JP5073393B2 - クリーニング装置、並びに、これを備える画像形成装置及びプロセスカートリッジ - Google Patents

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Description

本発明は、表面移動部材の表面上の付着物を除去するクリーニング装置、並びに、これを備える複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置及びプロセスカートリッジに関するものである。
この種の画像形成装置としては、電子写真方式のものやインクジェット方式のものなど種々のものが知られており、表面移動部材を備えているものが多い。例えば、電子写真方式の画像形成装置では、感光体ドラム等の潜像担持体(像担持体)、中間転写ベルト等の中間転写体(像担持体)、紙搬送ベルト等の記録材搬送部材などの表面移動部材を備えたものが知られている。また、インクジェット方式の画像形成装置では、紙搬送ベルト等の記録材搬送部材などの表面移動部材を備えたものが知られている。一般に、このような表面移動部材の表面に不要な付着物が付着すると種々の不具合を引き起こすことから、その付着物を表面移動部材の表面から除去するクリーニング手段が必要となる。このクリーニング手段としては、構成が簡単でかつ付着物の除去性能にも優れていることから、ポリウレタンゴム等の弾性部材からなるクリーニングブレードを表面移動部材の表面に押しつけて付着物を除去するブレード方式のものが広く利用されている。
ブレード方式のクリーニング装置としては、従来から、トレーリング方式とカウンタ方式の2つの方式が知られている。以下、電子写真方式の画像形成装置における感光体用のクリーニング装置を例に挙げて、各方式のクリーニング装置について説明する。
図9(a)は、従来のトレーリング方式のクリーニング装置を示す説明図である。
このクリーニング装置では、ドラム状の感光体(表面移動部材)10の表面移動方向Aに対して直交する感光体回転軸方向に沿って長尺な弾性部材からなるクリーニングブレード231が、その長尺方向に延びる一辺(以下「当接辺」という。)を感光体10の表面に押しつけられた構成となっている。トレーリング方式では、クリーニングブレード231の当接辺が当接する感光体表面上の当接部分Pの法線Nよりも、感光体表面移動方向上流側で装置本体に支持されたブレードホルダ(保持部材)232により、クリーニングブレード231が保持される。本明細書において「トレーリング方式」とは、弾性部材を保持する保持部材の装置本体に対する支持部が、弾性部材の当接辺が当接する表面移動部材の表面上の当接部分の法線よりも、表面移動部材表面移動方向上流側に位置するものをいうものとする。
図9(b)は、従来のカウンタ方式のクリーニング装置を示す説明図である。
このクリーニング装置も、感光体の表面移動方向Aに対して直交する感光体回転軸方向に長尺な弾性部材からなるクリーニングブレード231が、その長尺方向に延びる当接辺を感光体10の表面に押しつけられた構成になっている。カウンタ方式では、クリーニングブレード231の当接辺が当接する感光体表面上の当接部分Pの法線Nよりも、感光体表面移動方向下流側で装置本体に支持されたブレードホルダ232により、クリーニングブレード231が保持される。本明細書において「カウンタ方式」とは、弾性部材を保持する保持部材の装置本体に対する支持部が、弾性部材の当接辺が当接する表面移動部材の表面上の当接部分の法線よりも、表面移動部材表面移動方向下流側に位置するものをいうものとする。
トレーリング方式でもカウンタ方式でも、感光体10の回転駆動中にクリーニングブレード231と感光体表面との間の摩擦力が何らかの要因で変化すると、クリーニングブレード231のバタツキ(浮き現象)が発生し、これにより感光体10を損傷したり異音が発生したりするといった不具合が生じる。このバタツキに関しては、カウンタ方式よりもトレーリング方式の方が発生しにくく、かつ、バタツキが発生したときの不具合が少ない。なぜなら、クリーニングブレード231と感光体表面との間の摩擦力が感光体10の回転駆動中に高まったとき、トレーリング方式のクリーニングブレード231はその垂直抗力を逃がす向きに反る(撓む)ことができるのに対し、カウンタ方式のクリーニングブレード231は垂直抗力を逃がす向きには反ることができないからである。しかも、カウンタ方式の場合、クリーニングブレード231が垂直抗力を逃がす向きに反ることができないことから、クリーニングブレード231と感光体表面との間の摩擦力が高まったときにブレード捲れという深刻な不具合も発生し得る。
一方で、カウンタ方式は、トレーリング方式よりも当接圧を高めることができるため、トレーリング方式に比べて除去性能が高いという利点がある。
詳しく説明すると、トレーリング方式の場合、当接圧を高めるべくクリーニングブレード231を大きな力で押しつけると、クリーニングブレード231が反ってしまって、クリーニングブレード231の当接辺に対して感光体表面移動方向上流側に位置するクリーニングブレードの上流側面231aが感光体表面に当たってしまう腹当たり現象が生じてしまう。腹当たり現象が生じると、クリーニングブレード231と感光体表面との当接面積が急激に増大するため、クリーニングブレード231を大きな力で押しつけても逆に当接圧は小さくなり、除去性能が低下することになる。これに対し、カウンタ方式の場合、当接圧を高めるべくクリーニングブレード231を大きな力で押しつけても、摩擦力がクリーニングブレードの反りに抗して働くので、クリーニングブレード231の反りが少ない。そのため、クリーニングブレード231を大きな力で押しつけても腹当たり現象が生じにくく、小さい当接面積に対して大きな押しつけ力を付与することができる。よって、高い当接圧を実現でき、高い除去性能が得られる。
また、特許文献1には、感光体をクリーニングするトレーリング方式のクリーニング装置が開示されている(同特許文献1の第8図)。このクリーニング装置は、感光体の回転によりクリーニングブレードの先端が受ける力を背面から支持するバックアップ部材を備えている。
特開昭60−198574号公報
トレーリング方式とカウンタ方式にはそれぞれ長所と短所があるので、いずれの方式を採用するかは、その長所と短所を考慮して適宜選択される。よって、高い除去性能が求められる場合には、カウンタ方式のクリーニング装置が採用されることになる。特に、近年の電子写真方式の画像形成装置では、小粒径で球形をなしたトナー、特に重合トナーを用いることが多くなり、このようなトナーを除去するためには高い除去性能が必要となる。そのため、トレーリング方式のクリーニング装置では除去性能が不十分であり、カウンタ方式のクリーニング装置が採用されることが多い。
しかし、従来のカウンタ方式のクリーニング装置においては、高い除去性能を得ようとして当接圧を高めるべくクリーニングブレードを大きな力で押しつけ過ぎると、クリーニング対象である感光体(表面移動部材)やクリーニングブレード自体が摩耗しすぎて 感光体やクリーニングブレードの寿命が短くなるという問題があった。
一方、上記特許文献1に記載のクリーニング装置によれば、図9(a)に示したような一般的なトレーリング方式よりは高い当接圧を実現できる。しかし、このクリーニング装置においてカウンタ方式と同程度の当接圧を実現するには、そのバックアップ部材や、バックアップ部材を支持する機構を、クリーニングブレードの反りが十分に抑制されるように補強する必要がある。よって、同程度の当接圧を実現するなら、上記特許文献1に記載のクリーニング装置よりもカウンタ方式のクリーニング装置を採用した方が、その構成を簡素化でき、低コスト化が図れる。
本発明は、以上の問題に鑑みなされたものであり、その目的とするところは、従来のカウンタ方式に比べてクリーニング対象である表面移動部材及びクリーニングブレードの摩耗を抑制しつつ高い除去性能が得られるクリーニング装置、並びに、これを備える画像形成装置及びプロセスカートリッジを提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、表面移動部材の表面移動方向に対して直交する方向に長尺な弾性部材におけるその長尺方向に延びる一辺を該表面移動部材の表面に押しつけて、該表面移動部材の表面上の付着物を除去するクリーニング装置において、上記一辺を境に隣接する互いに垂直な上記弾性部材の2つの面のうちの上記表面移動方向における上流側の面とは反対側にある裏面が取り付けられる平面を有し、上記上流側の面が伸びかつ上記裏面が縮むような上記弾性部材の反りを規制する反り規制部材と、上記反り規制部材を支持するとともに、上記2つの面のうちの上記表面移動方向における下流側の面と略平行な方向に沿って上記一辺から離れた位置で装置本体に支持され、上記弾性部材が上記表面移動部材から受ける力によってもひずまない程度の剛性を有する保持部材と、上記一辺を上記表面移動部材に押し付けるための付勢手段とを備え、上記弾性部材は、上記上流側の面が上記下流側の面よりも長いものであり、上記弾性部材の上記裏面における上記表面移動部材側の端部が、上記反り規制部材の上記平面における上記表面移動部材側の端部と同じ位置か、それよりも上記表面移動部材から離れた側の位置に配置されており、上記付勢手段による付勢なく上記一辺が上記表面移動部材の表面に当接した状態では、上記表面移動部材の表面における当接箇所の接線と、上記下流側の面における上記一辺側の部分とのなす角が、5[°]以上50[°」以下であることを特徴とするものである。
また、請求項2の発明は、請求項1記載のクリーニング装置において、上記保持部材は、上記反り規制部材の上記平とは反対側にある裏面を保持することにより、該反り規制部材を介して該弾性部材を保持することを特徴とするものである
た、請求項の発明は、請求項1又は2記載のクリーニング装置において、上記弾性部材は、上記長尺方向に対して直交した仮想断面において、上記上流側面における少なくとも上記下流側面との隣接部分と、該下流側面における少なくとも該上流側面との隣接部分とのなす角度が鈍角であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項3記載のクリーニング装置において、上記上流側面は、上記下流側面との隣接部分である第一上流側面と、該第一上流側面から、上記力の方向及び上記長尺方向の両方に対して直交する方向と略平行な方向に延在する第二上流側面とを備えていることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項又は4記載のクリーニング装置において、上記鈍角は、95[°]以上140[°]以下の範囲内であることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、上記反り規制部材は、上記弾性部材の上記裏面全面に対して取り付けられていることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、上記反り規制部材と上記弾性部材の上記裏面とが互いに重なり合う領域のうち、少なくとも上記表面移動部材の表面に近接する側の端部領域については固着処理を施すことを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、表面移動部材である像担持体上に形成した画像を最終的に記録材に転移させる画像形成装置において、上記像担持体上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項の発明は、請求項8記載の画像形成装置において、上記像担持体と上記クリーニング装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に設けられるプロセスカートリッジを有することを特徴とするものである。
また、請求項10の発明は、表面移動部材である記録材搬送部材の表面に担持された記録材上に画像を形成する画像形成装置において、上記記録材搬送部材上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項11の発明は、請求項10記載の画像形成装置において、上記記録材搬送部材と上記クリーニング装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に設けられるプロセスカートリッジを有することを特徴とするものである。
また、請求項12の発明は、請求項乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記画像を構成するトナーとして、体積平均粒径が3[μm]以上7[μm]以下であること、平均円形度が0.940以上0.998以下であること、形状係数SF−1及びSF−2がそれぞれ100以上160以下であることのいずれか1つを満たすトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項13の発明は、請求項乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置において、上記画像を構成するトナーとして、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤及び離型材を含むトナー組成物を有機溶媒に溶解及び/又は分散させて有機溶媒組成物を作成し、樹脂微粒子が存在する水系媒体に該有機溶媒組成物を分散させ、架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーを用いることを特徴とするものである。
また、請求項14の発明は、表面移動部材である像担持体上に形成した画像を最終的に記録材に転移させる画像形成装置の本体に着脱自在に構成され、該像担持体と該像担持体上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段とを一体に支持したプロセスカートリッジにおいて、上記クリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
また、請求項15の発明は、表面移動部材である記録材搬送部材の表面に担持された記録材上に画像を形成する画像形成装置の本体に着脱自在に構成され、該記録材搬送部材と該記録材搬送部材上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段とを一体に支持したプロセスカートリッジにおいて、上記クリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするものである。
本発明においては、表面移動部材の表面上における当接部分の法線よりも表面移動部材表面移動方向下流側で装置本体に支持された保持部材により弾性部材を保持するカウンタ方式を採用するが、次の点で構成が相違している。すなわち、従来のカウンタ方式の弾性部材は、図9(b)に示すように、表面移動部材の表面移動時に当接辺が表面移動部材の表面から受ける力の方向に略平行な方向の厚さよりも、当該力の方向及び上記長尺方向の両方に対して直交する方向の厚さの方が薄い。別の表現をすれば、当接辺を境に隣接する弾性部材の上流側面及び下流側面のうち、当接辺に対して直交する方向の長さが、下流側面の長さT2よりも上流側面の長さT1の方が短い。これに対し、本発明では、その逆で、表面移動部材の表面移動時に当接辺が表面移動部材の表面から受ける力の方向に略平行な方向の厚さT2よりも、当該力の方向及び上記長尺方向の両方に対して直交する方向の厚さT1の方が厚い。別の表現をすれば、当接辺に対して直交する方向の長さが、下流側面の長さT2よりも上流側面の長さT1の方が長い。要するに、本発明は、図9(a)に示すような一般的な従来のトレーリング方式のように、表面移動部材の表面移動時に当接辺が表面移動部材の表面から受ける力の方向に略平行な方向の厚さT2よりも、当該力の方向及び上記長尺方向の両方に対して直交する方向の厚さT1の方が厚くなるように、あるいは、当接辺に対して直交する方向の長さが下流側面の長さT2よりも上流側面の長さT1の方が長くなるように、弾性部材を配置するが、その弾性部材を保持する保持部材の装置本体に対する支持部が、表面移動部材の表面上における当接部分の法線よりも表面移動部材表面移動方向下流側に位置している。従来のカウンタ方式と同様に、表面移動部材との摩擦力により弾性部材が受ける力の大部分保持部材を介して装置本体の支持部で真っ直ぐ受けることができる。よって、上記特許文献1に記載のクリーニング装置のようにトレーリング方式でバックアップ部材を備えたものに比べて、その構成が簡素であり、低コスト化を図ることができる。
しかも、本発明においては、弾性部材の当接辺に対して直交する方向にその上流側面が伸びて該上流側面の対向面が縮むような弾性部材の反りを反り規制部材により規制している。これにより、弾性部材の反りが規制されていないものに比べて、弾性部材と表面移動部材の表面との間における表面移動部材表面移動方向の当接部長さ(以下「当接幅」という。)を短くすることができる。すなわち、弾性部材の反りが規制されていない従来のカウンタ方式や従来のトレーリング方式においては、弾性部材の当接辺を表面移動部材の表面に押しつけることで、弾性部材の反りと弾性部材自体の変形とが生じる。当接幅は、弾性部材の反りが大きいほど長くなり、また、弾性部材自体の変形が大きいほど長くなる。本発明においては、反り規制部材により弾性部材の反りが規制されていることから、当接幅は主として弾性部材自体の変形によって決まる。したがって、本発明においては、弾性部材の反りが規制されていない従来のカウンタ方式や従来のトレーリング方式に比べて、当接幅を短くすることができる。そして、同じ当接圧であっても当接幅が短いほど表面移動部材や弾性部材の摩耗が少なくなるので、本発明によれば、弾性部材の反りが規制されていない従来のカウンタ方式や従来のトレーリング方式に比べて、表面移動部材や弾性部材の摩耗を抑制できる。
なお、本発明において、反り規制部材を弾性部材に固着した場合、表面移動部材の表面移動中に弾性部材と表面移動部材の表面との間の摩擦力が何らかの要因で変化したときでも、上記特許文献1に記載のクリーニング装置と比較して弾性部材にバタツキが生じにくい。すなわち、上記特許文献1に記載のクリーニング装置において、バックアップ部材とクリーニングブレードとの間は、少なくともクリーニングブレードの先端領域では固着されていることに関しては開示されていない。そのため、感光体の回転駆動中にクリーニングブレードと感光体表面との間の摩擦力が何らかの要因で変化したときにクリーニングブレードのバタツキが発生するおそれがある。本発明において、反り規制部材を弾性部材に固着した場合には、上記特許文献1に記載のクリーニング装置と比較して弾性部材にバタツキが生じにくい。
以上、本発明によれば、従来のカウンタ方式と同程度あるいはそれ以上の当接圧が得られるので高い除去性能を実現できる反面、従来のカウンタ方式に比べて当接幅を短くできることからクリーニング対象である表面移動部材や弾性部材の摩耗を抑制できるという優れた効果が奏される。
以下、本発明を、画像形成装置としてのプリンタに適用した一実施形態について説明する。
図2は、本実施形態におけるプリンタを示す概略構成図である。
プリンタ100は、フルカラー画像を形成するものであって、画像形成部120及び給紙部130とから主として構成されている。なお、以下の説明において、添え字Y,C,M,Bkは、それぞれ、イエロー用、シアン用、マゼンタ用、ブラック用の部材であることを示すものである。
画像形成部120には、図中左側から順に、イエロートナー用のプロセスカートリッジ121Y、シアントナー用のプロセスカートリッジ121C、マゼンタトナー用のプロセスカートリッジ121M、ブラックトナー用のプロセスカートリッジ121Bkが設けられている。これらのプロセスカートリッジ121Y,121C,121M,121Bkは、略水平方向に並べて配置されている。
二次転写装置160には、複数の支持ローラに掛け渡された中間転写体である無端状の中間転写ベルト162と、一次転写ローラ161Y,161C,161M,161Bkと、二次転写ローラ165とから主に構成されている。中間転写ベルト162は、各プロセスカートリッジ121Y,121C,121M,121Bkの上方で、各プロセスカートリッジに設けられる表面移動部材としての像担持体である潜像担持体としてのドラム状感光体10Y,10C,10M,10Bkの表面移動方向に沿って配置されている。中間転写ベルト162は、感光体10Y,10C,10M,10Bkの表面移動に同期して表面移動する。また、各一次転写ローラ161Y,161C,161M,161Bkは、中間転写ベルト162の内周面側に配置されており、これらの一次転写ローラにより中間転写ベルト162の下側に位置する外周面(表面)が各感光体10Y,10C,10M,10Bkの外周面(表面)に弱圧接している。
各感光体10Y,10C,10M,10Bk上にトナー像を形成し、そのトナー像を中間転写ベルト162に転写する構成及び動作は、各プロセスカートリッジ121Y,121C,121M,121Bkについて実質的に同一である。ただし、カラー用の3つのプロセスカートリッジ121Y,121C,121Mに対応した一次転写ローラ161Y,161C,161Mについてはこれらを上下に揺動させる図示しない揺動機構が設けられている。揺動機構は、カラー画像が形成されないときに感光体10Y,10C,10Mに中間転写ベルト162を接触させないように動作する。
二次転写装置160は、プリンタ100の本体から着脱自在に構成されている。具体的には、プリンタ100の画像形成部120を覆っている図2中の紙面手前側の前カバー(不図示)を開き、二次転写装置160を図2中の紙面奥側から手前側へスライドさせることで、プリンタ100の本体から二次転写装置160を取り外すことができる。二次転写装置160をプリンタ100の本体に装着する場合には、取り外し作業とは逆の作業をすればよい。
なお、中間転写ベルト162における二次転写ローラ165よりも表面移動方向下流側であってプロセスカートリッジ121Yの上流側には、二次転写後の残留トナー等の付着物を除去するためのクリーニング装置を設けてもよい。この場合、このクリーニング装置についても後述する感光体用のクリーニング装置と同様の構成を採用してもよい。このクリーニング装置は、中間転写ベルト162と一体に支持された状態で二次転写装置160に設けるとよい。
二次転写装置160の上方には、各プロセスカートリッジ121Y,121C,121M,121Bkに対応したトナーカートリッジ159Y,159C,159M,159Bkが略水平方向に並べて配置されている。
また、プロセスカートリッジ121Y,121C,121M,121Bkの下方には、帯電された感光体10Y,10C,10M,10Bkの表面にレーザ光を照射して静電潜像を形成する露光装置140が配置されている。
また、露光装置140の下方には、給紙部130が配置されている。給紙部130には、記録材としての転写紙を収容する給紙カセット131及び給紙ローラ132が設けられており、レジストローラ対133を経て中間転写ベルト162と二次転写ローラ165との間の二次転写ニップ部に向けて所定のタイミングで転写紙を給送する。
また、二次転写ニップ部の出口側には、定着装置90が配置されており、この定着装置90の転写紙搬送方向下流側には、排紙ローラ及び排紙された転写紙を収納する排紙収納部135が配置されている。
図3は、本プリンタに設けられるプロセスカートリッジを示す概略構成図である。
なお、各プロセスカートリッジの構成はほぼ同様であるので、以下の説明では色分け用の添え字Y、C、M、Bkを省略して、プロセスカートリッジの構成及び動作について説明する。
プロセスカートリッジ121は、感光体10と、感光体10の周りに配置されたクリーニング装置30、帯電装置40及び現像装置50とを備えている。
クリーニング装置30は、感光体10の回転軸方向に長尺な弾性部材であるクリーニングブレード(以下、単に「ブレード」という。)31におけるその長尺方向に延びる一辺(当接辺)を感光体10の表面に押しつけて、感光体表面上の転写残トナー等の不要な付着物を除去する。本実施形態において、ブレード31の材料としては、他の弾性材料に比べて感光体10に対する摩耗性及び自身の耐摩耗性に優れていることからポリウレタンゴムを使用している。クリーニング装置30についての詳細な説明は後述する。
なお、クリーニング装置30には潤滑剤塗布装置を設けてもよい。潤滑剤塗布装置としては、固形潤滑剤と、固形潤滑剤を支持する潤滑剤支持部材と、固形潤滑剤と感光体10との両方に接触して回転する潤滑剤塗布用のブラシローラとで構成されたものを利用できる。このような潤滑剤塗布装置では、ブラシローラにより固形潤滑剤から削り取った粉末状の潤滑剤をブラシローラにより感光体10の表面に塗布する。また、そのブラシローラよりも感光体表面移動方向下流側に、感光体10の表面に当接するように塗布ブレードを配置してもよい。この塗布ブレードは、その先端部が感光体10の表面に当接する状態で塗布ブレードホルダに支持され、感光体10の表面に塗布された潤滑剤を均してその厚さを均一にするためのものである。
帯電装置40は、感光体10に当接するように配置された帯電ローラ41と、この帯電ローラ41に当接して回転する帯電ローラクリーナ42とから主として構成されている。
現像装置50は、感光体10の表面にトナーを供給して静電潜像を可視像化するものであり、現像剤を表面に担持する現像剤担持体としての現像ローラ51と、現像剤収容部に収容された現像剤を攪拌する攪拌スクリュー52と、攪拌された現像剤を現像ローラ51に供給する供給スクリュー53とから主として構成されている。
以上のような構成を有する4つのプロセスカートリッジ121は、それぞれ単独でサービスマンやユーザにより着脱・交換が可能となっている。また、プリンタ100から取り外した状態のプロセスカートリッジ121については、感光体10、帯電装置40、現像装置50、クリーニング装置30が、それぞれ単独で新しい装置との交換が可能に構成されている。なお、プロセスカートリッジ121は、クリーニング装置30で回収した転写残トナーを回収する廃トナータンクを備えていてもよい。この場合、更に、プロセスカートリッジ121において廃トナータンクが単独で着脱・交換が可能な構成とすれば利便性が向上する。
次に、本プリンタ100の動作について説明する。
プリント命令を受け付けたら、まず、感光体10を図中矢印Aの方向に回転させ、帯電装置40の帯電ローラ41によって感光体10の表面を所定の極性に一様帯電させる。帯電後の感光体10に対し、露光装置140は、入力されたカラー画像データに対応して光変調された例えばレーザビーム光を色ごとに照射し、これによって各感光体10の表面にそれぞれ各色の静電潜像を形成する。各静電潜像に対し、現像装置50の現像ローラ51から各色の現像剤を供給し、各色の静電潜像を各色の現像剤で現像し、各色に対応したトナー像を形成して可視像化する。次いで、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより転写電界を形成し、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を弱圧接することで一次転写ニップを形成する。これらの作用により、各感光体10上のトナー像は中間転写ベルト162上に効率よく一次転写される。中間転写ベルト162上には、各感光体10で形成された各色のトナー像が互いに重なり合うように転写され、積層トナー像が形成される。
中間転写ベルト162上に一次転写された積層トナー像は、給紙カセット131内に収容されている転写紙が給紙ローラ132とレジストローラ対133を経て所定のタイミングで給送され、二次転写ローラ165にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより転写電界を形成し、転写紙に転写される。転写紙上に二次転写された積層トナー像は定着装置90に送られ、熱及び圧力で定着される。定着された転写紙は、排紙ローラによって排紙収納部135に排出、載置される。一方、一次転写後の各感光体10上に残留する転写残トナーは、クリーニング装置30のブレード31によって掻き取られ、除去される。
次に、本発明の特徴部分であるクリーニング装置30について詳しく説明する。
図1は、クリーニング装置30の主要部を感光体10の回転軸方向(Y方向)から見たときの説明図である。
図4は、クリーニング装置30の主要部を示す斜視図である。
本実施形態において、クリーニング装置30は、ブレード31を保持する剛性材料で形成されたブレードホルダ32を備えている。ブレードホルダ32は、感光体10の回転軸方向に直交する断面に沿って切断したときの断面形状が略L字状であり、略水平方向(図3中左右方向)に伸びる水平部32Aの上面(感光体表面移動方向上流側に向いた面)にブレード31が固着されている。なお、固着の方法は、接着でもよいし、ホットメルトでもよいし、その他の方法でもよい。本実施形態において、ブレードホルダ32の水平部32Aは、ブレード31が反るのを規制する反り規制部材として機能する。
ブレードホルダ32は、略鉛直方向(図3中上下方向)に伸びる鉛直部32Bを有している。この鉛直部32Bの下端部(感光体表面移動方向下流側の端部)は、クリーニング装置30の枠体33に設けられた支軸34に回動可能に軸支されている。本実施形態では、感光体10の表面上におけるブレード31の当接辺が当接する当接部分Pの法線Nよりも感光体表面移動方向下流側でクリーニング装置30の枠体(装置本体)35の支軸34に支持されたブレードホルダ32の鉛直部32Bにより、ブレード31が固着された水平部32Aを保持した構成となっている。すなわち、本実施形態のクリーニング装置30はカウンタ方式を採用し、ブレードホルダ32の鉛直部32Bは保持部材として機能する。
また、クリーニング装置30は、ブレード31により加えられる感光体10の表面上における当接部分Pの法線方向の押しつけ力を高める付勢手段としてのスプリング36を備えている。本実施形態において、スプリング36は2つ設けられており、各スプリング36はブレード31の長尺方向(感光体回転軸方向)の中心点からその長尺方向端部に向けて110[mm]離れた位置にそれぞれ設けられている。スプリング36の一端はブレードホルダ32の水平部32Aの端部に接続されており、他端は付勢力調整手段としての調整ネジ37に接続されている。この調整ネジ37は、クリーニング装置30の枠体33に設けられたネジ孔に係合している。調整ネジ37を使って押しつけ力を調整する場合、クリーニング装置30の枠体33の外部から切り欠き穴を介して調整棒を差し込み、調整ネジ37を回転させることでスプリング長を調整する。
ここで、感光体10の表面に対するブレード31の押しつけ力の調整について説明する。
図5は、ブレード31の押しつけ力の測定装置を示す説明図である。この測定装置200は、実際には、市販のセンサ用コンディショナ「WGA−710B(共和電業製)」及び組み合わせられるロードセル「LMA−A−20N(共和電業製)」である。この測定装置200は、ロードセル201を3つ備えており、各ロードセル201は、半円筒形状のセル台202の上に、ブレード31の長尺方向中心点と、その中心点から長尺方向両端に向けて140[mm]離れた2地点の合計3箇所でそれぞれ固定されている。また、ロードセル201には、感光体10と同じ曲率半径の曲面を有する治具203が載せられる。この治具203は、ブレード31の長尺方向に沿って3つ並べて配置され、各治具203の底面中心に各ロードセル201にそれぞれセットされる。
ブレード31は、治具203との位置関係が感光体10との位置関係と同じ関係となるように、測定装置200にセットされる。
測定装置200を用いて感光体10の表面に対するブレード31の押しつけ力を調整する場合、上記プリンタ100においてクリーニング装置30が組み付けられた状態のプロセスカートリッジ121に、感光体10に代えて上記測定装置200を取り付ける。具体的には、感光体10の駆動軸を支持するための支持部を利用して、3つのロードセルが固定されたセル台202及び3つの治具203をプロセスカートリッジ121に取り付ける。このとき、クリーニング装置30のブレード31の当接辺とロードセル201とを結ぶ仮想線が治具の底面に対して垂直になるように、セットする。そして、各治具203を介して加えられた荷重を各ロードセル201で検出し、測定装置200に接続されたセンサ用コンディショナ204に表示される値を見ながら、調整ネジ37を調節してブレード31の押しつけ力を調整する。
なお、測定に際しては、事前に、規定の重りを各治具203の上に載せ、センサ用コンディショナ204に表示されるそれぞれの値が同じ値になるように設定したり、センサ用コンディショナ204に表示される値が治具203による荷重をキャンセルした値となるように設定したりする必要があることは言うまでもない。
ブレード31の押しつけ力がブレード長尺方向において均一となるように荷重バランスを調整する場合、本実施形態では、センサ用コンディショナ204に表示される各ロードセル201の値のバラツキが±10[g]以内となるように、2つのスプリング36の調整ネジ37を回転して調節する。
ブレード31の押しつけ力を調整する場合、本来的にはブレード31と感光体10の表面との当接圧が目標とする値となるように調整すべきであるが、ブレード31と感光体10の表面との当接幅(ニップ幅)は測定が困難であることから、一般には、線圧が目標とする値となるように調整される。ここで、「線圧」とは、ブレード31と感光体10の表面との当接部に働く感光体回転軸方向の単位長さ当たりの力を意味する。具体的な線圧の求め方は、センサ用コンディショナ204に表示される各ロードセル201の値を合算した総荷重を、ブレード31の長尺方向長さT3で除算して得られる値を線圧[N/cm]とする。
本実施形態では、センサ用コンディショナ204に表示された値の合算値(総荷重)が26.0±0.29[N]となるように調整することで、線圧が従来のカウンタ方式において設定される線圧と同程度の線圧、具体的には約0.790[N/cm]となるようにした。ここで、ブレード31と感光体10の表面との当接幅は、上述したように、ブレード31の反りが大きいほど長くなり、また、ブレード自体の変形が大きいほど長くなる。本実施形態のクリーニング装置30では、上述のようにブレードホルダ32の水平部32Aによってブレード31の反りが規制され、そのブレード31の反りは、ほとんど発生せず、図9(b)に示した従来のカウンタ方式を採用するクリーニング装置におけるブレードの反りと比較すると無視できる程である。したがって、本実施形態のクリーニング装置30において、当接幅は主としてブレード自体の感光体表面移動方向における弾性変形(圧縮変形)によって依存する。よって、本実施形態のクリーニング装置30では、図9(b)に示した従来のカウンタ方式を採用するクリーニング装置に比べて、その当接幅を短くすることができる。その結果、本実施形態によれば、従来のカウンタ方式のクリーニング装置と比較して、感光体10及びブレード31の摩耗を抑制できる。
また、本実施形態のクリーニング装置30によれば、上述したように当接幅を短くできるので、従来のカウンタ方式のクリーニング装置と同程度の線圧でブレード31を押しつけても、その当接圧は、従来のカウンタ方式のクリーニング装置よりも高まる。逆に言えば、従来のカウンタ方式のクリーニング装置と同程度の当接圧を得るときに必要となるブレード31の押しつけ力は、従来のカウンタ方式のクリーニング装置よりも小さくて済む。なお、本実施形態における当接幅は、従来のカウンタ方式のクリーニング装置を用いた場合の当接幅に対してかなり短くなっていることが予測される。したがって、この予測に立てば、従来のカウンタ方式のクリーニング装置における線圧よりもかなり小さな線圧でも、このクリーニング装置と同程度の当接圧を実現でき、同程度の除去性能を発揮し得るものと考えられる。この点も、感光体10及びブレード31の摩耗を抑制するのに効果的である。
また、本実施形態のクリーニング装置30によれば、従来のカウンタ方式のクリーニング装置よりも、当接圧を高めるのが容易である。したがって、従来のカウンタ方式のクリーニング装置であっても除去が困難だった小粒径で球形をなしたトナーに対しても、十分な除去性能を発揮し得る。
なお、スプリング36等の付勢手段は、必ずしも設ける必要はなく、ブレードホルダ32の水平部32Aの端部をこのような付勢手段を介さずにクリーニング装置30の枠体33に接続するようにしてもよい。ただし、この場合、クリーニング装置30の枠体33に対してブレードホルダ32が変位できなくなる。そのため、枠体33と感光体10との位置関係が固定されている場合、感光体10の偏心等により枠体33と感光体10の表面との距離関係が変化すると、その変化に応じてブレードホルダ32を変位させることができない。よって、枠体33と感光体10の表面との距離関係が変化しないような高い製造精度が要求される。また、感光体10に対するブレード31の組み付け精度も高い精度が要求される。これに対し、本実施形態のような付勢手段を設ければ、感光体10の偏心等により枠体33と感光体10の表面との距離関係が変化しても、その変化に応じてブレードホルダ32が変位可能なので、枠体33と感光体10の表面との距離関係に高い精度が要求されないし、感光体10に対するブレード31の組み付け精度も高い精度が要求されない。
本実施形態において、ブレード31は、感光体回転軸方向(Y方向)に長尺な直方体形状の部材である。そして、図1に示すように、当接辺を境に隣接する2つの面31a,31bにおける当接辺に対して直交する方向の長さT1,T2(図4参照)が、感光体表面移動方向下流側に位置する下流側面31bの長さT2よりも感光体表面移動方向上流側に位置する上流側面31aの長さT1の方が長く形成されている。なお、ブレード31の形状は、当接辺を境に隣接する2つの面31a,31bを有する形状であって感光体回転軸方向にわたって感光体表面上の付着物を十分に除去し得るような形状であれば、このような直方体形状でなくても、あらゆる立体形状のものを利用できる。なお、ブレード31の各外周面は、必ずしも平面である必要はなく、湾曲面であってもよい。
ここで、感光体10が表面移動したときに圧縮変形する向きのブレード長さ(圧縮方向長さ)が短いほど、その弾性変形量は少なくなる。そして、ブレード31の圧縮方向長さは、およそブレード31の下流側面31bの感光体表面移動方向長さT2に相当する長さとなる。本実施形態のT2と、図9(b)に示す従来のカウンタ方式を採用するクリーニング装置のT2とを比較すると、本実施形態の方が従来のカウンタ方式のクリーニング装置よりも遙かに短い。したがって、弾性変形量だけ比較しても、本実施形態のクリーニング装置30は、従来のカウンタ方式のクリーニング装置よりも少ない。このことからも、本実施形態のクリーニング装置30における当接幅が、従来のカウンタ方式のクリーニング装置よりも短くなることがわかる。
なお、本実施形態のように直方体形状のブレード31を用いる場合、各辺の長さT1,T2,T3の大小関係は、T3>T1≧T2を満たすように構成するのが好ましい。より好ましくは、T2は、1[mm]以上でT1の1/2以下とするのがよい。1[mm]以下にすると異音が発生し易くなる。なお、ブレード31の材質として、最近注目されている低反発弾性材料を用いたり、JISA硬度の高い材料・材質等を選択したりすれば、その好適範囲が広がることも予想される。なお、本実施形態のブレード31における各辺の長さは、T1=12[mm]、T2=4[mm]、T3=325[mm]であるが、当然これに限られるものではない。
また、本実施形態のブレード31は、ポリウレタンゴムを素材とし、JISA硬度でおよそ75°のものを使用している。もちろん、ブレード31の材質や硬度はこれに限らず、適宜選択される。
また、本実施形態のブレードホルダ32は、鉄を主成分とする金属材料で形成されたものを用いており、感光体10の回転駆動中に感光体10からブレード31が力を受けてもひずみを十分に抑制できる十分な剛性を備えている。
本実施形態では、ブレード31を感光体10の表面に押しつけていない状態で、ブレード31の下流側面31bにおける感光体表面移動方向上流側部分と、感光体10の表面における当接部分Pの接線Nの表面移動方向下流側部分とのなす角(以下「当接角」という。)θが、約15[°]となる姿勢で、ブレード31を感光体10の表面に押しつけるように構成されている(図1参照)。なお、当接角θは、5[°]以上50[°]以下の範囲内で適宜設定される。当接角θが5[°]よりも小さく設定することは感光体周りの配置レイアウト上困難であり、当接角θが50[°]よりも大きく設定すると十分な除去性能が得られなくなる可能性が高くなるからである。なお、当接角θの更に好ましい範囲は7〜40°の範囲である。
本実施形態において、ブレード31は、図1に示すように、その上流側面31aの対向面(反対側の面)全体がブレードホルダ32の水平部32Aに対して固着されている。本実施形態では、固着方法として、接着剤による接着方法を採用しているが、両面テープで固着する方法やホットメルト法などの他の固着方法を採用してもよい。このようにブレード31の上流側面31aの反対側の面全体がブレードホルダ32の水平部32Aに固着されており、かつ、上述したようにブレードホルダ32が十分な剛性を備えていることから、本実施形態では、ブレード31を感光体10の表面に押しつけた状態で感光体10を回転駆動しても、ブレード31の反りは実質的には発生しない。
このようにブレード31の反りは実質的には発生しないことにより、次のような効果が得られる。
すなわち、環境変動に対するロバスト性が向上する。詳しくは、ブレードの自由長部分が長い場合のようにブレードの反りが発生する構成においては、温湿度によってブレード31の反りによる力が変化する。例えば、高温高湿環境下でブレードを反ったまま放置すると塑性変形してしまい、ヘタリという現象が起こる。こうなると、感光体10の表面に対するブレードの姿勢が変化して、クリーニング性が低下し、クリーニング不良が発生するおそれがある。したがって、ブレード31の反りは実質的には発生しない本実施形態では、環境変動に対するロバスト性が向上する。
また、ブレードの反りが発生するということは、ブレードが反るだけの自由度をもっていることである。ブレードの自由度が大きいと、カウンター方式の場合、ブレードと感光体との摩擦力が高まったときにブレードめくれという深刻な不具合を発生しやすい。ブレード31の反りは実質的には発生しない本実施形態によれば、ブレードめくれが防止される。
本実施形態において、感光体10の表面に近接する側の水平部32Aの端部すなわち鉛直部32Bと連結する水平部32Aの端部は、図1に示すように、ブレード31の上流側面31aの反対側の面(接着面)における下流側面31bとの境界辺と同じ位置となるようにしているが、水平部32Aの上記端部がブレード31の上記境界辺よりも感光体10の表面に近い位置まで延びるようにしても、ブレード31の実質的な反りは同様に発生しない。
また、水平部32Aの上記端部は、必ずしもブレード31の上記境界辺まで延びている必要はなく、ブレード31の反りを実質的に規制できれば、上記境界辺には届かない位置までしか延びていなくてもよい。すなわち、ブレード31の反りを実質的に規制できれば、上記境界辺よりも水平部32Aの上記端部の方が感光体表面から離れた構成としてもよい。この場合、水平部32Aの上記端部を上記境界辺よりも感光体表面からどの程度まで離すことが許容されるかは、ブレード31の硬度や、ブレード31と感光体10の表面との間の摩擦係数などによって決まってくる。その許容範囲は、例えば、線圧が0.790[N/cm]となるようにブレード31を感光体10の表面に押しつけたときの当接部における感光体表面移動方向長さ(当接幅)が、50[μm]以下となる範囲を判断の目安とすることができる。なお、水平部32Aの上記端部と上記境界辺との距離は、ブレード31の下流側面31bの長さT2の1/4程度までは許容されるものと推測される。更に確認すれば、T2の1/2〜同程度までは許容される可能性がある。
また、本実施形態では、ブレード31の接着面全体に接着剤を塗ってブレード31をブレードホルダ32の水平部32Aに接着しているが、ブレード31の接着面の一部にだけ接着剤を塗ってブレード31をブレードホルダ32の水平部32Aに接着するようにしてもよい。ただし、ブレードホルダ32の水平部32Aとブレード31における上流側面31aの反対側の面(接着面)とが互いに重なり合う領域のうち、少なくとも感光体10の表面に近接する側の端部領域については固着処理を施すことが望ましい。この端部領域においてブレードホルダ32の水平部32Aとブレード31とをきちんと固着しておけば、感光体10の回転駆動中にブレード31と感光体表面との間の摩擦力が何らかの要因で変化してもブレード31のバタツキを安定して防止することができる。これは、他の固着方法であっても同様である。
〔変形例〕
次に、上記クリーニング装置の変形例について説明する。
図6は、本変形例におけるクリーニング装置の主要部を感光体回転軸方向から見たときの説明図である。
本変形例のクリーニング装置は、ブレード31の上流側面が、下流側面31bとの隣接部分である第一上流側面31cと、この第一上流側面31cから、感光体10の表面移動時に当接辺が感光体表面から受ける力の方向(ブレードホルダ32の鉛直部32Bが延びる方向とほぼ同じ方向)及びブレード31の長尺方向の両方に対して直交する方向(ブレードホルダ32の水平部32Aが延びる方向とほぼ同じ方向)と略平行な方向に延在する第二上流側面31dと、から構成されている。そして、ブレード31の上流側面における少なくとも下流側面31bとの隣接部分である第一上流側面31cに対応した裏面部分と、下流側面31bにおける少なくとも上流側面との隣接部分に対応した裏面部分とのなす角度(以下「ブレード先端角度」という。)が鈍角となるように、ブレード31が形成されている。なお、本変形例のクリーニング装置は、この構成を除いては、上記実施形態のクリーニング装置と同様の構成である。
本変形例のクリーニング装置によれば、次のような効果が得られる。
一般に、ブレード31の上流側面における少なくとも下流側面31bとの隣接部分に対応した裏面部分と、下流側面31bにおける少なくとも上流側面との隣接部分に対応した裏面部分とのなす角度(ブレード先端角度)は、上記実施形態のように90[°]である。しかし、本変形例のように、ブレード先端角度を90[°]よりも大きな角度すなわち鈍角にすることにより、ブレード31の磨耗量を大幅に低減できることが、本発明者らの研究によって明らかとなった。なお、ブレード31の磨耗量を大幅に低減できる理由は次のように考えられる。すなわち、ブレード31は感光体10の表面との間に働く摩擦力の作用を受けて変形するが、ブレード先端角度が90[°]である場合よりも鈍角である場合の方がその変形量が小さい。よって、ブレード先端角度が90[°]である場合よりも鈍角である場合の方が、ブレード31と感光体10の表面との当接幅が小さくなり、ブレード31の磨耗量が低減される。また、当接幅が小さくなると、上述したように、ブレード31を感光体10の表面に対して押し付ける押し付け力が同じ場合、当接圧が高まる。逆に言えば、同じ当接圧を得る場合には、当該押し付け力を弱めることができる。よって、より低い押し付け力でトナーの除去が可能となる。
なお、本実施形態では、ブレード先端角度を120[°]としている。ブレード先端角度は、図7に示すように、95[°]以上140[°]以下の範囲内であるのが好ましい。特に、95[°]よりも小さい鈍角では、本変形例のような効果を十分に得ることができない。
次に、本実施形態のプリンタにおいて使用されるトナーについて説明する。
本実施形態のクリーニング装置30によれば、高い除去性能を実現し得ることから、平均円形度が0.940以上、更に0.960以上0.998以下のトナーを除去する用途にも実用化できる。更には平均円形度が0.96以上0.998以下のトナーを除去することが本発明の効果を十分に発揮できる。
上記のような平均円形度をもつトナーは、乾式粉砕で製造されるトナーであれば熱的又は機械的に球形化処理することで得られる。熱的な球形化処理としては、例えば、アトマイザーなどに熱気流とともにトナー粒子を噴霧するものが挙げられる。また、機械的な球形化処理としては、ボールミル等の混合機に比重の軽いガラス等の混合媒体とともに投入して攪拌するものが挙げられる。ただし、熱的ま球形化処理では凝集して粒径の大きいトナー粒子が生成され、機械的な球形化処理では微粉が発生するため、再度の分級工程が必要になる。また、水系溶媒中で製造されるトナーでは、溶媒を除去する工程で強い攪拌を与えることで、形状を制御することができる。
トナーの円形度とは、光学的に粒子を検知して投影面積の等しい相当円の周囲長で除した値である。具体的には、フロー式粒子像分析装置「FPIA−2000(シスメックス社製)」を用いて測定を行う。所定の容器に予め不純固定物を除いた水100〜150[mL]を入れ、分散剤として界面活性剤0.1〜0.5[mL]を加え、更に測定試料0.1〜9.5[g]程度を加える。試料を分散した懸濁液を超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、分散濃度を3000〜10000[個/μL]にしてトナーの形状及び分布を測定する。円形度は、円形度SR=(粒子投影面積と同じ面積の円の周囲長/粒子投影像の周囲長)で定義され、トナーが真球に近いほど「1」に近い値となる。
円形度の高いトナーは、キャリア又は現像ローラ51の表面において電気力線の影響を受けやすく、静電潜像の電気力線に沿って忠実に現像される。したがって、微小な潜像ドットを再現する際には緻密で均一なトナー配置をとりやすいために細線再現性が高くなる。また、円形度の高いトナーは、その表面は滑らかで適度な流動性をもつために電気力線の影響を受けやすく電気力線に沿って忠実に転移しやすいために転写率も高くなり、高品位の画像を得ることができる。さらに、一次転写ローラ161で中間転写ベルト162を圧接することで一次転写ニップを形成するとともに、一次転写ローラ161にトナー像と逆極性の転写電圧を印加することにより転写電界を形成し、これらの作用により感光体10上の各トナー像を中間転写ベルト162上に一次転写させる際にも、円形度の高いトナーは均一に中間転写ベルト162に接触し、トナーの接触面積が一様になることで転写率の向上に寄与する。
しかし、トナーの平均円形度が0.93未満では、忠実な現像、転写率の高い転写ができなくなる。これは、トナーが不定形では、トナー表面の帯電が不均一であり、また、重心と帯電の中心がずれるために電界に対して忠実な移動が困難になるためである。
また、トナーの体積平均粒径は、小さい方が細線再現性を向上させることができるために、大きくとも7[μm]以下のトナーを用いることが良い。しかし、粒径が小さくなると現像特性が低下するために、小さくとも3[μm]以上が好ましい。さらに、3[μm]未満では、キャリア又は現像ローラ51の表面に現像されにくい微小粒径のトナーが多くなるために、その他のトナーにおけるキャリアまたは現像ローラとの接触・摩擦が不十分となり逆帯電性トナーが多くなり、かぶり等の異常画像を形成するため好ましくない。本実施形態のクリーニング装置30では、体積平均粒径が2[μm]以上であれば、十分な除去性能を発揮でき、特に体積平均粒径が3[μm]以上であればより好適な除去性能を発揮できる。なお、体積平均粒径Dvと個数平均粒径Dnとの比は、1.0〜1.4程度であることがこの好ましい。
トナーの体積平均粒径は、次のようにして測定したものである。
まず、電解水溶液100〜150[mL]中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を、0.1〜5[mL]加える。ここで、電解液とは、1級塩化ナトリウムを用いて、約1%NaCl水溶液を調製したもので、ISOTON R−II型(コールターサイエンティフィックジャパン社製)を使用した。これに更に測定試料を2〜20[mg]加え、電解液中に懸濁させて、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行った。上記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、上記試料中のトナー粒子の体積及び個数をチャンネルごとに測定して、トナーの体積分布と個数分布とを算出する。
チャンネルとしては、2.00〜2.52[μm];2.52〜3.17[μm];3.1 7〜4.00[μm];4.00〜5.04[μm];5.04〜6.35[μm];6.35〜8.00[μm];8.00〜10.08[μm];10.08〜12.70[μm];12.70〜16.00[μm];16.00〜20.20[μm];20.20〜25.40[μm];25.40〜32.00[μm];32.00〜40.30[μm]の13チャンネルを用いた。
また、トナーは、上述した平均円形度を満たすもののうち、形状係数SF−1が100以上160以下の範囲にあり、形状係数SF−2が100以上160以下の範囲にあるものが好ましい。
図8(a)及び(b)は、トナーの形状を模式的に表した図であり、同図(a)は形状係数SF−1を説明するための説明図であり、同図(b)は形状係数SF−2を説明するための説明図である。
形状係数SF−1は、トナー形状の丸さの割合を示すものであり、下記式(1)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる形状の最大長MXLNGの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。SF−1の値が100の場合トナーの形状は真球となり、SF−1の値が大きくなるほど不定形になる。
SF−1={(MXLNG)2/AREA}×(100π/4)・・・(1)
また、形状係数SF−2は、トナー形状での凹凸の割合を示すものであり、下記式(2)で表される。トナーを2次元平面に投影してできる図形の周長PERIの二乗を図形面積AREAで除して、100π/4を乗じた値である。SF−2の値が100の場合トナー表面に凹凸が存在しなくなり、SF−2の値が大きくなるほどトナー表面の凹凸が顕著になる。
SF−2={(PERI)2/AREA}×(100π/4)・・・(2)
形状係数の測定は、具体的には、走査型電子顕微鏡(S−800:日立製作所製)でトナーの写真を撮り、これを画像解析装置(LUSEX3:ニレコ社製)に導入して解析して計算した。
トナーの形状が球形に近くなると、トナーとの接触が点接触になるために、トナー同士の吸着力が弱くなり、その結果流動性が高くなり、また、トナーと感光体10との吸着力が弱くなって、転写率が高くなり、感光体10表面の残留トナーをクリーニングしやすくなる。SF−1とSF−2が大きくなると、形状が不定型になり、トナーの帯電量分布が広くなり、現像が潜像に対して忠実でなくなり、また、転写でも転写電界に忠実でなくなり画像品位が低下する。このため、SF−1は180を越えない方が好ましく、SF−2は180を越えない方が好ましい。
以上のような略球形状のトナーとしては、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーが好ましい。従来の粉砕型トナーの製法では、円形度、平均粒径、形状係数SF−1、SF−2のどの値と比較しても製造できないか、製造コストや歩留まりの点で重合法で得られたトナーが優位である。しかし、重合法で得られたトナーの中でも、懸濁重合法や乳化重合法等で得られたトナー形状は円形度、形状係数SF−1、SF−2において、真の球形トナーを得ることが難しい。特に、溶解懸濁法で得られたトナーは球形でもあるが、規則性のない不定形トナーである為画像品質等の点で満足できる品質が得られていない。
次に、上述の窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーの構成材料及び好適な製造方法について詳細する。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。
2価アルコール(DIO)として好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。
3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価カルボン酸(PC)としては、2価カルボン酸(DIC)および3価以上の多価カルボン酸(TC)が挙げられ、(DIC)単独、および(DIC)と少量の(TC)との混合物が好ましい。2価カルボン酸(DIC)としては、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上の多価カルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族多価カルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。
ポリエステルには、上記の重縮合反応で得られる未変性ポリエステルの他に、ウレア変性のポリエステルが好ましく含有される。ウレア変性のポリエステルは、上記の重縮合反応で得られるポリエステルの末端のカルボキシル基や水酸基等と多価イソシアネート化合物(PIC)とを反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得、これとアミン類との反応により分子鎖が架橋及び/又は伸長されて得られるものである。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、芳香脂肪族ジイソシアネート、イソシアネート類及び上記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40[wt%]、好ましくは1〜30[wt%]、さらに好ましくは2〜20[wt%]である。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。
次に、ポリエステルプレポリマー(A)と反応させるアミン類(B)としては、2価アミン化合物(B1)、3価以上の多価アミン化合物(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、およびB1〜B5のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン、脂環式ジアミン及び脂肪族ジアミンなどが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。
アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。
アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
これらアミン類(B)のうち好ましいものは、B1およびB1と少量のB2の混合物である。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常1/2〜2/1、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。
ウレア変性ポリエステルは、ワンショット法、などにより製造される。多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)を、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280[℃]に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。次いで40〜140[℃]にて、これに多価イソシアネート(PIC)を反応させ、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)を得る。さらにこの(A)にアミン類(B)を0〜140[℃]にて反応させ、ウレア変性ポリエステルを得る。
(PIC)を反応させる際、及び(A)と(B)を反応させる際には、必要により溶剤を用いることもできる。使用可能な溶剤としては、芳香族溶剤、ケトン類、エステル類などのイソシアネート(PIC)に対して不活性なものが挙げられる。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(例えば、ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたケチミン化合物などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、上記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとの重量比は、通常20/80〜95/5、好ましくは70/30〜95/5、さらに好ましくは75/25〜95/5、特に好ましくは80/20〜93/7である。未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとを含むバインダー樹脂のガラス転移点(Tg)は、通常45〜65[℃]、好ましくは45〜60[℃]である。
(着色剤)
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、ナフトールイエローS、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄鉛、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、リソールファストスカーレットG、ベンジジンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ファストスカイブルー、インジゴ、群青、紺青、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、クロムグリーン、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、フタロシアニングリーン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15[wt%]、好ましくは3〜10[wt%]である。
着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造、またはマスターバッチとともに混練されるバインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体、あるいはこれらとビニル化合物との共重合体、ポリメチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
(荷電制御剤)
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。
(離型剤)
離型剤としては、融点が50〜120[℃]の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に働く。このようなワックス成分としては、ロウ類及びワックス類として、カルナバワックス、綿ロウ等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。
また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。
(外添剤)
トナー粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤として、無機微粒子が好ましく用いられる。この無機微粒子の一次粒子径は、5×10-3〜2[μm]であることが好ましく、特に5×10-3〜0.5[μm]であることが好ましい。
また、BET法による比表面積は、20〜500[m2/g]であることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5[wt%]であることが好ましく、特に0.01〜2.0[wt%]であることが好ましい。
無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。中でも、流動性付与剤としては、疎水性シリカ微粒子と疎水性酸化チタン微粒子を併用するのが好ましい。
(トナーの製造方法)
次に、トナーの製造方法について詳細する。ここでは、好ましい方法について示すが、これに限られることではない。
着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る。有機溶媒は、沸点が100[℃]未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素などを単独あるいは2種以上組み合わせて用いることができる。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
トナー材料液を界面活性剤、樹脂微粒子の存在下、水系媒体中で乳化させる。水系媒体は、水単独でも良いし、メタノールなどのアルコール、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類、低級ケトン類などの有機溶媒を含むものであってもよい。トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
また、水系媒体中の分散を良好にするために、界面活性剤、樹脂微粒子等の分散剤を適宜加える。界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩などのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体や、アルキルトリメチルアンモニム塩などの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤等が挙げられる。また、フルオロアルキル基を有する界面活性剤を用いることにより、非常に少量でその効果をあげることができる。
樹脂微粒子は、既述の物質を用いることができる。また、リン酸三カルシウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、コロイダルシリカ、ヒドロキシアパタイト等の無機化合物分散剤も用いることができる。樹脂微粒子、無機化合物分散剤と併用して使用可能な分散剤として、高分子系保護コロイドにより分散液滴を安定化させても良い。例えばアクリル酸、メタクリル酸、α−シアノアクリル酸、α−シアノメタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、フマール酸、マレイン酸または無水マレイン酸などの酸類、あるいは水酸基を含有する(メタ)アクリル系単量体、例えばアクリル酸−β−ヒドロキシエチル、メタクリル酸−β−ヒドロキシエチル、アクリル酸−β−ヒドロキシプロビル、メタクリル酸−β−ヒドロキシプロピル、アクリル酸−γ−ヒドロキシプロピルなどが使用できる。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。この中でも、分散体の粒径を2〜20[μm]にするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000[rpm]、好ましくは5000〜20000[rpm]である。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、0〜150[℃](加圧下)、好ましくは40〜98[℃]である。
乳化液の作製と同時に、アミン類(B)を添加し、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)との反応を行わせる。この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150[℃]、好ましくは40〜98[℃]である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
反応終了後、乳化分散体(反応物)から有機溶媒を除去し、洗浄、乾燥してトナー母体粒子を得る。有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行うことで略球形のトナー母体粒子が作製できる。ここで例えば真球形から紡錘状等の形状を制御することができる。更に、表面のモフォロジーも滑らかなものから、例えば梅干し形状等に制御することもできる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
上記洗浄、脱溶剤の工程前後いずれかにおいて、乳化分散液を一定温度で一定時間放置し、生成したトナー粒子を熟成させる工程を設けることができる。これにより、所望の粒径を有するトナー粒子を作製できる。熟成工程の温度は25〜50[℃]が好ましく、時間は10分間〜23時間が好ましい。
上記で得られたトナー母体粒子に、帯電制御剤を打ち込み、ついで、シリカ微粒子、酸化チタン微粒子等の無機微粒子を外添させ、トナーを得る。
帯電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行われる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。
本実施形態のトナーは、磁性キャリアと混合して二成分現像剤として用いるが、キャリアを使用しない一成分系の磁性トナー或いは非磁性トナーとしても用いることができる。
二成分現像剤としての磁性キャリアとしては、粒子径20〜200[μm]程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。またポリビニル及びポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂及びシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。
これらの導電粉は、平均粒子径1[μm]以下のものが好ましい。平均粒子径が1[μm]よりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
本実施形態においては、芯材として平均粒径50[μm]程度の球形フェライト粒子を採用し、コート材構成材料にはアミノシラン系カップリング剤とシリコーン樹脂をトルエンに分散させ、この分散液と芯材を流動床内に回転式底板ディスクと攪拌羽根を設けた旋回流を形成させながらコートを行うコーティング装置に投入して、この分散液を芯材上に塗布した。得られた塗布物を電気炉で250[℃]、2時間焼成し、シリコン樹脂により0.5[μm]の平均厚さでコーティングされたキャリア粒子を作製した。このキャリア100重量部に対し、以下の実施例に示すトナー7重量部を、容器が転動して攪拌される型式のターブラーミキサーを用いて均一混合し帯電させて、初期現像剤とした。
以下、トナーの実施例について説明する。
なお、各実施例のトナーは以下のごとく作製されるが、本発明はこれに限定されるものではない。尚、「部」は重量部を示す。
〔トナー1〕
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75[℃]まで昇温し、4時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75[℃]で6時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液微粒子分散液1を得た。微粒子分散液1をレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(LA−920:堀場製作所製)で測定した体積平均粒径は、110[nm]であった。微粒子分散液1の一部を乾燥して樹脂分を単離した。樹脂微粒子の形状は球形状であった。該樹脂分のTgは58[℃]であり、重量平均分子量は13万であった。
(水相の調整)
水990部、[微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.3%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを水相1とする。
(低分子ポリエステルの合成)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を入れ、常圧下230[℃]で7時間重縮合し、さらに10〜15[mmHg]の減圧下で5時間反応して低分子ポリエステル1を得た。低分子ポリエステル1は、数平均分子量2300、重量平均分子量6700、ピーク分子量3800、Tg43[℃]、酸価4であった。
(中間体ポリエステルの合成)
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230[℃]で7時間反応し、さらに10〜15[mmHg]の減圧で5時間反応した中間体ポリエステル1を得た。中間体ポリエステル1は、数平均分子量2200、重量平均分子量9700、ピーク分子量3000、Tg54[℃]、酸価0.5、水酸基価52であった。次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、中間体ポリエステル1を410部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100[℃]で5時間反応し、プレポリマー1を得た。プレポリマー1の遊離イソシアネート重量%は、1.53[%]であった。
(ケチミンの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50[℃]で4時間半反応を行い、ケチミン化合物1を得た。ケチミン化合物1のアミン価は417であった。
(マスターバッチの合成)
水1200部、カーボンブラック(Printex35:デクサ製)540部(DBP吸油量=42[ml]/100[mg]、pH=9.5)、ポリエステル樹脂1200部を加え、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製)で混合し、混合物を2本ロールを用いて130[℃]で1時間混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、マスターバッチ1を得た。
(油相の作製)
撹拌棒および温度計をセットした容器に、低分子ポリエステル1を378部、カルナバワックス100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80[℃]に昇温し、80[℃]のまま5時間保持した後、1時間で30[℃]に冷却した。
次いで、容器にマスターバッチ1を500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し、原料溶解液1を得た。1324部の原料溶解液1を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル:アイメックス社製)を用いて、送液速度1[kg/hr]、ディスク周速度6[m/秒]、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、低分子ポリエステル1の65%酢酸エチル溶液1324部を加え、上記条件のビーズミルで2パスし、顔料・ワックス分散液1を得た。顔料・ワックス分散液1の固形分濃度は50[%]であった。
(乳化〜脱溶剤)
顔料・ワックス分散液1を749部、プレポリマー1を115部、ケチミン化合物1を2.9部、容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000[rpm]で2分間混合した後、容器に水相1を1200部加え、TKホモミキサーで、回転数13000[rpm]で25分間混合し、乳化スラリー1を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、乳化スラリー1を投入し、30[℃]で7時間脱溶剤した後、45[℃]で7時間熟成を行い、分散スラリー1を得た。
(洗浄〜乾燥)
100部の分散スラリー1を減圧濾過した後、
イ) 濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000[rpm]で10分間)した後濾過した。
ロ) イ)の濾過ケーキに1%塩酸をpH3.5〜4.5になるように制御して加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000[rpm]で15分間)した後、濾過した。
ハ) ロ)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000[rpm]で10分間)した後濾過する操作を2回行い、濾過ケーキ1を得た。
ニ) 濾過ケーキ1を循風乾燥機にて40[℃]で40時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、トナー母体粒子1を得た。その後、トナー母体粒子1100部に疎水性シリカ1.5部と疎水化酸化チタン0.5部を加え、ヘンシェルミキサーにて混合後、目開き35μmメッシュで篩い、トナー1を得た。得られたトナー1の物性は下記の表1に示す。
Figure 0005073393
〔トナー2〕
トナー2において、以下の条件に変更した以外はトナー1と同様にしてトナー2を得た。
得られたトナー2の物性を上記表1に示す。
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、3800回転/分で30分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱することで系内温度75[℃]まで昇温し、1時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75[℃]で6時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液である微粒子分散液2を得た。微粒子分散液2を粒度分布測定装置(LA−920:シスメックス社製)で測定した体積平均粒径は、40[nm]であった。微粒子分散液2の一部を乾燥して樹脂分を単離した。樹脂微粒子の形状は球形状であった。該樹脂分のTgは56[℃]であり、重量平均分子量は12万であった。
〔トナー3〕
トナー3において、以下の条件に変更した以外はトナー1と同様にしてトナー3を得た。
得られたトナー3の物性を上記表1に示す。
(乳化〜脱溶剤)
顔料・ワックス分散液1を749部、プレポリマー1を115部、ケチミン化合物1を2.9部、容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000[rpm]で2分間混合した後、容器に水相1を1200部加え、TKホモミキサーで、回転数13000[rpm]で10分間混合し、乳化スラリー2を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、乳化スラリー2を投入し、30[℃]で6時間脱溶剤した後、45[℃]で5時間熟成を行い、分散スラリー2を得た。
〔トナー4〕
トナー4において、以下の条件に変更した以外はトナー1と同様にしてトナー4を得た。
得られたトナー4の物性を上記表1に示す。
(乳化〜脱溶剤)
顔料・ワックス分散液1を749部、プレポリマー1を115部、ケチミン化合物1を2.9部、容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000[rpm]で2分間混合した後、容器に水相1を1200部加え、TKホモミキサーで、回転数13000[rpm]で40分間混合し、乳化スラリー3を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、乳化スラリー3を投入し、30[℃]で8時間脱溶剤した後、45[℃]で5時間熟成を行い、分散スラリー3を得た。
〔トナー5〕
トナー5において、以下の条件に変更した以外はトナー1と同様にしてトナー5を得た。
得られたトナー5の物性を上記表1に示す。
(油相の作製)
撹拌棒および温度計をセットした容器に、低分子ポリエステル1を378部、カルナバ/ライスワックス(重量比5:5)130部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80[℃]に昇温し、80[℃]のまま4時間保持した後、1時間で30[℃]に冷却した。次いで、容器にマスターバッチ1を500部、酢酸エチル500部を仕込み、2時間混合し、原料溶解液2を得た。
1324部の原料溶解液2を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル:アイメックス社製)を用いて、送液速度1[kg/hr]、ディスク周速度6[m/秒]、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、10パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、低分子ポリエステル1の65%酢酸エチル溶液1324部を加え、上記条件のビーズミルで5パスし、顔料・ワックス分散液2を得た。顔料・ワックス分散液2の固形分濃度は50[%]であった。
〔トナー6〕
トナー6において、以下の条件に変更した以外はトナー1と同様にしてトナー6を得た。
得られたトナー6の物性を上記表1に示す。
(油相の作製)
撹拌棒および温度計をセットした容器に、低分子ポリエステル1を378部、カルナバ/ライスワックス(重量比3:7)ワックス100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80[℃]に昇温し、80[℃]のまま4時間保持した後、1時間で30[℃]に冷却した。次いで、容器にマスターバッチ1を500部、酢酸エチル500部を仕込み、0.8時間混合し、原料溶解液3を得た。
1324部の原料溶解液3を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル:アイメックス社製)を用いて、送液速度1[kg/hr]、ディスク周速度6[m/秒]、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、5パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、低分子ポリエステル1の65%酢酸エチル溶液1324部を加え、上記条件のビーズミルで3パスし、顔料・ワックス分散液3を得た。顔料・ワックス分散液3の固形分濃度は50[%]であった。
〔トナー7〕
トナー7において、以下の条件に変更した以外はトナー1と同様にしてトナー7を得た。
得られたトナー7の物性を上記表1に示す。
(低分子ポリエステルの合成)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物229部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物529部、テレフタル酸208部、アジピン酸46部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230[℃]で7時間反応し、さらに10〜15[mmHg]の減圧下で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸44部を入れ、180[℃]、常圧で3時間反応し、低分子ポリエステル2を得た。低分子ポリエステル2は、数平均分子量2300、重量平均分子量6700、ピーク分子量3100、Tg43[℃]、酸価25であった。
(油相の作製)
撹拌棒および温度計をセットした容器に、低分子ポリエステル2を378部、カルナバワックス100部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80[℃]に昇温し、80[℃]のまま5時間保持した後、1時間で30[℃]に冷却した。次いで、容器にマスターバッチ1を500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し、原料溶解液4を得た。
1324部の原料溶解液4を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル:アイメックス社製)を用いて、送液速度1[kg/hr]、ディスク周速度6[m/秒]、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、低分子ポリエステル2の65%酢酸エチル溶液1324部を加え、上記条件のビーズミルで3パスし、顔料・ワックス分散液4を得た。顔料・ワックス分散液4の固形分濃度は50[%]であった。
(乳化〜脱溶剤)
顔料・ワックス分散液4を749部、プレポリマー1を115部、ケチミン化合物1を2.9部、容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000[rpm]で2分間混合した後、容器に水相1を1200部加え、TKホモミキサーで、回転数13000[rpm]で40分間混合し、乳化スラリー4を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、乳化スラリー4を投入し、30[℃]で8時間脱溶剤した後、45[℃]で5時間熟成を行い、分散スラリー4を得た。
〔トナー8〕
トナー8において、以下の条件に変更した以外はトナー1と同様にしてトナー8を得た。
得られたトナー8の物性を上記表1に示す。
(油相の作製)
撹拌棒および温度計をセットした容器に、低分子ポリエステル1を378部、カルナバワックスワックス380部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80[℃]に昇温し、80[℃]のまま4時間保持した後、1時間で30[℃]に冷却した。次いで、容器にマスターバッチ1を500部、酢酸エチル500部を仕込み、2時間混合し、原料溶解液5を得た。
1324部の原料溶解液5を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル:アイメックス社製)を用いて、送液速度1[kg/hr]、ディスク周速度6[m/秒]、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、7パスの条件で、カーボンブラック、ワックスの分散を行った。次いで、低分子ポリエステル1の65%酢酸エチル溶液1324部を加え、上記条件のビーズミルで4パスし、顔料・ワックス分散液5を得た。顔料・ワックス分散液5の固形分濃度は50[%]であった。
以上のような各実施例のトナーを現像剤として調合した後、本実施形態に係るプリンタ100に投入し、以下の初期的ランニングテストを行い、本実施形態のクリーニング装置30と従来装置との比較実験を行った。
ここで、従来装置とは、図9(b)に示すカウンタ方式のクリーニング装置であって、そのブレード材質はポリウレタンゴム素材のJISA硬度70°であり、ブレード寸法はT1=2.0[mm]で、T3=326[mm]の直方体形状のものである。このブレードを両面テープでブレードホルダに貼り付け、ブレードホルダから感光体表面側へ延びるブレード長(自由長;L)は7.6[mm]である。当接角θは21.6°に設定し、食い込み量は1.0[mm]とした。線圧は0.788[N/cm]とした。感光体10は有機感光体を用いた。
ランニングテストは、上述したプリンタ100に対してクリーニング装置30と上記従来装置だけを入れ替えて行った。ランニングテストでは、A4版の画像面積率5%パターンを連続プリントし、スタート時、5k枚時、10k枚時それぞれでの除去性能(クリーニング性能)を評価した。但し、視覚的な総合評価で「×」と評価された時点で、そのトナーでの初期的ランニングテストは終了した。
クリーニング性能の評価時には、画像面積率75%パターンを100枚連続プリントした後のクリーニング装置通過後の感光体上のトナーをプリンタックCテープ(日東電工製)で転写し、そのテープを白紙に貼り付けた後、マクベス反射濃度計RD514型で測定し、ブランク濃度との差が0.005未満のものを「◎」とし、0.005〜0.010のものを「○」とし、0.011〜0.02のものを「△」とし、0.02を超えるものを「×」として評価した。
また、視覚的な総合評価を下記のごとく行った。
◎:実使用可能。バタツキ等の異音なし。すり抜けのトナーも無い。あっても下記「○レベル」のようにテープ転写し、白紙に貼ることにより、テープの汚れ度合いを肉眼で判別する方法では観測することができない。
○:実使用は可能なレベル。異音なし。スジの発生も無い又は弱いスジがある程度。すり抜けるトナーの発生が認められる。
△:実使用不可の可能性あり。異音の兆候が感じられる。幅が1[mm]以下のスジがA4横サイズの画像上に1〜10本程度発生。
×:実使用不可。異音や感光体の損傷の前兆(おそれ)が感じられる。全面スジ発生。
ランニングテストの結果は、下記の表2に示すとおりである。
Figure 0005073393
従来装置は、トナー粒径が3[μm]以下や平均円形度0.96以上のトナーではクリーニング性能が劣る。特に、平均円形度0.96を限度として例えばトナー粒径が6[μm]程度であってもクリーニング性能に大きな差異が生じる。ブレードからの異音や感光体損傷の兆しはないがスジの発生が認められることから、更にランニングテストを延長すれば、ブレードや感光体の摩耗が生じると予想される。
一方、実施例装置を用いた場合は、どの物性のトナーを用いてもクリーニング性能悪化やブレードからの異音・感光体損傷の兆しもない。但し、トナー3を用いたときには従来装置のクリーニング性能より優位ではあるものの、トナーのすり抜けらしき発生が認められる。また、スジではないが、その兆候が認められることから、トナー粒径が3[μm]程度以下になれば実施例装置を用いても大きな効果は期待できないと予想される。粒径分布や物性値バラツキ等々、更なるトナー物性との組み合わせが必要となる。
ここで説明したランニングテストはトナー物性での差異を比較するために、初期的なランニングテストの過程で行ったものである。更に、長期的な劣化モードや環境変動を加えたランニングモードを実施することで更なる性能差が現れる可能性は十分ある。
以上、本実施形態(上記変形例を含む。以下同様。)におけるクリーニング装置30は、表面移動部材である感光体10の表面移動方向に対して直交する方向(感光体軸方向)に長尺な弾性部材であるブレード31におけるその長尺方向に延びる一辺(当接辺)を感光体10の表面に押しつけて、感光体10の表面上の付着物を除去するクリーニング装置である。ブレード31は、感光体10の表面移動時に上記当接辺が感光体表面から受ける力の方向に略平行な方向の厚さT2よりも、当該力の方向及び上記長尺方向の両方に対して直交する方向の厚さT1の方が厚く形成された部材である。言い換えると、上記当接辺を境に隣接する2つの面のうち、感光体表面移動方向上流側に位置する上流側面31a,31c,31dの方が感光体表面移動方向下流側に位置する下流側面31bよりも、当接辺に対して直交する方向の長さが長いものである。また、当接辺に対して直交する方向に上流側面31a,31c,31dが伸びてその反対側の面が縮むようなブレード31の反りを規制する反り規制部材であるブレードホルダ32の水平部32Aを、ブレード31における上流側面31aの反対側の面に固着している。そして、感光体10の表面上における上記当接辺が当接する当接部分Pの法線Nよりも感光体表面移動方向下流側で装置本体33に支持され、かつ、感光体10からブレード31が受ける力によって生じ得るひずみを抑制できる剛性を備えた保持部材であるブレードホルダ32の鉛直部32Bにより、水平部32Aを介してブレード31を保持する構成となっている。このようなクリーニング装置によれば、上述したように、従来のカウンタ方式のクリーニング装置の場合と同程度の当接圧を維持しつつも当接幅を短くできるので、感光体10及びブレード31の摩耗を抑制できる。また、ブレード31のバタツキも生じにくい。
特に、上記変形例のブレード31は、その上流側面を、下流側面31bとの隣接部分である第一上流側面31cと、この第一上流側面31cから、感光体10の表面移動時に当接辺が感光体表面から受ける力の方向(ブレードホルダ32の鉛直部32Bが延びる方向とほぼ同じ方向)及びブレード31の長尺方向の両方に対して直交する方向(ブレードホルダ32の水平部32Aが延びる方向とほぼ同じ方向)と略平行な方向に延在する第二上流側面31dとで構成している。そして、上流側面における少なくとも下流側面31bとの隣接部分(第一上流側面31c)に対応した裏面部分と、下流側面31bにおける少なくとも上流側面との隣接部分に対応した裏面部分とのなす角度が鈍角である。このような構成により、上述したとおり、ブレード31の摩耗を更に効果的に抑制することができる。なお、上記鈍角は、95[°]以上140[°]以下の範囲内であるのが好ましい。
特に、本実施形態では、ブレードホルダ32の水平部32Aは、感光体10の表面に近接する側の端部が、ブレード31の上記反対側の面(固着面)における上記下流側面31bとの境界辺と同じ位置まで延びるように構成されている。これにより、ブレード31の自由長部分が無くなるので、ブレード31の反りを有効に規制できる。
また、本実施形態では、ブレードホルダ32の水平部32Aがブレード31の上記反対側の面全面に対して固着されているので、ブレードホルダ32の水平部32Aとブレード31との密着性が高く、ブレード31のバタツキを有効に抑止できる。
なお、ブレードホルダ32の水平部32Aとブレード31の上記反対側の面とが互いに重なり合う領域のうち、少なくとも感光体10の表面に近接する側の端部領域について固着処理を施すせば、ブレード31のバタツキを有効に抑止できる。
また、本実施形態では、ブレード31により加えられる感光体表面上における当接部分Pの法線方向の押しつけ力を高める付勢手段としてのスプリング36を備えている。これにより、感光体10の偏心等により枠体33と感光体10の表面との距離関係が変化しても、その変化に応じてブレードホルダ32が変位可能となるので、枠体33と感光体10の表面との距離関係に高い精度が要求されないし、感光体10に対するブレード31の組み付け精度も高い精度が要求されない。
また、本実施形態では、ブレード31を感光体10に押しつけていない状態で、ブレード31の下流側面31bにおける感光体表面移動方向上流側部分と、感光体10の表面における当接部分Pの接線の表面移動方向下流側部分とのなす角(当接角)θが、5[°]以上50[°]以下となる姿勢で、ブレード31を感光体10に押しつける構成となっている。これにより、十分な除去性能(クリーニング性能)を容易に実現できる。
なお、上述した実施形態においては、感光体用のクリーニング装置30を例に挙げて説明したが、本発明は、本実施形態のプリンタ100だけでなく、あらゆる画像形成装置における表面移動部材用のクリーニング装置として利用可能である。したがって、例えば、一つの感光体と複数(例えば4色)の現像装置とを有し、各現像装置を順次回転させることで各色のトナー像を感光体に作像し、そのトナー像を最終的に転写紙へ転写して画像形成を行う画像形成装置にも適用できるし、モノクロ用の画像形成装置にも適用できる。また、プリンタに限らず、複写機、ファクシミリあるいは複数の機能を有する複合機などのクリーニング装置として利用可能である。なお、画像形成装置は、電子写真方式でもインクジェット方式でも他の方式でも、要は、表面に付着した付着物を除去することが必要となる表面移動部材を備えた画像形成装置であれば、その表面移動部材用のクリーニング装置として適用可能である。また、除去する付着物が、トナー、紙紛、金属粉等のあらゆる粉体のほか、現像液などの液体であっても、本発明は同様に適用できる。
また、本発明は、感光体用のクリーニング装置だけでなく、感光体以外の表面移動部材、例えば中間転写ベルト162の表面に付着した転写残トナー等の付着物を除去するためのクリーニング装置にも適用できる。また、感光体や中間転写ベルトのような像担持体に限らず、表面に記録材を担持してこれを搬送する記録材搬送部材の表面に付着したトナーや紙粉などの付着物を除去するためのクリーニング装置にも適用できる。そのほか、本発明は、表面に付着した付着物を除去することが必要となるあらゆる表面移動部材用のクリーニング装置に適用できる。もちろん、その表面移動部材は、ドラム状のものであってもベルト状のものであってもよく、表面が移動する部材であればどのようなものであってもよい。ただし、ベルト状の表面移動部材用のクリーニング装置の場合、そのベルトを支持する支持ローラとブレードとの間にベルトを挟み込むようにクリーニング装置を配置するのが一般的であるが、ベルト内周面側に平板部材等のバックアップ部材を配置し、そのバックアップ部材とブレードとの間にベルトを挟み込むようにクリーニング装置を配置するようにしてもよい。また、本実施形態のようにクリーニング対象が感光体10の場合、その感光体は、有機感光体でも、非晶質シリコン系感光体でも、有機感光体表面に架橋構造を有するバインダー樹脂からなる保護層が設けられた感光体でもよく、あらゆる感光体に対するクリーニング装置として本発明は適用可能である。クリーニング対象が中間転写ベルト162の場合、その中間転写ベルトは、耐熱性・伸縮性を考慮したポリイミド系の中間転写ベルトでも、ポリエチレン系材料を用いた中間転写ベルトでも、フッ素系・ゴム系の中間転写ベルトでも、よく、あらゆる中間転写ベルトに対するクリーニング装置として本発明は適用可能である。
なお、ここで説明した様々な応用例においては、上記実施形態で説明した感光体用のクリーニング装置30の構成をほとんどそのまま利用でき又はその応用例に応じて適宜修正したものを利用できる。
実施形態に係るプリンタのクリーニング装置の主要部を感光体回転軸方向から見たときの説明図。 同プリンタを示す概略構成図。 同プリンタに設けられるプロセスカートリッジを示す概略構成図。 同クリーニング装置の主要部を示す斜視図。 同クリーニング装置に設けられるブレードの押しつけ力の測定装置を示す説明図。 変形例におけるクリーニング装置の主要部を感光体回転軸方向から見たときの説明図。 同クリーニング装置の主要部を示す斜視図。 (a)及び(b)はトナーの形状を模式的に表した図。 (a)は従来のトレーリング方式のクリーニング装置を示す説明図。(b)は従来のカウンタ方式のクリーニング装置を示す説明図。
符号の説明
10Y,10C,10M,10Bk 感光体 30 クリーニング装置
31 ブレード
31a 上流側面
31b 下流側面
31c 第一上流側面
31d 第二上流側面
32 ブレードホルダ
32A 水平部
32B 鉛直部
33 枠体
34 支軸
36 スプリング
37 調整ネジ
40 帯電装置
50 現像装置
120 画像形成部
121Y,121C,121M,121Bk プロセスカートリッジ
130 給紙部
140 露光装置
160 二次転写装置
162 中間転写ベルト
165 二次転写ローラ
200 測定装置
201 ロードセル
202 セル台
203 治具
204 センサ用コンディショナ
231 クリーニングブレード
232 ブレードホルダ

Claims (15)

  1. 表面移動部材の表面移動方向に対して直交する方向に長尺な弾性部材におけるその長尺方向に延びる一辺を該表面移動部材の表面に押しつけて、該表面移動部材の表面上の付着物を除去するクリーニング装置において、
    上記一辺を境に隣接する互いに垂直な上記弾性部材の2つの面のうちの上記表面移動方向における上流側の面とは反対側にある裏面が取り付けられる平面を有し、上記上流側の面が伸びかつ上記裏面が縮むような上記弾性部材の反りを規制する反り規制部材と、
    上記反り規制部材を支持するとともに、上記2つの面のうちの上記表面移動方向における下流側の面と略平行な方向に沿って上記一辺から離れた位置で装置本体に支持され、上記弾性部材が上記表面移動部材から受ける力によってもひずまない程度の剛性を有する保持部材と、
    上記一辺を上記表面移動部材に押し付けるための付勢手段とを備え、
    上記弾性部材は、上記上流側の面が上記下流側の面よりも長いものであり、
    上記弾性部材の上記裏面における上記表面移動部材側の端部が、上記反り規制部材の上記平面における上記表面移動部材側の端部と同じ位置か、それよりも上記表面移動部材から離れた側の位置に配置されており、
    上記付勢手段による付勢なく上記一辺が上記表面移動部材の表面に当接した状態では、上記表面移動部材の表面における当接箇所の接線と、上記下流側の面における上記一辺側の部分とのなす角が、5[°]以上50[°」以下であることを特徴とするクリーニング装置。
  2. 請求項1記載のクリーニング装置において、
    上記保持部材は、上記反り規制部材の上記平とは反対側にある裏面を保持することにより、該反り規制部材を介して該弾性部材を保持することを特徴とするクリーニング装置。
  3. 請求項1又は2記載のクリーニング装置において、
    上記弾性部材は、上記長尺方向に対して直交した仮想断面において、上記上流側面における少なくとも上記下流側面との隣接部分と、該下流側面における少なくとも該上流側面との隣接部分とのなす角度が鈍角であることを特徴とするクリーニング装置。
  4. 請求項3記載のクリーニング装置において、
    上記上流側面は、上記下流側面との隣接部分である第一上流側面と、該第一上流側面から、上記力の方向及び上記長尺方向の両方に対して直交する方向と略平行な方向に延在する第二上流側面とを備えていることを特徴とするクリーニング装置。
  5. 請求項又は4記載のクリーニング装置において、
    上記鈍角は、95[°]以上140[°]以下の範囲内であることを特徴とするクリーニング装置。
  6. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、
    上記反り規制部材は、上記弾性部材の上記裏面全面に対して取り付けられていることを特徴とするクリーニング装置。
  7. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置において、
    上記反り規制部材と上記弾性部材の上記裏面とが互いに重なり合う領域のうち、少なくとも上記表面移動部材の表面に近接する側の端部領域については固着処理を施すことを特徴とするクリーニング装置。
  8. 表面移動部材である像担持体上に形成した画像を最終的に記録材に転移させる画像形成装置において、
    上記像担持体上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8記載の画像形成装置において、
    上記像担持体と上記クリーニング装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に設けられるプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。
  10. 表面移動部材である記録材搬送部材の表面に担持された記録材上に画像を形成する画像形成装置において、
    上記記録材搬送部材上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10記載の画像形成装置において、
    上記記録材搬送部材と上記クリーニング装置とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に設けられるプロセスカートリッジを有することを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記画像を構成するトナーとして、体積平均粒径が3[μm]以上7[μm]以下であること、平均円形度が0.940以上0.998以下であること、形状係数SF−1及びSF−2がそれぞれ100以上160以下であることのいずれか1つを満たすトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項乃至11のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
    上記画像を構成するトナーとして、窒素原子を含む官能基を有するポリエステルプレポリマー、ポリエステル、着色剤及び離型材を含むトナー組成物を有機溶媒に溶解及び/又は分散させて有機溶媒組成物を作成し、樹脂微粒子が存在する水系媒体に該有機溶媒組成物を分散させ、架橋及び/又は伸長反応させて得られるトナーを用いることを特徴とする画像形成装置。
  14. 表面移動部材である像担持体上に形成した画像を最終的に記録材に転移させる画像形成装置の本体に着脱自在に構成され、該像担持体と該像担持体上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段とを一体に支持したプロセスカートリッジにおいて、
    上記クリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  15. 表面移動部材である記録材搬送部材の表面に担持された記録材上に画像を形成する画像形成装置の本体に着脱自在に構成され、該記録材搬送部材と該記録材搬送部材上に付着した不要な付着物を除去するためのクリーニング手段とを一体に支持したプロセスカートリッジにおいて、
    上記クリーニング手段として、請求項1乃至のいずれか1項に記載のクリーニング装置を用いることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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