JPH069481A - α,β−不飽和カルボニル化合物の製造方法 - Google Patents

α,β−不飽和カルボニル化合物の製造方法

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JPH069481A
JPH069481A JP18570892A JP18570892A JPH069481A JP H069481 A JPH069481 A JP H069481A JP 18570892 A JP18570892 A JP 18570892A JP 18570892 A JP18570892 A JP 18570892A JP H069481 A JPH069481 A JP H069481A
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palladium
olefin
reaction
carbonyl compound
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JP18570892A
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Kenichi Haga
健一 羽賀
Takanori Miyake
孝典 三宅
Motohiro Oguri
元宏 小栗
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Tosoh Corp
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Tosoh Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/27Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation
    • C07C45/32Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen
    • C07C45/33Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen of CHx-moieties
    • C07C45/34Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by oxidation with molecular oxygen of CHx-moieties in unsaturated compounds

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】環状オレフィンや鎖状オレフィン等のオレフィ
ンから対応するα,β−不飽和カルボニル化合物を高選
択率で製造する方法を提供する。 【構成】オレフィンを酸化してα,β−不飽和カルボニ
ル化合物を製造する方法において、パラジウム化合物と
銅化合物及び/または鉄化合物とからなる触媒の存在
下、ウレア化合物と水とからなる混合溶媒を用いること
を特徴とするα,β−不飽和カルボニル化合物の製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状オレフィンや鎖状
オレフィン等のオレフィンを酸化してα,β−不飽和カ
ルボニル化合物を製造する方法に関する。2−シクロペ
ンテン−1−オン等のα,β−不飽和カルボニル化合物
は香料、医薬品、農薬、化学薬品などの分野で極めて有
用な化合物である。
【0002】
【従来の技術】このα,β−不飽和カルボニル化合物の
製造方法としてこれまでに種々の方法が提案されてき
た。
【0003】例えば、カルボニル化合物をアルケニルエ
ステルとし、さらに前記アルケニルエステルとアリル型
炭酸エステルを有機スズアルコキシドの存在下白金族触
媒で処理する方法(例えば、Chemistry Le
tters,1133(1984)、特開昭60−36
435号公報等)、同有機スズアルコキシドを用いない
方法(例えば、特開平3−24031号公報、特開平3
−153646号公報等)等が提案されている。また、
例えば2−シクロペンテン−1−オンのようなα,β−
不飽和環状カルボニル化合物の製造方法については、例
えば、シクロペンテンと亜臭素酸ナトリウムとを反応さ
せα−ブロモペンタノールとし、さらに亜臭素酸ナトリ
ウムで酸化してα−ブロモシクロペンタノンとし、最後
に脱臭化水素を行なう3工程よりなる方法(特開昭60
−28948号公報)やアルケニルトリメチルシリルエ
ーテルをパラジウム化合物存在下で酸素酸化する方法
(例えば、J.Chem.Soc.Chem.Comm
un.,1697(1989)、J.Chem.So
c.Perkin.Trans.2,1113(199
0)等)等が提案されている。また、カルボニル化合物
をパラジウム化合物と銅またはキノン化合物の存在下酸
素酸化する方法(例えば、J.Org.Chem.,3
6,752(1971)等)が提案されている。
【0004】しかしながら、これらの方法は高価な反応
試薬を基質に対して等モル以上使用しなければならない
ことや、複数の反応工程が必要でかつ操作が煩雑となる
こと等の問題点がある。
【0005】一方、パラジウム化合物と銅または鉄化合
物を触媒に用い、環状オレフィンであるシクロヘキセン
やシクロペンテンをアルコール溶媒中で酸素酸化すると
α,β−不飽和カルボニル化合物である2−シクロヘキ
セン−1−オンや2−シクロペンテン−1−オンがそれ
ぞれ少量生成することが知られている(例えば、J.M
ol.Catal.,42,237(1987)、同,
42,247(1987)等)。しかしながら、この方
法においては主生成物はシクロヘキサノンやシクロペン
タノン等のカルボニル化合物でありα,β−不飽和カル
ボニル化合物の選択性は充分ではない。さらに、本反応
の溶媒であるアルコールが共酸化を受けて消費してしま
ったり、アルコールが求核剤として反応することにより
アルコキシ体が生成し、目的物の選択率を低下させた
り、反応工程においていわゆるパラジウムミラーが生成
し、触媒として用いたパラジウムの分離、回収が困難で
あり、触媒の再使用ができない等の欠点がある。
【0006】それ故、α,β−不飽和カルボニル化合物
の安価で簡便な製造方法が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、この
ような従来の方法が有する欠点を克服し、高価な反応試
薬を消費することなく、環状オレフィンや鎖状オレフィ
ン等のオレフィンから対応するα,β−不飽和カルボニ
ル化合物を高い選択率で製造する実用的な方法を提供す
ることである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、オレフィンを
酸化し、α,β−不飽和カルボニル化合物を製造する方
法において、(A)パラジウム化合物と(B)銅化合物
及び/または鉄化合物とからなる触媒の存在下、下記一
般式(1)
【0009】
【化2】 (式中、R、Rは同一もしくは異なって、それぞれ
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数5〜
8のシクロアルキル基を示し、またRは炭素数2〜5
のメチレン基を示す)で表されるウレア化合物とウレア
化合物に対し重量で0.1〜8%の水とからなる混合溶
媒を用いることを特徴とするα,β−不飽和カルボニル
化合物の製造方法である。
【0010】以下に本発明をさらに詳細に説明する。
【0011】本発明において、反応原料として使用する
ことのできるオレフィンは、炭素数4以上の鎖状オレフ
ィンまたは炭素数5以上の環状オレフィンである。鎖状
オレフィンとしては、直鎖または分岐鎖を有しているオ
レフィンであって炭素−炭素の二重結合がオレフィンの
末端にある末端オレフィン及び二重結合がオレフィン内
部にある内部オレフィンである。鎖状オレフィンはシス
型、トランス型どちらでも差し支えない。また、環状オ
レフィンはその環上にアルキル基等の置換基を有してい
てもよい。
【0012】前記鎖状オレフィンの具体例として、例え
ば1−ブテン、trans−2−ブテン、cis−2−
ブテン、イソブテン、1−ペンテン、2−ペンテン、3
−メチル−1−ブテン等のイソペンテン各異性体、1−
ヘキセン、2−ヘキセン、3−ヘキセン、4−メチル−
1−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン等のイソヘキ
セン各異性体、ネオヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘプ
テン、3−ヘプテン、4−メチル−1−ヘキセン等のイ
ソヘプテン各異性体、1−オクテン、2−オクテン、3
−オクテン、4−オクテン、イソオクテン各異性体、1
−ノネン、2−ノネン、イソノネン、1−デセン、2−
デセン、3−デセン、4−デセン、5−デセン、イソデ
セン各異性体、ウンデセン、ドデセン、トリデセン、テ
トラデセン、ヘキサデセン等を挙げることができる。
【0013】これらの中でも特に1−ブテン、tran
s−2−ブテン、cis−2−ブテン、1−ペンテン、
2−ペンテン、3−メチル−1−ブテン等のイソペンテ
ン各異性体、1−ヘキセン、2−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、4−メチル−2−ペンテン等のイソヘ
キセン各異性体、ネオヘキセン、1−ヘプテン、2−ヘ
プテン、1−オクテン、2−オクテン、1−ノネン、1
−デセン等が好ましい。
【0014】また、前記環状オレフィンの具体例とし
て、例えばシクロペンテン、メチルシクロペンテン各異
性体、シクロヘキセン、メチルシクロヘキセン各異性
体、シクロヘプテン、シクロオクテン等を挙げることが
できる。これらの中でもシクロペンテン及びシクロヘキ
センが好ましく、さらに好ましくはシクロペンテンを挙
げることができる。なお、これらオレフィンは一種単独
で使用しても、二種以上を混合物等として併用してもよ
い。また、前記反応原料は本発明の目的に支障のない範
囲で、例えば飽和炭化水素等の他の成分が含まれていて
もよい。
【0015】本発明においては、(A)パラジウム化合
物と(B)銅化合物及び/または鉄化合物とからなる触
媒を用いる。
【0016】前記(A)として用いられるパラジウム化
合物としては、金属成分としてパラジウムを含む化合物
であれば特に制限はない。具体的には例えば、硫酸パラ
ジウム等のパラジウム硫酸塩類、硝酸パラジウム等のパ
ラジウム硝酸塩類、炭酸パラジウム等のパラジウム炭酸
塩類、ヘテロポリ酸パラジウム塩、イソポリ酸パラジウ
ム塩等のパラジウムポリオキソアニオン塩類、塩化パラ
ジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム等のパラジ
ウムハロゲン化物などの各種パラジウム無機塩類、酢酸
パラジウム等のパラジウム有機酸塩類、水酸化パラジウ
ム、酸化パラジウムなど、あるいは上記各種の化合物の
アンミン錯体、アミン錯体、ハロゲノ錯体(例えばテト
ラクロロパラジウム酸や、これらのナトリウム塩、カリ
ウム塩類を含む)、シアノ錯体、有機パラジウム化合物
等の無機または有機錯体類を挙げることができる。この
中でも特に酢酸パラジウム、塩化パラジウム、テトラク
ロロナトリウム酸及びそのナトリウム塩、カリウム塩が
好ましい。
【0017】なお、これらパラジウム化合物は一種単独
で使用してもよいし、二種以上の混合物や複合化合物と
して併用してもよい。
【0018】また、この(A)は担体に担持して用いて
もよく、担体としては、炭素系担体、金属酸化物系担
体、複合金属酸化物系担体、金属リン酸塩系担体、有機
ポリマー担体等が挙げられ、(A)を担体に担持する方
法としては、含浸法、共沈法、物理的混合、金属微粒子
の吸着等、公知の金属担持触媒を調製する方法を用いる
ことができる。
【0019】また前記(B)として用いられる銅化合
物、鉄化合物としては金属成分として銅、鉄を含む化合
物であれば特に制限はない。具体的には例えば、塩化第
一銅、塩化第二銅、塩化第一鉄、塩化第二鉄等のハロゲ
ン化物、硫酸銅、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の硫酸塩
類、硝酸鉄、硝酸銅等の硝酸塩類、燐酸銅等の燐酸塩
類、炭酸銅等の炭酸塩類などの各種銅、鉄の無機酸塩、
酢酸銅、酢酸鉄等の銅、鉄の有機酸塩、水酸化銅、水酸
化鉄、酸化銅、酸化鉄など、あるいは上記各種の化合物
のアンミン錯体、アミン錯体、シアノ錯体等の錯体類を
挙げることができる。前記銅化合物、鉄化合物の1種ま
たは、2種以上が用いられるが、これらの中で特にハロ
ゲン化物が好適であり、更に好ましくは塩化第一銅、塩
化第二銅、塩化第一鉄、塩化第二鉄である。
【0020】この(B)も(A)と同様に担体に担持し
て用いてもよく、このとき(B)を担持することのでき
る担体や(B)を担体に担持する方法は先に(A)で述
べた担体や担持方法を同様に用いることができる。
【0021】本発明において、前記(A)の添加量はオ
レフィンに対して0.01〜20モル%、好ましくは
0.05〜10モル%、より好ましくは0.1〜5モル
%の範囲で選ばれる。
【0022】また(B)の添加量は(A)1モルに対し
て0.1〜100モル、好ましくは0.5〜50モル、
より好ましくは1〜20モルの範囲で、選ばれる。
【0023】なお、本発明において、これら触媒の濃度
は特に制限はないが、通常(A)は触媒溶液1リットル
当たり0.0001〜0.2モル、好ましくは0.00
05〜0.1モル、更に好ましくは0.001〜0.0
5モルとなるように調製される。
【0024】また、本発明において使用することのでき
るウレア化合物としては下記一般式(1)
【0025】
【化3】 (式中、R、Rは同一もしくは異なって、それぞれ
水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数5〜
8のシクロアルキル基を示し、またRは炭素数2〜5
のメチレン基を示す)で表されるような環状ウレア化合
物の中から選ばれる。
【0026】前述一般式(1)において、アルキル基と
しては、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチ
ル基、イソプロピル基、ペンチル基、ヘキシル基等が、
またシクロアルキル基としては、例えばシクロペンチル
基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオク
チル基等が挙げられる。
【0027】また前記一般式(1)に含まれる環状ウレ
ア化合物の具体例としては、1,3−ジメチル−2−イ
ミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジ
ノン、1,3−ジメチル−3,4,5,6−テトラヒド
ロ−2(1H)−ピリミジノン等が挙げられる。
【0028】本反応においてはこれらの中でも特に1,
3−ジメチル−2−イミダゾリジノンを好ましく用いる
ことができる。
【0029】なお、これらウレア化合物は一種を単独で
用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0030】本発明においてはウレア化合物に水を添加
し混合溶媒として用いるが、特に本発明においては水を
ウレア化合物に対して重量で0.1〜8%、好ましくは
0.5〜5%添加することを特徴とする。
【0031】なお、オレフィンと水の存在比は反応方
法、反応温度、触媒量及びオレフィンの種類等、反応の
諸条件により最適比が異なるため、一義的に規定するこ
とはできないが、例えば前記オレフィンのうちシクロペ
ンテンを用いて回分方式で反応を行う場合では、シクロ
ペンテン1モルに対して水を0.05〜3モルの範囲
で、好ましくは0.1〜2モルの範囲で存在するように
水の量を調節する。
【0032】また、パラジウムの析出や副生成物の生成
等の支障が反応に起こらない程度においては、触媒溶液
中に例えばメタノール、エタノール等の一価アルコー
ル、エチレングリコール、ポリエチレングリコール等の
多価アルコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセ
トアミド、N−メチルピロリドン等のアミド、テトラメ
チルウレア等の鎖状ウレア、ジオキサン、スルホラン、
並びに蟻酸、酢酸、プロピオン酸等の脂肪酸等の有機物
が存在しても差し支えない。
【0033】本発明において、反応は酸素含有ガス雰囲
気下で行なう。
【0034】本発明において使用することのできる酸素
含有ガスとしては、純酸素ガスや空気を用いることがで
きる。また反応に不活性なガス、例えば窒素、ヘリウ
ム、アルゴン、メタン、エタン等を混合した酸素ガスも
しくは空気であってもよい。
【0035】本発明において、反応は回分方式、半回分
方式、連続方式など、いずれの方法でも行うことがで
き、通常は、常圧または加圧回分方式、常圧または加圧
半回分方式、あるいは常圧または加圧の連続方式等を採
用することができる。またオレフィンと触媒水溶液との
接触は向流でも並流でもよく、触媒水溶液の流れ途中に
吹き込む等のいずれの方法でもよい。オレフィンと触媒
水溶液は両者密接に混合、分散して接触することが望ま
しく、反応装置として例えば攪拌機ないし振動機を有す
る反応容器、または流体を高速で通し得る反応管等が好
ましく用いられる。
【0036】本発明において反応温度は20〜200
℃、好ましくは30〜150℃で行われる。反応温度が
あまり低すぎると反応速度が遅くて実用的ではなく、一
方200℃を越えると副反応や溶媒の損失が増大する。
反応圧力については特に制限はないが、通常、常圧〜7
0kg/cmGの範囲で反応が行われる。このとき酸
素の分圧は常圧〜30kg/cmGの範囲である。
【0037】反応時間は、反応方法、反応温度、触媒や
オレフィンの種類及び添加量等によって異なり一義的に
規定することができないが、通常数分〜数時間の範囲で
行なうことができる。
【0038】本発明において、反応終了後の触媒水溶液
は蒸留、ストリッピング、抽出等の公知方法によりカル
ボニル化合物を分離し、再び触媒水溶液として循環使用
できる。また反応中、反応溶液を適宜抜き出して未反応
オレフィンやα,β−不飽和カルボニル化合物等の反応
生成物を分離しながら反応を行なうこともできる。
【0039】また反応後に、空気、酸素等により公知の
方法で酸化再生し、再び触媒溶液として循環使用するこ
ともできる。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明が下記の実施例のみに限定されるものでは
ないことはいうまでもない。
【0041】なお、実施例1〜3及び比較例1、2にお
けるα,β−不飽和カルボニル化合物及びカルボニル化
合物の収率は下式により算出した。 収率(%)=(A/B)×100 ここでA=α,β−不飽和カルボニル化合物(カルボニ
ル化合物)の生成量(mol) B=オレフィンの仕込量(mol) である。
【0042】反応生成物はガスクロマトグラフを用いて
分析を行い、質量分析によって同定した。
【0043】実施例1 酢酸パラジウム0.045g(0.20mmol)、塩
化第二銅0.403g(3.0mmol)、1,3−ジ
メチル−2−イミダゾリジノン10ml、水0.5ml
(ウレア化合物に対する水;4.7重量%)及びシクロ
ペンテン1.60g(23.5mmol)を磁気撹拌子
を備えた50mlオートクレーブにいれ、空気を5kg
/cmGまで圧入し、撹拌しながら50℃で6時間反
応させた。この反応において、反応中の圧力が一定とな
るように酸素を補給した。反応終了後、内容物を取り出
しガスクロマトグラフで反応生成物を分析した。その結
果、α,β−不飽和カルボニル化合物として2−シクロ
ペンテン−1−オン0.615g(7.50mmol)
を得た(収率;31.9%)。なおカルボニル化合物と
してシクロペンタノン0.273g(3.25mmo
l)も併せて得た(収率;13.8%)。
【0044】比較例1 実施例1において、1,3−ジメチル−2−イミダゾリ
ジノン10mlの代わりにN−メチルピロリドン10m
lを用いた以外は実施例1とまったく同様な操作を行っ
た。その結果、α,β−不飽和カルボニル化合物として
2−シクロペンテン−1−オン0.154g(1.87
mmol)を得た(収率;8.0%)。なおカルボニル
化合物としてシクロペンタノン0.395g(4.70
mmol)も併せて得た(収率;20.0%)。
【0045】比較例2 実施例1において、水0.5mlの代わりに水1.0m
l(ウレア化合物に対する水;9.5重量%)を用いた
以外は実施例1とまったく同様な操作を行った。その結
果、α,β−不飽和カルボニル化合物として2−シクロ
ペンテン−1−オン0.025g(0.30mmol)
を得た(収率;1.3%)。なおカルボニル化合物とし
てシクロペンタノン0.116g(1.38mmol)
も併せて得た(収率;5.9%)。
【0046】実施例2 実施例1において、水0.5mlの代わりに水0.1m
l(ウレア化合物に対する水;0.95重量%)を用い
た以外は実施例1とまったく同様な操作を行った。その
結果、α,β−不飽和カルボニル化合物として2−シク
ロペンテン−1−オン0.345g(4.20mmo
l)を得た(収率;17.9%)。なおカルボニル化合
物としてシクロペンタノン0.178g(2.12mm
ol)も併せて得た(収率;9.0%)。
【0047】実施例3 実施例2において、塩化第二銅の量を0.135g
(1.0mmol)とした以外は実施例2とまったく同
様な操作を行った。その結果、α,β−不飽和カルボニ
ル化合物として2−シクロペンテン−1−オン0.25
3g(3.08mmol)を得た(収率;13.1
%)。なおカルボニル化合物としてシクロペンタノン
0.133g(1.58mmol)も併せて得た(収
率;6.7%)。
【0048】実施例4 実施例1において、塩化第二銅の代わりに塩化第二鉄
0.487g(3.0mmol)を用いた以外は実施例
1とまったく同様の操作を行った。その結果、α,,β
−不飽和カルボニル化合物として2−シクロペンテン−
1−オン0.237g(2.89mmol)を得た(収
率;12.3%)。なおカルボニル化合物としてシクロ
ペンタノン0.377g(4.48mmol)も併せて
得た(収率;18.1%)。
【0049】
【発明の効果】本発明の製造法によれば高価な反応試薬
を消費することなく、環状オレフィンや鎖状オレフィン
等のオレフィンと酸素や空気等の酸素含有ガスとから対
応するα,β−不飽和カルボニル化合物を高い収率で製
造することができる。本発明のこれらの特徴は工業化に
際して大きな利益となる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オレフィンを酸化し、α,β−不飽和カル
    ボニル化合物を製造する方法において、(A)パラジウ
    ム化合物と(B)銅化合物及び/または鉄化合物とから
    なる触媒の存在下、下記一般式(1) 【化1】 (式中、R、Rは同一もしくは異なって、それぞれ
    水素原子、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数5〜
    8のシクロアルキル基を示し、またRは炭素数2〜5
    のメチレン基を示す)で表されるウレア化合物とウレア
    化合物に対し重量で0.1〜8%の水とからなる混合溶
    媒を用いることを特徴とするα,β−不飽和カルボニル
    化合物の製造方法。
  2. 【請求項2】オレフィンが環状オレフィンである請求項
    1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】環状オレフィンがシクロペンテンである請
    求項2に記載の製造方法。
JP18570892A 1992-06-22 1992-06-22 α,β−不飽和カルボニル化合物の製造方法 Pending JPH069481A (ja)

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