JP2009215345A - 熱硬化性有機無機ハイブリッド透明封止材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】メチル基およびフェニル基で修飾されたシロキサン重合体からなる主剤と硬化剤を混合し、プラスチック基板および金属電極からなる被着体表面に塗布し、加熱硬化させる有機無機ハイブリッド透明封止材。メチル基およびフェニル基で修飾されたシロキサン重合体からなる主剤に、有機金属化合物を硬化剤として添加し、フェニル基、アミノ基のいずれか一方または両方を含有するプライマーにより表面改質をした被着体に塗布後、300℃以下の温度で加熱硬化することにより、後工程および使用時の温度変化に伴う被着体からの剥離・クラックが発生しない透明封止材が得られる。
【選択図】 なし
Description
室温で主剤の原料アルコキシシランであるPhSi(OMe)33g、ジメチルジメトキシシラン(Me2Si(OMe)2)16gを70gのエタノールに溶解させた後、水135g、氷酢酸9mgを加えて混合した。混合溶液を開放系で100℃で3時間加熱撹拌し無色透明な粘性液体を得た。これをジエチルエーテルに溶解し、純水で酢酸を抽出した。ジエチルエーテルを留去し、無色透明な粘性液体(以下、主剤と呼ぶ)を得た。この主剤の平均分子量は400であった。
3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシランの酢酸イソブチル溶液を用いて、市販のプリント配線されたプラスチック基板表面をプライマー処理した。主剤に硬化剤としてジブチルスズジアセテートを10wt%添加し、この基板に塗布し、60℃で3時間、100℃で3時間、150℃で5時間、170℃で2分間、260℃で1分間加熱して封止サンプルを作製した。−40℃〜100℃での冷熱サイクル試験(JIS C 0025に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。さらに、40℃、90%RHで10日間保持後の封止サンプルに対して260℃で10秒間はんだ耐熱試験(JIS C 60068−2−20に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。
室温で主剤の原料アルコキシシランであるPhSi(OMe)36g、ジメチルジメトキシシラン(Me2Si(OMe)2)14gを40gのエタノールに溶解させた後、水135g、氷酢酸9mgを加えて混合した。混合溶液を密閉系で100℃で5時間加熱撹拌し無色透明な粘性液体を得た。これをジエチルエーテルに溶解し、純水で酢酸を抽出した。ジエチルエーテルを留去し、無色透明な粘性液体(以下、主剤と呼ぶ)を得た。この主剤の平均分子量は550であった。
3−アミノプロピルトリメトキシシランの酢酸イソブチル溶液を用いて、市販のフレキシブル基板表面をプライマー処理した。主剤に硬化剤としてビス(ラウロキシジブチルスズ)オキサイドを10wt%添加し、この基板に塗布し、60℃で3時間、100℃で3時間、150℃で5時間、170℃で2分間、260℃で1分間加熱して封止サンプルを作製した。−40℃〜100℃での冷熱サイクル試験(JIS C 0025に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。さらに、40℃、90%RHで10日間保持後の封止サンプルに対して260℃で10秒間はんだ耐熱試験(JIS C 60068−2−20に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。
室温で主剤の原料アルコキシシランであるPhSi(OMe)37g、ジメチルジメトキシシラン(Me2Si(OMe)2)14gを70gのエタノールに溶解させた後、水135g、氷酢酸9mgを加えて混合した。混合溶液を開放系で100℃で3時間加熱撹拌し無色透明な粘性液体を得た。これをジエチルエーテルに溶解し、純水で酢酸を抽出した。ジエチルエーテルを留去し、無色透明な粘性液体(以下、主剤と呼ぶ)を得た。この主剤の平均分子量は630であった。
3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシランのトルエン溶液を用いて、市販のフレキシブル基板表面をプライマー処理した。主剤に硬化剤としてアセチルアセトンアルミニウムを12wt%添加し、この基板に塗布し、60℃で3時間、100℃で3時間、150℃で5時間、170℃で2分間、260℃で1分間加熱して封止サンプルを作製した。−40℃〜100℃での冷熱サイクル試験(JIS C 0025に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。さらに、40℃、90%RHで10日間保持後の封止サンプルに対して260℃で10秒間はんだ耐熱試験(JIS C 60068−2−20に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。
室温で主剤の原料アルコキシシランであるPhSi(OMe)39g、ジメチルジメトキシシラン(Me2Si(OMe)2)13gを70gのエタノールに溶解させた後、水135g、氷酢酸9mgを加えて混合した。混合溶液を開放系で100℃で3時間加熱撹拌し無色透明な粘性液体を得た。これをジエチルエーテルに溶解し、純水で酢酸を抽出した。ジエチルエーテルを留去し、無色透明な粘性液体(以下、主剤と呼ぶ)を得た。この主剤の平均分子量は700であった。
N−2,(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシランのトルエン溶液を用いて、市販のプリント配線されたプラスチック基板表面をプライマー処理した。主剤に硬化剤としてビス(アセトキシジブチルスズ)オキサイドを10wt%添加し、この基板に塗布し、60℃で3時間、100℃で3時間、150℃で5時間、170℃で2分間、260℃で1分間加熱して封止サンプルを作製した。−40℃〜100℃での冷熱サイクル試験(JIS C 0025に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。さらに、40℃、90%RHで10日間保持後の封止サンプルに対して260℃で10秒間はんだ耐熱試験(JIS C 60068−2−20に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。
室温で主剤の原料アルコキシシランであるPhSi(OMe)32g、ジメチルジメトキシシラン(Me2Si(OMe)2)17gを70gのエタノールに溶解させた後、水135g、氷酢酸9mgを加えて混合した。混合溶液を開放系で100℃で3時間加熱撹拌し無色透明な粘性液体を得た。これをジエチルエーテルに溶解し、純水で酢酸を抽出した。ジエチルエーテルを留去し、無色透明な粘性液体(以下、主剤と呼ぶ)を得た。この主剤の平均分子量は320であった。
p−[N−(2−アミノエチル)アミノメチル]フェネチルトリメトキシシランの酢酸イソブチル溶液を用いて、市販のフレキシブル基板表面をプライマー処理した。主剤に硬化剤としてチタンテトラ(アセチルアセトナート)を10wt%添加し、この基板に塗布し、60℃で3時間、100℃で3時間、150℃で5時間、170℃で2分間、260℃で1分間加熱して封止サンプルを作製した。−40℃〜100℃での冷熱サイクル試験(JIS C 0025に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。さらに、40℃、90%RHで10日間保持後の封止サンプルに対して260℃で10秒間はんだ耐熱試験(JIS C 60068−2−20に準拠)を行ったところ、剥離やクラックは発生せず良好な密着性を示した。
市販のフレキシブル基板表面を3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシランのトルエン溶液でプライマー処理した。封止・接着用に市販されているシリコーン樹脂を用いてこの基板に塗布し、封止サンプルを作製した。この封止サンプルを用いて−40℃〜100℃での冷熱サイクル試験、および、40℃、90%RHで10日間保持した後に260℃で10秒間はんだ耐熱試験を行ったところ、剥離およびクラックが全数にわたって発生した。
市販のプリント配線されたプラスチック基板表面を3−(N−フェニル)アミノプロピルトリメトキシシランの酢酸イソブチル溶液でプライマー処理した。封止・接着用に市販されているエポキシ樹脂を用いてこの基板に塗布し、封止サンプルを作製した。この封止サンプルを用いて−40℃〜100℃での冷熱サイクル試験、および、40℃、90%RHで10日間保持した後に260℃で10秒間はんだ耐熱試験を行ったところ、剥離およびクラックが全数にわたって発生した。
市販のプリント配線されたプラスチック基板表面を3−アミノプロピルトリメトキシシランの酢酸イソブチル溶液でプライマー処理した。封止・接着用に市販されているウレタン樹脂を用いてこの基板に塗布し、封止サンプルを作製した。この封止サンプルを40℃、90%RHで10日間保持したところ、剥離が発生した。さらにこのサンプルを用いて260℃で10秒間はんだ耐熱試験を行ったところ、剥離およびクラックが全数にわたって発生した。
Claims (10)
- メチル基およびフェニル基で修飾されたシロキサン重合体からなる主剤と硬化剤を混合し、プラスチック基板および金属電極からなる被着体表面に塗布し、加熱硬化させる有機無機ハイブリッド透明封止材。
- 主剤の平均分子量が2000以下であることを特徴とする請求項1に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- Sn系、Ti系、Al系、Zn系、Zr系、Bi系、Fe系、Co系、Mn系、P系、Ni系の有機金属化合物のうち少なくとも1種類以上を硬化剤として主剤に添加することを特徴とする請求項1または2に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- 硬化剤の添加量が50wt%以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項にに記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- 300℃以下の温度で加熱することにより硬化することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- 硬化後に被着体に対して良好な密着性を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- ジメチルユニット(珪素原子にメチル基が2つ結合したユニット)を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- モノフェニルユニット(珪素原子にフェニル基が1つ結合したユニット)を有することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- モノフェニルユニットの数に対してジメチルユニットの数が3倍以上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
- フェニル基、アミノ基のいずれか一方または両方を含有するプライマー溶液を用いて、被着体の表面にプライマー処理を施すことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の有機無機ハイブリッド透明封止材。
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