JP2009198801A - 負荷容量の駆動回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価で高駆動能力を有する負荷容量の駆動回路を得る。
【解決手段】入力信号INが低電位へ変化すると、増幅回路24の出力段のゲート電圧VMNOGが増加し、NMOSトランジスタMNOがオンすると共に、NMOSトランジスタMN8がノードNGATの電位VNGATを増加させることで、NMOSトランジスタMNO2もオンし、負荷容量CLOADはNMOSトランジスタMNO及びNMOSトランジスタMNO2を経由して放電される。また、入力信号INが高低電位へ変化すると、増幅回路24の出力段のゲート電圧VMPOGが減少し、PMOSトランジスタMPOがオンすると共に、PMOSトランジスタMP8がノードPGATの電位VPGATを減少させることで、PMOSトランジスタMPO2もオンし、負荷容量CLOADは定電圧源からPMOSトランジスタMPO及びPMOSトランジスタMPO2を経由して充電される。
【選択図】図1

Description

本発明は負荷容量の駆動回路に係り、特に、LCD(液晶ディスプレイ)等の表示デバイスの駆動に好適な負荷容量の駆動回路に関する。
近年の液晶表示装置の大画面化に伴い、LCDを駆動する駆動装置に対しても様々な性能の向上が求められており、特に、液晶表示装置の大画面化に伴ってLCDのデータ線の負荷容量が増大していることから、駆動能力の向上が重要となってきている。また、最近は液晶表示装置の分野の競争が激しさを増し、各搭載部品のコストダウンを余儀なくされており、LCDの駆動装置についても、高駆動能力を備えかつ安価なものが求められている。
上記に関連して特許文献1には、出力オペアンプの入出力信号の差を比較器で比較し、入力信号が出力信号より所定の閾値電圧以上低いときのみ、比較器からイネーブル信号を出力させ、スイッチングトランジスタをオンさせて大電流源を有効にすることで、負荷容量を放電させる際の出力電流を可変にすることを可能とし、装置の消費電力を抑制する技術が開示されている。
また特許文献2には、電流供給能力向上のため、オペアンプの出力段のトランジスタを並列に設けることで出力トランジスタのオン抵抗を低減する技術が、図7及び段落「0072」に開示されている。
特開平05−041651号公報 特開2003−122325号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、入力信号が出力信号より閾値電圧以上低いときには負荷容量の放電を速やかに行えるものの、入力信号が出力信号より閾値電圧以上低くなる迄の動作は従来と同じであるので、出力電圧の範囲が広い場合の有効性が非常に低いという問題がある。また、特許文献1には負荷容量の充電を速やかに行うための構成は開示されていない。
また、特許文献2に記載の技術では、充電動作、放電動作を持ち合わせているものの、それぞれの別経路については、何らかの別信号により制御する必要が有り、結果として制御回路の構成の複雑化、面積の増大を招くという問題がある。また、単純にトランジスタのオンオフで制御したとしても、大電流に対応したトランジスタでは素早い反応は期待できず、高速な制御は困難である。
本発明は上記事実を考慮して成されたもので、安価で高駆動能力を有する負荷容量の駆動回路を得ることが目的である。
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る負荷容量の駆動回路は、反転入力端、非反転入力端及び出力端を有し、前記反転入力端と前記出力端が接続されたオペアンプと、ゲートに前記オペアンプの出力段のゲート電位が供給され、ドレインが電源に接続され、ソース及びバックゲートが第1ノードに接続された第1NMOSトランジスタと、ゲートに所定の第1電圧が供給され、ドレインが前記第1ノードに接続され、ソースが接地された第2NMOSトランジスタと、ゲートが前記第1ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが接地された第3NMOSトランジスタと、を含んで構成されている。
また、請求項2記載の発明に係る負荷容量の駆動回路は、反転入力端、非反転入力端及び出力端を有し、前記反転入力端と前記出力端が接続されたオペアンプと、ゲートに前記オペアンプの出力段のゲート電位が供給され、ドレインが接地され、ソース及びバックゲートが第2ノードに接続された第1PMOSトランジスタと、ゲートに所定の第2電圧が供給され、ドレインが前記第2ノードに接続され、ソースが電源に接続された第2PMOSトランジスタと、ゲートが前記第2ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが電源に接続された第3PMOSトランジスタと、を含んで構成されている。
また、請求項3記載の発明に係る負荷容量の駆動回路は、反転入力端、非反転入力端及び出力端を有し、前記反転入力端と前記出力端が接続されたオペアンプと、ゲートに前記オペアンプの出力段のNMOSトランジスタのゲート電位が供給され、ドレインが電源に接続され、ソース及びバックゲートが第1ノードに接続された第1NMOSトランジスタと、ゲートに所定の第1電圧が供給され、ドレインが前記第1ノードに接続され、ソースが接地された第2NMOSトランジスタと、ゲートが前記第1ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが接地された第3NMOSトランジスタと、ゲートに前記オペアンプの出力段のPMOSトランジスタのゲート電位が供給され、ドレインが接地され、ソース及びバックゲートが第2ノードに接続された第1PMOSトランジスタと、ゲートに所定の第2電圧が供給され、ドレインが前記第2ノードに接続され、ソースが電源に接続された第2PMOSトランジスタと、ゲートが前記第2ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが電源に接続された第3PMOSトランジスタと、を含んで構成されている。
また、請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項3記載の発明において、前記第1NMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルと、前記第2NMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルが分離されていることを特徴としている。
また、請求項5記載の発明は、請求項2又は請求項3記載の発明において、前記第1PMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルと、前記第2PMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルが分離されていることを特徴としている。
以上説明したように本発明は、ゲートにオペアンプの出力段のゲート電位が供給され、ソース及びバックゲートが同一ノードに接続された第1MOSトランジスタと、ゲートが前記ノードに接続され、ドレインがオペアンプの出力端に接続され、ソースが接地されるか又は電源に接続された第3MOSトランジスタを備えているので、高駆動能力を有する負荷容量の駆動回路を安価に構成することができる、という優れた効果を有する。
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。図2には本実施形態に係る液晶表示装置10が示されている。液晶表示装置10は表示デバイスとしてのLCD12にゲートドライバ14やソースドライバ16等が接続されて構成されている。LCD12がTFT−LCDである場合、図示は省略するが、LCD12は、所定の間隔を隔てて対向配置された一対の透明基板の間に液晶が封入され、一方の透明基板の対向面上の全面に電極が形成され、他方の透明基板の対向面上に、図2のX方向に沿って一定間隔で配置され各々図2のY方向に沿って延びる多数本のデータ線と、図2のY方向に沿って一定間隔で配置され各々図2のX方向に沿って延びる多数本のゲート線と、個々のデータ線と個々のゲート線の交差位置(画素位置)に各々配置された薄膜トランジスタ(TFT)及び電極が各々設けられて構成されており、個々のTFTはソースが電極に、ゲートがゲート線に、ドレインがデータ線に各々接続されている。
なお、LCD12はTFT−LCDに限られるものではなく、その他の構成の液晶ディスプレイであってもよい。また表示デバイスはLCDに限られるものでもなく、負荷容量を有する公知の他の表示デバイスであってもよい。
また、LCD12の個々のゲート線はゲートドライバ14に各々接続されており、LCD12の個々のデータ線はソースドライバ16に各々接続されている。ゲートドライバ14はタイミングコントローラ(図示省略)に接続されており、タイミングコントローラから入力されるゲートドライバ制御信号に従い、LCD12の多数本のゲート線のうち何れか1本のゲート線にゲート信号を所定時間供給し、当該ゲート線に接続されている1ライン分の画素のTFTを所定時間オンさせることを、ゲート信号を供給するゲート線を順に切り替えながら、水平同期信号に同期したタイミングで繰り返す。
一方、ソースドライバ16は、互いに電圧レベルの異なる複数種の階調電圧を発生する階調電圧発生回路18と、LCD12の個々のデータ線に対応して各々設けられ階調電圧発生回路18に各々接続された複数のD/A変換器20と、LCD12の個々のデータ線に対応して各々設けられ互いに異なるD/A変換器20に接続された駆動回路22を備えている。ソースドライバ16はタイミングコントローラ(図示省略)に接続されており、個々のD/A変換器20には、水平同期信号の各周期に、LCD12に表示すべき画像を表す画像データから抽出された図2のX方向に沿ったLCD12の1ライン分の画像データ(LCD12の個々のデータ線に供給すべきデータ電圧のレベルを表すRGBデータ)のうち、互いに異なる1画素分の画像データがタイミングコントローラから並列に入力される。D/A変換器20は、階調電圧発生回路18で発生された複数種の階調電圧の中から入力された1画素分のデータに応じた階調電圧を各々選択・出力する。
駆動回路22の構成は後述するが、個々のD/A変換器20で選択・出力された階調電圧は、個々のD/A変換器20に接続された駆動回路22に入力信号INとして各々入力され、個々の駆動回路22では、入力信号INに応じたデータ電圧を対応するデータ線に一定期間供給する。個々の駆動回路22から見ると、対応するデータ線に接続されゲートドライバ14からのゲート信号によってオンしているTFTに対応する画素は負荷容量となり、対応するデータ線へのデータ電圧の供給により負荷容量の充放電が成され、負荷容量の両端の電圧に応じて対応する画素位置における液晶の光透過率が変化する。これによりLCD12に1ライン分の画像が表示される。そして、ゲートドライバ14によってゲート信号が供給されるゲート線が順に切り替わると共に、ソースドライバ16の複数のD/A変換器20に画像データが入力されるラインが順に切り替わることで、LCD12に画像が表示される。
次に図1を参照して駆動回路22の構成を説明する。駆動回路22は、D/A変換器20からの入力信号INが入力される増幅回路(オペアンプ)24を備えている。なお、図1では増幅回路24を詳細な回路図で示しているが、この回路図はレイル・ツー・レイル(rail to rail)動作を行う一般的なオペアンプの回路構成を示したものであり、構成及び動作の説明は省略する。増幅回路24は、PMOSトランジスタMP1及びNMOSトランジスタMN1のゲートが非反転入力端とされ、D/A変換器20からの入力信号INはこの非反転入力端に入力される。なお、駆動回路22は本発明に係る負荷容量の駆動回路に対応しており、増幅回路24は本発明に係るオペアンプに対応している。
また増幅回路24は、PMOSトランジスタMP2及びNMOSトランジスタMN2のゲートが反転入力端とされ、出力段のPMOSトランジスタMPO2とNMOSトランジスタMNOとの接続点が出力端とされている。本実施形態に係る増幅回路24は上記の反転入力端と出力端とが接続されていることで、ボルテージフォロアとして機能する。また、駆動回路22の出力端に接続されたノードOUTはソースドライバ16を収容するドライバICの出力パッドPADに接続され、更に、LCD12に設けられた多数本のデータ線の何れかに接続されている。従って、駆動回路22のノードOUTからの出力信号は、出力パッドPADを経由してLCD12の負荷容量CLOADに供給される。
また、駆動回路22はNMOSトランジスタMN8,MN9,MNO2を備えている。NMOSトランジスタMN9は、ドレインがノードNGATに接続され、ゲートには定電圧が印加され、ソース及びバックゲート(サブストレートゲートともいう)が各々グランドに接続されている。NMOSトランジスタMN9は、ソースの電位とゲートの電位を比較し、ゲートの電位がソースの電位より閾値以上高い場合にオンする。ここで、NMOSトランジスタMN9のゲートに印加される定電圧は、グランド電位GNDよりもNMOSトランジスタMN9の閾値電圧以上高い電圧とされている。従って、駆動回路22に電力が供給されている間、NMOSトランジスタMN9は常時オン状態となり、一定電流が常時流れる。
また、NMOSトランジスタMN8は、ドレインが定電圧電源に接続されて電源電位VDDに維持され、ゲートが増幅回路24の出力段のNMOSトランジスタMNOのゲートに接続されることで増幅回路24の出力段のゲート電位とされ、ソース及びバックゲートがノードNGATに各々接続されている。また、NMOSトランジスタMNO2は、ドレインがノードOUTに接続され、ゲートがノードNGATに接続され、ソース及びバックゲートが各々接続されている。
なお、NMOSトランジスタMN8は本発明に係る第1NMOSトランジスタに、NMOSトランジスタMN9は本発明に係る第2NMOSトランジスタに、NMOSトランジスタMNO2は本発明に係る第3NMOSトランジスタに各々対応しており、増幅回路24の出力段のNMOSトランジスタMNOは、請求項3に記載の「オペアンプの出力段のNMOSトランジスタ」に対応している。
また、駆動回路22はPMOSトランジスタMP8,MP9,MPO2を備えている。PMOSトランジスタMP9は、ソース及びバックゲート(サブストレートゲートともいう)が定電圧電源に各々接続されて電源電位VDDに維持され、ゲートには定電圧が印加され、ドレインがノードPGATに接続されている。PMOSトランジスタMP9は、ソースの電位とゲートの電位を比較し、ゲートの電位がソースの電位より閾値以上低い場合にオンする。ここで、PMOSトランジスタMP9のゲートに印加される定電圧は、電源電位VDDよりもPMOSトランジスタMP9の閾値電圧以上低い電圧とされている。従って、駆動回路22に電力が供給されている間、PMOSトランジスタMP9は常時オン状態となり、一定電流が常時流れる。
また、PMOSトランジスタMP8は、ソース及びバックゲートがノードPGATに接続され、ゲートが増幅回路24の出力段のPMOSトランジスタMPOのゲートに接続されることで増幅回路24の出力段のゲート電位とされ、ドレインがグランドに接続されている。また、PMOSトランジスタMPO2は、ソース及びバックゲートが定電圧電源に各々接続されて電源電位VDDに維持され、ゲートがノードPGATに接続され、ドレインがノードOUTに接続されている。
なお、PMOSトランジスタMP8は本発明に係る第1PMOSトランジスタに、PMOSトランジスタMP9は本発明に係る第2PMOSトランジスタに、PMOSトランジスタMPO2は本発明に係る第3PMOSトランジスタに各々対応しており、増幅回路24の出力段のPMOSトランジスタMPOは、請求項3に記載の「オペアンプの出力段のPMOSトランジスタ」に対応している。
次に本実施形態の作用として、図3を参照して駆動回路22の動作を説明する。図3に示すように、駆動回路22(増幅回路24)への入力信号INの電圧VINが、時刻t1において、共通電位Vcomよりも高い電位から共通電位Vcomより低い電位へ変化すると、入力信号電圧VINと出力信号電圧VOUTに電位差が生じることで、増幅回路24の出力段のNMOSトランジスタMNOのゲート電圧VMNOGが増加することで、NMOSトランジスタMNOがオンする。また、ゲート電圧VMNOGが増加することで、NMOSトランジスタMNOのゲートにゲートが接続されたNMOSトランジスタMN8もオンする。このNMOSトランジスタMN8のオンにより、ゲート電圧VMNOGと同様にノードNGATの電位VNGATも増加し、この電位VNGATの変化がNMOSトランジスタMNO2のゲートに入力されることで、NMOSトランジスタMNOと同様にNMOSトランジスタMNO2もオンする。
これにより、ノードOUT(増幅回路24の出力端)が増幅回路24の出力段のNMOSトランジスタMNOを介してグランドに接続されると共に、NMOSトランジスタMNO2を介してもグランドに接続されるので、液晶パネルの負荷容量CLOADの電荷はNMOSトランジスタMNO及びNMOSトランジスタMNO2を経由して急激に放電され、出力信号電圧VOUTは急激に低下する。
また、入力信号電圧VINと出力信号電圧VOUTとの電位差が小さくなってくると、ゲート電圧VMNOGが減少していき、ゲート電圧VMNOGと同様にノードNGATの電位VNGATも減少していくことで、NMOSトランジスタMNO及びNMOSトランジスタMNO2を流れる電流(負荷容量CLOADの放電電流)も減少していく。そしてNMOSトランジスタMNO、NMOSトランジスタMN8及びNMOSトランジスタMNO2が各々オフすることで、液晶パネルの負荷容量CLOADの放電は終了する。
また、駆動回路22(増幅回路24)への入力信号INの電圧VINが、時刻t2において、共通電位Vcomよりも低い電位から共通電位Vcomより高い電位へ変化すると、入力信号電圧VINと出力信号電圧VOUTに電位差が生じることで、増幅回路24の出力段のPMOSトランジスタMPOのゲート電圧VMPOGが減少し、PMOSトランジスタMPOがオンする。また、ゲート電圧VMPOGが減少することで、PMOSトランジスタMPOのゲートにゲートが接続されたPMOSトランジスタMP8もオンする。このPMOSトランジスタMP8のオンにより、ゲート電圧VMPOGと同様にノードPGATの電位VPGATも減少し、この電位VPGATの変化がPMOSトランジスタMPO2のゲートに入力されることで、PMOSトランジスタMPOと同様にPMOSトランジスタMPO2もオンする。
これにより、ノードOUT(増幅回路24の出力端)が増幅回路24の出力段のPMOSトランジスタMPOを介して定電圧電源に接続されると共に、PMOSトランジスタMPO2を介しても定電圧電源に接続されるので、定電圧電源からPMOSトランジスタMPO及びPMOSトランジスタMPO2を経由して液晶パネルの負荷容量CLOADへ流れる電流によって負荷容量CLOADは急激に充電され、出力信号電圧VOUTは急激に増加する。
また、入力信号電圧VINと出力信号電圧VOUTとの電位差が小さくなってくると、ゲート電圧VMPOGが増加していき、ゲート電圧VMPOGと同様にノードPGATの電位VPGATも増加していくことで、PMOSトランジスタMPO及びPMOSトランジスタMPO2を流れる電流(負荷容量CLOADの充電電流)も減少していく。そしてPMOSトランジスタMPO、PMOSトランジスタMP8及びPMOSトランジスタMPO2が各々オフすることで、液晶パネルの負荷容量CLOADへの充電は終了する。
このように、本実施形態によれば、増幅回路24の出力段のNMOSトランジスタMNOのゲート電位VMNOG及びPMOSトランジスタMPOのゲート電位VMPOGを利用し、NMOSトランジスタMN8及びPMOSトランジスタMP8を介してNMOSトランジスタMNO2及びPMOSトランジスタMPO2の動作を制御することで、出力信号電圧VOUTを入力信号電圧VINの変化に高速で追従させることが可能となる。また、NMOSトランジスタMNO2及びPMOSトランジスタMPO2の動作を制御するための外部制御信号が不要となるので、タイミングコントローラ等の専用の制御回路を設ける必要がなくなり、制御回路の開発にかかるコストを削減できると共に、制御回路の分だけ回路面積を削減することができる。また、増幅回路24の定常電流を増加させることなく駆動回路22の駆動能力を向上させることができる。
また、駆動回路22のNMOSトランジスタMN8とNMOSトランジスタMN9、或いは、PMOSトランジスタMP8とPMOSトランジスタMP9のように、隣り合いかつドレインとソースが接続される同種のMOSトランジスタが回路中に存在している場合、これらのMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルが共通化されることで、これらのMOSトランジスタのバックゲートが接続される(同電位とされる)ことが一般的である。しかし、駆動回路22のNMOSトランジスタMN8とNMOSトランジスタMN9のバックゲートを接続した場合、NMOSトランジスタMN8のソースとバックゲートに電位差が生じることで、NMOSトランジスタMN8のゲートに入力されるゲート電圧VMNOGの増加に対するNMOSトランジスタMN8の反応速度(オンするタイミング)が遅くなり、図3に破線で示すように、ノードNGATの電位VNGATの変化の傾き及び変化量が小さくなる。また、駆動回路22のPMOSトランジスタMP8とPMOSトランジスタMP9のバックゲートを接続(それぞれのバックゲートが接続されるウェルを共通化)した場合にも、PMOSトランジスタMP8のソースとバックゲートに電位差が生じることで、PMOSトランジスタMP8のゲートに入力されるゲート電圧VMPOGの減少に対するPMOSトランジスタMP8の反応速度(オンするタイミング)が遅くなり、図3に破線で示すように、ノードPGATの電位VNGATの変化の傾き及び変化量が小さくなる。
これに対して本実施形態では、NMOSトランジスタMN8のバックゲートがNMOSトランジスタMN9のバックゲートと接続されておらず(それぞれのバックゲートが接続されるウェルが分離されており)、NMOSトランジスタMN8のソース及びバックゲートがノードNGATに各々接続されていることで、NMOSトランジスタMN8のソースとバックゲートが同電位とされている。これにより、NMOSトランジスタMN8のゲートに入力されるゲート電圧VMNOGの増加に対するNMOSトランジスタMN8の反応速度が速く(オンするタイミングが早く)なり、図3に実線で示すように、ノードNGATの電位VNGATの変化の傾き及び変化量が大きくなる。これに伴い、NMOSトランジスタMNO2を流れる電流(負荷容量CLOADの放電電流)が大きくなるので、図3に出力信号電圧VOUTとして実線で示す波形を破線で示す波形と比較しても明らかなように、液晶パネルの負荷容量CLOADの電荷をより短時間で十分に放電させることができる。
また本実施形態では、PMOSトランジスタMP8についてもバックゲートがPMOSトランジスタMP9のバックゲートと接続されておらず(それぞれのバックゲートが接続されるウェルが分離されており)、PMOSトランジスタMP8のソース及びバックゲートがノードPGATに各々接続されていることで、PMOSトランジスタMP8のソースとバックゲートが同電位とされている。これにより、PMOSトランジスタMP8のゲートに入力されるゲート電圧VMPOGの増加に対するPMOSトランジスタMP8の反応速度が速く(オンするタイミングが早く)なり、図3に実線で示すように、ノードPGATの電位VPGATの変化の傾き及び変化量が大きくなる。これに伴い、PMOSトランジスタMPO2を流れる電流(負荷容量CLOADの充電電流)が大きくなるので、図3に出力信号電圧VOUTとして実線で示す波形を破線で示す波形と比較しても明らかなように、液晶パネルの負荷容量CLOADをより短時間で充電させることができる。
また本実施形態では、NMOSトランジスタMN8のソースとバックゲートを同電位とすることで、上記のように、NMOSトランジスタMN8及びNMOSトランジスタMN9のバックゲートを接続した場合よりも、ノードNGATの電位VNGATの変化の傾き及び変化量を大きくすることができるので、ノードNGATにゲートが接続されたNMOSトランジスタMNO2のサイズをより小さくすることができる。また、PMOSトランジスタMP8のソースとバックゲートを同電位とすることで、上記のように、PMOSトランジスタMP8及びPMOSトランジスタMP9のバックゲートを接続した場合よりも、ノードPGATの電位VPGATの変化の傾き及び変化量を大きくすることができるので、ノードPGATにゲートが接続されたPMOSトランジスタMPO2のサイズもより小さくすることができる。
これに伴い、NMOSトランジスタMNO2及びPMOSトランジスタMPO2の寄生容量が小さくなるため、NMOSトランジスタMNO2及びPMOSトランジスタMPO2からノードOUTを経由して増幅回路24の反転入力端(PMOSトランジスタMP2及びNMOSトランジスタMN2のゲート)にフィードバックされる出力信号の位相遅れを小さくすることができ、駆動回路22(増幅回路24)の発振安定性を向上させることができる。
なお、駆動回路22における本発明の最小構成要素は、増幅回路24と、NMOSトランジスタMN8,MN9,MNO2、又は、PMOSトランジスタMP8,MP9,MPO2であり、本発明は、負荷容量CLOADの放電又は充電にのみ本発明を適用し、NMOSトランジスタMN8,MN9,MNO2から成る回路、又は、PMOSトランジスタMP8,MP9,MPO2から成る回路を別構成の回路に置き換えた態様も権利範囲に含まれる。また、本発明に係るオペアンプは、増幅回路24のようにレイル・ツー・レイル(rail to rail)動作を行う構成に限られるものでもなく、別の構成を用いてもよい。
本実施形態に係る駆動回路の回路図である。 図1の駆動回路を含む液晶表示装置の概略構成図である。 駆動回路の動作を説明するタイミングチャートである。
符号の説明
10 液晶表示装置
22 駆動回路
24 増幅回路
MN8,MN9,MNO2 NMOSトランジスタ
MP8,MP9,MPO2 PMOSトランジスタ

Claims (5)

  1. 反転入力端、非反転入力端及び出力端を有し、前記反転入力端と前記出力端が接続されたオペアンプと、
    ゲートに前記オペアンプの出力段のゲート電位が供給され、ドレインが電源に接続され、ソース及びバックゲートが第1ノードに接続された第1NMOSトランジスタと、
    ゲートに所定の第1電圧が供給され、ドレインが前記第1ノードに接続され、ソースが接地された第2NMOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが接地された第3NMOSトランジスタと、
    を含む負荷容量の駆動回路。
  2. 反転入力端、非反転入力端及び出力端を有し、前記反転入力端と前記出力端が接続されたオペアンプと、
    ゲートに前記オペアンプの出力段のゲート電位が供給され、ドレインが接地され、ソース及びバックゲートが第2ノードに接続された第1PMOSトランジスタと、
    ゲートに所定の第2電圧が供給され、ドレインが前記第2ノードに接続され、ソースが電源に接続された第2PMOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが電源に接続された第3PMOSトランジスタと、
    を含む負荷容量の駆動回路。
  3. 反転入力端、非反転入力端及び出力端を有し、前記反転入力端と前記出力端が接続されたオペアンプと、
    ゲートに前記オペアンプの出力段のNMOSトランジスタのゲート電位が供給され、ドレインが電源に接続され、ソース及びバックゲートが第1ノードに接続された第1NMOSトランジスタと、
    ゲートに所定の第1電圧が供給され、ドレインが前記第1ノードに接続され、ソースが接地された第2NMOSトランジスタと、
    ゲートが前記第1ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが接地された第3NMOSトランジスタと、
    ゲートに前記オペアンプの出力段のPMOSトランジスタのゲート電位が供給され、ドレインが接地され、ソース及びバックゲートが第2ノードに接続された第1PMOSトランジスタと、
    ゲートに所定の第2電圧が供給され、ドレインが前記第2ノードに接続され、ソースが電源に接続された第2PMOSトランジスタと、
    ゲートが前記第2ノードに接続され、ドレインが前記オペアンプの前記出力端に接続され、ソースが電源に接続された第3PMOSトランジスタと、
    を含む負荷容量の駆動回路。
  4. 前記第1NMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルと、前記第2NMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルが分離されていることを特徴とする請求項1又は請求項3記載の負荷容量の駆動回路。
  5. 前記第1PMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルと、前記第2PMOSトランジスタのバックゲートが接続されるウェルが分離されていることを特徴とする請求項2又は請求項3記載の負荷容量の駆動回路。
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