JP2009280367A - タワークレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】クライミング装置をコンパクトにまとめてクレーンマストの形状に限定されることなく、軽量化できて合理的に機能するクライミング手段を備えたタワークレーンを提供する。
【解決手段】直立するマスト3と、このマスト3の上部に外嵌支持されクレーン本体を支持する外マスト20とを有し、前記外マスト20には、クライミングシリンダ12と、マスト3に対し嵌脱可能な上部係止ピンと、クライミングシリンダ12の伸縮動作時にマスト3に反力をとって昇降案内する昇降支持体13とが一側面に沿って配置されており、クライミングシリンダ12は、基端部が外マスト20上部に取付けられ、昇降支持体13は、下部にクライミングシリンダ12の可動端が連結されて、外マスト20に付設されるガイドローラに案内されて昇降自在に支持され、下部に下部係止ピン16aがマスト3に対し嵌脱可能に設けられている。
【選択図】図2

Description

本発明は、クライミング装置を備えたタワークレーンに関するものである。
従来、主に建設工事において使用されているタワークレーンとしては、建造物の構築作業に際して、工事の進捗に合わせて揚程を順次高める必要があることから、旋回フレームとそれに支持されるジブ支持フレームや巻上げ機など、更にはジブを備えるクレーン部を、所要の高さ位置までマストを継ぎ足して上昇させる形式のものが多く採用されている。このクレーン部を上昇させる操作(一般に「クライミング」と呼ばれている。)については、既に多くの技術が開示され、実用に供されている。
クレーン部(クレーン本体)のクライミング操作には、油圧シリンダを用いる方式が汎用されている。このクライミング操作を行うクライミング装置においては、例えば特許文献1または特許文献2によって知られるように、クレーン部を搭載してマストに被嵌されて案内支持される外マストと、同じくマストに外嵌されて昇降時にそのマストに反力をとるように取り付けられる下部支持体とに跨るようにしてクライミング用の油圧シリンダが設けられている。そして、外マストに付設された踊り場に油圧制御装置が設置され、この油圧制御装置に組み込まれた油圧ポンプから前記クライミング用の油圧シリンダに圧油が供給されるようにされ、この油圧シリンダの伸縮操作と、外マストと下部支持体とに設けられてマストの支持孔に交互に抜き差しするクレーン本体支持用の係止ピン(カンヌキ)を嵌脱する操作とで、マストに反力をとってクレーン本体のクライミング操作がなされるようになっている。
このような従来のクライミング機能を備えるタワークレーンにあっては、マストに対してクレーン本体を支持するために、いわゆる外マストがクレーン本体を支持する外マストと下部支持体とに上下二分割して構成され、それぞれをマストに沿って安定姿勢で移動できるようにする必要があるため、構造が複雑になる。そして、このような構成では、クライミング作業時に外マストと下部支持体とに離れることから作業性が悪くなるので、これを改善する手段として、外マストと下部支持体とを一体構造にし、クライミング用の油圧シリンダで昇降操作が行えるように構成されたものが特許文献3において、またその改良構造のものが特許文献4においてそれぞれ提案されている。
前記特許文献3に記載のクライミング装置は、クライミング時の反力をマスト側に受支させるための係止ピン孔に代えて所定のピッチで係止片(受止め部材)を配設したガイドレールがマスト側面に沿って設けられ、この係止片に対して外マスト側に設けられた上下各係止ピンが交互に係合されてマストに反力をとり、油圧シリンダの伸縮で昇降移動するようにされている。
また、前記特許文献4に記載のクライミング装置は、クライミング用シリンダとマストに設けられた保持孔に対して嵌脱自在な上下一対の係止ピンとを含むクライミング装置が付設され、クライミング用シリンダのロッド端に付設されるスライダに下部係止ピンがマストの係止孔に向かって嵌脱自在に付され、クライミング用シリンダの作動時に前記スライダが外マストの外面に設けられる一対のガイドレールに沿って摺動自在に案内される構成のものである。
特許第2643663号公報 特公昭63−32715号公報 実公平4−50306号公報 実用新案登録第3135550号公報
しかしながら、特許文献3によるクライミング装置では、マスト側面に所定のピッチで係止片(受止め部材)を配設したガイドレールが設けられ、この係止片に対して外マスト側に設けた上下各係止ピンを交互に係合させて油圧シリンダの伸縮で昇降させるものであるから、マストの形状が特殊な構造となり、一般のクレーンマストとの互換性を有しない。しかも、このクライミング装置は、クライミング用の油圧シリンダを伸縮操作する際に円滑性を得るため、そのピストンロッド先端にガイドローラ付きのスライダを付設し、外マストに一対のガイドレールを所要間隔で平行配設し、このガイドレールに沿わせて前記スライダを案内させる構造になっているが、クライミング時にどうしてもガイドローラに変則的な負荷が作用して大きな抵抗になることから、動作の円滑性に欠けるといった問題点がある。
また、特許文献4に開示されるクライミングクレーンでは、外マストが円筒形にされて、その外側面に付設されるクライミング用シリンダのロッド下端に取付くスライダが、外マストの外側面に沿設されるガイドレールに沿って摺動するようにされ、そのスライダの両側にガイド部が張出して設けられて前記ガイドレールによって安定姿勢で案内される構造であるが、クライミング時には外マスト全体でマストに対しての安定姿勢を保たないと、クライミング用シリンダが過負荷になり、大きな能力のものが必要となる。また、外マストが円筒形のマストに特定され、しかも安定性を確保する関係から、寸法的に大きなものとなり、全体重量が過大となってコストアップになるという問題点がある。
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、クライミング装置をコンパクトにまとめてクレーンマストの形状に限定されることなく、軽量化できて合理的に機能するクライミング手段を備えたタワークレーンを提供することを目的とするものである。
前述された目的を達成するために、本発明のタワークレーンは、
油圧シリンダを用いてクレーン部を昇降させるクライミング装置を備えるタワークレーンにおいて、
直立するマストと、このマストの上部に外嵌支持されクレーン部を支持する外マストとを有し、前記外マストには、クライミングシリンダと、マストに対し嵌脱可能な上部係止ピンと、クライミングシリンダの伸縮動作時にマストに反力をとって昇降案内する昇降支持体とが一側面に沿って配置されており、前記クライミングシリンダは、基端部が外マスト上部に取付けられ、前記昇降支持体は、下部に前記クライミングシリンダの可動端が連結されて、外マストに付設されるガイドローラに案内されて昇降自在に支持され、下部に下部係止ピンがマストに対し嵌脱可能に設けられていることを特徴とするものである。
前記発明において、前記外マストは枠組み構造に形成され、その一側面の中心縦軸線に沿って前記クライミングシリンダと前記昇降支持体とが組み込まれ、その昇降支持体がクライミングシリンダの作動時に前記ガイドローラにより上下方向に移動可能に設けられているのがよい。
また、前記昇降支持体は、所要の間隔で一対の縦部材が上下方向に平行に配されて下部で連結部材により一体に連結され、前記連結部材上に下部係止ピンを支持する支持部とクライミングシリンダの可動部を連結するブラケットが設けられているのがよい。
また、前記昇降支持体は、その両縦部材の外側部が昇降案内レールを形成している構成であるのがよい。また、この昇降支持体の両縦部材の上部内側には、前記クライミングシリンダを仮保持できる一対の仮保持部材が設けられているのがよい。
前記発明において、外マストのクライミングシリンダ組込み面の下部には、前記昇降支持体を左右から保持して上下方向に案内するガイドローラ対が設けられているのがよい。
本発明によれば、クレーン部を盛り変えて揚程を変更できるようにするクライミング機能が、クレーン部を支持する外マスト内に合理的に昇降支持体を組み込んで、単一の外マストにより行えるように構成され、特殊構造のマストを用いることなく設置使用できる。したがって、タワークレーンとして汎用性が高められ、構造が簡単に形成されているので、コストダウンを図ることができるという効果を奏する。
また、外マストは、その内部でクライミング時マストへの反力を受止める昇降支持体が外マスト内に組み込まれているが、通常時実質的にその負荷を受けないでマストに支持される構成であるから、自重量を低減することができ、軽量化を図ることができるという利点がある。
次に、本発明によるタワークレーンの具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には本発明の一実施形態に係るタワークレーンの全体概要図が、図2には同タワークレーンの要部の概要斜視図が、図3には同タワークレーン要部の正面図が、図4には図3の右側面図が、図5には図3のA−A視図が、図6には図4のB−B視図が、図7にはクライミング機構を表わす正面図(a)、右側面図(b)および正面図におけるC−C視図(c)が、図8には図3のD−D視図が、それぞれ示されている。
この実施形態のタワークレーン1は、脚部を四方に張出してなる支持ベース2の上面中央に支持されて所要高さ寸法に複数のマストセグメント3aを継足して直立するマスト3と、このマスト3の上部に外嵌支持されるクライミング機構10を備えた外マスト20と、この外マスト20の頂部に旋回輪8を介して支持されるクレーン本体40とで構成されている。
前記マスト3は、支持ベース2の中央上面の取付座に四方からステー4によって支持されて基部マストセグメント3a′が立設され、この基部マストセグメント3a′から上に、所定の長さ寸法のマストセグメント3aが順次ボルト締結されて所要高さに継足されて構成されている。マスト3を構成するマストセグメント3aには、上下方向に所定の間隔でクレーン本体40のクライミング操作を行うための複数の保持孔5が設けられている。また、この実施形態では、円筒形のマスト3の周側面に外マスト20のクライミング時におけるガイドレール6(図2〜図6参照)が複数個所で軸方向に付設されている。なお、図1においては、前記ガイドレール6は図示省略されている。
前記外マスト20は、前記マスト3の頂部に後述する支持手段によって支持され、上頂面に旋回輪フレーム7が取付けられてなり、その旋回輪フレーム7上に旋回輪8を介してクレーン本体40が支持され、所要高さ寸法で枠組み構造の四面体に形成されている。この外マスト20は、上部横枠部材21と下部横枠部材22とが、四方に配された四本の縦部材23によって所要の間隔をとって連結され、各外側面にてそれぞれ一対の斜材により接続されて角枠構造に形成されており、この外マスト20の一側面中央内側にクライミング機構10が組み込まれている。なお、前記旋回輪フレーム7は、上部横枠部材21の各コーナ上面に突出して形成される支持座24上に取付けられ、この旋回輪フレーム7に旋回輪8が付設されて上部にクレーン本体40の旋回フレーム41を支持するようにされている。
前記外マスト20の枠組み四隅の内側における上下位置には、それぞれ求心方向に取付くブラケット25a,25bによってV形溝を備えたガイドローラ25がそれぞれ付設され、これらガイドローラ25が前記マスト3の外周に配設されている山型をしたガイドレール6とそれぞれ係合するようにされて、この外マスト20軸心がマスト3の軸心と合致してクライミングが可能とされている。
前記クライミング機構10は、外マスト20の上部横枠部材21に付設される上部係止ピン操作手段11と、その上部横枠部材21の下面に取付くブラケット21bに基端を支持されて垂設されるクライミングシリンダ12と、このクライミングシリンダ12のピストンロッド12a(可動部)に連結されてそのピストンロッド12aの伸縮時に案内支持される昇降支持体13と、この昇降支持体13をマスト3の軸線に沿って昇降案内する昇降支持体の案内手段15とで構成されている。なお、前記昇降支持体13には下部係止ピン操作手段16が設けられている。
前記上部係止ピン操作手段11においては、図7で示されるように、上部係止ピン11aが、クライミング機構10が配置される外マスト20側面の上部横枠部材21の中央位置で、マスト軸心線に直交する向きで貫設された支持ボス孔21aに摺動自在に支持され、挿入時にはマスト3に設けられた保持孔5に先端部が挿入されて外マスト20に掛かる負荷がマスト3で支持される。この上部係止ピン11aは、上部横枠部材21前側面に設けられたブラケット21cにて基部を枢支されるベルクランク形リンク11bと後端部で連結され、そのベルクランク形リンク11bを小型油圧シリンダ11dにて操作することにより前記マスト3の保持孔5に対して嵌脱できるようにされている。
前記昇降支持体13は、全長が外マスト20の高さ寸法よりも短い長さで一対の縦部材13a,13aが所要間隔で上下方向に配列され、この一対の縦部材13a,13aの下部を横繋ぎ部材13bによって一定に連結され、その横繋ぎ部材13bの中央部に取付く下部係止ピン支持ボス13c上にクライミングシリンダ12との連結用ブラケット14が付設されて一体の独立構造に形成されている。
前記昇降支持体13の横繋ぎ部材13bには下部係止ピン操作手段16が付設されている。この下部係止ピン操作手段16は、下部係止ピン支持ボス13cにマスト軸心線に直交する向きで貫設された下部係止ピン挿通孔13c′に摺動自在に挿入される下部係止ピン16aと、この下部係止ピン16aを前記マスト3の保持孔5に嵌脱操作する下部係止ピン操作リンク16cと、この下部係止ピン操作リンク16cを操作する操作シリンダ16dとで構成されている。前記下部係止ピン16aは、その後端16bが前記横繋ぎ部材13bから前方に突出して設けられた取付アーム16eの先端で基端を枢支される操作リンク16cと連結されており、その操作リンク16cの中間位置を前記操作シリンダ16dと連結して起伏操作することにより、前記マスト3の保持孔5に対して下部係止ピン16aが嵌脱できるようにされている。
このようにされる昇降支持体13は、前記一対の縦部材13a,13aがこの実施形態では角筒状に形成されており、その外周側部が前記外マスト20に設けられた案内手段15によって昇降自在に案内される。
この案内手段15は、図3,図5および図7で示されるように、前記外マスト20の下部横枠部材22の中央位置から左右に所要の間隔を隔て直交して配設される一対の支持部材26,26に、上下所要間隔を隔てて鍔付きのガイドローラ15a,15aが二対回転自在に付設されて構成され、これらガイドローラ15a,15aが前記昇降支持体13の縦部材13a,13aにおける外側角部に前後方向から挟むように当接し、これらガイドローラ15a,15aによってその昇降支持体13を垂直に昇降案内するようになされている。また、図8に示すように、外マスト20の前記昇降支持体13の配置側下部には、支持部材36によってガイドローラ37が支持配設され、それらガイドローラ37を前記マスト3付設のガイドレール6の両側面に当接させて外マストの軸心を正常に保たせるようにされている。
このように構成される昇降支持体13には、その横繋ぎ部材13bの上部に取付く連結用ブラケット14にクライミングシリンダ12のピストンロッド12a端がピン連結され、クライミングシリンダ12の伸長・収縮動作により外マスト20の内側で昇降作動できるようにされている。
一方、前記外マスト20における前記クライミング機構10の配設面と反対位置には、その上部横繋ぎ部材21と下部横繋ぎ部材22との中央位置間を縦部材27で接続し、その縦部材27の中間位置に補助支持係止ピン28を支持するボスがマスト3中心に向かって直交して設けてある。そして、この補助支持係止ピン28の支持ボス27aに設けられた支持孔には、補助支持係止ピン28が摺動自在に挿入され、後端部に連結された操作レバー28bによってマスト3に設けられた保持孔5′に対してその補助支持係止ピン28の先端部が嵌脱可能にされている。なお、この補助支持係止ピン28の付設位置は、外マスト20がマスト3に設けられたクライミング機構10による係止操作用の保持孔5にて上部係止ピン11aおよび下部係止ピン16aが係合して支持された状態で他方に設けられている保持孔5′と係合するように対応して設けられる。
また、前記外マスト20の下部位置には、前記クライミング機構10の配置面を除く下部横繋ぎ部材22の三方から、それぞれブラケット29が垂下付設され、このブラケット29にはそれぞれ横向きに手動ジャッキ30が内側に向けて作動するように取付けられている。この手動ジャッキ30は、ねじ式のジャッキで、スクリュー軸先端の受け座がマスト3に付設されるガイドレール6(実施形態においては、山型鋼がフランジ端をマスト外面に溶接されて取付けられている。)の側面に当接して反力を受けるように設けられている。
なお、前記外マスト20には上部と下部との外周に沿ってクライミング作業用足場32,32′が付設されている。そして、上部足場32には油圧ユニット33が搭載され、クライミングシリンダ12および上部係止ピン操作手段11の油圧シリンダ11dと下部係止ピン操作手段16の油圧シリンダ16dの操作が行えるようになっている。また、前記昇降支持体13の下端部には下部係止ピン16aの嵌脱操作が行えるように補助足場34が外側に付設されており、当該補助足場34は外マスト20の下部足場32′と切り離されている。
前記クレーン本体40は、図1に示されるように、外マスト20の頂部に旋回輪を介して支持される旋回フレーム41と、この旋回フレーム41上に立設されるジブ支持フレーム42(ガントリー)と、基端部を旋回フレーム41上に枢着されて前方に伸びるジブ43と、このジブ43を起伏させる起伏ロープ44の駆動用起伏機45と、吊りロープ46操作用の巻上機47とを備えている。
このように構成される本実施形態のタワークレーン1は、マスト3の頂部に位置するクレーン本体40が、単一構造の外マスト20によって支持される構造になっているので、軽量化を図ることができる。そして、クレーン本体40を揚重作業の進捗に応じて作業揚程を高めるために上昇(クライミング)させるには、クレーン本体40搭載の起伏機45と巻上機47を駆動してマストセグメント3aを既設のマスト3頂部に吊り込んで接続し、その後にクライミング機構10を作動操作して外マスト20を介してクレーン本体40を上昇させる。
このクライミング作業は、まず、上部係止ピン11aを上部係止ピン操作手段11の油圧シリンダ11dを作動させてベルクランク形リンク11bのシリンダロッドとの連結側を引き戻すと、そのベルクランク形リンク11bの他端部に連結される上部係止ピン11aが引き出され、マスト3の保持孔5と上部係止ピン11a先端部との係合が断たれる。その後に補助係止ピン28を付属の操作レバー28bによって引き出し、前記上部係止ピン11aとは反対側でマスト3の保持孔5′との係合を断つ。次いで、クライミングシリンダ12を作動させ、ピストンロッド12aを押し出す方向に1ストローク分前進作動させる。すると、このピストンロッド12a端にブラケット14を介して連結される昇降支持体13は、組み込まれている下部係止ピン16aがマスト3の下方位置にある保持孔5に係合しているので、この下部係止ピン16aに反力をとって外マスト20がマスト3に沿って迫り上げられる(図3および図4に二点鎖線で表わされるように、昇降支持体13がクライミングシリンダ12の1ストロークP分マスト3側に残って外マスト20が上昇する)。
この際、外マスト20と昇降支持体13とは、クライミングシリンダ12によって相互に連結され、かつその昇降支持体13の両縦部材13a,13aが外マスト20に付設されている案内手段15のガイドローラ15a,15aによって上下方向に案内される構造にされているから、前記下部係止ピン16aによってマスト3に沿って保持されている昇降支持体13によりクライミングシリンダ12が安定姿勢で伸長し、同時に外マスト20の内側四隅に付設されるガイドローラ25がガイドレール6に案内され、正しい姿勢を保って外マスト20が持ち上げられる。
こうして、クライミングシリンダの1ストローク分外マスト20を介してクレーン本体40が迫り上げられると、上部係止ピン11aをマスト3の対応する位置の保持孔5に挿入係合させる。次いで、下部係止ピン操作手段16の操作シリンダ16dを作動させて操作リンク16cにより下部係止ピン16aをマスト3の保持孔5から引き出して係合を断つ。こうして下部係止ピン16aがフリーになると、昇降支持体13は負荷が除かれてフリーになるので、クライミングシリンダ12を逆作動させてピストンロッド12aを収縮させると、この昇降支持体13が外マスト20に付設の案内手段15によって垂直姿勢を保って上昇する。そこで、下部係止ピン16aを操作して再びマスト3の対応位置の保持孔5に挿入させて昇降支持体13をマスト3に保持させる。
以後、前記要領でクライミングシリンダ12の1ストロークに合わせて上部係止ピン11aと下部係止ピン16aとをマスト3の保持孔5に順次下方から上方へ交互に嵌脱する操作を繰り返し、また、マストセグメント3aを継足して外マスト20を所要高さ位置までクライミングさせる。なお、所要位置までクレーン本体40をクライミングさせた後には、補助係止ピン28を当該位置のマスト3の保持孔5′に係合させて外マスト20をマスト3に対して確実に保持させる。また、前記クライミング操作時には、外マスト20に付属する前記手動ジャッキ30は、いずれも固定を解いて上昇移動を妨げないようにする。そして、クライミング終了後には、その手動ジャッキ30を作動操作してマスト軸心に外マスト20の軸心が合致するように設定しておく。こうすることで、円筒形のマスト3にあって、外形寸法上での狂いがあっても無理なく調心することができ、また、ガイドレール6に対して手動ジャッキ30でもって回転方向の変位を阻止することができるので、クレーン本体40が運転時に安定して旋回運動することができる。
また、前記実施形態では、昇降支持体13の上部には、図7(c)で示されるように、この昇降支持体13と外マスト20の上部横枠部材21とを連結するクライミングシリンダ12の上部(基端部)を保持する一対の保持部片48が両縦部材13a,13aの内側に相対向して取付けられ、クライミング機構10の解体組立時にクライミングシリンダが昇降支持体13とともに取扱い容易なように構成されている。なお、前記保持部片48は、シリンダを側面で抱えるように形成され、縦部材13に対して取付片49を介し着脱可能にされている。こうすることによって上部横枠部材21から外したときに転倒するのを防止することができる。
本発明においては、付設したクライミング機構10におけるクライミングシリンダ12とマスト3に反力をとるための昇降支持体13とが、同軸線上に配置して設けたことにより、そのクライミングシリンダ12の推力を有効に作用させることができる利点がある。
以上の説明においては、マストに円筒形のものを用いたタワークレーンについて説明したが、マストとしては角形断面形状の枠組み構造のものを採用することができる。この場合は、前記保持孔に代えて係止ピンを受支する梁構造部を上下方向に所要の間隔で配設すればよい。
本発明の一実施形態に係るタワークレーンの全体概要図 タワークレーン要部の概要斜視図 タワークレーン要部の正面図 図3の右側面図 図3のA−A視図 図4のB−B視図 クライミング機構を表わす正面図(a)、右側面図(b)および正面図におけるC−C視図(c) 図3のD−D視図
符号の説明
1 タワークレーン
3 マスト
6 ガイドレール
10 クライミング機構
11a 上部係止ピン
12 クライミングシリンダ
13 昇降支持体
15 案内手段
16 下部係止ピン操作手段
16a 下部係止ピン
20 外マスト
21 上部横枠部材
22 下部横枠部材
23 縦部材
25 ガイドローラ
40 クレーン本体

Claims (6)

  1. 油圧シリンダを用いてクレーン部を昇降させるクライミング装置を備えるタワークレーンにおいて、
    直立するマストと、このマストの上部に外嵌支持されクレーン部を支持する外マストとを有し、前記外マストには、クライミングシリンダと、マストに対し嵌脱可能な上部係止ピンと、クライミングシリンダの伸縮動作時にマストに反力をとって昇降案内する昇降支持体とが一側面に沿って配置されており、前記クライミングシリンダは、基端部が外マスト上部に取付けられ、前記昇降支持体は、下部に前記クライミングシリンダの可動端が連結されて、外マストに付設されるガイドローラに案内されて昇降自在に支持され、下部に下部係止ピンがマストに対し嵌脱可能に設けられていることを特徴とするタワークレーン。
  2. 前記外マストは枠組み構造に形成され、その一側面の中心縦軸線に沿って前記クライミングシリンダと前記昇降支持体とが組み込まれ、その昇降支持体がクライミングシリンダの作動時に前記ガイドローラにより上下方向に移動可能に設けられている請求項1に記載のタワークレーン。
  3. 前記昇降支持体は、所要の間隔で一対の縦部材が上下方向に平行に配されて下部で連結部材により一体に連結され、前記連結部材上に下部係止ピンを支持する支持部とクライミングシリンダの可動部を連結するブラケットが設けられている請求項1または2に記載のタワークレーン。
  4. 前記昇降支持体は、その両縦部材の外側部が昇降案内レールを形成している構成である請求項1〜3のいずれかに記載のタワークレーン。
  5. 前記昇降支持体の両縦部材の上部内側には、前記クライミングシリンダを仮保持できる一対の仮保持部材が設けられている請求項1〜4のいずれかに記載のタワークレーン。
  6. 外マストのクライミングシリンダ組込み面の下部には、前記昇降支持体を左右から保持して上下方向に案内するガイドローラ対が設けられている請求項1または2に記載のタワークレーン。
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