JP5338186B2 - 逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法 - Google Patents
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Description
アミン系抽出剤は、通常、下記の化学反応式1にしたがって、塩酸付加することにより、十分な抽出特性を有するようになり、下記の化学反応式2に従ってクロロ錯イオンの抽出が行われるので、優れたコバルトとニッケルの分離特性を示す。
しかしながら、クロロ錯イオンが形成できないレベルにまで希釈するには、例えば、鉄の場合には、抽出剤中の塩化物濃度を1g/L程度以下まで低下させなければならず、大量の水が必要となって、水バランスや排水処理工程の負荷を考えると工業的に有利な方法ではない。
下記の(1)〜(3)の手順を含むことを特徴とする逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法が提供される。
(1)前記アミン系抽出剤(A)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように亜硫酸イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(A)中の鉄(III)クロロ錯イオンを2価に還元し、次いで、静置した後、形成された鉄(II)クロロ錯イオン及び亜硫酸亜鉛を含有する水溶液を分離して、亜硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(B)を得る。
(2)前記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように酸化剤を含有する水溶液、或いは酸化剤及び水を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、次いで、静置した後、形成された硫酸水溶液を分離して、硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(C)を得る。
(3)前記アミン系抽出剤(C)に、塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(C)中の硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る。
(4)前記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように、酸化剤を添加し、かつ塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、かつ該硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る。
下記の(1)〜(3)の手順を含むことを特徴とする。
(1)前記アミン系抽出剤(A)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように亜硫酸イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(A)中の鉄(III)クロロ錯イオンを2価に還元し、次いで、静置した後、形成された鉄(II)クロロ錯イオン及び亜硫酸亜鉛を含有する水溶液を分離して、亜硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(B)を得る。
(2)前記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように酸化剤を含有する水溶液、或いは酸化剤及び水を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、次いで、静置した後、形成された硫酸水溶液を分離して、硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(C)を得る。
(3)前記アミン系抽出剤(C)に、塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(C)中の硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る。
(4)前記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように、酸化剤を添加し、かつ塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、かつ該硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る。
すなわち、一般的には、塩化物イオンを含まないスクラビング液を用いて、これを鉄、亜鉛等の金属が蓄積されたアミン系抽出剤に多段数で接触させることで、クロロ錯イオンが解消されるレベルまで塩化物イオンを低下させて、前記金属を除去することができるが、単純にスクラビングを繰り返すだけでは鉄又は亜鉛のようにクロロ錯イオン形成能が高い金属の除去においては、平衡する水相の塩化物イオン濃度が十分に低くなるように希釈するための大量のスクラビング液が必要となる。
すなわち、アミン系抽出剤中に蓄積した鉄や亜鉛は、該抽出剤中の塩化物濃度に影響されずに脱離されるので、希釈などによって塩化物濃度を1g/L以下まで低減する必要がない。したがって、殿物及びクラッドが形成されないこと、操業資材コストが低いこと、水で希釈して抽出剤中の塩化物イオン濃度を低下させる必要がないのでスクラビング液量が少ないこと等、も達成される
前記溶媒抽出方法に用いる溶媒抽出工程としては、特に限定されるものではないが、有機相を構成するアミン系抽出剤により酸性塩化物水溶液中に含有される金属クロロ錯イオンを該抽出剤上に担持する抽出段と、それに続く、水相を形成する水溶液により該有機相の抽出剤上に担持されたコバルトを脱離する逆抽出段と、次いで水相を形成する水溶液により該有機相に残留した成分を脱離又は置換反応で分離除去するスクラビング段とを含むものである。なお、前記抽出段では、アミン系抽出剤からなる有機相と酸性塩化物水溶液からなる水相が混合接触され、該水溶液中に含有されるコバルトクロロ錯イオンが抽出剤上に担持され、ニッケルを抽出残液中に残留させる。この際、鉄、亜鉛、銅等のクロロ錯イオンが共存すると、抽出剤上に担持されてしまう。また、それに続く逆抽出段では、抽出段からの有機相と希塩酸水溶液からなる水相が混合接触され、有機相に担持されたコバルトを水相へ移行させて分離する。
上記アミン系抽出剤の組成としては、特に限定されるものではなく、ニッケルとコバルトとの選択性に優れる3級アミンが用いられるが、この中で、TNOA、又はTIOAから選ばれる少なくとも1種の3級アミンが好ましく、TNOAがより好ましい。なお、前記3級アミンは、有機相の粘性と抽出効率から、必要により、芳香族炭化水素からなる希釈剤と混合されて、アミン系抽出剤の全量に対し10〜40容量%含有するようにして用いることができる。
1.(1)の手順
上記(1)の手順は、上記アミン系抽出剤(A)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように亜硫酸イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(A)中の鉄(III)クロロ錯イオンを2価に還元し、次いで、静置した後、形成された鉄(II)クロロ錯イオン及び亜硫酸亜鉛を含有する水溶液を分離して、亜硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(B)を得る手順である。ここでは、鉄については、鉄(II)クロロ錯イオンが、鉄(III)クロロ錯イオンとは異なり、アミン系抽出剤には抽出されない性質があること、及び、亜鉛については、クロロ錯イオンよりも亜硫酸塩を形成しやすい傾向があり、形成された亜硫酸亜鉛は、一部がアミン系抽出剤に抽出されるが、大部分は抽出剤から脱離することができることを利用する。
上記(2)の手順は、上記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように、酸化剤を含有する水溶液、或いは酸化剤及び水を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、次いで、静置した後、形成された硫酸水溶液を分離して、硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(C)を得る手順である。
すなわち、アミン系抽出剤の選択性は、一定濃度以上の塩化物イオン濃度の範囲においては、亜硫酸イオンの方が塩化物イオンよりも強い傾向がある。このため、上記アミン系抽出剤(B)には、亜硫酸イオンの一部が蓄積され残留するので、アミン系抽出剤のコバルト抽出能力を再生するためには、(1)の手順のみでは、未だ不十分である。したがって、本手順では、アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを、アミン系抽出剤には抽出され難い硫酸イオンに酸化し脱離させるものである。なお、上記アミン系抽出剤(B)中に一部残留した亜鉛及び鉄も、同時に脱離される。
上記(3)の手順は、上記アミン系抽出剤(C)に、塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(C)中の硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る手順である。
すなわち、上記(2)の手順で、酸化されて生成した硫酸イオンは、大部分はアミン系抽出剤から分離されるが、一部はアミン系抽出剤に巻き込まれ残留する。このため、そのまま溶媒抽出工程の抽出段で繰り返し再利用することができるように、アミン系抽出剤の抽出能力を再生するためには、このような硫酸イオンを除去することが望ましい。本手順では、塩化物水溶液を用いてアミン系抽出剤(C)をスクラビングすることで、不純物元素に随伴するなどしてアミン系抽出剤(A)中から持ち去られた塩化物イオンを補充しつつ、同時に硫酸イオンを除去するものである。これにより、アルカリや水で抽出剤を洗浄した場合に必要とされるアミンへの塩素付加の操作は、不要となる。また、アミン系抽出剤(C)中に含有された硫酸イオンは分離されるので、溶媒抽出工程の抽出段での抽出元液への混入が防止され、硫酸イオンの混入による電解採取工程での電極の劣化や電解槽の電圧上昇を抑制することができる。
上記(4)の手順は、上記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように、酸化剤を添加し、かつ塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、かつ該硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る手順である。
アミン系抽出剤として、花王(株)製のTNOAに、(株)ジャパンエナジー社製のEMクリーン3000を加えて濃度が30容量%になるように希釈したものを用い、該抽出剤と試薬溶解液とを混合してコバルトを有機相に抽出し、続いて該有機相中からコバルト錯イオンを逆抽出して、逆抽出後のアミン系抽出剤を調製した。表1に、逆抽出後のアミン系抽出剤の金属成分組成を示す。
上記逆抽出後のアミン系抽出剤30mLをガラスビーカーに分取し、有機相と水相との体積比が1対1となるように、ガラスビーカー内に飽和亜硫酸水30mLを混合し、スターラーにて10分間攪拌した。攪拌後、10分間静置して有機相と水相とを分離し、水相のみを抜き出した。この一連の操作を、合計3回繰り返した。なお、各スクラビングで、澱物の発生は見られなかった。その後、各スクラビングでのアミン系抽出剤中に残存した不純物元素濃度とアミン系抽出剤からの不純物元素除去率を求めた。結果を表2に示す。
実施例1と同様の逆抽出後のアミン系抽出剤を用い、逆抽出後のアミン系抽出剤と5Mの水酸化ナトリウム水溶液を体積比で1:1となるようにガラスビーカーに入れ、スターラーにて10分間攪拌した。攪拌後、10分間静置して有機相と水相とを分離した。その後、アミン系抽出剤中に残存した不純物元素濃度とアミン系抽出剤からの不純物元素除去率を求めた。結果を表3に示す。
アミン系抽出剤として、花王(株)製のTNOAに、(株)ジャパンエナジー社製のEMクリーン3000を加えて濃度が30容量%になるように希釈したものを用い、この抽出剤と試薬溶解液とを混合し、コバルトを有機相に抽出し、続いて該有機相中からコバルト錯イオンを逆抽出して、逆抽出後のアミン系抽出剤を調製した。表4に、逆抽出後のアミン系抽出剤の金属成分組成を示す。
上記逆抽出後のアミン系抽出剤20mLをガラスビーカーに分取し、有機相と水相との体積比が所定値となるように、ガラスビーカー内に飽和亜硫酸水を混合し、スターラーにて10分間攪拌した。攪拌後、10分間静置して有機相と水相とを分離し、水相のみを抜き出した。ここで、有機相と水相との体積比及びスクラビング回数の条件としては、1:1及び3回で全スクラビングでの有機相と水相の体積比は1:3(実施例2)、1:3及び1回で全スクラビングでの有機相と水相の体積比は1:3(実施例3)、1:1及び2回で全スクラビングでの有機相と水相の体積比は1:2(実施例4)、1:2及び1回で全スクラビングでの有機相と水相の体積比は1:2(実施例5)、並びに1:1及び1回で全スクラビングでの有機相と水相の体積比は1:1(実施例6)であった。なお、各スクラビングで、澱物の発生は見られなかった。その後、各スクラビングでのアミン系抽出剤中に残存した不純物元素濃度とアミン系抽出剤からの不純物元素除去率、及び有機相中から除去された塩化物イオン/金属イオンのモル比を求めた。結果を表5、6に示す。
表6より、有機相から除去された塩化物イオンと金属イオンのモル比は、いずれも約3〜4であり、クロロ錯イオンとして存在する鉄又は亜鉛が脱離されたことが分かる。
ここで、亜硫酸水による還元後のアミン系抽出剤(イオウを濃度1.16mol/Lで含有する。)30mLをガラスビーカーに分取し、有機相と水相との体積比が1対1となるように、ガラスビーカー内に、過酸化水素量を変えた過酸化水素水(実施例3−1〜3−4、比較例2)を混合し、スターラーにて10分間攪拌した。攪拌後、10分間静置して有機相と水相とを分離した。その後、抽出剤から除去されたイオウ濃度、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(ORP)及びスクラビング後の抽出剤の色変化を求めた。なお、スクラビング後の抽出剤が橙色に変化した場合、抽出剤の酸化及び劣化を表す。結果を表7に示す。
実施例4において飽和亜硫酸水でスクラビングして得たアミン系抽出剤を用いて、(3)の手順を行なった。
前記アミン系抽出剤(イオウを濃度0.81mol/Lで含有する。)30mLに、有機相と水相との体積比が1対1となるように、塩化物イオンを含有する水溶液中に、濃度0.54mol/Lになるように過酸化水素水(濃度34.5質量%)を添加した。なお、酸化剤の添加量としては、上記アミン系抽出剤中のイオウ濃度に対し67%になるように設定したものである。ここで、(3)の手順の塩化物イオンを含有する水溶液として、飽和塩化ナトリウム水溶液を用いた。
その結果、抽出剤から除去されたイオウ濃度は、(2)の手順で0.46、及び(3)の手順で0.23で、合計0.69であり、(2)の手順だけでは不十分で、(3)の手順で十分な硫酸の脱離が行なわれることが分かる。
実施例4において飽和亜硫酸水でスクラビングして得たアミン系抽出剤を用いて、(4)の手順を行なった。
前記アミン系抽出剤(イオウを濃度0.81mol/Lで含有する。)30mLに、濃度0.54mol/Lになるように過酸化水素水(濃度34.5質量%)を添加した塩化物イオンを含有する水溶液を、有機相と水相の体積比が1/1となるように混合し、スターラーにて10分間攪拌した。攪拌後、10分間静置して有機相と水相とを分離した。なお、酸化剤の添加量としては、上記アミン系抽出剤中のイオウ濃度に対し67%になるように設定したものである。ここで、塩化物イオンを含有する水溶液として、2M塩酸(実施例8)。5M塩酸(実施例9)、2M塩化ナトリウム水溶液(実施例10)、及び6.1M塩化ナトリウム水溶液(実施例11)を用いた。その後、抽出剤から除去されたイオウ濃度を求めた。結果を表8に示す。
Claims (6)
- ニッケル及びコバルトを含む塩酸酸性水溶液からコバルトを抽出しニッケルと分離する溶媒抽出方法において、コバルトを抽出したアミン系抽出剤からコバルトを塩酸酸性水溶液で逆抽出して得られる、鉄(III)クロロ錯イオン及び亜鉛クロロ錯イオンを含むアミン系抽出剤(A)をスクラビングする方法であって、
下記の(1)〜(3)の手順を含むことを特徴とする逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
(1)前記アミン系抽出剤(A)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように亜硫酸イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(A)中の鉄(III)クロロ錯イオンを2価に還元し、次いで、静置した後、形成された鉄(II)クロロ錯イオン及び亜硫酸亜鉛を含有する水溶液を分離して、亜硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(B)を得る。
(2)前記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように酸化剤を含有する水溶液、或いは酸化剤及び水を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、次いで、静置した後、形成された硫酸水溶液を分離して、硫酸イオンを含有するアミン系抽出剤(C)を得る。
(3)前記アミン系抽出剤(C)に、塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(C)中の硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る。 - 前記(2)と(3)の手順の代わりに、次の(4)の手順を含むことを特徴とする請求項1に記載の逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
(4)前記アミン系抽出剤(B)に、スクラビング後の水溶液の酸化還元電位(銀/塩化銀電極基準)が80〜550mVになるように、酸化剤を添加し、かつ塩化物イオンを含有する水溶液を混合して攪拌し、該アミン系抽出剤(B)中の亜硫酸イオンを硫酸イオンに酸化し、かつ該硫酸イオンを塩化物イオンで置換し、次いで、静置した後、形成された硫酸イオンを含有する水溶液を分離して、鉄及び亜鉛を除去したアミン系抽出剤(D)を得る。 - 前記(1)の手順において、亜硫酸イオンを含有する水溶液は、亜硫酸水であることを特徴とする請求項1又は2に記載の逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
- 前記(2)の手順において、酸化剤は、過酸化水素であることを特徴とする請求項1に記載の逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
- 前記(4)の手順において、酸化剤は、過酸化水素であり、かつ塩化物イオンを含有する水溶液は、塩酸又は塩化ナトリウム水溶液であることを特徴とする請求項2に記載の逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
- 前記アミン系抽出剤は、TNOA、又はTIOAから選ばれる少なくとも1種の3級アミンと芳香族炭化水素からなる希釈剤を含み、かつ該3級アミンを、全量に対し10〜40容量%含有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の逆抽出後のアミン系抽出剤のスクラビング方法。
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