JP5702938B2 - 塵埃除去材及びこれを用いた塵埃除去方法 - Google Patents

塵埃除去材及びこれを用いた塵埃除去方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばマイクロレンズ表面等の凹凸面に付着したダストを除去する塵埃除去材及びこれを用いた塵埃除去方法に関する。
CCD(Charge Coupled Device)、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の固体撮像素子においては、一般的に、感度の向上を目的として集光用のマイクロレンズを固体撮像素子表面に形成する。この場合、何らかの原因で、マイクロレンズの表面に金属粉、有機物、繊維等のダスト(塵埃)が付着することがある。ダストは、マイクロレンズの表面の凹凸部(凹凸面)に入り込む形で付着する。このため、マイクロレンズの表面に付着するダストを確実に取り除くことが大きな課題となる。
微細な凹凸面上のダストを除去する方法としては、例えば(1)溶剤に溶けている樹脂をダストが付着している凹凸面上に塗布し、溶剤を気化させた後、ダストを捕捉した樹脂を取り除く方法、(2)微粘着シート等をダストが付着した凹凸面に貼り付け、粘着層にダストを捕捉して取り除く方法、(3)紫外線硬化樹脂をダストが付着している凹凸面上に塗布し、紫外線硬化した後、ダストを捕捉した紫外線硬化樹脂を取り除く方法、(4)弾性ゴムをダストが付着した凹凸面に圧着し、弾性ゴムの表面でダストを捕捉して取り除く方法等が考えられる。
しかしながら、(1)〜(3)の方法では、樹脂(粘着剤)を取り除く際、凹凸面に樹脂が転着してしまい、それがダストになってしまうといった問題がある。具体的に(1)及び(3)の方法では、樹脂の被膜強度が弱いため、樹脂を取り除く際に樹脂が切れ易く、凹凸の隙間に樹脂が残り易くなる。また、(2)の方法では、粘着剤にモノマーや可塑剤等の低分子量成分を多く使用しているため、低分子量成分が付着し、粘着シートを除去した際に凹凸面に低分子量成分が残り易くなる。また、(2)の方法では、微粘着シートをマイクロレンズへ貼付する際に凹凸面への追従性が悪く、凹凸の隙間に入り込んだダストを捕捉することができないといった問題がある。また、(3)の方法では、紫外線照射によって硬化しきれなかった成分(未硬化成分)が凹凸面に付着するといった問題がある。これは、紫外線硬化樹脂の場合、全ての樹脂成分が高分子化することはなく、少なからず未硬化成分が残存するからである。また(4)の方法では、可塑剤等の成分がブリードして付着するといった問題がある。また、弾性ゴムは、ある程度の硬さがあるため、凹凸面に追従しにくい。
例えば特許文献1には、(2)の方法に近い技術として、粘着テープを用いて半導体ウエハ表面の異物を除去する技術が開示されている。この特許文献1には、熱可塑性粘着剤を使用すること、貼付け時と剥離時とで段階的に粘着剤の特性を変化させること等が記載されている。
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、熱可塑性粘着剤としてどのような熱可塑性樹脂を使用したらよいかについての検討が不十分であり、樹脂の凹凸面への転着の解消と、ダストの捕捉効率の向上とを両立するには至っていない。
一方、マイクロレンズ側の工夫によりダストの付着を避ける試みもなされている。例えば特許文献2には、マイクロレンズ上にフッ素系アクリル樹脂を用いて粗面化した平坦化層を形成し、ゴミや異物の付着を避けるようにすることが開示されている。また、例えば特許文献3には、マイクロレンズアレイの表面に親水性を持つ薄膜を形成することにより、マイクロレンズへのダメージを与えることなくダイシング時の洗浄効果を高める固体撮像素子の製造方法が開示されている。
しかしながら、平坦化層や親水性を持つ薄膜の形成は、固体撮像素子構造の変更を余儀なくされ、製造コストの増加を招き、及び固体撮像素子性能の低下を招く等の問題がある。
特開平8−88207号公報 特開2007−53153号公報 特開2007−194307号公報
このように、素子構造の変更は、製造コストの増加や素子性能の低下の原因となる。このため、ダストを確実に除去することができ、樹脂の転着等を起こすことのないダスト除去技術の開発が期待されている。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、マイクロレンズ表面等の凹凸面に付着したダストを確実に捕捉して除去することができ、凹凸面上に樹脂やその他の成分が転着することのない塵埃除去材及びこれを用いた塵埃除去方法を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の塵埃除去材は、支持体の表面にホットメルト層が形成され、該ホットメルト層を塵埃除去対象物の凹凸面に圧着した後、冷却することで該凹凸面に付着した塵埃を除去する塵埃除去材であって、前記ホットメルト層は、軟化温度が異なる複数のポリエステル樹脂である熱可塑性樹脂により形成された熱可塑性樹脂組成物層であり、前記ホットメルト層は、軟化温度が115℃〜130℃であり、相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が145℃〜170℃であり、相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とを含有し、該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度の差が30℃以上である熱可塑性樹脂組成物層であることを特徴とする。
本発明の塵埃除去材において、前記ホットメルト層は、軟化温度が相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とを含有し、式(1)に基づく該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の平均軟化温度が110℃〜170℃の範囲にあることを特徴とする。
式(1):平均軟化温度(℃)=WL×TL+WH×TH
WL:低軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
WH:高軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
TL:低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
TH:高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
また、上述の目的を達成するために、本発明の塵埃除去方法は、支持体の表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により塵埃除去対象物の凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、前記ホットメルト層を軟化温度が異なる複数の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該支持台により前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で該ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする。
また、上述の目的を達成するために、本発明の塵埃除去方法は、支持体の表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により塵埃除去対象物の凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、前記ホットメルト層を軟化温度が異なる複数の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該押圧ヘッドにより前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で該ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする。
本発明の塵埃除去方法において、前記ホットメルト層は、軟化温度が相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とを含有し、該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度が夫々110〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂組成物層であり、前記低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度以下の温度で前記ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする。
本発明の塵埃除去方法において、前記ホットメルト層を、軟化温度が相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂ととからなる熱可塑性樹脂組成物層として形成し、式(1)に基づく該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の平均軟化温度が110℃〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度以下の温度で前記ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする。
式(1):平均軟化温度(℃)=WL×TL+WH×TH
WL:低軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
WH:高軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
TL:低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
TH:高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
また、上述の目的を達成するために、本発明の塵埃除去方法は、表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により凹凸面を有する塵埃除去対象物の該凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、前記ホットメルト層を、軟化温度が110〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該支持台により前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で前記塵埃除去材のホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、該塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする。
また、上述の目的を達成するために、本発明の塵埃除去方法は、表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により凹凸面を有する塵埃除去対象物の該凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、前記ホットメルト層を、軟化温度が110〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該押圧ヘッドにより前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で前記塵埃除去材のホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、該塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする。
本発明の塵埃除去材では、支持体上に形成されたホットメルト層が熱圧着により一部溶融して軟化する時に塵埃を捕捉し、冷却して硬化する時にダストをホットメルト層中に固定する。このホットメルト層を熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物層で構成し、熱によって軟化させることで、マイクロレンズ等の微細凹凸面にも追従可能となる。なお、熱可塑性樹脂は、その種類に応じて特定の軟化温度を有する。しかし、実際には、ホットメルト層は、熱可塑性樹脂が軟化温度に達する前に一部溶融を開始する。このため、適正な熱圧着条件を選択することにより、ダストを捕捉するとともにホットメルト層自体の転着を抑えることができる。
また、ホットメルト層を軟化温度が異なる複数の熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物層で形成することにより、ホットメルト層の熱溶融が進行することなく、幅広い熱圧着条件でダストを捕捉することができるとともにホットメルト層自体の転着を更に抑えることができる。
本発明の塵埃除去材及び塵埃除去方法によれば、マイクロレンズ表面のような凹凸面に付着したダストを確実に捕捉して除去することが可能である。また、凹凸面上に塵埃除去材自体が転着することがなく、信頼性の高い塵埃除去を実現することが可能である。
本実施の形態における塵埃除去材の構成例を示す概略断面図である。 本実施の形態における塵埃除去材によるダスト除去原理を説明する図である。(a)は熱圧着前の状態を示す図であり、(b)は熱圧着状態を示す図であり、(c)はダスト捕捉状態を示す図であり、(d)は剥離後の状態を示す図である。 長尺状の塵埃除去材を用いて連続的にワーク表面のダスト除去を行う塵埃除去システムの一例を示す模式図である。(a)はワークのヒータ上への載置工程を示す図であり、(b)は熱圧着工程を示す図であり、(c)は冷却工程を示す図であり、(d)は剥離工程を示す図であり、(e)は使用済み塵埃除去材の巻き取り工程を示す図であり、(f)はワークを次の工程に移行させることを示す図である。 長尺状の塵埃除去材を用いて連続的にワーク表面のダスト除去を行う塵埃除去システムの他の例を示す模式図である。(a)はワークの支持台上への載置工程を示す図であり、(b)は熱圧着工程を示す図であり、(c)は冷却及び剥離工程を示す図であり、(d)は使用済み塵埃除去材の巻き取り工程を示す図であり、(e)は、ワークを次の工程に移行させることを示す図である。 ホットメルト層の動的粘弾性特性を示す図である。 ダスト除去前、ダスト撒布後、塵埃除去材剥離後における凹凸面の状態を示す図である。
以下、本発明を適用した塵埃除去材及び塵埃除去方法の実施形態(以下、「本実施の形態」という。)について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施の形態における塵埃除去材の断面図である。図1に示すように、塵埃除去材1は、支持体となるプラスチックフィルム2の一方の表面に熱可塑性樹脂を塗布することでホットメルト層3を形成してなるものである。このような構成からなる塵埃除去材1を使用することで、例えばCCD、CMOS等の固体撮像素子上に形成される塵埃除去対象物としてのマイクロレンズの表面(凹凸面)に付着したダストを熱圧着により捕捉し、冷却後に剥離する同時にマイクロレンズ表面のダストを取り除くことができる。なお、塵埃除去対象物は、凹凸面を備えるものであればこれに限られない。
プラスチックフィルム2としては、熱圧着時の熱により軟化しない任意のプラスチックフィルムを使用することが可能であり、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、ポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム等を挙げることができる。中でも、PETフィルムは、ホットメルト層の界面剥離が起こり易い等の問題がないため好適である。また、プラスチックフィルム2は、厚さ、弾性率等を任意の値とすることができ、フィルムとして使用されている通常の厚さ、弾性率とすることができる。具体的には、厚さ12〜100μm程度、弾性率1〜15GPa・s程度のものを使用することができる。例えばPETフィルムの弾性率は4〜6GPa・sであり、PENフィルムの弾性率は6GPa・sであり、PPSフィルムの弾性率は、10〜13GPa・sである。
ホットメルト層3は、熱可塑性樹脂により形成された熱可塑性樹脂組成物層であり、加熱により熱溶融が進行して軟化する。ホットメルト層3は、加熱によって軟化することでダストを捕捉する。そして、ホットメルト層3は、その後の冷却により硬化し、捕捉したダストを内部に固定する。
ホットメルト層3の熱可塑性樹脂としては、加熱により軟化してダストを捕捉することができ、冷却により硬化して捕捉したダストを固定し得る樹脂であれば何れの樹脂であってもよいが、軟化温度が110℃〜170℃であるものが好ましく、軟化温度が120〜165℃であるものが特に好ましい。例えばプラスチックフィルム2としてPET、PEN等を選択した場合には、ホットメルト層3の熱可塑性樹脂としてはポリエステル、ポリエステルポリウレタン等が好ましい。軟化温度が110℃以上であることにより、必要以上に溶融することがなく熱可塑性樹脂がマイクロレンズの凹凸面へ転着するのを防止することができる。また、軟化温度が170℃以下であることにより、熱圧着時に十分な粘着性を得てダストを十分に捕捉することができる。
熱可塑性樹脂の軟化温度が110℃未満であると、ホットメルト層3を構成する熱可塑性樹脂が凹凸面に転着するおそれがある。一方、熱可塑性樹脂の軟化温度が170℃を越えると、熱圧着時に十分な粘着性が得られず、ダストの捕捉が不十分になるおそれがある。
ホットメルト層3は、軟化温度の異なる複数種類の熱可塑性樹脂により形成するようにしてもよい。これにより、ホットメルト層3は、熱溶融が急峻に進行することなく、すなわちホットメルト層3の溶融粘度が急峻に変化することがない。このため、幅広い熱圧着条件で、ダストの捕捉を行うとともに、ホットメルト層3の熱可塑性樹脂が凹凸面に転着することを防止することができる。
例えば、ホットメルト層3は、軟化温度が相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とを組み合わせてなる。この場合、低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度は、110℃〜140℃が好ましい。更に、低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度は120℃付近である115〜130℃が特に好ましい。また、高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度は、140〜170℃が好ましい。更に、165℃付近である145〜170℃が好ましい。
低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度が110℃以上であることにより、必要以上に低軟化温度熱可塑性樹脂が溶融することがないため、塵埃除去材を剥離した後の凹凸面への転着を抑制することができる。また、高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度が170℃以下であることにより、熱圧着時に十分な粘着性を得てダストを十分に捕捉することができる。
また、低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度と、高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度との差が小さい場合には溶融粘度の差も小さくなるため、低軟化温度熱可塑性樹脂と高軟化温度熱可塑性樹脂とは、相伴った挙動を示す傾向にある。特に、低軟化温度熱可塑性樹脂と高軟化温度熱可塑性樹脂とが同一種類である場合(例えば共にポリエステル樹脂である場合)、この傾向は顕著となる。そこで、実験を行い検証した結果、低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度と高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度との差は、30℃以上であることが好ましいことがわかった。このため、低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度は、140℃以下であることが好ましい。
高軟化温度熱可塑性樹脂は、上述したように軟化温度が170℃以下であることが好ましく、低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度との差が30℃以上であることが好ましい。このため、高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度は、上述したように140℃以上であることが好ましいことになる。
また、これに代えて、低軟化温度熱可塑性樹脂と高軟化温度熱可塑性樹樹脂とにおいて、式(1)にて算出される低軟化温度熱可塑性樹脂と高軟化温度熱可塑性樹樹脂との平均軟化温度が110℃〜170℃の範囲であってもよい。低軟化温度熱可塑性樹脂と高軟化温度熱可塑性樹樹脂との平均軟化温度が110℃〜170℃の範囲であることにより、ホットメルト層3の熱可塑性樹脂の凹凸面への転着を防止するとともに、熱圧着時に十分な粘着性を得てダストを十分に捕捉することができる。
式(1):平均軟化温度(℃)=WL×TL+WH×TH
WL:低軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
WH:高軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
TL:低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
TH:高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
なお、例えば軟化温度の異なる3種以上の熱可塑性樹脂を使用する場合も、2種の熱可塑性樹脂を使用する場合と同様に、3種以上の熱可塑性樹脂をそれぞれ低軟化温度熱可塑性樹脂と高軟化温度熱可塑性樹脂とに適用させて上述のように考慮することが可能である。
また、低軟化温度熱可塑性樹脂を(A)とし、高軟化温度熱可塑性樹脂を(B)とすると、これらの配合比率(A)/(B)は、1/9〜9/1とすることが好ましく、(A)/(B)=3/7〜9/1とすることが特に好ましい。(A)/(B)=1/9〜9/1とすることにより、ホットメルト層3自体が転着することを防止できるとともに、ダストを十分に捕捉することが可能となる。
支持体となるプラスチックフィルム2としてPET及びPENを選択した場合、ホットメルト層3を構成する熱可塑性樹脂としては、ポリエステル樹脂、又はポリエステルポリウレタン樹脂が好ましく、中でも平均分子量が5000〜50000程度のポリエステル樹脂又はポリエステルポリウレタン樹脂が好ましい。市販品としては、UEシリーズ(ユニチカ(株)製)、バイロンシリーズ(東洋紡(株))の中から適宜目的の性質に見合った材料を選択することができる。
また、低軟化温度熱可塑性樹脂及び高軟化温度熱可塑性樹脂は、同一種類の樹脂同士の組み合わせであってもよいし、異なる種類の樹脂の組み合わせであってもよい。同一種類の樹脂同士の組み合わせとしては、特に、ポリエステル樹脂同士の組み合わせが好ましい。なお、低軟化温度熱可塑性樹脂及び高軟化温度熱可塑性樹脂が異なる種類の樹脂の組み合わせである場合、樹脂同士の相溶性が悪いとブリードしてしまうことがあるので注意を要する。
ここで、ホットメルト層3の厚さは、例えば凹凸面の凹凸の高さ等に応じて設定すすることができ、例えば5〜100μm程度とすることができる。
ホットメルト層3には、熱可塑性樹脂の他、硬化剤等の各種添加剤を添加することも可能である。添加剤を添加することで、ホットメルト層3の熱的性質等を調整することが可能である。ただし、例えば硬化剤を添加する場合、過剰に添加するとダストを捕捉することができなくなるおそれがあるので、適正な添加量範囲で添加することが好ましい。
塵埃除去材1は、このような構成を備えることにより、マイクロレンズの表面(凹凸面)に付着したダストを確実に捕捉して除去することが可能となる。また、凹凸面上に塵埃除去材自体が転着することがなく、信頼性の高い塵埃除去を実現することが可能となる。
次に、塵埃除去材1を使用した塵埃除去方法について説明する。図2は、塵埃除去材1による塵埃除去処理の工程の一例を説明するための図である。
図2(a)に示すように、マイクロレンズ等の凹凸面11上にあるダスト12を除去する場合、先ず、塵埃除去材1のホットメルト層3を凹凸面11と対向させて配置する。この図2に示す例において、塵埃除去材1のホットメルト層3は、低軟化温度熱可塑性樹脂3A及び高軟化温度熱可塑性樹脂3Bを含有するものとする。凹凸面11の凹凸の高さは、例えばマイクロレンズの場合、1μm〜2μm程度であるが、塵埃除去材1は、凹凸の高さが10μm程度の凹凸面まで対応可能である。
次に、図2(b)に示すように、凹凸面11上に塵埃除去材1を重ねて配置し、加熱及び加圧により凹凸面11と塵埃除去材1との熱圧着を行う。この熱圧着により、ホットメルト層3の低軟化温度熱可塑性樹脂3Aは一部溶融して軟化し、ダスト12を捕捉する。なお、熱圧着に際しては、凹凸面11の背面側から塵埃除去材1に熱を加えるようにしてもよいし、塵埃除去材1の背面側から熱を加えるようにしてもよい。
熱圧着を行う際には、加熱温度を適正に制御する必要がある。例えば、加熱温度が高過ぎると、ホットメルト層3は、全体的に溶融してしまう。その結果、ホットメルト層3を構成する熱可塑性樹脂が凹凸面11に転着するおそれがある。また、その後常温に戻してホットメルト層3を硬化させた場合、剥離が困難となり、糊残りや凹凸面11の破損等が生ずるおそれがある。一方、加熱温度が低すぎると、熱可塑性樹脂の十分な粘着性が得られず、塵埃除去材1は、ダストを十分に捕捉できないおそれがある。
熱圧着における加熱温度は、ホットメルト層3の熱可塑性樹脂の軟化温度以下とすることが好ましい。なお、軟化温度は、JIS K2513に準拠した方法で測定する。具体的には、熱可塑性樹脂の流動が顕著に確認できる温度を軟化温度として測定する。しかしながら、熱可塑性樹脂は、実際、軟化温度よりも少し低い温度で一部溶融が開始する。すなわち、本実施の形態における塵埃除去方法では、この点に着目して熱圧着温度をホットメルト層3の熱可塑性樹脂の軟化温度以下としている。
熱圧着における加熱温度をホットメルト層3の熱可塑性樹脂の軟化温度以下とすることにより、ホットメルト層3は、熱溶融が急峻に進行することなく徐々に進行して軟化していくため、凹凸面11上のダストを確実に内部に取り込むことができる。また、低軟化温度可塑性樹脂3Aの軟化温度以下では全体的に溶融しないため、ホットメルト層3の熱可塑性樹脂が凹凸面11に転着することを防止することができる。図2に示す例では、熱圧着における加熱温度は、低軟化温度熱可塑性樹脂3Aの軟化温度以下とすることが好ましい。これにより、ホットメルト層3は、低軟化温度熱可塑性樹脂3Aの溶融が一部開始することで徐々に軟化し、また全体的に溶融することがない。
また、熱圧着における加熱温度は、ホットメルト層3の熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上とすることが好ましい。上述したように、熱可塑性樹脂は、そのガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度範囲では、タッキネス(動的粘着性)を有する。このため、熱圧着時における加熱温度をホットメルト層3の熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上とすることにより、ホットメルト層3の熱可塑性樹脂全体にタッキネスによる付着性を与え、塵埃除去材1を凹凸面11に良好に付着させることができる。なお、熱可塑性樹脂のガラス転移温度が常温(例えば20℃〜30℃)未満である場合には、加熱を行わない時点であってもホットメルト層3全体に付着性を与えることができる。
実際、熱可塑性樹脂のガラス転移温度よりも高く、熱可塑性樹脂の軟化温度以下であり、可能な限り、軟化温度付近の温度で熱圧着を行うことが好ましい。しかしながら、熱圧着時の加熱温度は、ガラス転移温度以上且つ軟化温度以下の温度であって軟化温度付近まで上昇させない温度とした場合であっても、熱可塑性樹脂は、タッキネスによる付着性を得ているため、熱圧着の際の圧力値を上述の熱圧着時の圧力値よりも大きな値に調節することにより、ホットメルト層3が凹凸面11内部に入り込み、ダストを十分に除去することができる。
これにより、熱可塑性樹脂は、熱圧着時に十分な粘着性が得られ、ダストを確実に捕捉することができる。図2に示す例では、熱圧着における加熱温度は、低軟化温度熱可塑性樹脂3Aのガラス転移温度以上とすることが好ましい。これにより、熱圧着時に低軟化温度熱可塑性樹脂3Aの十分な粘着性が得られるため、塵埃除去材1は、ダストを確実に捕捉することができる。
また、熱圧着における熱圧着時間は、5〜30秒間程度とすることが好ましく、15〜30秒間とすることが特に好ましい。熱圧着における熱圧着時間が長すぎると、ホットメルト層3は全体的に溶融するおそれがある。一方、熱圧着における熱圧着時間が短すぎると、熱可塑性樹脂の十分な粘着性が得られず、塵埃除去材1は、ダストを十分に捕捉できないおそれがある。
次に、塵埃除去材1の加熱を停止し、ホットメルト層3を常温に戻す。この時、塵埃除去材1を冷却するようにしてもよい。ホットメルト層3を常温に戻すことにより、図2(c)に示すように、ホットメルト層3は、ダスト12を内部に取り込んだ状態で硬化する。先の熱圧着において加熱温度及び熱圧着時間を上述のように制御することにより、常温に戻した際に、ホットメルト層3は、ダストを内部に完全に取り込んだ状態で硬化する。
その後、図2(d)に示すように、塵埃除去材1を凹凸面11から剥離する。これによって、凹凸面11上のダスト12は、凹凸面11から取り除かれる。先の熱圧着において加熱温度及び熱圧着時間を上述のように制御することにより、ホットメルト層3内に完全に取り込まれたダストを剥離によって確実に除去することができる。また、先の熱圧着において加熱温度及び熱圧着時間を上述のように制御することにより、硬化後のホットメルト層3の形状は、硬化前のホットメルト層3に近い形状となるため剥離しやすく、さらに、熱可塑性樹脂が凹凸面11上に転着することがないため糊残りや凹凸面11の破損等が生じることを防止することができる。
このように、本実施の形態における塵埃除去方法では、塵埃除去材1と、表面にダスト12を有する凹凸面11との熱圧着において、加熱温度を、塵埃除去材1のホットメルト層3を構成する熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上且つ熱可塑性樹脂の軟化温度以下とすることで、確実にダストを捕捉して除去することができる。また、熱可塑性樹脂がマイクロレンズ等の微小の凹凸面11に必要以上に付着することがなく、これにより、剥離における上述の支障を抑制することができる。
さらに、ホットメルト層3を軟化温度が異なる複数の熱可塑性樹脂にて構成して相対的に低軟化温度の熱可塑性樹脂の軟化温度以下で熱圧着を行うことにより、ホットメルト層3は、熱溶融が急峻に進行することなく、その結果、幅広い熱圧着条件を設定することができ、ホットメルト層3の脱落等の問題が抑制される。
塵埃除去方法は、このような処理を行うことにより、マイクロレンズの凹凸面11上のダストを容易且つ確実に除去することができる。
なお、本実施の形態では、塵埃除去材1の形状を長尺状として、上述の塵埃除去方法の一連の工程を連続的に行うシステムを構築することが可能である。
図3は、長尺シート状の塵埃除去材1を巻き出しながら一連の工程を行う塵埃除去システムの一例を示す図である。この塵埃除去システムでは、巻き出しロール21から塵埃除去材1が連続的に供給される。ダストが付着した塵埃除去材1は、巻き取りロール22に巻き取られる。塵埃除去材1の供給に際しては、補助ロール23によってカバーシート24が剥離され、ホットロール層が露呈した状態で塵埃除去材1が繰り出される。
この図3に示す例において、ワーク(塵埃除去対象物)25は、CCD、CMOS等の固体撮像素子であり、この固体撮像素子のマイクロレンズ面に付着したダストを除去する。ワーク25をヒータ26上に載置して加熱し、その後クーラー27上に載置して冷却する。
繰り出された塵埃除去材1は、押圧ヘッド28によってワーク25に圧着される。押圧ヘッド28の先端には、ゴム等からなる弾性体29が取り付けられており、これにより、ワーク25の微細な凹凸面に追随して良好な圧着状態が実現される。ここで、押圧ヘッド28の弾性体29は、JIS K6253に基づくゴム硬度がショアーA40〜A70の範囲であることが好ましい。
図3に示す塵埃除去システムでは、先ず、図3(a)に示すように、巻き出しロール21から塵埃除去材1を供給する。このとき、塵埃除去材1は、ホットメルト層3の面がワーク25側に向くように供給される。また、ヒータ26上にワーク25を載置して加熱を行う。次に、図3(b)に示すように、ワーク25を載置したヒータ26を押圧ヘッド28の直下に移動させる。そして、押圧ヘッド28を下降させて巻き出しロール21から供給された塵埃除去材1をその背面側から押圧し、ヒータ26上のワーク25の表面(凹凸面)に塵埃除去材1を熱圧着させる。
所定時間熱圧着を行った後、図3(c)に示すように、塵埃除去材1を圧着したままワーク25をクーラー27上に移動させる。ワーク25をクーラー27に移動させることで、ワーク25と共に塵埃除去材1も冷却され、ホットメルト層が常温に戻る。また、この間にヒータ26上には次のワーク25を補充し、加熱を開始する。
クーラー27に載置された塵埃除去材1のホットメルト層が常温に戻った後、図3(d)に示すように、押圧ヘッド28を上昇させて塵埃除去材1をワーク25の表面から剥離し、ワーク25の表面上のダストを取り除く。ダストを取り除いた後、図3(e)に示すように、ダストが付着した部分の塵埃除去材1を巻き取りロール22で巻き取り、塵埃除去材1の未使用部分を繰り出す。その後、図3(f)に示すように、クーラー27上のワーク25を次の工程に移行させる。これとともに、図3(a)の工程に戻り、この一連の工程を繰り返すことで連続的にワーク25表面のダスト除去を行う。
この塵埃除去システムでは、ワーク25を支持する支持台であるヒータ26、クーラー27でそれぞれ塵埃除去材1の加熱、冷却を行うようにしたが、これに替えて、例えば図4に示すように、押圧ヘッド28側で塵埃除去材1の加熱、冷却を行うようにしてもよい。
図4に示す塵埃除去システムでは、先ず、図4(a)に示すように、巻き出しロール21から塵埃除去材1を供給する。また、支持台31上にワーク25を載置する。このとき、塵埃除去材1は、ホットメルト層3の面がワーク25側に向くように供給される。次に、図4(b)に示すように、押圧ヘッド28を加熱させて、巻き出しロール21から供給された塵埃除去材1をワーク25の表面(凹凸面)に熱圧着させる。次に、図4(c)に示すように、押圧ヘッド28を冷却し、これにより塵埃除去材1を冷却して塵埃除去材1のホットメルト層を常温に戻す。ホットメルト層が常温に戻った後、押圧ヘッド28を上昇させて塵埃除去材1をワーク25の表面から剥離し、ワーク25の表面上のダストを取り除く。ダストを取り除いた後、図4(d)に示すように、ダストが付着した部分の塵埃除去材1を巻き取りロール22で巻き取り、塵埃除去材1の未使用部分を繰り出す。その後、図4(e)に示すように、クーラー27上のワーク25を次の工程に移行させる。これとともに、図4(a)の工程に戻り、この一連の工程を繰り返すことで連続的にワーク25表面のダスト除去を行う。
このように、本実施の形態における塵埃除去材及び塵埃除去方法によれば、マイクロレンズアレイ等の凹凸面上のダストを確実に除去することができ、樹脂の転着や凹凸面の破損等の障害を引き起こすことなく、信頼性の高い塵埃除去を実現することが可能である。なお、本発明が前述の実施形態に限定されるものでないことは言うまでもなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
次に、本発明の具体的な実施例について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施例に限定されるものではない。
≪(1)塵埃除去材の作製≫
先ず、以下の[表1]に示す性質(ガラス転移温度(℃)、軟化温度(℃)、分子量、溶融粘度)を有する5種類の熱可塑性樹脂(樹脂A〜E)を以下の[表2]に示す質量部で配合してホットメルト層形成用組成物を調製した。ここで、樹脂A〜Eは、[表1]に示す性質を有するポリエステル樹脂である。次に、ホットメルト層形成用組成物100質量部とメチルエチルケトン100質量部及びトルエン200質量部とを混合した溶液を、厚さ100μmのポリエステルフィルムに塗布することにより厚さ30μmの熱可塑性樹脂組成物層(ホットメルト層)を形成して塵埃除去材のサンプル1〜サンプル9を作製した。
Figure 0005702938
Figure 0005702938
なお、サンプル1〜6、8、9は、本発明の実施例に相当し、サンプル7は比較例に相当する。
サンプル1〜7のホットメルト層の動的粘弾性を動的粘弾性装置(DMA)(商品名DMA600(セイコーシンスルメンツ(株)社製)にて測定した。なお、測定操作の便宜上、ホットメルト層を支持しているポリエステルフィルムを含めて動的粘弾性を測定した。測定結果を図5に示す。この図5は、熱可塑性樹脂の粘性に相当する損失弾性率(E”)と弾性に相当する貯蔵弾性率(E’)との比であって振動吸収性を反映する損失正接(tanδ)の温度依存性を示すものである。図5において、曲線(a)〜(g)は、それぞれサンプル1〜7の損失正接(tanδ)の温度依存性に相当する。サンプル1〜サンプル1〜7は、それぞれ図5の横軸に示す所定温度において、損失正接(tanδ)のピークを有する。本実施例において、熱圧着における加熱温度は、サンプル1〜7のガラス転移温度よりも高い温度とする。図5の温度範囲において、ガラス転移温度は、サンプル1では約65℃であり(曲線(a))、サンプル2では約58℃であり(曲線(b))、サンプル3では約10℃及び約54℃であり(曲線(c))、サンプル4では約13℃及び約50℃であり(曲線(d))、サンプル5では約7℃及び約45℃であり(曲線(e))、サンプル6では約7℃である(曲線(f))。
≪(2)熱圧着時間の特定≫
熱圧着によってサンプル3の塵埃除去材をガラス基板に貼り合わせ、その後、冷却して剥離を行い、ガラス基板の外観及び剥離の可否を確認する試験を行った。具体的には、ガラス基板上にホットメルト層が接するように塵埃除去材を重ね、120℃に加温したホットプレートで加熱しながらハンドローラで圧着した。その後、常温まで冷却し、塵埃除去材を剥離した。ここで、剥離角度を180°とした。
熱圧着時間を5秒間、15秒間、30秒間、45秒間、60秒間としてこの試験を行った場合におけるガラス基板の外観及び剥離の可否の結果を[表3]に示す。なお、このガラス基板には凹凸面はないが、この試験は、単に良好な圧着時間条件の割り出すために行うものであるための試験であるため問題はない。また、[表3]において「HM」はホットメルトを意味する。
Figure 0005702938
熱圧着時間を5秒間、15秒間、30秒間とした場合には、容易に剥離可能であった。そして、剥離後のガラス基板と元のガラス基板とで外観上の変化は何ら見られなかった。すなわちガラス基板上にホットメルト層の熱可塑性樹脂が転着していなかった。
これに対し、熱圧着時間を45秒間以上とした場合には、容易に剥離できない又は全く剥離できなかった。そして、ガラス基板上にホットメルト層の熱硬化性樹脂が転着して密着し、塵埃除去材の基材であるポリエステルフィルムとホットメルト層との界面で剥離が生じ、ガラス基板面にホットメルト層の熱硬化性樹脂が残存してしまった。
この試験結果から、熱圧着温度を120℃とした場合、熱圧着時間は、5〜30秒間とすることが好ましいことがわかった。
≪(3)熱圧着試験(ダスト除去試験等)≫
レンズ半径の高さが2μm、隣接するレンズの中心距離が30μmであるマイクロレンズアレイに、サンプル1〜9の塵埃除去材のホットメルト層をレンズ面に接触させて配置した。なお、レンズ上には、平均粒子径が約4μm、最大粒径が20μm以下のダストフィラーを撒布した。これにより、顕微鏡では約10個/mmの異物(主にダストフィラー)の存在を確認した。また、レンズ間の凹部にはレジスト層が形成されている。
次に、120℃の弾性体加熱ヘッド(JIS K6253に基づくショアーA50)を塵埃除去材のポリエステルフィルム面から当接し、圧力500g/m、30秒間加熱して、レンズ曲面及びレンズ間にホットメルト層を熱圧着させた。熱圧着後、塵埃除去材が常温に戻るまで放置し、90°の角度で塵埃除去材をレンズ面から剥離した。剥離後、サンプル1〜9における(1)剥離強度、(2)マイクロレンズの破壊の有無、(3)ダスト除去状態、(4)樹脂転着状態を調べた。また、同様の試験を加熱温度120℃且つ熱圧着時間10秒間、加熱温度80℃且つ熱圧着時間30秒間とした場合についてもそれぞれ行った。以下、評価方法について説明するとともに[表4]にこの評価結果を示す。
(1)剥離強度
測定装置としてテンシロン(オリエンテック社製)を用いてサンプル1〜9の剥離強度を剥離速度5m/minで測定した。測定結果として100g/cm以上の剥離強度が得られれば、充分な剥離強度であるといえる。剥離強度が100g/cm未満であると、塵埃除去材が作業中に剥離する可能性があるためである。
(2)マイクロレンズの破壊
塵埃除去材を(1)の条件で剥離した後、マイクロレンズの表面が破壊されていないか否かについて、倍率200倍の顕微鏡を用いて目視により確認した。ここで、マイクロレンズの表面に破壊がない場合を「◎」として評価した。一方、マイクロレンズの表面に破壊が確認された場合を「×」として評価した。
(3)ダスト除去の観察
塵埃除去材を(1)の条件で剥離した後、散布したダストフィラーが除去されたか否かについて、倍率200倍の顕微鏡を用いて目視により確認した。
ここで、1回目のダスト除去作業で、完全にダストフィラーが除去された場合を「◎」として評価した。また、1回目のダスト除去作業では若干のダストフィラーが確認されるが、再度(2回目)のダスト除去作業を行うことにより完全にダストフィラーを除去することができ、実用上問題がない場合を「○」として評価した。一方、1回目のダスト除去作業では、多くのダストフィラーが残存している場合を「×」として評価した。
(4)ホットメルト層の転着の観察
塵埃除去材を(1)の条件で剥離した後、マイクロレンズの表面にホットメルト層が転着されたか否かについて、倍率200倍の顕微鏡を用いて目視により確認した。
ここで、1回のダスト除去作業でホットメルト層の転着がない場合を「◎」として評価した。一方、1回のダスト除去作業でホットメルト層の転着が確認されたが、実用上問題がない程度である場合を「○」として評価した。一方、1回のダスト除去作業でホットメルト層の転着が明らかに確認された場合を「×」として評価した。なお、ホットメルト層は、ダストと異なり、再度の除去作業を行っても除去することは困難であった。
(5)総合評価
本実施の形態における塵埃除去材は、このような(1)〜(4)の全ての評価において満足する結果を得るための熱圧着条件が必要となる。したがって、上述した熱圧着における3つの条件(加熱温度120℃及び熱圧着時間30秒間、加熱温度120℃及び熱圧着時間10秒間、加熱温度80℃及び熱圧着時間30秒間)のうちの2以上の条件において、(1)〜(4)の全ての評価を満足する場合を「◎」として評価し、1条件においてのみ(1)〜(4)の全ての評価を満足する場合を「○」として評価した。一方、何れの条件においても(1)〜(4)の全ての評価を満足しない場合を「×」として評価した。
Figure 0005702938
[表4]に示すように、軟化温度が110〜170℃の範囲にあるサンプル1、6、8及び9では、熱圧着の3条件のうち1条件において各評価項目とも良好な評価結果が得られ、実用上使用できることがわかった。また、軟化温度が120℃の樹脂Aと軟化温度が165℃の樹脂Bとを1:9の配合比で配合するサンプル2でも、熱圧着の3条件のうち1条件において各評価項目とも良好な評価結果が得られ、実用上使用できることがわかった。また、サンプル3、5では熱圧着3条件のうち2条件において、サンプル4では熱圧着3条件のうちの全てにおいて実用上使用できることがわかった。
この結果から、軟化温度が110℃〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂を使用する場合、1種類の熱可塑性樹脂を使用するよりも、異なる軟化温度を有する複数の熱可塑性樹脂を所定の配合比で配合させたものを使用する方が、塵埃除去材の実用上、より好ましい結果が得られることがわかった。また、これら複数の熱可塑性樹脂の軟化温度は、夫々110℃〜170℃の範囲であることが好ましいことがわかった。
そして、複数の熱可塑性樹脂のうち、夫々の軟化温度が110℃〜170℃の範囲にある低軟化温度熱可塑性樹脂(A)と高軟化温度熱可塑性樹脂(B)の配合比率(A)/(B)=3/7〜9/1とすることが特に好ましいことがわかった。
次に、代表的な塵埃除去剤のサンプル(サンプル1、4、6)をCMOSセンサの表面に圧着して剥離し、剥離強度を測定するとともにCMOSセンサの表面及びサンプル表面の顕微鏡画像を撮像した。
具体的には、先ず、ガラス板に、CMOSセンサ(1cm角)を両面テープにて貼り付け、CMOSセンサのレンズ面の顕微鏡画像を撮影した(図6(a))。次に、CMOSセンサのレンズ面にダスト(商品名P−4)を散布しエアーブローにて拡散させ、CMOSセンサのレンズ面の顕微鏡画像を撮像した(図6(b))。次に、デュロメータにDRシート(サンプル1、4、6)をセットし、速さ5.7、重さ500g重/cmにてDRシートをCMOSセンサのレンズ面に押し付け、加熱温度120℃、熱圧着時間30秒間として熱圧着を行った。次に、ACFテンシロンにて速度5mm/minでDRシートを剥離した。剥離強度を測定するとともに、剥離後、CMOSセンサのレンズ面、DRシート面の顕微鏡画像を撮像した(それぞれ図6(c)、図6(d))。
図6(c)に示すように、サンプル1では、CMOSセンサのレンズ面にホットメルト層の熱硬化性樹脂が転着して残存していた。これは、ホットメルト層とポリエステルフィルムとの剥離強度(接着力)よりもホットメルト層とCMOSセンサのレンズ面との剥離強度の方が大きかったためと考えられる。サンプル1における上述の測定条件での剥離強度は、484gであった。サンプル4では、CMOSセンサのレンズ面への樹脂の転着もなく、ダストもきれいに除去されていた。サンプル4における上述の測定条件での剥離強度は、223gであった。サンプル6では、CMOSセンサのレンズ面のレジストが破壊されていた。これは、ホットメルト層とポリエステルフィルムとの剥離強度、ホットメルト層とレンズ面との剥離強度がともに大きかったためと考えられる。サンプル6における上述の測定条件での剥離強度は、408gであった。なお、サンプル1については図6(d)に示すようにサンプルのシート側ののりが破壊され、画像を撮影することができなかった。
1 塵埃除去材、2 プラスチックフィルム、3 ホットメルト層、3A 低軟化温度熱可塑性樹脂、3B 高軟化温度熱可塑性樹脂、11 凹凸面、12 ダスト、21 巻き出しロール、22 巻き取りロール、23 補助ロール、24 カバーシート、25 ワーク、26 ヒータ、27 クーラー、28 押圧ヘッド、29 弾性体、31 支持台

Claims (11)

  1. 支持体の表面にホットメルト層が形成され、該ホットメルト層を塵埃除去対象物の凹凸面に圧着した後、冷却することで該凹凸面に付着した塵埃を除去する塵埃除去材であって、
    前記ホットメルト層は、軟化温度が異なる複数のポリエステル樹脂である熱可塑性樹脂により形成された熱可塑性樹脂組成物層であり、
    前記ホットメルト層は、軟化温度が115℃〜130℃であり、相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が145℃〜170℃であり、相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とを含有し、該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度の差が30℃以上である熱可塑性樹脂組成物層であることを特徴とする塵埃除去材。
  2. 前記ホットメルト層は、軟化温度が相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とを含有し、式(1)に基づく該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の平均軟化温度が110℃〜170℃の範囲にあることを特徴とする請求項1記載の塵埃除去材。
    式(1):平均軟化温度(℃)=WL×TL+WH×TH
    WL:低軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
    WH:高軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
    TL:低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
    TH:高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
  3. 支持体の表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により塵埃除去対象物の凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、
    前記ホットメルト層を軟化温度が異なる複数の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該支持台により前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で該ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする塵埃除去方法。
  4. 支持体の表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により塵埃除去対象物の凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、
    前記ホットメルト層を軟化温度が異なる複数の熱可塑性樹脂からなる熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該押圧ヘッドにより前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で該ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする塵埃除去方法。
  5. 前記ホットメルト層は、軟化温度が相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とを含有し、該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度が夫々110〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂組成物層であり、
    前記低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度以下の温度で前記ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする請求項3又は4に記載の塵埃除去方法。
  6. 前記ホットメルト層を、軟化温度が相対的に低温の低軟化温度熱可塑性樹脂と、軟化温度が相対的に高温の高軟化温度熱可塑性樹脂とからなる熱可塑性樹脂組成物層として形成し、式(1)に基づく該低軟化温度熱可塑性樹脂及び該高軟化温度熱可塑性樹脂の平均軟化温度が110℃〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂組成物層として形成し、
    前記低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度以下の温度で前記ホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、前記塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする請求項3又は4に記載の塵埃除去方法。
    式(1):平均軟化温度(℃)=WL×TL+WH×TH
    WL:低軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
    WH:高軟化温度熱可塑性樹脂の重量比
    TL:低軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
    TH:高軟化温度熱可塑性樹脂の軟化温度
  7. 長尺状の前記塵埃除去材が順次繰り出されることを特徴とする請求項乃至請求項の何れか1項記載の塵埃除去方法。
  8. 前記凹凸面は、マイクロレンズの表面であることを特徴とする請求項乃至請求項の何れか1項記載の塵埃除去方法。
  9. 前記熱可塑性樹脂としてポリエステル系樹脂を用いることを特徴とする請求項乃至請求項の何れか1項記載の塵埃除去方法。
  10. 表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により塵埃除去対象物の凹凸面を有する塵埃除去対象物の該凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、
    前記ホットメルト層を、軟化温度が110〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該支持台により前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で前記塵埃除去材のホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、該塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする塵埃除去方法。
  11. 表面にホットメルト層が形成された塵埃除去材により塵埃除去対象物の凹凸面を有する塵埃除去対象物の該凹凸面上の塵埃を除去する塵埃除去方法であって、
    前記ホットメルト層を、軟化温度が110〜170℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物層として形成し、前記凹凸面を備えた塵埃除去対象物の背面側を支持台で支持し、前記塵埃除去材を少なくとも先端部分が弾性体とされた押圧ヘッドにより該凹凸面に押し当て、該押圧ヘッドにより前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度以上、軟化温度以下の温度で前記塵埃除去材のホットメルト層を前記凹凸面に熱圧着した後、冷却し、該塵埃除去材を該凹凸面から剥離することを特徴とする塵埃除去方法。
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