JP2009114053A - 精製シリコンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】目標最大アルミニウム濃度C10max、温度勾配Tおよび凝固速度Rから、下式(1)を満足する基準凝固率f0を求め、凝固させる過程での凝固率fがf0に相当する部分でシリコン方向凝固物4を切断する。k={K1×Ln(R)+K2}×{K3×exp[K4×R×(K5×C2+K6)]}×{K7×T+K8}−K9(1)〔式中、kは、式(2)C10max=k'×C2×(1−f0)k'-1(2)(k'はアルミニウム実効分配係数、C2は原料シリコン融液のアルミニウム濃度)を満足するように求めたアルミニウム実効分配係数k'の0.9倍〜1.1倍の範囲から選ばれる係数。〕
【選択図】図1
Description
を、鋳型内にて、温度勾配を一方向に設けた状態で冷却することにより凝固させる、いわ
ゆる方向凝固法により、精製シリコンを製造する方法に関する。
製造する方法として、図1に示すように、鋳型(3)内にて、原料シリコン融液(2)を、温度
勾配(T)を一方向に設けた状態で冷却することにより凝固させる、いわゆる方向凝固法が
知られている。かかる方法によれば、原料シリコン融液(2)は温度勾配(T)の低温側(21)
から高温側(22)にアルミニウムを偏析しながら凝固し、シリコン方向凝固物(4)となるこ
とから、このシリコン方向凝固物(4)は、凝固させる際の温度勾配(T)の低温側(21)にあ
りアルミニウム濃度(C)の比較的低い精製シリコン領域(41)と、温度勾配(T)の高温側(2
2)にありアルミニウム濃度(C)の比較的高い粗シリコン領域(45)との2つの領域からなる
ものである。このうち、粗シリコン領域(45)をシリコン方向凝固物(4)から切除すること
により、アルミニウム濃度(C)の比較的低い精製シリコン領域(41)として、目的の精製シ
リコン(1)を得ることができる〔特許文献1:特開2004−196577号公報〕。
た場合には、凝固する過程における凝固率(f)が大きい部分でシリコン方向凝固物(4)を
切断し、小さく設定した場合には、凝固させる過程における凝固率(f)が低い部分でシリ
コン方向凝固物(4)を切断することにより、目的の精製シリコン(1)を得ることができる。
コン方向凝固物(4)におけるアルミニウム濃度(C)および凝固率(f)との関係は明確では
なく、温度勾配(T)および凝固速度(R)が異なる条件で凝固させた場合には、得られたシ
リコン方向凝固物(4)の全体に亙ってアルミニウム濃度(C)を調べ、その濃度(C)が目標
最大アルミニウム濃度(C10max)となる部分を探し出して、この部分で切断していた。
ることなく、粗シリコン領域(45)を切除して、目的の精製シリコン(1)を製造しうる方法
を開発するべく鋭意検討した結果、本発明に至った。
配(T(℃/mm))を一方向に設けた状態で冷却することにより凝固させて、アルミニウム濃
度(C(ppm))が目標最大アルミニウム濃度(C10max(ppm))以下の精製シリコン領域(41)と
、目標最大アルミニウム濃度(C10max)を超える粗シリコン領域(45)とを含むシリコン方
向凝固物(4)を得、
得られたシリコン方向凝固物(4)から粗シリコン領域(45)を切除することにより、アルミ
ニウム濃度(C)が目標最大アルミニウム濃度(C10max)以下の精製シリコン(1)を得る方法
であり、
目標最大アルミニウム濃度(C10max)と、原料シリコン融液(2)を冷却する際の温度勾配(
T)および凝固速度(R(mm/分))とから、下式(1)を満足する基準凝固率(f0)を求め、
凝固させる過程での凝固率(f)が該基準凝固率(f0)に相当する部分で前記シリコン方向
凝固物(4)を切断することにより、粗シリコン領域(45)を切除することを特徴とする精製
シリコン(1)の製造方法を提供するものである。
×{K3×exp[K4×R×(K5×C2+K6)]}
×{K7×T+K8}−K9 (1)
〔式中、kは、式(2)
C10max=k'×C2×(1−f0)k'-1 (2)
(式中、C10maxは精製シリコンの目標最大アルミニウム濃度(ppm)を、C2は原料シリコ
ン融液のアルミニウム濃度(ppm)を、f0は基準凝固率をそれぞれ示す。)
を満足するように求めたアルミニウム実効分配係数k'の0.9倍〜1.1倍の範囲から
選ばれる係数であり、
K1は、1.1×10-3±0.1×10-3の範囲から選ばれる定数を、
K2は、4.2×10-3±0.1×10-3の範囲から選ばれる定数を、
K3は、1.2±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K4は、2.2±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K5は、−1.0×10-3±0.1×10-3の範囲から得らればれる定数を、
K6は、1.0±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K7は、−0.4±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K8は、1.36±0.01の範囲から選ばれる定数を、
K9は、2.0×10-4±1.0×10-4の範囲から選ばれる定数を、
Rは凝固速度(mm/分)を、
Tは温度勾配(℃/mm)をそれぞれ示す。〕
2)を凝固させる過程での温度勾配(T)および凝固速度(R)とから求めた基準凝固率(f0)
に基づき、シリコン方向凝固物(4)を切断するので、シリコン方向凝固物(4)におけるアル
ミニウム濃度(C)を調べることなく、アルミニウム濃度(C)が目標最大アルミニウム濃度
(C10max)以下の精製シリコン(1)を製造することができる。
本発明の製造方法に用いられる原料シリコン融液(2)は、加熱により溶融状態となったシ
リコンであり、その温度はシリコンの融点(約1414℃)を超え、通常は1420℃〜1
580℃である。
ム濃度(C2)は通常10ppm〜1000ppm、好ましくは15ppm以下である。原
料シリコン融液のアルミニウム濃度(C2)が10ppm未満であると、さらにアルミニウ
ムを除去することが難しく、1000ppmを超えると、精製シリコン(1)を得るために
過大な温度勾配(T)と凝固速度(R)が必要となり、実用的ではない。
あれば、シリコンおよびアルミニウムを除く他の不純物元素を含んでいてもよいが、とく
に、ホウ素、リンなどの含有量は少ないほど好ましく、具体的には、それぞれ0.3pp
m以下、さらには0.1ppm以下であることが好ましい。
3)内にて冷却する。鋳型(3)としては通常、原料シリコン融液(2)に対して不活性で、耐熱
性のものが使用され、具体的には黒鉛などの炭素、炭化ケイ素、炭化窒素、アルミナ(酸
化アルミニウム)、石英などのシリカ(酸化ケイ素)などで構成されたものが使用される
。
配(T)は一方向に設けられていればよく、水平方向に設けられていて低温側(21)と高温側
(22)とが同じ高さとなっていてもよいし、重力方向に設けられていて低温側(21)が上にな
り高温側(22)が下になるように設けられてもよいが、通常は、図1に示すように、低温側
(21)が下になり、高温側(22)が上になるように温度勾配(T)が重力方向に設けられる。温度勾配(T)は、過大な設備を要せず、実用的である点で、通常は0.2℃/mm〜1.5℃/mm、好ましくは0.4℃/mm〜0.9℃/mm、さらに好ましくは0.7℃/mm以上である。
ー(6)により鋳型(3)の上方を加熱しつつ、炉(7)の下で鋳型の下方を冷却する方法により
、設けることができる。鋳型(3)の下方を冷却するには、大気中に放冷させる方法でもよ
いが、温度勾配(T)によっては、例えば炉(7)の下側に水冷プレート(8)を設け、この水冷
プレート(8)により冷却してもよい。
(7)の外に導くことにより、冷却することができる。このようにして原料シリコン融液(2)
を冷却することにより、原料シリコン融液(2)は低温側(21)から固相(24)を形成しながら
凝固し、シリコン方向凝固物(4)となる。
固していない液相(25)との界面(26)の移動速度として表わされ、鋳型(3)を炉(7)の外に移
動させる際の鋳型(3)の移動速度によって調整することができる。凝固速度(R)は通常0
.05mm/分〜2mm/分、好ましくは0.1mm/分〜1mm/分である。
コン融液(2)に含まれるアルミニウムは、高温側(22)に偏析する。このため、凝固後のシ
リコン方向凝固物(4)は、温度勾配〔T〕の低温側(21)から高温側(22)に向けて一方向に
アルミニウム含有量(C)が増加したものとなる。この凝固物(4)のうち、冷却過程で温度
勾配(T)の低温側(21)であった領域がアルミニウム含有量の少ない精製シリコン領域(41)
となり、高温側(22)であった領域は、偏析したアルミニウムを多く含む粗シリコン領域(4
5)となっている。このようなシリコン方向凝固物(4)のうち、粗シリコン領域(45)を切除
することにより、目的とする精製シリコン(1)を得ることができる。粗シリコン領域(45)
を切断する方法は特に限定されるものではなく、例えばダイヤモンドカッターなどを用い
る通常の方法により切断して、粗シリコン領域(45)を切除すればよい。
分で前記シリコン方向凝固物(4)を切断することにより、粗シリコン領域(45)を切除する
。
凝固させる過程において凝固して固相(23)となったものの割合を示すものである。本発明
の製造方法では、温度勾配(T)を一方向に設けた状態で冷却することによりシリコン方向
凝固物(4)を得るので、得られるシリコン方向凝固物(4)では、この温度勾配(T)の方向に
沿って凝固率(f)が大きくなる。
ニウム実効分配係数(k)は、上記式(2)を満足するように求められる。
(C)との関係を示す式(2−1)
C=k'×C2×(1−f)k'-1 (2−1)
〔式中、Cは液相におけるアルミニウム濃度(ppm)を、k'はアルミニウム実効分配係
数を、C2は使用した原料シリコン融液(2)のアルミニウム濃度(ppm)を、fは凝固率を
、それぞれ示す。〕
から導かれるものである。この式(2−1)は、一般にシャイルの式と呼ばれている関係
式である〔非特許文献1:「金属の凝固」(昭和46年12月25日、丸善株式会社発行
)第121頁〜第134頁〕。
C2)の1/1000倍〜3/100倍である。
て、凝固させたのちのシリコン方向凝固物(4)を切断するものである。
凝固物(4)は、冷却過程における温度勾配(T)の低温側(21)が精製シリコン領域(41)であ
り、高温側(22)が粗シリコン領域(45)である。また、凝固させる過程における凝固率(f)
が、基準凝固率(f0)に相当するか、これよりも小さい部分では、アルミニウム含有量(C
)が目標最大アルミニウム濃度(C10max)と等しいか、これを下回り、凝固率(f)が基準凝
固率(f0)を上回る部分では、アルミニウム濃度(C)が目標最大アルミニウム濃度(C10ma
x)を上回るので、凝固率(f)が基準凝固率(f0)に相当する部分で、シリコン方向凝固物(
4)を切断することによって、粗シリコン領域(45)を除去することことができ、これにより
アルミニウム濃度(C)が目標最大アルミニウム濃度(C10max)以下の目的の精製シリコン(
1)を得ることができる。
いる酸として通常は塩酸、硝酸、硫酸などの鉱酸が用いられ、汚染防止の観点から通常は
金属不純物の少ないものが用いられる。得られた精製シリコン(1)を加熱溶融させて本発
明の製造方法の原料シリコン融液(2)として用いることにより、さらにアルミニウム含有
量の少ない精製シリコンを得ることもできる。
熱溶融して、再び本発明の原料シリコン融液(2)として使用することもできる。
本発明の製造方法により得られる精製シリコン(1)は、例えば太陽電池の原料などとして
好適に用いることができる。
定されるものではない。
実験1
図1に示す装置を用いて、アルミニウム濃度(C2)1000ppmの原料シリコン融液(2)
を、鋳型(3)内で、温度勾配(T)(0.9℃/mm)を設けた状態で、凝固速度(R)0.
4mm/分で凝固するように冷却してシリコン方向凝固物(4)を得た。得られたシリコン
方向凝固物(4)において、冷却の過程における凝固率(f)が0.18および0.38であ
った部分におけるアルミニウム濃度(C)をICP(誘導結合プラズマ)発光分析法または
ICP質量分析法により求めたところ、4.0ppm(f=0.18)および4.9pp
m(f=0.38)であった。この凝固率(f)およびアルミニウム濃度(C)から式(2−
1)を満足するアルミニウム実行分配係数(k)を求めたところ、3.1×10-3であった
。結果を第1表にまとめて示す。
実験1で用いた原料シリコン融液(2)に代えて、第1表に示すアルミニウム濃度(C2)の原料シリコン融液(2)を第1表に示す温度勾配(T)を設けた状態で、第1表に示す凝固速度(R)で凝固するように冷却し、得られたシリコン方向凝固物(4)において、冷却の過程における凝固率(f)がそれぞれ第1表に示す値であった部分におけるアルミニウム濃度(C)を求めた以外は、実験1と同様に操作して、それぞれアルミニウム実行分配係数(k)を求めたところ、第1表に示すとおりであった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実験 C2 T R f C k
ppm ℃/mm mm/分 ppm
──────────────────────────
1 1000 0.9 0.4 0.18 4.0 3.1×10-3
0.38 4.9
2 1000 0.9 0.2 0.17 2.8 2.5×10-3
0.38 4.2
3 1000 0.9 0.05 0.32 1.2 0.8×10-3
0.72 2.6
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
求めたところ、式(1−1)
k={K1'×Ln(R)+K2'} (1−1)
〔式中、kはアルミニウム実効分配係数を、Rが凝固速度(mm/分)をそれぞれ示す。〕
を得た。式(1−1)において、K1'は1.1×10-3であり、K2'は4.2×10-3で
ある。
k)は、式(1−1)を満足する。
上記実験1〜実験3とは温度勾配(T)が一致するが、原料シリコン融液(2)のアルミニウ
ム濃度(C2)が異なる実験4〜実験6を行った。原料シリコン融液(2)のアルミニウム濃度(C2)、温度勾配(T)、凝固速度(R)は第2表に示すとおりとした。得られたシリコン方向凝固物(4)において、冷却の過程における凝固率(f)がそれぞれ第2表に示す値であった部分におけるアルミニウム濃度(C)を求め、実験1と同様にして、それぞれアルミニウム実行分配係数(k)を求めたところ、第2表に示すとおりであった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実験 C2 T R f C k
ppm ℃/mm mm/分 ppm
──────────────────────────
4 100 0.9 0.2 0.17 0.4 4.1×10-3
0.45 1.1
5 10 0.9 0.4 0.32 0.1 9.0×10-3
0.72 0.3
6 10 0.9 0.2 0.20 0.05 4.2×10-3
0.52 0.17
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
液(2)のアルミニウム濃度(C2)が異なる。この実験4〜実験6で求めたアルミニウム実効
分配係数(k)は、上記式(1−1)を満足しない。
4〜実験6で求めたアルミニウム実効分配係数(k)をも満足する式として、式(1−2)
k={K1'×Ln(R)+K2'}
×{K3'×exp[K4'×R×(K5'×C2+K6')]} (1−2)
〔式中、k、R、K1'およびK2'はそれぞれ前記と同じ意味を示す。C2は原料シリコン融液のアルミニウム濃度(ppm)を示す。〕
を得た。式(1−2)において、K3'は1.2であり、K4'は2.2であり、K5'は−1
.0×10-3であり、K6'は1.0である。
上記実験2とは原料シリコン融液(2)のアルミニウム濃度(C2)が一致するが、温度勾配(
T)が異なる実験7を行った。原料シリコン融液(2)のアルミニウム濃度(C2)、温度勾配(T)、凝固速度(R)は第3表に示すとおりとした。得られたシリコン方向凝固物(4)において、冷却の過程における凝固率(f)がそれぞれ第3表に示す値であった部分におけるアルミニウム濃度(C)を求め、実験1と同様にして、それぞれアルミニウム実行分配係数(k)を求めたところ、第3表に示すとおりであった。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実験 C2 T R f C k
ppm ℃/mm mm/分 ppm
──────────────────────────
7 1000 0.4 0.2 0.17 3.1 3.0×10-3
0.52 6.7
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
温度勾配(T)が異なる。このため、実験7で求めたアルミニウム実効分配係数(k)は、上
記式(1−1)および式(1−2)を満足しない。
し、かつ、実験7で求めたアルミニウム実効分配係数(k)をも満足する式として、式(1
−3)
k={K1'×Ln(R)+K2'}
×{K3'×exp[K4'×R×(K5'×C2+K6')]}
×{K7'×T+K8'}−K9' (1−3)
〔式中、k、R、C2、K1'、K2'、K3'、K4'、K5'およびK6'はそれぞれ前記と同じ
意味を示す。Tは温度勾配(℃/mm)を示す。〕
を得た。式(1−3)において、K7'は−0.4であり、K8'は1.36であり、K9'は
2.0×10-4である。
れ上記式(1)のとおりとすると、上記式(1)を得る。
原料シリコン融液(2)のアルミニウム濃度(C2)を1000ppm、目標最大アルミニウム
濃度(C10max)を4.0ppm、温度勾配(T)を0.9℃/mmおよび凝固速度(R)を0
.4mm/分として、式(1)〔ただし、K1〜K9の値はそれぞれK1'〜K9'と同じ値と
する。〕を満足する基準凝固率(f0)を求めると、0.18となる。
を、鋳型(3)内で、温度勾配(T)0.9℃/mmを設けた状態で、凝固速度(R)0.4m
m/分で凝固するように冷却することにより、図2に示すようなシリコン方向凝固物(4)
を得る。
が0.18であった部分で切断し、温度勾配(T)の高温側(22)であった領域(45)を取り除
くことにより、精製シリコン(1)を得る。この精製シリコン(1)のアルミニウム濃度の最大
値(C1max)は、4.0ppmである。
原料シリコン融液(2)のアルミニウム濃度(C2)、目標最大アルミニウム濃度(C10max)、
温度勾配(T)および凝固速度(R)0をそれぞれ第4表に示すとおりとする以外は実施例1
−1と同様にして基準凝固率(f0)を得、第4表の記載と同じ温度勾配(T)および凝固速
度(R)とするほかは実施例1−1と同様に操作してシリコン方向凝固物(4)を得、冷却過
程における凝固率(f)が基準凝固率(f0)と同じ値であった部分で切断することにより、
精製シリコン(1)を得る。この精製シリコン(1)は、アルミニウム濃度の最大値(C1max)が
第4表に示すとおりである。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例 C2 C10max f0 T R C1max
ppm ppm ℃/mm mm/分 ppm
────────────────────────────
1−1 1000 4.0 0.18 0.9 0.4 4.0
1−2 4.9 0.38 4.9
2−1 1000 2.8 0.17 0.9 0.2 2.8
2−2 4.2 0.38 4.2
3−1 1000 1.2 0.32 0.9 0.05 1.2
3−2 2.6 0.72 2.6
4−1 100 0.4 0.17 0.9 0.2 0.4
4−2 1.1 0.45 1.1
5−1 10 0.1 0.32 0.9 0.4 0.1
5−2 0.3 0.72 0.3
6−1 10 0.05 0.20 0.9 0.2 0.05
6−2 0.17 0.52 0.17
7−1 1000 3.1 0.17 0.4 0.2 3.1
7−2 6.7 0.52 6.7
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
2:原料シリコン融液 21:温度勾配の低温側 22:温度勾配の高温側
24:固相 25:液相
26:界面
3:鋳型
4:シリコン方向凝固物 41:精製シリコン領域
45:粗シリコン領域
5:粗シリコン 6:ヒーター 7:炉
8:水冷板 T:温度勾配 f0:基準凝固率
Claims (2)
- アルミニウムを含む原料シリコン融液を、鋳型内にて、温度勾配(T(℃/mm))を一方向に設けた状態で冷却することにより凝固させて、アルミニウム濃度(C(ppm))が目標最大アルミニウム濃度(C10max(ppm))以下の精製シリコン領域と、目標最大アルミニウム濃度(C10max)を超える粗シリコン領域とを含むシリコン方向凝固物を得、
得られたシリコン方向凝固物から粗シリコン領域を切除することにより、アルミニウム濃度(C)が目標最大アルミニウム濃度(C10max)以下の精製シリコンを得る方法であり、
目標最大アルミニウム濃度(C10max)と、原料シリコン融液を冷却する際の温度勾配(T)および凝固速度(R(mm/分))とから、下式(1)を満足する基準凝固率(f0)を求め、凝固させる過程での凝固率(f)が該基準凝固率(f0)に相当する部分で前記シリコン方向凝固物を切断することにより粗シリコン領域を切除することを特徴とする精製シリコンの製造方法。
k={K1×Ln(R)+K2}
×{K3×exp[K4×R×(K5×C2+K6)]}
×{K7×T+K8}−K9 (1)
〔式中、kは、式(2)
C10max=k'×C2×(1−f0)k'-1 (2)
(式中、C10maxは精製シリコンの目標最大アルミニウム濃度(ppm)を、C2は原料シリコン融液のアルミニウム濃度(ppm)を、f0は基準凝固率をそれぞれ示す。)
を満足するように求めたアルミニウム実効分配係数k'の0.9倍〜1.1倍の範囲から選ばれる係数であり、
K1は、1.1×10-3±0.1×10-3の範囲から選ばれる定数を、
K2は、4.2×10-3±0.1×10-3の範囲から選ばれる定数を、
K3は、1.2±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K4は、2.2±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K5は、−1.0×10-3±0.1×10-3の範囲から得らればれる定数を、
K6は、1.0±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K7は、−0.4±0.1の範囲から選ばれる定数を、
K8は、1.36±0.01の範囲から選ばれる定数を、
K9は、2.0×10-4±1.0×10-4の範囲から選ばれる定数を、
Rは凝固速度(mm/分)を、
Tは温度勾配(℃/mm)をそれぞれ示す。〕 - 目標最大アルミニウム濃度(C10max)が原料シリコン融液のアルミニウム濃度(C2)の1/1000倍〜3/100倍である請求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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