JP2009084655A - アミン系抽出剤のスクラビング方法 - Google Patents

アミン系抽出剤のスクラビング方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、アミン系抽出剤中に蓄積し易い鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤を再生する際に、該金属のクロロ錯イオンを効率良く除去するとともに、そのまま溶媒抽出工程の抽出段で繰り返し再利用することができるように、抽出剤の抽出能力を再生することができるアミン系抽出剤のスクラビング方法を提供する。
【解決手段】溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、塩酸付加されたアミンと金属クロロ錯イオンを担持したアミンを含有するアミン系抽出剤(A)をスクラビングする方法であって、前記アミン系抽出剤(A)を濃度3〜10Nの硫酸溶液に接触させて、塩酸付加されたアミンの塩化物イオンを硫酸イオンにより置換し、次いで、置換されたアミン系抽出剤(B)を水に接触させて、金属を脱離することを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、アミン系抽出剤のスクラビング方法に関し、さらに詳しくは、溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、アミン系抽出剤中に蓄積し易い鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤を再生する際に、該金属のクロロ錯イオンを効率良く除去するとともに、そのまま溶媒抽出工程の抽出段で繰り返し再利用することができるように、抽出剤の抽出能力を再生することができるアミン系抽出剤のスクラビング方法に関する。なお、ここで、溶媒抽出工程は、有機相を構成するアミン系抽出剤により原料水溶液中に含有される対象金属のクロロ錯イオンを抽出剤上に担持する抽出段と、それに続く、水相を形成する水溶液により有機相に担持された対象金属を脱離する逆抽出段と、次いで水相を形成する水溶液により有機相に残留した成分を脱離又は置換反応で有機相から分離除去するスクラビング段を含む。
非鉄金属の湿式製錬法においては、鉱石その他の原料から有価金属を浸出し、得られた浸出液からそれらを分離精製する種々の方法が行なわれている。例えば、ニッケルの湿式製錬法において、酸性塩化物水溶液中に含まれるニッケルとコバルトの分離は重要な技術要素であり、一般的には、ニッケルに対しコバルトが酸化されやすいことを利用した酸化中和法、或いは各種の有機抽出剤による溶媒抽出法が用いられている。このうち、酸化中和法では、十分にコバルトを分離するため、生成するコバルト殿物中に多くのニッケルの共沈殿をともなうため、一旦分離したコバルト殿物の再処理工程が別途必要となるという生産効率上の問題があり、特にニッケル水溶液中のコバルト濃度が高い場合には望ましい方法とは言えなかった。
一方、ニッケルとコバルトを分離する溶媒抽出法では、使用する有機抽出剤が、Cyanex272に代表される燐酸エステル系酸性抽出剤と、TNOA(Tri−n−octylamine)、TIOA(Tri−i−octylamine)等に代表されるアミン系抽出剤とに別けられるが、両者ともに優れたコバルトとニッケルの分離性能を有している。しかしながら、一般的には、液中の金属イオン及び塩化物イオン濃度が高い塩化物水溶液の場合には、アミン系抽出剤が用いられる。この理由としては、上記のような条件の水溶液では、コバルトはクロロ錯イオンを形成しているため、アミン系抽出剤の方が、酸性抽出剤に比べてより優れたコバルトとニッケルの分離係数を持つこと、そして、抽出操作に際し中和剤を必要とする酸性抽出剤では、コスト高であり、かつクラッドを発生させずに操業することが困難であることによる。なお、クラッドとは、溶媒抽出工程に流入又は溶媒抽出工程で生成した微粒子状の不溶解性残渣が、溶媒劣化生成物等とともに、有機相と水相の界面に集まり第三相を形成するものであり、生産効率上の重要な問題となるものである。
ところで、溶媒抽出操作において、アミン系抽出剤は、次のような特性を有している。
アミン系抽出剤は、通常、下記の化学反応式1にしたがって、塩酸付加することにより、十分な抽出特性を有するようになり、下記の化学反応式2に従ってクロロ錯イオンの抽出が行われるので、優れたコバルトとニッケルの分離特性を示す。
Figure 2009084655
この反応により、アミン(RN:)は、塩酸により塩酸付加されたアミンを生成する。
Figure 2009084655
(式中Mは、Zn、Fe、Cu、Co等のクロロ錯イオンを形成する金属種を表す。)
この反応により、Zn、Fe、Cu、Co等のクロロ錯イオンを形成する金属種が抽出され、金属クロロ錯イオンを担持したアミンを生成する。なお、ニッケルはクロロ錯イオンを形成しないので、抽出残液に残留して分離される。したがって、ニッケル水溶液中に、コバルトよりもクロロ錯体の形成能が高い、すなわち強く担持される金属、例えば鉄、亜鉛等のクロロ錯イオンが含まれている場合には、これらの金属も抽出される。
ところで、上記のような金属クロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤からのコバルトの逆抽出段では、該抽出剤を弱酸性水溶液と接触させることにより、容易に該水溶液中に脱離される。ところが、鉄、亜鉛等のコバルトよりも強く担持される金属のクロロ錯イオンは、コバルトほど容易には脱離されない。したがって、溶媒抽出工程でアミン系抽出剤を繰り返し再利用する際には、鉄、亜鉛等が次第に抽出剤中に蓄積するようになる。このため、抽出段でのアミン系抽出剤へのコバルトの担持が妨害され、終にはコバルトの抽出の大幅な低下を招くことになる。この解決策として、鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤からこれらの金属を分離除去するスクラビング段が設けられる。
例えば、スクラビング段において、鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤を、塩化物イオンを含まない水溶液と接触させ、該アミン系抽出剤に含まれるクロロ錯イオンを解消させる濃度にまで塩化物イオンを低減させることにより、これらの金属を分離除去することが可能であるが、そのためには、多量のスクラビング液が必要となり現実的ではない。そのため、他の方法として、スクラビング段において、強アルカリ水溶液と接触させ、中和して抽出剤に蓄積しているクロロ錯イオンを除去する方法(例えば、特許文献1参照。)が提案されている。なお、このようなアルカリ中和による方法では、一般的には、下記の化学反応式3に従って、水酸化ナトリウム等のアルカリ液を抽出剤と接触させ、水酸化物として金属クロロ錯イオンを除去する。
Figure 2009084655
(式中のMは、Zn、Fe等のクロロ錯イオンを形成する金属種を表す。)
この際、鉄は水酸化物殿物として、また亜鉛は水酸化物殿物又はヒドロキソ錯イオンとして抽出剤から除去されるが、殿物形成を伴う反応であるため、有機溶剤からなる抽出剤を液と共にろ過しなければならないため手間のかかる作業となっていた。また、水酸化ナトリウムは操業資材としては高価であり、回収メリットの小さい鉄及び亜鉛の除去に使用することは望ましくないことに加えて、さらに、上記アルカリ中和によって、アミン系抽出剤自体がフリーアミンの状態に戻ってしまうため、その抽出能力を完全に再生するためには、この後、塩酸付加又は硫酸付加を行わなければならないという問題があった。
さらに、他の方法として、スクラビング段において、鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤を、硫酸、硝酸、燐酸イオンのいずれかを含有し、かつ塩化物イオンを実質的に含有しない水溶液と接触させて、これら金属を脱離し、その後、脱離されたアミン系抽出剤を塩化物イオン含有溶液と接触させて、アミンを塩化水素化する方法(例えば、特許文献2参照。)が提案されているが、このような水溶液からなる水相との接触のみでは、亜鉛等の十分な逆抽出率を得るためには、新鮮な水相を用いた多数回のスクラビングが必要とされ、スクラビング液量が増加する。
以上の状況から、溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤の抽出能力を再生する際に、殿物及びクラッドの形成が伴われないこと、操業資材コストが低いこと、スクラビング液量が少ないこと等が達成されるより効率的なスクラビング方法が求められている。
特公平06−043620号公報(第1頁) 特許第3844752号明細書(第1頁、第2頁)
本発明の目的は、上記の従来技術の問題点に鑑み、溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、アミン系抽出剤中に蓄積し易い鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤を再生する際に、該金属のクロロ錯イオンを効率良く除去するとともに、そのまま溶媒抽出工程の抽出段で繰り返し再利用することができるように、抽出剤の抽出能力を再生することができるアミン系抽出剤のスクラビング方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために、アミン系抽出剤中に蓄積し易い鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤の抽出能力を再生する方法について、鋭意研究を重ねた結果、スクラビング段において、逆抽出段で得られる塩酸付加されたアミンと金属クロロ錯イオンを担持したアミンを含有するアミン系抽出剤を特定の濃度の硫酸溶液に接触させ、次いで、その後のアミン系抽出剤を水に接触させたところ、鉄、亜鉛等の金属クロロ錯イオンが効率良く除去されるとともに、そのまま抽出段で再利用することができるように抽出剤の抽出能力を再生することができることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、塩酸付加されたアミンと金属クロロ錯イオンを担持したアミンを含有するアミン系抽出剤(A)をスクラビングする方法であって、
前記アミン系抽出剤(A)を濃度3〜10Nの硫酸溶液に接触させて、塩酸付加されたアミンの塩化物イオンを硫酸イオンにより置換し、次いで、置換されたアミン系抽出剤(B)を水に接触させて、金属を脱離することを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、前記溶媒抽出工程は、有機相を構成するアミン系抽出剤により酸性塩化物水溶液中に含有される金属クロロ錯イオンを該抽出剤上に担持する抽出段と、それに続く、水相を形成する水溶液により該有機相の抽出剤上に担持されたコバルトを脱離する逆抽出段と、次いで水相を形成する水溶液により該有機相に残留した成分を脱離又は置換反応で分離除去するスクラビング段とを含むことを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、第1の発明において、前記アミン系抽出剤(A)は、ニッケルとコバルトとともに微量のその他の金属を含有する酸性塩化物水溶液からなる浸出液中のニッケルとコバルトを分離する溶媒抽出工程において、それを構成する抽出段で産出されるコバルトを担持した抽出剤から希塩酸水溶液によりコバルトを脱離する逆抽出段において産出される逆抽出されたアミン系抽出剤であることを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第1の発明において、前記アミンは、TNOA、又はTIOAから選ばれる少なくとも1種の3級アミンであることを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第4の発明において、前記3級アミンは、芳香族炭化水素からなる希釈剤と混合されて、アミン系抽出剤(A)の全量に対し10〜40容量%含有することを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第1の発明において、前記硫酸濃度は、4〜5Nであることを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第1の発明において、硫酸溶液に接触する際に、アミン系抽出剤(A)と硫酸溶液の接触段数は、2〜4段であることを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
また、本発明の第8の発明によれば、第1〜7いずれかの発明において、前記金属は、鉄及び/又は亜鉛であることを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
本発明のアミン系抽出剤のスクラビング方法は、溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、塩酸付加されたアミンと金属クロロ錯イオンを担持したアミンを含有するアミン系抽出剤をスクラビングする際に、アミン系抽出剤中に蓄積し易い鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを効率良く除去するとともに、そのまま溶媒抽出工程の抽出段で繰り返し再利用することができるように、抽出剤の抽出能力を再生することができるアミン系抽出剤のスクラビング方法であるので、その工業的価値は極めて大きい。しかも、この際、殿物及びクラッドの形成が伴われないこと、操業資材コストが低いこと、スクラビング液量が少ないこと等も達成されるので、従来の方法に比べて、より有利である。
本発明のアミン系抽出剤のスクラビング方法は、溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、塩酸付加されたアミンと金属クロロ錯イオンを担持したアミンを含有するアミン系抽出剤(A)をスクラビングする方法であって、前記アミン系抽出剤(A)を濃度3〜10Nの硫酸溶液に接触させて、塩酸付加されたアミンの塩化物イオンを硫酸イオンにより置換し、次いで、置換されたアミン系抽出剤(B)を水に接触させて、金属を脱離することを特徴とする。
本発明において、上記アミン系抽出剤(A)と接触させて平衡させるスクラビング液の塩化物イオン濃度が重要な技術的意義を有する。すなわち、一般的には、塩化物イオンを含まないスクラビング液を用いて、これをアミン系抽出剤中に蓄積し易い鉄、亜鉛等の金属が蓄積された抽出剤に多段数で接触させることで、クロロ錯イオンが解消されるレベルまで塩化物イオンを低下させて、前記金属を除去することができるが、単純にスクラビングを繰り返すだけでは鉄又は亜鉛のようにクロロ錯イオン形成能が高い金属の除去においては、平衡する水相の塩化物イオン濃度が十分に低くなるように希釈するための大量のスクラビング液が必要となる。
これに対し、本発明では、スクラビング液として、濃度3〜10Nの硫酸溶液を用いるステップ(1)と水を用いるステップ(2)との2段階をこの順番で行なうことにより、上記アミン系抽出剤(A)から金属クロロ錯イオンを効率良く除去するとともに、そのまま抽出段で繰り返し再利用することができるように、抽出剤の抽出能力を再生することができる。
すなわち、ステップ(1)は、上記アミン系抽出剤(A)を濃度3〜10Nの硫酸溶液に接触させて、塩酸付加されたアミンの塩化物イオンを硫酸イオンにより置換するスクラビング段である。このスクラビング段は、下記の化学反応式4に従って、アミン系抽出剤(A)中に含まれる塩酸付加されたアミンの塩化物イオンが、優先的に硫酸イオンにより置換されることにより行なわれる。
Figure 2009084655
ここで、置換反応は、アミン系抽出剤の平衡する水溶液中のアニオンに対する選択性を利用している。すなわち、アミン系抽出剤と平衡する水溶液中の硫酸イオン濃度が所定値以上に高くなると、上記の化学反応式4に従って、アミン系抽出剤に付加されている塩化物イオンが硫酸イオンへ効率良く置換される。しかも、このような高硫酸濃度下においては、アミン系抽出剤のアニオン選択性が、鉄又は亜鉛のクロロ錯イオンに対する方が硫酸イオンに対するよりも高いため、鉄又は亜鉛のクロロ錯イオンを担持したアミンは安定であり、鉄又は亜鉛の脱離量は僅かである。したがって、金属クロロ錯イオン以外の塩酸付加されたアミンの塩化物イオンの大部分が硫酸イオンに置換され、塩化物イオン濃度が十分に低減されたアミン系抽出剤(B)が得られる。
上記ステップ(1)で用いる硫酸溶液の硫酸濃度としては、3〜10Nであり、好ましくは4〜5Nである。すなわち、硫酸濃度が3N未満では、アミン系抽出剤に付加されている塩化物イオンから硫酸イオンへの置換が進み難い。一方、硫酸濃度が10Nを超えると、硫酸濃度に比例した置換効果が得られずコスト上見合わない。しかも、硫酸濃度が高すぎる場合には、硫酸自身の酸化性により抽出剤の酸化が生じる。
上記ステップ(1)で用いるアミン系抽出剤(A)と硫酸溶液の接触段数、すなわちスクラビング段の段数としては、特に限定されるものではなく、1段よりも2〜6段の多段数で行うことが好ましく、2〜4段がより好ましい。すなわち、スクラビング液として用いる硫酸中の塩化物イオン濃度が抽出剤のアニオン選択性に大きく影響するため、同量の硫酸を用いる場合でも、多段の方が硫酸イオンの塩化物イオンとの置換効率を向上させることができるためである。
上記スクラビング段の各段の操作としては、バッチ式、又は向流、並流等の連続式が用いられるが、各段において、有機相と水相が十分に接触されるように、例えば撹拌により混合接触され、その後静置分離される一般的に工業化されているミキサーセトラー方式等の溶媒抽出装置が用いられる。また、各段での滞留時間としては、特に限定されるものではなく、15〜45分間が用いられる。
上記ステップ(1)で用いる液温度としては、特に限定されるものではなく、20〜40℃が好ましい。また、有機相の水相に対する比(有機相/水相比)としては、特に限定されるものではなく、5〜1/5が好ましく、3〜1がより好ましい。
ステップ(2)は、ステップ(1)で得られる塩化物イオンが硫酸イオンへ置換されたアミン系抽出剤(B)を水に接触させて、金属を脱離するスクラビング段である。ここで、塩化物イオン濃度が十分に低減された抽出剤(B)を水でスクラビングすることにより、錯形成能の高い鉄又は亜鉛のクロロ錯体が解消されるので、鉄又は亜鉛の十分な脱離が容易に行える。
上記ステップ(2)で用いるアミン系抽出剤(B)と水の接触段数、すなわちスクラビング段の段数としては、特に限定されるものではなく、1段よりも2〜6段の多段数で行うことが好ましい。すなわち、スクラビング液として用いる水中の塩化物イオン濃度が抽出剤のアニオン選択性に大きく影響するため、同量の水を用いる場合でも、多段の方が金属クロロ錯塩イオンの脱離率を向上させることができるためである。
上記スクラビング段の各段の操作としては、バッチ式、又は向流或いは並流等の連続式が用いられるが、各段において有機相と水相が十分に接触されるように、例えば撹拌により混合接触され、その後静置分離される一般的に工業化されているミキサーセトラー方式等の溶媒抽出装置が用いられる。また、各段の滞留時間としては、特に限定されるものではなく、15〜45分間が用いられる。
上記ステップ(2)で用いる液温度としては、特に限定されるものではなく、20〜40℃が好ましい。また、有機相の水相に対する比(有機相/水相比)としては、特に限定されるものではなく、5〜1/5が好ましく、3〜1がより好ましい。
上記方法で用いるアミン系抽出剤(A)としては、塩酸付加されたアミンと金属クロロ錯イオンを担持したアミンを含有するアミン系抽出剤からなるものであり、例えば、ニッケルとコバルトとともに微量のその他の金属を含有する酸性塩化物水溶液からなる浸出液中のニッケルとコバルトを分離する溶媒抽出工程において、それを構成する抽出段で産出されるコバルトを担持した抽出剤から希塩酸水溶液によりコバルトを脱離する逆抽出段において産出される逆抽出されたアミン系抽出剤が好ましい。
前記浸出液としては、例えば、ニッケル鉱石又はニッケル硫化物の硫酸浸出法又は塩素浸出法から産出される。なお、硫酸浸出法では、浸出液の酸性塩化物水溶液への転換が行われたものである。
前記溶媒抽出工程は、有機相を構成するアミン系抽出剤により酸性塩化物水溶液中に含有される金属クロロ錯イオンを該抽出剤上に担持する抽出段と、それに続く、水相を形成する水溶液により該有機相の抽出剤上に担持されたコバルトを脱離する逆抽出段と、次いで水相を形成する水溶液により該有機相に残留した成分を脱離又は置換反応で分離除去するスクラビング段とを含むものである。
この溶媒抽出工程の抽出段では、アミン系抽出剤からなる有機相と酸性塩化物水溶液からなる水相が混合接触され、該水溶液中に含有されるコバルトのクロロ錯イオンが抽出剤上に担持され、ニッケルを抽出残液中に残留させる。この際、鉄、亜鉛、銅等のクロロ錯イオンが共存すると、抽出剤上に担持されてしまう。また、それに続く逆抽出段では、抽出段からの有機相と希塩酸水溶液からなる水相が混合接触され、有機相に担持されたコバルトを水相へ移行させて分離する。
したがって、前記金属クロロ錯イオンを担持したアミンの金属成分としては、クロロ錯イオンを形成し、かつコバルトよりも強固なクロロ錯体を形成する鉄、亜鉛、銅等が挙げられるが、特に、鉄及び/又は亜鉛である場合が重要である。例えば、逆抽出された有機相中に蓄積された鉄及び/又は亜鉛が高濃度である場合、アミン系抽出剤(B)の塩化物イオン濃度が十分に低下されないため、水によるスクラビングでの亜鉛の除去が不十分になることがある。したがって、実操業において本発明の方法を適用する際には、コバルトが逆抽出された有機相中の金属濃度の管理値としては、低濃度ほど好ましい。しかしながら、前記管理値は、適用する工程液の金属濃度及び溶媒抽出における選択性をもとに、任意にかつ適切に決定することができる。
上記アミン系抽出剤としては、特に限定されるものではなく、ニッケルとコバルトとの選択性に優れる3級アミンが用いられるが、この中で、TNOA、又はTIOAから選ばれる少なくとも1種の3級アミンが好ましく、TNOAがより好ましい。なお、前記3級アミンは、有機相の粘性と抽出効率から、必要により、芳香族炭化水素からなる希釈剤と混合されて、アミン系抽出剤(A)の全量に対し10〜40容量%含有するようにして用いることができる。
以上の本発明のスクラビング方法においては、スクラビング液として硫酸と水を用いているので、アルカリ中和による方法と異なり、鉄又は亜鉛の水酸化物生成によるクラッドの形成もなく、ろ過工程を含まない一貫湿式法によるスクラビングが可能となる。しかも、スクラビング段から得られるアミン系抽出剤は、フリーアミンまで戻らず、一般的に塩酸付加するサイトに硫酸が置換付加されているだけであるので、高塩化物濃度の酸性塩化物水溶液を用いる抽出段で繰り返し使用する場合には、塩酸を付加せずとも十分なコバルトとニッケルの分離能を有するものである
以下に、本発明の実施例及び比較例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例によってなんら限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた金属の分析は、ICP発光分析法で行った。なお、有機相は化学分解し、除去残の金属成分を分析した。
(実施例1、参考例1、2)
有機相中に蓄積された金属の濃度がFeとZnの合計で約1.2g/Lと比較的蓄積度合いが低い有機相を用いた。
まず、表1に示す金属成分濃度を有するTNOA濃度40容量%の有機相a(希釈剤:芳香族炭化水素)を用いて、下記の条件で多段スクラビング(洗浄)を行い、スクラビング後の有機相の金属成分濃度と鉄及び亜鉛を合算した不純物除去率、並びに各洗浄回で得られた有機相からの金属成分の除去率とスクラビング液の塩素濃度を求めた。結果を、それぞれ表2、3に示す。なお、クラッドの形成は観察されなかった。
[スクラビング条件]
スクラビング液として濃度5Nの硫酸溶液を用いて、有機相/水相比=2/1で、都度水相を入れ替えて4回の混合接触を行った後、スクラビング液として水を用いて、有機相/水相比=2/1で、都度水相を入れ替えて2回の混合接触を行った。なお、スクラビングは、常温で行った。
Figure 2009084655
Figure 2009084655
Figure 2009084655
表2より、本発明のスクラビング方法により、十分な鉄、亜鉛及び銅の除去が達成されることがわかる。また、表3より、硫酸イオンは選択的に有機相中の塩化物イオンを置換し、有機相中の塩素イオン濃度が十分に下がった後に、有機相を水でスクラビングすることで、クロロ錯体が解消され有機相中の鉄、亜鉛及び銅が除去されることが分かる。
次に、得られたスクラビング後の有機相を用いて、下記の条件で有機相の抽出能力を調べた。結果を表4に示す。表4には、参考例1、2として、新規に調製した有機溶媒(TNOA濃度40容量%、希釈剤:芳香族炭化水素)を、2Nの塩酸(参考例1)又は硫酸(参考例2)で付加を行って得た有機相を用いた抽出結果も同時に示している。
[有機相の抽出能力の評価]
水相として表4に示す成分組成の塩化ニッケル始液を用いて、有機相/水相比=1/1で新規有機相又はスクラビング後の有機相と混合接触させた後、抽出残液の金属成分を分析した。
Figure 2009084655
表4より、実施例1では、抽出残液中のコバルトは十分に低下しており、スクラビング後の有機相は、参考例1、2の新規有機相と比較しても十分な抽出能力を有することが分かる。
(実施例2〜6、比較例1、2)
有機相中に蓄積された金属の濃度がFeとZnの合計で約5.3g/Lと比較的蓄積度合いが高い有機相を用いた。
まず、表5に示す金属成分濃度を有するTNOA濃度40容量%の有機相b(希釈剤:芳香族炭化水素)を用いて、下記の条件で硫酸多段、硫酸1段又は水多段スクラビング(洗浄)を行い、スクラビング後の有機相の金属成分濃度と鉄及び亜鉛を合算した不純物除去率を求めた。結果を表6に示す。なお、いずれもクラッドの形成は観察されなかった。
[スクラビング条件]
硫酸4段−水2段スクラビング:スクラビング液として濃度10N(実施例2)、7N(実施例3)、5N(実施例4)、4N(実施例5)、2N(比較例1)の硫酸を用いて、有機相/水相比=2/1で、都度水相を入れ替えて4回の混合接触を行った後、スクラビング液として水を用いて、有機相/水相比=2/1で、都度水相を入れ替えて2回の混合接触を行った。(実施例2〜5、比較例1)
硫酸1段−水2段スクラビング:スクラビング液として濃度5Nの硫酸溶液を用いて、有機相/水相比=1/2で1回混合接触を行った後、スクラビング液として水を用いて、有機相/水相比=2/1で、都度水相を入れ替えて2回混合接触を行った。(実施例6)
水6段スクラビング:スクラビング液として純水を用いて、有機相/水相比=2/1で、都度水相を入れ替えて6回の混合接触を行った。(比較例2)
なお、スクラビングは、いずれも常温で行った。
Figure 2009084655
Figure 2009084655
表6より、スクラビング液として濃度10N(実施例2)、7N(実施例3)、5N(実施例4、6)及び4N(実施例5)の硫酸と水を用いた本発明の方法では、水(比較例2)及び2Nの硫酸溶液(比較例1)を用いてスクラビングするよりも、効率良く有機相中の鉄、亜鉛及び銅を除去することができることが分かる。なお、濃度10N(実施例2)、7N(実施例3)では、亜鉛クロロ錯イオンより硫酸イオンの選択性が上がり、一層の除去率の向上を期待したが、酸濃度に比例した十分な除去には繋がらなかった。また、硫酸1段−水2段スクラビング(実施例6)では、硫酸4段−水2段スクラビングに比べて、やや効率が低下する。すなわち、硫酸スクラビングは、多段が好ましい。
次に、実施例4〜6で得られたスクラビング後の有機相を用いて、下記の条件で有機相の抽出能力を調べた。結果を表4に示す。
[有機相の抽出能力の評価]
水相として表4に示す成分組成の塩化ニッケル始液を用いて、有機相/水相比=1/1で新規有機相又はスクラビング後の有機相と混合接触させた後、抽出残液の金属成分を分析した。
表4より、実施例4〜6の抽出残液中のコバルトは十分に低下しており、スクラビング後の有機相は、参考例1、2の新規有機相と比較しても十分な抽出能力を有することが分かる。
(実施例7、8、比較例3、4)
スクラビング液の使用量とクロロ錯イオン形成能の高い亜鉛の除去率との関係を求め、本発明の方法の優位性を評価した。
表7に示す金属成分濃度を有するTNOA濃度40容量%の有機相c(希釈剤:芳香族炭化水素)を用いて、下記の条件で多段スクラビング(洗浄)を行い、各洗浄段で得られた有機相からの亜鉛除去率を求めた。結果を図1に示す。図1は、各スクラビング回数での積算の亜鉛除去率を表す。なお、クラッドの形成は観察されなかった。
[スクラビング条件]
硫酸4段−水2段スクラビング:スクラビング液として濃度5Nの硫酸溶液を用いて、有機相/水相(O/A)比=2/1で、都度水相を入れ替えて4回の混合接触を行った後、スクラビング液として水を用いて、有機相/水相(O/A)比=2/1で、都度水相を入れ替えて2回の混合接触を行った。(実施例7)
硫酸2段−水2段スクラビング:スクラビング液として濃度5Nの硫酸溶液を用いて、有機相/水相(O/A)比=2/1で、都度水相を入れ替えて2回の混合接触を行った後、スクラビング液として水を用いて、有機相/水相(O/A)比=2/1で、都度水相を入れ替えて2回の混合接触を行った。(実施例8)
低濃度硫酸6段スクラビング(水スクラビングなし):スクラビング液として濃度0.6Nの硫酸溶液を用いて、有機相/水相(O/A)比=2/1で、都度水相を入れ替えて6回の混合接触を行った。(比較例3)
水6段スクラビング:スクラビング液として純水を用いて、有機相/水相(O/A)比=2/1で、都度水相を入れ替えて6回の混合接触を行った。(比較例4)
なお、スクラビングは、いずれも常温で行った。
Figure 2009084655
図1より、実施例7、8では、少ないスクラビング回数で十分な亜鉛除去率が得られることが分かる。これに対して、比較例3、4では、6段スクラビングでも十分な亜鉛除去率が得られないことが分かる。これより、本発明の方法では、従来法である水スクラビング、又は水スクラビングを伴わない低濃度硫酸スクラビングに対し、スクラビング液量を大幅に絞ることができるという優位性が示された。
さらに、実施例7、8で得られたスクラビング後の有機相を用いて、実施例1と同様にして有機相の抽出能力を調べたところ、スクラビング後の有機相は、十分な抽出能力を有することが示された。
(比較例5)
表1に示す金属成分濃度を有するTNOA濃度40容量%の有機相a(希釈剤:芳香族炭化水素)を用いて、下記の条件でスクラビングを行い、有機相からの鉄、亜鉛、及び銅の除去状況とクラッドの形成状況を調べたところ、有機相からの鉄、亜鉛及び銅の完全な除去は行われるが、スクラビングの途中でクラッドが生成した。
[スクラビング条件]
スクラビング液として、濃度2Nの水酸化ナトリウム水溶液を用いて、有機/水相比=1/1で混合接触した。なお、スクラビングは、常温で行った。
以上から明らかなように、実施例1〜8では、スクラビング液として濃度3〜10Nの硫酸溶液と水を用いて2段階でスクラビングを行い、本発明の方法に従って行われたので、クラッドの形成もなく、かつ少ないスクラビング液量で効率良く有機相中の鉄、亜鉛及び銅を除去することができること、及びそのまま抽出段で繰り返し再利用することができるように抽出剤の抽出能力を再生することができることが分かる。これに対して、比較例1〜5では、スクラビング液がこれらの条件に合わないので、有機相からの亜鉛除去率、スクラビング液量、又はクラッドの形成のいずれかによって満足すべき結果が得られないことが分かる。
以上のように、本発明のアミン系抽出剤のスクラビング方法は、アミン系抽出剤中に蓄積し易い鉄、亜鉛等の金属のクロロ錯イオンを担持したアミン系抽出剤の抽出能力を再生する際に、該金属クロロ錯イオンを効率良く除去するとともに、そのまま溶媒抽出工程の抽出段で繰り返し再利用することができるように、抽出剤の抽出能力を再生することができるので、特に非鉄金属製錬分野で利用される溶媒抽出法において、アミン系抽出剤を用いる際のスクラビング方法に好適である。
各スクラビング回数での積算の亜鉛除去率を表す図である。(実施例7、8、比較例3、4)

Claims (8)

  1. 溶媒抽出工程を構成するスクラビング段において、塩酸付加されたアミンと金属クロロ錯イオンを担持したアミンを含有するアミン系抽出剤(A)をスクラビングする方法であって、
    前記アミン系抽出剤(A)を濃度3〜10Nの硫酸溶液に接触させて、塩酸付加されたアミンの塩化物イオンを硫酸イオンにより置換し、次いで、置換されたアミン系抽出剤(B)を水に接触させて、金属を脱離することを特徴とするアミン系抽出剤のスクラビング方法。
  2. 前記溶媒抽出工程は、有機相を構成するアミン系抽出剤により酸性塩化物水溶液中に含有される金属クロロ錯イオンを該抽出剤上に担持する抽出段と、それに続く、水相を形成する水溶液により該有機相の抽出剤上に担持されたコバルトを脱離する逆抽出段と、次いで水相を形成する水溶液により該有機相に残留した成分を脱離又は置換反応で分離除去するスクラビング段とを含むことを特徴とする請求項1に記載のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
  3. 前記アミン系抽出剤(A)は、ニッケルとコバルトとともに微量のその他の金属を含有する酸性塩化物水溶液からなる浸出液中のニッケルとコバルトを分離する溶媒抽出工程において、それを構成する抽出段で産出されるコバルトを担持した抽出剤から希塩酸水溶液によりコバルトを脱離する逆抽出段において産出される逆抽出されたアミン系抽出剤であることを特徴とする請求項1に記載のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
  4. 前記アミンは、TNOA、又はTIOAから選ばれる少なくとも1種の3級アミンであることを特徴とする請求項1に記載のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
  5. 前記3級アミンは、芳香族炭化水素からなる希釈剤と混合されて、アミン系抽出剤(A)の全量に対し10〜40容量%含有することを特徴とする請求項4に記載のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
  6. 前記硫酸濃度は、4〜5Nであることを特徴とする請求項1に記載のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
  7. 硫酸溶液に接触する際に、アミン系抽出剤(A)と硫酸溶液の接触段数は、2〜4段であることを特徴とする請求項1に記載のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
  8. 前記金属は、鉄及び/又は亜鉛であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
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