JP2009064043A - 再剥離性粘着シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】剥離シート側の表面に凹凸形状を有する粘着剤層が一方の面側に形成された剥離シートの粘着剤層側の面を、表面基材と貼り合わせて得られる再剥離性粘着シートであって、前記表面基材はポーラスな素材からなり、前記剥離シート側における前記粘着剤層表面の、JIS−Z−8741に準拠した60度光沢値が20%以下であり、かつ前記粘着剤層の粘着剤の一部が前記表面基材の内部へ1〜5μmの深さで侵入していることを特徴とする再剥離性粘着シート。
【選択図】なし
Description
これら再剥離性粘着シートに対する要求品質は、被着体である物品への良好な接着性と、剥がすときには糊残りや基材が破断することなく容易にかつ綺麗に剥がせることの2点である。
特に、再剥離性粘着シートの利用が多い工程管理、物流管理ラベルでは、被着体が段ボールとなる場合が圧倒的に多い。この段ボールの表面は粗面であり、かつ低強度であるため、接着性と再剥離性の両立が難しい被着体である。
この矛盾する粘着物性を満足するために、従来から、粘着剤中に弾性微小球を配合し、粘着剤表面を凹凸形状とすることで、粘着シートと被着体の接触面積を少なくして粘着力を下げ、再剥離性を改善する方法が考案されている(例えば、特許文献1、特許文献2参照。)。これらはいずれも、直径数ミクロンから数百ミクロンの微粒子を粘着剤と混合し、基材へ直接塗布、乾燥することで、粘着剤層に凹凸表面を形成するものである。また接着性に関しては、粘着剤層の凹凸が段ボール表面の凸凹を概略埋める様になり、接触面積が十分に得られることで良好な接着性を示すものである。
なお、一般の粘着シートでは剥離シートに粘着剤を塗布、乾燥し、表面基材と貼り合わせて製造する所謂転写方式(以下、転写塗工法という)の採用が多く、通常、十分な密着性が得られている。
本発明の目的は、接着性および再剥離性に優れる再剥離性粘着シートを提供し、かつ今まで直接塗工法でしか得られなかった微粒子配合粘着剤による再剥離性粘着シートに代えて、製造面および品質面で有利な転写塗工法で得る再剥離性粘着シートを提供することにある。
すなわち、一般の粘着シートの粘着剤には微粒子が添加されていないため、剥離シート上に塗布、乾燥後には略平面の粘着剤面が形成される。その後、表面基材と貼り合わされる時に均等に圧力が加えられ、粘着剤自体の流動性により基材へ投錨し、密着性が向上する。一方、前記微粒子を含む粘着剤の場合は、乾燥後に形成される粘着剤の凹凸表面の凸部は基材と接触し密着性が得られても、凹部での接触が不十分であるために、粘着シート全体では十分な密着性が得られないと推察した。そこで、かかる粘着剤と基材とを充分に接触させる方法について検討し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の再剥離性粘着シートは、微粒子を含む粘着剤層が一方の面側に形成された剥離シートの粘着剤層側の面を、表面基材と貼り合わせる再剥離性粘着シートの製造方法において、前記微粒子の平均粒子径が15〜70μmであり、前記粘着剤層が形成された剥離シートと前記表面基材とを、線圧98〜980N/cmのニップロールを用いて、および/または、2本のロールの間隙が前記粘着剤層が形成された剥離シートと前記表面基材の総厚の20〜80%であるギャップ式カレンダーを用いて、貼り合わせることにより得られる。
微粒子としては、その材質には特に制限がなく、例えば、カオリン、炭酸カルシウム、クレー、タルク、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、ホワイトカーボン、ガラスビーズ等の無機微粒子、或いはアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニリデン樹脂、尿素ーホルマリン樹脂等の合成樹脂からなる微粒子および、それら合成樹脂の中空微粒子が挙げられる。
微粒子の平均粒子径を15μm以上とすることにより、仕上がった粘着シートの糊面の凹凸形成が良好で再剥離性が向上し、70μm以下とすることで点接着がより強調されることなく、優れた接着性を維持できる。
微粒子の平均粒子径は、数平均粒子径であり、例えば、微粒子の電子顕微鏡写真からランダムに100個程度の微粒子を選び、粒子径を測ってその平均値を求めることができる。粒子が真球でない場合は、長径と短径を求め、その平均値をその粒子の粒子径と仮定すればよい。
また、40℃における微粒子の貯蔵弾性率を25000Pa以上とすることで、製造時に加えられるニップ圧等により微粒子が実質的に扁平化することなく、より良好な凹凸形成ができる。また、60000Pa以下とすることで、ニップ圧を加えた時の凹凸形成がより十分にでき、かつ凹部の粘着性成分の基材密着性がより優れたものになる。
なお、該微粒子自体には粘着性があってもなくてもよい。
(a)一般式 CH2=CHCOOR1
(但し、R1 は炭素数4〜10の直鎖または分岐アルキル基を表す)で示されるアクリル酸エステル系単量体60〜100質量%、
(b)カルボキシル基を有する不飽和単量体0〜10質量%、
(c)前記単量体(a)および(b)と共重合可能なその他の不飽和単量体0〜40質量%、
を共重合して得られ、Tgが10℃以下のアクリル系共重合体微粒子であることが好ましい。因みにTgが10℃を越えると、微粒子の貯蔵弾性率が高くなり過ぎる。またTgが−20〜−70℃の範囲であると、適正な貯蔵弾性率が得られ易く、また微粒子自体の粘着性が発現するのでより好ましい。
該水溶性保護コロイドの使用量としては一般に前記アクリル系単量体混合物100質量部に対して0.1〜5質量部が好ましく、0.5〜3質量部程度がより好ましい量として例示できる。
該重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビスメチルイソブチレート等の油溶性重合開始剤の使用が好ましい。
該油溶性重合開始剤の使用量は前記アクリル系単量体混合物100質量部に対して0.1〜1.2質量部が好ましく、0.2〜1.0質量部がより好ましく、0.3〜0.8質量部が特に好ましい。
前記油溶性重合開始剤の使用量が前記下限量以上の場合には、重合開始時の初期反応をコントロールし易く、一定の架橋状態を有する安定した品質が得られ、また、前記上限量以下を使用すると分子量が低くなり過ぎる等の不具合が生ずることがないので好ましい。
この粘着剤は、例えば前記の懸濁重合により得られた微球粒子の水性分散液に上記の粘着剤の他、公知の可塑剤、タッキファイヤー、架橋剤等を添加が可能であり、また、必要に応じて他の助剤を添加混合し、水性塗工液として作製することができる。他の助剤としては、増粘剤、pH調整剤、消泡剤、防腐防黴、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤等を挙げることができる。
粘着剤組成物を剥離シートへ塗被する装置としては、例えばロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター等の公知の塗被装置が挙げられ、また、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷機でも製造することができる。
この貼り合わせの時ニップロールを用いる場合、その線圧を98〜980N/cm、好ましくは196〜686N/cmにすると、接着性および再剥離性に優れる再剥離性粘着シートが得られる。線圧を98N/cm以上とすることにより、粘着剤の基材密着性に優れたものとなり、980N/cm以下にすることにより微粒子が塑性変形による扁平化することなく、また、基材厚みの低下も大きくなることがない。
ギャップ式カレンダーは、公知の構成が適用でき、ギャップ式カレンダーのロールは、一般の金属ロールやセラミックロールが好ましく用いられる。
なお、本発明の貼り合わせ条件については、前記ニップロールまたは前記ギャップ式カレンダーを単独で使用してもよく、両者を併用してもよい。
両者を併用するときは、ニップロールの線圧は、上記線圧の範囲の中で、比較的低い値としてもよい。
粘着シート製造工程におけるニップロールやギャップ式カレンダーによる処理は、粘着剤層付き剥離シートと表面基材を貼り合わせた後、ワインダーで巻き取るまでの間で処理するオンライン処理でもよく、一旦、通常条件(例えばニップ圧約49N/cm程度)で貼り合わせた後、別工程で処理するオフライン処理でもよい。
本発明の製造方法により得られる再剥離性粘着シートは、粘着剤層と表面基材との間が剥離しにくい。これは、従来の転写塗工法では粘着剤層と表面基材との間に気泡が挟み込まれて空隙ができてしまい、密着性が低下していたのに対し、本発明の製造方法では、ニップロールおよび/またはギャップ式カレンダーで処理しているので転写塗工法で生じた空隙が押しつぶされ、これにより粘着剤層と表面基材の間の密着性が高められているためと推察される。
なお、前記貼り合わせ条件以外にも、所定の荷重をある期間加えることでも同様な効果が得られるが、所望の効果を得るためには、50kPa以上の圧力が1週間以上必要となり、製造の面から効率的ではない。60度光沢値は通常0%になることはなく、使用する微粒子およびその径、使用する粘着剤によりおのずと定まる値以上になると思われるが、60度光沢値が20%以下であれば、どのような値でも本発明の再剥離性粘着シートの剥離シート側の粘着剤表面は充分な凹凸形状を発現できる。
なお、この60度光沢値は公知の光沢度計で測定でき、例えば、株式会社村上色彩技術研究所製の「デジタル光沢計GM−26D型」で測定できる。
また、本発明の再剥離性粘着シートの製造方法によれば、粘着剤を剥離シートに塗布、乾燥後表面基材と貼り合わせるので、表面基材の水分浸透による紙力低下に基づく断紙トラブルのおそれがなく、水分の吸収斑や乾燥時の乾燥斑による皺の発生や、吸水によるシート断面方向や、縦横方向の寸法変化によるカール発生のおそれもなく、表面基材として熱で発色する感熱記録紙を用いた場合でも感熱紙の発色の心配がないので低温乾燥などにより生産速度を低下させる必要がなく、生産性高く、再剥離性粘着シートを製造できる。
<微粒子分散液の製造>
温度計、攪拌機、窒素導入管および還流冷却器を備えた反応器に、イオン交換水730質量部、予め溶解しておいた5質量%濃度の部分ケン化ポリビニルアルコール130質量部、及びポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルソーダ塩型アニオン系界面活性剤水溶液(不揮発分27質量%)を13質量部仕込み充分攪拌した。
別途、2−エチルヘキシルアクリレート(以下、2EHAという)320質量部、アクリル酸(以下、AAという)6.5質量部、過酸化ベンゾイル(以下、BPOという)2.2質量部、ジビニルベンゼン(以下、DVBという)0.16質量部を別の容器にて攪拌溶解した。
次いで、この単量体混合液を上記の反応器中の水溶液に添加して攪拌した。
攪拌500rpm前後で1時間攪拌した後昇温開始し、内温が約70℃となったら窒素による置換を行った。
75〜80℃で重合反応が始まり、急激に90℃前後まで発熱した。冷却し80℃を保持し5時間反応を行った。
その後生成した微粒子分散液を30℃まで冷却し、25%アンモニア水を約0.7質量部添加してpH8とした。得られた微粒子分散液の物性値は、40℃における貯蔵弾性率は50000Pa、固形分濃度が30%、平均粒子径が45μmであった。
固形分濃度45%のエマルジョン型アクリル系粘着剤(JSR社製、OJ300)を液姿100質量部に対して、エポキシ系架橋剤(JSR社製、NE−421)を液姿1質量部混合し、さらに前記微粒子分散液を225質量部混合し、固形分濃度34.6%の粘着剤組成物を製造した。得られた粘着剤組成物は、pH7.6、粘度3500mPa・s(20℃、BL型回転粘度計60rpm)であった。
厚さ78μmのグラシン紙(王子製紙社製、G8B)に剥離剤として無溶剤型シリコーン(荒川化学社製、R−353AとR−353Bを1:1混合)を0.5g/m2 となるように、グラビアロールコーターで塗工後、140℃の熱風式ドライヤーで10秒間乾燥した。次いで、該剥離剤層上に上記の粘着剤組成物を乾燥重量が10g/m2 となるようにリップコーターで塗工後、粘着剤含有水分が0.5%となるように120℃の熱風式ドライヤーで10秒間乾燥して粘着剤層を形成した。
次いで、ニップロールを用いて、該粘着剤層に含有水分6%の厚さ90μm感熱記録紙(王子製紙社製、KH54)の非記録層側を貼り合わせた。その貼り合わせ時のニップは、直径30cmで表面をクロムメッキ処理された光沢面である金属ロールと直径30cmの硬度75°のシリコーンゴムロールで線圧294N/cmであった。その後、剥離シートの非剥離剤面へ水塗りロールで水付けし、剥離シートの水分を6%とし、粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差20μmの再剥離性粘着シートを得た。なお、本加工は速度200m/minで一連の工程で仕上げた。
貼り合わせ時のニップの線圧を98N/cmとし、次いでニップロール通過後の粘着シートを、ギャップ式カレンダーのギャップが70μm(粘着シート総厚に対し、約40%)に調整された、直径が30cmで表面がクロムメッキ処理された光沢面の2本の金属ロール間を通過させた以外は、実施例1と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差15μmの再剥離性粘着シートを得た。
貼り合わせ時のニップの線圧を686N/cmとした以外は、実施例1と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差20μmの再剥離性粘着シートを得た。
貼り合わせ時のニップの線圧を1078N/cmとした以外は、実施例1と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差25μmの再剥離性粘着シートを得た。
微粒子分散液の製造にあたって、5質量%濃度の部分ケン化ポリビニルアルコールを150質量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルソーダ塩型アニオン系界面活性剤水溶液(不揮発分27質量%)を22質量部とした以外は実施例1と同様にして微粒子分散液を得た。微粒子分散液の物性値は、40℃における貯蔵弾性率は55000Pa、固形分濃度が29%、平均粒子径が15μmであった。
次いで、張り合わせ時のニップの線圧を49N/cmとし、ギャップ式カレンダーのギャップを35μm(粘着シート総厚に対し、約20%)とした以外は、実施例2と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差20μmの再剥離性粘着シートを得た。
微粒子分散液の製造にあたって、5質量%濃度の部分ケン化ポリビニルアルコールを100質量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルソーダ塩型アニオン系界面活性剤水溶液(不揮発分27質量%)を11質量部、また、2EHAを290質量部、AAを7.5質量部、BPOを2.5質量部とした以外は実施例1と同様にして微粒子分散液を得た。
微粒子分散液の物性値は、40℃における貯蔵弾性率が70000Pa、固形分濃度が28.0%、平均粒子径が70μmであった。
次いで、貼り合わせ時のニップの線圧を49N/cmとし、ギャップ式カレンダーのギャップを107μm(粘着シート総厚に対し、約60%)とした以外は、実施例1と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差40μmの再剥離性粘着シートを得た。
貼り合わせ時のニップの線圧を49N/cmとした以外は、実施例1と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差3μmの再剥離性粘着シートを得た。
微粒子分散液の製造にあたって、5質量%濃度の部分ケン化ポリビニルアルコールを150質量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルソーダ塩型アニオン系界面活性剤水溶液(不揮発分27質量%)を20質量部とし、また、AAの代わりにMAA3.2質量部を用い、DVBを用いず、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン(NDM)0.16質量部を用いた以外は実施例1と同様にして微粒子分散液を得、その他は実施例1と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差5μmの再剥離性粘着シートを得た。
なお、微粒子分散液の物性値は、40℃における貯蔵弾性率は20000Pa、固形分濃度が29%、平均粒子径が10μmであった。
実施例1において、5質量%濃度の部分ケン化ポリビニルアルコールを170質量部、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステルソーダ塩型アニオン系界面活性剤水溶液(不揮発分27質量%)を25質量部、また、2EHA290質量部、AA7.0質量部、BPO2.0質量部を用い、DVBを用いなかった以外は実施例1と同様にして微粒子分散液を得、その他は実施例1と同様にして粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸の高低差2μmの再剥離性粘着シートを得た。
なお、微粒子分散液の物性値は、40℃における貯蔵弾性率が60000Pa、固形分濃度が28.0%、平均粒子径が5μmであった。
以下試験方法(1)〜(6)に従って再剥離性粘着シートの品質を評価し、結果を表1に記載した。
(1)粘着剤層の凹凸評価(糊面の光沢度)
再剥離性粘着シートの剥離シートを剥がし、粘着剤層表面の光沢度を、株式会社村上色彩技術研究所製の「デジタル光沢計GM−26D型」を用い、照射角60度で測定した。
(2)粘着剤の浸透度評価(断面観察)
剥離紙を剥がした後の再剥離性粘着シートを液体窒素浴へ浸漬し凍結処理した後、ナイフで切断し、その切り口を日本電子株式会社の走査電子顕微鏡「JSM−T300」により、1500倍の倍率で観察し、粘着剤の基材への浸透深さを測定した。
(3)粘着剤層の凹凸高低差の測定
剥離紙を剥がした後の再剥離性粘着シートを液体窒素浴へ浸漬し凍結処理した後、ナイフで切断し、その切り口を日本電子株式会社の走査電子顕微鏡「JSM−T300」により、1500倍の倍率で観察し、形成された凹凸部分50ヶ所の高低差を計測し、数値を平均化した。
JIS−Z−0237、180゜ピール法に準じて、粘着力を測定した。被着体はK7ライナー(王子製紙製)を使用した。その時の粘着力および、再剥離性を下記評価基準により評価した。
(評価基準)
○:再剥離性粘着シート、ダンボールの紙やぶれ、糊残りなく良好
△:糊残りはないが、再剥離性粘着シートまたはダンボールの紙破れが、若干あり
×:糊残り発生。または再剥離性粘着シート、ダンボールの紙破れがひどい
被着体としてK7ライナー(王子製紙製)を使用し、圧着条件として2kgの圧着ローラーで、300mm/分、1往復圧着した後、40℃、90%RHの環境で7日間保管の後、23℃、50%RHの環境に2時間放置し、JIS−Z−0237、180゜ピール法に準じて、粘着力を測定した。またその時の再剥離性を下記評価基準により評価した。
(評価基準)
○:再剥離性粘着シート、ダンボールの紙やぶれ、糊残りなく良好
△:糊残りはないが、再剥離性粘着シートまたはダンボールの紙破れが、若干あり
×:糊残り発生。または再剥離性粘着シート、ダンボールの紙破れがひどい
直径50mmの円筒にKライナー(王子製紙製)を巻きつけ、その表面に、16mm×20mmの大きさにカットした再剥離性粘着シートを貼り付け(方向は20mmの辺が円筒の円周に沿う)、24時間後の浮き具合を下記評価基準により評価した。
(評価基準)
○:再剥離性粘着シートの浮きがなく良好
△:再剥離性粘着シートの浮き、剥がれがあるが、ラベル面積の20%未満である
×:再剥離性粘着シートのラベル面積20%以上の浮き、剥がれあり
評価結果を基に、実用性を下記基準で判定した。
○:実用上問題なし
×:実用上、問題である
また、実施例1から、再剥離性粘着シートを高速で生産できることがわかる。
Claims (3)
- 剥離シート側の表面に凹凸形状を有する粘着剤層が一方の面側に形成された剥離シートの粘着剤層側の面を、表面基材と貼り合わせて得られる再剥離性粘着シートであって、前記表面基材はポーラスな素材からなり、前記剥離シート側における前記粘着剤層表面の、JIS−Z−8741に準拠した60度光沢値が20%以下であり、かつ前記粘着剤層の粘着剤の一部が前記表面基材の内部へ1〜5μmの深さで侵入していることを特徴とする再剥離性粘着シート。
- 前記微粒子の40℃における貯蔵弾性率が25000〜60000Paである請求項1記載の再剥離性粘着シート。
- 前記粘着剤層の剥離シート側表面の凹凸形状の高低差が10〜50μmである請求項1または2記載の再剥離性粘着シート。
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