JP3988387B2 - クリーニングシート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーニングシートに関するものである。更に詳しく述べるならば、本発明は、プリンター、ファクシミリなどの画像形成装置内及びテレホンカード又は乗車券などの磁気カード用処理装置内において、紙又は、フィルム等を搬送する部材、例えばゴムロール等に付着した紙粉及び塵埃などを効率よく除去することができ、かつ前記装置内を、スムースに移行することができるクリーニングシートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ワードプロセッサー、ファクシミリ、コピー機、及び各種OAプリンターなどの画像形成装置、及びテレホンカード又は乗車券などの磁気カード用処理装置において、紙、フィルム、又はカードなどの被搬送物は、ゴムロールまたはゴムベルト等の搬送手段との摩擦により搬送される。この摩擦により、紙粉、油、埃などがゴムロールなどの搬送手段に付着すると、被搬送物と搬送手段の摩擦が低下し、搬送不良、例えば搬送ピッチのズレによる印刷見当ズレや紙詰まりなどの問題を生じ、さらに、ゴミが画像形成装置や磁気カード用処理装置に付着してキズが発生し、これがしばしば画像形成装置や磁気カード用処理装置の故障の原因となる。
【0003】
上記ゴミの除去は、搬送手段を分解し、ゴムロールなどを洗浄することにより達成できるが、分解、洗浄、再組立に時間がかかり、またこの洗浄操作を実施するには、搬送手段に関する専門的な知識を必要とし、従って、一般の利用者が、搬送手段について、日常にメンテナンスを行うことは困難である。
このため、簡便なクリーニングの方法として、実開平5−90608号公報(特許文献1)などに記載されている方法においては、不織布や布などのように吸液適性のある材料によって形成された表面層を有するクリーニングシートに洗浄液(アセトン、エタノールなど)を含浸させ、これを、搬送手段を通過させている。
【0004】
しかしながら、不織布や布などのように吸液適性を有する材料により形成された表面層に洗浄液(アセトン、エタノールなど)を含浸させ、このクリーニングシートを搬送手段を通過させる方法では、洗浄液の含浸量が過剰になると搬送手段内に洗浄液が付着残留し、これが搬送手段内の基板回路及び搬送経路に用いられているプラスチック(例えば洗浄液に溶出されやすいポリスチレンなど)に付着して、搬送手段を変形、損傷させてしまうおそれがある。さらに、洗浄液でロールの汚れをクリーニングシートに拭き取っても、この汚れは、払拭後の搬送過程で、汚れを担持しているクリーニングシートが搬送手段の他の部分と接触したときに、この部分に汚れを転写してしまうという問題が生じている。
【0005】
また、特公平01−25064 号公報(特許文献2)、実開昭61−85873 号公報(特許文献3)、特開平02−70440 号公報(特許文献4)などには、クリーニングシートの片面あるいは両面に粘着剤層を設けたものを、搬送手段を通過させることにより、ゴムロールに付着した紙粉、埃などを除去する方法が開示されている。
この方法においては、片面あるいは両面に粘着剤層を設けたクリーニングシートを搬送手段を通過させることにより、ゴムロールに付着した紙粉、埃などを前記粘着剤層により粘着除去される。しかしながら、前記粘着剤層の粘着力が高すぎる場合には、クリーニングシートがゴムロールに巻き付いたり(ジャミング)、クリーニングシートの粘着剤層が搬送経路にあるガイド板などの固定部材と接触したとき、粘着剤が固定部材に付着し、これが紙詰まりなどの問題が発生する。また、該粘着剤層の粘着力が低すぎる場合には、得られるクリーニングシートの通紙性には問題ないけれども、その除塵能力が低く、洗浄効率が低下するなどの問題が発生する。従って従来の粘着剤層付きクリーニングシートは、実用上十分な通紙性と除塵性とを兼ね備えたクリーニングシートとしては不十分なものであった。
【0006】
さらに、実開昭61−135839号公報(特許文献5)、特開平9−29191 号公報(特許文献6)、及び特開平10−97710 号公報(特許文献7)などには、高粘着性の粘着剤層の表面に、格子状、あるいは網状の低粘着性スクリーン層を重層したクリーニングシートが開示されている。このクリーニングシートをシートを2本のロールで挟持搬送するプリンターに使用すると、クリーニングシートは非加圧状態にあるときは、非粘着性を示し、スムーズに進行するが、しかし、挟持搬送ロール間を通過する時には加圧状態になるため、粘着剤層上のスクリーン層が粘着剤層中に埋設して、粘着性が発現し、ゴムロールに付着した紙粉、埃などを除去することができる。
【0007】
すなわち、上記スクリーン層付きクリーニングシートは、2本のロールで挟持加圧し搬送するプリンターには有効であるが、1本のゴムロールで搬送する場合にはクリーニングシートは加圧されないので除塵能力を発揮できないという問題がある。さらに、前記クリーニングシートは感圧性のため、例えば製品保管中に加圧されると、粘着剤層が塑性変形し、スクリーン層が粘着剤層中に埋没し、本来の性能を発揮し得ないことになるなどの問題がある。
【特許文献1】
実開平5−90608号公報
【特許文献2】
特公平01−25064号公報
【特許文献3】
実開昭61−85873号公報
【特許文献4】
特開平02−70440号公報
【特許文献5】
実開昭61−135839号公報
【特許文献6】
特開平9−29191号公報
【特許文献7】
特開平10−97710号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、記録装置及び磁気カード処理装置などにおいて、紙、フィルム及びカードなどを搬送する手段の汚れを、効率よく除去することができ、前記搬送手段内をスムースに移行することができ、かつ、除去した汚れを搬送手段内の部材に逆転写することのないクリーニングシートを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のクリーニングシートは、シート状基材と、この基材の1表面上に形成された微粘着性粘着剤層と、この粘着剤層上に剥離可能に積層貼着された剥離シートを含み、
前記微粘着性粘着剤層が、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステルから選ばれた少なくとも1種からなる共重合成分(a−1)と、ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和炭化水素モノマーの少なくとも1種からなる共重合成分(a−2)との共重合により得られ、重量平均分子量(Mw)が30万〜100 万であるアクリル系共重合体と、イソシアネート化合物を含む架橋剤との架橋反応生成物を含み、
前記微粘着性粘着剤層において、
(1)JIS Z 0237、参考、5、プローブタック試験、に記載された試験方法により測定されたプローブタック値が、0.196133〜1.96133 N(20〜200 gf)であり、及び/又は、
(2)JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5に記載された平滑度試験方法により測定された平滑度が50〜2000秒であり、かつ、
(3)JIS P 8147に規定された動摩擦試験方法(但し、おもりの摩擦面にポリスチレンフィルムを貼付した)により測定された動摩擦係数が、5以下である、
ことを特徴とするものである。
本発明のクリーニングシートにおいて、前記微粘着性粘着剤層に含まれる前記アクリル系共重合体の前記共重合成分(a−1)と、前記共重合成分(a−2)との共重合重量比が、50:50〜99.9:0.1 であることが好ましい。
本発明のクリーニングシートにおいて、前記微粘着性粘着剤層の前記アクリル系共重合体が、前記共重合成分(a−1)と、前記共重合成分(a−2)と、さらに、
(a−3)前記共重合成分(a−1)及び(a−2)とは異なる付加重合性不飽和モノマー
との共重合体から選ばれてもよい。この場合前記共重合成分(a−3)の共重合重量が、共重合成分(a−1),(a−2)及び(a−3)の合計重量に対し、50重量%以下であることが好ましい。
本発明のクリーニングシートにおいて、前記微粘着性粘着剤層の少なくとも表面部分に、 0.1〜1000μmの平均粒子径を有するマット剤が分散含有されていてもよい。
本発明のクリーニングシートにおいて、前記剥離シートの剥離表面の平滑度が、50〜2000秒であり、前記微粘着性粘着剤層が、前記剥離シートの剥離表面上に形成され、その上に、前記シート状基材が積層貼着されていることが好ましい。
【0010】
本発明のクリーニングシートは、記録装置、磁気シート又はカードの処理装置中の搬送手段のゴムロールなどに付着した紙粉、塵埃などを除去する能力に優れ、かつ搬送手段のガイド板などに接触したとき、これに粘着して紙詰りを発生することがないという作用効果を有する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、従来技術の上記問題点を解決するために鋭意研究を行った結果、微粘着性粘着剤層に含まれる微粘着性樹脂を、アクリル酸エステル及び/又はメタアクリル酸エステルと、ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和炭化水素モノマーとの共重合体とイソシアネート化合物含有架橋剤との架橋反応生成物に特定し、かつ、微粘着性粘着剤層の特性値(プローブタック値が示す粘着性、平滑度、及びポリスチレンに対する動摩擦係数が示す表面特性)を一定の範囲内に規定することにより、前記問題点が解決され、また、該微粘着性粘着剤層に使用する粘着剤組成物、および、または該微粘着性粘着剤層の塗工方法を特定することで、所望の微粘着性粘着剤層の特性値を好適に得ることを見いだしたのである。
【0012】
本発明のクリーニングシートは、シート状基材と、この基材の一表面上に形成された微粘着性粘着剤層と、この粘着剤層上に剥離可能に積層粘着された剥離シートとを有するものである。前記微粘着性粘着剤層は、
前記微粘着性粘着剤層が、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステルから選ばれた少なくとも1種からなる共重合成分(a−1)と、ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和炭化水素モノマーの少なくとも1種からなる共重合成分(a−2)との共重合により得られ、重量平均分子量(Mw)が30万〜100 万であるアクリル系共重合体と、イソシアネート化合物を含む架橋剤との架橋反応生成物を含み、かつ
前記微粘着性粘着剤層において、
(1)JIS Z 0237、参考、5、プローブタック試験に記載された試験方法により測定されたプローブタック値が、0.196133〜1.96133 N(20〜200 gf)であり、及び/又は、
(2)JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5に記載された平滑度試験方法により測定された平滑度が50〜2000秒であり、かつ
(3)JIS P 8147に規定された動摩擦試験方法(但し、おもりの摩擦面にポリスチレンフィルムを貼付した)により測定された動摩擦係数が5以下である、
という特徴を有し、微粘着性を有するものである。
【0013】
前述のように本発明のクリーニングシートの微粘着性粘着剤層のプローブタック値は、0.196133〜1.96133 N(20〜200 gf)であり、0.196133〜0.980665N(20〜100 gf)であることが好ましく、0.196133〜0.6864655 N(20〜70gf)であることがより好ましい。このプローブタック値は、粘着剤層の、ステンレススチール製プローブに対する初期粘着力を示すものである。本発明の粘着剤層のプローブタック値が、1.96133 Nを超えると、粘着剤層の粘着力が過大になり、ゴムロールなどに付着した紙粉及び、塵埃を除去する能力は高いが、粘着剤層表面が、搬送手段中の固定部材表面上を滑りにくくなり、搬送手段のクリーニングシート搬送性が低下し、搬送手段中で、紙詰まりを生ずることがある。また、前記プローブタック値が、0.196133N未満であると、搬送手段中の紙粉及び塵埃に対する粘着力が過小になり、その除去が不十分になる。
【0014】
本発明の粘着剤層は、JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5に規定された平滑度(王研式平滑度計を用いる)が50〜2000秒のものであり、50〜1500秒であることが好ましい。本発明の粘着剤層の平滑度が、50秒未満のときは、粘着剤層と、搬送手段の固定部材との接触面積が過小になるため、クリーニングシートの搬送手段内搬送性は良好であるが、搬送手段中のゴムロールなどに付着している紙粉及び塵埃の粘着除去性は不十分になる。また、前記平滑度が2000秒を超えると、搬送手段内においてゴムロールなどに付着している紙粉及び塵埃に対する粘着除去性は十分高いが、粘着剤層と固定部材との接触面積が過大になるため、クリーニングシート自身の搬送性は低下し、紙詰まりなどのトラブルを発生しやすくなる。
【0015】
本発明の微粘着性粘着剤層において、JIS P 8147により、但し、おもりの摩擦面にポリスチレンフィルムを貼付して、測定された動摩擦係数すなわち、粘着剤層/スチレンフィルム動摩擦係数が5以下であり、好ましくは2〜4である。この粘着剤層/スチレンフィルム動摩擦係数が5を超えると、搬送手段中の固定部材と、クリーニングシートの粘着剤層との動摩擦係数が過大になり、搬送性が不良になり紙詰まりなどのトラブルを発生しやすくなる。しかし、前記動摩擦係数が限りなく0に近づくと、得られるクリーニングシートの搬送手段内の通過性は良好になるが、搬送手段内の紙粉及び塵埃に対する粘着除去性は不十分になることがあるので、前記動摩擦係数は、0.1 以上であることが好ましく、より好ましくは2〜4である。
【0016】
本発明の微粘着性粘着剤層において、その平滑度を50〜2000秒にするには、下記方法を用いることができる。
(1)転写法
表面平滑度が50〜2000秒の剥離シート剥離剤塗布層表面上に、微粘着性粘着剤を塗布し乾燥して、形成された粘着剤層表面に剥離シート塗布層表面の平滑性を転写し、粘着剤層の裏面にシート状基材を貼り合わせる。
(2)直接法
シート状基材の一表面に微粘着性粘着剤塗工液を直接塗布し、乾燥し、その上に、剥離シートの50〜2000秒の平滑度を有する表面を貼り合わせて、剥離シート表面の平滑性を粘着剤層表面に転写する。
(3)顔料分散法
微粘着性粘着剤塗工液中に、平均粒子径が1μm以上の有機及び/又は無機顔料粒子を分散し、この塗工液をシート状基材の一表面上に塗布し乾燥して顔料粒子による微細凹凸表面を有する微粘着性粘着剤層を形成する。
(4)発泡法
微粘着性粘着剤塗工液中に発泡剤を混入し、これをシート状基材の一表面に塗布し、この塗布層を加熱して発泡剤を発泡させて固化し、粘着剤層に微細凹凸表面を形成する。
(5)その他の凹凸表面形成法
シート状基材の一表面に塗布された微粘着性粘着剤塗布液層が凹凸表面を形成するように、上記とは別の物理的手段を施す。例えば、塗布液をシート状基材の一表面にスプレー塗布し塗布層表面が平面化する前に固化して、微細凹凸表面を形成させる。
(6)特開昭50−2736号及び特開昭53−65330 号公報に開示されている方法
シート状基材の一表面に塗布された微粘着性粘着剤塗布液層表面に粘着性を有する微粒子(例えば粘着性を有する(メタ)アクリル酸エステルの共重合体の1〜1000μmの微粒子)を散布し、塗布液層を固化する。
【0017】
上記微細凹凸表面を有する粘着剤層の形成方法(1)〜(6)は、その1種のみを用いてもよく、またはその2種以上を組み合わせて用いてもよい。しかし、得られる粘着剤層の粘着表面の平滑度、粘着性の再現性及び品質の安定性を考慮すれば、前記方法(1)を用いることが好ましい。
前記方法(1)において、剥離シートの所望の平滑度を有する表面は、例えばグラシン紙、上質紙など所望の平滑度を有する基紙表層を有する紙や剥離剤塗工層がポリエチレンなどの熱可塑性樹脂をラミネートする場合においては成型時のクーリングロール表面を所定の平滑度にする事によりクーリングロールの凹凸形状が逆転凸凹形状に形成される。また、剥離剤塗工層がPET 、ポリプロピレン、ポリエチレンなどプラスチック樹脂層である場合該樹脂層表層をサンドブラスト処理などの方法により剥離剤塗工層に凹凸を形成することができる。
【0018】
上記転写法(1)が本発明の粘着剤層形成に有用であることの理由は、下記の通りである。
上記転写法(1)において、剥離シートの剥離剤塗布層表面(以下剥離表面と記す)に塗布される粘着剤塗布液は、流動性を有するから、剥離シートの剥離表面の凹凸状態に応じて変形し、その表面は、剥離表面の凹凸形状の逆転凸凹形状に形成され、その形状で固定される。このように、剥離シートの剥離表面の凹凸形状と、粘着剤層表面の逆転凸凹形状とは、互いに嵌合しているから、得られるクリーニングシート(剥離シート体)が長時間加圧された(長期間の重積保管)ときでも、粘着剤層表面の平滑度が変化することはなく、或は少ない。若し、剥離シートの剥離表面の凹凸形状と、粘着剤層表面の凹凸形状との間に、互いに嵌合性がなく、しかも、このクリーニングシートが長時間加圧されたときには、粘着剤層表面状態は、剥離シートの剥離表面状態によって変形されやすい。このためこのようなクリーニングシートはその保管状態について注意深く管理することが必要になる。
しかし、上記転写法(1)を利用して製造された本発明のクリーニングシートは、その長期保管について、格別の条件を要求されることはなく、それが長期保管中に、重積加圧されても、微粘着性粘着剤層の表面状態が変化することがなく、又はきわめて少なく、従って、所望のクリーニング性及び搬送手段中移行性を保持することができる。
【0019】
本発明のクリーニングシートの微粘着性粘着剤層に含まれる粘着剤は、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステルから選ばれた少なくとも1種からなる共重合成分(a−1)と、ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和炭化水素モノマーの少なくとも1種からなる共重合成分(a−2)との共重合により得られ、重量平均分子量( Mw )が 30 万〜 100 万であるアクリル系共重合体と、イソシアネート化合物を含む架橋剤との架橋反応生成物が含まれる。
【0020】
本発明のクリーニングシートにおいて、微粘着性粘着剤用いられる共重合体(以下、アクリル系共重合体と記す)の成分モノマーとしては下記の化合物を用いることが好ましい。
(1)下記成分(a−1)と(a−2)との共重合体
(a−1)…一般式(I):CH2 =CR2COOR3(但し、R2 は、水素原子又は、−CH3 基を表し、R3 は、1〜12個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖アルキル基を表す)により表されるアクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルから選ばれた1種以上と、
(a−2)…ヒドロキシル基を有するエチレン性不飽和炭化水素モノマーの1種以上との共重合体。
上記(a−1)/(a−2)共重合体において、成分モノマー(a−1)と成分モノマー(a−2)との共重合重量比は50:50〜99.9:0.1 であることが好ましく、70:30〜95:5であることがより好ましい。
【0021】
(2)下記成分モノマー(a−1),(a−2)及び(a−3)の共重合体
(a−1)及び(a−2)…いずれも前記に同じ
(a−3)…前記成分モノマー(a−1)及び(a−2)とは異なる付加重合性不飽和有機化合物モノマーの1種以上との共重合体。
上記(a−1)/(a−2)/(a−3)共重合体において、共重合成分(a−3)の共重合重量は、共重合成分(a−1),(a−2)及び(a−3)の合計重量に対し50重量%以下であることが好ましく、0〜30重量%であることがより好ましい。
【0022】
前記共重合成分(a−1),(a−2)及び必要により(a−3)の共重合体は、−100 〜60℃のガラス転移温度を有するものであることが好ましく、また、50万〜100 万の重量平均分子量を有することが好ましい。
前記共重合成分(a−1)のモノマーは、前述の通り一般式(I):CH2 =CR2 −COOR3 により表される化合物から選ばれ、R2 は水素原子又はメチル基(−CH3)を表し、R3好ましくは1 −C12アルキル基(直鎖であってもよく分岐鎖であってもよい)、例えばメチル基、エチル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−オクチル基、i−オクチル基、n−ノニル基、i−ノニル基、n−デシル基、及びn−ドデシル基などを表す。前記一般式(I)のアクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステル(以下、両者を包含して、(メタ)アクリル酸エステルと記す)の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、i−オクチル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、i−ノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレートなどをあげることができる。
【0023】
(a−1)/(a−2)共重合体又は(a−1)/(a−2)/(a−3)共重合体中の成分(a−1)の共重合重量は、50重量%以上であることが好ましく、より好ましくは70〜95重量%であり、更に好ましくは75〜95重量%である。
【0024】
共重合成分(a−2)に用いられるエチレン性不飽和有機化合物モノマーは、ヒドロキシル基を有するものである。ヒドロキシル基を有する共重合成分(a−2)は得られる粘着剤層とシート状基材との密着性、及び架橋剤と混合後のポットライプを向上させるために有効である。ヒドロキシル基含有(a−2)モノマーとしては、β−ヒドロキシエチルアクリレート、β−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、及びヒドロキシプロピルメタクリレートなどを例示できる。
【0025】
(a−1)/(a−2)共重合体又は(a−1)/(a−2)/(a−3)共重合体における成分(a−2)モノマーの共重合重量は、 0.1〜50重量%であることが好ましく、5〜30重量%であることがより好ましく、5〜25重量%であることが更に好ましい。
【0026】
共重合成分(a−3)モノマーは、(a−1)及び(a−2)モノマーとは異種のエチレン性不飽和有機化合物モノマーから選ばれる。(a−3)モノマーは、例えば、芳香族ビニル化合物、例えば、スチレン、ビニルトルエン、ジビニルベンゼンなど、アクリロニトリル類、例えばアクリロニトリルなど;アリル化合物類、例えばトリアリルシアヌレート及びトリアリルイソシアヌレート、ジアリルフタレートなど、を用いることができる。
本発明に使用されるアクリル系共重合体樹脂は、所要成分モノマー(a−1),(a−2)及び必要により(a−3)を塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、及び乳化重合法などの任意の重合方法により重合して得られるが、本発明において、所望の微粘着性粘着剤層を前記転写法(1)で形成する場合には、前記アクリル系モノマー混合物を、溶剤重合法により重合することが好ましい。
【0027】
前記アクリル系共重合体樹脂の製造に使用される添加剤として、重合開始剤、例えばベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシビバレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2−メチルブチロニトリル、2,2’−アゾビス−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビスメチルイソブチレート等の油溶性重合開始剤、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩類、及び過酸化水素などの水溶性重合開始剤;還元剤、例えば、アスコルビン酸、酒石酸、クエン酸、ブドウ糖、ホルムアルデヒドスルホキシラート金属塩等の還元性有機化合物、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、重亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム等の還元性無機化合物、硫酸第一鉄など;及び連鎖移動剤、例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ブチルメルカプタン、2−メルカプトエタノール、2−エチルヘキシルチオグリコレート、トリクロロブロモメタン等を挙げることができる。また、水性媒体中で重合する際には、界面活性剤;ポリビニルアルコール(以下、PVA と称すことがある)類、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコール、完全ケン化ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール等;セルロース誘導体類、例えばヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース塩など;を懸濁安定剤として使用することが好ましい。これらの添加剤の使用量は、前記アクリル系モノマー混合物 100重量部に対して、 0.1〜10.0重量部であることが好ましい。
【0028】
また、得られたアクリル系共重合体樹脂を前記転写法(1)により転写塗工する際には、該アクリル系共重合体樹脂のGPC (Gel permeation chromatography)により測定された重量平均分子量(Mw)が 300,000〜1,000,000 であることが好ましく、より好ましくは 300,000〜800,000であり、さらに好ましくは 400,000〜750,000 である。アクリル系共重合体樹脂の重量平均分子量(Mw)が300,000 に満たない場合、それを紙などの基材に粘着加工すると、アクリル系共重合体樹脂が基材中に浸透し、所望の厚さを有する粘着剤層を形成することが困難になるから好ましくない。また、重量平均分子量(Mw)が1,000,000 を超えると、基材と粘着剤との密着性が不足し、粘着剤を基材に接合することが困難になる。ここでいうGPC 測定で得られる分子量測定とは、例えばSC−8010(東ソー製)などの装置によりなし得るものであり、具体的には、試料の溶媒および溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、例えばTHF の流量が 1.0ml/min のときに試料のTHF 溶液を測定装置に投入し、カラムから分取される試料の検出時間を求め、標準試料(分子量が既知)であるポリスチレンの検量線から試料の分子量を算出する。
【0029】
本発明に係る前記アクリル系共重合体樹脂のガラス転移温度(Tg)が60℃を越えて高温の場合には、粘着性が過小となり、ゴムロールに付着した紙粉、塵埃などを十分に除去することができない。
尚、本発明において、微粘着性粘着剤層用アクリル系共重合体樹脂のガラス転移温度は示差走査熱量計(DSC)を用いて測定決定されるが、それとは別に、当該共重合体の調製に使用されたモノマーの種類、及びそのモノマー混合物中における各モノマーの重量分率から、例えば、Lawrence E. Nielsen 著 小野木重治訳「高分子の力学的性質」(第1版第9刷、1970年、化学同人)26〜27頁の記載に従い下記式によって算出することができ、それによって、実際に共重合や配合を行う前に、得られる共重合体のガラス転移温度の概略値を推定することができることは当該分野ではよく知られていることである。
1/Tg=Wt1 /Tg1 +Wt2 /Tg2 +……+Wtn /Tgn
但し前記式において、
Tg:共重合体のガラス転移温度(°K)
Tg1 :単量体1の単独重合体のガラス転移温度(°K)
Tg2 :単量体2の単独重合体のガラス転移温度(°K)
Tgn :単量体nの単独重合体のガラス転移温度(°K)
Wt1 :単量体1の重量分率
Wt2 :単量体2の重量分率
Wtn :単量体nの重量分率
をそれぞれ表す。
ここで用いられる単量体の単独重合体のガラス転移温度としては、例えば、J. brandrup, E. H. Immergut 編POLYMER HANDBOOK, Second EditionIII −P. 144〜155 に記載されている値を用いることができる。
【0030】
本発明において、粘着剤層形成用組成物には、必要に応じ、下記の添加剤を 0.1〜30重量%の添加量で配合できる。
(1)ガラス転移温度(Tg)が−70℃〜10℃である可塑剤または主成分に対して可塑性のある界面活性剤。例えば、ナフテン系プロセスオイル、パラフィン系オイル等のオイル、ジオクチルフタル酸などの可塑剤または界面活性剤、安定化ロジングリセリンエステル、β−ピネン樹脂、α−ピネン樹脂を重合したテルペン樹脂、C5系石油樹脂、C9系石油樹脂などのタッキファイヤーなども含まれる。
(2)架橋剤もしくは硬化剤、例えばイソシアネート系架橋剤、キレート系架橋剤、オキサゾリン系架橋剤、エポキシ基を有するポリグリシジル化合物または多価アルコールのグリシジルエーテルやヒドラジド系架橋剤やポリカルボジイミド系架橋剤、金属キレート化合物などを含むイオン性架橋剤などが挙げられる。
(3)粘着剤層表面に凹凸を形成するための顔料(マット剤)、例えば、平均粒子径 0.1〜1000μmであるカゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体等の天然または合成樹脂および/または顔料、アルミペースト、ガラスビーズなどが挙げられる。
【0031】
これらの添加剤のうち、共重合可能な添加剤は、粘着剤組成物を重合するときに主成分モノマーとともに共重合されてもよく、可塑剤および/またはタッキファイヤー、架橋剤等の添加剤は、重合後の粘着剤組成物に直接添加するか、或は別途粘着剤主剤中に分散することにより塗工液を作製することができる。また、塗工液中には、必要に応じて増粘剤、pH調整剤、消泡剤、防腐防黴、顔料、無機充填剤、安定剤、濡れ剤、湿潤剤等を他の助剤と同様に添加してもよいが、これらの添加剤は粘着剤組成物中に過剰に存在すると粘着物性に悪影響を及ぼすので、できる限り最小限度の添加量で配合すべきである。
【0032】
前記架橋剤は前記粘着剤の分子量調整の他、粘着剤層と基材との密着性を向上せしめる目的、つまり粘着剤の凝集力、及び粘着剤と基材の投錨力を高めるなどの目的で使用される。
前記架橋剤は、前記粘着剤中に含まれるアクリル系共重合体の官能性基と反応するイソシアネート基を一分子中に二個以上有するものであることが好ましい。粘着剤組成物中に硬化剤を添加すると、塗布前に粘着剤と反応してゲル化、増粘したり、凝集物が発生する架橋剤は好ましくない。すなわち、架橋剤は、粘着剤層を形成する前(塗工前)に化学的に安定であり、粘着剤塗工時に、分散媒が揮発し、もしくは粘着剤組成物を乾燥したのちに不可逆的に架橋反応が進行することが望ましい。本発明において、粘着力が極めて低い粘着剤層を転写法で形成させる場合には、塗工直後では架橋剤がほとんど反応せず、塗工後のエージングにより徐々に架橋剤が架橋反応することにより、粘着力が低下し、及び基材との密着性が向上するようにアクリル系共重合体に含まれるヒドロキシル基とヘキサメチレンジイソシアネートなどの脂肪族イソシアネート系架橋剤との組合せが用いられる
【0033】
本発明に用いられる前記架橋剤は、前記アクリル系共重合体樹脂に対してその固形分重量比で、 99.99/0.01〜80/20であることが好ましく、より好ましくは 99.95/0.05〜90/10であり更に好ましくは99.9/ 0.1〜93/7である。
【0034】
次に、本発明のクリーニングシートのシート状基材には、従来既知のシート材料が使用できる。すなわち、紙材料、例えば上質紙、アート紙、コート紙、キャスト塗被紙等の印刷用紙、クラフト紙、含浸紙、ラミネート紙など;合成樹脂フィルム類、例えば PETフィルム、PEフィルム、PPフィルムなど;合成紙類;不織布類などあるいはこれらを貼合せたシートが挙げられ、上記基材単独で、または、それに粘着剤との密着性を向上させる目的でアンカー層を積層して使用することができる。また、本発明の粘着剤を基材側(基材の裏面)へ直接塗工する場合には、塗工時に、粘着剤のしみ込みにより皺が発生することを抑制する目的で、目止め層を積層したシート状基材を用いることが好ましい。また、各種合成樹脂フィルムのように熱に影響を受けやすい基材を用いる場合には、耐熱性の高いグレードを選択すること、及び低温乾燥を用いることが好ましい。なお、前記のアンカー層及び目止め層の組成には特に限定はなく、例えば、天然または合成樹脂例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体など、或は/並びに顔料を主成分として含む材料によって形成され、その乾燥重量は 0.1〜10g/m2 程度であることが好ましい。また、前記顔料としては、無機顔料、例えばカオリン、炭酸カルシウム、クレー、タルク、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、ホワイトカーボン等、或は有機合成顔料、例えばポリスチレン樹脂微粒子、尿素−ホルマリン樹脂微粒子、微小中空粒子などを用いることができる。
【0035】
次に、本発明のクリーニングシートの剥離シートは、従来既知の剥離シートから選ぶことができる。一般に、粘着剤層表面は剥離シートの表面の影響を受けその平滑度が変化しやすいため、剥離シートの表面層の平滑度は、50〜2000秒であることが望ましい。剥離シートの基材としては、例えば、熱可塑性樹脂、例えばポリエチレンなどのラミネート紙、グラシン紙、クレーコート紙、及び、上質紙等に、その目止め層として、例えば天然または合成樹脂、例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体などと並びに/或は顔料とを主成分として含む塗布液を、乾燥重量が 0.1〜10g/m2 程度になるように塗布し、乾燥して得られる目止め紙、フィルム基材、例えば PETフィルム、PEフィルム、PPフィルムなど及び合成紙、不織布などを用いることができる。また、目止め用前記顔料としては、無機顔料、例えばカオリン、炭酸カルシウム、クレー、タルク、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、シリカ、ホワイトカーボンなど或は有機合成顔料、例えばポリスチレン樹脂微粒子、尿素−ホルマリン樹脂微粒子、有機重合体微小中空粒子等を用いることができる。剥離シート用剥離剤は従来既知のものから選ぶことができ、例えば、水分散型、溶剤型あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂及びフッ素樹脂等を使用できる。前記剥離基材上に、前記剥離剤は、乾燥重量が0.05〜3g/m2 程度になるように塗被され、熱硬化又は電離放射線硬化等によって硬化され、それによって、剥離層が形成され、剥離シートが得られる。
【0036】
本発明のクリーニングシートを製造するには、通常転写性、即ち剥離シート剥離剤塗工層上に粘着剤塗布液を塗被し、乾燥して粘着剤層を形成し、この粘着剤層を、シート状基材の一面に貼合する方法を用いることができる。この方法において、先づ剥離シート剥離剤塗工層に粘着剤を塗布するのは、粘着剤層表面に物理的に所望の凹凸面を形成するためである。シート状基材に、直接粘着剤塗布液を塗被し乾燥し、この粘着剤層表面に剥離シートを貼合する直接法でも、塗工方法、及び/又は製造後の粘着シートの養生方法、条件により、前記転写法で得られる粘着剤層表面と同様な面が得られるようにすることが好ましい。
【0037】
本発明のクリーニングシート製造方法は、前記転写法及び直接法に限定されるわけではなく、本発明の目的が達成される限り、他の方法を用いてもよい。
次に、本発明の粘着剤塗布液をシート状基材の一表面または剥離シートの剥離表面に塗被する装置としては、例えばロールコーター、リバースロールコーター、ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコーター、スロットダイコーター、リップコーター、グラビアコーター、リバースグラビアコーター、スプレー噴霧器等の一般の塗被装置を用いることができ、また、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷機を用いて塗布することができる。
粘着剤層の塗工量は、乾燥重量で3〜30g/m2 程度の範囲内に調節されることが好ましい。粘着剤層の塗布量が、3g/m2 未満では、得られるクリーニングシートの除塵性能が不十分となることがあり、一方それが30g/m2 を越えると、得られるクリーニングシートの性能が飽和し、経済的に不利になることがある。
【0038】
【実施例】
本発明を下記実施例により具体的に説明するが、勿論本発明はこれらにより限定されるものではない。
【0039】
実施例及び比較例において作製されたクリーニングシートに関し、下記の試験を行った。
(1)アクリル系共重合体樹脂の分子量測定
供試粘着剤から、その溶媒を揮散させたのち、これをTHF 中に溶解し、濃度0.03重量%の試料溶液を調製した。GPC としてSC−8010(商標、東ソー製)を用い、下記条件で測定したときに検出される粘着剤の検出時間により、その重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)、及びMw/Mnを求めた。
カラム:G−4000HXL +G−2000HXL(共に商標、東ソー製)
溶離液:THF
流速: 1.0ml/min
検出器:RI検出器、UV検出器
【0040】
(2)クリーニング性能の測定
(a)サンプルの調製
クリーニングシート作製後1週間経過後のものからサンプルを採取し、その性能試験に供した。但し、製品保存後のサンプルとしては、クリーニングシートを巻取り(巾 210mm×長さ2000m、J.TAPPI 紙パルプ試験方法 No.37に規定された巻き硬さ:シュミットハンマー値20)、この状態に1ヶ月放置の後、クリーニングシートの巻取り巻芯部分からサンプルを採取し、それを評価試験に供した。
(b)プリンタークリーニング適性試験方法
プリンターとして、インクジェット用紙1000枚通紙後のインクジェットプリンター(モデル:MJ−510C、セイコー・エプソン製)を使用し、プリンターのゴムロールとクリーニングシートの粘着層面とが接触するようにして、給紙から排紙までの一連の動作を3回繰り返し、クリーニングシート通紙時における走行性(通紙性)およびゴムロールに付着したゴミの除去(クリーニング性)効果を下記評価基準により評価し、得られた結果よりクリーニング性を総合判定した。
通紙性
評価基準;○、クリーニングシートの供給、走行及び排出に問題がない。
△、クリーニングシートに、部分的な補助を与えることより供給、走行、排出ができる。
×、クリーニングシートをスムースに供給、走行、排出させることができず、走行中に異音を発生する。
クリーニング効果
評価基準;○、ゴムロールに付着したゴミを完全に除去できる。
△、ゴムロールに付着したゴミのほとんど(70%以上)を除去できる。
×、ゴムロールに付着したゴミの一部(70%未満)しか除去できない。
総合評価
前記通紙性及びクリーニング効果の評価結果の最低値を評価結果とし、その実用性を判定した。
判定基準;○、通紙性、クリーニング性がともに良好で実用適性がある。
△、通紙性、および/または、クリーニング性に不十分な点があるが実用上使用できる。
×、通紙性、および/または、クリーニング性が不良であって実用適性を欠く。
【0041】
実施例1
下記工程によりクリーニングシートを作製した。
(1)剥離シートの製造
剥離シート基材として、ダイレクト剥離紙用原紙(商標、DSライトブルー、坪量:91.4g/m2 、王子製紙製)を用い、その表面上にシリコーン系剥離剤として、SD7220(商標、東レ・ダウコーニングシリコーン製)を、乾燥後の塗工量が 0.1g/m2 となるように塗布して、剥離シートを作製した。得られた剥離シートの剥離剤塗工層表面の平滑度は、 300秒であった。
【0042】
(2)粘着剤塗布液の調製
温度計、攬拌機、窒素導入管及び還流冷却器を備えた反応器中に、酢酸エチル 300重量部及びトルエン 200重量部を入れ、この混合物を攬拌しながら昇温し、混合物の温度が約70℃となった後に、反応器中の空気を窒素パージにより窒素ガスに置換した。次に反応器中に、2−エチルヘキシルアクリレート(以下2−EHA と略称することがある) 320重量部、β−ヒドロキシエチルアクリレートメタクリル酸 6.5重量部、及び過酸化ベンゾイル(以下BPO と略称することがある) 1.2重量部の混合溶液を、3時間にわたって滴下した。重合反応温度を80℃に保持し、前記混合溶液の滴下完了後、15時間で重合反応を終了した。得られた粘着剤含有組成物の物性値を測定したところ、その固形分濃度は40.0%であり、粘着剤組成物中に含まれる重合体のうち、THF 可溶成分のMwは65万であり、そのMw/Mnは7.4 であり、かつそのTgは−71℃であった。
得られた粘着剤組成物 100重量部に対し、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートを7重量部配合し、十分に攬拌して、粘着剤塗布液を調製した。
【0043】
(3)クリーニングシートの作製
シート状基材として上質紙(坪量:81.4g/m2 、王子製紙製)を用いた。前記剥離シートの剥離表面には、前記粘着剤塗布液をコンマコーター乾燥後の粘着剤塗工量が20g/m2 になるように塗布し、乾燥したのち、粘着剤層表面上に、前記シート状の一面を貼り合わせてクリーニングシートを作製した。得られた粘着剤層表面の平滑度は 320秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は3.0 でありかつそのプローブタック値は、0.294 N(30gf)であった。
【0044】
実施例2
下記工程によりクリーニングシートを作製した。
(1)剥離シートの製造
剥離シート用基材として、OKクリーム(商標、坪量:77g/m2 、王子製紙製)にポリエチレンラミネートを施したものを用い、シリコーン系剥離剤として、SD7220(商標、東レ・ダウコーニングシリコーン製)を用い、この剥離剤を、前記基材のポリエチレンラミネート面上に、乾燥後の塗工量が 0.1g/m2 となるように塗布して、剥離シートを作製した。得られた剥離シートの剥離剤塗工面(剥離表面)の平滑度は、1880秒であった。
(2)粘着剤塗布液の調製
実施例1と同様の方法にて粘着剤塗布液を得た。
(3)クリーニングシートの作製
前記剥離シートを用いたことを除き、その他は、実施例1と同様にして、クリーニングシートを作製した。得られた粘着剤層の表面の平滑度は1950秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は4.8であり、プローブタック値は、0.686 N(70gf)であった。
【0045】
実施例3
下記工程によりクリーニングシートを作製した。
(1)剥離シートの作製
実施例1と同様にして剥離シートを作製した。
(2)粘着剤塗布液の製造
実施例1と同様にして粘着剤塗布液を調製した。
(3)クリーニングシートの作製
シート状基材として、上質紙(坪量:81.4g/m2 、王子製紙製)を用いた。前記粘着剤塗布液を、前記シート状基材の一面上にコンマコーターを用いて、乾燥後の粘着剤塗布量が20g/m2 となるように、直接塗工し乾燥したのち形成された粘着剤層の表面に前記剥離シートの剥離表面を貼り合わせてクリーニングシートを作製し得られたクリーニングシートの粘着剤層表面の平滑度は 950秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は4.5 でありプローブタック値は0.588 N(60gf)であった。
【0046】
実施例6
下記工程によりクリーニングシートを作製した。
(1)剥離シートの作製
実施例1と同様の方法にして剥離シートを作製した。
(2)粘着剤塗布液の調製
実施例1と同様にして、粘着剤塗布液を調製した。但し、粘着剤組成物 100重量部に対して、架橋剤7重量部、発泡剤(高含水の高吸収性ポリマー(アクリル酸)、AR739(商標)、リキダイン社製)5重量部を配合した。
(3)クリーニングシートの作製
実施例1と同様にしてクリーニングシートを作製した。但し、粘着剤塗布液として上記に記載のものを用いた。得られた粘着剤層表面の平滑度は50秒であり、ポリスチレンに対する摩擦係数は3.5 であり、プローブタック値は0.539 N(55gf)であった。
【0047】
比較例1
下記工程によりクリーニングシートを作製した。
(1)剥離シートの作製
剥離シート用基材として、OKクリーム(商標、坪量:77g/m2 、王子製紙製)にマット調のポリエチレンラミネートを施したマット調ラミネート紙を用いた。シリコーン系剥離剤として、SD7220(商標、東レ・ダウコーニングシリコーン製)を用い、これを、前記剥離シート基材の1表面に、乾燥後の塗布量が 0.1g/m2 となるように塗布して、剥離シートを作製した。得られた剥離シートの剥離表面の平滑度は40秒であった。
(2)粘着剤塗布液の調製
実施例1と同様にして粘着剤塗布液を調製した。
(3)クリーニングシートの作製
実施例1と同様にしてクリーニングシートを得た。但し、剥離シートとして前記のものを用いた。得られた粘着剤層表面の平滑度は45秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は1.8 であり、プローブタック値は0.177 N(18gf)であった。
【0048】
比較例2
(1)剥離シートの作製
剥離シート用基材として、OKクリーム(商標、坪量:77g/m2 、王子製紙製)に、ポリエチレンラミネートを施して得られた高光沢ラミネート紙を用いた。またシリコーン系剥離剤として、SD7220(商標、東レ・ダウコーニングシリコーン製)を用い、これを、前記剥離シート基材の1表面上に乾燥後の塗布量が 0.1g/m2 となるように塗布して剥離シートを作製した。得られた剥離シート剥離表面の平滑度は、2050秒であった。
(2)粘着剤塗布液の調製
実施例1と同様にして、粘着剤塗布液を調製した。
(3)クリーニングシートの作製
実施例1と同様にしてクリーニングシートを作製した。但し、剥離シートとして、前記のものを用いた。得られた粘着剤層表面の平滑度は2100秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は5.2 でありプローブタック値は2.173 N(210gf)であった。
【0049】
比較例3
(1)剥離シートの作製
実施例1と同様にして剥離シートを作製した。
(2)粘着剤塗布液の調製
実施例1と同様にして粘着剤塗布液を作製した。但し、粘着剤組成物 100重量部に対して、架橋剤3重量部を配合した。
(3)クリーニングシートの作製
実施例1と同様にしてクリーニングシートを作製した。但し、剥離シートとして前記のものを用いた。得られた粘着剤層表面の平滑度は 340秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は4.3 であり、プローブタック値は2.010 N(205gf)であった。
【0050】
比較例4
(1)剥離シートの作製
実施例2と同様にして剥離シートを作製した。
(2)粘着剤塗布液の調製
実施例1と同様にして粘着剤塗布液を調製した。但し、粘着剤組成物 100重量部に対して、架橋剤20重量部を配合した。
(3)クリーニングシートの作製
実施例1と同様にしてクリーニングシートを作製した。但し、前記粘着剤塗布液を用いた。得られた粘着剤層表面の平滑度は1900秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は3.0 であり、プローブタック値は0.049 N(5gf)であった。
【0051】
前記実施例1〜3及び並びに比較例1〜4のクリーニングシートの構成を表1に示す。また、前記実施例1〜3及び並びに比較例1〜4のクリーニングシートの性能試験結果を表2に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0003988387
【0053】
【表2】
Figure 0003988387
【0054】
表1、表2から明らかなように、実施例1〜3及び6のクリーニングシートの粘着剤層のプローブタック値は0.196133〜1.96133N(20〜200gf )であり、粘着剤層表面の平滑度は50〜2000秒であり、ポリスチレンに対する動摩擦係数は5以下であり、かつこれらのクリーニングシート(剥離シート除去後)のプリンターの通紙性(走行性)およびクリーニング性に優れたものであった。
比較例1のクリーニングシートは、その粘着剤層のプローブタック値、平滑度、及び動摩擦係数が低いために、プリンターの通紙性(走行性)には優れているが、クリーニング性が不十分であって、実用性の低いものであった。比較例2のクリーニングシートは、その粘着剤層表面の平滑度とプローブタック値が高すぎるため、クリーニング性には優れているが、プリンターの通紙性(走行性)が悪く実用には不適のものであった。比較例3のクリーニングシートは、その粘着剤層のプローブタック値が高過ぎ、クリーニング性には優れているが、プリンターの通紙性(走行性)が悪く実用には不適なものであった。比較例4のクリーニングシートは、その粘着剤層のプローブタック値が低過ぎ、プリンターの通紙性(走行性)には優れていたが、クリーニング性が悪く実用には不適なものであった。
【0055】
【発明の効果】
本発明のクリーニングシートは、記録装置、磁気シート又はカードの処理装置の搬送手段中において、そのゴムロールなどに付着した紙粉、塵埃などを除去する能力に優れており、しかし、ゴムロールに巻き付いたり(ジャミング)、クリーニングシートの粘着剤層が搬送手段中のガイド板などの固定部材と接触したとき、これに粘着して紙詰まりなどの問題が発生することないため、上記製造のクリーニングシートとして実用上きわめて有用なものである。

Claims (6)

  1. シート状基材と、この基材の1表面上に形成された微粘着性粘着剤層と、この粘着剤層上に剥離可能に積層貼着された剥離シートを含み、
    前記微粘着性粘着剤層が、アクリル酸エステル及びメタアクリル酸エステルから選ばれた少なくとも1種からなる共重合成分(a−1)と、ヒドロキシル基含有エチレン性不飽和炭化水素モノマーの少なくとも1種からなる共重合成分(a−2)との共重合により得られ、重量平均分子量( Mw )が 30 万〜 100 万であるアクリル系共重合体と、イソシアネート化合物を含む架橋剤との架橋反応生成物を含み、
    前記微粘着性粘着剤層において、
    (1)JIS Z 0237、参考、5、プローブタック試験、に記載された試験方法により測定されたプローブタック値が、0.196133〜1.96133 N(20〜200 gf)であり、及び/又は、
    (2)JAPAN TAPPI 紙パルプ試験方法No.5に記載された平滑度試験方法により測定された平滑度が50〜2000秒であり、かつ、
    (3)JIS P 8147に規定された動摩擦試験方法(但し、おもりの摩擦面にポリスチレンフィルムを貼付した)により測定された動摩擦係数が、5以下である、
    ことを特徴とするクリーニングシート。
  2. 前記微粘着性粘着剤層に含まれる前記アクリル系共重合体の共重合成分(a−1)と、共重合成分(a−2)との共重合重量比が、50:50〜99.9:0.1 である、請求項1に記載のクリーニングシート。
  3. 前記微粘着性粘着剤層に含まれるアクリル系共重合体が、前記共重合成分(a−1)と、前記共重合成分(a−2)と、さらに、
    (a−3)前記共重合成分(a−1)及び(a−2)とは異なる付加重合性不飽和モノマー
    との共重合体を含む、請求項1に記載のクリーニングシート。
  4. 前記共重合成分(a−3)の共重合重量が、共重合成分(a−1),(a−2)及び(a−3)の合計重量に対し、50重量%以下である、請求項3に記載のクリーニングシート。
  5. 前記微粘着性粘着剤層の少なくとも表面部分に、 0.1〜1000μmの平均粒子径を有するマット剤が分散含有されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載のクリーニングシート。
  6. 前記剥離シートの積層粘着面の平滑度が、50〜2000秒であり、前記微粘着性粘着剤層が、前記剥離シートの積層粘着面上に形成され、その上に、前記シート状基材が積層粘着されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載のクリーニングシート。
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