JP2009183536A - ミシンの糸切り装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】上糸及び下糸の切断後の加工布側の糸残量を短くできるようにする。
【解決手段】糸切り装置12は、先端部に第1糸捕捉部35を有し、往復移動可能に支持された第1糸捕捉体33と、この第1糸捕捉体33が移動する軌跡より針孔9a側に外れた位置に配置される切断刃46と、前記第1糸捕捉体33の第1糸捕捉部35で捕捉した上糸及び下糸を、前記第1糸捕捉体33の復動途中で捕捉して前記切断刃46と協動して切断する第2糸捕捉体38と、前記第1糸捕捉体33及び第2糸捕捉体38を駆動する駆動装置52とを備えて構成される。
【選択図】図3

Description

本発明は、針孔を有する針板の下側において加工布と外釜及び内釜からなる回転釜との間で上糸及び下糸を切断するミシンの糸切り装置に関する。
従来、ミシンにおいては、針孔を有する針板の下側において加工布と外釜及び内釜からなる回転釜との間で上糸及び下糸を切断する糸切り装置を備えている。この糸切り装置においては、ミシンの下軸に設けられた糸切りカムをミシンモータにより回転駆動させることで、移動刃を駆動させて固定刃と協動して上糸及び下糸を切断する構成のものがある(例えば特許文献1)。
このものでは、切断刃として固定刃と移動刃とを備え、移動刃をミシンモータにより駆動し、固定刃と協動させるため構造が複雑であった。
これを改善するものとして、特許文献2に示されるミシンの糸切り装置がある。このものでは、専用の駆動源であるステッピングモータにより糸捕捉体を駆動し、切断刃として固定刃を有し、該糸捕捉体先端部を内釜の上方で往復動させて上糸及び下糸を捕捉し、捕捉した上糸及び下糸を、前記糸捕捉体基端部側に設けた固定刃により切断する構成である。
特開平3−210298号公報 特開2003−284878号公報
特許文献2の構成では、糸捕捉体をステッピングモータにより駆動するので、構成が簡単となる。しかし、糸捕捉体基端部側に設けた固定刃により上糸及び下糸を切断する構成であるから、固定刃を設ける位置が、特許文献1のものよりも針板の針孔から離れた位置になっている。このため、糸切断後の加工布側に残る上糸及び下糸の糸残量(加工布側の糸残量)が長くなってしまう欠点があった。また、針棒に装着される縫針の針穴から糸端までの上糸の糸残量(縫針側の糸残量)についても、次の縫製における縫目の形成に必要な適正量よりも長くなってしまう欠点があった。というのは、加工布側の糸残量及び縫針側の糸残量が余分に長くなってしまうと、次の縫製開始時の最初の縫目に糸絡み等が発生する虞があったり、また、縫製終了後に手作業により余分な糸端部分を切断して除去する必要があるからである。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、糸残量を短くすることができるミシンの糸切り装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1のミシンの糸切り装置は、針孔を有する針板の下側において加工布と外釜及び内釜からなる回転釜との間で上糸及び下糸を切断するミシンの糸切り装置において、往復移動可能に支持され、先端部に第1糸捕捉部を有し、前記下糸を巻回した下糸ボビンを収容する前記内釜を通過する上糸と、前記下糸ボビンから前記針孔へと至る前記下糸とを該第1糸捕捉部により捕捉する第1糸捕捉体と、この第1糸捕捉体が移動する軌跡より前記針孔側に外れた位置に配置される切断刃と、前記第1糸捕捉体で捕捉した上糸及び下糸を、前記第1糸捕捉体の復動途中で捕捉して前記切断刃と協動して切断する第2糸捕捉体と、前記第1糸捕捉体及び第2糸捕捉体を駆動する駆動手段とを備えたことを特徴とする。
この請求項1のミシンの糸切り装置においては、第1糸捕捉体が移動する軌跡より前記針孔側に外れた位置に切断刃を配置し、第1糸捕捉体で捕捉した上糸及び下糸を、該記第1糸捕捉体の復動途中で、第2糸捕捉体により捕捉して、前記切断刃と協動して、前記第1糸捕捉体が移動する軌跡より前記針孔側に外れた位置で切断する。
請求項2のミシンの糸切り装置は、請求項1の発明において、前記第2糸捕捉体が、前記第1糸捕捉体の移動方向とは交差する方向に移動可能に支持されていることを特徴とする。
請求項3のミシンの糸切り装置は、請求項1又は2の発明において、前記第2糸捕捉体が駆動されるときには、前記第1糸捕捉体は停止状態を保持することを特徴とする。
請求項4のミシンの糸切り装置は、請求項1ないし3の何れかの発明において、前記第1糸捕捉体が、復動する際に、第1糸捕捉部が前記第2糸捕捉体に近接するように揺動することを特徴とする。
請求項5のミシンの糸切り装置は、請求項4の発明において、前記第1糸捕捉体が、前記第1糸捕捉部が略水平面上を揺動するように支持され、前記第1糸捕捉体の揺動の中心位置が、前記第1糸捕捉部が設けられる位置よりも平面視にて後方且つ左方位置であることを特徴とする。
請求項6のミシンの糸切り装置は、請求項1ないし5の何れかの発明において、前記第1糸捕捉体を支持するための糸切りフレームを備え、前記第1糸捕捉体は該糸切りフレームに形成された長溝により往復移動可能に支持されていることを特徴とする。
請求項7のミシンの糸切り装置は、請求項1ないし6の何れかの発明において、前記第2糸捕捉体の先端部には第2糸捕捉部が設けられ、該第2糸捕捉部は前記切断刃を挟むように二股形状に形成されていることを特徴とする。
請求項8のミシンの糸切り装置は、請求項1ないし7の何れかの発明において、前記第2糸捕捉体が、前記糸切りフレームに固着された支持軸に対して揺動可能に支持されていることを特徴とする。
請求項9のミシンの糸切り装置は、請求項1ないし8の何れかの発明において、前記駆動手段が、単一のアクチュエータと、このアクチュエータにより駆動される駆動機構とを備えていることを特徴とする。
請求項10のミシンの糸切り装置は、請求項9の発明において、前記駆動機構が、前記第1糸捕捉体を駆動する駆動レバーと、この駆動レバーを揺動させるように回転駆動される駆動ピンと、前記第2糸捕捉体を揺動させるカム体とを備え、前記アクチュエータにより前記駆動ピンと前記カム体とが駆動されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、第1糸捕捉体が移動する軌跡より前記針孔側に外れた位置に切断刃を配置し、この第1糸捕捉体で捕捉した上糸及び下糸を、該記第1糸捕捉体の復動途中で、第2糸捕捉体により捕捉して、前記切断刃と協動して、前記第1糸捕捉体が移動する軌跡より前記針孔側に外れた位置で切断するから、特許文献2に記載の従来構成に比して糸残量を短くすることができる。よって、次の縫製開始時に糸絡み等の不具合の発生を防止することができる。また、切断して除去する余分な糸端部分が少なくて済む。
請求項2の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加え、前記第2糸捕捉体が、前記第1糸捕捉体の移動方向とは交差する方向に移動可能に支持されているから、第1糸捕捉体で捕捉して回転釜側から延びた上糸及び下糸を、該第2糸捕捉体で確実に捕捉できる。
請求項3の発明によれば、請求項1又2に記載の発明の効果に加え、前記第2糸捕捉体が駆動されるときには、前記第1糸捕捉体は停止状態を保持するから、上糸及び下糸の引出しを停止したままで第2糸捕捉体による捕捉が行われるので、第2糸捕捉体による上糸及び下糸の捕捉が一層確実となる。また、余分な上糸及び下糸が引き出されることがないので、糸残量を短くすることができる。
請求項4の発明によれば、請求項1ないし3の何れかに記載の発明の効果に加え、前記第1糸捕捉体が、復動する際に、第1糸捕捉部が前記第2糸捕捉体に近接するように揺動するから、第1糸捕捉体で捕捉した上糸及び下糸が第2糸捕捉体に近接する位置まで案内され、該第2糸捕捉体による糸捕捉が確実となる。
請求項5の発明によれば、請求項4に記載の発明の効果に加え、前記第1糸捕捉体を、前記第1糸捕捉部が略水平面上を揺動するように支持し、前記第1糸捕捉体の揺動の中心位置を、前記第1糸捕捉部が設けられる位置よりも平面視にて後方且つ左方位置としたから、第1糸捕捉部の左右方向の移動量を小さくすることができる。つまり、捕捉した上糸及び下糸の引き出し量を小さくすることができる。
請求項6の発明によれば、請求項1ないし5の何れかに記載の発明の効果に加え、前記第1糸捕捉体を支持するための糸切りフレームを備え、前記第1糸捕捉体は該糸切りフレームに形成された長溝により往復移動可能に支持されているから、長溝の形状によって第1糸捕捉体の往復移動軌跡を最適な軌跡に設定することができる。
請求項7の発明によれば、請求項1ないし6の何れかに記載の発明の効果に加え、前記第2糸捕捉体の先端部には第2糸捕捉部が設けられ、該第2糸捕捉部は前記切断刃を挟むように二股形状に形成されているから、前記切断刃と協動して上糸及び下糸を確実に切断することができる。
請求項8の発明によれば、請求項1ないし7の何れかに記載の発明の効果に加え、前記第2糸捕捉体が、前記糸切りフレームに固着された支持軸に対して揺動可能に支持されているから、簡単な構成で上糸及び下糸を捕捉することができる。
請求項9の発明によれば、請求項1ないし8の何れかに記載の発明の効果に加え、前記駆動手段が、単一のアクチュエータと、このアクチュエータにより駆動される駆動機構とを備えているから、単一のアクチュエータと駆動機構とにより第1糸捕捉体及び第2糸捕捉体を駆動できて、構成が簡単となる。
請求項10の発明によれば、請求項9に記載の発明の効果に加え、前記駆動機構が、前記第1糸捕捉体を駆動する駆動レバーと、この駆動レバーを揺動させるように回転駆動される駆動ピンと、前記第2糸捕捉体を揺動させるカム体とを備え、前記アクチュエータにより前記駆動ピンと前記カム体とが駆動されるから、1つのアクチュエータにより第1糸捕捉体と第2糸捕捉体とを駆動できて、構成の簡単化を図ることができる。
以下、本発明の第1の実施例につき、図1〜図22を参照して説明する。図1に示すように、ミシン1は、水平面を有するベッド部2と、ベッド部2の右部から上方に立設された脚柱部3と、脚柱部3からベッド部2に対向するように水平に延びるアーム部4、アーム部4の左端部の頭部5等から構成されている。なお、ミシン1を操作する操作者が位置する側を前方とし、その反対側を後方とする。また、脚注部3が位置する側を右側とし、その反対側を左側とする。
頭部5内には、縫針7を装着する針棒(図示せず)を上下方向に駆動する針棒駆動機構(図示せず)、押え足8を上下方向に昇降させる押え足昇降機構(図示せず)、前記縫針7側から上糸を引き上げる天秤(図示せず)を前記針棒と調時して駆動する天秤駆動機構(図示せず)、前記縫針7の針穴(図示せず)に上糸を通す糸通し機構(図示せず)等が設けられている。
アーム部4の前面にはタッチパネル付きの液晶ディスプレイ6が設けられ、縫製する模様を表示させると共に、所望の模様を適宜選択できるようになっている。また、縫製を開始及び停止させる縫製開始・停止スイッチ56、加工布を後方から前方に送るための返し縫いスイッチ57、針棒の停止位置を針上位置と針下位置とに切り替える針上下スイッチ58、糸切り動作をさせる糸切りスイッチ59、縫製速度を調整する速度調整摘み60が設けられている。ここで、縫製停止時には、通常、針棒は針下位置、即ち、縫針7が加工布に刺さった状態で停止するように設定されている。
前記ベッド部2には、上下動する縫針7の通過を許容する針孔9aを有する針板9が設けられており、この針板9の下方には、送り歯10を前後方向及び上下方向に駆動する送り機構(図示せず)、水平回転釜11(図2参照)、糸切り装置12(図2参照)等が設けられている。水平回転釜11は、図3に示すように、外釜11aと、その内側に収容されて内釜回り止め部材(図示せず)により回転不能に係止される内釜11bとを備えて構成されている。また、内釜11bは下糸TDを巻回した下糸ボビン54を収容する。
また、ベッド部2の内部には、図2に示すように、左右方向向きの下軸13が配設され、ミシン機枠(図示せず)に回転可能に枢支されている。この下軸13はミシンモータ(図示せず)により回転駆動され、下軸13の回転により送り機構が駆動されると共に、外釜11aが図3(a)において反時計回り方向に回転するように駆動される。
前記糸切り装置12は、前記針板9の下側に設けられ、針板9上に載置される加工布(図示せず)と水平回転釜11との間で上糸TU及び下糸TD(図12(a)参照)を切断するものである。糸切り装置12は、図3〜図7に示すように、ベース上板14及びベース下板15からなるベース16によりユニット化されており、水平回転釜11の直ぐ左側に配設されている。
図4、図5、図6に示すように、前記ベース16は、ベース上板14とベース下板15とをスペーサ17、18を介してねじ17a、18aにより固定して構成されている。
図6に示すように、ベース下板15の下面にはアクチュエータに相当するステッピングモータ19がねじ固定されている。このステッピングモータ19は回転軸19aが上向きとなる姿勢に取り付けられており、この回転軸19aには駆動ギア20が固着されている。この駆動ギア20は、前記ベース下板15に形成されたギア挿通孔15aを通して該ベース下板15上面に位置している。
前記ベース下板15上面には、駆動レバー21を揺動可能に支持するピン21aが上向きに取り付けられているとともに、第1の従動ギア22を回転可能に支持するピン22aが上向きに取り付けられ、さらに、第2の従動ギア23を回転可能に支持するピン23aが上向きに取り付けられている。
前記ピン22aに回転可能に支持された第1の従動ギア22には、駆動ピン24が上向きに取り付けられていると共に、駆動レバー押しピン25が上向きに取り付けられている。
この第1の従動ギア22は、前記駆動ギア20と噛み合っている。
前記第2の従動ギア23は、前記ピン23aにより回転可能に支持されてベース下板15に取り付けられており、前記第1の従動ギア22と噛み合っている。この第2の従動ギア23の上部にはカム体26が形成されており、このカム体26は、上面部26aと、斜め状部26bと、下面部26cとから構成されている。前記斜め状部26bには、下斜め部26b1とひさし状の上斜め部26b2とからなる。この下斜め部26b1と上斜め部26b2との間の寸法は、図7(a)に示す後述のカム接触ピン40が、下斜め部26b1と上斜め部26b2との間を通過可能なように、カム接触ピン40の直径よりも僅かに大きい寸法に形成されている。
前記駆動レバー21は、図3、図6に示すように、レバー本体21bの基端部に軸挿通孔21c1及び21d1を有する上下の回動支持片部21c、21dが形成されており、またレバー本体21bには回動支持片部21cから後方へ順に第1のガイド溝27、第2のガイド溝28が形成されている。前記第1のガイド溝27は略「く」形に屈曲する形状をなし、該屈曲部の左縁部27aは略円弧状をなし、また、基端部側の溝部27b部分の溝幅は若干幅広となっている。また、前記第2のガイド溝28は前後方向に延びる形状であり、基端部側の溝幅は若干幅広となっている。さらにこの駆動レバー21の略中央右側には被押圧片部29(図22にも図示)が立ち下がり状に形成されている。この被押圧片部29は後述するが前記駆動レバー押しピン25により押されるようになっている。
この駆動レバー21は、軸挿通孔21c1及び21d1が前記ピン21aに回動可能に支持されてベース下板15に揺動可能に取り付けられている。この場合、駆動レバー21は第1の従動ギア22の上側に位置し、前記駆動ピン24の上部が第1のガイド溝27に摺動可能に挿入されている。
図7に示すように、ベース上板14(糸切りフレームに相当)には、左右方向に延びる第1の長溝30と、この第1の長溝30より後側において左右方向に延びる第2の長溝31とが形成されている。前記第1の長溝30は、直線状の基端溝部30aと斜状部30bと主溝部30cとからなり、基端溝部30aが主溝部30cに対して前方へ距離St(図3にも図示)だけ平行移動した形状となっている。
そして、ベース上板14において、上記長溝30、31部分には、後述の第1糸捕捉体33の移動時の滑りを良くするためのスペーサ32が取り付けられており、このスペーサ32には上記長溝30、31より若干大きめの長溝32a、32bが形成されている。この長溝32a、32bは前記長溝30、31両方を含む大きさの1つの溝から構成しても良い。
第1糸捕捉体33は、平板状の基端部33aから、断面逆U状の腕部33bを右方向へ伸ばした形状であり、この腕部33bの先端部に糸乗越え部34が形成されていると共に、該糸乗越え部34の基端部下部に鉤状の第1糸捕捉部35が形成されている。この第1糸捕捉体33の基端部33a下面には、揺動軸36が下向きに取り付けられている。この揺動軸36は、長溝32b及び第2の長溝31に挿通されると共に、前記駆動レバー21の第2のガイド溝28に摺動可能に挿入されている。
また、詳しくは後述するが、前記第1糸捕捉体33はこの揺動軸36を回転中心として略水平面上を前後方向へ揺動するものであり、この揺動軸36は第1糸捕捉部35の位置よりも後方で且つ左方位置にある。
また、前記基端部33aには、前記揺動軸36よりも左方且つ前方に位置する部位下面に副軸37が下向きに取り付けられ、この副軸37は、前記スペーサ32の長溝32aを通して前記ベース上板14の第1のガイド長溝30に摺動可能に挿入されている。
捕捉体ユニット38Uは、第2糸捕捉体38、保持体39、カム接触ピン40、取付具41、支持軸42、コイルばね43を備えて構成されている。
前記第2糸捕捉体38は、先端部に二股状をなし且つ鉤状をなす第2糸捕捉部38a、38bを有する。この第2糸捕捉体38は保持体39に取り付けられている。
図7(c)に示すように、この保持体39は、第2糸捕捉体38を取り付けるための取付部39a、連結片部39b、カム接触ピン40が固着された回動アーム部39cを一体に有して構成されている。この保持体39は、2つの軸支持片部41a、41bを有する取付具41に支持軸42を介して揺動可能に取り付けられており、保持体39と取付具41との間にはねじりコイルばね43が設けられており、第2糸捕捉体38を常時矢印A方向へ付勢している。
前記取付具41は、前記ベース上板14の右端に形成された矩形状の取付部14aに、後述の切断刃ユニット44及び内釜押え49と共に、ねじ止めにより固定されており、この場合、保持体39の回動アーム部39cが、ベース上板14の溝部14bを通して該ベース上板14の下側に至っている。従って、カム接触ピン40もベース上板14下方に至っており、図8(a)、(b)に示すように前記カム体26に摺接可能となっている。このように、前記第2糸捕捉体38は、糸切りフレームに相当するベース上板14に固着された支持軸42に対して揺動可能に支持されている。
図7(a)、(b)に示すように、切断刃ユニット44は、ユニットベース45を備え、このユニットベース45の右端部に、切断刃46を有する切断刃カバー47を取り付けている。この切断刃46は刃先が前方斜め下向きとなっている。さらにこの切断刃ユニット44の前端部には、切断された上糸TU及び下糸TDを保持するために所定長さの短繊維を密集状に植毛した第1のパイル部材48が取り付けられている。
この切断刃ユニット44は、水平回転釜11の内釜11bの上方向への移動を防止するための内釜押え49と、前記取付具41と共にねじ止めされている。
ここで、前記切断刃46は、図7(d)に示すように前記第2糸捕捉体38の2つの第2糸捕捉部38a、38bの揺動軌跡の間に位置する関係(二股状をなす第2糸捕捉部38a、38bが切断刃46を挟む関係)である。
また、ベース上板14において第1糸捕捉体33の前側部分には、該第1糸捕捉体33の浮き上がりを防止するための薄板バネからなる押え板50がスペーサ51を介してねじ固定されている。
ここで、図6(c)に示すように、前記第1糸捕捉体33及び第2糸捕捉体38を駆動する駆動手段たる駆動装置52は、単一のアクチュエータとしてのステッピングモータ19と、駆動機構53とから構成されている。この駆動機構53は、駆動レバー21と、駆動ピン24と、カム体26とから構成されている。これら駆動レバー21と、駆動ピン24と、カム体26はステッピングモータ19により駆動される。
上述した糸切り装置12は、図3に示すように、水平回転釜11の左方に位置している。特に、第2糸捕捉体38は、送り歯10の左方近傍に位置しているが、送り歯10を左右方向にも移動させる横送り機構(図示せず)を付加することが可能なように、横送り機構により送り歯10が左右方向に所定距離移動しても支障がない位置に設けられる。
上記図3において、水平回転釜11の内釜11bの上面であって、内釜11bに収容された下糸ボビン54から繰り出された下糸TDが針板9の針孔9aに至る糸道経路(図9(a)参照)には、所定長さの短繊維を密集状に植毛した平面視にて矩形状の第2のパイル部材55が接着固定されている。このパイル部材55は、上糸TUのループが内釜11bを通過して外れた後に、天秤による糸引き上げに際して、上糸TUの捩じれを防止するためのものである。
なお、上記図3は針板9、切断刃カバー47を省略し、ベース上板14及びスペーサ32を二点鎖線にて示している。
次に、前記糸切り装置12の動作について図9〜図18、図22などを参照して説明する。この図9〜図18においては外釜11aを省略すると共に、針板9、切断刃カバー47を省略し、ベース上板14を二点鎖線にて示している。なお、図22には、第1の従動ギア22と駆動レバー21との関係を示している。ここで、第1の従動ギア22は二点鎖線にて示している。図22(a)は図9(a)に対応し、図22(b)は図22(a)から第1の従動ギア22がさらに矢印Q2方向へ回転した状態に対応し、図22(c)は図22(b)の状態から第1の従動ギア22がさらに矢印Q2方向へ回転した状態に対応する。図22(d)は図10(a)の状態に対応し、図22(e)は図22(d)の状態から第1の従動ギア22がさらに矢印Q2方向へ回転した状態に対応し、図22(f)は図11(a)の状態に対応する。
まず、ミシン1の縫製中においては、第1糸捕捉体33は図9(a)に示す待機位置で待機している。この待機状態では、第1糸捕捉体33は、左側の位置にあり、且つ、先端側が後ろ側へ変位するように傾斜する姿勢となっている。
次に、縫製の終了に際して、操作者が縫製開始・停止スイッチ56を押圧操作すると、ミシン1は、縫針7が加工布に刺さった位置(針下位置)で停止する。次に、上糸TU及び下糸TDを切断するために、糸切りスイッチ59を押圧操作すると、ステッピングモータ19が矢印Q1方向に回転駆動される。この矢印Q1方向の回転により、第1の従動ギア22が矢印Q2方向へ、また第2の従動ギア23が矢印Q3方向へ夫々回転する。第1の従動ギア22の矢印Q2方向への回転により、駆動ピン24が同方向へ回転し、これにより駆動レバー21が矢印H方向へ揺動する(図10(a)の下糸乗り越え前の状態)。但し、第1のガイド溝27の屈曲部の左縁部27aが略円弧状をなしているから、駆動ピン24が該左縁部27aを摺動するときにおいては、第1の従動ギア22が回転しても、該駆動レバー21は揺動しない(停止する期間がある)。
上記駆動レバー21の揺動により、第2の長溝31内の揺動軸36を往方向(矢印R方向)に移動させる。この移動により第1糸捕捉体33が矢印R方向へ移動する(往動する)。この際、該副軸37が追随して第1の長溝30の基端溝部30aから斜状部30bへと移動するから、第1糸捕捉体33の先端部が矢印R方向へ移動しつつ矢印S方向へ揺動し、図9(a)の傾斜姿勢から傾きが略無い姿勢となる。
上述の図9(a)の状態から図10(a)の状態へ変移するとき、カム接触ピン40が、図8(a)から同図(b)に示すように、カム体26の矢印Q3の回転により相対的に下面部26cから斜状部26bを通過して、さらに上面部26aと移動(上方向へ移動)するから、第2糸捕捉体38の先端部が図9(b)の起立姿勢位置から前側へ倒れるように揺動する(図10(b)参照)。
上記図10(a)及び(b)下糸乗り越え前の状態から、さらに駆動ギア20が矢印Q1方向へ回転すると、第1の従動ギア22の駆動ピン24の回動により、駆動レバー21がさらに矢印H方向へ揺動する。これにより、第1糸捕捉体33は矢印R方向へ移動し、第2のパイル部材55上側を摺接して、下糸TDを乗り越え、最大突出位置に至る(図11(a)及び(b)参照)。このとき、カム接触ピン40は、カム体26の上面部26a上にあるから、第2糸捕捉体38の先端部は前側へ倒れたままとなっている。
そして、図11(a)の状態から、ステッピングモータ19が若干逆方向(矢印Q1´方向)に回転されて駆動停止される。これにより、駆動レバー21は前述とは逆方向(矢印H´方向)へ揺動し、第1糸捕捉体33は復方向(矢印L方向)に若干移動(復動)して停止する。この状態は、図12(a)及び図12(b)に示す上糸掛け待機状態となる。この状態で、下軸13により外釜11a(図3参照)が回転駆動される。このとき、外釜11aに設けられる剣先(図示せず)が縫針7の針穴後方の上糸TUのループを捕捉し、そのまま回転を続けることで上糸TUを矢印I方向へ移動させる(図12(a)及び図13(a)参照)。なお、このときの第1糸捕捉体33と上糸TU及び下糸TDの状態を図20(a)に示す。そして、更に外釜11aが回転を続けることで、上糸TUが内釜11bを通過して外れた後、図14(a)に示すように図示しない天秤により上方向へ引き上げられる。
この引き上げにより、図14(a)及び図20(b)に示すように、上糸TUが第1糸捕捉体33の途中部で折り返される状態となる。
上記図14(a)の状態で、ステッピングモータ19が矢印Q1´方向に回転される。これにより、駆動レバー21が矢印H´方向へ揺動し、図15(a)及び図20(c)に示すように、第1糸捕捉体33が復方向(矢印L方向)へ移動(復動)し、第1糸捕捉体33の第1糸捕捉部35が、上糸TU及び下糸TDを捕捉する。
このとき、第1糸捕捉体33の副軸37が第1の長溝30の斜状部30bを左前方向へ摺動するようになるため、第1糸捕捉体33が揺動軸36を中心として、図15(a)の矢印S´方向へ揺動しながら復方向へ移動する。これにより第1糸捕捉体33先端部の第1糸捕捉部35が第2糸捕捉体38に近接する方向へ揺動する(図16(a)参照)。このとき、加工布側(図16(a)の後ろ側)の上糸TU及び下糸TDは、図19(a)の状態となる。また、図16(a)に示すように、第1糸捕捉体33の先端部後側面が第1のパイル部材48と接触し、上糸TU及び下糸TDは、第1糸捕捉部33の先端部後側面と第1のパイル部材48とで軽く挟持された状態となる。
この図16(a)においては、カム接触ピン40は、矢印Q3´方向に回転しているカム体26の上面部26aから移動して斜状部26cに接触する少し手前の位置にある。
さらにこの図16(a)においては、矢印Q2´方向へ回転している駆動ピン24が、第1のガイド溝27の円弧状の屈曲部の左縁部27aに摺接するようになり、前述したように、ステッピングモータ19が回転を継続しているにもかかわらず、該駆動レバー21は揺動しない(停止する)。この結果、第1糸捕捉体33は前記揺動した傾斜状態で停止し、この停止状態を保持することになる。
この第1糸捕捉体33の停止状態(図16(a)の停止状態)において、第2糸捕捉体38が駆動される。すなわち、カム接触ピン40が、矢印Q3´方向に回転しているカム体26の斜状部26bに接触した後、さらに下面部26cに移動するので(図8(b)〜(a)参照)で、カム接触ピン40が図16(b)の矢印G方向へ揺動する。詳細には、図19(a)〜(c)に示すように、矢印G方向へ揺動し、第1糸捕捉体33で捕捉した上糸TU及び下糸TDのうち、加工布側の部分を捕捉し、そして、二股状の第2糸捕捉体38が図19(b)、(c)及び図17(b)、図18(b)のように、切断刃3の両側を通過するときに上糸TU及び下糸TDが該切断刃3により切断される。
この場合、上記図17(a)から判るように、切断刃46によって切断された上糸TU及び下糸TDのうち、加工布側の上糸TU及び下糸TDの残量Zaは短く切断され、また、縫針7側の上糸TU及び下糸ボビン54側の下糸TDの残量Zbは、次の縫製において最初の縫目が形成できる必要糸量が確保された長さで切断される。
上記図17(a)の状態は、矢印Q2´方向へ回転している駆動ピン24が第1のガイド溝27の円弧状の屈曲部の左縁部27aに摺接しているが、これより、駆動ピン24が矢印Q2´方向へ回転しても、駆動レバー21を矢印H´方向へ押す作用がない。このため、第1の従動ギア22の駆動レバー押しピン25が駆動レバー21の被押圧片部29を矢印H´方向へ押すようになり、図18(a)の状態、即ち、当初の待機位置まで押し続けることになる(図22(b)から同図(a)への変化で示される)。以上により糸切り動作が終了する。
なお、この図18(a)の状態において、上糸TU及び下糸TDの切断された糸端は、第1糸捕捉体33の先端部後側面、即ち第1糸捕捉部35の後側面と第1のパイル部材48とで軽く挟持されて保持された状態となっている。そして次の縫製が開始される前に、上糸TUは、操作者により針板9の上側に引っ張り出されるが、下糸TDの糸端は、依然として、第1糸捕捉部35の後側面と第1のパイル部材48とで軽く挟持されて保持された状態のままである。この状態で次の縫製が開始されると、最初の縫目形成時に、上糸ループが内釜11bを通過する際に引っ張られて、下糸TDの糸端が第1糸捕捉部35の後側面と第1のパイル部材48との間から外れる。つまり、次の縫製の最初の縫目形成時まで、下糸TDの糸端は確実に保持されるので、次の縫製の最初の縫目が絡んでしまったり、縫目ができない等の縫製不良が防止できる。
このような本実施例によれば、第1糸捕捉体33が移動する軌跡より針孔9a側に外れた位置(図10(a)において矢印Ph方向へ外れた位置)に切断刃46を配置し、この第1糸捕捉体33で捕捉した上糸TU及び下糸TDを、該記第1糸捕捉体33の復動途中で、第2糸捕捉体38により捕捉して、前記切断刃46と協動して、前記第1糸捕捉体33が移動する軌跡より針孔9a側に外れた位置で切断するから、糸捕捉体の移動軌跡部分で切断刃により糸を切断する従来構成に比して糸残量を短くすることができる。
また本実施例によれば、第2糸捕捉体38が、第1糸捕捉体33の移動方向(矢印R及びL方向)とは交差する方向に移動可能に支持されているから、第1糸捕捉体33で捕捉して水平回転釜11側から延びた上糸TU及び下糸TDを、該第2糸捕捉体38で確実に捕捉できる。
また本実施例によれば、駆動レバー21の第1のガイド溝27に円弧状の屈曲部27aを形成して、駆動ピン24が矢印Q2´方向へ回転しても駆動レバー21が停止するように構成し、もって、第2糸捕捉体38が駆動されるときには、前記第1糸捕捉体33は停止状態を保持するから、上糸TU及び下糸TDの引き出しを停止したままで第2糸捕捉体38による捕捉が行われるので、第2糸捕捉体による上糸及び下糸の捕捉が一層確実となる。また、余分な上糸及び下糸が引き出されることがないので、糸残量を短くすることができる。
また本実施例によれば、前記第1糸捕捉体33が、復動する際に、第1糸捕捉部35が前記第2糸捕捉体38に近接するように揺動するから、第1糸捕捉体33で捕捉した上糸TU及び下糸TDが第2糸捕捉体38に近接する位置まで案内され、該第2糸捕捉体38による糸捕捉が確実となる。
また本実施例によれば、前記第1糸捕捉体33を、その第1糸捕捉部35が略水平面上を揺動するように支持し、前記第1糸捕捉体33の揺動の中心位置を、前記第1糸捕捉部35が設けられる位置よりも平面視にて後方且つ左方位置としたから、第1糸捕捉部35の左右方向の移動量を小さくすることができる。つまり捕捉した糸の引き出し量を小さくすることができる。
ここで、これについて詳述する。図21(a)には、本実施例における第1糸捕捉体33の揺動の中心位置(揺動軸36の位置)と第1糸捕捉部35の動きとの関係を示し、また図21(b)には、揺動軸36´の位置が、前記図21(a)と異なる場合の参考例を示している。図21(a)では、第1糸捕捉体33の揺動の中心位置を、前記第1糸捕捉部35が設けられる位置よりも平面視にて後方且つ左方位置としており、この構成によると、副軸37が距離St´(これは第1の長溝30の主溝部30cから基端溝部30aへの段差St(図9(a)参照)に相当する)分前方へ移動すると、第1糸捕捉部35の揺動における左右ずれは往方向へ距離Aである。
これに対して、参考例を示す図21(b)では、第1糸捕捉体33の揺動の中心位置を、前記第1糸捕捉部35が設けられる位置よりも平面視にて前方且つ左方位置とした構成としており、この参考構成では、副軸37が距離St´分前方へ移動すると、第1糸捕捉部35の揺動における左右ずれは復方向へ距離B(B>A)である。つまり、本実施例の場合、揺動軸36が揺動するために復方向へ距離C移動(副軸37が図17(c)から(d)へ移動)したとすると、第1糸捕捉部35による糸の引き出し量は「C−A」であるが、参考例の場合には、「C+B」となり、糸が多く引き出されることになってしまう。従って、本実施例構成によれば、第1糸捕捉部35の左右方向の移動量つまり捕捉した糸の引き出し量を小さくすることができる。
また、本実施例によれば、前記第1糸捕捉体33を支持するための糸切りフレームであるベース上板14を備え、前記第1糸捕捉体33は該ベース上板14に形成された2つの長溝30、31により往復移動可能に支持されているから、長溝30、31の形状によって第1糸捕捉体の往復移動軌跡を最適な軌跡に設定することができる。
また、本実施例によれば、前記第2糸捕捉体38の先端部には第2糸捕捉部38a、38bが設けられ、該第2糸捕捉部38a、38bは前記切断刃46を挟むように二股形状に形成されているから、前記切断刃46と協動して上糸TU及び下糸TDを確実に切断することができる。
また、本実施例によれば、前記第2糸捕捉体38が、前記ベース上板14に固着された支持軸42に対して揺動可能に支持されているから、簡単な構成で上糸及び下糸を捕捉することができる。
また、本実施例によれば、前記第1糸捕捉体33及び第2糸捕捉体38を駆動する駆動手段たる駆動装置52は、単一のアクチュエータとしてのステッピングモータ19と、駆動機構53とから構成されているから、単一のステッピングモータ19と駆動機構53とにより第1糸捕捉体33及び第2糸捕捉体38を駆動できて、構成が簡単となる。
また本実施例によれば、前記駆動機構53が、前記第1糸捕捉体33を駆動する駆動レバー21と、この駆動レバー21を揺動させるように回転駆動される駆動ピン24と、前記第2糸捕捉体38を揺動させるカム体26とを備え、前記ステッピングモータ19により前記駆動ピン24と前記カム体26とが駆動されるから、1つのステッピングモータ19により第1糸捕捉体33と第2糸捕捉体38」とを駆動できて、構成の簡単化を図ることができる。
次に、図23〜図28は本発明の第2の実施例を示している。前記第1の実施例では、長溝として第1の長溝30及び第2の長溝31を設けて、第1糸捕捉体33の揺動を行うようにしたが、この第2の実施例では、長溝として1つの長溝61を設け、これに関連して、第1糸捕捉体62における揺動軸63及び副軸64の位置を変更している。すなわち、長溝61は、前記第1の実施例における第1の長溝30と略同様、直線状の基端溝部61aと斜状部61bと主溝部61cとからなり、基端溝部61aが主溝部61cに対して斜状部61bを介して若干前方へ所定距離だけ平行移動した形状となっている。
そして、第1糸捕捉体62における揺動軸63及び副軸64は、左右に並ぶ位置関係で、その並び方向と、第1糸捕捉体62の長手方向とは平行である。なお、図25(a)及び(b)、図26(a)及び(b)、図27(a)及び(b)、図28(a)及び(b)は、第1の実施例における図15(a)及び(b)、図16(a)及び(b)、図17(a)及び(b)、図18(a)及び(b)に相当するものであり、この第2の実施例においても、第1の実施例と略同様の作用効果を得ることができ、さらには、長溝が一つで済むから構成が簡単となる。
次に、前記実施例の変更形態について説明する。
1〕第1糸捕捉体33の腕部33bは断面逆U状でなくても良く、例えば板状であっても良い。
2〕本発明は以上説明した実施例及びその変更形態に限定されるものではなく、当業者であれば、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、前記実施例に種々の変更を付加して実施することができ、本発明はそれらの変更形態をも包含するものである。
本発明の第1の実施例を示すミシンの斜視図 ベッド部内の機構部を示す斜視図 (a)は、針板下方部における水平回転釜及び糸切り装置の平面図、(b)は側面図 (a)は糸切り装置の平面図、(b)は側面図 糸切り装置の斜視図 (a)はベース下板に取り付けられる部品の分解斜視図、(b)は駆動レバー取付前の斜視図、(c)は組み立て完成図 (a)はベース上板に取り付けられる部品の分解斜視図、(b)は切断刃ユニットの分解斜視図、(c)は捕捉体ユニットの分解斜視図、(d)は組み立て完成図 (a)、(b)はカム体の回転位置とカム接触ピンと第2糸捕捉体との関係を示す斜視図 (a)は作用説明用の糸切り装置及び水平回転釜の平面図(その1)、(b)は側面図(その1) (a)は同平面図(その2)、(b)は側面図(その2) (a)は同平面図(その3)、(b)は側面図(その3) (a)は同平面図(その4)、(b)は側面図(その4) (a)は同平面図(その5)、(b)は側面図(その5) (a)は同平面図(その6)、(b)は側面図(その6) (a)は同平面図(その7)、(b)は側面図(その7) (a)は同平面図(その8)、(b)は側面図(その8) (a)は同平面図(その9)、(b)は側面図(その9) (a)は同平面図(その10)、(b)は側面図(その10) (a)、(b)、(c)はそれぞれ第2糸捕捉体による糸切断の様子を示す図 (a)、(b)、(c)はそれぞれ第1糸捕捉体による糸捕捉の様子を示す図 (a)は第1糸捕捉体の揺動に伴う第1糸捕捉部の動きを説明するための図、(b)は参考構成の糸捕捉体の揺動に伴う糸捕捉部の動きを説明するための図、(c)、(d)は第1糸捕捉体が揺動するための距離C移動を説明するための図 (a)〜(f)は揺動ピン及び駆動レバー押しピンと駆動レバーとの動きの様子を示す図 本発明の第2の実施例を示す図5相当図 図7相当図 図15相当図 図16相当図 図17相当図 図18相当図
符号の説明
1 ミシン
7 縫針
9 針板
9a 針孔
10 送り歯
11 水平回転釜
12 糸切り装置
14 ベース上板(糸切りフレーム)
15 ベース下板
16 ベース
19 ステッピングモータ(アクチュエータ)
20 駆動ギア
21 駆動レバー
22 第1の従動ギア
23 第2の従動ギア
24 駆動ピン
26 カム体
27 第1のガイド溝
28 第2のガイド溝
30 第1の長溝
31 第2の長溝
33 第1糸捕捉体
35 第1糸捕捉部
36 揺動軸
37 副軸
38 第2糸捕捉体
38a、38b 第2糸捕捉部
40 カム接触ピン
42 支持軸
46 切断刃
48 第1のパイル部材
52 駆動装置(駆動手段)
53 駆動機構
61 長溝
62 第1糸捕捉体
63 揺動軸
64 副軸

Claims (10)

  1. 針孔を有する針板の下側において加工布と外釜及び内釜からなる回転釜との間で上糸及び下糸を切断するミシンの糸切り装置において、
    往復移動可能に支持され、先端部に第1糸捕捉部を有し、前記下糸を巻回した下糸ボビンを収容する前記内釜を通過する上糸と、前記下糸ボビンから前記針孔へと至る前記下糸とを該第1糸捕捉部により捕捉する第1糸捕捉体と、
    この第1糸捕捉体が移動する軌跡より前記針孔側に外れた位置に配置される切断刃と、
    前記第1糸捕捉体で捕捉した上糸及び下糸を、前記第1糸捕捉体の復動途中で捕捉して前記切断刃と協動して切断する第2糸捕捉体と、
    前記第1糸捕捉体及び第2糸捕捉体を駆動する駆動手段と
    を備えたことを特徴とするミシンの糸切り装置。
  2. 前記第2糸捕捉体は、前記第1糸捕捉体の移動方向とは交差する方向に移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1に記載のミシンの糸切り装置。
  3. 前記第2糸捕捉体が駆動されるときには、前記第1糸捕捉体は停止状態を保持することを特徴とする請求項1又は2に記載のミシンの糸切り装置。
  4. 前記第1糸捕捉体は、復動する際に、第1糸捕捉部が前記第2糸捕捉体に近接するように揺動することを特徴とする請求項1ないし3の何れかに記載のミシンの糸切り装置。
  5. 前記第1糸捕捉体は、前記第1糸捕捉部が略水平面上を揺動するように支持され、前記第1糸捕捉体の揺動の中心位置は、前記第1糸捕捉部が設けられる位置よりも平面視にて後方且つ左方位置であることを特徴とする請求項4に記載のミシンの糸切り装置。
  6. 前記第1糸捕捉体を支持するための糸切りフレームを備え、前記第1糸捕捉体は該糸切りフレームに形成された長溝により往復移動可能に支持されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のミシンの糸切り装置。
  7. 前記第2糸捕捉体の先端部には第2糸捕捉部が設けられ、該第2糸捕捉部は前記切断刃を挟むように二股形状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載のミシンの糸切り装置。
  8. 前記第2糸捕捉体は、前記糸切りフレームに固着された支持軸に対して揺動可能に支持されていることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載のミシンの糸切り装置。
  9. 前記駆動手段は、単一のアクチュエータと、このアクチュエータにより駆動される駆動機構とを備えていることを特徴とする請求項1ないし8の何れかに記載のミシンの糸切り装置。
  10. 前記駆動機構は、前記第1糸捕捉体を駆動する駆動レバーと、この駆動レバーを揺動させるように回転駆動される駆動ピンと、前記第2糸捕捉体を揺動させるカム体とを備え、
    前記アクチュエータにより前記駆動ピンと前記カム体とが駆動されることを特徴とする請求項9に記載のミシンの糸切り装置。
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