JPH0551344A - カルボニル化合物の製造方法 - Google Patents

カルボニル化合物の製造方法

Info

Publication number
JPH0551344A
JPH0551344A JP4015886A JP1588692A JPH0551344A JP H0551344 A JPH0551344 A JP H0551344A JP 4015886 A JP4015886 A JP 4015886A JP 1588692 A JP1588692 A JP 1588692A JP H0551344 A JPH0551344 A JP H0551344A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
catalyst
palladium
compound
olefins
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP4015886A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Saito
吉則 斉藤
Masanori Tsuzuki
正則 都筑
Hirotoshi Ishii
宏寿 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP4015886A priority Critical patent/JPH0551344A/ja
Publication of JPH0551344A publication Critical patent/JPH0551344A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Abstract

(57)【要約】 【目的】 オレフィン類の反応性の向上を図ると共に触
媒もしくは触媒を調製するのに使用された化合物の沈降
を防止すること。 【構成】 パラジウム化合物およびポリオキソアニオン
系化合物から調製される触媒、ジオキサン環および/ま
たはジオキソラン環からなる環状エーテルならびに水の
存在下に、オレフィン類を酸化してカルボニル化合物を
製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カルボニル化合物の製
造方法に関し、より詳しく言うと、オレフィン類の酸化
により、溶剤や化学原料等として有用な種々のカルボニ
ル化合物(特に、メチルエチルケトン、メチルイソブチ
ルケトン、アセトン、シクロペンタノン等の種々のケト
ン類やアセトアルデヒド等のアルデヒド類など)を効率
よく安定に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】メチルエ
チルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトン等のケ
トン類やアセトアルデヒド等のアルデヒド類などのカル
ボニル化合物は、溶剤や化学原料等として有用である。
【0003】オレフィン類の直接酸化によるカルボニル
化合物の製造方法としては、古くからPdCl2 −Cu
Cl2 触媒によるワッカー法が知られている。しかし、
このワッカ−法においては、活性な塩素化合物を比較的
多量に使用する必要があるので、装置の腐食や塩素化物
の副生などの問題がある。そのうえ、このワッカー反応
においては、原料オレフィンの炭素数が増加するにつれ
て反応速度が著しく低下し、また内部オレフィンの反応
性が低いなどの欠点があるので、工業的にはアセトアル
デヒドやアセトン等の低級カルボニル化合物の製造以外
には用いられていない。
【0004】こういった問題を解決すべく、近年、上記
のいわゆるワッカー触媒に代わる新しいタイプの触媒を
用いる方法などの種々の方法が提案されてきた。しかし
ながら、いずれの方法も工業的方法としては未だ不十分
である。
【0005】たとえば、特開昭51−117189号公
報には、Pd化合物とヘテロポリ酸またはイソポリ酸と
を組合せた触媒を用いる方法が開示されている。
【0006】しかしながら、この従来の方法において
は、溶媒として水のみを用いているので、反応速度が低
く、生産性が悪いなどの問題点がある。この場合、反応
速度が低い理由として、原料オレフィンが触媒溶液(水
溶液)に溶解しにくく、原料オレフィンと触媒溶液(す
なわち、触媒成分)との接触効率が著しく悪いという点
を指摘することができる。なお、この従来法では、パラ
ジウム化合物に対して大過剰のヘテロポリ酸やイソポリ
酸を使用している。したがって、反応速度を確保するに
は、ヘテロポリ酸やイソポリ酸の使用量は多くなる。こ
のことは、それ自体経済的に不利であり、また、下記の
種々の問題を誘起する原因のひとつとなっているものと
思われる。
【0007】すなわち、この従来の方法においては、装
置の腐食の問題は、活性な塩素化合物(特に、CuCl
2 や塩酸)を多量に用いるワッカー法と比べればかなり
低減化されてはいるものの、未だ十分に解決されている
とは言い難い。実際、この従来法では、たとえばポリエ
チルシロキサン等の腐食防止剤の使用および触媒溶液の
硫酸によるpHの調整(たとえばpH=1)などが示唆
されている。ヘテロポリ酸やイソポリ酸は、CuCl2
や塩酸に比べて装置の腐食性は著しく低いが、酸性化合
物であるので、この従来法のように高濃度の水溶液とし
て多量に使用することは装置の腐食の完全な防止の点か
らも不利である。また、硫酸の使用も装置の腐食防止等
の点から好ましくない。
【0008】さらに、この従来法においては、オレフィ
ンの異性化が起こり易く、原料が長鎖のオレフィンであ
る場合には、反応性が低下したり、目的とするカルボニ
ル化合物の選択率が低くなるという問題点もある。たと
えば、1−ヘキセンを原料とした場合、2−ヘキセンへ
の異性化反応が促進され、その結果、反応性が低下し、
ヘキサノンへの転化率および選択率(3−ヘキサノンが
副生)が低くなる。このように異性化反応が起こりやす
い原因も、溶媒として水のみを用い、かつ、ヘテロポリ
酸やイソポリ酸を多量に用いているためと思われる。
【0009】このほか、米国特許明細書第4,550,
212号には、Pd−ヘテロポリ酸系にH3 BO3 やセ
チルトリメチルアンモニウムブロミド(界面活性剤)等
を添加した多成分系触媒(相間移動触媒など)を用い、
デカンと水との2相系溶媒中で反応を行う方法が開示さ
れている。
【0010】この方法では、原料オレフィンを主として
デカン相に溶解してその濃度を高め、界面活性剤の作用
により主として水溶液相側にある触媒成分との接触効率
を向上させようとする、いわゆる相間移動型の触媒反応
技術が利用されている。
【0011】しかしながら、この従来法においても、基
本的にはデカンと水という相溶性のない2相系溶媒を用
いているので、原料オレフィンと触媒との接触効率はな
お不十分であり、反応速度が遅いという問題点がある。
また、この従来法においては、1−ブテンに比べて2−
ブテンの反応性が低いという欠点もある。さらに、この
従来法では、反応系が複雑な多成分系であるので、生成
物、溶媒、触媒成分等の分離回収が厄介であるという問
題点もある。
【0012】さらに、特許公表公報63−500923
号には、Pd−ポリオキソアニオン系にCu、Fe、M
n等のレドックス金属および/または配位子(アセトニ
トリル等)を添加してなる触媒系を用いる方法が提案さ
れている。
【0013】しかしながら、この場合、前記レドックス
金属または配位子のうちのどちらか一方の添加では触媒
活性の向上効果は小さく、両者の相乗効果によるところ
が大きいので、触媒系が必然的に複雑となり、上記の方
法と同様に触媒成分等の分離回収が厄介となるという問
題点がある。また、この従来法においては、初期の反応
性が比較的よくても、反応の進行に伴って触媒成分の沈
降が起こり、反応速度が著しく低下するという深刻な問
題点もある。
【0014】以上のように、パラジウム化合物とヘテロ
ポリ酸やイソポリ酸等のポリオキソアニオン系化合物か
らなる触媒系の場合には、活性な塩素化合物(CuCl
2 やHClなど)を多量に必要とするワッカー触媒の場
合に比べて、装置の腐食や塩素化物の副生等の問題が低
減され、触媒活性および原料オレフィンの反応性の改善
を期待することができるものの、上記のように従来法で
は種々の問題点があるため、未だに工業化に至っていな
い。そこで、これらの問題点を解決し、工業化が容易に
実現できる改善技術の開発が強く望まれていた。
【0015】本発明は、前記事情に基づいてなされたも
のである。本発明の目的は、前記問題点を解決し、Pd
化合物およびヘテロポリ酸やイソポリ酸等のポリオキソ
アニオン系化合物からなる触媒系を用いてオレフィン類
を酸化してカルボニル化合物(アルデヒド類やケトン
類)を製造する際に、オレフィン類のカルボニル化合物
への反応性(エチレンのアセトアルデヒドへの反応性、
プロピレンのアセトンへの反応性のみならず、特にブテ
ン等のより高級なオレフィン類や2−ブテン等の内部オ
レフィン類の対応するケトン類への反応性)を十分に向
上させ、しかも触媒成分の沈降もしくは凝集による活性
劣化を防止し、実質的な触媒活性および反応速度を高い
レベルに安定に維持し、目的とするカルボニル化合物
を、効率よく、生産性よく製造することのできるカルボ
ニル化合物の製造方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記問題
点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、Pd化合物およ
びヘテロポリ酸等のポリオキソアニオン系化合物からな
る触媒系を用いてオレフィン類を酸化してカルボニル化
合物を製造する際に、前記触媒系を水と特定の環状エ−
テル類との共存下で用いて前記酸化反応を行うと、オレ
フィン類と触媒との接触効率が著しく改善され、エチレ
ンのアセトアルデヒドへの反応性、プロピレンのアセト
ンへの反応性のみならず、特にブテン等のより高級なオ
レフィン類や2−ブテン等の内部オレフィン類の対応す
るカルボニル化合物への反応性が十分に向上し、しかも
触媒成分の沈降や凝集による活性劣化も著しく防止さ
れ、触媒性能(活性および選択性)および反応速度を高
いレベルに安定に維持することができることを見出し
た。
【0017】また、この方法によると、ポリオキソアニ
オン系化合物を大過剰に用いる必要もなく、装置の腐食
もなく、そのうえ、反応系からの生成物等の分離、溶媒
や触媒もしくはその成分等の分離回収および再利用も容
易であり、プロセス上著しく有利であることも見出し
た。
【0018】本発明者らは、これらの知見に基づいて本
発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、パラジ
ウム化合物およびポリオキソアニオン系化合物から得ら
れる触媒、ジオキサン環および/またはジオキソラン環
を有する環状エーテル類および水の存在下に、オレフィ
ン類を酸化することを特徴とするカルボニル化合物の製
造方法である。
【0019】−触媒− 本発明における触媒は、パラジウム化合物とポリオキソ
アニオン系化合物からなる。前記パラジウム化合物とし
ては、金属成分としてPdを含有する化合物であれば、
特に制限がなく、公知のこの分野で常用されるものなど
各種のものを使用することができる。
【0020】具体的にはたとえば、硫酸パラジウム、硝
酸パラジウム、炭酸パラジウム等のパラジウム無機塩
類、ヘテロポリ酸パラジウム塩、イソポリ酸パラジウム
塩等のパラジウム含有ポリオキソアニオン系化合物、塩
化パラジウム、臭化パラジウム等のハロゲン化物、テト
ラクロロパラジウム酸ナトリウム、テトラブロモパラジ
ウム酸ナトリウム、テトラクロロパラジウム酸カリウ
ム、テトラブロモパラジウム酸カリウム等のパラジウム
酸塩類、Pd(NH3)4 Cl2 、Pd(NH3)2 Cl4
等のアンミン錯体化合物、水酸化パラジウム、酸化パラ
ジウムなど各種の無機系パラジウム化合物もしくは錯体
類、酢酸パラジウム等のパラジウム有機酸塩類、パラジ
ウムアセチルアセトナート(Pd(acac)2 )、ア
ルキルパラジウム化合物等の有機パラジウム化合物、P
d(CH3 CN)2Cl2 、Pd(PhCN)2 Cl2
等[ただし、Phはフェニル基を示す。]のパラジウム
ニトリル錯体、Pd(PPh34 等のパラジウムホス
フィン錯体、Pd(edta)[ただし、edtaはエ
チレンジアミン四酢酸を表す。]等のパラジウムアミン
錯体化合物、Pd2 (dba)3 CHCl3 [ただし、
dbaはジベンジリデンアセトンを表わす。]、Pd
(cod)Cl2 [ただし、codはシクロオクタジエ
ンを表す。]等の各種の有機系パラジウム化合物もしく
は錯体類、パラジウムコロイド、高分散パラジウム金属
等の活性な金属状パラジウムなどを挙げることができ
る。
【0021】これらの中でも、前記酸化反応の活性の面
から、通常、2価(酸化数が+2)のパラジウムを有す
るパラジウム化合物が好適に使用され、特にPdSO4
・2H2 Oなどが好適に使用される。
【0022】なお、これらのパラジウム化合物は、無水
物、結晶水含有物、あるいは水溶液や有機溶媒溶液等の
各種溶液、懸濁液、さらには、たとえば活性炭等の担体
に担持した状態などの種々の形態で使用することができ
る。また、これら各種のパラジウム化合物は、一種単独
で使用してもよく、二種以上を混合物、複合化合物、あ
るいは組成物などとして併用してもよい。
【0023】前記ポリオキソアニオン系化合物として
は、触媒サイクルにおいて、還元型Pdを酸化型Pd
(特にPd2+)に容易に酸化し、かつ、それによって生
じた還元型ポリオキソアニオン自身が酸素等の酸化剤に
よって容易に再酸化されうるポリオキソアニオン化合物
であれば、特に制限がなく、公知のこの分野で常用され
るものなど各種のものが使用可能である。
【0024】前記ポリオキソアニオン系化合物における
ポリオキソアニオンとしては、V、Mo、W、Nb、T
a等の金属成分を一種または二種以上含有するものを挙
げることができ、ヘテロポリオキソアニオンおよびイソ
ポリオキソアニオンのいずれであってもよい。なお、こ
れらのポリオキソアニオンの中でも、前記金属成分が一
種の場合には、MoまたはVを含有するものが好まし
く、また、金属成分を二種以上含有する混合配位型の場
合には、MoとV、MoとWまたはVとWの二種を含有
するもの、さらには、MoとWとVとの3種を含有する
ものなどが好ましい。
【0025】前記ヘテロポリオキソアニオンは、前記ポ
リオキソアニオンの骨格構造中に、たとえばP、Si、
As、Ge、B、Se、Te、など各種のヘテロ原子を
有するものである。
【0026】本発明の方法においては、ヘテロポリオキ
ソアニオンとして、これら各種のヘテロ原子を有するポ
リオキソアニオンを使用することができる、中でも特に
Pをヘテロ原子とするヘテロポリオキソアニオンが好ま
しい。
【0027】前記ポリオキソアニオンの好ましい具体例
としては、たとえば、[PV2 Mo10405-、[PV
3 Mo9406-、[PV4Mo8407-、[PV6
Mo6409-、[PV8 Mo44011- 、[PMo
66403-、[PV3940-6、[P2 VMo2
15627-、[P2 VMo512627-、[PM
12403-などのヘテロポリオキソアニオン、およ
び、たとえば、[Mo33195-、[V2 Mo6
266-、[V4 Mo8364-、[V6 Mo6
366-、[V8 Mo4368-、[V2 Mo37
362-などのイソポリオキソアニオンなどを挙げること
ができる。
【0028】前記ポリオキソアニオン系化合物として
は、前述のようなヘテロポリオキソアニオンまたはイソ
ポリオキソアニオンと一種または二種以上の陽イオン成
分(カウンタ−カチオン)とからなる化合物、すなわ
ち、ヘテロポリ酸またはその塩類およびイソポリ酸また
はその塩類を挙げることができる。
【0029】これらのポリオキソアニオン系化合物は、
結晶水を含有するものであってもよい。前記陽イオン成
分(カウンタ−カチオン)としては、たとえば、H+
NH4 +、Li+ 、Na+ 、K+ 、Rb+ 、Cs+ 、Cu
2+、Ag+ 、Pd2+、Rh3+などを挙げることができ
る。これらの中でも、特にH+ が好ましい。
【0030】前記ポリオキソアニオン系化合物は、前記
ポリオキソアニオンおよび前記陽イオン成分の種類およ
び組合せ等に応じて各種のものがあり、いずれも使用可
能であるが、中でも前記ヘテロポリオキソアニオンとH
+ からなるヘテロポリ酸が、触媒活性等の面から好まし
い。
【0031】特に、好ましいヘテロポリ酸の具体例とし
ては、たとえば、H6 [PV3 Mo940]、H7 [P
4 Mo840]、H9 [PMo6640]、H
11[PMo4840]、H3 [PMo6640]、
7 [P2 VMo21562]、H7 [P2 VMo5
1262]などを挙げることができる。
【0032】なお、これらの各種のヘテロポリ酸等のポ
リオキソアニオン系化合物は、無水物、結晶水含有物、
あるいは水溶液や有機溶媒溶液等の各種溶液、懸濁液、
さらには、たとえば活性炭等の担体に担持した状態など
の種々の形態で前記触媒の調製原料として使用すること
ができる。また、これらの各種のポリオキソアニオン系
化合物は、一種単独で使用してもよく、二種以上を混合
物、複合化合物、組成物等として併用することもでき
る。
【0033】本発明の方法において使用する前記触媒
は、少なくとも、一種または二種以上の前記パラジウム
化合物と一種または二種以上の前記ポリオキソアニオン
系化合物とからなる。これらはあらかじめ混合して反応
系へ供給してもよく、また別々に反応系へ供給してもよ
い。なお、ヘテロポリ酸のパラジウム塩やイソポリ酸の
パラジウム塩を使用する場合には、これらは、前記パラ
ジウム化合物として使用してもよく、前記ポリオキソア
ニオン系化合物として使用してもよく、あるいは双方を
兼用する形で使用することもできる。
【0034】触媒を形成するための前記ポリオキソアニ
オン系化合物と前記パラジウム化合物との使用割合は、
使用するそれぞれの化合物の種類および組合せ等に応じ
て適宜に選定すればよく、通常は、ポリオキソアニオン
がパラジウム成分1モル当たり、通常0.5〜100モ
ル、好ましくは1〜50モルの範囲になる割合に選定す
るのが適当である。
【0035】前記ポリオキソアニオンの使用量がパラジ
ウム成分1モル当たり0.5モル未満であると触媒サイ
クルにおける還元型パラジウム成分の酸化型パラジウム
成分への再酸化が十分に行われず、高レベルの触媒活性
が維持できないことがあり、一方、パラジウム成分1モ
ル当たり100モルを超えると好ましくない副反応が生
起しやすくなり、また、経済的にも不利となる。
【0036】なお、前記触媒には、所望に応じて本発明
の目的に支障のない範囲で、他の助触媒成分(配位子成
分を含む。)を適宜に含有させてもよい。
【0037】本発明の方法において、前記触媒は、前記
環状エーテル類および水の共存下で用いるならば、均一
状態、不均一状態、あるいはその組合せ状態のいずれの
形態で用いてもよい。たとえば、触媒成分を前記環状エ
ーテル類と水からなる混合溶媒に溶解させた均一溶液と
して用いてもよく、あるいは、触媒成分の一部のみを前
記溶媒に溶解させたり、触媒成分の一部を前記溶媒に分
散させる形で用いてもよい。また、触媒成分の一部また
は全部をたとえば活性炭、シリカ、ポリマー等の適当な
担体に担持もしくは固定化した形で用いてもよい。
【0038】−共存物質(環状エーテル類および水、も
しくはそれらからなる溶媒)− 本発明においては、前記触媒によるオレフィン類の酸化
を、少なくとも、ジオキサン環および/またはジオキソ
ラン環を有する環状エーテル類と水との共存下で行い、
カルボニル化合物を合成することが重要である。
【0039】すなわち、従来の方法においては、水を溶
媒として用いた触媒液(水溶液)を用いるのに対して、
本発明の方法においては、液相反応の場合には、通常、
前記環状エーテル類と水とからなる溶媒と前記触媒とを
混合してなる触媒液(好ましくは、均一な触媒溶液)を
使用する。ただし、本発明の方法においては、前記酸化
反応を、たとえば前記触媒を活性炭等の担体やポリマー
等に担持もしくは固定化した状態で用いて、気相反応方
式(特に、気相流通方式)によって行うこともできるの
で、その場合には、前記環状エーテル類および水は、た
とえば、ガス状で反応系に供給してもよく、あるいは、
固体状の触媒に含ませた形態で用いてもよい。すなわ
ち、前記環状エーテル類と水とは、前記触媒の共存物質
と使用するならば、触媒成分の溶媒として用いる場合に
限定されるものではなく、種々の形態で、また、種々の
供給方式で使用することができる。
【0040】このように、前記触媒を、水だけでなく、
少なくとも水とジオキサン環および/またはジオキソラ
ン環を有する環状エーテル類とからなる溶媒等の共存物
質の共存下で使用することによって、種々のオレフィン
からのカルボニル化合物の生成速度を著しく向上させる
ことができ、しかも、その高い生成速度を安定に維持す
ることができ、本発明の目的を達成することができるの
である。
【0041】すなわち、前記触媒を水のほかに前記特定
の環状エーテル類を含有する溶媒等の共存物質と共に用
いることによって、従来法で問題となっていた反応の進
行に伴う触媒成分の沈降(もしくは凝集)を抑制し、触
媒性能(活性および選択性等)を高いレベルに安定に維
持することができ、しかもオレフィン類と触媒との接触
効率を著しく改善することができる。
【0042】前記環状エーテル類におけるジオキサン環
としては、1,4−ジオキサン環および1,3−ジオキ
サン環を挙げることができる。これらのジオキサン環は
未置換のものであってもよく、たとえばアルキル基等の
置換基が少なくとも1個置換されている置換型のもので
あってもよい。前記ジオキソラン環としては、1,3−
ジオキソラン環が好適であり、このジオキソラン環は、
上記同様に未置換型のものであってもよく、置換型のも
のであってもよい。
【0043】前記環状エーテル類としては、通常は、前
記ジオキサン環1個からなる化合物および前記ジオキソ
ラン環1個からなる化合物が使用されるが、前記ジオキ
サン環2個以上からなる化合物、前記ジオキソラン環2
個以上からなる化合物、さらには、前記ジオキサン環と
ジオキソラン環とをそれぞれ1個以上有する化合物も使
用可能である。
【0044】典型的な環状エーテル類としては、たとえ
ば、1,4−ジオキサン、アルキル置換1,4−ジオキ
サン、1,3−ジオキサン、アルキル置換1,3−ジオ
キサン、1,3−ジオキソラン、アルキル置換1,3−
ジオキソランなどを挙げることができる。
【0045】ここで、アルキル置換ジオキサン類および
アルキル置換ジオキソラン類における置換アルキル基と
しては、特に制限はなく、直鎖状のもの、分岐状のも
の、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、ア
ラルキル基等の環構造を有するものなど各種のものを挙
げることができる。通常は、前記置換アルキル基として
は、環状エーテル類の水との相溶性もしくは親和性等の
点から炭素数が1〜4程度の低級アルキル基(たとえ
ば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル
基、tert−ブチル基など)が好ましく、特に、メチ
ル基、エチル基などが好ましい。
【0046】また、前記アルキル置換ジオキサン類およ
びアルキル置換ジオキソラン類は、その置換アルキル基
の数および置換位置としても特に制限はなく、水との相
溶性もしくは親和性等の点から、通常は、1置換または
2置換程度のものが好ましく、特に、1置換のものが好
ましい。なお、1個のアルキル基が置換されたジオキサ
ン類およびジオキソラン類としては、たとえば、2−ア
ルキル−1,4−ジオキサン、2−アルキル−1,3−
ジオキサン、4−アルキル−1,3−ジオキサン、5−
アルキル−1,3−ジオキサン、2−アルキル−1,3
−ジオキソラン、4−アルキル−1,3−ジオキソラン
などを挙げることができる。
【0047】ところで、前記環状エーテル類は、ジオキ
サン環および/またはジオキソラン環を有しているの
で、水との相溶性もしくは親和性を有している。この性
質は、特に環状エーテル類と水とを溶媒(液状)で用い
る場合、本発明の目的を十分に達成する上で重要な役割
を演じる。この水との相溶性や親和性の程度は、ジオキ
サン環やジオキソラン環における置換基の有無および置
換基の種類(アルキル基の大きさ等)によって変化す
る。本発明の方法においては、前記各種の環状エーテル
類の中でも、水との親和性が高いもの、好ましくは水と
の相溶性を有するものが好適に使用される。また、前記
環状エーテル類は、一般に、オレフィン等の炭化水素や
有機化合物の溶解性にも優れていることが知られている
が、この性質も特に環状エーテル類と水とを溶媒(液
状)で用いる場合、本発明の目的を十分に達成する上で
重要である。
【0048】前記各種の環状エーテル類の中でも好まし
いものの具体例としては、たとえば、1,4−ジオキサ
ン、1,3−ジオキサン、2−メチル−1,4−ジオキ
サン、2−エチル−1,4−ジオキサン、2−メチル−
1,3−ジオキサン、2−エチル−1,3−ジオキサ
ン、4−メチル−1,3−ジオキサン、4−エチル−
1,3−ジオキサン、5−エチル−1,3−ジオキサ
ン、1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオ
キソラン、2−エチル−1,3−ジオキソラン、4−メ
チル−1,3−ジオキソラン、4−エチル−1,3−ジ
オキソランなどを挙げることができる。これらの中で
も、特に、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、
1,3−ジオキソラン、2−メチル−1,3−ジオキソ
ランなどが好ましい。
【0049】なお、前記各種の環状エーテル類は、前記
共存物質の成分もしくは溶媒成分として、一種単独で使
用してもよく、二種以上を併用してもよい。
【0050】前記溶媒等の共存物質における、前記環状
エーテル類と水との割合としては、特に制限はなく、任
意の割合に選定することができるが、下記の点等を考慮
して適宜に適当な割合に選定するのがよい。この環状エ
ーテル類と水との好適な割合は、使用する触媒もしくは
その成分(パラジウム化合物およびポリオキソアニオン
等)の種類、原料オレフィン類の種類、環状エーテル類
の種類、反応方式、反応条件等に応じて異なるので一律
に規定することができないが、水分の含量が極端に少な
いと触媒成分の溶解度が低くなったり、あるいは、反応
機構的な理由によって反応速度が遅くなることがある。
一方、水分含量が極端に多いと、Pd成分が金属パラジ
ウム(Pd0 )として沈降したり、あるいは凝集し、触
媒活性の低下を招きやすくなり、また、原料オレフィン
の水への溶解度は低いので、特に液相反応の場合、原料
オレフィンと触媒(触媒液)との接触効率が下がり十分
な反応速度が得られないなどの問題を生じることがあ
る。このような点から、前記共存物質、特に溶媒中の水
の割合は、通常、5〜70重量%、好ましくは10〜5
0重量%の範囲に選定するのが好適である。なお、前記
溶媒等の共存物質には、本発明の目的を阻害しない範囲
で、他の種類の溶媒成分(たとえば、アルコール類、炭
化水素溶媒、エーテル類、エステル類、ケトン類、ニト
リル類など)を含有させてもよい。
【0051】本発明の方法において、前記溶媒は、前記
触媒の共存物質として使用するならば、どのような形式
で用いてもよい。たとえば、前記触媒を均一溶液にす
る、いわゆる溶媒として用いてもよいし、あるいは、そ
れらの分散液として用いてもよく、さらには、触媒もし
くは触媒成分に含ませた状態で使用してもよい。
【0052】前記触媒もしくは触媒成分を前記環状エー
テル類および水からなる溶媒中に溶解または分散させて
使用する場合、前記溶媒の使用量は、通常、使用するパ
ラジウム成分1モルに対して1〜10,000リットル
程度の範囲に選定することが推奨される。
【0053】−原料オレフィン類− 本発明の方法におけるオレフィン類としては、少なくと
も1個のオレフィン性二重結合(C=C)を有する限り
特に制限がなく、モノオレフィン類だけでなく、ジエン
類、トリエン類等の複数のオレフィン性二重結合を有す
るオレフィン類も使用することができる。前記オレフィ
ン類は、前記C=C結合を分子末端に有する末端オレフ
ィン類でも、分子内部に有する内部オレフィン類であっ
てもよく、分子末端および内部に共にC=C結合を有す
るものであってもよい。
【0054】前記オレフィン類は、鎖状アルケン、鎖状
アルカジエン等の鎖状オレフィン類だけでなく、たとえ
ば、シクロアルケン、シクロアルカジエン等の環状オレ
フィン類、シクロアルキル基や芳香族基等の環状の置換
基を有するオレフィン類などの環状構造を有するオレフ
ィン類なども使用することができる。
【0055】前記オレフィン類の炭素数としては、炭素
数が2以上であれば特に制限はないのであるが、通常
は、炭素数が2〜20であり、好ましくは炭素数が2〜
10程度である。
【0056】前記鎖状オレフィンは、直鎖状であって
も、分岐状であってもよく、その具体例としては、たと
えば、エチレン、プロピレン、1−ブテン、trans
−2−ブテン、cis−2−ブテン、イソブテン、1−
ペンテン、2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、2
−メチル−2−ブテン等のイソペンテン、1−ヘキセ
ン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、3−メチル−1−ペ
ンテン、4−メチル−1−ペンテン、4−メチル−2−
ペンテン等のイソヘキセン、ネオヘキセン、1−ヘプテ
ン、2−ヘプテン、3−ヘプテン、4−メチル−1−ヘ
キセン等のイソヘプテン、1−オクテン、2−オクテ
ン、3−オクテン、4−オクテン、イソオクテン、1−
ノネン、2−ノネン、イソノネン、1−デセン、2−デ
セン、3−デセン、4−デセン、5−デセン、イソデセ
ン、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、テトラデセ
ン、ヘキサデセンなどのモノオレフィン、ペンタジエ
ン、ヘキサジエン、ヘプタジエン、オクタジエン、デカ
ジエン等のジエン類などを挙げることができる。
【0057】前記環状オレフィン類の具体例としては、
たとえば、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロオ
クテン、シクロデセン等のシクロアルケン、シクロオク
タジエン等のシクロアルカジエン、さらにはこれらのシ
クロアルケンやシクロアルカジエンにアルキル基等置換
基が置換されたものなどを挙げることができる。
【0058】前記芳香族基を有するオレフィン類として
は、前記例示の各種の鎖状オレフィン類や環状オレフィ
ン類にフェニル、アルキルフェニル基等のアリ−ル基が
置換した各種の化合物を挙げることができる。その典型
的な化合物として、たとえば、スチレン、p−メチルス
チレン、β−メチルスチレン等のスチレン系炭化水素な
どを挙げることができる。
【0059】その他の環状構造を有するオレフィン類と
しては、たとえば、ビニルシクロヘキサン、ビニルシク
ロヘキセン、アリルシクロヘキサンなどを挙げることが
できる。
【0060】前記各種のオレフィン類の中でも特に好適
に使用される化合物の具体例としては、たとえば、エチ
レン、プロピレン、1−ブテン、trans−2−ブテ
ン、cis−2−ブテン、1−ペンテン、2−ペンテ
ン、イソペンテン、1−ヘキセン、2−ヘキセン、3−
ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン等のイソヘキセ
ン、ネオヘキセン、1ーヘプテン、2−ヘプテン、1ーオク
テン、2−オクテン、イソオクテン、シクロペンテン、
シクロヘキセン、シクロオクテン、スチレンなどを例示
することができる。
【0061】このように、本発明の方法においては、α
−オレフィン類だけでなく、2−ブテン等の内部オレフ
ィン類やシクロペンテン等の環状オレフィン類などに対
しての高い反応性を実現することができる。
【0062】なお、本発明の方法においては、原料オレ
フィン類として通常は炭化水素であるオレフィン類が使
用されるが、必ずしもこれに限定されるものではなく、
本発明の阻害しない限り、ヘテロ原子を含有するオレフ
ィン類を原料オレフィン類として使用してもよい。
【0063】本発明の方法において、前記各種のオレフ
ィン類は、一種単独で使用してもよく、あるいは、二種
以上を混合物等として併用してもよい。また、使用する
原料オレフィン類には、本発明の目的に支障のない範囲
で、他の成分を含有していてもよい。前記原料オレフィ
ン類は、必要に応じて、水や溶媒を混合してから反応系
に供給してもよい。
【0064】−酸化剤− 本発明の方法において、前記オレフィン類の酸化に使用
する酸化剤としては、通常、酸素ガス、あるいは酸素富
化空気、空気等の酸素ガスと希釈ガスとの混合ガスが好
適に使用される。この希釈ガスとしては、通常、窒素ガ
スが使用されるが、これに限定されるものではなく、た
とえば、ヘリウム、アルゴン、二酸化炭素なども使用可
能である。また、使用する酸素ガスや酸素含有ガスに
は、本発明目的に支障のない範囲で他の成分を含有して
いてもよい。また、これらの酸化剤ガスには、必要に応
じて、水分や溶媒成分などの成分を添加含有させて反応
系に供給してもよい。
【0065】−酸化反応− 本発明の方法においては、前記触媒および前記共存物質
の共存下で、前記オレフィン類を酸化し、対応するカル
ボニル化合物(ケトン類および/またはアルデヒド類)
を合成する。
【0066】反応方式としては、前記触媒を前記共存物
質の共存下で作用させることができる限り特に制限はな
く、気相反応および/または液相反応における、回分方
式、半回分方式、半連続方式、連続流通方式、あるいは
これらの組合せ等の種々の方式が採用可能である。
【0067】なお、触媒は、前記したように、溶媒に溶
解させた均一状態(均一触媒液)、あるいは、その一部
のみを前記溶媒に溶解させ、残りを前記溶媒に分散させ
た状態(不均一触媒液)、さらには、担体やポリマーに
担持もしくは固定化した状態等の不均一状態(固体状)
など種々の形態で使用することができる。
【0068】また、前記原料オレフィン類および前記溶
媒もしくは共存物質は、いずれも、液状で供給して用い
てもよく、あるいは、気体状で供給して用いてもよい。
すなわち、反応方式としては、たとえば、前記触媒と前
記溶媒とを混合して得られる触媒液あるいはこれとオレ
フィン類との混合液を液相とする液相での回分方式、触
媒液中へガス状オレフィン類および酸化剤ガス(酸素ガ
スもしくは酸素含有ガス)を流通させたり、あるいはオ
レフィン類と触媒液の混合液中に酸化剤ガスを流通させ
る方式、触媒液とオレフィン類と酸化剤ガスとを同時に
反応領域に流通させる方式、さらには、触媒成分を担体
やポリマー等に担持もしくは固定化するなどして触媒を
不均一状態(固体状)で用い、これにガス状オレフィン
類、酸化剤ガスおよび溶媒蒸気(ガス状共存物質)を流
通させるなどの気相流通方式などを適宜に採用すること
ができる。
【0069】反応を回分方式で行う場合、前記原料オレ
フィン類の前記触媒に対する使用割合は、触媒の活性や
他の反応条件等に依存するので一律に規定することがで
きないが、通常、使用するパラジウム成分1モルに対し
て、1〜10,000モル、好ましくは10〜5,00
0モルの範囲に選定するのが適当である。この割合が、
あまり小さすぎると触媒当たりの生産性が低くなって経
済的に不利になり、一方あまり大きすぎると十分な転化
率が得られなかったり、反応時間が長くなったりするこ
とがある。
【0070】また、反応を、触媒液または固体状の触媒
層にオレフィン類および酸化剤ガスを連続的に流通する
液相または気相流通方式で行う場合には、パラジウム成
分1モル当たりの原料オレフィン類の供給速度を、通
常、10〜5,000モル/時間程度の範囲から適宜に
選択するのがよい。
【0071】反応温度は、液相反応の場合には、通常、
0〜200℃、好ましくは20〜100℃の範囲の温度
に適宜に設定するのが適当である。この場合、反応温度
が0℃未満であると反応速度が不十分となることがあ
り、一方、200℃を超えると副反応が起こりやすくな
る。
【0072】また、気相反応の場合には、反応温度を、
通常、50〜700℃、好ましくは、100〜500℃
の範囲の温度に適宜に選定するのが適当である。この場
合、反応温度が50℃未満では反応速度が不十分となる
ことがあり、一方、700℃を超えると副反応が起こり
やすくなる。
【0073】反応圧力は、常圧〜高圧までの広い範囲の
中から適宜に選定することができ、経済的には、通常、
常圧〜100kg/cm2 程度の範囲に適宜に選定する
のがよい。
【0074】−反応生成物− 以上のようにして、前記各種のオレフィン類から対応す
るアルデヒド類やケトン類あるいは場合によりこれらの
混合物などのカルボニル化合物を効率よくかつ安定に得
ることができる。
【0075】たとえば、原料オレフィンとしてエチレン
を用いる場合にはアセトアルデヒドが得られ、プロピレ
ンを用いる場合にはアセトンが得られ、1−ブテン、2
−ブテンあるいはこれらの混合物からはメチルエチルケ
トンが得られる。また、4−メチル−1−ペンテンから
はメチルイソブチルケトンが得られる。
【0076】以上のようにして、得られたカルボニル化
合物は、常法にしたがって分離・精製され、所望の純度
もしくは組成の単独化合物または混合物として取得する
ことができる。未反応の原料が残留する場合には、この
未反応の原料を回収して反応系にリサイクルして使用す
ることもできる。使用した触媒は、必要に応じて適宜に
再生し、もしくは分離して、繰り返して使用してもよ
い。
【0077】また、使用した溶媒もしくは共存物質、特
にその成分である環状エーテル類等は、常法に従って容
易に分離回収することができ、必要に応じて、繰り返し
利用することができる。
【0078】このようにして製造された、各種のカルボ
ニル化合物は、たとえば、溶媒、化学薬品として、合成
化学などの種々の分野において好適に利用することがで
きる。
【0079】
【実施例】以下、実施例および比較例を示して本発明を
さらに具体的に説明する。
【0080】なお、本発明は以下の実施例に限定される
ことはなく、本発明の要旨を変更しない限りにおいて様
々に変形して実施することができる。
【0081】(実施例1)1,4−ジオキサン25ml
と水5mlにPdSO4・2H2 O 0.4mmol
(0.0955g)およびH6 PV3 Mo940 1.
8mmol(3.52g,含水率13.3重量%)を溶
解した液をオートクレーブに仕込み、97℃でtran
s−2−ブテン 216mmolと酸素とを全圧10k
g/cm2 (ゲージ圧)の条件(酸素供給により保圧)
にて35分間かけて反応させたところ、メチルエチルケ
トン(以下、MEKと表記することがある。)が、10
0.5mmol生成した。この場合、反応時間1hr、パ
ラジウム量1mol当たりのMEKの生成量(mol)
すなわちMEKについてのTONは、431mol/
(mol・hr) であった。また、反応終了後の反応液
中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0082】(実施例2)上記実施例1において、Pd
SO4 ・2H2 Oを0.2mmol(0.0478
g)、反応温度を79℃、反応時間を70分、かつ、反
応圧(全圧)を8kg/cm2 (ゲージ圧)とした以外
は、実施例1と同様の操作で反応を行った。
【0083】その結果、MEK92.3mmolが生成
し、MEKについてのTONは396mol/(mol
・hr) であった。また、この場合も、反応終了後の反
応液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0084】(比較例1)上記実施例2において、1,
4−ジオキサン25mlと水5mlの代わりにアセトニ
トリル10mlと水30mlを用い、さらに、金属成分
としてCuSO4・5H2 O 2mmol(0.501
g)を添加し、反応圧(全圧)を9kg/cm2 (ゲー
ジ圧)とした以外は、実施例2と同様の操作で反応を行
った。
【0085】その結果、MEKは39.7mmolしか
生成せず、MEKについてのTONは85mol/(m
ol・hr) に留まった。また、この場合には、反応終
了後の反応液中からPd黒と思われる黒色沈殿物44.
0mgが回収された。
【0086】(実施例3)前記実施例1において、反応
温度を58℃とし、反応時間を120分とし、かつ、反
応圧(全圧)を6kg/cm2 (ゲージ圧)とした以外
は、実施例1と同様の操作で反応を行った。
【0087】その結果、MEK88.8mmolが生成
し、MEKについてのTONは111mol/(mol
・hr) であった。また、この場合、反応終了後の反応
液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0088】(実施例4)上記実施例3において、H6
PV3 Mo940の代わりにH7 PV4 Mo840
1.8mmol(3.88g,含水率23.7重量%)
を用いた以外は、実施例3と同様の操作で反応を行っ
た。
【0089】その結果、MEK79.2mmolが生成
し、MEKについてのTONは99mol/(mol・
hr) であった。また、この場合も反応終了後、反応液
中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0090】(比較例2)上記実施例4において、1,
4−ジオキサン25mlと水5mlの代わりにテトラヒ
ドロフラン(THF)10mlと水20mlを用いた以
外は、実施例4と同様の操作で反応を行った。
【0091】その結果、MEKは40mmolしか生成
せず、MEKについてのTONは51mol/(mol
・hr) に留まった。また、この場合には、反応終了後
の反応液中からPd黒と思われる黒色沈殿物5mgが回
収された。
【0092】(比較例3)前記実施例4において、1,
4−ジオキサン25mlと水5mlの代わりに水30m
lを用いた以外は、実施例4と同様の操作で反応を行っ
た。
【0093】その結果、MEKはわずか3mmolしか
生成せず、MEKについてのTONは4mol/(mo
l・hr) と著しく低かった。また、この場合には、反
応終了後の反応液中からPd黒と思われる黒色沈殿物が
87.2mgも回収された。
【0094】(実施例5)1,4−ジオキサン15ml
と水15mlにPdSO4・2H2 O 0.21mmol
(0.0499g)およびH6 PV3 Mo9401.8
mmol(3.52g,含水率13.3重量%)を溶解
した液をオ−トクレ−ブに仕込み、76℃でtrans
−2−ブテン225mmolと酸素とを圧力9kg/c
2 (ゲージ圧)の条件(酸素供給により保圧)にて7
0分間反応させたところ、MEK100.5mmolが
生成し、MEKについてのTONは293mol/(m
ol・hr) であった。また、反応終了後の反応液中に
は沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0095】(実施例6)上記実施例5において、1,
4−ジオキサン15mlと水15mlの代わりに1,4
−ジオキサン10mlと水20mlを用いた以外は、実
施例5と同様の操作で反応を行った。
【0096】その結果、MEK55.7mmolが生成
し、MEKについてのTONは223mol/(mol
・hr) であった。また、この場合も反応終了後の反応
液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0097】(実施例7)1,4−ジオキサン50mlと
水10mlにPdSO4・2H2 O 0.80mmol
(0.1907g)およびH7 PV4 Mo8404.2
mmol(9.08g,含水率23.7重量%)を溶解
した液をパイレックス製反応器に仕込み、50℃の油浴
で加熱した。この状態で、反応器内の液中に、常圧下
で、プロピレンおよび酸素をそれぞれ40cc/mi
n、20cc/minの供給速度で吹き込み、1時間反
応を行った。
【0098】その結果、アセトン58.4mmol生成
した。この場合、反応時間1hr、パラジウム量1mol
当たりのアセトンの生成量(mol)すなわちアセトン
についてのTONは、78mol/(mol・hr) で
あった。また、反応終了後の反応液中には沈殿物等の不
溶性物質は見られなかった。この流通式では、設備コス
トが低減され、生産に要する時間も短縮できるという利
点である。
【0099】(実施例8)1,4−ジオキサン50ml
と水10mlにPdSO4・2H2 O 0.20mmol
(0.0477g)およびH7 PV4 Mo8404.2
mmol(9.08g,含水率23.7重量%)を溶解
した液をパイレックス製反応器に仕込み、50℃の油浴
で加熱した。この状態で、反応器中に1−オクテンを1
00mmol(11.2g)を添加し、その後、反応器
内の液中に、常圧下で、酸素を60cc/minの供給
速度で吹き込み、1時間反応を行った。
【0100】その結果、2−オクタノン22.0mmo
l生成した。この場合、反応時間1hr、パラジウム量
1mol当たりの2−オクタノンの生成量(mol)す
なわち2−オクタノンについてのTONは、110mo
l/(mol・hr) であった。また、反応終了後の反
応液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0101】(実施例9)2−メチル−1,3−ジオキ
ソラン25mlと水5mlにPdSO4・2H2 O0.2
mmol(0.0482g)およびH6 PV3 Mo9
40(1.8mmol(3.52g,含水率13.3重量
%)を溶解した液をオートクレーブに仕込み、76℃で
trans−2−ブテン225mmolと酸素とを圧力
9kg/cm2 (ゲージ圧)の条件(酸素供給により保
圧)にて60分間反応させたところ、MEK71.4m
mol生成し、MEKについてのTONは357mol
/(mol・hr) であった。また、反応終了後の反応
液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0102】(実施例10)1,4−ジオキサン25m
lと水5mlにPdSO4・2H2 O 0.20mmol
(0.0482g)およびH6 PV3 Mo9401.8
mmol(3.52g,含水率13.3重量%)を溶解
した液をオートクレーブに仕込んだ。次いで、シクロペ
ンテン147mmol(10.0g)を添加後、60℃
で、オートクレーブ内に窒素を導入して8.5kg/c
2 (ゲージ圧)に加圧し、さらに酸素で加圧して全圧
10kg/cm2 (ゲージ圧)の条件(酸素供給により
保圧)にて120分間反応させた。
【0103】その結果、シクロペンタノン11.2mm
olおよび2−シクロペンテン−1−オン8.7mmo
l生成した。また、反応終了後の反応液中には沈殿物等
の不溶性物質は見られなかった。
【0104】(実施例11)1,4−ジオキサン25m
lと水5mlに5重量%Pd/カーボン1.001gお
よびH6 PV3 Mo9401.8mmol(3.52
g,含水率13.3重量%)を加えた混合物(分散液)
をオートクレーブに仕込み、79℃で1−ブテン225
mmolと酸素とを全圧8kg/cm2 (ゲージ圧)の
条件(酸素供給により保圧)にて120分間反応させた
ところ、MEK54.1mmol生成した。この場合、
MEKについてのTONは78mol/(mol・h
r)であった。このような不均一系触媒は分離操作が容
易であるという利点がある。
【0105】(実施例12)実施例2において原料オレ
フィンを1−ブテンとした以外は実施例2と同様の操作
で反応を行った。
【0106】その結果、MEK90.4mmolが生成
し、MEKについてのTONは387mol/・hr)
であった。またこの場合も、反応終了後の反応液中には
沈殿物等の不溶性物質は見られなかった (実施例13)実施例1において、PdSO4 ・2H2
O0.4mmol(0.0955g)のかわりに、Pd
(acac)2 0.2mmol(0.0608g)を用
い反応温度を77℃、反応時間を90分とした以外は実
施例1と同様の操作で反応を行った。
【0107】その結果、MEK102.4mmolが生
成し、MEKについてのTONは512mol/(mo
l・hr)であった。またこの場合も、反応終了後の反
応液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0108】(実施例14)実施例1において、PdS
4 ・2H2 O 0.4mmol(0.0955g)の
かわりに、Pd(NO32 0.2mmol(0.04
53g)を用い反応温度を77℃、反応時間を90分と
した以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0109】その結果、MEK66.9mmolが生成
し、MEKについてのTONは223mol/(mol
・hr)であった。またこの場合も、反応終了後の反応
液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0110】(実施例15)バナジン酸ナトリウム(N
aVO3 )0.68gとモリブテン酸ナトリウム(Na
2 MoO4 ・2H2 O)0.67gを1,4−ジオキサ
ン20mlと水10mlからなる溶液に溶解し、硫酸で
pH1.6に調整して液中に[V8 Mo4368-0.
7mmolを得た。この溶液にPdSO4 ・2H2
0.1mmol(0.0239g)を溶解した溶液をオ
ートクレープに仕込み、79℃でtrans−2−ブテ
ン226mmolと酸素とを全圧8Kg/cm2 (ゲー
ジ圧)の条件(酸素供給により保圧)にて120分間反
応させたところ、MEK21.3mmolが生成し、M
EKについてのTONは107mol/(mol・h
r)であった。またこの場合も、反応終了後の反応液中
には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0111】(実施例16)実施例2において、H6
3 Mo940のかわりにH6 PV39401.8m
mol(4.4721g含水率11.2%)を用い反応
時間を90分とした以外は実施例1と同様の操作で反応
を行った。
【0112】その結果、MEK50.1mmolが生成
し、MEKについてのTONは167mol/(mol
・hr)であった。またこの場合も、反応終了後の反応
液中には沈殿物等の不溶性物質は見られなかった。
【0113】
【発明の効果】本発明によると、Pd化合物およびヘテ
ロポリ酸やイソポリ酸等のポリオキソアニオン系化合物
から得られる触媒系を用いてオレフィン類を酸化してカ
ルボニル化合物(アルデヒド類やケトン類)製造する際
に、該触媒系を、水だけでなく、水と特定の環状エーテ
ル類からなる特定の共存物質(溶媒等)の共存下で用い
ているので、著しく温和な反応条件でも、種々のオレフ
ィン類から対応する各種のカルボニル化合物(アルデヒ
ド類やケトン類)を反応性よく、高収率で、かつ、安定
に製造することができ、たとえば、エチレンからアセト
アルデヒドを、プロピレンからアセトンを、1−ブテン
や2−ブテンからメチルエチルケトンを、シクロペンテ
ンからシクロペンタノン等を製造することができ、より
高級なオレフィン類や内部オレフィン類さらには環状オ
レフィン類から対応するケトン類等のカルボニル化合物
を製造することができる。
【0114】また、本発明の方法において、水と前記環
状エーテル類からなる共存物質を溶媒として用いる液相
酸化方式を採用した場合にも、原料オレフィンと触媒成
分(触媒液)との接触効率を著しく高めることができ、
また、触媒もしくは触媒を調製するのに使用された化合
物の沈降、不溶化等によるを活性劣化を有効に防止する
ことができるので、高い反応速度を安定に維持すること
ができる。
【0115】すなわち、本発明によると、従来法に比べ
て著しく有利なカルボニル化合物の製造方法を提供する
ことができ、これによって、エチレンからのアセトアル
デヒドの製造、プロピレンからのアセトンの製造という
既存のプロセスの改善を行うことができるだけでなく、
それら以外の種々のオレフィン類からの各種のカルボニ
ル化合物の製造を工業的プロセスとして十分に実現する
ことができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/527 8213−4H // C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パラジウム化合物およびポリオキソアニ
    オン系化合物からなる触媒、ジオキサン環および/また
    はジオキソラン環を有する環状エーテル類および水の存
    在下に、オレフィン類を酸化することを特徴とするカル
    ボニル化合物の製造方法。
JP4015886A 1991-02-01 1992-01-31 カルボニル化合物の製造方法 Withdrawn JPH0551344A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4015886A JPH0551344A (ja) 1991-02-01 1992-01-31 カルボニル化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1202991 1991-02-01
JP3-12029 1991-02-01
JP4015886A JPH0551344A (ja) 1991-02-01 1992-01-31 カルボニル化合物の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0551344A true JPH0551344A (ja) 1993-03-02

Family

ID=26347567

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4015886A Withdrawn JPH0551344A (ja) 1991-02-01 1992-01-31 カルボニル化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0551344A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996041678A1 (en) * 1995-06-08 1996-12-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Vanadium-containing catalyst, process for the production thereof, and use thereof
US6281378B1 (en) 1995-06-08 2001-08-28 Nippon Shokubai Co., Ltd. Vanadium-containing catalysts, process for manufacturing and use of the same
WO2009060947A1 (ja) * 2007-11-07 2009-05-14 Sumitomo Chemical Company, Limited パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物、及びチタンイオン源を含む触媒、及び、該触媒を用いたケトン化合物の製造方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996041678A1 (en) * 1995-06-08 1996-12-27 Nippon Shokubai Co., Ltd. Vanadium-containing catalyst, process for the production thereof, and use thereof
US5877330A (en) * 1995-06-08 1999-03-02 Nippon Shokubai Co., Ltd. Vanadium-containing catalysts, process for manufacturing and use of the same
US6281378B1 (en) 1995-06-08 2001-08-28 Nippon Shokubai Co., Ltd. Vanadium-containing catalysts, process for manufacturing and use of the same
WO2009060947A1 (ja) * 2007-11-07 2009-05-14 Sumitomo Chemical Company, Limited パラジウム源、ポリオキソアニオン化合物、及びチタンイオン源を含む触媒、及び、該触媒を用いたケトン化合物の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2003525920A (ja) アルデヒドから脂肪族カルボン酸を製造する方法
EP1694625B1 (en) A process for producing an unsaturated carboxylic acid from an alkane
US8093409B2 (en) Method for producing cyclic unsaturated compound
KR20040045457A (ko) N-치환 환상 이미드 화합물로 구성된 촉매, 및 이 촉매를이용한 유기 화합물의 제조 방법
JP5524861B2 (ja) ケトンの製造方法
EP0498305B1 (en) Process for preparing carbonyl compounds
JPH0551344A (ja) カルボニル化合物の製造方法
US5414137A (en) Process for preparing carbonyl compounds
US3993593A (en) Catalysts for the production of carbonyl compounds
JPH07149685A (ja) カルボニル化合物の製造方法
JPH08259492A (ja) 置換シクロヘキサノン類の製造法
US4121039A (en) Process for producing an unsaturated glycol diester using a catalyst comprising palladium containing thorium as a promotor
JP2001097913A (ja) トルエンの触媒液相空気酸化によるベンズアルデヒドの改良された製造方法
US4921828A (en) Antimony promoted bismuth cerium molybdate catalysts
JPH0648974A (ja) カルボニル化合物の製造方法
JP5613150B2 (ja) ケトンの製造方法
US5103064A (en) Process for producing a carbonyl compound
JPH06279343A (ja) カルボニル化合物の製造方法
JPH0551343A (ja) カルボニル化合物の製造法
JPH069481A (ja) α,β−不飽和カルボニル化合物の製造方法
US3502715A (en) Method for producing and stabilizing percarboxylic acid
JPH05148177A (ja) カルボニル化合物の製造方法
JPH05140020A (ja) カルボニル化合物の製造方法
US3624140A (en) Preparation of halogenated carboxylic acid esters
JP3147422B2 (ja) ナフタレンジカルボン酸の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 19990408