JP5463844B2 - 潤滑剤供給装置、プロセスカートリッジおよび画像形成装置 - Google Patents
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Description
感光体には、帯電工程において生じる放電生成物や転写されなかった未転写トナーが存在することがある。このため、感光体は転写工程後、クリーニング工程を実行され、放電生成物や残留トナーを除去されるようになっている。
しかし、ゴムブレードは感光体に押し当てて感光体表面の残留物を除去するため感光体表面とクリーニングブレード間の摩擦によるストレスが大きく、ゴムブレードの磨耗や特に有機感光体においては感光体表面層の磨耗が生じ、ゴムブレードおよび有機感光体の寿命を短くする。
小粒径のトナーを用いた画像形成装置では、未転写による残トナーがクリーニングブレードをすり抜けていく割合が多くなり、特に、クリーニングブレードの寸法精度、組み付け精度が十分でなかったり、クリーニングブレードが部分的に震動した場合にトナーのすり抜けは激しくなってしまい高画質の画像形成を妨げていた。
このため、有機感光体の寿命を延ばし長期に渡って高画質を保持するには、摩擦による部材の劣化を低減し、クリーニング性を向上させる必要がある。
摩擦を低減する方法で一般的なものとしては、感光体表面に潤滑剤と供給し、クリーニングブレードによって供給された潤滑剤を均一に均して潤滑剤の皮膜を形成する方法がある。
(1)潜像担持体表面に潤滑剤を供給する装置であって、
前記潜像担持体のクリーニング後に該潜像体表面に塗布された潤滑剤を均して一様な層厚を設定する均しブレードを備え、
該均しブレードは、前記潜像担持体表面に対向する面と該潜像担持体の移動方向上流側に向いた面との間に、該潜像担持体の移動方向上流側に向いた面(B)となす角度を鈍角とされた面(A)が設けられ、前記潜像担持体に対向する位置での該潜像担持体の接線と前記潜像担持体の移動方向上流側を向いた面(B)に対して鈍角をなす面(A)との間で規定される当接角度が10°以上90°未満に設定され、前記潜像担持体の移動方向に対してトレーリング方向に配置された状態で均しブレード支持部により片持ち梁状に支持され、
前記均しブレード支持部は、前記均しブレードの支持面から前記潜像担持体の帯電に用いられる帯電部材に向けて折り曲げられた部分を有し、
該折り曲げられた部分の端部と、前記潜像担持体の回転中心とを結ぶ仮想線分上に前記帯電部材の一部が重なる状態で配置されていることを特徴とする潤滑剤塗布装置。
(2)前記潜像担持体表面に供給される潤滑剤は、少なくとも脂肪酸金属塩(A)を含有することを特徴とする(1)記載の潤滑剤供給装置。
(3)前記潜像担持体に供給される潤滑剤は、少なくとも無機潤滑剤(B)を含有することを特徴とする(1)または(2)記載の潤滑剤供給装置。
(4)前記潤滑剤に含有される脂肪酸金属塩(A)としてステアリン酸亜鉛が用いられることを特徴とする(2)記載の潤滑剤供給装置。
(5)前記潤滑剤に含有される無機潤滑剤(B)として、窒化ホウ素が用いられることを特徴とする(3)記載の潤滑剤供給装置。
(6)(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の潤滑剤供給装置を備え、前記潜像担持体およびこれに対する画像形成処理を行う帯電装置、現像装置およびクリーニング装置が纏めて収容されて構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
(7)前記潤滑剤供給装置は、前記潜像担持体の移動方向における前記クリーニング装置の下流側に配置されていることを特徴とする(6)記載のプロセスカートリッジ。
(8)前記潜像担持体は、直径が35mm以下であることを特徴とする(6)または(7)に記載のプロセスカートリッジ。
(9)(6)乃至(8)のいずれか一つに記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
図1に示されている画像形成装置は、複数色の画像形成が可能なカラープリンタを示している。なお、本発明は、画像形成装置としてプリンタに限らず、複写機やファクシミリ装置あるいは印刷機さらにはこれら各機能を複合させた装置を含むものである。
本実施例における光走査装置8は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、ミラーおよび回転多面鏡などを装備しており、各感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKに対して色毎に対応した書き込み光Lb(図1では、便宜上、ブラック画像の画像ステーションのみを対象として符号が付けてあるが、その他の画像ステーションも同様である)を出射して感光体ドラム20Y,20C,20M,20BKに静電潜像を形成する構成とされている。
給送ローラ3は、反時計回り方向に回転駆動されることにより、これと対峙する摩擦分離機と協働して最上位の記録紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
図4は、感光体ドラム20BKに当接している均しブレード303を示す図であり、同図において均しブレード303は、感光体ドラム20BKの回転に対してトレーリング方式、つまり、感光体ドラム20BKの回転方向に沿って先端がなびくことができる状態に接触している。
本実施例における潤滑剤供給装置300により供給される潤滑剤は、脂肪酸金属塩(A)と無機潤滑剤(B)とのいずれか一方または両方が用いられて感光体ドラムに対して塗布または付着させられるようになっている。
本発明における無機潤滑剤(B)とは、自身が劈開して潤滑する、或いは内部滑りを起こす無機化合物のことを指す。具体的な物質例としては、タルク・マイカ・窒化ホウ素・二硫化モリブデン・二硫化タングステン・カオリン・スメクタイト・ハイドロタルサイト化合物・フッ化カルシウム・グラファイト・板状アルミナ・セリサイト・合成マイカなどがあるがこれに限るものではない。中でも窒化ホウ素は、原子がしっかりと組み合った六角網面が広い間隔で重なり、層間に働く力は弱いファンデルワールス力のみであるため、容易に劈開、潤滑することから、本発明においては最も好ましく用いられる。
なお、これらの無機潤滑剤は疎水性付与等の目的で、必要に応じて表面処理がなされていても良い。
30 帯電装置
50 クリーニング装置
300 潤滑剤供給装置
301 固形潤滑剤
302 潤滑剤塗布部材
303 均しブレード
Claims (9)
- 潜像担持体表面に潤滑剤を供給する装置であって、
前記潜像担持体のクリーニング後に該潜像体表面に塗布された潤滑剤を均して一様な層厚を設定する均しブレードを備え、
該均しブレードは、前記潜像担持体表面に対向する面と該潜像担持体の移動方向上流側に向いた面との間に、該潜像担持体の移動方向上流側に向いた面(B)となす角度を鈍角とされた面(A)が設けられ、前記潜像担持体に対向する位置での該潜像担持体の接線と前記潜像担持体の移動方向上流側を向いた面(B)に対して鈍角をなす面(A)との間で規定される当接角度が10°以上90°未満に設定され、前記潜像担持体の移動方向に対してトレーリング方向に配置された状態で均しブレード支持部により片持ち梁状に支持され、
前記均しブレード支持部は、前記均しブレードの支持面から前記潜像担持体の帯電に用いられる帯電部材に向けて折り曲げられた部分を有し、
該折り曲げられた部分の端部と、前記潜像担持体の回転中心とを結ぶ仮想線分上に前記帯電部材の一部が重なる状態で配置されていることを特徴とする潤滑剤塗布装置。 - 前記潜像担持体表面に供給される潤滑剤は、少なくとも脂肪酸金属塩(A)を含有することを特徴とする請求項1記載の潤滑剤供給装置。
- 前記潜像担持体に供給される潤滑剤は、少なくとも無機潤滑剤(B)を含有することを特徴とする請求項1または2記載の潤滑剤供給装置。
- 前記潤滑剤に含有される脂肪酸金属塩(A)としてステアリン酸亜鉛が用いられることを特徴とする請求項2記載の潤滑剤供給装置。
- 前記潤滑剤に含有される無機潤滑剤(B)として、窒化ホウ素が用いられることを特徴とする請求項3記載の潤滑剤供給装置。
- 請求項1乃至5のいずれか一つに記載の潤滑剤供給装置を備え、前記潜像担持体およびこれに対する画像形成処理を行う帯電装置、現像装置およびクリーニング装置が纏めて収容されて構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 前記潤滑剤供給装置は、前記潜像担持体の移動方向における前記クリーニング装置の下流側に配置されていることを特徴とする請求項6記載のプロセスカートリッジ。
- 前記潜像担持体は、直径が35mm以下であることを特徴とする請求項6または7に記載のプロセスカートリッジ。
- 請求項6乃至8のいずれか一つに記載のプロセスカートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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