JP2009237046A5 - - Google Patents

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ヒンジ
本発明は、事務機器の原稿圧着板を事務機器の本体に開閉可能に連結するヒンジに関する。より詳細には、原稿圧着板の重量を支えるバネの付勢力を調整する技術に関する。
従来、複写機、ファクシミリ、スキャナー等、オフィスで使用される事務機器の多くは、その本体の上面に原稿読み取り部(コンタクトガラス)が設けられるとともに、当該原稿読み取り部を覆う原稿圧着板が設けられる。
原稿圧着板は、原稿読み取り部に載置された原稿を原稿読み取り部に密着させるとともに原稿読み取り部に対する原稿の位置を保持するものであり、一般的には原稿圧着板の端部がヒンジにより事務機器の本体の上面の端部に回動可能に連結される。
このような原稿圧着板は、原稿を原稿読み取り部に密着させるためにある程度の重量を要する。また、原稿圧着板に原稿自動送り装置(Auto Document Feeder;ADF)が設けられている場合、原稿圧着板の重量は更に増大する。
従って、従来の事務機器の本体と原稿圧着板とを連結するヒンジは、事務機器の本体に固定される取り付け部材と原稿圧着板に固定される支持部材との間にバネを介装し、当該バネの付勢力で原稿圧着板の重量を支えることにより、事務機器の本体に対する原稿圧着板の回動角度(開閉角度)を任意の角度で保持し、ひいては作業者が原稿圧着板を回動(開閉)させて原稿読み取り部へ原稿を載置する作業を容易にしている。例えば、特許文献1に記載の如くである。
上記取り付け部材と支持部材との間に介装されるバネは、常時圧縮された状態で保持されるために時間の経過とともに劣化し、その付勢力が低下する場合がある。
バネの付勢力が低下した場合にとり得る方法の一つとしては、バネを新品に交換する方法が考えられる。
しかし、通常、バネを新品に交換するためにはヒンジを事務機器から取り外す必要があるため、一連の作業が繁雑になるという問題がある。
バネの付勢力が低下した場合にとり得る別の方法としては、ヒンジにおけるバネの一端を受ける部分からバネの他端を受ける部分までの距離を調整することにより、バネを新品に交換せずにバネの付勢力を調整する(通常は、上記距離を短くすることによりバネの付勢力を強くして劣化によるバネの付勢力の低下を補う)方法が挙げられる。例えば、特許文献2、特許文献3および特許文献4に記載の如くである。
特許文献2に記載の方法は、バネを受ける部材に回転可能に軸支されるとともにバネの内部に配置されるダンパーを構成するシリンダの外周面に雄ネジを形成するとともにアジャストプレートと呼ばれる板状の部材に設けられた孔に雌ネジを形成し、当該アジャストプレートをダンパーに螺装するとともに当該アジャストプレートでバネの一端を支持し、ダンパーを回転させてアジャストプレートをダンパーの軸線方向、すなわちバネの付勢方向に移動させることによりバネの付勢力を調整するものである。
しかし、特許文献2に記載の方法は、ダンパーがバネの内部に配置されるため、ダンパーの軸線方向からドライバー等の工具を差し込んでダンパーを回転させなければならないという問題を有する。
より詳細には、事務機器の多くは重量が大きく移動困難な上にオフィス等の壁面に背面を接する姿勢で設置され、事務機器に設けられるヒンジは通常事務機器の上面後部あるいは上面側方部に設けられるため、ヒンジにダンパーの軸線方向からドライバー等の工具を差し込もうとすると、作業者は原稿圧着板を本体に対して閉じた状態に保持しつつ事務機器の側面または背面に回らなければならない。従って、作業者が周囲と干渉せず、かつヒンジを事務機器から取り外さずにドライバー等の工具を差し込んでダンパーを回転させる作業を行うことは困難である。
特許文献3に記載の方法は、バネを受ける部材とヒンジの構造体との間にバネを受ける部材に当接するスライド台を設け、当該スライド台とヒンジの構造体とを調整ビスで連結し、当該調整ビスを締め付けたり緩めたりすることによりスライド台の位置を変更してバネの付勢力を調整するものである。
しかし、特許文献3に記載の方法は、特許文献2に記載の方法と同様、ヒンジを事務機器から取り外さずに調整ビスを回転させることが困難である。
特許文献4に記載の方法は、バネを受ける部材であるスプリング支持部材と実際にバネに当接する台座との間にネジおよび当該ネジに螺装されたナットを介装し、ナットをネジに対して回転させることにより台座をバネの付勢方向に移動させるとともに、ナットを操作するための工具を差し込むための操作孔をスプリング支持部材の側面に向かって開口するものである。
スプリング支持部材の側面は原稿圧着板の下面、すなわち原稿圧着板が事務機器の本体に対して閉じているときに原稿読み取り部に対向する面に略面一となるため、原稿圧着板が事務機器の本体に対して開いたときに、操作孔が形成されたスプリング支持部材の側面は事務機器の正面に立った作業者に対向することとなる。
従って、作業者はヒンジを事務機器から取り外さず、かつ事務機器の側面や背面に移動せずにバネの付勢力を調整することが可能である。
しかし、特許文献4に記載の方法は、ヒンジの構造上、操作孔をあまり大きく形成することが出来ないため、市販の工具等でナットを回転させることが事実上困難であり専用の工具を要すること、バネの付勢力を調整する作業は事務機器の長期間の使用において多くても数度しか行わないにも関わらず専用の工具を保管することは煩雑であること、操作孔が小さい場合には専用の工具によりナットを一度に回転させることが出来る角度も小さくなるため、ナットを回転させる作業が面倒であること、といった問題を有する。
特開2007−212910号公報 特開2004−101620号公報 特開2002−202640号公報 特開平10−104758号公報
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、事務機器の本体および原稿圧着板から取り外すことなく、原稿圧着板の重量を支持するバネの付勢力を容易に調整することが可能なヒンジを提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手
段を説明する。
即ち、請求項1においては、
事務機器の本体に固定される第一ウイング部材と、
前記事務機器の原稿圧着板に固定される第二ウイング部材と、
前記第一ウイング部材と前記第二ウイング部材とを回動可能に連結する回動軸と、
伸長することにより、前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して開く方向に前記第二ウイング部材を前記第一ウイング部材に対して付勢するバネと、
前記バネと前記第一ウイング部材との間または前記バネと前記第二ウイング部材との間に配置され、前記バネの端部を支持するバネ受け部材と、
を具備し、
前記バネ受け部材は、
前記バネの一端を収容する収容穴が形成されたバネ受け本体と、
前記バネ受け本体に形成された収容穴の底部に固定される円盤形状の部材であって、前記バネに対向する第一盤面に第一窪み面および第一突出面が周方向に並んで形成される第一ディスクと、
前記収容穴に収容されるとともに前記バネと前記第一ディスクとの間に配置され、半径方向に突出した操作用突起が形成された円盤形状の部材であって、前記第一ディスクの第一盤面に対向する第二盤面に第二窪み面および第二突出面が周方向に並んで形成される第二ディスクと、
を具備し、
前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して閉じたときに前記バネ受け本体において前記事務機器の本体に対向する面には、前記収容穴の内部と外部とを連通するとともに前記収容穴に収容された第二ディスクの周方向に延びた形状を有する連通孔が形成され、
前記収容穴に収容された第二ディスクの操作用突起は前記連通孔を通じて前記バネ受け本体の外部に突出するものである。
請求項2においては、
前記第一ディスクの第一盤面には隣り合う前記第一窪み面と第一突出面とを繋ぐ第一斜面が形成され、
前記第二ディスクの第二盤面には隣り合う前記第二窪み面と第二突出面とを繋ぐ第二斜面が形成されるものである。
請求項3においては、
前記第一ディスクの第一盤面の中央部または前記第二ディスクの第二盤面の中央部のいずれか一方に、前記第一盤面または前記第二盤面に垂直な方向に突出した摺動回転軸が形成され、
前記第一ディスクの第一盤面の中央部または前記第二ディスクの第二盤面の中央部の他方に、前記摺動回転軸に摺動可能かつ回転可能に当接する摺動回転孔が形成されるものである。
請求項4においては、
前記バネ受け本体および前記第一ディスクを一体成形するものである。
請求項5においては、
事務機器の本体に固定される第一ウイング部材と、
前記事務機器の原稿圧着板に固定される第二ウイング部材と、
前記第一ウイング部材と前記第二ウイング部材とを回動可能に連結する回動軸と、
伸長することにより、前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して開く方向に前記第二ウイング部材を前記第一ウイング部材に対して付勢するバネと、
前記バネと前記第一ウイング部材との間または前記バネと前記第二ウイング部材との間に配置され、前記バネの端部を支持するバネ受け部材と、
を具備し、
前記バネ受け部材は、
前記バネの一端を収容する収容穴が形成されたバネ受け本体と、
前記バネ受け本体に形成された収容穴の底部に固定される円盤形状の部材であって、前記バネに対向する第一盤面に第一窪み面および第一突出面が周方向に並んで形成される第一ディスクと、
前記収容穴に収容されるとともに前記バネと前記第一ディスクとの間に配置され、半径方向に突出した操作用突起が形成された円盤形状の部材であって、前記第一ディスクの第一盤面に平行に対向する第二盤面に第二窪み面および第二突出面が周方向に並んで形成される第二ディスクと、
を具備し、
前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して閉じたときに前記バネ受け本体において前記事務機器の本体に対向する面には、前記収容穴の内部と外部とを連通する連通孔が形成され、
前記連通孔を通じて前記連通孔の外部から前記収容穴に収容された第二ディスクの操作用突起を操作し、前記第二ディスクを前記第一ディスクに対して回転させ、前記第一ディスクと前記第二ディスクとを合わせたものの前記第一盤面および前記第二盤面に対して垂直な方向における高さを変化させることにより、前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して開く方向に前記バネが前記第二ウイング部材を前記第一ウイング部材に対して付勢する力を調整するものである。
本発明は、事務機器の本体および原稿圧着板から取り外すことなく、原稿圧着板の重量を支持するバネの付勢力を容易に調整することが可能である、という効果を奏する。
以下では図1を用いて本発明に係る事務機器の実施の一形態である複合機1について説明する。
「事務機器」は、少なくとも原稿を読み取る(原稿の画像情報を取得する)機能を具備する装置を指す。
事務機器の具体例としては、(a)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る情報(以下、画像情報という)を他の機器(例えば、パーソナルコンピュータ)に送信する機能を具備するスキャナー、(b)原稿を読み取る機能、画像情報を通信回線を介して他の機器に送信する機能および他の機器から取得した画像情報をプリントアウトする機能を具備するファクス、(c)原稿を読み取る機能および読み取った原稿に係る情報(画像情報)をプリントアウトする機能を具備するコピー機、(d)上記スキャナー、ファクス、およびコピー機としての機能を兼ねる複合機、等が挙げられる。
図1に示す如く、複合機1は主として本体10、原稿圧着板20、ヒンジ装置100・100を具備する。
本体10は、ケース11、原稿読み取り装置12、本体側制御装置13、印刷装置14、トレイ15、表示装置16および入力装置17を具備する。
ケース11は本体10を構成する他の部材を収容する。
本実施例のケース11は上部ケース11a、下部ケース11bおよび支柱11cからなる。下部ケース11bの上面右端部に支柱11cの下端部が固定され、上部ケース11aの下面右端部に支柱11cの下端部が固定されることにより、下部ケース11bの上面から支柱11cの長さ分だけ上方となる位置に上部ケース11aが支持される。
原稿読み取り装置12は原稿を読み取るものであり、上部ケース11aの上面(本体10の上面)に配置される。
本体側制御装置13は複合機1の動作を制御するものである。
本体側制御装置13は実体的にはROM、RAMあるいはレジスタからなる記憶部、およびCPUからなる演算部等が実装された基板からなり、上部ケース11aに収容される。
本体側制御装置13にはスキャナーとしての機能に係るプログラム、ファクスとしての機能に係るプログラム、コピー機としての機能に係るプログラム等が格納され、これらのプログラムに従って原稿読み取り装置12、印刷装置14等の動作の制御を行う。
本体側制御装置13は原稿読み取り装置12に接続され、原稿読み取り装置12の動作状況に係る情報および原稿読み取り装置12により読み取られた画像情報を取得することが可能であるとともに、原稿読み取り装置12に所定の動作を行わせるための信号を送信することが可能である。
本体側制御装置13は原稿読み取り装置12から取得した画像情報を記憶することが可能である。
本体側制御装置13は通信回線(不図示)に接続され、本体側制御装置13に記憶された画像情報を当該通信回線を介して他の機器に送信することが可能である。
本体側制御装置13は印刷装置14に接続され、印刷装置14の動作状況に係る情報を取得することが可能であるとともに、印刷装置14に所定の動作を行わせるための信号を送信することが可能である。
印刷装置14は本体側制御装置13に記憶された画像情報に基づいて紙に画像を印刷する装置である。印刷装置14は下部ケース11bに収容される。印刷装置14はストックされた紙を一枚ずつ取り出し、当該紙に印刷を行い、印刷された紙を下部ケース11bの上面に形成されたトレイ15に搬送する。
表示装置16は本体側制御装置13に接続され、本体側制御装置13から取得した複合機1の動作状況に係る情報等を表示するものである。
本実施形態の表示装置16は液晶ディスプレイからなり、上部ケース11aの上面前部に配置される。
入力装置17は本体側制御装置13に接続され、作業者が複合機1に対する指示等を入力するものである。
本実施形態の入力装置17は複数のスイッチからなり、上部ケース11aの上面前部に配置される。
本実施形態では表示装置16と入力装置17とが別体であるが、例えばタッチパネルを用いることにより表示装置と入力装置とを一体としても良い。
原稿圧着板20は本体10の上面に配置された原稿読み取り装置12の上に載置された原稿を原稿読み取り装置12に向かって押さえつける(圧着する)ことにより、原稿読み取り装置12が原稿を読み取る際に原稿が動く(原稿読み取り装置12との相対的な位置が変化する)ことを防止するものである。原稿圧着板20はADF21を具備する。
ADF21は、原稿圧着板20の上面に設けられた読取前原稿収容トレイ(不図示)に積層状態で収容された複数枚の原稿を一枚ずつ順に取り出して原稿読み取り装置12の上の所定の読取位置に載置し、原稿読み取り装置12による読み取りが終了した後に当該読取位置に載置された原稿を原稿圧着板20の上面に設けられた読取後原稿収容トレイ(不図示)に搬送する。
以下では、図2から図16を用いて本発明に係るヒンジの実施の一形態であるヒンジ100について説明する。
ヒンジ100は本体10と原稿圧着板20とを回動可能に連結するものである。
図2から図7に示す如く、ヒンジ100は下部固定部材110、中間部材120、上部固定部材130、上部回動軸141、下部回動軸142、カム部材150、巻きバネ160、上部スライダ170、下部スライダ180およびダンパー190を具備する。
なお、図3および図4では説明の便宜上、巻きバネ160の図示を省略している。
図2および図3に示す如く、下部固定部材110は本発明に係る第一ウイング部材の実施の一形態である。本実施形態では一対のヒンジ100・100により本体10の後端部と原稿圧着板20の後端部とが回動可能に連結され、一対のヒンジ100・100の下部固定部材110・110はそれぞれ本体10の上面(上部ケース11aの上面)の左後部および右後部に固定される。
下部固定部材110は金属板を折り曲げることにより成形される。下部固定部材110は底板111および側板112L・112Rを具備する。
底板111は下部固定部材110の下半部を成す板状の部材であり、上部ケース11aの上面(本体10の上面)に固定される。底板111には底板111と上部ケース11aとを締結するためのネジが貫装されるネジ孔111aが形成される。
側板112L・112Rは本発明に係る一対の側板の実施の一形態であり、下部固定部材110の上半部を成す板状の部材である。側板112L・112Rは底板111の左端部および右端部にそれぞれ立設される。側板112L・112Rの板面は互いに平行となる。
図3、図4および図7に示す中間部材120、上部固定部材130および上部回動軸141を合わせたものは本発明に係る第二ウイング部材の実施の一形態である。
中間部材120は金属板を折り曲げることにより成形される。
図3および図7に示す如く、中間部材120は天板121、側板122L・122Rおよび鍔板123L・123Rを具備する。
天板121は中間部材120の主たる構造体を成す板状の部材である。
側板122L・122Rは天板121の左端部および右端部にそれぞれ延設される板状の部材である。側板122L・122Rの板面は互いに平行となる。
鍔板123L・123Rはそれぞれ側板122L・122Rにおいて天板121に垂設される端部の反対側となる端部に延設される板状の部材である。鍔板123L・123Rの板面はいずれも天板121の板面に平行となり、かつ鍔板123L・123Rにおいて側板122L・122Rに延設される端部の反対側となる端部は互いに対向する。
図1に示す如く、上部固定部材130は複合機1の原稿圧着板20に固定される部材である。上部固定部材130は金属板を折り曲げることにより成形される。
図2、図3および図7に示す如く、上部固定部材130は天板131、側板132L・132R、鍔板133L・133R、頂板134および突起部材135を具備する。
天板131は上部固定部材130の主たる構造体を成す板状の部材である。
側板132L・132Rは天板131の左端部および右端部にそれぞれ延設される板状の部材である。側板132L・132Rの板面は互いに平行となる。
鍔板133L・133Rはそれぞれ側板132L・132Rにおいて天板131に垂設される端部の反対側となる端部に延設される板状の部材である。鍔板133L・133Rの板面はいずれも天板131の板面に平行となり、かつ鍔板133L・133Rにおいて側板132L・132Rに延設される端部の反対側となる端部はそれぞれ外側に向いている。鍔板133L・133Rには上部固定部材130を原稿圧着板20に固定するためのボルトを貫装する孔が形成される。
頂板134は天板131の上端部にそれぞれ延設される板状の部材である。
突起部材135は金属板を凸形状に折り曲げることにより形成された部材であり、頂板134に固定される。頂板134に固定された突起部材135は天板131、側板132L・132Rおよび頂板134により囲まれる空間に向かって突出している。
図7に示す如く、上部回動軸141は中間部材120と上部固定部材130とを回動可能に連結する棒状の部材である。上部回動軸141は中間部材120の側板122L・122Rの上端部に形成された貫通孔および上部固定部材130の側板132L・132Rの上端部に形成された貫通孔に回動可能に貫装される。
上部回動軸141の両端部には、上部回動軸141が中間部材120および上部固定部材130から脱落することを防止するためにEリングが係止される。
図2および図6に示す如く、下部回動軸142は本発明に係る回動軸の実施の一形態であり、下部固定部材110と中間部材120とを回動可能に連結する棒状の部材である。
下部回動軸142は下部固定部材110の側板112L・112Rの上端部に形成された貫通孔および中間部材120の側板122L・122Rの下端部に形成された貫通孔に回動可能に貫装される。
下部回動軸142の両端部には、下部回動軸142が下部固定部材110および中間部材120から脱落することを防止するためにEリングが係止される。
図7および図8に示す如く、カム部材150はカムベース151、支持軸152、ローラ153・153およびローラ軸154を具備する。
カムベース151はカム部材150の主たる構造体であり、樹脂材料により成形される。
図8に示す如く、カムベース151の後上部には貫通孔151a・151aが形成され、貫通孔151a・151aには下部回動軸142が貫装される。
また、カムベース151の前左部には支持突起151bが形成され、カムベース151の前右部には支持突起151cが形成され、カムベース151の前中央部には支持突起151dが形成される。
図7および図8に示す如く、支持軸152はカムベース151の下部に形成された孔に貫装される略円柱形状の部材である。
図4および図6に示す如く、支持軸152の両端はそれぞれ下部固定部材110の側板112L・112Rに形成された孔に貫装される。
従って、カムベース151は、下部回動軸142および支持軸152により、下部固定部材110の側板112L・112Rで挟まれた位置に固定される。
ローラ153・153は略円筒形状の部材であり、それぞれカムベース151の支持突起151bと支持突起151dとで挟まれる位置、およびカムベース151の支持突起151cと支持突起151dとで挟まれる位置に配置される。
ローラ軸154は略円柱形状の部材である。ローラ軸154はローラ153・153に貫装されるとともに、支持突起151b、支持突起151cおよび支持突起151dにより回転可能に軸支される。
図7に示す巻きバネ160は本発明に係るバネの実施の一形態であり、伸長することにより、(上部固定部材130が固定された)原稿圧着板20が(下部固定部材110が固定された)本体10に対して開く方向に中間部材120を下部固定部材110に対して付勢し、ひいては原稿圧着板20の重量を支持する。
ここで、「巻きバネ160が中間部材120を下部固定部材110に対して付勢する」とは、巻きバネ160により発生する付勢力が中間部材120および下部固定部材110に作用し、下部固定部材110を基準として中間部材120が移動(回動)することを指す。
本実施形態の巻きバネ160はバネ鋼からなる丸棒を螺旋状に成形することにより得られる圧縮コイルバネからなる。
上部スライダ170は巻きバネ160の上端部を支持する部材である。本実施形態の上部スライダ170は樹脂材料により成形される。
図7に示す如く、上部スライダ170は中間部材120の内部、すなわち天板121、側板122L・122Rおよび鍔板123L・123Rで囲まれた空間に収容され、中間部材120の長手方向に沿って摺動することが可能である。
上部スライダ170には上部スライダ170の下面に向かって開口する収容穴171が形成され、収容穴171には巻きバネ160の上端部が嵌装される。
中間部材120の内部に収容された上部スライダ170は巻きバネ160の付勢力により中間部材120の上端部に向かって摺動し、上部スライダ170の上面172は突起部材135に当接する。
従って、上部スライダ170は、巻きバネ160の付勢力が伝達される経路という観点からは、巻きバネ160と第二ウイング部材(本実施形態の場合、中間部材120、上部固定部材130および上部回動軸141を合わせたもの)との間に配置されることとなる。
下部スライダ180は本発明に係るバネ受け部材の実施の一形態であり、巻きバネ160の下端部を支持する部材である。本実施形態の下部スライダ180は樹脂材料により成形される。
図7に示す如く、バネ受け本体181、第一ディスク182および第二ディスク183を具備する。
バネ受け本体181は下部スライダ180の主たる構造体を成す部材であり、中間部材120の内部、すなわち天板121、側板122L・122Rおよび鍔板123L・123Rで囲まれた空間に収容され、中間部材120の長手方向に沿って摺動することが可能である。
図3、図4、図7および図9に示す如く、バネ受け本体181にはバネ受け本体181の上面に向かって開口する収容穴181aが形成され、収容穴181aには巻きバネ160の下端部が嵌装される。
中間部材120の内部に収容された下部スライダ180は巻きバネ160の付勢力により中間部材120の下端部に向かって摺動し、下部スライダ180の下面(本実施形態の場合、バネ受け本体181の下面)はカム部材150のローラ153・153に当接する。
従って、下部スライダ180は、巻きバネ160の付勢力が伝達される経路という観点からは、巻きバネ160と下部固定部材110との間に配置されることとなる。
図7に示す如く、第一ディスク182および第二ディスク183はいずれもバネ受け本体181の収容穴181aの底部に収容され、巻きバネ160の下端部とバネ受け本体181の収容穴181aの底部とで挟まれる位置に配置される。
第一ディスク182は本発明に係る第一ディスクの実施の一形態であり、図7に示す如く、バネ受け本体181に形成された収容穴181aの底部に固定される。
図10および図11に示す如く、第一ディスク182は略円盤形状の部材である。
第一ディスク182の一対の盤面のうち収容穴181aに嵌装される巻きバネ160に対向する盤面である第一盤面182aには、計五箇所の第一窪み面182b・182b・182b・182b・182bと計五箇所の第一突出面182c・182c・182c・182c・182cとが第一ディスク182の周方向に交互に並んで(第一窪み面182b→第一突出面182c→第一窪み面182b→第一突出面182c→第一窪み面182b→・・・の順に並んで)形成される。
第一窪み面182bは第一盤面182aにおいて周囲よりも窪んだ平面であり、第一突出面182cは第一盤面182aにおいて周囲よりも突出した平面である。
第一窪み面182bおよび第一突出面182cはいずれも第一ディスク182の軸線に対して垂直である。
本実施形態では、計五箇所の第一窪み面182b・182b・182b・182b・182bは第一盤面182aに垂直な方向(第一ディスク182の軸線方向)から見て位相差が均等となるように72°ずつ回転した位置に配置される。同様に、計五箇所の第一突出面182c・182c・182c・182c・182cは第一盤面182aに垂直な方向から見て位相差が均等となるように72°ずつ回転した位置に配置される。
本実施形態では、バネ受け本体181に形成された収容穴181aの底部に接着剤で接着することにより第一ディスク182を固定する構成としたが、例えば、(i)第一ディスク182の下方側の盤面に突起を形成し、バネ受け本体181に形成された収容穴181aの底部に孔を形成し、第一ディスク182に形成される突起を収容穴181aの底部に形成される孔に係合することにより第一ディスク182がバネ受け本体181に対して第一ディスク182の周方向に回動不能に固定される構成としても良く、(ii)第一ディスク182をバネ受け本体181に形成された収容穴181aの底部にネジ止めすることにより第一ディスク182がバネ受け本体181に対して第一ディスク182の周方向に回動不能に固定される構成としても良い。
第一盤面182aには、隣り合う第一窪み面182bと第一突出面182cとを繋ぐ斜面である第一斜面182d・182d・・・が形成される。
第一盤面182aの略中央部には、第一ディスク182の軸線方向(第一盤面182aに垂直な方向)に突出した摺動回転軸182eが形成される。
第二ディスク183は本発明に係る第二ディスクの実施の一形態であり、図7に示す如く、バネ受け本体181に形成された収容穴181aに収容されるとともに、収容穴181aに嵌装される巻きバネ160と第一ディスク182との間に配置される。
図12、図13および図14に示す如く、第二ディスク183は半径方向に突出した操作用突起183eが形成された円盤形状の部材である。
第二ディスク183の一対の盤面のうち収容穴181aの底部に固定された第一ディスク182の第一盤面182aに対向する盤面である第二盤面183aには、計五箇所の第二窪み面183b・183b・183b・183b・183bと計五箇所の第二突出面183c・183c・183c・183c・183cとが第二ディスク183の周方向に交互に並んで(第二窪み面183b→第二突出面183c→第二窪み面183b→第二突出面183c→第二窪み面183b→・・・の順に並んで)形成される。
第二窪み面183bは第二盤面183aにおいて周囲よりも窪んだ平面であり、第二突出面183cは第二盤面183aにおいて周囲よりも突出した平面である。
第二窪み面183bおよび第二突出面183cはいずれも第二ディスク183の軸線に対して垂直である。
本実施形態では、計五箇所の第二窪み面183b・183b・183b・183b・183bは第二盤面183aに垂直な方向(第二ディスク183の軸線方向)から見て位相差が均等となるように72°ずつ回転した位置に配置される。同様に、計五箇所の第二突出面183c・183c・183c・183c・183cは第二盤面183aに垂直な方向から見て位相差が均等となるように72°ずつ回転した位置に配置される。
第二盤面183aには、隣り合う第二窪み面183bと第二突出面183cとを繋ぐ斜面である第二斜面183d・183d・・・が形成される。
第二盤面183aの略中央部には、第二ディスク183の軸線方向(第二盤面183aに垂直な方向)に貫通した摺動回転孔183fが形成される。
図7に示す如く、第一ディスク182に形成された摺動回転軸182eは第二ディスク183に形成された摺動回転孔183fに貫装される。第二ディスク183は摺動回転軸182eに沿って摺動することが可能であるとともに、摺動回転軸182eを中心として回転することが可能である。
以下では、図15を用いて第一ディスク182および第二ディスク183による巻きバネ160の付勢力の調整手順について説明する。
図15の(a)および(b)に示す如く、第二ディスク183は第一ディスク182に対して相対的に回転することにより、「弱位置」および「強位置」の二つの位置の間を移動することが出来る。
図3、図4、図6および図7に示す如く、バネ受け本体181の収容穴181aの底部に第一ディスク182が固定され、第二ディスク183が第一ディスク182に積層される形でバネ受け本体181の収容穴181aに収容されているとき、第二ディスク183の操作用突起183eはバネ受け本体181に形成された連通孔181bを通じてバネ受け本体181の外部に突出している。
連通孔181bは、複合機1の原稿圧着板20が複合機1の本体10に対して閉じたときにバネ受け本体181において複合機1の本体10に対向する面に形成される。
連通孔181bはバネ受け本体181に形成された収容穴181aの内部と外部とを連通する。また、連通孔181bは収容穴181aに収容された第二ディスク183の周方向に延びた形状を有する。
従って、作業者は、連通孔181bを通じてバネ受け本体181の外部に突出している操作用突起183eを指でつまんで連通孔181bの長手方向に沿って移動させることにより、ヒンジ100を複合機1から取り外すことなく、容易に第二ディスク183を第一ディスク182に対して相対的に回転させ、ひいては第二ディスク183を「弱位置」および「強位置」の二つの位置の間で移動させることが可能である。
図15(a)に示す如く、第二ディスク183が「弱位置」にあるとき、第二ディスク183の第二窪み面183bは第一ディスク182の第一突出面182cに当接し、第二ディスク183の第二突出面183cは第一ディスク182の第一窪み面182bに当接する。
第二ディスク183が「弱位置」にあるとき、第一ディスク182と第二ディスク183とを合わせたものの軸線方向における高さはH1である。
図15(b)に示す如く、第二ディスク183を第一ディスク182に対して相対的に回転させて「強位置」に移動させたとき、第二ディスク183の第二窪み面183bは第一ディスク182の第一窪み面182bに対向し、第二ディスク183の第二突出面183cは第一ディスク182の第一突出面183bに当接する。
その結果、第一ディスク182と第二ディスク183とを合わせたものの軸線方向における高さはH2となり、「弱位置」にあるときよりも高くなる(H2>H1)。
巻きバネ160の上端部が上部スライダ170の収容穴171に嵌装されるとともに巻きバネ160の下端部が下部スライダ180のバネ受け本体181の収容穴181aに嵌装されているとき、巻きバネ160の下端部は第二ディスク183の第二盤面183aの反対側の盤面183gに当接するので、第一ディスク182と第二ディスク183とを合わせたものの軸線方向における高さが変化すると巻きバネ160の付勢力も変化する。
すなわち、第一ディスク182と第二ディスク183とを合わせたものの軸線方向における高さが高くなれば、その分だけ上部スライダ170と下部スライダ180との間に介装された巻きバネ160の全長が短くなり、巻きバネ160の付勢力が大きくなる。
従って、第二ディスク183が「強位置」にあるときには、第二ディスク183が「弱
位置」にあるときよりも巻きバネ160の付勢力が大きい。
図17(a)に示す如く、連通孔181bは収容穴181aに収容された第二ディスク183の周方向に延び、さらに屈曲して収容穴181aに収容された第二ディスク183の軸線方向に延びた略L字型の形状を有する。
図17(a)に示す如く、第二ディスク183が「弱位置」から「強位置」に移動するとき、操作用突起183eは太い矢印で示す軌跡に沿って移動する。すなわち、二点鎖線で示す位置から第二ディスク183の周方向の回転と第二ディスク183の軸線方向への移動を合成した方向である斜め上方に移動し、次いで第二ディスク183の周方向の回転に対応して側方に移動して実線で示す位置に到達する。
従って、第二ディスク183が「弱位置」から「強位置」に移動するとき、操作用突起183eは下部スライダ181において連通孔181bの屈曲部に対応する部分に干渉する。
本実施形態では、下部スライダ181を構成する材料を弾性変形し得る樹脂材料とすることにより、(α)作業者が操作用突起183eを操作して第二ディスク183を「弱位置」から「強位置」に移動させるときには下部スライダ181において連通孔181bの屈曲部に対応する部分(操作用突起183eと干渉する部分)が適宜弾性変形して第二ディスク183の「弱位置」から「強位置」への移動を可能とするとともに、(β)作業者が操作用突起183eを操作しないときには操作用突起183eが下部スライダ181において連通孔181bの屈曲部に対応する部分に係合し、巻きバネ160の付勢力により第二ディスク183が「強位置」から「弱位置」に移動することを防止している。
なお、図17(b)に示す如く、第二ディスク183の「弱位置」から「強位置」への移動時における操作用突起183eの軌跡に沿った形状(操作用突起183eに干渉しない形状)を有する連通孔281bを連通孔181bに代えて下部スライダ181に形成し、かつ、第二ディスク183が「強位置」に移動したときに操作用突起183eの側面に係合する弾性変形可能な突起281c・281cを下部スライダ181に形成しても、巻きバネ160の付勢力により第二ディスク183が「強位置」から「弱位置」に移動することを防止することが可能である。
また、図17(c)に示す如く、第二ディスク183の「弱位置」から「強位置」への移動時における操作用突起183eの軌跡に沿った形状(操作用突起183eに干渉しない形状)を有する連通孔381bを連通孔181bに代えて下部スライダ181に形成し、第二ディスク183が「強位置」に移動したときに下部スライダ181において操作用突起183eの上下面に対向する位置に弾性変形可能な突起381c・381cを形成し、かつ、操作用突起183eの上下面に突起381c・381cに係合する凹部383g・383gを形成しても、巻きバネ160の付勢力により第二ディスク183が「強位置」から「弱位置」に移動することを防止することが可能である。
ダンパー190は複合機1の原稿圧着板20を本体10に対して閉じる方向にヒンジ100の第二ウイング部材(本実施形態では、中間部材120、上部固定部材130および上部回動軸141を合わせたもの)を下部固定部材110に対して回動し、かつ原稿圧着板20の下面と本体10の上面との成す角度が小さいとき、下部固定部材110に対するウイング部材の回動速度を低減するものである。
本実施形態のダンパー190は油圧式のダンパーであり、図7に示す如く、その一端が上部スライダ170の収容穴171の底部に固定され、巻きバネ160で囲まれる位置に配置される。
複合機1の原稿圧着板20を本体10に対して閉じる方向にヒンジ100の第二ウイング部材が下部固定部材110に対して回動し、原稿圧着板20の下面と本体10の上面との成す角度が小さくなったとき、ダンパー190の他端が第一ディスク182の第一盤面182aの中央部に当接し、ダンパー190がその長手方向において収縮する。そして、ダンパー190がその長手方向において収縮するときに、ダンパー190の内部に充填された作動油の粘性抵抗により下部固定部材110に対する第二ウイング部材の回動速度が低減される。
以上の如く、ヒンジ100は、
複合機1の本体10に固定される下部固定部材110と、
複合機1の原稿圧着板20に固定される第二ウイング部材(本実施形態では、中間部材120、上部固定部材130および上部回動軸141を合わせたものが第二ウイング部材に相当する)と、
下部固定部材110と第二ウイング部材とを回動可能に連結する下部回動軸142と、
伸長することにより、複合機1の原稿圧着板20が複合機1の本体10に対して開く方向に第二ウイング部材を下部固定部材110に対して付勢する巻きバネ160と、
巻きバネ160と下部固定部材110との間に配置され、巻きバネ160の端部を支持する下部スライダ180と、
を具備し、
下部スライダ180は、
巻きバネ160の一端を収容する収容穴181aが形成されたバネ受け本体181と、
バネ受け本体181に形成された収容穴181aの底部に固定される円盤形状の部材であって、巻きバネ160に対向する第一盤面182aに第一窪み面182b・182b・・・および第一突出面182c・182c・・・が周方向に並んで形成される第一ディスク182と、
収容穴181aに収容されるとともに巻きバネ160と第一ディスク182との間に配置され、半径方向に突出した操作用突起183eが形成された円盤形状の部材であって、第一ディスク182の第一盤面182aに対向する第二盤面183aに第二窪み面183b・183b・・・および第二突出面183c・183c・・・が周方向に並んで形成される第二ディスク183と、
を具備し、
複合機1の原稿圧着板20が複合機1の本体10に対して閉じたときにバネ受け本体181において複合機1の本体10に対向する面には、収容穴181aの内部と外部とを連通するとともに収容穴181aに収容された第二ディスク183の周方向に延びた形状を有する連通孔181bが形成され、
収容穴181aに収容された第二ディスク183の操作用突起183eは連通孔181bを通じてバネ受け本体181の外部に突出する。
このように構成することにより、ヒンジ100を複合機1の本体10および原稿圧着板20から取り外すことなく、原稿圧着板20の重量を支持する巻きバネ160の付勢力を容易に調整することが可能である。
本実施形態では下部スライダ180に第一ディスク182および第二ディスク183を設ける構成としたが、本発明はこれに限定されず、バネと第二ウイング部材との間に配置されるバネ受け部材(例えば、本実施形態における上部スライダ170)に第一ディスクおよび第二ディスクを設ける構成としても良い。
本実施例では中間部材120と上部固定部材130とを回動可能に連結することにより、原稿読み取り装置12の上に載置される原稿が厚い場合でも原稿圧着板20の下面全体を当該原稿の上面に密着させることが可能であるが、本発明はこれに限定されない。
すなわち、本発明に係る第二ウイング部材は、原稿圧着板に回動可能に固定される構成であっても良く、原稿圧着板に回動不能に固定される構成であっても良い。
また、第一ディスク182の第一盤面182aには隣り合う第一窪み面182bと第一突出面182cとを繋ぐ第一斜面182dが形成され、
第二ディスク183の第二盤面183aには隣り合う第二窪み面183bと第二突出面183cとを繋ぐ第二斜面183dが形成される。
このように構成することにより、第二ディスク183を第一ディスク182に対して相対的に回転するときには第二斜面183dが第一斜面182dに当接するので、第二ディスク183の回転に伴って第一ディスク182と第二ディスク183とを合わせたものの軸線方向における高さが徐々に変化する。
従って、巻きバネ160により第二ディスク183が第一ディスク182に接近する方向に付勢された状態でも容易に第二ディスク183を第一ディスク182に対して相対的に回転させることが可能である。
また、第一ディスク182の第一盤面182aの中央部に、第一盤面182aに垂直な方向に突出した摺動回転軸182eが形成され、
第二ディスク183の第二盤面183aの中央部に、摺動回転軸182eに摺動可能かつ回転可能に当接する摺動回転孔183fが形成される。
このように構成することにより、第二ディスク183が第一ディスク182に対して相対的に回転するときに第二ディスク183の中心軸と第一ディスク182の中心軸とがずれたり、あるいは第二ディスク183の軸線方向が第一ディスク182の軸線方向に対して傾いたりすることを防止することが可能であり、第二ディスク183の滑らかな回転に寄与する。
なお、本実施形態では第一ディスク182に摺動回転軸182eを形成し、第二ディスク183に摺動回転孔183fを形成する構成としたが、本発明はこれに限定されず、第一ディスクの第一盤面の中央部に摺動回転孔を形成し、第二ディスクの第二盤面の中央部に摺動回転軸を形成する構成としても良い。
本実施形態ではバネ受け本体181と第一ディスク182とを別体とし、第一ディスク182をバネ受け本体181に固定する構成としたが、本発明はこれに限定されず、図18に示すバネ受け本体481の如くバネ受け本体481に第一ディスク部482を形成する構成(バネ受け本体および第一ディスクを一体成形する構成)としても良い。このように構成することにより、部品点数を削減することが可能である。
本実施形態では第一ディスク182の第一盤面182aに第一窪み面182bおよび第一突出面182cがそれぞれ五箇所ずつ形成され、第二ディスク183の第二盤面183aに第二窪み面183bおよび第二突出面183cがそれぞれ五箇所ずつ形成される構成としたが、本発明はこれに限定されず、第一ディスクの第一盤面に第一窪み面および第一突出面がそれぞれ少なくとも一箇所ずつ形成され、かつ第二ディスクの第二盤面に第二窪み面および第二突出面がそれぞれ少なくとも一箇所ずつ形成されれば同様の効果を奏する。
ただし、第一ディスクの第一盤面に形成される第一窪み面および第一突出面の数および第二ディスクの第二盤面に形成される第二窪み面および第二突出面の数は、第一突出面と第二突出面とが当接するとき(第一ディスクおよび第二ディスクを合わせたものの軸線方向における高さが高くなっているとき)の第二ディスクの姿勢の安定性の観点から適宜選択することが望ましい。
本実施形態では第一ディスク182および第二ディスク183を合わせたものの軸線方向における高さは、高さがH1となる「弱位置」および高さがH2となる「強位置」の二段階に調整する構成であるが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図16に示す第一ディスク282および第二ディスク283のように、第二ディスク283の第二突出面283cを軸線方向において二種類の異なる位置に形成することにより、第一ディスク182および第二ディスク183を合わせたものの軸線方向における高さをh1、h2およびh3の三段階に調整することが可能である。
同様に、第一ディスクに形成される第一窪み面および第一突出面の軸線方向における位置、並びに第二ディスクに形成される第二窪み面および第二突出面の軸線方向における位置の組み合わせにより、第一ディスクおよび第二ディスクを合わせたものの軸線方向における高さを四段階以上に調整することも可能である。
本発明に係るヒンジの実施の一形態を具備する事務機器を示す斜視図。 本発明に係るヒンジの実施の一形態を示す斜視図。 同じく本発明に係るヒンジの実施の一形態を示す斜視図。 本発明に係るヒンジの実施の一形態を示す正面図。 本発明に係るヒンジの実施の一形態を示す背面図。 本発明に係るヒンジの実施の一形態を示す右側面図。 本発明に係るヒンジの実施の一形態を示す右側面断面図。 カム部材を示す斜視図。 下部スライダを示す斜視図。 第一ディスクを示す斜視図。 同じく第一ディスクを示す斜視図。 第二ディスクを示す斜視図。 同じく第二ディスクを示す斜視図。 同じく第二ディスクを示す斜視図。 第一ディスクおよび第二ディスクの相対的な位置関係を示す図。 第一ディスクおよび第二ディスクの別実施形態における相対的な位置関係を示す図。 連通孔と操作用突起との位置関係を示す図。 下部スライダの別実施形態を示す右側面断面図。
1 複合機(事務機器)
10 本体
20 原稿圧着板
100 ヒンジ
110 下部固定部材(第一ウイング部材)
120 中間部材(第二ウイング部材の一部)
130 上部固定部材(第二ウイング部材の一部)
141 上部回動軸(第二ウイング部材の一部)
142 下部回動軸(回動軸)
160 巻きバネ(バネ)
180 下部スライダ(バネ受け部材)
181 バネ受け本体
181a 収容穴
181b 連通孔
182 第一ディスク
182a 第一盤面
182b 第一窪み面
182c 第一突出面
183 第二ディスク
183a 第二盤面
183b 第二窪み面
183c 第二突出面
183e 操作用突起

Claims (5)

  1. 事務機器の本体に固定される第一ウイング部材と、
    前記事務機器の原稿圧着板に固定される第二ウイング部材と、
    前記第一ウイング部材と前記第二ウイング部材とを回動可能に連結する回動軸と、
    伸長することにより、前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して開く方向に前記第二ウイング部材を前記第一ウイング部材に対して付勢するバネと、
    前記バネと前記第一ウイング部材との間または前記バネと前記第二ウイング部材との間に配置され、前記バネの端部を支持するバネ受け部材と、
    を具備し、
    前記バネ受け部材は、
    前記バネの一端を収容する収容穴が形成されたバネ受け本体と、
    前記バネ受け本体に形成された収容穴の底部に固定される円盤形状の部材であって、前記バネに対向する第一盤面に第一窪み面および第一突出面が周方向に並んで形成される第一ディスクと、
    前記収容穴に収容されるとともに前記バネと前記第一ディスクとの間に配置され、半径方向に突出した操作用突起が形成された円盤形状の部材であって、前記第一ディスクの第一盤面に対向する第二盤面に第二窪み面および第二突出面が周方向に並んで形成される第二ディスクと、
    を具備し、
    前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して閉じたときに前記バネ受け本体において前記事務機器の本体に対向する面には、前記収容穴の内部と外部とを連通するとともに前記収容穴に収容された第二ディスクの周方向に延びた形状を有する連通孔が形成され、
    前記収容穴に収容された第二ディスクの操作用突起は前記連通孔を通じて前記バネ受け本体の外部に突出するヒンジ。
  2. 前記第一ディスクの第一盤面には隣り合う前記第一窪み面と第一突出面とを繋ぐ第一斜面が形成され、
    前記第二ディスクの第二盤面には隣り合う前記第二窪み面と第二突出面とを繋ぐ第二斜面が形成される請求項1に記載のヒンジ。
  3. 前記第一ディスクの第一盤面の中央部または前記第二ディスクの第二盤面の中央部のいずれか一方に、前記第一盤面または前記第二盤面に垂直な方向に突出した摺動回転軸が形成され、
    前記第一ディスクの第一盤面の中央部または前記第二ディスクの第二盤面の中央部の他方に、前記摺動回転軸に摺動可能かつ回転可能に当接する摺動回転孔が形成される請求項1または請求項2に記載のヒンジ。
  4. 前記バネ受け本体および前記第一ディスクを一体成形する請求項1から請求項3までのいずれか一項に記載のヒンジ。
  5. 事務機器の本体に固定される第一ウイング部材と、
    前記事務機器の原稿圧着板に固定される第二ウイング部材と、
    前記第一ウイング部材と前記第二ウイング部材とを回動可能に連結する回動軸と、
    伸長することにより、前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して開く方向に前記第二ウイング部材を前記第一ウイング部材に対して付勢するバネと、
    前記バネと前記第一ウイング部材との間または前記バネと前記第二ウイング部材との間に配置され、前記バネの端部を支持するバネ受け部材と、
    を具備し、
    前記バネ受け部材は、
    前記バネの一端を収容する収容穴が形成されたバネ受け本体と、
    前記バネ受け本体に形成された収容穴の底部に固定される円盤形状の部材であって、前記バネに対向する第一盤面に第一窪み面および第一突出面が周方向に並んで形成される第一ディスクと、
    前記収容穴に収容されるとともに前記バネと前記第一ディスクとの間に配置され、半径方向に突出した操作用突起が形成された円盤形状の部材であって、前記第一ディスクの第一盤面に平行に対向する第二盤面に第二窪み面および第二突出面が周方向に並んで形成される第二ディスクと、
    を具備し、
    前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して閉じたときに前記バネ受け本体において前記事務機器の本体に対向する面には、前記収容穴の内部と外部とを連通する連通孔が形成され、
    前記連通孔を通じて前記連通孔の外部から前記収容穴に収容された第二ディスクの操作用突起を操作し、前記第二ディスクを前記第一ディスクに対して回転させ、前記第一ディスクと前記第二ディスクとを合わせたものの前記第一盤面および前記第二盤面に対して垂直な方向における高さを変化させることにより、前記事務機器の原稿圧着板が前記事務機器の本体に対して開く方向に前記バネが前記第二ウイング部材を前記第一ウイング部材に対して付勢する力を調整するヒンジ。
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