JP4956051B2 - 収納容器 - Google Patents
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Description
ここで、引き出しと支持部との寸法が幅方向でずれていると、引き出しが幅方向にがた付いてしまう。
本発明に係る収納容器は、被収納物を収納する収納容器であって、前記被収納物を収納するための引き出しと、この引き出しをスライド可能に支持する支持部と、この支持部に設けられ、前記引き出しのスライド時に前記引き出しを案内するローラとを備え、前記ローラが、前記引き出しの高さ方向に延びる回転軸線を中心として回転可能に構成され、前記引き出しの裏面に、前記引き出しの奥行方向に延びる突起部が設けられ、前記支持部に、前記奥行方向に延び前記突起部が嵌合される案内長溝部が設けられ、前記突起部及び前記案内長溝部は複数設けられており、前記複数の案内長溝部のうちの一の案内長溝部の幅寸法が、前記突起部の幅寸法と略同一に設定され、他の案内長溝部の幅寸法が、前記突起部の幅寸法より大きく設定されていることを特徴とする。
図1において、符号1は収納容器を示すものである。
収納容器1は、樹脂からなる矩形箱型の容器2が複数積層されて構成されている。最上部に配された容器2の天面には、天板部3が設けられている。
容器2は、複数積層されるようになっているが、それぞれの構成は同一であるため、一つの容器2について説明する。
引き出し6は、矩形状に形成されており、支持部7によってスライド可能に支持されている。引き出し6のスライド方向は、収納容器1の前後方向、すなわち奥行方向Dとなっている。引き出し6の前面のうち下端部には、取手用切欠き8が形成されている。
可動取手部13は、図2及び図3に示すように、矩形板状の基盤部16を備えている。基盤部16の両側辺部のうち奥行方向Dの奥側には、収納容器1の幅方向Wに突出する軸部18が一体的に形成されている。また、基盤部16の奥行方向Dの前面部には、山状に形成された取手部26が一体的に形成されている。取手部26は、下方に開放端21が向けられた指掛け凹部17が形成されている。そして、指掛け凹部17内に開放端21を介して指を挿入することにより、指が引っ掛けられるようになっている。また、指掛け凹部17内の前面内壁部22は、奥行方向Dの寸法が、下方側にいくにつれて漸次大きくなるように傾斜して形成されている。すなわち、前面内壁部22の上端側よりも下端側の方が、手前側に位置している。
さらに、基盤部16の裏面のうち取手部26の近傍には、下方に向けて突出する突出部28が一体的に形成されている。
このような構成のもと、軸部18が取手用切欠き8内に形成された孔部31に嵌合されることにより、可動取手部13は、軸部18を通る回転軸線Lを中心として回転可能に支持されるようになっている。さらに、可動取手部13を回転させると、突出部28も回転軸線Lを中心として回転するようになっている。回転軸線Lは、引き出し6の底面部に沿った方向のうち、収納容器1の幅方向W、すなわち引き出し6のスライド方向(奥行方向D)に直交する方向に延びる軸線である。
さらに、開口部12の下枠部32の長さ方向の中央には、被嵌合凹部(被嵌合部)33が形成されている。そして、引き出し6を支持部7内に押し込み、指掛け凹部17に指を引っ掛けない自然状態においては、可動取手部13が板バネ27によって下方に付勢されることにより、突出部28が被嵌合凹部33に嵌合されるようになっている。これによって、引き出し6が、支持部7内においてロックされるようになっている。一方、板バネ27の付勢力に抗して可動取手部13を上方に回転させると、突出部28が被嵌合凹部33から抜き出されて、引き出し6のロック状態が解除されるようになっている。
なお、取手部26の幅方向の両端には、図3に示すように、一体成形された規制板14が設けられている。規制板14は、取手用切欠き8の幅方向の両端に形成された支持板部15の上面に当接するようになっている。そして、規制板14が支持板部15に当接することにより、可動取手部13が取手用切欠き8の外方へ向けて所定の角度以上に回転することが規制されるようになっている。
さらに、図5に示すように、支持部7の内部には、幅方向Wの両端部に案内長溝部34a,34bが設けられている。
案内長溝部34a,34bは、奥行方向Dに延ばされている。また、案内長溝部34a,34bは、引き出し6に形成された突起部42(図6に示す)が嵌合されるようになっており、引き出し6のスライドを案内するようになっている。さらに、案内長溝部34aの幅寸法d1は、突起部42の幅寸法d3(図6に示す)とほぼ同一に設定されている。一方、案内長溝部34bの幅寸法d2は、突起部42の幅寸法d3よりも大きく設定されている。
また、支持部7の裏面39には、図7に示すように、その下の引き出し6に収納されたものが引っ掛からない程度に略平坦にして形成されている。
引き出し6を手前側にスライドさせた状態で、引き出し6内に被収納物を配し、引き出し6を支持部7内に押し込むことにより、被収納物が収納容器1内に収納される。
引き出し6を支持部7内に押し込むと、可動取手部13が板バネ27に付勢され、突出部28が被嵌合凹部33に嵌合されて引き出し6がロックされる。
本実施形態においては、以下のようにしてがた付きが抑制される。
すなわち、図8に示すように、突起部42を案内長溝部34a,34bに嵌合させて引き出し6をスライドさせると、ローラ30が横向きに寝かされていることから、引き出し6の支持部7に対するずれが吸収される。
また、引き出し6の幅寸法が所定の寸法より大きくなった変形部分が生じても、ローラ30が幅方向Wに移動可能であることから、引き出し6をスライドさせるとき、変形部分に合わせてローラ30が幅方向Wの外方に移動する。さらに、ローラ30は幅方向Wの内方に付勢されていることから、引き出し6をスライドさせると、ローラ30は変形部分にならって追従し、引き出し6を案内する。
また、支持部7の下枠部32に補強板38が設けられていることから、加工時及び加工後の開口部12の変形が防止される。このとき、補強板38の短辺部が上下方向に向けられていることから、開口部12の上下方向の変形がより効果的に防止される。
また、支持部7の裏面39が略平坦に形成されていることから、その下に配された引き出し6に収納された衣類などが裏面39に引っ掛かることなく、スムーズに引き出し6がスライドされる。
また、ローラ30が幅方向Wに移動可能に設けられていることから、引き出し6の幅方向Wのずれを確実に許容することができる。さらに、ローラ30が幅方向Wの内方に付勢されていることから、引き出し6の変形部分にならってローラ30を追従させることができ、引き出し6を確実に案内することができる。
また、案内長溝部34a,34bの幅寸法d1,d2が、突起部42の幅寸法d3に対して上述のように所定幅に設定されているため、案内長溝部34bによって引き出し6の変形を許容し、案内長溝部34aによって引き出し6を確実に案内することができる。そのため、引き出し6のがた付きを効果的に抑制することができる。
また、支持部7の裏面39が略平坦に形成されていることから、その下に配された引き出し6に収納された衣類などが裏面39に引っ掛かることを防止することができ、引き出し6のスライドをスムーズに行うことができる。
また、ローラ30の設置数及び設置位置は適宜変更可能である。
また、支持部7の底面部39が略平坦に形成されるとしたが、これに限ることはなく、例えば、図9に示すように、底面部39に、支持部7の中央部を残して略全面にわたった裏面開口部43を形成してもよい。裏面開口部43は、矩形状に形成され、支持部7の幅方向に二つ形成されている。これにより、容器2全体の重量を低減させることができるだけでなく、コストを削減することができる。
また、補強板38が樹脂からなるとしたが、これに限ることはなく、例えば金属などのように、その材料は適宜変更可能である。
なお、本発明の技術範囲は上記の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の変更を加えることが可能である。
6 引き出し
7 支持部
12 開口部
30 ローラ
32 下枠部
34a,34b 案内長溝部
37 下枠長溝部
38 補強板
42 突起部
43 裏面開口部
M 回転軸線
Claims (5)
- 被収納物を収納する収納容器であって、
前記被収納物を収納するための引き出しと、
この引き出しをスライド可能に支持する支持部と、
この支持部に設けられ、前記引き出しのスライド時に前記引き出しを案内するローラとを備え、
前記ローラが、前記引き出しの高さ方向に延びる回転軸線を中心として回転可能に構成され、
前記引き出しの裏面に、前記引き出しの奥行方向に延びる突起部が設けられ、
前記支持部に、前記奥行方向に延び前記突起部が嵌合される案内長溝部が設けられ、
前記突起部及び前記案内長溝部は複数設けられており、
前記複数の案内長溝部のうちの一の案内長溝部の幅寸法が、前記突起部の幅寸法と略同一に設定され、
他の案内長溝部の幅寸法が、前記突起部の幅寸法より大きく設定されていることを特徴とする収納容器。 - 前記ローラが、前記引き出しの幅方向に移動可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の収納容器。
- 前記支持部が矩形状に形成されており、
前記支持部の裏面が略平坦に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の収納容器。 - 前記支持部が矩形状に形成されており、
前記支持部の裏面に裏面開口部が形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の収納容器。 - 前記支持部が、前記引き出しをスライドさせるための開口部を備え、
前記開口部の下枠部に、前記引き出しの幅方向に沿った下枠長溝部が設けられ、この下枠長溝部に補強板が嵌合されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の収納容器。
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