JP6710886B2 - ヒンジ - Google Patents

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Description

本発明は、二つの連結対象物を回動可能に連結するヒンジに関する。
従来、二つの連結対象物を回動可能に連結するためのヒンジが用いられている。このようなヒンジにおいては、ケースの内部に挿入されたスライダをケース内部で摺動可能とする構成が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2を参照)。
特開2011−191728号公報 特開2011−247954号公報
従来技術におけるヒンジによれば、スライダとケースとの寸法差によって、スライダがケースの内部で摺動する際に摩擦力が不安定となり、ヒンジに生じるトルクにばらつきが出る場合があった。一方、ケースとの寸法差を吸収するために、単純にスライダの肉厚を薄くした場合、スライダの強度が低下する虞があった。
本発明は以上の如き状況に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、スライダとケースとの間の摩擦力を安定させることによりヒンジに生じるトルクのばらつきを抑制するとともに、スライダの強度低下を防止する、ヒンジを提供することである。
以下では、上記課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、二つの連結対象物のうち、一方の前記連結対象物に固定される中空筒状の本体部と、他方の前記連結対象物に固定されるとともに枢軸によって前記本体部に回動可能に連結されるウイング部とを備えることにより、前記二つの連結対象物を回動可能に連結するヒンジであって、前記ウイング部における前記本体部側の面には、カム部が形成され、前記本体部には、付勢部材と、前記ウイング部に対して接近離間する方向に移動可能とされるとともに、前記付勢部材によって前記ウイング部に向かって付勢されるスライド部材とが収容され、前記スライド部材のうちの前記カム部に対向する部分には、カム受け部が形成され、前記カム受け部が前記カム部と当接することにより、前記ウイング部には、前記二つの連結対象物が離間する方向に、前記スライド部材を介してトルクが付与され、前記スライド部材は、前記付勢部材を内部に収容する内壁と、前記本体部の内周壁と摺接する薄肉の外壁と、を備え、前記内壁と前記外壁との間に間隙が形成され、前記外壁は、前記スライド部材の移動方向と直交する断面において、前記枢軸の軸心方向の長さが、前記軸心方向と直交する方向の長さよりも長い矩形状に形成され、前記内壁は、円形状に形成され、前記内壁と前記外壁とは、前記断面の二つの長辺においてそれぞれ接続され、前記内壁と前記外壁との前記二つの長辺においてそれぞれ接続される部分のうち少なくとも一方の長辺において接続される部分の前記枢軸の軸心方向と直交する方向の厚みは、前記外壁のうち前記内壁と接続されていない部分の記枢軸の軸心方向と直交する方向の厚みの2倍よりも厚い部分を少なくとも有する、ものである。
請求項2においては、前記内壁と前記外壁とは、前記断面の短辺においてリブで接続され、前記断面の長辺においては前記リブで接続されず、
前記内壁と前記外壁との間の間隙は、前記断面の短辺において接続される前記リブによって仕切られように構成される、ものである。
請求項3においては、前記スライド部材は、前記内壁と前記外壁とが接続される部分に切欠きが形成され、前記枢軸の軸心方向中央部に形成される、ものである。
本発明によれば、スライダとケースとの間の摩擦力を安定させることによりヒンジに生じるトルクのばらつきを抑制するとともに、スライダの強度低下を防止することができる。
本発明のヒンジを具備する洗濯機を示す左側面図。 ヒンジの閉塞状態を示す拡大斜視図。 ヒンジの閉塞状態を示す背面図。 ヒンジの閉塞状態を示す図3に示すIV−IV線の断面図。 図3に示すIV−IV線によって切断される断面図であって、ヒンジの開放状態を示す図。 ヒンジの本体部に摺動自在に収容されるスライダの拡大斜視図。 図3に示すVII−VII線の断面図。 別実施形態に係るヒンジにおけるスライダの拡大斜視図。 別実施形態に係るヒンジにおけるスライダの断面図。
以下では、図1から図7を用いて、本発明の一実施形態としてのヒンジ1、及び、ヒンジ1が配設される洗濯機2について説明する。なお、本発明のヒンジは、縦型の洗濯機2にのみ適用されるものではなく、正面に投入口及びドアが設けられたドラム式の洗濯機に適用されるものであってもよい。更に、本発明のヒンジは、洗濯機2の他に、別のあらゆる連結対象物同士を連結することが可能である。
図1に示す如く、洗濯機2は、本体3、操作パネル4、上蓋5、及び、ヒンジ1を備える。本体3は、水が溜められる水槽7、及び、水槽7に対して回転可能に水槽7の内側に配置される洗濯槽8を含む。本体3の上端には、衣類等の繊維構造体を出し入れするための投入口である開口部6が設けられている。上蓋5は、開口部6を覆うように本体3に取り付けられている。
ヒンジ1は、本体3に上蓋5を回動可能に連結する。ヒンジ1は、操作パネル4と反対側に配置されており、開口部6の後縁に取り付けられる。上蓋5が本体3に対して上方に回動することにより、開口部6が開放される。図1においては、一つのヒンジ1のみが図示されているが、洗濯機2の上蓋5の開閉には、互いに左右方向に平行に並ぶ複数のヒンジ1が用いられている。
本実施形態における「上蓋5の(本体3に対する)閉塞状態(閉じている状態)」とは、本体3の上方において上蓋5が開口部6を覆う状態を指す。一方、「上蓋5の(本体3に対する)開放状態(開いている状態)」とは、上蓋5が本体3に対して上方に回動することにより、上蓋5の底面が開口部6に対して離間した状態を指す。即ち、図1には、上蓋5の閉塞状態と開放状態との二つの状態を図示している。
加えて、ヒンジ1の閉塞状態及び開放状態についても、それぞれ、上蓋5の開放状態及び閉塞状態に対応した状態を指す。即ち、ヒンジ1の閉塞状態とは、図2に示す如くウイング部20がケース10から前方に向かって延出され、ウイング部20とケース10とが近接した状態を指す。一方、ヒンジ1の開放状態とは、図5に示す如くウイング部20がケース10から上方に向かって延出され、ウイング部20とケース10とが離間した状態を指す。図1には、閉塞状態と開放状態とのうち、閉塞状態にあるヒンジ1のみを図示している。
以下の説明では、図1に示す如く上蓋5が本体3の開口部6に覆い被さっているときの上蓋5の本体3に対する開放角度θを「0°」とし、上蓋5が開く方向(上蓋5の後側部の底面が本体3の上端面から離間する方向)に回動するときに開放角度θが正方向に増加するものとして、上蓋5の開放角度θを定義する。
以下では便宜上、ヒンジ1が洗濯機2に取り付けられ、且つ、上蓋5が本体3に対して閉じているとき(本体3に対する上蓋5の開放角度θ=0°のとき)の洗濯機2の上下方向、前後方向及び左右方向を基準として、上蓋5が本体3に対して閉じているときの洗濯機2の上下方向、前後方向及び左右方向が、それぞれヒンジ1の上下方向、前後方向及び左右方向に対応するものとして、ヒンジ1を構成する各部材を説明する。
図2から図5に示す如く、ヒンジ1は、本体部としてのケース10、ウイング部20、枢軸9、スライダ30、及び、巻バネ40を備える。なお、以下においては、ケース10が洗濯機2の本体3に、ウイング部20が上蓋5に固定される構成(何れも図1参照)について説明する。但し、それぞれが逆に配設された構成とすることも可能である。
なお、図2においては、ケース10の内部のスライダ収容室16及び巻バネ40の図示を便宜上省略している。
ケース10は、樹脂材料を一体成形することによって製造される。ケース10は、前後幅が左右幅よりも少し小さくなるように形成された、直方体形状を有する(図7を参照)。ケース10内部には、前後左右の側壁11・12・13・14及び底壁15で囲まれる空間、即ち、スライダ収容室16が形成されている。スライダ収容室16の上端には、ケース10の前側壁11の上端縁11a、後側壁12の上端縁12a、左側壁13の上端縁13a、及び、右側縁14の上端縁14aで囲まれた開口16aが形成される。スライダ収容室16の底面16bは、ケース10の底壁15の上面によって形成される。スライダ収容室16の底面16bには、巻バネ40を位置決めする四つのリブ16cがそれぞれ等間隔に位置するように形成されている(図3,4,5においては三つのみを図示している)。
ケース10の左右側壁13・14は、各上端縁13a・14aが前後側壁11・12の各上端縁11a・12aよりも高い位置に位置するように形成されている。ケース10の前側壁11は、その上端縁11aが後側壁12の上端縁12aよりも低い位置に位置するように形成されている。更に、左右側壁13・14の後半部は、上方に隆起しており、これら隆起部分は、枢軸9を支持するための支持部13b・14bである。支持部13b・14bには、各側壁13・14を貫通する軸孔13c・14cが形成されている。
ウイング部20は、上蓋5に固定されるとともに、枢軸9を介してケース10の上端部に回動可能に連結される。これにより、ヒンジ1は、洗濯機2の本体3に対して上蓋5を回動可能に連結する。また、ウイング部20は、上蓋5から、その重力によって生じる重量トルクを上蓋5が閉じる方向(下方)に受ける。
ウイング部20は、側面視で略L字状に形成されており、その下側後端部が枢軸9によってケース10に軸支される。ウイング部20は、板部21とカム部22とを含む。板部21は、略平板形状を有しており、その長尺方向はヒンジ1が閉塞状態にあるときに前後方向を向くとともに、下面21bがケース10の開口16aに対向する。ヒンジ1が開放状態にあるときには、板部21の上面21aが後方に面するとともに、下面21bが前方に面する。ウイング部20の下側後端部は、板部21から下方に膨れた部分であって、カム部22として形成されている。カム部22の外縁22aの外形は、曲面形状に形成されている。カム部22には、これを貫通する軸孔22cが形成されている。
そして、ケース10の軸孔13c・14c及びウイング部20の軸孔22cに、左側方から枢軸9が挿通される。これにより、ウイング部20がケース10に対して回動可能に連結される。枢軸9の左端は、フランジ部9sが形成されており、枢軸9がケース10及びウイング部20から抜け落ちることが防止されている。ケース10に対するウイング部20の回動中心をなす枢軸9は、ケース10及びウイング部20に対して自由に回転可能である。なお、枢軸9は、ウイング部20とともにケース10に対して回転可能にウイング部20に取り付けられていてもよく、又は、ケース10とともにウイング部20に対して回転可能にケース10に取り付けられていてもよい。
ウイング部20は、樹脂材料を一体成形することにより製造される。なお、ウイング部20の表面を板金で補強すること等により、剛性をより高めた構成とすることもできる。
図2に示すように、カム部22には、三つの溝部23が形成されている。溝部23は、ヒンジ1の閉塞状態におけるカム部22の前側部分がその下端まで削り落とされるように形成されている。三つの溝部23は、それぞれ、左右方向に沿って等間隔に形成されている。各溝部23は、スライダ30の後述する各中央リブ41に対応する。
図3から図5に示す如く、スライダ収容室16には、スライド部材であるスライダ30、及び、付勢部材である巻バネ40が収容されている。スライダ30は、ウイング部20に接近する方向である上方と、離間する方向である下方とに移動可能に構成される。図7に示す如く、スライダ30は、巻バネ40を内部に収容する内壁30aと、ケース10の内周壁17と摺接する薄肉の外壁である前側壁31、後側壁32、左側壁33、及び、右側壁34と、を備える。そして、内壁30aと外壁(前側壁31、後側壁32、左側壁33、及び、右側壁34、以下同じ)との間に間隙が形成される。
本実施形態における外壁は図7に示す如く、スライダ30の移動方向と直交する断面(水平断面)において、枢軸9の軸心方向(左右方向)の長さ(前側壁31及び後側壁32の横幅)が、軸心方向と直交する方向(前後方向)の長さ(左側壁33及び右側壁34の前後幅)よりも大きい矩形状に形成されている。また、内壁30aは、外壁の短辺と長さが同じ直径の円形状に形成されている。そして、内壁30aと外壁とは、水平断面の長辺(前側壁31、後側壁32の中央部分)において接続される。さらに、内壁30aと外壁とは、水平断面の短辺(左側壁33及び右側壁34)においてリブ30b・30bで接続されている。
第一の側壁としての左側壁33及び第二の側壁としての右側壁34は、ケース10において枢軸9を支持する左側壁13及び右側壁14と対向する。第三の側壁としての前側壁31と第四の側壁としての後側壁32とは、左側壁33と右側壁34とを連結する。前側壁31、後側壁32、左側壁33、及び、右側壁34によって形成されるスライダ30の外周形状は、ケース10の内周壁17の形状に略一致する。このように、スライダ30は、平面視においてスライダ収容室16と略同形状に形成されることにより、スライダ収容室16の内部を上下に摺動できる。また、スライダ30がケース10の内周壁17に沿って円滑に摺動できるように、スライダ収容室16には、グリス等の潤滑剤が予め十分に塗布されている。
図6に示すように、スライダ30の上面50には、それぞれ左右方向に沿って等間隔に並んだ三つの中央リブ41と二つの側壁リブ42とが形成されている。三つの中央リブ41は、二つの側壁リブ42に挟まれている。各側壁リブ42は、それぞれ、左側壁33及び右側壁34の上端縁の前半部から上方に突出し、各中央リブ41は、スライダ30の上面50の前半部において上方に突出している。このように、スライダ30におけるカム部22に対向する面に、スライダ30の左右側壁33・34に沿って上方に突出する二つの側壁リブ42が設けられている。側壁リブ42は、ケース10の左右側壁13・14とスライダ30の左右側壁33・34との隙間を塞ぐ。各中央リブ41と各側壁リブ42とは、ヒンジ1の開放状態においてスライダ30が上方に移動することにより、支持部13b・14bよりも前方に位置する(図2,4,5参照)。
なお、ヒンジ1は、スライダ30におけるカム部22に対向する面である上面50に、スライダ30の左右のいずれかの側壁33・34に沿ってウイング部20の側に延出する一つの側壁リブ42が設けられたものであってもよい。この場合に、洗濯機2には、左側壁33に側壁リブ42が設けられたヒンジ1と、右側壁34に側壁リブ42が設けられたヒンジ1との二つが用いられることが好ましい。
なお、各リブ41・42の上側外縁41a・42aの位置は、互いに略一致する。各リブ41・42の後側外縁41b・42bは、前側壁31及び後側壁32に平行である。中央リブ41の後側外縁41bは、側壁リブ42の後側外縁42bよりも前方に位置する。各リブ41・42の左右各側面は、左側壁33及び右側壁34に平行である。左側の側壁リブ42の左側面は、左側壁33の一部であって、右側の側壁リブ42の右側面は、右側壁34の一部である。
図2に示すように、三つの中央リブ41のそれぞれは、ウイング部20の三つの溝部23に対応する箇所に形成されている。中央リブ41は、溝部23に挿入されている。ウイング部20がケース10に接近する側(ヒンジ1が閉塞する側)に回動する場合には、中央リブ41が溝部23に挿入されたままで、ケース10の内周壁17に沿ってスライダ30が下方に摺動する。一方、ウイング部20がケース10に離間する側(ヒンジ1が開放する側)に回動する場合には、中央リブ41が溝部23に挿入されたままで、ケース10の内周壁17に沿ってスライダ30が上方に摺動する。これら双方向の回動の間には、隣り合う二つのリブ41・42の隙間にウイング部20のカム部22が挟み込まれたままで、ウイング部20がケース10に対して回動する。
図4に示すように、スライダ30の上面50において、中央リブ41の後方には、カム受け部3dと堰き止め部3fとが形成されている。カム受け部3dと堰き止め部3fとは、前後方向に沿って互いに間隔をあけて並んでいる。スライダ30の上面50の前半部にカム受け部3dが形成され、後半部に堰き止め部3fが形成されている。上方に突出する四半円形状のカム受け部3dは、ヒンジ1の閉塞状態においてウイング部20のカム部22と接触する。上方に突出する半円形状の堰き止め部3fは、ヒンジ1の開放状態においてカム部22の後端24と接触する(図5参照)。前側のカム受け部3dは、後側の堰き止め部3fよりも高い位置に配置されている。また、図1と図6とを参照するように、カム受け部3dの幅(言い換えると左右方向の寸法)は、堰き止め部3fの幅(左右方向の寸法)よりも大きく、堰き止め部3fの左右の各端は、左側壁33と右側壁34とにまで届いていない。カム受け部3dの左右の各端の位置は、それぞれ、左側の側壁リブ42の右側面と右側の側壁リブ42の左側面に一致する。
一方、スライダ30の下面には、巻バネ40を挿入可能なバネ受け穴35が形成されている。スライダ30の内部は、中空状に形成されており、巻バネ40がこの内部の空間に配置される。また、この空間の天井37には、バネ受け穴35つまり下方に向かって突出する切り株状の突起37pが形成されている。巻バネ40の内側に突起37pが差し込まれることにより、巻バネ40の上端部が天井37からずれることを防止できる。一方、巻バネ40の下端部は、底面16bのリブ16cによって位置決めされている。更に、スライダ30の内周壁36は、巻バネ40の外形に沿って、円筒状に形成されている。このような構成により、巻バネ40は、スライダ30に摺動に応じて、上下方向に沿って適切に伸縮することができる。
巻バネ40は、スライダ30をウイング部20に接近する方向である上方に付勢している。具体的には、巻バネ40は、その上端部がスライダ30のバネ受け穴35に挿入されるとともに、下端部がスライダ収容室16の底面16bに当接している。換言すれば、巻バネ40は、スライダ30の内部の空間の天井37とスライダ収容室16の底面16bとの間に介挿されている。即ち、スライダ30は、巻バネ40が圧縮された際の弾性力により、上方に付勢される。これにより、図5に示す如く、巻バネ40は、スライダ30のカム受け部3dにカム部22の外縁22aを当接させながら、ウイング部20をケース10に対して開く方向に回動させる。つまり、巻バネ40は、ウイング部20に対して、枢軸9回りに回動させるトルクを付与する。換言すれば、カム受け部3dがウイング部20のカム部22と当接することにより、ウイング部20には、洗濯機2の上蓋5から受ける重量トルクに反して、スライダ30を介して上蓋5を開放する方向にトルクが付与される。
次に、スライダ30の上面50に設けられた潤滑剤を溜めることができる構成について説明する。
カム受け部3dと堰き止め部3fとの間、即ち、スライダ30の上面50の後半部のうちの特に前側には、平面状の谷部38が形成されている。スライダ30における谷部38の高さ位置は、堰き止め部3fよりも低く、上面50の後縁39の高さ位置に略一致する。前後方向に沿ってカム受け部3dと堰き止め部3fとに挟まれる谷部38には、スライダ30の上面50とカム部22との摺動の潤滑にも利用される潤滑剤が溜められる。カム部22の外縁22aのうちの特に後側部分は、ひだ状に曲がった形状を有している。
カム部22の外縁22aのうちのカム受け部3dと接触する部分は、ウイング部20が枢軸9回りに回転する場合に、スライダ30の上面50においてカム受け部3dと堰き止め部3fとの間を移動する。この場合に、カム部22の外縁22aは、その外形により、谷部38に溜められた潤滑剤を掬いながら(或いは、掻き集めながら)移動できる。そして、カム受け部3dと堰き止め部3fとに一旦上方に移動した潤滑剤も、スライダ30に対するカム部22の摺動又は自身の重力によって、谷部38に集められる。このようにして、スライダ30の円滑な摺動のための潤滑剤は、スライダ収容室16の他に、スライダ30の上面50においても溜められる。即ち、ヒンジ1は、カム部22の外縁22aの外形とスライダ30の上面50の形状とを合わせて、スライダ30とカム部22との間における潤滑剤の不足を防止するための構成を含む。
次に、側壁リブ42が設けられたヒンジ1の効果について説明する。
スライダ30の側壁リブ42は、ヒンジ1の左右方向について、ウイング部20のカム部22の外側に位置している。このような側壁リブ42によれば、ヒンジ1の開放状態において、左右の側壁リブ42のそれぞれが、ケース10の左側壁13の上端縁13a及び右側壁14の上端縁14aよりも上方に位置しており、左右側壁13・14からケース10内部への異物の侵入を防ぐための側面障壁を構成する。従って、ヒンジ1は、ケース10の左右側壁13・14とスライダ30の左右側壁33・34との間において、異物の巻き込みを防止できる。
また、ヒンジ1における中央リブ41及び側壁リブ42によれば、ヒンジ1を回動する際(ヒンジ1が用いられる洗濯機2については、上蓋5を本体3に対して上下に回動する際)に、使用者が誤ってヒンジ1に異物を巻き込ませてしまうことをより効果的に防止できる。具体的には、図4〜図6を参照するように、ヒンジ1の開放状態においては、各リブ41・42及び前側壁31の上端部がケース10の前側壁11の上端縁11aよりも上方に位置しており、ケース10内部への異物の侵入を防ぐための障壁を構成する。
ウイング部20がケース10に対して回動する間には、溝部23に中央リブ41が挿入されたままで、スライダ30のカム受け部3dの表面に沿ってカム部22が移動する。この際に、カム部22とスライダ30の上面50との隙間に異物が紛れていると、この異物は、カム部22とスライダ30の上面50との隙間に巻き込まれる虞がある。しかしながら、中央リブ41及び側壁リブ42が設けられたヒンジ1によれば、カム部22とスライダ30の上面50との隙間は、中央リブ41及び側壁リブ42によって分割されたうえで各リブ41・42の幅の分だけ縮小されている。これにより、カム部22とスライダ30の上面50との隙間への異物の侵入を防止できる。そのため、ヒンジ1を回動する際に、カム部22とスライダ30の上面50との隙間に異物が巻き込まれたうえでケース10の内部に侵入するような事態を防止できる。
ヒンジ1においては、スライダ30の上面50に各リブ41・42が形成されている。そのため、ケース10が連結対象物の一方(即ち、洗濯機2の本体3)に取り付けられる場合にケース10全体が本体3に埋没したとしても、ヒンジ1が開放されるときには、スライダ30のリブ41・42が本体3から上方に出現できる。仮に、上方に突出するリブがケース10の前側壁11に形成されているヒンジの構成によれば、ケース10が洗濯機2の本体3に取り付けられる場合に、本体3にリブが埋もれることを防止するためには、本体3に対するケース10の位置が限定されてしまう。
なお、ヒンジ1においては、スライダ30にリブ41・42が形成され、ウイング部20のカム部22に溝部23が形成される。しかし、リブと溝部とを逆に形成することもできる。即ち、ウイング部20のカム部22にリブを形成し、スライダ30の上面50に溝部を形成することでもよい。
次に、ヒンジ1におけるスライダ30の効果について説明する。
本実施形態において、スライダ30は図7に示す如く、巻バネ40を内部に収容する内壁30aと、ケース10の内周壁17と摺接する薄肉の外壁である前側壁31、後側壁32、左側壁33、及び、右側壁34と、を備える。そして、内壁30aと外壁(前側壁31、後側壁32、左側壁33、及び、右側壁34、以下同じ)との間に間隙が形成される。
本実施形態においては上記の如く、スライダ30の外壁が薄肉で構成されているため、スライダ30とケース10との寸法差が生じた場合でも外壁の変形が許容される。このため、スライダ30がケース10の内周壁17で摺動する際に摩擦力を一定にすることができ、ヒンジ1に生じるトルクのばらつきを抑制することができる。また、スライダ30は外壁の内側に内壁30aが形成された二重構造に形成されているため、単純にスライダ30の肉厚を薄くする構成と比較して、スライダ30の強度低下を防止することが可能となる。
また、本実施形態における外壁は、スライダ30の移動方向と直交する断面において、枢軸9の軸心方向(左右方向)の長さ(前側壁31及び後側壁32の横幅)が、軸心方向と直交する方向(前後方向)の長さ(左側壁33及び右側壁34の前後幅)よりも大きい矩形状に形成されている。また、内壁30aは、外壁の短辺と長さが同じ直径の円形状に形成されている。そして、内壁30aと外壁とは、水平断面の長辺(前側壁31、後側壁32の中央部分)において接続される。
本実施形態においては上記の如く、円形状の内壁30aが前側壁31、後側壁32と接続されることで、スライダ30の強度低下をさらに防止する構成としている。即ち、左右方向のスライダ30の外壁の変形を許容しつつ、前後方向のスライダ30の強度を維持することが可能となる。
また、本実施形態において、内壁30aと外壁とは、水平断面の短辺(左側壁33及び右側壁34)においてリブ30b・30bで接続される。これにより、スライダ30の強度低下をさらに防止する構成としている。即ち、内壁30aと外壁との左右方向の間隙を残した状態で、リブ30b・30bで補強することにより、左側壁33及び右側壁34の変形を許容しつつ、左右方向のスライダ30の強度を維持することが可能となる。
次に、図8及び図9を用いて、本発明の別実施形態に係るヒンジで用いられるスライダ130について説明する。なお、本実施形態において、スライダ130以外については前記実施形態の構成と同じであるため、前記実施形態におけるスライダ30と本実施形態におけるスライダ130との差異点を中心に説明する。
本実施形態に係るヒンジにおいて、スライダ130は図8及び図9に示す如く、内壁130aと外壁(より具体的には前側壁131及び後側壁132)との接続部分に、切欠き131a・132aが形成されている。
本実施形態においては上記の如く、スライダ130の下部における左右方向中央部に切欠き131a・132aが形成されているため、スライダ130が左右方向から押圧力を受けた場合でも、中央部に向かって変形することができる。これにより、スライダ130がケース10の内周壁17で摺動する際に摩擦力を一定にすることができ、ヒンジ1に生じるトルクのばらつきをより抑制することができる。また、切欠き131a・132aは内壁130aと外壁との接続部分に形成されるため、スライダ130の強度が低下することもない。
1 ヒンジ
10 ケース(本体部)
20 ウイング部
30 スライダ(スライド部材)
30a 内壁
31 前側壁(外壁)
32 後側壁(外壁)
33 左側壁(外壁)
34 右側壁(外壁)
40 巻バネ(付勢部材)

Claims (3)

  1. 二つの連結対象物のうち、一方の前記連結対象物に固定される中空筒状の本体部と、他方の前記連結対象物に固定されるとともに枢軸によって前記本体部に回動可能に連結されるウイング部とを備えることにより、前記二つの連結対象物を回動可能に連結するヒンジであって、
    前記ウイング部における前記本体部側の面には、カム部が形成され、
    前記本体部には、付勢部材と、前記ウイング部に対して接近離間する方向に移動可能とされるとともに、前記付勢部材によって前記ウイング部に向かって付勢されるスライド部材とが収容され、
    前記スライド部材のうちの前記カム部に対向する部分には、カム受け部が形成され、
    前記カム受け部が前記カム部と当接することにより、前記ウイング部には、前記二つの連結対象物が離間する方向に、前記スライド部材を介してトルクが付与され、
    前記スライド部材は、前記付勢部材を内部に収容する内壁と、前記本体部の内周壁と摺接する薄肉の外壁と、を備え、前記内壁と前記外壁との間に間隙が形成され
    前記外壁は、前記スライド部材の移動方向と直交する断面において、前記枢軸の軸心方向の長さが、前記軸心方向と直交する方向の長さよりも長い矩形状に形成され、
    前記内壁は、円形状に形成され、
    前記内壁と前記外壁とは、前記断面の二つの長辺においてそれぞれ接続され、
    前記内壁と前記外壁との前記二つの長辺においてそれぞれ接続される部分のうち少なくとも一方の長辺において接続される部分の前記枢軸の軸心方向と直交する方向の厚みは、前記外壁のうち前記内壁と接続されていない部分の記枢軸の軸心方向と直交する方向の厚みの2倍よりも厚い部分を少なくとも有する、ことを特徴とするヒンジ。
  2. 前記内壁と前記外壁とは、前記断面の短辺においてリブで接続され、前記断面の長辺においては前記リブで接続されず、
    前記内壁と前記外壁との間の間隙は、前記断面の短辺において接続される前記リブによって仕切られように構成される、ことを特徴とする請求項1に記載のヒンジ。
  3. 前記スライド部材は、前記内壁と前記外壁とが接続される部分に切欠きが形成され、前記枢軸の軸心方向中央部に形成される、ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のヒンジ。
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