JP2009233651A - ケトン化合物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】オレフィン化合物と酸素と水からケトン化合物をより効率的に製造する方法を提供すること。
【解決手段】パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物およびチタンイオン源を含む触媒、および当該触媒と有効量のプロトン存在下、オレフィン化合物と分子状酸素及び水とを反応させることを特徴とするケトン化合物の製造方法。
【選択図】なし
【解決手段】パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物およびチタンイオン源を含む触媒、および当該触媒と有効量のプロトン存在下、オレフィン化合物と分子状酸素及び水とを反応させることを特徴とするケトン化合物の製造方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、分子状酸素を用いてオレフィンを酸化して、対応するケトンを製造する方法及びこれに好適に使用される触媒に関する。
オレフィン類の直接酸化によるケトン化合物の製造方法としては、古くからPdCl2−CuCl2触媒によるワッカー法が知られている。しかし、このワッカー法においては、塩素による装置の腐食や塩素化合物の副生などの問題がある。そのうえ、原料オレフィンの炭素数が増加するにつれて反応速度が著しく低下することや内部オレフィンとの反応性が低いなどの問題があり、工業的にはアセトアルデヒドやアセトン等の低級ケトン化合物の製造以外には用いられていない。また、石井らは、活性炭上に担持したPd(OAc)2/モリブドバナドリン酸塩(NPMoV)を触媒成分として使用して、酸素雰囲気下でのシクロペンテンのワッカー型酸化反応を報告している(特許文献1)が、反応選択性や触媒系の調製法の点で必ずしも満足の行くものとは言えなかった。
オレフィン類からケトン化合物を効率的に製造することのできる触媒および当該触媒を用いたケトン化合物の製造方法を提供する。
本発明は、パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物およびチタンイオン源を含む触媒(以下、本発明の触媒と称する。)および有効量のプロトンの存在下、オレフィン化合物と分子状酸素及び水とを反応させるケトン化合物の製造方法(本発明の反応もしくは製造方法と称する。)に関するものである。
本発明によれば、本発明の触媒存在下、オレフィンから効率的にケトンを製造することができる。
本発明において使用できるパラジウム源は、例えば、パラジウム金属、パラジウム化合物及びそれらの混合物が挙げられる。
パラジウム化合物の例としては、例えば、パラジウムの有機酸塩やパラジウムの酸素酸塩などのパラジウム塩、酸化パラジウムおよび硫化パラジウム等が例示される。また、これらの塩や酸化物、硫化物の有機錯体又は無機錯体、ならびにこれらの混合物などが挙げられる。
パラジウムの有機酸塩の例としては、例えば、酢酸パラジウムやシアン化パラジウムが挙げられる。パラジウムの酸素酸塩の例としては、例えば、硝酸パラジウムや硫酸パラジウムが挙げられる。これらの塩、酸化物、及び硫化物の有機錯体又は無機錯体の例としては、例えば、硝酸テトラアミンパラジウム(II)、ビス(アセチルアセトナート)パラジウムなどが挙げられる。また、下記に示すヘテロポリ酸の対カチオンとしてパラジウムが入ったヘテロポリ酸パラジウム塩でもよい。パラジウム塩としては、塩素を含まないパラジウム塩、すなわち、パラジウムの塩素塩を除くものが好ましく、具体的には、パラジウムの有機酸塩又はパラジウムの酸素酸塩が好ましく、酢酸パラジウムがより好ましい。
本発明の触媒および反応において用いられるポリオキソアニオン化合物としては、還元されたパラジウムを酸化型のパラジウム(典型的にはPd2+)へ容易に酸化し、かつ、それにより生じた還元型ポリオキソアニオンが酸素等により容易に再酸化されるポリオキソアニオンおよびその対カチオンからなるポリオオキソアニオン化合物であればよく、特に限定されない。ポリオキソアニオンは、イソポリオキソアニオンおよびヘテロポリオキソアニオンのいずれでもよい。従って自体公知のポリオキソアニオン化合物を使用してもよいし、例えば、V、Mo、W、NbおよびTa等からなる群から選ばれる一種以上の金属元素を含むイソポリオキソアニオン化合物を使用してもよい。また、その骨格構造中に、例えばP、S、Si、As、Ge、B、Se、およびTe等からなる群から選ばれる一種以上のヘテロ原子含むヘテロポリオキソアニオン化合物を使用してもよい。
ポリオキソアニオンとしては、Moを含むイソポリオキソアニオンおよびP、Moを含むヘテロポリオキソアニオンが好ましい。
ポリオキソアニオンとしては、Moを含むイソポリオキソアニオンおよびP、Moを含むヘテロポリオキソアニオンが好ましい。
ポリオキソアニオンの具体例としては、[PMo(12−m)WmO40]3−、[PMo12−mVmO40](3+m)−、[PW12−mVmO40](3+m)−(前記式中、mは、0〜12の整数を表す。)、[PWaMobVcO40](3+c)−、(前記式中、a、b、cは、a+b+c=12を満たす1以上の整数をそれぞれ表す。)、[P2Mo18−nWnO62]6−、[P2Mo18−nVnO62](6+n)−、[P2W18−nVnO62](6+n)−(前記式中、nは、0〜18の整数を表す。)、[P2WxMoyVzO40](3+z)−、(前記式中、x、y、zは、x+y+z=18を満たす1以上の整数をそれぞれ表す。)、[SMo(12−m)WmO40]3−、[SMo12−mVmO40](3+m)−、[SW12−mVmO40](3+m)−(前記式中、mは、0〜12の整数を表す。)、[SWaMobVcO40](3+c)−、(前記式中、a、b、cは、a+b+c=12を満たす1以上の整数をそれぞれ表す。)、[S2Mo18−nWnO62]6−、[S2Mo18−nVnO62](6+n)−、[S2W18−nVnO62](6+n)−(前記式中、nは、0〜18の整数を表す。)、[S2WxMoyVzO40](3+z)−、(前記式中、x、y、zは、x+y+z=18を満たす1以上の整数をそれぞれ表す。)等のヘテロポリオキソアニオン、および[Mo2O7]2−、[Mo6O19]2−、[Mo7O24]6−、[Mo8O26]6−、[Mo5VO19]3−等のイソポリオキソアニオンが挙げられる。これらの中で特に、[S2Mo18O62]4−、[PMo12−mWmO40]3−(式中、mは0〜12の整数を表す。)、[Mo7O24]6−が好ましい。
本発明において使用することができるポリオキソアニオン化合物の対カチオンの例としては、例えば、水素イオン、臭化セチルトリメチルアンモニウム等の四級アンモニウムイオンを構成するセチルトリメチルアンモニウムイオン等の四級アンモニウムイオン、四級アンモニウムイオン以外の、例えば、NH4 +のようなアンモニウムイオン、塩化セチルピリジニウムなどのピリジニウム塩を構成する、セチルピリジニウムイオン等のピリジニウムイオン、アルカリ金属イオン(例えば、ナトリウム、カリウム、セシウム、リチウム等のイオン)、アルカリ土類金属イオン(例えば、バリウム、マグネシウム、カルシウム等のイオン)及びそれらの混合物が挙げられる。ポリオキソアニオン化合物の例としては、例えば、H4[S2Mo18O62]、H3[PMo12O40]、H3[PMo6W6O40]や(NH4)6[Mo7O24]で表される組成式を有するものなどが挙げられる。前述のポリオキソアニオン化合物は、結晶水を含んでいてもよい。
使用することのできるポリオキソアニオン化合物の量は、ポリオキソアニオン化合物の種類、ならびに反応するオレフィンの種類及び濃度に依存するが、ポリオキソアニオン化合物は、パラジウム1モルあたり、通常は0.001モル以上、好ましくは0.005モル以上、なおさらに好ましくは0.01モル以上、なおさらにより好ましくは0.05モル以上の量で使用され、その上限は、パラジウム1モルあたり、通常は500モル、好ましくは100モル、なおさらに好ましくは10モル、なおさらにより好ましくは5モルである。
チタンイオン源としては、反応液相中に有効量のチタンイオンを与えるチタン化合物であればよく特に限定されない。具体的には、硫酸チタン、オキシ硫酸チタンなどが例示される。また、チタン化合物としては、上記各種の化合物のアンミン錯体、アミン錯体、シアノ錯体等の有機又は無機錯体類を例示することができる。これらの中でも、硫酸チタン、オキシ硫酸チタンが本発明の反応方法において良好なチタンイオン源として好ましく用いられる。
使用することのできるチタンイオン源の量は、ポリオキソアニオン化合物の濃度、ならびに反応するオレフィンの種類及び濃度に依存するが、反応系の液相中に存在するチタンイオンは、ポリオキソアニオン化合物1モルあたり、通常は0.1モル以上、好ましくは0.5モル以上で使用され、その上限は、ポリオキソアニオン化合物1モルあたり、通常は500モル、好ましくは100モル、なおさらに好ましくは10モル、なおさらにより好ましくは1モルである。
本発明の触媒に、メソポーラスシリケートを加えることで、さらに触媒活性を向上させることができる。本明細書においてメソポーラスシリケートとは、孔径2nm〜50nmの細孔を有する規則性メソ多孔体を意味する。メソポーラスシリケートの構造は、IZA(International Zeolite Association)の定義に基づく。M41S(例えば、MCM−41又はMCM−48等)の型に関して、Studiesin Surface Science and Catalysis 148(2004)53を参照することができる。
メソポーラスシリケートの例としては、例えば、シリカのみからなるメソ多孔質シリカ、及びAl、Ti、Zr、Ga、Fe、B、V、Nb、Cr、Mo、Mn、Co及びSnからなる群から選択される少なくとも1つの元素をその骨格中に含有するメタロシリケートが挙げられる。
メソポーラスシリカの例としては、MCM−41、MCM−48、FSM−16、SBA−15又はSBA−16(D.Zhao,ら,Science 279(1998)548;Zhao ら,J.Am.Chem.Soc.120(1998)6024)などのSBA型、HMSなど、孔径2nm〜50nmである規則性メソ多孔体を例示することができる。
メソポーラスシリケートは、典型的には、第四級アンモニウム塩(例えば、塩化ドデシルトリメチルアンモニウム及び臭化セチルトリメチルアンモニウム(USP5,098,684,Zeolite,18,408−416(1997)))、一級アミン(例えば、n−ドデシルアミン(Science Vol.267、865)又はブロック共重合体(Science Vol.269,1242))などのテンプレート存在下、テトラエチルオルトシリケートなどのケイ酸アルコキシドの加水分解によって合成される。Si−MCM−41などのメソポーラスシリケートを、Beck ら,Nature 359,710(1992)に従って調製することができる。また、HMSの調製は、Peter T.Tanev らの方法,(Science,vol.267,p.865)に従って合成することができる。さらに、ケイ素源として、沈降シリカ及びコロイド状シリカなどのシリカ、及び液体ガラスなどのケイ酸ナトリウムを用いることにより、例えば、水熱合成し、次いでトルエン、メタノール又はアセトンなどの適切な溶媒を用いて洗浄することによってテンプレートを除去するか、又は約300〜800℃の温度で焼成することによって、又は焼成後に洗浄することによって合成することができる。
これらのメソポーラスシリケートの中で、BET吸着等温式より算出される単位重量あたりの比表面積の大きいものがより好ましく使用される。メソポーラスシリケート1gあたり200m2〜2000m2の比表面積を有するものが好ましく、メソポーラスシリケート1gあたり400m2〜2000m2の比表面積を有するものがさらに好ましい。
細孔の形状及び規則性は、上記に定義されるようなメソ多孔体が存在する限り、特に限定されない。メソポーラスシリケートを、必要な場合には、パラジウム化合物及びポリオキソアニオン化合物を担持する前又は担持後に、ペレット形状、球面形状、円筒状形状などに成形してもよい。
パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物、チタンイオン源及びメソポーラスシリケートは、別個に反応系に添加することができる。例えば、パラジウム源、又はポリオキソアニオン化合物を、メソポーラスシリケートに担持し、残りの成分を別個に反応物に添加することができる。あるいは、パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物、又はチタンイオン源を、段階的に又は同時にメソポーラスシリケートに担持し、担持触媒を形成することができる。
本発明の触媒は、典型的には、パラジウム源の溶液又は懸濁液、ポリオキソアニオン化合物の溶液又は懸濁液、又はチタンイオン源の溶液又は懸濁液、又はそれらを全て含む溶液又は懸濁液を、メソポーラスシリケートに含浸することによって製造される。例えば、適切な溶媒のパラジウム源の溶液を調製し、メソポーラスシリケートをそれらに添加し、次いで得られた混合液を攪拌し、同時又はその後に触媒の残りの成分をそれらに添加し、これらの成分を互いに接触させて混合物を得る。通常は、得られる固形物をろ過するか又は溶媒を蒸発させ、本発明の触媒を固体として得る。必要な場合には、これらを組み合わせても良い。あるいは、適切な溶媒のパラジウム源及びポリオキソアニオン化合物の溶液又は懸濁液を調製し、得られた混合物にメソポーラスシリケートを加えて接触させ、この混合物を上述のようにろ過、蒸発、又は乾燥などの同様の処理を施すことで調製できる。
パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物、又はチタンイオン源を溶解することができる適切な溶媒の例としては、例えば、水、メタノール又はエタノールなどのアルコール類、アセトンなどのケトン類、ならびにアセトニトリルなどのニトリル類などが挙げられる。
メソポーラスシリケートに担持されるパラジウムの量は、担体及びその量に依存して変動し、通常はメソポーラスシリケートの0.001〜40重量%、好ましくは0.01〜30重量%、さらに好ましくは0.1〜20重量%である。
本発明の反応において好適に使用することのできるオレフィン化合物は、典型的には、置換又は非置換シクロオレフィンである。非置換シクロオレフィンの例としては、例えば、約4〜20個の炭素を有するシクロオレフィン、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロデセン、シクロドデセン、シクロオクタデセンなどが挙げられる。より好適に使用されるシクロオレフィンはシクロヘキセンであり、シクロヘキセンからシクロヘキサノンが効率的に製造される。置換シクロオレフィンとしては、例えば、上述の非置換シクロオレフィンの任意の場所及び任意の個数の水素を置換基で置換したものが挙げられる。置換基の例としては、例えば、塩素、フッ素、臭素及びヨウ素などのハロゲン原子、ヒドロキシル基、カルボキシル基、シアノ基、アシル基、ニトロ基、アミノ基、シクロアルキル基、アリール基、複素環基などが挙げられる。
本発明の反応においては、分子状酸素としては、純酸素又は空気を使用することができ、又はこれらのガスを、窒素又はヘリウムなどの不活性ガスで希釈することによって分子状酸素を含有するガスとして使用してもよい。使用する酸素量は、酸化されるオレフィン化合物の種類及び量、使用される溶媒中の酸素溶解度などに応じて調整することができる。通常、分子状酸素は、オレフィン化合物1モルあたり、1モル〜約100モル、好ましくは約2モル〜約50モル、さらに好ましくは約5モル〜約20モルの量で使用される。または、酸素分圧として、好ましくは0.01〜10MPa、さらに好ましくは0.05〜5MPaの範囲にある。
水の量は、典型的には、オレフィン化合物1モルあたり1〜5000モル、好ましくは約5〜約1000モル、さらに好ましくは約10〜約200モルである。
本発明の反応は通常、液相中で行われ、不活性有機溶媒が通常、反応溶媒として使用される。不活性有機溶媒の例としては、例えば、ニトリル化合物(例えば、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリルなど)又はアルコール(例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなど)などの極性有機溶媒が挙げられる。極性有機溶媒が好ましく使用され、アセトニトリルがさらに好ましい。また溶媒としては、上述の化合物を単独で用いても良いし混合物として使用してもよい。
本発明の反応においては、プロトンは、ポリオキソアニオン化合物によって与えられてもよく、又はプロトン酸として反応に添加されてもよい。プロトン酸としては、例えば、無機酸、有機酸、又は固体酸を反応に対して添加してもよい。無機酸の例としては、例えば、硫酸、硝酸、塩酸、リン酸、ホウ酸などが挙げられる。有機酸の例としては、例えば、カルボン酸、及びスルホン酸が挙げられる。また、何れの場合においても、それらの有機残基中に1個又は複数のハロゲン原子を有していてもよい。カルボン酸の例としては、例えば、ギ酸、脂肪族カルボン酸(例えば酢酸)、脂環式カルボン酸(例えばシクロヘキサンカルボン酸)、芳香族カルボン酸(例えば安息香酸)などが挙げられる。スルホン酸としては、例えば、アルキルスルホン酸(例えばメタンスルホン酸又はエタンスルホン酸)、アリールスルホン酸(例えばベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸又はナフタレンスルホン酸)などが挙げられる。固体プロトン酸の例としては、例えば、イオン交換樹脂(例えば、スルホン酸型イオン交換樹脂など)、酸性ゼオライトなど、及び硫酸化ジルコニアが挙げられる。
プロトンの有効量は、使用されるオレフィン化合物、使用される溶媒の量及び種類により異なり、適宜調整される。例えば、反応が水相及び有機相を含む2相系である液相中で行われる場合、水相中のプロトンの濃度が好ましくは10−5〜10mol/l、さらに好ましくは10−3〜1mol/lになるように、プロトンをプロトン酸として添加しても良い。反応が水及び有機溶媒から形成される均一液相中で行われる場合、添加されるプロトン酸及びポリオキソアニオン化合物がカチオンとしてプロトンを含む場合、含まれるプロトンの全てが遊離していると仮定して、均一液相中のプロトンの濃度が好ましくは10−5〜10mol/l、さらに好ましくは10−3〜1mol/lになるようにプロトン酸を添加してもよい。
本発明の反応は、通常は、0〜200℃、好ましくは10〜150℃、さらに好ましくは30〜100℃の温度範囲で行われる。反応は、通常は、0.01〜10MPa(絶対圧)、好ましくは0.05〜7MPa(絶対圧)、さらに好ましくは0.1〜5MPa(絶対圧)の圧力範囲内で行われる。反応は、回分式、半回分式、連続法、又はそれらの組み合わせにおいて行うことができる。触媒は、スラリー法又は固定床法において使用されてもよい。
生成物を含有する反応溶液、又は反応ガスを捕集し、所望のケトンを単離することができる。生成したケトン化合物は、通常は、蒸留、相分離などによって分離される。ケトンの例としては、例えば、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロドデカノンなどが挙げられる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
(1)MCM−41の合成
MCM−41を、シリカ源としてNa2SiO3/SiO2=0.124:1のモル比でメタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)及びAerosil 200(日本アエロジル株式会社の登録商標)を用いて文献(Carvalho ら,Zeolites,18,408,1997)に従い調製した。水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAOH)を鉱化剤として使用し、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTMABr)をテンプレートとして使用した。Na2SiO3(6.3g)及びAerosil 200 25gをTMAOH(26%)(13.12g)中で懸濁させ、この懸濁物と、水(1043g)に溶解したCTMABr(35.79g)とをステンレス鋼オートクレーブ(1000ml)中で混合することによって反応ゲルを調製した。加熱速度17.5K/hで105℃まで加熱し、この温度で48時間維持した。得られた固体をろ過によって分離し、水で洗浄し、減圧下80℃で3時間乾燥し、最後に窒素流下530℃で1時間焼成し、次いで同じ温度で空気流下5時間焼成した。
(1)MCM−41の合成
MCM−41を、シリカ源としてNa2SiO3/SiO2=0.124:1のモル比でメタケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)及びAerosil 200(日本アエロジル株式会社の登録商標)を用いて文献(Carvalho ら,Zeolites,18,408,1997)に従い調製した。水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAOH)を鉱化剤として使用し、臭化セチルトリメチルアンモニウム(CTMABr)をテンプレートとして使用した。Na2SiO3(6.3g)及びAerosil 200 25gをTMAOH(26%)(13.12g)中で懸濁させ、この懸濁物と、水(1043g)に溶解したCTMABr(35.79g)とをステンレス鋼オートクレーブ(1000ml)中で混合することによって反応ゲルを調製した。加熱速度17.5K/hで105℃まで加熱し、この温度で48時間維持した。得られた固体をろ過によって分離し、水で洗浄し、減圧下80℃で3時間乾燥し、最後に窒素流下530℃で1時間焼成し、次いで同じ温度で空気流下5時間焼成した。
(2) 10重量%のPd(OAc)2/MCM−41の調製:
Pd(OAc)2(0.10g)をアセトン(10ml)に溶解し、MCM−41(1g)を添加した。室温で1時間攪拌した後、353Kで乾燥して、[10重量%のPd(OAc)2/MCM−41]をほぼ定量的な収率で得た。
Pd(OAc)2(0.10g)をアセトン(10ml)に溶解し、MCM−41(1g)を添加した。室温で1時間攪拌した後、353Kで乾燥して、[10重量%のPd(OAc)2/MCM−41]をほぼ定量的な収率で得た。
(3) シクロヘキセンのシクロヘキサノンへの酸化
シクロヘキセン(4mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(40mg)、10重量%Pd(OAc)2/MCM−41(90mg)、(NH4)6[Mo7O24]・4H2O(7mg、ナカライテスク株式会社)およびTi(SO4)2・4H2O(2mg、ナカライテスク株式会社)をガラス管に入れ、120mlの容量を有するオートクレーブに挿入し、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。なお、Ti(SO4)2・4H2Oが反応溶媒に完溶することは目視で確認した。結果を表1に示す。
シクロヘキセン(4mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(40mg)、10重量%Pd(OAc)2/MCM−41(90mg)、(NH4)6[Mo7O24]・4H2O(7mg、ナカライテスク株式会社)およびTi(SO4)2・4H2O(2mg、ナカライテスク株式会社)をガラス管に入れ、120mlの容量を有するオートクレーブに挿入し、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。なお、Ti(SO4)2・4H2Oが反応溶媒に完溶することは目視で確認した。結果を表1に示す。
比較例1
チタン化合物を含まない触媒を使ったシクロヘキセンのシクロヘキサノンへの酸化
実施例1において、Ti(SO4)2・4H2Oを使用しなかった以外は、実施例1と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
チタン化合物を含まない触媒を使ったシクロヘキセンのシクロヘキサノンへの酸化
実施例1において、Ti(SO4)2・4H2Oを使用しなかった以外は、実施例1と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
実施例2
シクロヘキセン(6mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(8mg)、10重量%Pd(OAc)2/MCM−41(90mg)、H3[PMo6W6O40](266mg、日本無機化学工業株式会社)およびTi(SO4)2・4H2O(28mg)をガラス管に入れ、120mlの容量を有するオートクレーブに挿入し、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
シクロヘキセン(6mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(8mg)、10重量%Pd(OAc)2/MCM−41(90mg)、H3[PMo6W6O40](266mg、日本無機化学工業株式会社)およびTi(SO4)2・4H2O(28mg)をガラス管に入れ、120mlの容量を有するオートクレーブに挿入し、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
実施例3
実施例2において、Ti(SO4)2・4H2Oの代わりに、TiOSO4・nH2O(14mg、ナカライテスク株式会社)を用いた以外は、実施例2と全く同様の操作を行った。なお、TiOSO4・nH2Oが反応溶媒に完溶することは目視で確認した。結果を表1に示す。
実施例2において、Ti(SO4)2・4H2Oの代わりに、TiOSO4・nH2O(14mg、ナカライテスク株式会社)を用いた以外は、実施例2と全く同様の操作を行った。なお、TiOSO4・nH2Oが反応溶媒に完溶することは目視で確認した。結果を表1に示す。
比較例2
実施例2において、Ti(SO4)2・4H2Oを使用しなかった以外は、実施例2と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
実施例2において、Ti(SO4)2・4H2Oを使用しなかった以外は、実施例2と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
実施例4
MCM−41を含まない触媒を使ったシクロヘキセンのシクロヘキサノンへの酸化
シクロヘキセン(6mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(8mg)、Pd(OAc)2(7mg)、H3[PMo6W6O40](266mg)およびTi(SO4)2・4H2O(28mg)をガラス管に入れ、120mlの容量を有するオートクレーブに挿入し、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
MCM−41を含まない触媒を使ったシクロヘキセンのシクロヘキサノンへの酸化
シクロヘキセン(6mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(8mg)、Pd(OAc)2(7mg)、H3[PMo6W6O40](266mg)およびTi(SO4)2・4H2O(28mg)をガラス管に入れ、120mlの容量を有するオートクレーブに挿入し、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
比較例3
実施例4において、Ti(SO4)2・4H2Oを使用しなかった以外は、実施例4と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
実施例4において、Ti(SO4)2・4H2Oを使用しなかった以外は、実施例4と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
実施例5
シクロヘキセン(6mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(0.04g)、Pd(OAc)2(5mg)、(NH4)6[Mo7O24]・4H2O(33mg)、TiOSO4・nH2O(7mg)およびMCM−41(88mg)を、120mlの容量を有するオートクレーブに入れ、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
シクロヘキセン(6mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(0.04g)、Pd(OAc)2(5mg)、(NH4)6[Mo7O24]・4H2O(33mg)、TiOSO4・nH2O(7mg)およびMCM−41(88mg)を、120mlの容量を有するオートクレーブに入れ、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
実施例6
[S2Mo18O62]4−を含む溶液の調製
H2MoO4(2g)を水(10ml)に研濁させ、96重量%の硫酸(2ml)をゆっくり加えた。さらに、アセトニトリル(50ml)を加え、加熱し、30分間還流させた。室温まで冷まし、二層に分離した上層のみを取り出した。質量分析およびIRスペクトルから[S2Mo18O62]4−の生成を確認した。以後、得られた溶液を[S2Mo18O62]4−溶液と表記する。
[S2Mo18O62]4−を含む溶液の調製
H2MoO4(2g)を水(10ml)に研濁させ、96重量%の硫酸(2ml)をゆっくり加えた。さらに、アセトニトリル(50ml)を加え、加熱し、30分間還流させた。室温まで冷まし、二層に分離した上層のみを取り出した。質量分析およびIRスペクトルから[S2Mo18O62]4−の生成を確認した。以後、得られた溶液を[S2Mo18O62]4−溶液と表記する。
実施例7
シクロヘキセン(10mmol)、イオン交換水(0.7ml)、96重量%の硫酸(0.04g)、Pd(OAc)2(5mg)、実施例6で調製した[S2Mo18O62]4−溶液(4.3ml)およびTiOSO4・nH2O(30mg)を120mlの容量を有するオートクレーブに仕込み、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
シクロヘキセン(10mmol)、イオン交換水(0.7ml)、96重量%の硫酸(0.04g)、Pd(OAc)2(5mg)、実施例6で調製した[S2Mo18O62]4−溶液(4.3ml)およびTiOSO4・nH2O(30mg)を120mlの容量を有するオートクレーブに仕込み、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
実施例8
シクロヘキセン(10mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(0.04g)、Pd(OAc)2(4mg)、H3[PMo12O40](244mg、日本無機化学工業株式会社)およびTiOSO4・nH2O(15mg)を120mlの容量を有するオートクレーブに仕込み、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
シクロヘキセン(10mmol)、アセトニトリル/イオン交換水(4.3ml/0.7ml)、96重量%の硫酸(0.04g)、Pd(OAc)2(4mg)、H3[PMo12O40](244mg、日本無機化学工業株式会社)およびTiOSO4・nH2O(15mg)を120mlの容量を有するオートクレーブに仕込み、窒素ガス3MPa及び加圧空気2MPaを導入し、323Kで2時間反応させ、シクロヘキサノンを得た。結果を表1に示す。
比較例4
実施例8において、TiOSO4・nH2Oを使用しなかった以外は、実施例8と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
実施例8において、TiOSO4・nH2Oを使用しなかった以外は、実施例8と全く同様の操作を行った。結果を表1に示す。
Claims (19)
- パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物、及びチタンイオン源を含む触媒。
- 前記パラジウム源が塩素を含まないパラジウム源である請求項1に記載の触媒。
- 前記パラジウム源が酢酸パラジウムである請求項1に記載の触媒。
- 前記ポリオキソアニオン化合物がモリブデンを含むポリオキソアニオン化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
- 前記ポリオキソアニオン化合物がモリブデンおよびタングステンを含むポリオキソアニオン化合物である請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
- 前記ポリオキソアニオン化合物が(NH4)6[Mo7O24]である請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
- 前記ポリオキソアニオン化合物がH3[PMo12−mWmO40](式中、mは0〜12の整数を表す。)である請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
- 前記ポリオキソアニオン化合物が[S2Mo18O62]4−である請求項1〜3のいずれかに記載の触媒。
- 前記チタンイオン源が硫酸チタン、またはオキソ硫酸チタンである請求項1〜8のいずれかに記載の触媒。
- メソポーラスシリケートをさらに含有する請求項1〜9のいずれかに記載の触媒。
- 前記パラジウム源が前記メソポーラスシリケートに担持されている請求項10に記載の触媒。
- 前記メソポーラスシリケートがメソポーラスシリカ、又はAl、Ti、Zr、Ga、Fe、B、V、Nb、Cr、Mo、Mn、Co及びSnからなる群から選択される少なくとも1つの元素をその骨格中に含有するメタロシリケートである請求項10又は11に記載の触媒。
- 前記メソポーラスシリケートが、M41S、FBS−16、HMS、又はSBAである請求項11又は12に記載の触媒。
- 前記メソポーラスシリケートが、前記メソポーラスシリケート1gあたり400〜2000m2の表面積を有するメソポーラスシリケートであることを特徴とする請求項11又は12に記載の触媒。
- 請求項1〜14のいずれかに記載の触媒、及び、有効量のプロトンの存在下で、オレフィン化合物と分子状酸素と水とを反応させるケトン化合物の製造方法。
- 前記触媒の前記プロトン源が硫酸である請求項15に記載の製造方法。
- 前記反応が極性有機溶媒及び水を含む液相中で行われ、前記液相中に有効量のチタンイオンを含む請求項15又は16に記載の製造方法。
- 前記極性有機溶媒がアセトニトリルである請求項17に記載の製造方法。
- 前記オレフィン化合物がシクロヘキセンであり、前記ケトン化合物がシクロヘキサノンである請求項15〜18のいずれかに記載の製造方法。
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