JP2009209657A - 覆工用型枠フレーム及び覆工用型枠の構築方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】トンネルTの内壁面を覆工するときに用いられる覆工用型枠フレーム10であって、トンネルTの底面に設置されるベース部材11と、トンネルTの両側の内壁面に沿ってそれぞれ配置される二体の側部フレーム12,12と、各側部フレーム12,12の間で、各側部フレーム12,12を支持しており、トンネルTの軸方向に向けて傾動可能な状態で、ベース部材11上に取り付けられる支持フレーム13と、トンネルTの頂部の内壁面に沿って形成され、両端部が各側部フレーム12,12に取り付けられる頂部フレーム14と、を備えていることを特徴としている。
【選択図】図5
Description
そこで、覆工用型枠をトンネル内で組み付けることが望ましいが、トンネルの内壁面と型枠部材との間隔は小さく設定されており、トンネルの内壁面と型枠部材との間にクレーンの吊り具を配置することができないため、クレーン等の揚重機を用いて型枠部材を所定の高さに吊り上げることが困難である。したがって、型枠部材を多数に分割し、トンネル内に仮設した足場を利用して、各型枠部材を所定の高さまで引き上げて、各型枠部材を順次に組み付けているが、高所作業が多くなるため、作業を慎重に行う必要がある。
本発明の覆工用型枠の構築方法によれば、揚重機を用いて覆工用型枠フレームをトンネル内で簡単に組み付けることができるため、作業効率を向上させることができるとともに、作業の安全性を向上させることができる。
本実施形態では、トンネルの内壁面にコンクリート材を覆工するときに用いられる覆工用型枠に、本発明の覆工用型枠フレームを用いた構成について説明する。
なお、以下の説明では、図6に示すトンネルTの右側(切羽面側)を前方とし、トンネルTの左側(抗口側)を後方とする。
また、ベース部材11の下面には複数のジャッキJ,Jが取り付けられている。ベース部材11をトンネルT内の所定位置に固定する場合には、各ジャッキJ,Jを伸長させて底面に当接させ、各ジャッキJ,Jによって本体部11aを持ち上げることで、車輪WをレールRから離間させる。
ベース部材11と脚部13bとはヒンジ構造15で連結されており、図1(b)及び(c)に示すように、ベース部材11の本体部11aの上面には、幅方向に所定間隔を離して二体の支持ブラケット15a,15aが立設され、脚部13bの下端部の後面には連結ブラケット15bが突設されている。
各支持ブラケット15a,15a及び連結ブラケット15bは板状の部材であり、各支持ブラケット15a,15aの間に連結ブラケット15bが配置されている。各支持ブラケット15a,15a及び連結ブラケット15bには幅方向に貫通した孔部が形成されており、各支持ブラケット15a,15a及び連結ブラケット15bの各孔部の中心位置が一致している。
このようなヒンジ構造15によって、各脚部13b,13bはベース部材11の本体部11aに対して、トンネルTの軸方向(前後方向)に向けて傾動可能となっている(図3参照)。
この頂部フレーム14は、後記するように、立ち上げられた状態の各側部フレーム12,12の上端部に取り付けられるため、その作業性を考慮して小型かつ軽量であることが望ましく、例えば、トンネルTの幅員方向の長さを1m程度にすることが望ましい。
本実施形態の覆工用型枠1の構築方法は、支持フレーム13及び各側部フレーム12,12を倒した状態でベース部材11に取り付ける第一工程(図2参照)と、クレーンCによって支持フレーム13及び各側部フレーム12,12を傾動させて、各側部フレーム12,12をトンネルTの内壁面に沿って配置する第二工程(図1(a)参照)と、各側部フレーム12,12の間に頂部フレーム14を取り付けて、覆工用型枠フレーム10を構築する第三工程(図5参照)と、覆工用型枠フレーム10の外周面に型枠部材20を取り付ける第四工程(図5参照)と、を含むものである。
第一工程では、図2に示すように、レールR上でベース部材11を走行させて、ベース部材11をトンネルT内の施工位置まで移動させる。そして、施工位置でベース部材11のジャッキJを伸長させて、本体部11aの車輪WをレールRから離間させることで、ベース部材11をトンネルT内の施工位置に固定する。
第一工程では、支持フレーム13を後方側に倒した状態でベース部材11に取り付けており、この状態で支持フレーム13に各側部フレーム12,12を取り付けることで、各側部フレーム12,12も後方側に倒された状態でベース部材11上に配置される。なお、支持フレーム13をベース部材11に取り付ける前に、支持フレーム13に各側部フレーム12,12を取り付けてもよい。
第二工程では、図3に示すように、トンネルT内において、ベース部材11の後方となる位置にクレーンCを設置し、このクレーンCのアームC1をベース部材11の上方に配置し、アームC1の先端から吊り下げられた吊り具C2を支持フレーム13の吊り金具13dに取り付ける。
そして、クレーンCの巻き上げ機を駆動させて吊り具C2を引き上げることで、ヒンジ構造15を支点として支持フレーム13を前方に向けて傾動させて立ち上げる。これにより、支持フレーム13に支持されている各側部フレーム12,12も前方に向けて傾動して立ち上げられ、図1(a)に示すように、各側部フレーム12,12がトンネルTの左右両側の内壁面に沿って配置される。
第三工程では、図5に示すように、頂部フレーム14の両端部を各側部フレーム12,12の上端部に取り付ける。このとき、頂部フレーム14を各側部フレーム12,12の上端部の高さまで搬送することになるが、頂部フレーム14は長さが1m程度の部材であり、小型かつ軽量であるため、頂部フレーム14の取り付け作業を簡単かつ安全に行うことができる。
このように、各側部フレーム12,12に頂部フレーム14及び下部フレーム16,16を取り付けることで、トンネルTの内壁面に沿ってフレーム体が構築される。
まず、第四工程の前に、図6に示すように、ベース部材11の本体部11aの上面に設けられた他の三体の支持ブラケット15a・・・に、前記した第一工程から第三工程と同様にして、前側から順に支持フレーム13を取り付け、支持フレーム13に支持された各側部フレーム12,12に頂部フレーム14及び下部フレーム16,16を取り付けて、覆工用型枠フレーム10を構築する(図1(a)参照)。
型枠部材20は板状の部材であり、図5に示すように、トンネルTの内壁面に沿うように、複数の型枠部材20・・・を覆工用型枠フレーム10の外周面に取り付けることで、トンネルTの内壁面と各型枠部材20・・・との間にコンクリート材を充填する空間が形成される。
なお、ベース部材11に設けられた四体の支持ブラケット15a・・・にそれぞれ支持フレーム13及び各側部フレーム12,12を取り付け、それぞれの支持フレーム13及び各側部フレーム12,12を倒した状態で、ベース部材11をトンネルT内で移動させてもよい。
10 覆工用型枠フレーム
11 ベース部材
12 側部フレーム
13 支持フレーム
14 頂部フレーム
15 ヒンジ構造
20 型枠部材
C クレーン
C2 吊り具
T トンネル
Claims (2)
- トンネルの内壁面を覆工するときに用いられる覆工用型枠フレームであって、
前記トンネルの底面に設置されるベース部材と、
前記トンネルの両側の内壁面に沿ってそれぞれ配置される二体の側部フレームと、
前記各側部フレームの間で、前記各側部フレームを支持しており、前記トンネルの軸方向に向けて傾動可能な状態で、前記ベース部材上に取り付けられる支持フレームと、
前記トンネルの頂部の内壁面に沿って形成され、両端部が前記各側部フレームに取り付けられる頂部フレームと、を備えていることを特徴とする覆工用型枠フレーム。 - 請求項1に記載の覆工用型枠フレームを用いた覆工用型枠の構築方法であって、
前記支持フレーム及び前記各側部フレームを倒した状態で、前記トンネル内に設置された前記ベース部材に取り付ける第一工程と、
前記トンネル内に設置したクレーンの吊り具を前記支持フレームに取り付け、前記吊り具を引き上げることで、前記支持フレーム及び前記各側部フレームを傾動させて、前記各側部フレームを前記トンネルの両側の内壁面に沿って配置する第二工程と、
前記各側部フレームの間に前記頂部フレームを取り付けて、前記覆工用型枠フレームを構築する第三工程と、
前記覆工用型枠フレームの外周面に板状の型枠部材を取り付ける第四工程と、
を含むことを特徴とする覆工用型枠の構築方法。
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