JP2009219780A - 二本針ミシン - Google Patents
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Abstract
【課題】片針から両針に切り替えたときの糸の弛みを解消する。
【解決手段】両針と片針とを切り替えて上下動させる針棒機構10と、各縫い糸に個別に糸張力を付与する二つの糸調子装置150と、各糸調子装置よりも糸供給源側の位置で各縫い糸をそれぞれ保持する二つの第一糸保持手段170と、各糸調子装置の糸張力付与状態をそれぞれ個別に解除させる二つの糸張力解除手段160と、各糸調子装置と各第一糸保持手段との間で、個別に縫い糸をたぐり寄せる二つの糸たぐり手段180と、片針から両針の切り替えに際し、上下動を開始する針棒の縫い糸に対応する第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる第一の動作連携手段401とを備えている。
【選択図】図2
【解決手段】両針と片針とを切り替えて上下動させる針棒機構10と、各縫い糸に個別に糸張力を付与する二つの糸調子装置150と、各糸調子装置よりも糸供給源側の位置で各縫い糸をそれぞれ保持する二つの第一糸保持手段170と、各糸調子装置の糸張力付与状態をそれぞれ個別に解除させる二つの糸張力解除手段160と、各糸調子装置と各第一糸保持手段との間で、個別に縫い糸をたぐり寄せる二つの糸たぐり手段180と、片針から両針の切り替えに際し、上下動を開始する針棒の縫い糸に対応する第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる第一の動作連携手段401とを備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、片針切り替えが可能な二本針ミシンに関する。
従来の二本針ミシンは、二本の針棒を保持して上下動を行う針棒抱きにラッチ機構を設け、ラッチ機構の保持と解除の切り替えにより両針の片針の切り替えを可能としていた(例えば、特許文献1参照)。
かかる二本針ミシンは、その用途の一つとして、ラベル等の縫着物を布地に縫着する際に、その縁に沿って二本針で平行に運針を行う場合がある。図22はラベルの縫着の縫い目を示す説明図である。このような縫着作業では、ラベルの角部では片針に切り替えて運針が行われ(図22における区間S)、角部を過ぎると再び両針に戻して運針が行われる。
特開2007−075253号公報
かかる二本針ミシンは、その用途の一つとして、ラベル等の縫着物を布地に縫着する際に、その縁に沿って二本針で平行に運針を行う場合がある。図22はラベルの縫着の縫い目を示す説明図である。このような縫着作業では、ラベルの角部では片針に切り替えて運針が行われ(図22における区間S)、角部を過ぎると再び両針に戻して運針が行われる。
しかしながら、上記二本針ミシンでは、片針区間Sの縫製中に停止している針棒は上方で待機するため、当該針棒の縫い針に通されている縫い糸は縫い針に対してフリーな状態にあり、当該縫い糸が天秤により上下に振られると、縫製で消費されないにも拘わらず、糸供給源側から余分に繰り出され、縫い糸の各所でたるみを生じてしまう。
その結果、片針から両針に切り替えて二本針の縫いを再開すると、再開してから数針分の縫い目について糸弛み(糸浮き)が発生してしまうという問題があった。
かかる糸浮きを解消するために、片針から両針に戻す際に、停止中の針棒側の縫い糸を手で引っ張って弛みをとるという作業を行う場合もあるが、両針切り替えのたびにその作業を行うのは煩雑に過ぎ、作業効率も低下するという問題があった。
その結果、片針から両針に切り替えて二本針の縫いを再開すると、再開してから数針分の縫い目について糸弛み(糸浮き)が発生してしまうという問題があった。
かかる糸浮きを解消するために、片針から両針に戻す際に、停止中の針棒側の縫い糸を手で引っ張って弛みをとるという作業を行う場合もあるが、両針切り替えのたびにその作業を行うのは煩雑に過ぎ、作業効率も低下するという問題があった。
そこで、本発明は、作業効率を低下させずに糸浮きを解消することを目的とする。
請求項1記載の発明は、二本の針棒を備え、選択操作により両針と片針とを切り替えて上下動させる針棒機構と、前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各縫い糸に個別に糸張力を付与する二つの糸調子装置とを備える二本針ミシンにおいて、前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置よりも糸供給源側の位置で前記各縫い糸をそれぞれ保持する二つの第一糸保持手段と、前記各糸調子装置の糸張力付与状態をそれぞれ個別に解除させる二つの糸張力解除手段と、前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置と前記各第一糸保持手段との間で、個別に縫い糸をたぐり寄せる二つの糸たぐり手段と、片針から両針の切り替えに際し、上下動を開始する針棒の縫い糸に対応する前記糸張力解除手段、第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる第一の動作連携手段とを備えることを特徴とする。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明と同様の構成を備えると共に、二本の針棒を備え、選択操作により両針と片針とを切り替えて上下動させる針棒機構と、前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各縫い糸に個別に糸張力を付与する二つの糸調子装置とを備える二本針ミシンにおいて、前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置よりも糸供給源側の位置で前記各縫い糸をそれぞれ保持する二つの第一糸保持手段と、前記各糸調子装置の糸張力付与状態をそれぞれ個別に解除させる二つの糸張力解除手段と、前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置と前記各第一糸保持手段との間で、個別に縫い糸をたぐり寄せる二つの糸たぐり手段と、被縫製物を押さえる布押さえによる保持又は解除を検出する布押さえ検出手段と、両針から片針に切り替えてから布押さえの解除までの針数と、前記布押さえによる保持の再開からの針数とを計数する針数計数手段と、前記布押さえによる保持の再開からの針数が前記両針から片針に切り替えてから布押さえの解除までの針数と同じ針数に至るタイミングを基準に、上下動を開始する針棒の縫い糸に対応する前記糸張力解除手段、第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる第一の動作連携手段とを備えることを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発明と同様の構成を備えると共に、前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、天秤から各縫い針までの間の位置で縫い糸を保持する二つの第二糸保持手段を備え、少なくとも前記糸たぐり手段の作動時までには、糸たぐりが行われる縫い糸の保持を行うように前記第二糸保持手段を作動させる第二の動作連係手段を備えることを特徴とする。
請求項1記載の発明は、片針から両針の切り替えに際し、上下動を開始する針棒の縫い糸に対して糸調子装置よりも糸供給源側の位置で第一糸保持手段が糸保持を行うと共に糸調子装置の糸張力を糸張力解除手段が解除し、糸たぐり手段が糸調子装置と第一糸保持手段との間で糸をたぐり寄せる。かかるたぐり寄せにより、縫い糸には糸たぐり手段を挟んで上流側と下流側に対して糸たぐり手段側への張力が生じるが、上流側(糸供給源側)は第一糸保持手段により保持されているので、糸たぐり手段の下流側の縫い糸がたぐい寄せられる。その際、糸調子装置は解放されているのでたぐり寄せの妨げとならない。これにより、糸たぐり手段よりも縫い針側の縫い糸がたぐり寄せられ、弛みが解消される。従って、片針から両針の切り替えに際し、手作業で縫い糸を引き寄せて弛みをとる必要がなく、作業効率を低下させずに糸浮きを解消し、縫い品質の向上を図ることが可能となる。
請求項2記載の発明は、ラベル等の対象物を縫着する際には、その角部の頂点で縫いを一時停止し、布押さえを上げて布地の向きを変える作業が行われること、及び、当該角部の縫いでは二本並んだ縫い目の外側となる縫い目を形成する縫い針のみの片針縫いが角部の頂点の前後で同じ針数だけ縫いが行われることを前提とする。かかる前提では、片針での縫いを開始してから角部の頂点で布押さえを上げられるまでの針数を検出すれば、布押さえを下げて縫いを再開してから同数の針数で片針の縫いが終了することが事前に予測可能となる。
第一の動作連携手段では、布押さえの保持からの針数により片針の縫いが終了するタイミングを予測し、当該タイミングを基準に第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる。これにより、請求項1記載の発明と同じ効果に加えて、適正なタイミングで縫い糸のたぐり動作を実行することが可能となる。
また、片針の縫製の終了を事前に予測可能であるため、例えば、片針から両針の切り替えが実行される前に縫い糸のたぐり動作を完了する設定とすることもでき、それにより、片針から両針の切り替えの際に縫い糸のたぐり動作の完了を待つ必要が無くなり、作業の迅速化を図ることも可能となる。
第一の動作連携手段では、布押さえの保持からの針数により片針の縫いが終了するタイミングを予測し、当該タイミングを基準に第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる。これにより、請求項1記載の発明と同じ効果に加えて、適正なタイミングで縫い糸のたぐり動作を実行することが可能となる。
また、片針の縫製の終了を事前に予測可能であるため、例えば、片針から両針の切り替えが実行される前に縫い糸のたぐり動作を完了する設定とすることもでき、それにより、片針から両針の切り替えの際に縫い糸のたぐり動作の完了を待つ必要が無くなり、作業の迅速化を図ることも可能となる。
請求項3記載の発明は、天秤から縫い針までの間の位置で縫い糸を保持する第二糸保持手段を備えるので、糸たぐり手段の上流側と下流側との両側で糸保持が行われ、糸たぐりがより効果的に行われるので、より効果的に糸浮きの解消を図ることが可能となる。
(発明の実施形態の全体構成)
本発明の実施形態たる二本針ミシン100について図1から図21に基づいて説明する。図1は二本針ミシン100の全体的な構成を示す概略図である。
以下の説明において、二本針ミシン100が水平面に設置されていることを前提として、垂直上下方向をZ軸方向、布送り方向に沿った方向をX軸方向、X軸方向及びZ軸方向に直交する方向をY軸方向とする。なお、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とは互いに直交するものとする。
二本針ミシン100は、ミシン本体1と、ミシン本体1が設置される作業台となるテーブル2と、テーブル2の下部に設けられた縫製の開始、停止及び回転速度を入力する操作ペダル3と、制御回路基板等からなる動作制御手段400が格納された制御ボックス4と、テーブル2の天板下側に設けられた後述する布押さえ6の布の保持状態と解除状態とを切り替える操作レバー5とを主として備えている。
本発明の実施形態たる二本針ミシン100について図1から図21に基づいて説明する。図1は二本針ミシン100の全体的な構成を示す概略図である。
以下の説明において、二本針ミシン100が水平面に設置されていることを前提として、垂直上下方向をZ軸方向、布送り方向に沿った方向をX軸方向、X軸方向及びZ軸方向に直交する方向をY軸方向とする。なお、X軸方向とY軸方向とZ軸方向とは互いに直交するものとする。
二本針ミシン100は、ミシン本体1と、ミシン本体1が設置される作業台となるテーブル2と、テーブル2の下部に設けられた縫製の開始、停止及び回転速度を入力する操作ペダル3と、制御回路基板等からなる動作制御手段400が格納された制御ボックス4と、テーブル2の天板下側に設けられた後述する布押さえ6の布の保持状態と解除状態とを切り替える操作レバー5とを主として備えている。
図2はミシン本体1の正面図である。ミシン本体1は、二本の縫い針7をそれぞれ個別に保持する二本の針棒20と、被縫製物を上方から押圧保持する布押さえ6と、各針棒20を両針状態又は選択されたいずれか一方の縫い針7による片針状態で上下動させる針棒機構10と、針棒機構10を両針、右側の片針(右針とする)、左側の片針(左針とする)のいずれかの状態に切り替えるための操作入力を行う片針切り替え入力機構200と、各縫い針7の縫い糸に個別に糸張力を付与する二つの糸調子装置150と、各糸調子装置150の糸張力付与状態をそれぞれ個別に解除させる二つの糸張力解除手段160と、各糸調子装置150と各縫い針7との間で糸ループの引き締めを行う天秤8と、各糸調子装置150よりも糸供給源側の位置で各縫い糸をそれぞれ保持する二つの第一糸保持手段170と、各縫い糸に対応して個別に設けられ、各糸調子装置150と各第一糸保持手段170との間で個別に縫い糸をたぐり寄せる二つの糸たぐり手段180と、各縫い糸に対応して個別に設けられ、天秤8から各縫い針7までの間の位置で縫い糸を保持する二つの第二糸保持手段190と、上記各構成を保持するミシンフレーム9とを備えている。
(針棒機構)
図3は本発明の実施形態たる二本針ミシンの針棒機構10の正面図、図4(A)は針棒20の一部省略した側面図、図4(B)は正面図を示している。
針棒機構10は、ミシンフレーム15のアーム部の先端である面部内に設けられ、二本の縫い針7をそれぞれ個別に保持する一対の針棒20を同時又は選択的に上下動させるものである。
図3は本発明の実施形態たる二本針ミシンの針棒機構10の正面図、図4(A)は針棒20の一部省略した側面図、図4(B)は正面図を示している。
針棒機構10は、ミシンフレーム15のアーム部の先端である面部内に設けられ、二本の縫い針7をそれぞれ個別に保持する一対の針棒20を同時又は選択的に上下動させるものである。
二本針ミシン100の針棒機構10は、それぞれ第一の係合穴21及び第二の係合穴22が形成された一対の針棒20と、各針棒20を上下動可能に個々に支持する針棒支持体としての針棒支持枠40と、一対の針棒20を保持する針棒抱き51を介して各針棒20を上下動させる針上下動機構50と、各針棒20の第一の係合穴21に対して先端を挿脱させる一対のクラッチ部材61を用いて針棒抱き51によるそれぞれの針棒20の保持を選択的に保持状態と解除状態とに切り換え可能なクラッチ機構60と、クラッチ機構60により保持を解除状態とされた針棒20の第二の係合穴22に対して先端を挿脱させるストッパ部材71を用いて針棒支持枠40に保持させるストッパ機構70と、人為的な入力操作によりいずれかの針棒20を選択してクラッチ機構60における保持状態と解除状態を切り替える切り替え機構80とを備えている。
(針棒)
二本の針棒20はY軸方向に沿って並列され、各針棒20は針棒支持枠40により通常はZ軸方向に沿った状態で支持され、針振りを行う場合には、針棒支持枠40を介して各針棒20の長手方向におけるおおよそ中間位置でY軸方向に沿った軸を中心に回転揺動動作が付与される。各針棒20の下端部にはそれぞれ縫い針7が保持されており、針棒支持枠40による揺動が行われたときには、各針棒20は縫い針7がそれぞれX軸方向に沿って揺動する。
二本の針棒20はY軸方向に沿って並列され、各針棒20は針棒支持枠40により通常はZ軸方向に沿った状態で支持され、針振りを行う場合には、針棒支持枠40を介して各針棒20の長手方向におけるおおよそ中間位置でY軸方向に沿った軸を中心に回転揺動動作が付与される。各針棒20の下端部にはそれぞれ縫い針7が保持されており、針棒支持枠40による揺動が行われたときには、各針棒20は縫い針7がそれぞれX軸方向に沿って揺動する。
各針棒20は、図4のように、断面円形の丸棒の周面の一部に平坦面23を形成した棒状体である。針棒20がZ軸方向に沿って支持された状態において平坦面23はY−Z平面に沿った状態となるように針棒支持枠40に支持される。かかる平坦面23の面上であってZ軸方向における中間位置には、針棒20の長手方向に沿って溝部24が形成されている。
また、平坦面23の平面上であって溝部24の下端部と上端部の近傍には、当該溝部24に交差するY軸方向に沿った溝状の第一の係合穴21と第二の係合穴22とが形成されている。なお、各係合穴21,22は溝状に限らず、溝部24と重なる配置で形成された穴状や凹状であっても良い。
第一の係合穴21は、クラッチ部材61の先端部が挿入可能なようにその先端形状に対応して、長方形状に形成されている。かかる長方形状は、クラッチ部材61の先端部が略矩形状に突出していることに対応しており、長方形の長辺と短辺の長さがそれぞれクラッチ部材61の略矩形状先端部の横幅と縦幅よりもわずかに大きく設定されている。
第二の係合穴22は、第一の係合穴21よりも上方に位置し、後述するストッパ部材71の先端部の形状に対応して、正面視で矩形状であって側面視で半円状に形成されている。
第一の係合穴21は、クラッチ部材61の先端部が挿入可能なようにその先端形状に対応して、長方形状に形成されている。かかる長方形状は、クラッチ部材61の先端部が略矩形状に突出していることに対応しており、長方形の長辺と短辺の長さがそれぞれクラッチ部材61の略矩形状先端部の横幅と縦幅よりもわずかに大きく設定されている。
第二の係合穴22は、第一の係合穴21よりも上方に位置し、後述するストッパ部材71の先端部の形状に対応して、正面視で矩形状であって側面視で半円状に形成されている。
溝部24は各係合穴21,22よりも深く掘削形成されており、その内部には、当該溝部24の長手方向に沿って揺動板25が揺動可能に取り付けられている。かかる揺動板25は、第一の係合穴21と第二の係合穴22との中間位置でY軸方向に沿った支持軸に支持されており、揺動によりその両端部はX軸方向に沿って移動する。つまり、揺動板25の一端部と他端部とはそれぞれ第一の係合穴21と第二の係合穴22の内部を各係合穴21,22の深度方向に沿って移動を行う。
また、揺動板25はその一端部が第一の係合穴21の深部近傍まで押し込まれると、他端部が第二の係合穴22内で平坦面23まで押し出され、その他端部が第二の係合穴22の深部近傍まで押し込まれると、一端部が第一の係合穴21内で平坦面23まで押し出される形状に形成されている。
つまり、同一の針棒20について、第一の係合穴21にクラッチ部材61が挿入されると、既に第二の係合穴22に挿入されていたストッパ部材71が揺動板25により押し出され、第二の係合穴22にクラッチ部材71が挿入されると、既に第一の係合穴21に挿入されていたクラッチ部材61が揺動板25により押し出されるようになっている。
また、揺動板25はその一端部が第一の係合穴21の深部近傍まで押し込まれると、他端部が第二の係合穴22内で平坦面23まで押し出され、その他端部が第二の係合穴22の深部近傍まで押し込まれると、一端部が第一の係合穴21内で平坦面23まで押し出される形状に形成されている。
つまり、同一の針棒20について、第一の係合穴21にクラッチ部材61が挿入されると、既に第二の係合穴22に挿入されていたストッパ部材71が揺動板25により押し出され、第二の係合穴22にクラッチ部材71が挿入されると、既に第一の係合穴21に挿入されていたクラッチ部材61が揺動板25により押し出されるようになっている。
また、上記針棒20は、上下動を行うときには、その第一の係合穴21によりクラッチ機構60と係合して針棒抱き51に保持される。一方、片針で縫製するために上下動が制止されるときにはクラッチ機構60が解除されると共に第二の係合穴22によりストッパ機構70と係合して針棒支持枠40の保持される。
このように、各針棒20は、通常は、クラッチ機構60又はストッパ機構70のいずれかに保持されるようになっている。
このように、各針棒20は、通常は、クラッチ機構60又はストッパ機構70のいずれかに保持されるようになっている。
(針棒支持枠)
図5は図1の状態における一方の針棒の中心線及びX−Z平面に沿った針棒機構10の断面図である。図3及び図5に示すように、針棒支持枠40は、その上部と下部とに針棒20をY軸方向に二本並ぶように挿通させる挿通穴が形成されており、これらにより各針棒20を上下動可能に支持している。
針棒支持枠40の下部における針棒20の支持部の近傍には、潤滑油或いはグリス等が供給される不織布或いはウレタン等の供給部材41が設けられており、当該供給部材41を摺動するように各針棒20が配設されている。これにより、潤滑油又はグリスが各針棒20と針棒支持枠40との摺動部に供給され、上下動が円滑に行われる。
図5は図1の状態における一方の針棒の中心線及びX−Z平面に沿った針棒機構10の断面図である。図3及び図5に示すように、針棒支持枠40は、その上部と下部とに針棒20をY軸方向に二本並ぶように挿通させる挿通穴が形成されており、これらにより各針棒20を上下動可能に支持している。
針棒支持枠40の下部における針棒20の支持部の近傍には、潤滑油或いはグリス等が供給される不織布或いはウレタン等の供給部材41が設けられており、当該供給部材41を摺動するように各針棒20が配設されている。これにより、潤滑油又はグリスが各針棒20と針棒支持枠40との摺動部に供給され、上下動が円滑に行われる。
また、針棒支持枠40の上部における針棒20の支持部近傍にはストッパ機構70が設けられており、針棒支持枠40のストッパ機構70のすぐ下側には切り替え機構80が設けられている。ストッパ機構70及び切り替え機構80については後に詳述する。
さらに、針棒支持枠40に支持された針棒20の近傍には、各針棒20に対して上下動の駆動力を付与するクランクロッド54の一端部に設けられた角駒55の上下動を案内するガイド溝42が形成されている。
さらに、針棒支持枠40に支持された針棒20の近傍には、各針棒20に対して上下動の駆動力を付与するクランクロッド54の一端部に設けられた角駒55の上下動を案内するガイド溝42が形成されている。
また、針棒支持枠40のY軸方向一端部における上下方向中間位置に、針振りの揺動駆動力を付与する揺動軸43の一端部が連結されている。かかる揺動軸43は、Y軸方向に沿った状態で回転可能にミシン機枠に支持されており、図示しない揺動駆動源に連結されている。また、揺動機構は、周知の構成によりその揺動角度範囲を0°から所定の角度範囲まで調節可能であり、必要に応じて各針棒20に保持された縫い針7をX軸方向に沿って任意の振り幅で針振りさせることが可能となっている。また、前述したように、針振りを行わない状態にあっては、各針棒20がZ軸方向に沿った状態となるように、針振りの揺動機構は調整されている。
(針上下動機構)
針上下動機構50は、図3に示すように、クラッチ機構60を介して各針棒20を支持する針棒抱き51と、各針棒20の上下動駆動源たるミシンモータ320により回転駆動されるミシン主軸52と、ミシン主軸52の一端部に固定装備された回転錘53と、回転錘53と針棒抱き51との間を連結するクランクロッド54と、クランクロッド54の針棒抱き側の端部をZ軸方向に沿って移動させる角駒55とを備えている。
針上下動機構50は、図3に示すように、クラッチ機構60を介して各針棒20を支持する針棒抱き51と、各針棒20の上下動駆動源たるミシンモータ320により回転駆動されるミシン主軸52と、ミシン主軸52の一端部に固定装備された回転錘53と、回転錘53と針棒抱き51との間を連結するクランクロッド54と、クランクロッド54の針棒抱き側の端部をZ軸方向に沿って移動させる角駒55とを備えている。
針棒抱き51は、二本の針棒20を平行にそれぞれ挿通させる挿通穴が形成されており、各挿通穴に挿入されている針棒20に対してクラッチ機構60により保持を行う。
ミシン主軸52は、Y軸方向に沿った状態でミシン機枠に回転可能に支持されている。そして、ミシン主軸52の一端部はミシンモータ320と連結され、他端部は円板状の回転錘53の回転中心位置に連結されている。
クランクロッド54は、その一端部が回転錘53の中心から偏心した位置でY軸方向を中心に回転可能に連結され、他端部は針棒抱き51に対してY軸方向を中心に回転可能に連結されている。
クランクロッド54の他端部に設けられた角駒55は、針棒支持枠40のガイド溝42によりZ軸方向(支持されている針棒20の長手方向)に沿ってのみ移動可能に制限されている。このため、クランクロッド54の一端部は回転錘53と共に周回運動を行うが、クランクロッド54の他端部では上下動のみを行い、その結果、針棒抱き51を介して各針棒20に上下駆動力を付与するようになっている。
ミシン主軸52は、Y軸方向に沿った状態でミシン機枠に回転可能に支持されている。そして、ミシン主軸52の一端部はミシンモータ320と連結され、他端部は円板状の回転錘53の回転中心位置に連結されている。
クランクロッド54は、その一端部が回転錘53の中心から偏心した位置でY軸方向を中心に回転可能に連結され、他端部は針棒抱き51に対してY軸方向を中心に回転可能に連結されている。
クランクロッド54の他端部に設けられた角駒55は、針棒支持枠40のガイド溝42によりZ軸方向(支持されている針棒20の長手方向)に沿ってのみ移動可能に制限されている。このため、クランクロッド54の一端部は回転錘53と共に周回運動を行うが、クランクロッド54の他端部では上下動のみを行い、その結果、針棒抱き51を介して各針棒20に上下駆動力を付与するようになっている。
(クラッチ機構)
クラッチ機構60は、図3及び図5に示すように、針棒抱き51の正面から各挿通穴まで貫通した円形の支持穴57に挿入される二つのクラッチ部材61と、各クラッチ部材61をそれぞれ個別に進退移動させる二つの従動リンク62と、各従動リンク62を介して各クラッチ部材61に対して前進方向の移動力を個別に付与する二つの押圧バネ63と、各クラッチ部材61を後退した状態(退避位置)でそれぞれ係止する二つの係止爪64と、各係止爪64が係止を行う方向にそれぞれ押圧する二つの押圧バネ65と、各係止爪64による係止を解除する操作を外部から入力可能な解除ピン66とを備えている。
なお、上記従動リンク62及び解除ピン66は、各針棒20の保持と解除とを切り替える外部からの作動力の入力を受ける入力部材となる。
クラッチ機構60は、図3及び図5に示すように、針棒抱き51の正面から各挿通穴まで貫通した円形の支持穴57に挿入される二つのクラッチ部材61と、各クラッチ部材61をそれぞれ個別に進退移動させる二つの従動リンク62と、各従動リンク62を介して各クラッチ部材61に対して前進方向の移動力を個別に付与する二つの押圧バネ63と、各クラッチ部材61を後退した状態(退避位置)でそれぞれ係止する二つの係止爪64と、各係止爪64が係止を行う方向にそれぞれ押圧する二つの押圧バネ65と、各係止爪64による係止を解除する操作を外部から入力可能な解除ピン66とを備えている。
なお、上記従動リンク62及び解除ピン66は、各針棒20の保持と解除とを切り替える外部からの作動力の入力を受ける入力部材となる。
針棒抱き51の二つの支持穴57はX軸方向に沿って形成され、略円柱状のクラッチ部材61をX軸方向に沿って滑動可能に支持している。
各クラッチ部材61は、その先端部(針棒20側の端部)に、先端面の形状が略矩形状である突起が形成されている。かかる突起の先端形状及びその大きさが、針棒20の第一の係合穴21の形状とほぼ一致しており、クラッチ部材61の前進移動(針棒20側への移動)により第一の係合穴21への挿入が可能となっている。また、各クラッチ部材61の突起の先端面は幾分傾斜状態で形成され、第一の係合穴21への挿入が容易となっている。
そして、クラッチ部材61の突起を第一の係合穴21に挿入すると、針棒抱き51に対して針棒20を保持した状態となり、針棒抱き51と共に針棒20を上下動させることが可能となる。また、クラッチ部材61の突起が第一の係合穴21に挿入されると、針棒20の溝部24内に設けられた揺動板25の下端部が押圧され、当該下端部が後退移動すると共に上端部が前進移動するようになっている。
さらに、各クラッチ部材61の突起の下部には、係止爪64の先端部が係止される切り欠きが形成されている。かかる切り欠きは、クラッチ部材61が所定の後退位置(その先端部の突起が針棒20の第一の係合穴21に届かない位置)まで後退した状態で初めて係止爪64が係止可能となる位置に設けられている。
各クラッチ部材61は、その先端部(針棒20側の端部)に、先端面の形状が略矩形状である突起が形成されている。かかる突起の先端形状及びその大きさが、針棒20の第一の係合穴21の形状とほぼ一致しており、クラッチ部材61の前進移動(針棒20側への移動)により第一の係合穴21への挿入が可能となっている。また、各クラッチ部材61の突起の先端面は幾分傾斜状態で形成され、第一の係合穴21への挿入が容易となっている。
そして、クラッチ部材61の突起を第一の係合穴21に挿入すると、針棒抱き51に対して針棒20を保持した状態となり、針棒抱き51と共に針棒20を上下動させることが可能となる。また、クラッチ部材61の突起が第一の係合穴21に挿入されると、針棒20の溝部24内に設けられた揺動板25の下端部が押圧され、当該下端部が後退移動すると共に上端部が前進移動するようになっている。
さらに、各クラッチ部材61の突起の下部には、係止爪64の先端部が係止される切り欠きが形成されている。かかる切り欠きは、クラッチ部材61が所定の後退位置(その先端部の突起が針棒20の第一の係合穴21に届かない位置)まで後退した状態で初めて係止爪64が係止可能となる位置に設けられている。
二つの従動リンク62は、それぞれ対応する針棒20の保持状態から解除状態へクラッチ部材61を切り替えるための作動力を外部から入力される入力部材として機能する。
各従動リンク62は、その中間で屈曲した形状に形成され、当該屈曲中間部で針棒抱き51に揺動可能に支持されている。そして、従動リンク62の一端部はクラッチ部材61の後端部に連結され、他端部は押圧バネ63に常時押圧されている。そして、押圧バネ63は、従動リンク62がクラッチ部材61を前進させる方向に揺動するように押圧している。
また、各従動リンク62は、その他端部に対して押圧バネ63が下方から押圧しているが、クラッチ部材61を後退させる場合には、針棒抱き51の上方移動により従動リンク62の他端部に対して後述する切り替え機構80の切り替え部材81の当接突起81aが上方から当接し、押圧バネ63に抗して押し下げて揺動させることでクラッチ部材61を後退移動させることが可能となっている。
各従動リンク62は、その中間で屈曲した形状に形成され、当該屈曲中間部で針棒抱き51に揺動可能に支持されている。そして、従動リンク62の一端部はクラッチ部材61の後端部に連結され、他端部は押圧バネ63に常時押圧されている。そして、押圧バネ63は、従動リンク62がクラッチ部材61を前進させる方向に揺動するように押圧している。
また、各従動リンク62は、その他端部に対して押圧バネ63が下方から押圧しているが、クラッチ部材61を後退させる場合には、針棒抱き51の上方移動により従動リンク62の他端部に対して後述する切り替え機構80の切り替え部材81の当接突起81aが上方から当接し、押圧バネ63に抗して押し下げて揺動させることでクラッチ部材61を後退移動させることが可能となっている。
各係止爪64は、針棒抱き51によりクラッチ部材61の下方で揺動可能に支持されている。かかる各係止爪64は、その揺動端部が上下に揺動可能であると共に、上方に揺動することにより爪先端部が後退位置にあるクラッチ部材61の切り欠きに進入し、前進しないように保持することを可能としている。また、各押圧バネ65は下方から各係止爪64を常時上方に押圧している。このため、係止爪64は、その爪先端部がクラッチ部材61側に付勢されており、当該クラッチ部材61が後退して切り欠き61cが爪位置まで来ると爪先端部が速やかに挿入される。
解除ピン66は、針棒20が解除状態にあるときに保持状態へ切り替えるための作動力を外部から入力される入力部材として機能する。
解除ピン66は、針棒抱き51の上端部から各クラッチ部材61の間を通過して各係止爪64に届くまで上下に針棒抱き51を貫通して設けられており、上下動可能に支持されている。解除ピン66の下端部は、二つの係止爪64に対して同時に接触可能となっている。
また、解除ピン66は図示しないバネにより常時上方に押圧されており、その上端部が針棒抱き51の上方に突出している。そして、当該解除ピン66の上端部は、針棒抱き51の上方移動により後述する切り替え機構80の切り替え部材81の当接突起81aが上方から当接することで、下方に押圧され、係止状態の係止爪64の先端部を下方に押し下げて係止の解除を行うようになっている。
なお、解除ピン66は二つの針棒20についていずれが解除状態であっても保持状態へ切り替えることができるようになっているが、各針棒20ごとに個別に解除ピンを設けても良い。その場合、いずれの解除ピン66も切り替え部材81の当接突起81aの移動範囲内に配置することが必要である。
解除ピン66は、針棒抱き51の上端部から各クラッチ部材61の間を通過して各係止爪64に届くまで上下に針棒抱き51を貫通して設けられており、上下動可能に支持されている。解除ピン66の下端部は、二つの係止爪64に対して同時に接触可能となっている。
また、解除ピン66は図示しないバネにより常時上方に押圧されており、その上端部が針棒抱き51の上方に突出している。そして、当該解除ピン66の上端部は、針棒抱き51の上方移動により後述する切り替え機構80の切り替え部材81の当接突起81aが上方から当接することで、下方に押圧され、係止状態の係止爪64の先端部を下方に押し下げて係止の解除を行うようになっている。
なお、解除ピン66は二つの針棒20についていずれが解除状態であっても保持状態へ切り替えることができるようになっているが、各針棒20ごとに個別に解除ピンを設けても良い。その場合、いずれの解除ピン66も切り替え部材81の当接突起81aの移動範囲内に配置することが必要である。
(切り替え機構)
切り替え機構80は、針棒抱き51の上死点よりも若干上方となる位置において針棒支持枠40に形成されたガイド溝部82と、ガイド溝部82に沿って滑動可能に支持された切り替え部材81と、切り替え部材81のガイド溝部82からの脱落を防止する押さえカバー83とを備えている。
ガイド溝部82は、針棒支持枠40の上部においてY軸方向に沿って形成され、同方向に沿って切り替え部材81を滑動可能に支持している。
切り替え機構80は、針棒抱き51の上死点よりも若干上方となる位置において針棒支持枠40に形成されたガイド溝部82と、ガイド溝部82に沿って滑動可能に支持された切り替え部材81と、切り替え部材81のガイド溝部82からの脱落を防止する押さえカバー83とを備えている。
ガイド溝部82は、針棒支持枠40の上部においてY軸方向に沿って形成され、同方向に沿って切り替え部材81を滑動可能に支持している。
切り替え部材81は、その全体が略角柱形状であり、その一端部には長手方向に直交する方向に突出した当接突起81aが形成され、その他端部は後述する片針切り替え入力機構200の板バネ207に連結されている。
切り替え部材81は、当接突起81aが下方に向けられた状態でガイド溝部82に支持される。そして、切り替え部材81のY軸方向に沿った移動により、針棒抱き51の上死点到達時におけるクラッチ機構60の一方の従動リンク62,他方の従動リンク62又は解除ピン66のいずれかを押圧可能な位置に当接突起81aを切り替えることが可能となっている。そして、当接突起81aの切り替えのためのスライド動作は、片針切り替え入力機構200により入力される。なお、この当接突起81aは、上死点位置まで上昇した針棒抱き51の各従動リンク62,62及び解除ピン66に対して、各々の解除動作に要するストローク分下方に押し下げることが可能な突出長さに設定されている。
切り替え部材81は、当接突起81aが下方に向けられた状態でガイド溝部82に支持される。そして、切り替え部材81のY軸方向に沿った移動により、針棒抱き51の上死点到達時におけるクラッチ機構60の一方の従動リンク62,他方の従動リンク62又は解除ピン66のいずれかを押圧可能な位置に当接突起81aを切り替えることが可能となっている。そして、当接突起81aの切り替えのためのスライド動作は、片針切り替え入力機構200により入力される。なお、この当接突起81aは、上死点位置まで上昇した針棒抱き51の各従動リンク62,62及び解除ピン66に対して、各々の解除動作に要するストローク分下方に押し下げることが可能な突出長さに設定されている。
(ストッパ機構)
ストッパ機構70は、針棒支持枠40の上端部において当該針棒支持枠40の正面から針棒20の挿通穴まで貫通した二つの円形の貫通穴を有する支持部72と、各支持部72の貫通穴に挿入される二つのストッパ部材71と、各ストッパ部材71をそれぞれ個別に前進方向(針棒20側)の移動力を付与する二つの押圧バネ73と、各押圧バネ73を後方で支持すると共に支持部72の貫通穴を覆い塞ぐカバー体74とを備えている。
ストッパ機構70は、針棒支持枠40の上端部において当該針棒支持枠40の正面から針棒20の挿通穴まで貫通した二つの円形の貫通穴を有する支持部72と、各支持部72の貫通穴に挿入される二つのストッパ部材71と、各ストッパ部材71をそれぞれ個別に前進方向(針棒20側)の移動力を付与する二つの押圧バネ73と、各押圧バネ73を後方で支持すると共に支持部72の貫通穴を覆い塞ぐカバー体74とを備えている。
支持部72の各貫通穴はいずれもX軸方向に沿って形成され、略円柱状のストッパ部材71をX軸方向に沿って滑動可能に支持している。各ストッパ部材71は、その先端部(針棒20側の端部)がX軸方向からの正面視で矩形状であり、Y軸方向から側面視した場合に先端が半円形に形成されている。かかる先端部の形状は、前述した第二の係合穴22の形状と対応している。
前述したように、ストッパ部材71はその後方から押圧バネ73により前方に押圧されている。そして、かかる押圧によりストッパ部材71の先端部が第二の係合穴22に挿入されると、針棒支持枠40に対して針棒20の上下動が制止された状態となる。
前述したように、ストッパ部材71はその後方から押圧バネ73により前方に押圧されている。そして、かかる押圧によりストッパ部材71の先端部が第二の係合穴22に挿入されると、針棒支持枠40に対して針棒20の上下動が制止された状態となる。
但し、各ストッパ機構71に対する押圧バネ73の押圧力による揺動板25を揺動させる力は、押圧バネ65が従動リンク62を介してクラッチ部材61に付与する押圧力による揺動板25を揺動させる力よりも小さく設定されている。従って、クラッチ部材61の先端部の突起とストッパ部材71の先端部とをそれぞれ第一の係合穴21と第二の係合穴22とに挿入しようとすると、クラッチ部材61の突起が第一の係合穴21に進入し、ストッパ部材71の先端部は押し負けて第二の係合穴22には進入できないようになっている。
また、ストッパ部材71の先端部が第二の係合穴22に挿入されると、針棒20の溝部24内に設けられた揺動板25の上端部が押圧され、当該上端部を前進移動させると共に下端部を後退移動させることが可能となっている。
また、ストッパ部材71の先端部が第二の係合穴22に挿入されると、針棒20の溝部24内に設けられた揺動板25の上端部が押圧され、当該上端部を前進移動させると共に下端部を後退移動させることが可能となっている。
なお、針棒抱き51が上死点にあるときのクラッチ機構60のクラッチ部材61からストッパ機構70のストッパ部材71までのZ軸方向における距離は、針棒20の第一の係合穴21から第二の係合穴22までの距離と一致するように設定されている。これにより、針棒抱き51が上死点位置にある時に、針棒20をストッパ機構70による保持状態に切り替え、又は保持状態の針棒20をクラッチ機構60に係合させることが可能となっている。
(片針切り替え入力機構)
図6は二本針ミシン100の主要な構成を示した斜視図であり、図7は片針切り替え入力機構200の分解斜視図である。
図6及び図7に示すように、片針切り替え入力機構200は、切り替えの入力操作を受けて前述した切り替え機構80の切り替え部材81に対して切り替え移動動作を入力するものである。
片針切り替え入力機構200は、両針、左片針又は右片針のいずれかによる縫製を行うための切り替え操作を行う切り替えレバー201と、切り替えレバー201の操作位置の保持と解除を可能とする解除レバー202と、切り替えレバー201の支軸203と、支軸203を介して切り替えレバー201と共に揺動を行う切り替え腕204と、当該切り替え腕204の揺動端部に一端部が連結された切り替え板205と、切り替え板205を介して切り替えレバー201を中立位置に保持する中立保持機構206と、切り替え板205の他端部に保持されると共に切り替え機構80の切り替え部材81と連結された板バネ207とを備えている。
図6は二本針ミシン100の主要な構成を示した斜視図であり、図7は片針切り替え入力機構200の分解斜視図である。
図6及び図7に示すように、片針切り替え入力機構200は、切り替えの入力操作を受けて前述した切り替え機構80の切り替え部材81に対して切り替え移動動作を入力するものである。
片針切り替え入力機構200は、両針、左片針又は右片針のいずれかによる縫製を行うための切り替え操作を行う切り替えレバー201と、切り替えレバー201の操作位置の保持と解除を可能とする解除レバー202と、切り替えレバー201の支軸203と、支軸203を介して切り替えレバー201と共に揺動を行う切り替え腕204と、当該切り替え腕204の揺動端部に一端部が連結された切り替え板205と、切り替え板205を介して切り替えレバー201を中立位置に保持する中立保持機構206と、切り替え板205の他端部に保持されると共に切り替え機構80の切り替え部材81と連結された板バネ207とを備えている。
切り替えレバー201は、ミシンフレーム9の正面側において、その上端部をX軸方向に沿った支軸203に固定連結され、その下端部をY軸方向に沿って揺動可能としている。かかる切り替えレバー201は、中立保持機構206により維持される中立位置から正面視で左方と右方とに揺動可能であり、左方に揺動操作すると左側の針棒20が針棒機構10により保持され(右片針での縫い状態となる)、右方に揺動操作すると右側の針棒20が針棒機構10により保持される(左片針での縫い状態となる)。
また、切り替えレバー201の下端部の裏面側にはボス状のストッパ208が設けられ、切り替えレバー201とミシンフレーム9と隙間に配置された解除レバー202との係合が行われるようになっている。解除レバー202は、その上端部がミシンフレーム9の壁面上に片持ち状態で支持されており、その下端部はX軸方向に沿って揺動可能となっている。また、解除レバー202は、図示しない押圧バネにより切り替えレバー201側に押圧されている。
また、切り替えレバー201の下端部の裏面側にはボス状のストッパ208が設けられ、切り替えレバー201とミシンフレーム9と隙間に配置された解除レバー202との係合が行われるようになっている。解除レバー202は、その上端部がミシンフレーム9の壁面上に片持ち状態で支持されており、その下端部はX軸方向に沿って揺動可能となっている。また、解除レバー202は、図示しない押圧バネにより切り替えレバー201側に押圧されている。
ここで、解除レバー202とストッパ208との関係を図8に基づいて説明する。図8(A)の二点差線に示すように、解除レバー202は、切り替えレバー201が中立位置にあるときには、Y軸方向についてストッパ208と同位置となるよう配置されている。このとき、解除レバー202は図示しない押圧バネによりストッパ208に対して押圧接触した状態にあり、切り替えレバー201が左方又は右方に操作されると、解除レバー202はストッパ208から逸れて切り替えレバー201に直接押圧接触した状態となる。また、ストッパ208と解除レバー201とは、互いの側縁部が当接した状態となるため、切り替えレバー201の中立位置側へ復帰する揺動が妨げられた状態となる。かかる状態で図8(B)の二点差線に示すように、解除レバー202をミシンフレーム9側にストッパ208の突出高さよりも押し込むと、ストッパ208と解除レバー202の係合状態が解かれ、切り替えレバー201は中立保持機構206から受ける復帰力により中立位置へ復帰することができる。
また、切り替えレバー201の中間位置とミシンフレーム9との隙間には、切り替えレバー201への操作から左右の片針状態を検出する片針検出手段210が設けられている。かかる片針検出手段210は、図9に示すように、切り替えレバー201の裏面に設けられた磁石211と、切り替えレバー201を左片針停止と右片針停止とに切り替えた時にそれぞれ最接近するようミシンフレーム9側に設けられた磁気センサ(ホール素子、コイル、磁気抵抗効果素子等)からなる左針停止センサ212及び右針停止センサ213から構成されている。かかる片針検出手段210により、左針停止センサ212が磁石211を検出した時には左片針停止を検出でき、右針停止センサ213が磁石211を検出した時には右片針停止を検出でき、いずれもセンサ212,213も磁石211を検出しない時には両針での縫い状態を検出することができる。
次に、支軸203は、ミシンフレーム9の正面から背面まで貫通した状態でミシンフレーム9により回転可能に支持されている。そして、ミシンフレーム9の背面側から突出した支軸203の端部には切り替え腕204の上端部が固定連結されている。支軸203により切り替え腕204は切り替えレバー201と連動するようになっている。
切り替え腕204の上下方向中間位置には、位置保持ボール209が保持されている。この位置保持ボール209は、バネ214によりミシンフレーム9側に押圧されており、ミシンフレーム9側には、切り替えレバー201が中立、左片針停止、右片針停止の三つの位置にある時にそれぞれ位置保持ボール209が嵌合する凹部(図示略)が形成されている。これにより、切り替えレバー201が各位置に操作されると、各凹部に位置保持ボール209が嵌合し、バネ214の弾性力に応じた保持力で切り替えレバー201を各位置に保持することを可能としている。
切り替え腕204の上下方向中間位置には、位置保持ボール209が保持されている。この位置保持ボール209は、バネ214によりミシンフレーム9側に押圧されており、ミシンフレーム9側には、切り替えレバー201が中立、左片針停止、右片針停止の三つの位置にある時にそれぞれ位置保持ボール209が嵌合する凹部(図示略)が形成されている。これにより、切り替えレバー201が各位置に操作されると、各凹部に位置保持ボール209が嵌合し、バネ214の弾性力に応じた保持力で切り替えレバー201を各位置に保持することを可能としている。
切り替え板205は、Y軸方向に沿って延出された長尺形状であり、両端部が垂直に屈曲形成されている。そして、屈曲形成された一端部には円形の貫通穴が形成され、当該貫通穴にはY軸方向に沿った立保持機構206のスライド軸206aが挿入されている。また、切り替え板205の他端部近傍には、Y軸方向に沿った長穴が形成されており、当該長穴を介して二つの止めネジによりミシンフレーム9に支持されている。つまり、切り替え板205は、一端部がスライド軸206aに対してスライドし、他端部が止めネジに対して長穴に沿ってスライドすることによりY軸方向に沿った移動を可能としている。
中立保持機構206は、前述したスライド軸206aと、スライド軸206aの両端部を保持する保持枠206bと、切り替え板205の一端部を挟んだ状態で当該一端部と共にスライド軸206aが挿入されるコイルバネ206c,206dとを備えている。かかる構成により、切り替えレバー201を左片針停止位置に切り替えると、切り替え板205の一端部がコイルバネ206cに押圧され、切り替え腕204を介して切り替えレバー201を中立位置へ戻す方向に作用し、切り替えレバー201を右片針停止位置に切り替えると、切り替え板205の一端部がコイルバネ206dに押圧され、切り替え腕202を介して切り替えレバー201を中立位置へ戻す方向に作用する。
板バネ207は、切り替え板205の屈曲形成された他端部に固定支持されており、X軸方向に沿って延出されている。そして、板バネ207の先端部は、切り替え機構80の切り替え部材81の端部に形成された凹状の被係止部に係止され、切り替え板205のスライド移動と共に切り替え部材81をスライド移動させることができる。
これらにより、片針切り替え入力機構200は、切り替えレバー201を左片針停止位置(又は右片針停止位置)に回動操作すると、支軸203及び切り替え腕204を介して切り替え板205をスライド移動させ、板バネ207を介して切り替え部材81を左の針棒20(又は右の針棒20)の保持解除位置に移動操作する。これにより、針棒機構10は、針棒抱き51による左の針棒20(又は右の針棒20)の保持状態を解除し、右の針棒20(又は左の針棒20)のみの上下動状態とする。また、解除レバー202を押し込み操作すると、ストッパ208と解除レバー202との係合状態が解かれ、コイルバネ206c(206d)の押圧力により切り替えレバー201が中立位置に戻される、
これらにより、片針切り替え入力機構200は、切り替えレバー201を左片針停止位置(又は右片針停止位置)に回動操作すると、支軸203及び切り替え腕204を介して切り替え板205をスライド移動させ、板バネ207を介して切り替え部材81を左の針棒20(又は右の針棒20)の保持解除位置に移動操作する。これにより、針棒機構10は、針棒抱き51による左の針棒20(又は右の針棒20)の保持状態を解除し、右の針棒20(又は左の針棒20)のみの上下動状態とする。また、解除レバー202を押し込み操作すると、ストッパ208と解除レバー202との係合状態が解かれ、コイルバネ206c(206d)の押圧力により切り替えレバー201が中立位置に戻される、
(天秤)
天秤8は、基端部がミシンフレーム9内で揺動可能に支持され、先端部がミシンフレーム9の正面上部において外部に延出されている。そして、天秤8は、先端部側には二本の縫い糸を挿通させる挿通穴が形成され、基端部側はミシン主軸に連結された図示しない偏心ロッドにより揺動力が付与される。これにより、天秤8は、各縫い針7の上下動に同期して揺動を行うと共に、縫い針7の上昇に合わせて先端部を上昇させ、被縫製物側の縫い糸を引き上げてループを締結するようになっている。
天秤8は、基端部がミシンフレーム9内で揺動可能に支持され、先端部がミシンフレーム9の正面上部において外部に延出されている。そして、天秤8は、先端部側には二本の縫い糸を挿通させる挿通穴が形成され、基端部側はミシン主軸に連結された図示しない偏心ロッドにより揺動力が付与される。これにより、天秤8は、各縫い針7の上下動に同期して揺動を行うと共に、縫い針7の上昇に合わせて先端部を上昇させ、被縫製物側の縫い糸を引き上げてループを締結するようになっている。
(布押さえ)
布押さえ6は、図示しない加圧バネにより下方に常時布保持圧が付勢されており、前述した操作レバー5の入力操作により、布保持状態から解除状態に切り替えることを可能としている。
図10は操作レバー5の周囲の構成を示す斜視図である。操作レバー5は、回動可能に軸支され、操作レバー5の支軸5aの反時計回りの回動動作を布押さえ6の上昇動作に変換する図示しない動作伝達機構が併設されている。
また、操作レバー5には、当該操作レバー5による布押さえ6の動作指示入力を検出する布押さえ検出手段300が設けられている。かかる布押さえ検出手段300は、操作レバー5の支軸5aの外周面上に設けられた磁石301と、支軸5aの周囲であって操作レバー5の解除指示入力時に磁石301と対面する位置に配置された磁気センサ(ホール素子、コイル、磁気抵抗効果素子等)である押さえ上げセンサ302から構成されている。かかる布押さえ検出手段300により、布押さえ6の保持解除の実行を検出できる。
布押さえ6は、図示しない加圧バネにより下方に常時布保持圧が付勢されており、前述した操作レバー5の入力操作により、布保持状態から解除状態に切り替えることを可能としている。
図10は操作レバー5の周囲の構成を示す斜視図である。操作レバー5は、回動可能に軸支され、操作レバー5の支軸5aの反時計回りの回動動作を布押さえ6の上昇動作に変換する図示しない動作伝達機構が併設されている。
また、操作レバー5には、当該操作レバー5による布押さえ6の動作指示入力を検出する布押さえ検出手段300が設けられている。かかる布押さえ検出手段300は、操作レバー5の支軸5aの外周面上に設けられた磁石301と、支軸5aの周囲であって操作レバー5の解除指示入力時に磁石301と対面する位置に配置された磁気センサ(ホール素子、コイル、磁気抵抗効果素子等)である押さえ上げセンサ302から構成されている。かかる布押さえ検出手段300により、布押さえ6の保持解除の実行を検出できる。
(糸調子装置及び糸張力解除手段)
各糸調子装置150は、図2に示すように、ミシンフレーム9の正面であって、天秤8よりも縫い糸供給源側寄りに位置している。図11はミシンフレーム9の図示を省略した各糸調子装置150及び各糸張力解除手段160の平面図である。図11に示すように、各糸調子装置150は、縫い糸を挟み込む一対の糸調子皿151,152と、一対の糸調子皿151,152の接離方向の移動を可能として支持する図示を省略した支軸と、一対の糸調子皿151,152を圧接方向に加圧する加圧バネ153と、加圧バネ153を縮退させて糸張力を調節する調節ネジ154と、一方の糸調子皿152を他方の糸調子皿151から離間する方向に移動させる解除ピン155とを備えている。
上記解除ピン155はミシンフレーム9の内部に向かって突出しており、これを押し込むことで糸張力の解除が行われる構造である。
各糸調子装置150は、図2に示すように、ミシンフレーム9の正面であって、天秤8よりも縫い糸供給源側寄りに位置している。図11はミシンフレーム9の図示を省略した各糸調子装置150及び各糸張力解除手段160の平面図である。図11に示すように、各糸調子装置150は、縫い糸を挟み込む一対の糸調子皿151,152と、一対の糸調子皿151,152の接離方向の移動を可能として支持する図示を省略した支軸と、一対の糸調子皿151,152を圧接方向に加圧する加圧バネ153と、加圧バネ153を縮退させて糸張力を調節する調節ネジ154と、一方の糸調子皿152を他方の糸調子皿151から離間する方向に移動させる解除ピン155とを備えている。
上記解除ピン155はミシンフレーム9の内部に向かって突出しており、これを押し込むことで糸張力の解除が行われる構造である。
各糸張力解除手段160は、ミシンフレーム9の背面側に設けられ、ミシンフレーム9内をX軸方向に沿って貫通して配設された各糸調子装置150の解除ピン155を押下する解除用ロッド161と、解除用ロッド161による解除ピン155の押下方向への移動動作を付与する糸解放ソレノイド162とを備えている。
また、各糸調子装置150のすぐ縫い糸供給源側寄りの位置には、解除ピン155を除いてほぼ同様の構成からなる補助糸調子装置156が設けられている。かかる補助糸調子装置156は、通常、縫い糸に対して糸調子装置150よりも弱い糸張力を常に付与する機能を有している。
また、各糸調子装置150のすぐ縫い糸供給源側寄りの位置には、解除ピン155を除いてほぼ同様の構成からなる補助糸調子装置156が設けられている。かかる補助糸調子装置156は、通常、縫い糸に対して糸調子装置150よりも弱い糸張力を常に付与する機能を有している。
(第一糸保持手段)
図12は第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180の平面図、図13は正面図、図14は第一糸保持手段170の側面図である。
各第一糸保持手段170は、図2に示すように、ミシンフレーム9の上面であって、縫い糸経路における各糸調子装置150よりも縫い糸供給源側寄りに位置している。かかる第一糸保持手段170は、図12〜図14に示すように、糸案内171と、糸案内171により案内された縫い糸を押圧保持する第一の糸押さえソレノイド172とを備えている。
糸案内171は、平面視コ字状の枠体であり、互いに対向する対向壁面171a,171aとそれらを連接する連接壁面171bとを備え、各対向壁面171aのそれぞれには連接壁面171bに近接した位置に縫い糸を挿通させる糸通し穴が穿設されている。
第一の糸押さえソレノイド172は進退動作を行うプランジャ172aを備え、プランジャ172aは糸案内171の連接壁面171bに対向配置されている。そして、プランジャ172aを突出させることで、各対向壁面171aの糸通し穴に挿通された縫い糸を連接壁面171bとの間で挟持することを可能としている。なお、プランジャ172aの先端部は、縫い糸の保持に好適なゴムなどの弾性摩擦素材を装着しても良い。
図12は第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180の平面図、図13は正面図、図14は第一糸保持手段170の側面図である。
各第一糸保持手段170は、図2に示すように、ミシンフレーム9の上面であって、縫い糸経路における各糸調子装置150よりも縫い糸供給源側寄りに位置している。かかる第一糸保持手段170は、図12〜図14に示すように、糸案内171と、糸案内171により案内された縫い糸を押圧保持する第一の糸押さえソレノイド172とを備えている。
糸案内171は、平面視コ字状の枠体であり、互いに対向する対向壁面171a,171aとそれらを連接する連接壁面171bとを備え、各対向壁面171aのそれぞれには連接壁面171bに近接した位置に縫い糸を挿通させる糸通し穴が穿設されている。
第一の糸押さえソレノイド172は進退動作を行うプランジャ172aを備え、プランジャ172aは糸案内171の連接壁面171bに対向配置されている。そして、プランジャ172aを突出させることで、各対向壁面171aの糸通し穴に挿通された縫い糸を連接壁面171bとの間で挟持することを可能としている。なお、プランジャ172aの先端部は、縫い糸の保持に好適なゴムなどの弾性摩擦素材を装着しても良い。
(糸たぐり手段)
図15は糸たぐり手段180の側面図である。各糸たぐり手段180は、図12,13,15に示すように、ミシンフレーム9の上面であって、縫い糸経路における各糸調子装置150と各第一糸保持手段170の間に位置している。さらに厳密には、各糸たぐり手段180は各第一糸保持手段170のすぐ糸経路下流側に配置され、当該各糸たぐり手段180のすぐ糸経路下流側には糸案内310が設けられている。
かかる糸たぐり手段180は、回転式の糸払いソレノイド181と、糸払いソレノイド181の回転軸にほぼ直交して保持された糸払い182とを備えている。糸払い182はほぼX軸方向に沿うように延出され、その回動端部は鈎状に形成されている。また、糸払い182は、非作動時には、その先端部が第一の糸保持手段170と糸案内310との間に位置するよう配置され、作動時には先端部が上方に回動して、第一の糸保持手段170と糸案内310との間を渡る縫い糸を鈎状部分が糸経路から逸れる方向に引き出すことを可能としている。
図15は糸たぐり手段180の側面図である。各糸たぐり手段180は、図12,13,15に示すように、ミシンフレーム9の上面であって、縫い糸経路における各糸調子装置150と各第一糸保持手段170の間に位置している。さらに厳密には、各糸たぐり手段180は各第一糸保持手段170のすぐ糸経路下流側に配置され、当該各糸たぐり手段180のすぐ糸経路下流側には糸案内310が設けられている。
かかる糸たぐり手段180は、回転式の糸払いソレノイド181と、糸払いソレノイド181の回転軸にほぼ直交して保持された糸払い182とを備えている。糸払い182はほぼX軸方向に沿うように延出され、その回動端部は鈎状に形成されている。また、糸払い182は、非作動時には、その先端部が第一の糸保持手段170と糸案内310との間に位置するよう配置され、作動時には先端部が上方に回動して、第一の糸保持手段170と糸案内310との間を渡る縫い糸を鈎状部分が糸経路から逸れる方向に引き出すことを可能としている。
(第二糸保持手段)
図16は第二糸保持手段190の正面図、図17は側面図である。
各第二糸保持手段190は、ミシンフレーム9のアーム部の先端下部であって、縫い糸経路における天秤8と各針棒20との間に位置している。かかる第二糸保持手段190は、糸案内191と、糸案内191により案内された縫い糸を押圧保持する第二の糸押さえソレノイド192とを備えている。
糸案内191は、平面視略コ字状の枠体であり、互いに対向する対向壁面191a,191aとそれらを連接する連接壁面191bとを備え、各対向壁面191aのそれぞれには連接壁面191bに近接した位置に縫い糸を挿通させる糸通し穴が穿設されている。
第二の糸押さえソレノイド192は進退動作を行うプランジャ192aを備え、プランジャ192aは糸案内191の連接壁面191bに対向配置されている。そして、プランジャ192aを突出させることで、各対向壁面191aの糸通し穴に挿通された縫い糸を連接壁面191bとの間で挟持することを可能としている。なお、プランジャ192aの先端部も、縫い糸の保持に好適なゴムなどの弾性摩擦素材を装着しても良い。
また、天秤8から各第二糸保持手段190までの間には、糸案内311,312が設けられている。
図16は第二糸保持手段190の正面図、図17は側面図である。
各第二糸保持手段190は、ミシンフレーム9のアーム部の先端下部であって、縫い糸経路における天秤8と各針棒20との間に位置している。かかる第二糸保持手段190は、糸案内191と、糸案内191により案内された縫い糸を押圧保持する第二の糸押さえソレノイド192とを備えている。
糸案内191は、平面視略コ字状の枠体であり、互いに対向する対向壁面191a,191aとそれらを連接する連接壁面191bとを備え、各対向壁面191aのそれぞれには連接壁面191bに近接した位置に縫い糸を挿通させる糸通し穴が穿設されている。
第二の糸押さえソレノイド192は進退動作を行うプランジャ192aを備え、プランジャ192aは糸案内191の連接壁面191bに対向配置されている。そして、プランジャ192aを突出させることで、各対向壁面191aの糸通し穴に挿通された縫い糸を連接壁面191bとの間で挟持することを可能としている。なお、プランジャ192aの先端部も、縫い糸の保持に好適なゴムなどの弾性摩擦素材を装着しても良い。
また、天秤8から各第二糸保持手段190までの間には、糸案内311,312が設けられている。
(二本針ミシンの制御系)
図18は二本針ミシン100の制御系を示すブロック図である。この図に示すように、動作制御手段400には、前述したペダル3と、各縫い針7が針上位置か検出を行う針上位置センサ321と、各縫い針7が針下位置か検出を行う針下位置センサ322と、前述した押さえ上げセンサ302、左針停止センサ212及び右針停止センサ213とが図示しない入出力回路を介して接続されている。
針上位置センサ401は、ミシン主軸52に設けられて旋回移動を行う遮蔽板と、遮蔽板の通過軌跡を挟むように配置された光源及び受光素子の光学ユニットから構成され、遮蔽板は針上位置(針上死点を0°として60°の主軸角度)で光学ユニットを遮蔽するよう位置設定されている。つまり、針上位置センサ401は、ミシン主軸52の軸角度が60°の時を検出する。
針下位置センサ402は、ミシン主軸52に設けられて旋回移動を行う遮蔽板と、遮蔽板の通過軌跡を挟むように配置された光源及び受光素子の光学ユニットから構成され、遮蔽板は針下位置(針上死点を0°として180°の主軸角度)で光学ユニットを遮蔽するよう位置設定されている。つまり、針上位置センサ401は、ミシン主軸52の軸角度が180°の時を検出する。なお、針上位置角度と針下位置角度は上記に限定されるものではない。
図18は二本針ミシン100の制御系を示すブロック図である。この図に示すように、動作制御手段400には、前述したペダル3と、各縫い針7が針上位置か検出を行う針上位置センサ321と、各縫い針7が針下位置か検出を行う針下位置センサ322と、前述した押さえ上げセンサ302、左針停止センサ212及び右針停止センサ213とが図示しない入出力回路を介して接続されている。
針上位置センサ401は、ミシン主軸52に設けられて旋回移動を行う遮蔽板と、遮蔽板の通過軌跡を挟むように配置された光源及び受光素子の光学ユニットから構成され、遮蔽板は針上位置(針上死点を0°として60°の主軸角度)で光学ユニットを遮蔽するよう位置設定されている。つまり、針上位置センサ401は、ミシン主軸52の軸角度が60°の時を検出する。
針下位置センサ402は、ミシン主軸52に設けられて旋回移動を行う遮蔽板と、遮蔽板の通過軌跡を挟むように配置された光源及び受光素子の光学ユニットから構成され、遮蔽板は針下位置(針上死点を0°として180°の主軸角度)で光学ユニットを遮蔽するよう位置設定されている。つまり、針上位置センサ401は、ミシン主軸52の軸角度が180°の時を検出する。なお、針上位置角度と針下位置角度は上記に限定されるものではない。
また、動作制御手段400には、その制御の対象となるミシンモータ320,左右の糸張力解除手段160の糸解放ソレノイド162、左右の第一糸保持手段170の第一の糸押さえソレノイド172、左右の第二糸保持手段190の第二の糸押さえソレノイド192、左右の糸たぐり手段180の糸払いソレノイド181がそれぞれドライバ320a,162a,172a,192a、181aを介して接続されている。
動作制御手段400は、各種のプログラムが記憶されているROM402と、各種のプログラムを読み込んで実行するCPU401と、CPU401の処理に関する各種データをワークエリアに格納するRAM403とを備えている。
CPU401は、ROM402に記憶されたプログラムにより、両針から片針に切り替えてから布押さえ6の解除までの針数と、布押さえ6による保持の再開からの針数とを計数する針数計数手段としての処理と、針棒機構10における片針から両針の切り替えに際し、上下動を再開する針棒20の縫い糸に対応する第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180を作動させる第一の動作連携手段としての制御と、糸たぐり手段180の作動時より前に糸たぐりが行われる縫い糸の保持を行うように第二糸保持手段190を作動させる第二の動作連係手段としての制御とを実行する。
ラベルの縫着縫製では、角部において片針で縫いが行われ(図21参照、区間K1とK2が片針で縫いが行われる区間を示す)、片針の縫い開始から角部の頂点に至るまでの針数(区間K1の針数)と角部の頂点を超えて片針の最終針までの針数(区間K2の針数)とは一致する。また、角部の縫いでは、角部の頂点において布の方向を90°転換させる必要があるため、一度、布押さえ6を上昇させて保持状態を解除し、再び布押さえ6を降ろしてから縫いを再開する。
これを前提として、針数計数手段としての処理を行うCPU401は、ラベルの縫着縫製において角部の運針の際に、片針の縫い開始から角部の頂点に至るまでの針数(区間K1の針数)Cを両針から片針に切り替えてから布押さえ6の解除までの間において針数をカウントすることで求め、角部の頂点を超えて片針の最終針までの針数(区間K2の針数)への到達を布押さえ6による保持の再開からの針数をカウントすることで監視する。
つまり、CPU401は、左又は右針停止センサ212,213による検出が行われてから押さえ上げセンサ302による布押さえ6の布保持状態の解除の検出が行われるまでの針数をカウントして記憶し、押さえ上げセンサ302による布押さえ6の布保持状態の検出が行われてからの針数をカウントし、記憶針数Cに至るところで区間K2の最終針と認識する。
つまり、CPU401は、左又は右針停止センサ212,213による検出が行われてから押さえ上げセンサ302による布押さえ6の布保持状態の解除の検出が行われるまでの針数をカウントして記憶し、押さえ上げセンサ302による布押さえ6の布保持状態の検出が行われてからの針数をカウントし、記憶針数Cに至るところで区間K2の最終針と認識する。
次に、第一の動作連携手段としての制御では、CPU401は、上記針数計数手段としての処理の過程で、片針での縫いの区間K1,K2が終わる際に、縫いが停止中の針棒20に対応する糸張力解除手段160により糸調子装置150の糸張力を解除する制御と、縫いが停止中の針棒20に対応する第一糸保持手段170により糸保持を行う制御と、縫いが停止中の針棒20に対応する糸たぐり手段180により糸払いを行う制御とを実行する。
即ち、CPU401は、針数計数手段としての処理の過程で片針区間の最終針の針落ちの一針前(C−1)のカウントされ、且つ、針上位置が針上位置センサ321により検出されると、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の糸張力解除手段160の糸解放ソレノイド162を作動させて糸調子装置150の糸張力を解除し、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の第一糸保持手段170の第一の糸押さえソレノイド172を作動させて糸保持を行い、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の糸たぐり手段180の糸払いソレノイド181を作動させて糸払いを行う制御とを実行する。
これにより、第一の動作連携手段としての制御が実現する。
即ち、CPU401は、針数計数手段としての処理の過程で片針区間の最終針の針落ちの一針前(C−1)のカウントされ、且つ、針上位置が針上位置センサ321により検出されると、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の糸張力解除手段160の糸解放ソレノイド162を作動させて糸調子装置150の糸張力を解除し、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の第一糸保持手段170の第一の糸押さえソレノイド172を作動させて糸保持を行い、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の糸たぐり手段180の糸払いソレノイド181を作動させて糸払いを行う制御とを実行する。
これにより、第一の動作連携手段としての制御が実現する。
第二の動作連携手段としての制御では、CPU401は、ラベルの縫着縫製において角部の運針の際に、片針区間の第一針の直前の針上位置の際に、縫いが停止中の針棒20に対応する第二糸保持手段190により糸保持を行う制御を実行する。
より詳細には、CPU401は、両針から片針に切り替える操作を左又は右針停止センサ212,213により検出し、その直後の針上位置を針上位置センサ321により検出し、当該検出があると、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の第二糸保持手段170の第二の糸押さえソレノイド192を作動させて糸保持を行う。
これにより、第二の動作連携手段としての制御が実現する。
より詳細には、CPU401は、両針から片針に切り替える操作を左又は右針停止センサ212,213により検出し、その直後の針上位置を針上位置センサ321により検出し、当該検出があると、左又は右(停止中の針棒20に対応する方)の第二糸保持手段170の第二の糸押さえソレノイド192を作動させて糸保持を行う。
これにより、第二の動作連携手段としての制御が実現する。
(二本針ミシンにおける縫い制御)
図19及び図20は二本針ミシン100における縫い制御のフローチャート、図21は縫い制御において形成される縫い目の状態を示す説明図である。これらに基づいて二本針ミシン100の縫い制御を説明する。なお、ここでは、図21に示すように、矢印に沿って行われる長方形状のラベルBの縫着縫製における角縫いの際に実行される処理を例に説明する。また、図19及び図20のフローチャートは、内側の縫い針7(ここでは右側の縫い針)が角に到達した時点からの処理を示すものとする。
図19及び図20は二本針ミシン100における縫い制御のフローチャート、図21は縫い制御において形成される縫い目の状態を示す説明図である。これらに基づいて二本針ミシン100の縫い制御を説明する。なお、ここでは、図21に示すように、矢印に沿って行われる長方形状のラベルBの縫着縫製における角縫いの際に実行される処理を例に説明する。また、図19及び図20のフローチャートは、内側の縫い針7(ここでは右側の縫い針)が角に到達した時点からの処理を示すものとする。
ラベルBの縫着において、内側となる右側の縫い針7が角部に到達するまでは二本針で縫製が行われる。
右側の縫い針7が角部に到達すると、オペレータはペダル3の前踏みをやめる。これにより、CPU401は停止指示と認識し、針下位置センサ322により針下位置を検出してからミシンモータ320を停止させる(ステップS1、図21:右側の縫い針7の針位置R0、左側の針位置L0の針落ち状態で停止)。
そして、オペレータにより切り替えレバー201が右片針停止に切り替えられると(ステップS2)、片針切り替え入力機構200は、針棒機構10の切り替え部材81を右の従動リンク62を打撃する位置に移動させて待機する。
また、CPU401は右針停止センサ213により右針停止信号を検知し(ステップS3)、当該右針停止信号の受信により、それ以降の針数のカウント数を記録する状態となる(ステップS4)。なお、針数のカウントアップは針下位置の検出により行われる。
右側の縫い針7が角部に到達すると、オペレータはペダル3の前踏みをやめる。これにより、CPU401は停止指示と認識し、針下位置センサ322により針下位置を検出してからミシンモータ320を停止させる(ステップS1、図21:右側の縫い針7の針位置R0、左側の針位置L0の針落ち状態で停止)。
そして、オペレータにより切り替えレバー201が右片針停止に切り替えられると(ステップS2)、片針切り替え入力機構200は、針棒機構10の切り替え部材81を右の従動リンク62を打撃する位置に移動させて待機する。
また、CPU401は右針停止センサ213により右針停止信号を検知し(ステップS3)、当該右針停止信号の受信により、それ以降の針数のカウント数を記録する状態となる(ステップS4)。なお、針数のカウントアップは針下位置の検出により行われる。
次いで、CPU401は、ペダル3の前踏みの入力を監視して縫製の再開待ちを行う(ステップS5)。そして、縫製の再開が検知されるとCPU401はミシンモータ320の駆動を再開する。その際、最初の針上死点(0°)への到達の際には、既に、針棒機構10の切り替え部材81が右の従動リンク62を打撃する位置で待機しているので、右の針棒20はストッパ機構70に保持され、左の針棒20のみでの運針が実行される。
また、最初の針上位置(60°)に到達すると(ステップS6)、針上位置センサ321により検出が行われ、その検出信号の受信により、CPU401は、右側の第二糸保持手段190の第二の糸押さえソレノイド192を作動させて、右の縫い糸をそれ以上繰り出されないように保持する(ステップS7)。そして、左片針で縫いが実行される。
また、最初の針上位置(60°)に到達すると(ステップS6)、針上位置センサ321により検出が行われ、その検出信号の受信により、CPU401は、右側の第二糸保持手段190の第二の糸押さえソレノイド192を作動させて、右の縫い糸をそれ以上繰り出されないように保持する(ステップS7)。そして、左片針で縫いが実行される。
次いで、CPU401は、ペダル3の前踏みの停止待ちを行う(ステップS8)。即ち、左側の縫い針7が角部に到達すると、オペレータはペダル3の前踏みをやめる。これにより、CPU401は停止指示と認識し、針下位置センサ322により針下位置の検出待ちを行い(ステップS9)、検出されるとミシンモータ320を停止させる(ステップS10、図21:左側の針位置L1の針落ち状態で停止)。
そして、かかる状態でオペレータはラベルB及び縫着が行われる布を90°回して縫い方向を変える必要があるので、布押さえ6を上昇させて布保持を解除するために操作レバー5の回動操作を行う。CPU401は、押さえ上げセンサ302により操作レバー5の操作の検出待ちを行い(ステップS11)、押さえ上げが検出されると、ステップS4から開始されたそれまでの針数のカウント値CをRAM403で記憶する(ステップS12)。
そして、かかる状態でオペレータはラベルB及び縫着が行われる布を90°回して縫い方向を変える必要があるので、布押さえ6を上昇させて布保持を解除するために操作レバー5の回動操作を行う。CPU401は、押さえ上げセンサ302により操作レバー5の操作の検出待ちを行い(ステップS11)、押さえ上げが検出されると、ステップS4から開始されたそれまでの針数のカウント値CをRAM403で記憶する(ステップS12)。
次いで、CPU401は、ペダル3の前踏みの入力を監視して縫製の再開待ちを行う(ステップS13)。そして、縫製の再開が検知されるとCPU401はミシンモータ320の駆動を再開し、左片針の縫いを実行する。
また、CPU401は、縫いを再開してからの針数のカウントを実行する(ステップS14)。そして、当該針数カウントがステップS12で得られたカウント値Cから1減じた値(C−1)に到達したか判定を行う(ステップS15)。針数が(C−1)に到達すると(図21:左側の針位置L2)、次に、CPU401は、針上位置センサ321により針上位置の検出待ちを行う(ステップS16)。そして、針上位置が検出されると、CPU401は、右側の糸解放ソレノイド162を作動させて右側の糸調子装置150の糸張力を解放する(ステップS17)。さらに、CPU401は、右側の第一糸保持手段170の第一の糸押さえソレノイド172を作動させて、右の縫い糸を保持する(ステップS18)。そして、右側の糸払いソレノイド192を作動させて、右の縫い糸の糸払いを実行する(ステップS19)。このとき、針上位置を既に過ぎているので、天秤8は下降しつつあり、縫いが行われていないに右側の縫い糸は天秤8の前後で弛みを生じているが、糸払いが行われることにより、糸調子装置150よりも上流側に縫い糸が引き寄せられて弛みが解消される。
また、CPU401は、縫いを再開してからの針数のカウントを実行する(ステップS14)。そして、当該針数カウントがステップS12で得られたカウント値Cから1減じた値(C−1)に到達したか判定を行う(ステップS15)。針数が(C−1)に到達すると(図21:左側の針位置L2)、次に、CPU401は、針上位置センサ321により針上位置の検出待ちを行う(ステップS16)。そして、針上位置が検出されると、CPU401は、右側の糸解放ソレノイド162を作動させて右側の糸調子装置150の糸張力を解放する(ステップS17)。さらに、CPU401は、右側の第一糸保持手段170の第一の糸押さえソレノイド172を作動させて、右の縫い糸を保持する(ステップS18)。そして、右側の糸払いソレノイド192を作動させて、右の縫い糸の糸払いを実行する(ステップS19)。このとき、針上位置を既に過ぎているので、天秤8は下降しつつあり、縫いが行われていないに右側の縫い糸は天秤8の前後で弛みを生じているが、糸払いが行われることにより、糸調子装置150よりも上流側に縫い糸が引き寄せられて弛みが解消される。
次いで、CPU401は、右側の第一糸保持手段170の第一の糸押さえソレノイド172及び第二糸保持手段190の第二の糸押さえソレノイド192の作動を解除し、右の縫い糸を解放する(ステップS20)。さらに、右側の糸解放ソレノイド162の作動を解除して右側の糸調子装置150の糸張力付与状態を再開する(ステップS21)。
ステップS17からステップS21までの処理は、ステップS16で針上位置が検出されてから縫い針7が下降して針下位置の検出が行われるまでに完了するように短時間で実行される。
ステップS17からステップS21までの処理は、ステップS16で針上位置が検出されてから縫い針7が下降して針下位置の検出が行われるまでに完了するように短時間で実行される。
次いで、CPU401は、針下位置センサ322の針下位置の検出による針数カウントがステップS12で得られたカウント値Cに到達したか判定する(ステップS22)。到達が検出されると(図21:左側の針位置L3)、CPU401はミシンモータ320を針下位置でそのまま停止させる(ステップS23)。
そして、オペレータにより解除レバー202が操作され、切り替えレバー201が中立位置に復帰すると(ステップS24)、CPU401は、ペダル3の前踏みの入力を監視して縫製の再開待ちを行う(ステップS25)。そして、縫製の再開が検知されるとCPU401はミシンモータ320の駆動を再開し、両針の縫いを実行する(図21:右側の縫い針7の針位置R1、左側の針位置L4の針落ちから縫い再開)。その際、最初の針上死点(0°)への到達の際には、既に、針棒機構10の切り替え部材81が解除ピン66を打撃する位置で待機しているので、右の針棒20はストッパ機構70による保持が解除され、両方の針棒20による運針が実行される。
そして、オペレータにより解除レバー202が操作され、切り替えレバー201が中立位置に復帰すると(ステップS24)、CPU401は、ペダル3の前踏みの入力を監視して縫製の再開待ちを行う(ステップS25)。そして、縫製の再開が検知されるとCPU401はミシンモータ320の駆動を再開し、両針の縫いを実行する(図21:右側の縫い針7の針位置R1、左側の針位置L4の針落ちから縫い再開)。その際、最初の針上死点(0°)への到達の際には、既に、針棒機構10の切り替え部材81が解除ピン66を打撃する位置で待機しているので、右の針棒20はストッパ機構70による保持が解除され、両方の針棒20による運針が実行される。
(二本針ミシンの効果)
上記二本針ミシン100では、動作制御手段400のCPU401が第一の動作連携手段としての制御を行い、布押さえ6の保持からの針数により片針の縫いが終了するタイミングを予測し、当該タイミングを基準に糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180を作動させるので、糸たぐり手段180よりも縫い針側の縫い糸がたぐり寄せられ、弛みが解消される。従って、片針から両針の切り替えに際し、手作業で縫い糸を引き寄せて弛みをとる必要がなく、作業効率を低下させずに糸浮きを解消し、縫い品質の向上を図ることが可能となる。
さらに、片針期間の最終針の手前の針上位置から最終針の針下位置に至るまでの間に糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180を作動させるので、最終針の針落ち後の天秤8による縫い糸の引き上げの際には糸調子装置150により予め設定された糸張力を縫い糸に付与することができるので糸調子装置150の無付加による糸の弛みの発生を回避すると共に、両針縫製の再開の第一針目の針落ちの際にも適正な糸張力を付与することができるので、適正な縫い目を形成することができ、さらなる縫い品質の向上を図ることが可能となる。
また、片針区間の終了を事前に予測するため、例えば、切り替えレバー201の操作の検出を待ってから糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180を作動させる場合には、これらの動作が完了するまで両針縫製の第一針目の待つ必要が生じ得るが、片針区間の終了を事前に予測すればそのような待ち時間の発生を解消することが可能となる。つまり、作業の迅速化を図ることが可能となる。
上記二本針ミシン100では、動作制御手段400のCPU401が第一の動作連携手段としての制御を行い、布押さえ6の保持からの針数により片針の縫いが終了するタイミングを予測し、当該タイミングを基準に糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180を作動させるので、糸たぐり手段180よりも縫い針側の縫い糸がたぐり寄せられ、弛みが解消される。従って、片針から両針の切り替えに際し、手作業で縫い糸を引き寄せて弛みをとる必要がなく、作業効率を低下させずに糸浮きを解消し、縫い品質の向上を図ることが可能となる。
さらに、片針期間の最終針の手前の針上位置から最終針の針下位置に至るまでの間に糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180を作動させるので、最終針の針落ち後の天秤8による縫い糸の引き上げの際には糸調子装置150により予め設定された糸張力を縫い糸に付与することができるので糸調子装置150の無付加による糸の弛みの発生を回避すると共に、両針縫製の再開の第一針目の針落ちの際にも適正な糸張力を付与することができるので、適正な縫い目を形成することができ、さらなる縫い品質の向上を図ることが可能となる。
また、片針区間の終了を事前に予測するため、例えば、切り替えレバー201の操作の検出を待ってから糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180を作動させる場合には、これらの動作が完了するまで両針縫製の第一針目の待つ必要が生じ得るが、片針区間の終了を事前に予測すればそのような待ち時間の発生を解消することが可能となる。つまり、作業の迅速化を図ることが可能となる。
さらに、二本針ミシン100では、動作制御手段400のCPU401が第二の動作連携手段としての制御を行い、天秤8から縫い針7までの間の位置で第二糸保持手段190が縫い糸を保持するので、糸たぐり手段180の上流側と下流側との両側で糸保持が行われ、糸たぐりがより効果的に行われるので、より効果的に糸浮きの解消を図ることが可能となる。
(その他)
なお、糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180の作動タイミングは、上記のタイミングが最も望ましいが、これに限定されず、上記のタイミングから片針から両針の切り替えが実行されたときまでの間で作動させても良い。
また、第二糸保持手段190の作動タイミングは、上記のタイミングが最も望ましいが、これに限定されず、糸たぐり手段180の作動直前までに作動させても良い。
また、糸張力解除手段160、第一糸保持手段170、糸たぐり手段180及び第二糸保持手段190の動作制御による糸の弛みの解消技術は、ラベルの縫着縫製の角部に限られず、また、ラベルの縫着縫製のみに限定されるものではない。例えば、片針と両針の縫いが切り替え可能なミシンであって、いずれに適用しても良い。
糸張力解除手段160、第一糸保持手段170、糸たぐり手段180及び第二糸保持手段190の作動はいずれも制御信号に基づいて作動するアクチュエータを有する構成としているが、例えば、これらの一部或いは全てについて、切り替えレバー201の片針から両針への切り替え動作に連動する機械的な連動機構により連動をする第一又は第二の動作連携手段を設けても良い。
なお、糸張力解除手段160、第一糸保持手段170及び糸たぐり手段180の作動タイミングは、上記のタイミングが最も望ましいが、これに限定されず、上記のタイミングから片針から両針の切り替えが実行されたときまでの間で作動させても良い。
また、第二糸保持手段190の作動タイミングは、上記のタイミングが最も望ましいが、これに限定されず、糸たぐり手段180の作動直前までに作動させても良い。
また、糸張力解除手段160、第一糸保持手段170、糸たぐり手段180及び第二糸保持手段190の動作制御による糸の弛みの解消技術は、ラベルの縫着縫製の角部に限られず、また、ラベルの縫着縫製のみに限定されるものではない。例えば、片針と両針の縫いが切り替え可能なミシンであって、いずれに適用しても良い。
糸張力解除手段160、第一糸保持手段170、糸たぐり手段180及び第二糸保持手段190の作動はいずれも制御信号に基づいて作動するアクチュエータを有する構成としているが、例えば、これらの一部或いは全てについて、切り替えレバー201の片針から両針への切り替え動作に連動する機械的な連動機構により連動をする第一又は第二の動作連携手段を設けても良い。
7 縫い針
10 針棒機構
20 針棒
150 糸調子装置
160 糸張力解除手段
170 第一糸保持手段
180 糸たぐり手段
190 第二糸保持手段
300 布押さえ検出手段
10 針棒機構
20 針棒
150 糸調子装置
160 糸張力解除手段
170 第一糸保持手段
180 糸たぐり手段
190 第二糸保持手段
300 布押さえ検出手段
Claims (3)
- 二本の針棒を備え、選択操作により両針と片針とを切り替えて上下動させる針棒機構と、
前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各縫い糸に個別に糸張力を付与する二つの糸調子装置とを備える二本針ミシンにおいて、
前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置よりも糸供給源側の位置で前記各縫い糸をそれぞれ保持する二つの第一糸保持手段と、
前記各糸調子装置の糸張力付与状態をそれぞれ個別に解除させる二つの糸張力解除手段と、
前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置と前記各第一糸保持手段との間で、個別に縫い糸をたぐり寄せる二つの糸たぐり手段と、
片針から両針の切り替えに際し、上下動を開始する針棒の縫い糸に対応する前記糸張力解除手段、第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる第一の動作連携手段とを備えることを特徴とする二本針ミシン。 - 二本の針棒を備え、選択操作により両針と片針とを切り替えて上下動させる針棒機構と、
前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各縫い糸に個別に糸張力を付与する二つの糸調子装置とを備える二本針ミシンにおいて、
前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置よりも糸供給源側の位置で前記各縫い糸をそれぞれ保持する二つの第一糸保持手段と、
前記各糸調子装置の糸張力付与状態をそれぞれ個別に解除させる二つの糸張力解除手段と、
前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、前記各糸調子装置と前記各第一糸保持手段との間で、個別に縫い糸をたぐり寄せる二つの糸たぐり手段と、
被縫製物を押さえる布押さえによる保持又は解除を検出する布押さえ検出手段と、
両針から片針に切り替えてから布押さえの解除までの針数と、前記布押さえによる保持の再開からの針数とを計数する針数計数手段と、
前記布押さえによる保持の再開からの針数が、前記両針から片針に切り替えてから布押さえの解除までの針数と同じ針数に至るタイミングを基準に、上下動を開始する針棒の縫い糸に対応する前記糸張力解除手段、第一糸保持手段及び糸たぐり手段を作動させる第一の動作連携手段とを備えることを特徴とする二本針ミシン。 - 前記各針の縫い糸に対応して個別に設けられ、天秤から各縫い針までの間の位置で縫い糸を保持する二つの第二糸保持手段を備え、
少なくとも前記糸たぐり手段の作動時までには、糸たぐりが行われる縫い糸の保持を行うように前記第二糸保持手段を作動させる第二の動作連係手段を備えることを特徴とする請求項1又は2記載の二本針ミシン。
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