JP2014018389A - 異物除去用シート、その使用方法、及び処理方法 - Google Patents

異物除去用シート、その使用方法、及び処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 異物の除去のみならず、貼着後も貼り直しが可能で取り扱いが容易であり、これに伴って発生する二次廃棄物の量を減容化できる異物除去用シート、その使用方法、及び、処理方法を提供する。
【解決手段】 非水溶性プラスチックシート層1と、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2とを接着剤層3を介して積層する異物除去用シート10であって、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2が、常温で非粘着性であり、水を含んで粘着性を発現し、かつ、水性溶媒中に浸漬することにより溶解または分散可能なこととすることにより、上記課題を解決することができた。
【選択図】 図1

Description

本発明は、被着体の表面についた塵や埃等の異物を付着させて取り除く、異物除去用シート、その使用方法、及び処理方法に関するものである。
従来、衣服、床等の被着体の表面についた塵や埃等の異物を付着して取り除くため、使い捨て粘着シートが知られている。
例えば、特許文献1として、基材シートの少なくとも片面に粘着層を設け、その上に剥離紙を付着したことを特徴とする使い捨て粘着シートが開示されている。
しかしながら、上記のような使い捨て粘着シートでは、基材シートの片面に粘着剤を塗布し、その上に剥離紙で付着する使い捨て粘着シートであるため、作業に際して剥離紙を剥がす手間がかかり、また、剥離後の剥離紙が作業現場に散乱し、剥離紙と使用後の粘着シートを各々回収すると共に廃棄しなければならないという煩雑さを有する。
また、上記の使い捨て粘着シートは、一旦剥離紙を剥離した後、剥離紙を剥離することにより露出した粘着剤層の粘着力が強力であると、一旦被着体に貼着するとその貼り直しが困難であるという問題点がある。
このため、貼着に際して使い捨て粘着シートと被着体との間に気泡を抱き込んだり、皺の生じた状態で貼着された場合には、これを修正することが困難であった。
特開平11−253383号公報
したがって、上記の問題を解決するために本発明の目的は、異物の除去のみならず、貼着後も貼り直しが可能で取り扱いが容易であり、これに伴って発生する二次廃棄物の量を減容化できる異物除去用シート、その使用法、及び、処理方法を提供することである。
上記目的は以下の本発明によって達成される。即ち、本発明の異物除去用シートは、非水溶性プラスチックシート層と、水溶性ポリビニルアルコール系シート層とを接着剤層を介して積層する異物除去用シートであって、前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層が、常温で非粘着性であり、水性溶媒を含んで粘着性を発現し、かつ、水性溶媒中に浸漬することにより溶解または分散可能であることを特徴とする。
また、本発明の異物除去用シートは、上記において、前記の異物除去用シートに多数の貫通孔を形成してなることを特徴とする。
また、本発明の異物除去用シートの使用方法は、前記の異物除去用シートを構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面または被着体の表面を水性溶媒で濡らす工程と、前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面を前記被着体の表面に貼着する工程と、前記被着体の表面の異物を前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面に付着させる工程と、前記異物除去用シートを前記被着体から剥離して、前記被着体の表面から異物を除去する工程と、を備えることを特徴とする。
また、本発明の異物除去用シートの処理方法は、上記の異物除去用シートの使用後の処理方法であって、前記異物除去用シートを構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面または被着体の表面を水性溶媒で濡らし、前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面を前記被着体の表面に貼着する工程と、前記被着体の表面の異物を前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面に付着させ、前記異物除去用シートを前記被着体から剥離して、前記被着体の表面から異物を除去して前記異物除去用シートを使用後、前記異物除去用シートを水性溶媒中に浸漬させる工程と、異物が付着した状態の前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層を水性溶媒中に溶解または分散させる工程とを備えていることを特徴とする。
本発明によれば、異物除去用シートは、貼り直しが容易で取り扱い性が良く、被着体に貼着後、異物除去用シートに異物を付着させ、異物を付着させた状態で異物除去用シートを被着体から剥離することが可能であり、更に、異物除去により発生する二次廃棄物を減容させることが可能な異物除去用シートを提供することができる。
また、被着体の表面に付着した異物をそのままの状態で異物除去用シートの水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面に転写して採取し、剥離することが可能であるため、被着体の表面に付着した異物で形成された足跡や指紋を採取し、保管することができる。
本発明に係る異物除去用シート10の概略断面図である。 貫通孔の形成された本発明に係る異物除去用シート10の概略断面図である。 被着体20に対する貼着の状態を示す本発明に係る異物除去用シート10の概略断面図である。
次に、発明の実施の形態について、詳述する。
図1に本発明の異物除去用シート10の概略断面図を示す。
図1に示すように、非水溶性プラスチックシート層1の一方の面に接着剤層3を形成し、接着剤層3の形成面に水溶性ポリビニルアルコール系シート層2を積層する構成である。
(貫通孔)
図2に貫通孔の形成された本発明に係る異物除去用シート10の概略断面図を示す。
図2に示すように、異物除去用シート10には、貫通孔4を多数形成することができる。
異物除去用シート10に貫通孔4を多数形成する方法としては、0.2mm〜25mm前後のピッチで、単に針で押し開ける方法、先端が細い、熱した金属をフィルムに貫通させる、いわゆる熱針方式、外周面に多数のダイヤモンド粉末を付着させたローラーや、金属ロール表面を鮫肌状に加工したローラーを用いた、フィルムにキズを付ける方法等を用いることができる。
中でも、熱針方式により貫通孔を形成すると、貫通孔の周囲に裂け傷が生じ難いので、被着体に密着した異物除去用シート10を剥がす際、異物除去用シート10が破れにくいので好ましい。また、熱針方式は孔開けの際に抜きカス等の異物が発生し難いので、本異物除去用シート10を衛生性やクリーン性を要求される環境下で用いる場合にも好ましい。
貫通孔4の形成パターンとしては、所謂、網点状パターン、千鳥状パターン等がある。貫通孔4の孔径は、0.1mm〜2.0mmとすることが好ましく、貫通孔のピッチは、0.2mm〜25mmとすることが好ましい。
本発明に係る異物除去用シート10に多数の貫通孔を形成することによって、水で濡らした異物除去用シート10を鉄板、壁面、ガラス面、コンクリート面、アスファルト面、塗装面等の非通気性の被着体20の表面に貼り付ける際に貼着面の空気抜きを容易に行うことができるので、非通気性表面の異物を異物除去用シート10に密着させて異物を容易に除去することができる。
図3は、被着体に対する貼着の状態を示す本発明に係る異物除去用シート10の概略断面図である。
図3に示すように、異物除去用シート10を構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の面を水で濡らすことにより粘着性を発現させ、壁等の被着体20の表面に貼着することで、被着体20に付着した異物を除去することができる。
以下、本発明の異物除去用シート10を構成する各層について、詳細に説明する。
(非水溶性プラスチックシート層)
異物除去用シートを構成する非水溶性プラスチックシート層1は、異物除去用シートの基材シートとして用いるもので、水に溶解しないシートであれば、材料は特に限定されず、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン系シート、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系シート、生分解性ポリエステルシート、ポリスチレン系シート、ポリアミド系シート、ポリ塩化ビニル系シート、ポリアクリル系シート、エチレン−酢酸ビニル共重合体系シート等の単層若しくは積層シートを好適に用いることができる。
中でも、本実施形態において、延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、延伸ポリプロピレンフィルムが、耐熱性、印刷適性に優れるので好ましい。
これらのフィルムには接着剤の接着力を向上させるため、コロナ処理、プラズマ処理等の表面処理を施すこともできる。
本発明に係る非水溶性プラスチックシート層の厚さは、好ましくは12μm〜150μm程度である。
上記の範囲内であると、巻取り状態で輸送や保管する際に嵩張らず、コストパフォーマンスの面からも好ましく、また、水溶性ポリビニルアルコール系シート層を片面に形成しても、適度な強度、剛性を有するため、カールの発生を抑制できるので取り扱いが容易となるので好ましい。
非水溶性プラスチックシート層1が、上記の範囲を超えると、巻取りが嵩張る傾向にあり、取り扱いにくくなる傾向にあるため好ましくない。また、非水溶性プラスチックシート層1が、上記の範囲未満であると、水に濡らしたときにカールしやすくなる傾向があるため好ましくない。
(印刷層)
非水溶性プラスチックシート層1には、図示しないが、必要に応じて印刷層を形成することができる。
印刷層としては、通常のインキビヒクルの1種ないし2種以上を主成分とし、これに、必要ならば、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、硬化剤、架橋剤、滑剤、帯電防止剤、充填剤、その他等の添加剤の1種ないし2種以上を任意に添加し、更に、染料・顔料等の着色剤を添加し、溶媒、希釈剤等で充分に混練してインキ組成物を調整し、次いで、該インキ組成物を使用し、これを、例えば、グラビア印刷、オフセット印刷、凸版印刷、スクリーン印刷、転写印刷、フレキソ印刷、その他等の印刷方式を使用する。そして、非水溶性プラスチックシート層1の表面または裏面に、文字、図形、記号、模様、その他等からなる所望の印刷模様を印刷して、印刷層を形成することができる。
印刷層を形成することで、本発明に係る異物除去用シートの表裏を見分け易くすることができ、被着体の異物除去後に保管する際、誤って人が接触しないように注意喚起を促すことができる。
(水溶性ポリビニルアルコール系シート層)
異物除去用シートを構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層2は、常温で非粘着性であり、水を含んで粘着性を発現し、水性溶媒中に浸漬することにより溶解または分散可能であるシート材であれば良く、例えば、部分ケン化ポリビニルアルコールやポリビニルアルコール誘導体等を好適に用いることができる。
ポリビニルアルコール誘導体としては、アクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、酢酸アリル等の不飽和カルボン酸と酢酸ビニルの共重合体のケン化物、無水コハク酸、無水フタル酸、無水マレイン酸等の酸無水物によるエステル化物等を用いることができる。
水溶性ポリビニルアルコール系シートの水溶解温度が、1℃〜40℃の範囲にあるものが、常温で吸水して粘着性を発現することができるので好ましい。
中でも、1℃の冷水から温水までの水温で溶解することが可能な冷水可溶タイプのポリビニルアルコール系シートとして、例えば、アイセロ化学株式会社製の製品名「ソルブルンKA」等を好ましく使用することができる。
本発明に係る水溶性ポリビニルアルコール系シートの厚さは、好ましくは20μm〜80μm程度である。上記範囲内であると、被着体上の異物が食い込みやすく、適度な時間で水溶解するため好ましい。20μm未満ではフィルム強度がなく、80μmを超えると水溶解に時間がかかりすぎるため、好ましくない。
また、水溶性ポリビニルアルコール系シート層は、常温で非粘着性であることにより、異物除去用シートを数百メートルから数千メートルのロール状の巻取り状態で供給することができるため好ましい。
また、水溶性ポリビニルアルコール系シート層は、水性溶媒中に浸漬することにより溶解または分散可能であることにより、水溶性ポリビニルアルコール系シートに付着した異物を回収する際の環境への負荷が少ないため、好ましい。
(接着剤層)
本発明における異物除去用シートは、非水溶性プラスチックシート層と水溶性ポリビニルアルコール系シート層との間に、接着剤層3が介在されて積層される。両者を積層する方法としては、例えば、接着剤を適宜溶媒に溶解し、非水溶性プラスチックシート層上に塗布した後、水溶性ポリビニルアルコール系シート層を貼り合わせる方法や、接着剤を押出機より溶融樹脂を押出して、両シートを貼り合わる押出ラミネーション法、等が挙げられる。
中でも、本実施態様においては、ドライラミネーター、ノンソルベントラミネーターを用いてラミネート系接着剤を塗布して貼り合せる方法がシートのカールを抑制するため好ましい。これに対して、溶融樹脂の押し出しラミネーション法を用いて接着剤層を溶融押し出し樹脂とする場合、溶融押し出し樹脂の張力が残るため異物除去用シートカールが保持されてしまうので好ましくない。また、溶融樹脂の押し出しラミネーション法であると、非水溶性プラスチックシート層と水溶性ポリビニルアルコール系シート層を積層する際、水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面にアンカーコート剤を予め塗布してからラミネートしなければならないため好ましくない。
ラミネート用接着剤としては、例えば、1液、あるいは2液型の硬化ないし非硬化タイプのビニル系、(メタ)アクリル系、ポリアミド系、ポリエステル系、ポリエーテル系、ポリウレタン系、エポキシ系、ゴム系、その他等の溶剤型、水性型、あるいは、エマルジョン型等のラミネート用接着剤を使用することができる。
上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
中でも、本実施態様においては、ドライラミネーター、ノンソルベントラミネーターを用いて二液硬化型ウレタン樹脂系接着剤を塗布して貼り合せる方法が好ましい。
その塗布量としては、0.1g/m2〜10g/m2(乾燥状態)位が好ましく、1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)位がより好ましい。
(異物除去用シート10の使用方法)
本発明に係る異物除去用シート10は、異物除去用シートを構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層2が、常温で非粘着性であり、水を含んで溶解して粘着性を発現させ、異物除去用シートを被着体に貼着することによって、被着体20の表面に付着した粒状、または、粉末状の異物等を水溶性ポリビニルアルコール系シート層に付着させ、異物を付着させた異物除去用シート10を被着体20から剥がし取ることによって被着体の表面にあった粒状または粉末状の異物を被着体20から除去することができる。
また、異物除去用シート10は、上記の被着体の表面に付着した粒状または粉末状の異物以外に、水で湿った異物や水に分散した異物や汚染水等も、被着体に付着させ、被着体から剥がし取ることによって除去することができる。
水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の表面に水を含ませる方法は、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2を直接水で濡らす方法と、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2と接触させる被着体の表面を水で濡らす方法の2通りがある。
水溶性ポリビニルアルコール系シート層2を直接水で濡らす方法の場合、巻取り状の異物除去用シート10を繰り出して、噴霧器で霧状の水を吹き付ける方法、ロール等により水を塗布する方法、水を張った水槽の中を通す方法等によって、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の表面に水を吸収させることができれば良い。
水溶性ポリビニルアルコール系シート層と接触させる被着体20の表面を水で濡らす方法の場合、被着体の表面が土壌のように吸水性を有していても、被着体の表面が湿り気を帯びていれば水溶性ポリビニルアルコール系シート層は少量の水分でも粘着性を発現させることができる。また、机や壁面等の吸水性が低い被着体の表面の場合、予め噴霧器等によって被着体の表面を水で散布しておき、異物除去用シートを貼り付けても良い。
付与させる水の温度は0℃〜100℃のいずれでも構わないが、高温すぎると作業者に危険が及ぶため、0℃〜80℃の範囲が好適である。
また、異物除去用シート10を濡らすための水に中性洗剤等の界面活性剤やアルコールを添加することによって、油性の汚れとの親和性を高めることができるので、被着体20の表面の付着異物を取り除くと共に被着体20に付いた汚れを洗浄することができる。
次いで、被着体20に異物除去用シート10を、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2側から当接させ、非水溶性プラスチックシート層1側から押圧すると、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の一部が水に溶けることにより、被着体20に粘着した状態が保持される。
次いで、異物除去用シート10を被着体20に粘着させた状態で暫く放置後、異物除去用シート10を被着体20から剥がすことにより、被着体20の表面の異物が除去される。
また、使用後の異物除去用シート10を巻き取ることで、異物が付着した状態のまま保持され、飛散することもなく、運搬することができる。
また、被着体20の表面を異物除去用シート10で被覆した状態のまま継続的に接触させることができるため、異物の物理的性質、および、危険性、有害性、有用性等に応じて、そのままの状態で廃棄、滅菌、焼却、保管等の処置を施すことができる。例えば、アスベスト板等、汚染物質等の集合物の場合、当該汚染物質等を運搬や切断する際の飛散防止を目的として、被着体から異物除去用シート10を剥がし取ることなく、貼着状態にしておくこともできる。
(異物除去用シート10の処理方法)
使用後の異物除去用シート10を処理するには、異物除去用シート10を水性溶媒中に浸漬させて、異物が付着した状態の水溶性ポリビニルアルコール系シート層2を水性溶媒中に溶解または分散させる。次いで、使用済みの非水溶性プラスチックシート層1を、巻き取り、巻き取った状態で回収できる。また、接着剤層3は、耐水性があるので、非水溶性プラスチックシート層1に接着した状態で、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2側と分離することができる。次いで、異物が付着した状態の水溶性ポリビニルアルコール系シート層2を水性溶媒中に溶解または分散させた水溶液を濾過することで、異物を溶媒液中から取り出すことができる。また、回収や分離したい異物が、水溶性物質の場合や、通常の濾過では濾別できないほど細かい粒子の場合でも、濾液を沈殿、加熱濃縮、蒸留、吸着、抽出、遠心分離等、濾液から物質を分離する処理方法を用いて、異物を回収や分離することもできる。
使用後の異物除去用シート10を浸漬して洗浄する方法は、特に限定されないが、使用後の異物除去用シート10がロール状の巻取りであれば、水性溶媒を満たした浴槽へ使用後の異物除去用シート10を巻出して、水性溶媒の浴槽中に導いて浸漬する。次いで、使用後の異物除去用シート10を浴槽内に設けた搬送ロールで、搬送しつつ、水性溶媒の浴槽中で洗浄し、次いで、浴槽から搬送して巻き取ることにより、使用済みの非水溶性プラスチックシート層10を連続的に回収することができる。
この場合、搬送ロールに接する位置に、ブラシなどを配置して、使用後の異物除去用シート10の水溶性ポリビニルアルコール系シート層2面側を機械的に擦過することにより、洗浄効果をより高めることができる。また、使用後の異物除去用シート10の水溶性ポリビニルアルコール系シート層2面側に、ジェット噴流などの高圧水を吹き付けることも洗浄効果を高めることができるので好ましい。
なお、使用後の異物除去用シート10を構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の表面に付着していた異物が洗い流されれば、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2を非水溶性プラスチックシート層1側から完全に除去する必要はなく、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の一部が、非水溶性プラスチックシート層1側の接着剤層3に残っていても構わない。
また、使用後の異物除去用シート10が裁断されたものであれば、撹拌装置を具備した洗浄層内に、使用後の異物除去用シート10を投入して、撹拌洗浄した後、使用後の異物除去用シート10を取り出して回収することができる。
浴槽中の水性溶媒は、更に、濾過装置により、浴槽中に溶解した水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の成分や被着体20に付着していた異物を濾過して回収や廃棄をすることができる。更に、必要に応じて、濾液を加熱して乾燥させたり、遠心分離機にかけて分離、濃縮してから回収、廃棄する等の処理方法を施してもよい。
洗浄に用いる水性溶媒は、水溶性ポリビニルアルコール系シート層が溶解可能なものであれば、特に限定されない。
水性洗浄溶媒としては、水を用いることができるので、有機溶剤と比べて環境への負荷を小さくすることができる。また、水は、発火する恐れもないため、取り扱いが容易であり、有機溶剤と比べて処理設備も簡便に設置できる。
なお、必要に応じて、水性溶媒に中性洗剤等の界面活性剤やアルコールを添加することができる。使用する水性溶媒は、常温(25℃)でもよいが、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の溶解性または分散性を高めて回収時間を短縮したい場合は、50℃〜100℃の温水または熱水状態で用いるのが好ましい。
次に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明を制限するものではない。
(実施例1)
まず、非水溶性プラスチックシート層1として、幅1040mm、厚さ25μmの二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(製品名「エンブレットPTM」、ユニチカ株式会社製)を用い、これにドライラミネーターを用いて二液硬化型ウレタン樹脂系接着剤(製品名「タケネートA969V/タケラックA5」、三井化学株式会社製)を塗布して接着剤層3を形成し、次いで、その接着剤層3の面に、幅1040mm、厚さ50μmの水溶性ポリビニルアルコール系シート層2(製品名「ソルブロンKA」、アイセロ化学株式会社製)を貼り合わせて積層後、スリッターで両端を10mmずつ切り落とし、幅1020mmの層構成、2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム層(25μm)/二液硬化型ウレタン樹脂系接着剤(2μm)/水溶性ポリビニルアルコール系シート層(50μm)の本発明にかかる異物除去用シート10を製造した。
以上のようにして製造された実施例1の異物除去用シート10に対して、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2側に市販されている霧吹きにて水を噴霧し、粘着性を発現させた後、異物除去用シート10を長さ約20m敷き、コンクリート路面上に当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上からデッキブラシで擦って押圧しながら噛み込んだ空気を極力抜きながら密着させた。なお、大規模な範囲で異物を除去する際は、整地ローラー等を用いると良い。
しかる後、異物除去用シート10をコンクリート路面から剥がすことにより、小石、砂、泥、虫の死骸、枯れ草等の異物を水溶性ポリビニルアルコール系シート層の面に付着させ、異物を除去することができた。
また、本発明の異物除去用シート10は貼り直しが容易であり、取り扱いやすいことが確認された。
使用後の異物除去用シート10を処理するために、水を満たした浴槽に使用後の実施例1の異物除去用シート10を浸漬させ、水溶性ポリビニルアルコール系シート層面を浴槽掃除用ブラシで擦った結果、表面の異物等の付着物を容易に洗い落とすことができた。
しかる後、浴槽中の水性溶媒は、浮遊異物を目の細かい網ですくい取った後、濾紙(アドバンテック株式会社製、No.1)により濾過して、被着体に付着していた異物を回収することができた。
(実施例2)
実施例1で製造した異物除去用シート10を用い、幅900mm、長さ約2mに切り取り、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2側に市販されている霧吹きにて水を噴霧し、粘着性を発現させた後、異物除去用シート10を屋外の塗装モルタル壁面に当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上から乾いた布で擦って押圧しながら空気を抜きながら密着させた。その結果、被着体である塗装モルタル壁面に対して布等で押圧後は、垂直面に貼り付けても壁面から剥がれることがないことが確認された。
しかる後、異物除去用シート10を塗装モルタル壁面から剥がすことにより、塗装モルタル壁面上にある埃、泥、カビ等の多数の異物を水溶性ポリビニルアルコール系シート層の面に付着させ、異物を除去することができた。
また、本発明の異物除去用シート10は水を噴霧して、一度、塗装モルタル壁面に貼着しても、貼り直しが容易であった。なお、異物除去用シート10は水溶性ポリビニルアルコール系シート層側に多少カールしていても、霧吹きにて水を噴霧すれば、平滑になり、被着体に貼り付けやすかった。
また、使用後の異物除去用シート10を処理するために、水を満たしたたらいに使用後の実施例1の異物除去用シート10を浸漬させ、水溶性ポリビニルアルコール系シート層面を浴槽掃除用ブラシで擦った結果、表面の異物等の付着物を容易に洗い落とすことができた。
また、たらい中の水性溶媒は、濾紙(アドバンテック株式会社製、No.1)により濾過して、被着体に付着していた異物を回収することができた。
(実施例3)
実施例1で製造した異物除去用シート10を用い、幅900mm、長さ約2mに切り取り、水溶性ポリビニルアルコール系シート層に市販されている霧吹きにて食器洗浄用中性洗剤を5重量%添加した水を噴霧し、粘着性を発現させた後、異物除去用シート10を屋外の塗装モルタル壁面に当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上から乾いた布で擦って押圧しながら空気を抜きながら密着させた。
しかる後、異物除去用シート10を塗装モルタル壁面から剥がすことにより、塗装モルタル壁面上にある埃、泥、カビ等の多数の異物と共に煤等の油性汚れを水溶性ポリビニルアルコール系シート層の面に付着させ、異物を除去することができた。
また、本発明の異物除去用シート10は水を噴霧して、一度、塗装モルタル壁面に貼着しても、貼り直しが容易であった。なお、異物除去用シート10は水溶性ポリビニルアルコール系シート層側に多少カールしていても、霧吹きにて水を噴霧すれば、平滑になり、被着体に貼り付けやすかった。
また、使用後の異物除去用シート10を処理するために、水を満たしたたらいに使用後の実施例1の異物除去用シート10を浸漬させ、水溶性ポリビニルアルコール系シート層面を浴槽掃除用ブラシで擦った結果、表面の異物等の付着物を容易に洗い落とすことができた。
また、たらい中の水性溶媒は、濾紙(アドバンテック株式会社製、No.1)により濾過して、被着体に付着していた異物を回収することができた。
(実施例4)
まず、非水溶性プラスチックシート層1として、幅940mm、厚さ20μmの二軸延伸ポリプロピレンフィルム(製品名「FOR」、フタムラ化学株式会社製)を用い、これにドライラミネーターを用いて二液硬化型ウレタン樹脂系接着剤(製品名「タケネートA969V/タケラックA5」、三井化学株式会社製)を塗布して接着剤層3を形成し、次いで、その接着剤層3の面に、幅940mm、厚さ30μmの水溶性ポリビニルアルコール系シート層2(製品名「ソルブロンKA」、アイセロ化学株式会社製)を貼り合わせて積層後、スリッターで両端を10mmずつ切り落とし、幅920mmの層構成、2軸延伸ポリプロピレンフィルム層(20μm)/二液硬化型ウレタン樹脂系接着剤(2μm)/水溶性ポリビニルアルコール系シート層(30μm)の積層シートを製造した。
しかる後、上記の積層シートに熱針方式による孔開け加工を施し、直径約0.6mm、間隔5mmの方眼パターンの貫通孔4を全面に設けて本発明に係る異物除去用シート10を製造した。
以上のようにして製造された実施例4の異物除去用シート10を用い、幅300mm、長さ450mmに切り取り、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2側に市販されている霧吹きにて水を噴霧し、粘着性を発現させた後、異物除去用シート10を屋外消火栓収納ボックスの表面に当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上から乾いた布で擦った結果、噛み込んだ空気が貫通孔から容易に放出されることが確認された。
しかる後、異物除去用シート10を屋外消火栓収納ボックスの表面から剥がすことにより、屋外消火栓収納ボックスの表面上にある埃や泥等の異物と共に、表面に浮いた錆ペンキ等を水溶性ポリビニルアルコール系シート層の面に付着させて異物を除去することができた。
また、本発明の異物除去用シート10は貼り直しが容易であり、取り扱いやすかった。
また、異物除去シートを剥がした屋外消火栓収納ボックスの表面を目視で確認した結果、水溶性ポリビニルアルコール系シート層の残留は認められなかった。
使用後の異物除去用シート10を処理するために、水を満たした洗面器に使用後の実施例4の異物除去用シート10を浸漬させ、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2面を浴槽掃除用ブラシで擦った結果、異物等の付着物を容易に洗い落とすことができた。
しかる後、洗面器中の水性溶媒は、濾紙(アドバンテック株式会社製、No.1)により濾過して、被着体20に付着していた異物を回収することができた。
(実施例5)
実施例4で製造した異物除去用シート10を用い、幅200mm、長さ300mに切り取り、水溶性ポリビニルアルコール系シート層に市販されている霧吹きにて水を噴霧し、粘着性を発現させた後、銅板を金鋸で切断した後の作業台に異物除去用シート10を当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上から手で擦って押圧しながら空気を抜きながら密着させた。
しかる後、異物除去用シート10を作業台の表面から剥がすことにより、作業台上にある銅粉等を水溶性ポリビニルアルコール系シート層の面に付着させて異物を除去され、作業台の上に銅粉がないことを目視で確認した。
また、本発明に係る異物除去用シート10に形成された貫通孔は熱針方式によるものであるため貫通孔部分には水溶性ポリビニルアルコール系シート層が存在しないが、水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面が水に溶解することによって、貫通孔4を塞ぐので、作業台上の銅粉の取り残しは無かった。
また、本発明の異物除去用シート10は水を噴霧して、一度、作業台の面に貼着しても、貼り直しが容易であり、取り扱いやすいことを確認した。
使用後の異物除去用シート10を処理するために、50%のエタノール水を満たした洗面器に使用後の実施例4の異物除去用シート10を数分間、浸漬させ、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2をエタノール水に溶解させた結果、洗面器の底に銅粉のみが残った。
しかる後、洗面器中の50%のエタノール水溶液を濾紙(アドバンテック株式会社製、No.1)により、濾過して、銅粉を回収することができた。50%のアルコール水溶液を用いたことによって容易に水溶性ポリビニルアルコール系シートが溶解すると共に、濾過速度も高まった。
上記実験の結果から、本発明に係る異物除去用シート10は、貴金属や希少金属の加工場においてそれらの切削屑を容易に回収することができることを確認した。
(実施例6)
実施例4で製造した異物除去用シート10を用い、幅200mm、長さ300mに切り取り、水溶性ポリビニルアルコール系シート層に市販されている霧吹きにて食器洗浄用中性洗剤を5%添加した水を噴霧し、粘着性を発現させた後、油煙が大量に付着したステンレス製レンジフードの内壁に異物除去用シート10を当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上から手で擦って押圧しながら空気を抜きながら密着させ、酸化して固まっていた油煙成分を水溶性ポリビニルアルコール系シート層に十分溶出させた。この状態で20分間放置後、異物除去用シート10をステンレス製レンジフードの内壁から剥がすことにより、酸化して固まっていた油煙をほぼ除去することができた。
また、同様にして、実施例4で製造した異物除去用シート10を用い、幅200mm、長さ300mに切り取り、水溶性ポリビニルアルコール系シート層に直接水道水をかけて濡らし、粘着性を発現させた後、油煙が薄く付着した上に綿埃が付着したレンジフードの外壁に異物除去用シート10を当接させた。
しかる後、異物除去用シート10の上から手で擦って押圧しながら空気を抜きながら密着させ、酸化して固まっていた油煙成分を水溶性ポリビニルアルコール系シート層に十分溶出させた。この状態で20分間放置後、異物除去用シート10をステンレス製レンジフードの内壁から剥がすことにより、酸化して固まっていた油煙をほぼ除去することができると共に、綿埃を根こそぎ除去することができた。
その結果、いずれの場合も手に油汚れを付着させること無く上記の作業を実施でき、油煙が大量に付着したフィルムをそのまま廃棄することができた。
また、本発明の異物除去用シート10は水で濡らして、一度、レンジフードに貼着しても、貼り直しが容易であり、取り扱いやすいことを確認した。
また、本発明に係る異物除去用シート10に形成された貫通孔は熱針方式によるものであるため貫通孔部分には水溶性ポリビニルアルコール系シート層が存在しないが、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2の表面が水に溶解することによって、貫通孔4を塞ぐので、レンジフードに付着して酸化して固まっていた油煙が貫通孔の位置に点状に残ることは無かった。
(実施例7)
実施例1で用いた異物除去用シート10を幅200mm、長さ300mに切り取った。次いで、水で濡らした靴底を硬い机の上に置き、泥でできた足跡の上に、実施例1で製造した異物除去用シート10を被せ、机の表面に当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上から乾いた布で擦って押圧した。しかる後、数分間待ってから異物除去用シート10を剥がした。
その結果、異物除去用シート10に泥による足跡がきれいに転写され、机上には目視確認できる泥汚れは残っておらず、異物除去用シート10は、泥汚れによる異物を除去できることが確認された。
(実施例8)
実施例1で用いた異物除去用シート10を用い、幅200mm、長さ350mmに切り取り、水溶性ポリビニルアルコール系シート層2側に市販されている霧吹きにて水を噴霧し、粘着性を発現させた後、埃が溜まった床の上を歩いて形成した足跡の表面に、当接させた。しかる後、異物除去用シート10の上から乾いた布で擦って押圧した後、数分間待ってから異物除去用シート10を剥がした結果、床の上には目視確認できる埃は残っておらず、異物除去用シート10には埃による足跡がきれいに転写されていた。
また、実施例1の異物除去用シート10は、実施例7および実施例8の結果から、犯罪現場の足跡採取に応用可能であることが確認できた。
実施例1の異物除去用シート10は、血液や体液が付着した足跡の場合、足跡と共に血液や体液を異物除去用シート10に付着させた状態で保存可能であり、また、血液や体液が付着した足跡を洗い流すことで、異物除去用シート10に付着させた足跡から血液や体液のDNA鑑定用サンプルを容易に採取し、分析することもできる。更に、同様にして、指紋採取用粉末や水溶性を有するニンヒドリンの採取も容易である。
(比較例1)
市販の幅75mmの二軸延伸ポリプロピレンベース粘着テープ(製品名「ダンプロンエースNo.3200」、日東電工株式会社製)を長さ2mで切り取ったものを用い、屋外の塗装モルタル壁面に当接させた。
しかし、比較例1の異物除去用シートは一度貼着してから貼り直しをしようとすると、シートがよじれて粘着面同士がくっついてしまい、剥がそうとすると他の場所がくっついてしまうため、貼り直しが困難であり、取り扱いにくいものであった。
(比較例2)
比較例1で用いた粘着テープを長さ300mmに切り取り、実施例5と同様の板を金鋸で切断した後の作業台に当接させ、しかる後、異物除去用シートの上から手で擦って押圧しながら空気を抜きながら密着させた。
しかる後、異物除去用シートを作業台の表面から剥がした結果、粘着層に十分な柔軟性がないため、1mm程度の大きさの銅粉の周囲にある小さい銅粉を異物除去用シートに付着することができず、作業台の上に銅粉が残った。
1 非水溶性プラスチックシート層
2 水溶性ポリビニルアルコール系シート層
3 接着剤層
4 貫通孔
10 異物除去用シート
20 被着体

Claims (4)

  1. 非水溶性プラスチックシート層と、水溶性ポリビニルアルコール系シート層とを接着剤層を介して積層する異物除去用シートであって、
    前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層が、常温で非粘着性であり、水性溶媒を含んで粘着性を発現し、かつ、水性溶媒中に浸漬することにより溶解または分散可能であることを特徴とする異物除去用シート。
  2. 前記の異物除去用シートに多数の貫通孔を形成してなることを特徴とする請求項1記載の異物除去用シート。
  3. 前記異物除去用シートを構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面または被着体の表面を水性溶媒で濡らす工程と、
    前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面を前記被着体の表面に貼着する工程と、
    前記被着体の表面の異物を前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面に付着させる工程と、
    前記異物除去用シートを前記被着体から剥離して、前記被着体の表面から異物を除去する工程と、
    を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異物除去用シートの使用方法。
  4. 前記異物除去用シートを構成する水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面または被着体の表面を水性溶媒で濡らし、
    前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面を前記被着体の表面に貼着させ、
    前記被着体の表面の異物を前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層の表面に付着させ、
    前記異物除去用シートを前記被着体から剥離して、前記被着体の表面から異物を除去して前記異物除去用シートを使用後、
    前記異物除去用シートを水性溶媒中に浸漬させる工程と、
    異物が付着した状態の前記水溶性ポリビニルアルコール系シート層を水性溶媒中に溶解または分散させる工程と、
    を備えていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の異物除去用シートの処理方法。

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