JP6228436B2 - 収納キャビネット - Google Patents
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Description
また、前記移動規制部材は、基端部が前記キャビネット本体の内面における前記左右一対のレールの下方に固定され、先端部が前記引出しの他方側面における前記左右一対のレールの下方に直接当接する部材よりなる。
また、前記キャビネット本体は、左右の側壁を有する矩形箱状であり、前記一対のレールが、前記左右の側壁に取り付けられており、前記移動規制部材は、前記左右の側壁のうち、前記脱落防止片が設けられた一方のレールとは異なる他方のレールが取り付けられた側壁の前端部に取り付けられた支持部材と、前記支持部材に上下方向の回転軸回りに回転自在に支持された移動規制用回転ローラーと、を有し、前記移動規制用ローラーの前記回転軸は、他方側の前記回転ローラーが転動可能に載置される前記他方のレールの突出片と交差する位置に配置されている。
本構成によれば、移動規制用回転ローラーが、引出しの側板の外面に当接した状態で配置されている。これにより、引出しをキャビネット本体に対して移動させる際の円滑性を維持しつつ、引出しが、脱落防止片が設けられたレールに懸架された一方の回転ローラーを中心として回転移動することを抑制できる。
本構成によれば、移動規制用部材がキャビネット本体の外側に突出しないよう配置されていることにより、外部から収納キャビネットを見た場合に移動規制部材が目立たないので、収納キャビネットの意匠性向上を図ることができる。
本構成によれば、移動規制部材がキャビネット本体の側壁の前端部に設けられているので、回転ローラーの脱落防止効果を大きくすることができる。また、例えば移動規制部材が、キャビネット本体の前端部よりも後方に設けられている構成に比べて、移動規制部材を比較的容易に取り付けることができる。従って、キャビネット本体に対する移動規制部材の取り付けが比較的容易になる。
本構成によれば、移動規制部材の構造が簡素化されているので、移動規制部材の製造が容易であるという利点がある。また、移動規制部材の先端部が、引出しの側板の外面から離間しているので、キャビネット本体に対して引出しを移動させる際、引出しの側板が移動規制部材の先端部に引っ掛りにくくなっている。これにより、引出しをスムーズに移動させることができる。
<1>構成
図1は、本実施形態に係るキッチンユニット100の斜視図である。なお、以下の説明において、「前後左右上下」方向は、図1〜図4に矢印で示した方向を意味するものとする。
キッチンユニット100は、3つの収納キャビネット1A,1B,1Cと、収納キャビネット1A,1B,1Cの上方に取り付けられたカウンタートップ103と、を備える。ここで、収納キャビネット1Aの上側には、ガスコンロ104が設置されている。また、収納キャビネット1Cの上側には、流し台105が設置されている。以下、収納キャビネット1Bを採りあげて説明する。
収納キャビネット1は、キャビネット本体2と、上段引出し3Aと、中段引出し3Bと、下段引出し3Cと、を備える。
キャビネット本体2は、矩形箱状に形成されている。キャビネット本体2の左右両側壁2a,2bの内側には、前後方向に延伸するキャビネット側レール6A,6Bが取り付けられている。これらのキャビネット側レール6A,6Bは、例えば螺子等により側壁2a,2bに取り付けることができる。
引出し3A(3B,3C)は、対向配置された2つの側板3d,3eそれぞれの一部がキャビネット側レール6A,6Bに対向した状態で配置される。
引出し側レール5Aは、引出し3Aの側板3dの上端縁から左側に張り出した細長の突出片から構成されている。この引出し側レール5Aは、側板3dの上端縁における後端側の一部を除く部分に連続している。
以上のように、左側のキャビネット側レール6Aは、脱落防止片を有していないが、右側のキャビネット側レール6Bは、脱落防止片62eを有している。
この場合、図4に示すように、引出し3Aの回転ローラー51が、キャビネット側レール6A,6Bの下突出片61c,62c上に転動可能に載置される。また、キャビネット側レール6A,6Bのキャビネット側回転ローラー61d,62d上には、引出し側レール5Aおよび引出し側レール5Bが載置される。
この移動規制部材8は、移動規制用回転ローラー81と、当該移動規制用回転ローラー81を回転自在に支持するローラー支持部材82と、を有する。ここで、移動規制用回転ローラー81は、その回転軸Jが上下方向を向いている。また、ローラー支持部材82は、キャビネット本体2の側壁2aに螺子や接着剤等により取り付けられている。なお、ローラー支持部材82は、例えばキャビネット本体2の側壁2aと一体に設けられているものであってもよい。
図5(a)に示すように、移動規制部材8は、キャビネット本体2の左側の側壁2aにおける前端部に取り付けられている。そして、図5(b)に示すように、収納キャビネット1は、移動規制用回転ローラー81が引出し3Aの側板3dの外側面に当接した状態で使用される。
次に、本実施形態に係る収納キャビネット1における回転ローラーの脱落防止効果について比較例と比較しながら説明する。
図6は、比較例に係る収納キャビネット1001の模式図である。
比較例に係る収納キャビネット1001は、移動規制部材8が設けられていない点が実施形態に係る収納キャビネット1と相違する。なお、実施形態1と同様の構成については同一の符号を付して適宜説明を省略する。
比較例に係る収納キャビネット1001も、実施形態に係る収納キャビネット1と同様に、左側のキャビネット側レール6Aに脱落防止片が設けられていない。従って、図6(a)に示すように、引出し3Aは、右側のキャビネット側レール6Bに保持された回転ローラー51を軸として側板3dがキャビネット本体2の側壁2aにおける前端部T1に当接するまで角度θだけ回転させることができる。このとき、引出し3Aの左側の回転ローラー51の中心位置P1は、前後方向から見た場合、右側へずれることになる。
そして、角度θは、引出し3Aの右側の回転ローラー51の位置P0と、キャビネット本体2の側壁2aにおける前端部T1との間の距離D2が短くなるほど、角度θが大きくなり、ずれ量ΔWも大きくなる。
ここにおいて、ずれ量ΔWが、引出し3Aが傾いていない場合における引出し3Aの左側の回転ローラー51の中心位置P1とキャビネット側レール6Aの右側の端縁との間の距離W2(図6(a)参照)よりも大きくなると、引出し3Aの左側の回転ローラー51が脱落する。
従って、図6(b)に示すように、ユーザが引出し3Aの左側を押圧して引出し3Aをキャビネット本体2内部へ移動させようとしたとする(図6(b)中の矢印AR1参照)。この場合、引出し3Aの右側の回転ローラー51の中心位置P0を中心として引出し3Aが回転移動される方向への力が加わり、引出し3Aが回転移動する(図6(b)中の矢印AR2参照)。そして、ずれ量ΔWが、距離W2よりも大きい場合、引出し3Aの右側の回転ローラー51が脱落してしまう。
本実施形態に係る収納キャビネット1では、キャビネット本体2の側壁2aに移動規制部材8が設けられている。この移動規制部材8は、引出し3Aの側板3dの外面に当接している(図7中の点PC参照)。つまり、移動規制部材8は、引出し3Aにおけるキャビネット側レール6Bに懸架された回転ローラー51(中心位置P0)よりも前方に位置している(図7中の一点鎖線L0参照)。そして、引出し3Aが、引出し3Aの右側の回転ローラー51を回転軸として回転しようとする場合、移動規制部材8が当該回転を規制するように働く。従って、収納キャビネット1では、引出し3Aの右側の回転ローラー51の位置P0とキャビネット本体2の側壁2aにおける前端部T1との間の距離に関わらず、引出し3Aが引出し3Aの右側の回転ローラー51を中心として回転移動するのを抑制できる。これにより、引出し3Aの左側の回転ローラー51がキャビネット側レール6Aから脱落するのを抑制できる。
例えば、引出し3A(3B,3C)が引き出された状態で、ユーザが引出し3A(3B,3C)における脱落防止片62eが設けられた一方とは異なる他方のキャビネット側レール6A側をキャビネット本体2の後方に向かって押圧したとする。引出し3A(3B,3C)には、脱落防止片62eが設けられた一方のキャビネット側レール6Bに懸架された一方の回転ローラー51を中心として後方に回転移動される方向に力が加わる。また、引出し3A(3B,3C)が引き出された状態では、2つの回転ローラー51がキャビネット本体2の左側の側壁2aにおける前端部に位置しており、引出し3A(3B,3C)の回転半径が最も小さくなる。この場合、移動規制部材を備えない構成(比較例に係る構成)では、引出し3A(3B,3C)の傾き角度θが最も大きくなる。
(1)実施形態では、移動規制部材8が、移動規制用回転ローラー81を有する構成について説明したが、必ずしも移動規制用回転ローラー81を有する構成に限定されるものではない。例えば、引出し3A(3B,3C)が引き出された状態で所定の角度以上回転するのを防止する突起部材から構成されるものであってもよい。
収納キャビネット201では、キャビネット本体202の側壁2aの前端部に突起部材から構成される移動規制部材208が設けられている。この移動規制部材208は、螺子等や接着剤等により側壁2aに取り付けられるものであってもよいし、或いは、キャビネット本体202と一体に形成されているものであってもよい。
図9に示すように、移動規制部材208は、突起部材から構成されている。そして、移動規制部材208は、引出し3Aの側板3d(3e)がキャビネット側レール6A(6B)と平行な状態にある場合(図9の破線部分参照)、その先端部T3が引出し3Aの側板3dの外面から規定距離W3だけ離間している。なお、引出し3B,3Cに関する引出し構造についてもこの引出し3Aに関する引出し構造と同様の構成とすることができる。
ここにおいて、D1は、2つの回転ローラー51それぞれの中心位置P0,P1同士の間隔を示す。D3は、キャビネット側レール6Bに懸架された回転ローラー51の中心位置P0と移動規制部材208の先端部T3との間の最短距離である。
φは、第1直線L1と第2直線L2とのなす角度を示す。ここで、第1直線L1は、キャビネット側レール6Bに懸架された回転ローラー51の中心位置P0と、規定位置C1とを結ぶ直線に相当する。ここで、規定位置C1は、引出し3Aの側板3d(3e)がキャビネット側レール6Aと平行な状態における、側板3dの外面における回転ローラー51の中心位置P0から距離D3だけ離間した部位の位置に相当する。
第2直線L2は、移動規制部材208の先端部T3と、キャビネット側レール6Bに懸架された回転ローラー51の中心位置P0とを結ぶ直線に相当する。
2,202,302 キャビネット本体
2a,2b 側壁
2c 開口
3A,3B,3C 引出し
3a 底板
3b 前板
3c 後板
3d,3e 側板
5A,5B 引出し側レール
6A,6B キャビネット側レール
8,208 移動規制部材
31 取手
51 回転ローラー
61a,62a 固定片
61b,62b 上突出片
61c,62c 下突出片
61b,62b 上突出片
61d,62d キャビネット側回転ローラー
62e 脱落防止片
81 移動規制用回転ローラー
82 ローラー支持部材
100 キッチンユニット
L1 第1直線
L2 第2直線
C1 規定位置
P1 中心位置
T1,T2 前端部
T3 先端部
Claims (2)
- 前後方向に延伸する互いに平行な左右一対のレールが内部に配設されたキャビネット本体と、
前記一対のレールそれぞれに懸架される回転ローラーを有し、前記回転ローラーそれぞれを前記レール上で転動させることにより、前方へ引き出すことが可能な引出しと、を備え、
前記左右一対のレールのいずれか一方には、前記回転ローラーが前記レールから脱落するのを防止する脱落防止片が延伸方向に亘って設けられ、
前記引出しの他方側面における、前記左右一対のレールの前記一方に懸架された前記回転ローラーよりも前方に当接することにより、前記引出しの他方側部分が、当該回転ローラーを中心として後方に回転移動するのを規制する移動規制部材が前記キャビネット本体に設けられており、
前記移動規制部材は、基端部が前記キャビネット本体の内面における前記左右一対のレールの下方に固定され、先端部が前記引出しの他方側面における前記左右一対のレールの下方に直接当接する部材よりなり、
前記キャビネット本体は、左右の側壁を有する矩形箱状であり、前記一対のレールが、前記左右の側壁に取り付けられており、
前記移動規制部材は、
前記左右の側壁のうち、前記脱落防止片が設けられた一方のレールとは異なる他方のレールが取り付けられた側壁の前端部に取り付けられた支持部材と、前記支持部材に上下方向の回転軸回りに回転自在に支持された移動規制用回転ローラーと、を有し、
前記移動規制用ローラーの前記回転軸は、他方側の前記回転ローラーが転動可能に載置される前記他方のレールの突出片と交差する位置に配置されている
収納キャビネット。 - 前記移動規制部材は、
前記キャビネット本体の外側に突出しないよう配置されている
請求項1記載の収納キャビネット。
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