブレード先端面
23 ブレード下面
24 ブレード上面
30 記録体搬送路
31 レジストローラ対
40 転写搬送ユニット
41 搬送ベルト
42 搬送ベルト駆動ローラ
43 記録体転写バイアスローラ
44 搬送ベルトクリーニング装置
50 定着装置
60 排紙ローラ対
100 プロセスユニット
101 光書込ユニット
110 帯電装置
111 帯電ローラ
112 スペーサ
113 帯電除去ケーシング
114 帯電除去回収スクリュ
115 スプリング
116 電源
117 帯電ローラクリーニング装置
118 供給搬送スクリュ
119 現像剤供給部
120 現像装置
121 現像ケーシング
122 現像部
123 現像剤攪拌部
124 現像スリーブ
125 ドクターブレード
126 マグネットローラ
127 攪拌搬送スクリュ
128 Tセンサ
129 仕切壁
130 感光体クリーニング装置
131 感光体除去ケーシング
132 ホルダー
134 回収スクリュ
136 ブラシユニット
140 除電器
200 プリンタ
300 中間転写ユニット
P 転写紙

Claims (10)

  1. 表面移動する被清掃体と、前記被清掃体の表面にクリーニングブレードを当接させて前記被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング装置において、
    前記クリーニングブレードのブレード下面と前記クリーニングブレードのブレード先端面との間の角である、前記被清掃体と当接する先端稜線部の角が鈍角であって、
    前記クリーニングブレードが、前記被清掃体の表面に非当接状態のときにおける、前記ブレード先端面の前記先端稜線部近傍の形状を、外側に湾曲する湾曲形状とし
    前記クリーニングブレードのブレード下面と前記クリーニングブレードのブレード先端面との間の角をなす直線状の先端稜線部を前記被清掃体に当接させたことを特徴とするクリーニング装置。
  2. 表面移動する被清掃体と、前記被清掃体の表面にクリーニングブレードを当接させて前記被清掃体の表面をクリーニングするクリーニング装置において、
    前記クリーニングブレードのブレード下面と前記クリーニングブレードのブレード先端面との間の角である、前記被清掃体と当接する先端稜線部の角が鈍角であって、
    前記クリーニングブレードが、前記被清掃体の表面に非当接状態のときにおける、前記ブレード先端面の前記先端稜線部近傍の形状を、外側に湾曲する湾曲形状とし、
    前記クリーニングブレードが、前記被清掃体の表面に当接状態のとき、前記湾曲形状は、前記被清掃体と非接触であることを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1または2のクリーニング装置において、
    前記先端稜線部の角度をθとしたとき、前記先端稜線部から前記ブレード先端面に沿って(10/sin(π−θ))[μm]離れた範囲以上、前記ブレード先端面を湾曲させたことを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかのクリーニング装置において、
    前記先端稜線部の角度を、95°以上140°以下としたことを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項1乃至いずれかのクリーニング装置において、
    前記被清掃体が像担持体であることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項1乃至いずれかのクリーニング装置において、
    前記被清掃体が像担持体に近接または接触して前記像担持体表面を帯電する帯電部材であることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項1乃至いずれかのクリーニング装置において、
    前記被清掃体が中間転写体であることを特徴とするクリーニング装置。
  8. 表面移動部材である像担持体上に形成した画像を最終的に記録材に転移させる画像形成装置の本体に着脱自在に構成され、少なくとも、前記像担持体と前記像担持体上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段とを一体に支持したプロセスユニットにおいて、
    前記クリーニング手段として、請求項1乃至いずれかのクリーニング装置を用いることを特徴とするプロセスユニット。
  9. 像担持体と、前記像担持体表面を帯電させるための帯電手段と、前記像担持体上に静電潜像を形成するための潜像形成手段と、前記静電潜像を現像してトナー像化する現像手段と、前記像担持体上のトナー像を転写材に転写する転写手段と、前記転写手段通過後の前記像担持体に不要な付着物を除去するクリー二ング手段とを備えた画像形成装置において、
    前記クリー二ング手段として、請求項のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項の画像形成装置において、
    前記転写手段よりも前記像担持体表面移動方向下流側、かつ、前記クリーニング手段よりも前記像担持体表面移動方向上流側に、前記像担持体表面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段を設けたことを特徴とする画像形成装置。
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