JP2013150729A - ミシン - Google Patents

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Abstract

【課題】第1切断刃で捕捉した上糸を安定的に保持し、切断後に縫針に残る上糸の長さを一定とすることができるミシンを提供する。
【解決手段】本発明は、下移動刃52は、上移動刃54側の端部に位置し、上移動刃54との近接方向と直交する方向に延設して上糸23のループを捕捉する糸捕捉部58aを備え、糸捕捉部58aの延設方向における中間部に、捕捉した上糸23を導入し保持する保持部58dを備えている。保持部58dは、糸捕捉部58aの中間部に上記延設方向と直交する方向に切り込んで設けた溝である。
【選択図】図4

Description

本発明は、上糸を切断する糸切り機構を備えたミシンに関する。
従来、針板の下方且つ釜機構の上方に位置して上糸及び下糸を切断する糸切り機構を有するミシンがある。該ミシンの糸切り機構は、第1移動刃と第2移動刃とを備える。第1移動刃は、釜機構が捕捉して押し広げられた上糸のループに突入し、上糸を下糸と共に捕捉する。第2移動刃は、第1切断刃と相対的に近接することによって第1切断刃が捕捉する上糸及び下糸を第1切断刃と協働して切断する(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のミシンでは、第1切断刃と第2切断刃とは、互いに同期して接近・離反することで、針板に設けた針穴の下方位置を切断位置として上糸及び下糸を切断する。該ミシンは、切断後に被縫製物に残る糸端を短くすることができる。
特開平05−000198号公報
しかしながら、特許文献1のミシンでは、第1切断刃は、第2切断刃側の端縁が直線状に延設してあるので、捕捉した上糸を保持する位置が不安定となる。ミシンは、第1切断刃及び第2切断刃で上糸及び下糸を切断する時、切断後に縫針側に残る上糸の長さがばらつく。縫針側に残る上糸の長さが短すぎると、縫製開始時に上糸は被縫製物から抜けてしまう。縫針側に残る上糸の長さが長すぎると、縫製開始時に上糸は被縫製物の裏面で絡まって固まる。故に、ミシンは綺麗な縫目が形成できないという問題があった。
本発明は、第1切断刃で捕捉した上糸を安定的に保持し、切断後に縫針に残る上糸の長さを一定とすることができるミシンを提供することを目的とする。
上記課題を解決する為、第1発明のミシンは、ミシン主軸の回転により上下動する縫針と、被縫製物を載置し且つ前記縫針の下端を通す穴を備えた針板と、前記針板の下方に設けられ、前記縫針に挿通された上糸のループを捕捉する剣先を備え、前記縫針の上下動に連動して回転する釜機構と、前記針板の下方且つ前記釜機構の上方に位置し、上糸及び下糸を切断する糸切り機構とを有し、前記糸切り機構は、下糸と共に前記釜機構に捕捉され押し広げられた上糸のループに突入して上糸を捕捉する第1切断刃と、前記第1切断刃と相対的に近接することにより、前記第1切断刃に捕捉された上糸及び下糸を前記第1切断刃と協働して切断する第2切断刃と、を備えるミシンにおいて、前記第1切断刃は、前記第2切断刃側の端部に位置し、前記第2切断刃との近接方向と直交する方向に延設して前記上糸のループを捕捉する糸捕捉部を備え、前記糸捕捉部の前記延設方向における中間部に、前記捕捉した上糸を導入し保持する保持部を備えることを特徴とする。
本願第1発明のミシンは、針板の下方で且つ釜機構の上方に位置する糸切り機構が、上糸と下糸とを切断する。糸切り機構は、第1切断刃と第2切断刃とを備える。第1切断刃は、釜機構に捕捉され押し広げられた上糸のループに突入して上糸を下糸と共に捕捉する。上糸及び下糸の捕捉後、第1切断刃及び第2切断刃は相対的に近接して重なり合い、互いの協働により上糸及び下糸を切断する。
第1切断刃は、第2移動刃との近接方向と直交する方向に延設した糸捕捉部を備える。本願第1発明においては、第1切断刃は、糸捕捉部の延設方向中間部に保持部を設けてある。第1切断刃は、捕捉した上糸を保持部に導入し保持した状態で第2切断刃側へ近接する。本願第1発明のミシンは、保持部により上糸を一定の位置に保持した状態で、第1切断刃及び第2切断刃の協働で上糸及び下糸の切断を行うので、切断後に縫針側に残る上糸の長さを一定にできる。ミシンは、縫針側に残る上糸の長さを一定にできるので、縫製開始時に上糸が被縫製物から抜けたり、被縫製物の裏面で固まったり(所謂鳥の巣)することを防止できる。
第2発明のミシンは、請求項1記載のミシンにおいて、前記保持部は、前記糸捕捉部の前記中間部に前記延設方向と直交する方向に切り込んで設けた溝であり、前記糸捕捉部は、前記溝に対し前記延設方向一方側(左側)に設けられ、前記第1切断刃の前記第2切断刃側への近接時に前記上糸を捕捉して前記溝に導入する第1端面と、前記溝に対し前記延設方向他方側(左側)に、前記第1端面に沿った延長線上に延びる第2端面と、を備え、前記溝は、前記第1端面が捕捉した前記上糸を導入し保持することを特徴とする。
本願第2発明のミシンは、糸捕捉部が、第1端面及び第2端面を備える。第2切断刃側への近接時、第1端面は上糸を捕捉し、溝に導入する。第2端面が第1端面に沿った直線上に延び、その中間部に溝を有するので、ミシンは、第1端面が捕捉する上糸を溝に確実に導入することができる。
第3発明のミシンは、請求項2記載のミシンにおいて、前記第1切断刃及び前記第2切断刃は、それぞれ、互いに近接する方向に移動し且つ当該近接移動後に重なり合うことで、前記釜機構に捕捉された前記上糸を前記下糸と共に切断する下移動刃及び該下移動刃の上側に重なる上移動刃であり、前記溝は、前記下移動刃に設けられ、前記上移動刃側に開放する平面視略V字形状に形成したV字溝であることを特徴とする。
本願第3発明のミシンでは、溝は、上移動刃側に開放する平面視略V字形状に形成してある。故に、ミシンは、溝に導入した上糸に対し適宜の摩擦力を付与し、溝から上糸が離脱することを防止することができる。
本発明のミシンは、第1切断刃で捕捉した上糸を安定的に保持し、切断後に縫針に残る上糸の長さを一定とすることができる。
ミシンの斜視図である。 糸切り機構近傍の左側面からの拡大図である。 (A)は糸切り動作の初期段階の拡大斜視図、(B)は糸切り動作の上糸ループ作成状態の説明図である。 (A)は糸切り動作の上糸捕捉直前の拡大斜視図、(B)は下移動刃と上移動刃の拡大平面図である。 (A)は糸切り動作の上糸捕捉状態の拡大斜視図、(B)は下移動刃の拡大斜視図である。 糸切り機構の上方からの斜視図である。 糸切り機構の正面図である。 糸切り機構の平面図である。 第2リンク片、駆動力調整機構の分解斜視図である。 糸切り機構の駆動時における駆動力伝達機構の動作について説明した左側面図である。 糸切り機構の駆動時における駆動力伝達機構の動作について説明した左側面図である。 糸切り機構の駆動時における駆動力伝達機構の動作について説明した左側面図である。 糸切り機構の駆動時における駆動力伝達機構の動作について説明した左側面図である。 駆動力調整機構による上移動刃と下移動刃の位置調整についての説明した側面図である。
本発明の一実施形態に係るミシンについて、図面を参照して説明する。以下の説明では、図1の紙面上側、下側、右側、左側、表側、背面側は夫々ミシン1の上側、下側、右側、左側、前側、後側である。
図1〜図5を参照して、ミシン1の構成を説明する。ミシン1は、ベッド部2と、脚柱部3と、アーム部4とを備える。ベッド部2は、ミシン1の土台である。脚柱部3は、ベッド部2の右端から鉛直上方に延びる。アーム部4は、脚柱部3の上端から左方に延び、ベッド部2の上面に対向する。
アーム部4は、左端部下方に被縫製物Sの押え足17を備える。アーム部4は、内部に針棒7を保持する。図2に示すように、針棒7の下端には、縫針8を装着している。針棒7と縫針8とは、メインモータ13の駆動に従って上下に往復移動する。アーム部4は、左端部前方に天秤9を備える。天秤9は、針棒7に従って上下動する。アーム部4は、上面に操作部10を固定する。操作部10は、前面に液晶パネル11を備える。作業者は、液晶パネル11を見ながら操作部10を操作し各種指示をミシン1に入力する。
ミシン1は、テーブル20の下面に制御装置30を備える。制御装置30、はロッド21を介して踏み込み式のペダル22に接続する。作業者は、ペダル22をつま先側又は踵側に操作する。制御装置30は、ペダル22の操作方向及び操作量に応じてミシン1の動作を制御する。
脚柱部3は、右側面上部にメインモータ13を備える。アーム部4は、内部にミシン主軸14を備える。ミシン主軸14は、回転可能な状態でアーム部4の内部を左右方向に延びる。ミシン主軸14の右端は、メインモータ13に接続する。ミシン主軸14の左端は、針棒上下動機構(図示略)に接続する。メインモータ13は、ミシン主軸14を駆動して針棒7と天秤9とを上下動する。天秤9は、縫針8に挿通する上糸23を引き上げる。
図2に示すように、ベッド部2は、上面左端に針板15を備える。針板15は、略中央部に針穴18を有する。縫針8は、下降時に下端が針穴18を通過する。図3〜図5に示すように、ベッド部2は、針板15の下部に釜機構40と糸切り機構50とを備える。
釜機構40は、剣先(図示略)を備え、下糸用ボビン(図示略)を収容する。釜機構40は、メインモータ13の駆動により回転する。釜機構40の剣先は、縫針8が下死点から上昇する時に形成する上糸23のループを捕捉する。釜機構40は、剣先が捕捉した上糸23のループを押し広げる。ミシン1は、釜機構40が押し広げた上糸23のループと下糸24を絡めることで、被縫製物Sに縫目を形成し、縫製を行う。尚、釜機構40は、従来の構成と同じであるので、具体的な構成等の説明を省略する。
図2〜図5を参照し、糸切り機構50について説明する。糸切り機構50は、釜機構40の上方且つ針板15の針穴18に近接して設けてある。糸切り機構50は、下移動刃52と、上移動刃54と、駆動軸56とを備える。下移動刃52は、釜機構40の外周を回動可能である。下移動刃52は、針穴18に対し後方の待機位置から図2の時計回り方向に回動することで前端が針穴18の下方を通過する。上移動刃54は、釜機構40の外周を回動可能である。上移動刃54は、針穴18に対し前方の待機位置から図2の反時計回り方向に回動することで先端が針穴18の下方を通過すると共に下移動刃52の上側と重なる。駆動軸56は、下移動刃52と上移動刃54とを同軸上に回動可能に保持する。
下移動刃52は、環状のリング部52aと、刃部58と、糸捕捉部58aとを備える。リング部52aは、駆動軸56に一体回転可能又は相対回転可能である。リング部52aは、外周に後述する第1リンク片68と接続する取付部52bを備える。刃部58は、リング部52a外周から左方且つ略円弧状に突出する。刃部58は、リング部52aにおいて取付部52bに対し周方向反対側に設けてある。
糸捕捉部58aは、刃部58の上移動刃54側端縁に、上移動刃54との近接方向と直交する方向に延設してある。糸捕捉部58aは、左側から順に第1端面58bと、保持部58dと、第2端面58cとを備える。第1端面58bは、下移動刃52の上移動刃54側への近接時に上糸23のループの内側に入り込み、上糸23及び下糸24を糸分けして捕捉する。第1端面58bは、糸分けした上糸23の一方を保持部58dに導入する。保持部58dは、第1端面58bが捕捉した上糸23を導入し保持する。保持部58dは、第1端面58bと第2端面58cとの間に形成し、上移動刃54側に開放する平面視略V字状の切り込み溝である。第2端面58cは、第1端面58bに沿った延長線上に延びる。
本発明のミシン1では、各移動刃52、54が近接する時、上糸23は、天秤9により引き上げられて、保持部58dを介して下移動刃52に巻きつく。故に、糸捕捉部58aは、上糸23を保持部58dで常に一定の位置で保持できる。即ち、ミシン1は、下移動刃52と上移動刃54との協働で上糸23及び下糸24を切断する時、切断後に縫針8側に残る上糸23の長さを常に一定にできる。縫針8側に残る上糸23の長さが長すぎると、縫製開始時に上糸23が被縫製物の裏面で絡まって固まるので、ミシンは綺麗な縫目が形成できない。一方、縫針8側に残る上糸23の長さが短すぎると、縫製開始時に上糸23が被縫製物から抜けてしまうので、ミシンは縫目が形成できない。ミシン1は、縫針8側に残る上糸23の長さを常に一定にできるので、縫製開始時に上糸23が被縫製物の裏面で固まったり、被縫製物から抜けたりするのを防ぐことができる。
保持部58dは、糸捕捉部58aの延設方向における中間部(第1端面58bと第2端面58cとの間)に、平面視略V字形状に形成してある。故に、ミシン1は、保持部58dに導入した上糸23に対し適宜の摩擦力を付与し、保持部58dから上糸23が離脱することを防止することができる。
上移動刃54は、環状のリング部54aと、刃部54bとを備える。リング部54aは、駆動軸56に相対回転可能又は一体回転可能である。リング部54aは、外周に後述する第1リンク片68と接続する取付部54cを備える。刃部54bは、リング部54a外周から左方に突出し、且つ左端部が下移動刃52の刃部58と対向するように延びる。刃部54bは、リング部54aにおいて取付部54cに対し周方向反対側に設けてある。刃部54bは、下移動刃52の刃部58(第1端面58b)が糸分けした上糸23の他方及び下糸24を刃部58と協働して切断可能である。
駆動軸56は、ベッド部2内で糸切りカム(図示略)と接続する。該糸切りカムは、ベッド部2内に収納する糸切りソレノイド(図示略)と接続する。糸切りカムは、糸切りソレノイドの駆動によってミシン主軸14と連動して回転する軸(図示略)の回転力を駆動軸56に伝達する。即ち、駆動軸56は、糸切りソレノイドの駆動により糸切りカムを介して回転する。駆動軸56は、回転力を下移動刃52と上移動刃54との何れか一方に伝達する。該一方が駆動軸56の回転と一体回転し、且つ駆動力伝達機構60を介して駆動軸56の回転による駆動力を他方に伝達する。上移動刃54及び下移動刃52は、互いに連動して近接・離反する方向に回動する。
図6乃至図9を参照して、駆動力伝達機構60について説明する。駆動力伝達機構60は、下移動刃側リンク機構62と、上移動刃側リンク機構64と、駆動力調整機構66とを備える。
下移動刃側リンク機構62は、第1リンク片68と、第2リンク片70とを備える。第1リンク片68は、左側面視略楕円形状の板部材である。第1リンク片68は、一端がリング部52aに回動可能に軸支してあり、他端が第2リンク片70の一端に回動可能に軸支してある。
第2リンク片70は、長手方向中央部がやや屈曲した板部材である。第2リンク片70は、軸穴70aと、ネジ穴70b、70cと、切り割り溝70dとを備える。軸穴70aは、第2リンク片70の他端側に設けてある。ネジ穴70bは、第2リンク片70の長手方向中央部に設けてある。ネジ穴70bは、ネジ等の固定具74が螺合する。切り割り溝70dは、軸穴70aの軸方向に対して平行である。ネジ穴70cは、切り割り溝70dに直交して連通する。第2リンク片70は、軸穴70aに軸(図示略)が挿通する。該軸は、駆動力調整機構66の中央部に設けた軸穴66aに挿通する。第2リンク片70は、軸穴70aに挿通する軸に回動可能に支持してある。第2リンク片70は、軸に対し回動することで糸切り機構50とミシン主軸14との位相を調節することができる。第2リンク片70は、ネジ穴70cにネジ(図示略)を螺合して切り割り溝70dの幅を狭めることで、軸に対し回動不能である。
上移動刃側リンク機構64は、左側面視略L字状に形成してある。上移動刃側リンク機構64は、一端がリング部54aに回動可能に軸支してあり、他端が駆動力調整機構66の一端に回動可能に軸支してある。
図9に示すように、駆動力調整機構66は、左側面視略三角形状に形成してある。駆動力調整機構66は、軸穴66aと、穴部72とを備える。前述のように、軸穴66aは、駆動力調整機構66の中央部に設けてある。駆動力調整機構66は、軸穴66aと第2リンク片70の軸穴70aに挿通した軸を中心に回動可能である。穴部72は、駆動力調整機構66の一端に設けてある。穴部72は、略円弧状の長穴に形成してある。穴部72は、固定具74が挿通可能である。
図10〜図13を参照して、糸切り機構50の駆動時における駆動力伝達機構60の動作について説明する。本実施形態では、駆動軸56は、回転力を下移動刃52に伝達するように構成してあるとする。
糸切りソレノイドが駆動すると、下移動刃52のリング部52aは、駆動軸56の回転により左側面視時計回り方向に回転する。下移動刃52は、図10に示す待機位置から時計回り方向に回転する。リング部52aの回転により、第1リンク片68は下方へ移動する。第2リンク片70が軸穴70aに挿通した軸を中心に回動し、駆動力調整機構66は第2リンク片70と共に回動する。駆動力調整機構66の回動によって、上移動刃側リンク機構64を介して上移動刃54のリング部54aは左側面視反時計回り方向に回転する。上移動刃54は、図10に示す待機位置から反時計回り方向に回転する。
図11、図12に示すように、糸切り機構50は、下移動刃52の前端が針穴18の下方を先に通過し、上移動刃54の刃部54bが後から針穴18の下方に達する。図13に示すように、上移動刃54は、下移動刃52の上側と重なることで下移動刃52と協働して上糸及び下糸を針穴18の直下で切断する。
図14を参照して、駆動力調整機構66による上移動刃54と下移動刃52の位置調整について詳細に説明する。駆動力調整機構66と第2リンク片70は、軸穴66aと第2リンク片70の軸穴70aに挿通した軸(図示略)を中心に回動することで、相対的に回動可能である。駆動力調整機構66は、回動することで一端に軸支した上移動刃側リンク機構64を移動する。即ち、駆動力調整機構66は、回動によって第2リンク片70と上移動刃側リンク機構64との接続角度を変更することができる。上移動刃側リンク機構64の移動によって、上移動刃側リンク機構64と接続するリング部54aは駆動軸56を中心に回動する。
上移動刃54は、下移動刃52に対し近接又は離反する方向に移動する。図14に示すように、駆動力調整機構66が反時計回り(図14において)に回動すると、上移動刃54は下移動刃52に対し近接方向に移動する。穴部72を挿通可能な固定具74は、第2リンク片70のネジ穴70bに螺合することで第2リンク片70に駆動力調整機構66を相対的に回動不能に固定できる。即ち、固定具74は、略円弧状の長穴に形成した穴部72によって第2リンク片70に対する駆動力調整機構66の回動位置を調整した状態で固定できる。ミシン1は、第2リンク片70に対し駆動力調整機構66の回動位置を調整することで上移動刃54及び下移動刃52の相対的な位置を調整できる。ミシン1は、上移動刃54及び下移動刃52の相対的な位置を調整することで、上移動刃54と下移動刃52との重なり合う交点位置を変更可能である。従って、ミシン1は、上糸23と下糸24との切断を行う際に、切断位置が所定位置(例えば、針板15の針穴18の直下等)からずれる位相ずれを抑制するように調整することができる。
尚、下移動刃52は本発明の第1切断刃に相当する。上移動刃54は本発明の第2切断刃に相当する。保持部58dは、本発明の溝に相当する。
以上のように、本発明のミシン1は、針板15の下方で且つ釜機構40の上方に位置する糸切り機構50が、上糸23と下糸24とを切断する。糸切り機構50は、下移動刃52と上移動刃54とを備える。下移動刃52は、上移動刃54側への近接時に上糸23のループの内側に入り込み、上糸23及び下糸24を糸分けして捕捉する。下移動刃52及び上移動刃54は相対的に近接した後に重なり合い、互いの協働により上糸23及び下糸24を切断する。
下移動刃52は、上移動刃54との近接方向と直交する方向に延設した糸捕捉部58aを備える。下移動刃52は、捕捉した上糸23及び下糸24とともに上移動刃54側へと近接する。本発明のミシン1は、糸捕捉部58aの延設方向中間部に保持部58dを設けてある。下移動刃52は、糸捕捉部58aが捕捉した上糸23を保持部58dに導入し保持した状態で上移動刃54側へ近接する。下移動刃52は、捕捉した上糸23を保持部58dで常に一定の位置で保持できる。
本発明のミシン1は、下移動刃52及び上移動刃54の協働で上糸23及び下糸24の切断する時、切断後に縫針8側に残る上糸23の長さを常に一定にできる。縫針8側に残る上糸23の長さが長すぎると、縫製開始時に上糸23が被縫製物の裏面で絡まって固まるので、ミシンは綺麗な縫目が形成できない。一方、縫針8側に残る上糸23の長さが短すぎると、縫製開始時に上糸23が被縫製物から抜けてしまうので、ミシンは縫目が形成できない。本発明のミシン1は、縫針8側に残る上糸23の長さを常に一定にできるので、縫製開始時に上糸23が被縫製物の裏面で固まったり、被縫製物から抜けたりすることを防止できる。
本発明のミシン1においては、糸捕捉部58aは、第1端面58b及び第2端面58cを備える。上移動刃54側への近接時、第1端面58bは上糸23を捕捉し、保持部58dに導入する。第2端面58cが第1端面58bに沿った直線上に延び、その中間部に保持部58dを有するので、ミシン1は、第1端面58bが捕捉する上糸23を保持部58dに確実に導入することができる。
本発明のミシン1においては、保持部58dは、平面視略V字形状に形成してある。故に、ミシン1は、保持部58dに導入した上糸23に対し適宜の摩擦力を付与し、保持部58dから上糸23が離脱することを防止することができる。
本発明のミシン1は、糸切り機構50の駆動軸56の回転による駆動力を伝達し、上移動刃54及び下移動刃52を互いに連動して近接させる駆動力伝達機構60を備える。駆動力伝達機構60は、上移動刃54及び下移動刃52の相対的な位置を調整可能な駆動力調整機構66を備える。
本発明のミシン1では、駆動力調整機構66は、駆動力伝達機構60の下移動刃側リンク機構62(第2リンク片70)に回動可能である。駆動力調整機構66は、略円弧状の長穴に形成した穴部72を有する。駆動力調整機構66は、穴部72によって第2リンク片70に対し回動位置を調整して固定できる。ミシン1は、第2リンク片70に対し駆動力調整機構66の回動位置を調整することで上移動刃54及び下移動刃52の相対的な位置を調整できる。ミシン1は、上移動刃54及び下移動刃52の相対的な位置を調整することで、上移動刃54と下移動刃52との重なり合う交点位置を変更できる。従って、ミシン1は、上糸23と下糸24との切断を行う際に、切断位置が所定位置(例えば、針板15の針穴18の直下等)からずれる位相ずれを抑制するように調整することができる。
本発明のミシン1では、下移動刃側リンク機構62及び上移動刃側リンク機構64の少なくとも一方に駆動力調整機構66を設ける。ミシン1は、下移動刃側リンク機構62及び上移動刃側リンク機構64の何れかを調整することで、上移動刃54及び下移動刃52の相対的な位置を調整できる。故に、ミシン1は、上移動刃54及び下移動刃52の相対的な位置を容易に調整することができる。
本発明のミシン1においては、駆動力伝達機構60の下移動刃側リンク機構62は、第1リンク片68及び第2リンク片70を備える。駆動力調整機構66と第2リンク片70は、軸穴66aと第2リンク片70の軸穴70aに挿通した軸を中心に回動することで、相対的に回動可能である。駆動力調整機構66は、回動によって第2リンク片70と上移動刃側リンク機構64との接続角度を変更することができる。固定具74は、穴部72を挿通し第2リンク片70のネジ穴70bに螺合することで第2リンク片70に駆動力調整機構66を相対的に回動不能に固定する。固定具74は、略円弧状の長穴に形成した穴部72によって第2リンク片70に対する駆動力調整機構66の回動位置を調整した状態で固定する。ミシン1は、固定具74によって容易に第2リンク片70と駆動力調整機構66とを相対的に回動不能に固定することができる。
本発明は上記実施形態に限らず、適宜変更することができる。例えば、駆動力調整機構66は、下移動刃側リンク機構62の第2リンク片70に接続したが、上移動刃側リンク機構64に接続しても良い。駆動力調整機構66は、下移動刃側リンク機構62と上移動刃側リンク機構64とに夫々接続しても良い。
下移動刃側リンク機構62は、第1リンク片68と第2リンク片70とを備えたが、リンク片の数は二つに限らない。上移動刃側リンク機構64は、複数のリンク片を備えていても良い。
本発明は上記実施形態に限らず、適宜変更することができる。例えば、下移動刃52と上移動刃54は、駆動力伝達機構60により互いに連動して近接・離反する方向に回動した。本発明はこれに限らず、上移動刃54が移動しない固定刃であってもよい。該場合、駆動力伝達機構60は、下移動刃52を固定刃側に近接・離反するように駆動力56の回転による駆動力を伝達すればよい。
保持部58dは、上移動刃54側に開放する平面視略V字形状の溝であったが、例えば、平面視略U字形状の溝であってもよいし、特定の形状を有さない凹みでもよい。保持部58dは、糸捕捉部58aに形成した上糸23を保持可能な一対の突起であってもよい。該場合、保持部は、一対の突起の間に上糸23を導入して保持すればよい。
S…被縫製物
1…ミシン
2…ベッド部
3…脚柱部
4…アーム部
7…針棒
8…縫針
9…天秤
10…操作部
11…液晶パネル
13…インモータ
14…ミシン主軸
15…針板
17…押え足
18…穴
19…送り歯穴
20…テーブル
21…ロッド
22…ペダル
23…上糸
24…下糸
30…制御装置
40…釜機構
42…送り歯
50…糸切り機構
52…下移動刃(第1切断刃)
52a…リング部
54…上移動刃(第2切断刃)
56…駆動軸
58…刃部
58a…糸捕捉部
58b…第1端面
58c…第2端面
58d…保持部
60…駆動力伝達機構
62…上移動刃側リンク機構
64…下移動刃側リンク機構
66…駆動力調整機構
68…第1リンク片
70…第2リンク片
72…穴部
74…固定具

Claims (3)

  1. ミシン主軸の回転により上下動する縫針と、
    被縫製物を載置し且つ前記縫針の下端を通す穴を備えた針板と、
    前記針板の下方に設けられ、前記縫針に挿通された上糸のループを捕捉する剣先を備え、前記縫針の上下動に連動して回転する釜機構と、
    前記針板の下方且つ前記釜機構の上方に位置し、上糸及び下糸を切断する糸切り機構と
    を有し、
    前記糸切り機構は、
    下糸と共に前記釜機構に捕捉され押し広げられた上糸のループに突入して上糸を捕捉する第1切断刃と、
    前記第1切断刃と相対的に近接することにより、前記第1切断刃に捕捉された上糸及び下糸を前記第1切断刃と協働して切断する第2切断刃と、
    を備えるミシンにおいて、
    前記第1切断刃は、
    前記第2切断刃側の端部に位置し、前記第2切断刃との近接方向と直交する方向に延設して前記上糸のループを捕捉する糸捕捉部を備え、
    前記糸捕捉部の前記延設方向における中間部に、前記捕捉した上糸を導入し保持する保持部を備える
    ことを特徴とするミシン。
  2. 請求項1記載のミシンにおいて、
    前記保持部は、
    前記糸捕捉部の前記中間部に前記延設方向と直交する方向に切り込んで設けた溝であり、
    前記糸捕捉部は、
    前記溝に対し前記延設方向一方側に設けられ、前記第1切断刃の前記第2切断刃側への近接時に前記上糸を捕捉して前記溝に導入する第1端面と、
    前記溝に対し前記延設方向他方側に、前記第1端面に沿った延長線上に延びる第2端面と、
    を備え、
    前記溝は、
    前記第1端面が捕捉した前記上糸を導入し保持する
    ことを特徴とするミシン。
  3. 請求項2記載のミシンにおいて、
    前記第1切断刃及び前記第2切断刃は、それぞれ、
    互いに近接する方向に移動し且つ当該近接移動後に重なり合うことで、前記釜機構に捕捉された前記上糸を前記下糸と共に切断する下移動刃及び該下移動刃の上側に重なる上移動刃であり、
    前記溝は、
    前記下移動刃に設けられ、前記上移動刃側に開放する平面視略V字形状に形成したV字溝である
    ことを特徴とするミシン。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114395866A (zh) * 2022-01-25 2022-04-26 杰克科技股份有限公司 一种缝纫机的剪线方法、以及缝纫机

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